JP2008519787A - マクロロン化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I):
Figure 2008519787

で示される化合物、その製造方法および医薬におけるその使用に関する。

Description

本発明は、抗微生物活性、特に抗菌活性を有する新規半合成マクロライドに関する。より特別には、本発明は、3位で置換された14および15員のマクロライド、その製造方法、それを含有する組成物および医薬におけるその使用に関する。
マクロライド抗菌物質は、細菌感染症の治療または予防に有用であることが知られている。しかしながら、マクロライド耐性細菌株の出現により、新たなマクロライド化合物を開発することが必要とされている。
本発明により、本願発明者らは、抗微生物活性を有する、新規な3位で置換された14および15員のマクロライドを見出した。
かくして、本発明は、式(I):
Figure 2008519787
[式中:
Aは、二価ラジカル−C(O)−、−N(R)−CH−、−CH(NR)−または−C(=NR10)−であるか、あるいはAおよびRは、その間にある原子と一緒になって、下記式:
Figure 2008519787
を有する環状基を形成し;
は、下記式:
Figure 2008519787
(式中、R13は、−OC(O)(CH14、−OC(O)N(R15)(CH14、−O(CH14
Figure 2008519787
である)
を有する基であるか;
あるいは、
Aは、二価ラジカル−N(R)−CH−であり、Rは、下記式:
Figure 2008519787
(式中、R13は−NHC(O)(CH14である)
を有する基であり;
は、水素またはヒドロキシル保護基であり;
は、水素、9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールにより置換されていてもよい、C1−4アルキルまたはC3−6アルケニル;
は、ヒドロキシ、9もしくは10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールにより置換されていてもよいC3−6アルケニルオキシまたはC1−6アルコキシもしくは−O(CHNR16により置換されていてもよいC1−6アルコキシであるか、あるいはRおよびAは、その間にある原子と一緒になって、式(IA)で示される環状基を形成し;
はヒドロキシであるか、または
およびRは、その間にある原子と一緒になって、下記式:
Figure 2008519787
(式中、Vは、二価ラジカル−CH−、−CH(CN)−、−O−、−N(R17)−または−CH(SR17)−である:ただし、Rは式(IC)で示される基である場合、Vは−O−である)
を有する環状基を形成し;
は水素またはフッ素であり;
は水素またはC1−6アルキルであり;
およびRは、各々独立して、水素、C1−6アルキルまたは−C(O)R18であるか、あるいは
およびRは、一緒になって、=CH(CR1819アリール、=CH(CR1819ヘテロサイクリル、=CR1819または=C(R18)C(O)OR18を形成し、ここに、該アルキル、アリールおよびヘテロサイクリル基は、R20から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく;
10は−OR21であり;
11およびR12は、各々独立して、水素、あるいは、ヒドロキシルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される1個または2個の基により置換されていてもよい、C1−6アルキル、ヘテロアリールまたはアリールであり;
14は、下記式:
Figure 2008519787
を有するヘテロサイクリック基であり;
15、R16、R18およびR19は、各々独立して、水素またはC1−6アルキルであり;
17は、水素、あるいは置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員のヘテロアリールおよび置換されていてもよい9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールから選択される基により置換されていてもよいC1−4アルキルであり;
20は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C(O)R23、−C(O)OR23、−OC(O)R23、−OC(O)OR23、−NR24C(O)R25、−C(O)NR2425、−NR2425、ヒドロキシ、C1−6アルキル、−S(O)1−6アルキル、C1−6アルコキシ、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり、ここに、該アルコキシ基は、−NR1819、ハロゲンおよび−OR18から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく、該アリールおよびヘテロアリール基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C(O)R26、−C(O)OR26、−OC(O)OR26、−NR27C(O)R28、−C(O)NR2728、−NR2728、ヒドロキシ、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される5個までの基により置換されていてもよく;
21は、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−6アルケニルまたは5または6員のヘテロサイクリック基であり、ここに、該アルキル、シクロアルキル、アルケニルおよびヘテロサイクリック基は、置換されていてもよい5または6員のヘテロサイクリック基、置換されていてもよい5または6員のヘテロアリール、−OR29、−S(O)29、−NR2930、−CONR2930、ハロゲンおよびシアノから独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく;
22は、−C(O)OR31、−C(O)NHR31、−C(O)CHNOまたは−C(O)CHSOであり;
23は、水素、C1−10アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり;
24およびR25は、各々独立して、水素、−OR18、C1−6アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロサイクリルであり;
26は、水素、C1−10アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり;
27およびR28は、各々独立して、水素、−OR18、C1−6アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロサイクリルであり;
29およびR30は、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはC1−4アルコキシC1−4アルキルであり;
31は水素、
ハロゲン、シアノ、(フェニルまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよい)C1−4アルコキシ、−C(O)C1−6アルキル、−C(O)OC1−6アルキル、−OC(O)C1−6アルキル、−OC(O)OC1−6アルキル、−C(O)NR3233、−NR3233およびニトロまたは−C(O)OC1−6アルキルにより置換されていてもよいフェニルから独立して選択される3個までの基により置換されていてもよいC1−6アルキル、
−(CH3−7シクロアルキル、
−(CHヘテロサイクリル、
−(CHヘテロアリール、
−(CHアリール、
3−6アルケニル、または
3−6アルキニルであり;
32およびR33は、各々独立して、水素、またはフェニルもしくは−C(O)OC1−6アルキルにより置換されていてもよいC1−6アルキルであるか、あるいは
32およびR33は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素、硫黄およびN−R34から選択される1個の付加的なヘテロ原子を含有していてもよい5または6員のヘテロサイクリック基を形成し;
34は、水素またはメチルであり;
35は、水素、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、置換されていてもよいフェニルまたはベンジル、アセチルまたはベンゾイルであり;
は、二価ラジカル−W(CHX−、−W(CH−、−W(CHX(CHY−、−W(CHX(CH−、−W(CHX(CHY(CHZ−または−W(CHX(CHY(CH−であり;
は、Uまたは二価ラジカル−O−、−N(R35)−、−S(O)−もしくは−CH−であり;
W、X、YおよびZは、各々独立して、二価ラジカル−N(R35)−、−O−、−S(O)−、−N(R35)C(O)−、−C(O)N(R35)−または−N[C(O)R35]−であり;
dは、2〜5の整数であり;
eは、2〜4の整数であり;
f、i、k、m、n、pおよびqは、各々独立して、0〜4の整数であり;
gは、0または1であり;
h、jおよびuは、各々独立して、0〜2の整数であり;
r、sおよびtは、各々独立して、2〜5の整数である]
で示される化合物およびその医薬上許容される誘導体を提供する。
「医薬上許容される」なる用語は、本明細書で用いられる場合、医薬的な使用に適した化合物を意味する。医薬において用いるに適した本発明の化合物の塩および溶媒和物は、対イオンまたは関連する溶媒が医薬上許容される化合物である。しかしながら、医薬上許容されない対イオンまたは関連する溶媒を有する、塩および溶媒和物も、例えば、本発明の他の化合物およびその医薬上許容される塩および溶媒和物の調製において中間体として使用され、本発明の範囲である。
「医薬上許容される誘導体」なる用語は、本明細書で用いられる場合、本発明の化合物のいずれもの医薬上許容される塩、溶媒和物またはプロドラッグ、例えば、エステルを意味し、これは受容者に投与した場合、(直接または間接的に)本発明の化合物または活性代謝物またはその残基を提供することができる。かかる誘導体は、過度の実験を行うことなく、当業者に明らかなものである。さらに、これに関しては、Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discovery, 5th Edition, Vol 1: PrinciplesおよびPractice(出典明示により本明細書に組み入れる)を参照。医薬上許容される誘導体の例としては、塩、溶媒和物、エステル、カルバミン酸およびリン酸エステルが挙げられる。さらなる医薬上許容される誘導体の例としては、塩、溶媒和物およびエステルが挙げられる。医薬上許容される誘導体のさらなる例としては、塩およびエステル、例えば塩が挙げられる。
本発明の化合物は、医薬上許容される塩の形態であってもよく、および/または医薬上許容される塩の形態で投与してもよい。適当な塩に関しては、Bergeetal., J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19を参照のこと。
典型的には、医薬上許容される塩は、所望の酸または塩基を適宜用いて調製することができる。塩は溶液から沈殿させ、濾過により回収してもよく、あるいは、溶媒を蒸発させることにより回収してもよい。例えば、酸、例えばラクトビオン酸の水溶液は、溶媒、例えばアセトニトリル、アセトンまたはTHF中の式(I)で示される化合物の溶液に加え、得られた混合物を蒸発させて、乾燥し、水に再び溶解し、凍結乾燥して、固体として酸付加塩を得ることができる。別法として、式(I)で示される化合物を適当な溶媒、例えば、アルコール、例えばイソプロパノール中に溶解し、酸を同様の溶媒または他の適当な溶媒に溶解させてもよい。ついで、得られた酸付加塩を直接、または低極性溶媒、例えばジイソプロピルエーテルまたはヘキサンを添加することにより沈殿させ、濾過により単離してもよい。
式(I)で示される化合物で示される化合物が、1種またはそれ以上の塩基性基を含有する場合、二塩(2:1 酸:式(I)で示される化合物)または三塩(3:1 酸:式(I)で示される化合物)も形成することができ、これは本発明の塩であることは、当業者には明らかだろう。
適当な付加塩は、非毒性塩を形成する無機または有機酸から形成され、例えばラクトビオン酸塩((S)−(+)−マンデル酸塩、(R)−(−)−マンデル酸塩および(R,S)−マンデル酸塩を含む)、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、グルコン酸塩、コハク酸塩、エチルコハク酸塩(4−エトキシ−4−オキソ−ブタン酸塩)、ピルビン酸塩、シュウ酸塩、オキサロ酢酸、サッカラート、安息香酸塩、アルキルまたはアリールスルホン酸塩(例えば、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩またはp−トルエンスルホン酸塩)およびイセチオン酸塩が挙げられる。一の具体例において、適当な塩は、ラクトビオン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、(L)−(+)−酒石酸塩、(S)−(+)−マンデル酸塩およびビス−(S)−(+)−マンデル酸塩例えば、ラクトビオン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩および(L)−(+)−酒石酸塩、例えばラクトビオン酸塩およびクエン酸塩が挙げられる。
医薬上許容される塩基性塩は、アンモニウム塩、アルカリ金属塩、例えばナトリウムおよびカリウムのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウムおよびマグネシウムのアルカリ土類金属塩および、例えば第一級、第二級および第三級アミン、例えばイソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミンおよびN−メチル−D−グルカミンの塩を含む、有機塩基との塩を含む。
本発明の化合物は、塩基性および酸性中心を有していてもよく、したがって、双性イオンの形態であってもよい。
有機化学の当業者には、多くの有機化合物が、それらが反応する溶媒、あるいは沈殿もしくは結晶化における溶媒と複合体を形成しうることは明らかだろう。これらの複合体は、「溶媒和物」として知られている。例えば、水との複合体は、「水和物」として知られている。本発明の化合物の溶媒和物は、本発明の範囲内に含まれる。式(I)で示される化合物の塩は、溶媒和物(例えば、水和物)を形成し、また、本発明は、かかるすべての溶媒和物を含む。
「プロドラッグ」なる用語は、本明細書で用いられる場合、体内で変化する、例えば血中で加水分解して、医薬的作用を有するその活性形態に変化する化合物を意味する。医薬上許容されるプロドラッグは、T. Higuchi and V. Stella, 「Prodrugs as Novel Delivery Systems」, Vol. 14 of the A.C.S. Symposium Series; Edward B. Roche, ed., 「Bioreversible Carriers in Drug Design」, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987;およびD. Fleisher, S. RamonおよびH. Barbra, 「Improved oral drug delivery: solubility limitations overcome by the use of prodrugs」, Advanced Drug Delivery Reviews (1996) 19(2) 115-130(各々出典明示により本明細書に組み入れる)に記載されている。
プロドラッグは、かかるプロドラッグを患者に投与した場合に、式(I)で示される化合物をインビボで放出するいずれもの共有結合担体である。プロドラッグは、一般的には、官能基を修飾することにより調製することができ、かかる修飾は、慣用的な操作により、またはインビボにて開裂し、親化合物を与える。プロドラッグは、例えば、ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基がいずれかの基に結合し、患者の体内に投与された場合に開裂して、ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基を形成する本発明の化合物を含む。かくして、プロドラッグの代表的な例としては、(限定するものではないが)式(I)で示される化合物のアルコール、スルフヒドリルおよびアミン官能基の酢酸、ギ酸および安息香酸誘導体が挙げられる。さらに、カルボン酸(−COOH)である場合、エステル、例えばメチルエステル、エチルエステル等を用いることもできる。エステルは、それ自体で活性であるか、および/またはヒトのインビボ条件下で加水分解されることができる。適当な医薬上許容されるインビボで加水分解可能なエステル基は、ヒトの体内で容易に分解して、親酸またはその塩を放出するものである。
以後、本発明の化合物と言及する場合、式(I)で示される化合物およびその医薬上許容される誘導体を含む。
立体異性体に関して、式(I)で示される化合物は、1個以上の不斉炭素原子を有する。一般式(I)において、立体のくさび形結合は、結合が紙面の上部にあることを示す。破線の結合は、結合が紙面の下にあることを示す。波線の結合
Figure 2008519787
は、結合が紙面の上または下のいずれであってもよいことを示す。かくして、Rが式(IC)で示される基である場合、本発明は、4’’炭素でのエピマーおよびそれらの混合物の両方を含む。
分子上の置換基は、1個またはそれ以上の不斉炭素原子を有していてもよいことは明らかだろう。かくして、構造式(I)で示される化合物は、個々のエタンチオマーまたはジアステレオマーを生じうる。すべてのかかる異性体形態は、その混合物も含め、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物がアルケニル基を含有する場合、cis(Z)およびtrans(E)異性体もまた生じうる。本発明は、本発明の化合物の個々の立体異性体、および、適当な場合、個々の互変異性体形態も、それらの混合物も含め、含む。
ジアステレオマーまたはcisおよびtrans異性体の分離は、慣用的な技法、例えば、分別結晶、クロマトグラフィーまたはHPLCにより行うことができる。薬剤の立体異性体の混合物も、適宜、対応する光学的に純粋な中間体から調製するか、あるいは対応する混合物の適当なキラル支持体を用いるHPLCにより分割することにより、あるいは、対応する混合物を適当な光学活性酸または塩基と反応させることにより形成するジアステレオマー塩の分別結晶により調製することができる。
式(I)で示される化合物は、結晶形態であっても、アモルファス形態であってもよい。さらに、構造式(I)で示される化合物の結晶形態のいくつかは、多形体で存在することができ、本発明に含まれる。
がヒドロキシル保護基である化合物は、一般的に、式(I)で示される別の化合物の調製用の中間体である。
OR基が保護ヒドロキシル基である場合、これは、慣用的には、エーテルまたはアシルオキシ基である。特定の適当なエーテル基の例としては、Rがトリアルキルシリル(すなわち、トリメチルシリル)である化合物を含む。OR基がアシルオキシ基である場合、適当なR基の例としては、アセチルまたはベンゾイルが挙げられる。
13が、
Figure 2008519787
である場合、−U14基は、典型的には、ピペリジン環の3または4位に結合している。
「アルキル」なる用語は、基または基の一部として本明細書で用いられる場合、特定の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖炭化水素鎖を意味する。例えば、C1−10アルキルは、少なくとも1個、多くて10個の炭素原子を含有する、直鎖または分枝鎖アルキルを意味する。「アルキル」なる用語の例としては、本明細書で用いられる場合、限定するものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、イソブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニルおよびデシルが挙げられる。C1−4アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルまたはt−ブチルが好ましい。
「C3−7シクロアルキル」基は、本明細書で用いられる場合、3〜7個の炭素原子の非芳香族単環式炭化水素環、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルを意味する。
「アルコキシ」なる用語は、本明細書で用いられる場合、特定の個数の炭素原子を含有する、直鎖または分枝鎖アルコキシ基を意味する。例えば、C1−6アルコキシは、少なくとも1個、多くて6個の炭素原子を含有する、直鎖または分枝鎖アルコキシを意味する。「アルコキシ」なる用語の例としては、本明細書で用いられる場合、限定するものではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、プロプ−2−オキシ、ブトキシ、ブト−2−オキシ、2−メチルプロプ−1−オキシ、2−メチルプロプ−2−オキシ、ペントキシおよびヘキシルオキシが挙げられる。C1−4アルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、プロプ−2−オキシ、ブトキシ、ブト−2−オキシまたは2−メチルプロプ−2−オキシが好ましい。
「アルケニル」なる用語は、基または基の一部として本明細書で用いられる場合、特定の数の炭素原子を含有し、少なくとも1個の二重結合を含有する、直鎖または分枝鎖炭化水素鎖を意味する。例えば、「C2−6アルケニル」は、少なくとも2個、多くて6個の炭素原子を含有し、少なくとも1個の二重結合を含有する、直鎖または分枝鎖アルケニルを意味する。同様に、「C3−6アルケニル」は、少なくとも3個、多くて6個の炭素原子を含有し、少なくとも1個の二重結合を含有する、直鎖または分枝鎖アルケニルを意味する。「アルケニル」なる用語の例としては、本明細書で用いられる場合、限定するものではないが、エテニル、2−プロペニル、3−ブテニル、2−ブテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、3−メチル−2−ブテニル、3−メチルブト−2−エニル、3−ヘキセニルおよび1,1−ジメチルブト−2−エニルが挙げられる。−O−C2−6アルケニルの形態の基において、二重結合は、好ましくは、酸素に隣接しないことは明らかだろう。
