JP4561646B2 - 固体撮像装置の駆動方法 - Google Patents

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Description

本発明は固体撮像装置の駆動方法に係り、特に画素に接続されている各制御信号線間で生じるクロストークを低減する固体撮像装置の駆動方法に関する。
一般に、ビデオカメラ並びにデジタルカメラ等の映像システムで用いられる撮像装置としては、フォトダイオードとMOS型電界効果トランジスタ(以下、MOSFETという)等を組み合わせた固体撮像装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この固体撮像装置には、CMOSイメージセンサなど画素内にアンプを持つ増幅型固体撮像装置がある。このような固体撮像装置は画素敷き詰め領域(画素部)の周辺に、画素を駆動する回路やノイズ抑圧回路などの信号処理回路を持っている。画素を駆動するときには、行単位やあるいは全画素一斉の駆動を行えるようになっている。
図11はそのような固体撮像装置の例であり、特許文献1に開示されたものである。同図において、画素敷き詰め領域(画素部)1内に画素Pxが規則的に配列されている。ここでは、簡単のために画素Pxは縦方向2つ、横方向2つの計4つがマトリクス状に配列されている。また、画素敷き詰め領域1の図中、左側には、画素Pxを駆動するための回路群があり、例えば垂直走査回路2、電子シャッタ走査回路3、マルチプレクサ4からなっている。これらの回路は画素Pxの駆動を行単位にするか、全画素一斉にするかを切り替えることができるようになっている。
画素敷き詰め領域1の図中、上部には、画素アンプ出力の負荷となる電流源5があり、電流源5に生じた電圧が各画素Pxの信号になる。各画素Pxの信号出力はノイズ抑圧回路6によりノイズ抑圧のための信号処理が施され、水平走査回路8により順次スイッチングされるスイッチ7a、7bを通して出力端子9から順次出力される。
図12は一つの画素Pxの回路図を示す。同図に示すように、画素Pxは入射光を電気信号に変換するフォトダイオードPD1と、転送用トランジスタM1と、リセット用トランジスタM2と、画素アンプ用トランジスタM3とからなる。トランジスタM1、M2の各ソースとトランジスタM3のゲートの接続点はフローティングデフュージョン(FD)部を構成する。
次に、この画素Pxのリセット動作と読み出し動作について説明する。リセット時には、画素Pxの電源ラインVDDCELをHレベルとし、続いて電流源5をオンにすると、画素Pxに電流が供給されて動作モードになり、図11のマルチプレクサ4に接続されている画素リセットパルスラインΦRSTの信号によりトランジスタM2をオンさせると、FD部がVDDCELと同じHレベルにセットされる。
続いて、ΦRSTの信号によりトランジスタM2をオフにした後、マルチプレクサ4に接続されている画素転送パルスラインΦTRの信号によりトランジスタM1をオンとさせると、フォトダイオードPD1に蓄積された電荷は、M1を通してFD部に転送されて蓄積される。これにより、フォトダイオードPD1の電荷がクリアされ、リセット動作を行う。その後、ΦTRの信号によりトラジスタM1をオフとし、PD1を電荷蓄積状態とし、リセット動作を終了する。
また、VDDCELをLレベルにし、ΦRSTの信号によりトランジスタM2をオンさせると、FD部はVDDCELと同じLレベルにセットされ、続いて、ΦRSTの信号によりトランジスタM2をオフさせることでFD部はLレベルを保持し、画素Pxは非動作状態になる。この状態でPD1に入射した光が光電変換されて電荷としてPD1に蓄積される。
次に、画素Pxの読み出し時には、VDDCELをHレベルにし、ΦRSTの信号によりトランジスタM2をオンさせて、FD部をVDDCELと同じHレベルにセットする。続いて、ΦRSTの信号によりトランジスタM2をオフさせた後、ΦTRの信号によりトラジスタM1をオンとし、PD1に蓄積された電荷をM1を通してFD部に転送する。その後、トランジスタM1をオフとして転送を終了する。FD部における電荷は、トランジスタM3を介して画素の出力ラインPIXOUTに電圧として出力される。
続いて、VDDCELをLレベルにセットし、ΦRSTの信号によりトランジスタM2をオンさせて、FD部をVDDCELと同じLレベルにセットした後、ΦRSTの信号によりトランジスタM2をオフにし、FD部をLレベルに保持させることで、画素Pxからの信号読み出しを終了する。
特開2005−64550号公報
しかるに、上記の固体撮像装置では、図11に示すように各画素Pxは、平行に配線されている画素リセットパルスラインΦRSTや画素転送パルスラインΦTRに接続されると共に、電源ラインが上記のラインΦRSTやΦTRと直交するように配線されており、また、その他読み出し信号線などの配線も各配線と交差したり、平行に配線されるため、レイアウトにおける配線間の問題が発生する。
このレイアウトにおける配線間の問題について、図13と共に説明する。配線のレイアウト時における問題は、(A)平行に走る配線間が短い場合と(B)配線が交差する場合に発生するクロストークである。例えば図13(A)に示すように、平行にレイアウトされた配線11と配線12の間の間隔が短いと、それらの間に寄生容量13が発生する。また、図13(B)に示すように、1層目の配線14と2層目の配線15が交差する場合は、それらの配線14と15の間に寄生容量16が発生する。
