JP4568433B2 - 抗炎症活性を有するマクロライド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は抗炎症活性を有するマクロライド、より詳細には抗炎症活性を有するデス−ジメチルアミノマクロライド誘導体、薬学的に許容されるそれらの塩、及びそれらを活性成分として含む薬学的組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
多くの抗生物質、特にエリスロマイシンより誘導される原子数14のマクロライド類は抗菌活性に加え抗炎症活性を有することが知られている[Clin.Immunother.、(1996)、6、454〜464]。
エリスロマイシンは、天然に産生されるマクロライド(メルクインデックス、第XII版、No.3720、625ページ)であり、グラム陽性菌、ある種のグラム陰性菌又はマイコプラズマによる感染症の治療に、非常に広範に臨床利用されてきた。
【0003】
最近、科学界においてエリスロマイシンとその誘導体の抗炎症性及び免疫調節性の成分が注目されている[Journal of Antimicrobial Chemotherapy、(1998)、41、Suppl.B、37〜46]。
このような活性についての臨床的研究や、インビボおよびインビトロ実験成果は多数文献記載されている。
【0004】
マクロライドが有効であることが判明した例としては、汎細気管支炎[Thorax、(1997)、52、915〜918]、気管支喘息[Chest、(1991)、99、670〜673]、膵嚢胞性繊維症[The Lancet、(1998)、351、420]等の炎症性疾患の治療、マウスにおけるチモサン誘導性腹膜炎[Journal of Antimicrobial Chemotherapy、(1992)、30、339〜348]やエンドトキシンによりラットの気管に誘導された好中球漸増[Antimicrobial Agents and Chemotherapy、(1994)、38、1641〜1643]等の炎症の動物モデル、好中球[The Journal of Immunology、(1997)、159、3395〜4005]やT−リンパ球[Life Sciences、(1992)、51、PL231〜236]等の免疫系細胞に関するインビトロでの研究、更にインターロイキン8(IL-8)[Am.J.Respir.Crit.Care Med.、(1997)、156、266〜271]、インターロイキン5(IL-5)[EP第0775489号及び同0711564号(大正製薬株式会社)]等のサイトカインの調節が挙げられる。
【0005】
例えばコルチコステロイド等の従来の抗炎症薬が有効でないことが判明している疾患に対するマクロライドの顕著な治療効果[Thorax、(1997)、52、915〜918、既出]によって、この新たな有力な抗炎症剤群に対する関心が高まっている。
【0006】
従来のマクロライドが強い抗菌活性を有するにもかかわらず、病原によらない慢性的炎症過程の治療における使用を拡大できない理由は、これに耐性を有する菌株が急速に発現するためである。
【0007】
従って、抗炎症活性を有する一方で抗生物質的性質を示さないマクロライド構造を有する新規化合物を創出することが望まれる。
明確化のために、本願において採用した位置番号を示したエリスロマイシンの構造式を示す。
【0008】
【化5】
Figure 0004568433
【0009】
高い抗炎症活性を有するエリスロマイシン誘導体については既にその数種が文献記載されている。
例えば、既出の大正製薬のヨーロッパ特許出願においては、3、9、11及び12位を修飾したエリスロマイシン誘導体が、強力なIL−5の合成阻害剤として権利請求されている。
EP第0283055号(サワ・プリヴァ(Sour Pliva))には、抗炎症剤として、クラジノースとデソサミンを有さない次式のアジスロマイシンのN−アルキル誘導体:
【0010】
【化6】
Figure 0004568433
【0011】
(式中、R1は水素、低級アルキル又は低級アルカノイルを、R2、R3及びR4は、同一又は異なって、それぞれ水素又は低級アルカノイルを示す)が記載されている。
【0012】
哺乳類のmdr−Pグリコプロテインの阻害によるインターロイキン1放出の抑制作用を示すエリスロマイシンの抗炎症剤としての使用は、スミス・クライン・ビーチャム社のWO92/16226に権利請求されている。
文献記載のマクロライド誘導体の中で、少数のものは3’−デスジメチルアミノ−9−オキシイミノ誘導体である。このタイプの化合物への関心が限られている理由は、マクロライドに典型的なリボソーム結合活性にジメチルアミノ基が関連していることが知られている[テトラへドロン・レターズ、(1994)35、3837〜3840]ためであると理解される。
米国特許第3,928,387号(ホフマン・ラ・ロッシュ社)は、抗生物質1745A/Xの調製に有用な中間体として3’−デスジメチルアミノ−3’,4’−デヒドロエリスロマイシンAオキシムを開示している。
EP第0254534号(ロビンソン、ウィリアム S.)は、抗ウイルス活性を有する非常に広範な群のマクロライドを権利請求している。これらのうち、次式:
【0013】
【化7】
Figure 0004568433
【0014】
で表され、正確な化合物名を3’−デスジメチルアミノ−3’,4’−デヒドロエリスロマイシンA 9−O−メチルオキシムと称する化合物については、当該EP第0254534号明細書(10ページ、46行目)中では誤ってデスジメチルアミノエリスロマイシン9−O−メチルオキシムとして報告されている。
【0015】
【課題を解決するための手段】
ここで本発明者らは、9−オキシイミノマクロライドのデソサミンの3’位かジメチルアミノ基を除去することにより、抗炎症活性を有し且つ基本的に抗生物質活性(抗性作用)を有さない化合物が得られることを見出した。
従って、本発明の一目的は、式(I):
【0016】
【化8】
Figure 0004568433
【0017】
[式中、Rは水素又はメチルを示し;
1及びR2は両方とも水素であるか、又は共に結合を形成し;
3は水素か、直鎖若しくは分枝鎖のC1〜C5アルキル基か、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、直鎖若しくは分枝のC1〜C5アルキル基、C1〜C4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基及びシアノ基から選択される一種以上の置換基で任意に置換されていてもよいベンジル基か、又は次式:
【0018】
【化9】
Figure 0004568433
【0019】
(式中、Aは水素か、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、直鎖若しくは分枝鎖のC1〜C5アルキル基、C1〜C4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基及びシアノ基から選択される一つ又は二つの置換基で任意に置換されていてもよいフェニル基か、又は飽和若しくは不飽和であり、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3のヘテロ原子を含み、C1〜C5アルキル基、フェニル基、ヒドロキシ基、オキソ(=O)基、ニトロ基、C1〜C4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、モノ−またはジ−C1〜C4アルキルアミノカルボニル基及びC1〜C4アルキルカルボニル基から選択される一つ又は二つの置換基で置換されていてもよい5員又は6員複素環を示し;
