JP2004085049A - 排熱投入型吸収冷温水機とその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷暖房能力の取出の他に給湯をできるようにした一二重効用サイクルで運転する排熱投入型吸収冷温水機を提供する。
【解決手段】排熱高温再生器GH、排熱低温再生器GR、低温再生器G、凝縮器C、吸収器A、蒸発器E及びこれらの機器を接種する溶液流路と冷媒流路とを備えた排熱投入型一二重効用吸収冷温水機において、前記GR、G、Cの内の少なくとも1つの機器からの冷媒蒸気で昇温する、給湯のための給湯熱交換器HWを付設すると共に、該HWの凝縮液がC又は冷媒循環系に戻るように冷媒流路を結んでいるか、及び/又は該HWには、溶液流路の溶液を散布する溶液散布装置を備えていることとしたものであり、前記溶液散布装置に接続する配管には、供給溶液量を調節する溶液流量制御弁を設けることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】排熱高温再生器GH、排熱低温再生器GR、低温再生器G、凝縮器C、吸収器A、蒸発器E及びこれらの機器を接種する溶液流路と冷媒流路とを備えた排熱投入型一二重効用吸収冷温水機において、前記GR、G、Cの内の少なくとも1つの機器からの冷媒蒸気で昇温する、給湯のための給湯熱交換器HWを付設すると共に、該HWの凝縮液がC又は冷媒循環系に戻るように冷媒流路を結んでいるか、及び/又は該HWには、溶液流路の溶液を散布する溶液散布装置を備えていることとしたものであり、前記溶液散布装置に接続する配管には、供給溶液量を調節する溶液流量制御弁を設けることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排熱投入型吸収冷温水機に係り、特に、ガスタービン、エンジン等の外部からの排熱を吸収冷温水機の熱源として、冷暖房能力の取出しの他に給湯をできるようにした一二重効用サイクルで運転する排熱投入型吸収冷温水機とその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
排熱高温再生器及び排熱低温再生器に外部の排熱を投入し、冷房を一二重効用サイクルで行う冷凍機で、さらに暖房サイクルも行えるものが、次のように提案されている。
(1)特公昭57−205431号公報では、排ガス駆動一二重効用で、暖房時、排熱高温再生器とこれに接続された温水器を、冷暖切替弁で他の機器から切離し、排熱低温再生器には熱源を投入しないで、排熱高温再生器のみに熱源を投入して、温水器から暖房用温水を取出す方式である。
この方式の応用として、温水器の他に給湯熱交換器を、温水器に並列に設ければ冷房時の給湯、暖房時の給湯、給湯単独運転も可能となりそうである。
この方式では、暖房時あるいは給湯単独運転時に排熱低温再生器を切り離すので、本来なら排熱低温再生器で利用できるはずの排熱を利用しないで、排出してしまう欠点があり、また多くの冷暖切替弁(内部系に3弁、排ガス系に2弁)及び暖房用温水器もが必要になっている。
【0003】
(2)特公昭60−2589号公報では、排ガス駆動一二重効用で、暖房時、排熱高温再生器とこれに接続された温水器及び排熱低温再生器とこれに接続された温水器とを、他の機器から冷暖切替弁で切離し、排熱高温再生器及び排熱低温再生器に熱源を投入して、両温水器から温水を取出す方式である。
この方式の応用として、温水器の他に給湯熱交換器を、温水器に並列に設ければ冷房時の給湯、暖房時の給湯、給湯単独運転も可能となりそうであるが、多くの冷暖切替弁(内部系に6弁)及び温水器2台、給湯器2台が必要になる。
(3)特開平4−257668号公報では、一二重効用吸収冷温水機で、温水熱交換器を省略して、暖房モード時に温水を蒸発器から取出す方式が説明されている。高温再生器から、冷媒蒸気及び吸収溶液を直接吸収器に導入し、蒸発器で冷媒蒸気を凝縮させている。排熱低温再生器の熱は、蒸発器を出た温水を、該排熱低温再生器と組になる凝縮器に率いて温水に与えている。凝縮器が温水器を兼用しており、特に温水器を追加する必要はないが、切替弁が多いという問題がある。給湯に関する記述はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術に鑑み、冷房運転時に、排熱高温再生器及び排熱低温再生器に外部の排熱を投入し一二重効用サイクルを行う吸収冷温水機において、冷暖房と共に給湯を可能とし、さらに給湯単独運転も可能にすることができる排熱投入型吸収冷温水機とその運転方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、排熱高温再生器、排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器、吸収器、蒸発器及びこれらの機器を接続する溶液流路と冷媒流路とを備えた排熱投入型一二重効用吸収冷温水機において、前記排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器の内の少なくとも1つの機器からの冷媒蒸気で昇温する、給湯のための給湯熱交換器を付設すると共に、該給湯熱交換器の凝縮液が凝縮器又は冷媒循環系に戻るように冷媒流路を結んだことを特徴とする排熱投入型一二重効用吸収冷温水機としたものである。
前記吸収冷温水機において、給湯熱交換器には、溶液散布装置を備え、該溶液散布装置と溶液流路とを配管で結ぶことができる。
また、本発明では、排熱高温再生器、排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器、吸収器、蒸発器及びこれらの機器を接続する溶液流路と冷媒流路とを備えた排熱投入型一二重効用吸収冷温水機において、前記排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器の内の少なくとも一つの機器からの冷媒蒸気で昇温する、給湯のための給湯熱交換器を付設すると共に、該給湯熱交換器に溶液散布装置を備え、該溶液散布装置と溶液流路とを配管で結んだことを特徴とする排熱投入型一二重効用吸収冷温水機としたものである。
【0006】
前記吸収冷温水機において、溶液散布装置と溶液流路を結ぶ配管には、前記給湯熱交換器への供給溶液量を調節する溶液流量制御弁を設けることができ、前記前記溶液流量制御弁には、給湯温水温度が目標温度になるように該制御弁を調節する制御機構を設けるのがよく、また、前記排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器の内の少なくとも一つの機器には、前記蒸発器又は吸収器とを結ぶ冷媒蒸気配管を備え、該配管には暖房時に作動する冷暖切替蒸気弁を設けることができる。また、本発明では、吸収冷温水機の運転方法において、冷房モード時、暖房モード時それぞれに給湯を可能にすると共に、給湯単独モードをも設けたことを特徴とする排熱投入型一二重効用吸収冷温水機の運転方法としたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、次の3種類の運転モードを持つ。
冷房運転時:冷房用冷水と給湯
暖房運転時:暖房用温水と給湯
給湯単独運転時:給湯
給湯は、洗面用、台所用、冷房中の一部の部屋の暖房用、あるいはガスタービンやガスエンジンの燃料(液化ガス)の加熱(気化)などに用いる。
次に、本発明を冷媒に水、吸収溶液に無機塩類水溶液を用いた吸収冷温水機を対象として説明する。
冷房サイクル時の給湯では、凝縮器の冷媒蒸気が、給湯(温水)に熱を与える。なお、冷房時には、給湯熱交換器に溶液は散布しない。
暖房サイクルでは、冷却水は流さないで運転し、排熱低温再生器及び低温再生器で発生する冷媒蒸気を、冷暖切替冷媒弁を通して吸収器、蒸発器に導き、蒸発器を通る(暖房用)温水に凝縮熱を与える。
【0008】
