JP4562323B2 - 吸収冷凍機 - Google Patents
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- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷房などの冷却運転に使用する吸収冷凍機に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
冷房などの冷却運転を効率良く行うために、吸収液を加熱して吸収液に含まれる冷媒を蒸発分離し、冷媒が吸収できるように吸収液を再生する再生器として高温再生器、中温再生器、低温再生器を備えると共に、異なる温度の吸収液同士が熱交換する熱交換器として高温熱交換器、中温熱交換器、低温熱交換器を備えるようにした三重効用の吸収冷凍機が周知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の三重効用吸収冷凍機においては、吸収器と凝縮器に供給している冷却水の温度が30℃前後にもなる夏季においても三重効用運転をするものであったため、機内圧力が大気圧を超え、温度上昇も大きく、装置の安全性と耐久性(耐腐食性)が低下すると云った問題点があった。
【0004】
すなわち、高温再生器などの高圧部分で亀裂が生じると、腐食性の吸収液が漏れ出るし、耐圧性や耐食性を高めると製造コストが上昇するので、年間を通じて内圧が大気圧を超えないようにし、且つ、熱効率に優れた運転が行える吸収冷凍機を提供する必要があり、それが解決すべき課題であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記従来技術の課題を解決するための具体的手段として、吸収液を加熱して吸収液に含まれる冷媒を蒸発分離し、冷媒が吸収できるように吸収液を再生する再生器として高温再生器、中温再生器、低温再生器を備え、異なる温度の吸収液同士が熱交換する熱交換器として高温熱交換器、中温熱交換器、低温熱交換器を備え、高温再生器で吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気を中温再生器に熱源として供給し、中温再生器で吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気を低温再生器に熱源として供給可能に冷媒管を設けると共に、吸収器で冷媒を吸収した吸収液を高温再生器、中温再生器、低温再生器の順に流して冷媒をその都度蒸発分離して吸収器に還流可能に吸収液管が設けられた吸収冷凍機において、中温再生器に接続した吸収液管の吸収液入口側に開閉弁V1を設け、中温再生器に接続した冷媒管の冷媒蒸気入口側に開閉弁V2を設け、高温再生器で吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気を低温再生器の熱源として供給可能に高温再生器の冷媒蒸気出口と低温再生器の冷媒蒸気入口とを開閉弁V3が介在する冷媒管により接続し、冷媒を蒸発分離して高温再生器から吐出し、高温熱交換器を経由した吸収液が中温再生器と中温熱交換器とを迂回して低温再生器に至る開閉弁V4を備えた吸収液管を設け、前記吸収器に供給する冷却水の温度を検出する温度検出手段を設け、前記温度検出手段により検出された吸収器に供給する冷却水の温度が所定温度以下のときには開閉弁V1、V2を開弁するとともに開閉弁V3、V4を閉弁していわゆる三重効用運転を行い、前記温度検出手段により検出された吸収器に供給する冷却水の温度が所定温度より高いときには開閉弁V1、V2を閉弁するとともに開閉弁V3、V4を開弁していわゆる二重効用運転を行なう制御器を設けた、吸収冷凍機を提供することにより、前記した従来技術の課題を解決するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図中1は高温再生器、2は中温再生器、3は低温再生器、4は凝縮器、5は蒸発器、6は吸収器、7は低温熱交換器、8は中温熱交換器、9は高温熱交換器、10は吸収液ポンプ、13は冷媒ポンプであり、それぞれは図示したように実線で示した吸収液管と破線で示した冷媒管とで接続され、吸収液と冷媒がそれぞれ循環可能に構成されている。
【0007】
なお、中温再生器2に接続した吸収液管の吸収液入口側には開閉弁V1が、吸収液出口側には逆止弁V5が設けられ、吸収液が中温再生器2と中温熱交換器8とを迂回して循環可能に開閉弁V4が介在する吸収液管も設けられている。