X及びYは同一でも異なっていてもよく、O、S、SO、SO2又はNR4を示し、ここにおいてR4は水素、直鎖若しくは分枝鎖のC1〜C5アルキル基、C1〜C5アルコキシカルボニル基、又はベンジルオキシカルボニル基を示し;
rは1〜6の整数を示し;
mは1〜8の整数を示し;
nは0〜2の整数を示す)で表される鎖を示す]で表わされる化合物及び薬学的に許容されるそれらの塩[但し、3’−デスジメチルアミノ−3’,4’−デヒドロエリスロマイシンAオキシム(R1及びR2は結合;RはH;R3はH)及び3’−デスジメチルアミノ−3’,4’−デヒドロエリスロマイシンA 9−O−メチルオキシム(R1及びR2は結合;RはH;R3はCH3)は除く]を提供することにある。
【0020】
本発明の更なる目的は、化合物3’−デスジメチルアミノ−3’,4’−デヒドロエリスロマイシンAオキシム及び3’−デスジメチルアミノ−3’,4’−デヒドロエリスロマイシンA 9−O−メチルオキシムの抗炎症剤としての使用にある。
【0021】
【発明の実施の形態】
式Iで表される化合物は、抗生物質活性を有さない抗炎症性マクロライドであるため、炎症性疾患の治療に有用である。
直鎖若しくは分枝鎖のC1〜C5アルキル基とは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル及びイソペンチルより選択される基を意味する。
飽和若しくは不飽和であり、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3のヘテロ原子を含む5員又は6員複素環とは、ピロール、チオフェン、フラン、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、イソキサゾール、オキサゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアゾール、チアジアゾール及びそれらの部分的又は完全に飽和された形態のような複素環を意味する。
【0022】
式Iで表される化合物中、R、R1及びR2が水素である化合物が好ましい。
この化合物群中、R3が次式:
【0023】
【化10】
Figure 0004568433
【0024】
(式中、X、Y、A、r、m及びnの定義は既に記載した通り)で表される鎖である化合物が特に好ましい。
【0025】
更により好ましい化合物としては、R3が次式:
【0026】
【化11】
Figure 0004568433
【0027】
(式中、rは2、mは2又は6、nは1、YはNR4、XはO又はNR4、R4は水素、そしてAはフェニル又はチアゾリル)で表される鎖である化合物が挙げられる。
【0028】
式Iで表される化合物の薬学的に許容される塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸、酢酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、コハク酸及びグルタル酸等の有機又は無機酸との塩が挙げられる。
【0029】
本発明の目的物質である式Iで表される化合物は、(a)3’位のジメチルアミノ基の除去及び(b)必要に応じたオキシムの官能化を含む合成スキームに従って調製される。
ジメチルアミノ基は、公知の方法に従い酸化、熱分解、及び任意の還元によって除去する。置換基R3に任意に存在する官能基による妨害を回避するために、ジメチルアミノ基の除去は式(II):
【0030】
【化12】
Figure 0004568433
【0031】
(式中、Rは前述の定義の通り、R3’は水素又は直鎖若しくは分枝鎖のC1〜C5アルキル基)で表される中間体から出発することが好ましいことは、当業界の熟練した技術者にとって明白である。
酸化によって式III:
【0032】
【化13】
Figure 0004568433
【0033】
(式中、R及びR3’は前述の定義の通り)で表される対応するN−オキシドを得、これを熱分解し、必要に応じて還元して、次式:
【0034】
【化14】
Figure 0004568433
【0035】
で表される本発明の目的物質である化合物がそれぞれ得られる(式I中、R3が水素又はC1〜C5アルキルである化合物)。
【0036】
常法に従って、R3が水素以外のものである式Iの化合物は、R3’が水素である式I−A及びI−Bの化合物から、オキシムの官能化により調製することができる。
【0037】
官能化は一般に、式IV:
3”−W (IV)
(式中、R3”は水素を除きR3と同様の意味を有し、Wは脱離基であり、好ましくは塩素原子、臭素原子、又はメシル基である)で表される化合物との反応により行う。
3が次式:
【0038】
【化15】
Figure 0004568433
【0039】
(式中、X、Y、A、r、m及びnは前述の定義の通り)で表される鎖である式Iの化合物の調製に特に好適な他の一合成経路においては、R3が水素である式Iの化合物と式(V):
【0040】
【化16】
Figure 0004568433
【0041】
(式中、W、X、Y、m及びnは前述の定義の通り、Zは保護基を示す)で表される中間体とを反応させ、式VI:
【0042】
【化17】
Figure 0004568433
【0043】
(式中、R、R1、R2、X、Y、Z、r及びmは前述の定義の通り)で表される中間体を得て、保護基Zを除去した後、式VII:
【0044】
【化18】
Figure 0004568433
【0045】
(式中、A、W及びnは前述の定義の通り)で表される誘導体と反応させ、式Iの化合物を得る。
【0046】
YがNR4である式Iの化合物は、式VIIの中間体の代わりに式VIII:
A−CHO (VIII)
(式中、Aは前述の定義の通り)で表されるアルデヒドを用いて、上記合成経路に従って、式VIの中間体から保護基Zを除去して調製することができる。
【0047】
更に、R1=R2=Hである式Iの化合物は、R1及びR2が結合を形成する対応する式Iの化合物を還元することにより調製することができる。
【0048】
本発明の目的物質である式Iの化合物は、抗炎症活性を有し且つ抗生物質活性を欠くものである。
式Iの化合物の薬理学的活性は、インビトロ及びインビボ試験により、エリスロマイシン、クラリスロマイシン、ロキシスロマイシンのような抗炎症活性と抗生物質活性とを有する既知のマクロライドと比較して評価した。
抗炎症活性は、IL−8放出阻害及びスーパーオキシドアニオン放出阻害としてインビトロで評価し(実施例11)、そして、LPS反復投与後のLPS-誘導好中球増加の阻害としてインビボで評価した(実施例12)。
全実験において、本発明の目的とする化合物は抗炎症剤として非常に活性であり、その抗炎症活性は対照化合物と同等あるいはそれ以上のものであった。
式Iの化合物を治療に適用するには、経口又は非経口投与に適した医薬形態とすることができる。
【0049】
