JP4571586B2 - プロテアーゼ耐性seb改変体およびそれを含むワクチン - Google Patents

プロテアーゼ耐性seb改変体およびそれを含むワクチン Download PDF

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Description

本発明は、スーパー抗原の一つとして知られる黄色ブドウ球菌腸管内毒素B(Staphylococcal enterotoxin B、以下「SEB」と呼称することもある)の改変体またはその誘導体、およびそれを有効成分として含有するワクチンおよびその利用に関する。さらに詳細には、本発明は、プロテアーゼに対して耐性を有し、その結果、毒性の低減したSEB改変体またはその誘導体、およびそれを有効成分として含有するワクチンおよびその利用に関する。
SEBは黄色ブドウ球菌によって産生されるエンテロトキシン(腸管毒;毒素型食中毒の原因毒素)の1種である。SEBは239個のアミノ酸残基よりなり、そのアミノ酸配列も知られている(配列番号1)。SEB分子は2つのドメインから構成され、最初のドメインは残基1〜120よりなり、2番目のドメインは残基127〜239よりなる。
黄色ブドウ球菌は常在菌である一方、多くの抗生物質に耐性の黄色ブドウ球菌による感染症は、極めて重篤で予後も悪いことが知られている。食中毒に代表されるような重症のブドウ球菌感染症は、主として菌体から放出される毒素によって引き起こされている。その中で黄色ブドウ球菌腸管内毒素(Staphylococcal enterotoxin、以下「SE」と略することがある)は、スーパー抗原の一種で多くのTリンパ球に作用して通常では起こらないほど大量の炎症性サイトカインの産生を促す(非特許文献1)。炎症性サイトカインが大量に作用するとショック様症状を引き起こし、生体を死に至らせることもある。成人の健常人は加齢と共に黄色ブドウ球菌腸管内毒素(SE)に対する抗体を有する割合が高くなることが報告されているが(非特許文献2)、悪性腫瘍の末期状態などの免疫不全の状態では、薬剤耐性ブドウ球菌の侵入を容易に許してしまい、黄色ブドウ球菌腸管内毒素B(SEB)による炎症も起こりやすいと考えられている。
またアトピー患者がIgE型抗SEB抗体を有する割合が高いことが報告され、SEBと病態形成との関連が疑われている(非特許文献3)。
さらにリウマチ患者の場合もSEBと発症、病態形成との関係を示唆する疫学データが報告されており、IgM型抗SEB抗体と病態との関係が報告されている(非特許文献4)。
疫学的にはSEBに対する抗体はヒトでは加齢と共に保有率が増加し、7歳以上の殆どの成人ではほぼ100%になることが報告されている(非特許文献5)。
しかしながら、一般的にその抗体価は高くなく、血中でSEBを中和するのに充分な親和性を有しているかどうかは不明である。
一方、SEBが関与すると考えられる食中毒を始めとした種々の疾患の予防や治療を目的として、SEBを改変して毒性を低減させた改変体の報告が数多く行われてきた(非特許文献6)。本発明者らもSEBの毒性を大きく低減した改変体を作出し、この改変体がSEBとしての抗体産生誘導能を有していることを確認している(SEBの23位のアスパラギン残基をチロシン残基に置き換えた変異体;特許文献1)。
しかしながら、本発明者らのものも含め、これまでの改変体は毒性を低減させたとはいえ、数10ng/mlの濃度でヒトのリンパ球を活性化する性質を有しており、ワクチン抗原の毒性として考えた場合には更なる改良が必要であった。
これまでにもSEBの立体構造解析などからMHCとの接触部位を改変した改変体、TCRとの接触部位を改変した改変体などが報告されている(非特許文献7)。