【0008】
また、中温再生器2に接続した冷媒管の冷媒入口側には開閉弁V2が、冷媒出口側には逆止弁V6が設けられ、中温再生器2で吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気の出口側に逆止弁V7が設けられ、且つ、高温再生器1の冷媒蒸気出口側と低温再生器3の冷媒蒸気入口側とが開閉弁V3が介在する冷媒蒸気管とで接続されている。
【0009】
また、蒸発器5には冷水管14が通され、吸収器6と凝縮器4には冷却水管15が直列に通されている。
【0010】
また、冷却水管15の吸収器6入口側には冷却水管15内を流れる冷却水の温度を計測する、後述の制御器Cと接続された温度検出手段S1と、この温度検出手段S1が検出した冷却水の温度が所定の温度、例えば25℃以下のときには開閉弁V1、V2を開弁して開閉弁V3、V4を閉弁し、温度検出手段S1が検出した冷却水の温度が前記25℃より高いときには開閉弁V1、V2を閉弁して、開閉弁V3、V4を開弁する制御器Cが設けられている。
【0011】
したがって、上記構成になる吸収冷凍機においては、温度検出手段S1が検出した冷却水の温度が所定の25℃以下のときには、図1に示したように制御器Cにより開閉弁V1、V2が開弁され、開閉弁V3、V4が閉弁されるので、吸収液ポンプ10および冷媒ポンプ13を運転し、高温再生器1に添設した図示しないバーナで天然ガスなどを燃焼させると、高温再生器1においては燃焼熱により吸収液が加熱され、吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気と、濃縮された吸収液とが得られる。
【0012】
高温再生器1で生成された高温の冷媒蒸気は、開弁している開閉弁V2を介して中温再生器2に入り、中温再生器2内にある吸収液、すなわち高温再生器1における前記加熱により既に吸収液濃度が1度高められ、高温熱交換器9・開閉弁V1を介して高温再生器1から供給された吸収液を加熱して冷媒を蒸発させる。
【0013】
中温再生器2で吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気は、逆止弁V7を介して低温再生器3に入り、低温再生器3内にある吸収液、すなわち高温再生器1、中温再生器2における前記加熱により既に吸収液濃度が2度高められ、逆止弁V5・中温熱交換器8を介して中温再生器2から供給された吸収液を加熱して冷媒を蒸発させる。
【0014】
低温再生器3で吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気は、凝縮器4に入り、冷却水管15内を流れる冷却水に放熱して凝縮し、中温再生器2、低温再生器3で吸収液に放熱して凝縮し、中温再生器2・低温再生器3から流入する冷媒液と一緒になって蒸発器5に入る。
【0015】
蒸発器5に入って底部に溜まった冷媒液は、冷媒ポンプ13により上方から散布され、冷水管14の内部を流れる水と熱交換して蒸発し、冷水管14の内部を流れる水を冷却する。
【0016】
蒸発器5で蒸発した冷媒は吸収器6に入り、低温再生器3で加熱されて冷媒を蒸発分離し、吸収液の濃度が一層高まった吸収液、すなわち低温熱交換器7を経由して低温再生器3から供給され、上方から散布される吸収液に吸収される。
【0017】
吸収器6で冷媒を吸収して吸収液濃度の薄くなった吸収液は、吸収液ポンプ10の運転により低温熱交換器7・中温熱交換器8・高温熱交換器9を経由して高温再生器1に戻される。
【0018】
上記のように吸収冷凍機が運転されると、冷水管14の内部を流れて蒸発器5に入った冷水は、蒸発器5内において冷媒の気化熱により冷却され、その冷却された冷水が冷水管14を介して図示しない冷却負荷に循環供給できるので、冷房などの冷却運転が熱効率に優れた3重効用により行える。
【0019】
しかし、温度検出手段S1が検出した冷却水の温度が所定の25℃を超えたときには、図2に示したように制御器Cにより開閉弁V1、V2が閉弁され、開閉弁V3、V4が開弁されるので、高温再生器1において燃焼熱により加熱された吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気は、低温再生器3を迂回して開閉弁V3を経由して低温再生器3に入り、高温再生器1から高温熱交換器9を経由した後、中温再生器2と中温熱交換器8とを迂回して低温再生器3に入った吸収液を加熱濃縮する二重効用運転に自動的に切り換わる。
