JP4567800B1 - 内燃機関用スパークプラグ及びその製造方法 - Google Patents

内燃機関用スパークプラグ及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐消耗性の低下を招くことなく、着火性を十分に向上させる。
【解決手段】スパークプラグ1は、接地電極27等を備える。接地電極27は、本体部27Aと、本体部27Aの内側面27iから突出するとともに、本体部27Aからその長手方向先端側へと突出する突部27Bと、本体部27Aの外側面27oから先端側にかけて開口する凹部27Cとを有し、本体部27A及び突部27Bは同一の材料で形成される。内側面27iからの突部27Bの突出長をA(mm)とし、本体部27Aの長手方向に沿った本体部27Aの先端からの突部27Bの突出長をB(mm)とし、本体部27Aの長手方向に沿った凹部27Cの長さをC(mm)とし、外側面27oからの凹部27Cの深さをD(mm)とし、本体部27Aの厚さをEとしたとき、0.3≦A≦1.0、0.0<B≦1.4、0.0<C≦2.0、及び、0.0<D/E<0.85を満たす。
【選択図】 図6

Description

本発明は、内燃機関に使用されるスパークプラグ及びその製造方法に関する。
一般的に自動車エンジン等の内燃機関に使用されるスパークプラグは、中心電極と接地電極との間の火花放電間隙において火花を生じさせることにより、内燃機関の燃焼室に供給される混合気に点火する構成となっている。
近年では、排ガス規制への対応や燃費向上の観点から、リーンバーンエンジンや直噴エンジン、低排ガスエンジン等の内燃機関の開発が積極的に行われている。このような内燃機関においては、従来よりも着火性に優れたスパークプラグが要求される。
そこで、着火性の向上を図るべく、接地電極の先端部を背面側から押圧し、中心電極側に向けて細径化された柱状の突部を押し出して設ける技術が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。当該技術によれば、突部の存在によって火炎の成長が阻害されてしまうことを防止できるとされている。
特開2009−54574号公報
しかしながら、上記技術を採用した場合であっても、着火性を十分に向上させることは困難である。これは、細径化された突部を設けたとしても、接地電極のうち、前記突部の根元部分に連接される比較的幅広の部位や前記突部よりも先端側に位置する部位の存在によって、火炎の成長が阻害されてしまうことによる。
また、上記技術では、形成される突部の突出長や幅等についての記載はあるものの、押出加工によって形成される凹み部分については何ら検討されていない。そのため、単に突部の突出長や幅が上述した目標の寸法となるように押圧加工を施しただけでは、凹み部分が過度に大きくなってしまったり、接地電極のうち突部の根元側の部分が極端に薄くなってしまったりするおそれがある。その結果、突部の熱引きが極端に悪化してしまい、ひいては耐消耗性が著しく低下してしまうおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、接地電極の先端部に突部を有してなる内燃機関用スパークプラグにおいて、耐消耗性の低下を招くことなく、着火性を十分に向上させることができる内燃機関用スパークプラグ及びその製造方法を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の内燃機関用スパークプラグは、軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
前記中心電極の外周に設けられた絶縁体と、
前記絶縁体の外周に設けられた主体金具と、
前記主体金具の先端部から延びるとともに、自身の先端部が前記中心電極との間で間隙を形成するように前記中心電極側に屈曲された接地電極とを備える内燃機関用スパークプラグであって、
前記接地電極は、
本体部と、
前記本体部の内側面から突出するとともに、前記本体部からその長手方向先端側へと突出する突部と、
前記本体部の外側面から先端側にかけて開口する凹部とを有し、
前記本体部、及び、前記突部は同一の材料により形成され、
前記内側面からの前記突部の突出長をA(mm)とし、前記本体部の長手方向に沿った前記本体部の先端からの前記突部の突出長をB(mm)とし、前記本体部の長手方向に沿った前記凹部の長さをC(mm)とし、前記外側面からの前記凹部の深さをD(mm)とし、前記本体部の厚さをEとしたとき、次の式(1),(2),(3),(4)を満たすことを特徴とする。
0.3mm≦A≦1.0mm…(1)
0.0mm<B≦1.4mm…(2)
0.0mm<C≦2.0mm…(3)
0.0<D/E<0.85…(4)
上記構成1によれば、接地電極は、本体部の内側面(中心電極側の面)から突出するだけでなく、本体部の先端面からも突出する突部を有している。従って、本体部から比較的離間した位置において火炎が生じることとなるため、火炎の熱が本体部によって引かれてしまうことをより確実に抑制することができる。さらに、本体部の先端面から突部が突出しているため、突部の背面側(中心電極側の反対側)や突部よりも先端側には火炎の伝播を阻害する部分が存在しないこととなる。その結果、これらの効果が相乗的に作用し、着火性の飛躍的な向上を図ることができる。
加えて、突部の形成に伴い設けられる凹部については、その長さCが2.0mm以下と比較的短いものとされ、さらには、その深さDが本体部の厚さEに比べて比較的浅いものとされている。すなわち、凹部の形成により本体部には薄肉部分が形成されるが、当該薄肉部分は比較的短く、かつ、比較的厚いものとされる。従って、突部の熱が本体部を伝わって主体金具側へと引かれるところ、本体部の断面積を十分に確保することができるため、突部の熱を本体部を介して主体金具側へとスムーズに移動させることができる。また、本体部に対する突部の突出長は、A≦1.0mmやB≦1.4mmを満たすように、すなわち、突部は本体部に対して過度に突出しないように形成されている。このため、使用時における突部の過熱を防止することができ、本体部においてスムーズな熱移動が行われることと相俟って、耐消耗性の著しい向上を図ることができる。
構成2.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1において、前記凹部は、前記内側面側に形成される底面、及び、当該底面に連接するとともに、前記底面から前記外側面側へと延びる側面から形成され、
前記側面のうち前記接地電極の基端側の側面と前記底面との境界部分は、前記突部と前記内側面との境界部分に対して、前記接地電極の長手方向に沿った同位置又は当該位置よりも端側に形成されることを特徴とする。
上記構成2によれば、凹部のうち、その底面と接地電極の基端部側に位置する側面との境界部分は、突部と内側面との境界部分に対して、接地電極の長手方向に沿った同位置又は当該位置よりも接地電極の端側に形成されている。すなわち、プレスピン等の押圧手段を用いて凹部及び突部を形成する場合において、突部のうち接地電極の基端側に位置する側面と内側面との境界部分が、押圧手段の押圧面よりも接地電極の基端側に位置しないように、突部及び凹部の形成予定位置が設定される。これにより、押圧時において、荷重が特に集中しやすい押圧面の外縁部分(角部)に対して、突部のうち接地電極の基端側に位置する側面と内側面との境界部分が向き合わないこととなり、ひいては当該境界部分に対して押圧時の応力が集中してしまうことを効果的に防止できる。その結果、突部と内側面との境界部分におけるクラック(割れ)の発生をより確実に防止することができ、機械的強度の向上を図ることができる。
尚、突部の側面と本体部の内側面との境界部分におけるクラックの発生を一層確実に防止すべく、接地電極の背面側(中心電極の反対側)から見たときに、突部の各側面と本体部の内側面との境界部分が、押圧手段の押圧面の外縁部分と同位置又はこれよりも内側に位置するように突部及び凹部の形成予定位置を設定することがより望ましい。
構成3.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1又は2において、前記凹部は、前記内側面側に形成される底面、及び、当該底面に連接するとともに、前記底面から前記外側面側へと延びる側面から形成され、
前記接地電極の中心軸を含むとともに、前記軸線に沿う断面において、
前記凹部の底面及び前記凹部の側面のうち前記接地電極の基端側に位置する側面の境界点と、前記本体部の内側面及び前記突部の側面のうち前記接地電極の基端側に位置する側面の境界点との中点部分における金属結晶の、前記本体部の中心軸に対する配向角度をθ1としたとき、
θ1≦75°
を満たすことを特徴とする。
金属組織の内部においては、組織内部の金属結晶の配向方向に沿うことによって、よりスムーズな熱移動を実現することができる。ここで、上記構成3によれば、接地電極の中心軸を含むとともに軸線に沿う断面において、凹部の底面及び凹部の側面のうち接地電極の基端側に位置する側面の境界点と、本体部の内側面及び突部の側面のうち接地電極の基端側に位置する側面の境界点との中点部分における金属結晶の、本体部の中心軸に対する配向角度θ1がθ1≦75°を満たすように設定されている。すなわち、金属結晶の配向角度が本体部に対して過度に大きくならないように構成されているため、突部の熱を本体部側へと金属結晶の配向方向に沿ってよりスムーズに移動させることができる。その結果、耐消耗性の更なる向上を図ることができる。