WO99/40935号公報 ミクサン(V.V.Micusan)およびチボドー(J.Thibodeau)、"セミナーズ・イン・イムノロジー(Seminars in Immunology)",1993,Vol5,p.3−11 クワハタ(Kuwahata,M.)ら、"アクタ・ペディアトリカ・ジャポニカ(Acta Pediatrica Japonica)",1996,38,p.1−7 ゾーン(Sohn MH.)、キム(Kim GH)、キム(Kim WK)、ヤング(Jang GC)、キム(Kim KE)、"アラジー・アズマ・プロシーディングス(Allergy Asthma Proc.)",2003,24(1),p.67−71 オリグチ(Origuchi T.)、エグチ(Eguchi K.)、カワベ(Kawabe Y.)、ヤマシタ(Yamashita I.)、ミゾカミ(Mizokami A.)、イダ(Ida H.)、ナガタキ(Nagataki S.)、"アニュアル・リューマトロジカル・ディジーズ(Ann.Rheum.Dis.)",1995,54(9),p.713−720 クワハタ(Kuwahata,M.)、イマナカ(Imanaka,H.)、タケイ(Takei,S.)およびマスダ(Masuda,K.)、"アクタ・エディアトリカ・ジャポニカ(Acta Oediatrica Japonica)",1996,38,p.1−7 ウッディー(Woody MA)、クラカワー(Krakauer T)、スタイルズ(Stiles BG)、"ワクチン(Vaccine)",1997,15(2),p.133−139 リーダー(Leder L,)ら、"ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・メディスン(Journal of Experimental Medicine)",1998,187(6),p.823−833
しかしながら、前述のようにこれらの改変体の毒性の低減は不十分であり、単純な接触部位の変異のみでは毒性の低減に限界があると考えられた。
本発明者らは、SEBのアミノ酸変異が及ぼす活性の変化を鋭意検討した結果、プロテアーゼ切断サイトの変異と毒性発現に着目した。
野生型SEBの一次配列上には37箇所のトリプシン認識配列があるが、通常の生体と同様の中性バッファー条件で実際に切断されるのは、97位のリジン、98位のリジンのC末端側、238位、239位のリジンのC末端側のみであることが実験的に確認されている。
しかしながら、これらのサイトが切断されてもSEBの活性(リンパ球活性化、増殖能)には全く影響ないこと、またSEB抗体との反応性についても変化がないことを見出した。
腸管内では膵由来のトリプシンによりSEBは殆どこのような切断型で存在し、活性を発現しているものと考えられる。
一方、ヒトSEB抗体中にはウエスタンブロットを用いた解析などから、複数のリニアーエピトープに対する抗体が含まれ、SEBがスーパー抗原としてのみならず、抗原として抗原提示細胞にプロセッシングされて抗原提示されていることが示唆されている。従ってプロテアーゼ切断サイトの変異は抗体誘導能を変化させる可能性が考えられる。
本発明者らは、前述の情報や解析結果から、97位のリジン、98位のリジンに着目した。構造上はこの2つのアミノ酸はSEBのN末端ドメインとC末端ドメインを結ぶループ上に存在しており、このループの動きや切断がSEBの活性発現に関わる構造変化に大きく関与している可能性が考えられる。さらにこのサイトはトリプシンのみならずカテプシンBの切断サイトであることを本発明者らは見出した。
カテプシンBは抗原提示細胞内で抗原プロセッシングに大きく関与していることが明らかにされている酵素である。従って、このサイトへの変異導入は生体内でのSEBの動態、抗原提示、毒性発現に大きな影響を及ぼすことが予測された。
そこで、本発明者らは、遺伝子工学的手法を用い、SEBのアミノ酸配列中の23位のアスパラギンをチロシンに置換したSEB改変体に対して97位のリジンおよび98位のリジンにアミノ酸変異を加えた複数の変異体を作製し、大腸菌での発現を試みたところ、97位および98位のリジンがともにセリンに置換された改変体(N23YK97SK98S改変体)が良好な発現を示した。なお、本明細書に用いられる改変に係る表記は、アミノ酸残基位置の数字の前に改変前のアミノ酸名を、後に改変後のアミノ酸名を表記したものであり、たとえば「N23Y」の場合、N末端から23番目(23位)のN(Asn:アスパラギン)をY(Tyr:チロシン)に置換した改変体を意味する。また、2以上のアミノ酸残基が置換された改変体の場合は、各アミノ酸残基に係る表記をそのままN末端側から順に列記して記載してある(たとえば、「N23YK97SK98S」は、N末端から23番目(23位)のN(Asn:アスパラギン)をY(Tyr:チロシン)に、97番目(97位)および98番目(98位)のK(Lys:リジン)をS(Ser:セリン)にそれぞれ置換した改変体を意味する)。N23YK97SK98S改変体のアミノ酸配列を配列番号2に示す。