給湯熱交換器では、凝縮器の冷媒蒸気が、給湯(温水)に熱を与えて凝縮する。なお、蒸発器伝熱面に吸収溶液を散布して、前記冷媒蒸気を吸収させ、温水を加熱させてもよい。
給湯は、凝縮器の冷媒蒸気を給湯熱交換器で凝縮させてもよいし、蒸発器と同様に給湯熱交換器にも吸収溶液を散布して、凝縮器の冷媒蒸気を吸収させてもよい。
給湯単独サイクルでは、冷温水及び冷却水は流さない。排熱低温再生器及び低温再生器で発生する冷媒蒸気を、給湯(温水)に熱を与えて凝縮させる。又は、給湯熱交換器にも吸収溶液を散布して、冷媒蒸気を吸収させてもよい。
凝縮器と吸収器・蒸発器との間の冷暖切替蒸気弁は開にしておく。吸収器側の溶液の冷媒蒸気が給湯温水器の方に流れ、溶液が冷却される。
【0009】
次に、本発明を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図8は、本発明に用いる吸収冷温水機のフロー構成図である。
図において、Aは吸収器、Gは低温再生器、GHは排熱高温再生器、GRは排熱低温再生器、Cは凝縮器、Eは蒸発器、Xは低温熱交換器、XHは高温熱交換器、SPは溶液ポンプ、RPは冷媒ポンプ、HWは給湯熱交換器、V1〜V6は弁、1は排ガス、2は冷温水、3は給湯温水、4、5は冷却水、11〜19は溶液流路、21〜27は冷媒流路である。
このように、本発明では、吸収器A、蒸発器E、低温再生器G、凝縮器Cを一つの角型缶胴に収め、この缶胴とは別に、高温排熱を熱源とする排熱高温再生器GHと排熱低温再生器GRと溶液熱交換器XH、Xが配備されている。そして、この缶胴の吸収器A及び低温再生器Gと、排熱高温再生器GH、排熱低温再生器GRとは、それぞれ溶液流路及び冷媒流路で接続されている。また、給湯熱交換器HWが、図1〜図4では、凝縮器Cの冷媒蒸気を用い、図5と図6では、低温再生器GLの冷媒蒸気を用い、また、図7と図8では、排熱低温再生器GRの冷媒蒸気を用いて、それぞれ加熱されるように構成されている。
【0010】
次に、図1について説明すると、図1では、排熱として、ガスタービン、ガスエンジンなどからの排ガスを、先ず排熱高温再生器、次いで排熱低温再生器に導いて熱源としている。
冷房運転においては、弁V1、V2、V3、V4を閉止して、冷房サイクルを行う。
吸収器Aからの希溶液は、流路11から低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、分岐して一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガス1で加熱濃縮し、濃縮液は流路14、15から低温熱交換器Xの加熱側に戻す。発生した冷媒蒸気は、流路22から直接あるいは低温再生器G経由で凝縮器Cに導く。吸収器Aから流路11を通り、分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガス1で加熱濃縮する。濃縮された溶液は、流路12から高温熱交換器XHの加熱側を通した後、低温再生器Gに導き、先程の排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気で加熱濃縮する。排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気は、流路21から低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器Cに導かれる。低温再生器G及び排熱低温再生器GRで発生した冷媒蒸気は、凝縮器Cにて冷却されて凝縮し冷媒液となる。
【0011】
低温再生器Gで濃縮された濃溶液は、流路13から流路14の排熱低温再生器GRの濃溶液と共に、流路15から低温熱交換器Xの加熱側を経由して吸収器Aに散布される。
凝縮器Cの冷媒液は、流路23から蒸発器Eに導かれる。蒸発器Eで、冷媒液は冷水2から熱を奪い、冷凍効果を出すと共に自らは蒸発して、吸収器Aの溶液に吸収される。吸収器A、凝縮器Cは、冷却水4、5で冷却される。
給湯熱交換器HWでは、給湯温水の温度が低いとき、凝縮器Cあるいは凝縮器Cとほぼ同じ圧力の冷媒蒸気が凝縮し、給湯温水に熱を与える。なお、給湯温水は、全てこの給湯熱交換器HWで加熱しておくとは限らず、予熱をここで行い、使用部で温度を上げるなどの方法が取られる。
また、液化ガスの加熱には、20〜30℃の温度があれば利用できるので、そのまま利用が可能である。
図1で、給湯熱交換器HWを凝縮器Cの缶胴に直接取付けているが、図2のように、配管で接続しても差し支えない。また、次の図3〜図4においても同様に、図2のように配管で接続してもよい。
【0012】
暖房運転においては、 弁V1、V2、V3を開にし、冷却水4、5は流さないで、暖房サイクルを行う。
なお、弁V4は、開閉どちらでも運転可能である。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、分岐して一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、濃縮液は低温熱交換器Xの加熱側に戻す。発生した冷媒蒸気は、V1を通り、直接あるいは吸収器A経由で蒸発器Eに導く。吸収器Aからの、分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、低温再生器Gに導き、先程の排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気で加熱濃縮する。排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器C経由で蒸発器Eに入る。
【0013】
低温再生器Gで濃縮された濃溶液は、排熱低温再生器GRの濃溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して流路16から弁V2を通り蒸発器Eに入り、冷媒ポンプRPで蒸発器Eに散布される。
低温再生器Gで発生した冷媒蒸気は、流路25から弁V1を通り、先程の排熱低温再生器GRからの冷媒蒸気と共に蒸発器Eに導かれ、冷媒ポンプRPで散布される溶液に吸収され、蒸発器Eを通る温水2を加熱する。
冷媒を吸収した溶液は、凝縮器Cから戻ってくる冷媒液と混合されて、弁V3を通って吸収器Aに戻る。
給湯熱交換器HWでは、凝縮器Cあるいは凝縮器Cとほぼ同じ圧力の冷媒蒸気が凝縮し、給湯温水に熱を与える。あるいは、弁V4を開にして、溶液を散布し冷媒蒸気を吸収しながら、給湯温水を加熱してもよい。弁V4の開閉は、取出す給湯温水の目標温度によって決めればよい。給湯熱交換器HWで凝縮した冷媒液あるいは冷媒蒸気を吸収した溶液は、凝縮器C経由で蒸発器Eに入る。
【0014】
給湯単独運転では、弁V1、V3を開にし、冷媒ポンプRP停止、冷温水2、冷却水4、5は流さないで、給湯サイクルを行う。
なお、弁V2、V4は、開閉どちらでも運転可能である。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、分岐して一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、濃縮液は低温熱交換器Xの加熱側に戻す。発生した冷媒蒸気は直接あるいは凝縮器C経由で給湯熱交換器HWに導く。分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、低温再生器Gに導き、排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気で加熱濃縮する。排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器C経由で蒸発器Eに入る。
【0015】
低温再生器Gで濃縮された濃溶液は、排熱低温再生器GRの濃溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して吸収器A(弁V2閉)又は蒸発器E(弁V2開)に入る。
