JP4564889B2 - ゴルフクラブ用グリップ及びこれを用いたゴルフクラブ - Google Patents

ゴルフクラブ用グリップ及びこれを用いたゴルフクラブ Download PDF

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Description

本発明は、ゴルフクラブ用グリップ及びこれを用いたゴルフクラブに関するものである。
近年、スイング時のヘッドスピードを高めるべく、シャフトやヘッドを軽くすることによりクラブ重量の軽量化が図られている。特に、シャフトについては、カーボン繊維強化樹脂等を用いることで軽量化が図られている。
その一方、クラブが軽量化されるにつれて、打球の際、プレーヤーにとって不快な振動や衝撃が生じやすい傾向となる。特に、シャフトが軽くなると、打球時におけるシャフト振動の周波数が高くなり、この周波数が従来のシャフトの周波数と異なるため、プレーヤーにとって不快な振動や衝撃が増加する傾向となる。
打球時に発生する振動を抑制するため、従来から種々の提案がなされている。
例えば、グリップが取り付けられるシャフト端部の内周側に粘弾性を介して支持された金属製の錘体を配置しこの錘体によってシャフトの振動を抑制するものや(特許文献1参照)、棒状に形成された損失正接(tanδ)が0.7以上の粘弾性体をシャフト端部の内周面に接触させた状態で挿入するもの(特許文献2参照)が提案されている。
特開平6−339551号公報 特開2003−70944号公報
しかしながら、上記特許文献1に係るゴルフクラブにおいては、錘体等の重量が重く、ゴルフクラブ全体としての重量を増加させてしまい、軽量化の観点から見ると好ましくない。また、上記特許文献2に係るゴルフクラブでは、シャフト内周面の挿入される前記棒状の粘弾性体とシャフト内周面との接触部の位置や面積によっては、特定の振動(特定方向の振動や特定の周波数を有する振動)に対して、振動の抑制効果を十分に発揮できない場合があり、安定した振動抑制効果が得られない場合があった。
また、クラブに求められる振動吸収性は使用者(ゴルファー)の個性(ヘッドスピード、スイングタイプ等)やクラブの仕様等により異なるため、各ゴルファーや各クラブに適合した振動吸収性が得られるのが望ましい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、大きく重量を増加させることなくシャフトの振動を効果的に抑制することにより打球時のフィーリングを良好にすることができ、更に振動吸収性の調整が可能なゴルフクラブ用グリップ、及びこれを用いたゴルフクラブを提供することを目的とする。
本発明のゴルフクラブ用グリップは、筒状のシャフトの一端部が挿入される筒状のグリップ筒状部及びこのグリップ筒状部の一端部に配置されグリップ内部と外部とを連通する貫通孔が設けられたグリップエンド部を有するグリップ本体と、粘弾性体からなるとともに前記グリップ本体とは別体とされ前記グリップ本体に着脱可能に装着された振動吸収部材と、を備え、
この振動吸収部材は基体部及びこの基体部と一体成形された突起部を有するとともに、この突起部は前記グリップエンド部の前記貫通孔に貫通し且つ前記グリップ筒状部の内部に突出しており、
前記突起部は、0〜10℃の条件下で周波数10Hzで測定された複素弾性率が2.0×10dyn/cm以上1.0×1010dyn/cm以下であり、長さが8mm以上40mm以下の棒状であり、
前記振動吸収部材は、比重7以上22以下の高比重金属の粉末を配合した粘弾性体からなり、
前記グリップ本体は、前記一端部外周縁において、周方向の全周に亘って高さdを有する円環状の段差部を有しており、且つ、
前記振動吸収部材の基体部は円板状の面状部からなり、この面状部の厚みをhとするとh≦dであることを特徴とする。
このようにすると、粘弾性体からなる振動吸収部材の突起部がグリップ内部に突出しているので、打球時における振動吸収性を高めることができる。また、振動吸収部材はグリップ本体に対して着脱可能であるから、振動吸収部材を取り替えることにより振動吸収性の調整や重量調整を行うことができる。
前記振動吸収部材は、前記グリップ本体に嵌着されることにより着脱可能に装着されているのが好ましい。
この場合、極めて簡易な構成により、振動吸収部材をグリップ本体に対して着脱可能とすることができる。
前記突起部は、0〜10℃の条件下で周波数10Hzで測定された複素弾性率が2.0×107dyn/cm2以上1.0×1010dyn/cm2以下であり、長さが8mm以上40mm以下の棒状である。また、突起部は、質量が0.7g以上6g以下であるのが好ましい。