尚、「中点部分における金属結晶の配向角度」とあるのは、当該中点部分に位置する金属結晶の配向角度を意味するが、これに代えて、前記中点部分及びその近傍に位置するn個(例えば、10個)の金属結晶について、各金属結晶の長径を形成する両端点を結んだ線分と本体部の中心軸とのなす角度の平均値をいうこととしてもよい。
構成4.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記凹部は、前記内側面側に形成される底面、及び、当該底面に連接するとともに、前記底面から前記外側面側へと延びる側面から形成され、
前記凹部の底面及び側面のなす角度をθ2としたとき、
90°≦θ2≦150°
を満たすことを特徴とする。
上記構成4によれば、凹部の底面及び側面のなす角度θ2が90°以上150°以下とされている。換言すれば、押圧手段のうち接地電極を押圧する部位の外縁部分に位置する角部の角度が、90°以上150°以下とされている。そのため、プレスピン等の押圧手段に大きな荷重を加えることなく凹部を形成することができ、ひいては押圧手段の長寿命化を図ることができる。その結果、生産性の向上を図ることができる。
尚、θ2を90°未満とした場合には、押圧手段が細化してしまうおそれがある。そのため、押圧手段の長寿命化をより確実に実現するためには、θ2を90°以上とすることが好ましい。
構成5.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記凹部は、前記内側面側に形成される底面、及び、当該底面に連接するとともに、前記底面から前記外側面側へと延びる側面から形成されるとともに、
前記凹部の側面のうち前記接地電極の基端側に位置する側面と前記凹部の底面との境界、及び、前記本体部の内側面と前記突部の側面のうち前記接地電極の基端側に位置する側面との境界の少なくとも一方を、
凹状の湾曲形状、及び、テーパ状のいずれかに形成したことを特徴とする。
上記構成5によれば、凹部の側面と底面との境界部分や、本体部の内側面と突部の側面との境界部分におけるクラックの発生をより確実に防止することができる。従って、接地電極について機械的強度の更なる向上を図ることができる。
また、特に本体部の内側面と突部の側面との境界を湾曲形状やテーパ状に形成した場合には、突部のうち本体部に連接される部位の断面積を増大させることができる。そのため、突部の熱を本体部側へと一層スムーズに移動させることができ、耐消耗性の更なる向上を図ることができる。
尚、凹部の側面のうち接地電極の基端側に位置する側面のみに限らず、凹部を形成するその他の側面と底面との境界を湾曲形状やテーパ状に形成することとしてもよい。また、突部の側面のうち接地電極の基端側に位置する側面に限らず、突部のその他の側面と本体部の内側面との境界を湾曲形状やテーパ状に形成することとしてもよい。この場合には、境界部分におけるクラックの発生をより一層確実に防止することができる。
構成6.本構成の内燃機関用スパークプラグは、上記構成1乃至5のいずれかにおいて、前記突部のうち前記中心電極に対向する先端面に、白金、イリジウム、ロジウム、パラジウム、タングステンのうちいずれか一種を主成分とするチップを設けたことを特徴とする。
上記構成6によれば、耐消耗性の更なる向上を図ることができる。尚、チップとしては、高温下に晒される突部に設けられる点を鑑みて、過熱防止を図るべく、比較的薄肉(例えば、0.5mm以下)のものを用いることが好ましい。
構成7.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1乃至6のいずれかに記載の内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、
前記本体部の内側面に対応する形成面、及び、前記形成面に対して没し、前記突部の形状に対応する形状をなす穴部を有する成形型を、前記接地電極と同一の材料により形成された棒状部材に前記形成面が接するとともに、前記穴部の一部が前記棒状部材の端部よりも突き出すようにして配置した上で、
前記棒状部材を挟んだ前記成形型の反対側から、プレスピンにより前記棒状部材の端部を押圧することで、前記接地電極を形成することを特徴とするスパークプラグの製造方法。
上記構成7によれば、押圧加工を施すことで、棒状部材の端部よりも突き出した位置にある穴部に棒状部材の一部が入り込み、その結果、本体部の先端面から突き出した状態の突部が形成される。すなわち、押圧加工を施すことのみで、本体部の先端面及び内側面から突き出した位置に突部を形成することができ、ひいては生産性の向上を図ることができる。
構成8.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1乃至6のいずれかに記載の内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、
前記本体部の内側面に対応する形成面、及び、前記形成面に対して没し、前記突部の形状に対応する形状をなす穴部を有する成形型を、前記接地電極と同一の材料により形成された棒状部材に前記形成面が接するとともに、前記穴部が前記棒状部材の端部と対向するように配置した上で、
前記棒状部材を挟んだ前記成形型の反対側から、前記棒状部材よりも幅の狭いプレスピンにより前記棒状部材の端部を押圧し、前記突部を形成するとともに、
前記プレスピンにより形成された凹形状をなす没入部の両側面側に位置する部位の少なくとも一部を除去することで、前記接地電極を形成することを特徴とする。
上記構成8によれば、成形型の穴部が棒状部材の端部と対向するように配置した上で、押圧加工により穴部に棒状部材を入り込ませることで突部が形成される。従って、突部をより確実に所望の形状で形成することができる。
尚、プレスピンにより形成された凹形状をなす没入部の両側面側に位置する部位の少なくとも一部を除去することで、突部の背面側に位置する部位が除去され、その結果、着火性等に優れる上記構成1等のスパークプラグが製造される。
構成9.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1乃至6のいずれかに記載の内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、
前記接地電極と同一の材料により形成された棒状部材の端部の両側面側に位置する部位を除去するとともに、
前記本体部の内側面に対応する形成面、及び、前記形成面に対して没し、前記突部の形状に対応する形状をなす穴部を有する成形型を、前記棒状部材に前記形成面が接するとともに、前記穴部が前記棒状部材の端部と対向するように配置した上で、
前記棒状部材を挟んだ前記成形型の反対側から、プレスピンにより前記棒状部材の端部を押圧することで、前記接地電極を形成することを特徴とする。
上記構成8においては、押圧加工の後に、棒状部材の一部の除去加工を行うこととしているが、上記構成9のように、棒状部材の一部の除去加工の後に、押圧加工を行うこととしてもよい。この場合であっても、上記構成8と同様の作用効果が奏されることとなる。
構成10.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成8又は9において、前記除去加工は、前記棒状部材の長手方向と直交する方向に沿って移動可能な打抜手段で打抜加工を施すことにより行われ、
前記打抜手段は、
前記本体部の先端面に相当する部位を形成する第1成形面と、
前記第1成形面に隣接し、前記突部の側面に相当する部位を形成する第2成形面とを備え、
前記第1成形面及び前記第2成形面のなす角度が120°以上とされることを特徴とする。
上記構成10によれば、除去加工を行う際に用いられる打抜手段の第1成形面と第2成形面とのなす角度が120°以上と比較的大きくされている。従って、除去加工に際して、押圧手段のうち第1成形面と第2成形面との間の部位が偏消耗してしまうことをより確実に抑制することができ、生産性の一層の向上を図ることができる。
構成11.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成8又は9において、前記除去加工は、前記棒状部材の長手方向と直交する方向に沿って移動可能な打抜手段で打抜加工を施すことにより行われ、
前記打抜手段は、
前記本体部の先端面に相当する部位を形成する第1成形面と、
前記突部の側面に相当する部位を形成する第2成形面と、
前記第1成形面及び前記第2成形面の間に位置し、凸状の湾曲形状をなす湾曲面とを備え、
前記第1成形面及び前記第2成形面のなす角度が90°以上とされるとともに、
前記湾曲面の曲率半径が0.2mm以上とされることを特徴とする。
上記構成11によれば、抜打手段について、第1成形面と第2成形面とのなす角度が90°以上とされるとともに、両者の間には湾曲面が設けられ、さらに、当該湾曲面の曲率半径が0.2mm以上と比較的大きなものとされる。従って、上記構成10と同様に、抜打手段の偏消耗をより確実に防止することができ、生産性の更なる向上を図ることができる。
構成12.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成7乃至11のいずれかにおいて、前記プレスピンによる押圧加工後、前記接地電極を屈曲させることを特徴とする。
上記構成12によれば、接地電極の屈曲後に押圧加工を施す場合と比較して、プレスピンによる押圧加工のためのスペースを十分に確保することができる。その結果、突部等を比較的容易に所望の寸法で形成することができる。