低温再生器Gで発生した冷媒蒸気は、先程の排熱低温再生器GRからの冷媒蒸気と共に給湯熱交換器HWに入る。冷媒蒸気は、凝縮(V4:閉)あるいは、吸収(弁V4:開)され、給湯温水を加熱する。
給湯熱交換器HWの凝縮液あるいは溶液は、凝縮器C経由で蒸発器Eに導かれ、弁V3を通って吸収器Aに戻る。
吸収器Aあるいは蒸発器Eに戻る溶液温度が高い時、弁V1を通して、吸収器側から給湯熱交換器HWに冷媒蒸気が流れる。
弁V1、V2、V3、V4を冷暖切替弁、として用いているが、弁V3をなくして蒸発器Eの液がオーバーフローして吸収器Aに戻るよりにしてもよいし、弁V2はなくしても運転は可能であり、冷暖切替方式は各種存在する。
【0016】
図2は、吸収器からの溶液を、低温熱交換器Xの被加熱側を出た後、分岐し、一部を排熱低温再生器GRに、残りの部分を高温熱交換器XHの被加熱側を経由して、排熱高温再生器GHに導いている。
排熱高温再生器GHで加熱濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を経由して、低温再生器Gに導かれ、排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気で加熱濃縮される。
排熱低温再生器GRで加熱濃縮された溶液及び低温再生器Gで加熱濃縮された溶液は、低温熱交換器Xの加熱側に接続されている。
低温熱交換器Xの加熱側を出た溶液は、冷房時は吸収器Aに散布され、暖房時は弁V2を経由して蒸発器Eに散布される。弁V1は、冷房時閉、暖房時開とする。
冷暖切替の弁動作、機器動作は図1と同じである。
【0017】
図3は、吸収器Aからの溶液を、低温熱交換器Xの被加熱側を出た後、分岐し、一部を低温再生器Gに残りの部分を高温熱交換器XHの被加熱側を経由して、排熱高温再生器GHに導いている。
低温再生器Gで加熱濃縮された溶液は、排熱低温再生器GRに導かれ、排熱で加熱濃縮された後、低温熱交換器Xの加熱側に接続されている。排熱高温再生器GHで加熱濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を経由して、低温熱交換器Xの加熱側に接続されている。
低温熱交換器Xの加熱側を出た溶液は、冷房時は吸収器に散布され、暖房時は弁V2を経由して蒸発器Eに散布される。弁V1は、冷房時は閉、暖房時は開とする。
冷暖切替の弁動作、機器動作は図1と同じである。
給湯は、図1と同様である。
【0018】
図4は、吸収器Aからの溶液を、低温熱交換器Xの被加熱側を出た後、三方向に分岐し、一部を低温再生器Gに、残りの一部を排熱低温再生器GRに導き、残りの部分を高温熱交換器XHの被加熱側を経由して、排熱高温再生器GHに導いている。
低温再生器Gで加熱濃縮された溶液及び排熱低温再生器GRで加熱濃縮された溶液は、低温熱交換器Xの加熱側に接続されている。排熱高温再生器GHで加熱濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を経由して、低温熱交換器Xの加熱側に接続されている。
低温熱交換器Xの加熱側を出た溶液は、冷房時は吸収器Aに散布され、暖房時は弁V2を経由して蒸発器Eに散布される。弁V1は、冷房時は閉、暖房時は開とする。
冷暖切替の弁動作、機器動作は図1と同じである。
給湯は、図2と同様である。
【0019】
図5において、冷房運転では、弁V1、V2、V3を閉止して、冷房サイクルを行う。
吸収器Aからの希溶液は、流路11から低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、三方向に分岐して、一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、残りの一部は低温再生器Gに導き排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気で加熱濃縮する。
吸収器Aからの分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、流路12から高温熱交換器XHの加熱側を通した後、前述の排熱低温再生器GRで濃縮された溶液及び低温再生器Gで濃縮された溶液と共に、流路15から低温熱交換器Xの加熱側に導き、低温熱交換器Xで熱回収され、温度が低下した状態で吸収器Aに散布される。
【0020】
排熱高温再生器GH発生した流路21からの冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器Cに導かれる。低温再生器G及び排熱低温再生器GRで発生した冷媒蒸気は、凝縮器Cにて冷却されて凝縮し冷媒液となる。凝縮器Cの冷媒液は、流路23から蒸発器Eに導かれる。蒸発器Eで、冷媒液は冷水2から熱を奪い、冷凍効果を出すと共に自らは蒸発して、吸収器Aの溶液に吸収される。吸収器A、凝縮器Cは、冷却水4、5で冷却される。
給湯熱交換器HWには、給湯用温水3が制御弁V5(三方弁など)で導かれ、散布されている溶液から熱を受けて加熱される。
【0021】
暖房運転では、弁V1、V2、V3を開にし、冷却水4、5は流さないで、暖房サイクルを行う。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、三方向に分岐して、一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、残りの一部は低温再生器Gに導き排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気で加熱濃縮する。
吸収器Aからの、分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、前述の排熱低温再生器GRで濃縮された溶液及び低温再生器Gで濃縮された溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して、流路16から弁V2を通り蒸発器Eに入り、冷媒ポンプRPで蒸発器Eに散布される。
【0022】
低温再生器Gで発生した冷媒蒸気は、流路25から弁V1を通り、先程の排熱低温再生器GRからの冷媒蒸気と共に蒸発器Eに導かれ、冷媒ポンプRPで散布される溶液に吸収され、蒸発器Eを通る温水を加熱する。
排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器C経由で蒸発器Eに入る。
蒸発器Eで、冷媒を吸収した溶液は、凝縮器Cから戻ってくる冷媒液と混合されて、弁V3を通って吸収器Aに戻る。
給湯熱交換器HWには、給湯用温水が制御弁V5(三方弁など)で導かれ、散布されている溶液から熱を受けて、加熱される。
弁V1、V2、V3を冷暖切替弁として用いているが、弁V3をなくして蒸発器Eの液がオーバーフローして吸収器Aに戻るようにしてもよいし、弁V2はなくしても運転は可能であり、冷暖切替方式は各種存在する。
【0023】
給湯単独運転では、弁V1、V3を開にし、冷媒ポンプRP停止、冷温水2、冷却水4、5は流さないで、給湯サイクルを行う。
なお、弁V2は、開閉どちらでも運転可能である。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、三方向に分岐して、一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、残りの一部は低温再生器Gに導き排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気で加熱濃縮する。
吸収器Aからの、分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、前述の排熱低温再生器GRで濃縮された溶液及び低温再生器Gで濃縮された溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して、吸収器A又は蒸発器Eに戻る。