上記の寄生容量13、16は、配線抵抗と共に配線間に図13(C)に示すような等価回路で表される微分回路を生じさせる。ここで図13(C)中、Cは寄生容量13又は16であり、Rは配線抵抗を示す。この結果、配線11(又は14)に図13(D1)に示すパルス信号を入力すると、配線12(又は15)に図13(D2)に示す微分パルスが発生する。これがクロストークである。
このようなクロストークの対策として、レイアウトによる配線の配置改善(平行に走る配線間の距離を広げる。交差する配線をなくす等)が考えられるが、回路規模の増大に伴いレイアウトによる改善は困難になっている。
また、図14(A)に示すようなRC回路で構成した積分回路を配線上に設けて、同図(B)に示す入力信号(この場合は電位)の立ち上がりを、同図(C)に示すように、なまらすことにより、配線間のクロストークを防ぐ方法がある(例えば、特開平5−128410号公報参照)。しかし、この方法を用いると、RC回路を追加することによる回路規模が増大し、また、配線上の負荷容量が増大(駆動能力の低下)する。
特に負荷容量の増大は、理想的には図15(A)に示すような波形の信号を伝送する場合、配線上では上記の負荷容量の増大により、同図(B)に示すように、電位が本来のHigh1まで上がらず、電位High1‘(High1>High1’)を生じる原因となる。これは制御回路から遠い画素に接続された配線でこの現象が顕著に生じる。すなわち、同一行間の画素において、リセットにばらつきが生じることになる。また、これは図15に示すVg1の電位でも同様の現象が起こると考えられる。このことから、クロストークの問題解決のために積分回路を追加することは、画素数の増加すなわち配線数の増加に伴い大きな問題となる。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、画素駆動時の配線間に生じるクロストークを低減し、もって信号処理の誤動作を防ぐ固体撮像装置の駆動方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、光を光電変換して電荷を蓄積するフォトダイオードと、フォトダイオードに露光期間蓄積された電荷を読み出し期間に転送する電荷転送トランジスタと、電荷転送トランジスタを通して転送された電荷を信号出力線にしきい値の変化として出力する増幅機能を備えた信号出力用トランジスタとからなる画素が、複数規則的に配列された画素敷き詰め領域を有する固体撮像装置の駆動方法であって、信号出力用トランジスタが、第1の配線で伝送される、レベルが段階的にM段階(Mは2以上の自然数)変化する階段波形の制御信号により制御されることにより、第2の配線で伝送される転送用制御信号により動作が制御される電荷転送トランジスタを通して入力された電荷量を、しきい値の変化として出力する所定の動作を行うとき、M段階の各段階の間に中間レベルの段階を有し、かつ、中間レベルへの切替時間位置を可変設定したN段階(NはMより大なる自然数)の階段波形を制御信号として生成し、その制御信号により信号出力用トランジスタを駆動制御することを特徴とする。
この発明では、第1の配線で伝送される信号出力用トランジスタの制御信号が、最低限必要なM段階よりも多いN段階の階段波形としたため、階段波形の各段差の大きさ(レベル変化)をM段階の階段波形よりも小さくでき、第1の配線とそれに近接した第2の配線等の他の配線との間に生じる寄生容量の影響を低減できる。
ここで、上記の信号出力用トランジスタは、基板上のリング状ゲート電極と、リング状ゲート電極の中央開口部に対応する基板の位置に設けられたソース領域と、ソース領域を取り囲み、かつ、リング状ゲート電極の外周に達しないように基板に設けられたソース近傍領域とからなり、電荷転送トランジスタは、フォトダイオードに蓄積された電荷を、同じ画素内の対応するソース近傍領域へ全画素一斉に転送し、信号出力用トランジスタは、N段階の制御信号がリング状ゲート電極に供給されて動作することを特徴とする。
この発明では、グローバルシャッタ機能を有する固体撮像装置の、リング状ゲート電極を備えた信号出力用トランジスタに接続された第1の配線とそれに近接した第2の配線等の他の配線との間に生じる寄生容量の影響を低減できる。
本発明によれば、第1の配線で伝送される信号出力用トランジスタの制御信号が、最低限必要なM段階よりも多いN段階の階段波形とすることにより、階段波形の各段差の大きさ(レベル変化)をM段階の階段波形よりも小さくし、第1の配線とそれに近接した第2の配線等の他の配線との間に生じる寄生容量によるクロストークを、M段階の階段波形を用いたときよりも低減することができるため、配線間のクロストークによる誤動作で電荷転送されたノイズ読み出しを防ぐことができ、また、積分回路を使わずにクロストークを低減できることから、回路規模の増大や駆動能力の低下も防ぐことができる。
次に、本発明の一実施の形態について説明する。図1(A)は本発明になる固体撮像装置の駆動方法が適用される固体撮像装置の一画素分の一例の上面図、図1(B)は同図(A)のX−X‘線に沿う縦断面図を示す。図1(A)、(B)に示すように、本実施の形態のCMOSセンサは、p型基板41上にp型エピタキシャル層42を成長し、このエピタキシャル層42の表面にnウェル43がある。nウェル43上にはゲート酸化膜44を挟んで第1のゲート電極である平面形状がリング状のゲート電極45が形成されている。
リング状ゲート電極45の中心部に対応したnウェル43の表面にはn型のソース領域46が形成されており、そのソース領域46に隣接してソース近傍p型領域47が形成され、更にソース領域46とソース近傍p型領域47の外側の離間した位置にはn型のドレイン領域48が形成されている。更に、ドレイン領域48の下のnウェル43中には埋め込みのp型領域49がある。この埋め込みのp型領域49はnウェル43とのpn接合により、図1(A)に示す埋め込みフォトダイオード50を構成している。