構成13.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成7乃至12のいずれかにおいて、前記内燃機関用スパークプラグは、前記突部のうち前記中心電極と対向する先端面に、白金、イリジウム、ロジウム、パラジウム、タングステンのうちいずれか一種を主成分とするチップを有するものであって、
前記突部に対する前記チップの溶接後、前記プレスピンによる押圧加工を行うことを特徴とする。
上記構成13によれば、突部の形成予定位置へのチップの溶接後において、プレスピンによる押圧加工がなされ、突部が形成されることとなる。このため、突部の形成後に溶接を行った場合に生じ得る突部の変形といった事態を防止することができ、ひいては突部の変形に伴う異常な火花放電の発生を抑制することができる。その結果、製造されたスパークプラグにおいて、上述した着火性の向上効果がより確実に奏されることとなる。
スパークプラグの構成を示す一部破断正面図である。 スパークプラグの先端部の構成を示す一部破断拡大正面図である。 接地電極の先端部の構成を示す部分拡大背面図である。 接地電極の先端部の構成を示す部分拡大正面図である。 接地電極の先端部の構成を示す部分拡大側面図である。 接地電極の先端部の構成を示す部分拡大斜視図である。 接地電極の金属組織の配向方向を模式的に示す断面模式図である。 (a),(b)は、接地電極成形前における型の配置等を示す拡大断面図である。 (a),(b)は、接地電極成形時における型の配置等を示す拡大断面図である。 本体部の内側面に対する突部の突出長と点火角度との関係を示すグラフである。 本体部の内側面に対する突部の突出長と間隙増加量との関係を示すグラフである。 本体部の先端に対する突部の突出長と点火角度との関係を示すグラフである。 本体部の先端に対する突部の突出長と間隙増加量との関係を示すグラフである。 凹部の長さ、並びに、凹部の深さ及び本体部の厚さの関係を変更したサンプルにおける机上バーナー試験の結果を示すグラフである。 突部及び凹部の相対形成位置を変更したサンプルについてのクラック発生率を示すグラフである。 金属結晶の配向角度と先端温度との関係を示すグラフである。 プレスピンの押圧面及び側面のなす角度と、プレスピン寿命本数との関係を示すグラフである。 第2実施形態における、棒状部材に対するプレスピン等の配置状態を説明するための拡大断面図である。 プレスピンによる押圧後の棒状部材を示す拡大斜視図である。 カッタによる棒状部材の打抜加工を説明するための断面模式図である。 打抜加工後の接地電極を示す拡大斜視図である。 他の形状のカッタを説明するための断面模式図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示す部分拡大背面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示す部分拡大背面図である。 (a),(b)は、別の実施形態における接地電極の構成を示す部分拡大背面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示す部分拡大背面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示す部分拡大背面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示す部分拡大背面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示す部分拡大背面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示す部分拡大背面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示す部分拡大正面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示すものであり、(a)は、接地電極の部分拡大側面図であり、(b)は、接地電極の部分拡大正面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示すものであり、(a)は、接地電極の部分拡大側面図であり、(b)は、接地電極の部分拡大正面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示すものであり、(a)は、接地電極の部分拡大側面図であり、(b)は、接地電極の部分拡大正面図である。 別の実施形態における接地電極の構成を示すものであり、(a)は、接地電極の部分拡大側面図であり、(b)は、接地電極の部分拡大正面図である。 別の実施形態におけるカッタの構成を示す断面模式図である。
〔第1実施形態〕
以下に、実施形態について図面を参照して説明する。図1は、内燃機関用スパークプラグ(以下、「スパークプラグ」と称す)1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、スパークプラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12とを備えている。また、絶縁碍子2は、前記中胴部12よりも先端側に、中胴部12よりも細径に形成された脚長部13を備えており、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。そして、脚長部13と中胴部12との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。当該中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端面が平坦に形成されるとともに、絶縁碍子2の先端から突出している。また、中心電極5は、銅又は銅合金からなる内層5Aと、ニッケル(Ni)を主成分とするNi合金からなる外層5Bとを備えている。さらに、前記中心電極5の先端部には、貴金属合金(例えば、イリジウム合金)により形成された円柱状の貴金属チップ31が接合されている。
また、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状の抵抗体7が配設されている。当該抵抗体7の両端部は、導電性のガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
加えて、前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面にはスパークプラグ1をエンジンヘッドに取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、スパークプラグ1をエンジンヘッドに取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部21が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって固定される。尚、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との間の空間に入り込む燃料空気が外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及びタルク25を介して絶縁碍子2を保持している。
加えて、主体金具3の先端部26には、Ni合金で構成された接地電極27が接合されている。より詳しくは、接地電極27は、前記主体金具3の先端部26に対して、自身の基端部が溶接されるとともに、略中間部分が曲げ返されて構成されている。また、前記貴金属チップ31と、次述する接地電極27の先端部側に位置する突部27Bとの間には、間隙としての火花放電間隙35が形成されており、当該火花放電間隙35において、前記軸線CL1にほぼ沿った方向で火花放電が行われるようになっている。
また、図2〜図6に示すように、本実施形態において、接地電極27は、本体部27Aと、突部27Bと、凹部27Cとを備えている。
前記本体部27Aは、接地電極27の基端から先端側に向けて延び、自身の先端部を除いて、ほぼ一定の厚さE(mm)を有している。また、本体部27Aの幅は、自身の長手方向に沿って略同一とされている。尚、「本体部27Aの厚さE」とあるのは、本体部27Aのうち前記凹部27Cの形成部位を除いた部位の厚さをいう。但し、本体部27Aの厚さが長手方向に沿って異なる場合、「本体部27Aの厚さE」とあるのは、本体部27Aのうち凹部27Cの形成部位を除いた部位の最先端部の厚さをいう。また、「本体部27Aの幅」とあるのは、本体部27Aの中心軸に直交する方向(図2の紙面を貫通する方向)に沿った本体部27Aの長さをいう。
前記突部27Bは、後述するように、接地電極27の外側面が押圧されることで形成されている。また、突部27Bは、接地電極27の先端に位置し、前記本体部27Aの内側面(本体部27Aの側面のうち中心電極5側に位置する側面)27iから中心電極5側へと突出するとともに、本体部27Aの先端面27tから本体部27Aの長手方向先端側へと突出している。本実施形態において、前記突部27Bの幅は、前記本体部27Aよりも小さなものとされている。尚、「突部27Bの幅」とあるのは、本体部27Aの中心軸に直交する方向(図2の紙面を貫通する方向)に沿った突部27Bの長さをいう。