精製したこの改変体は予測されたとおり、トリプシンやカテプシンB処理に対して耐性を示す一方で、SEB抗体との反応性は充分に有しており、SEBとしての抗原性に天然型と大きな差はないと考えられた。
このように、23位のアスパラギンのチロシンへの変異(N23Y改変体)に加えて97位および98位の2つのリジンをさらに改変することにより、リンパ球増殖活性やサイトカイン産生誘導活性が大幅に低下していることが確認された。とりわけ本発明によるN23YK97SK98S改変体は、天然型と比べリンパ球増殖活性で100万分の1、N23Y改変体に比べても1万分の1程度にまで減少していた。
さらに、本発明のN23YK97SK98S改変体はサイトカイン産生刺激活性についても大幅に低下しており、IL−4の誘導が天然型の40%程度認められる以外は、炎症性サイトカインの産生誘導も認められないなど活性低減に優れた効果を示した。SEBによるいくつかの毒性はSEBによって刺激された白血球が産生するモノカイン、とくに腫瘍壊死因子−α(TNF−α)に起因すると考えられる。従って、リンパ球増殖刺激活性やサイトカイン産生誘導活性の低下は、SEBによる毒性低下の指標となるものである。
本発明のN23YK97SK98S改変体を通常の方法と同様の手法でマウス腹腔にアジュバントとともに免疫すると、N23Y改変体に比べ有意に高い抗体価を示す抗体が誘導でき、またその抗体はN23Y改変体を免疫した場合と同質の抗体であった。
SEBのN23Y改変体および本発明のN23YK97SK98S改変体をトリプシン処理した後のフラグメントをSDS−PAGEにより調べた結果を示す。T:トリプシン処理、M:分子量標準。
BALB/cマウスにSEBの精製N23Y改変体または本発明のN23YK97SK98S改変体を接種後、マウスにおける抗SEB抗体価の分布を示すグラフ。
本発明のN23YK97SK98S改変体を免疫して得られる抗血清の反応性をN23Y改変体を免疫して得られる抗血清の反応性と比較して示すグラフ。
本発明のN23YK97SK98S改変体の細胞増殖刺激活性を、野生型SEBおよびSEBのN23Y改変体と比較して示すグラフ。
本発明のN23YK97SK98S改変体の幼若化刺激活性を、野生型SEBおよびSEBのN23Y改変体と比較して示すグラフ。
本発明のN23YK97SK98S改変体のサイトカイン産生刺激活性を、野生型SEBおよびSEBのN23Y改変体と比較して示すグラフ。
本発明のN23YK97SK98S改変体を経口投与した場合の抗SEB抗体誘導を、SEBのN23Y改変体と比較して示すグラフ。
本発明によるSEB改変体の基本となる野生型SEB(黄色ブドウ球菌に由来するSEBと同じアミノ酸配列を有する遺伝子組換え技術に基づいて調製されたSEB)は、たとえば、概略以下の方法で調製することができる。
SEBの染色体DNAは公知であるので(Ranelli D.M.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,Vol.82,p.5850〜(1985))、DNA合成機等を用いて5’センスプライマーおよび3’アンチセンスプライマーを合成することができる。該プライマーと市販されている黄色ブドウ球菌のDNAライブラリーに存する染色体DNAによるプラークハイブリダイゼーションによりプラークを採取し、さらにセンスのプライマーを用いてPCRを行ない、得られたバンドからDNAを抽出する。そして、好適なクローニングベクターに抽出されたDNAを挿入してクローニングする。
クローニングされたSEBをコードする遺伝子をSacI、HindIII、EcoRI、BamHI、XbaI、SalIおよびPstI等の制限酵素で切断し、同じく制限酵素XmnI、HindIII、EcoRI、BamHI、XbaI、SalIおよびPstI等で切断したベクターに組み込むことによって組換え体DNAを得る(Sambrookら、Molecular Cloning、第2版、第9章、1989年、ニューヨーク、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス)。ベクターとしては、分泌発現用ベクターpTrc99A等が好適に用いられ得る。
