JP4568459B2 - 画像処理装置及び記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置及び記録媒体に関し、特に、カラー原稿の読込みや複写等、デジタルカラー画像処理において高画質化処理が可能な画像処理装置及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、スキャナ・複写機・プリンタなどの分野でデジタルカラー機器の発達・普及が目覚ましい。また、パーソナル・コンピュータやワープロソフト等の文書作成環境の進歩・発達もあり、上記のようなデジタルカラー機器を利用するカラー画像再現の分野においては、人物・風景等の自然画像のみならず、主に文字情報やグラフ・図表などから構成される文書画像も重要な処理対象となってきている。
【0003】
それらの文書画像を自然画像と比較した場合の特徴としては、文書画像の場合は2,3色からせいぜい数十色程度までといった非常に少ない色数で表現されている事、広い面積を有する同一色領域が多く存在する事などがある。このため、元々の原稿の品質、画像の読み込み機器のデバイス特性、階調補正やMTF補正などの画像処理における過強調等に起因して、本来は同一であるべき色領域におけるノイズや色むらが画像再現を行う際に生じる、という問題がある。
【0004】
この問題を解決するため、原画像中の色数を減らす所謂減色処理的な手法を用いて色を均一化する方式が各種提案されている。例えば、特開平8−22532号公報には、原画像中に存在する色の成分比率を限定することによって文書画像中に存在するムラを軽減する技術が記載されている。また、特開平10−243250号公報には、原画像中の色の分布からフラットに再現するべき色領域とそうでない色領域を設定し、色の補正を行うことによって均一な色領域の再現を向上させる技術が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術は、何れも各画素単位で色を最も近い色に置き換えたり、或いは補正係数を異ならせたりする処理であり、原画像中に存在する網点成分や微小ノイズの影響を受けやすく、その結果として色数の減少が必ずしも所望領域の均一色化に結びつかない場合があった。また、色の置換に先立って行われる代表色設定も複雑な演算処理が必要とされ、全体として処理規模に対して妥当な処理品質が得られない、という問題があった。
【0006】
本発明は上記事実に鑑みて成されたものであり、カラー文書画像を高品質化することが可能な画像処理装置及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、画像を走査読み取りする画像読み取り手段により予め定めた解像度で読み取った入力画像に基づいて、該入力画像の解像度より低解像度の変換画像を1つ以上生成する画像生成手段と、前記画像生成手段により生成された前記変換画像から選択された一つの選択変換画像に対応した色空間における色分布を計測し、該計測した色分布に基づいて前記選択変換画像の代表色を求め、前記選択変換画像の各画素値のうち前記代表色の画素値を含む所定範囲内の画素値を前記代表色の画素値で置換した減色画像を生成する減色画像生成手段を含み、生成した減色画像に基づいて、前記代表色の画素値を有する領域を候補色領域として少なくとも1つ定める候補領域設定手段と、前記入力画像の解像度以下で且つ前記選択変換画像より高解像度の画像における前記候補色領域に対応する領域のエッジを検出し、該検出したエッジで囲まれる領域を均一色領域として設定し、設定した前記均一色領域の画像を前記入力画像の前記均一色領域に対応する領域に合成する処理手段と、を有することを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、画像生成手段は、画像を走査読み取りする画像読み取り手段、例えばスキャナなどにより予め定めた解像度で読み取った入力画像に基づいて、該入力画像の解像度より低解像度の変換画像を1つ以上生成する。
【0009】
入力画像を該入力画像の解像度よりも低解像度の変換画像に変換するには、例えば入力画像を複数画素を含む領域で分割し、該領域内の画素平均値を算出し、該算出した画素平均値を前記領域の画素値とすることにより行うことができる。
この低解像度の変換画像は1つ生成してもよいし複数生成してもよい。
【0010】
ところで、例えば文書画像などの比較的広い面積を有する同一色領域が多い画像を走査読み取りした場合、前記同一色領域において色むらが生じる場合があり、画質が低下する場合がある。このため、同一色領域を抽出し、この領域の色を略均一にすることにより、読み取った画像を元の画像に近づけることが必要となる。
【0011】
そこで、候補領域設定手段は、前記画像生成手段により生成された前記変換画像から選択された一つの選択変換画像に対応した色空間における色分布を計測し、該計測した色分布に基づいて前記選択変換画像の代表色を求め、前記選択変換画像の各画素値のうち前記代表色の画素値を含む所定範囲内の画素値を前記代表色の画素値で置換した減色画像を生成する減色画像生成手段を含み、生成した減色画像に基づいて、前記代表色の画素値を有する領域を候補色領域として少なくとも1つ定める。すなわち、計測した色分布から画素数が少ない色の画素を検出し、これを除外した減色画像を生成する。そして、生成した減色画像に基づいて、前記代表色の領域を候補色領域として定める。これにより、均一な色の領域を精度よく設定することができる。このように、低解像度の変換画像で候補色領域を定めるのは、低解像度の画像では、画像に含まれる文字要素や絵柄要素、前記同一色領域が検出しやすいからである。従って、前記変換画像の解像度は、画像に含まれる文字要素や絵柄要素、同一色領域が検出しやすい解像度に設定される。
【0012】
処理手段は、前記入力画像の解像度以下で且つ前記選択変換画像より高解像度の画像における前記候補色領域に対応する領域のエッジを検出し、該検出したエッジで囲まれる領域を均一色領域として設定する。すなわち、低解像度の変換画像で設定した候補色領域の境界は、本来の画像における同一色領域の正確な領域ではないため、低解像度の変換画像より高解像度の画像、例えば入力画像における前記候補色領域に対応する領域又はこれと隣接する領域の画素を参照する。そして、候補色領域又は隣接する領域内に存在する境界を検出し、この境界内を略均一な色の領域である均一色領域として設定し、この均一色領域内の画素の色を例えば同一色で設定する。
【0014】
そして、処理手段は、設定した均一色領域の画像を入力画像に上書き(合成)する。これにより、文書画像などの比較的広い面積を有する同一色領域が多い画像を走査読み取りした場合でも、読み取った画像を高画質化することができる。
【0015】
また、画像生成手段は、低解像度の変換画像を1つ生成し、かつ高解像度の画像を入力画像としてもよい。すなわち、入力画像と低解像度の変換画像の2つの画像のみを用いて上記の処理を行う。これにより、処理を簡略化することができる。
【0017】
また、候補領域設定手段は、候補色領域の大きさ、形状、及び縦横比の少なくとも一つに基づいて候補色領域を再設定するようにしてもよい。すなわち、例えば候補色領域の大きさが小さい場合や形状が複雑な場合、縦横比が大きく、幅が細い場合など、同一色で均一化しても画質の改善が見込めないような場合には、このような候補色領域を除外する。これにより、不必要な領域を均一色化してしまうのを防ぐことができる。
【0018】
また、候補領域設定手段は、候補色領域の色と高解像度の画像における候補色領域に対応する領域の色との相関関係を求め、該求めた相関関係に基づいて候補色領域を再設定するようにしてもよい。例えば、候補色領域の色と高解像度の画像における候補色領域に対応する領域の色との標準偏差を求め、この標準偏差が所定以上、すなわち実際の画像の色とのばらつきが生じている場合には、このような候補色領域を除外する。これにより、不必要な領域を均一色化してしまうのを防ぐことができる。
【0019】
また、処理手段は、高解像度の画像における候補色領域に対応する領域のエッジを検出し、該検出したエッジで囲まれる領域を均一色領域として設定することができる。このエッジ検出には、例えばSobelオペレーションなどの手法を採用することができる。これにより、精度よく均一色領域を設定することができる。
【0020】
また、処理手段は、均一色領域内の画素値の平均値を求め、該求めた平均値を均一色領域の色として設定してもよく、均一色領域内の画素値の中央値を求め、該求めた中央値を均一色領域の色として設定してもよい。
【0021】
また、処理手段は、均一色領域内の画素数が所定以下の画素を除外して均一色領域の色を求めるようにしてもよい。これにより、ノイズなどの影響を防ぐことができる。
【0022】
また、処理手段は、均一色領域の色を予め定めた所定の純色に置き換えるようにしてもよい。例えば、白、黒、青、赤、緑、黄色などの予め定めた純色に近い色の場合には、これら純色に置換する。これにより鮮明な画像を得ることができる。
【0023】