【0020】
すなわち、本発明の吸収冷凍機は、冷却水管15から吸収器6と凝縮器4とに供給する冷却水の温度が低いときには熱効率に優れた三重効用運転を行い、前記冷却水の温度が高いときには圧力上昇が少ない二重効用運転を行うものであるから、高温再生器1の内部圧力は年間を通して大気圧以下に抑えられる。
【0021】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0022】
例えば、吸収液出口側に設けた逆止弁V5は開閉弁であっても良い。
【0023】
また、吸収器6で冷媒を吸収した吸収液をリバースフロー、パラレルフローで再生器に流すものなどであっても良い。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は吸収器と凝縮器とに供給する冷却水の温度が低いときには熱効率に優れた三重効用運転を行い、前記冷却水の温度が高いときには圧力上昇が少ない二重効用運転を行うものであるから、高温再生器の内部圧力は年間を通して大気圧以下に抑えられ、温度上昇も抑えられる。そのため、装置の安全性と耐久性(耐腐食性)の両方を同時に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷却水温度が低いときの冷房運転時の説明図である。
【図2】冷却水温度が高いときの冷房運転時の説明図である。
【符号の説明】
1 高温再生器
2 中温再生器
3 低温再生器
4 凝縮器
5 蒸発器
6 吸収器
7 低温熱交換器
8 中温熱交換器
9 高温熱交換器
10 吸収液ポンプ
13 冷媒ポンプ
14 冷水管
15 冷却水管
V1、V2、V3、V4 開閉弁
V5、V6、V7 逆止弁
S1 温度検出手段
C 制御器
Claims (1)
- 吸収液を加熱して吸収液に含まれる冷媒を蒸発分離し、冷媒が吸収できるように吸収液を再生する再生器として高温再生器、中温再生器、低温再生器を備え、異なる温度の吸収液同士が熱交換する熱交換器として高温熱交換器、中温熱交換器、低温熱交換器を備え、高温再生器で吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気を中温再生器に熱源として供給し、中温再生器で吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気を低温再生器に熱源として供給可能に冷媒管を設けると共に、吸収器で冷媒を吸収した吸収液を高温再生器、中温再生器、低温再生器の順に流して冷媒をその都度蒸発分離して吸収器に還流可能に吸収液管が設けられた吸収冷凍機において、
中温再生器に接続した吸収液管の吸収液入口側に開閉弁V1を設け、
中温再生器に接続した冷媒管の冷媒蒸気入口側に開閉弁V2を設け、
高温再生器で吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気を低温再生器の熱源として供給可能に高温再生器の冷媒蒸気出口と低温再生器の冷媒蒸気入口とを開閉弁V3が介在する冷媒管により接続し、
冷媒を蒸発分離して高温再生器から吐出し、高温熱交換器を経由した吸収液が中温再生器と中温熱交換器とを迂回して低温再生器に至る開閉弁V4を備えた吸収液管を設け、
前記吸収器に供給する冷却水の温度を検出する温度検出手段を設け、
前記温度検出手段により検出された吸収器に供給する冷却水の温度が所定温度以下のときには開閉弁V1、V2を開弁するとともに開閉弁V3、V4を閉弁していわゆる三重効用運転を行い、前記温度検出手段により検出された吸収器に供給する冷却水の温度が所定温度より高いときには開閉弁V1、V2を閉弁するとともに開閉弁V3、V4を開弁していわゆる二重効用運転を行なう制御器を設けた、
ことを特徴とする吸収冷凍機。
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- 2001-07-02 JP JP2001200765A patent/JP4562323B2/ja not_active Expired - Fee Related
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