埋め込みフォトダイオード50とリング状ゲート電極45との間には、第2のゲート電極である転送ゲート電極51がある。ドレイン領域48、リング状ゲート電極45、ソース領域46、転送ゲート電極51には、それぞれメタル配線であるドレイン電極配線52、リング状ゲート電極配線53、ソース電極配線(出力線)54、転送ゲート電極配線55が接続されている。また、上記の各構成の上方には、図1(B)に示すように遮光膜56が形成されており、その遮光膜56の埋め込みフォトダイオード50に対応した位置には開口部57が穿設されている。この遮光膜56は金属、あるいは有機膜等で形成される。光は、開口部57を通して埋め込みフォトダイオード50に達して光電変換される。
次に、CMOSセンサの画素構造と撮像素子全体の構造について、電気回路で表現した図2と共に説明する。同図において、まず、画素はm行n列に画素敷き詰め領域61に配置されている。図2ではこれらm行n列の画素のうち、s行t列の一画素62を代表として等価回路で表現している。この画素62は、リング状ゲートMOSFET63と、フォトダイオード64と、転送ゲートMOSFET65とからなり、リング状ゲートMOSFET63のドレインがフォトダイオード64のn側端子とドレイン電極配線66(図1の52に相当)に接続され、転送ゲートMOSFET65のソースがフォトダイオード64のp側端子に接続され、ドレインがリング状ゲートMOSFET63のバックゲートに接続されている。
なお、上記のリング状ゲートMOSFET63は、図1(B)ではリング状ゲート電極45直下のソース近傍p型領域47をゲート領域とし、n型のソース領域46及びn型のドレイン領域48を有するnチャネルMOSFETである。また、上記の転送ゲートMOSFET65は、図1(B)では転送ゲート電極51直下のnウェル43をゲート領域、フォトダイオード50の埋め込みのp型領域49をソース領域、ソース近傍p型領域47をドレインとするpチャネルMOSFETである。
図2において、m行n列の各画素から1フレーム分の信号を読み出すために、まず読み出しを始める合図を出すフレームスタート信号を発生させる回路67がある。このフレームスタート信号は撮像素子の外から与えられてもよい。このフレームスタート信号は垂直シフトレジスタ68に供給される。垂直シフトレジスタ68は、m行n列の各画素のうちの何行目の画素を読み出すかの信号を出力する。
各行の画素はリング状ゲート電極、転送ゲート電極、ドレイン電極の電位を制御する制御回路に接続されており、これらの制御回路は垂直レジスタ68の出力信号が供給される。例えば、s行目の各画素のリング状ゲート電極は、リング状ゲート電極配線69(図1(B)の53に相当)を介してリング状ゲート電位制御回路70に接続され、各画素の転送ゲート電極は、転送ゲート電極配線71(図2の55に相当)を介して転送ゲート電位制御回路72に接続され、各画素のドレイン電極は、ドレイン電極配線66(図1(B)の52に相当)を介してドレイン電位制御回路73に接続されている。上記の各制御回路70、72、73には垂直シフトレジスタ68の出力信号が供給される。
なお、リング状ゲート電極は、行毎に制御するので横方向に配線するが、転送ゲート電極は全画素で一斉に制御するので、配線方向は問わず、縦方向でもよい。ここでは横方向に配線するものとして表現する。ドレイン電位制御回路73は、全画素一斉に制御するが、行毎に制御する可能性もあるので、フレームスタート信号と垂直レジスタ68の両方と接続して表現している。
画素62のリング状ゲートMOSFET63のソース電極は、ソース電極配線74(図1(B)の54に相当)を介して2分岐され、一方はスイッチSW1を介してソース電極電位を制御するソース電位制御回路75に接続され、他方はスイッチSW2を介して信号読み出し回路76に接続されている。信号を読み出すときにはスイッチSW1をオフ、スイッチSW2をオンにし、ソース電位を制御する時にはスイッチSW1をオン、スイッチSW2をオフにする。信号は縦方向に出すので、ソース電極の配線方向は縦にする。
信号読み出し回路76は次のように構成されている。画素62の出力はリング状ゲートMOSFET63のソースから行われ、出力線74には負荷、例えば電流源77が繋がっている。従って、ソースフォロア回路となっている。電流源77にはキャパシタC1とキャパシタC2の各一端がスイッチsc1とスイッチsc2を介して繋がっている。他端が接地されているキャパシタC1、C2の各一端は、また差動アンプ78の反転入力端子と非反転入力端子に繋がっており、両キャパシタC1及びC2の電位差を差動アンプ78から出力するようになっている。
このような信号読み出し回路76はCDS回路(相関二重サンプリング回路)と呼ばれ、ここに描かれた方式以外にも種々の回路が提案されており、この回路に限るわけではない。信号読み出し回路76から出力された信号は、出力スイッチswtを介して出力される。同じ列にある出力スイッチswtは、水平シフトレジスタ79から出力される信号によりスイッチング制御される。
次に、図2に示すCMOSセンサの駆動方法について、図3のタイミングチャートと共に説明する。まず、図3(1)に示す期間では、埋め込みのフォトダイオード(図1(A)の50、図2の64等)に光が入射し、光電変換効果により電子・ホール対が発生し、フォトダイオードの埋め込みp型領域49にホールが蓄積される。このとき転送ゲート電極51の電位はドレイン電位Vddと同じになっており、転送ゲートMOSFET65はオフ状態である。これらの蓄積は、前フレームの読み出し操作が行われている時に同時に実行されている。