従って、本発明の他の対象は、治療有効量の式Iの化合物又はその塩を薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物である。
【0050】
【実施例】
以下実施例により、本発明を更に詳しく説明する。
実施例1
[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ヘキシル]−カルバミン酸ベンジルエステルの調製
国際出願公開第WO96/18633号の記載に従って調製した(6−ヒドロキシ−ヘキシル)−カルバミン酸ベンジルエステル(25g;99.47mmol)をCH2Cl2(350mL)に溶解して得た溶液を氷で約10℃に冷却しつつ、これにまず、KBr(1.18g;9.94mmol)の水溶液(水:20mL)及びTEMPO(0.155g;0.994mmol)を加え、次に、温度を10〜12℃に維持しつつ、約15〜20分間かけて、NaHCO3(7.5g;89.28mmol)とNaClO(4.5%水溶液;197mL;125mmol)とで調製した溶液を滴下した。
滴下終了の15分後、相分離し、水相をCH2Cl2(100mL)で1回抽出に付した。合一した有機抽出物を食塩水(20%NaCl)で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。
3Åのモレキュラーシーヴ(30g)そして次に、氷水で冷却しながら、2−アミノエタノール(35.9mL;0.597mol)をエタノール(600mL)に溶解して得た溶液を、得られた溶液(約800mL)に迅速に滴下した。
滴下が終了したら、混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、濾過した。
得られた溶液に、氷水で冷却し、窒素雰囲気下で撹拌しながら、NaBH4(4.54g;120mmol)を数回に分けて添加した。
添加終了後、反応混合物を室温で2時間撹拌し、その後、溶媒を蒸発させた。
残渣を水と酢酸エチルで回収し、相分離し、再び水相を、酢酸エチルで2回抽出に付した。
集めた有機抽出物を食塩水(20%NaCl)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して固化寸前の油性残渣を得た。
残渣をヘキサンでトリチュレートし、濾過し、ヘキサンとエチルエーテルの混合物で洗浄し、[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ヘキシル]−カルバミン酸ベンジルエステル(26.22g;収率89%)を白色固体として得た。
【0051】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.33-7.25(m,5H,Ar);5.05(s,2H,COOCH2);
4.96(broad-t,1H,NH);3.63-3.58(m,2H,*CH2-OH);3.19-3.09(m,2H,CH2NCO);
2.72-2.67(m,N-*CH2-CH2O);2.59-2.52(m,4H,OH and CH3);
1.53-1.23(m,8H,4CH2).
【0052】
実施例2
6−(ベンジルオキシカルボニルアミノ−ヘキシル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸ベンジルエステルの調製
水(87mL)とNaOH(1N溶液;17mL)と酢酸エチル(180mL)との混合物中に実施例1の記載に従って調製した[6−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ヘキシル]−カルバミン酸ベンジルエステル(31.5g;0.107mol)を含む溶液に、0〜5℃に冷却し、温度とpH(約8)を制御しながら、ベンジルクロロホルメートベンジルエステル(50%トルエン溶液;42.5mL;0.128mol)を酢酸エチル(85.5mL)に溶解して得た溶液とNaOH(1N溶液;128mL;0.128mol)とを同時に滴下した。
滴下終了後、反応混合液を0〜5℃で30分間撹拌した。次いで、冷却を止め、pHを8に戻すためにNaOH(1N溶液;15mL)を更に添加し、室温で終夜撹拌した。
反応液を相分離し、水相を酢酸エチルで更に一回抽出に付した。集めた有機抽出物を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して油状残渣を得た。
該残渣をクロマトグラフィー(溶離液;酢酸エチル:ペトロラタム、60:40〜70:30)を用いて精製し、油状物として6−(ベンジルオキシカルボニルアミノ−ヘキシル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸ベンジルエステル(42.5g;収率92%)を得た。
【0053】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.39-7.25(m,10H,Ar);
5.10 and 5.07(2s,4H,2COOCH2);3.71(broad signal,2H,*CH2-OH);
3.43-3.01(m,4H,2CH2NCO);1.57-1.19(m,8H,4CH2).
【0054】
同様の方法を用いて、次の化合物群を得た:
(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−エチル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸ベンジルエステル
原料:2−(2−アミノエチルアミノ)−エタノール
(収率32%)
【0055】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.33-7.28(m,10H,2Ph);
5.06 and 5.04(2s,4H,2CH2-Ph);3.73-3.34(broad m,8H,4CH2).
【0056】
[2−(ベンジル−ベンジルオキシカルボニル−アミノ)−エチル]−(2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸ベンジルエステル
原料:2−[2−(ベンジルアミノ)−エチルアミノ]−エタノール、国際出願公開第WO96/18633号の記載に従って調製。
(収率50%)
【0057】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):(very broad signals)7.42-7.13(m,15H,3Ar);
5.12 and 5.09(2s,4H,COOCH2 *);4.55(s,2H,N-*CH2-Ph).
【0058】
[2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチル]−カルバミン酸ベンジルエステル
原料:2−(2−アミノエトキシ)−エタノール
(収率85%)
【0059】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.36-7.28(m,5H,Ar);
5.18(broad signal,1H,NH);5.08(s,2H,Ph-*CHO);
3.74-3.34(m,8H,*CH2-*CH2-O-*CH2-*CH2-OH);2.13(broad-t,1H,OH).