また、入力画像から線分要素を抽出する線分要素抽出手段と、入力画像から線分要素を除外した差分画像を生成する差分画像生成手段と、をさらに備え、画像生成手段は、差分画像から該差分画像の解像度より低解像度の変換画像を1つ以上生成し、かつ処理手段は、均一色領域の画像のうち、抽出した線分要素以外の領域の画像を入力画像に合成するようにすることができる。
【0024】
すなわち、画像中に文字などの線分要素が存在する場合には、この線分要素を除外した差分画像から低解像度の変換画像を1つ以上生成する。そして、候補領域設定手段により、前記画像生成手段により生成された前記低解像度の変換画像の中から選択された予め定めた解像度の変換画像の予め定めた色空間における色分布を計測し、該計測した色分布に基づいて前記予め定めた解像度の変換画像の代表色を求め、前記入力画像の各画素値のうち前記代表色の値と所定範囲内の画素値を前記代表色の値で置換した減色画像を生成する減色画像生成手段を含み、生成した減色画像に基づいて、前記代表色の領域を候補色領域として少なくとも1つ定める。処理手段は、均一色領域の画像のうち、抽出した線分要素以外の領域の画像を入力画像に合成する。これにより、文字などの線分要素を含む画像においても精度よく均一色領域を設定することができ、高画質化を図ることができる。
【0025】
また、差分画像生成手段は、差分画像のうち除外された線分要素の領域の画素を、線分要素の周囲の画素で置換するようにしてもよい。例えば、線分要素の周囲の領域が1色の場合はその画素で線分要素の領域を置換すればよい。また、線分要素の周囲の領域がそれぞれ異なる色の場合には、各領域を外側へ拡大するようにして、線分要素の領域の画素を周囲の領域の画素で置き換えればよい。
【0026】
また、線分要素の色分布を計測し、該計測した色分布に基づいて線分要素の減色画像を生成し、該生成した減色画像に基づいて線分要素中の孤立色の画素を除去する除去手段をさらに備えるようにしてもよい。これにより、線分要素中の色のばらつきを低減することができる。
【0027】
また、線分要素抽出手段は、予め定めた特定色の線分要素を抽出するようにしてもよい。例えば、黒色のような文書画像で多く用いられる色の線分要素のみを抽出することにより、処理を簡略化することができる。
【0028】
なお、予め定めた解像度で走査読み取りされた入力画像に基づいて、該入力画像の解像度より低解像度の変換画像を1つ以上生成するステップと、生成された前記変換画像から選択された一つの選択変換画像に対応した色空間における色分布を計測し、該計測した色分布に基づいて前記選択変換画像の代表色を求め、前記選択変換画像の各画素値のうち前記代表色の画素値を含む所定範囲内の画素値を前記代表色の画素値で置換した減色画像を生成するステップと、生成した減色画像に基づいて、前記代表色の領域を候補色領域として少なくとも1つ定めるステップと、前記入力画像の解像度以下で且つ前記選択変換画像より高解像度の画像における前記候補色領域に対応する領域のエッジを検出し、該検出したエッジで囲まれる領域を均一色領域として設定し、設定した前記均一色領域の画像を前記入力画像の前記均一色領域に対応する領域に合成するステップと、を含む処理を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体により、コンピュータ上で上記の処理を実行させることができる。
【0029】
また、その他の上記各処理についても、これらの処理を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体により、コンピュータ上で実行させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1には本発明に係る画像処理装置10の概略ブロック図が示されている。
【0031】
図1に示すように、画像処理装置10は、画像入力手段12、画像処理手段14、画像記憶手段16、画像表示手段18、画像出力手段20、及び通信手段22で構成されている。
【0032】
画像入力手段12は、画像を入力するためのものであり、例えばフラットベッドスキャナ等のカラー画像入力機器である。画像処理手段14は、画像入力手段12で入力した入力画像に対して高画質化のための画像処理を施すためのものである。画像記憶手段16は、画像入力手段12から入力されたカラ一原画像や画像処理手段14によって補正処理されたカラー画像等を蓄積・保持するものである。画像表示手段18は、画像処理手段14で補正処理が行われたカラー画像を表示するためのものである。画像出力手段20は、画像処理手段14で補正処理が行われたカラー画像を印刷するためのものである。通信手段22は、画像処理手段14で補正処理が行われたカラー画像を例えば他の機器へ送信するためのものである。
【0033】
なお、画像入力手段12は本発明の画像読み取り手段に対応し、画像処理手段14は本発明の画像生成手段、候補領域設定手段、処理手段に各々対応する。
【0034】
このような画像処理装置10では、処理対象となる例えば用紙上に記録された文書画像は画像入力手段12で読み込まれる。画像入力手段12は、読み込んだ画像を例えば1画素当たりR,G,B各8ビットのフルカラー画像として画像処理手段14へ出力する。
【0035】
画像処理手段14では、入力画像の中で比較的広い面積を持つ略同一な色で表現される領域(以下では、この領域を単にFCR(Flat Color Region)と称する)を検知し、FCRを適切な色で均一化して再生成する処理が行われる。
【0036】
画像処理手段14で補正処理が施されたカラー画像は、画像記憶手段16に蓄積・保持されたり、画像表示手段18で表示されたり、画像出力手段20から印刷出力されたり、通信手段22を介して他のデジタルカラー処理機器へ送信されたりする。
【0037】
次に、画像処理手段14における画像処理の詳細について説明する。
【0038】
まず、本発明の基本的なアイデアについて説明する。本実施形態では、図2に示すような複数レベルの解像度で表現された画像を用いて画像処理を行う。複数レベルのデータ構造への変換は、図2に示すように、入力画像を例えば50%縮小する処理を繰り返すことによって行われる。
【0039】
すなわち、入力画像(原画像)の解像度をレベル0として、入力画像に対して1/2(50%)の縮小処理を施して解像度がレベル1の画像を生成し、さらにレベル1の画像に対して1/2の縮小処理を施して解像度がレベル2の画像を生成し、以後同様にレベル3,レベル4の画像を生成する。従って、レベルが上がるに従って解像度は低下し、逆にレベルが下がるに従って解像度は高くなる。
【0040】
次に、このようなデータ構造を用いて行われる領域検知処理の概念について説明する。すなわち、「文字」や「絵柄」、そして本発明の画像処理の補正対象である「FCR」などの文書画像の構成要素がレベルの異なる画像、すなわち解像度の異なる画像でどのような特徴をもって検知されるかについて説明する。
【0041】
ここでは、図3に示すように、注目画素24を中心とする5×5画素の領域を参照域26として参照し、その空間的な特徴と階調的な特徴を画素単位で判定する特徴検知処理を例とした本発明の基本アイデアを説明する。
【0042】
空間的な特徴の判定は、注目画素24が、孤立点や離散ドット等を構成する「ドット要素」、文字、線画、領域の境界を構成する「エッジ要素」、急峻な変化を有さない「平坦部」、の3属性のいずれであるかを判別することによって行われる。また、階調的な特徴の判定は、注目画素24の近傍に存在する色の数をカウントし、色数の「小」、「中」、「大」を判別することによって行われる。
【0043】
図4には画像処理手段14において実行される特徴検知処理のフローチャートを示した。図4に示すように、空間的な特徴量の検知はカラー画像の明暗情報を表す明度信号を用いて行われる。まず、画像入力手段12から入力されたR,G,Bの各画像信号を用いて、以下の演算によって明度信号(明度値)が生成される(ステップ100)。
【0044】
明度信号 = 0.3×R + 0.6×G + 0.1×B
次に、注目画素を中心とする例えば5×5画素の明度平均値を算出し、注目画素の明度値との比較を行う。そして、注目画素の明度値が大きければ(画素が暗い)ON画素、小さければ(画素が明るい)OFF画素とする。これを各画素について行うことによって2値画像を生成する(ステップ102)。
【0045】
以上のような処理で生成された2値画像について、注目画素を中心とする5×5近傍画素内のON画素の数や連結状態を判断し(ステップ104)、注目画素に対して「エッジ要素」,「ドット要素」,「平坦部」のいずれかの属性を設定する(ステップ106,108,110)。例えば、隣接する画素がON画素であり、ON画素が連結していればエッジ要素、ON画素の数が所定以下の場合にはドット要素、OFF画素の数が所定以上であれば平坦部などと判断することができる。
【0046】
階調的な特徴量の検知は、前述したように参照域26内の色数をカウントすることによって行われる。ただし、処理画像に含まれるノイズ成分を考えて、R,G,B各8ビットある階調成分のうち、下位3ビットを削除して上位5ビットのみを用いる(ステップ200)。
