JP4571884B2 - アクリルシラップの製造方法 - Google Patents

アクリルシラップの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4571884B2
JP4571884B2 JP2005134193A JP2005134193A JP4571884B2 JP 4571884 B2 JP4571884 B2 JP 4571884B2 JP 2005134193 A JP2005134193 A JP 2005134193A JP 2005134193 A JP2005134193 A JP 2005134193A JP 4571884 B2 JP4571884 B2 JP 4571884B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
condensate
acrylic syrup
syrup
polymerization reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005134193A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006307105A (ja
Inventor
和彦 中川
豊 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2005134193A priority Critical patent/JP4571884B2/ja
Publication of JP2006307105A publication Critical patent/JP2006307105A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4571884B2 publication Critical patent/JP4571884B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

本発明は、硬化時に発泡を起こしにくい、メタクリル酸メチルを主成分とするアクリルシラップの製造方法、及びそのシラップを使用したアクリル成形品の製造方法に関する。
アクリルシラップは、従来、例えばメタクリル樹脂注型板や光ファイバー等の光学材、人工大理石、床材、接着剤等の中間原料として用いられている。このようなアクリルシラップとしては、一般に、メタクリル酸メチル単独またはメタクリル酸メチルを主成分とする単量体原料中に、これらの単量体を部分的に重合して得られた重合体が含有する液体混合物が知られている。
メタクリル樹脂注型板用のアクリルシラップの製造方法としては、冷却コンデンサーを備えた重合設備を用いた種々の製造方法が開示されている(例えば特許文献1及び2参照)。
また、得られる樹脂板の発泡を抑える方法として、アクリルシラップを重合硬化する際に分解温度の異なる重合開始剤を組み合わせて使用する方法(例えば特許文献3参照)や、アクリルシラップを製造する際に特定のアルコールを添加する方法(例えば特許文献4参照)が知られている。
特公昭52−36155号公報 特公昭53−39918号公報 特公平4−82004公報 特開2004−67722公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載のシラップの製造方法や、さらに特許文献3に記載の開始剤による方法を使用しても、発泡の少ないメタクリル樹脂板を工業的に安定に製造するのは困難であった。特許文献4に記載のアルコール添加による方法は、熱加工などの加工時に残存したアルコールが大気に放出され、環境に悪影響を及ぼす恐れがあるとともに、副原料費用もかかることが問題であった。
本発明の目的は、シラップ硬化時に発泡を起こしにくいアクリルシラップ、及び発泡欠陥の少ないアクリル成形品を提供することにある。
本発明は、メタクリル酸メチル単独またはメタクリル酸メチルと他の共重合可能なビニル系単量体との単量体混合物を、ラジカル重合開始剤の存在下に重合率1〜50質量%まで重合させる際に、当該重合反応中に発生した凝縮液100質量部のうち25質量部以上90質量部以下を重合反応系外に排出し、残部を重合反応系内へ戻し、かつ凝縮液の一部を排出し残部を戻す前記の操作を重合反応中に行う、アクリルシラップの製造方法である。
また本発明は、上記のいずれかの製造方法によりアクリルシラップ製造する工程と、得られたアクリルシラップを硬化する工程を有するアクリル成形品の製造方法である。
本発明によれば、シラップ硬化時に発泡を起こしにくいアクリルシラップ、及び発泡欠陥が少ないアクリル成形品を工業的に安価に製造することができる。
発明の実施するための最良の形態
本発明によれば、メタクリル酸メチル(以下「MMA」という)単独またはMMAを主成分とする単量体混合物からなる単量体原料中に、この単量体原料を部分的に重合して得られた重合体が含有する液体混合物からなるアクリルシラップを提供することができる。