上記複素弾性率を上記範囲としたのは以下の理由による。突起部の複素弾性率が2.0×10dyn/cmより小さいと、前記突起部が柔らかくなりすぎて、スイング中にゴルフクラブが不安定となったり、前記突起部が振れすぎて音鳴りの原因となる恐れがあり、更には前記突起部の振幅がシャフトの振動数と合わない恐れがある。また、突起部の複素弾性率が1.0×1010dyn/cmより大きいと前記突起部が硬くなりすぎてその振幅が小さくなり、シャフトの振動数と合わなくなる場合がある。よって、前記突起部に上記範囲の複素弾性率を有する粘弾性材を用いることでシャフトの振動をより効果的に抑制できる。
また、前記突起部の質量を上記範囲に設定したのは、前記突起部の重量が6gを超えるとゴルフクラブ全体としての重量が重くなり、ゴルフクラブの操作性が損なわれやすくなるからであり、0.7gより軽いと突起部が十分に共振せず振動吸収性が十分に発揮されない恐れがあるからである。
さらに、突起部の長さを上記範囲としたのは、前記突起部の長さが8mmより短いと前記突起部が十分に共振せず振動吸収性が十分に発揮されない恐れがあるからであり、長さが40mmを超えると突起部の振り幅が大きくなりすぎてシャフトの振動数と合わなくなる恐れがあり、また突起部とシャフト内周面とが接触しやすくなって音鳴りの可能性が高まるからである。
前記振動吸収部材は、比重7以上22以下の高比重金属の粉末を配合した粘弾性体からなる。
このようにすると振動吸収部材を小型化することができるので、振動吸収部材がグリップ本体から外側に大きく突出するのを抑制でき、またグリップ本体やシャフトの設計自由度が高まる。更に、突起部の断面積を小さくしても振動吸収性を十分確保しやすくなるので、シャフト内周面への突起部の接触が抑制できて安定した振動吸収性を確保しやすくなる。さらに、グリップ本体(特にグリップ筒状部)やシャフトの厚さ(肉厚)の設計自由度が高まる。
本発明のゴルフクラブは、筒状のグリップ筒状部及びこのグリップ筒状部の一端部に配置されグリップ内部と外部とを連通する貫通孔が設けられたグリップエンド部を有するグリップ本体と、粘弾性体からなるとともに前記グリップ本体とは別体とされ前記グリップ本体に着脱可能に装着された振動吸収部材と、その一端部が前記グリップ筒状部内に挿入された筒状のシャフトと、前記シャフトの他端部に取り付けられたゴルフクラブヘッドと、を備え、
前記振動吸収部材は、基体部及びこの基体部と一体成形された突起部を有するとともに、この突起部は、前記グリップエンド部の前記貫通孔に貫通し且つ前記シャフトの内周面と接触することなくシャフト内部に突出しており、
前記突起部とシャフトの内周面との距離Tは4mm以上7mm以下であり、
前記振動吸収部材は、比重7以上22以下の高比重金属の粉末を配合した粘弾性体からなり、
前記グリップ本体は、前記一端部外周縁において、周方向の全周に亘って高さdを有する円環状の段差部を有しており、且つ、
前記振動吸収部材の基体部は円板状の面状部からなり、この面状部の厚みをhとするとh≦dであることを特徴とする。
このようにすると、粘弾性体からなる振動吸収部材の突起部が、シャフトの内周面と接することなくシャフト内部に突出しているので、打球時における振動吸収性を高めることができる。また、振動吸収部材はグリップ本体に対して着脱可能であるから、振動吸収部材を取り替えることにより振動吸収性の調整や重量調整を行うことができる。
本発明によれば、粘弾性体からなるとともにグリップ内部に突出する突起部を有する振動吸収部材を設けたので、大きく重量を増加させることなくシャフトの振動を効果的に抑制することができる。また振動吸収部材を着脱可能としたので、振動吸収性の調整や重量調整が可能となる。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるゴルフクラブ1の概略図である。このゴルフクラブ1は、棒状のシャフト2と、このシャフト2の一端部に装着されたゴルフクラブ用グリップ(以下、単にグリップともいう)3と、このシャフト2の他端部に装着されたヘッド4とを備えている。シャフト2は内部が中空とされた円筒状部材である。以下の記載においては、説明を容易とするため、このシャフト2の径方向を単に「径方向」ともいい、シャフト2の周方向を単に「周方向」ともいい、シャフト2の軸方向を単に「軸方向」ともいうこととする。
図2(a)は、ゴルフクラブ1のグリップエンド付近(図1の破線円内)の断面図であり、図2(b)は、グリップ3をグリップエンド側からみた図である。シャフト2は、筒状の中空部材であり、その一端部は開口している。グリップ3は、グリップ本体5と、このグリップ本体5とは別体の振動吸収部材6とを有している。
グリップ本体5は、筒状のシャフト2の一端部が挿入される筒状のグリップ筒状部7と、このグリップ筒状部7の一端部に配置されグリップ内部と外部とを連通する貫通孔8が設けられたグリップエンド部9とを有する。
なお、シャフト2はカーボン(CFRP;炭素繊維強化プラスチック)よりなるカーボンシャフトであり、グリップ本体5はゴムよりなるが、本発明ではシャフト2やグリップ本体5の素材は特に限定されない。
またグリップ本体5は、筒状に成形されたものでもよく、あるいは帯状ものをシャフト2に螺旋状に略隙間無く巻き付けられた結果全体として筒状をなすもの(従来の革巻きグリップと同様の構造のもの)でもよい。