得られた組換え体DNAを適当な宿主、たとえば大腸菌に組み込むことにより、形質転換体を得ることができる。当該形質転換体を常法により培養した後、培養終了後に菌体を採取し、常法により菌体を破砕し懸濁液より所望の野生型SEBを得ることができる。なお、条件によっては培養上清中に好適に野生型SEBが分泌されている場合があり、この場合、培養上清が調製の出発原料となり得る。出発原料を、たとえば、抗SEB単クローン抗体を吸着体に結合させた免疫アフィニティークロマトグラフィー等の精製手段により精製する。なお、各種試験に用いられる最終調剤の緩衝液は、トリス−塩酸緩衝液、リン酸緩衝液等を用いることが好ましい。
本発明のSEB改変体の調製は前述の野生型SEBの調製に準じて行うことができる。
調製された野生型SEBおよびSEB改変体を最大限に維持するためには、新鮮であるか、4℃で保存する場合は保存後約5日以内のものが好ましい。あるいは、本発明のSEB改変体は、ゼラチン、塩、糖、糖アルコールまたはアミノ酸等の好適な環境で保存することができる。
また、本発明では有効成分としてのSEB改変体と公知の適当な賦形剤とを組み合わせ、公知の方法で本発明のワクチン製剤とすることができる。本製剤の最終的な剤形については、皮下投与、筋肉内投与あるいは経口投与を可能にする粉末(固形)状、溶液状あるいはシロップ状のものが考慮されうる。例えば、SEB改変体単独を或いはアルミアジュバントに代表されるようなアジュバントと共に、適当な剤形剤、たとえば炭水化物、糖、糖アルコールおよびアミノ酸等とともに凍結乾燥し固形状としたもの、またはSEB改変体を生理食塩水および許容しうる強度のイオン強度を有する適当な緩衝液中に溶解した液状製剤等は好適な態様である。また、本態となるSEB改変体を市販の飲料水に溶解し経口的に摂取することも考えられる。薬剤中の含量については、1回の投与当たり0.1μg〜100mg(0.002〜2mg/Kg体重)、好ましくは1μg〜5mg(0.02μg〜100μg/Kg体重)のSEB改変体を含有する薬剤が好ましい。
本発明のSEB改変体もしくはその誘導体を本態とするワクチン製剤の有効投与量は、たとえば投与対象者の年齢、症状および重症度などにより変動し、最終的には医師の意図により変動するものであるが、たとえばSEB改変体に換算した場合、成人1日当たり0.1μg〜1mgであり、好ましくは1μg〜5mgを1〜2回に分けて投与するのがよい。また、場合によりステロイド剤などの他の薬剤との併用も可能である。
また、本発明のSEB改変体の「誘導体」とは、上記少なくとも1のアミノ酸残基の置換を有するSEB改変体がさらにアミノ酸修飾を受けたものをいい、上記特定のアミノ酸以外に天然型SEBのアミノ酸配列中のいずれかのアミノ酸残基がさらに置換、欠失、挿入等されたもので、本発明のSEB改変体と同等の活性を有するものはいずれも本発明に包含される。
以下に、調製例および実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
調製例1(組換えSEB改変体の作製と発現)
1−1 SEB遺伝子のクローニング
CLONOTEC社よりStaphylococcus aureus enterotoxin A+B+DのDNAライブラリーを購入し、プラークハイブリダイゼーション法を行なった。プローブとして、アンチセンスの合成DNAあるいはPCR断片を用いた。プライマーは以後のクローニング操作を容易にするために両端にSalI切断部位を付加した。
上記プライマーと結合したプラークを採取し、さらにセンスのプライマーを用いてPCRを行ない、得られたバンドからDNAを抽出し、PCR−IIベクター(Invitrogen社)にクローニングした。上記ハイブリダイゼーションに用いたプライマーを表1に示す。
Figure 0004571586
その後、オートシークエンサーを使用して、DNAの塩基配列を確認した。得られたSEB遺伝子はプロモーター領域(SEB−Pro)を含んでいたので、プロモーター領域を含まないSEB遺伝子を得るために更に、表2に記載のプライマーを用いてPCRを行ない、得られたDNA断片をPCR−IIベクターにクローニングした。
Figure 0004571586