本発明に用いる単量体原料としては、MMA単独、または、MMAと共重合可能なビニル系単量体(以下「ビニル系単量体」という)とMMAとの単量体混合物を用いることができる。この単量体混合物中のMMAの含有率は、アクリルシラップ本来の特性を確保する点から、MMAとビニル系単量体との合計を100質量部としたときに50質量部以上であることが好ましく、80質量部以上であることがより好ましく、90質量部以上であることがさらに好ましい。
本発明に用いるビニル系単量体は、特に制限されない。その具体例としては、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸s−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸ボルニル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸1−メンチル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸ジメチルアダマンチル等のMMA以外のメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、イソプロペニルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類;メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン等の多価不飽和化合物;などが挙げられる。ただし、これらに限定されない。また、これら共重合成分は、MMAに対して1種を単独で、または必要に応じてMMAに対して2種以上を組み合わせて用いることができる。
単量体原料の組成は、単量体全量を100質量部としたときに、MMA50〜100質量部、ビニル系単量体50〜0質量部であることが好ましい。特に、アクリルシラップ本来の物性を損なわないようにする点から、ビニル系単量体の量は20質量部以下にすることが好ましく、10質量部以下にすることがより好ましい。
本発明においては、この単量体原料を、ラジカル重合開始剤の存在下に、その一部を重合させる。使用するラジカル重合開始剤は特に制限されない。具体例としては、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系重合開始剤;ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート等の有機過酸化物系重合開始剤;などが挙げられる。これらは1種を単独で、または必要に応じて2種以上を併用することができる。ラジカル重合開始剤の添加量は、単量体原料100質量部に対し、0.01〜0.5質量部程度が好ましい。
この単量体原料を重合させる際には、重合率1〜50質量%の範囲内で行う。この重合率が1質量%以上であると、シラップを硬化してアクリル成形品を製造する際の硬化時間が短縮され、外観欠陥が生じにくくなる。また、重合率が50質量%以下であると、シラップの粘度が下がり、シラップの取扱い性が良好となる。シラップを硬化してアクリル成形品を製造する際の硬化時間を短縮し、外観欠陥を生じにくくするためには、この重合率はなるべく高い方が良い。逆に、シラップの取扱い性や添加剤の混合性等を考慮すると、この重合率はなるべく低い方が良い。これらの観点から、重合率は特に5〜40質量%の範囲内にすることが好ましい。
本発明においては、この単量体原料を一部重合させる際に、発生する凝縮液100質量部のうち25質量部以上(全凝縮液の25質量%以上)を重合反応系外に排出することが必要であり、40質量部以上(全凝縮液の40質量%以上)の排出が好ましく、50質量部以上(全凝縮液の50質量%以上)の排出がより好ましい。凝縮液中には、単量体の他に発泡の起因となる不純物が含まれているものと推定している。そのため、このように重合反応系外に凝縮液を排出することにより、アクリルシラップ硬化時に発泡が生じにくくなる。一方、生産性の点から、凝縮液の排出量は90質量部以下(全凝縮液の90質量%以下)であり、80質量部以下(全凝縮液の80質量%以下)であることが好ましい。なお、反応系外に排出した凝縮液は原料として再利用することができる。
排出されなかった凝縮液は、操作が煩雑にならず、作業時間も短縮できる点から、重合反応中に戻
この単量体原料を一部重合させる際に用いる反応器としては、例えば図1又は図2に示す以下の構造を有する製造装置を用いることができる。
この製造装置は、攪拌装置2とジャケット3、加熱装置、温度計4を備えた反応器1を有し、この反応器系外に反応器と接続された冷却装置6および凝縮液トラップ7を有している。反応器1と冷却装置6間の経路は、凝縮液が生成しないように加熱装置5により加熱されている。トラップ7と反応器1間の経路は冷却されている。また、トラップ7の後段にはバルブを介して凝縮液排出ライン8が設けられている。また、冷却装置6とトラップ7の間には、図2に示す様に還流分配装置9を設けてもよい。この場合、環流分配装置9と反応器1の間の経路は冷却されている。
