JP4562859B2 - 注出口付きパウチ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、より安定した自立性を有する注出口付きパウチおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液状、顆粒状、粒状等の流動性を有する内容物を密封包装する軟包装材料を用いた包装袋として、自立性があり、リクローズキャップ付き容器としての特徴も兼ね備えたパウチタイプ、例えば、少なくとも片面がヒートシール性を有する積層体を用い、前、後面材となる2枚のヒートシール面同士を対面させて配し、底部から2つ折りした底材を挿入して左右の端部をヒートシールしてなる底部ガセットタイプのスタンディングパウチタイプ、あるいは、図6(a)、図6(b)及び図6(c)に示すように、前面部材70と後面部材71のヒートシール面同士を対面させて配し、その左右から2つ折りした側面部材72、73を挿入して端部と底部とをヒートシールしてなるサイドガセットタイプの自立袋等が多く用いられている。
さらに、前記の自立袋に内容物の取り出しが容易にできる注出口を装着したものが用いられている。
特に、前記サイドガセットタイプの注出口付きパウチは、内容物を収納すると、前後面、側面とも垂直壁面となり、前記スタンディングパウチと比較するとその収納効率は極めて優れている。
また、前記注出口付きパウチは、缶やガラス瓶に比較して、軽量で、かつ、開封性に優れているので、液体飲料、液体調味料、たれ、めんつゆ等の包装容器として用いることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のサイドガセットタイプのパウチに注出口を装着する場合、注出口のパウチへの接着基部は、図7(b)に示すように、底面視においてシャトル形状であった。パウチに注出口を装着する場合、パウチの開口部に注出口を挿入し、前記接着基部を前後面材が囲繞した状態として、前後からシールヘッドを押圧して熱融着する。この際、接着基部が円筒状であると、前後面材が合流左右の部位において、シール抜けがおき易く、その対策として、左右に翼状部64を設けて、前記の底面視シャトル状とした。この結果、サイドガセットパウチの2つ折りする巾が前記接着基部に形成されている左右の翼状部の先端までの巾となり、注出口付きパウチとして、内容物を収納して自立させた時に、パウチの前面の巾に対して側面の巾が狭く、パウチは前後に転倒し易いものであった。また、注出口付きパウチを手に持つ際にも、左右に巾広のため、把持し難いという欠点があった。そのため、前面の巾と側面の巾とがなるべく近似した寸法での注出口付きパウチの提供が望まれていた。
たとえば、特許第2793174号には、図8(a)図8(b)に示すように、[ガセット部の全幅寸法を、ガセット部を内側に折り込んだときに取出具の導管部が通る空間を形成する程度の寸法とし、取出具のフランジ部を、内側に折り込まれた各ガセット部に接して袋状容器本体の開口端に固着するとともに、袋状容器本体の下端部を端縁に平行なシール部とこのシール部から斜め上方に延びる傾斜シール部で形成したことを特徴とする液体充填容器]との提案がされている。この方法であると、断面がより正方形に近いサイドガセットパウチが得られるが、パウチと注出口との熱融着部において、図8(b)に示すように、同一のシール温度で、積層体が1枚の部分と、3枚の部分とをシールするため、シールが不安定となるおそれがあった。
本発明の目的は、注出口を装着するサイドガセットパウチにおいて、パウチの水平断面を可能な限り正方形に近いものとし、自立性、把持性等を向上させる注出口付きパウチおよびその製造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するために、本発明は、次のようなパウチ用注出口組合体を提供するものである。