続く図3(2)に示す期間では、前フレームの読み出しが終了すると、同図(A)に示すように新しいフレームスタート信号が発信されて、次のフレームの読み出しが始まる。最初に行うのは全画素一斉にフォトダイオード(図1(A)の50、図2の64等)からリング状ゲート電極(図1の45)のソース近傍p型領域(図1の47)にホールを転送することである。そのため、図3(B)に示すように転送ゲート電位制御回路72から出力される転送ゲート制御信号がVddからLow2に下がり、転送ゲート電極(図1の41)の電位がLow2となり、転送ゲートMOSFET65がオン状態になる。
このとき、リング状ゲート電位制御回路70により制御されるリング状ゲート電極配線69の電位は、図3(C)に示すように、LowからLow1になるが、Low2の方がLow1よりも大きい。Low1はLowと同じでもよい。最も簡便にはLow1=Low=0(V)に設定する。
一方、ソース電位制御回路75からスイッチSW1を介してソース電極配線74からリング状ゲートMOSFET63のソースに供給されるソース電位をはじめとする、全画素のソース電位は図3(D)に示すように電位S1に設定される。S1>Low1であり、これにより、リング状ゲートMOSFET63がオフのままであり、電流が流れないようにする。この結果、全画素のフォトダイオードに蓄積された電荷(ホール)が、対応する画素のリング状ゲート電極の下に一斉に転送される。
図1(B)に示すリング状ゲート電極45の下の領域で、ソース近傍p型領域47が最もポテンシャルが低いので、フォトダイオードに蓄積されていたホールはソース近傍p型領域47に達し、そこに蓄積される。ホールが蓄積される結果、ソース近傍p型領域47の電位が上昇する。
続いて、図3(3)に示す期間では、同図(B)に示すように転送ゲート電極が再びVddになり、転送ゲートMOSFET65がオフになる。これにより、フォトダイオード(図1(A)の50、図2の64等)では再び光電変換効果により電子・ホール対が発生し、フォトダイオードの埋め込みp型領域49にホールが蓄積され始める。この蓄積動作は次の電荷転送時まで続けられる。
一方、読み出し操作は行単位で順番に行われるので、1行目〜(s−1)行目を読み出す期間(3)では、リング状ゲート電極の電位は図3(C)に示すようにLowの状態で、ソース近傍p型領域47にホールを蓄積したまま待機状態となる。ソース電位は他の行からの信号読み出しが行われている間、その画素からの信号の値により、様々な値をとり得る。また、リング状ゲート電極電位は行毎に様々な値をとり得るが、s行目ではLowに設定され、リング状ゲートMOSFET63がオフ状態である。
続く図3(4)〜(6)に示す期間では、画素の信号読み出しが行われる。s行目t列目の画素62について代表してこの信号読み出し動作について説明するに、まず、ソース近傍p型領域47にホールを蓄積した状態で、図3(E)に示す垂直シフトレジスタ68の出力信号が、同図(H)に示すようにローレベルである期間(4)において、リング状ゲート電位制御回路70からリング状ゲート電極配線69に出力される制御信号により、リング状ゲート電極45の電位を図3(K)に示すように、LowからVg1に上げる。
ここで、上記の電位Vg1は、前述した各電位Low、Low1、Vddとの間に
Low≦Low1≦Vg1≦Vdd (ただし、Low<Vdd)
なる不等式が成立する電位である。また、上記の期間(4)ではスイッチSW1が図3(I)に示すようにオフ、スイッチSW2が同図(J)に示すようにオン、スイッチsc1が同図(M)に示すようにオン、スイッチsc2が同図(N)に示すようにオフとされる。この結果、リング状ゲートMOSFET63のソースに接続されたソースフォロア回路が働き、リング状ゲートMOSFET63のソース電位は、図3(L)に示すように期間(4)ではS2(=Vg1−Vth1)となる。ここで、Vth1とはバックゲート(ソース近傍p型領域47)にホールがある状態での、リング状ゲートMOSFET63のしきい値電圧である。このソース電位S2がオンとされているスイッチsc1を通してキャパシタC1に記憶される。
続く図3(5)に示す期間では、リング状ゲート電位制御回路70からリング状ゲート電極配線69に出力される制御信号により、リング状ゲート電極45の電位を図3(K)に示すようにHigh1に上げると同時に、同図(I)、(J)に示すようにスイッチSW1をオン、スイッチSW2をオフとすると共に、ソース電位制御回路75から出力されるソース電位を同図(L)に示すようにHighsに上げる。ここで、High1、Highs>Low1である。
上記の電位High1及びHighsの値は同じであっても異なっていてもよいが、設計の簡単のためにはHigh1、Highs≦Vddが望ましい。簡便な設定では、High1=Highs=Vddとする。また、リング状ゲートMOSFET63がオンして電流が流れないような電位設定にすることが望ましい。この結果、ソース近傍p型領域47のポテンシャルが上昇し、nウェル43のバリアを越えてホールがエピタキシャル層42に排出される(リセット)。
続く図3(6)に示す期間では、再び前記期間(4)と同じ信号読み出し状態にする。ただし、期間(4)とは異なり、図3(M)、(N)に示すように、スイッチsc1はオフ、スイッチsc2はオンとする。リング状ゲート電極は図3(K)に示すように期間(4)と同じVg1とする。しかし、この期間(6)では直前の期間(5)でホールが基板に排出されていて、ソース近傍p型領域47にはホールが存在しないので、リング状ゲートMOSFET63のソース電位は、図3(L)に示すように期間(6)ではS0(=Vg1−Vth0)となる。ここでVth0は、バックゲート(ソース近傍p型領域47)にホールがない状態でのリング状ゲートMOSFET63のしきい値電圧である。