【0047】
次に、注目画素24を中心とする5×5画素の参照域26に存在する色数をカウントし予め設定された閾値と比較する(ステップ202)。そして、色数に応じて一例として3段階の属性、すなわち「色数小」,「色数中」,「色数大」のいずれかの属性を設定する(ステップ204,206,208)。
【0048】
図5には、上記処理により各画素に対して設定される属性が、「文字」や「絵柄」、「FCR」などの文書画像の構成要素、及び前記データ構造におけるレベル(解像度)によってどのように変化するかを示した。
【0049】
図5に示すように、例えば、「文字」要素の場合には、レベルの違いによって色数は変化しないが、レベルが下位(解像度が高い)から上位(解像度が低い)に上がるに従って、空間的な属性は「エッジ要素」→「ドット要素」→「平担部」と変化していく。「絵柄」要素の場合には、レベルが低い場合には網点ドットの影響の為に、階調的な属性は「色数中」,空間的な属性は「ドット要素」と判定されるが、網点が検知されない上位レベルになると、色数が増えてエッジ成分が検出され始め、階調的な属性は「色数大」,空間的な属性は「エッジ要素」と判定されるようになる。
【0050】
また、「FCR」要素の場合には下位レベルにおいては綱点ドットの為に「絵柄」要素と同様に階調的な属性は「色数中」,空間的な属性は「ドット要素」と判定され、網点の影響がなくなったレベルで階調的な属性は「色数小」,空間的な属性は「平担部」と判定されるようになる。さらにレベルが上がり参照領域がFCRの領域境界部を含むようになると階調的な属性は「色数中」,空間的な属性は「エッジ要素」と判定されるようになってくる。もちろん、これらの空間的・階調的な属性は、入力される文書画像の解像度や「文字」・「絵柄」・「FCR」の各要素のサイズやレイアウト・デザインなどに依存するが、各文書構成要素から得られる特徴としては概ね同様のものになると考えることができる。
【0051】
例えば、高解像度の画像に対してFCRの検知処理を行うとすれば、「絵柄」要素と「FCR」要素は空間的にも階調的にも非常に類似した特徴を有しているので、精度良くこれを達成することは困難である。しかし、綱点の影響がなくなるまでレベルを上げれば、「絵柄」要素と「FCR」要素の空間的・階調的な特徴には大きな差異が生じてくるので高解像度での処理に比べると容易に両者を分離する事が可能となる。
【0052】
同様に、「文字」要素と「FCR」要素の識別についても解像度が高い画像で「文字」要素の「エッジ要素」と「FCR」要素の「ドット要素」を識別するよりは、何れかの要素が「平坦部」となる、より上位レベルの画像を用いて領域検知処理するのが好ましい。
【0053】
本発明はこのような着眼点に基づき、複数レベルの解像度を有する画像データ構造を用いて領域検知処理を行う。これにより、効率良く高画質化することが可能となる。
【0054】
次に、図6及び図7を参照し、画像処理手段14で実施される画像処理の流れについて説明する。
【0055】
図6に画像処理の概略的な処理の流れを示し、図7に画像処理の詳細な流れについて示した。
【0056】
図6に示すように、まず、入力されたカラー画像は、前述した方法によって画像処理に適した複数レベルの解像度を有する内部データ構造に変換される(ステップ300)。次に、内部データ構造の所定レベルの画像を用いてFCRの候補領域が抽出される。(ステップ310)。次に、FCR候補領域の抽出に用いた所定レベルとは異なるレベルの画像データを用いてFCRの再判定を行い、最終的なFCRを生成すると共に各FCRを再生成する代表色を決定する(ステップ320)。最後に、求められたFCR及び置換すべき代表色の情報に基づいて文書画像中の所定領域を所定同一色で置換して本処理が終了する(ステップ330)。
【0057】
次に、図7を参照して画像処理の詳細な内容について説明する。
【0058】
図7に示すように、まず、画像入力手段12から入力された入力画像に対して所定倍率(例えば1/2)の縮小処理を施して低解像度の変換画像を生成し(ステップ301)、予め定めた所定回数解像度変換したか否かを判断し(ステップ302)、所定回数になるまで解像度変換を繰り返す。この所定回数は、例えばN層(Nは正数)のレベルの内部データ構造にしたい場合には(N−1)回となる。すなわち、例えば図2に示すようにレベル0〜レベル3までの4層のレベルのデータ構造としたい場合には、解像度変換を3回行うこととなる。また、生成された各レベルの画像データは、内部データ構造30として画像記憶手段16に一次記憶される。
【0059】
図8には、ステップ301において実行される解像度変換の具体例について示した。なお、図中A〜Iはそれぞれの画素の画素値を示す。図8(a)に示す所定のレベルKの画像を例えば50%縮小して図8(b)に示す一つ上位のレベル(K+1)の画像を生成するには、図8(a)に示すように、縦横2画素ずつ合計4画素を1つのブロック40とし、このブロック40内の画素値の平均値、すなわち、E=(A+B+C+D)/4を求め、この求めた平均値Eをレベル(K+1)の画像の1画素の画素値とする。これをレベルKの画像全てについて行うことにより、レベルKの画像を50%縮小したレベル(K+1)の画像が生成される。
【0060】
同様に、図8(b)に示すレベル(K+1)の画像を50%縮小して図8(c)に示す一つ上位のレベル(K+2)の画像を生成するには、図8(b)に示すように、縦横2画素ずつ合計4画素を1つのブロック42とし、このブロック42内の画素値の平均値、すなわち、I=(E+F+G+H)/4を求め、この求めた平均値Iをレベル(K+2)の画像の1画素の画素値とする。これをレベル(K+1)の画像全てについて行うことにより、レベル(K+1)の画像を50%縮小したレベル(K+2)の画像が生成される。
【0061】
図9には、このようにして解像度変換を行った結果生成された内部データ構造30の構成を示した。この内部データ構造30は、ヘッダ情報32及びポインタ情報34で構成されている。
【0062】
ヘッダ情報32は、解像度変換で生成される画像の数、すなわちレベル数N及び画像情報で構成される。画像情報には入力画像の幅・高さ等の情報が含まれる。
【0063】
ポインタ情報34は、レベル数N分のポインタ(アドレス)で構成されている。このポインタは、対応するレベルの画像データ36、具体的にはR,G,Bの各画素値が記憶された領域へのアドレスである。このポインタを参照することにより、対応するレベルの画像データ36がどのアドレスに格納されているかを知ることができる。
【0064】
以上のように所定回数の解像度変換が終了して内部データ構造30が生成されると、FCR候補の抽出(ステップ310)が実行される。
【0065】
FCR候補の抽出処理は、内部データ構造30中の所定レベルの画像に対して行われる。ここで、所定レベルとは網点やエッジ、ノイズなどの微細な画像要素の影響が十分に少ない上位レベルの画像であって、例えば入力画像、すなわちレベル0の画像が400dpi(dot per inch)程度の解像度を有する場合には所定レベルはレベル4前後とすることが好ましい。なお、以下ではこの所定レベルを便宜上レベルRと称する。
【0066】
まず、レベルRの画像に対する減色処理が行われる(ステップ311)。図10には、減色処理の具体的な処理の流れを示した。なお、ステップ311の処理は、本発明の減色画像生成手段に対応する。
【0067】
図10に示すように、まずレベルRのカラー画像に対しては綱点やノイズによる過剰な影響を受けないように、まずビット数の削減処理が行われる(ステップ400)。例えば、R,G,B各8ビットの計24ビットで1画素の画素データが構成されている場合、R,G,Bの各画素データの下位3ビットを切り捨て、上位5ビットの画素データとする。これにより、32(=25)階調の画像データへの変換が行われる。
【0068】
次に、1画素あたりR,G,B各5ビット計15ビットのカラー画像データの出現頻度を3次元的に計測する(ステップ402)。すなわち、互いに直交するR軸、G軸、B軸で定められた3次元色空間における出現頻度を計測する。
【0069】
次に、色分布計測で得られた3次元色分布データに基づいてFCRを構成する色、すなわち出現頻度の高い色を代表色として選定する。この代表色の選定について図11及び図12を参照して説明する。
【0070】
ここで行う代表色選定処理は、図11に示したように、互いに直交するR軸、B軸、G軸で構成された3次元色空間50を順次8等分に分割した空間を利用して行われる。このように3次元色空間50を順次分割していくと、図11に示すように、3次元色空間50は部分空間501〜508に分割され、例えば部分空間508は部分空間5081〜5088に分割される。これをツリー状で表したものを図12に示す。図12に示すように、3次元色空間Aは部分空間B1〜B8に8分割され、例えば部分空間B1は部分空間C11〜C18に8分割され、部分空間B7は部分空間C71〜C78に8分割される。また、例えば部分空間C74は部分空間D741〜D748に8分割される。
【0071】