グリップエンド部9は、筒状のグリップ筒状部7の一端部を塞ぐように径方向に延在した円板状部分である。ただしグリップエンド部9の配置位置は、グリップ3の一端(後端)縁ではなく、グリップ3の一端(後端)縁よりも若干ヘッド4寄りの位置とされている。その結果、グリップ本体5は、その一端部外周縁において、周方向の全周に亘って高さ(軸方向高さ)dを有する円環状の段差部10を有している。また貫通孔8は、グリップエンド部9の中央に設けられており、当該グリップエンド部9を軸方向に貫通している。
なお、グリップエンド部9の厚みは、2mmより薄いとその強度が不足し、外的な衝撃等に耐えられなくなる恐れがある。このため、2mm以上、特に3mm以上が良い。また、グリップエンド部9の厚みが8mmを超えると、重量が重くなりゴルフクラブ1の操作性が悪くなる場合がある。従って、8mm以下、特に7mm以下が良い。
グリップ筒状部7やグリップエンド部9はゴムを加硫成形することにより製造されている。具体的には、未加硫状態(又は半加硫状態)で円板状に成形されたグリップエンド部9をグリップ3成形金型にセットし、マンドレル(芯金)を覆うように配置されたシート状の未加硫ゴム(グリップ筒状部7を形成する部分)とともに加硫成形することで、グリップ筒状部7とグリップエンド部9とが一体成形されたグリップ3を得ることができる。このように、生産性や耐久性の観点からは、グリップエンド部9とグリップ筒状部7とを一体成形するのが好ましい。またインジェクション成形可能な素材(熱可塑性エラストマー等)を用い、グリップ筒状部7とグリップエンド部9とを含むグリップ本体5全体をインジェクション成形してもよい。
グリップ筒状部7は、その内周面の周方向所定位置にバックライン(図示省略)が設けられているものの略円筒状をなしており、その内部にシャフト2が挿入されている。グリップ筒状部7の内周面とシャフト2の外周面とは、互いに両面テープ(図示省略)にて接着されている。なお、シャフト2を挿入する前のグリップ筒状部7の内径は、当該グリップ筒状部7の軸方向各位置におけるシャフト2の外径よりも若干細くされており、グリップ筒状部7は若干拡径するように伸ばされた状態でシャフト2の外側に装着されている。
振動吸収部材6は、基体部としての面状部11と、突起部としての棒状部12とを有している。面状部11は円板状をなし且つ径方向に延在している。棒状部12は断面円形の棒状(すなわち円柱)をなしており、面状部11の中央部から軸方向に延びている。棒状部12は、グリップエンド部9の貫通孔8を軸方向に貫通しており、その一部はシャフト2の内部に突出した内部突出部分12aを有している。また、ゴルフクラブ1を静置した状態において、内部突出部分12aはシャフト2の内周面2aとは接触しておらず、この内部突出部分12aとシャフト内周面2aとの間には径方向距離Tの隙間がある。内部突出部分12aとシャフト2とは互いに略同軸で配置されており、その結果内部突出部分12aの全周囲には周方向に略均等に幅Tの隙間が設けられている。したがって内部突出部分12aは、全周方向に対して、シャフト2の内周面2aに触れることなく振動しやすくなっている。面状部11の内側面(棒状部12が設けられた面)11aは、グリップエンド部9の外面9aと当接している。
振動吸収部材6は粘弾性体からなり、且つ、面状部11と棒状部12とは一体成形されている。そして振動吸収部材6は、グリップ本体5に対して着脱可能に取り付けられている。具体的には、振動吸収部材6は、グリップ本体5に対して嵌着されている。この嵌着は、振動吸収部材6とグリップ本体5との間の寸法差を利用して行われており、具体的には次の(1)又は(2)のいずれか(又は両方)の手法が採られている。
(嵌着手法1)棒状部12の直径(棒状部12が単体である場合の直径)pを、貫通孔8の直径(貫通孔8に棒状部12が挿入されていない場合の直径)sよりも大きくしておく。
(嵌着手法2)面状部11の直径(段差部10の内部に収容されていない状態における直径)11dを、段差部10の内周面の直径d(面状部11を取り付けていない状態における直径)10dよりも大きくしておく。
なお図2(a)は、振動吸収部材6をグリップ本体5に装着した状態における図であるため、段差部10の内周面の直径10dと面状部11の直径11dとが同一径として図示されているが、実際の直径10d及び直径11dの各意味は、上記括弧書きの通り、振動吸収部材6をグリップ本体5に装着していない状態における直径のことである。
グリップ本体5はゴムやエラストマー等の柔軟性のある材料からなり、振動吸収部材6も粘弾性体からなり柔軟性があるので、上記のように寸法差を利用することにより、振動吸収部材6をグリップ本体5に対して着脱可能に固定する構成を簡易に実現することができる。そして、振動吸収部材6はグリップ本体5に対して着脱可能であるから、振動吸収部材6を取り替えることにより振動吸収性の調整や重量調整を行うことができる。また、振動吸収部材6とグリップ本体5とは別体であるから、振動吸収部材6とグリップ本体5とを互いに異なる色で着色することによりデザイン性を向上させることができる。