【0024】
排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器C及び蒸発器E経由で弁V3を通って吸収器Aに戻る。
給湯熱交換器HWで、給湯用温水は散布されている溶液から熱を受けて加熱される。負荷対応は排熱再生器に導く熱源の排ガス量の調節で行う。なお、温水制御弁V5は全開とし、給湯熱交換器HWに温水を導く。
図6では、低温再生器Gの圧力レベルの機器である低温再生器、排熱低温再生器、凝縮器からの冷媒蒸気を給湯熱交換器HWに導き、給湯負荷に合わせて、給湯熱交換器HWに散布する溶液量を調節している。
給湯単独運転は、図5と同じように、弁V1、V3を開にし、冷媒ポンプRP停止、冷温水2、冷却水4、5は流さないで給湯サイクルを行う。弁V4は全開とする。
【0025】
図7では、冷房運転は、弁V1、V2、V3を閉止して、冷房サイクルを行う。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、分岐して一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、濃縮液は低温熱交換器Xの加熱側に戻す。発生した冷媒蒸気は、直接あるいは低温再生器G経由で凝縮器Cに導く。吸収器Aからの分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。
濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、低温再生器Gに導き、先程の排熱高温再生器GH発生した冷媒蒸気で加熱濃縮する。排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気は低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器Cに導かれる。低温再生器G及び排熱低温再生器GRで発生した冷媒蒸気は、凝縮器Cにて冷却されて凝縮し冷媒液となる。
【0026】
低温再生器Gで濃縮された濃溶液は、排熱低温再生器GRの濃溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して吸収器Aに散布される。
凝縮器Cの冷媒液は、蒸発器Eに導かれる。蒸発器Eで、冷媒液は冷水2から熱を奪い、冷凍効果を出すと共に自らは蒸発して、吸収器Aの溶液に吸収される。吸収器A、凝縮器Cは冷却水4、5で冷却される。
給湯熱交換器HWを、排熱低温再生器GR部に設け、給湯温水の負荷(温度などで検出)に合せ、給湯熱交換器HWに散布する溶液量をV4で調節する。溶液の取出位置を吸収器出口としているが、別の位置からでも差支えない。
【0027】
暖房運転では、 弁V1、V2、V3を開にし、冷却水4、5は流さないで、暖房サイクルを行う。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、分岐して一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、濃縮液は低温熱交換器Xの加熱側に戻す。発生した冷媒蒸気はV1を通り、直接あるいは吸収器A経由で蒸発器Eに導く。吸収器Aからの、分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、低温再生器Gに導き、先程の排熱高温再生器GH発生した冷媒蒸気で加熱濃縮する。排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器C経由で蒸発器に入る。
低温再生器Gで濃縮された濃溶液は、排熱低温再生器GRの濃溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して弁V2を通り蒸発器Eに入り、冷媒ポンプRPで蒸発器Eに散布される。
【0028】
低温再生器Gで発生した冷媒蒸気は、弁V1を通り、先程の排熱低温再生器GRからの冷媒蒸気と共に蒸発器Eに導かれ、冷媒ポンプRPで散布される溶液に吸収され、蒸発器Eを通る温水を加熱する。
冷媒を吸収した溶液は、凝縮器Cから戻ってくる冷媒液と混合されて、弁V3を通って吸収器Aに戻る。
給湯熱交換器HWには、給湯温水の負荷(温度などで検出)に合せて溶液が散布される。
給湯単独運転では、弁V1、V3、V4を開にし、冷媒ポンプRP停止、冷温水2、冷却水4、5は流さないで、給湯サイクルを行う。
なお、弁V2は、開閉どちらでも週転可能である。
給湯熱交換器HWで、給湯用温水は散布されている溶液から熱を受けて加熱される。負荷対応は、排熱再生器に導く熱源の排ガス量の調節で行う。
【0029】
図8では、給湯熱交換器HWへの溶液の供給を、制御弁V6のバイパス制御で行った例である。
弁V6を全開にすると、溶液散布がなくなり、全閉にすると全量散布になる。
また給湯熱交換器HWの容器を別に設けている。
溶液のフローなどは図7と同じである。
本発明では、前記した溶液のフロー図面で示した以外の一二重効用サイクルフローに対しても適用できる。
また、排熱よりも、多くの出力も対応する装置として、直火焚きの高温再生器を付加することもできる。この場合、排熱が要求出力を満足する内は排熱のみで運転し、不充分のときに高温再生器で追焚きをすることになる。
図1〜図8において、見易くするために、GH及びGRの溶液の流れが、排ガスと平行に流れるように示しているが、溶液と排ガスとは対向流とする方はよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、冷房運転、暖房運転時に、給湯を可能とし、さらに給湯単独運転もできる外部の排熱を投入して一二重効用サイクルを行う吸収冷温水機を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる吸収冷温水機の一例を示すフロー構成図。
【図2】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図3】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図4】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図5】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図6】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図7】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図8】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【符号の説明】
A:吸収器、G:低温再生器、GH:排熱高温再生器、GR:排熱低温再生器、C:凝縮器、E:蒸発器、X:低温熱交換器、XH:高温熱交換器、SP:溶液ポンプ、RP:冷媒ポンプ、HW:給湯熱交換器、V1〜V6:弁、1:排ガス、2:冷温水、3:給湯温水、4、5:冷却水、11〜19:溶液流路、21〜27:冷媒流路
【発明の属する技術分野】
本発明は、排熱投入型吸収冷温水機に係り、特に、ガスタービン、エンジン等の外部からの排熱を吸収冷温水機の熱源として、冷暖房能力の取出しの他に給湯をできるようにした一二重効用サイクルで運転する排熱投入型吸収冷温水機とその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
排熱高温再生器及び排熱低温再生器に外部の排熱を投入し、冷房を一二重効用サイクルで行う冷凍機で、さらに暖房サイクルも行えるものが、次のように提案されている。