反応器1内の単量体原料を含む反応液は所定の温度で加熱され、反応液から発生する蒸気は冷却装置6で冷却され凝縮液を生成する。所定の重合反応時間中に生成した凝縮液はは、一旦トラップ7に集めた後に所定量のみ反応器系内に戻しても良いし、還流分配装置9を設けることにより、反応器系内へ戻る経路と反応器系外に排出される経路に時間を分配して、切り替えることで、反応器系外に排出される経路途中に配設したトラップ7に一旦集めた凝縮液の所定量のみ反応器系外に排出しても良い。この場合、タイマー機能により凝縮液の経路を自動的に切り替える自動還流器を用いると、精度良く、凝縮液を所定の割合で排出することができる。
シラップ製造時の重合反応において、反応器内は大気圧で、窒素ガス等の不活性ガスにより酸素濃度が低減されていることが好ましい。重合反応の際の温度は、単量体原料の沸点よりも10℃程度低い温度から単量体原料の沸点までの範囲内の温度に設定することが好ましく、特に単量体原料の沸点近傍の温度にすることが好ましい。
単量体原料全量(反応開始前)に対する凝縮液全量(反応終了時)の質量比率は、重合反応の温度により調整することができ、その比率は2〜50質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましい。
凝縮液量が2質量%以上だと反応を十分に進行させるための時間がかからず、凝縮液量が50質量%以下だと凝縮液の系外への排出量が少なく、結果、生産性が低下しない。
この単量体原料の一部を重合させた後は、アクリルシラップの着色や自然硬化を避けるために、重合禁止剤を添加することが好ましい。重合禁止剤の具体例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール等が挙げられる。これらは1種を単独で、または必要に応じて2種以上を併用することができる。
さらに本発明においては、必要に応じて、分子量調節のための連鎖移動剤、酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定剤、難燃剤、着色に用いられる染料、顔料、離型剤など、従来、知られている各種の添加剤を、単量体原料の一部を重合させる前の混合物または一部を重合させた後のシラップに添加することもできる。
本発明により得たアクリルシラップは、従来、知られている各種の用途に使用できる。例えば、このアクリルシラップに重合開始剤を添加し、これを型内で硬化させてアクリル板等の所望の成形品を得ることができる。また、空隙内で硬化させて所望の補強・充填材とすることもできる。本発明により得たアクリルシラップは、このような使用の際の作業性に優れており、しかも硬化物には発泡等の外観欠陥が発生しにくく、さらにアクリルシラップ硬化物特有の優れた光学的性質や機械的性質も損なわれない。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。各種物性は下記方法で評価した。
(1)重合率
試料を大量のヘキサン中に投入し、生じた沈殿物を濾過し、残渣を減圧乾燥して質量を測り、元の試料に対する質量割合を算出し、その値を重合率とした。
(2)粘度
B型粘度計を用い、20℃での粘度を求めた。
(3)外観
シラップ硬化後の製品において、内部発泡の有無を目視にて観察した。
なお、ここでは「質量%」は「%」で表した。
[実施例1]
図1に示す製造装置の反応器(重合釜)に、MMA3000gを供給し、撹拌しながら−90kPa(ゲージ圧)で10分間減圧した。次いで、窒素ガスで大気圧に戻し、加熱を開始した。内温が60℃になった時点で、ラジカル重合開始剤である2,2'−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5gを添加し、更に内温100℃まで加熱して8分間保持した。その際、重合反応系外に備えた冷却管およびトラップを用いて、凝縮液をトラップした。
8分間保持後にトラップした凝縮液量は358.4gであった。このうち、25%にあたる89.6gを重合反応系外へ排出し、残り268.8gを重合反応系内へ戻した。
その後、減圧冷却により室温まで冷却し、重合禁止剤である2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノールを0.06g添加して、アクリルシラップを得た。このアクリルシラップの重合率は約20%、粘度は1.5Pa・sであった。
このアクリルシラップ600gに、ラジカル重合開始剤であるt−ヘキシルパーオキシピバレート1.2gを添加し、撹拌し、−90kPa(ゲージ圧)で5分間減圧脱気した。このアクリルシラップを、ポリ塩化ビニル製ガスケットを介して約8mmの間隔で積層された大きさ300×300×6mmの2枚の強化ガラス板であって、クランプで固定された鋳型に注入した。