なお、グリップ本体5に対して振動吸収部材6を着脱可能に取り付ける手法としては上記に限定されないが、上述した嵌着手法1,2のようにグリップ本体5及び振動吸収部材6が互いに嵌着しうる嵌着機能部を有していると、簡易な構造で振動吸収部材6を着脱可能とできるので好ましい。また、振動吸収部材6を着脱可能とする他の構成としては、グリップ本体5や振動吸収部材6以外の別部材により振動吸収部材6を外側から押さえ付けて固定したり、面ファスナーを用いたり、磁石を用いたり、振動吸収部材6をグリップ本体5に対してねじ込み可能としたりする構成も適宜採用できる。
振動吸収部材6における面状部11の厚み(軸方向厚み)hは、段差部10の高さ(軸方向高さ)dと同一とされている。そのため、段差部10の軸方向端面10aと面状部11の外側面11bとは互いに面一とされている。
振動吸収部材6を構成する粘弾性材としては、例えばSBR、PEBAX(ATOCHEM社製)、HYBRAR(登録商標;クラレ社製)等の熱可塑性エラストマー、HYBRAR+PP(前記HYBRARにポリプロピレンをブレンドしたもの)等の粘弾性材を好適に用いることができる。SBRとしては、例えばSBRの基材ゴム100重量部に対して硫黄1.5重量部を配合したもの(複素弾性率 5.07×10dyn/cm)などが好適である。また、SBRにカーボンブラックを添加したもの(複素弾性率 3.86×10dyn/cm)、PEBAX(ATOCHEM社製PEBAX5533)(複素弾性率 2.72×10dyn/cm)、11−NYLON(複素弾性率 1.45×1010dyn/cm)、シリコンゴム(複素弾性率 1.41×10dyn/cm)、等を好適に用いることができる。このうち、PEBAXや11−NYRONについては、インジェクション成形で成形でき、他のものはプレス成形が可能である。
棒状部12(突起部)を構成する粘弾性材は、0〜10℃の条件下で周波数10Hzで測定された複素弾性率が2.0×10dyn/cm以上1.0×1010dyn/cm以下とされている。棒状部12(突起部)の複素弾性率が2.0×10dyn/cmより小さいと、棒状部12が柔らかくなりすぎて、スイング中にゴルフクラブ1が不安定となったり、棒状部12が振れすぎて音鳴りの原因となる恐れがあり、更には棒状部12の振幅がシャフト2の振動数とも合わない恐れがある。よって、上記複素弾性率は2.5×10dyn/cm以上が更に好ましく、3.0×10dyn/cmが更に好ましく、5.0×10dyn/cm以上が特に好ましい。
また上記複素弾性率が1.0×1010dyn/cmより大きいと棒状部12が硬くなりすぎてその振幅が小さくなり、シャフトの振動数と合わなくなる場合がある。よって、上記複素弾性率は、8.0×10dyn/cm以下が更に好ましく、6.0×10dyn/cm以下が更に好ましく、3.0×10dyn/cm以下が特に好ましい。
棒状部12(突起部)の質量は0.7g以上6g以下としている。棒状部12の重量が6gを超えるとゴルフクラブ1全体としての重量が重くなり、ゴルフクラブ1の操作性が損なわれるからである。よって、棒状部12(突起部)の質量は5.5g以下が更に好ましく、5g以下が特に好ましい。また棒状部12の質量が0.7gより軽いと棒状部12が十分に共振せず振動吸収性が十分に発揮されない恐れがある。よって棒状部12の質量は1.0g以上が更に好ましく、1.5g以上が更に好ましく、2g以上が特に好ましい。
棒状部12(突起部)の長さ(長手方向長さ)は8mm以上40mm以下としている。棒状部12の長さが8mmより短いと棒状部12が十分に共振せず振動吸収性が十分に発揮されない恐れがあるからである。よって、棒状部12の長さは10mm以上がより好ましく、15mm以上が更に好ましく、20mm以上が特に好ましい。一方棒状部12の長さが40mmを超えると棒状部12の振り幅が大きくなりすぎてシャフトの振動数と合わなくなる恐れがあり、また突起部とシャフト内周面とが接触しやすくなって音鳴りの可能性が高まるので、この長さは38mm以下がより好ましく、36mm以下が更に好ましく、34mm以下が特に好ましい。
振動吸収部材6は、比重7以上の高比重金属の粉末を配合した粘弾性体からなる。このようにしたのは、振動吸収部材6を小型化することができ、振動吸収部材6がグリップ本体から外側に大きく突出するのを抑制できると同時に、グリップ本体5やシャフト2の設計自由度が高まるからであり、更に、棒状部12(突起部)の断面積を小さくしても振動吸収性を十分確保しやすくなるので、シャフト内周面への棒状部12(突起部)の接触が抑制できて安定した振動吸収性が確保されるからであり、更に、グリップ本体5(特にグリップ筒状部7)やシャフト2の厚さ(肉厚)の設計自由度が高まるからである。よって上記高比重金属の比重は10以上がより好ましく、15以上が特に好ましい。なお、入手の容易性やコストを考慮すると、上記高比重金属の比重は22以下が好ましく、20以下が更に好ましい。