加えて、前記凹部27Cは、突部27Bを形成する際の押圧加工により形成されたものである。従って、凹部27Cは、接地電極27の先端側であって、前記突部27Bの背面側に形成されており、前記本体部27Aの外側面(本体部27Aの側面のうち前記内側面27iの背面に位置する側面)27oから没するようにして形成されている。また、凹部27Cは、前記内側面27i側に位置する底面27btと、当該底面27bt及び前記本体部27Aの外側面27oを連接する側面27sdとから構成されている。尚、前記側面27sdは、接地電極27の基端側に位置する側面27sd1と、当該側面27sd1の幅方向両端から本体部27Aの先端に向けて延びる側面27sd2,27sd3とから構成されている。従って、前記凹部27Cは、本体部27Aの外側面27oから本体部27Aの先端側に向けて開口する形状をなしている。
また、凹部27Cの底面27btに対する凹部27Cの側面27sd1,27sd2,27sd3のなす角度θ2について、90°≦θ2≦150°満たすように形成されている。尚、本実施形態においては、前記底面27bt及び側面27sd1,sd2,sd3はそれぞれ直交するようにして(すなわち、θ2が90°となるようにして)形成されている。
併せて、前記突部27Bは、前記本体部27Aの内側面27iからの突出量をA(mm)とし、本体部27Aの長手方向に沿った前記本体部27Aの先端面27tからの突出量をB(mm)としたとき、0.3≦A≦1.0、及び、0.0<B≦1.4をそれぞれ満たすように形成されている。
さらに、前記凹部27Cについては、本体部27Aの長手方向に沿った長さをC(mm)とし、前記本体部27Aの外側面27oからの深さをD(mm)としたとき、0.0<C≦2.0、及び、0.0<D/E<0.85を満たすように形成されている。
また、前記突部27Bと凹部27Cとの位置関係について着目すると、前記凹部27Cの側面27sd1と底面27btとの境界部分Bo1が、突部27Bの側面のうち接地電極27の基端側に位置する側面と前記本体部27Aの内側面27iとの境界部分Bo2よりも接地電極27の基端側に形成されている。尚、本実施形態では、凹部27Cを接地電極27の背面側から見たときにおいて、突部27Bと内側面27iとの境界部分が、側面27sdと底面27btとの境界部分と重なるように、又は、当該境界部分よりも内側に位置するようにして、突部27B及び凹部27Cの位置関係が設定されている。
さらに、接地電極27については、突部27Bを形成する際の押圧量を調整することで、自身の内部における金属組織の流れが次の条件を満たすもように構成されている。すなわち、図7に示すように、接地電極27の中心軸を含むとともに、軸線CL1に沿う断面における、凹部27Cの底面27bt及び側面27sd1の境界点Bp1と、本体部27Aの内側面27i及び突部27Bの側面のうち接地電極27の基端側に位置する側面の境界点Bp2との中点部分Cpにおける金属結晶の、本体部27Aの中心軸CL2に対する配向角度をθ1としたとき、0°≦θ1≦75°を満たすようにされている。但し、図7では、便宜上、ハッチングを省略してある。
尚、「中点部分Cpにおける金属結晶の配向角度θ1」とあるのは、中点部分Cpに位置する金属結晶の配向角度を意味するが、これに代えて、前記中点部分Cp及びその近傍に位置するn個(例えば、10個)の金属結晶について、各金属結晶の長径を形成する両端点を結んだ線分と、本体部27Aの中心軸CL2とのなす角度の平均値をいうこととしてもよい。
次に、上記のように構成されてなるスパークプラグ1の製造方法について説明する。
まず、主体金具3を予め加工しておく。すなわち、円柱状の金属素材(例えば、S17CやS25Cといった鉄系素材やステンレス素材)を冷間鍛造加工により貫通孔を形成し、概形を製造する。その後、切削加工を施すことで外形を整え、主体金具中間体を得る。
続いて、主体金具中間体の先端面に、前記接地電極27を構成する、直棒状の棒状部材を抵抗溶接する。棒状部材は、接地電極27を構成する合金(Ni合金)と同一の材料からなり、線引き加工や切断加工等を施すことによって、前記本体部27Aと同一の幅を有する四角柱状に形成されている。尚、前記棒状部材の溶接に際してはいわゆる「ダレ」が生じるので、その「ダレ」を除去した後、主体金具中間体の所定部位にねじ部15を転造によって形成することで主体金具3が得られる。また、主体金具3等の表面には、亜鉛メッキ或いはニッケルメッキが施される。尚、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理が施されることとしてもよい。
一方、前記主体金具3とは別に、絶縁碍子2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用い、成型用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体が得られる。得られた成形体に対し、研削加工が施され整形される。そして、整形されたものが焼成炉へ投入され焼成され、絶縁碍子2が得られる。
また、前記主体金具3、絶縁碍子2とは別に、中心電極5を製造しておく。すなわち、中央部に放熱性向上を図るための銅合金を配置したNi合金を鍛造加工して中心電極5を作製する。次に、中心電極5の先端部に対して貴金属チップ31がレーザ溶接等により接合される。
そして、上記のようにして得られた絶縁碍子2及び中心電極5と、抵抗体7と、端子電極6とが、ガラスシール層8,9によって封着固定される。ガラスシール層8,9としては、一般的にホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調製されており、当該調製されたものが抵抗体7を挟むようにして絶縁碍子2の軸孔4内に注入された後、後方から前記端子電極6で押圧しつつ、焼成炉内にて加熱することにより焼き固められる。尚、このとき、絶縁碍子2の後端側胴部10表面には釉薬層が同時に焼成されることとしてもよいし、事前に釉薬層が形成されることとしてもよい。
その後、上記のようにそれぞれ作製された中心電極5及び端子電極6を備える絶縁碍子2と、主体金具3とが組付けられる。より詳しくは、比較的薄肉に形成された主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって固定される。
次に、主体金具3に接合された前記棒状部材を、接地電極27の形状に加工する。すなわち、図8(a),(b)に示すように、前記本体部27Aの内側面27iに対応する平坦状の形成面51f、及び、前記形成面51fに対して没し、前記突部27Bに対応する形状を有する穴部51hを有する成形型としての第1の型51と、平坦面52fを有する第2の型52とによって、前記棒状部材STの一端部の側面(正面及び背面)を挟み込む。このとき、前記形成面51fに対して棒状部材STが接するとともに、前記穴部51hの一部が前記棒状部材STの一端よりも突き出すようにして前記第1の型51を配置する。
また、前記棒状部材STの正面及び背面の間に位置する両側面を挟むようにして、第3の型53及び第4の型54を配置するとともに、棒状部材STの一端面に対して所定の空間をあけた状態で第5の型55を配置する。さらに、前記穴部51hとの間で棒状部材STの一端部を挟むようにして前記第2の型52の平坦面52fに対して出没可能なプレスピン56を配置する。
尚、前記プラスピン56の幅は、前記棒状部材STの幅よりも小さなものとされている一方で、前記穴部51hの幅よりも大きなものとされている。また、前記プレスピン56は、自身の押圧面(次述する工程において棒状部材STを押圧する面)56pの一部のみが前記穴部51hに対して対向する一方で、前記押圧面56pのうち棒状部材STの他端部側に位置する部位が前記第1の型51の成形面51fに対して対向するようにして配置されている。さらに、プレスピン56の押圧面56pと当該押圧面56pに隣接する側面とのなす角度が、90°以上150°以下(本実施形態では、90°)とされている。
前記第1、第2の型51,52等によって棒状部材STを挟み込んだ後、図9(a),(b)に示すように、前記棒状部材STの一端部を前記プレスピン56によって押圧する。これにより、前記棒状部材STの一端部が潰れ変形し、前記穴部51hに棒状部材STが入り込む。その結果、前記穴部51hによって前記突部27Bが形作られるとともに、前記プレスピン56によって凹部27Cが形成され、直棒状をなす接地電極27が形成される。
そして最後に、接地電極27を中心電極5側に屈曲させるとともに、中心電極5(貴金属チップ31)及び前記突部27B間の火花放電間隙35の大きさを調整する加工が実施されることで、上述したスパークプラグ1が得られる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、接地電極27は、本体部27Aの内側面27i(中心電極5側の面)から突出するだけでなく、本体部27Aの先端面27tからも突出する突部27Bを有している。従って、本体部27Aから比較的離間した位置において火炎が生じることとなるため、火炎の熱が本体部27Aによって引かれてしまうことをより確実に抑制することができる。さらに、本体部27Aの先端面27tから突部27Bが突出しているため、突部27Bの背面側(中心電極5側の反対側)や突部27Bよりも先端側には火炎の伝播を阻害する部分が存在しないこととなる。その結果、これらの効果が相乗的に作用し、着火性の飛躍的な向上を図ることができる。