本実施形態では、一例として図11、12に示したような空間分割を4回行うことにより得られる4096個の部分空間を用いて代表色を設定する。
【0072】
まず、R,G,B各5ビットの計15ビットの精度で行った色分布の計測結果を用いて、注目部分空間に存在する(その部分空間の色を有する)画素の画素数を求め、予め設定された所定閾値と比較する(ステップ404)。ここで、画素数が所定閾値以上の場合には、その部分空間を代表色空間候補として画像記憶手段16に一時記憶すると共に、代表色空間数nのカウント・アップを行う(ステップ406)。
【0073】
一方、注目部分空間に属する画素数が所定閾値未満の場合には、注目部分空間に存在する画素の画素数をその注目部分空間の親空間へと統合する(ステップ408)。
【0074】
例えば、図12において部分空間C72が注目部分空間であったとした場合、部分空間C72に存在する画素の画素数が所定閾値以上の場合には、部分空間C72を代表色空間の候補として記憶する。また、注目部分空間が部分空間C73であったとした場合に、部分空間C73に存在する画素の画素数が所定閾値未満の場合には、部分空間C73の画素を部分空間B7に属する画素として画素数を統合していく。すなわち部分空間C73の画素数を部分空間B7の画素数に加算する。
【0075】
以上のような判別処理を4096個の部分空間全てに対して終了したか否かを判断し(ステップ410)、全ての部分空間に対して終了するまで上記の処理を繰り返す。そして、代表色空間数nが予め決められた所定閾値以上であるか否かが判断される(ステップ412)。
【0076】
代表色空間数nが所定閾値以上の場合には代表色空間の設定処理を終了し、代表色空間数nが所定閾値未満の場合には、注目部分空間が予め設定された所定階層の部分空間であるか否かが判断される(ステップ414)。そして、注目部分空間が予め設定された所定階層以上の部分空間である場合には代表色空間の設定処理を終了し、注目部分空間が所定階層未満の場合には注目空間を一つ上位の親空間(階層)へと移動して(ステップ416)上記と同様の処理を行う。
【0077】
次に、以上のような処理によって求められた代表色空間候補の情報を用いて代表色の設定を行う。まず、代表色空間候補に属する画素の平均色、すなわちR,G,Bの各画素値の平均値を各代表色空間候補全てについて求める(ステップ418)。
【0078】
次に、求められた各代表色空間候補全てについて、R,G,Bの各画素の平均値の3次元空間における距離を計算し、各々比較する(ステップ420)。そして、平均値の差が所定範囲内となる代表色空間候補が存在する場合には、これらは類似色であると判断し、類似色と判断された各代表色空間候補の平均値をさらに求め、これらの代表色空間候補を統合する(ステップ422)。このようにして減色処理の代表色が決定される(ステップ424)。例えば、代表色空間候補に部分空間C11,C12が含まれている場合に、部分空間C11,C12の平均値の差が所定範囲内の場合には、部分空間C11,C12の平均値を求め、この求めた平均値を代表色候補とする。また、平均値の差が所定範囲内となる代表色空間候補が存在しない場合には、ステップ418で求めた各代表色空間の平均値がそのまま代表色となる。
【0079】
減色処理は1画素あたりR,G,B各8ビットの入力画像の各画素値と前述した処理によって決定された全代表色を比較することで行われる。まず、注目画素の画素値と、この画素値と最も近い値を有する代表色との差が所定範囲内であるか否かが判断され(ステップ426)、所定範囲内であると判断された場合、その注目画素は減色処理の対象であると判断され、画素値として最も近い代表色番号が割り当てられる(ステップ428)。
【0080】
一方、注目画素の画素値と、この画素値と最も近い値を有する代表色との差が所定範囲内でない場合には、その注目画素には割り当てるべき適当な代表色がないものと判断され、減色処理の対象外である事を示すFF(16進数)が割り当てられる(ステップ430)。そして、以上の処理が入力画像の全画素に対して行われたか否かが判断され(ステップ432)、全画素に対して行われるまで上記の処理が繰り返される。
【0081】
このような減色処理が施されることにより、図13に示すような構造の減色画像62が生成される。減色画像62は、図13(a)に示すように、代表色数データ64、代表色テーブル66、画像データ68を含んで構成される。代表色数データ64で示される代表色数NN(NNは正数)は上記の処理により決定された代表色の数を示す。代表色テーブル66は、図13(b)に示すように、決定された代表色の代表色番号と該代表色番号に対応する代表色情報、すなわちR,G,Bの各画素値とが対応付けられたテーブルである。画像データ68は、図13(c)に示すような減色処理後の画像データ(16進数で示す)である。前述したように、減色処理の対象外の画素の画素値は「FF」となっている。
【0082】
このような減色処理が行われた後は、領域候補抽出処理が行われる(ステップ312)が行われる。この処理は、上記のような処理によって生成された減色画像において同じ代表色に割り当てられた隣接画素を統合してFCR候補領域を生成するものである。
【0083】
図14には領域候補抽出処理の流れを示した。図14に示すように、本処理では、前述した減色処理によって決定された各代表色に対してそれぞれFCR候補領域を抽出していく。
【0084】
まず、生成した減色画像に対して隣接画素色の参照が行われる(ステップ500)。ここでは、注目画素の色が注目代表色と一致する場合に、注目画素を中心とする3×3画素領域の画素値を各々確認する。一致しない場合には注目画素の色が注目代表色と一致するまで次の画素を参照する。そして、注目画素と同色の画素が隣接しているか否かを判断する(ステップ502)。そして、注目画素と同色の画素が隣接している場合には、これを統合する(ステップ504)。
【0085】
注目画素の色と同色の画素が隣接していない場合、又はステップ504の統合処理が終了すると、減色処理における割り当て処理の不良を修正する処理が行われる。すなわち、注目画素を中心とする3×3画素領域において、注目代表色と同じ色の注目画素以外の8画素がすべて同色であって、かつ注目画素の色と周囲8画素の色との差が所定範囲内であるか否かが判断される(ステップ506)。
【0086】
そして、注目画素以外の8画素がすべて同色であって、かつ注目画素の色と周囲8画素の色との差が所定範囲外である場合(すなわち注目画素が周囲の画素から孤立した孤立ドットのような場合)には、前述した減色処理における割り当て不良であると判断され、注目画素の色を周囲8画素の色に修正する(ステップ508)。すなわち、注目画素を中心とする3×3画素領域の色を全て同一色に設定する。
【0087】
そして、以上の処理を画像データ全てに対して行ったか否かを判断し(ステップ510)、画像データ全てに対して上記の処理を行った場合には、注目代表色を有する領域が1以上存在するか否か、すなわち、ステップ504により同一色の画素が統合された領域が存在するか否かが判断される(ステップ512)。そして、注目代表色を有する領域が存在する場合には、その領域情報を後述するFCR候補領域データ74として画像記憶手段16に記憶・保持する(ステップ514)。
【0088】
そして、全代表色について上記の処理が終了したか否かを判断し(ステップ516)、終了していない場合には次の代表色を設定して(ステップ518)、上記と同様の処理を行う。
【0089】
このような処理により生成されたFCR候補情報70の構造を図15に示す。
FCR候補情報70は、ヘッダ情報72、候補色領域としてのFCR候補領域データ74で構成されている。ヘッダ情報72は、画像全体に対する情報としてFCR候補領域数M(Mは正数)や、幅や高さといった画像サイズの情報を含んでいる。FCR候補領域データ74は、M個分の代表色番号及び領域情報76へのポインタで構成されている。領域情報76は、図15に示すように、例えば代表色番号で示される代表色の画素を‘1’、その他の色の画素を‘0’とした2値画像データとすることができる。なお、2値画像データに限らず、FCR候補領域の輪郭部分の画素の座標データとしてもよい。
【0090】
そして、このようにして生成されたFCR候補領域に対して領域再判定処理が行われる(図7に示すステップ313)。図16に示すように、領域再判定処理は、ここではレベルR以外のレベルの画像、具体的にはレベルRよりも下位レベルの画像(解像度が高い画像)、例えばレベルPの画像を用いてFCR候補領域の再判定を行う。
【0091】
まず、再判定のポイントとしては、FCR候補領域の大きさ及び形状が挙げられる。FCRは最終的には均一色で再生成する領域であるので、均一化することによる画像品質改善が見込めない小さな領域や幅の細い領域は、ここでFCR候補から除外される。まず、FCR候補情報70を参照し、領域情報76に含まれる2値画像データから注目FCR候補領域の面積、領域の輪郭、及び領域の縦横比などの領域サイズ特徴量を求める。
【0092】