(1)特公昭57−205431号公報では、排ガス駆動一二重効用で、暖房時、排熱高温再生器とこれに接続された温水器を、冷暖切替弁で他の機器から切離し、排熱低温再生器には熱源を投入しないで、排熱高温再生器のみに熱源を投入して、温水器から暖房用温水を取出す方式である。
この方式の応用として、温水器の他に給湯熱交換器を、温水器に並列に設ければ冷房時の給湯、暖房時の給湯、給湯単独運転も可能となりそうである。
この方式では、暖房時あるいは給湯単独運転時に排熱低温再生器を切り離すので、本来なら排熱低温再生器で利用できるはずの排熱を利用しないで、排出してしまう欠点があり、また多くの冷暖切替弁(内部系に3弁、排ガス系に2弁)及び暖房用温水器もが必要になっている。
【0003】
(2)特公昭60−2589号公報では、排ガス駆動一二重効用で、暖房時、排熱高温再生器とこれに接続された温水器及び排熱低温再生器とこれに接続された温水器とを、他の機器から冷暖切替弁で切離し、排熱高温再生器及び排熱低温再生器に熱源を投入して、両温水器から温水を取出す方式である。
この方式の応用として、温水器の他に給湯熱交換器を、温水器に並列に設ければ冷房時の給湯、暖房時の給湯、給湯単独運転も可能となりそうであるが、多くの冷暖切替弁(内部系に6弁)及び温水器2台、給湯器2台が必要になる。
(3)特開平4−257668号公報では、一二重効用吸収冷温水機で、温水熱交換器を省略して、暖房モード時に温水を蒸発器から取出す方式が説明されている。高温再生器から、冷媒蒸気及び吸収溶液を直接吸収器に導入し、蒸発器で冷媒蒸気を凝縮させている。排熱低温再生器の熱は、蒸発器を出た温水を、該排熱低温再生器と組になる凝縮器に率いて温水に与えている。凝縮器が温水器を兼用しており、特に温水器を追加する必要はないが、切替弁が多いという問題がある。給湯に関する記述はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術に鑑み、冷房運転時に、排熱高温再生器及び排熱低温再生器に外部の排熱を投入し一二重効用サイクルを行う吸収冷温水機において、冷暖房と共に給湯を可能とし、さらに給湯単独運転も可能にすることができる排熱投入型吸収冷温水機とその運転方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、排熱高温再生器、排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器、吸収器、蒸発器及びこれらの機器を接続する溶液流路と冷媒流路とを備えた排熱投入型一二重効用吸収冷温水機において、前記排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器の内の少なくとも1つの機器からの冷媒蒸気で昇温する、給湯のための給湯熱交換器を付設すると共に、該給湯熱交換器の凝縮液が凝縮器又は冷媒循環系に戻るように冷媒流路を結んだことを特徴とする排熱投入型一二重効用吸収冷温水機としたものである。
前記吸収冷温水機において、給湯熱交換器には、溶液散布装置を備え、該溶液散布装置と溶液流路とを配管で結ぶことができる。
また、本発明では、排熱高温再生器、排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器、吸収器、蒸発器及びこれらの機器を接続する溶液流路と冷媒流路とを備えた排熱投入型一二重効用吸収冷温水機において、前記排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器の内の少なくとも一つの機器からの冷媒蒸気で昇温する、給湯のための給湯熱交換器を付設すると共に、該給湯熱交換器に溶液散布装置を備え、該溶液散布装置と溶液流路とを配管で結んだことを特徴とする排熱投入型一二重効用吸収冷温水機としたものである。
【0006】
前記吸収冷温水機において、溶液散布装置と溶液流路を結ぶ配管には、前記給湯熱交換器への供給溶液量を調節する溶液流量制御弁を設けることができ、前記前記溶液流量制御弁には、給湯温水温度が目標温度になるように該制御弁を調節する制御機構を設けるのがよく、また、前記排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器の内の少なくとも一つの機器には、前記蒸発器又は吸収器とを結ぶ冷媒蒸気配管を備え、該配管には暖房時に作動する冷暖切替蒸気弁を設けることができる。また、本発明では、吸収冷温水機の運転方法において、冷房モード時、暖房モード時それぞれに給湯を可能にすると共に、給湯単独モードをも設けたことを特徴とする排熱投入型一二重効用吸収冷温水機の運転方法としたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、次の3種類の運転モードを持つ。
冷房運転時:冷房用冷水と給湯
暖房運転時:暖房用温水と給湯
給湯単独運転時:給湯
給湯は、洗面用、台所用、冷房中の一部の部屋の暖房用、あるいはガスタービンやガスエンジンの燃料(液化ガス)の加熱(気化)などに用いる。
次に、本発明を冷媒に水、吸収溶液に無機塩類水溶液を用いた吸収冷温水機を対象として説明する。
冷房サイクル時の給湯では、凝縮器の冷媒蒸気が、給湯(温水)に熱を与える。なお、冷房時には、給湯熱交換器に溶液は散布しない。
暖房サイクルでは、冷却水は流さないで運転し、排熱低温再生器及び低温再生器で発生する冷媒蒸気を、冷暖切替冷媒弁を通して吸収器、蒸発器に導き、蒸発器を通る(暖房用)温水に凝縮熱を与える。
【0008】
給湯熱交換器では、凝縮器の冷媒蒸気が、給湯(温水)に熱を与えて凝縮する。なお、蒸発器伝熱面に吸収溶液を散布して、前記冷媒蒸気を吸収させ、温水を加熱させてもよい。
給湯は、凝縮器の冷媒蒸気を給湯熱交換器で凝縮させてもよいし、蒸発器と同様に給湯熱交換器にも吸収溶液を散布して、凝縮器の冷媒蒸気を吸収させてもよい。
給湯単独サイクルでは、冷温水及び冷却水は流さない。排熱低温再生器及び低温再生器で発生する冷媒蒸気を、給湯(温水)に熱を与えて凝縮させる。又は、給湯熱交換器にも吸収溶液を散布して、冷媒蒸気を吸収させてもよい。
凝縮器と吸収器・蒸発器との間の冷暖切替蒸気弁は開にしておく。吸収器側の溶液の冷媒蒸気が給湯温水器の方に流れ、溶液が冷却される。
【0009】
次に、本発明を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図8は、本発明に用いる吸収冷温水機のフロー構成図である。
図において、Aは吸収器、Gは低温再生器、GHは排熱高温再生器、GRは排熱低温再生器、Cは凝縮器、Eは蒸発器、Xは低温熱交換器、XHは高温熱交換器、SPは溶液ポンプ、RPは冷媒ポンプ、HWは給湯熱交換器、V1〜V6は弁、1は排ガス、2は冷温水、3は給湯温水、4、5は冷却水、11〜19は溶液流路、21〜27は冷媒流路である。
このように、本発明では、吸収器A、蒸発器E、低温再生器G、凝縮器Cを一つの角型缶胴に収め、この缶胴とは別に、高温排熱を熱源とする排熱高温再生器GHと排熱低温再生器GRと溶液熱交換器XH、Xが配備されている。そして、この缶胴の吸収器A及び低温再生器Gと、排熱高温再生器GH、排熱低温再生器GRとは、それぞれ溶液流路及び冷媒流路で接続されている。また、給湯熱交換器HWが、図1〜図4では、凝縮器Cの冷媒蒸気を用い、図5と図6では、低温再生器GLの冷媒蒸気を用い、また、図7と図8では、排熱低温再生器GRの冷媒蒸気を用いて、それぞれ加熱されるように構成されている。
【0010】
次に、図1について説明すると、図1では、排熱として、ガスタービン、ガスエンジンなどからの排ガスを、先ず排熱高温再生器、次いで排熱低温再生器に導いて熱源としている。
冷房運転においては、弁V1、V2、V3、V4を閉止して、冷房サイクルを行う。