加えて、突部27Bの形成に伴い設けられる凹部27Cについては、その長さCが2.0mm以下と比較的短いものとされ、さらには、その深さDが本体部の厚さEに比べて比較的浅いものとされている。すなわち、凹部27Cの形成により本体部27Aには薄肉部分が形成されるが、当該薄肉部分は比較的短く、かつ、比較的厚いものとされる。従って、本体部27Aの断面積を十分に確保することができ、突部27Bの熱を本体部27Aを介して主体金具3側へとスムーズに移動させることができる。また、本体部27Aに対する突部27Bの突出長は、A≦1.0mmやB≦1.4mmを満たすように、すなわち、突部27Bは本体部27Aに対して過度に突出しないように形成されている。このため、使用時における突部27Bの過熱を防止することができ、本体部27Aにおいてスムーズな熱移動が行われることと相俟って、耐消耗性の著しい向上を図ることができる。
さらに、凹部27Cを接地電極27の背面側から見たときにおいて、側面27sdと底面27btとの境界部分Bo1が、前記突部27Bと内側面27iとの境界部分Bo2よりも外側に位置するようにして、突部27B及び凹部27Cの位置関係が設定されている。すなわち、プレスピン56を用いて凹部27C及び突部27Bを形成する場合において、突部27Bの各側面と本体部27Aの内側面27iとの境界部分Bo2が、プレスピン56の押圧面56pの外縁部分と同位置又はこれよりも内側に位置するように突部27B及び凹部27Cの形成予定位置が設定される。従って、境界部分Bo2に対して押圧時の応力が集中してしまうことを効果的に防止でき、境界部分Bo2におけるクラック(割れ)の発生をより確実に防止することができる。その結果、接地電極27の機械的強度を向上させることができる。
併せて、接地電極27の中心軸を含むとともに軸線CL1に沿う断面において、凹部27Cの底面27bt及び凹部27Cの側面27sd1の境界点Bp1と、本体部27Aの内側面27i及び突部27Bの側面のうち接地電極27の基端側に位置する側面の境界点Bp1との中点部分Cpにおける金属結晶の、本体部27Aの中心軸CL2に対する配向角度θ1がθ1≦75°を満たすように設定されている。すなわち、金属結晶の配向角度が本体部27Aに対して過度に大きくならないように構成されているため、突部27Bの熱を本体部27A側へと金属結晶の配向方向に沿ってよりスムーズに移動させることができる。その結果、耐消耗性の更なる向上を図ることができる。
加えて、凹部27Cの底面27bt及び側面27sdのなす角度θ2が90°以上150°以下とされている。換言すれば、プレスピン56のうち接地電極を押圧する部位の外縁部分に位置する部位の角度が、90°以上150°以下とされている。そのため、プレスピン56に大きな荷重を加えることなく凹部27Cを形成することができ、ひいてはプレスピン56の長寿命化を図ることができる。その結果、生産性の向上を図ることができる。
さらに、上記実施形態によれば、押圧加工を施すことで、棒状部材STの端部よりも突き出した位置にある成形型51の穴部51hに棒状部材STの一部が入り込み、その結果、本体部27Aの先端面27tから突き出した状態の突部27Bが形成される。従って、押圧加工を施すことのみで、本体部27Bの先端面27t及び内側面27iから突き出した位置に突部27Bを形成することができ、生産性の更なる向上を図ることができる。
また、プレスピン56による押圧加工後(すなわち、突部27B等の形成後)に、前記接地電極27が屈曲される。従って、接地電極27(棒状部材ST)の屈曲後においてプレスピン56による押圧加工を施す場合、中心電極5等の存在によって作業スペースを十分に確保できないおそれがあるところ、本実施形態によれば、作業スペースを十分に確保することができる。その結果、突部27B等を比較的容易に所望の寸法で形成することができる。
次に、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、本体部の内側面に対する突部の突出長Aを種々変更した接地電極を有してなるスパークプラグのサンプルを作製し、各サンプルについて着火性評価試験及び耐久性評価試験を行った。
着火性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルを2000ccのDOHCエンジンに装着した上で、エンジン回転数を750rpm、吸引負圧を−550mmHg、吸引混合気の空燃比を14.5とした条件にて運転させ、点火進角量を徐々に進めて、平均燃焼圧の変動率が20%に達したときの点火角度を求めた。図10に、本体部の内側面に対する突部の突出長Aと、点火角度(°CA)との関係を表すグラフを示す。
また、耐久性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、排気量2000ccのDOHCエンジンに、作製したサンプルを組付けた上で、全開状態(回転数=5000rpm)で400時間に亘ってエンジンを動作させた。そして、400時間経過後、各サンプルにおける火花放電間隙の増加量(間隙増加量)を測定した。図11に、本体部の内側面に対する突部の突出長Aと、間隙増加量との関係を示す。
尚、図10及び図11に示す評価試験においては、各サンプルについて、本体部の先端面からの突部の突出長Bを0.4mm、本体部の長手方向に沿った突部の長さを1.3mm、本体部の長手方向と直交する方向に沿った突部の長さ(幅)を1.3mm、本体部の長手方向に沿った凹部の長さCを1.1mm、本体部の長手方向と直交する方向に沿った凹部の幅を1.5mmとした。
図10に示すように、A≧0.3mmとしたサンプルは、A≧0.3mmを満たさないサンプルと比較して、点火角度が増加し、着火性の向上が図られることがわかった。これは、本体部の内側面から突部が十分に突出していたため、火炎の熱が本体部によって引かれてしまったり、火炎の広がりが本体部によって阻害されてしまったりすることをより確実に防止できたためであると考えられる。
一方で、図11に示すように、A≦1.0mmを満たさないサンプルは、間隙増加量が0.2mmを超え得ることが明らかとなった。これは、本体部に対して突部が過度に突出してしまったため、突部の熱引きが極端に悪化してしまったことによると考えられる。
従って、両評価試験の結果を勘案して、着火性及び耐消耗性の双方をバランスよく向上させるという観点から、0.3mm≦A≦1.0mmを満たすように突部を形成することが好ましいといえる。
次いで、本体部の先端面に対する突部の突出長Bを種々変更したサンプルを作製し、各サンプルについて、上述の着火性評価試験及び耐久性評価試験を行った。尚、各サンプルについては、本体部の内側面に対する突部の突出長Aを0.7mm、本体部の長手方向に沿った、突部の端面(接地電極の先端側の面)から凹部を形成する側面のうち接地電極の基端側に位置する側面までの距離を1.5mmとし、他の部位については上述と同様のサイズとした。図12に、本体部の先端面に対する突部の突出長Bと、点火角度との関係を示す。また、図13に、本体部の先端面に対する突部の突出長Bと、間隙増加量との関係を示す。
図12に示すように、突出長Bを0.0mmよりも大きくしたサンプルについては、点火角度が増大し、着火性が十分に向上されることがわかった。これは、B>0.0mmとしたことで、突部のうち中心電極に対向する部位の背面側に本体部が存在しなくなったため、本体部による火炎伝播の阻害をより確実に抑制できたためであると考えられる。
一方で、図13に示すように、B≦1.4mmを満たさないサンプルについては、間隙増加量が著しく増加してしまい、耐消耗性が低下してしまうことが明らかとなった。これは、本体部に対して突部が過度に突出してしまったため、突部の熱引きが低下してしまったことに起因すると考えられる。
従って、両評価試験の結果を勘案すると、着火性及び耐久性の双方を向上させるべく、0.0mm<B≦1.4mmを満たすように、突出長Bの大きさを設定することが好ましいといえる。
次に、本体部の長手方向に沿った凹部の長さC、本体部の外側面に対する凹部の深さD、及び、本体部の厚さEを種々変更したスパークプラグのサンプルを作製し、各サンプルについて机上バーナー試験を行った。尚、机上バーナー試験の概要は次の通りである。すなわち、先端部が平板状をなす(つまり、突部や凹部を有さない)接地電極を備えてなるスパークプラグのサンプルを作製し、当該サンプルを水冷式チャンバーに取付けた上で、接地電極先端部をバーナーで加熱し、当該先端部が900℃となる加熱条件を特定した。次いで、凹部の長さCや深さD等を種々変更してなる上記各サンプルを前記水冷式チャンバーに取付けた上で、各サンプルの接地電極を上述の特定された加熱条件で加熱し、接地電極先端部(突部)の温度(先端温度)を測定した。図14に、D/Eを0.55、0.70、又は、0.85としたサンプルについて、凹部の長さC(mm)と先端温度(℃)との関係を示す。尚、当該評価試験においては、各サンプルについて、本体部の内側面からの突部の突出長Aを0.4mmとし、本体部の先端面からの突部の突出長Bを0.4mmとした。
図14に示すように、D/Eを0.85とするとともに、Cを2.0mmよりも大きくしたサンプルについては、先端温度が1000℃を超えてしまい、耐消耗性が低下してしまうことがわかった。これに対して、D/Eを0.85未満とするとともに、Cを2.0mm以下とした各サンプルは、先端温度が比較的低くなり、耐消耗性に優れることが明らかとなった。従って、当該試験の結果より、0.0mm≦C≦2.0mm、及び、0.0<D/E≦0.85を満たすように凹部の長さや深さ等を設定することが、突部について十分な耐消耗性を維持するという観点から有意であるといえる。
以上、各評価試験の結果を総合的に勘案して、0.3mm≦A≦1.0mm、0.0mm<B≦1.4mm、0.0mm<C≦2.0mm、及び、0.0<D/E<0.85を満たすように突部及び凹部の形状を設定することが、優れた着火性及び耐消耗性を実現するという点から望ましいといえる。