次に、これら領域サイズ特徴量を予め設定された所定閾値とそれぞれ比較し、所定条件を満たすか満たさないかを判断する。例えば、FCR候補領域のサイズ(面積)が所定以下であるか否かを判断し所定以下の場合、すなわち同一色で均一化することによる画像品質改善が見込めないほど小さい領域である場合にはこのFCR候補領域を除外対象とする。また、FCR候補領域の縦横比が所定以上であるか否かを判断し所定以上の場合、すなわち同一色で均一化することによる画像品質改善が見込めないほどFCR候補領域の幅が細い場合にはこのFCR候補領域を除外対象とする。
【0093】
次に、減色処理を行ったレベルRの画像において消失している微細な画像成分の確認が行われる。この確認は主に絵柄領域に対する不具合を回避する為に行うものであり、この処理を行うことにより、たまたまレベルRの画像では検知されなかったエッジ部分やテクスチャ構造等が誤って均一化されてしまう不具合を回避する事が可能となる。
【0094】
この微細な画像成分の確認は、前述したようにレベルRよりも下位のレベル、例えば図16に示すレベルPの画像において、Sobelオペレーションに代表される公知のエッジ検出処理を行い注目FCR候補領域におけるエッジ画素数をカウントし、単位面積あたりのエッジ画素数が所定閾値以上の場合には、FCR候補領域は絵柄領域を含んでいるものと判断して、このFCR候補領域を除外対象とする。
【0095】
最後に、各FCR候補領域に割り当てられた代表色が実画像の色に対してどの程度妥当であるかの確認が行われる。この処理は、本来は代表色と全く異なる画素値を持つ画素群が平均化されることによって、代表色に収束していくことの不具合を回避するものであり、図16に示すようにレベルRよりも下位レベルの画像の画素値と減色処理されたFCR候補領域の代表色との標準偏差値を算出し、該算出した標準偏差値が所定閾値以上のばらつきを示す値である場合には、代表色で表現することは不適切な領域であると判断して、このFCR候補領域を除外対象とする。
【0096】
このような処理を全てのFCR候補領域に対して行い、FCR候補領域の再判定処理が終了した後、除外対象のFCR候補データ74をFCR候補情報70から削除してFCR候補情報70を更新する。
【0097】
次に、最終的なFCR及び代表色マップの決定(図6,7に示すステップ320)が行われる。最終的なFCRは、レベルRで生成された領域形状をより高精細にする為のFCR境界検出処理(図7に示すステップ321)によって決定される。
【0098】
このFCR境界検出処理は以下のようにして行われる。例えば図17(a)の斜線部分で示す領域がレベルRの画像におけるFCR候補領域80であるとすると、図17(b)に示すレベルRよりも下位レベルの画像を参照し、FCR候補領域80の境界部分のエッジ要素を検出する。ここでは、図17(a),(b)に示すように、レベルRの画像に対して3レベル下位の画像、すなわち、レベルRの1つの画素が縦横8分割された解像度が3倍の画像においてエッジ検出を行う場合について説明する。
【0099】
まず、図17(a)に示すFCR候補領域80のエッジ部分の領域、すなわち領域80A,80B,80Cに隣接する領域を、エッジ要素検出対象領域82とする。このエッジ要素検出対象領域は図17(b)の斜線部分で示される。そして、エッジ要素検出対象領域82においてエッジ検出処理を行い、図17(c)に示すようにエッジ84(図17(c)において黒色で塗りつぶした部分)を検出する。
【0100】
次に、エッジ検出処理について説明する。エッジ検出処理では、明るさだけはなく色味の情報も加味するために、図18に示すように、注目FCR候補の代表色(Rx,Gx,Bx)とエッジ検出処理を行うレベルPのカラー画像の画素値(Ri,Gi,Bi)との距離をエッジ検出信号△iとして求める。
【0101】
【数1】
Figure 0004568459
【0102】
このエッジ検出信号Δiに対してSobelオペレーション等の公知のエッジ検知手法を施すことによってエッジ画素を検出する。なお、上記処理によってエッジ画素が検知されない部分が発生した場合にはレベルRで生成されたFCR候補情報70の領域情報76の輪郭部分をその領域のエッジとする。
【0103】
以上のような処理によって、図17(d)の斜線部分で示すような最終的な均一色領域としてのFCR86が抽出される。なお、図17においてはレベルRの画像に対して3レベル下位の画像においてエッジ検出を行う場合について示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、エッジ検出に用いられるレベルは入力画像と同じ解像度を有するレベル0の画像であっても良い。また、前述したFCR候補の再判定時に用いられるレベルPのエッジ画像を利用すれば処理の簡略化が可能となる。
【0104】
このようにして最終的なFCR86を決定した後、代表色選定処理を行う(ステップ322)。この代表色の選定は、例えばFCR86内の画素の画素値の平均値を算出することにより行われる。ここで、平均値の算出はレベル0のR,G,Bの各画像を用いて行っても良いが、図19に示すように、境界部87(図中斜線で示す部分)は境界検出を行ったレベルの画像の画素値を、境界部87以外の中央部89(網線部分)ではFCR候補を抽出したレベルの画像の画素値を用いて算出してもよい。これにより、計算を大幅に簡略化する事が可能となる。また、平均値に限らず、中央値、すなわち一番小さい画素値と一番大きい画素値との中間の値を用いても良い。
【0105】
また、図20には最終的なFCR86のR,G,Bの色分布計測結果の一例を示した。なお、縦軸は頻度、すなわち画素数を、横軸は画素値をそれぞれ示す。
図20に示すように、得られた色分布計測結果に対して、所定頻度(図20においてThで示す位置)に満たない色、すなわち画素数が少ない色はノイズ成分であると判断して平均値算出の対象から除外する。このようにしてR,G,B各色の平均値を求め、これをFCR86の最終的な代表色とする。
【0106】
また、平均値算出においては一般に色が混ざり合って濁りが生じてしまう傾向があるので、追加処理として図21に示したような補正テーブルを用いてコントラスト強調処理を行ってもよい。すなわち、図21に示すように、補正前の画素値がX1以下の画素については画素値を0とし、補正前の画素値がX2以上の画素については画素を255(すなわち画素値の最大値)とし、補正前の画素値がX1〜X2の範囲の画素については、所定係数を乗算した画素値とする。このような補正を行うことにより色濁りが軽減され、より高画質な画像を得ることができる。
【0107】
そして、以上のような処理を全てのFCRに対して施したか否かを判断し(ステップ323)、全て終了した場合には、図13(b)に示した代表色テーブルの代表色情報を上記のようにして求めた代表色の値に更新する。これにより最終的な代表色の選定が終了する。
【0108】
以上のような処理によって代表色が求まるが、例えば文書画像中の白や黒といった色は、各画素値をそれぞれR=G=B=255としたりR=G=B=0として純粋な白や黒で表現するのが好ましい。また、白や黒に限らず、文書で多用される赤や青といった色も、各画素値をR=255,G=B=0やR=G=0,B=255といった純粋な赤や青で表現する事が好まれる場合が多い。
【0109】
そこで、このような純色に近い色を純色に置き換えるための特色処理を行う(ステップ324)。この特色処理では、前述した代表色選定処理で決定された代表色テーブルを参照し、各代表色と例えば白,黒,赤,青,緑,イエロー,マゼンタ,シアンといった純色との色空間における距離をそれぞれ求めて所定閾値と比較し、所定閾値以下の場合には、代表色が純色と近い色であると判断し、代表色を上記純色の純色値で置き換える。
【0110】
このように特色処理をすべての代表色について行うことによりFCR及び代表色が最終的に決定される。そして、図15に示した最終的に決定されたFCR情報70と代表色番号とが対応付けられ中間画像としてのFCRテーブル90として画像記憶手段16に記憶される。
【0111】
次に、画像再生成処理が行われる(ステップ330)。すなわち、これまでの処理により生成されたFCR情報70及び代表色テーブル66の代表色情報で構成されたFCRテーブル90を参照して書き込むべき画像情報を生成し、これをレベル0の画像、すなわち入力画像に上書き描画(合成)していくことによって画像再生成が行われる。例えば、図22に示すようなFCR領域92A,92B,92Cが存在する場合、これらを順次対応する代表色で入力画像に上書きしていく。このような処理を最終的に生成されたFCRの個数分繰り返すことによってFCRの均一化処理が終了する(ステップ331、332)。
【0112】
以上説明したように、本実施形態では、入力画像より低い解像度の画像を用いて略均一色の領域を抽出し、この抽出した領域の色を均一な色に置き換えるため、文書画像などの比較的広い面積で略均一な色の領域を持つ画像を高画質化することができる。
【0113】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、入力画像及び入力画像を縮小することによって生成された入力画像よりも解像度が低い2種類の画像を用いてFCRの検知及び色の再生成を行う場合について説明する。
【0114】
本実施形態では、2種類の解像度の画像のみを扱うため、便宜上、入力画像を下位レベル画像、入力画像を縮小して生成された低解像度画像を上位レベル画像と称して説明する。なお、図23に示すように、本実施形態では低解像度の変換画像として入力画像を1/16に縮小した画像を用いた場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、第1実施形態で説明した処理と同一処理についての詳細な説明は省略する。
【0115】
本実施形態では、基本的には第1実施形態で説明した図6、図7に示す処理と同様の処理が行われるが、本実施形態で用いる画像は図24に示すように入力画像である下位レベル画像91と、入力画像の1/16の解像度を有する上位レベル画像93の2つ(レベル数2)であるため、図25に示すように、データ構造の変換処理(ステップ300)では入力画像を1/16の倍率へ縮小する解像度変換処理(ステップ301)を一度行うだけでよい。
【0116】
縮小処理は、図26に示すように、例えば256(=16×16)画素の平均値を算出することによって行われる。これにより、図27に示すような、ヘッダ情報32及び下位レベル(レベル0)画像91及び上位レベル(レベル1)画像93のポインタ情報34で構成された内部データ構造30が生成される。
【0117】
そして、第1実施形態と同様に、FCR候補の抽出処理(ステップ310)では、減色処理(ステップ311),領域候補抽出処理(ステップ312)が上位レベル画像93に対して行われる。また、領域候補再判定処理(ステップ313)では、下位レベル画像91を参照してFCR候補領域の再判定処理が行われる。
【0118】
次に、最終的なFCR及び代表色マップの決定処理(ステップ320)が行われる。最終的なFCRは、上位レベルで生成された領域形状をより高精細にする為のFCR境界検出処理(ステップ321)によって決定される。
【0119】
このFCR境界検出処理は以下のようにして行われる。図28(a)の斜線部分で示す領域が上位レベル画像93から生成したFCR候補領域80であるとすると、境界検出は、より高い解像度を有する下位レベル画像91を用いてこのFCR候補領域80の境界部分のエッジ要素を検出することによって行われる。図28(b)の斜線部分で示す領域は、エッジ要素検出対象領域82を示しており、図28(a)に示すFCR候補領域80のエッジ部分の領域、すなわち領域80A,80B,80C、80Dに隣接する領域である。このエッジ要素検出対象領域82においてエッジ検出を行うことにより図28(c)に示すようなエッジ84が検出される(図28(c)において黒色で塗りつぶした部分)。このエッジ検出は上記実施形態で説明したのと同様の処理で行われる。
【0120】
以上のような処理によって、図28(d)に示すような最終的なFCR86が抽出される。
【0121】
最終的なFCR86を決定した後は、代表色選定処理を行う(ステップ322)。この代表色の選定は、例えば最終的なFCR86の境界となる部分を代表値選定対象領域から除外して行う。例えば、図28(d)に示したFCR86の代表色を再算出する場合には、図29に示すように境界部(図中斜線で示す部分)以外の領域(網線部分)のみを用いて代表色を決定する。すなわちFCR86ではない領域の色に影響されない領域のみを用いて代表色を決定する。このようにして代表色を選定することによって、上位レベル画像93の画素値を用いて代表色を計算する事ができ、代表色選定処理を大幅に簡略化することができる。
【0122】
代表色の選定は、例えば以下のようにして行う。まず上位レベル画像93において図30に示すように注目FCR86の境界領域を除外した領域のR,G,B各画素の色分布計測を行う。次に、R,G,Bそれぞれの分布の中央となる値(図中点線で示す)を求め、その中央値を代表値に決定する。このような処理を全てのFCR86に対して施すことによって代表色の選定が終了する。
【0123】
そして、上記実施形態と同様に特色処理(ステップ324)、画像再生成(ステップ331)が行われて本処理が終了する。
【0124】
このように、本実施形態では、異なる2種類の解像度の画像のみを用いて画像処理するため、処理時間を大幅に短縮することができる。
【0125】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本発明は、上記実施形態で説明したように、広い面積を有する略同一色の領域であるFCRの色を均一化することによって文書画像をより高品質化するものである。
【0126】
しかしながら、文書画像には例えば図31(a)に示すようにFCR86内部に文字95や表・罫線などが存在する場合や、図31(b)に示すようにFCR86の境界を縁取る境界線97が存在する場合も多い。
【0127】
そこで、第3実施形態では、このようなFCR86の内部の文書構成要素(以下、FCR包含要素と記述する)及びFCR86の境界を縁取るような線分要素(以下、FCR境界要素と記述する)を検知することにより高品質な文書画像処理を行う場合について説明する。
【0128】
まず、本処理の概念について図32を参照して説明する。図32に示すように、まず原画像600からFCR包含要素・境界要素情報602の検出処理を行い、原画像600とFCR包含要素・境界要素情報602との差分画像604を生成する。そして得られた差分画像604に対して上記実施形態と同様に、内部データ構造30の生成、FCR候補情報70の抽出、最終的なFCR86の決定が行われる。
【0129】
そして、FCR包含要素・境界要素情報602をマスク情報606として用いて、FCR86を原画像600に対して書き込むことによって文書画像608の再生成が完了する。
【0130】
次に、具体的な処理について図33に示すフローチャートを参照して説明する。なお、上記実施形態で説明した処理と同一の処理についてはその詳細な説明を省略する。
【0131】
まず、入力画像中の文書構成要素、線分要素を検出しFCR包含要素・境界要素情報602を抽出する(ステップ700)。文書構成要素、線分要素の検出には種々の公知の方法があるが、本実施形態では、例えば図34に示すように、浮動二値化処理及びノイズ除去処理によって文書構成要素、線分要素の検出を行っている。浮動二値化処理(ステップ720)では、注目画素を中心とする周辺画素の平均色と注目画素の色とを比較し、色の差異が所定閾値を越える画素を検出する。
【0132】
この時、参照する周辺画素領域は例えば入力画像の解像度や検出すべき文書構成要素、線分要素の幅によって設定されるが、本発明のようにFCRの均一化を目的する場合、網点や微小ノイズの影響を受けない程度、例えば25×25画素領域から51×51画素領域まで参照範囲を拡大するのが好ましい。
【0133】
次に、孤立ドットの除去処理(ステップ722)が行われる。この処理は浮動二値化で誤って検出されたノイズや網点成分を除去する処理であり、検出された注目画素の周辺の5×5画素領域において注目画素の場合と同様に色の差異が所定閾値を超える画素として検出された画素の画素数をカウントし、該カウントした画素数が所定閾値以下の場合にはその画素が孤立ドット、すなわちノイズあるいは網点成分と判断して除去する。
【0134】
次に、孤立色ドットの除去処理(ステップ724)が行われる。この処理は孤立ドットの除去と同じく浮動二値化処理において誤って検出された網点成分を除去する処理であり、検出された注目画素の入力画像における色と周辺5×5画素領域の入力画像における色とを比較し、その差異が所定閾値以内におさまる画素数をカウントし、該カウントした画素数が所定閾値以下の場合にはその画素が孤立色ドット、すなわち網点成分と判断して除去する。
【0135】
以上のような処理によって得られる2値画像をFCR包含要素・境界要素情報602として画像記憶手段16に記憶・保持する。
【0136】
次に、差分画像604の生成が行われる(ステップ702)。図35(a)には原画像600が、図35(b)には原画像から文字や線成分等が抽出されたFCR包含要素・境界要素情報602が示されている。この図35(b)に示すFCR包含要素・境界要素情報602を原画像600から取り除いて図35(c)に示すような画像603を生成し、取り除かれたFCR包含要素・境界要素情報602の部分を周辺画素の画素値から補間した値に置き換えることにより図35(d)に示すような差分画像604を得る。
【0137】
なお、図41(a)に示すように3つ以上の異なる色のFCR86A,86B,86CがFCR包含要素・境界要素であるエッジ84を介して接しているような場合には、図41(b)に示すようにエッジ84を取り除いた画像を生成し、さらに、取り除かれたエッジ84の部分の画素を、FCR86A,86B,86Cの画素値で置き換えることにより差分画像604を生成する。これは、例えばFCR86A,86B,86Cそれぞれの領域を外側へ向けて、すなわちエッジ84の中央部へ向けて拡大するようにしてそれぞれの画素値でエッジ84の画素を置き換えることにより実現することができる。
【0138】