次いで、このシラップが注入された鋳型を78℃の温水中に30分間浸漬してシラップを重合硬化させ、さらに130℃の空気加熱炉中で1時間熱処理し、90℃まで冷却した。その後、この鋳型中の硬化物を剥離し、板厚が約6mmのメタクリル樹脂注型板を得た。このメタクリル樹脂注型板の内部発泡は5個であり、外観が良好なものであった。
[実施例2]
凝縮液のトラップ量と、重合反応系外への排出量、重合反応系内への還流量が異なる以外は実施例1と同様にしてアクリルシラップを得た。このアクリルシラップの重合率は約20%、粘度は1.5Pa・sであった。
トラップした凝縮液量は360.2gであった。このうち、50%にあたる180.1gを重合反応系外へ排出し、残り180.1gを重合反応系内へ戻した。
得られたアクリルシラップを用い、実施例1と同様にして板厚が約6mmのメタクリル樹脂注型板を得た。このメタクリル樹脂注型板の内部発泡は0個であり、外観が良好なものであった。
[実施例3]
図2に示す製造装置を用いてアクリルシラップを製造した。還流分配装置9は、(株)旭製作所製の自動還流器(横引き形、マグネット付)を用いた。
重合釜に、MMA3000gを供給し、撹拌しながら−90kPa(ゲージ圧)で10分間減圧した。次いで、窒素ガスで大気圧に戻し、加熱を開始した。内温が60℃になった時点で、ラジカル重合開始剤である2,2'−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.5gを添加し、更に内温100℃まで加熱して8分間保持した。その際、還流分配装置の還流比を反応器側8秒間、トラップ側12秒間に設定し、重合反応系外に備えた冷却管によって凝縮された液を反応器とトラップに分配した。これにより、凝縮液の60%が、トラップ側に排出された。8分間保持後にトラップされた凝縮液は240.4gであり、その全量を重合反応系外に排出した。
その後、減圧冷却により室温まで冷却し、重合禁止剤である2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノールを0.06g添加して、アクリルシラップを得た。このアクリルシラップの重合率は約20%、粘度は1.5Pa・sであった。
得られたアクリルシラップを用い、実施例1と同様にして板厚が約6mmのメタクリル樹脂注型板を得た。このメタクリル樹脂注型板の内部発泡は0個であり、外観が良好なものであった。
[実施例4]
図1に示す製造装置の反応器(重合釜)に、MMA2375g、アクリル酸ブチル(以下「BA」という)125gを供給し、さらに連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタンを1.5g添加し、撹拌しながら−90kPa(ゲージ圧)で10分間減圧した。次いで、窒素ガスで大気圧に戻し、加熱を開始した。内温が80℃になった時点で、ラジカル重合開始剤である2,2'−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)2gを添加し、更に内温100℃まで加熱して10分間保持した。その際、重合反応系外に備えた冷却管およびトラップを用いて、凝縮液をトラップした。
10分間保持後にトラップした凝縮液量は316.3gであり、その全量を重合反応系外に排出した。
その後、減圧冷却により15℃まで冷却し、重合禁止剤である2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノールを0.0125g添加して、アクリルシラップを得た。このアクリルシラップの重合率は約26%、粘度は1.7Pa・sであった。
得られたアクリルシラップを用い、実施例1と同様にして板厚が約6mmのメタクリル樹脂注型板を得た。このメタクリル樹脂注型板の内部発泡は0個であり、外観が良好なものであった。
[比較例1]
トラップした凝縮液の量が360.1gであり、その全量を重合反応系内に戻したこと以外は、実施例1と同様の方法でアクリルシラップを調製し、メタクリル樹脂注型板を得た。このメタクリル樹脂注型板の内部発泡は32個であり、外観が劣っていた。
[比較例2]
環流分配装置9である自動還流器の環流比の設定を反応器側36秒間、トラップ側4秒間に設定して、凝縮液の10%をトラップ側に排出し、トラップした凝縮液34.9g全量を重合反応系外に排出した以外は実施例3と同様の方法でアクリルシラップを調製し、メタクリル樹脂注型板を得た。このメタクリル樹脂注型板の内部発泡は22個であり、外観が劣っていた。
Figure 0004571884
産業上の利用の可能性
シラップ硬化時に発泡を起こしにくいアクリルシラップ、及び発泡欠陥が少ないアクリル成形品を容易に得ることができる。このアクリルシラップは、メタクリル樹脂注型板や光ファイバー等の光学材、人工大理石、床材、接着剤等の中間原料として有用である。
本発明の方法に使用可能なアクリルシラップ製造装置を例示する模式図である。 本発明の方法に使用可能なアクリルシラップ製造装置を例示する模式図である。
符号の説明
1 反応器
2 攪拌装置
3 ジャケット
4 温度計
5 加熱装置
6 冷却装置
7 凝縮液トラップ
8 凝縮液排出ライン
9 還流分配装置