【0060】
実施例3
メタンスルホン酸2−[ベンジルオキシカルボニル−(6−ベンジルオキシカルボニルアミノ−ヘキシル)−アミノ]−エチルエステルの調製
実施例2の記載に従って調製した6−(ベンジルオキシカルボニルアミノ−ヘキシル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸ベンジルエステル(13.78g;32.15mmol)をCH2Cl2(140mL)に溶解して得た溶液に、トリエチルアミン(8.95mL;64.31mmol)を添加した。得られた混合物を0〜5℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(3.36mL;43.41mmol)をCH2Cl2(20mL)に溶解して得た溶液に滴下した。
滴下終了後、混合物を室温で60分間撹拌した。次いで、5%クエン酸水溶液、食塩水(20%NaCl)、5%NaHCO3水溶液、最後に再度食塩水の順で洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸発を行なった後、褐色油状物としてメタンスルホン酸2−[ベンジルオキシカルボニル−(6−ベンジルオキシカルボニルアミノ−ヘキシル)−アミノ]−エチルエステル(16.37g;収率100%)を得た。
【0061】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.35-7.27(m,10H,Ar);
5.11 and 5.07(2s,4H,2COOCH2);4.36-4.19(m,2H,CH2OSO2);
3.57-3.51(m,2H,SO-CH2-*CH2N);3.32-3.07(m,4H,2CH2N);
2.91 and 2.85(2s-conformers, 3H,CH3);1.50-1.20(m,8H,4CH2).
【0062】
同様の方法を用いて、次の化合物群を得た:
メタンスルホン酸2−[2−(ベンジルオキシカルボニル−アミノ)−エトキシ]−エチルエステル
原料:[2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチル]−カルバミン酸ベンジルエステル、実施例2の記載に従って調製。
(収率98%)
【0063】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.36-7.28(m,5H,Ar);
5.16(broad signal,1H,NH);5.08(s,2H,COOCH2);4.34-4.30(m,2H,SO3CH2);
3.72-3.67(m,2H,SO3-CH2-*CH2);3.60-3.34(m,4H,N-*CH2-*CH2);
2.98(s,3H,SO3CH3).
【0064】
メタンスルホン酸2−[[2−(ベンジル−ベンジルオキシカルボニル−アミノ)−エチル]−ベンジルオキシカルボニル−アミノ]−エチルエステル
原料:[2−(ベンジル−ベンジルオキシカルボニル−アミノ)−エチル]−(2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸ベンジルエステル、実施例2の記載に従って調製。
(収率72%)
【0065】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.40-7.00(m,15H,3Ar);
5.13-5.01(broad signal,4H,2COOCH2);
4.51-3.30(broad-m,10H,4CH2N and CH2SO3);2.92-2.76(broad signal,3H,CH3).
【0066】
メタンスルホン酸2−[ベンジルオキシカルボニル−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−エチル)−アミノ]−エチルエステル
原料:(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−エチル)−(2−ヒドロキシ−エチル)−カルバミン酸ベンジルエステル、実施例2の記載に従って調製。
(収率100%)
【0067】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.35-7.27(m,10H,2Ar);
5.10 and 5.04(2s,4H,2COOCH2);4.41-4.15(m,2H,*CH2-MeSO2);
3.63-3.23(m,6H,N-*CH2-*CH2-N-*CH2);2.90(s-broad,3H,MeSO2).
【0068】
実施例4
エリスロマイシンAオキシムN−オキシドの調製
エリスロマイシンAオキシム(35.00g;0.0467mol)をメタノール(1400mL)に溶解して得た溶液に、温度を20〜25℃に維持しながら機械撹拌下、1時間かけて、H22(72.00g;タイター:34%w/v;0.72mol)の水溶液(水:780mL)を滴下した。滴下終了後、反応混合物を室温で24時間撹拌し続けた。
22(8mL)をさらに加えた後、さらに6時間撹拌し続けた。
水の量を一定(約700mL)に維持しながら、約40℃の減圧下でメタノールを蒸発させた。
濾過後、残渣を水で洗浄し、乾燥して、白色結晶固体としてエリスロマイシンAオキシムN−オキシド(36.3g;収率99%)を得た。
【0069】
1H-NMR(200 MHz, DMSO-d6)δ(ppm):10.71-10.19(broad signal,2H,shifting H); 5.14-5.08(m,1H,H-13);4.72(d,1H,JHH=4.4Hz,H-1'');
4.45(d,1H,JHH=7.0Hz,H-1').
【0070】
実施例5
3’−デ(ジメチルアミノ)−3’,4’−デヒドロ−エリスロマイシンAオキシム(化合物1)の調製
実施例4の記載に従って調製したエリスロマイシンAオキシムN−オキシド(30.00g;38.3mmol)をジメチルホルムアミド(235mL)に溶解して得られた溶液を、予め加温したオイルバス(175〜180℃)で150℃に加温し、15〜20分間、機械撹拌下でその温度に保温した。
該溶液を冷却し、ジメチルホルムアミドを蒸発させた後、油性残渣を脱ミネラル(demineralized)水(500mL)で回収し、加温し冷却した。濾別した固体をトリチュレートし、40〜45℃の温度の減圧下で乾燥し、粗生成物(25.5g)を得た。
該粗生成物を、まずアセトニトリル(110mL)で結晶化し、濾過し、水で洗浄し、50℃にて減圧下で乾燥して結晶物質(20g)を得、それを再度メタノール/水(65/35;400mL)で結晶化し、濾過し、40〜50℃で減圧下乾燥した。
結晶物質として化合物(10.3g;収率38.2%)を得た。
結晶化液からさらに生成物(3.7g)を回収し、総収率は51.8%であった。
【0071】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):5.67-5.55(m,2H,*CH=*CH);
4.44(d,1H,JHH=7.0Hz,H-1');4.33-4.22(m,1H,H-5');4.13-4.04(m,1H,H-2');
3.84-3.73(m,1H,H-8);3.69(s,1H,H-11).
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):171.11(s,C-9);
132.2 and 126.1(2s,C3' and C-4').
【0072】
実施例6
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンAオキシム(化合物2)の調製
実施例5の記載に従って調製した化合物(20.00g;28.4mmol)をエタノール(850mL)に溶解(若干の加熱によって完全に溶解)して得た溶液に、室温で酸化白金(0.615g)を添加した。
得られた混合物をパー装置(Parr Apparatus:1.36atm)中で、水素添加に付したところ、即時に水素吸収が起った。
触媒を濾別しそして溶媒を減圧下蒸発させ、白色結晶の残留物をペトロラタムでトリチュレートし、濾過した。濾液を50℃で減圧下乾燥して、化合物(19.8g;収率99%)を得た。
【0073】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):5.05-4.98(m,1H,H-13);
4.94(d,1H,JHH=4.4Hz,H-1'');4.23(d,1H,JHH=7.4Hz,H-1');
3.44-3.30(m,1H,H-2');2.07-1.21(m,2H,H-3');1.65-1.45(m,2H,H-4').
