JP4563139B2 - 自動車内装品の表皮剥がれ防止構造 - Google Patents

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本発明は、基材の外周を表皮で覆った自動車内装品において、表皮付材に相手材を取付けた後の表皮剥がれ防止構造に関するものである。
自動車内装品であるアームレストや、ダッシュボード、コンソールボックスの蓋などには、成形型を用いてポリプロピレン樹脂やABS樹脂などの合成樹脂材よりなる基材層と、塩化ビニルや合成皮革などの表皮層とを一体成形して製造された表皮付材を用いるものが多く見られる。表皮層は、主として、利用者に対してソフトな触感を提供したり、高級感を演出するなどの機能を有する。しかし、表皮層端部が適切に処理されないと、表皮の部分的、或いは全体に亘って、皺、弛み、ずれ、又は剥がれなどが生じることになる。これらの問題に対して、従来までに様々な表皮剥がれ防止構造が考案されてきた。
自動車内装品におけるこの種の表皮剥がれ防止構造として、基材の端部を、前記基材に接合された表皮と共に折り返すことで表皮剥がれを抑制する構造(特許文献1参照)や、基材、表皮、及び相手材を、位置決めピン及びそれに対応した孔を用いて固定することにより、表皮のずれや剥がれを防止する技術(特許文献2参照)が挙げられる。
特許文献1は、基材の外周に接合された表皮の剥がれを防止する端末処理の一例を示している。この剥がれ防止構造は、表皮が接合された基材と、その基材の端縁であって、その厚みが薄くなっている薄肉部と、から形成される。脱型後、前記薄肉部は、その表面に表皮が接合されたままの状態で、部分的に加熱され、裏面である基材側へ折り返され、対向する基材面同士が改めて融着される。これにより、接着剤やタッカー(ホッチキス)などを用いることなく、短時間で、且つ安価に端末処理を行うことが可能とされている。
他方、特許文献2は、基材の外周に接合された表皮を、位置決め用のピン及びそれに対応する孔を用いて、皺や弛みが生じないようにした構造の一例を示している。この例によれば、基材及び前記基材表面に融着された表皮に位置決め用の孔が設けられ、一方、これらに対して表皮側から接するカップホルダなどの相手材には、前記位置決め用孔に対応した位置に位置決めピンが設けられている。そして、前記孔に前記ピンが嵌挿されることで、前記基材と前記相手材に挟まれた表皮の皺や弛み、又は剥がれを防止できるとされている。
特開2003−200489号広報 特開2000−238568号広報
しかしながら、特許文献1の構成では、基材と表皮とを熱融着により一体成形し、脱型後、前記薄肉部を再度加熱して折り曲げ、対向する基材層同士を融着させる工程を要し、且つ、前記表皮の端部が基材に対して融着一体化されているだけにとどまり、利用形態によっては前記表皮の端部から、剥がれが生じる恐れを有している。
一方、特許文献2の構成では、表皮の皺、及び弛みを防止するために、位置決め用の孔が設けられ、前記孔に嵌挿された前記ピンで表皮を保持しいている。このため、前記表皮に対して局所的な負担を強いることとなり、前記表皮の材質によっては、この構成が破れの原因となる恐れを有する。
従って、本発明は、加工手順を簡略化することで生産性を高め、且つ幅広い材質からなる表皮に対応することができ、且つ表皮に亀裂の原因となる孔を設ける必要がなく、さらに表皮端部を確実に保持することのできる、自動車内装品の表皮剥がれ防止構造を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、第1の発明は、基材の外周を表皮で覆った表皮付材に相手材を取付けてなる自動車内装品の表皮剥がれ防止構造であって、
前記基材の外縁に設けられた第1取付部に形成された第1取付面と、
前記相手材の外縁に設けられた第2取付部に形成された第2取付面であって、前記第1取付面に対向する第2取付面と、
前記第2取付面に少なくとも一つ設けられた突部と、
前記第1取付面に設けられ、前記突部が収容される凹部とを備え、
前記表皮の端部は、前記凹部をまたぐように前記第1取付面に接合され、
前記第1取付面に接合された前記表皮の端部は、前記第1取付面と前記第2取付面とに挟まれて固定され、
前記凹部をまたぐように設けられた前記表皮が前記突部で引っかけられた状態となっているという特徴を有する。
これにより、前記表皮が前記基材に接合されて前記表皮と前記基材との間に接合力が発生することと、前記表皮が前記基材と前記相手材とで二つの面で挟まれていることと、前記表皮が前記相手材に設けられた突部に引っかけられていることと、により多角的に前記表皮の剥がれを防止することができる。