吸収器Aからの希溶液は、流路11から低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、分岐して一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガス1で加熱濃縮し、濃縮液は流路14、15から低温熱交換器Xの加熱側に戻す。発生した冷媒蒸気は、流路22から直接あるいは低温再生器G経由で凝縮器Cに導く。吸収器Aから流路11を通り、分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガス1で加熱濃縮する。濃縮された溶液は、流路12から高温熱交換器XHの加熱側を通した後、低温再生器Gに導き、先程の排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気で加熱濃縮する。排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気は、流路21から低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器Cに導かれる。低温再生器G及び排熱低温再生器GRで発生した冷媒蒸気は、凝縮器Cにて冷却されて凝縮し冷媒液となる。
【0011】
低温再生器Gで濃縮された濃溶液は、流路13から流路14の排熱低温再生器GRの濃溶液と共に、流路15から低温熱交換器Xの加熱側を経由して吸収器Aに散布される。
凝縮器Cの冷媒液は、流路23から蒸発器Eに導かれる。蒸発器Eで、冷媒液は冷水2から熱を奪い、冷凍効果を出すと共に自らは蒸発して、吸収器Aの溶液に吸収される。吸収器A、凝縮器Cは、冷却水4、5で冷却される。
給湯熱交換器HWでは、給湯温水の温度が低いとき、凝縮器Cあるいは凝縮器Cとほぼ同じ圧力の冷媒蒸気が凝縮し、給湯温水に熱を与える。なお、給湯温水は、全てこの給湯熱交換器HWで加熱しておくとは限らず、予熱をここで行い、使用部で温度を上げるなどの方法が取られる。
また、液化ガスの加熱には、20〜30℃の温度があれば利用できるので、そのまま利用が可能である。
図1で、給湯熱交換器HWを凝縮器Cの缶胴に直接取付けているが、図2のように、配管で接続しても差し支えない。また、次の図3〜図4においても同様に、図2のように配管で接続してもよい。
【0012】
暖房運転においては、 弁V1、V2、V3を開にし、冷却水4、5は流さないで、暖房サイクルを行う。
なお、弁V4は、開閉どちらでも運転可能である。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、分岐して一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、濃縮液は低温熱交換器Xの加熱側に戻す。発生した冷媒蒸気は、V1を通り、直接あるいは吸収器A経由で蒸発器Eに導く。吸収器Aからの、分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、低温再生器Gに導き、先程の排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気で加熱濃縮する。排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器C経由で蒸発器Eに入る。
【0013】
低温再生器Gで濃縮された濃溶液は、排熱低温再生器GRの濃溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して流路16から弁V2を通り蒸発器Eに入り、冷媒ポンプRPで蒸発器Eに散布される。
低温再生器Gで発生した冷媒蒸気は、流路25から弁V1を通り、先程の排熱低温再生器GRからの冷媒蒸気と共に蒸発器Eに導かれ、冷媒ポンプRPで散布される溶液に吸収され、蒸発器Eを通る温水2を加熱する。
冷媒を吸収した溶液は、凝縮器Cから戻ってくる冷媒液と混合されて、弁V3を通って吸収器Aに戻る。
給湯熱交換器HWでは、凝縮器Cあるいは凝縮器Cとほぼ同じ圧力の冷媒蒸気が凝縮し、給湯温水に熱を与える。あるいは、弁V4を開にして、溶液を散布し冷媒蒸気を吸収しながら、給湯温水を加熱してもよい。弁V4の開閉は、取出す給湯温水の目標温度によって決めればよい。給湯熱交換器HWで凝縮した冷媒液あるいは冷媒蒸気を吸収した溶液は、凝縮器C経由で蒸発器Eに入る。
【0014】
給湯単独運転では、弁V1、V3を開にし、冷媒ポンプRP停止、冷温水2、冷却水4、5は流さないで、給湯サイクルを行う。
なお、弁V2、V4は、開閉どちらでも運転可能である。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、分岐して一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、濃縮液は低温熱交換器Xの加熱側に戻す。発生した冷媒蒸気は直接あるいは凝縮器C経由で給湯熱交換器HWに導く。分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、低温再生器Gに導き、排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気で加熱濃縮する。排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器C経由で蒸発器Eに入る。
【0015】
低温再生器Gで濃縮された濃溶液は、排熱低温再生器GRの濃溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して吸収器A(弁V2閉)又は蒸発器E(弁V2開)に入る。
低温再生器Gで発生した冷媒蒸気は、先程の排熱低温再生器GRからの冷媒蒸気と共に給湯熱交換器HWに入る。冷媒蒸気は、凝縮(V4:閉)あるいは、吸収(弁V4:開)され、給湯温水を加熱する。
給湯熱交換器HWの凝縮液あるいは溶液は、凝縮器C経由で蒸発器Eに導かれ、弁V3を通って吸収器Aに戻る。
吸収器Aあるいは蒸発器Eに戻る溶液温度が高い時、弁V1を通して、吸収器側から給湯熱交換器HWに冷媒蒸気が流れる。
弁V1、V2、V3、V4を冷暖切替弁、として用いているが、弁V3をなくして蒸発器Eの液がオーバーフローして吸収器Aに戻るよりにしてもよいし、弁V2はなくしても運転は可能であり、冷暖切替方式は各種存在する。
【0016】
図2は、吸収器からの溶液を、低温熱交換器Xの被加熱側を出た後、分岐し、一部を排熱低温再生器GRに、残りの部分を高温熱交換器XHの被加熱側を経由して、排熱高温再生器GHに導いている。
排熱高温再生器GHで加熱濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を経由して、低温再生器Gに導かれ、排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気で加熱濃縮される。
排熱低温再生器GRで加熱濃縮された溶液及び低温再生器Gで加熱濃縮された溶液は、低温熱交換器Xの加熱側に接続されている。
低温熱交換器Xの加熱側を出た溶液は、冷房時は吸収器Aに散布され、暖房時は弁V2を経由して蒸発器Eに散布される。弁V1は、冷房時閉、暖房時開とする。
冷暖切替の弁動作、機器動作は図1と同じである。
【0017】
図3は、吸収器Aからの溶液を、低温熱交換器Xの被加熱側を出た後、分岐し、一部を低温再生器Gに残りの部分を高温熱交換器XHの被加熱側を経由して、排熱高温再生器GHに導いている。
低温再生器Gで加熱濃縮された溶液は、排熱低温再生器GRに導かれ、排熱で加熱濃縮された後、低温熱交換器Xの加熱側に接続されている。排熱高温再生器GHで加熱濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を経由して、低温熱交換器Xの加熱側に接続されている。
低温熱交換器Xの加熱側を出た溶液は、冷房時は吸収器に散布され、暖房時は弁V2を経由して蒸発器Eに散布される。弁V1は、冷房時は閉、暖房時は開とする。
冷暖切替の弁動作、機器動作は図1と同じである。