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):171.2(s,C-9);104.7(s,C-1');31.8(s,C-3');
29.5(s,C-4').
【0074】
実施例7
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[ベンジルオキシ−カルボニル−(6−ベンジルオキシ−カルボニルアミノ−ヘキシル)−アミノ]−エチル]−オキシム](化合物3)の調製
カリウムtert−ブチラート(2.45g;19.48mmol)を無水THF(120mL)に溶解して得た95%溶液に、窒素雰囲気下、温度を25℃に維持し撹拌下、実施例6の記載に従って調製した化合物(12.51g;17.73mmol)を添加した。
反応混合液を室温で30分間撹拌し、次いで、実施例3の記載に従って調製したメタンスルホン酸2−[ベンジルオキシカルボニル−(6−ベンジルオキシカルボニルアミノ−ヘキシル)−アミノ]エチルエステル(8.98g;17.73mmol)を無水THF(60mL)に溶解して得た溶液と18−クラウン−6エーテル(4.69g;17.73mmol)とを添加して、室温で終夜撹拌した。
減圧下で溶媒を蒸発させた後、残渣を酢酸エチルと食塩水(20%NaCl)との混合液を用いて取出し、相分離した。水相を酢酸エチルで再度抽出した。合一し、乾燥した有機抽出物を減圧下で濃縮し、粗生成物(23.4g)を得た。クロマトグラフィー(溶離液;CH2Cl2:CH3OH=97:3)により精製し、少量の不純物を含む化合物(15.42g)を得た。この化合物をこれ以上精製せずに使用した。
【0075】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.35-7.28(m,10H,Ar);5.14-5.06(m,1H,H-13);
5.11 and 5.07(2s,4H,2COOCH2);4.84(d,1H,JHH=4.4Hz,H-1'');
4.28(d,1H,JHH=7.4Hz,H-1').
【0076】
同様の方法を用いて、次の化合物群を得た:
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−エトキシ]−エチル]−オキシム](化合物4)
原料:メタンスルホン酸2−[2−(ベンジルオキシカルボニル−アミノ)−エトキシ]−エチルエステル
(収率62%)
【0077】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.34-7.27(m,5H,Ar);
6.09(broad signal,1H,NH);5.13-5.05(m,1H,H-13);5.06(s,2H,COOCH2);
4.79(d,1H,JHH=4.4Hz,H-1'');4.26(d,1H,JHH=7.4Hz,H-1').
【0078】
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−メトキシ−エトキシ]−メチル]−オキシム](化合物5)
原料:メトキシ−エトキシ−メチルクロリド
(収率32.5%)
【0079】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):5.21-5.12(m,2H,O-CH2-O);
5.12-5.05(m,1H,H-13);4.85(d,1H,JHH=5.4Hz,H-1'');
4.39(d,1H,JHH=7.5Hz,H-1');3.40(s,3H,CH2-O-*CH3);3.27(s,3H,H-3'').
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):172.5(s,C-9);97.44(s,NO-C-O);
32.12(s,C-3');29.84(s,C-4').
【0080】
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[[2−(ベンジル−ベンジルオキシカルボニル−アミノ)−エチル]−ベンジルオキシカルボニル−アミノ]−エチル]−オキシム](化合物12)
原料:メタンスルホン酸2−[[2−(ベンジル−ベンジルオキシカルボニル−アミノ)−エチル]−ベンジルオキシカルボニル−アミノ]−エチルエステル
【0081】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.40-7.16(broad m.,15H,3Ph);
5.17-5.00(m,5H,2*CH2-Ph and H-13).
【0082】
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[[2−(ベンジルオキシカルボニル−アミノ)−エチル]−ベンジルオキシカルボニル−アミノ]−エチル]−オキシム](化合物13)
原料:メタンスルホン酸2−[ベンジルオキシカルボニル−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−エチル)−アミノ]−エチルエステル
(収率42%)
【0083】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.38-7.25(m,10H,2Ph);
5.11 and 5.05(2s,4H,2COOCH2);5.14-5.00(m,1H,H-13);
4.89-4.79(broad-m,1H,H1'');2.26(d,1H,JHH=7.4Hz,H1').
【0084】
実施例8
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[(6−アミノ−ヘキシル)−アミノ]−エチル]−オキシム](化合物6)の調製
実施例7の記載に従って得た化合物(15.42g;13.8mmol)をエタノール(160mL)に溶解した溶液に10%Pd/C(1.6g)を添加した。
混合物をパー装置(Parr Apparatus;1.02atm)内で水素添加した。2時間後触媒を濾別し、溶媒を蒸発させた。
残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液CH2Cl2:CH3OH:NH3=85:15:1.5、次いで、80:20:2)で精製し、アモルファス(無定形)白色固体として化合物(8.48g)を得た。
【0085】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):5.07-5.00(m,1H,H-13);
4.79(d,1H,JHH=4.4Hz,H-1'');4.21(d,1H,JHH=7.4Hz,H-1').
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):171.8(s,C-9);71.6(s,=N-O-C);
49.43 and 49.0(2s,=N-O-C-*C-N-*C);41.1(s,C-NH2).
【0086】
同様の方法を用いて、次の化合物群を得た:
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−(2−アミノ−エトキシ)−エチル]−オキシム](化合物7)
原料:化合物
(収率85%)
【0087】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):5.12-5.05(m,1H,H-13);
4.83(d,1H,JHH=4.4Hz,H-1'');4.26(d,1H,JHH=7.5Hz,H-1').
【0088】
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[(2−ベンジルアミノ−エチル)−アミノ]−エチル]−オキシム](化合物14)
原料:化合物12
(収率48%)
【0089】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.32-7.17(m,5H,Ph);5.08-5.00(m,1H,H-13);
4.74(d,1H,JHH=4.6Hz,H-1'');4.22(d,1H,JHH=7.4Hz,H-1');
AB system:Va=3.80,Vb=3.76,Jab=13.7Hz,*CH2Ph.