の発明は、第発明記載の表皮剥がれ防止構造であって、前記突部の先端が鋭角であるという特徴を有する。
これにより、前記表皮がクロスなどの厚手の生地である場合に、より確実に前記表皮の剥がれは抑制されている。
の発明は、第発明記載の表皮剥がれ防止構造であって、前記突部の先端がR付けされているという特徴を有する。
これにより、前記表皮が塩化ビニル樹脂など破れやすい素材の場合にも、前記表皮を損傷することなく、前記表皮の剥がれは抑制されている。
以上説明したように、自動車内装品における本発明の表皮剥がれ防止構造は、表皮で覆われた基材と、前記基材に前記表皮を介して接する相手材とに、それぞれ対応した凹部と、前記凹部に収容される突部を設けたことで、前記表皮をひっかけるように保持する構成とされる。従って、ピンや孔を設けたり、再加熱処理を施すような工程を必要とせず、射出成形時に前記突部や前記凹部を同時に成形することで、加工手順を簡略化することができ、それにより生産性が向上する。又、前記表皮が前記基材に接合されることにより、前記表皮と前記基材との間に接合力が生まれ、したがって、より確実に表皮剥がれを抑制することができる。又、前記表皮が前記基材と前記相手材とで二つの面で挟まれていることで、前記表皮の剥がれを抑制できる。又、突部や凹部の大きさや形状に自由度があり、又亀裂の原因となり得る孔などを設ける必要がないため、厚手の表皮から、破れやすい表皮に至るまで幅広い材質からなる表皮に対応することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る自動車内装品の表皮剥がれ防止構造の実施形態例について説明する。
ここでは、自動車内装品として、センターコンソールを取り上げ、そのセンターコンソールに適用される表皮剥がれ防止構造を説明する。
図1は、本実施例におけるセンターコンソール1の配置状態を示す斜視図である。前記センターコンソール1は、主として、表皮付材である上コンソール2と、その相手材である下コンソール3、及び同じく相手材であるカップホルダ4とで構成される。図1からわかる通り、前記センターコンソール1は車両室内における運転席と助手席との間に配設されている。
図2は、図1における前記上コンソール2と、前記下コンソール3との取付状態を示す断面図であり、一方、図3は、図1における前記上コンソール2と、前記カップホルダ4との取付状態を示す断面図である。
まず、前記上コンソール2の前記下コンソール3への取付けに関して、図2及び図4に基づいて説明する。ここで、図4は、前記下コンソール3の外周壁部の斜視図である。
図2に示すように、前記上コンソール2は、硬質材である基材11と、前記基材11に接合される表皮12とを備えている。前記基材11は、ポリプロピレン樹脂やABS樹脂のような合成樹脂などの硬質材であり、射出成形により成形され、所定の剛性が確保されている。
一方、前記表皮12は、用途により任意に選定されるものとされ、塩化ビニルや厚手の生地などの様々な材質が前記表皮12として用いられており、利用者に対してソフトな触感を提供したり、外観上で高級感を演出する目的を有している。前記表皮12は、前記基材11が射出成形により成形された後に、接着剤などを用いて前記基材11の外周面に接合される。
前記下コンソール3は、ポリプロピレン樹脂やABS樹脂のような合成樹脂などの硬質材であり、射出成形により成形され、所定の剛性が確保されており、表皮に被覆されることなく、露出状態で設けられている。
前記上コンソール2の外縁には前記上取付部14が設けられ、一方、前記下コンソール3の外縁には、前記上取付部14に対応する前記下取付部20が設けられている。
ここで、図2に示す上取付面15とは、前記上取付部14の前記下取付部20に対向する面とし、一方、下取付面21とは、前記下取付部20の前記上取付部14に対向する面とする。
前記表皮12は、前述の通り、前記基材11の外周面に接合されているが、より詳しく言えば、前記上コンソール2の外側から前記上取付部14を通って、前記上取付面15をすべて覆うように前記基材11に接合されている。
前記上コンソール2の前記上取付部14を、前記下コンソール3の前記下取付部20に取付けることにより、前記上取付面15に接合された前記表皮端部13は、前記上取付面15と前記下取付面21とで挟まれて、固定される。これにより、前記表皮12の端部である前記表皮端部13が前記上コンソール2と前記下コンソール3に挟まれて固定されることで、前記表皮12の剥がれを抑制している。
ここで、前記上コンソール2と前記下コンソール3とは、少なくとも一箇所以上にて、ねじなどの締結要素(図示せず)により互いに締結されている。