比重7以上の高比重金属の具体例としては、鉄(比重7.86)、銅(比重8.92)、鉛(比重11.3)、ニッケル(比重8.85)、亜鉛(比重7.14)、金(比重19.3)、白金(比重21.4)、オスミウム(比重22.6)、イリジウム(比重22.4)、タンタル(比重16.7)、銀(比重10.49)、クロム(比重7.19)、真鍮(比重8.5)、タングステン(比重19.3)等及びこれらの金属のうち少なくとも1種を含む合金を挙げることができる。ただし、鉛は生体に対して有害性があり、金や銀などは高価であることから、タングステン、銅、ニッケル、やこれらの合金が好ましい。また、高比重金属は、高分子材料(粘弾性材)との接着性をよくするためカップリング剤で処理(例えばシランカップリング剤によりコーティング)するのが好ましい。
棒状部12の直径pは2mm以上4mm以下が好ましい。2mmより小さいと棒状部12の振り幅が大きくなりすぎてシャフトの振動数と合わなくなる恐れがあり、4mmを超えると棒状部12の十分に共振しない恐れがあるので、いずれにせよ振動吸収性が低下しやすくなる。
図3〜図6は、本発明の他の実施形態(第2〜第5実施形態)を示す断面図である。いずれの実施形態においても、面状部11の内側面11aがグリップエンド部9の外面9aと当接している点や、上記嵌着手法1及び/又は嵌着手法2により振動吸収部材6がグリップ本体5に着脱自在に取り付けられている点などは図2の第1実施形態と同一である。以下の第2〜第5実施形態の説明において、上記第1実施形態と同じ構成の部分は説明を省略し、第1実施形態と相違している点を中心に説明する。
図3に示す第2実施形態では、段差部10の高さdが振動吸収部材6の面状部11の厚みhよりも大きくされている。その結果、段差部10の軸方向端面10aは面状部11の外側面11bと面一とはなっておらず、段差部10は厚み差(d−h)だけ軸方向に突出している。
図4に示す第3実施形態では、上記第1実施形態や第2実施形態のように面状部11の厚みは均一ではなく、面状部11の厚みはその外周縁側から中央側にいくにつれて徐々に厚くなっており、面状部11の外側面11bは外側に向かって膨出する凸状曲面を構成している。その結果、面状部11の外周縁における厚み(軸方向厚み)h1は、面状部11の中央部における厚みh2よりも薄くなっている。そして、段差部10の高さdは面状部11の外周縁における厚みh1と同一とされている。よって振動吸収部材6は、面状部11の外側面11bの中央部において、厚み差(h2−h1)だけ軸方向に突出している。
図5に示す第4実施形態の振動吸収部材6も、上記第3実施形態と同様、面状部11の厚みは均一ではなく、面状部11の厚みはその外周縁側から中央側にいくにつれて徐々に厚くなっており、面状部11の外側面11bは外側に向かって膨出する凸状曲面を構成している。よって、面状部11の外周縁における厚み(軸方向厚み)h1は、面状部11の中央部における厚みh2よりも薄くなっている。ただし、上記第3実施形態と異なり、面状部11の外周縁における厚みh1は段差部10の高さdよりも大きくされている。そのため、振動吸収部材6における面状部11の外周縁と段差部10との間に高さ(軸方向高さ)が(h1−d)の段差がある。
図6に示す第5実施形態のグリップ3では、上述した第1〜第4実施形態と異なりグリップ本体5の端部外周に段差部10が設けられていない。上記第1〜第4実施形態では、段差部10が設けられた結果、当該段差部10の内側部分は振動吸収部材6の面状部11を収容する凹部となっていたが、本第5実施形態では段差部10が無いので、振動吸収部材6の面状部11を収容する凹部が形成されていない。そのため面状部11の全体が外側に露出した状態となっている。
本発明の実施形態は上記第1〜第5実施形態に限定されないが、上述した嵌着手法1又は嵌着手法2を採用しうる点や、面状部11の内側面11aとグリップエンド部9の外面9aとが当接しており振動吸収部材6が安定的に装着されている点から上記第1〜第5実施形態が好ましい。また、振動吸収部材6が外部に突出するほど振動吸収部材6が外れやすくなり、また振動吸収部材6の耐久性が低下しやすくなるので、この観点から上記第1〜第5実施形態のなかでも第1〜第4実施形態がより好ましく、更には第1〜第3実施形態がより好ましく、特には第1及び第2実施形態が好ましい。
また、棒状部12(突起部)とシャフト内周面2aとの距離Tは、4mm以上であることが好ましい。この距離Tが4mm未満の場合、棒状部12が共振した際にシャフト2の内周面2aと接触して音鳴りや不快な振動の原因となりやすくなる。従って距離Tは4mm以上、特に5mm以上が良い。また距離Tは7mm以下であることが好ましい。7mmを超えると、例えばシャフト2aの内径が、その一般的な値である15mm程度の場合、棒状部12の外径が1mm前後となるため、十分な制振効果が得られない恐れがある。