次いで、接地電極を形成する際における、穴部とプレスピンとの相対位置関係を種々変更することで、突部の側面のうち接地電極の基端側に位置する側面と本体部の内側面との境界部分Bo2を基準部位とし、接地電極の先端側を+側、接地電極の基端側を−側としたときにおける、本体部の長手方向に沿った前記基準部位から凹部の側面のうち接地電極の基端側に位置する側面と前記凹部の底面との境界部分Bo1までの距離Rを種々変更した接地電極のサンプルを複数本数ずつ作製した。そして、作製された各サンプルについて、前記境界部分Bo2におけるクラックの有無を確認し、クラックが発生したサンプルの本数を確認した。図15に、距離Rと、クラックの発生した本数の割合(クラック発生率)との関係を示す。尚、当該試験においては、本体部の内側面に対する突部の突出長Aを0.4mmとし、本体部の先端面に対する突部の突出長Bを0.4mmとし、突部の長さ及び幅を1.3mmとした。
図15に示すように、R<0.0mmとしたサンプル、すなわち、境界部分Bo2よりも接地電極の先端側に境界部分Bo1が位置するサンプルについては、クラックが発生しやすいことがわかった。これは、プレスピンによる押圧加工に際して、プレスピンの角部から本体部側へと加わる応力が強度の比較的弱い境界部分Bo2に対して加わってしまったためであると考えられる。
これに対して、R≧0.0mmとしたサンプル、すなわち、境界部分Bo1が、境界部分Bo1に対して、接地電極の長手方向に沿って同位置又は当該位置よりも基端側に形成されたサンプルについては、クラックの発生が効果的に抑制されることが明らかとなった。従って、境界部分Bo1を境界部分Bo2に対して接地電極の長手方向に沿って同位置又は当該位置よりも基端側に形成するように、プレスピンや穴部の相対位置を調節することが、接地電極の機械的強度を十分に確保するという点で好ましいといえる。
次いで、プレスピンによる押圧量を種々変更することで、接地電極の中心軸を含むとともに軸線に沿う断面における、凹部の底面及び側面の境界点Bp1と、内側面及び突部の境界点Bp2との中点部分Cpにおける金属結晶の本体部の中心軸に対する配向角度θ1を変更してなるスパークプラグのサンプルを作製し、各サンプルについて、上述の机上バーナー試験を行った。図16に、机上バーナー試験の結果を示す。
図16に示すように、θ1≦75°を満たすサンプルは、先端温度が比較的低くなり、優れた耐消耗性を有することがわかった。これは、金属結晶の配向方向に沿って突部の熱が本体部側へと引かれるところ、θ1の過大を防止したことで、突部から本体部側へとスムーズに熱が伝達されたためであると考えられる。
従って、耐消耗性及び着火性の双方をバランスよく向上させるという観点からは、(0°≦)θ1≦75°を満たすように接地電極を形成することが好ましいといえる。
次いで、押圧面と当該押圧面に隣接する側面とのなす角度α(凹部の底面と側面とのなす角度θ2に相当する)を種々変更してなる4種類のプレスピンを用意した上で、各プレスピンを用いて接地電極のサンプルを10000本単位で作製した。そして、押圧加工に支障が生じるほどの損傷がプレスピンに生じるまでに形成された接地電極の本数(プレスピン寿命本数)を各プレスピンごとに特定した。図17に、角度αと、プレスピン寿命本数との関係を示す。
図17に示すように、角度αを150°以下とした場合(すなわち、凹部の底面と側面のなす角度θ2が150°以下である場合)には、プレスピン寿命本数が105本以上となり、プレスピンの耐久性に特段の問題が生じないことがわかった。これに対して、角度αを160°とした場合には、プレスピン寿命本数が著しく減少してしまい、耐久性が不十分となってしまうことが明らかとなった。従って、生産性の低下を防止するという観点からは、角度αを150°以下とすること、換言すれば、凹部について90°≦θ2≦150°を満たすように接地電極を形成することが好ましいといえる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について、特に上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
本第2実施形態においては、上記第1実施形態と比較して、特に前記棒状部材STを接地電極27の形状に加工する際の手法が異なる。すなわち、図18に示すように、棒状部材STの側面に沿うようにして第1の型51や第2の型52等を配置するとともに、棒状部材STの一端面と接触するようにして第5の型55を配置する。そして、前記棒状部材STの一端部を前記プレスピン56によって押圧する。これにより、図19に示すように、棒状部材STの一端部が潰れ変形して没入部Siが形成されるとともに、前記穴部51hに棒状部材STが入り込み、突部27Bに相当する突出部Prが形成される。
次いで、図20に示すように、棒状部材STの一端部を第3の型53や第4の型54等によって挟み込んだ状態で、没入部Siの両側面側に位置する部位の一端部に対して、打抜手段としての一対のカッタ57,58により打抜加工を施す。これにより、図21に示すように、棒状部材STのうち没入部Siの両側面側に位置する部位の一端部(図21中、一点鎖線で示した部位)が除去され、突部27Bや凹部27C等を有してなる接地電極27が得られる。
尚、前記カッタ57,58は、本体部27Aの先端面27tに相当する部位を形成する第1成形面57A,58Aと、突部27Bの側面に相当する部位を形成する第2成形面57B,58Bとを備える。また、本実施形態におけるカッタ57,58には、第1成形面57A,58A及び第2成形面57B,58Bの間に凸状をなす湾曲面57C,58Cが設けられている。そして、当該湾曲面57C,58Cの曲率半径が0.2mm以上とされるとともに、第1成形面57A,58A及び第2成形面58A,58Bのなす角度が90°以上(本実施形態では、90°)とされている。尚、図22に示すように、前記湾曲面57C,58Cを設けることなく、第1成形面57A,58Aが第2成形面57B,58Bに隣接するとともに、第1成形面57A,58Aと第2成形面57B,58Bとのなす角度が120°以上となるようにカッタ57,58を形成することとしてもよい。
以上詳述したように、本実施形態によれば、成形型51の穴部51hが棒状部材STの端部と対向するように配置した上で、押圧加工により穴部51hに棒状部材STを入り込ませることで突部27Bが形成される。従って、突部27Bをより確実に所望の形状で形成することができる。
さらに、カッタ57,58について、第1成形面57A,58Aと第2成形面57B,58Bとのなす角度が90°以上とされるとともに、両者の間には湾曲面57C,58Cが設けられ、さらに、当該湾曲面57C,58Cの曲率半径が0.2mm以上と比較的大きなものとされる。従って、除去加工に際して、カッタ57,58のうち第1成形面57A,58Aと第2成形面57B,58Bとの間の部位が偏消耗してしまうことをより確実に抑制することができ、生産性の一層の向上を図ることができる。
また、湾曲面57C,58Cを設けなくとも、カッタ57,58の第1成形面57A,58Aと第2成形面57B,58Bとのなす角度を120°以上と比較的大きくすることで、上述したように湾曲面57C,58Cを設けた場合と同様に、除去加工時における、カッタ57,58の偏消耗をより確実に抑制することができる。
次に、前記カッタを上述の形状としたことによって奏される作用効果を確認すべく、第1成形面及び第2成形面が隣接し、両者のなす角度を90°、120°又は150°としたカッタのサンプル(サンプル1〜3)と、第1成形面及び第2成形面の間に湾曲面を設けた上で、第1成形面及び第2成形面のなす角度を90°とするとともに、湾曲面の曲率半径を0.1mm又は0.2mmとしたカッタのサンプル(サンプル4,5)を作製した。次いで、各カッタのサンプルを用いて接地電極のサンプルを10000本単位で作製し、打抜加工に支障が生じるほどの損傷がサンプルに生じたときの接地電極の作製本数を各サンプルごとに特定した。尚、特段の支障なく10万本以上の接地電極を作製できたサンプルは、優れた耐久性を有し、生産性の向上を図ることができるとして「○」の評価を下し、一方で、10万本の接地電極を作製する前に、打抜加工に支障が生じるほどの損傷が生じてしまったサンプルは、耐久性に劣り、生産性の低下を招いてしまうおそれがあるとして「×」の評価を下すこととした。表1に、各サンプルの形状や評価を示す。
Figure 0004567800
表1に示すように、湾曲面を設けることなく第1成形面及び第2成形面のなす角度を90°としたサンプル(サンプル1)や、湾曲面を設けたものの、当該湾曲面の曲率半径を0.2mm未満としたサンプル(サンプル4)は、耐久性が不十分となってしまい、生産性の低下を招き得ることが明らかとなった。
一方で、第1成形面及び第2成形面のなす角度を120°以上としたサンプル(サンプル3,4)や、湾曲面を設けるとともに、当該湾曲面の曲率半径を0.2mm以上としたサンプル(サンプル5)は、耐久性に優れ、生産性の向上を期待できることがわかった。これは、打抜加工に際しては、第1成形面及び第2成形面の間に位置する部位で偏消耗が生じやすいところ、第1湾曲面及び第2湾曲面のなす角度を比較的大きくしたり、両者の間に曲率半径の比較的大きな湾曲面を設けたりしたことで、当該部位に加わる応力の分散を図ることができたことによると考えられる。