Claims (2)

  1. メタクリル酸メチル単独またはメタクリル酸メチルと他の共重合可能なビニル系単量体との単量体混合物を、ラジカル重合開始剤の存在下に重合率1〜50質量%まで重合させる際に、当該重合反応中に発生した凝縮液100質量部のうち25質量部以上90質量部以下を重合反応系外に排出し、残部を重合反応系内へ戻し、かつ凝縮液の一部を排出し残部を戻す前記の操作を重合反応中に行う、アクリルシラップの製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法によりアクリルシラップを製造する工程と、得られたアクリルシラップを硬化する工程を有するアクリル成形品の製造方法。
JP2005134193A 2005-05-02 2005-05-02 アクリルシラップの製造方法 Expired - Fee Related JP4571884B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005134193A JP4571884B2 (ja) 2005-05-02 2005-05-02 アクリルシラップの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005134193A JP4571884B2 (ja) 2005-05-02 2005-05-02 アクリルシラップの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006307105A JP2006307105A (ja) 2006-11-09
JP4571884B2 true JP4571884B2 (ja) 2010-10-27

Family

ID=37474352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005134193A Expired - Fee Related JP4571884B2 (ja) 2005-05-02 2005-05-02 アクリルシラップの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4571884B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50109278A (ja) * 1974-02-04 1975-08-28
JPH0517504A (ja) * 1991-07-09 1993-01-26 Mitsubishi Rayon Co Ltd ビニル単量体の重合方法
JP2004067722A (ja) * 2002-08-01 2004-03-04 Mitsubishi Rayon Co Ltd アクリルシラップの製造方法
JP2004176043A (ja) * 2002-11-14 2004-06-24 Mitsubishi Rayon Co Ltd アクリルシラップの製造方法
JP2005042022A (ja) * 2003-07-23 2005-02-17 Mitsubishi Rayon Co Ltd シラップの製造方法および製造装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50109278A (ja) * 1974-02-04 1975-08-28
JPH0517504A (ja) * 1991-07-09 1993-01-26 Mitsubishi Rayon Co Ltd ビニル単量体の重合方法
JP2004067722A (ja) * 2002-08-01 2004-03-04 Mitsubishi Rayon Co Ltd アクリルシラップの製造方法
JP2004176043A (ja) * 2002-11-14 2004-06-24 Mitsubishi Rayon Co Ltd アクリルシラップの製造方法
JP2005042022A (ja) * 2003-07-23 2005-02-17 Mitsubishi Rayon Co Ltd シラップの製造方法および製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006307105A (ja) 2006-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6148802B1 (ja) メタクリル系樹脂の製造方法
JP7176832B2 (ja) メタクリル系樹脂
JP5138177B2 (ja) アクリルシラップの製造方法
JP4571884B2 (ja) アクリルシラップの製造方法
EP1201686A1 (en) Methyl methacrylate syrup and production thereof
JP3013951B2 (ja) アクリル系樹脂の製造法
JP2004067722A (ja) アクリルシラップの製造方法
JP3061551B2 (ja) メタクリル系樹脂の製造方法
JP5138263B2 (ja) メタクリル系樹脂成形物の製造方法
JP2000309601A (ja) メタクリル酸メチルシラップの製造方法
JP2016196434A (ja) (メタ)アクリレート含有ハロゲン化リン酸エステル混合物とその製法、及び混合物を含む組成物並びにその硬化物
JP2004067789A (ja) 耐衝撃性メタクリル樹脂キャスト成形体の製造方法
JP2004176043A (ja) アクリルシラップの製造方法
JP7139670B2 (ja) メタクリル系樹脂組成物及びその製造方法
KR20120057186A (ko) 올리고머 함량을 저감시키는 말레이미드-알킬 스티렌 계 삼원(三元) 괴상 공중합체 제조 방법
JP4225283B2 (ja) メタクリル樹脂成形体の製造法
JP4296363B2 (ja) アクリルシラップの製造方法
JP2003040906A (ja) メタクリル樹脂板の製造方法
JPH04236207A (ja) メタクリル系樹脂キャスト板の製造方法
JP2006193558A (ja) アクリル系樹脂組成物、アクリル系樹脂板、およびその製造方法
JP2007276417A (ja) 導光板の製造方法
JP2003252909A (ja) 鋳型重合用原料
JP3615875B2 (ja) メタクリル樹脂注型重合品
JP3440781B2 (ja) 樹脂組成物、それを成形してなる人造大理石及びその製造方法
JP2005314471A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080425

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100519

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100714

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100804

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100813

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130820

Year of fee payment: 3

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees