JPH09238256A - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法及び画像処理装置

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JPH09238256A
JPH09238256A JP8108642A JP10864296A JPH09238256A JP H09238256 A JPH09238256 A JP H09238256A JP 8108642 A JP8108642 A JP 8108642A JP 10864296 A JP10864296 A JP 10864296A JP H09238256 A JPH09238256 A JP H09238256A
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裕行 馬場
Kazumasa Koike
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿画像中の他の部分からカラー画像領域を
明確に区別可能に白黒2値画像に変換することを、文字
の解像度を維持しつつかつ低コストで実現できる画像処
理方法及び画像処理装置を提供すること。 【解決手段】 前記多値画像の各画素を注目画素として
順次入力し、その注目画素の濃淡値が、低濃度領域、中
濃度領域、または、高濃度領域のいずれに属するかを判
定し、前記低濃度領域に属する場合は、前記2値のうち
の白に対応する画素値に変換して出力し、前記高濃度領
域に属する場合は、前記2値のうちの黒に対応する画素
値に変換して出力し、前記中間濃度領域に属する場合は
所定の白黒2値パターンに変換して出力することを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原稿の濃淡をスキ
ャナで読み取って得た多値画像を画像記録装置に入力し
白黒2値画像に変換して出力する画像処理方法及び入力
される多値画像を白黒2値画像に変換して出力する画像
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原稿の濃淡をスキャナで読み取って白黒
2値画像を出力するファクシミリ装置や複写機、イメー
ジスキャナ等の従来の画像処理装置においては、多数段
階の濃淡値で表現される読み取った多値画像を構成する
各画素にいつてその濃淡値を所定のしきい値と比較し、
そのしきい値以上の高濃度領域に属すれば黒画素、その
しきい値以下の低濃度領域に属すれば白画素と判定する
ことで白黒2値画像に変換していた。
【0003】なお、白画素とは、原稿の背景(通常は白
色である)として読み取られた画素(通常その画素値は
0とされる)であり、黒画素とは、白以外の色(ある程
度以上の濃度を持つ)によって原稿に記された文字等の
意味あるものを構成する画素(通常その画素値は1とさ
れる)であって、必ずしも白画素の「白」が白のみを意
味し、黒画素の「黒」が黒のみを意味するとは限らな
い。白黒2値画像の「白黒」についても同様である。ま
た、本明細書中の説明においては、一般的にそうである
ように、高濃度である(黒に近い)程濃淡値が大きく、
低濃度である(白に近い)程濃淡値が小さくなるものと
して濃淡値を定義しているが、濃度と濃淡値との関係を
その逆に定義する場合は、本明細書中の説明における濃
淡値の大小関係を逆にすることで容易に読み替えが可能
である。
【0004】さて、上記従来の画像処理装置における単
純な2値化処理では、低濃度領域に属するが前記所定の
しきい値に近い濃淡値をもった画素は、単なる白画素と
して、高濃度領域に属するが前記所定のしきい値に近い
濃淡値をもった画素は、単なる黒画素として判定されて
しまう。また、前記所定のしきい値に極近い濃淡値をも
った原稿画像を構成する画素は、あるものは前記高濃度
領域に属するものとして、またあるものは前記低濃度領
域に属するものとして判定され、2値化処理後の画像が
ザラついたものとなる。
【0005】このような判定方法は、白紙に黒色で文字
が印字された白黒文字原稿画像の2値化には適している
が、白黒文字原稿中に、白色や黒色以外の色で記された
部分(例えば、朱肉をつけた印鑑により押捺された印
影、ラインマーカによって引かれた太線等のカラー画像
領域)を含む原稿画像の2値化には適さない。
【0006】上記白色や黒色以外の色の画像、換言すれ
ば、白よりも濃淡値が大きく、黒よりも濃淡値が小さい
画像の濃淡を保存したまま2値化する方法としては、い
わゆるディザ法や誤差拡散法等の疑似階調変換法によっ
て濃淡値を黒画素の密度に変換する方法があり、実用さ
れている。しかし、それらの方法を実現するためにはハ
ードウェア構成が複雑になるばかりでなく、疑似階調変
換処理によって、輪郭がシャープであるべき文字部分ま
でが疑似階調処理されて解像度が低下してしまう問題が
ある。
【0007】また、特開昭63‐187770号公報記
載の画像形成装置のように、読み取った原稿の色情報を
色表示パターンに変換し、この色表示パターンを出力す
ることによって各色情報を色表示識別パターンの模様と
して表現することにより、モノカラ−でも色の相違をパ
ターンで明確に区別可能とする提案がなされている。ま
た、特開平1−232051号公報記載のカラーモノク
ロ対応方式のように、カラー画像データに、モノクロ用
のドットパターンを対応させて出力することにより、出
力されるモノクロ画像が何色に対応するのかを判別可能
にする方式が提案されている。しかし、それらの装置ま
たは方式は、出力する画像がモノカラーの画像であるに
もかかわらず、原稿に含まれる色情報を得るために原稿
をカラーで読み取らなければならず、そのためのカラー
スキャナが必要でコスト高である。また、また色の数だ
けパターンを用意する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の画像処理方法及び画像処理装置では、カラー画像
領域を一部含む文字原稿画像中の当該カラー画像領域
を、文字の解像度を維持しつつ、原稿画像中の他の部分
から明確に区別可能に白黒2値画像に変換することを低
コストで実現することが困難であった。
【0009】一方、文字原稿等で用いられるカラーマー
カ・スタンプ・印鑑等の色は、必ずしも色の違いを知ら
せるためのものではなく、他と異なることを強調する場
合や、注目させたい場合等の目的に用いられることが多
く、色とパターンが必ずしも対応している必要がないこ
とが多いと考えられる。例えばカラーマーカで文字を強
調する場合は、何色のカラーマーカであっても対応させ
るパターンは、1つないし2つ程度でも十分であると言
うことである。
【0010】本発明は係る事情に鑑みてなされたもので
あり、カラー画像領域を一部含む文字原稿画像中の当該
カラー画像領域を、文字の解像度を維持しつつ、原稿画
像中の他の部分から明確に区別可能に白黒2値画像に変
換することを低コストで実現できる画像処理方法及び画
像処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の画像処理方法は、原稿の濃淡をスキ
ャナで読み取って得た多値画像を画像記録装置に入力し
白黒2値画像に変換して出力する画像処理方法におい
て、前記多値画像の各画素を注目画素として順次入力
し、その注目画素の濃淡値が、第1しきい濃淡値以下の
低濃度領域、前記第1しきい濃淡値以上第2しきい濃淡
値以下の中濃度領域、または、前記第2しきい濃淡値以
上の高濃度領域のいずれに属するかを判定し、前記低濃
度領域に属する場合は、前記2値のうちの白に対応する
画素値に変換して出力し、前記高濃度領域に属する場合
は、前記2値のうちの黒に対応する画素値に変換して出
力し、前記中間濃度領域に属する場合は所定の白黒2値
パターンに変換して出力することを特徴とする。
【0012】請求項2記載の画像処理方法は、請求項1
記載の画像処理方法において、前記中濃度領域をさらに
所定のしきい値を境に複数段階の分割中濃度領域に分割
し、前記注目画素の濃淡値が、前記複数段階の分割中濃
度領域のいずれかに属する場合は、その属する分割中濃
度領域に応じた所定の白黒2値パターンに変換して出力
することを特徴とする。
【0013】請求項3記載の画像処理方法は、請求項2
記載の画像処理方法において、前記中濃度分割領域に応
じた所定の2値パターンは、当該中濃度分割領域の濃度
段階に応じた白黒比率の2値パターンであることを特徴
とする。
【0014】請求項4記載の画像処理方法は、請求項
1、2または3のいずれかの記載の画像処理方法におい
て、前記注目画素がいずれの濃度領域に属するかを判別
する場合において、前記注目画素及びその注目画素を中
心とした所定範囲の近傍画素のそれぞれの濃淡値がすべ
て特定の中濃度領域に属する場合のみ当該注目画素が当
該中濃度領域に属するものと判別する一方、前記注目画
素及びその注目画素を中心とした所定範囲の近傍画素の
それぞれの濃淡値のすべてが特定の濃度領域に属するわ
けではない場合は、当該注目画素が前記低濃度領域また
は高濃度領域のいずれかに属するものと判定することを
特徴とする。
【0015】請求項5記載の画像処理方法は、請求項
1、2または3のいずれかの記載の画像処理方法におい
て、前記注目画素がいずれの濃度領域に属するかを判別
する場合において、前記注目画素及びその注目画素を中
心とした所定範囲の近傍画素のうち一定数以上の画素の
濃淡値が特定の中濃度領域に属する場合は当該注目画素
が当該中濃度領域に属するものと判別する一方、前記注
目画素及びその注目画素を中心とした所定範囲の近傍画
素のうち一定数以下の画素しかその濃淡値が特定の中濃
度領域に属さない場合は、当該注目画素が前記低濃度領
域または高濃度領域のいずれかに属するものと判定する
ことを特徴とする。
【0016】請求項6記載の画像処理方法は、請求項
1、2または3のいずれかの記載の画像処理方法におい
て、前記注目画素がいずれかの中濃度領域に属するもの
と判定された場合において、さらに当該注目画素を所定
の境界パターンと照合し、その結果境界画素と判定され
た場合は、当該注目画素を前記白または黒に対応した2
値のうちのいずれかの画素値に変換して出力する一方、
境界画素と判定されなかった場合は、当該注目画素が属
するものと判定された中濃度領域に対応する白黒2値パ
ターンに変換して出力することを特徴とする。
【0017】請求項7記載の画像処理方法は、請求項6
記載の画像処理方法において、前記注目画素が前記境界
画素と判定されなかった場合において、さらに当該注目
画素の隣接画素を所定の境界パターンと照合し、その結
果当該隣接画素が境界画素と判定された場合は、当該注
目画素を前記白または黒に対応して2値のうちのいずれ
かの画素値に変換して出力する一方、当該隣接画素が境
界画素と判定されなかった場合は、当該注目画素が属す
るものと判定された中濃度領域に対応する白黒2値パタ
ーンに変換して出力することを特徴とする。
【0018】請求項8記載の画像処理装置は、入力され
る多値画像の各画素を注目画素として各注目画素毎に2
値化する2値化手段と、ドットパターンを発生するパタ
ーン発生手段と、前記入力される多値画像が所定の濃度
範囲に属するかを各注目画素について検出する濃度検出
手段と、前記入力される多値画像が所定の濃度範囲に属
することを前記濃度検出手段が検出した場合は前記パタ
ーン発生手段からのドットパターンを、検出しない場合
は前記2値化手段からの2値画像を各注目画素毎に切替
え出力する画像切替え手段とを備えたこと特徴とする。
【0019】請求項9記載の画像処理装置は、入力され
る多値画像の各画素を注目画素として各注目画素毎に2
値化する2値化手段と、ドットパターンを発生するパタ
ーン発生手段と、前記入力される多値画像が所定の濃度
範囲に属するかを各注目画素について検出し、当該所定
の濃度範囲に属する注目画素について、その周辺画素の
濃度から当該注目画素が色領域に属するかを判定する領
域判定手段と、注目画素が色領域に属すると前記領域判
定手段が判定した場合は前記パターン発生手段からのド
ットパターンを、判定しなかった場合は前記2値化手段
からの2値画像を各注目画素毎に切替え出力する画像切
替え手段とを備えたこと特徴とする。
【0020】請求項10記載の画像処理装置は、入力さ
れる多値画像の各画素を注目画素として各注目画素毎に
2値化する2値化手段と、ドットパターンを発生するパ
ターン発生手段と、白画像を発生する白画像発生手段
と、前記入力される多値画像が所定の濃度範囲に属する
かを各注目画素について検出する濃度検出手段と、前記
2値化手段からの2値画像が黒隣接領域に属するかを各
注目画素について検出する黒隣接領域検出手段と、前記
入力される多値画像が所定の濃度範囲に属することを前
記濃度検出手段が検出した場合は前記パターン発生手段
からのドットパターンを、検出しない場合は前記2値化
手段からの2値画像を各注目画素毎に切替え出力する一
方、前記2値化手段からの2値画像が黒隣接領域に属す
ることを前記黒隣接領域検出手段が検出した場合は、前
記濃度検出手段の検出結果にかかわらず、前記白画像発
生手段からの白画像を切替え出力する画像切替え手段と
を備えたこと特徴とする。
【0021】請求項11記載の画像処理装置は、入力さ
れる多値画像の各画素を注目画素として各注目画素毎に
2値化する2値化手段と、ドットパターンを発生するパ
ターン発生手段と、前記入力される多値画像が所定の濃
度範囲に属するかを各注目画素について検出し、当該所
定の濃度範囲に属する注目画素について、その周辺画素
の濃度から当該注目画素が色領域に属するかを判定する
領域判定手段と、注目画素が色領域に属することを前記
領域判定手段が判定した場合において、当該注目画素が
所定大の色領域を構成する画素でない場合は、当該注目
画素を色領域に属さないものとして除外する領域除外手
段と、注目画素が色領域に属することを前記領域判定手
段が判定した場合において、前記領域除外手段により除
外されず、当該注目画素が所定大の色領域を構成する画
素である場合は、前記パターン発生手段からのドットパ
ターンを、それ以外の場合は前記2値化手段からの2値
画像を各注目画素毎に切替え出力する画像切替え手段と
を備えたこと特徴とする。
【0022】請求項12記載の画像処理装置は、入力さ
れる多値画像の各画素を注目画素として各注目画素毎に
2値化する2値化手段と、ドットパターンを発生するパ
ターン発生手段と、前記入力される多値画像が所定の濃
度範囲に属するかを各注目画素について検出し、当該所
定の濃度範囲に属する注目画素について、その周辺画素
の濃度から当該注目画素が色領域に属するかを判定する
領域判定手段と、注目画素が色領域に属することを前記
領域判定手段が判定した場合において、当該注目画素が
所定大の孤立した色領域を構成する画素である場合は、
当該注目画素を色領域に属さないものとして除外する領
域除外手段と、注目画素が色領域に属することを前記領
域判定手段が判定した場合において、前記領域除外手段
により除外されず、当該注目画素が所定大の色領域を構
成する画素である場合は、前記パターン発生手段からの
ドットパターンを、それ以外の場合は前記2値化手段か
らの2値画像を各注目画素毎に切替え出力する画像切替
え手段とを備えたこと特徴とする。
【0023】請求項13記載の画像処理装置は、読み取
り画像の解像度を画像読み取り手段に指示する解像度指
示手段と、その解像度指示手段から指示された解像度で
原稿画像を読み取って多値画像を得る画像読み取り手段
と、その画像読み取り手段からの多値画像の各画素を注
目画素として各注目画素毎に2値化する2値化手段と、
ドットパターンを発生するパターン発生手段と、白画像
を発生する白画像発生手段と、前記画像読み取り手段か
らの多値画像が所定の濃度範囲に属するかを各注目画素
について検出し、当該所定の濃度範囲に属する注目画素
について、その周辺画素の濃度から当該注目画素が色領
域に属するかを判定する領域判定手段と、前記解像度指
示手段が前記画像読み取り手段に指示した解像度に応じ
て、前記領域判定手段に注目画素が色領域に属するかを
判定する際の条件を設定する判定条件設定手段と、注目
画素が色領域に属することを前記領域判定手段が判定し
た場合において、当該注目画素が本来の色領域に属して
いない誤判定の場合は、当該注目画素を色領域に属さな
いものとして除外する誤判定除外手段と、前記2値化手
段からの2値画像が文字の輪郭領域に属するかを各注目
画素について検出する文字輪郭検出手段と、注目画素が
色領域に属することを前記領域判定手段が判定した場合
において、前記誤判定除外手段により除外されず、当該
注目画素が本来の色領域に属する画素である場合は、前
記パターン発生手段からのドットパターンを、それ以外
の場合は前記2値化手段からの2値画像を各注目画素毎
に選択出力する一方、前記2値化手段からの2値画像が
文字の輪郭領域に属することを前記文字輪郭検出手段が
検出した場合は、前記領域判定手段及び誤判定除外手段
の判定結果にかかわらず、前記白画像発生手段からの白
画像を選択出力する画像選択手段とを備えたことを特徴
とする。
【0024】請求項14記載の画像処理装置は、読み取
り画像の解像度を画像読み取り手段に指示する解像度指
示手段と、その解像度指示手段から指示された解像度で
原稿画像を読み取って多値画像を得る画像読み取り手段
と、その画像読み取り手段からの多値画像の各画素を注
目画素として各注目画素毎に2値化する2値化手段と、
ドットパターンを発生するパターン発生手段と、白画像
を発生する白画像発生手段と、前記画像読み取り手段か
らの多値画像が所定の濃度範囲に属するかを各注目画素
について検出し、当該所定の濃度範囲に属する注目画素
について、その周辺画素の濃度から当該注目画素が色領
域に属するかを判定する領域判定手段と、前記解像度指
示手段が前記画像読み取り手段に指示した解像度に応じ
て、前記領域判定手段に前記所定の濃度範囲を設定する
濃度設定手段と、注目画素が色領域に属することを前記
領域判定手段が判定した場合において、当該注目画素が
本来の色領域に属していない誤判定の場合は、当該注目
画素を色領域に属さないものとして除外する誤判定除外
手段と、前記2値化手段からの2値画像が文字の輪郭領
域に属するかを各注目画素について検出する文字輪郭検
出手段と、注目画素が色領域に属することを前記領域判
定手段が判定した場合において、前記誤判定除外手段に
より除外されず、当該注目画素が本来の色領域に属する
画素である場合は、前記パターン発生手段からのドット
パターンを、それ以外の場合は前記2値化手段からの2
値画像を各注目画素毎に選択出力する一方、前記2値化
手段からの2値画像が文字の輪郭領域に属することを前
記文字輪郭検出手段が検出した場合は、前記領域判定手
段及び誤判定除外手段の判定結果にかかわらず、前記白
画像発生手段からの白画像を選択出力する画像選択手段
とを備えたことを特徴とする。
【0025】請求項15記載の画像処理装置は、読み取
り画像の解像度を画像読み取り手段に指示する解像度指
示手段と、その解像度指示手段から指示された解像度で
原稿画像を読み取って多値画像を得る画像読み取り手段
と、その画像読み取り手段からの多値画像の各画素を注
目画素として各注目画素毎に2値化する2値化手段と、
ドットパターンを発生するパターン発生手段と、白画像
を発生する白画像発生手段と、前記画像読み取り手段か
らの多値画像が所定の濃度範囲に属するかを各注目画素
について検出し、当該所定の濃度範囲に属する注目画素
について、その周辺画素の濃度から当該注目画素が色領
域に属するかを判定する領域判定手段と、注目画素が色
領域に属することを前記領域判定手段が判定した場合に
おいて、当該注目画素が本来の色領域に属していない誤
判定の場合は、当該注目画素を色領域に属さないものと
して除外する誤判定除外手段と、前記2値化手段からの
2値画像が文字の輪郭領域に属するかを各注目画素につ
いて検出する文字輪郭検出手段と、前記文字輪郭検出手
段に対して、前記解像度指示手段が前記画像読み取り手
段に指示した解像度に適した幅に前記文字の輪郭領域の
輪郭幅を設定する輪郭幅設定手段と、注目画素が色領域
に属することを前記領域判定手段が判定した場合におい
て、前記誤判定除外手段により除外されず、当該注目画
素が本来の色領域に属する画素である場合は、前記パタ
ーン発生手段からのドットパターンを、それ以外の場合
は前記2値化手段からの2値画像を各注目画素毎に選択
出力する一方、前記2値化手段からの2値画像が文字の
輪郭領域に属することを前記文字輪郭検出手段が検出し
た場合は、前記領域判定手段及び誤判定除外手段の判定
結果にかかわらず、前記白画像発生手段からの白画像を
選択出力する画像切替え手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0026】請求項16記載の画像処理装置は、読み取
り画像の解像度を画像読み取り手段に指示する解像度指
示手段と、その解像度指示手段から指示された解像度で
原稿画像を読み取って多値画像を得る画像読み取り手段
と、その画像読み取り手段からの多値画像の各画素を注
目画素として各注目画素毎に2値化する2値化手段と、
異なる解像度にそれぞれ対応したドットパターンを発生
する複数のパターン発生手段と、前記解像度指示手段が
前記画像読み取り手段に指示した解像度に応じて前記複
数のパターン発生手段からのパターン画像を選択出力す
るパターン画像切替え手段と、白画像を発生する白画像
発生手段と、前記画像読み取り手段からの多値画像が所
定の濃度範囲に属するかを各注目画素について検出し、
当該所定の濃度範囲に属する注目画素について、その周
辺画素の濃度から当該注目画素が色領域に属するかを判
定する領域判定手段と、注目画素が色領域に属すること
を前記領域判定手段が判定した場合において、当該注目
画素が本来の色領域に属していない誤判定の場合は、当
該注目画素を色領域に属さないものとして除外する誤判
定除外手段と、前記2値化手段からの2値画像が文字の
輪郭領域に属するかを各注目画素について検出する文字
輪郭検出手段と、注目画素が色領域に属することを前記
領域判定手段が判定した場合において、前記誤判定除外
手段により除外されず、当該注目画素が本来の色領域に
属する画素である場合は、前記パターン画像切替え手段
からのドットパターンを、それ以外の場合は前記2値化
手段からの2値画像を各注目画素毎に選択出力する一
方、前記2値化手段からの2値画像が文字の輪郭領域に
属することを前記文字輪郭検出手段が検出した場合は、
前記領域判定手段及び誤判定除外手段の判定結果にかか
わらず、前記白画像発生手段からの白画像を選択出力す
る画像選択手段とを備えたことを特徴とする。
【0027】請求項17記載の画像処理装置は、読み取
り画像の解像度を設定して画像読み取り手段に指示する
解像度設定手段と、その解像度設定手段から指示された
解像度で原稿画像を読み取って多値画像を得る画像読み
取り手段と、その画像読み取り手段からの多値画像の各
画素を注目画素として各注目画素毎に2値化する2値化
手段と、1以上の濃度範囲にそれぞれ対応したドットパ
ターンをそれぞれ発生する1以上のパターン発生手段
と、白画像を発生する白画像発生手段と、前記画像読み
取り手段からの多値画像が所定の濃度範囲に属するかを
各注目画素について検出し、当該所定の濃度範囲に属す
る注目画素について、その周辺画素の濃度から当該注目
画素が色領域に属するかを、1以上の所定の濃度範囲に
ついてそれぞれ判定する1以上の領域判定手段と、前記
解像度設定手段が前記画像読み取り手段に指示した解像
度に応じて、前記領域判定手段が注目画素が色領域に属
するかを判定する際に参照する周辺画素のマトリクスの
大きさを設定するマトリクス設定手段と、注目画素が色
領域に属することを前記領域判定手段が判定した場合に
おいて、当該注目画素が本来の色領域に属していない小
領域の色領域を構成するものである場合は、当該注目画
素を色領域に属さないものとして除外する小領域除外手
段と、前記2値化手段からの2値画像が文字の輪郭領域
に属するかを各注目画素について検出する文字輪郭検出
手段と、注目画素が色領域に属することを前記領域判定
手段が判定した場合において、前記小領域除外手段によ
り除外されず、当該注目画素が本来の色領域に属する画
素である場合は、前記1以上のパターン発生手段のうち
の当該注目画素が属する濃度範囲に応じたものからのド
ットパターンを、それ以外の場合は前記2値化手段から
の2値画像を各注目画素毎に選択出力する一方、前記2
値化手段からの2値画像が文字の輪郭領域に属すること
を前記文字輪郭検出手段が検出した場合は、前記領域判
定手段及び小領域除外手段の判定結果にかかわらず、前
記白画像発生手段からの白画像を選択出力する画像選択
手段とを備えたことを特徴とする。
【0028】請求項18記載の画像処理装置は、原稿画
像を読み取って多値画像を得る画像読み取り手段と、そ
の画像読み取り手段からの多値画像の各画素を注目画素
として各注目画素毎に2値化する2値化手段と、1以上
の濃度範囲にそれぞれ対応したドットパターンをそれぞ
れ発生する1以上のパターン発生手段と、白画像を発生
する白画像発生手段と、前記画像読み取り手段からの多
値画像が所定の濃度範囲に属するかを各注目画素につい
て検出し、当該所定の濃度範囲に属する注目画素につい
て、その周辺画素の濃度から当該注目画素が色領域に属
するかを、1以上の所定の濃度範囲についてそれぞれ判
定する1以上の領域判定手段と、マトリクスの大きさ変
更を指示するマトリクス変更指示手段と、そのマトリク
ス変更指示手段からの変更指示に応じて、前記領域判定
手段が注目画素が色領域に属するかを判定する際に参照
する周辺画素のマトリクスの大きさを設定するマトリク
ス設定手段と、注目画素が色領域に属することを前記領
域判定手段が判定した場合において、当該注目画素が本
来の色領域に属していない小領域の色領域を構成するも
のである場合は、当該注目画素を色領域に属さないもの
として除外する小領域除外手段と、前記2値化手段から
の2値画像が文字の輪郭領域に属するかを各注目画素に
ついて検出する文字輪郭検出手段と、注目画素が色領域
に属することを前記領域判定手段が判定した場合におい
て、前記小領域除外手段により除外されず、当該注目画
素が本来の色領域に属する画素である場合は、前記1以
上のパターン発生手段のうちの当該注目画素が属する濃
度範囲に応じたものからのドットパターンを、それ以外
の場合は前記2値化手段からの2値画像を各注目画素毎
に選択出力する一方、前記2値化手段からの2値画像が
文字の輪郭領域に属することを前記文字輪郭検出手段が
検出した場合は、前記領域判定手段及び小領域除外手段
の判定結果にかかわらず、前記白画像発生手段からの白
画像を選択出力する画像選択手段とを備えたことを特徴
とする。
【0029】請求項19記載の画像処理装置は、請求項
17または18のいずれかの記載の画像処理装置におい
て、前記マトリクス設定手段は、注目画素が色領域に属
するかを判定する際に参照する周辺画素のマトリクスの
大きさを前記領域判定手段に設定する場合における当該
マトリクスの大きさの変更は、副走査方向の幅を固定し
主走査方向の幅を変更することにより行うことを特徴と
する。
【0030】請求項20記載の画像処理装置は、請求項
9、11、12、13、14、15、16、17、18
または19のいずれかの記載の画像処理装置において、
前記領域判定手段は、注目画素が色領域に属するかを判
定する際に参照する周辺画素のうちの所定数以上の画素
が、当該注目画素が属する濃度範囲に属する場合に、当
該注目画素は色領域に属すると判定することを特徴とす
る。
【0031】請求項21記載の画像処理装置は、請求項
20記載の画像処理装置において、前記領域判定手段
は、注目画素が色領域に属するかを判定する際に参照す
る周辺画素のうち、当該参照する周辺画素の総数の8分
の5以上の画素が、当該注目画素が属する濃度範囲に属
する場合に、当該注目画素は色領域に属すると判定する
ことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0033】図1は本発明にかかる画像処理方法が適用
される画像処理装置としてのファクシミリ装置のブロッ
ク構成図である。同図において、スキャナ部1は原稿の
濃淡を読み取って多値画像をファクシミリ装置100に
取り込むためのものであり、原稿画像の濃淡を8bi
t、256階調の濃淡値に変換することにより多値画像
を出力している。メモリ2は画像データを一時的に保持
するものである。2値化部3はスキャナ部1から入力さ
れる多値画像の各画素を2値化処理して2値画像に変換
するものである。パターン部4は、後述する2値パター
ンを予め記憶しており、必要に応じてその記憶した2値
パターンを出力するものである。判定部5はスキャナ部
1から入力される多値画像の各画素の濃淡値が、後述す
るいずれの濃度領域に属するかを判定するものである。
通信部6はスキャナ部1で読み取られ、2値化部3で2
値化された2値画像を相手装置に送信する一方、相手装
置からの画像を受信するものである。プリンタ部7はス
キャナ部1で読み取られ2値化部3で2値化された2値
画像を記録出力するものである。制御部8は装置全体の
制御を行なうものである。システムバス9は、上記各部
がデータをやり取りするためのものである。
【0034】以上の構成における、本発明にかかる画像
処理方法の第1の実施の形態について説明する。図2
は、図1に示したファクシミリ装置100の、本発明に
かかる画像処理方法に関する処理の流れに主眼を置いて
見た場合のブロック図である。
【0035】同図において、スキャナ部1でラスタスキ
ャンされて入力10から順次入力される0から255ま
での濃淡値を持った画素列は、注目画素として判定部5
及び2値化部3に入力され、同時的に処理される。
【0036】2値化部3では固定しきい値(通常は濃淡
値の中間値付近の値が選ばれ、本実施の形態では128
であるとする)による単純2値化処理により、注目画素
の濃淡値が128以上255以下であれば、黒画素であ
ると判定して画素値1を、濃淡値が0以上127以下で
あれば、白画素であると判定して画素値0に変換する。
【0037】一方、判定部5は、注目画素の濃淡値が、
第1しきい濃淡値値である63以上、第2しきい濃淡値
である191以下の中濃度領域に属するかを判定する。
判定部5は、注目画素の濃淡値が、その中濃度領域に属
する場合は、選択部11をパターン部4に切り換え、中
濃度領域に属さない場合は、選択部11を2値化部3に
切り換える。なお、選択部11の機能は、図1に示す制
御部8が受け持っている。
【0038】パターン部4が出力する白黒2値パターン
の例を図3に示す。同図に示されるように、パターン部
4は、4×4マトリクスの白黒2値パターンを保持して
いる。パターン部4が、注目画素の主、副走査方向の画
素位置に応じて図3に示すマトリクス内の1画素(画素
値)を選択出力することで中濃度領域に属する注目画素
を白黒2値パターンに変換するこどできる。なお、図3
に示される白黒2値パターンは、2画素幅の横線パター
ンであるが、それ以外にも縦線パターンや斜線パターン
等の他のパターンでもよく、また、白画素と黒画素の比
率が異なっていてもよい。
【0039】選択部11から出力される2値画像は、出
力12から通信部6やプリンタ7に出力される。
【0040】このように、判定部5の判定によって選択
部11を切り換えることで、2値化部3に入力された注
目画素の濃淡値が、63以上191以下の中濃度領域に
属する場合は、濃淡値128をしきい値として1または
0に変換された画素値が選択出力されることはなく、代
わりにパターン部4からの白黒2値パターンが出力され
る。つまり、図4に示すように、入力される注目画素
は、その濃淡値が、濃淡値が0以上62以下の低濃度領
域、濃淡値が63以上191以下の中濃度領域、濃淡値
が192以上255以下の高濃度領域のいずれに属する
かが判定されて、低濃度領域に属すれば、画素値0の白
画素に変換され、高濃度領域に属すれば、画素値1の黒
画素に変換され、中濃度領域に属すれば、主、副走査方
向の画素位置に応じて図3に示すマトリクス内の1画素
(画素値)に選択変換されて出力されることになる。
【0041】これにより、スキャナ部1で読み取られた
原稿画像が、白い記録紙(濃淡値は0に極近い値であ
る)に黒色(濃淡値は255に極近い)の文字列が印刷
された白黒原稿画像であって、さらに、朱肉を付けた印
鑑により押捺された朱色(濃淡値は、150〜200程
度の値を持つ)の印影や、ラインマーカで引かれた太線
(黄色、橙色、青、茶色等の白色または黒色以外の色の
もの:濃淡値は、30〜50程度の値を持つ)等のカラ
ー画像領域を含む原稿画像である場合でも、そのカラー
画像領域は、その濃淡値が前記中濃度領域に属するもの
であれば、図3に示した白黒2値パターンに変換される
ため、記録紙の白い背景や、黒色の文字列から明確に区
別することが可能となる。また、記録紙の白い背景や、
黒色の文字列は、単純に2値化されるため、その解像度
が低下することはない。
【0042】なお、低濃度領域と中濃度領域との間に設
定する第1しきい濃淡値と、中濃度領域と高濃度領域と
の間に設定する第2しきい濃淡値は、カラー画像領域と
して何を想定するかによって任意に設定できるものであ
る。つまり、上記印影を想定するのであれば、第2しき
い濃淡値を高めに設定すすればよく、上記ラインマーカ
の太線を想定するのであれば、第1しきい濃度値を低め
に設定すればよい。
【0043】さて、上記第1の実施の形態に係る画像処
理方法では、入力する多値画像の濃度を、白か黒かその
中間かの3段階で判定していたため、白黒原稿画像中の
カラー画像領域が複数色で構成されていても、それらの
複数色が単に中濃度領域に属するものと判定されて、図
3に示した1つの白黒2値パターンに変換されてまうた
め、複数色を区別できない。次に説明する第2の実施の
形態に係る画像処理方法は、その問題を解決するもので
ある。
【0044】第2の実施の形態では、図4に示した中濃
度領域を、図5に示すように、さらに複数段階に分割す
る。つまり、濃淡値が0以上50以下を低濃度領域、濃
淡値が205以上255以下を高濃度領域とし、濃淡値
が51以上204以下の中濃度領域を、濃淡値が51以
上101以下の中濃度領域C、濃淡値が102以上15
3以下の中濃度領域B、濃淡値が154以上204以下
の中濃度領域Cの3領域に分割する。
【0045】そして、判定部5は、注目画素の濃淡値
が、中濃度領域A、BまたはCのいずれに属するかを判
定する。また、パターン部4は図3に示した横線パター
ン、図6に示す縦線パターン、図7に示す斜線パターン
の3つの異なる白黒2値パターンのマトリクスを保持し
ている。判定部5は、注目画素の濃淡値が、中濃度領域
Aに属すれば、パターン部4に対して出力すべき白黒2
値パターンとして図3示す横線パターンを選択させ、中
濃度領域Bに属すれば、図6に示す縦線パターンを選択
させ、中濃度領域Cに属すれば、図7に示す斜線パター
ンを選択させる。そして、判定部5は、注目画素の濃淡
値が、中濃度領域A、BまたはCのいずれかに属する場
合は選択部11をパターン部4に切り換え、中濃度領域
A、BまたはCのいずにも属さない場合は、選択部11
を2値化部3に切り換える。
【0046】これにより、スキャナ部1で読み取った白
黒原稿画像中のカラー画像領域が複数色で構成されてい
ても、それらの色の濃淡値によって3つの互いに異なる
白黒2値パターンに変換することで、複数色の区別が可
能となる。なお、互いに異なる色(例えば、赤と青)で
あっても、その濃淡値が似通っていれば、いずれの色も
同一の中濃度領域に属するものと判定され、同一の白黒
2値パターンに変換されて区別不能になる場合もありう
るが、少なくとも、記録紙の背景の白色や、文字の黒色
とは区別でき、また、印影の朱色とラインマーカの色の
ように、その濃淡値に大きな差があるものについては明
確な区別が可能であり、本実施の形態の利点を打ち消す
ほどの問題ではない。
【0047】なお、この第2の実施の形態では、中濃度
領域をA、B及びCの3段階に分割したが、それに限ら
ず、2段階や、4段階以上に拡張することができるのは
いうまでもない。
【0048】次に、本発明の第3の実施の形態にかかる
画像処理方法について説明する。上記第2の実施の形態
では、中濃度領域A、B及びCのぞれぞれに、図3に示
す横線パターン、図6に示す縦線パターン、図7に示す
横線パターンを対応させて、原稿画像中のカラー画像領
域の色(濃淡値)の違いを模様の違いとして表現した
が、この第3の実施の形態では、中濃度領域A、B及び
Cに対して、それらの濃度段階に応じた白黒比率の白黒
2値パターンを割り当てることで、原稿画像中のカラー
画像領域の色(濃淡値)の違いを白黒2値パターンの白
黒比率の違いで表現する。
【0049】そのために、第2の実施の形態において、
中濃度領域Aに割り当てた図4に示す横線パターンに代
えて、図8に示す黒画素の比率が75%の色黒2値パタ
ーンを、中濃度領域Bに割り当てた図6に示す縦線パタ
ーンに代えて、図4に示す黒画素の比率が50%の白黒
2値パターン(このパターンは、横線パターンでもある
が、白黒画素の比率の観点からみれば黒画素の比率が5
0%である)を、中濃度領域Cに割り当てた図7に示す
斜線パターンに代えて、図8に示す黒画素の比率が25
%の色黒2値パターンを、それぞれ割り当てる。
【0050】これにより、原稿画像中のカラー画像領域
を構成する複数色が、模様の違う白黒2値パターンでは
なく、その濃淡値が大きい程黒画素比率の高い白黒2値
パターンに変換されるため、違和感のない白黒2値画像
が得られる。
【0051】次に、本発明の第4の実施の形態にかかる
画像処理方法について説明する。この第4の実施の形態
では、図2に示す判定部5は、現在入力中の主走査ライ
ンよりも1本手前の主走査ラインと、2本手前の主走査
ラインを記憶するラインメモリを備え、前記1本手前の
主走査ラインを構成する各画素を注目画素Xとして、そ
の注目画素Xに対して、図10に示すようにその注目画
素X近傍の3×3画素AないしHを参照することにより
本実施の形態にかかる処理を行う。
【0052】その本実施の形態にかかる処理を説明する
前に、その処理を行わないとした場合の問題点について
説明する。
【0053】第1ないし第3実施の形態においては、図
1に示すスキャナ部1の白黒スキャナで朱色の印影やラ
インマーカによって引かれた太線等のカラー画像領域を
含む文字原稿を読み取った場合、黒色の文字と白色の背
景との境界にあって文字のエッジ部分を構成する画素
(エッジ画素)の濃淡値は、中間濃度領域に属する濃淡
値として読み取られがちである。
【0054】そのため、第1ないし第3実施の形態にお
いては、前記エッジ画素が注目画素として処理されて、
中濃度領域に属すると判定された場合、所定の白黒2値
パターンに変換されて、解像度が低下し、文字のエッジ
がぼやけてしまう問題がある。
【0055】一方、原稿画像中の朱色の印影やラインマ
ーカの太線等のカラー画像領域の特性について考えて見
ると、それらのカラー画像領域は、原稿画像中の文字と
比較してその幅や面積が大きいため、注目画素の濃淡値
が特定の中濃度領域に属する場合において、その近傍の
画素もその注目画素が属する特定の中濃度領域に属する
確率は、注目画素の濃淡値が特定の中濃度領域に属する
場合において、その近傍の画素のうちのいずれかがその
注目画素が属する特定の中濃度領域以外の中濃度領域、
低濃度領域または高濃度領域に属する確率よりもずっと
大きい。つまり、本来のカラー画像領域を構成している
画素であれば、その近傍画素もほとんどの場合当該カラ
ー画像領域に含まれるため、注目画素が特定の中濃度領
域に属するにもかからわらず、その近傍画素が当該特定
の中濃度領域に属さない場合は、その注目画素は、誤っ
て中濃度領域に属する濃淡値と判定された可能性が高
い。
【0056】したがって、発生確率が比較的小さい、注
目画素の濃淡値が特定の中濃度領域に属する場合におい
て、その近傍の画素のうちのいずれかがその注目画素が
属する特定の中濃度領域以外の中濃度領域、低濃度領域
または高濃度領域に属する場合(注目画素が前記エッジ
画素である場合が含まれる)には、当該注目画素をその
濃淡値によって判定された中濃度領域に属するものとは
判定せずに、低濃度領域または高濃度領域に属するもの
と判定することで、白黒2値パターンに変換されてしま
うのを防ぎ、カラー画像領域の情報の欠落を最小限にお
さえつつ文字のエッジのボケを防ぐことができる。
【0057】この第4の実施の形態は、その点に着目し
たものであり、判定部5は、注目画素Xと、近傍画素A
ないしHの全ての画素の画素値が特定の中濃度領域(例
えば、中濃度領域B)に属する場合のみ、注目画素X
が、当該中濃度領域(中濃度領域B)に属するものと判
定し、それ以外の場合は、低濃度領域または高濃度領域
に属するものと判定することで、注目画素Xを単純2値
化し、文字のエッジのボケを防ぐ。
【0058】次に、本発明の第5の実施の形態にかかる
画像処理方法について説明する。この第5の実施の形態
では、図2に示す判定部5は、第4の実施の形態同様
に、在入力中の主走査ラインよりも1本手前の主走査ラ
インと、2本手前の主走査ラインを記憶するラインメモ
リを備え、前記1本手前の主走査ラインを構成する各画
素を注目画素Xとして、その注目画素Xに対して、図1
0に示すようにその注目画素X近傍の3×3画素Aない
しHを参照することにより本実施の形態にかかる処理を
行う。
【0059】本実施の形態にかかる処理を説明する前
に、その処理を行わないとした場合の問題点について説
明する。
【0060】第1ないし第3実施の形態においては、図
1に示すスキャナ部1の白黒スキャナで朱色の印影やラ
インマーカによって引かれた太線等のカラー画像領域を
含む文字原稿を読み取った場合、そのカラー画像領域を
読み取って得た濃淡値には、印影のかすれやラインマー
カのかすれによる濃度ムラや読取時のノイズの影響によ
るバラツキが生じる。
【0061】それら印影やラインマーカで引かれた太線
のかすれや読取時のノイズは、ユーザが意図して付加し
たものではなく、ユーザにとっては、印影は、くっきり
した均一濃度の印影として、ラインマーカによる太線は
均一な濃度の線として、2値画像に変換されたほうが都
合がよい。
【0062】一方、原稿画像中の朱色の印影やラインマ
ーカの太線等のカラー画像領域の特性について考えて見
ると、それらのカラー画像領域は、その幅や面積が比較
的大きいため、注目画素とその近傍画素のうち、所定数
以上の画素の濃淡値が特定の中濃度領域に属すれば、当
該注目画素は、当該特定の濃度領域に属するものと判定
しても、例えば、原稿の背景中に孤立点として中間濃度
の画素があっても、その画素の近傍に、当該中間濃度の
画素と同一の中濃度領域に属する画素が所定数以上ある
ことはほとんど起こり得ないため、当該孤立点画素の濃
淡値は、たまたま読み取り時のノイズの影響等により中
間濃度に属するものとして読み取られたのであって、本
来は低濃度領域に属するべきものと判断できるため、誤
判定のおそれはほとんどなく、カラー画像領域の画像の
均一性を補正しつつ白黒2値パターン化した白黒2値画
像を得ることができる。
【0063】この第5の実施の形態は、その点に着目し
たものであり、判定部5は、注目画素Xと、近傍画素A
ないしHのうちの所定数(例えば5画素)以上の画素の
濃淡値が特定の中濃度領域(例えば、中濃度領域B)に
属する場合には、注目画素Xが、当該中濃度領域(中濃
度領域B)に属するものと判定し、それ以外の場合は、
低濃度領域または高濃度領域に属するものと判定するこ
とで、カラー画像領域の濃度ムラやノイズの影響を低減
して、変換後の白黒2値画像中の白黒2値パターンで表
現される中間濃度画像の均一性を向上させることができ
る。
【0064】次に本発明の第6の実施の形態に係る画像
処理方法について説明する。
【0065】図11は、第6実施の形態に係る画像処理
方法が適用されるブロック図を示し、同図において、図
2に示した第1ないし第5の実施の形態に係るブロック
図と異なる点は、判定部5の次段に境界判定部20を設
け、その境界判定部20の判定結果によって選択部11
を切り換えるようにした点、選択部11の入力として黒
(または白)を追加した点である。なお、判定部5は、
近傍画素を参照することなく注目画素単独でその濃淡値
を判定して、その濃淡値が図4または図5に示した各濃
度領域のいずれに属するかを判定するものであり、その
判定結果は、境界判定部20に通知され、境界判定部2
0は、注目画素がいずれの中濃度領域にも属さないと判
定された場合は、選択部11を2値化部3に切り換え
る。注目画素がいずれかの中濃度領域に属すると判定さ
れた場合は、その注目画素について以下説明する境界判
定処理を行う。
【0066】境界判定部20は、現在入力中の主走査ラ
インよりも1本手前の主走査ラインと、2本手前の主走
査ラインを記憶するラインメモリを備え、前記1本手前
の主走査ラインを構成する各画素を注目画素Xとして、
図10に示すようにその注目画素X近傍の3×3画素A
ないしHを、所定の境界パターンと比較することで、当
該注目画素Xが境界画素であるかを判定する。
【0067】図12(a)ないし(h)は、注目画素X
及びその近傍画素AないしHと比較される所定の境界パ
ターンの例を示し、×印は3×3マトリクスの中央に位
置する注目画素Xと同一の中濃度領域に属する画素(当
然に注目画素自身も含まれる)を示し、無印は低濃度領
域または高濃度領域のいずれかに属する画素を示し、△
印は不定画素を示し、境界判定では無視される。
【0068】図12(a)ないし(h)に示される各3
×3マトリクス中の無印の画素の濃淡値が高濃度領域に
属する場合、それらの高濃度画素は、原稿画像中の文字
を構成するものと考えられ、同図(a)における注目画
素Xは、文字の下側の境界に位置し、同様に(b)で
は、右側の境界に位置し、(c)では、上側の境界に位
置し、(d)では、左側の境界に位置し、(e)では、
右下側の境界に位置し、(f)では、右上側の境界に位
置し、(g)では、左上側の境界に位置し、(h)で
は、左下側の境界に位置することになる。また、図12
(a)ないし(h)に示される各3×3マトリクスに
は、注目画素Xと同一の中濃度領域に属する画素(×
印)が、注目画素Xと隣接して含まれている。
【0069】無印の画素の濃淡値が高濃度領域に属する
場合において、図12(a)ないし(h)に示されるパ
ターンが発生する場合としては、文字原稿中の文字列上
にラインマーカで太線を重ね書きした場合が考えられ
る。その場合、ラインマーカの太線は、図3、6、7、
8または9に示すような白黒2値パターンに変換され、
文字は単純2値化されて黒画素に変換されるため、変換
後の白黒2値画像においてはそれら白黒パターンと文字
とが接して、文字が白黒2値パターンに埋もれた状態に
なり、文字が判読しにくくなる。
【0070】そこで、境界判別部20は、隣接する無印
画素が高濃度領域に属するものである場合において注目
画素Xが、図12に示したいずれかのパターンに当ては
まる場合は、その中間濃度の注目画素Xを白黒2値パタ
ーンに変換するのではなく、白画素に変換する。つま
り、選択部11を白画素に切り換える。注目画素Xが、
図12に示したいずれのパターンにも当てはまらない場
合は、その注目画素Xは、境界画素ではないため、選択
部11をパターン部4に切り換えて注目画素Xの濃淡値
に応じた白黒2値パターンに変換する。
【0071】これにより、文字とラインマーカの境界が
白画素で縁取りされ、文字の判別を容易にすることがで
きる。
【0072】また、図12(a)ないし(h)に示され
る各3×3マトリクス中の無印の画素の濃淡値が低濃度
領域に属する場合、それらの低濃度画素は、原稿画像中
の背景を構成するものと考えられ、注目画素Xは、背景
とカラー画像領域との境界を構成する中間濃度の画素で
あると考えられる。
【0073】無印の画素の濃淡値が低濃度領域に属する
場合において、図12(a)ないし(h)に示されるパ
ターンが発生する場合としては、原稿の背景中に朱色の
印影が押された場合が考えられる。その場合、印影は、
図3、6、7、8または9に示すような白黒2値パター
ンに変換され、原稿の背景は単純2値化されて白画素に
変換されるため、変換後の白黒2値画像においてはそれ
ら白黒パターンと背景とが接して、印影がぼやけた状態
となり、印影が判読しにくくなる。
【0074】そこで、境界判別部20は、隣接する無印
画素が低濃度領域に属するものである場合において注目
画素Xが、図12に示したいずれかのパターンに当ては
まる場合は、その中間濃度の注目画素Xを白黒2値パタ
ーンに変換するのではなく、黒画素に変換する。つま
り、選択部11を黒画素に切り換える。注目画素Xが、
図12に示したいずれのパターンにも当てはまらない場
合は、その注目画素Xは、境界画素ではないため、選択
部11をパターン部4に切り換えて注目画素Xの濃淡値
に応じた白黒2値パターンに変換する。
【0075】これにより、印影の境界が黒画素で縁取り
され、印影の判別を容易にすることができる。
【0076】次に本発明の第7の実施の形態に係る画像
処理方法について説明する。
【0077】この第7の実施の形態に係る画像処理方法
は、第6実施の形態に係る画像処理方法を拡張したもの
である。つまり、第6実施の形態に係る画像処理方法で
は、実際に文字または背景との境界に在る中間濃度の注
目画素を白画素または黒画素に変換することで、文字ま
たは背景と、白黒2値パターンとの間に1画素幅の縁取
りをしたが、スキャナ部1の読取密度が高い場合や、プ
リンタ部7での記録時に生じる画像のかすれ等により、
1画素幅の縁取りでは、縁取りされた文字や印影等が判
別しにくい場合がある。
【0078】そこで、この第7の実施の形態では、第6
の実施の形態同様に実際に文字または背景との境界に在
る中間濃度の注目画素を白画素または黒画素に変換する
ことに加えて、中間濃度の注目画素が、実際には文字ま
たは背景との境界にはないが、その注目画素の隣の中間
濃度の画素が文字または背景との境界に在る場合は、そ
の注目画素を拡張された境界画素であると判断し、その
注目画素が属している中濃度領域に対応する白黒2値パ
ターンではなく、白画素または黒画素に変換する。
【0079】そのため、図11に示す境界判定部20
は、現在入力中の主走査ラインよりも1本手前の主走査
ライン、2本手前の主走査ライン、3本手前の主走査ラ
イン及び4本手前の主走査ラインを記憶するラインメモ
リを備え、前記2本手前の主走査ラインを構成する各画
素を注目画素Xとして、図13に示すようにその注目画
素X近傍の5×5画素AないしH及びaないしpを、所
定の境界パターンと比較することで、当該注目画素Xが
境界画素または拡張境界画素であるかを判定する。
【0080】つまり、境界判定部20は、判定部5で注
目画素がいずれの中濃度領域にも属さないと判定された
場合は、第6の実施の形態同様に、選択部21を2値化
部3に切り換える。注目画素がいずれかの中濃度領域に
属すると判定された場合は、その注目画素について以下
説明する境界判定処理及び拡張境界判定処理を行う。
【0081】先ず、境界判定処理では、図13に示す注
目画素X及びその隣接画素AないしHを12(a)ない
し(h)に示される各3×3マトリクスと、第6の実施
の形態同様の手順で比較することで、注目画素Xが境界
画素である場合には、その注目画素を、それが属する中
濃度領域に対応した白黒2値パターンではなく、白画素
または黒画素に変換する。
【0082】上記境界判定処理において、注目画素Xが
境界画素であると判定されなかった場合は、次に拡張境
界判定処理を行う。
【0083】拡張境界判定処理では、境界画素でないと
判定された注目画素Xの隣接画素AないしHのそれぞれ
を仮の注目画素見立てて、その仮の注目画素と、その隣
接画素(例えば、仮の注目画素が、画素Aである場合
は、その隣接画素は、画素a、b、c、f、B、h、D
及びXとなる)が図12に示した各境界パターンのいず
れかと一致するか、つまり、仮の注目画素が境界画素で
あるかを判定する。隣接画素AないしHを順次仮の注目
画素に見立てて図12の境界パターンとの一致を判定
し、隣接画素AないしHのうちの少なくともひとつが境
界画素である判定された場合は、本来の注目画素Xは、
境界画素ではないが、境界画素に隣接する中濃度の画
素、すなわち、拡張境界画素であると判断できる。
【0084】そこで、境界判定部20は、注目画素Xが
拡張境界画素と判定された場合は、その注目画素Xを、
それが属する中濃度領域に対応した白黒2値パターンで
はなく、白画素または黒画素に変換する。なお、白画素
に変換するか、黒画素に変換するかは、第6の実施の形
態における境界画素の処理同様に、図12に示す各3×
3マトリクス中の無印画素が低濃度画素であれば、黒画
素に、逆に無印画素が高濃度画素であれば、白画素に変
換すればよい。
【0085】これにより、文字とそれを取り囲む白黒2
値パターンとの間には、2画素幅の白い縁取りがされ、
印影とそれ取り囲む白い背景との間には、2画素幅の黒
い縁取りがされることにより、文字や印影の判別が容易
になる。
【0086】なお、第7の実施の形態では、注目画素の
隣接画素について、その隣接画素が境界画素であるかを
調べて、注目画素が拡張境界画素であるかを判定した
が、さに注目画素の隣接画素の隣接画素が境界画素であ
るかを調べることで、3画素幅の縁取りができるように
することも可能であり、4画素幅以上の縁取りについて
も同様に拡張していくことで実現することは可能であ
る。
【0087】また、以上説明した第1ないし第7の実施
の形態では、本発明にかかる画像処理方法が適用される
画像処理装置として、ファクシミリ装置を例に取って説
明したが、本発明は、それに限らず、多値画像を2値画
像に変換する、複写機、プリンタ、イメージスキャナ等
のその他の装置に対しても同様に適用できるものであ
る。
【0088】次に本発明の第8の実施の形態に係る画像
処理装置について説明する。
【0089】図14は、第8の実施の形態に係る画像処
理装置のブロック構成を示している。同図において、カ
ラーマーカ等で色を付けてある部分を含む原稿はスキャ
ナ等により0が白の256階調の白黒多値画像として読
み取られ、その読み取られた多値画像は、画像入力手段
30から入力され、画像データ記憶手段31に一旦格納
される。
【0090】その画像データ記憶手段31に記憶された
濃度データから2値化手段33によって2値画像を得
る。2値化手段33では、予め定められたしきい値、こ
こでは128以上の注目画素を黒、未満を白とする処理
が行われ、白黒2値画像データができる。それと並行し
て濃度検出手段32は、256階調の白黒多値画像か
ら、予めシステムで定めていたカラーマーカの濃度範囲
45から128までの濃度を示す注目画素を、カラーマ
ーカ領域に属する画素として検出する。パターン発生手
段34では、カラーマーカの部分に対応付けるパターン
画像を発生する。
【0091】画像切替手段35は、濃度検出手段32に
おける各注目画素毎の検出結果に応じて、スイッチS1
を切り換えることにより、濃度検出手段32で得られカ
ラーマーカ領域に属すると判定した注目画素には、パタ
ーン発生手段34で発生したパターン画像を割り当て、
それ以外の注目画素には、2値化手段33からの2値画
像を割り当てる。この画像切替手段35によって合成さ
れた白黒2値画像データはプリンタなどの画像出力手段
36に渡す。
【0092】これにより、カラーマーカや朱肉等の色は
一定の濃度を示し、白または黒の部分と区別することが
可能であるため、必ずしもカラースキャナ等を用いて色
情報を得る必要がなく、白黒スキャナを用いた白黒画像
データからでも、濃度情報から、原稿上の色が付けられ
た領域を特定することができる。したがって、原稿を画
像データとして取り込むために必要なスキャナが白黒ス
キャナでよいため、画像入力に必要な機器のコストが低
くなるという利点がある。さらにカラー原稿が白黒画像
データとして処理されても、使用者が強調等のために文
書等の原稿に色を付けた意図を伝えることができ、従来
技術に比べ用意しておくパターンが少なく済ますことが
できる。
【0093】原稿をスキャナ等の画像入力装置を用いて
読み込んだ画像データでは、原稿の白色の部分あるいは
黒色の部分の濃度の値が均一ではない。特に黒色(たと
えば文字)と白色(記録紙)が接している境界領域で
は、お互いの濃度が影響して、黒領域(文字)のフチの
部分では濃度が低くなる。一方地肌部分が黒領域に接し
ているところでは、濃度が他の地肌領域より高くなるこ
とが多い。このような画像データの場合、実際の原稿で
は色が付いている部分の濃度領域と、濃度の高い地肌領
域(あるいは濃度の低い黒領域)と同程度の濃度になる
場合があり、画像データの濃度情報のみでは、色が付い
ている領域を正確に特定することができないときがあ
る。第8の実施の形態にはこのように白領域あるいは黒
領域の一部が色領域と判断され、その部分がパターン画
像になるという欠点が残っている。
【0094】以下説明する本発明の第9の実施の形態に
係る画像処理装置は、その第8の実施の形態の欠点を取
り除くことができるものである。
【0095】図15は、第9の実施の形態に係る画像処
理装置のブロック構成を示している。同図において、画
像入力手段30、画像データ記憶手段31、2値化手段
33、パターン発生手段34、画像切替え手段35の動
作は図14に示した第8の実施の形態に係る画像処理装
置と同様であり、異なる点は、濃度検出手段32に代え
て、領域判定手段37を備えた点である。
【0096】領域判定手段37は、図14における濃度
検出手段32と同等の処理を含み、256階調の白黒多
値画像から、予めシステムで定めていたカラーマーカの
濃度範囲45から128までの濃度を示す注目画素を、
カラーマーカ領域に属する画素として検出する。また、
注目画素がカラーマーカの濃度範囲45から128まで
に属する場合は、図16に示すように、その注目画素の
周辺画素の全ての濃度が45から128の範囲に入るな
らば、注目画素は、カラーマーカ領域を構成するもので
あると判定する。それ以外は、カラーマーカの領域では
ないとする。
【0097】領域判定手段37によって得られたカラー
マーカ領域を構成する注目画素は、画像切替手段35に
よってパターン画像に置き換えられる。それ以外は2値
化手段33からの2値画像が選択され、画像切替手段3
5を通して得られた合成画像は画像出力手段36に渡さ
れる。
【0098】これにより、注目画素単独ではなく、その
周辺画素の濃度から当該注目画素が色領域に属するかを
判定するため、原稿の白領域あるいは黒領域の一部が色
領域と判断され、その部分がパターン画像に置き換えら
れるという第8の実施の形態の問題点が解決される。
【0099】原稿をスキャナ等の画像入力装置を用いて
読み込んだ画像データでは、原稿の白色の部分あるいは
黒色の部分の濃度の値が均一ではない。特に黒色(たと
えば文字)と白色(記録紙)が接している境界領域で
は、お互いの濃度が影響して、黒領域(文字)のフチの
部分では濃度が低くなる。一方地肌部分が黒領域に接し
ているところでは、濃度が他の地肌領域より高くなるこ
とが多い。特に黒隣接領域に存在する濃度が高い地肌領
域に着目すると、上記のような画像データの場合では、
濃度の高い地肌領域が、実際の原稿で色が付いている領
域と同程度の濃度になる場合がある。第8の実施の形態
では、上記の濃度の高い地肌領域をパターン画像に置き
換えることになり、原稿では色領域ではないのにもかか
わらず、黒領域周辺にパターン画像が現われ、特に黒領
域が文字の場合には、判読性を困難にさせるという欠点
があった。
【0100】以下説明する本発明の第10の実施の形態
に係る画像処理装置は、その第8の実施の形態の欠点を
取り除くことができるものである。
【0101】図17は、第10の実施の形態に係る画像
処理装置のブロック構成を示している。同図において、
画像入力手段30、画像データ記憶手段31、濃度検出
手段32、2値化手段33、パターン発生手段34、画
像切替え手段35の動作は図14に示した第8の実施の
形態に係る画像処理装置と同様であり、異なる点は、黒
隣接領域検出38と、白画像発生手段39を備えた点で
ある。
【0102】黒隣接領域検出手段38は、2値化手段3
3によって得られた2値画像の黒領域の周囲を強制的に
白にするためのものであり、注目画素が、2値化手段3
3からの2値画像を使って検出された黒隣接領域のとき
には、画像切替手段35によって、スイッチS1を白画
像発生手段からの出力に切替える。黒隣接画素でない場
合には、第8の実施の形態と同様に、濃度検出手段32
によって検出した色領域に属する注目画素についてはパ
ターン画像を選択し、黒隣接領域、色領域、いずれの領
域にも入らないときは2値化手段33からの2値画像を
選択する。画像切替手段35を通して得られた合成画像
は画像出力手段36に渡される。
【0103】黒隣接領域検出手段38において、注目画
素が黒隣接領域であることを検出する条件としては、図
16に示した注目画素を中心とする3×3マトリクスに
おいて、注目画素が白である場合に、8つの周辺画素に
1つでも黒の画素がある場合は、注目画素は、2値画像
の黒領域の黒隣接領域であるとする条件が考えられる。
この条件によれば、黒領域周辺の1画素幅の黒隣接領域
が検出できる。
【0104】また、黒隣接領域検出手段38において、
注目画素が黒隣接領域であることを検出する別の条件と
しては、図18に示した注目画素を中心とする5×5マ
トリクスにおいて、注目画素が白である場合に、24つ
の周辺画素に1つでも黒の画素がある場合は、注目画素
は、2値画像の黒領域の黒隣接領域であるとする条件が
考えられる。この条件によれば、黒領域周辺の2画素幅
の黒隣接領域が検出できる。
【0105】これにより、黒領域周辺の地肌領域に現わ
れるパターン画像がなくなり、第8の実施の形態の問題
が解決される。さらにパターン画像中に黒文字がある場
合では、文字とパターン画像の間に白画像が入ること
で、黒文字の輪郭が明瞭になり、判読性が向上する。ま
た、パターン画像中に文字がある場合に、黒文字とパタ
ーン画像の間を小さくしすぎると文字の周りの白画像が
なくなり、また大きすぎるとパターン画像の領域が少な
くなってしまう。画像入力手段から入力される多値画像
の解像度に応じて黒隣接領域検出手段で検出する黒隣接
領域の幅を上記したように、参照する周辺画素のマトリ
クスの大きさを変えることで、例えば、400dpiの
多画像において検出する黒隣接領域の幅を2画素にする
と、文字周りの白い縁取りを潰すことなく、文字の判読
性を最も高くすることができる。
【0106】第9の実施の形態に係る画像処理装置にお
いても、色が付いている領域であると誤って判定される
部分がまだ残り、その誤った色領域がパターン画像に置
き変わるという問題点が残っている。
【0107】黒領域あるいは白領域を色領域であると誤
って判定した領域の大きさは、原稿のラインマーカ等の
本来の色領域に比べはるかに小さいことが多い。そこ
で、第9の実施の形態に係る画像処理装置によって判断
された色領域(本来の色領域と、誤った色領域とを含
む)の中で、一定の大きさより小さい領域は、パターン
画像に置き換える色領域から除外すればよい。
【0108】以下説明する本発明の第11の実施の形態
に係る画像処理装置は、上記第9の実施の形態の欠点を
取り除くことができるものである。
【0109】図19は、第11の実施の形態に係る画像
処理装置のブロック構成を示している。同図において、
画像入力手段30、画像データ記憶手段31、2値化手
段33、パターン発生手段34、画像切替え手段35の
動作は図15に示した第9の実施の形態に係る画像処理
装置と同様であり、また、領域判定手段40は、図15
における領域判定手段37と同一構成である。異なる点
は、領域除外手段41を備えた点である。
【0110】領域除外手段41は、領域判定手段40を
通して得られたパターン画像に置き換えるべき、色領域
に属すると判定された注目画素の中で、システムであら
かじめ定めている除外領域を取り除く。領域除外手段4
1により、誤った色領域が除外された色領域には、画像
切替え手段35によりパターン発生手段からのパターン
画像が選択され、それ以外には、2値化手段からの2値
画像が選択れさる。画像切替え手段35を通して得られ
た合成画像は画像出力手段36に渡される。
【0111】これにより、原稿の黒領域あるいは白領域
を誤って色領域と判定したときに現われるパターン画像
をなくすことができ、第9の実施の形態に残された問題
を解決できる。
【0112】次に、前記第9の実施の形態の欠点を取り
除くことができる、上記第11の実施の形態とは別の実
施の形態としての第12の実施の形態に係る画像処理装
置について以下説明する。
【0113】この第12の実施の形態に係る画像処理装
置のブロック構成は、図19に示した第11の実施の形
態に係る画像処理装置と同じであり、領域除外手段41
における色領域の除外処理の方法が異なる。その色領域
の除外処理について説明する。
【0114】図19において、領域除外手段41は、色
領域から除外するm×nマトリクスの除外領域のをあら
かじめ定めておく。例として2×2以下の孤立した色領
域を調べるには、5×5のマトリクスを用意する。領域
判定手段40で得られた色領域を構成する注目画素が、
図20(a)ないし(d)に示す4つ条件の1つでも満
たせば、注目画素は、2×2以下の孤立した色領域を構
成する画素であることがわかる。
【0115】図20(a)ないし(d)は、色領域に属
する注目画素含む2×2マトリクスが、全ての画素が色
領域に属さない(非色領域)4×4画素(ただし、色領
域に属する注目画素含む2×2マトリクスを除く)に囲
まれている場合は、当該注目画素は、本来の色領域では
なく、白領域または黒領域中に孤立した誤った色領域を
構成する画素であることを示している。
【0116】図20に示す条件にしたがって2×2以下
の孤立した色領域を構成する画素と判定された注目画素
は、パターン画像に置き換えるべき色領域から除外され
て、画像切替え手段35に渡される。
【0117】これにより、原稿の黒領域あるいは白領域
を誤って色領域と判定したときに現われるパターン画像
をなくすことができ、第9の実施の形態に残された問題
を解決できる。
【0118】また、解像度が高い場合では、パターン画
像に対応させる色領域の内、除外領域を大きすると色領
域まで取り除いてしまい、あまり小さな領域を取り除い
ては効果がなくなるが、400dpiの画像では2×2
以下の領域を取り除くと、誤って判定された色領域を最
も多く取り除くことができる。
【0119】以上説明した第9及び第11の実施の形態
に係る画像処理装置は、白黒階調の画像データを使って
色のついた領域を判別するものである。その判別方法は
注目画素に対し、周辺画素を参照する方法を取っている
が、それらの発明では、ある読み取り解像度で設定した
色領域を判別する条件を、他の解像度で使うと領域の判
別が行なえなくなるという欠点がある。
【0120】例を挙げると、400dpiの読み取り解
像度で取った画像データ(256階調グレースケール)
に対して設定する、カラーマーカの領域を判別する条件
を、200dpiの解像度の画像データにそのまま適用
すると色の判別ができなくなる場合がある。
【0121】以下説明する本発明の第13の実施の形態
に係る画像処理装置は、そのような欠点を取り除くこと
ができるものである。
【0122】図21は、本発明の第13の実施の形態に
係る画像処理装置のブロック構成を示している。同図に
おいて、カラーマーカ等で色を付けてある部分を含む原
稿は、画像読み取り部511で、256階調(0=白)
400dpiの白黒多値画像として読み取られ、その読
み取れられた多値画像は、一旦画像格納手段52に格納
される(これは本発明に必須な構成ではない)、2値化
部56は、多値画像を2値化して2値画像を出力するも
のである。エッジ強調部53は、2値化部562より2
値化される前の多値画像にエッジ強調処理を行い、2値
化部56における2値化の際の画像のエッジ部の欠落を
補うものである。
【0123】画像選択部60はスイッチS2を選択切替
えすることにより、3種類の画像を選択出力し、出力部
61に渡すものである。その3種類の画像の1つ目は多
値画像を2値化部56において、しきい値128で2値
化した2値画像、2つ目は白画像発生手段から出力され
る単純な白の画像、3つ目はカラーマーカの色領域に対
応させる、マーカのパターン画像発生部59から出力さ
れるパターン画像である。この3つの画像を各注目画素
に毎に画像選択部60によって切替え、出力部S11に
よって出力する。3つの画像はそれぞれの注目画素の属
性によって切替えられる。
【0124】注目画素に対して、画像選択部60が、マ
ーカのパターン画像発生部59からのパターン画像を選
択するのは、その注目画素がマーカの色領域である(カ
ラーマーカの属性)と判定された場合である。
【0125】ここで、カラーマーカなどの色の濃度の分
布について、図22及び図23を参照して説明する。図
22は、各色のカラーマーカやスタンプの朱色や黒鉛
筆、黒サインペン、プリンタで印字された黒地、原稿の
地肌の白等の濃度分布(8bit256階調)を示して
いる。同図をみて明らかなように、白または黒以外色の
濃度分布は、白または黒色の各濃度を下限及び上限とし
た範囲内にある。図23は、図22におけるマーカの
色、地肌、朱肉、黒の各濃度範囲の関係を示したもので
あり、マーカの濃度範囲のうち、地肌の濃度範囲と重複
しない濃度範囲(45から88)が、判別可能なマーカ
濃度範囲となる。また、朱肉の濃度範囲のうち、黒の濃
度範囲と重複しない濃度範囲が判別可能な朱肉の濃度範
囲となる。
【0126】さて、各注目画素がマーカの色領域である
(カラーマーカの属性)と判定するのは、マーカ領域の
判定処理部54であり、マーカ領域の判定処理部54
は、濃度範囲(45から88)までをマーカの色領域と
判定する。誤判定の除外処理部55は、マーカ領域の判
定処理部54でマーカの色領域に属すると判定された注
目画素が本来の色領域ではなく、白領域や黒領域中の微
小な色領域等であって誤判定されたものである場合は、
当該注目画素を色領域に属さないものとして除外する。
【0127】マーカ領域の判定処理部54における処理
手順について、例として図24に示す。同図において、
多値画像の各注目画素について、その濃度を調べる。そ
の画素の濃度が上記のカラーマーカの濃度範囲ならば、
周辺画素の濃度を調べる。周辺画素の中でカラーマーカ
の濃度範囲に入る画素の総数を調べる。この総数が判定
条件(例:総数が5以上)を満たすならば注目画素はマ
ーカ領域であると判定する。つまりマーカ領域の判定
は、判定条件と濃度範囲によって決められる。しかしな
がら、この判定処理だけでは誤判定が生じ易い。そこで
誤判定を取り除くために、誤判定の除外処理部55にお
いて、マーカ領域の大きさが2画素×2画素以下の大き
さの場合は、誤判定としてマーカ領域から除外する処理
を行なう(図20参照)。
【0128】さて、注目画素に対して、画像選択部60
が、白画像選択部58からの白画像を選択する場合は、
その画素が文字の輪郭(文字の輪郭の属性)と判断した
場合である。文字の輪郭の判定は文字の輪郭検出部57
の処理で得られる(図25参照)。文字の輪郭検出には
図18に示したような5×5のマトリクスが必要である
(例として2画素のふちどりをする場合)。図18にお
いて、2値化部56からの2値画像の注目画素が白の場
合、周辺画素の中に黒が1つでもあれば注目画素は文字
の輪郭であると判断する。この文字の輪郭であるとした
画素に対しては画像選択部60において白画像発生部か
らの白画像が選択される。図25に、文字の輪郭として
2画素幅の白画像が選択された場合の具体例を示す。
【0129】注目画素に対して、画像選択部60が、2
値化部56からの2値画像を選択するのは、上記2つの
場合を除いたすべての場合である。
【0130】解像度指示部62は、画像読み取り部51
に読み取り画像の解像度を指示するものである。判定条
件設定部63は、解像度指示部62が画像読み取り部5
1に指示した解像度に応じてマーカの領域の判定処理部
に、注目画素が色領域に属するかを判定する際の条件を
設定するものである。
【0131】例として400dpiと200dpiの二
つの解像度の場合について述べる。判定条件設定部63
に、解像度指示部52で指示された解像度が400dp
iのときのマーカ領域の判定処理部55に設定する判定
条件5と200dpiのときの判定条件3をあらかじめ
設定しておく。使用者が読み取り解像度200dpiを
選択した場合、解像度指示部62を通して、画像読み取
り部51に読み取り解像度が指示される。画像読み取り
部51では200dpiの解像度で画像データを読み取
る。解像度指示部62は、同時に解像度をマーカ領域の
判定処理部54にも伝える。
【0132】判定条件設定部63は、200dpiに対
応する判定条件3を、マーカ領域の判定処理部54に設
定し、マーカ領域の判定処理部54はこの判定条件に従
って判定処理を行なう。ただし、ここでの濃度範囲は4
00dpiと200dpiでは同じである(例えば、4
5から88)。400dpiの場合は判定条件設定部6
3で400dpiに対応する判定条件5をマーカ領域の
判定処理部54に設定する。その他の解像度を用いると
きは、それぞれの解像度に対して判定条件設定部63に
各解像度に対する判定条件を登録しておけばよい。
【0133】これにより、注目画素が色領域に属すかを
判定する際の条件が読み取り解像度に応じて設定される
ため、読み取り解像度が変わると原稿の色がついた領域
を判別できなくなるという第9及び第11の実施の形態
に係る画像処理装置の欠点が解決できる。
【0134】次に第14の実施の形態に係る画像処理装
置について説明する。
【0135】図26は、第14の実施の形態に係る画像
処理装置のブロック構成を示している。同図において、
図21に示した第13の実施の形態に係る画像処理装置
と異なる点は、判定条件設定部63に代えて、濃度設定
部64を備えた点である。
【0136】濃度設定部64は、解像度指示部62が画
像読み取り部51に指示する読み取り解像度に応じて、
マーカ領域の判定処理部54に、注目画素が所定の濃度
範囲に属するかを判定する際の当該所定の濃度範囲を変
更設定するものである。
【0137】例として400dpiと200dpiの二
つの解像度の場合について述べる。濃度設定部64に4
00dpiのときのマーカの濃度範囲45〜88と20
0dpiのマーカの濃度範囲40〜100をあらかじめ
設定しておく。使用者が読み取り解像度200dpiを
選択した場合、解像度指示部62を通して、画像読み取
り部51に読み取り解像度を指示する。画像読み取り部
51では200dpiの解像度で画像データを読み取
る。同時に解像度を濃度設定部64にも伝える。濃度設
定部64は200dpiに対応するマーカの濃度範囲4
0〜100を、マーカ領域の判定処理部54に設定し、
判定処理部54はこの濃度範囲に従って判定処理を行な
う。ただし判定条件は400dpiと200dpiでは
変わらず同じである。
【0138】400dpiの場合は濃度設定部64で4
00dpiに対応するマーカの濃度範囲40〜100を
マーカ領域の判定処理部54に設定する。その他の解像
度を用いるときは、それぞれの解像度に対して濃度設定
部64に各解像度に対する濃度範囲を登録しておけばよ
い。
【0139】これにより、第13の実施の形態に係る画
像処理装置と比較して、いっそう誤判定が少なく色領域
の判別が行なえる。
【0140】原稿画像中のカラー領域をパターン画像に
変換する場合、そのカラー領域中に文字が含まれると、
その文字の輪郭がぼやけてしまう。そのような場合、文
字の周辺を白く縁取ることによって文字の判読性を向上
させることができるのは、前述した通りであるが、読み
取り解像度が変わる場合、画像データの読み取り解像度
が低くなると、必要以上に白い部分ができるという欠点
が残る。
【0141】例えば、図27に示すように、400dp
iの場合では2画素幅の白のふちどりが設定してある
が、200dpiの画像にも同様に2画素のふちどりを
行なうと必要以上に白い部分ができてしまう。
【0142】以下説明する本発明の第15の実施の形態
に係る画像処理装置は、その欠点を取り除くことがてき
るものである。
【0143】図28は、第15の実施の形態に係る画像
処理装置のブロック構成を示している。同図において、
図21に示した第13の実施の形態に係る画像処理装置
と異なる点は、判定条件設定部63に代えて、輪郭幅設
定部65を備えた点である。
【0144】輪郭幅設定部65は、解像度指示部62が
画像読み取り部51に指示した読み取り解像度毎に、文
字の輪郭検出部57に設定する輪郭幅を変更するもので
ある。輪郭幅とは文字を白でふちどるときのふちどりの
幅を示している。
【0145】例として400dpiと200dpiの二
つの解像度の場合について述べる。輪郭幅設定部65に
400dpiのときの文字の輪郭幅2画素と200dp
iのときの輪郭幅1画素をあらかじめ設定しておく。使
用者が読み取り解像度200dpiを選択した場合、解
像度指示部62を通して、画像読み取り部51に読み取
り解像度が指示される。画像読み取り部51では200
dpiの解像度で画像データを読み取る。同時に解像度
を輪郭幅設定部65にも伝える。輪郭幅設定部65は、
200dpiに対応する文字の輪郭幅2画素を、文字の
輪郭検出部57に設定し、文字の輪郭検出部57はこの
輪郭幅に従って文字の輪郭を検出する。
【0146】400dpiの場合は、輪郭幅設定部65
で400dpiに対応する輪郭幅2画素を文字も輪郭検
出部57に設定する。その他の解像度を用いるときは、
それぞれの解像度に対して輪郭幅設定部65に各解像度
に対する輪郭幅を登録しておけばよい。
【0147】これにより、解像度が高い場合はマトリク
スを大きくしてふちどりの画素を大きくし、解像度が低
いときはマトリクスを小さくして、ふちどりの画素数を
少なくすることができ、必要以上に文字の輪郭を白くす
ることなく、解像度に適した文字のふちどりを行なうこ
とができる。したがって、文字の判読性が向上する。
【0148】なお、解像度が400dpiの場合、文字
の輪郭幅が1画素では、認識できるほど縁取りができ
ず、3画素以上にするとふちどりの幅が大きなり過ぎ必
要以上に文字の周りが白くなる。ふちどりの幅を2画素
にするともっとも文字が認識しし易くなり、文字の判読
性を向上できる。
【0149】また、解像度が200dpiの場合、2画
素以上ではふちどりの幅が大きなり過ぎ、必要以上に文
字の周りが白くなる。ふちどりの幅を1画素にするとも
っとも文字が認識し易く、文字の判読性を向上できる。
【0150】さて、画像データの読み取り解像度を変え
ると、色領域に対応させるパターン画像の大きさも変わ
り、適したパターン画像が解像度によって得られなくな
るという問題がある。たとえば、400dpiの読み取
り解像度で最も効果があると考えられるパターン画像を
設定したとする。次に200dpiの場合にも400d
piと同じパターン画像を使用するとパターン画像自体
の大きさは2倍の大きさになる(図29参照)。
【0151】以下説明する本発明の第16の実施の形態
に係る画像処理装置は、その欠点を取り除くことがてき
るものである。
【0152】図30は、第16の実施の形態に係る画像
処理装置のブロック構成を示している。同図において、
図21に示した第13の実施の形態に係る画像処理装置
と異なる点は、判定条件設定部63に代えて、パターン
画像切替え部68、そのパターン画像切替え部68から
の指示によりスイッチS3で切り換えられる、200d
piのマーカのパターン画像発生部66、400dpi
のマーカのパターン画像発生部67を備えた点である。
それらのパターン画像発生部からの出力パターン画像
は、解像度指示部62が画像読取部51に指示した読み
取り解像度に応じて、パターン画画像切替え部68によ
り切替えられる。
【0153】例として400dpiと200dpiの二
つの解像度の場合について述べる。解像度が200dp
iの場合、パターン面像切替部68は、200dpiの
マーカのパターン画像発生部66を選択する。400d
piの場合は400dpiのマーカのパターン画像発生
部62を選択する。
【0154】なお、画像選択部60は、マーカ領域の判
定処理部54、誤判定の除外処理部55、文字の輪郭検
出部57の判定または処理結果に応じて、2値化部56
からの2値画像、白画像発生部58からの白画像、パタ
ーン画像切替え部68により切り換えられるスイッチS
3の出力からのパターン画像を選択し、パターン画像切
替え部68が、200dpiのマーカのパターン画像発
生部66、または、400dpiのマーカのパターン画
像発生部62のいずれを選択しているかについては、関
知しない。
【0155】これにより、それぞれの解像度に対応して
パターン画像を切替えることで、解像度が変わっても解
像度に適したパターンを選択できるため、出力画像の見
やすさが向上する。
【0156】前記第9の実施の形態に係る画像処理装置
のように、注目画素が色領域に属するかを判定する際
に、その周辺画素のマトリクスの濃度を参照する場合、
画像データの読み取り解像度が変わると、同じマトリク
スを使っては的確に色を検出できない場合が生じる。
【0157】例えば、朱肉の朱色の検出の場合、ある解
像度では的確に朱肉を検出することができても、解像度
を高くすると文字の一部を朱肉と判断して、そこがパタ
ーンになる誤検出が発生しやすくなる。このような場合
に、誤検出が減るように濃度範囲を調整すると、検出で
きる朱肉の領域がかなり減少する不検出が発生しやすく
なる。
【0158】これは解像度が変わっても参照する周辺画
素のマトリクスの大きさが同じために、実際に参照する
画像範囲が以前に比べ小さくなるためである。図31
(a)、(b)及び(c)は、そのことを模式的に示す
図であり、同図において、(a)は、読み取り解像度が
400dpiの場合の3×3画素マトリクスの大きさ示
すし、(b)は、読み取り解像度が800dpiの場合
の3×3画素マトリクスの、読み取り解像度が400d
piの場合の3×3画素マトリクスに対する相対的な大
きさを示し、(c)は、(a)及び(b)を重ねて示し
てものである。同図(c)をみて明らかなように同じ3
×3画素マトリクスでも、解像度が異なれば、画素マト
リクスがカバーする画像範囲も異なる。
【0159】このように、注目画素が色領域に属するか
を適切に検出できるマトリクスの大きさは常に一定でな
く、解像度によって異なる。したがって、解像度によら
ず参照する周辺画素のマトリクスの大きさが同じである
と、解像度が高くなるにつれて狭い画像範囲の濃度情報
しか得られないため、的確な色の検出ができない。
【0160】以下説明する本発明の第17の実施の形態
に係る画像処理装置は、そのような欠点を取り除くこと
ができるものである。
【0161】図32は、本発明の第17の実施の形態に
係る画像処理装置のブロック構成を示している。同図に
おいて、カラーマーカや朱肉で色を付けてある部分を含
む原稿は、モノクロスキャナ等の画像読み取り部71に
より、256階調(0=白)の白黒多値画像として読み
取られ、その読み取られた多値画像はエッジ強調部72
により、エッジ強調されて、2値化処理73に入力され
る。2値化処理73は、入力される多値画像を2値化し
て2値画像を出力するものである。
【0162】画像選択部82は、注目画素が朱肉の色領
域に属する画素ならば朱肉のパターン画像80を、注目
画素がマーカの色領域に属する画素ならばマーカのパタ
ーン画像79を、注目画素が文字の輪郭を構成する画素
ならば白画像81を選択する。この場合、文字の周りを
強制的に白くふちどりするため、マーカのパターン画像
79や、朱肉のパターン画像80より白画像81が優先
される。注目画素が、それらの色領域や文字の輪郭領域
に属さない場合、しきい値128で2値化された2値化
処理73からの2値画像が選択される。各注目画素毎に
それらの画像が選択合成された2値画像は、出力部83
に渡される。
【0163】画像選択部82によりる、各注目画素につ
いての上記各画像の選択は、各注目画素の属性、すなわ
ち、注目画素が、マーカの色領域に属するか、朱肉の色
領域に属するか、文字の輪郭領域に属するか、あるい
は、それらの色領域や輪郭領域に属さないかに応じて行
われる。
【0164】注目画素がマーカの色領域に属するか、朱
肉の色領域に属するかを判定するのは、それぞれ、マー
カの判定処理74及び朱肉の判定処理75である。
【0165】モノクロスキャナを使って、オフィスの文
書でよく使われている色の濃度分布を調べると、前述し
た図22及び図23のように分布する。この濃度分布か
ら、低濃度側の色のグループ(カラーマーカペンの各
色、以下マーカと呼ぶ)と高濃度側の色のグループ(朱
肉、スタンプ、赤ペン、以下朱肉と呼ぶ)ならば、濃度
で色が付いた領域を検出できることがわかる。一番左が
記録紙の濃度、一番右が黒の濃度である。
【0166】したがって、マーカの判定処理74及び朱
肉の判定処理75が注目画素がマーカまたは朱肉の色領
域に属するかを判定する際に参照する濃度範囲として、
図23に示す、判別可能なマーカの濃度範囲と、判別可
能な朱肉の濃度範囲とがそれぞれ設定される。
【0167】マーカの判定処理74は、注目画素が上記
のマーカの濃度範囲に属する画素(以下、マーカ濃度画
素)ならば、n×nのマトリクスを使って、周囲にある
(n^2−1)個の周辺画素の画素濃度を調べる。すべ
ての画素マーカ濃度画素ならば、注目画素をマーカのパ
ターン画像79に置き換える画素(以下、マーカパター
ン画素)とする。しかしマーカの領域はある程度の広さ
を持っているので、小さな領域は誤判定である。そこで
小さなマーカの領域はパターンに置き換えないようにす
る処理を、小領域の除去処理76により行なう。朱肉の
判定処理75及び小領域の除外処理77においても同様
の処理が行われる。
【0168】小領域の除外処理76または小領域の除外
処理77から出力される画像切替え信号は、注目画素
が、マーカの色領域または、朱肉の色領域に属していた
ことを画像選択部82に通知する信号であり、画像選択
部82は、その信号をうけて、出力する2値画像とし
て、マーカのパターン画像79または朱肉のパターン画
像80を選択する。
【0169】文字輪郭の検出処理78では、文字を白で
ふちどりするため、文字の輪郭を朱肉領域と2値画像を
元にして検出する。文字輪郭の検出処理78からの画像
切替え信号が画像選択部82に入力されると、画像選択
部82は、出力する2値画像として、白画像81を選択
する。
【0170】小領域の除外処理76、小領域の除外処理
77または文字輪郭の検出処理78のいずれからも画像
切替信号の入力がない場合、画像選択部82は、2値化
処理73からの2値画像を選択出力する。
【0171】以上説明した構成のみでは、例えば、40
0dpiでは朱肉の色領域とマーカの色領域を検出する
ことができても、800dpiの解像度にすると、文字
の一部が朱肉のパターン画像になりやすくなる。このよ
うな場合、マーカの判定処理74または朱肉の判定処理
75における濃度範囲を調整して誤検出を減らすと、朱
肉領域の多くを検出できなくなる。
【0172】そこで、この第17の実施の形態では、解
像度設定部85が画像読み取り部71に設定する読み取
り解像度に応じて、マーカの判定処理74及び朱肉の判
定処理75が、注目画素が各色領域に属するかを判定す
る際に参照する周辺画素のマトリクスの大きさを設定す
るマトリクス設定部84を備えている。解像度設定部8
5は、画像読み取り部71とマトリクス設定部84に解
像度を知らせる。
【0173】マトリクス設定部84は、たとえば400
dpiのときは3×3のマトリクスを、800dpiの
ときは5×5のマトリクスのようにあらかじめ用意して
おく。解像度が変わるとマトリクス設定部84は、解像
度に応じた大きさのマトリクスをマーカの判定処理74
及び朱肉の判定処理75に設定する。マーカの判定処理
74及び朱肉の判定処理75は、このマトリクスを使っ
て、注目画素がマーカまたは朱肉の色領域に属するかの
判定処理を行なう。
【0174】これにより、注目画素が色領域に属するか
を判定する際に参照される周辺画素のマトリクスの大き
さが、解像度に応じて設定されるため、解像度が変わる
と色の検出ができないという問題点が解消できる。
【0175】また、読み取り解像度が200dpiまた
は400dpiときには、3×3のマトリクスを設定す
ると、適切な周囲の濃度情報を得ることができるため、
的確に色を検出できる。
【0176】また、読み取り解像度が800dpiとき
には、5×5のマトリクスを設定すると、適切な周囲の
濃度情報を得ることができるため、的確に色を検出でき
る。
【0177】また、読み取り解像度が1600dpiと
きには、9×9のマトリクスを設定すると、適切な周囲
の濃度情報を得ることができるため、的確に色を検出で
きる。
【0178】前記第9の実施の形態に係る画像処理装置
のように、注目画素が色領域に属するかを判定する際
に、その周辺画素のマトリクスの濃度を参照する場合、
その参照される周辺画素のマトリクスは、n×nの一定
のマトリクスである。
【0179】地肌と文字の濃度が、色領域を検出するの
に適切な濃度の原稿では、一定のマトリクスを使用し
て、色領域を検出することができる。しかし記録紙、印
刷インク、トナーの色等は様々なものがあり、時には色
が濃い紙や文字が薄い原稿がある。標準的な原稿で、色
領域として判定する濃度範囲や判定条件を設定した場
合、上記のような、非標準的な原稿の色領域を判定する
と地肌や文字の一部がパターンになる誤検出が生じやす
くなる。
【0180】たとえば400dpiの画像で朱肉の色領
域を検出する場合、文字の濃度が十分濃い原稿では、3
×3のマトリクスで検出できる。しかし文字の濃度が少
し低い原稿では、朱肉の色領域は検出できても、文字の
一部がパターン画像になる。これは原稿の文字の濃度自
体が低く、朱肉の色領域として判定される濃度範囲に入
る画素が多くなるためである(図22に示す濃度分布の
グラフでいうと黒のピークが朱肉側にシフトしてい
る)。
【0181】朱肉の色領域の誤検出は文字の読みやすさ
に大きく影響する。文字の一部が朱肉の色領域に属する
と判断されてパターン画像に変換されると、文字の読み
やすさがかなり損なわれる。そこで、参照する周辺画素
のマトリクスを大きくすると誤検出を低減することがで
きるが、検出できる朱肉の色領域が少し減少する(不検
出の増加)。
【0182】原稿の読みやすさの観点からは、誤検出で
文字の一部がパターン画像に置き換えられるよりは、不
検出で朱肉の一部がパターン画像に置き換えられない方
がどちらかというと良いと考えられる(朱肉の色領域が
パターンに置き換えられないときは、2値画像が選択さ
れる)。
【0183】以下説明する本発明の第18の実施の形態
に係る画像処理装置は、係る事情に鑑みて、上記の欠点
を取り除くことができるものである。
【0184】図33は、本発明の第18の実施の形態に
係る画像処理装置のブロック構成を示している。同図に
おいて、図32に示した第17の実施の形態に係る画像
処理装置と異なる点は、解像度設定部85に代えて、マ
トリクス変更指示部86を備えた点である。
【0185】使用者からの指示に応じてマトリクス変更
指示部86は、マトリクス設定部84にマトリクスの大
きさの変更を指示する。マトリクス設定部84は、その
指示に応じて、マーカの判定処理74及び朱肉の判定処
理75が注目画素が色領域に属するかを判定する際に参
照する周辺画素のマトリクスの大きさを設定する。
【0186】例えば、朱肉の色領域の誤検出が多い場
合、文字の読みやすさをそこなわないために、誤検出の
度合をマトリクス変更指示部86に指示する。マトリク
ス変更指示部86は誤検出の度合いに応じて、誤検出が
多いときには大きなマトリクスを、少ないときは小さな
マトリクスを設定するようにマトリクス設定部84に指
示する。マトリックス設定部84はマーカの判定処理7
4及び朱肉の判定処理75にマトリクスの大きさを設定
する。
【0187】これにより、マーカの判定処理74及び朱
肉の判定処理75が注目画素が色領域に属するかを判定
する際に参照する周辺画素のマトリクスの大きさを、色
領域の誤検出の度合いに応じて変更することができるた
め、文字・地肌の一部がパターンになることを減らすこ
とができ、画像の読みやすさが損なわれるいう問題が解
決できる。
【0188】次に本発明の第19の実施の形態に係る画
像処理装置について説明する。
【0189】前記第17及び18の実施の形態に係る画
像処理装置においては、解像度が高いとマーカの判定処
理87及び朱肉の判定処理75が注目画素が色領域に属
するかを判定する際に参照する周辺画素のマトリクスを
大きくする必要があった。
【0190】一般的に画像処理を行なうときには、デー
タを1主走査ライン毎にメモリ(ラインバッファ)に蓄
えて処理を行なう。マーカの判定処理87や朱肉の判定
処理75で注目画素を含むラインの前後のラインに含ま
れる周辺画素の画素濃度を参照する場合、カレントライ
ン(注目画素を含み、今処理中のライン)のほかに、前
後のラインのデータをメモリに蓄える必要がある。
【0191】たとえば、5×5のマトリクスの周辺画素
を参照して判定処理を行なう場合、カレントライン他
に、前後2ラインの計5ライン分のラインバッファ(メ
モリ)が必要である。このラインバッファは周辺画素の
マトリクスが大きいほど多く必要である。しかしなが多
くのラインバッファを搭載することはコストアップにつ
ながる。
【0192】したがって、前記第17及び18の実施の
形態に係る画像処理装置には、周辺画素のマトリクスを
大きくするために、多くのメモリを必要とするためコス
トが上がるという欠点がある。
【0193】つまり、例として第17の実施の形態に係
る画像処理装置において、解像度が400dpiと16
00dpiの場合について考えると、解像度が400d
piで3×3のマトリクスで判定を行なっている場合に
は、解像度が1600dpiの場合には、9×9のマト
リクスを設定する必要がある。しかしながら9×9のマ
トリクスを使用せずに、9×3のマトリクスを使用する
ようにすれば新たにランバッファを必要としない。
【0194】そこで、この第19の実施の形態に係る画
像処理装置は、第17または18の実施の形態に係る画
像処理装置において、マトリクス設定部84が、マーカ
の判定処理74及び朱肉の判定処理75に周辺画素のマ
トリクスの大きさを設定する場合における当該マトリク
スの大きさの変更は、周辺画素マトリクスの副走査方向
の画素幅は一定で、周辺画素マトリクスの主走査方向の
画素幅のみを変更する。
【0195】注目画素が色領域に属するかを判定する際
に参照する周辺画素のマトリクスの大きさの変更は、主
走査方向の幅の変更によりなされるため、新たにメモリ
を増やす必要がない。
【0196】次に本発明の第20の実施の形態に係る画
像処理装置について説明する。
【0197】一般に、カラーマーカのような筆記具を使
った色は、濃度がばらつきやすく、色の領域を一部検出
できず、出力画像中のパターン画像に穴がいつくもあい
た状態になる(不検出)という欠点が、注目画素が色領
域に属すかを周辺画素の濃度を参照して判定するような
画像処理装置(第9、11、12、13、14、15、
16、17、18及び19の実施の形態に係る画像処理
装置が含まれる)には残っている。
【0198】例えば、前記第17及び18の実施の形態
に係る画像処理装置においては、朱肉のように濃度ムラ
があまりない色の場合は、周辺画素が全て朱肉濃度画素
ならば、注目画素を朱肉のパターン画像80にする条件
で朱肉の色を検出できる。しかしながらマーカには濃度
ムラがあるため、注目画素の周囲にある程度マーカの色
領域に属する画素があれば、その注目画素をパターン画
像に置き換えるようにしなければ不検出が増加してしま
う。
【0199】そこでこの第20の実施の形態では、に係
る画像処理装置において、注目画素が色領域に属するか
を判定する際に参照する周辺画素のうちの所定数以上の
画素が、当該注目画素の濃度範囲に属する場合は、当該
注目画素は色領域に属すると判定する。
【0200】これにより、マーカ等による色領域に多少
のかすれがあっても、そのかすれが補正され、色領域を
均質なパターン画像に変換することができる。
【0201】次に本発明の第21の実施の形態に係る画
像処理装置について説明する。
【0202】この第21の実施の形態に係る画像処理装
置は、第20の実施の形態に係る画像処理装置をより具
体化させたものである。例えば、前記第17及び18の
実施の形態に係る画像処理装置においては、マーカーカ
の判定処理74では周辺画素の濃度を参照している。n
×nのマトリクスの周辺画素数はn^2‐1である。注
目画素をマーカのパターン画像にする条件を、周辺画素
総数n^2‐1のうちのk画素以上とすると、kをn^
2−1としてしまうと、上記のようにマーカの一部を検
出できない。kを小さくし過ぎると文字の周りの地肌が
パターンになる誤判定が増加する。k/(n^2−1)
=5/8が成り立つようなkを設定すれば、すなわち、
参照する周辺画素の総数の8分の5以上の画素が、当該
注目画素が属する濃度範囲に属する場合は、当該注目画
素は、色領域に属するものと判定する。
【0203】その処理について、図34を参照して説明
する。同図(a)は、3×3画素のを構成する注目画素
Cと、その周辺画素C(n):n=1、…、8の関係を
示している。
【0204】同図(b)は、同図(a)に示す注目画素
に対する処理を示している。同図において、定数HT
は、マーカ(朱肉)の濃度範囲の上限、定数LTは、マ
ーカ(朱肉)の濃度範囲の下限、定数HZは、判定数
(0から8までの値が設定される)。変数cntは、濃
度が定数LTを越えた周辺画素の数を計数するためのカ
ウンタ、変数nは処理中の周辺画素を特定するためのポ
インタである。
【0205】さて、まず、注目画素の濃度Cが、定数L
T以上HT以下か、すなわち、所定の濃度範囲にあるか
を調べる(判断202)、所定の濃度範囲にない場合
(判断201のNo)は、注目画素を2値画像に変換し
て終了する(処理209)。
【0206】所定の濃度範囲にない場合(判断201の
Yes)は、ポインタnに1を代入し、カウンタcnt
を0に初期化する(処理202)。そして、周辺画素C
(n)の濃度が、定数LT以上がを調べる(判断20
3)。そうであれば(判断203のYes)、カウンタ
cntを1だけインクリメントして(処理204)、そ
うでなければ(判断203のNo)、なにもしないで
(カウンタcntをインクリメントしないで、ポインタ
nを1だけ進める(処理205)。
【0207】処理203から処理205までを、判断2
06において、ポインタnが9になるまで(判断206
のYes)、すなわち、すべての周辺画素についての処
理が完了するまで繰り返す(判断206のNoルー
プ)。
【0208】そして、カウンタcntが定数HZ以上か
を調べる(判断207)。本実施の形態では、定数HZ
としては、周辺画素の総数8の8分の5すなわち5が設
定される。カウンタcntが定数HZ以上でない場合
(判断207のNo)は、注目画素を2値画像に変換す
る(処理209)。カウンタcntが定数HZ以上であ
る場合(判断207のYes)は、注目画素をパターン
画像に変換する(処理208)
【0209】これにより、マーカ等による色領域に多少
のかすれがあっても、そのかすれがいっそう補正され、
色領域をいっそう均質なパターン画像に変換することが
できる。
【0210】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、文字原稿
の背景(低濃度領域)よりは、濃く、文字(高濃度領
域)よりは薄い、中濃度領域に属する、朱色の印影やラ
インーマーカで引かれた線といったカラー画像領域のみ
が、文字の解像度を維持しつつ白黒2値パターンに変換
されて、原稿の背景や文字と明確に区別できる。また、
中間濃度領域の濃淡値の画素の白黒2値パターンへの変
換は、単なるパターンのあてはめに過ぎないため、従来
の擬似中間調処理と比較して簡便であり、また、濃淡値
によって、原稿の背景よりも濃く文字よりも薄いカラー
画像領域を判別するため、原稿を読み取るスキャナはカ
ラースキャナである必要はなく、白黒スキャナを用いる
ことができる。したがって低コストで実現可能である。
【0211】請求項2に係る発明によれば、中濃度領域
を複数段階に分割して、原稿中のカラー画像領域が複数
色で構成させている場合でも、その複数色の濃淡値がそ
れぞれが属する中濃度領域が異なれば、異なる模様の白
黒2値パターンに変換されるため、複数色の区別が可能
となる。
【0212】請求項3に係る発明によれば、複数段階に
分割した中濃度領域のそれぞれに対応する白黒2値パタ
ーンを、それらの中濃度領域の濃度段階に応じた白黒比
率の2値パターンとしたため、原稿中のカラー画像領域
中の複数色が、その濃淡に応じた濃さに見える白黒比率
の白黒2値パターンに変換され、読み取った原稿の元画
像と、変換後の白黒2値画像との見た目の違いが請求項
2のものに比較して少なく、違和感の少ない白黒2値画
像を得ることができる。
【0213】請求項4に係る発明によれば、注目画素
と、その近傍画素のすべてが特定の中濃度領域に属する
場合のみその注目画素を、当該特定の中濃度領域に属す
るものと判定しないため、文字のエッジ等を構成する画
素を読み取って生じる中間濃度領域に属する範囲の濃淡
値を、一般に原稿の一定以上の面積を占め、中間濃度領
域の濃淡値を持つ画素が多数隣接しているはずのカラー
画像領域を読み取って生じる濃淡値と区別して、白黒2
値パターンには変換しないため、文字のボケを防止でき
る。
【0214】請求項5に係る発明によれば、一般に原稿
の一定以上の面積を占め、中間濃度領域の濃淡値を持つ
画素が多数隣接しているはずのカラー画像領域の特性に
着目して、注目画素の濃淡値がいずれの中濃度領域にも
属さない場合には、その注目画素を単純にいずれの中濃
度領域にも属さないものであるとするのではなく、その
注目画素及びその近傍画素のうちの一定数以上が特定の
中濃度領域に属するのであれば、その注目画素が、特定
濃度のカラー画像領域に含まれていないのではなく、特
定濃度のカラー画像領域に含まれてはいるか、濃度ムラ
やかすれ、読取時のノイズ等の影響で、当該特定の中濃
度領域に属さない濃淡値で読み取られたと判断して、当
該特定の中濃度領域に属するものと判定する。これによ
り、濃度ムラやかすれ、読取時のノイズ等の影響を取り
除くことができ、カラー画像領域を均一な白黒2値パタ
ーンに変換できる。
【0215】請求項6に係る発明によれば、その濃淡値
が中濃度領域に属する注目画素が、文字や背景との境界
にある境界画素である場合は、その注目画素を白黒2値
パターンに変換しないで、白画素または黒画素に変換す
るため、文字や背景と白黒2値パターンとの接する境界
部分は、白画素または黒画素により縁取りがなされ、白
黒2値画像に変換後の原稿画像中の文字が読みにくくな
ったり、白黒2値パターンに変換されたカラー画像領域
と背景との境界がぼやけてしまうことを防止できる。
【0216】請求項7に係る発明によれば、その濃淡値
が中濃度領域に属する注目画素が、文字や背景との境界
にある境界画素である場合に加え、その濃淡値が中濃度
領域に属する注目画素の隣接画素が境界画素である場合
にも、その注目画素を白黒2値パターンに変換しない
で、白画素または黒画素に変換するため、文字や背景と
白黒2値パターンとの接する境界部分は、白画素または
黒画素により、請求項6の場合よりも太い縁取りがなさ
れ、スキャナの読取密度が高い場合や、プリンタのつぶ
れ、かすれにより縁取りがはっきりしなくなることを防
ぐことができ、白黒2値画像に変換後の原稿画像中の文
字が読みにくくなったり、白黒2値パターンに変換され
たカラー画像領域と背景との境界がぼやけてしまうこと
をいっそう防止できる。
【0217】請求項8に係る発明によれば、所定の濃度
範囲に属する画像領域は、ドットパターンに変換される
ため、白黒スキャナを用いた白黒画像データからでも、
濃度情報から、原稿上の色が付けられた領域を特定する
ことができる。したがって、原稿を画像データとして取
り込むために必要なスキャナが白黒スキャナでよいた
め、画像入力に必要な機器のコストが低くなるという利
点がある。さらにカラー原稿が白黒画像データとして処
理されても、使用者が強調等のために文書等の原稿に色
を付けた意図を伝えることができ、従来技術に比べ用意
しておくパターンを少なく済ますことができる。
【0218】請求項9に係る発明によれば、注目画素が
色領域に属するかを注目画素単独ではなく、その周辺画
素の濃度から判定するため、原稿の白領域あるいは黒領
域の一部が色領域と判断され、その部分がパターン画像
に置き換えられるという請求項8に係る発明に残された
問題点を解決することができる。
【0219】請求項10に係る発明によれば、注目画素
が黒隣接領域に属する場合は、当該注目画素は、ドット
パターンに変換されないため、黒領域周辺の地肌領域に
現われるパターン画像がなくなり、請求項8に係る発明
に残された問題点を解決することができる。さらにパタ
ーン画像中に黒文字がある場合では、文字とパターン画
像の間に白画像が入ることで、黒文字の輪郭が明瞭にな
り判読性が向上する。
【0220】請求項11に係る発明によれば、色領域に
属する注目画素が、所定大の色領域を構成する画素でな
い場合は、当該注目画素は色領域に属さないものとされ
て、ドットパターンに変換されないため、原稿の黒領域
あるいは白領域を誤って色領域と判定したときに現われ
るパターン画像をなくすことができ、請求項9に係る発
明に残された問題点を解決することができる。
【0221】請求項12に係る発明によれば、色領域に
属する注目画素が、所定大の孤立した色領域を構成する
画素である場合は、当該注目画素は色領域に属さないも
のとれさて、ドットパターンに変換されないため、原稿
の黒領域あるいは白領域を誤って色領域と判定したとき
に現われるパターン画像をなくすことができ、請求項9
に係る発明に残された問題点を解決することができる。
【0222】請求項13に係る発明によれば、注目画素
が色領域に属すかを判定する際の条件が読み取り解像度
に応じて設定されるため、読み取り解像度が変わると原
稿の色がついた領域を判別できなくなるという請求項9
及び11に係る発明に係る画像処理装置に残る欠点が解
決できる。
【0223】請求項14に係る発明によれば、領域判定
手段が各注目画素が所定の濃度範囲に属するかを検出す
る際の当該所定の濃度範囲が、読み取り解像度に応じて
設定されるため、請求項13に係る発明に係る画像処理
装置と比較して、いっそう誤判定が少なく色領域の判別
が行なえる。
【0224】請求項15に係る発明によれば、文字輪郭
の輪郭幅を、読み取り解像度に適した輪郭幅に設定でき
るため、解像度が高い場合はマトリクスを大きくしてふ
ちどりの画素を大きくし、解像度が低いときはマトリク
スを小さくして、ふちどりの画素数を少なくすることが
でき、必要以上に文字の輪郭を白くすることなく、解像
度に適した文字のふちどりを行なうことができる。した
がって、文字の判読性が向上できる。
【0225】請求項16に係る発明によれば、色領域に
属する画像に適用するパターン画像を、読み取り解像度
に対応したパターン画像に切替えることで、解像度が変
わっても解像度に適したパターンを選択できるため、出
力画像の見やすさが向上する。
【0226】請求項17に係る発明によれば、注目画素
が色領域に属するかを判定する際に参照される周辺画素
のマトリクスの大きさが、解像度に応じて設定されるた
め、解像度が変わると色の検出ができないという問題点
が解消できる。
【0227】請求項18に係る発明によれば、注目画素
が色領域に属するかを判定する際に参照する周辺画素の
マトリクスの大きさを、色領域の誤検出の度合いに応じ
て変更することができるため、文字・地肌の一部がパタ
ーンになることを減らすことができ、画像の読みやすさ
が損なわれるいう問題が解決できる。
【0228】請求項19に係る発明によれば、注目画素
が色領域に属するかを判定する際に参照する周辺画素の
マトリクスの大きさの変更は、主走査方向の幅の変更に
よりなされるため、周辺画素のマトリクスの大きさの変
更に対応できるようにするためにラインバッファメモリ
を増やす必要がない。
【0229】請求項20に係る発明によれば、注目画素
が色領域に属するかを判定する際に参照する周辺画素の
うちの所定数以上の画素が、当該注目画素が属する濃度
範囲に属する場合に、当該注目画素は色領域に属すると
判定するため、マーカ等による色領域に多少のかすれが
あっても、そのかすれが補正され、色領域を均質なパタ
ーン画像に変換することができる。
【0230】請求項21に係る発明によれば、注目画素
が色領域に属するかを判定する際に参照する周辺画素の
うち、当該参照する周辺画素の総数の8分の5以上の画
素が、当該注目画素が属する濃度範囲に属する場合に、
当該注目画素は色領域に属すると判定するため、マーカ
等による色領域に多少のかすれがあっても、そのかすれ
がいっそう補正され、色領域をいっそう均質なパターン
画像に変換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像処理方法が適用
されるファクシミリ装置の全体構成を示すブロック図で
ある。
【図2】本発明の第1ないし第5の実施の形態に係る画
像処理方法が適用されるファクシミリ装置のブロック図
である。
【図3】白黒2値パターンを示す図である。
【図4】しきい値で濃淡値を分割した濃度領域を示す図
である。
【図5】しきい値で濃淡値を分割した濃度領域を示す別
の図である。
【図6】白黒2値パターンを示す別の図である。
【図7】白黒2値パターンを示すまた別の図である。
【図8】白黒2値パターンを示すさらに別の図である。
【図9】白黒2値パターンを示すまたさらに別の図であ
る。
【図10】注目画素を中心とする3×3マトリクスを示
す図である。
【図11】本発明の第6及び第7の実施の形態に係る画
像処理方法が適用されるファクシミリ装置のブロック図
である。
【図12】境界パターンを示す図である。
【図13】注目画素を中心とする5×5マトリクスを示
す図である。
【図14】本発明の第8の実施の形態に係る画像処理装
置のブロック構成図である。
【図15】本発明の第9の実施の形態に係る画像処理装
置のブロック構成図である。
【図16】3×3マトリクスにおける注目画素と周辺画
素との関係を示す図である。
【図17】本発明の第10の実施の形態に係る画像処理
装置のブロック構成図である。
【図18】5×5マトリクスにおける注目画素と周辺画
素との関係を示す図である。
【図19】本発明の第11の実施の形態に係る画像処理
装置のブロック構成図である。
【図20】注目画素が2×2以下の孤立した色領域を構
成する画素であると判定される場合に満たすべき条件を
示す図である。
【図21】本発明の第13の実施の形態に係る画像処理
装置のブロック構成図である。
【図22】カラーマーカ等の各色の濃度分布を示す図で
ある。
【図23】カラーマーカ等の各色の濃度範囲を示す図で
ある。
【図24】画像を構成する注目画素を画像処理する際の
画像全体及び周辺画素と、注目画素との関係を示す模式
図である。
【図25】パターン画像と、文字との境界を白画像で縁
取りした状態を示す図である。
【図26】本発明の第14の実施の形態に係る画像処理
装置のブロック構成図である。
【図27】解像度によって、パターン画像と文字との境
界を縁取りする白画像の幅が異なることを示す模式図で
ある。
【図28】本発明の第15の実施の形態に係る画像処理
装置のブロック構成図である。
【図29】同一のパターン画像が解像度によってその大
きさが異なることを示す模式図である。
【図30】本発明の第16の実施の形態に係る画像処理
装置のブロック構成図である。ある。
【図31】読み取り解像度によって、画素マトリクスが
カバーする画像領域が異なることを説明するための図で
ある。
【図32】本発明の第17の実施の形態に係る画像処理
装置のブロック構成図である。
【図33】本発明の第18の実施の形態に係る画像処理
装置のブロック構成図である。
【図34】本発明の第21の実施の形態に係る画像処理
装置における処理手順を示す図である。
【符号の説明】
1 スキャナ部 2 メモリ 3 2値化部 4 パターン部 5 判定部 6 通信部 7 プリンタ部 8 制御部 10 入力 11 選択部 12 出力 20 境界判定部 30 画像入力手段 31 画像データ記憶手段 32 濃度検出手段 33 2値化手段 34 パターン発生手段 35 画像切替え手段 36 画像入力手段 37、40 領域判定手段 38 黒隣接領域検出手段 39 白画像発生手段 41 領域除外手段 51 画像読み取り部 52 画像格納手段 53 エッジ強調部 54 マーカ領域の判定処理部 55 誤判定の除外処理部 56 2値化部 57 文字の輪郭検出部 58 白画像発生部 59 マーカのパターン画像発生部 60 画像選択部 61 出力部 62 解像度指示部 63 判定条件設定部 64 濃度設定部 65 輪郭幅設定部 66 200dpiのマーカのパターン画像発生部 67 400dpiのマーカのパターン画像発生部 68 パターン画像切替え部 71 画像読み取り部 72 エッジ強調部 73 2値化処理 74 マーカの判定処理 75 朱肉の判定処理 76、77 小領域の除去処理 78 文字輪郭の検出処理 79 マーカのパターン画像 80 朱肉のパターン画像 81 白画像 82 画像選択部 83 出力部 84 マトリクス設定部 85 解像度設定部 86 マトリクス変更指示部 S1、S2、S3 スイッチ

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿の濃淡をスキャナで読み取って得た
    多値画像を画像記録装置に入力し白黒2値画像に変換し
    て出力する画像処理方法において、 前記多値画像の各画素を注目画素として順次入力し、そ
    の注目画素の濃淡値が、第1しきい濃淡値以下の低濃度
    領域、前記第1しきい濃淡値以上第2しきい濃淡値以下
    の中濃度領域、または、前記第2しきい濃淡値以上の高
    濃度領域のいずれに属するかを判定し、前記低濃度領域
    に属する場合は、前記2値のうちの白に対応する画素値
    に変換して出力し、前記高濃度領域に属する場合は、前
    記2値のうちの黒に対応する画素値に変換して出力し、
    前記中間濃度領域に属する場合は所定の白黒2値パター
    ンに変換して出力することを特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記中濃度領域をさらに所定のしきい値
    を境に複数段階の分割中濃度領域に分割し、前記注目画
    素の濃淡値が、前記複数段階の分割中濃度領域のいずれ
    かに属する場合は、その属する分割中濃度領域に応じた
    所定の白黒2値パターンに変換して出力することを特徴
    とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記中濃度分割領域に応じた所定の2値
    パターンは、当該中濃度分割領域の濃度段階に応じた白
    黒比率の2値パターンであることを特徴とする請求項2
    記載の画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記注目画素がいずれの濃度領域に属す
    るかを判別する場合において、前記注目画素及びその注
    目画素を中心とした所定範囲の近傍画素のそれぞれの濃
    淡値がすべて特定の中濃度領域に属する場合のみ当該注
    目画素が当該中濃度領域に属するものと判別する一方、
    前記注目画素及びその注目画素を中心とした所定範囲の
    近傍画素のそれぞれの濃淡値のすべてが特定の濃度領域
    に属するわけではない場合は、当該注目画素が前記低濃
    度領域または高濃度領域のいずれかに属するものと判定
    することを特徴とする請求項1、2または3のいずれか
    の記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 前記注目画素がいずれの濃度領域に属す
    るかを判別する場合において、前記注目画素及びその注
    目画素を中心とした所定範囲の近傍画素のうち一定数以
    上の画素の濃淡値が特定の中濃度領域に属する場合は当
    該注目画素が当該中濃度領域に属するものと判別する一
    方、前記注目画素及びその注目画素を中心とした所定範
    囲の近傍画素のうち一定数以下の画素しかその濃淡値が
    特定の中濃度領域に属さない場合は、当該注目画素が前
    記低濃度領域または高濃度領域のいずれかに属するもの
    と判定することを特徴とする請求項1、2または3のい
    ずれかの記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記注目画素がいずれかの中濃度領域に
    属するものと判定された場合において、さらに当該注目
    画素を所定の境界パターンと照合し、その結果境界画素
    と判定された場合は、当該注目画素を前記白または黒に
    対応した2値のうちのいずれかの画素値に変換して出力
    する一方、境界画素と判定されなかった場合は、当該注
    目画素が属するものと判定された中濃度領域に対応する
    白黒2値パターンに変換して出力することを特徴とする
    請求項1、2または3のいずれかの記載の画像処理方
    法。
  7. 【請求項7】 前記注目画素が前記境界画素と判定され
    なかった場合において、さらに当該注目画素の隣接画素
    を所定の境界パターンと照合し、その結果当該隣接画素
    が境界画素と判定された場合は、当該注目画素を前記白
    または黒に対応して2値のうちのいずれかの画素値に変
    換して出力する一方、当該隣接画素が境界画素と判定さ
    れなかった場合は、当該注目画素が属するものと判定さ
    れた中濃度領域に対応する白黒2値パターンに変換して
    出力することを特徴とする請求項6記載の画像処理方
    法。
  8. 【請求項8】 入力される多値画像の各画素を注目画素
    として各注目画素毎に2値化する2値化手段と、ドット
    パターンを発生するパターン発生手段と、前記入力され
    る多値画像が所定の濃度範囲に属するかを各注目画素に
    ついて検出する濃度検出手段と、前記入力される多値画
    像が所定の濃度範囲に属することを前記濃度検出手段が
    検出した場合は前記パターン発生手段からのドットパタ
    ーンを、検出しない場合は前記2値化手段からの2値画
    像を各注目画素毎に切替え出力する画像切替え手段とを
    備えたこと特徴とする画像処理装置。
  9. 【請求項9】 入力される多値画像の各画素を注目画素
    として各注目画素毎に2値化する2値化手段と、ドット
    パターンを発生するパターン発生手段と、前記入力され
    る多値画像が所定の濃度範囲に属するかを各注目画素に
    ついて検出し、当該所定の濃度範囲に属する注目画素に
    ついて、その周辺画素の濃度から当該注目画素が色領域
    に属するかを判定する領域判定手段と、注目画素が色領
    域に属すると前記領域判定手段が判定した場合は前記パ
    ターン発生手段からのドットパターンを、判定しなかっ
    た場合は前記2値化手段からの2値画像を各注目画素毎
    に切替え出力する画像切替え手段とを備えたこと特徴と
    する画像処理装置。
  10. 【請求項10】 入力される多値画像の各画素を注目画
    素として各注目画素毎に2値化する2値化手段と、ドッ
    トパターンを発生するパターン発生手段と、白画像を発
    生する白画像発生手段と、前記入力される多値画像が所
    定の濃度範囲に属するかを各注目画素について検出する
    濃度検出手段と、前記2値化手段からの2値画像が黒隣
    接領域に属するかを各注目画素について検出する黒隣接
    領域検出手段と、前記入力される多値画像が所定の濃度
    範囲に属することを前記濃度検出手段が検出した場合は
    前記パターン発生手段からのドットパターンを、検出し
    ない場合は前記2値化手段からの2値画像を各注目画素
    毎に切替え出力する一方、前記2値化手段からの2値画
    像が黒隣接領域に属することを前記黒隣接領域検出手段
    が検出した場合は、前記濃度検出手段の検出結果にかか