従って、上記第2実施形態のごとく、カッタによる抜打加工を施して接地電極を作製する場合には、第1成形面及び第2成形面のなす角度を120°以上としたり、第1成形面及び第2成形面のなす角度を90°以上とし、第1成形面及び第2成形面の間に曲率半径が0.2mm以上の湾曲面を設けたりすることが、生産性の向上を図るという面で好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態における接地電極27の形状は例示であって、接地電極27の形状はこれに限定されるものではない。従って、図23に示すように、突部271Bの側面のうち接地電極271の基端側に位置する側面が湾曲面状をなすように形成することとしてもよい。また、図24に示すように、凹部272Cが本体部272Aの先端に向けて拡幅するように接地電極272を形成することとしてもよい。
(b)上記実施形態において、凹部27Cは側面27sd1,27sd2,27sd3によって区画された形状をなしているが、凹部27Cの形状はこれに限定されるものではない。従って、図25(a)に示すように、接地電極273の凹部273Cを、本体部273Aの外側面273oに対して窪んだ形状をなす段差状としてもよい。また、図25(b)に示すように、接地電極274の凹部274Cを、本体部274Aとほぼ等しい幅に形成することとしてもよい。
(c)上記実施形態において、本体部27Aは自身の長手方向に沿ってほぼ等しい幅を有するように形成されているが、図26に示すように、接地電極275の本体部275Aを、自身の先端に向けて幅狭となるように形成することとしてもよい。この場合には、本体部275Aの先端部によって火炎の熱が引かれてしまうことをより一層確実に抑制することができ、着火性の更なる向上を図ることができる。
(d)上記第2実施形態においては、第1成形面57A,58A及び第2成形面57B,58Bのなす角度が90°とされているが、第1成形面57A,58A及び第2成形面57B,58Bのなす角度が鈍角となるカッタを用いて打抜加工を施すこととしてもよい。この場合には、図27に示すように、本体部276Aの先端面276tが、接地電極276の先端に向けて先細る形状をなすように形成されることとなる。
(e)上記第2実施形態では、棒状部材STのうち没入部Siの両側面側に位置する部位の一部が除去されることとしているが、棒状部材STのうち没入部Siの両側面側に位置する部位の全域を除去することとしてもよい。この場合には、図28に示すように、本体部277Aの外側面277oに対して没する段差状の凹部277Cを備える接地電極277が形成されることとなる。
(f)上記第2実施形態では、断面略矩形状のカッタ57,58を用いて棒状部材STに対する打抜加工が施されているが、カッタ57,58の形状はこれに限定されるものではない。従って、例えば、断面三角形状のカッタを用いて打抜加工を施すこととしてもよい。この場合には、図29に示すように、先細り形状をなす本体部278Aと、本体部278Aの外側面278oに対して没する凹部278Cと、接地電極278の先端に向けて幅狭となる突部278Bとが形成される。
(g)上記第2実施形態では、カッタ57,58の第1成形面57A,58Aは平坦面状をなしているが、第1成形面57A,58Aを湾曲面状に形成することとしてもよい。この場合には、図30に示すように、本体部279Aの先端面279tが湾曲面状をなすように接地電極279が形成されることとなる。
(h)上記実施形態では特に記載していないが、図31に示すように、突部27Bのうち前記中心電極5(貴金属チップ31)に対向する先端面に、白金、イリジウム、ロジウム、パラジウム、タングステンのうちいずれか一種を主成分とするチップ32を設けることとしてもよい。この場合には、耐消耗性の一層の向上を図ることができる。尚、チップ32の過熱や製造コストの増大を防止すべく、チップ32としては、比較的薄肉(例えば、0.5mm以下)のものを用いることが好ましい。
また、チップ32を設けるにあたっては、一般的に抵抗溶接又はレーザー溶接が用いられるが、チップ32を溶接するタイミングは特に限定されるものではない。すなわち、突部27Bの形成後にチップ32を設けることとしてもよいし、突部27Bの形成予定位置にチップ32を設けた後に突部27Bを形成することとしてもよい。チップ32の溶接後に突部27Bを形成することとすれば、溶接に伴う突部27Bの変形を防止することができ、着火性の向上効果がより確実に奏されることとなる。
尚、チップ32を設けた場合において「本体部27Aの内側面27iからの突部27Bの突出長A」は、本体部27Aの内側面27iからチップ32のうち中心電極5(貴金属チップ31)と対向する面までのチップ32の中心軸に沿った距離を意味する。
(i)上記実施形態では、凹部27Cの側面27sd1と凹部27Cの底面27btとの境界部分Bo1が、突部27Bと本体部27Aの内側面27iとの境界部分Bo2よりも接地電極27の基端側に形成されるように突部27Bと凹部27Cとの位置関係が設定されているが、両者の位置関係はこれに限定されるものではない。従って、前記境界部分Bo1が、前記境界部分Bo2に対して接地電極27の長手方向に沿って同位置に形成されるように、突部27Bと凹部27Cとの位置関係を設定することとしてもよい。また、前記境界部分Bo1を、前記境界部分Bo2よりも接地電極27の先端側に形成することとしてもよい。境界部分Bo1を、境界部分Bo2に対して接地電極27の長手方向に沿った同位置に形成した場合、上述の試験で示したように、突部27Bの形成に伴う境界部分Bo2におけるクラックの発生をより確実に防止することができる。
(j)上記実施形態では、前記底面27bt及び側面27sd1,sd2,sd3はそれぞれ直交するように、すなわちθ2が90°となるように形成されている。これに対して、図32(a),(b)に示すように、底面27bt及び側面27sd1,sd2,sd3のなす角度が鈍角となるように、すなわちθ2が90°よりも大きくなるように接地電極2710を形成することとしてもよい。但し、生産時におけるプレスピン56の長寿命化を図るためには、θ2≦150°を満たすように前記プレスピン56の形状を設定することが望ましい。尚、この場合、「本体部27Aの長手方向に沿った凹部27Cの長さC」は、本体部2710Aの長手方向に沿った凹部2710Cの底面27btの長さをいう。
加えて、図33(a),(b)に示すように、接地電極2711の凹部2711Cについて、側面27sd1,27sd2,27sd3と底面27btとの境界に、凹状の湾曲形状をなし、所定の曲率半径(例えば、0.2mm以上)を有する湾曲部27W1を設けることとしてもよい。また、図34(a),(b)に示すように、接地電極2712の凹部2712Cについて、側面27sd1,27sd2,27sd3と底面27btとの境界に、所定の幅(例えば、0.2mm以上)を有するテーパ部27T1を設けることとしてもよい。この場合には、凹部2711C(2712C)の底面27btと側面27sd1,27sd2,27sd3との境界部分におけるクラックの発生をより確実に防止することができ、機械的強度の向上を図ることができる。尚、凹部2711C(2712C)の側面27sdのうち接地電極2711(2712)の基端側に位置する側面27sd1と底面27btとの境界にのみ湾曲部27W1やテーパ部27T1を設けることとしてもよい。また、湾曲部27W1やテーパ部27T1を設けた場合において、上述した「境界点Bp1」は、接地電極27の中心軸を含むとともに軸線CL1に沿う断面における、底面27btの外形線の延長線と側面27sd1の延長線との交点を意味する。
(k)上記実施形態では特に記載していないが、図35(a),(b)に示すように、前記本体部2713Aの内側面2713iと突部2713Bの側面のうち接地電極2713の基端側に位置する側面との境界に、凹状の湾曲形状をなし、所定の曲率半径(例えば、0.2mm以上)を有する湾曲部27W2を設けることとしてもよい。この場合には、当該境界部分におけるクラックの発生を抑制することができ、ひいては突部2713Bの欠落といった事態をより確実に防止することができる。また、突部2713Bのうち本体部2713Aに連接される部位の断面積を増大させることができるため、突部2713Bの熱を本体部2713A側へとよりスムーズに移動させることができ、耐消耗性の更なる向上を図ることができる。尚、湾曲部27W2に代えて、テーパ状のテーパ部を設けることとしてもよい。また、湾曲部27W2等を設けた場合において、上述した「境界点Bp2」は、接地電極27の中心軸を含むとともに軸線CL1に沿う断面における、内側面27iの外形線の延長線と突部2713Bの側面のうち接地電極2713の基端側に位置する側面の外形線の延長線との交点を意味する。
(l)上記第2実施形態において、前記カッタ57,58は、第1成形面57A,58A及び第2成形面57B,58Bの間に湾曲面57C,58Cが設けられているが、図36に示すように、湾曲面57C,58Cを設けることなく、第1成形面57A,58Aと第2成形面57B,58Bとを隣接させるとともに、第1成形面57A,58A及び第2成形面57B,58Bのなす角度を120°未満としてもよい。
(m)上記第2実施形態では、プレスピン56による押圧加工後に、カッタ57,58による打抜加工を施すことで接地電極27が形成されているが、押圧加工及び抜打加工を行う順序はこれに限定されるものではない。従って、カッタ57,58によって棒状部材STの一端部の両側面部を除去した後に、プレスピン56による押圧加工を施すことで接地電極27を形成することとしてもよい。