「アルキニル」なる用語は、一の基または他の基の一部として本明細書で用いられる場合、特定の数の炭素原子を含有し、少なくとも1個の三重結合を含有する、直鎖または分枝鎖炭化水素鎖を意味する。例えば、「C3−6アルキニル」は、少なくとも3個、多くて6個の炭素原子を含有し、少なくとも1個の三重結合を含有する、直鎖または分枝鎖アルキニルを意味する。「アルキニル」なる用語の例としては、本明細書で用いられる場合、限定するものではないが、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、1−ペンチニルおよび3−メチル−1−ブチニルが挙げられる。
「アリール」なる用語は、本明細書で用いられる場合、芳香族炭素環基、例えばフェニル、ビフェニルまたはナフチル、例えばフェニルを意味する。
「ヘテロアリール」なる用語は、本明細書で用いられる場合、特記しない限り、窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有し、少なくとも1個の炭素原子を含有し、単環および二環系を含む、5〜10員の芳香族ヘテロサイクルを意味する。ヘテロアリール環の例としては、限定するものではないが、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニル、トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾキサゾリル、1,3−ベンゾジオキサゾリル、インドリル、ベンゾチアゾリル、フリルピリジン、オキサゾールピリジルおよびベンゾチオフェニルが挙げられる。
「5または6員のヘテロアリール」なる用語は、本明細書で用いられる場合、一の基または他の基の一部として、酸素、窒素および硫黄から独立して選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、単環式5または6員の芳香族ヘテロサイクルを意味する。例としては、限定するものではないが、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ピリミジニルおよびトリアジニルが挙げられる。
「9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリール」なる用語は、本明細書で用いられる場合、一の基または他の基の一部として、酸素、窒素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールを意味する。例としては、限定するものではないが、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾキサゾリル、1,3−ベンゾジオキサゾリル、インドリル、ベンゾチアゾリル、フリルピリジン、オキサゾールピリジルおよびベンゾチオフェニルが挙げられる。
「ヘテロサイクリル」なる用語は、本明細書で用いられる場合、特記しない限り、酸素、窒素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、モノサイクリックまたはビサイクリック3〜10員の飽和または非芳香族、不飽和炭化水素環を意味する。好ましくは、ヘテロサイクリル環は、5または6の環原子を有する。ヘテロサイクリル基の例としては、限定するものではないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリノ、テトラヒドロピラニルおよびチオモルホリノが挙げられる。
「5または6員のヘテロサイクリック基」なる用語は、一の基または基の一部として本明細書で用いられる場合、酸素、窒素および硫黄から独立して選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有する、単環式5または6員の飽和炭化水素環を意味する。かかるヘテロサイクリル基の例としては、限定するものではないが、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリノ、テトラヒドロピラニルおよびチオモルホリノが挙げられる。
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子を意味する。
「置換されていてもよいフェニル」、「置換されていてもよいフェニルまたはベンジル」、「置換されていてもよい5または6員のヘテロアリール」、「置換されていてもよい9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリール」または「置換されていてもよい5または6員のヘテロサイクリック基」なる用語は、本明細書で用いられる場合、ハロゲン、C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アミノ、C1−4アルキルアミノまたはジC1−4アルキルアミノ、フェニルおよび5または6員のヘテロアリールから独立して選択される1〜3個の基により置換されている基を意味する。
当業者には明らかなように、式(I)で示される化合物は、抗菌活性を有し、4’’位にヒドロキシ基またはアミノ基を有するクラジノースを含有する、エリスロマイシンAから誘導される、公知の14および15員のマクロライドの誘導体である。本発明にしたがって誘導されうる14および15員のマクロライドは、例えば、以下のもの:
アジスロマイシン、
11−O−メチル−アジスロマイシン、
アジスロマイシン11,12−カルボネート、
6−O−メチルエリスロマイシンA、
6−O−メチルエリスロマイシンA9−オキシム、
6−O−メチルエリスロマイシンA9−O−アルキル−オキシム、
エリスロマイシン9−オキシム、
エリスロマイシン9−O−アルキル−オキシム、
エリスロマイシン11,12−カルボネート、
エリスロマイシン9−オキシム11,12−カルボネート、
6−O−メチル−11−デオキシ−11−アミノ−エリスロマイシンA11,12−カルバメート、
(9S)−9−ジヒドロ−エリスロマイシン、および
(9S)−9−ジヒドロ−エリスロマイシン9,11−エチリデンアセタール
を含み、上記マクロライドは、4’’ヒドロキシル基がアミノ基により置換され、4’’位に(R)、(S)または(R,S)立体化学を有するマクロライドを与える。
式(I)で示される化合物において、式(IE)で示されるヘテロサイクリック基(R14)は、リンカー基を介して、14または15員のマクロライドの4’’位に結合している。本発明に用いるのに適したリンカー基は、例えば、以下の:
−OC(O)(CHNH(CHS−;および
−OC(O)(CHNH(CHS(O)
が挙げられる。
Aの代表的な例としては、−C(O)−、−N(R)−CH−および−C(=NR10)−が挙げられる。
の代表的な例としては、
Figure 2008519787
が挙げられる。
の代表的な例としては、水素が挙げられる。
の代表的な例としては、水素およびC1−4アルキル、例えば水素およびメチル、例えば、水素が挙げられる。
一の具体例において、RおよびRはヒドロキシであるか、またはRおよびRは、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519787
[式中、Vは、−CH−、−CH(CN)−、−O−、−N(R17)−または−CH(SR17)−から選択される二価ラジカルである]
を有する、環状基を形成する。さらなる具体例において、RおよびRはヒドロキシである。
の代表的な例としては、水素が挙げられる。
の代表的な例としては、C1−4アルキル、例えばメチルが挙げられる。
一の具体例において、R11およびR12は、各々独立して、水素またはC1−6アルキルである。さらなる具体例において、R11およびR12の1個は水素であり、他方はメチルである。
13の代表的な例としては、−OC(O)(CH14が挙げられる。
14の代表的な例としては、下記式:
Figure 2008519787
を有するヘテロサイクリック基が挙げられる。
一の具体例において、R15は水素である。
一の具体例において、R17は水素である。
21の代表的な例としては、水素および−OR29により置換されていてもよいC1−4アルキル、例えば、水素および−OR29により置換されていてもよいメチルが挙げられる。
一の具体例において、R22は、−C(O)OR31、−C(O)NHR31または−C(O)CHNOである。
22の代表的な例としては、−C(O)OR31が挙げられる。
29の代表的な例としては、C1−4アルキル、例えばメチルが挙げられる。
31の代表的な例としては、水素が挙げられる。
35の代表的な例としては、水素が挙げられる。
一の具体例において、Uは−W(CHX−または−W(CH−である。
の代表的な例としては、−W(CHX−が挙げられる。
Vの代表的な例としては、−O−が挙げられる。
Wの代表的な例としては、−N(R35)−が挙げられる。
Xの代表的な例としては、−S(O)−が挙げられる。
dの代表的な例としては、2である。
gの代表的な例としては、1である。
rの代表的な例としては、2である。
uの代表的な例としては、0および2である。
本発明は、上記した具体例および代表例のすべての組合せを範囲に含むことは理解されるだろう。また、本発明は、特定の基またはパラメータ、例えばR、R18、R19、R20、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R32、R33、R34、R35、h、i、j、k、m、n、pおよびuが、一またはそれ以上存在しうる式(I)で示される化合物を包含することも理解できるだろう。かかる化合物において、各々の基またはパラメータは、記載のものから独立して選択されることは明らかだろう。
本発明の化合物は、以下の化合物:
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−アジスロマイシン−11,12−カルボネート、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−オキシム、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)スルホニル]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)スルホニル]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)スルホニル]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−メトキシン、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)スルホニル]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(*)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−l)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(*)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{[2−(2−{2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}オキシ(エチルアミノ))]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}アミノ)]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{[2−(2−{2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}オキシ(エチルアミノ))]カルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}アミノ)]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}アミノ)]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA(9E)−オキシム、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}メチルアミノ)]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}メチルアミノ)]エチル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}エチルアミノ)]エチル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム、
4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム、
4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−オキシム、
4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−シアノメチルオキシム、
4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム、
4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム、
4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ−[3,2,1−ij]−キノリン−8−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ−[3,2,1−ij]−キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン、
4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−オキシム、および
4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−シアノメチルオキシム、
およびその医薬上許容される誘導体を含む。
本発明の特別な化合物は:
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−アジスロマイシン−11,12−カルボネート、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−オキシム、
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム、および
4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(*)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−l)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
およびその医薬上許容される誘導体を含む。
1種またはそれ以上の本発明の化合物は、臨床的病原微生物に対する、広範なスペクトルの抗微生物活性、特に抗菌活性を示す。標準的なマイクロタイターブロス連続希釈試料を用いて、1種またはそれ以上の本発明の化合物が、様々な病原性微生物対して有用なレベルの活性を示すことが見出された。例えば、本発明の化合物は、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptopococcus pneumoniae)、モラクセラ・カタラーリス(Moraxella catarrhalis)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)、エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus faecalis)、クラミジア・ニューモニエ(Chlamydia pneumoniae)、マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)およびレジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)の株に対して活性でありうる。また、本発明の化合物は、耐性株、例えばエリスロマイシン耐性株に対して活性でありうる。かくして、例えば、本発明の化合物は、ストレプトコッカス・ニューモニエ、ストレプトコッカス・ピオゲネスおよびスタフィロコッカス・アウレウスのエリスロマイシン耐性株に対して活性でありうる。
したがって、本発明の化合物は、ヒトおよび動物における、病原性微生物、特に細菌により引き起こされる種々の疾患の治療に用いることができる。治療に言及する場合、急性の治療および予防ならびに確立した兆候の緩和を含むことは明らかだろう。
本発明の化合物は、同じ細菌の異なる株に対して異なるレベルの抗菌活性を有しうる。
かくして、本発明の他の態様により、治療において用いるための式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体を提供する。
本発明のさらなる態様により、ヒトまたは動物における全身性または局所性細菌感染症の治療または予防に用いるための、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体を提供する。
本発明のさらなる態様により、ヒトまたは動物の全身性または局所性細菌感染症の治療または予防において用いるための医薬の製造における、式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体の使用を提供する。
本発明のさらに別の態様において、ヒトまたは非ヒト動物の細菌感染症の治療方法であって、かかる治療を必要とする対象に、有効量の式(I)で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体を投与することを含む方法を提供する。
感染症は、限定するものではないが、軟組織、例えば皮膚の感染症、例えば、座瘡または膿痂疹を含む。
治療において用いる場合、本発明の化合物は、化合物そのままとして投与することができるが、活性成分は医薬処方として存在することが好ましく、例えば、薬剤は、意図する投与経路および標準的な薬務に関連して選択される適当な医薬賦形剤、希釈剤または担体との混合物である。
したがって、一の態様において、本発明は、本発明の化合物またはその医薬上許容される誘導体を、医薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と一緒に含む、医薬組成物または処方を提供する。賦形剤、希釈剤および/または担体は、処方の他の成分と適合し、その受容者に悪影響を及ぼさないという意味で、「許容され」なければならない。
他の態様において、本発明は、治療、特に抗菌化合物により緩和されやすい症状を患っているヒトおよび動物対象の治療において用いるための、活性成分として、本発明の化合物またはその医薬上許容される誘導体を、医薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と一緒に含む医薬組成物を提供する。
他の態様において、本発明は、治療的に有効な量の本発明の化合物および医薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体(それらの組合せを含む)を含む、医薬組成物を提供する。
さらに、本発明は、本発明の化合物またはその医薬上許容される誘導体を、医薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と混合することを含む、医薬組成物の製造方法を提供する。
本発明の化合物は、ヒトまたは獣医用医薬において用いるためのいずれもの慣用的な方法により投与するために処方することができ、したがって、本発明は、ヒトまたは獣医用医薬での使用に適した本発明の化合物を含む医薬組成物をその範囲内に含む。かかる、組成物は、1種またはそれ以上の賦形剤、希釈剤および/または担体を用いて、慣用的な手法で用いるために提供されうる。治療的使用に許容される賦形剤、希釈剤および担体は、医薬の分野でよく知られており、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co. (A. R. Gennaro edit. 1985)に記載されている。医薬賦形剤、希釈剤および/または担体の選択は、意図する投与経路および標準的な薬務に関係して選択することができる。医薬組成物は、賦形剤、希釈剤および/または担体として、またはそれに加えて、いずれもの適当な結合剤、滑沢剤、懸濁化剤、コーティング剤、可溶化剤を含みうる。
保存剤、安定化剤、染料およびフレーバー剤も、医薬組成物に含まれうる。保存剤の例としては、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸およびp−ヒドロキシ安息香酸のエステルが挙げられる。酸化防止剤および懸濁化剤もまた用いることができる。
いくつかの具体例に関して、本発明の薬剤は、シクロデキストリンと組み合わせても用いることができる。シクロデキストリンは、薬剤分子と包接および非包接複合体を形成することが知られている。薬剤−シクロデキストリン複合体の形成により、薬剤の溶解度、溶出速度、生物学的利用能および/または安定特性が修飾されうる。薬剤−シクロデキストリン複合体は、一般的に、ほとんどの剤形および投与経路に対して有効である。薬剤との複合体形成に関する別法として、シクロデキストリンは、補助添加剤、例えば担体、希釈剤または可溶化剤として用いることもできる。アルファ−、ベータ−およびガンマ−シクロデキストリンが最も一般的に用いられており、適当な例が、WO91/11172、WO94/02518およびWO98/55148に記載されている。
本発明の化合物は、錠剤処方および他の処方型に適した粒度を得るために、湿式粉砕のような、公知の粉砕方法により粉砕することができる。本発明の化合物の微粉化(ナノ粒子)製剤は、当該分野で公知の方法により調製することができる。例えば、国際特許出願WO02/00196(SmithKline Beecham)を参照。
投与(デリバリー)経路は、限定するものではないが、経口(例えば、錠剤、カプセルまたは摂取可能溶液として)、局所、粘膜(例えば、鼻腔スプレーまたは吸入用エアロゾル)、鼻腔、局所(例えば、注射可能形態による)、胃腸、髄腔内、腹腔内、筋肉内、静脈内、子宮内、眼球内、皮内、頭蓋内、気管内、膣内、脳室内、大脳内、皮下、眼(硝子体内または前房内を含む)、経皮、直腸、口腔、硬膜外および舌下の1種またはそれ以上を含む。