すなわち、各部材が、少なくとも片面がヒートシール性を有する積層体からなり、ヒートシール面を表面として2つ折りした側面部材を前後面部材の間に左右から挿入し、左右側端部をヒートシールしたサイドガセットタイプのパウチ本体と、該パウチ本体の上部開口端にフランジ部と該フランジの一方にはパウチ本体の上端開口部に熱融着される注出口本体を熱融着してなる注出口付きパウチであって、前記注出口本体が、細長い舟形状の前記フランジ部に対し、その一方側に前記パウチ本体の内側に取付けられる接着基部を、他方側に、前記パウチ本体の外側にある注出口筒部を一体に成形してなり、前記接着基部には、両側部に相対して一対の乳頭突起条を設け、該乳頭突起条を設けた部分以外は水平断面が、円形であり、底面視における前記乳頭突起条の頂上部は略円形状で、該頂上部の先端を含む想定円の直径が、前記円形の直径の1.3倍を超えない寸法であり、前記注出口本体を前記パウチ本体に装着した時に、前記乳頭突起条が、前記前後面部材の間に挟まれ、前記左右のガゼット折りした前記側面部材の折れ線が、前記乳頭突起条の先端に近接する折り込み深さであることを特徴とする注出口付きパウチであって、前記注出口筒部の外面にキャップを螺着可能にする螺条を設けたこと、前記注出口本体において、前記接着基部の下端に複数の対面する延長片を設け、該延長片を懸架させた部分を断面十字状としてパウチ内方に延長して閉塞防止リブを形成したものであることを含むものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の注出口付きパウチについて、図面を参照して説明する。図1は、図1は、本発明の注出口付きパウチに内容物を充填した状態を示す、(a)斜視図、(b)X1−X1部断面図である。図2は、本発明の注出口付きパウチにおける注出口組合体の実施例を示す斜視図である。図3は、本発明の注出口付きパウチのパウチ本体を説明する図であって、(a)斜視図、(b)X3−X3部断面図である。図4は、本発明の注出口付きパウチにおける乳頭突起条の形状を説明する図2のX2−X2の断面拡大図である。図5は、本発明の注出口付きパウチの注出口本体をパウチ本体に熱融着するシールヘッドを説明する、(a)シールヘッドの概念図、(b)X4−X4部断面図である。
【0006】
本発明の注出口付きパウチは、図1(a)に示すように、注出口を装着したサイドガセットタイプのパウチ1である。注出口本体10とパウチ本体2との熱融着部をできる限り少なくして、ガセットの折り込みを深くしたものである。具体的には、図2(a)、図2(a)および図4に示すように、細長い舟形状の第1のフランジ11とパウチの辺縁部に挿入して熱融着される接着基部12と、また、パウチ本体に装着したときにパウチの外側に位置する注出口筒部13とを一体的に成形してなる注出口本体の接着基部12の形状が、パウチ本体に注出口本体10を挿入した時、パウチを正面視して、注出口本体の接着基部の左右に乳頭突起条14を垂直に設けた部位以外は円筒状であり、図1(b)に示すように、該注出口本体10をパウチ本体に装着したときに、左右のガセット折り込みの折線24が前記乳頭突起条14の先端に達する折り込み深さとしたものである。
本発明の注出口付きパウチにおいては、パウチ本体のガセット巾を可能な限り広くすることによって、得られる注出口付きパウチの水平断面が正方形に近い形状となることを目的としている。そのために、本発明者らは、鋭意研究の結果、注出口本体の接着基部の形状を、図2(a)および図2(b)に示すように、左右に乳頭突起条14を設け、その他の部分は円筒状とするものである。そして、前記乳頭突起条14の高さが低いほど、パウチ本体の側面の巾を広くすることができ、結果として、内容物を収納した無知注出口付きパウチの水平断面が正方形に近くなり、パウチとしての自立性が向上することを見出した。乳頭突起条14の高さは、注出口本体10とパウチ本体の開口部のヒートシールにおいて、パウチの前面材20と後面材21との合流点における完全な密封シール性のために設けるものであり、一般的な販売単位の注出口付きパウチとしての適性な高さとしては、
次の条件において、効果的であることが判明した。図4はX2−X2部の断面図である。乳頭突起条14の先端部を含む想定円18の直径をDとし、乳頭突起条14以外の円筒部の直径(外径)をD0とすると、
D≦D0+0.3D0
の範囲である。但し、D0は、液体状内容物の注出のし易さ(液導部19の径による)から、接着基部の内部筒部の内径が4mm以上であることが望ましく、筒部の肉厚を加えて、6mm以上が必要である。
【0007】
注出口本体の注出口筒部の外面には、図2(a)および図2(a)に示すように、注出口付きパウチへの内容物の充填、洗浄や冷却、集積等の工程において、当該パウチの搬送のために利用される、第2のフランジ15、第3のフランジ16を設けてもよい。
【0008】
本発明の注出口付きパウチの注出口は、注出口本体と該本体の注出口筒部の開口部に冠着するキャップからなる。例えば、前記注出口筒部の外面にオネジ17、キャップ4の側壁の内面に図示しないメネジを設けて、キャップが注出口筒部13に螺合させることができる。