(n)上記実施形態では、プレスピン56による押圧加工後に、接地電極27を屈曲することとされているが、プレスピン56による押圧加工前に(すなわち、突部27B等の形成前に)、接地電極27(棒状部材ST)を屈曲させることとしてもよい。
(o)上記実施形態では、中心電極5の先端部に貴金属チップ31が設けられているが、貴金属チップ31を省略して構成することとしてもよい。
(p)上記実施形態では、主体金具3の先端部26に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。
(q)上記実施形態では、工具係合部19は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
1…スパークプラグ(内燃機関用スパークプラグ)
2…絶縁碍子(絶縁体)
3…主体金具
5…中心電極
27…接地電極
27A…本体部
27B…突部
27C…凹部
27i…内側面
27o…外側面
27sd…側面
27bt…底面
32…チップ
51…第1の型(成形型)
51f…形成面
51h…穴部
56…プレスピン
57,58…カッタ(抜打手段)
57A,58A…第1成形面
57B,58B…第2成形面
CL1…軸線
CL2…本体部の中心軸
Si…没入部

Claims (13)

  1. 軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
    前記中心電極の外周に設けられた絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に設けられた主体金具と、
    前記主体金具の先端部から延びるとともに、自身の先端部が前記中心電極との間で間隙を形成するように前記中心電極側に屈曲された接地電極とを備える内燃機関用スパークプラグであって、
    前記接地電極は、
    本体部と、
    前記本体部の内側面から突出するとともに、前記本体部からその長手方向先端側へと突出する突部と、
    前記本体部の外側面から先端側にかけて開口する凹部とを有し、
    前記本体部、及び、前記突部は同一の材料により形成され、
    前記内側面からの前記突部の突出長をA(mm)とし、前記本体部の長手方向に沿った前記本体部の先端からの前記突部の突出長をB(mm)とし、前記本体部の長手方向に沿った前記凹部の長さをC(mm)とし、前記外側面からの前記凹部の深さをD(mm)とし、前記本体部の厚さをEとしたとき、次の式(1),(2),(3),(4)を満たすことを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
    0.3mm≦A≦1.0mm…(1)
    0.0mm<B≦1.4mm…(2)
    0.0mm<C≦2.0mm…(3)
    0.0<D/E<0.85…(4)
  2. 前記凹部は、前記内側面側に形成される底面、及び、当該底面に連接するとともに、前記底面から前記外側面側へと延びる側面から形成され、
    前記側面のうち前記接地電極の基端側の側面と前記底面との境界部分は、前記突部と前記内側面との境界部分に対して、前記接地電極の長手方向に沿った同位置又は当該位置よりも端側に形成されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  3. 前記凹部は、前記内側面側に形成される底面、及び、当該底面に連接するとともに、前記底面から前記外側面側へと延びる側面から形成され、
    前記接地電極の中心軸を含むとともに、前記軸線に沿う断面において、
    前記凹部の底面及び前記凹部の側面のうち前記接地電極の基端側に位置する側面の境界点と、前記本体部の内側面及び前記突部の側面のうち前記接地電極の基端側に位置する側面の境界点との中点部分における金属結晶の、前記本体部の中心軸に対する配向角度をθ1としたとき、
    θ1≦75°
    を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  4. 前記凹部は、前記内側面側に形成される底面、及び、当該底面に連接するとともに、前記底面から前記外側面側へと延びる側面から形成され、
    前記凹部の底面及び側面のなす角度をθ2としたとき、
    90°≦θ2≦150°
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  5. 前記凹部は、前記内側面側に形成される底面、及び、当該底面に連接するとともに、前記底面から前記外側面側へと延びる側面から形成されるとともに、
    前記凹部の側面のうち前記接地電極の基端側に位置する側面と前記凹部の底面との境界、及び、前記本体部の内側面と前記突部の側面のうち前記接地電極の基端側に位置する側面との境界の少なくとも一方を、
    凹状の湾曲形状、及び、テーパ状のいずれかに形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  6. 前記突部のうち前記中心電極に対向する先端面に、白金、イリジウム、ロジウム、パラジウム、タングステンのうちいずれか一種を主成分とするチップを設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、
    前記本体部の内側面に対応する形成面、及び、前記形成面に対して没し、前記突部の形状に対応する形状をなす穴部を有する成形型を、前記接地電極と同一の材料により形成された棒状部材に前記形成面が接するとともに、前記穴部の一部が前記棒状部材の端部よりも突き出すようにして配置した上で、
    前記棒状部材を挟んだ前記成形型の反対側から、プレスピンにより前記棒状部材の端部を押圧することで、前記接地電極を形成することを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  8. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、
    前記本体部の内側面に対応する形成面、及び、前記形成面に対して没し、前記突部の形状に対応する形状をなす穴部を有する成形型を、前記接地電極と同一の材料により形成された棒状部材に前記形成面が接するとともに、前記穴部が前記棒状部材の端部と対向するように配置した上で、
    前記棒状部材を挟んだ前記成形型の反対側から、前記棒状部材よりも幅の狭いプレスピンにより前記棒状部材の端部を押圧し、前記突部を形成するとともに、
    前記プレスピンにより形成された凹形状をなす没入部の両側面側に位置する部位の少なくとも一部を除去することで、前記接地電極を形成することを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  9. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の内燃機関用スパークプラグの製造方法であって、
    前記接地電極と同一の材料により形成された棒状部材の端部の両側面側に位置する部位を除去するとともに、
    前記本体部の内側面に対応する形成面、及び、前記形成面に対して没し、前記突部の形状に対応する形状をなす穴部を有する成形型を、前記棒状部材に前記形成面が接するとともに、前記穴部が前記棒状部材の端部と対向するように配置した上で、
    前記棒状部材を挟んだ前記成形型の反対側から、プレスピンにより前記棒状部材の端部を押圧することで、前記接地電極を形成することを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  10. 前記除去加工は、前記棒状部材の長手方向と直交する方向に沿って移動可能な打抜手段で打抜加工を施すことにより行われ、
    前記打抜手段は、
    前記本体部の先端面に相当する部位を形成する第1成形面と、
    前記第1成形面に隣接し、前記突部の側面に相当する部位を形成する第2成形面とを備え、
    前記第1成形面及び前記第2成形面のなす角度が120°以上とされることを特徴とする請求項8又は9に記載のスパークプラグの製造方法。
  11. 前記除去加工は、前記棒状部材の長手方向と直交する方向に沿って移動可能な打抜手段で打抜加工を施すことにより行われ、
    前記打抜手段は、
    前記本体部の先端面に相当する部位を形成する第1成形面と、
    前記突部の側面に相当する部位を形成する第2成形面と、
    前記第1成形面及び前記第2成形面の間に位置し、凸状の湾曲形状をなす湾曲面とを備え、
    前記第1成形面及び前記第2成形面のなす角度が90°以上とされるとともに、
    前記湾曲面の曲率半径が0.2mm以上とされることを特徴とする請求項8又は9に記載のスパークプラグの製造方法。
  12. 前記プレスピンによる押圧加工後、前記接地電極を屈曲させることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  13. 前記内燃機関用スパークプラグは、前記突部のうち前記中心電極と対向する先端面に、白金、イリジウム、ロジウム、パラジウム、タングステンのうちいずれか一種を主成分とするチップを有するものであって、
    前記突部に対する前記チップの溶接後、前記プレスピンによる押圧加工を行うことを特徴とする請求項7乃至12のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
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