さらに、図2に示すように、前記下コンソール3の前記下取付面21上には、形状が断面山状である突部22が少なくとも一つ突設されており、一方、前記上コンソール2の前記上取付面15には、前記突部22に対向する位置に、前記突部22が収容される凹部16が凹設されている。
本実施例では、図4に示すように、前記突部22は、断面山状であって細長い突条を所定間隔で並べることで形成され、前記下取付面21上にバランス良く複数箇所に亘って並設されている。
又、図示されないが、前記凹部16は、細長い溝を所定間隔で並べることで形成され、前記上取付面15上に、各々前記突部22に対応させて、複数箇所に亘って並設されている。
ここで、前記突部22と前記凹部16の嵌合状態をより詳しく説明する。前述した通り、前記突部22は前記凹部16に収容される構造とされる。詳しく言えば、図2(b)に示すように、前記締結要素(図示せず)にて前記上取付部14が前記下取付部20に取付けられた状態において、一対の前記突部22と前記凹部16との間には一定の空隙が設けられており、且つその空隙は前記表皮端部13における前記表皮12の厚みを十分収容できる程度の大きさを有している。
前記凹部16は前記上コンソール2が、前記突部22は前記下コンソール3が、それぞれ射出成形により成形される際に、同時に成形される。従って、図2(a)に示すように、前記凹部16において、前記表皮端部13は前記凹部16をまたぐように前記上取付面15に接合されている。
次に、前記上コンソール2と前記下コンソール3の取付状態と、表皮剥がれ構造を説明する。図2(b)に示すように、前記上取付部14を前記下取付部20に前記締結要素(図示せず)にて取付けると、前記上取付面15に接合された前記表皮端部13は、前記上取付面15と前記下取付面21とに挟まれるように固定される。又、それと同時に、前記突部22が前記凹部16に嵌合され、これにより、前記表皮端部13が前記突部22に引っかけられ、屈曲し伸長されることで、前記表皮端部13の前記突部22周辺に一定の張力が発生する。これにより、前記表皮端部13において、前記表皮12の剥がれを防止している。
ここで、前記突部22と前記凹部16の形状や大きさの好適な状態に関して説明する。
本実施例では、前記突部22が断面山状の細長い突条を所定間隔で並べることで形成されている。この場合、前記基材11に接合された前記表皮12に加えられた何らかの局所的外力を、広範囲に亘って分散させることができる。しかし、これに限定されるものではなく、例えば前記突部22が先端に丸みを帯びた四角錐や三角錐、及び円錐であり、図5のように、対を成す突部51と凹部(図示せず)とが複数箇所に亘ってバランスよく点在していても良い。
又、前記突部22の高さや先端の形状、前記凹部16の溝深さなどは、前記表皮12に対して好適な状態となるよう、任意に選定することができる。
例えば、前記表皮12に厚手の生地が採択された場合、前記生地は破れにくいものと捉え、前記突部22の先端をより鋭角にしたり、或いは前記突部22の高さをより高くして、前記生地を強く引っかけたりして、前記生地の剥がれ防止効果を向上させることができる。
又、前記表皮12に塩化ビニル樹脂(PVC)が採択された場合、前記塩化ビニル樹脂は鋭いものが接すると破れやすいものと捉え、前記突部22の先端に丸みを設けたり、或いは前記突部22の高さを低く抑えてたりして、前記塩化ビニル樹脂が前記突部22により損傷しにくくすることができる。
以上説明したように、本実施例における自動車内装品の表皮剥がれ防止構造は、表皮付材と、前記表皮付材に表皮を介して接する相手材とに、対を成す凹部と、前記凹部に収容される突部とを設けたことで、前記表皮が引っかけられるような構成とされる。
従って、ピンや孔を設けたり、再加熱処理を施すような工程を必要とせず、射出成形時に前記突部と前記凹部を同時に成形することで、加工手順を簡略化することができ、それにより生産性が向上する。
又、突部や凹部の形状に自由度があり、すなわち、突部の先端を鋭角にしたり、先端に丸みを設けたり、突部の高さと凹部の溝深さを適宜変化させることで、厚手の表皮から、破れやすい表皮に至るまで幅広い材質からなる表皮に対応することができる。
さらに、前記表皮が前記基材に接合されていることと、前記表皮が前記基材と前記相手材とで挟まれていることと、前記表皮が前記相手材に設けられた突部に引っかけられていることと、により多角的に前記表皮の剥がれを防止している。
次に前記カップホルダ4の前記上コンソール2への取付けに関して、図3に基づいて説明する。