給湯は、図1と同様である。
【0018】
図4は、吸収器Aからの溶液を、低温熱交換器Xの被加熱側を出た後、三方向に分岐し、一部を低温再生器Gに、残りの一部を排熱低温再生器GRに導き、残りの部分を高温熱交換器XHの被加熱側を経由して、排熱高温再生器GHに導いている。
低温再生器Gで加熱濃縮された溶液及び排熱低温再生器GRで加熱濃縮された溶液は、低温熱交換器Xの加熱側に接続されている。排熱高温再生器GHで加熱濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を経由して、低温熱交換器Xの加熱側に接続されている。
低温熱交換器Xの加熱側を出た溶液は、冷房時は吸収器Aに散布され、暖房時は弁V2を経由して蒸発器Eに散布される。弁V1は、冷房時は閉、暖房時は開とする。
冷暖切替の弁動作、機器動作は図1と同じである。
給湯は、図2と同様である。
【0019】
図5において、冷房運転では、弁V1、V2、V3を閉止して、冷房サイクルを行う。
吸収器Aからの希溶液は、流路11から低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、三方向に分岐して、一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、残りの一部は低温再生器Gに導き排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気で加熱濃縮する。
吸収器Aからの分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、流路12から高温熱交換器XHの加熱側を通した後、前述の排熱低温再生器GRで濃縮された溶液及び低温再生器Gで濃縮された溶液と共に、流路15から低温熱交換器Xの加熱側に導き、低温熱交換器Xで熱回収され、温度が低下した状態で吸収器Aに散布される。
【0020】
排熱高温再生器GH発生した流路21からの冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器Cに導かれる。低温再生器G及び排熱低温再生器GRで発生した冷媒蒸気は、凝縮器Cにて冷却されて凝縮し冷媒液となる。凝縮器Cの冷媒液は、流路23から蒸発器Eに導かれる。蒸発器Eで、冷媒液は冷水2から熱を奪い、冷凍効果を出すと共に自らは蒸発して、吸収器Aの溶液に吸収される。吸収器A、凝縮器Cは、冷却水4、5で冷却される。
給湯熱交換器HWには、給湯用温水3が制御弁V5(三方弁など)で導かれ、散布されている溶液から熱を受けて加熱される。
【0021】
暖房運転では、弁V1、V2、V3を開にし、冷却水4、5は流さないで、暖房サイクルを行う。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、三方向に分岐して、一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、残りの一部は低温再生器Gに導き排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気で加熱濃縮する。
吸収器Aからの、分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、前述の排熱低温再生器GRで濃縮された溶液及び低温再生器Gで濃縮された溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して、流路16から弁V2を通り蒸発器Eに入り、冷媒ポンプRPで蒸発器Eに散布される。
【0022】
低温再生器Gで発生した冷媒蒸気は、流路25から弁V1を通り、先程の排熱低温再生器GRからの冷媒蒸気と共に蒸発器Eに導かれ、冷媒ポンプRPで散布される溶液に吸収され、蒸発器Eを通る温水を加熱する。
排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器C経由で蒸発器Eに入る。
蒸発器Eで、冷媒を吸収した溶液は、凝縮器Cから戻ってくる冷媒液と混合されて、弁V3を通って吸収器Aに戻る。
給湯熱交換器HWには、給湯用温水が制御弁V5(三方弁など)で導かれ、散布されている溶液から熱を受けて、加熱される。
弁V1、V2、V3を冷暖切替弁として用いているが、弁V3をなくして蒸発器Eの液がオーバーフローして吸収器Aに戻るようにしてもよいし、弁V2はなくしても運転は可能であり、冷暖切替方式は各種存在する。
【0023】
給湯単独運転では、弁V1、V3を開にし、冷媒ポンプRP停止、冷温水2、冷却水4、5は流さないで、給湯サイクルを行う。
なお、弁V2は、開閉どちらでも運転可能である。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、三方向に分岐して、一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、残りの一部は低温再生器Gに導き排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気で加熱濃縮する。
吸収器Aからの、分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、前述の排熱低温再生器GRで濃縮された溶液及び低温再生器Gで濃縮された溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して、吸収器A又は蒸発器Eに戻る。
【0024】
排熱高温再生器GHで発生した冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器C及び蒸発器E経由で弁V3を通って吸収器Aに戻る。
給湯熱交換器HWで、給湯用温水は散布されている溶液から熱を受けて加熱される。負荷対応は排熱再生器に導く熱源の排ガス量の調節で行う。なお、温水制御弁V5は全開とし、給湯熱交換器HWに温水を導く。
図6では、低温再生器Gの圧力レベルの機器である低温再生器、排熱低温再生器、凝縮器からの冷媒蒸気を給湯熱交換器HWに導き、給湯負荷に合わせて、給湯熱交換器HWに散布する溶液量を調節している。
給湯単独運転は、図5と同じように、弁V1、V3を開にし、冷媒ポンプRP停止、冷温水2、冷却水4、5は流さないで給湯サイクルを行う。弁V4は全開とする。
【0025】
図7では、冷房運転は、弁V1、V2、V3を閉止して、冷房サイクルを行う。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、分岐して一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、濃縮液は低温熱交換器Xの加熱側に戻す。発生した冷媒蒸気は、直接あるいは低温再生器G経由で凝縮器Cに導く。吸収器Aからの分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。
濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、低温再生器Gに導き、先程の排熱高温再生器GH発生した冷媒蒸気で加熱濃縮する。排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気は低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器Cに導かれる。低温再生器G及び排熱低温再生器GRで発生した冷媒蒸気は、凝縮器Cにて冷却されて凝縮し冷媒液となる。
【0026】
低温再生器Gで濃縮された濃溶液は、排熱低温再生器GRの濃溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して吸収器Aに散布される。