得られたSEB遺伝子のDNA塩基配列は、オートシークエンサーを用いて決定したが、上記のようにして得られたSEB遺伝子には突然変異は含まれていなかった。プロモーター領域を含まないSEB遺伝子を、SalIで切断し、同じ切断部位を持つ分泌発現用ベクターpTrc99A(Pharmacia Biotech社)にクローニングし、正常な方向に挿入されているものを使用して、IPTGを用いた誘導を行ない、SEBが分泌発現されることを確認した。
1−2 ポリメラーゼチェイン反応(PCR)
本実施例では、PCRはSaikiら(Science vol.239,p.487(1988))の報告に従い、TaqポリメラーゼとPerkin Elmer Cetus(Norwalk,CT,USA)のDNAサーマルサイクラーを用いて行なった。二本鎖テンプレートDNAを変性解離させるための1分間の変性工程(94℃)、プライマーとテンプレートを会合させるための2分間のアニーリング工程(55℃)および合成のための2分間の延長工程(72℃)を30〜35サイクル行なった。テンプレート濃度は1nM〜1μMであり、オリゴヌクレオチドプライマー濃度は1mMとした。
1−3 組換えSEB改変体の作製と発現
SEB改変体は、アミノ酸置換導入を行なったもののみ組換え発現した。表3にアミノ酸置換の導入部位について示す。
Figure 0004571586
1−4 アミノ酸置換の導入
SEB改変体の一つであるN23Y(SEBの23位のアスパラギン残基をチロシン残基に置き換えた変異体;国際出願番号:PCT/JP99/00638)をpTrc99Aに組み込んだプラスミドpTrc99A/N23Yを鋳型にして、PCR法にて97位、98位のアミノ酸が目的のアミノ酸に変換されるように塩基配列に変異を入れたPCR用プライマーを用いて、改変体を作製した。変異導入は以下のようにして行った。
5’−プライマーにはpTrc99A/N23YのSfiI配列を付加したSEBの5’端に相当する領域に対応したプライマーを、3’−プライマーにはNotI認識配列を付加したSEBの3’端に相当する領域に対応したプライマー(アンチセンス)を合成した。さらに、97位、98位のアミノ酸を変換するために、K97SK98Sセンスプライマー、アンチセンスプライマーを合成した。
K97SK98Sセンスプライマー
CAATGTTATTTTTCTAGCAGCACGAATGATATTAATTCGCAT(配列番号7)
K97SK98Sアンチセンスプライマー
ATGCGAATTAATATCATTCGTGCTGCTAGAAAAATAACATTG(配列番号8)
pTrc99A/N23Yを鋳型にして、5’−プライマーとK97SK98Sアンチセンスプライマーで変異を含んだ5’側の領域を、K97SK98Sセンスプライマーと3’−プライマーで変異を含んだ3’側の領域をPCR法にて増幅した。
得られた2本のDNA断片を使用して、アッセンブリーPCRを行い、全長の変異型N23YK97SK98SDNAを作製した。この全長のDNA断片をpTrc99Aにクローニングした。クローニングしたN23YK97SK98S SEB改変体のDNA塩基配列のシークエンシングを行い、変異の導入が正確になされているかどうか確認した。
1−5 SEB改変体の発現および該改変体の調製
SEB改変体の発現はpTrc99Aベクターに挿入された改変体遺伝子を用いて行なった。遺伝子を組み込んだ大腸菌を4% CIRCLEGROW(BIO 101 Inc.,Vista,CA,USA)、アンピシリン(50mg/ml)を溶かした培地で37℃18時間培養し、細胞を集めた後、さらに同じ培地に、O.D.550nmが0.3〜1.0になるように調整して浮遊し、2mMイソプロピル−B−D(−)−チオガラクトピラノシド(IPTG)を加えて37℃で一晩振とうすることにより誘導を行なった。誘導後、遠心分離により宿主の大腸菌を除去し、0.45μmの濾過膜で濾過した。
このようにして調製した培養上清を、抗SEB単クローン抗体SA58−2−6IgGを固相化したSepharose4Bカラムに通液し、含まれるSEB改変体を吸着させた。0.1M Tris HCl(pH8.0)で洗浄したのち、4M MgClで溶出した。溶出画分は、20倍容の生理食塩水に3回透析後、20倍容のPBSに2回透析した。今回調製したSEB改変体は全てこの単クローン抗体カラムで精製することが可能であった。
実施例1(マウスを用いた致死毒性試験)