個々のデリバリーシステムに応じて、異なる組成物/処方要求が存在しうる。一例として、本発明の医薬組成物は、ミニポンプを用いて、または粘膜経路、例えば、鼻腔スプレーまたは吸入用エアロゾルまたは摂取可能溶液によりデリバリーすることができ、あるいは組成物をデリバリー用注射可能溶液として、例えば静脈内、筋肉内または皮下経路によりデリバリーすることができる。別法として、処方は、両方の経路によりデリバリーされるように設計することができる。
薬剤が胃腸粘膜を介する粘膜デリバリーを意図する場合、胃腸管を通過する間安定でいることができなければならず、例えば、タンパク質分解に対して耐性があり、酸性pHで安定であり、胆汁の界面活性作用に対して耐性でなければならない。
適当な場合、医薬組成物は、吸入により、坐剤またはペッサリーの形態で;局所的に、ローション、溶液、クリーム、軟膏または散布剤の形態で;経皮的に、例えば皮膚パッチを用いることにより;経口的に、賦形剤、例えばスターチまたはラクトースを含有する錠剤の形態で、単独または賦形剤と混合したカプセルまたはアビュール(ovule)の形態で;フレーバー剤または着色剤を含有するエリキシル、溶液または懸濁液の形態で;非経口処方として、例えば、静脈内、筋肉内または皮下に注入することにより投与することができる。非経口投与に関して、組成物は、他の物質、例えば、溶液を血液に対して等張性にするのに十分な塩またはモノサッカライドを含有していてもよい滅菌水溶液の形態で最もよく用いられる。口腔内または舌下投与に関して、組成物は、慣用的な手法により処方することができる、錠剤またはロゼンジの形態で投与することができる。
本発明の組成物は、特に、非経口、経口、口腔、直腸、局所、埋め込み、眼、鼻または泌尿生殖器での使用用に処方された形態を含む。いくつかの適用に関しては、本発明の薬剤は、全身性投与され(例えば、経口、口腔内、舌下)、より好ましくは経口投与される。したがって、好ましくは、薬剤は経口デリバリーに適した形態である。
本発明の化合物が非経口投与される場合、かかる投与の例としては、1つまたはそれ以上の静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内または皮下投与および/または注入法が挙げられる。
非経口投与に関して、化合物は、他の物質、例えば、溶液を血液に対して等張性にするのに十分な塩またはグルコースを含有する、滅菌水溶液の形態が最もよく用いられる。水溶液は、要すれば、十分に緩衝化(好ましくは、pH3〜9に)緩衝されるべきである。滅菌条件下での適当な非経口処方の調製は、当業者によく知られた標準的な医薬的技法により容易に行われる。
本発明の化合物は、注入(例えば、静脈内ボーラス注射により、または筋肉内、皮下または髄腔内経路により)用のヒトまたは獣医用医薬に用いるために処方することができ、要すれば保存剤と共に、アンプルまたは他の単位用量容器に単位剤形で、あるいは、複数回投与用容器にて提供されうる。注射用組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁液、溶液またはエマルジョンの形態であってもよく、処方剤、例えば懸濁化剤、安定化剤、可溶化剤および/または分散剤を含有してもよい。別法として、活性成分は、使用前に、滅菌ビヒクル、例えば滅菌、発熱物質不含水で復元する、滅菌粉末形態であってもよい。
本発明の化合物は、即時−、遅延−、修飾−、持続−、パルス−または制御放出用の、フレーバー剤または着色剤を含有していてもよい、錠剤、カプセル、アビュール、エリキシル、溶液または懸濁液の形態で投与することができる(例えば、経口または局所)。
また、本発明の化合物は、経口または口腔内投与に適した形態、例えば、所望によりフレーバー剤または着色剤を含んでいてもよい、溶液、ゲル、シロップ、口内洗浄剤または懸濁液、あるいは使用前に水または他の適当なビヒクルで復元する乾燥粉末の形態で、ヒトまたは獣医用に提供されうる。固体組成物、例えば錠剤、カプセル、ロゼンジ、トローチ、ピル、ボーラス、粉末、ペースト、顆粒、ブリットまたは予混合製剤も用いることができる。経口で使用する固体および液体組成物は、当該分野でよく知られた方法により調製することができる。また、かかる組成物は、固体形態でも、液体形態であってもよい、1種またはそれ以上の医薬上許容される担体および賦形剤を含みうる。
本発明のいくつかの化合物は、他のものよりも特定の型の処方/投与経路での使用により適している。
錠剤は、賦形剤、例えば微結晶セルロース、ラクトース、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウムおよびグリシン、崩壊剤、例えばスターチ(好ましくは、コーン、ポテトまたはタピオカでんぷん)、ナトリウムスターチグリコレート、クロスカルメロースナトリウムおよびある種の複合シリケートおよび造粒結合剤、例えばポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、シュークロース、ゼラチンおよびアカシアを含みうる。
加えて、滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、グリセリルベヘネートおよびタルクも含まれうる。
また、同様の型の固体組成物は、ゼラチンカプセルにおける充填剤としても用いることができる。これに関して好ましい賦形剤は、ラクトース、スターチ、セルロース、乳糖または高分子量ポリエチレングリコールを含む。水溶性懸濁液および/またはエリキシルに関して、薬剤は、種々の甘味剤またはフレーバー剤、着色剤または染料、乳濁化剤および/または懸濁化剤および希釈剤、例えば水、エタノール、プロピレングリコールおよびグリセリンおよびそれらの組合せと組み合わせることができる。
また、本発明の化合物は、活性成分と医薬上許容される担体または賦形剤との溶液、懸濁液または分散液のような、液体ドレンチの形態で経口投与することができる。
また、本発明の化合物は、例えば、ヒトおよび獣医用医薬に用いられる慣用的な坐剤基剤を含有する坐剤として、または慣用的なペッサリー基剤を含有するペッサリーとして処方されてもよい。
本発明の化合物は、ヒトおよび獣医用医薬に使用するための、軟膏、クリーム、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、シャンプー、粉末(スプレーまたは散布剤を含む)、ペッサリー、タンポン、スプレー、ディップ(dip)、エアロゾル、滴剤(例えば、目、耳または鼻滴剤)またはポア−オン(pour−on)の形態である局所投与用の処方することができる。
皮膚への局所投与に関して、本発明の薬剤は、例えば1種またはそれ以上の:鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水の混合物に懸濁または溶解させた活性化合物を含有する処方することができる。
別法として、例えば、1種またはそれ以上の鉱油、ソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコール、流動パラフィン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水との混合物中に懸濁または溶解した適当なローションまたはクリームとして処方することができる。
また、化合物は、例えば、スキンパッチを用いることにより、皮膚または経皮投与することができる。
眼への使用に関して、化合物は、等張性、pH調整、滅菌セイライン中の微粒懸濁液として、または、好ましくは、等張性、pH調節、滅菌セイラインの溶液として、所望により、保存剤、例えば塩化ベンジルアルコニウムと一緒に、処方することができる。別法として、これらは、ワセリンのような軟膏として処方することができる。
上記したように、本発明の化合物は、鼻腔内または吸入により投与することができ、乾燥粉末吸入または適当な推進剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、ヒドロフルオロアルカン、例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFA134AT’’’’)または1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFA227EA)、二酸化炭素または他の適当なガスを用いる、加圧容器、ポンプ、スプレーまたは噴霧器からのエアロゾルスプレー投与の形態で慣用的にデリバリーされる。加圧エアロゾルの場合、投与単位は、一定量をデリバリーするバルブにより計量することができる。加圧容器、ポンプ、スプレーまたは噴霧器は、例えば、付加的に、滑沢剤、例えばソルビタントリオレアートを含有していてもよい、エタノールおよび溶媒としての推進剤の混合物を用いる、活性成分化合物の溶液または懸濁液を含有しうる。
吸入器に用いるカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンから作られる)は、化合物および適当な粉末基剤、例えばラクトースまたはスターチの粉末混合物を含有して処方することができる。
吸入による肺への局所投与に関して、本発明の化合物は、噴霧器によりヒトまたは獣医用医薬用としてデリバリーすることができる。
また、本発明の化合物は、他の治療剤と組み合わせて用いることができる。かくして、本発明は、さらなる態様において、本発明の化合物またはその医薬上許容される誘導体とさらなる治療剤を含む組合せを提供する。
治療において用いるのに必要な本発明の化合物の量は、治療する症状の性質および患者の年齢および状態により変化し、最終的には、主治医の判断によることは明らかだろう。
本発明の化合物またはその医薬上許容される誘導体が、同じまたは異なる病態に対して活性である第2の治療剤と組み合わせて用いられる(例えば、他の活性成分、例えば、要すればコルチコステロイドおよび抗真菌剤と一緒に局所投与する)場合、各々の化合物の投与量は、化合物を単独で用いる場合に要求される量と異なってもよい。適当な投与量は、当業者には明らかだろう。
上記した組み合わせは、有利には、医薬処方の形態で用いることができ、かくして、上記した組合せと医薬上許容される担体または賦形剤とを一緒に含む医薬処方もまた、本発明のさらなる態様を構成する。かかる組合せにより個々の成分は、慣用的な経路により、連続してまたは同時に投与することができる。
連続で投与する場合、本発明の化合物または第2の治療剤は、どちらを先に投与してもよい。投与が同時である場合、組合せは、同一の医薬組成物または別個の医薬組成物のいずれでも投与することができる。
同じ処方に組み合わせる場合、2つの化合物は、お互いにおよび処方の他の成分に対して安定かつ適合しなければならないことは明らかだろう。別個に処方される場合、これらは、有利な処方、当該分野においてかかる化合物に関して知られている方法により提供することができる。
組成物は、0.01〜99%の活性成分を含有していてもよい。局所投与に関しては、例えば、組成物は、一般的には、0.01〜10%、より好ましくは0.01〜1%の活性成分を含有するだろう。
典型的には、医師は、個々の対象に最も適した実際の投与量を決定するだろう。特定の固体に対する特定の投与量レベルおよび投与の回数は、使用する特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用期間、年齢、体重、健康状態、性別、食習慣、投与の形態および回数、排泄率、薬剤の組合せ、特定の症状の重症度および個々の治療経験の特性を含む種々の因子に応じて変化しうる。
ヒトへの経口または非経口投与に関して、薬剤の1日の投与量レベルを、単回投与してもよく、分割して投与してもよい。
全身性投与に関して、成人の治療に用いられる1日の投与量は、2〜100mg/kg体重、好ましくは5〜60mg/kg体重の範囲であり、これは、例えば、投与経路および患者の症状に応じて、1〜4日用量で投与することができる。組成物が投与単位を含む場合、個々のユニットは、好ましくは、200mg〜1gの活性成分を含有するだろう。治療期間は、任意の日数というよりむしろ応答速度により影響される。
一般式(I)で示される化合物およびその医薬上許容される誘導体は、以下に記載する一般的な方法により調製することができ、該方法は、さらなる本発明の態様を構成する。以下の記載において、R〜R35、U、U、V、W、X、Y、Z、d、e、f、g、h、i、j、k、m、n、p、q、r、s、tおよびu基は、特記しない限り、式(I)で示される化合物に関する記載と同意義である。
1z14z、U2z14z、X14zおよびR14z基は、式(I)に記載したU14、U14、XR14およびR14と同意義であるか、U14、U14、XR14およびR14に変換可能な基である。U1z14z、U2z14z、X14zまたはR14z基のU14、U14、XR14またはR14基への変換は、典型的には、以下に記載の反応間、保護基を必要とする。かかる基の保護方法および得られた保護誘導体を開裂する方法は、包括的に議論されており、例えば、T.W. Greene and P.G.M Wuts in Protective Groups in Organic Synthesis 2nd ed., John Wiley & Son, Inc 1991 および P.J. Kocienski in protecting groups, Georg Thieme Verlag 1994(出典明示により本明細書に組み入れる)に記載されている。適当なアミノ保護基の例としては、アシル型保護基(例えば、ホルミル、トリフルオロアセチルおよびアセチル)、芳香族ウレタン型保護基(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)および置換Cbz、および9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc))、脂肪族ウレタン保護基(例えば、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、イソプロピルオキシカルボニルおよびシクロヘキシルオキシカルボニル)およびアルキル型保護基(例えば、ベンジル、トリチルおよびクロロトリチル)が挙げられる。適当な酸素保護基の例としては、例えばアルキルシリル基、例えばトリメチルシリルまたはtert−ブチルジメチルシリル;アルキルエーテル、例えばテトラヒドロピラニルまたはtert−ブチル;またはエステル、例えばアセテートが挙げられる。ヒドロキシ基は、例えば、無水酢酸、無水安息香酸またはトリアルキルシリルクロライドと、非プロトン性溶媒中で反応させることにより保護することができる。非プロトン性溶媒の例としては、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
一般式(I)で示される化合物およびその誘導体は、当該分野で公知の慣用的な方法により精製することができる。例えば、化合物は、酸、例えばギ酸の水溶液と、有機共溶媒、例えばアセトニトリルまたはメタノールを用いるHPLCにより精製することができる。
本発明一の具体例において、R13が−OC(O)(CH14であり、dが2〜5の整数である式(I)で示される化合物は、Rがヒドロキシ保護基であってもよい式(II)で示される4’’ヒドロキシ化合物を、カルボン酸(III)の適当な活性化および保護誘導体と反応させ、要すれば、ヒドロキシル保護基Rを除去し、U1z14z基をU14基に変換することにより調製することができる。
Figure 2008519787
13が−NHC(O)(CH14であり、dが2〜5の整数である、式(I)で示される化合物は、式(IIA)で示される4’’アミン化合物と、式(IIIA)で示されるカルボン酸化合物またはその適当な活性化および保護誘導体とを反応させ、ついで、要すれば、U1z14z基をU14に変換することにより調製することができる。
Figure 2008519787
式(III)または(IIIA)で示されるカルボキシル基の適当な活性化誘導体は、対応するハロゲン化アシル、混合無水物または活性化エステル、例えばチオエステルを含む。反応は、好ましくは、適当な非プロトン性溶媒、例えばハロ炭化水素(例えば、ジクロロメタン)またはN,N−ジメチルホルムアミド中、所望により、第3級有機塩基、例えばジメチルアミノピリジンまたはトリエチルアミンの存在下、または無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム)の存在下、0℃〜120℃の範囲の温度で行われる。式(II)または(IIA)および(III)または(IIIA)で示される化合物も、カルボジイミド、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の存在下で反応することができる。
本発明の他の具体例において、R13が−OC(O)N(R15)(CH14
Figure 2008519787
である、式(I)で示される化合物は、Rがヒドロキシ保護基であってもよく、R36が活性基、例えばイミダゾリルまたはハロゲンである、式(IIB)で示される適当な活性化化合物を、アミン(IV)、(IVA)、(IVB)または(IVC)の適当な保護誘導体と反応させ、ついで、要すれば、ヒドロキシル保護基Rを除去し、U1z14zまたはU2z14z基をU14またはU14に変換することにより調製することができる。
Figure 2008519787
この反応は、好ましくは、適当な非プロトン性溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド中、有機塩基、例えば1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(DBU)の存在下で行うことができる。
本発明の他の具体例において、R13が−O(CH14であり、Uが−W(CHX−または−W(CH−であり、Wが−N(R35)−である、式(I)で示される化合物は、A、RおよびRが適当に保護されていてもよく、d’が1〜4の整数である、式(IIC)で示される4’’アルデヒド化合物を、アミン(V)または(VA)の適当な保護誘導体と反応させ、ついで、要すれば、ヒドロキシル保護基Rを除去し、X14zまたはR14z基をXR14またはR14に変換することにより調製することができる。
Figure 2008519787
還元アミノ化反応は、好ましくは、メタノールおよびDMFのような溶媒中、中性〜弱酸性条件下で行うことができる。適当な還元剤は、例えば、シアノボロヒドリドナトリウムであり、酸性を調節する適当な薬剤は、酢酸および酢酸ナトリウムである。
d’が1である式(IIC)で示される化合物は、適当に保護された式(VI)で示される化合物から、環化的開裂により、例えば、四酸化オスミウムおよび過ヨウ素酸ナトリウムを用いて調製することができる。d’が2である場合、適当に保護された式(VI)で示される化合物を、9−BBNまたは他の適当なボランでヒドロホウ素化し、ついで、過酸化物で処理し、ついで、酸化して、d’が2である式(IIC)で示される化合物を得ることができる。d’が3または4である場合、式(VI)で示される化合物は、適当な官能化オレフィン、例えばブト−2−エン−1,4−ジオールでのオレフィン交差メタセシス(H.E. Blackwell et. al. J. Am. Chem. Soc., 2000, 122, 58-71)に付し、ついで、二重結合を還元し、末端アルコールを酸化して、鎖を伸長することができる。式(VI)で示される化合物は、適当な保護4’’ヒドロキシ化合物のパラジウム触媒アルキル化により、例えば、Aが−C(O)−である場合、2’,11−ビス−シリル化、ついで、12−OHおよびアルコール、例えばメタノールとの相互作用により、9−ケトンをビサイクリックケタールに変換することにより形成することができる。
Figure 2008519787
本発明の他の具体例において、R13が−OC(O)(CH14であり、dが2〜5の整数であり、Uが−W(CHX−であり、Wが−N(R35)−、−O−または−S−である、式(I)で示される化合物は、式(VII):
Figure 2008519787
[dは2〜5の整数であり、Lは適当な脱離基である]
で示される化合物を、Wが−N(R35)−、−O−または−S−であるHU1z14z(VIII)と反応させることにより調製することができる。
同様に、R13が−OC(O)N(R15)(CH14であり、Uが−W(CHX−または−W(CH−であり、Wが−N(R35)−または−S−である式(I)で示される化合物は、式(VIIA):
Figure 2008519787
[dが2〜5の整数であり、Lが適当な脱離基である]
で示される化合物を、Wが−N(R35)−または−S−であるHU1z14z(VIII)と反応させることにより調製することができる。
同様に、R13が−O(CH14であり、Uが−W(CHX−または−W(CH−であり、Wが−N(R35)−または−S−である式(I)で示される化合物は、式(VIIB):
Figure 2008519787
[式中、dは2〜5の整数であり、Lが適当な脱離基である]
で示される化合物を、Wが−N(R35)−または−S−であるHU1z14z(VIII)と反応させることにより調製することができる。
さらに、R13が−NHC(O)(CH14であり、dが2〜5の整数であり、Uが−W(CHX−または−W(CH−であり、Wが−N(R35)−または−S−である式(I)で示される化合物は、式(VIIC):
Figure 2008519787
[式中、dは2〜5の整数であり、Lは適当な脱離基である]
で示される化合物と、Wが−N(R35)−または−S−であるHU1z14z(VIII)との反応により調製することができる。
(VII)、(VIIA)、(VIIB)または(VIIC)および(VIII)間の反応は、好ましくは、ハロ炭化水素(例えば、ジクロロメタン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフランまたはジメトキシエタン)、アセトニトリルまたは酢酸エチル等、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミドまたは1−メチル−ピロリジノンのような溶媒中、塩基の存在下で行われ、ついで、所望により、ヒドロキシル保護基Rを除去し、U1z14z基をU14に変換する。用いることができる塩基の例としては、有機塩基、例えばジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンおよび1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン、ならびに無機塩基、例えば水酸化カリウム、水酸化セシウム、テトラアルキル水酸化アンモニウム、水素化ナトリウムおよび水素化カリウムが挙げられる。この反応に適した脱離基は、ハロゲン化物、(例えば、クロライド、ブロマイドまたはヨウダイド)またはスルホニルオキシ基(例えば、トシルオキシまたはメタンスルホニルオキシ)が挙げられる。
式(VII)および(VIIC)で示される化合物は、Rがヒドロキシル保護基である式(II)または(IIA)で示される化合物を、Lが上記と同意義の適当な脱離基であるカルボン酸HOC(O)(CHL(IX)の適当な活性化誘導体との反応により調製することができる。カルボキシル基の適当な活性化誘導体は、カルボン酸(III)または(IIIA)に関して上記したものと同意義である。反応は、式(II)または(IIA)で示される化合物とカルボン酸(III)または(IIIA)との反応に関して記載した条件を用いて行われる。
本発明の他の具体例において、R13が−O(CH14であり、Uが−O(CHX−または−O(CH−である式(I)で示される化合物は、式(X):
Figure 2008519787
[式中、dは2〜5の整数である]
で示される化合物を、適当な式HU1z14z(VIII)で示される化合物、例えば式(XI):
Figure 2008519787
[式中、Lは適当な脱離基である]
で示される化合物と、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムのような触媒の存在下で反応させることにより調製することができる。
本発明の好ましい具体例において、R13が−OC(O)(CH14であり、dが2であり、Uが上記と同意義であり、Wが−N(R35)−または−S−である式(I)で示される化合物は、Rがヒドロキシル保護基であってもよい式(XII):
Figure 2008519787
で示される化合物と、式HU1z14z(VIII)で示される化合物とのマイケル反応により調製することができる。反応は、適当には、例えばジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−ピロリジノン、ハロ炭化水素(例えば、ジクロロメタン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフランまたはジメトキシエタン)、アセトニトリルまたはアルコール(例えば、メタノールまたはイソプロパノール)のような溶媒中、塩基の存在下で行い、ついで、要すれば、ヒドロキシル保護基Rを除去し、U1z14z基をU14基に変換する。同様に、R13が−OC(O)(CH14であり、dが2であり、Uが上記と同意義であり、Yが−O−である式(I)で示される化合物も、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−ピロリジノン、ハロ炭化水素(例えば、ジクロロメタン)、エーテル(例えば、テトラヒドロフランまたはジメトキシエタン)またはアセトニトリルのような溶媒中、塩基の存在下で調製することができる。
式(I)で示される化合物は、他の式(I)で示される化合物に変換することができる。かくして、例えば、Wが−S(O)−であり、uが1または2である式(I)で示される化合物は、対応するuが0である式(I)で示される化合物を酸化することにより調製することができる。酸化は、好ましくは、過酸、例えばペルオキシ安息香酸を用いて行い、ついで、ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィンで処理する。反応は、適当には、有機溶媒、例えば塩化メチレン中で行われる。例えば、Wが−N(R35)−であり、R35がC1−4アルキルである式(I)で示される化合物は、R35が水素である化合物から、還元アルキル化反応により調製することができる。Yが−N(R35)−であり、R35がアセチルまたはベンゾイルである式(I)で示される化合物は、R35が水素である化合物をアシル化することにより調製することができる。
Aが−C(O)−、−N(R)−CH−または−CH(NR)−であり、RまたはRがヒドロキシであるか、あるいはRおよびRが、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519787
[式中、Vは、−O−および−N(R17)−から選択される二価ラジカルであり、Rは、9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールにより置換されていてもよい、C1−4アルキルまたはC3−6アルケニルである]
を有する環状基を形成する式(II)、(IIA)および(IIB)で示される化合物は、公知の化合物であるか、当業者によく知られた方法と類似の方法により調製することができる。かくして、これらは、EP0307177、EP0248279、WO00/78773およびWO97/42204に記載の方法に従って調製することができる。
Aが−N(CH)CH−であり、RまたはRがヒドロキシであるか、あるいはRおよびRは、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519787
を有する環状基を形成し、Rが水素である式(II)、(IIA)、(IIB)および(IIC)で示される化合物は、公知の化合物であるか、当業者によく知られた方法と類似の方法により調製することができる。かくして、EP0508699、J.Chem. Res. Synop.(1988、第152−153頁)および米国特許第6262030号に記載の方法に従って調製することができる。
Aが−C(=NR10)−であり、RまたはRがヒドロキシであるか、またはRおよびRが、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519787
を有する環状基を形成し、Rが水素である式(II)、(IIA)および(IIB)で示される化合物は、公知の化合物であるか、当業者によく知られた方法と類似の方法により調製することができる。かくして、EP0284203に記載の方法に従って調製することができる。
Aが−C(O)−であり、RおよびRが、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519787
を有する環状基を形成し、Rが水素であり、RがC1−4アルキルである式(II)、(IIA)、(IIB)および(IIC)で示される化合物は、R37がヒドロキシ保護基である式(XIII)で示される化合物の脱カルボキシル化、ついで、保護基RまたはR37を除去することにより調製することができる。
Figure 2008519787
脱カルボキシル化は、リチウム塩、例えば塩化リチウムの存在下、好ましくは、有機溶媒、例えばジメチルスルホキシド中で行われる。
Aが−C(O)−であり、RおよびRが、その間にある原子と一緒になって、下記構造式:
Figure 2008519787
を有する環状基を形成し、RがC1−4アルキルである式(II)、(IIA)、(IIB)および(IIC)で示される化合物は、WO02/50091およびWO02/50092に記載の方法にしたがって調製することができる。
が−W(CHN(R35)−または−W(CH−であり、ここに、Wが−N(R35)−、−O−または−S−である式(III)および(IIIA)で示される化合物は、U1zが上記と同意義であるHU1z14z(VIII)を、R38がカルボキシル保護基であり、Lが適当な脱離基であるR38OC(O)(CHL(XIV)と反応させ、ついで、R38を除去することにより調製することができる。適当なR38カルボキシル保護基は、tert−ブチル、アリルまたはベンジルを含む。
式(III)および(IIIA)で示される化合物は、HU1z14z(VIII)を、アクリロニトリルと反応させ、ついで、ニトリルを酸に加水分解するか、HU1z14z(VIII)をtert−アクリル酸ブチルと反応させ、ついで、tert−ブチル基を除去することにより調製することができる。
が−W(CHX−であり、ここに、Xが−N(R35)−、−O−または−S−である式(VIII)で示される化合物は、Lが適当な脱離基、例えば塩素、フッ素または臭素である式R14zL(XV)で示される化合物を、Xが−N(R35)−、−O−または−S−である式−W(CHX−(XVI)で示される化合物と反応させることにより調製することができる。
13が−O(CH14であり、Uが−W(CHX−または−W(CH−であり、Wが−C(O)N(R35)−である式(I)で示される化合物は、式(XVII):
Figure 2008519787
で示される化合物を、適当なアミン化合物と反応させることにより調製することができる。
特許および特許出願限定するものではないが、本明細書に記載のすべての刊行物は、出典明示により本明細書に組み入れる。
発明を完全に理解するために、以下の実施例を単なる説明として提供する。
実施例
以下の略号:9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンに関して9−BBN、t−ブトキシカルボニルに関してBOC、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンに関してDBU、ジクロロメタンに関してDCM、N,N−ジメチルホルムアミドに関してDMF、ジメチルスルホキシドに関してDMSO、酢酸エチルに関してEtOAc、エタノールに関してEtOH、アセトニトリルに関してMeCN、メタノールに関してMeOH、トリフルオロ酢酸に関してTFA、にテトラヒドロフラン関してTHF、無水硫酸マグネシウムに関してMgSO、無水硫酸ナトリウムに関してNaSO、高速液体クロマトグラフィーに関してHPLC、エナンチオマー過剰率に関してeeおよび強カチオン交換クロマトグラフィーに関してSCXクロマトグラフィーを本明細書において用いる。
実施例
2’−O−アセチル−6−O−メチル−エリスロマイシンAは、J. Org. Chem. 1988, 53, 2340に記載のW. R. Baker らの方法により調製することができ、2’−O−アセチル−アジスロマイシン−11,12−カルボネートは、J. Chem. Res. (S) 1988, 152に記載のS. Djokicらの方法により調製することができる。
エリスロマイシンA(9E)−オキシムは、EP0508726A1に記載のR. R. Wilkeningの方法により調製することができる。
エリスロマイシンA(9E)メトキシンは、J. Chem. Soc. Perkin 2, 1989, 11, 1719-1728に記載のJ.R. Everettらの方法により調製することができる。
6−O−メチルエリスロマイシンA(9E)−オキシムは、米国特許第2003023053号に記載のR.A.Dominguezらの方法により調製することができる。
2’−O−アセチル−アジスロマイシンおよび2’−O−アセチル−アジスロマイシン−11,12−カルボネートは、J. Chem. Res. (S) 1988, 152 に記載のS. Djokicらの方法により調製することができる。
2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−(9E)−O−アセチル−オキシムは、WO2004039822に記載のJ Bergeらの方法により調製することができる。
エリスロマイシンA−(9E)−O−メトキシメチルオキシムは、Journal of Antibiotics., 1991, 44(3), 313-30に記載のGasc, Jean Claudeらの方法により調製することができる。
エリスロマイシンA(9E)−O−(1−メトキシ−1−メチルエチル)−オキシムは、米国特許第4990602号に記載のS. Morimotoらの方法により調製することができる。
エリスロマイシンA(9E)−O−(2−ジエチルアミノエチル)−オキシムは、米国特許第4349545号に記載のS. Gouind Amrieresらの方法により調製することができる。
TFA含有溶出が示される場合、逆相HPLCは、0.1%TFAを含有する水中の、0.1%TFAを含有するMeCNの勾配で溶出するXTerra MS C18カラムの使用を意味する。
中間体1:9−[(2−アミノエチル)チオ]−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩
a)9−フルオロ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸エチル
ジメチルホルムアミド(50mL)中のフルメキン(1.045g、4mmol)、ヨウドエタン(3.1mL、400mL)および炭酸カリウム(2.75g、20mmol)の懸濁液を、70℃で4時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルに予め吸着させ、クロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜5%[9:1 メタノール/20Mアンモニア])により精製して、標題化合物を白色固体として得た(1.1g);ESMS m/z290.3[M+H]
b)9−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチルチオ)−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸エチル
ジメチルスルホキシド(60mL)中の中間体1a(1.1g、3.8mmol)、tert−ブチルN−(2−メルカプトエチル)−カルバメート(2.89mL、17.1mmol)および炭酸カリウム(2.36g、17.1mmol)の懸濁液を、100℃で加熱した。24時間後、反応混合物を冷却し、濾過し、水/ジクロロメタン間で分配した。有機相を分離し、乾燥し、蒸発させた。残渣を、クロマトグラフィー(シリカゲル、100%ヘキサン−100%ジクロロメタン、ついで、ジクロロメタン中0〜3%[9:1 メタノール/20Mアンモニア])により精製して、標題化合物を得た(1.1g);ESMS m/z447.4[M+H]
c)エチル9−(2−アミノエチルチオ)−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩
ジクロロメタン(100mL)中の中間体1b(1.7g、3.8mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(6mL)で処理し、反応物を室温にて1時間撹拌した。溶液を蒸発させ、残渣を水およびジクロロメタン間で分配した。合した有機抽出物を乾燥(MgSO)し、減圧下で濃縮して、標題化合物をベージュの固体として得た(0.92g);ESMS m/z347.3[M+H]
d)9−(2−アミノエチルチオ)−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩
1,4−ジオキサン(20mL)中の中間体1c(0.92g、2.65mmol)の懸濁液を、超音波処理し、ついで、2Mの水酸化ナトリウム(1.46mL)で処理した。反応物を17時間室温にて撹拌した。固体二酸化炭素を加え、反応混合物を濃縮した。残渣を、ジクロロメタン/トリフルオロ酢酸(3mL/3mL)で処理し、逆相HPLCにより精製して標題化合物を白色固体として得た(0.615g);ESMS m/z319.3[M+H]
中間体2:9−[(2−アミノエチル)チオ]−5−(*)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸塩酸塩
a)9−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチルチオ)−5−(*)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸エチル
中間体1b(0.3g、0.67mmol)をヘキサン/酢酸エチル(70:30)で溶出するセルロースの順相キラルhplcに付して、「極性が低い異性体」(0.1g、0.22mmol)を保持時間7分で得た、ee≧99%。
b)9−[(2−アミノエチル)チオ]−5−(*)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸塩酸塩
ジオキサン(4mL)および2Mの塩酸(4mL)中の中間体2a(0.1g、0.22mmol)の混合物を、50℃で加熱した。14時間後、混合物を冷却し、溶媒を蒸発させて、標題化合物(100%)を得た。キラルHPLCは、ee≧98%を示した;ESMS m/z319.3[M+H]
中間体3:9−[(2−アミノエチル)チオ]−5−(*)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸塩酸塩
a)9−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノエチルチオ)−5−(*)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸エチル
中間体1b(0.3g、0.67mmol)を、ヘキサン/酢酸エチル(70:30)で溶出するセルロースの順相キラルHPLCに付して、「極性の高い異性体」(0.1g、0.22mmol)を保持時間8.3分で得た、ee≧99%。
b)9−[(2−アミノエチル)チオ]−5−(*)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸塩酸塩
ジオキサン(4mL)および2Mの塩酸(4mL)中の中間体2a(0.1g、0.22mmol)の混合物を、50℃で加熱した。14時間後、混合物を冷却し、溶媒を蒸発させて、標題化合物を得た(100%)。キラルHPLCはee≧98%を示した;ESMS m/z319.3[M+H]
中間体4:9−[(2−アミノエチル)スルホニル]−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩
a)9−{[2−({[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)エチル]スルホニル}−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸エチル
ジクロロメタン(25mL)中の中間体1a(0.5g、1.12mmol)の溶液を、5℃で、77%3−クロロペルオキシ安息香酸(0.5g、2.24mmol)で処理した。2時間後、さらに酸化剤の一部(0.12g、0.53mmol)を加え、1時間撹拌を続けた。混合物を10%メタビ亜硫酸ナトリウム水溶液(20mL)でクエンチし、有機層を分離し、炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機相を乾燥し、蒸発させて、粗化合物を得た。クロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜3%[9:1 メタノール/20Mアンモニア])により精製して、標題化合物(90%)を得た;ESMS m/z479.3[M+H]
b)9−{[2−({[(1,1−ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}アミノ)エチル]スルホニル}−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸ナトリウム塩
THF(6mL)中の中間体4a(0.375g、0.78mmol)の水溶液を2Mの水酸化ナトリウム(0.63mL、1.26mmol)で処理した。60℃で24時間撹拌した後、混合物を冷却し、固体二酸化炭素を加えた。溶媒を蒸発させて、標題化合物を得た(100%);ESMS m/z451.3[M+H]
c)9−(2−アミノエチルチオ)−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩
ジクロロメタン(3mL)中の中間体4b(0.37g、0.78mmol)の溶液を、トリフルオロ酢酸(3mL)で処理し、反応物を室温にて0.5時間撹拌した。溶液を蒸発させて、標題化合物を得た(100%);ESMS m/z351.2[M+H]
中間体5:4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−オキシム
a)2’−O−アセチルエリスロマイシンA(9E)−アセチルオキシム
ジクロロメタン(130mL)中のエリスロマイシンA(9E)−オキシム(8.5g、1.3)の溶液を、炭酸水素ナトリウム(2.09g)、ついで、無水酢酸(2.35mL)で処理した。一晩、室温にて撹拌した後、混合物をジクロロメタンで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、蒸発させた。粗生成物を酢酸エチル中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で再び洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、蒸発させて、標題化合物を固体として得た。ESMS m/z833.9[M+H
b)2’−O−アセチル−4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−アセチルオキシム
トルエン(200mL)中の中間体5a(8g)、トリエチルアミン(4mL)および3−クロロプロピオニルクロライド(1.37mL)の混合物を、20℃で20時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で蒸発させて濃縮し、ついで、飽和NHCl溶液および酢酸エチル間で分配した。有機相をNaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー[ジクロロメタン中0〜10%(9:1 MeOH/2フラッシュ)]に付して、標題化合物(4.0g)を得た;ESMS m/z887.6[M+H]
c)4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−オキシム
中間体5b(4.0g)をMeOH(200mL)中に溶解し、55℃で20時間、ついで、室温にて72時間撹拌した。溶媒を、減圧下で蒸発させて標題化合物(3.53g)を得た;ESMS m/z803.5[M+H]
中間体6:4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−メトキシン
a)2’−O−アセチルエリスロマイシンA(9E)−メトキシン
ジクロロメタン(70mL)中のエリスロマイシンA(9E)メトキシン(5.7g)の溶液を、トリエチルアミン(2.25mL)、ついで、無水酢酸(1.18mL)で処理した。一晩、室温にて撹拌した後、混合物をジクロロメタンで希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、蒸発させて、標題化合物を固体として得た;ESMS m/z805.8[M+H]。
b)2’−O−アセチル−4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−メトキシン
実施例5bに記載の方法と類似の方法および中間体6a(5.3g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た。ESMS m/z859.8[M+H
c)4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−メトキシン
実施例5cに記載の方法と類似の方法および中間体6b(4.17g)を用いて、標題化合物を白色固体として得た;ESMS m/z817.6[M+H]。
中間体7:4’’−O−プロペノイル−6−O−メチルエリスロマイシンA
a)2’−O−アセチル−4’’−O−プロペノイル−6−O−メチルエリスロマイシンA
ジクロロメタン(20mL)中の2’−O−アセチル−6−O−メチル−エリスロマイシンA(1.1g)の溶液に、ピリジン(1.7mL)および塩化アクリロイル(1.1mL)を0℃で加えた。2時間後、さらにピリジン(1.7mL)および塩化アクリロイル(1.1mL)を加えた。反応混合物を、飽和NHCl溶液(10mL)でクエンチし、ジクロロメタン(3×20mL)で抽出した。有機相を、飽和NaHCO溶液(10mL)、水(10mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濾過し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー[ジクロロメタン中0〜10%(9:1 MeOH/20MNH)]、により精製して、標題化合物を得た(470mg);ESMS m/z844[M+H]
b)4’’−O−プロペノイル−6−O−メチルエリスロマイシンA
中間体7a(1.82g)をMeOH(100mL)中に溶解し、60℃で4時間、ついで、室温にて16時間撹拌した。溶媒を、減圧下で蒸発させ、粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶出:MeOH/DCM/NHOH 5/90/0)により精製して、標題化合物;ESMS m/z802[M+H]を得た。
中間体8:4’’−O−プロペノイル−アジスロマイシン−11,12−カルボネート
a)2’−O−アセチル−4’’−O−プロペノイル−アジスロマイシン−11,12−カルボネート
トルエン(300mL)中の2’−O−アセチル−アジスロマイシン−11,12−カルボネート(10.9g)の溶液を、室温にて、アルゴン雰囲気下で撹拌した。この溶液に、トリエチルアミン(12.66mL)および3−クロロ−プロピオニルクロライド(1.94mL)を10分にわたって2回にわけて加えた。20分後、溶液を飽和NaHCO水溶液(300mL)で希釈し、トルエン(4×80mL)で抽出した。回収した有機相を乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、標題化合物(11.0g)を得た;ESMS m/z872[M+H]
b)4’’−O−プロペノイル−アジスロマイシン−11,12−カルボネート
MeOH(200mL)中の中間体8a(11.0g)の溶液を、室温にて48時間撹拌した。溶媒を、減圧下で蒸発させて標題化合物(9.81g)を得た;ESMS m/z872[M+H]
中間体9:4’’−O−プロペノイル−アジスロマイシン
アセトニトリル(50mL)中の中間体8b(1.3g、1.49mmol)の溶液に、飽和炭酸カリウム水溶液(30mL)を室温にて加えた。得られた混合物を、70℃に8時間加熱した。ついで、混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(4×30mL)で溶出した。合した有機相を乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗生成物を、ジクロロメタン中0〜10%(9:1 MeOH/20MのNH)で溶出するシリカのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体として得た;ESMS m/z872[M+H]
中間体10:4’’−O−プロペノイルエリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム
a)エリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム
ジクロロメタン(25mL)中に5℃で溶解したエリスロマイシンA(9E)−オキシム(10.11g、13.5mmol)の溶液を、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド(0.486g)および2Mの水酸化ナトリウム溶液(25mL)で処理した。得られた混合物を激しく撹拌し、クロロメトキシメタン(1.5mL、20mmol)を一度に加えた。0.75時間後、混合物を、ブライン(50mL)を添加することによりクエンチし、有機物質を、クロロホルム(2×150mL)で抽出した。合した有機相を乾燥し、蒸発させて、粗生成物を得た。酢酸エチルから結晶化して、標題化合物を白色固体として得た;ESMS m/z793.8[M+H]
b)2’−O−アセチルエリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム
ジクロロメタン(20mL)中の中間体10a(3.94g、4.96mmol)の懸濁液を、無水酢酸(0.57g、5.58mmol)で処理した。48時間撹拌した後、水(30mL)を加え、混合物のpHを9〜10に、2Mの水酸化ナトリウム溶液を添加することにより調節した。有機物質をジクロロメタン(2×50mL)で抽出し、合した抽出物を乾燥し、蒸発させて、標題化合物を白色固体として得た;ESMS m/z835.8[M+H]
c)2’−O−アセチル−4’’−O−プロペニルエリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム
トルエン(50mL)およびトリエチルアミン中に溶解した中間体10b(3.8g、4.55mmol)の溶液を、3−クロロプロピオニルクロライド(0.54mL、5.7mmol)で処理した。24時間撹拌した後、混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(2×50mL)で洗浄した。有機相を分離し、乾燥し、蒸発させて、粗生成物を得た。ジクロロメタン中0−10%(9:1 MeOH/2フラッシュ)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体として得た;ESMS m/z889.9[M+H]
d)4’’−O−プロペニルエリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム
メタノール(50mL)中に溶解した中間体10c(1.80g、2.02mmol)の溶液を、50℃で16時間撹拌した。メタノールを蒸発させて、標題化合物(83%)を白色固体として得た;ESMS m/z877.7[M+H]
中間体11:9−({2−[(2−アミノエチル)オキシ]エチル}アミノ)−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸
Figure 2008519787
N−メチル−2−ピロリジノン(0.25mL)中のフルメキン(0.13g、0.5mmol)および{2−[(2−アミノエチル)オキシ]エチル}アミン(0.25mL)の溶液を、200℃で1時間、マイクロ波で処理した。反応混合物を、分取逆相HPLC(MeCN/HO/0.1%HCOH溶出)に付して、標題化合物を黄色油として得た(0.14g).ESMS m/z346.4[M+H]
中間体12:9−[(2−アミノエチル)アミノ]−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸
Figure 2008519787
N−メチル−2−ピロリジノン(0.5mL)中のフルメキン(0.26g、1mmol)および1,2−ジアミノエタン(0.334mL)の溶液を、200℃で0.5時間、マイクロ波で処理した。反応混合物を濃縮し、ついで、分取逆相HPLC(MeCN/HO/0.1%HCOH溶出)に付して、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.15g)。ESMS m/z302.3[M+H]
中間体13:4’’−O−(1−イミダゾリル−カルボニル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA
THF(100mL)中の6−O−メチル−エリスロマイシンA(30g、40.1mmol)を、氷浴で冷却しながら、カルボニルジイミダゾール(16g、97mmol)を滴下して処理した。1時間後、冷却浴を除去した。さらに48時間後、THF(100mL)および水(200mL)を加えて、標題化合物をゆっくりと沈殿させ、これを濾過により回収し、乾燥して、標題化合物を得た(24.7g)。母液をジエチルエーテルで抽出して、さらに8.5gの物質を得、これを、水を含有するTHF溶液から沈殿させて、さらに標題化合物を白色固体として得た(3.92g、総量28.64g);ESMS m/z842[M+H]
中間体14:9−{[2−(エチルアミノ)エチル]チオ}−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸エチルエステル
Figure 2008519787
a)9{([2−tert−ブトキシカルボニル(エチルアミノ)エチル]チオ}−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸エチルエステル
Figure 2008519787
DMF(8mL)中の中間体1b(0.58g、1.25mmol)の溶液に、60%の水素化ナトリウム(0.12g)の懸濁液を加えた。10分後、ヨウドエタン(0.28mL、3.5mmol)を加え、反応混合物を16時間撹拌した。濃縮した後、残渣を10%のクエン酸水溶液およびジクロロメタン間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥し、蒸発させた。残渣を、クロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜2%[9:1 メタノール/20Mのアンモニア])により精製して、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.547g);ESMS m/z475.3[M+H]
b)9−{[2−(エチルアミノ)エチル]チオ}−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸エチルエステル
ジクロロメタン(8mL)中の中間体14a(0.547g、1.15mmol)の溶液を、TFA(3mL)で処理した。0.5時間後、反応混合物を濃縮し、残渣を、ジクロロメタンおよび1Mの炭酸カリウム水溶液間で分配した。有機相を乾燥し、蒸発させて、残渣を、クロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中の0〜5%[9:1 メタノール/20Mアンモニア])により精製して、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.396g);ESMS m/z375.3[M+H]
中間体15:9−[3−(2−アミノエトキシ)プロピル]−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩
a)5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸エチルエステル
2−(R,S)−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン(5.00g)を、2−エトキシメチレン−マロン酸ジエチルエステル(8.10g)と混合した。混合物を130℃で、窒素雰囲気下、2時間撹拌した。ポリリン酸(8.50g)をこの混合物に加え、得られた混合物を、130℃で3時間、窒素雰囲気下で加熱した。水(50mL)を冷却した混合物に加え、ついで、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜2%メタノール)により精製して、標題化合物を得た(4.40g);ESMS m/z272.0[M+H]
b)9−ブロモ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸エチルエステル
中間体15a(2.00g)をDMF(30mL)中に溶解し、N−ブロモスクシニミド(2.60g)を0℃で加えた。混合物を室温にて12時間撹拌した。白色沈殿を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄して、標題化合物(1.60g)を得た;ESMS m/z349.8[M+H]
c)9−ブロモ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸
中間体15b(2.00g)をジオキサン(30mL)中に溶解し、2NのNaOH水溶液(14mL)を加えた。溶液を3時間還流温度で撹拌した。混合物を、20%のクエン酸で酸性化し、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(1.66g);ESMS m/z321.9[M+H]
d)(2−プロプ−2−イニルオキシ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
ジクロロメタン(25mL)中の(2−ヒドロキシエチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.56g)の溶液に、ベンジルトリメチル塩化アンモニウム(0.18g)を加えた。この溶液に、50%のNaOH水溶液(30g)および臭化プロパルギル(1.05mLのトルエン中80%溶液)を加え、混合物を室温にて3時間激しく撹拌した。相を希釈し、分離し、有機相を水(2×15mL)で洗浄し、乾燥し、最終的に、減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜5%メタノール)により精製して、標題化合物を単橙色油として得た(1.53g);ESMS m/z222.4[M+Na]
e)9−[3−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−プロプ−1−イニル]−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸
中間体15c(1.02g)およびヨウ化銅(I)(0.060g)を、DMF(20mL)およびトリエチルアミン(15mL)の混合物中に懸濁させた。懸濁液を、窒素バブリングにより脱気した。30分後、中間体15d(1.01g)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.067g)を、窒素雰囲気下で加え、混合物を100℃で2時間加熱した。この期間の後、ジクロロメタン(100mL)を加え、20%クエン酸水溶液(2×50mL)で洗浄した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜3%メタノール)により精製して、標題化合物を得た(1.73g);ESMS m/z440.9[M+H]
f)9−[3−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノエトキシ)プロピル]−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸
中間体15e(1.73g)をMeOH(40mL)中に溶解し、湿った(水中50%分散液)10%炭素担持パラジウム(0.350g)を加えた。混合物を、室温で、20psiの水素雰囲気下、2時間水素化した。触媒を濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(1.70g);ESMS m/z445.0[M+H]
g)9−[3−(2−アミノエトキシ)プロピル]−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩
ジクロロメタン(60mL)中の中間体15f(1.70g)の溶液を、TFA(4.5mL)で処理し、室温にて2時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、再びジクロロメタン(2×)から蒸発させ、ジイソプロピルエーテルでトリチュレートして、標題化合物を固体として得た(1.41g);ESMS m/z345.0[M+H]
中間体16:9−[2−(2−アミノエトキシ)エチルチオ]−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩
a)9−ヨウド−5−(RS)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸エチルエステル
中間体15b(0.175g)、ヨウ化銅(I)(0.009g)、ヨウ化ナトリウム(0.375g)およびN、N’−ジメチルエチレン−1、2−ジアミン(0.018g)を乾燥エタノール(2mL)中に溶解した。混合物を130℃でマイクロ波照射下、シールしたチューブ中で3時間加熱した。水を冷却した混合物(10mL)に加え、水相をジクロロメタン(3×20mL)で抽出し、有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(0.180g);ESMS m/z397.8[M+H]
b)[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
水(35mL)中の2−(2−アミノエトキシ)エタノール(5.00g)の溶液に、水酸化カリウム(2.93g)を0℃で加えた。0℃に保持したこの混合物に、ジオキサン(17mL)中のジ−tert−ブチルジカルボネート(11.40g)を滴下した。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、室温にて4時間静置した。ジオキサンを蒸発させ、水溶液をジクロロメタン(2×25mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/石油エーテル 40/60〜60/40)により精製して、標題化合物を得た(8.50g);ESMS m/z205.3[M+H]
c)トルエン−4−スルホン酸2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノエトキシ)−エチルエステル
中間体16b(7.39g)をジクロロメタン(75mL)中に溶解し、この溶液に、トリエチルアミン(5.00mL)およびp−トルエンスルホニルクロライド(6.87g)を0℃で加えた。得られた溶液を室温にて一晩撹拌した。懸濁液を濾過し、有機相を減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/石油エーテル 20/80〜40/60)により精製して、標題化合物を得た(11.25g);ESMS m/z360.4[M+H]
d)チオ酢酸S−[2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノエトキシ)エチル]エステル
アセトン(250mL)中の中間体16c(11.69g)の溶液に、チオ酢酸カリウム(7.42g)を加えた。得られた懸濁液を、2時間加熱還流した。固体を濾過し、アセトンで洗浄した。溶液を減圧下で蒸発させ、残渣を、ショートシリカパッドでの濾過(酢酸エチル/石油エーテル 20/80)により精製して、標題化合物(6.85g)を得た;ESMS m/z264.4[M+H]
e)9−[2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノエトキシ)エチルチオ]−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸
無水エタノール(8mL)中の中間体16a(0.40g)、中間体16d(0.33g)、ヨウ化銅(I)(0.019g)、炭酸カリウム(0.59g)およびエチレングリコール(0.22mL)の懸濁液を、30分間窒素をバブリングして脱気下。ついで、混合物をシールしたチューブ中で、120℃で1時間、マイクロ波照射下で加熱した。混合物を、20%のクエン酸水溶液で酸性化し、ついで、酢酸エチルで抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%メタノール)により精製して、標題化合物を得た(0.30g);ESMS m/z463.0[M+H]
f)9−[2−(2−アミノエトキシ)エチルチオ]−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−2−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩
ジクロロメタン(15mL)中の中間体16e(0.30g)の溶液を、TFA(3mL)で処理し、室温にて2時間撹拌した。溶媒減圧下で蒸発させた。残渣を、再び、ジクロロメタン(2×)から蒸発させて、ジイソプロピルエーテルでトリチュレートして、標題化合物を固体として得た(0.28g);ESMS m/z362.9[M+H]
中間体17:8−[3−(2−アミノエトキシ)プロピル]−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−5−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩
a)1−(トリフルオロアセチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
ジクロロメタン(10mL)中の2,3−ジヒドロ−1H−インドール(1.19g)の溶液に、トリエチルアミン(1.7mL)を加えた。混合物を0℃で冷却し、トリフルオロ無水酢酸(1.55mL)を滴下した。00℃で30分後、水(50mL)を加え、得られた混合物を、ジエチルエーテル(3×50mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、結晶化(ジイソプロピルエーテル/ジエチルエーテル)により精製して、標題化合物を得た(1.68g);ESMS m/z216.0[M+H]
b)1−(トリフルオロアセチル)−5−ヨウド−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
中間体17a(0.200g)を、1,2−ジクロロエタン(10mL)中に溶解し、ヨウ素(0.192g)を加えた。この溶液に、ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨウドベンゼンを加え、得られた溶液を室温にて20時間撹拌した。飽和NaSO水溶液(10mL)を加え、混合物をジエチルエーテル(2×15mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜10%ジエチルエーテル中ヘキサン)により精製して、標題化合物を得た(0.225g);ESMS m/z341.8[M+H]
c)5−ヨウド−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
中間体17b(0.225g)を、MeOH(10mL)およびTHF(10mL)の混合物中に溶解した。この混合物に、10%NaOH水溶液(10mL)を室温にて加えた。5分後、水(20mL)を加え、混合物をジエチルエーテル(3×15mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(0.200g);ESMS m/z245.9[M+H]
d)8−ヨウド−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−5−カルボン酸エチルエステル
中間体17c(0.200g)および2−エトキシメチレン−マロン酸ジエチルエステル(0.262g)の混合物を、窒素雰囲気下、110℃で3時間加熱した。この混合物に、ポリリン酸(0.200g)を加え、得られた混合物を、窒素雰囲気下、120℃で3時間加熱した。水(5mL)を加え、混合物を酢酸エチル(3×5mL)で抽出した。有機相を、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜2%メタノール)により精製して、標題化合物を得た(0.120g);ESMS m/z369.7[M+H]
e)8−[3−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−プロプ−1−イニル]−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−5−カルボン酸エチルエステル
中間体17d(0.184g)およびヨウ化銅(I)(0.003g)を、CHCN(6mL)およびトリエチルアミン(2.5mL)の混合物中に懸濁させた。懸濁液を、窒素を30分間バブリングして脱気した。中間体15d(0.149g)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.012g)を、窒素雰囲気下で加え、混合物を2時間加熱還流した。この期間後、溶媒を除去し、ジクロロメタン(10mL)を加え、20%クエン酸水溶液(2×10mL)で洗浄した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜3%メタノール)により精製して、褐色固体を得、これをMeOでトリチュレートして、標題化合物を得た(0.195g);ESMS m/z440.8[M+H]
f)8−[3−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノエトキシ)プロピル]−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−5−カルボン酸エチルエステル
中間体17e(0.660g)をMeOH(15mL)および温(水中50%分散液)に溶解し、10%炭素担持パラジウム(0.132g)を加えた。混合物を、室温にて、20psiで2時間水素化した。触媒を濾過により除去し、溶媒減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(0.660g);ESMS m/z444.9[M+H]
g)8−[3−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−エトキシ)−プロピル]−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−5−カルボン酸
ジオキサン(30mL)中の中間体17f(1.41g)の溶液に、2NのNaOH(8mL)を加えた。得られた混合物を3時間で加熱還流した。混合物を20%クエン酸水溶液で酸性化し、ジクロロメタン(3×30mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(1.32g);ESMS m/z417.0[M+H]
h)8−[3−(2−アミノエトキシ)プロピル]−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−5−カルボン酸トリフルオロ酢酸塩
ジクロロメタン(65mL)中の中間体17g(1.32g)の溶液を、TFA(4mL)で処理し、室温にて2時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を、ジクロロメタン(2×)から再び蒸発させ、ジイソプロピルエーテルでトリチュレートして、標題化合物を固体として得た(1.16g);ESMS m/z317.0[M+H]
中間体18:8−[2−(2−アミノエトキシ)エチルチオ]−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−5−カルボン酸
a)8−[2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノエトキシ)エチルチオ]−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−5−カルボン酸
無水エタノール(4mL)中の中間体17d(0.184g)、中間体16d(0.164g)、ヨウ化銅(I)(0.010g)、炭酸カリウム(0.276g)およびエチレングリコール(0.125mL)の懸濁液を、窒素バブリングにより30分間脱気した。ついで、混合物を、シールしたチューブ中、130℃で1時間、マイクロ波照射下で加熱した。冷却した混合物を20%クエン酸水溶液で酸性化し、ついで、ジクロロメタンで抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(0.164g);ESMS m/z434.8[M+H]
b)8−[2−(2−アミノエトキシ)エチルチオ]−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−5−カルボン酸
ジクロロメタン(50mL)中の中間体18a(1.07g)の溶液を、TFA(3mL)で処理し、室温にて2時間撹拌した。溶媒減圧下で蒸発させた。残渣を、再び、ジクロロメタン(2×)から蒸発させ、ジイソプロピルエーテルでトリチュレートし、固体残渣を、SCXクロマトグラフィー(100mLのメタノール、ついで、200mLのメタノール中20%の20Mアンモニアで溶出)により精製した。アンモニアフラクションを、減圧下で蒸発させて、標題化合物を固体として得た(0.96g);ESMS m/z334.9[M+H]
中間体19:2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−9(E)−O−メトキシメチルオキシム
a)2’−O−アセチルエリスロマイシンA−9(E)−O−メトキシメチルオキシム
ジクロロメタン(50mL)中のエリスロマイシンA−9(E)−O−メトキシメチルオキシム(4.05g)の溶液に、NaHCO(0.60g)を、ついで、無水酢酸(0.68mL)を加えた。一晩、室温にて撹拌した後、混合物をジクロロメタンで希釈し、5%のNaHCO水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、蒸発させて、標題化合物(4.1g)を固体として得た;ESMS m/z835.8[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−9(E)−O−メトキシメチルオキシム
乾燥THF(40mL)中の中間体17a(1.10g)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(0.80g)およびカルボニルジミダゾール(1.10g)を加えた。得られた混合物を、窒素雰囲気下、室温にて6時間撹拌した。溶液に、酢酸エチルおよび5%のKHPO水溶液を加え(各々、100mL)相を分離した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を白色泡沫体として得た(1.10g);ESMS m/z929.9[M+H]
中間体20:2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−9(E)−O−(1−メトキシ−1−メチルエチル)−オキシム
a)2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−9(E)−O−(1−メトキシ−1−メチルエチル)−オキシム
ジクロロメタン(15mL)中のエリスロマイシンA−9(E)−O−(1−メトキシ−1−メチルエチル)−オキシム(0.86g)の溶液に、NaHCO(0.13g)を、ついで、無水酢酸(0.15mL)を加えた。一晩、室温にて撹拌した後、混合物をジクロロメタンで希釈し、5%のNaHCO水溶液で抽出し、有機層を分離し、乾燥し、蒸発させて、標題化合物(0.90g)を固体として得た;ESMS m/z863.4[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−9(E)−O−(1−メトキシ−1−メチルエチル)−オキシム
乾燥THF(25mL)中の中間体20a(0.90g)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(0.70g)およびカルボニルジミダゾール(0.90g)を加えた。得られた混合物を窒素雰囲気下、室温にて6時間撹拌した。溶液に、酢酸エチルおよび5%のKHPO水溶液を加え(各々、100mL)、相を分離した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物(0.95g)を白色泡沫体として得た;ESMS m/z957.4[M+H]
中間体21:2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−アジスロマイシン
a)2’−O−アセチル−アジスロマイシン
ジクロロメタン(25mL)中のアジスロマイシン(2.00g)の溶液に、NaHCO(0.29g)を、ついで、無水酢酸(0.28mL)を加えた。一晩、室温にて撹拌した後、混合物をジクロロメタンで希釈し、5%のNaHCO水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、蒸発させて、標題化合物(2.00g)を固体として得た;ESMS m/z791.2[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−アジスロマイシン
中間体21a(1.50g)を乾燥トルエン(20mL)中に溶解し、トリエチルアミン(0.61mL)およびカルボニルジミダゾール(0.34g)を加えた。得られた溶液を、窒素雰囲気下、室温にて24時間撹拌した。この期間後、第2のカルボニルジミダゾール(0.34g)を加え、溶液を室温にてさらに24時間撹拌した。溶液を、5%のNaHCO水溶液(20mL)で洗浄し、乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た(1.60g);ESMS m/z885.4[M+H]
中間体22:2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−9(E)−O−シアノメチルオキシム
a)エリスロマイシンA−9(E)−O−シアノメチルオキシム
乾燥THF(120mL)中のエリスロマイシンA−9(E)−オキシム(3.00g)の溶液に、メタノール中のテトラブチルアンモニウムヒドロキシド1M(4.4mL)の溶液を、室温にて加えた。5分後、クロロアセトニトリル(0.38mL)を滴下し、得られた混合物を50℃で1時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をジエチルエーテル中に溶解し、ブライン(3×75mL)で抽出した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜3%の9/1 メタノール/20Mのアンモニア)により精製して、標題化合物(2.27g)を固体として得た;ESMS m/z788.4[M+H]
b)2’−O−アセチル−エリスロマイシンA−9(E)−O−シアノメチルオキシム
ジクロロメタン(50mL)中の中間体22a(2.24g)の溶液に、NaHCO(0.36g)を、ついで、無水酢酸(0.40mL)を加えた。一晩、室温にて撹拌した後、混合物を、ジクロロメタンで希釈し、5%のNaHCO水溶液で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し、蒸発させて、標題化合物(2.35g)を固体として得た;ESMS m/z830.4[M+H]
c)2’−O−アセチル−4’’−O−(イミダゾール−1−イル−カルボニル)−エリスロマイシンA−9(E)−O−シアノメチルオキシム
乾燥THF(90mL)中の中間体22b(2.35g)の溶液に、4−ジメチルアミノピリジン(1.73g)およびカルボニルジミダゾール(2.30g)を加えた。得られた混合物を窒素雰囲気下、室温にて6時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を酢酸エチル(150mL)中に溶解し、5%のKHPO水溶液(2×100mL)およびブライン(100mL)で洗浄した。有機相を乾燥し、減圧下で蒸発させて、標題化合物を白色泡沫体として得た(2.65g);ESMS m/z924.4[M+H]
マイケル反応−一般法
典型的には、ジメチルスルホキシド(1.5mL)、トリエチルアミン(0.15mL)中の中間体1〜4のいずれか1つ(0.3mmol)および中間体5〜10(0.15mmol)のいずれか1つの溶液を、80℃で8〜24時間加熱した。混合物を冷却し、得られた溶液を、マスディレクテッド自動精製(アセトニトリル/水/ギ酸で溶出した)に付して、ギ酸塩としてマイケル付加物を得た。遊離塩基を、ジクロロメタン中の0〜10%(9:1 MeOH/20Mアンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製した。
Figure 2008519787
Figure 2008519787
実施例12:4’’−O−{[2−(2−{2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}オキシ(エチルアミノ))]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA
Figure 2008519787
DMSO(1mL)、トリエチルアミン(0.15mL)中の中間体11(0.07g0.2mmol)および中間体7(0.14g、0.174mmol)の溶液を、80℃で22時間加熱した。混合物を濃縮し、ジクロロメタン中0〜15%(9:1 MeOH/20Mアンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.06g);ESMS m/z1149.2[M+H]
実施例13:4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}アミノ)]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA
Figure 2008519787
DMSO(1.8mL)、トリエチルアミン(0.28mL)中の中間体12(0.13g0.37mmol)および中間体7(0.23g、0.288mmol)の溶液を、80℃で16時間加熱した。混合物を濃縮し、分取逆相HPLC(MeCN/HO/0.1%HCOH溶出)、ついで、ジクロロメタン中0〜15%(9:1 MeOH/20Mアンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.086g).ESMS m/z1104.1[M+H]
実施例14:4’’−O−{[2−(2−{2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}オキシ(エチルアミノ))]カルバモイル}−6−O−メチルエリスロマイシンA
Figure 2008519787
DMF(8mL)中の中間体11(0.165g、0.478mmol)および中間体13(0.483g、0.572mmol)の混合物に、DBU(0.8mL)を加えた。室温にて65時間撹拌した後、混合物を濃縮し、分取逆相HPLC(MeCN/HO/0.1%HCOH溶出)、ついで、濃度が増加するメタノール/20Mアンモニア(0〜10%)を含有するジクロロメタンで溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色固体として得た(0.235g);ESMS m/z1120.1(MH)。
実施例15:4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}アミノ)]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム
Figure 2008519787
DMSO(2mL)、トリエチルアミン(0.325mL)中の中間体12(0.151g0.43mmol)および中間体10(0.283g、0.334mmol)の溶液を、80℃で16時間加熱した。混合物を濃縮し、分取逆相HPLC(MeCN/HO/0.1%HCOH溶出)、ついで、ジクロロメタン中0〜15%(9:1 MeOH/20Mアンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色固体として得た(0.116g)。ESMS m/z1149.1[M+H]
実施例16:4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}アミノ)]プロピオニル}−6−O−メチルエリスロマイシンA(9E)−オキシム
Figure 2008519787
DMSO(2mL)、トリエチルアミン(0.325mL)中の中間体12(0.151g0.43mmol)および中間体5(0.267g、0.332mmol)の溶液を、80℃で16時間加熱した。混合物を濃縮し、分取逆相HPLC(MeCN/HO/0.1%HCOH溶出)、ついで、ジクロロメタン中0〜15%(9:1 MeOH/20Mアンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色固体として得た(0.064g)。ESMS m/z553.0[M+2H]2+
実施例17:4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)]エチル}−6−O−メチルエリスロマイシンA
Figure 2008519787
ジクロロメタン(1L)およびメタノール中の4’’−O−アリル−6−O−メチル−エリスロマイシンA(95.8g、121mmol)を、−78℃に冷却し、TFA(18mL)を加えた。オゾン処理酸素を、青色が発現するまで(1.25時間)バブリングした。アルゴンを混合物に通して、オゾンを除去し、ついで、硫化ジメチル(35mL)およびトリエチルアミン(50.4mL)を加えた。反応物を−78℃で30分間撹拌し、ついで、冷却浴から取り出した。0.5時間後、反応物を水槽で0℃まで加温し、さらに0.5時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)で洗浄し、乾燥し、蒸発させて、乾燥させた。残渣をトルエン中に溶解し、3回蒸発させて、粗4’’−O−(2−オキソエチル)−6−O−メチル−エリスロマイシンA(103.7g)を得、これを精製することなく用いた。
メタノール(12mL)中のこの物質(0.474g、0.6mmol)を、中間体1(0.284g、0.8mmol)および酢酸ナトリウム(0.148mg、1.8mmol)の懸濁液に加えた。この得られた混合物に、酢酸(0.09mL)、シアノボロヒドリドナトリウム(0.075mg)を加え、混合物を、室温にて16時間撹拌した。反応混合物を、予めシリカゲルに吸着させ、ジクロロメタン中0−15%(9:1 MeOH/20Mアンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体として得た(0.19g)。ESMS m/z1092.8[M+H]
実施例18:4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}メチルアミノ)]エチル}−6−O−メチルエリスロマイシンA
Figure 2008519787
また、標題化合物を実施例17から単離し、ついで、分取逆相HPLC(MeCN/HO/0.1%HCOH溶出)、ついで、ジクロロメタン中0〜15%(9:1 MeOH/20Mアンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体として得た(0.080g);ESMS m/z1106.8[M+H]
実施例19:4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}メチルアミノ)]エチル}−アジスロマイシン
Figure 2008519787
a)4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)]エチル}−アジスロマイシン−11,12−カルボネート
Figure 2008519787
ジクロロメタン(200mL)およびメタノール(20mL)中の4’’−O−アリル−2’−O−アセチル−アジスロマイシン−11,12−カルボネート(9.0g、10.5mmol)を−78℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(3.2mL)を加えた。オゾン処理酸素を、青色が発現するまで(1時間)バブリングした。アルゴンを混合物に通して、オゾンを除去し、ついで、硫化ジメチル(3.1mL)およびトリエチルアミン(6.6mL)を加えた。反応物を−78℃で15分間撹拌し、ついで、冷却浴を除去し、室温に加温した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水およびブラインで連続的に洗浄し、ついで、乾燥し、蒸発させて乾燥し、粗2’−O−アセチル−4’’−O−(2−オキソエチル)−アジスロマイシン11,12−カルボネート(9.5g)を得、これを精製することなく用いた。
メタノール(10mL)中のこの物質(0.37g、0.43mmol)を、メタノール(4mL)中の中間体1(0.22g、0.69mmol)および酢酸ナトリウム(0.113mg、1.37mmol)の懸濁液に加えた。この得られた混合物に酢酸(0.068mL)、シアノボロヒドリドナトリウム(0.062mg)を加え、混合物を室温にて16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、ついで、分取逆相HPLC(MeCN/HO/0.1%HCOH溶出)により精製して、標題化合物を白色固体として得た(0.145g)。ESMS m/z560.6[M+2H]2+
b)4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R、S)−メチル−1−オキソ−6、7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}メチルアミノ)]エチル}−アジスロマイシン−11,12−カルボネート
Figure 2008519787
クロロホルム(1mL)中の実施例19a(0.13g、0.12mmol)を、37%のホルムアルデヒド水溶液(0.018mL)およびギ酸(0.015mL)で処理した。懸濁液を60℃で2.5時間加熱した。反応混合物を、ジクロロメタン中0〜15%(9:1 MeOH/20Mアンモニア)で溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付して、標題化合物を白色固体として得た(0.055g);ESMS m/z567.6[M+2H]2+
c)4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}メチルアミノ)]エチル}−アジスロマイシン
アセトニトリル(0.7mL)中の実施例19b(0.055g、0.043mmol)を、10%の炭酸カリウム(2mL)で、60℃で6時間、ついで、70℃で16時間処理した。アセトニトリルを減圧下で除去し、残渣をブラインおよびジクロロメタン間で分配した。有機層を乾燥し、蒸発させて、標題化合物を白色固体として得た(0.042g);ESMS m/z554.7[M+2H]2+
実施例20:4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}エチルアミノ)]エチル}−アジスロマイシン
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)]エチル}−アジスロマイシン−11,12−カルボン酸エチルエステル
Figure 2008519787
ジクロロメタン(200mL)およびメタノール(20mL)中の4’’−O−アリル−2’−O−アセチル−アジスロマイシン−11,12−カルボネート(9.0g、10.5mmol)を−78℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(3.2mL)を加えた。オゾン処理酸素を、青色が発現するまで(1時間)バブリングした。アルゴンを混合物に通して、オゾンを除去し、ついで、硫化ジメチル(3.1mL)およびトリエチルアミン(6.6mL)を加えた。反応物を−78℃で15分間撹拌し、ついで、冷却浴から取り出し、室温に加温した。反応混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水およびブラインで洗浄し、ついで、乾燥し、蒸発させて、乾燥して粗2’−O−アセチル−4’’−O−(2−オキソエチル)−アジスロマイシン11,12−カルボネート(9.5g)を得、これを精製することなく用いた。
ジクロロメタン(10mL)中のこの物質(0.644g、0.75mmol)を、中間体14b(0.374g、1mmol)に、アルゴン雰囲気下で加えた。5分後に、3Åのモレキュラーシーブ(0.3g)を加えた。トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(0.32g)を加え、ついで、5分後、酢酸(2滴)を加えた。室温にて16時間撹拌した後、混合物を濾過し、蒸発させ、残渣を、ジクロロメタン中の0〜5%(10:1 メタノール/20Mアンモニア)で溶出するクロマトグラフィーに付して、標題化合物を得た(0.75g);ESMS m/z1218.0[M+H]
b)4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}エチルアミノ)]エチル}−アジスロマイシン
アセトニトリル(21mL)中の実施例20a(0.75g、0.6mmol)を、10%の炭酸カリウム水溶液(16mL)で、70℃で16時間処理した。アセトニトリルを減圧下で除去し、残渣を、ブラインおよびジクロロメタン間で分配した。有機層を乾燥し、蒸発させた。残渣をTHF(6mL)中に溶解し、0.5Mの水酸化リチウム水溶液で16時間処理した。反応混合物を水で希釈し、pHを5〜6に、10%のクエン酸水溶液を添加することにより酸性化した。ジクロロメタンの添加後、相を分離し、有機層を乾燥し、蒸発させた。残渣を、ジクロロメタン中0〜12%(10:1 メタノール/20Mアンモニア)で溶出するクロマトグラフィーに付して、標題化合物を淡黄色固体として得た(0.18g);ESMS m/z561.7[M+2H]2+
実施例21:4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
乾燥DMF(3mL)中の中間体19(0.195g)の溶液に、乾燥DMF(3mL)中の中間体16(0.100g)およびDBU(0.095mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を、40℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中5〜8%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.125g);ESMS m/z1223.3[M+H]
b)4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
MeOH(5mL)中の実施例21a(0.125g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.120g);ESMS m/z1181.9[M+H]
実施例22:4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519787
中間体13(0.300g)の溶液に、DMF(5mL)中の中間体15(0.163g)およびDBU(0.160mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を50℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95)により精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製する、標題化合物(0.095g)を白色泡沫体として得た;ESMS m/z1118.8[M+H]
実施例23:4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
中間体19(0.300g)を乾燥DMF(4mL)中に窒素雰囲気下で溶解した。この溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体15(0.148g)およびDBU(0.145mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜5%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物(0.110g)を白色泡沫体として得た;ESMS m/z1205.4[M+H]
b)4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
MeOH(5mL)中の実施例24a(0.110g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.087g);ESMS m/z1164.0[M+H]
実施例24:4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519787
中間体13(0.177g)の溶液に、DMF(5mL)中の中間体16(0.100g)およびDBU(0.095mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を、40℃で48時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製した。得られた生成物を、分取HPLCにより精製して、標題化合物をトリフルオロ酢酸塩として得た。残渣を、シリカゲルカートリッジ(ジクロロメタン中10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)において遊離塩基として変換させて、標題化合物を得た(0.093g);ESMS m/z1136.7[M+H]
実施例25:4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−オキシム
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−オキシム
乾燥DMF(4mL)中の中間体20(0.201g)の溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体16(0.100g)およびDBU(0.095mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で20時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95)を用いて精製した。アセトニトリルフラクション減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中5〜12%の9/1メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.099g);ESMS m/z1179.3[M+H]
b)4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−オキシム
MeOH(5mL)中の実施例26a(0.099g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.095g);ESMS m/z1138.0[M+H]
実施例26:4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
中間体21(0.300g)を乾燥DMF(4mL)中に窒素雰囲気下で溶解した。この溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体15(0.155g)およびDBU(0.152mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95で溶出)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.150g);ESMS m/z1161.5[M+H]
b)4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
MeOH(5mL)中の実施例26a(0.150g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.125g);ESMS m/z1119.9[M+H]
実施例27:4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
中間体21(0.300g)を乾燥DMF(4mL)中に窒素雰囲気下で溶解した。この溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体16(0.123g)およびDBU(0.150mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95で溶出)を用いて溶出した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.120g);ESMS m/z1179.5[M+H]
b)4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
MeOH(5mL)中の実施例28a(0.120g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.105g);ESMS m/z1137.8[M+H]
実施例28:4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−シアノメチルオキシム
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−シアノメチルオキシム
乾燥DMF(4mL)中の中間体22(0.300g)の溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体15(0.149g)およびDBU(0.145mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で24時間撹拌した。粗物質を、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、反応混合物をカートリッジ上に充填した;0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95で溶出)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中5〜12%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.130g);ESMS m/z1200.6[M+H]
b)4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−シアノメチルオキシム
MeOH(5mL)中の実施例28a(0.130g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.115g);ESMS m/z1159.1[M+H]
実施例29:4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチルエリスロマイシンA
Figure 2008519787
DMF(5mL)中の中間体13(0.250g)の溶液に、DMF(5mL)中の中間体17(0.128g)およびDBU(0.133mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で28時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95で溶出する)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を得た(0.180g);ESMS m/z1090.9[M+H]
実施例30:4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
中間体19(0.300g)を乾燥DMF(5mL)中に窒素雰囲気下で溶解した。この溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体17(0.139g)およびDBU(0.146mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mL水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mL水/アセトニトリル 5/95で溶出)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中5〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.285g);ESMS m/z1177.3[M+H]
b)4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イル)−プロピルオキシ]−エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
MeOH(5mL)中の実施例30a(0.285g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.265g);ESMS m/z1135.9[M+H]
実施例31:4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
乾燥DMF(4mL)中の中間体19(0.300g)の溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体18(0.097g)およびDBU(0.145mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で20時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗物質をMeOHに溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18、シリカゲル,反応混合物をカートリッジに充填した;0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95で溶出)を用いて精製した。アセトニトリルフラクション減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.150g);ESMS m/z1195.3[M+H]
b)4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム
MeOH(5mL)中の実施例31a(0.150g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.130g);ESMS m/z1153.9[M+H]
実施例32:4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA
Figure 2008519787
中間体13(0.300g)の溶液に、DMF(5mL)中の中間体18(0.119g)およびDBU(0.139mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で28時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18、シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95で溶出)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニア)により精製して、標題化合物を得た(0.160g);ESMS m/z1108.8[M+H]
実施例33:4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ−[3,2,1−ij]−キノリン−8−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ−[3,2,1−ij]−キノリン−8−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
中間体21(0.300g)を乾燥DMF(4mL)窒素雰囲気下で溶解した。この溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体17(0.146g)およびDBU(0.150mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95で溶出)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.175g);ESMS m/z1133.4[M+H]
b)4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ−[3,2,1−ij]−キノリン−8−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
MeOH(5mL)中の実施例33a(0.175g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.170g);ESMS m/z1091.8[M+H]
実施例34:4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ−[3,2,1−ij]−キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ−[3,2,1−ij]−キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
中間体21(0.300g)を乾燥DMF(4mL)中に窒素雰囲気下で溶解した。この溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体18(0.114g)およびDBU(0.150mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で48時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をMeOH中に溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95で溶出)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.135g);ESMS m/z1151.2[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ−[3,2,1−ij]−キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン
MeOH(5mL)中の実施例35a(0.135g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.130g);ESMS m/z1109.8[M+H]
実施例35:4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−オキシム
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−オキシム
乾燥DMF(4mL)中の中間体20(0.320g)の溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体18(0.101g)およびDBU(0.150mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で20時間撹拌した。溶媒を除去し、粗物質をMeOHに溶解し、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、反応混合物をカートリッジに充填した;0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95で溶出)を用いて精製した。アセトニトリルフラクションを減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.150g);ESMS m/z1151.3[M+H]
b)4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−オキシム
MeOH(5mL)中の実施例35a(0.150g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.140g);ESMS m/z1109.8[M+H]
実施例36:4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−シアノメチルオキシム
Figure 2008519787
a)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−シアノメチルオキシム
乾燥DMF(4mL)中の中間体22(0.350g)の溶液に、乾燥DMF(4mL)中の中間体18(0.126g)およびDBU(0.170mL)の溶液を、室温にて滴下した。得られた混合物を40℃で20時間撹拌した。粗物質を、逆相クロマトグラフィー(10g C18シリカゲル、反応混合物をカートリッジに充填した;0.5%ギ酸を含有する、150mLの水/アセトニトリル 95/5;ついで、0.5%ギ酸を含有する、100mLの水/アセトニトリル 5/95で溶出)を用いて精製した。アセトニトリルフラクション減圧下で蒸発させ、得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン中0〜10%の9/1 メタノール/20Mアンモニアで溶出)により精製して、標題化合物を白色泡沫体として得た(0.167g);ESMS m/z1190.5[M+H]
b)2’−O−アセチル−4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−シアノメチルオキシム
MeOH(5mL)中の実施例36a(0.167g)の溶液を、50℃で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去して、標題化合物を得た(0.152g);ESMS m/z1149.0[M+H]
生物学的データ
マイクロタイター法で標準的なブロス希釈方法を用いて、化合物を抗菌活性に関して試験した。上記実施例の化合物は、ストレプトコッカス・ニューモニエおよびストレプトコッカス・ピオゲネスのエリスロマイシン−感受性株およびエリスロマイシン−耐性株に対して、1ミリリットルあたり1マイクログラム未満の最初阻害濃度(MIC)を示した。
しかしながら、本発明の化合物は、同じ細菌の異なる株に対して、異なる活性レベルを有しうることは当業者には明らかだろう。
明細書および特許請求の範囲にわって、文脈が他を必要としない限り、「含む」なる用語は、標準的な整数もしくは工程または整数の群を含むことを示すが、他の整数もしくは工程または整数もしくは工程の群を排除するものではないことは、理解されるだろう。
本願は、後願の優先権の基礎として用いることができる。後願の特許請求の範囲は、本願に記載の特徴またはその組合せに関連しうる。それらは、物、組成物、方法または使用クレームの形態であってもよく、限定するものではないが一例として、本願の特許請求の範囲を含みうる。

Claims (14)

  1. 式(I):
    Figure 2008519787
    [式中:
    Aは、二価ラジカル−C(O)−、−N(R)−CH−、−CH(NR)−または−C(=NR10)−であるか、あるいはAおよびRは、その間にある原子と一緒になって、下記式:
    Figure 2008519787
    を有する環状基を形成し;
    は、下記式:
    Figure 2008519787
    (式中、R13は、−OC(O)(CH14、−OC(O)N(R15)(CH14、−O(CH14
    Figure 2008519787
    である)
    を有する基であるか;
    あるいは、
    Aは、二価ラジカル−N(R)−CH−であり、Rは、下記式:
    Figure 2008519787
    (式中、R13は−NHC(O)(CH14である)
    を有する基であり;
    は、水素またはヒドロキシル保護基であり;
    は、水素、9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールにより置換されていてもよい、C1−4アルキルまたはC3−6アルケニル;
    は、ヒドロキシ、9もしくは10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールにより置換されていてもよいC3−6アルケニルオキシまたはC1−6アルコキシもしくは−O(CHNR16により置換されていてもよいC1−6アルコキシであるか、あるいはRおよびAは、その間にある原子と一緒になって、式(IA)で示される環状基を形成し;
    はヒドロキシであるか、または
    およびRは、その間にある原子と一緒になって、下記式:
    Figure 2008519787
    (式中、Vは、二価ラジカル−CH−、−CH(CN)−、−O−、−N(R17)−または−CH(SR17)−である:ただし、Rは式(IC)で示される基である場合、Vは−O−である)
    を有する環状基を形成し;
    は水素またはフッ素であり;
    は水素またはC1−6アルキルであり;
    およびRは、各々独立して、水素、C1−6アルキルまたは−C(O)R18であるか、あるいは
    およびRは、一緒になって、=CH(CR1819アリール、=CH(CR1819ヘテロサイクリル、=CR1819または=C(R18)C(O)OR18を形成し、ここに、該アルキル、アリールおよびヘテロサイクリル基は、R20から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく;
    10は−OR21であり;
    11およびR12は、各々独立して、水素、あるいは、ヒドロキシルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される1個または2個の基により置換されていてもよい、C1−6アルキル、ヘテロアリールまたはアリールであり;
    14は、下記式:
    Figure 2008519787
    を有するヘテロサイクリック基であり;
    15、R16、R18およびR19は、各々独立して、水素またはC1−6アルキルであり;
    17は、水素、あるいは置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよい5または6員のヘテロアリールおよび置換されていてもよい9または10員の縮合ビサイクリックヘテロアリールから選択される基により置換されていてもよいC1−4アルキルであり;
    20は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C(O)R23、−C(O)OR23、−OC(O)R23、−OC(O)OR23、−NR24C(O)R25、−C(O)NR2425、−NR2425、ヒドロキシ、C1−6アルキル、−S(O)1−6アルキル、C1−6アルコキシ、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり、ここに、該アルコキシ基は、−NR1819、ハロゲンおよび−OR18から独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく、該アリールおよびヘテロアリール基は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、アジド、−C(O)R26、−C(O)OR26、−OC(O)OR26、−NR27C(O)R28、−C(O)NR2728、−NR2728、ヒドロキシ、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシから独立して選択される5個までの基により置換されていてもよく;
    21は、水素、C1−6アルキル、C3−7シクロアルキル、C3−6アルケニルまたは5または6員のヘテロサイクリック基であり、ここに、該アルキル、シクロアルキル、アルケニルおよびヘテロサイクリック基は、置換されていてもよい5または6員のヘテロサイクリック基、置換されていてもよい5または6員のヘテロアリール、−OR29、−S(O)29、−NR2930、−CONR2930、ハロゲンおよびシアノから独立して選択される3個までの基により置換されていてもよく;
    22は、−C(O)OR31、−C(O)NHR31、−C(O)CHNOまたは−C(O)CHSOであり;
    23は、水素、C1−10アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり;
    24およびR25は、各々独立して、水素、−OR18、C1−6アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロサイクリルであり;
    26は、水素、C1−10アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロアリールであり;
    27およびR28は、各々独立して、水素、−OR18、C1−6アルキル、−(CHアリールまたは−(CHヘテロサイクリルであり;
    29およびR30は、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはC1−4アルコキシC1−4アルキルであり;
    31は水素、
    ハロゲン、シアノ、(フェニルまたはC1−4アルコキシにより置換されていてもよい)C1−4アルコキシ、−C(O)C1−6アルキル、−C(O)OC1−6アルキル、−OC(O)C1−6アルキル、−OC(O)OC1−6アルキル、−C(O)NR3233、−NR3233およびニトロまたは−C(O)OC1−6アルキルにより置換されていてもよいフェニルから独立して選択される3個までの基により置換されていてもよいC1−6アルキル、
    −(CH3−7シクロアルキル、
    −(CHヘテロサイクリル、
    −(CHヘテロアリール、
    −(CHアリール、
    3−6アルケニル、または
    3−6アルキニルであり;
    32およびR33は、各々独立して、水素、またはフェニルもしくは−C(O)OC1−6アルキルにより置換されていてもよいC1−6アルキルであるか、あるいは
    32およびR33は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、酸素、硫黄およびN−R34から選択される1個の付加的なヘテロ原子を含有していてもよい5または6員のヘテロサイクリック基を形成し;
    34は、水素またはメチルであり;
    35は、水素、C1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、置換されていてもよいフェニルまたはベンジル、アセチルまたはベンゾイルであり;
    は、二価ラジカル−W(CHX−、−W(CH−、−W(CHX(CHY−、−W(CHX(CH−、−W(CHX(CHY(CHZ−または−W(CHX(CHY(CH−であり;
    は、Uまたは二価ラジカル−O−、−N(R35)−、−S(O)−もしくは−CH−であり;
    W、X、YおよびZは、各々独立して、二価ラジカル−N(R35)−、−O−、−S(O)−、−N(R35)C(O)−、−C(O)N(R35)−または−N[C(O)R35]−であり;
    dは、2〜5の整数であり;
    eは、2〜4の整数であり;
    f、i、k、m、n、pおよびqは、各々独立して、0〜4の整数であり;
    gは、0または1であり;
    h、jおよびuは、各々独立して、0〜2の整数であり;
    r、sおよびtは、各々独立して、2〜5の整数である]
    で示される化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  2. Aが、−C(O)−、−N(R)−CH−または−C(=NR10)−である、請求項1記載の化合物。
  3. が、
    Figure 2008519787
    である、請求項1または請求項2記載の化合物。
  4. が−W(CHX−である、上記請求項いずれか1項記載の化合物。
  5. rが2である、上記請求項いずれか1項記載の化合物。
  6. 14が、下記式:
    Figure 2008519787
    を有するヘテロサイクリック基である、上記請求項いずれか1項記載の化合物。
  7. 実施例1〜11のいずれか1つに記載の請求項1記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  8. 4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−アジスロマイシン−11,12−カルボネート、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−オキシム、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)スルホニル]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)スルホニル]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)スルホニル]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−メトキシン、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)スルホニル]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−エリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(*)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−l)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(*)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)エチル]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{[2−(2−{2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}オキシ(エチルアミノ))]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}アミノ)]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{[2−(2−{2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}オキシ(エチルアミノ))]カルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}アミノ)]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA(9E)−メトキシメチルオキシム、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)アミノ]エチル}アミノ)]プロピオニル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA(9E)−オキシム、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}アミノ)]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}メチルアミノ)]エチル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}メチルアミノ)]エチル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{[2−({2−[(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)チオ]エチル}エチルアミノ)]エチル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム、
    4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム、
    4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−オキシム、
    4’’−O−{2−[3−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−5−(R,S)−メチル−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−1−オキソ−キノリン−9−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{2−[2−(2−カルボキシ−1−オキソ−6,7−ジヒドロ−1H,5H−ピリド[3,2,1−ij]−キノリン−9−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−シアノメチルオキシム、
    4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム、
    4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−メトキシメチルオキシム、
    4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−6−O−メチル−エリスロマイシンA、
    4’’−O−{2−[3−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ−[3,2,1−ij]−キノリン−8−イル)プロピルオキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ−[3,2,1−ij]−キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−アジスロマイシン、
    4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−オキシム、および
    4’’−O−{2−[2−(5−カルボキシ−6−オキソ−1,2−ジヒドロ−6H−ピロロ[3,2,1−ij]キノリン−8−イルチオ)エトキシ]エチルカルバモイル}−エリスロマイシンA9(E)−O−シアノメチルオキシム、
    から選択される化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  9. 請求項1〜8いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体の製造方法であって、Rがヒドロキシル保護基であってもよい式(XII):
    Figure 2008519787
    で示される化合物を、式HU1z14z(VIII)(式中、R14zは、請求項1に記載のR14と同意義であるか、またはR14に変換可能な基であり、U1zは、−W(CHXまたは−W(CH−であるか、または−W(CHX−または−W(CH−(式中、Wは−N(R35)−または−S−である)に変換可能な基である)で示される化合物と反応させて、式(I)で示される化合物(式中、dは2であり、Wは−N(R35)−または−S−である)を得ること、ついで、要すれば、得られた化合物を下記工程:
    i)保護基Rを除去すること;
    ii)U1z14zをU14に変換すること;
    iii)得られた式(I)で示される化合物をその医薬上許容される誘導体に変換すること;
    の1つまたはそれ以上に付すことを含む方法。
  10. 治療において用いるための、請求項1〜8いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  11. ヒトまたは動物の全身性または局所性細菌感染症の治療または予防において用いるための、請求項1〜8いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体。
  12. ヒトまたは動物の全身性または局所性細菌感染症の治療または予防において用いるための医薬の製造における、請求項1〜8いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体の使用。
  13. ヒトまたは非ヒト動物の細菌感染症の治療方法であって、かかる治療を必要とする対象に、有効量の請求項1〜8いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体を投与することを含む方法。
  14. 請求項1〜8いずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される誘導体を、医薬上許容される賦形剤、希釈剤および/または担体と一緒に含む医薬組成物。
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