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):171.3(s,C-9);105.0(s,C-1');32.2(s,C-3');
29.8(s,C-4').
【0090】
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[(2−アミノ−エチル)−アミノ]−エチル]−オキシム](化合物15)
原料:化合物13
(収率70%)
【0091】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):5.08-5.00(m,1H,H-13);
4.76(d,1H,JHH=4.6Hz,H-1'');4.23(d,1H,JHH=7.4Hz,H-1').
【0092】
実施例9
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[6−[(チアゾール−2−イルメチル)−アミノ]−ヘキシル−アミノ]−エチル]−オキシム](化合物8)の調製
実施例8の記載に従って調製した化合物(3g;3.53mmol)と97%2−チアゾールカルブアルデヒド(0.412g;3.53mmol)とモレキュラーシーブ(3Å、6.75g)とをエタノール(60mL)に懸濁して得た懸濁液を3時間撹拌し続けた。
セライト上のモレキュラーシーブを濾別後、10%Pd/C(0.3g)を混合物に添加し、パー水素添加装置(Parr Hydrogenator;1.02atm)で水素添加した。20時間後、触媒を濾別し、溶媒を蒸発させた。
クロマトグラフィー(溶離液;CHCl3:ペトロラタム:トリエチルアミン=90:10:10)で残留物を精製し、アモルファス固体として化合物(1.66g;収率49.8%)を得た。
【0093】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.66(d,1H,JHH=3.2Hz,CHN);7.22(d,1H,CHS);
5.08-5.02(m,1H,H-13);4.78(d,1H,JHH=4.4Hz,H-1'');
4.21(d,1H,JHH=7.4Hz,H-1');4.07(s,2H,*CH2-thiaz.).
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):172.0(s,S-C=N);171.7(s,C-8);142.4(s,CHN);
118.7(s,CHS);104.9(s,C-1');96.3(s,C-1'');71.7(s,N-O-C).
【0094】
同様の方法で、次の化合物群を得た:
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[6−(ベンジルアミノ)−ヘキシルアミノ]−エチル]−オキシム](化合物 9)
原料:化合物およびベンズアルデヒド
【0095】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.27-7.17(m,5H,Ar);5.07-5.01(m,1H,H-13);
4.75(d,1H,JHH=4.4Hz,H-1'');4.19(d,1H,JHH=7.4Hz,H-1');3.73(s,2H,*CH2-Ph).
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):171.8(s,C-9);104.9(s,C-1');96.3(s,C-1'');
71.8(s,=N-O-C);53.8(s,N-*C-Ph);49.7,49.2 and 49.1(3s,3N-C).
【0096】
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[2−[(チアゾール−2−イルメチル)−アミノ]−エトキシ]−エチル]−オキシム](化合物10)
原料:化合物および2−チアゾールカルブアルデヒド
【0097】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.64(d,1H,JHH=3.2Hz,CHN);7.19(d,1H,CHS);
5.10-5.02(m,1H,H-13);4.78(d,1H,JHH=4.4Hz,H-1'');
4.21(d,1H,JHH=7.4Hz,H-1');4.13(s,2H,*CH2-thiaz.).
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):172.7(s,SC=N);171.5(s,C-9);142.4(s,CHN');
118.6(s,CHS);104.7(s,C-1');96.4(s,C-1'');50.7(s,N-*C-thiaz.).
【0098】
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[2−(ベンジルアミノ)−エトキシ]−エチル]−オキシム](化合物11)原料:化合物およびベンズアルデヒド
【0099】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.33-7.10(m,5H,Ar);5.12-5.04(m,1H,H-13);
4.78(d,1H,JHH=4.4Hz,H-1'');4.72(d,1H,JHH=7.4Hz,H-1');3.80(s,2H,NCH2).13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):171.5(s,C-9);104.8(s,C-1');96.5(s,C-1'');
69.4,70.8 and 72.4(3s,3OCH2);53.6(s,*C-Ph);48.2(s,O-C-*C-N).
【0100】
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[2−[(チアゾール−2−イルメチル)−アミノ]−エチル−アミノ]−エチル]−オキシム](化合物16)
原料:化合物15および2−チアゾールカルブアルデヒド
【0101】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.62(d,1H,JHH=3.0Hz,N-*CH=CH);
7.18(d,1H,S-*CH=CH);4.18(d,1H,JHH=7.4Hz,H1').
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):172.6(s,SC=N);171.3(s,C-9);142.4(s,CHN);
118.6(s,CHS);104.9(s,C-1');96.4(s,C-1'');32.17(s,C-3');29.8(s,C-4').
【0102】
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[6−[(2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−アミノ]−ヘキシル−アミノ]−エチル]−オキシム](化合物17)
原料:化合物および2−フェニル−1H−イミダゾール−4−カルブアルデヒド
【0103】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.86-7.21(m,5H,Ar);6.91(s,1H,CH-Imid.);
5.11-5.02(m,1H,H13);4.76(d,1H,JHH=4.2Hz,H1'');4.21(d,1H,JHH=7.4Hz,H1');
3.76(s,2H,*CH2-Imid.);3.23(s,3H,OMe).
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):171.7(s,C-9);104.8(s,C-1');96.3(s,C-1'');
32.1(s,C-3');29.9(s,C-4').
【0104】
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[6−[(1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−アミノ]−ヘキシル−アミノ]−エチル]−オキシム](化合物18)
原料:化合物および1−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール−4−カルブアルデヒド
【0105】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.57-7.31(m,5H,Ar);6.87(s,1H,CH-Imid.);
5.09-5.00(m,1H,H13);4.76(d,1H,JHH=4.2Hz,H1'');
4.20(d,1H,JHH=7.4Hz,H1');3.71(s,2H,*CH2-Imid.);3.62(s,3H,NMe);
3.21(s,3H,OMe).
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):171.8(s,C-9);104.9(s,C-1');96.3(s,C-1'');
32.1(s,C-3');29.7(s,C-4').