このソース電位S0はオンとされたスイッチsc2を介してキャパシタC2に記憶される。差動アンプ78はキャパシタC1とC2の電位差を出力する。すなわち、差動アンプ78は(Vth0−Vth1)を出力する。この出力値(Vth0−Vth1)は、ホール電荷によるしきい値変化分である。その後、水平シフトレジスタ79から出力される図3(F)に示すパルスのうち、同図(O)に示すt列目の出力パルスに基づき、図2の出力スイッチswtがオンとされ、このswtのオン期間に図3(P)にハッチングにより模式的に示すように、差動アンプ78からのホール電荷によるしきい値変化分が画素62の出力信号Voutとしてセンサ外へ出力される。
続いて、図3に(7)で示す期間では、再びリング状ゲート電極45の電位を図3(B)に示すようにLowにし、ソース近傍p型領域47にはホールがない状態で、全ての行の信号処理が終了するまで(s+1行〜n行の画素の読み出しが終了するまで)待機する。これらの読み出し期間中、フォトダイオード64では光電変換効果によるホールの蓄積が進行している。その後、前記期間(1)に戻って、ホールの転送から繰り返す。これにより、各画素から図3(G)に示す出力信号が読み出される。
上記の図1(A)、(B)に示す構成の固体撮像素子は、リング状のゲート電極45を持つリング状ゲートMOSFET63が増幅用MOSFETであり、図2に示したように各画素内に増幅用MOSFETを持つという意味で、CMOSセンサの一種である。そして、このCMOSセンサは、フォトダイオードに蓄積された電荷(ホール)が、対応する画素のリング状ゲート電極の下のソース近傍p型領域47に一斉に転送されるようにすることで、グローバルシャッタを実現している。
なお、図3の期間(5)のリセット時のソース電極配線74の電位供給は、ソース電位制御回路75から供給する以外の次の方法もある。すなわち、上記期間(5)でスイッチSW1、SW2をともにオフとして、ソース電極配線74をフローティングにする。ここでリング状ゲート電極配線69の電位をHigh1とすると、リング状ゲートMOSFET63がオン状態となり、ソース電極にドレインから電流が供給され、ソース電極電位が上昇する。この結果、ソース近傍p型領域47のポテンシャルが持ち上げられ、nウェル43のバリアを越えて、ホールがp型エピタキシャル層42に排出される(リセット)。ホールが完全に排出されたときのソース電極電位は、High1−Vth0になる。この方法では、ソース電位制御回路75のうち、Highsを供給するトランジスタを削減することができ、その結果、チップ面積を減らすことができる。
次に、上記の図1(A)、(B)に示す構造で、図2に示す等価回路で表される固体撮像装置のリング状ゲート電位制御回路70並びに転送ゲート電位制御回路72のレイアウトイメージについて、図4と共に説明する。図4中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図4において、画素敷き詰め領域61には、m行n列の画素が配置されているものとすると、各行の画素毎にリング状ゲート電位制御回路70が接続されている。すなわち、1行目の各画素3311〜331nには1行目リング状ゲート電位制御回路70−1が1行目リング状ゲート電極配線69−1を介して接続され、m行目の各画素33m1〜33mnにはm行目リング状ゲート電位制御回路70−mがm行目リング状ゲート電極配線69−mを介してそれぞれ接続される。
また、転送ゲート電位制御回路72は、図2において、各行に転送ゲート電位制御回路があるように描かれているが、実際には、図4に示すように、一箇所に配置されてm×n個の全画素に転送ゲート電極配線71を介して共通接続されている。この理由は、画素の転送ゲート電極の動作は、図3のタイミングチャートから分かるように、全てのタイミングで全画素同時だからである。従って、図4に示すように、転送ゲート電位制御回路72は、一箇所に配置されて、同一信号を同時に出力する。更に、転送ゲート電位制御回路72は、フレームスタート信号発生回路67と接続されている。
また、垂直シフトレジスタ68の出力信号は、各行のリング状ゲート電位制御回路70−1〜70−mに供給される。この信号はリング状ゲート電位制御回路70−1〜70−mへのスタート信号になる。電源部30は、図3と共に説明した前記電圧Vdd、Low、Vg1をそれぞれ発生する3つの電源がまとめて一箇所に配置された構成とされており、m個のリング状ゲート電位制御回路70−1〜70−mに各電源の配線(図では3本の電源配線)をまとめて示した電源配線群31を通して電圧を供給する。また、電源部30は、転送ゲート電位制御回路41に対して各電源の配線(図ではVddとLowの2本の電源配線)をまとめて示した電源配線群32を通して電圧を供給する。
図5はリング状ゲート電位制御回路70(図4では70−1〜70−m)の一実施の形態のブロック図を示す。同図中、図4と同一構成部分には同一符号を付してある。図5において、リング状ゲート電位制御回路70は、垂直シフトレジスタ68からの信号が供給される信号切替制御回路701と、画素に供給する信号の電位を切り替えるCMOS構造のアナログスイッチ回路702とからなる。
信号切替制御回路701からアナログスイッチ回路702ヘスイッチ切替信号703が入力される。電源部30はアナログスイッチ回路702に電圧を供給する。アナログスイッチ回路702から出力されるリング状ゲート電極制御信号704は、スイッチ切替信号703によって信号の電位を変える。図5では構成例としてリング状ゲート電位制御回路70を説明したが、転送ゲート電位制御回路72並びに他の制御回路(図2の73、75等)も、図5と同様に信号切替制御回路とアナログスイッチ回路から構成されている。