【0009】
ジュース等を収納した注出口付きパウチの注出口に使用者が口をつけて内容物を吸引する際等に、吸引の途中において、パウチの内面同士が密着して吸引が出来なくなる、いわゆる閉塞状態を避けるために、本発明の注出口付きパウチにおける注出口本体には、図2(b)に示すように、その下端に複数の対面する延長片81を設け、該対面する延長片81を懸架させ、該懸架させた部分を断面十字状の十字リブ82としてパウチ内方に延長して閉塞防止リブ80を形成してもよい。
【0010】
本発明の注出口付きパウチのパウチ本体を形成する積層体の材質は、内容物の種類、容量、流通方法等を考慮して設計される。前記パウチ本体を形成する部材の材質としては、インフレーション法等により製膜されるチューブ状の単層フィルムを用いることもできるが、主にプラスチックを主体とする積層体(複合フィルム)が用いられる。前記積層体としては、少なくとも基材層と熱融着層とからなるものとし、通常、基材層と熱融着層との間に中間層を設けた3層(接着層を除く)、または、中間層を2層とした4層、さらに、前記以上の複数層を積層してもよい。
【0011】
前記積層体を構成する基材層としては、サイドガセットパウチを構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有する合成樹脂を用いることができ、例えば、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリカーボネート系、ポリアセタール系等の樹脂を用いることができる。また、これらの樹脂を用いたフィルムとしては、未延伸フィルムあるいは1軸方向または2軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれも使用することができ、フィルムの厚さとしては基本素材としのキャップ用度、剛性などについて必要最低限に保持されうる厚さであればよく、厚すぎると熱融着等の加工適性が低下し、また、コストが上昇する。基材層が薄すぎると強度、剛性等が低下して好ましくない。本発明においては上記のような理由から基材層の厚みとしては12〜30μm程度が適当である。
また、前記剛性樹脂製のフィルムは、必要に応じてポリ塩化ビニリデンが塗工されたフィルムやアルミニウムや酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム酸化錫、酸化ジルコニウム等の蒸着層が形成されたフィルムとしてバリア性を有する構成としてもよい。また、前記基材層は、外面層として用いられるため、その裏面(中間層あるいは熱融着層を貼り合わせる面)に印刷されることが多いために印刷適性も求められる。基材層としては、剛性があり、前記印刷を含めた加工性のよさから、1軸方向または2軸方向に延伸した延伸フィルムが好適に用いられる。
【0012】
また、前記積層体の熱融着層としては、積層体をサイドガセット平底袋パウチとして製袋する際に、熱融着により密封、封止できるものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンさ、シングルサイト系触媒を用いて重合したエチレンーα・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレンープロピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンーアクリル酸メチル共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体等の樹脂の一種ないしそれ以上からなる樹脂あるいはこれらをシート化したシートを使用することが出来る。特に前記シングルサイト系触媒を用いて重合したエチレンーα・オレフィン共重合体は、分子量分布の巾が狭く、共重合比も安定しているため、低温シール性や熱間シール性に優れており、本発明における前、後面フィルム、側面フィルムのそれぞれの重なりの差による段差に起因するシール不良防止に適した材料である。
熱融着層の厚さとしては、30〜500μmが適当である。熱融着層としての厚さが30μm未満の場合、密封性不良となるおそれがあり、かつ、
シール強度が不足し、落下衝撃において破袋することがある。また、熱融着層の厚さが500μmを超えると、熱融着に時間がかかり、作業性の低下となる。