そして、このような差分画像604に対して上記実施形態と同様に、データ構造の変換(ステップ300),FCR候補の抽出(ステップ310)を行う。
【0139】
次に、図36に示すようなFCR・代表色マップの決定の処理を行う(ステップ320)。なお、図36に示した境界検出(ステップ321),代表色選定(ステップ322),特色処理(ステップ324)は、上記実施形態と同様の処理である為説明は省略し、代表色選定(ステップ322)の後に行われるFCR包含要素・境界要素の確認処理(ステップ704)について説明する。
【0140】
このFCR包含要素・境界要素の確認処理では、注目FCR候補に包含されるFCR包含要素・境界要素又は注目FCR候補に接するFCR包含要素・境界要素を参照し、入力画像における該当画素値と代表色選定処理(ステップ322)で決定された代表色との差異を確認し、色の差異が所定閾値以下の場合には、そのFCR包含要素・境界要素はFCR86として処理した方が妥当と判断してFCR包含要素・境界要素情報602から除外する。
【0141】
最後に上記実施形態と同様に文書画像の再生成(ステップ330)が行われるが、本実施形態ではFCR包含要素・境界要素情報602が上記再生成処理のマスク情報606として用いられる。すなわち、FCR86の書き込みはFCR包含要素・境界要素情報602を参照しながら行われ、FCR包含要素・境界要素と判定されていない画素に対してはFCR86の代表色の書き込みを行い、FCR包含要素・境界要素と判定されている画素に対しては代表色の書き込みを行わず原画像600の色情報を保持する。
【0142】
以上のような処理によって、図31(a)に示したような文書構成要素及び図31(b)に示した線分要素に対して良好な高品質化処理が可能となる。
【0143】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、上記第3実施形態で説明したマスク画像として用いたFCR包含要素・境界要素に対して減色処理を施す場合について説明する。
【0144】
まず、本処理の概念について図37を参照して説明する。図37に示すように、本実施形態では、まず原画像600からFCR包含要素・境界要素候補画像601が検出される。次に、FCR包含要素・境界要素候補画像601に対して減色処理を施すことによってFCR包含要素・境界要素情報602を生成し、原画像600とFCR包含・境界要素情報602との差分画像604を生成する。そして得られた差分画像604に対して上記第3実施形態で説明したのと同様の処理を施し、内部データ構造30の生成、FCR情報70の抽出が行われる。
【0145】
そして、以上のようにして得られたFCR包含要素・境界要素情報602とFCR情報70との整合性を確認し、再生成用のFCR86及びFCR包含要素・境界要素606を生成し、原画像600に対してFCR86を書き込んだ画像607を生成(合成)する。そして、画像607にFCR包含・境界要素606を描画(合成)することによって高品質化された文書画像608を得る。
【0146】
次に、具体的な処理について図38、図39に示すフローチャートを参照して説明する。なお、上記実施形態で説明した処理と同一の処理についてはその詳細な説明を省略する。
【0147】
図38に示すように、まず、入力画像中の文書構成要素、線分要素を検出しFCR包含要素・境界候補情報601を抽出する(ステップ700)。これは、上記第3実施形態と同様に、浮動二値化処理及びノイズ除去処理によって文書構成要素、線分要素の検出を行う。すなわち、図39に示すように浮動二値化処理(ステップ720)を行い、次に孤立ドットの除去処理(ステップ722)を行う。
【0148】
次に、減色処理及び孤立色ドットの除去処理が行われる(ステップ701)。
まず、FCR包含要素・境界候補601に対する減色処理(ステップ723)は、入力画像中に存在する文字や線分要素中の色のばらつきを低減することを目的とするものである。なお、ステップ701の処理は、本発明の除去手段に対応する。
【0149】
減色処理は、図7のステップ311の処理と同様の処理であり、FCR包含要素・境界候補601の画素値に対してのみこの処理を行う。次に、上記第3実施形態と同様に孤立色の除去処理が行われる(ステップ724)。すなわち、孤立ドットとして検出された注目画素の減色画像における色と注目画素の周辺5×5画素領域の入力画像における色とを比較し、その差が所定閾値以内となる画素の画素数をカウントし、該カウントした画素数が所定閾値以下の場合にはその画素が孤立色ドット、すなわち綱点成分であると判断して除去する。
【0150】
以上のような処理によって得られるFCR包含要素・境界要素情報602は、図13に示すような構造の画像データの形式で画像記憶手段16に記憶・保持される。
【0151】
次に、上記第3実施形態と同様に差分画像604の生成(ステップ702)、データ構造の変換(ステップ300),FCR候補70の抽出(ステップ310)、FCR・代表色マップの決定の処理(ステップ320)が行われる。なお、図36に示した境界検出(ステップ321),代表色選定(ステップ322),特色処理(ステップ324)は、上記実施形態と同様の処理である為説明は省略し、代表色選定(ステップ322)の後に行われるFCR包含要素・境界要素の確認処理(ステップ704)について説明する。
【0152】
このFCR包含要素・境界要素の確認処理では、注目FCR候補に包含されるFCR包含要素・境界要素又は注目FCR候補に接するFCR包含要素・境界要素を参照し、入力画像における該当画素値と代表色選定処理(ステップ322)で決定された代表色との差異を確認し、色の差異が所定閾値以下の場合には、そのFCR包含要素・境界要素はFCR86として処理した方が妥当と判断して包含要素・境界要素情報602から除外する。
【0153】
また、本実施形態では、さらにFCR86の境界の補正が行われる。この補正について図40を参照して説明する。図40(a)には、前述した線分検出、ノイズ除去、減色処理などの処理(ステップ700、701)により生成されたFCR包含要素・境界要素606であるエッジ84が示されている(図中、黒く塗りつぶされた画素)。図40(b)の斜線部分は、境界検出処理(ステップ321)で生成されたFCR86を示す。この二つの領域はそれぞれ異なるプロセスで検出されているので、入力画像の品質が低く多くのノイズを含む場合や網点成分、テクスチャ構造を有する領域など線分検出・境界検知が難しい箇所においては不整合が生じる事が考えられるが、以下、この不整合について説明する。
【0154】
本実施形態では図37に示したように原画像(入力画像)600に対してFCR86を書き込んで画像607を生成し、これにFCR包含要素・境界要素606の描画を行う(合成する)ことにより最終的な文書画像608を得ている。この時、図40(a)、(b)のようにFCR86及びエッジ84の検出に不整合があると、図40(c)に示したように隙間が生じた状態となる。
【0155】
ここで、FCR86とエッジ84との境界付近の白色で表されている画素は、入力画像の画素値が保持されている。FCR包含要素・境界要素情報602をマスク情報606として用いる第3実施形態の場合とは異なり、ここではFCR86及びFCR包含要素・境界要素606は減色処理によって均一化されているので、保持される入力画像の画素値や減色処理の過程で決定される代表色によっては、この不整合画素が画像の品質を低下させてしまう。そこで、本実施形態ではFCR86にエッジ84等の境界要素が存在する場合には、図40(d)に示すようにFCR86をその境界要素まで拡張する処理が行われる。すなわち、図40(c)に示すFCR86とエッジ84との間の隙間の画素をFCR86の色で置き換える。
【0156】
以上のような処理で得られるFCR86を入力画像に書き込み、さらにFCR包含要素・境界要素606を上書きすることにより、図40(e)に示すような不整合のない文書画像608が再生成される(ステップ330)。
【0157】
なお、検出した線分要素を公知のベクトル変換によりベクトル化し、これを公知のラスタ変換により再度ラスタデータに戻すようにしてもよい。これにより、図42(a)に示すような本来直線で示されるべきエッジ84が、画像入力の際にノイズなどにより歪んでしまったような場合でも、図42(b)に示すようにエッジ84を本来の画像のように直線に戻すことができる。
【0158】
以上のような処理により、例えば、文書画像中に存在する赤い文字であっても画素によって微妙に色合いがオレンジ方向やマゼンタ方向にずれていたり、色の濃淡が濃かったり薄かったりする不具合を低減する事が可能となる。また、この処理の効果が最も顕著に現れるのが文書中の黒文字や黒線である。従って、上記実施形態で説明した減色処理では原画像の色分布に基づき頻度の高い色に統合する例を示したが、例えば黒色領域近傍のFCR包含要素・境界要素のみを抽出するといったように特定色で限定した処理を行うことにより、上述のような減色処理に比べて簡素な処理によって効果的にFCRに内包される黒文字や罫線、FCRの境界を形成する黒線の高品質化を達成できる。