Miethke T.らが報告しているように、天然型SEBは通常はマウスに致死毒性をもたらさないが、これにD−ガラクトサミンを20μg/kgで投与し、さらに20μg/マウスのSEBを投与静脈内若しくは腹腔内に投与することで、死亡することが知られている(J.Exp.Med.,Vol.175,p.91−98(1992))。本実施例では予めD−ガラクトサミンを投与したマウスに引き続きSEBおよびSEB改変体を投与して、これらが実際に死亡率を改善するものであるかどうかを調べた。
先ず、エンドトキシンに対する感受性を調べるため、BALB/cマウスにD−ガラクトサミン20mg/マウスを投与後、大腸菌B4株由来のLPS(リポ多糖)を静脈内投与して24時間後の死亡率を調べた。その結果、LPS投与量が1ng/マウス以下では死亡例は0であった(表4)。
Figure 0004571586
SEB改変体標品中に含まれるエンドトキシンの量を最終投与量が10ng/マウス以下になるように除去し、雄を使用して実験を行なった。雄では、D−ガラクトサミン投与後のSEBの致死毒性は100μg/マウス以上を投与したときに発現されたので、SEB改変体の投与量は100μg/マウスとした。表5に示すように、天然型SEBおよび野生型SEBではマウスの死亡率は高く、致死毒性があることが示されたが、他の改変体では致死毒性は低減されていた。なお、ここでいう天然型SEBとは黄色ブドウ球菌に由来する腸管内毒素を意味し、野生型SEBは天然型SEBとアミノ酸配列を同じくする遺伝子組換え技術に基づいて調製されたSEBを意味する。
Figure 0004571586
次に、雌のBALB/cマウスを用いて実験を行なった。雌ではD−ガラクトサミン40mg/マウスを投与したとき、SEB20μg/マウスで高い致死毒性が認められた。天然型−SEBおよび野生型−SEBでは高い死亡率となったが、その他の改変体では死亡率は低く、致死毒性が低減されていることが示された。
実施例2(改変体のプロテアーゼ耐性)
リン酸バッファー平衡化生理食塩水(PBS,pH7.2)に溶解した精製SEB−N23YおよびSEB−N23YK97SK98S改変体100μg/ml(500μl)に対し、10μgのトリプシンを添加し、37℃で1時間反応させた。1mgのトリプシンインヒビターを添加して反応を停止後、20μlを取り、SDS−PAGEを行い、生成物の解析行った。その結果、SEB−N23Yはトリプシン処理によりN末(21Kda付近)およびC末(10Kda付近)の2つのフラグメントに分解されたのに対し、SEB−N23YK97SK98S改変体では消化前と同一の位置(32kda付近)と28Kda付近の2つのバンドが確認された。ウエスタンブロットの結果、これらのバンドがSEB抗体に反応性を有することが確認できた(図1)。またN末分析の結果、この2つのバンドは同一のSEBのN末の配列を有しており、28Kda付近のバンドはC末側のリジンがトリプシンで消化された結果、塩基性が低下し、理論値(28.3Kda)に近い位置に泳動されたSEB−N23YK97SK98S改変体であると考えられた。
従って、SEB−N23YK97SK98S改変体はその他の部位でトリプシンにより切断されることはなく、セリンプロテアーゼに対して充分に耐性を有していることが確認された。またカテプシンBに対しても同様の挙動を示し、カテプシンBに対しても耐性を有することが確認できた。
実施例3(改変体の免疫実験)
BALB/cマウス3〜4週齢(メス)に20μgの精製SEB−N23YK97SK98S改変体もしくは精製SEB−N23YをFCAとエマルジョンを形成後、腹腔内に接種した。精製改変体および精製SEB−N23Yのエンドトキシン含量は0.05EU/mg以下であった。
2週間後採血し、血中の抗SEB抗体価をELISAにより測定した。1万倍希釈して測定したときの各マウスの抗SEB抗体価の分布を図2に示す。改変体を免疫した群の血中抗SEB抗体価はSEB−N23Y免疫群に比べ、有意に上昇していることが示された。
また生成した抗体の性状を野生型のSEBやSEB−N23Yを免疫して得られた抗血清と比較した結果、野生型SEBに対して同様の反応性を示し、質的に同一であり、充分に中和活性を持ちうることが確認された(図3)。
実施例4(改変体のリンパ球増殖ならびに幼若化誘導活性の評価)