【0013】
本発明においては、前記基材層と熱融着層との間に中間層を設けてもよく、前記中間層は、前記基材層と熱融着層とだけでは包装袋としての機能を十分に果たせない場合等に設けられる。また、中間層は前述のように2層以上としてもよい。前記中間層の機能としては、気体遮断性(ガスバリア性)、機械的強靭性、剛性、耐屈曲性、耐突刺し性、耐衝撃性、耐摩耗性、耐寒性、耐薬品性等であり、包装袋および自立袋として要求されるこれらの最終的な機能は中間層を設けることによって達成するものである。該中間層として用いられる素材としては、例えばアルミニウム、鉄、銅、錫などの金属箔、あるいはポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、エチレンープロピレン共重合体、エチレンーアクリル酸共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体のケン化物等のフィルムあるいはこれらにポリ塩化ビニリデンを塗工したフィルムないしはアルミニウムや酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ジルコニウム等の蒸着を施したフィルムあるいはポリ塩化ビニリデン等のフィルムを用いることができる。また、これら素材の一種ないしはそれ以上を組み合わせて使用することができる。なお、上記中間層の厚さとしては、包装袋および自立袋として要求される機能を満たすことができれば良いのであって、必要に応じて適宜に選ぶことができる。
【0014】
また、本発明の自立袋を構成する前記複合フィルムは、前記基材層、前記熱融着層、中間層等を必要に応じて周知のドライラミネーション、Tダイ押出し法等を適宜用いて貼り合わせることにより得ることができる。前記Tダイ押出し法を用いる場合にあっては、接着性を向上させる目的で被押出側フィルム等に必要に応じてアンカーコート剤を予め塗工してもよい。
【0015】
本発明の注出口付きパウチのパウチ本体を形成する積層体の具体的な構成例について説明する。本発明の注出口付きパウチのパウチ本体は、前後、左右の各部材が、それぞれの熱融着性を有する面が相対する状態に配される4枚から構成される。そして、パウチはそれらの内面同士のヒートシールにより製袋される。
従って、パウチを形成する積層体は、少なくとも片面が熱融着性を有するもので、用いられる積層体は、どの部位においても同一構成のものを用いてもよいし、
前、後面部材と左右の折り込みの側面部材とを別構成または同一構成であって厚みの違うものとしてもよい。前記積層体としては、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、その材質構成は特に限定されず、各種パウチに用いられている公知の積層フィルムはいずれも使用可能である。これらの中から、包装する内容物の種類と充填量、充填後の加熱処理の有無等使用条件に応じて適するものをじゆうに選択して使用することができる。
【0016】
本発明の注出口付きパウチのパウチ本体を形成するいずれの面にも共通して好ましく使用できる積層体の構成の具体例として以下のような構成が挙げられる。
(1)ON/AD/LLDPE
(2)ON/AC/<HDPE/LLDPE>
(3)ON・SiOX/AC/<HDPE/LLDPE>
(4)PET/AD/AL/AD/ON/AD/LLDPE
(5)PET/ADAL/AD/ON/AD/S-PE
(6)PET/AD ADAL/AD/ON/AD/CPP
(7)PET/AD/ON/AD/AL/AD/LLDPE
(8)PET/AD/ON/AD/AL/ADS-PE
(9)PET/AD/ON/AD/AL/AD/CPP
(10)PET/AD/EVOH/AD/ON/AD/CPP
【0017】
尚、上記材質構成例を略号にて記載したが、略号はそれぞれ次の材質または層を示す。
ON:2軸延伸ナイロンフィルム、AD:接着剤、 LLDPE:線状低密度ポリエチレン、 AL:アルミニウム箔、 LDPE:低密度ポリエチレン、S-PE:メタロセン系触媒を用いて重合したエチレンーα・オレフィン共重合体、PET:2軸延伸ポリエステルフィルム、 CPP: 未延伸ポリプロピレンフィルム、SiOX:シリカ蒸着層、AC:アンカーコート、EVOH:エチレンー酢酸ビニル共重合体のけん化物であり、また<>は共押出しを示す。
また、アンカーコートは、押出しコーティングで樹脂を積層する際、接着性を向上させるために基材フィルム側に予めコーティングするものでプライマーコートの一種である。