上記実施形態では、棒状部12(突起部)は円柱状としたが、角柱状あるいは断面楕円の柱状等や、異型断面を有する柱状としてもよい。ただし、周方向に均等に振動できるという理由で、棒状部12(突起部)の断面形状は円形であることが好ましい。棒状部12(突起部)の先端部分の外径が他の部分の外径より大きくされてなる錘状部分を設けても良い。この場合、棒状部12(突起部)は錘状部分によってより振動し易くなり、振動抑制効果を増すことができる。
棒状部12(突起部)の外径は、1.0mm以上が好ましく、1.5mm以上が更に好ましい。最も好ましい値としては、3.0mm以上である。この外径が小さすぎると十分な制振効果が得られない。ただし、大きすぎるとシャフト2の内周面に接触し易くなるので、7.0mm以下が好ましく、6.0mm以下が更に好ましい。最も好ましい値としては、5.0mm以下である。
〔実施例等〕
以下の仕様を備えた実施例1〜7及び比較例1を評価して本発明の効果を検証した。
各例の仕様は以下の通りとした。
実施例1〜7及び比較例1の全てで、ヘッド、シャフト、及びグリップ本体は共通とした。具体的には、ウッド型のゴルフクラブヘッド(所謂ドライバーヘッド)に46インチのシャフトとグリップ本体とを装着してゴルフクラブを作製した。シャフトはBUTT側(グリップ装着側)からTIP側(ヘッド装着側)にかけて先細りするテーパー形状とし、シャフト重量は60g(塗装前)とした。
シャフトはカーボンシャフトとし、CRFPのプリプレグを巻回積層したシートワインディング製法により作製した。すなわち、所定の形状に成形された多数の繊維強化プリプレグを、芯金(図示せず)に順次巻き付けて積層した後、ポリエチレンテレフタレート樹脂製等のテープでラッピングしてオーブン中で加熱加圧して樹脂を硬化させて一体的に成形し、その後、芯金を引き抜くことで、中空筒状のシャフトとした。シャフトの積層構成を示すプリプレグシートの模式的な展開図を図7に示す。図中の繊維強化プリプレグ51〜57は、紙面左側がグリップ側(BUTT側)、同右側がヘッド側(TIP側)である。繊維強化プリプレグ51〜57は、芯金(マンドレル;図示省略)に内周側から順次(繊維強化プリプレグ51→52→…57の順)巻き付け、積層されている。これら繊維強化プリプレグ51〜57の強化繊維F51〜F57は、いずれも引張弾性率が30tonf/mm以上、80tonf/mm以下のカーボン繊維を用い、マトリクス樹脂としてエポキシ樹脂を用いている。
繊維強化プリプレグ51、52は、強化繊維F51、F52(引張弾性率40tonf/mm)がシャフト軸線方向Sに対してなす配向角をそれぞれ−45°、+45゜として、互いに貼り合わせて積層している。すなわち、図7ではF51とF52とは同一方向に配向しているが、プリプレグ52を裏返してプリプレグ51と貼り合わせることで、強化繊維F51とF52とは互いに逆向きに配向する。繊維強化プリプレグ53は、強化繊維F53(引張弾性率30tonf/mm)がシャフト軸線方向Sに対してなす配向角を0°としている。繊維強化プリプレグ54は、強化繊維F54(引張弾性率80tonf/mm)がシャフト軸線方向Sに対してなす配向角を0°とし、グリップ側(BUTT側)に配置されて、グリップ側端部(BUTT側)を補強している。繊維強化プリプレグ55、56は、強化繊維F55、F56(引張弾性率30tonf/mm)がシャフト軸線方向Sに対してなす配向角を0°としている。繊維強化プリプレグ57は、強化繊維F57(引張弾性率30tonf/mm)がシャフト軸線方向Sに対してなす配向角を0°とし、ヘッド側(TIP側)に配置されて、ヘッド側先端部を補強している。
なお、以上のように引張弾性率が30tonf/mm以上、80tonf/mm以下のカーボン繊維を強化繊維としたプリプレグを塗装前のシャフト全重量に対して50重量%以上の割合となるようにするのがシャフト軽量化の観点から好ましい。
グリップのうちグリップ本体は、グリップ筒状部とグリップエンド部とを一体成形して作製した。グリップ本体は、SBR100重量部に対して硫黄1.5重量部、カーボンブラック40重量部で配合された練りゴムを150℃、30分でプレス成形した。また振動吸収部材は、面状部と棒状部とを含む全体を一体的に成形した。
〔実施例1〕
実施例1は、上記ヘッド及びシャフトに、図3で示す第2実施形態と同様の構成を有するグリップを装着した。振動吸収部材を構成する粘弾性材の材質としては、基材ゴムとしてのSBR100重量部に対して硫黄1.5重量部が配合されたものを用いた。この粘弾性材の複素弾性率は5.07×10dyn/cmであった。また、棒状部(突起部)は、長さ50mm、直径(外径)1mmの円柱状とした。
〔実施例2〕
棒状部(突起部)の外径を3mmとし、長さを30mmとした以外は実施例1と同様にして実施例2のゴルフクラブを作製した。