【0159】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、文書画像などの比較的広い面積を有する同一色領域が多い画像を走査読み取りした場合でも、読み取った画像を高画質化することができる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置の概略構成図である。
【図2】解像度変換について説明するための図である。
【図3】特徴検知処理について説明するための図である。
【図4】特徴検知処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】特徴検知処理により設定された属性と解像度との関係について説明するための図である
【図6】画像処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】画像処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【図8】具体的な解像度変換について説明するための図である。
【図9】内部データ構造の構成を示す図である。
【図10】減色処理の流れを示すフローチャートである。。
【図11】3次元色空間の分割について説明するための図である。
【図12】3次元色空間の分割について説明するための図である。
【図13】減色画像のデータ構造を示す図である。
【図14】領域候補抽出処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】FCR候補情報の構造について説明するための図である。
【図16】領域再判定処理について説明するための図である。
【図17】FCR境界検出処理について説明するための図である。
【図18】エッジ検出処理について説明するための図である。
【図19】FCRの代表色選定処理について説明するための図である。
【図20】色分布計測結果の一例を示す図である。
【図21】コントラスト強調処理について説明するための図である。
【図22】画像の再生成について説明するための図である。
【図23】解像度変換について説明するための図である。
【図24】領域再判定処理について説明するための図である。
【図25】画像処理の流れの一部を示すフローチャートである。
【図26】解像度変換について説明するための図である。
【図27】内部データ構造の構成を示す図である。
【図28】エッジ検出処理について説明するための図である。
【図29】FCRの代表色選定処理について説明するための図である。
【図30】色分布計測結果の一例を示す図である。
【図31】文書構成要素や線分要素を含む文書画像の一例を示す図である。
【図32】画像処理の概念について説明するための図である。
【図33】画像処理の流れを示すフローチャートである。
【図34】FCR包含要素・境界要素候補抽出処理の流れを示すフローチャートである。
【図35】差分画像の生成について説明するための図である。
【図36】FCR・代表色マップの決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図37】画像処理の概念について説明するための図である。
【図38】画像処理の流れを示すフローチャートである。
【図39】画像処理の流れの一部を示すフローチャートである。
【図40】FCR86の境界の補正について説明するための図である。
【図41】差分画像の生成について説明するための図である。
【図42】線分要素のベクトル−ラスタ変換について説明するための図である。
【符号の説明】
10 画像処理装置
12 画像入力手段
14 画像処理手段
16 画像記憶手段
18 画像表示手段
20 画像出力手段
22 通信手段
30 内部データ構造
62 減色画像
70 FCR情報
90 FCRテーブル

Claims (14)

  1. 画像を走査読み取りする画像読み取り手段により予め定めた解像度で読み取った入力画像に基づいて、該入力画像の解像度より低解像度の変換画像を1つ以上生成する画像生成手段と、
    前記画像生成手段により生成された前記変換画像から選択された一つの選択変換画像に対応した色空間における色分布を計測し、該計測した色分布に基づいて前記選択変換画像の代表色を求め、前記選択変換画像の各画素値のうち前記代表色の画素値を含む所定範囲内の画素値を前記代表色の画素値で置換した減色画像を生成する減色画像生成手段を含み、生成した減色画像に基づいて、前記代表色の画素値を有する領域を候補色領域として少なくとも1つ定める候補領域設定手段と、
    前記入力画像の解像度以下で且つ前記選択変換画像より高解像度の画像における前記候補色領域に対応する領域のエッジを検出し、該検出したエッジで囲まれる領域を均一色領域として設定し、設定した前記均一色領域の画像を前記入力画像の前記均一色領域に対応する領域に合成する処理手段と、
    を有する画像処理装置。
  2. 前記画像生成手段は、前記低解像度の変換画像を1つ生成し、かつ前記高解像度の画像は前記入力画像であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記候補領域設定手段は、前記候補色領域の大きさ、形状、及び縦横比の少なくとも一つに基づいて前記候補色領域を再設定することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記候補領域設定手段は、前記候補色領域の色と前記高解像度の画像における前記候補色領域に対応する領域の色との相関関係を求め、該求めた相関関係に基づいて候補色領域を再設定することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記相関関係は標準偏差であることを特徴とする請求項4記載の画像処理装置。
  6. 前記処理手段は、前記均一色領域内の画素値の平均値を求め、該求めた平均値を前記均一色領域の色として設定することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の画像処理装置。
  7. 前記処理手段は、前記均一色領域内の画素値の中央値を求め、該求めた中央値を前記均一色領域の色として設定することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の画像処理装置。
  8. 前記処理手段は、前記均一色領域内の画素数が所定以下の画素を除外して前記均一色領域の色を求めることを特徴とする請求項又は請求項に記載の画像処理装置。
  9. 前記処理手段は、前記均一色領域の色を予め定めた所定の純色に置き換えることを特徴とする請求項乃至請求項の何れか1項に記載の画像処理装置。
  10. 前記入力画像から線分要素を抽出する線分要素抽出手段と、前記入力画像から前記線分要素を除外した差分画像を生成する差分画像生成手段と、をさらに備え、前記画像生成手段は、前記差分画像から該差分画像の解像度より低解像度の変換画像を1つ以上生成し、かつ前記処理手段は、前記均一色領域の画像のうち、抽出した線分要素以外の領域の画像を前記入力画像に合成することを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の画像処理装置。
  11. 前記差分画像生成手段は、前記差分画像のうち除外された線分要素の領域の画素を、前記線分要素の周囲の画素で置換することを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
  12. 前記線分要素の色分布を計測し、該計測した色分布に基づいて前記線分要素の減色画像を生成し、該生成した減色画像に基づいて前記線分要素中の孤立色の画素を除去する除去手段をさらに備えた請求項10又は請求項11記載の画像処理装置。
  13. 前記線分要素抽出手段は、予め定めた特定色の線分要素を抽出することを特徴とする請求項10乃至請求項12の何れか1項に記載の画像処理装置。
  14. 予め定めた解像度で走査読み取りされた入力画像に基づいて、該入力画像の解像度より低解像度の変換画像を1つ以上生成するステップと、
    生成された前記変換画像から選択された一つの選択変換画像に対応した色空間における色分布を計測し、該計測した色分布に基づいて前記選択変換画像の代表色を求め、前記選択変換画像の各画素値のうち前記代表色の画素値を含む所定範囲内の画素値を前記代表色の画素値で置換した減色画像を生成するステップと、
    生成した減色画像に基づいて、前記代表色の領域を候補色領域として少なくとも1つ定めるステップと、
    前記入力画像の解像度以下で且つ前記選択変換画像より高解像度の画像における前記候補色領域に対応する領域のエッジを検出し、該検出したエッジで囲まれる領域を均一色領域として設定し、設定した前記均一色領域の画像を前記入力画像の前記均一色領域に対応する領域に合成するステップと、
    を含む処理を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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