そして、アルミニウム箔、シリカ蒸着層、EVOHフィルムなどは、ガスバリア性を付与するために積層するものである。
【0018】
また、熱融着層としては、LLDPEフィルムとCPPフィルムの2種類の例を挙げたが、LLDPEフィルムは、ヒートシールの安定性や耐内容物性に優れ、CPPフィルムは、耐熱性、低臭性に優れており、これらの性能を必要とする内容物の包装用として、適宜選択すればよい。
熱融着層には上記のほか、充填される内容物に応じて、エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリエステル樹脂、メタロセン系触媒を用いて重合したエチレンーα・オレフィン共重合体なども適宜選択して使用することができる。
【0019】
注出口本体10の材質としては、高、中、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等によって射出成形される。
【0020】
次に、キャップ4の材質としては、前記注出口本体と同様に高、中、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等によって射出成形されるもので
【0021】
次に、本発明の注出口付きパウチの製造方法を実施例によって説明する。本発明にかかる注出口付きパウチのパウチ本体は、図3(a)図3(b)に示すように、サイドガセットタイプのパウチである。パウチ本体2の形成は、一枚の積層体を用いて、前後面及び側面となるサイドガセット部を形成し、折りたたんだ状態の両端部をヒートシールしてサイドシール部26を設け、次に、パウチの底部に、好ましくは舟形に底シール部27を設ける。パウチ本体の形成においては、前面材20、後面材21と側面材22、23とを別々の積層体を用いてもよい。このようにして、上部辺縁が未シールのサイドガセットタイプのパウチ本体2を得ることができる。
【0022】
次に、得られたパウチ本体2の上部開口部に注出口本体10を挿入し、接着基部12とパウチの上端シール部を重合し、図5に示すようなシールヘッド40(1)、40(2)により該重合部の前後から加熱押圧することによって、注出口本体とパウチ本体とが接合される。
【0023】
また、前記乳頭突起条14を設けることによって、従来の注出口付きパウチに接着基部に形成されていた翼状部64でなくとも前記接合の際、前面材20と後面材21とが合流する部位における密封が安定して行うことができるようになった。さらに、接着基部12とパウチ本体2との接合を確実にするために、図5(a)および図5(b)に示すように、シールヘッド表面にシール部全域にわたる連続したシール突起条41を少なくとも1条以上設けることが好ましい。
【0024】
【実施例】
本発明の注出口付きパウチについて、実施例により更に詳細に説明する。以下に例示する実施例、比較例ともに、パウチを形成する積層体の材質構成は、
PET12/AD/AL9/AD/0N15/AD/LLDPE60
[略号は前出、略号の後の数字は厚さμm]
とした。注出口本体の接着基部形状、パウチ本体の折り込み巾、接着基部の違いによるパウチの高さ以外は、実施例、比較例ともに同一条件とした。
パウチ本体
パウチの正面巾:80mm
側部ヒートシール巾:5mm
底部シール形状(舟底形)とする。
内容物は、水を500g
[実施例1]
本発明の注出口付きパウチ
接着基部の形状は図2(a)および図2(b)の通りとした。
ガセット折り込み巾:32mm
乳頭突起条:D=10.4、D0=8
従って、乳頭突起条の高さは(10.4−8)/2=1.2
[比較例1]
従来の注出口付きパウチ
注出口本体の形状は、図6(a)図6(b)に示す通り。
接着基部の巾L=20mm
ガセットの折り込み巾:26mm
<結果>
実施例1の注出口付きパウチは、水平断面が80mm×54mmとなり、側面材の折り込み巾(ガセット)は、片側32mmであった。
一方、比較例の側面材の折り込み巾(ガセット)は、片側26mmであり、
それぞれの水平断面は、
実施例:80mm×54mm
比較例:80mm×42mm
となり、また、注出口本体装着前のパウチ本体の長さ(自立したときの高さ方向)は、実施例1の方が35mm短くしても問題がなく、包装材料の節約となる。