凝縮器Cの冷媒液は、蒸発器Eに導かれる。蒸発器Eで、冷媒液は冷水2から熱を奪い、冷凍効果を出すと共に自らは蒸発して、吸収器Aの溶液に吸収される。吸収器A、凝縮器Cは冷却水4、5で冷却される。
給湯熱交換器HWを、排熱低温再生器GR部に設け、給湯温水の負荷(温度などで検出)に合せ、給湯熱交換器HWに散布する溶液量をV4で調節する。溶液の取出位置を吸収器出口としているが、別の位置からでも差支えない。
【0027】
暖房運転では、 弁V1、V2、V3を開にし、冷却水4、5は流さないで、暖房サイクルを行う。
吸収器Aからの希溶液は、低温熱交換器Xの被加熱側を通った後、分岐して一部を排熱低温再生器GRに導いて排ガスで加熱濃縮し、濃縮液は低温熱交換器Xの加熱側に戻す。発生した冷媒蒸気はV1を通り、直接あるいは吸収器A経由で蒸発器Eに導く。吸収器Aからの、分岐した残りの希溶液は、高温熱交換器XHの被加熱側を通った後、排熱高温再生器GHに導き、排ガスで加熱濃縮する。濃縮された溶液は、高温熱交換器XHの加熱側を通した後、低温再生器Gに導き、先程の排熱高温再生器GH発生した冷媒蒸気で加熱濃縮する。排熱高温再生器GHからの冷媒蒸気は、低温再生器Gの加熱側で凝縮して冷媒液となり、凝縮器C経由で蒸発器に入る。
低温再生器Gで濃縮された濃溶液は、排熱低温再生器GRの濃溶液と共に、低温熱交換器Xの加熱側を経由して弁V2を通り蒸発器Eに入り、冷媒ポンプRPで蒸発器Eに散布される。
【0028】
低温再生器Gで発生した冷媒蒸気は、弁V1を通り、先程の排熱低温再生器GRからの冷媒蒸気と共に蒸発器Eに導かれ、冷媒ポンプRPで散布される溶液に吸収され、蒸発器Eを通る温水を加熱する。
冷媒を吸収した溶液は、凝縮器Cから戻ってくる冷媒液と混合されて、弁V3を通って吸収器Aに戻る。
給湯熱交換器HWには、給湯温水の負荷(温度などで検出)に合せて溶液が散布される。
給湯単独運転では、弁V1、V3、V4を開にし、冷媒ポンプRP停止、冷温水2、冷却水4、5は流さないで、給湯サイクルを行う。
なお、弁V2は、開閉どちらでも週転可能である。
給湯熱交換器HWで、給湯用温水は散布されている溶液から熱を受けて加熱される。負荷対応は、排熱再生器に導く熱源の排ガス量の調節で行う。
【0029】
図8では、給湯熱交換器HWへの溶液の供給を、制御弁V6のバイパス制御で行った例である。
弁V6を全開にすると、溶液散布がなくなり、全閉にすると全量散布になる。
また給湯熱交換器HWの容器を別に設けている。
溶液のフローなどは図7と同じである。
本発明では、前記した溶液のフロー図面で示した以外の一二重効用サイクルフローに対しても適用できる。
また、排熱よりも、多くの出力も対応する装置として、直火焚きの高温再生器を付加することもできる。この場合、排熱が要求出力を満足する内は排熱のみで運転し、不充分のときに高温再生器で追焚きをすることになる。
図1〜図8において、見易くするために、GH及びGRの溶液の流れが、排ガスと平行に流れるように示しているが、溶液と排ガスとは対向流とする方はよい。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、冷房運転、暖房運転時に、給湯を可能とし、さらに給湯単独運転もできる外部の排熱を投入して一二重効用サイクルを行う吸収冷温水機を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる吸収冷温水機の一例を示すフロー構成図。
【図2】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図3】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図4】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図5】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図6】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図7】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【図8】本発明に用いる吸収冷温水機の他の例を示すフロー構成図。
【符号の説明】
A:吸収器、G:低温再生器、GH:排熱高温再生器、GR:排熱低温再生器、C:凝縮器、E:蒸発器、X:低温熱交換器、XH:高温熱交換器、SP:溶液ポンプ、RP:冷媒ポンプ、HW:給湯熱交換器、V1〜V6:弁、1:排ガス、2:冷温水、3:給湯温水、4、5:冷却水、11〜19:溶液流路、21〜27:冷媒流路
Claims (7)
- 排熱高温再生器、排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器、吸収器、蒸発器及びこれらの機器を接続する溶液流路と冷媒流路とを備えた排熱投入型一二重効用吸収冷温水機において、前記排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器の内の少なくとも1つの機器からの冷媒蒸気で昇温する、給湯のための給湯熱交換器を付設すると共に、該給湯熱交換器の凝縮液が凝縮器又は冷媒循環系に戻るように冷媒流路を結んだことを特徴とする排熱投入型一二重効用吸収冷温水機。
- 前記給湯熱交換器には、溶液散布装置を備え、該溶液散布装置と溶液流路とを配管で結んだことを特徴とする請求項1記載の排熱投入型一二重効用吸収冷温水機。
- 排熱高温再生器、排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器、吸収器、蒸発器及びこれらの機器を接続する溶液流路と冷媒流路とを備えた排熱投入型一二重効用吸収冷温水機において、前記排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器の内の少なくとも一つの機器からの冷媒蒸気で昇温する、給湯のための給湯熱交換器を付設すると共に、該給湯熱交換器に溶液散布装置を備え、該溶液散布装置と溶液流路を配管で結んだことを特徴とする排熱投入型一二重効用吸収冷温水機。
- 前記溶液散布装置と溶液流路を結ぶ配管には、前記給湯熱交換器への供給溶液量を調節する溶液流量制御弁を設けることを特徴とする請求項2又は3記載の排熱投入型一二重効用吸収冷温水機。
- 前記溶液流量制御弁には、給湯温水温度が目標温度になるように該制御弁を調節する制御機構を設けたことを特徴とする請求項4記載の排熱投入型一二重効用吸収冷温水機。
- 前記排熱低温再生器、低温再生器、凝縮器の内の少なくとも一つの機器には、前記蒸発器又は吸収器とを結ぶ冷媒蒸気配管を備え、該配管には暖房時に作動する冷暖切替蒸気弁を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の排熱投入型一二重効用吸収冷温水機。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の吸収冷温水機の運転方法において、冷房モード時、暖房モード時それぞれに給湯を可能にすると共に、給湯単独モードをも設けたことを特徴とする排熱投入型一二重効用吸収冷温水機の運転方法。
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JP2002245556A JP2004085049A (ja) | 2002-08-26 | 2002-08-26 | 排熱投入型吸収冷温水機とその運転方法 |
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-
2002
- 2002-08-26 JP JP2002245556A patent/JP2004085049A/ja active Pending
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