〔実施例3〕
振動吸収部材を構成する粘弾性材として、基材ゴムとしてのSBR100重量部に対して、硫黄を1.5重量部、タングステン粉末(東京タングステン社製SG50)90重量部配合したものを採用した以外は実施例2と同様にして実施例3のゴルフクラブを得た。なお、この粘弾性材の複素弾性率は8.80×10dyn/cmであった。
〔実施例4〕
振動吸収部材を構成する粘弾性材として、基材ゴムとしてのSBRを100重量部に対して、硫黄を1.5重量部、タングステン粉末(東京タングステン社製SG50)350重量部配合したものを採用した以外は実施例2と同様にして実施例4のゴルフクラブを得た。なお、この粘弾性材の複素弾性率は1.72×10dyn/cmであった。
〔実施例5〕
振動吸収部材を構成する粘弾性材として、基材ゴムとしてのSBRを100重量部に対して、硫黄を1.5重量部、タングステン粉末(東京タングステン社製SG50)700重量部配合したものを採用した以外は実施例2と同様にして実施例5のゴルフクラブを得た。なお、この粘弾性材の複素弾性率は4.72×10dyn/cmであった。
〔実施例6〕
振動吸収部材を構成する粘弾性材として、基材ゴムとしてのSBRを100重量部に対して、硫黄を1.5重量部、タングステン粉末(東京タングステン社製SG50)1200重量部配合したものを採用した以外は実施例2と同様にして実施例6のゴルフクラブを得た。なお、この粘弾性材の複素弾性率は7.90×10dyn/cmであった。
〔実施例7〕
棒状部(突起部)を外径5mm、長さ7mmとし、且つ、振動吸収部材を構成する粘弾性材として、基材ゴムとしてのSBR100重量部に対して、硫黄を1.5重量部、タングステン粉末(東京タングステン社製SG50)1800重量部配合した以外は実施例1と同様にして実施例7のゴルフクラブを得た。なお、この粘弾性材の複素弾性率は1.24×1010dyn/cmであった。
〔比較例1〕
振動吸収部材を有さないこと以外は実施例1と同様にして比較例1のゴルフクラブを得た。
各例の仕様及び評価結果をまとめたのが次の表1である。
Figure 0004564889
なお表中の「棒状部とシャフト内周面との隙間距離」とは、前述した径方向距離T(図3参照)を意味する。また「グリップエンド部の厚さ」とは、グリップエンド部の軸方向の厚さを意味する。また、「クラブバランス」とは、クラブBUTT側端(グリップエンド)からクラブ重心点までの軸方向距離を意味する。
また、「スイング方向慣性モーメント」とは、グリップ端を通る回転軸でスイング方向にクラブを回転させた場合のクラブの慣性モーメントを意味する。スイング方向慣性モーメントを測定する際の上記回転軸は、グリップ端を通り且つシャフト軸と垂直な軸とする。また、このスイング方向慣性モーメントは、上記回転軸周りのクラブの回転に伴うヘッドの移動方向(周方向)と、フェース面の向き(フェース中心におけるフェース面の法線方向)とを一致させて測定する。なお、表中のスイング方向慣性モーメントの数値の単位は、〔×10g・cm〕である。
〔評価方法〕
評価方法としては、各実施例及び比較例のゴルフクラブについて、シャフトの振動減衰率の測定、及び実打評価を行った。振動減衰率の測定は、以下のようにして行った。すなわち、図8に示すようにゴルフクラブ1のシャフト2のグリップ端を紐60で吊下げ、グリップ端からの距離Uが370mmの位置に加速度ピックアップ計61を取り付け、この加速度ピックアップ計61を取り付けた反対側の部分を、フォースピックアップ計63が取り付けられたインパクトハンマー62で加振した。そして、フォースピックアップ計63で得られる入力振動と、加速度ピックアップ計61で得られる応答振動とをFFTアナライザー64により解析することで振動減衰率を算出した。なお、この振動減衰率は、その値が大きいほど振動抑制効果が高いことを示す。
実打評価は、クラブの振り易さと振動吸収性について評価した。その評価方法としては、中上級者のゴルファー(ゴルフ歴10年以上、現在も月1回以上プレーする条件を満たす男性)26名に実際にボールを試打させ、クラブの振り易さ及び振動吸収性について、それぞれ5点満点(多い程良好)で1点〜5点の5段階で採点させ、その採点結果の平均値を各実施例及び比較例で比較することで評価した。
〔複素弾性率の測定方法〕
また、複素弾性率については、所定の条件で試験片を成形し、粘弾性測定装置(島津製作所社製 粘弾性スペクトロメータDVA200改良型)を用いて測定した。測定条件としては、試験片の寸法を、幅4.0mm、厚み1.66mm、長さを30.0mmとした。また変位部分の長さ寸法20.0mmとし、周波数10Hz、昇温速度2℃/min、初期ひずみ2mm、変位振幅幅±12.5μmとして、引張り方向の変位を加えることで振動させて測定し、10℃における値を採用した。