図6は図5中のアナログスイッチ回路702の一例の回路図を示す。アナログスイッチ回路702は互いのソース同士とドレイン同士とが接続されたnチャンネルMOSFETとpチャンネルMOSFETとからなるCMOS回路構成のアナログスイッチ81、82及び83と、各アナログスイッチ81、82、83のnチャネルMOSFETの各ゲートに出力信号を供給するインバータ84、85、86とから構成されている。
アナログスイッチ81、82及び83の各2つのMOSFETの接続点の一方は互いに接続され、他方はアナログスイッチ81では電源電圧Lowが、アナログスイッチ82では電源電圧Vg1が、アナログスイッチ83では電源電圧Vdd(High1)が接続されている。そして、アナログスイッチ81、82、83を構成するMOSFETのゲート電位を制御することで、任意の信号の電位を画素に供給することができる。
次に、このアナログスイッチ回路702の動作について説明する。例えば、アナログスイッチ回路702に信号切替回路701から電位Low切替信号87、電位Vg1切替信号88、電位High1(Vdd)切替信号89が供給され、また電源部30内の電圧源Low、電圧源High(Vdd)、電圧源Vg1が接続しているものとすると、リング状ゲート電極の電位をLowにするには、電位Low切替信号87を“L“にして電圧源30からの電圧Lowが信号の電位に選択されるようにアナログスイッチ81をオン状態にする。その時他の切替信号88及び88は、”H“にし、アナログスイッチ82及び83をそれぞれオフ状態にする。その結果、アナログスイッチ回路702から画素部の対応する行のリング状ゲート電極に供給される出力信号の電位はLowになる。同様に、リング状ゲート電極の電位を電圧High1(Vdd)にするときには、アナログスイッチ83のみをオン状態に、電圧Vg1の電位にするためには、アナログスイッチ82のみをオン状態にする。
ところで、図4では、説明の簡略化のためにリング状ゲート電位制御回路70−1〜70−mと転送ゲート電位制御回路72のレイアウトのみ説明したが、実際は図2の画素の等価回路で示すように、ドレイン制御電位回路73とソース電位制御回路75もこの固体撮像装置にはレイアウトされている。このため、図2に示す画素敷き詰め領域61には、転送ゲート電極配線71とリング状ゲート電極配線69(69−1〜69−m)以外にドレイン電極配線66とソース電極配線74とが接続されている。この結果から、前述した従来の技術と同様のレイアウトにおける配線間の問題が発生する。
このため、例えば、s行のある列の画素からの読み出しに伴い、リング状ゲート電位制御回路70からリング状ゲート電極配線69へ出力される信号の電位が、図3(K)及び図7(A)に示すように、Low,Vg1、High1と変化する時、隣接する転送ゲート電極配線71の電位は理想的には同図(B)に示すように、High1を保つ必要がある。ところが、レイアウトの状態によって図2のs行目のリング状ゲート電極配線69と転送ゲート電極配線71の配線間の距離(間隔)が短いと、リング状ゲート電極配線69と転送ゲート電極配線71との間において図13で説明した微分回路の等価回路が発生し、s行目のリング状ゲート電極配線71における図7(C)に示す電位の急峻な変化に伴い、転送ゲート電極配線71上には図7(D)に示す微分パルスが生じる。
この結果、電位High1からLow付近まで瞬間的に落ちるような微分パルスが発生した場合、s行目に隣接するs−1行やs+1行の画素が、図3の(2)で説明したフォトダイオードからの電荷転送と同じ動作を行うおそれがある。これは、転送ゲート電極配線71が全画素に接続しており、これにより各行の画素に微分パルスが波及するためである。このように、各画素の読み取り動作時に蓄積途中の電荷が転送されることは、本来のデータ以外のデータ(ノイズ)を各画素からの読み出すことになる。この結果、電位の急峻な変化によって発生する微分パルスは、画素データの劣化を生じる原因となる。
そこで、本実施の形態では図5に示したリング状ゲート電位制御回路70(70−1〜70−m)を構成する信号切替制御回路701を図8に示す構成としたものである。図8は本発明になる固体撮像装置の駆動方法の一実施の形態を実現する信号切替制御回路701のブロック図を示す。図8において、中央処理装置(CPU)91は、電位High1(Vdd)切替信号オン位置情報保持回路92、電位Low切替信号オン位置情報保持回路93、電位Vg1切替信号オン位置情報保持回路94にそれぞれ所定のオン位置情報を保持させる。この切替信号オン位置は、CPU91により前述したクロストークを軽減するための最適な位置に可変調整可能とされている。
カウンタ95は、図2に示した垂直シフトレジスタ68から出力される信号に同期してカウントアップし、そのカウント値を比較回路96へ供給する。比較回路96は、カウンタ95からのカウント値と各切替信号オン位置情報保持回路92〜94の出力信号(リファレンス値)とを個別に比較し、その比較結果に応じてセレクタ97、98、99を個別に制御する。セレクタ97、98、99は比較回路96からのセレクト信号に基づき、レベル”H”又は”L”の切替信号を発生する。
これにより、例えば、該当の行の画素の制御期間において、図9(B)に示すように時刻t1でセレクタ99から”L”の電位Vg1切替信号が出力され、また時刻t1ではセレクタ98からは図9(A)に示すように”L”の電位Low切替信号が出力され、かつ、セレクタ97からは同図(C)に示すように”H”の電位High1(Vdd)切替信号が出力される。これにより、時刻t1からは図6のアナログスイッチ81及び82がそれぞれ同時にオンとされる。