【0106】
実施例10
3’−デ(ジメチルアミノ)−エリスロマイシンA (E)−9−[O−[2−[2−[(チアゾール−2−イルメチル)−(メチル)−アミノ]−エトキシ]−エチル]−オキシム](化合物19)の調製
化合物10(0.23g;0.258mmol)と、ホルムアルデヒド(37%w/v;42μl;0.516mmol)と、10%Pd担持チャコール(25mg)と、エタノール:水=4:1の混合液(10mL)とをパー装置(Parr Apparatus)に1.02atmで充填した。2時間及び3時間後、ホルムアルデヒド(それぞれ42μL、21μL)を更に添加した。反応終了後(全6時間)、触媒を濾別し、溶媒を蒸発させた。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:CH2Cl2:CH3OH=95:5)で精製し、アモルファスな固体として化合物19を得た。
【0107】
1H-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):7.64(d,1H,JHH=3.6Hz,N-*CH=CH);
7.21(d,1H,S-*CH=CH);5.10-5.00(m,1H,H13);4.80(d,1H,JHH=4.6 Ha,H1'');
4.23(d,1H,JHH=7.4Hz,H1');3.94(s,2H,*CH2-Thiaz.).
13C-NMR(200 MHz, CDCl3)δ(ppm):172.0(s,SC=N);171.8(s,C-9);142.2(s,CHN);
119.3(s,CHS);104.9(s,C-1');96.4(s,C-1'');32.2(s,C-3');29.9(s,C-4').
【0108】
実施例11
インビトロ薬理学的活性
A) インターロイキン8(IL−8)の放出
ATTC(Rockville、Md)から得られたヒト内皮不死化細胞系(ECV304)を、20%ウシ胎児血清(GIBCO)とペニシリン(100U/mL)とストレプトマイシン(100μg/mL)(SIGMA、St.Louis、MO)とを添加した培地199改変アール塩(mod. Earle's salts)(GIBCO、Life Technologies、Grand Island、N.Y.)中で、5%CO2の湿潤雰囲気下、37℃で生育した。
この細胞系を96穴プレートを用いて、融合単層が得られるまで培養した。
評価対象の化合物をDMSOに10-2Mになるよう溶解して、培養媒体で希釈した。
評価を行う前に、対象化合物を上記細胞と共に1時間プレインキュベートした。
IL−8の放出をリポポリサッカライドB(大腸菌055:B5、Difco、Detroit、Mi)(0.66μg/mL;最終用量200μL)の添加によって誘導した。
一晩後、上清を回収してIL−8試験に用いた。
培養上清におけるIL−8に対する特異的免疫反応性をELISAキット(Amersham、UK)を用いて測定した。
結果は、最高阻害率(効率)、および可能な場合は50%の阻害効果が得られる濃度(IC50)として表した。
【0109】
B) スーパーオキシドアニオンの放出
健常な被検者の静脈血から好中球をフィコール−ハイパック(Ficoll−Hypaque)を用いて遠心分離し、次いで、6%デキストランを用いて沈殿させ、赤血球は浸透圧破壊した。好中球を洗浄後、5%ウシ胎児血清とEDTA二ナトリウム二水和物(1.34mmol/L)とを添加したRPMI−1640培地に再懸濁した。細胞を4℃で24時間保持し、試験前に懸濁液を遠心分離に付し、HBSS(ハンクの平衡塩溶液)に再懸濁した。好中球調製物の活力度と純度をトリパンブルー及びタークブルー(Turk Blue)を用いた染色によって確認した。
スーパーオキシドアニオンをルシゲニン(Lucigenin;硝酸−ビス−N−メチルアクリジニウム)−増強化学発光法を用いて測定した。
試験化合物含有及び試験化合物非含有(対照系)HBSS900μL中で好中球(2×106細胞/ml)を、37℃で30分間プレインキュベートした。
ルシゲニン(2mmol/L)をHBSSに溶解した溶液(100μL)および刺激剤としてN−ホルミル−L−メチオニル−L−ロイシル−L−フェニルアラニン(FLMP)を対照系に対し濃度1×10-5Mとなるように上記懸濁液に添加後、スーパーオキシドアニオンの生成をルマック/3Mバイオカウンター(Lumac/3M Bio-counter)を用いて計測した。
FLMPはDMSOに溶解(1×10-2M)し、更にHBSSで希釈した。被試験化合物を濃度が10-2MとなるようDMSOに溶解した。この溶液から、更に低い濃度のDMSO溶液を調製し、試験を行った。対照系のDMSO含有量は1%未満であった。
【0110】
化合物の各試験濃度について、ピークにおける発光度(luminosity value)を対照化合物と比較した阻害率に変換した。
スーパーオキシドアニオンの生成を50%阻害可能な濃度(IC50)を、得られた“用量−応答”曲線から算出した。
次に示す表は、式Iで表される全てのクラスを代表する数種の化合物についての結果をエリスロマイシン、クラリスロマイシン、及びロキシスロマイシンと比較したものである。
【0111】
【表1】
Figure 0004568433
【0112】
実施例12
インビボ薬理学的活性
・動物
体重200〜300gの雄のSD(Sprague-Dawley)ラットを用いた。
実験に使用されたラットには明らかに感染はなかった。被検体ラットを標準条件下で7日間保持した後、死に至らしめた。
・内毒素投与
LPS(大腸菌リポ多糖)(内毒素;055:B5血清型;Sigma Chemical Co.、St.Louis、MO)を無菌生理食塩水に溶解し、腹腔内注射(i.p.)により用量6mg/kg(1mL/kg)で投与した。同様に、生理食塩水及び/又は担体(生理食塩水+0.5%Tween20)を対照動物検体に注射した。
【0113】
・化合物投与(予防処置)
各化合物を、腹腔内(i.p.)注射で、最初の六日間は一日2回、七日目はLPS投与の1時間前と同投与の5時間後に投与した。該化合物は0.5%Tween20と共に生理食塩水に懸濁した。
【0114】
・気管支肺胞洗浄
LPS注射の24時間後、ネムブタールを過剰量投与(100mg/kg、i.p.)してラットを致死せしめた。被検体ラットの気管にカニューレを挿入し(incannulated)、PBS(リン酸緩衝生理食塩水;5mL)を2アリコート、37℃で点滴注入することにより肺を洗浄し、洗浄液を即時回収した。再度、この洗浄液を注入した。この手順を各アリコートに対し合計3回ずつ繰り返した。
【0115】
・細胞のカウントと分画