本発明の注出口付きパウチの自立性が明らかに向上し、また、該注出口付きパウチを把持したときに、本発明の注出口付きパウチは手に持ち易いものであった。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、注出口本体の接着基部の形状を変更することによって、従来のサイドガセットタイプの注出口付きパウチに比較して側面の巾を広く設定することが可能となり、自立性パウチとして、内容物を充填して自立させた時の水平断面形状が、正方形に近いものとなり、パウチの前面巾が同一であれば、パウチの高さが低くなり、自立性が向上する。また、パウチの前後面と側面との巾が近似するため、パウチの把持性が良くなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の注出口付きパウチに内容物を充填した状態を示す、(a)斜視図、(b)X1−X1部断面図である。
【図2】本発明の注出口付きパウチにおける注出口組合体の実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明の注出口付きパウチのパウチ本体を説明する図であって、(a)斜視図、(b)X3−X3部断面図である。
【図4】本発明の注出口付きパウチにおける乳頭突起条の形状を説明する図2のX2−X2の断面拡大図である。
【図5】本発明の注出口付きパウチの注出口本体をパウチ本体に熱融着するシールヘッドを説明する、(a)シールヘッドの概念図、(b)X4−X4部断面図である。
【図6】従来の注出口付きパウチに内容物を充填した状態を示す、(a)斜視図、(b)X5−X5部断面図、(c)X6−X6部断面図である。
【図7】従来の注出口付きパウチにおける注出口組合体の実施例を示す、(a)斜視図、(b)X7−X部断面図である。
【図8】従来の改良された注出口付きパウチの構造を説明する、(a)注出口付きパウチの斜視図、(b)X8−X8部断面図である。
【符号の説明】
1、51 注出口付きパウチ
2、52 パウチ本体
3、53 注出口組合体
4 キャップ
10、60 注出口本体
11、61 第1フランジ部
12、62 接着基部
13、63 注出口筒部
14 乳頭突起条
64 翼状部
15、65 第2フランジ部
16、66 第3フランジ部
17、67 オネジ
18 想定円
19、69 液導部
20、70 前面部材
21、71 後面部材
22、72 側面部材
23、73 側面部材
24、74 折り線
25 側部シール部
26 側部シール部
27、77 底部シール部
30 積層体
31 基材
32 バリア層
33 熱融着層
34 接着層
35 中間層
40 シールヘッド
41 シール突起条
42 接着基部挿入部
43 突起条挿入部
80 閉塞防止リブ
81 延長片
82 十字リブ

Claims (3)

  1. 各部材が、少なくとも片面がヒートシール性を有する積層体からなり、ヒートシール面を表面として2つ折りした側面部材を前後面部材の間に左右から挿入し、左右側端部をヒートシールしたサイドガセットタイプのパウチ本体と、該パウチ本体の上部開口端にフランジ部と該フランジの一方にはパウチ本体の上端開口部に熱融着される注出口本体を熱融着してなる注出口付きパウチであって、
    前記注出口本体が、細長い舟形状の前記フランジ部に対し、その一方側に前記パウチ本体の内側に取付けられる接着基部を、他方側に、前記パウチ本体の外側にある注出口筒部を一体に成形してなり、前記接着基部には、両側部に相対して一対の乳頭突起条を設け、該乳頭突起条を設けた部分以外は水平断面が、円形であり、底面視における前記乳頭突起条の頂上部は略円形状で、該頂上部の先端を含む想定円の直径が、前記円形の直径の1.3倍を超えない寸法であり、前記注出口本体を前記パウチ本体に装着した時に、前記乳頭突起条が、前記前後面部材の間に挟まれ、前記左右のガゼット折りした前記側面部材の折れ線が、前記乳頭突起条の先端に近接する折り込み深さであることを特徴とする注出口付きパウチ。
  2. 前記注出口筒部の外面にキャップを螺着可能にする螺条を設けたことを特徴とする請求項1に記載の注出口付きパウチ。
  3. 前記注出口本体において、前記接着基部の下端に複数の対面する延長片を設け、該延長片を懸架させた部分を断面十字状としてパウチ内方に延長して閉塞防止リブを形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の注出口本体。
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