続いて、時刻t2で図9(A)に示すように、セレクタ98から出力される電位Low切替信号のみが”L”に切り替えられ、時刻t3で図9(C)に示すように、セレクタ97から出力される電位High1(Vdd)切替信号のみが”H”に切り替えられる。従って、時刻t2から時刻t3の直前までは図6のアナログスイッチ81がオンからオフへ切り替わると共に、アナログスイッチ82がオン状態を引き続き保ち、時刻t3からはアナログスイッチ82及び83が同時にオンとされる。
続く時刻t4では図9(B)に示すようにセレクタ95から出力される電位Vg1切替信号が”H”に切り替えられた後、時刻t5で”L”に切り替えられる。時刻t6で図9(C)に示すように、セレクタ97から出力される電位High1(Vdd)切替信号のみが”H”に切り替えられ、時刻t7で同図(A)に示すように、セレクタ98から出力される電位Low切替信号のみが”L”に切り替えられ、時刻t8で同図(B)に示す電位Vg1切替信号が”H”に切り替えられる。
従って、時刻t4から時刻t5の直前までは図6のアナログスイッチ83のみがオン状態とされ、時刻t5から時刻t6の直前まではアナログスイッチ82と83が同時にオン状態とされ、時刻t6から時刻t7の直前まではアナログスイッチ82のみがオン状態とされ、時刻t7から時刻t8の直前まではアナログスイッチ81と82が同時にオン状態とされ、時刻t8以降はアナログスイッチ81だけがオン状態にされる。
ここで、時刻t1以前、時刻t8以降はアナログスイッチ81だけがオン状態であるので、図6から分かるように、リング状ゲート電位制御回路70から出力されるリング状ゲート電位制御信号は、図9(D)に示すように、電位Lowである。また、時刻t2から時刻t3の直前、及び時刻t6から時刻7の直前の各期間では、アナログスイッチ82だけがオン状態であるので、リング状ゲート電位制御信号は、図9(D)に示すように、電位Vg1である。また、時刻t4から時刻t5の直前までの期間では、アナログスイッチ83だけがオン状態であるので、リング状ゲート電位制御信号は、図9(D)に示すように、電位High1(Vdd)である。
一方、時刻t1から時刻t2の直前までと、時刻t7から時刻t8の直前までの各期間T1、T4では、アナログスイッチ81と82が同時にオン状態とされており、また、時刻t3から時刻t4の直前までと、時刻t5から時刻t6の直前までの各期間T2、T3では、アナログスイッチ82と83が同時にオン状態とされるため、リング状ゲート電位制御回路70の出力電位は、期間T1、T4では電位LowとVg1の中間電位、期間T2、T3では電位Vg1とHigh1(Vdd)の中間電位となる。
このことについて、図10と共に更に詳細に説明する。例えば、図6に示したアナログスイッチ82と83とが同時にオンであるものとすると、アナログスイッチ回路702は、図10に示すように、アナログスイッチ83のオン状態のときの抵抗102(抵抗値R2)と、アナログスイッチ82のオン状態のときの抵抗101(抵抗値R1)とが直列に接続され、一端に電圧High1(Vdd)、他端に電圧Vg1が印加されている直列回路で表すことができる。この直列回路では、High1(Vdd)>Vg1であるから、図10中、矢印の向きに電流Iが流れ、また、抵抗101と102の接続点から対応する行の画素のリング状ゲート電極に印加される電位Vが取り出される。
ここで、High1(Vdd)>V>Vg1の電位差がある場合、電位Vは次式で表される。なお、High1=Vddであるので、以下、High1(Vdd)はHigh1として説明する。
V=High1−R2・I (1)
また、電流Iは次式で表される。
I=(High1−Vg1)/(R1+R2) (2)
従って、(1)式及び(2)式より、次式が成立する。
V=High1−R2・{(High1−Vg1)/(R1+R2)}
=(High1・R1+Vg1・R2)/(R1+R2) (3)
ここで、アナログスイッチ82及び83のオン状態のときの抵抗値R1とR2は、アナログスイッチ82及び83が同じプロセス条件で作られたものであるので、等しい。従って、(3)式は次式で表される。
V=(High1+Vg1)/2 (4)
従って、アナログスイッチ82と83を同時にオン状態とすると、(4)式からアナログスイッチ82のみをオン状態にした時の出力電位Vg1と、アナログスイッチ83のみをオン状態にした時の出力電位High1との合計の1/2倍の電位が出力される。この結果、本実施の形態によれば、リング状ゲート電位制御回路70からは図9(D)に示すように、図3(K)、図7(A)、(C)に示した階段状のリング状ゲート電位制御信号よりも、段差の小さな階段状のリング状ゲート電位制御信号を生成することができる。
信号切替制御回路701から出力される各電位切替信号87〜89がアナログスイッチ81〜83のオン状態が同時に発生しないようにして、図3(K)、図7(A)、(C)に示した3段階の階段波形のリング状ゲート電極制御信号を生成して、このリング状ゲート電極制御信号により、リング状ゲートMOSFET63を所定の動作をさせることができる。しかしながら、上記のリング状ゲート電極制御信号は各段階の段差が大きく変化が急峻であるため、前述したように、隣接する配線(図4の場合はリング状ゲート電極の配線と転送ゲート電極配線71)との間でクロストークが発生する。