健常人の末梢血単核球(peripheral blood mononuclear cell;以下「PBMC」と称することがある)を1×10/ウエルとなるように96ウェルプレートに播種し、SEB、SEB−N23Y、N23YK97SK98改変体を0.01、1、100、10000ng/mLの濃度で3日間刺激し、ハーベスト16時間前にトリチウムーチミジン(0.5μCi)を取り込ませて増殖誘導活性を調べた。その結果、図4に示すように、SEBは0.01ng/mL以上でPBMCに濃度依存的に強い増殖誘導活性を示した。N23YはSEBより増殖誘導活性はかなり弱く、100ng/mL以上でトリチウムーチミジンの取り込みが検出されはじめ、10000ng/mLでもSEBの1/10程度のカウントであった。N23YK97SK98S改変体はさらに増殖刺激活性が低下しており、10000ng/mLでもほとんどトリチウムーチミジンの取り込みは認められなかった(図4)。
また、上記PBMCを各々同濃度のSEB改変体存在下で6日間培養し、T細胞の幼若化の程度をフローサイトメトリー(以下、「FACS」と称することこともある)のFSC/SSC解析により調べた。その結果、N23Yは1ng/mL以上で40%弱の細胞に有意な幼若化を誘導したが、N23YK97SK98S改変体の誘導活性はN23Yの約1/2程度にさらに低下していた(図5)。
これらの成績から、N23YK97SK98S改変体はin vitroでヒトPBMCに対し増殖刺激活性や幼若化誘導活性が野生型SEBと比較して著しく低下していることが明らかとなった。
実施例5(N23YK97SK98S改変体のサイトカイン誘導活性の評価)
健常人のPBMCを1×10/mLで24ウエルプレートに播種し、SEB、N23YおよびカテプシンB部位改変体(N23YK97SK98S改変体)の各100ng/mLで2日間刺激後、上清を回収した。この培養上清の種々のサイトカイン(TNF−α、IL−1β、IL−6、IL−8、IL−12、IFN−γ、IL−1ra、IL−4、IL−10、GM−CSF)産生をELISAキット(CytoSets、CytoFix、旭テクノグラス社)を用いて測定した。SEB100ng/mL刺激時のサイトカイン誘導活性を100%としたときのN23Y、N23YK97SK98S改変体の相対活性を図5に示す。その結果、N23YK97SK98S改変体はN23Y、SEBと比較してサイトカイン産生能は著しく低下していた。とりわけ炎症性サイトカインIL−1β、IL−6、TNF−α、IL−12、GM−CSF、IFN−γの産生は顕著に低減している一方で、抑制性サイトカインのIL−4の産生はN23Yと同程度に維持されていた(図6)。
実施例6(N23YK97SK98S改変体の経口投与による抗体誘導)
SEB−N23YおよびN23YK97SK98S改変体を経口投与し、抗体誘導の惹起を調べた。
10μg/マウスでゾンデを使って4週間連日経口投与した。試験終了後に全採血し、血中の抗SEB抗体価をELISA法にて測定した。その結果、N23YK97SK98S改変体投与群では非投与群、コントロールの生理食塩水投与群よりも高い抗SEB抗体価を有するマウスが多く、経口投与でも抗SEB抗体が惹起されていることが示された(図7)。
本発明のSEB改変体はプロテアーゼ、とりわけトリプシンやカテプシンBに対して耐性を有し、従来のSEB改変体に比べて毒性が極めて低減されている。それゆえ、本発明のSEB改変体(N23YK97SK98S改変体)は、日和見感染症や抗生物質耐性の細菌によって産生される毒素が引き起こす重症疾患、および1型アレルギー性疾患を予防および治療するためのワクチンとして有効に用いることができる。

Claims (6)

  1. 配列番号1において97位のリジンおよび98位のリジンがそれぞれセリンに置換され、23位のアスパラギンがチロシンで置換されたアミノ酸配列を有する黄色ブドウ球菌腸管内毒素B(SEB)改変体
  2. トリプシンおよびカテプシンBに耐性を有する、請求項1 に記載のSEB改変体
  3. 請求項1または2に記載のSEB改変体 を主成分とするワクチン。
  4. 日和見感染症や抗生物質耐性の細菌によって産生される毒素が引き起こす重症疾患に対するものである、請求項に記載のワクチン。
  5. 1型アレルギー性疾患に対するものである、請求項に記載のワクチン。
  6. 経口投与用である請求項からのいずれかに記載のワクチン。
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