BALF(気管支肺胞洗浄液)(200μL)を冷水(1mL)とイソトン(Isoton;19mL)とで希釈した。コントラブス・オートライザー800(Contraves autolyser 800)を用いて細胞総数を2回計数した。細胞総数が2000未満の場合は、BALFを800rpmで10分間遠心分離に付して、細胞を上清から分離した。上清を除去し、少量のPBSに細胞を再懸濁した。細胞学的評価にあたって、細胞を懸濁させた溶液(50μL)をシャンドン・サイトスピン(Shandon Cytospin)遠心分離装置を用いて1300rpmで1分間遠心分離した。細胞をスライドにアセトンで定着し、ディフクィック(DiffQuick)で染色した。各スライドについて無作為に細胞200個をカウントすることにより、細胞の白血球分画(differential counts)を行った。細胞を形態学上の標準的規準に従い好中球、好酸球及び単核細胞に分類した。
【0116】
下記の表は式Iで表される全てのクラスを代表する数種の化合物に対する結果を示す。
【0117】
【表2】
Figure 0004568433
【0118】

Claims (10)

  1. 式(I):
    Figure 0004568433
    [式中、Rは水素又はメチルを表し;
    及びRは両方とも水素であるか、或いは共に結合を形成し;
    は水素か、直鎖若しくは分枝のC1〜C5アルキル基か、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、直鎖若しくは分枝のC1〜C5アルキル基、C1〜C4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基及びシアノ基から選択される一種以上の置換基で任意に置換されていてもよいベンジル基か、又は
    次式:
    Figure 0004568433
    (式中、Aは水素か、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、直鎖若しくは分枝のC1〜C5アルキル基、C1〜C4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基及びシアノ基から選択される一つ又は二つの置換基で任意に置換されていてもよいフェニル基か、又は、飽和若しくは不飽和であり、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3のヘテロ原子を含み、C1〜C5アルキル基、フェニル基、ヒドロキシ基、オキソ(=O)基、ニトロ基、C1〜C4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、モノ−またはジ−C1〜C4アルキルアミノカルボニル基及びC1〜C4アルキルカルボニル基から選択される一つ又は二つの置換基で置換されていてもよい5員又は6員複素環を示し;
    X及びYは同一でも異なっていてもよく、O、S、SO、SO又はNRを表し、ここにおいてRは水素、直鎖若しくは分枝鎖のC1〜C5アルキル基、C1〜C5アルコキシカルボニル基、又はベンジルオキシカルボニル基を示し;
    rは1〜6の整数を示し;
    mは1〜8の整数を示し;
    nは0〜2の整数を示す)で表される鎖を示す]
    で表わされる化合物又は薬学的に許容されるそれらの塩[但し、3’−デスジメチルアミノ−3’,4’−デヒドロエリスロマイシンAオキシム及び3’−デスジメチルアミノ−3’,4’−デヒドロエリスロマイシンA 9−O−メチロキシムは除く]。
  2. R、R及びRが水素である請求項1に記載の化合物。
  3. 3が次式:
    Figure 0004568433
    (式中、X、Y、A、r、m及びnの定義は請求項1に記載した通り)で表される鎖である請求項2に記載の化合物。
  4. が次式:
    Figure 0004568433
    (式中、rは2、mは2又は6、nは1、YはNR、XはO又はNR、Rは水素、そしてAはフェニル又はチアゾリル)で表される鎖である請求項2に記載の化合物。
  5. 式(I):
    Figure 0004568433

    [式中、Rは水素又はメチルを表し;
    及びR は両方とも水素であるか、或いは共に結合を形成し;
    は水素か、直鎖若しくは分枝のC1〜C5アルキル基か、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、直鎖若しくは分枝のC1〜C5アルキル基、C1〜C4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基及びシアノ基から選択される一種以上の置換基で任意に置換されていてもよいベンジル基か、又は
    次式:
    Figure 0004568433

    (式中、Aは水素か、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基、直鎖若しくは分枝のC1〜C5アルキル基、C1〜C4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基及びシアノ基から選択される一つ又は二つの置換基で任意に置換されていてもよいフェニル基か、又は、飽和若しくは不飽和であり、窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3のヘテロ原子を含み、C1〜C5アルキル基、フェニル基、ヒドロキシ基、オキソ(=O)基、ニトロ基、C1〜C4アルコキシカルボニル基、アミノカルボニル基、モノ−またはジ−C1〜C4アルキルアミノカルボニル基及びC1〜C4アルキルカルボニル基から選択される一つ又は二つの置換基で置換されていてもよい5員又は6員複素環を示し;
    X及びYは同一でも異なっていてもよく、O、S、SO、SO 又はNR を表し、ここにおいてR は水素、直鎖若しくは分枝鎖のC1〜C5アルキル基、C1〜C5アルコキシカルボニル基、又はベンジルオキシカルボニル基を示し;
    rは1〜6の整数を示し;
    mは1〜8の整数を示し;
    nは0〜2の整数を示す)で表される鎖を示す]
    で表わされる化合物又は薬学的に許容されるそれらの塩を含む抗炎症剤
  6. R、R 及びR が水素である請求項5に記載の抗炎症剤。
  7. 3 が次式:
    Figure 0004568433

    (式中、X、Y、A、r、m及びnの定義は請求項1に記載した通り)で表される鎖である請求項5に記載の抗炎症剤。
  8. が次式:
    Figure 0004568433

    (式中、rは2、mは2又は6、nは1、YはNR 、XはO又はNR 、R は水素、そしてAはフェニル又はチアゾリル)で表される鎖である請求項5に記載の抗炎症剤。
  9. 前記化合物が、3’−デスジメチルアミノ−3’,4’−デヒドロエリスロマイシンAオキシム及び3’−デスジメチルアミノ−3’,4’−デヒドロエリスロマイシンA 9−O−メチルオキシムから選択される請求項5に記載の抗炎症剤。
  10. 薬剤活性量の請求項に記載の抗炎症剤を薬学的に許容される担体と共に含む抗炎症剤組成物。
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