    わらず、前記白画像発生手段からの白画像を切替え出力
    する画像切替え手段とを備えたこと特徴とする画像処理
    装置。
  11. 【請求項11】 入力される多値画像の各画素を注目画
    素として各注目画素毎に2値化する2値化手段と、ドッ
    トパターンを発生するパターン発生手段と、前記入力さ
    れる多値画像が所定の濃度範囲に属するかを各注目画素
    について検出し、当該所定の濃度範囲に属する注目画素
    について、その周辺画素の濃度から当該注目画素が色領
    域に属するかを判定する領域判定手段と、注目画素が色
    領域に属することを前記領域判定手段が判定した場合に
    おいて、当該注目画素が所定大の色領域を構成する画素
    でない場合は、当該注目画素を色領域に属さないものと
    して除外する領域除外手段と、注目画素が色領域に属す
    ることを前記領域判定手段が判定した場合において、前
    記領域除外手段により除外されず、当該注目画素が所定
    大の色領域を構成する画素である場合は、前記パターン
    発生手段からのドットパターンを、それ以外の場合は前
    記2値化手段からの2値画像を各注目画素毎に切替え出
    力する画像切替え手段とを備えたこと特徴とする画像処
    理装置。
  12. 【請求項12】 入力される多値画像の各画素を注目画
    素として各注目画素毎に2値化する2値化手段と、ドッ
    トパターンを発生するパターン発生手段と、前記入力さ
    れる多値画像が所定の濃度範囲に属するかを各注目画素
    について検出し、当該所定の濃度範囲に属する注目画素
    について、その周辺画素の濃度から当該注目画素が色領
    域に属するかを判定する領域判定手段と、注目画素が色
    領域に属することを前記領域判定手段が判定した場合に
    おいて、当該注目画素が所定大の孤立した色領域を構成
    する画素である場合は、当該注目画素を色領域に属さな
    いものとして除外する領域除外手段と、注目画素が色領
    域に属することを前記領域判定手段が判定した場合にお
    いて、前記領域除外手段により除外されず、当該注目画
    素が所定大の色領域を構成する画素である場合は、前記
    パターン発生手段からのドットパターンを、それ以外の
    場合は前記2値化手段からの2値画像を各注目画素毎に
    切替え出力する画像切替え手段とを備えたこと特徴とす
    る画像処理装置。
  13. 【請求項13】 読み取り画像の解像度を画像読み取り
    手段に指示する解像度指示手段と、その解像度指示手段
    から指示された解像度で原稿画像を読み取って多値画像
    を得る画像読み取り手段と、その画像読み取り手段から
    の多値画像の各画素を注目画素として各注目画素毎に2
    値化する2値化手段と、ドットパターンを発生するパタ
    ーン発生手段と、白画像を発生する白画像発生手段と、
    前記画像読み取り手段からの多値画像が所定の濃度範囲
    に属するかを各注目画素について検出し、当該所定の濃
    度範囲に属する注目画素について、その周辺画素の濃度
    から当該注目画素が色領域に属するかを判定する領域判
    定手段と、前記解像度指示手段が前記画像読み取り手段
    に指示した解像度に応じて、前記領域判定手段に注目画
    素が色領域に属するかを判定する際の条件を設定する判
    定条件設定手段と、注目画素が色領域に属することを前
    記領域判定手段が判定した場合において、当該注目画素
    が本来の色領域に属していない誤判定の場合は、当該注
    目画素を色領域に属さないものとして除外する誤判定除
    外手段と、前記2値化手段からの2値画像が文字の輪郭
    領域に属するかを各注目画素について検出する文字輪郭
    検出手段と、注目画素が色領域に属することを前記領域
    判定手段が判定した場合において、前記誤判定除外手段
    により除外されず、当該注目画素が本来の色領域に属す
    る画素である場合は、前記パターン発生手段からのドッ
    トパターンを、それ以外の場合は前記2値化手段からの
    2値画像を各注目画素毎に選択出力する一方、前記2値
    化手段からの2値画像が文字の輪郭領域に属することを
    前記文字輪郭検出手段が検出した場合は、前記領域判定
    手段及び誤判定除外手段の判定結果にかかわらず、前記
    白画像発生手段からの白画像を選択出力する画像選択手
    段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  14. 【請求項14】 読み取り画像の解像度を画像読み取り
    手段に指示する解像度指示手段と、その解像度指示手段
    から指示された解像度で原稿画像を読み取って多値画像
    を得る画像読み取り手段と、その画像読み取り手段から
    の多値画像の各画素を注目画素として各注目画素毎に2
    値化する2値化手段と、ドットパターンを発生するパタ
    ーン発生手段と、白画像を発生する白画像発生手段と、
    前記画像読み取り手段からの多値画像が所定の濃度範囲
    に属するかを各注目画素について検出し、当該所定の濃
    度範囲に属する注目画素について、その周辺画素の濃度
    から当該注目画素が色領域に属するかを判定する領域判
    定手段と、前記解像度指示手段が前記画像読み取り手段
    に指示した解像度に応じて、前記領域判定手段に前記所
    定の濃度範囲を設定する濃度設定手段と、注目画素が色
    領域に属することを前記領域判定手段が判定した場合に
    おいて、当該注目画素が本来の色領域に属していない誤
    判定の場合は、当該注目画素を色領域に属さないものと
    して除外する誤判定除外手段と、前記2値化手段からの
    2値画像が文字の輪郭領域に属するかを各注目画素につ
    いて検出する文字輪郭検出手段と、注目画素が色領域に
    属することを前記領域判定手段が判定した場合におい
    て、前記誤判定除外手段により除外されず、当該注目画
    素が本来の色領域に属する画素である場合は、前記パタ
    ーン発生手段からのドットパターンを、それ以外の場合
    は前記2値化手段からの2値画像を各注目画素毎に選択
    出力する一方、前記2値化手段からの2値画像が文字の
    輪郭領域に属することを前記文字輪郭検出手段が検出し
    た場合は、前記領域判定手段及び誤判定除外手段の判定
    結果にかかわらず、前記白画像発生手段からの白画像を
    選択出力する画像選択手段とを備えたことを特徴とする
    画像処理装置。
  15. 【請求項15】 読み取り画像の解像度を画像読み取り
    手段に指示する解像度指示手段と、その解像度指示手段
    から指示された解像度で原稿画像を読み取って多値画像
    を得る画像読み取り手段と、その画像読み取り手段から
    の多値画像の各画素を注目画素として各注目画素毎に2
    値化する2値化手段と、ドットパターンを発生するパタ
    ーン発生手段と、白画像を発生する白画像発生手段と、
    前記画像読み取り手段からの多値画像が所定の濃度範囲
    に属するかを各注目画素について検出し、当該所定の濃
    度範囲に属する注目画素について、その周辺画素の濃度
    から当該注目画素が色領域に属するかを判定する領域判
    定手段と、注目画素が色領域に属することを前記領域判
    定手段が判定した場合において、当該注目画素が本来の
    色領域に属していない誤判定の場合は、当該注目画素を
    色領域に属さないものとして除外する誤判定除外手段
    と、前記2値化手段からの2値画像が文字の輪郭領域に
    属するかを各注目画素について検出する文字輪郭検出手
    段と、前記文字輪郭検出手段に対して、前記解像度指示
    手段が前記画像読み取り手段に指示した解像度に適した
    幅に前記文字の輪郭領域の輪郭幅を設定する輪郭幅設定
    手段と、注目画素が色領域に属することを前記領域判定
    手段が判定した場合において、前記誤判定除外手段によ
    り除外されず、当該注目画素が本来の色領域に属する画
    素である場合は、前記パターン発生手段からのドットパ
    ターンを、それ以外の場合は前記2値化手段からの2値
    画像を各注目画素毎に選択出力する一方、前記2値化手
    段からの2値画像が文字の輪郭領域に属することを前記
    文字輪郭検出手段が検出した場合は、前記領域判定手段
    及び誤判定除外手段の判定結果にかかわらず、前記白画
    像発生手段からの白画像を選択出力する画像切替え手段
    とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  16. 【請求項16】 読み取り画像の解像度を画像読み取り
    手段に指示する解像度指示手段と、その解像度指示手段
    から指示された解像度で原稿画像を読み取って多値画像
    を得る画像読み取り手段と、その画像読み取り手段から
    の多値画像の各画素を注目画素として各注目画素毎に2
    値化する2値化手段と、異なる解像度にそれぞれ対応し
    たドットパターンを発生する複数のパターン発生手段
    と、前記解像度指示手段が前記画像読み取り手段に指示
    した解像度に応じて前記複数のパターン発生手段からの
    パターン画像を選択出力するパターン画像切替え手段
    と、白画像を発生する白画像発生手段と、前記画像読み
    取り手段からの多値画像が所定の濃度範囲に属するかを
    各注目画素について検出し、当該所定の濃度範囲に属す
    る注目画素について、その周辺画素の濃度から当該注目
    画素が色領域に属するかを判定する領域判定手段と、注
    目画素が色領域に属することを前記領域判定手段が判定
    した場合において、当該注目画素が本来の色領域に属し
    ていない誤判定の場合は、当該注目画素を色領域に属さ
    ないものとして除外する誤判定除外手段と、前記2値化
    手段からの2値画像が文字の輪郭領域に属するかを各注
    目画素について検出する文字輪郭検出手段と、注目画素
    が色領域に属することを前記領域判定手段が判定した場
    合において、前記誤判定除外手段により除外されず、当
    該注目画素が本来の色領域に属する画素である場合は、
    前記パターン画像切替え手段からのドットパターンを、
    それ以外の場合は前記2値化手段からの2値画像を各注
    目画素毎に選択出力する一方、前記2値化手段からの2
    値画像が文字の輪郭領域に属することを前記文字輪郭検
    出手段が検出した場合は、前記領域判定手段及び誤判定
    除外手段の判定結果にかかわらず、前記白画像発生手段
    からの白画像を選択出力する画像選択手段とを備えたこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  17. 【請求項17】 読み取り画像の解像度を設定して画像
    読み取り手段に指示する解像度設定手段と、その解像度
    設定手段から指示された解像度で原稿画像を読み取って
    多値画像を得る画像読み取り手段と、その画像読み取り
    手段からの多値画像の各画素を注目画素として各注目画
    素毎に2値化する2値化手段と、1以上の濃度範囲にそ
    れぞれ対応したドットパターンをそれぞれ発生する1以
    上のパターン発生手段と、白画像を発生する白画像発生
    手段と、前記画像読み取り手段からの多値画像が所定の
    濃度範囲に属するかを各注目画素について検出し、当該
    所定の濃度範囲に属する注目画素について、その周辺画
    素の濃度から当該注目画素が色領域に属するかを、1以
    上の所定の濃度範囲についてそれぞれ判定する1以上の
    領域判定手段と、前記解像度設定手段が前記画像読み取
    り手段に指示した解像度に応じて、前記領域判定手段が
    注目画素が色領域に属するかを判定する際に参照する周
    辺画素のマトリクスの大きさを設定するマトリクス設定
    手段と、注目画素が色領域に属することを前記領域判定
    手段が判定した場合において、当該注目画素が本来の色
    領域に属していない小領域の色領域を構成するものであ
    る場合は、当該注目画素を色領域に属さないものとして
    除外する小領域除外手段と、前記2値化手段からの2値
    画像が文字の輪郭領域に属するかを各注目画素について
    検出する文字輪郭検出手段と、注目画素が色領域に属す
    ることを前記領域判定手段が判定した場合において、前
    記小領域除外手段により除外されず、当該注目画素が本
    来の色領域に属する画素である場合は、前記1以上のパ
    ターン発生手段のうちの当該注目画素が属する濃度範囲
    に応じたものからのドットパターンを、それ以外の場合
    は前記2値化手段からの2値画像を各注目画素毎に選択
    出力する一方、前記2値化手段からの2値画像が文字の
    輪郭領域に属することを前記文字輪郭検出手段が検出し
    た場合は、前記領域判定手段及び小領域除外手段の判定
    結果にかかわらず、前記白画像発生手段からの白画像を
    選択出力する画像選択手段とを備えたことを特徴とする
    画像処理装置。
  18. 【請求項18】 原稿画像を読み取って多値画像を得る
    画像読み取り手段と、その画像読み取り手段からの多値
    画像の各画素を注目画素として各注目画素毎に2値化す
    る2値化手段と、1以上の濃度範囲にそれぞれ対応した
    ドットパターンをそれぞれ発生する1以上のパターン発
    生手段と、白画像を発生する白画像発生手段と、前記画
    像読み取り手段からの多値画像が所定の濃度範囲に属す
    るかを各注目画素について検出し、当該所定の濃度範囲
    に属する注目画素について、その周辺画素の濃度から当
    該注目画素が色領域に属するかを、1以上の所定の濃度
    範囲についてそれぞれ判定する1以上の領域判定手段
    と、マトリクスの大きさ変更を指示するマトリクス変更
    指示手段と、そのマトリクス変更指示手段からの変更指
    示に応じて、前記領域判定手段が注目画素が色領域に属
    するかを判定する際に参照する周辺画素のマトリクスの
    大きさを設定するマトリクス設定手段と、注目画素が色
    領域に属することを前記領域判定手段が判定した場合に
    おいて、当該注目画素が本来の色領域に属していない小
    領域の色領域を構成するものである場合は、当該注目画
    素を色領域に属さないものとして除外する小領域除外手
    段と、前記2値化手段からの2値画像が文字の輪郭領域
    に属するかを各注目画素について検出する文字輪郭検出
    手段と、注目画素が色領域に属することを前記領域判定
    手段が判定した場合において、前記小領域除外手段によ
    り除外されず、当該注目画素が本来の色領域に属する画
    素である場合は、前記1以上のパターン発生手段のうち
    の当該注目画素が属する濃度範囲に応じたものからのド
    ットパターンを、それ以外の場合は前記2値化手段から
    の2値画像を各注目画素毎に選択出力する一方、前記2
    値化手段からの2値画像が文字の輪郭領域に属すること
    を前記文字輪郭検出手段が検出した場合は、前記領域判
    定手段及び小領域除外手段の判定結果にかかわらず、前
    記白画像発生手段からの白画像を選択出力する画像選択
    手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  19. 【請求項19】 前記マトリクス設定手段は、注目画素
    が色領域に属するかを判定する際に参照する周辺画素の
    マトリクスの大きさを前記領域判定手段に設定する場合
    における当該マトリクスの大きさの変更は、副走査方向
    の幅を固定し主走査方向の幅を変更することにより行う
    ことを特徴とする請求項17または18のいずれかの記
    載の画像処理装置。
  20. 【請求項20】 前記領域判定手段は、注目画素が色領
    域に属するかを判定する際に参照する周辺画素のうちの
    所定数以上の画素が、当該注目画素が属する濃度範囲に
    属する場合に、当該注目画素は色領域に属すると判定す
    ることを特徴とする請求項9、11、12、13、1
    4、15、16、17、18または19のいずれかの記
    載の画像処理装置。
  21. 【請求項21】 前記領域判定手段は、注目画素が色領
    域に属するかを判定する際に参照する周辺画素のうち、
    当該参照する周辺画素の総数の8分の5以上の画素が、
    当該注目画素が属する濃度範囲に属する場合に、当該注
    目画素は色領域に属すると判定することを特徴とする請
    求項20記載の画像処理装置。
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