前記カップホルダ4は、前記下コンソール3同様、ポリプロピレン樹脂やABS樹脂のような合成樹脂などの硬質材であり、射出成形により成形され、所定の剛性が確保されており、表皮に被覆されることなく、露出状態で設けられている。
前記上コンソール2の前記カップホルダ4が嵌装されるための孔の周囲には、前記上取付部34が設けられ、一方、前記カップホルダ4の外縁には、前記上取付部34に対応する前記下取付部40が設けられている。
ここで、図3に示す上取付面35とは、前記上取付部34の前記下取付部40に対向する面とし、一方、下取付面41とは、前記下取付部40の前記上取付部34に対向する面とする。
前記表皮12は、前述の通り、前記基材11の外周面に接合されているが、より詳しく言えば、前記上コンソール2の外側から前記上取付部34を通って、前記上取付面35をすべて覆うように前記基材11に接合されている。
前記カップホルダ4の前記下取付部40を前記上コンソール2の前記上取付部34に取付けることにより、前記上取付面35に接合された前記表皮端部33は、前記上取付面35と前記下取付面41とで挟まれて、固定される。これにより、前記表皮12の端部である前記表皮端部33が前記上コンソール2と前記カップホルダ4に挟まれて固定されることで、前記表皮12の剥がれを抑制している。
ここで、前記上コンソール2と前記カップホルダ4とは、少なくとも一箇所以上にて、ねじなどの締結要素(図示せず)により互いに締結されている。
さらに、図3に示すように、前記カップホルダ4の前記下取付面41上には、形状が断面山状である突部42が少なくとも一つ突設されており、一方、前記上コンソール2の前記上取付面35には、前記突部42に対向する位置に、前記突部42が収容される前記凹部36が凹設されている。
本実施例では、図4に示すものと同様に、前記突部42は、断面山状であって細長い突条を所定間隔で並べることで形成され、前記下取付面41上にバランス良く複数箇所に亘って並設されている。
又、図示されないが、前記凹部36も同様に、細長い溝を所定間隔で並べることで形成され、前記上取付面35上に、各々前記突部42に対応させて、複数箇所に亘って並設されている。
ここで、前記突部42と前記凹部36の嵌合状態をより詳しく説明する。前述した通り、前記突部42は前記凹部36に収容される構造とされる。詳しく言えば、図3(b)に示すように、前記締結要素(図示せず)にて前記上取付部34が前記下取付部40に取付けられた状態において、前記突部42と前記凹部36との間には一定の空隙が設けられており、且つその空隙は前記表皮端部33における前記表皮12の厚みを十分収容できる程度の大きさを有している。
前記凹部36は前記上コンソール2が、前記突部42は前記下コンソール3が、それぞれ射出成形により成形される際に、同時に成形される。従って、図3(a)に示すように、前記凹部36において、前記表皮端部33は前記凹部36をまたぐように前記上取付面35に接合されている。
次に、前記上コンソール2と前記カップホルダ4の取付状態と、表皮剥がれ構造を説明する。図3(b)に示すように、前記下取付部40を前記上取付部34に前記締結要素(図示せず)にて取付けると、前記上取付面35に接合された前記表皮端部33は、前記上取付面35と前記下取付面41とに挟まれるように固定される。又、それと同時に、前記突部42が前記凹部36に嵌合され、これにより、前記表皮端部33が前記突部42に引っかけられ、屈曲し伸長されることで、前記表皮端部33の前記突部42周辺に一定の張力が発生する。これにより、前記表皮端部33において、前記表皮12の剥がれを防止している。
ここで、前記突部42と前記凹部36の形状や大きさの好適な状態に関して説明する。
本実施例でも、前述の前記上コンソール2と前記下コンソール3との取付けと同様に、様々な形状、大きさ、配置を有した突部、及び凹部を適宜用いることができる。
しかしながら、図1に示すように、前記上コンソール2の前記カップホルダ4周辺では、飲料用の缶やボトルなどの出し入れが頻繁に行われるため、該周辺において前記表皮12は大きな力を頻繁に受けやすい。
従って、図3(b)に示すように、前記上コンソール2の下面である前記上取付面35に接合された前記表皮端部13のみならず、前記上コンソール2の側面に接合された前記表皮12も、前記上コンソール2と前記カップホルダ4とで挟まれて、固定されている。
これにより、前記カップホルダ4が前記上コンソール2に対して二つの面で接することで、前記表皮端部13を含む前記表皮12を二つの面で挟み、固定することができ、従って、大きな力を頻繁に受けたとしても、より確実に前記表皮12の剥がれを防止することができる。
以上説明したように、本実施例における自動車内装品の表皮剥がれ防止構造は、表皮付材と、前記表皮付材に表皮を介して接する相手材とに、対を成す凹部と、前記凹部に収容される突部とを設けたことで、前記表皮が引っかけられるような構成とされる。
従って、ピンや孔を設けたり、再加熱処理を施すような工程を必要とせず、射出成形時に前記突部と前記凹部を同時に成形することで、加工手順を簡略化することができ、それにより生産性が向上する。
又、突部や凹部の形状に自由度があり、すなわち、突部の先端を鋭角にしたり、先端に丸みを設けたり、突部の高さと凹部の溝深さを適宜変化させることで、厚手の表皮から、破れやすい表皮に至るまで幅広い材質からなる表皮に対応することができる。
さらに、前記表皮が前記基材に接合されていることと、前記表皮が前記基材と前記相手材とで二つの面で挟まれていることと、前記表皮が前記相手材に設けられた突部に引っかけられていることと、により多角的に前記表皮の剥がれを防止することができる。
尚、前述した二つの実施例において、前記表皮端部13,33は、前記上取付面15,35へ接着剤などを用いて全面に亘って接合されているが、前記上取付面15,35、及び前記下取付面21,41に、前記突部22,42や、前記凹部16,36を多数設けたり、前記突部22,42の突設方向に変化を持たせるなどの対処をすれば、前記表皮端部13,33は、前記上取付面15,35へ全面に亘って接合されていなくても良く、部分的な接合であっても良い。又は、接合は接着剤によるものに限らず、部分的な熱融着によるものであっても良い。
又、図2では、表皮付材を相手材に上から取付けることで表皮の剥がれを防止しているのに対し、図3では、相手材を表皮付材に下から取付けることで表皮の剥がれを防止している。本発明は、当然双方の場合で有効である。
さらにはこれに限らず、表皮付材と相手材とが接する面であって、少なくとも一対以上の突部とそれに対応する凹部とを備えた面を確保できさえすれば、その面の法線がどこを向いていても、表皮付材と相手材とのどちらが先に固定しどちらを後から取付けても、どちらでも良い。
又、前記実施例では、自動車内装品としてセンターコンソール1に具体化したが、その他の内装品、例えば、アームレスト、ドアトリム、及びグローブボックスなどの表皮を有する自動車内装品であれば、いかなるものにも具体化して良い。その際、上記の例で挙げられるアームレストに用いるならば、肘が最も当たる部分において、前記基材11と前記表皮12との間にクッション材を設けても良い。この場合、運転者などが肘をかけた時に、好適なクッション性を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る表皮剥がれ防止構造が適用されるセンターコンソールの配置状態を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る表皮剥がれ防止構造を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る他の表皮剥がれ防止構造を示す断面図である。 突部の形状と配置状態を示す斜視図である。 他の突部の形状と配置状態を示す斜視図である。
符号の説明
1 センターコンソール
2 上コンソール(表皮付材)
3 下コンソール(相手材)
4 カップホルダ(相手材)
11 基材
12 表皮
13,33 表皮端部
14,34 上取付部
15,35 上取付面
16,36 凹部
20,40 下取付部
21,41 下取付面
22,42 突部

Claims (3)

  1. 基材の外周を表皮で覆った表皮付材に相手材を取付けてなる自動車内装品の表皮剥がれ防止構造であって、
    前記基材の外縁に設けられた第1取付部に形成された第1取付面と、
    前記相手材の外縁に設けられた第2取付部に形成された第2取付面であって、前記第1取付面に対向する第2取付面と、
    前記第2取付面に少なくとも一つ設けられた突部と、
    前記第1取付面に設けられ、前記突部が収容される凹部とを備え、
    前記表皮の端部は、前記凹部をまたぐように前記第1取付面に接合され、
    前記第1取付面に接合された前記表皮の端部は、前記第1取付面と前記第2取付面とに挟まれて固定され、
    前記凹部をまたぐように設けられた前記表皮が前記突部で引っかけられた状態となっている
    ことを特徴とする表皮剥がれ防止構造。
  2. 前記突部の先端が鋭角である請求項記載の表皮剥がれ防止構造。
  3. 前記突部の先端がR付けされている請求項記載の表皮剥がれ防止構造。
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