これに対し、本実施の形態では、アナログスイッチ81〜83のうちオン状態であるアナログスイッチが同時に2つ存在する期間を適宜設けることで、図9(D)に示すように5段階の階段波形の電位変化が小さな(細かな)リング状ゲート電極制御信号を生成するようにしているので、図14で説明した電位の急峻な変化を防ぐため積分回路を用いて波形をなまらせるのと同じ効果があり、他の配線へのクロストークの影響を低減することができる。この結果、配線間のクロストークによる誤動作で電荷転送されたノイズ読み出しを防ぐことができる。また、本実施の形態では、従来例で述べた積分回路を使わずにクロストークの低減を実現できることから、回路規模の増大を防ぎ、そして駆動能力の低下も防ぐことができる。
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、上記の実施の形態ではリング状ゲート電位制御回路70について説明したが、転送ゲート電位制御回路72やソース電位制御回路75などにおいても、実施の形態と同様な構成とすることにより各配線間におけるクロストークを軽減できる。また、上記の実施の形態では図2に示した等価回路で表される図1の固体撮像装置のクロストーク低減について説明したが、図11に示した従来の固体撮像装置のクロストークの低減も同様にして行えることは勿論である。
本発明の固体撮像装置の駆動方法が適用される固体撮像装置の一画素分の一例の上面図と縦断面図である。 図1の固体撮像装置の一例の等価回路図である。 図2の動作説明用タイミングチャートである。 図1及び図2の固体撮像装置のリング状ゲート電位制御回路並びに転送ゲート電位制御回路のレイアウトイメージである。 図2及び図4のリング状ゲート電位制御回路の一例のブロック図である。 図5中のアナログスイッチ回路の一例の回路図である。 図1及び図2の固体撮像装置で発生するレイアウトにおける配線間の問題の説明図である。 本発明の固体撮像装置の駆動方法の一実施の形態を実現する信号切替制御回路のブロック図である。 図8の動作説明用タイミングチャートである。 図6において、同時に2つのアナログスイッチがオンしたときの図5の出力リング状ゲート電極制御信号の電位を説明する図6の等価回路図である。 従来の固体撮像装置の一例の構成図である。 図11中の一画素の回路図である。 固体撮像装置で発生するレイアウトにおける配線間の問題の説明図である。 レイアウトにおける配線間の問題を従来解決するためのRCを用いた積分回路とその入力波形及び出力波形を示す図である。 リング状ゲート電極配線に容量が負荷した時に生じる問題の説明用波形図である。
符号の説明
30 電源部
43 nウェル
45 リング状ゲート電極
46 n型ソース領域
47 ソース近傍p型領域
48 n型ドレイン領域
49 埋め込みp型領域
50、64 フォトダイオード
51 転送ゲート電極
52、66 ドレイン電極配線
53、69 リング状ゲート電極配線
54、74 ソース電極配線(出力線)
55、71 転送ゲート電極配線
61 画素敷き詰め領域
62 画素
63 リング状ゲートMOSFET
65 転送ゲートMOSFET
70、70−1〜70−m リング状ゲート電位制御回路
72 転送ゲート電位制御回路
73 ドレイン電位制御回路
75 ソース電位制御回路
81〜83 アナログスイッチ
91 中央処理装置(CPU)
92 電位High1(Vdd)切替オン位置情報保持回路
93 電位Low切替オン位置情報保持回路
94 電位Vg1切替オン位置情報保持回路
96 比較回路
97〜99 セレクタ
701 信号切替制御回路
702 アナログスイッチ回路


Claims (2)

  1. 光を光電変換して電荷を蓄積するフォトダイオードと、前記フォトダイオードに露光期間蓄積された電荷を読み出し期間に転送する電荷転送トランジスタと、前記電荷転送トランジスタを通して転送された前記電荷を信号出力線にしきい値の変化として出力する増幅機能を備えた信号出力用トランジスタとからなる画素が、複数規則的に配列された画素敷き詰め領域を有する固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記信号出力用トランジスタが、第1の配線で伝送される、レベルが段階的にM段階(Mは2以上の自然数)変化する階段波形の制御信号により制御されることにより、第2の配線で伝送される転送用制御信号により動作が制御される前記電荷転送トランジスタを通して入力された電荷量を、しきい値の変化として出力する所定の動作を行うとき、前記M段階の各段階の間に中間レベルの段階を有し、かつ、前記中間レベルへの切替時間位置を可変設定したN段階(NはMより大なる自然数)の階段波形を前記制御信号として生成し、その制御信号により前記信号出力用トランジスタを駆動制御することを特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
  2. 前記信号出力用トランジスタは、基板上のリング状ゲート電極と、前記リング状ゲート電極の中央開口部に対応する前記基板の位置に設けられたソース領域と、前記ソース領域を取り囲み、かつ、前記リング状ゲート電極の外周に達しないように前記基板に設けられたソース近傍領域とからなり、前記電荷転送トランジスタは、前記フォトダイオードに蓄積された前記電荷を、同じ画素内の対応する前記ソース近傍領域へ全画素一斉に転送し、前記信号出力用トランジスタは、前記N段階の制御信号が前記リング状ゲート電極に供給されて動作することを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置の駆動方法。
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