表1に示すように、全ての実施例における振動減衰率の値及び実打評価の振動吸収性の値は、比較例に対して大きくなっていることが判る。また、実施例1では、他の実施例と比較して突起部が長く且つ細いため棒状部12の振動数とクラブ振動数との不一致が他の実施例よりも顕著となり、振動減衰率が比較的低くなっている。実施例3〜7では、振動吸収性を更に高めるため、タングステン粉末を仕様して棒状部(突起部)の比重を高めるとともに複素弾性率を調整した。その結果、実施例3〜6では特に振動吸収性が良好となっており、且つ、クラブ総重量の増加にもかかわらず振りやすさは比較例1と同等となっている。ただし、実施例7では、比重を大きくしすぎたため棒状部12の振動数とクラブ振動数との不一致が大きくなり振動吸収性が比較的低下しており、またクラブ総重量及びスイング方向慣性モーメントの増加により振り易さが他の実施例よりも劣っている。なお、実施例7の振り易さの評価は、テスターのうちヘッドスピードの速い上級者層には比較的評価が良好であったが、飛びを必要とするヘッドスピードの遅いシニア層には重すぎて評価が低く、全体の平均値としては表にしめすように比較的低い評価であった。
以上の結果から、本発明では、大きく重量を増加させることなく、シャフトの振動を効果的に抑制し、打球時のフィーリングが良好なゴルフクラブが得られることを確認できた。
本発明の第1実施形態であるゴルフクラブ用グリップを装着したゴルフクラブを示す外観図である。 (a)は図1の破線円内部分における断面図であり、(b)はグリップエンド側からみたグリップ外観図である。 第2実施形態に係るゴルフクラブ用グリップの断面図である。 第3実施形態に係るゴルフクラブ用グリップの断面図である。 第4実施形態に係るゴルフクラブ用グリップの断面図である。 第5実施形態に係るゴルフクラブ用グリップの断面図である。 実施例及び比較例のシャフトのプリプレグ展開図である。 振動減衰率の測定方法について説明するための図である。
符号の説明
1 ゴルフクラブ
2 シャフト
2a シャフトの内周面
3 ゴルフクラブ用グリップ
4 ゴルフクラブヘッド
5 グリップ本体
6 振動吸収部材
7 グリップ筒状部
8 貫通孔
9 グリップエンド部
11 面状部(基体部)
12 棒状部(突起部)

Claims (3)

  1. 筒状のシャフトの一端部が挿入される筒状のグリップ筒状部及びこのグリップ筒状部の一端部に配置されグリップ内部と外部とを連通する貫通孔が設けられたグリップエンド部を有するグリップ本体と、粘弾性体からなるとともに前記グリップ本体とは別体とされ前記グリップ本体に着脱可能に装着された振動吸収部材と、を備え、
    この振動吸収部材は基体部及びこの基体部と一体成形された突起部を有するとともに、この突起部は前記グリップエンド部の前記貫通孔に貫通し且つ前記グリップ筒状部の内部に突出しており、
    前記突起部は、0〜10℃の条件下で周波数10Hzで測定された複素弾性率が2.0×10dyn/cm以上1.0×1010dyn/cm以下であり、長さが8mm以上40mm以下の棒状であり、
    前記振動吸収部材は、比重7以上22以下の高比重金属の粉末を配合した粘弾性体からなり、
    前記グリップ本体は、前記一端部外周縁において、周方向の全周に亘って高さdを有する円環状の段差部を有しており、且つ、
    前記振動吸収部材の基体部は円板状の面状部からなり、この面状部の厚みをhとするとh≦dであることを特徴とするゴルフクラブ用グリップ。
  2. 前記振動吸収部材は、前記グリップ本体に嵌着されることにより着脱可能に装着されていることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブ用グリップ。
  3. 筒状のグリップ筒状部及びこのグリップ筒状部の一端部に配置されグリップ内部と外部とを連通する貫通孔が設けられたグリップエンド部を有するグリップ本体と、粘弾性体からなるとともに前記グリップ本体とは別体とされ前記グリップ本体に着脱可能に装着された振動吸収部材と、その一端部が前記グリップ筒状部内に挿入された筒状のシャフトと、前記シャフトの他端部に取り付けられたゴルフクラブヘッドと、を備え、
    前記振動吸収部材は、基体部及びこの基体部と一体成形された突起部を有するとともに、この突起部は、前記グリップエンド部の前記貫通孔に貫通し且つ前記シャフトの内周面と接触することなくシャフト内部に突出しており、
    前記突起部とシャフトの内周面との距離Tは4mm以上7mm以下であり、
    前記振動吸収部材は、比重7以上22以下の高比重金属の粉末を配合した粘弾性体からなり、
    前記グリップ本体は、前記一端部外周縁において、周方向の全周に亘って高さdを有する円環状の段差部を有しており、且つ、
    前記振動吸収部材の基体部は円板状の面状部からなり、この面状部の厚みをhとするとh≦dであることを特徴とするゴルフクラブ。
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