JP4561603B2 - 射出成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固定型と可動型を用いて成形品を樹脂で射出成形する射出成形装置、特に、成形品主部より巻き込み断面形状部が突き出す形状の成形品を射出成形する射出成形装置に関する。
車体の外板の一部を樹脂成形することで、車体軽量化、意匠性の多様化を図り、衝突安全性を確保することが行われている。このような樹脂製の成形品を成形するには、通常、射出成形装置が用いられており、この射出成形装置は固定型と可動型と同可動型を型閉め位置と型開き位置とに切換え移動させるコア駆動装置とを備える。更に、樹脂成形品がその一部に折り返し断面形状を有した場合、その折り返し断面形状部の成形には同部に覆われる空間部に配備されるスライドコアが可動型とは別体に必要となる。
たとえば、図12(a)に示すように、成形品が3次元湾曲面を有する車両のフロントフェンダ100のような場合、特に、湾曲板状の主形状部140の上縁部に連続して折り返し断面形状の湾曲縁部150が形成される。この場合、固定型110と可動型120とスライドコア130を型締めし、樹脂の射出によりフロントフェンダ100が成形される。型開きの際、フロントフェンダ100は可動型120と共にその型開き方向S1に摺動した後、型開き方向S1とは異なる方向S2にスライドコア130が作動し、スライドコア130が成形品であるフロントフェンダ100と共に可動型120より分離され、この際、湾曲縁部150と干渉しない方向に離脱作動できる。
なお、特開2001−225367号公報(引用文献1)には、本体部に対して折り返し断面形状のアンダーカット状態の部位が連続形成された成形品の射出成形装置が開示される。ここでは可動型とそれに組み合される別体の入子が成形品のアンダーカット状態の部位に囲まれた空域に配設された状態で樹脂成形がなされる。射出成形後において可動型と共に入子は型開き方向に移動し、これに連動して入子が型開き方向とは異なる方向にスライドして折り返し断面形状のアンダーカット状態の部位との干渉を回避して型開きできる。特に、入子に支持される離型ピンが成形品の可動型との分離を容易化している。
特開2001−225367号公報
ところで、図12(a)に開示のスライドコア130や、特開2001−225367号公報に開示の入子は可動型120に支持され、可動型120と移動すると共に可動型の型開きに連動し、可動型120の型開き作動方向s1とは異なる方向s2である主形状部140の中央側に向けてスライドして折り返し断面形状のアンダーカット状態の湾曲縁部150との干渉を回避しつつ型開きできる。しかし、図12(a)に示すように、湾曲縁部150の断面形状が開口幅m1に対して湾曲縁部150の内部における最大幅m2が小さくても、湾曲縁部150の形状によっては、スライドコア130の型開き作動方向s2が規制を受ける場合があり、その際は湾曲縁部150の断面形状の自由度が低下する傾向にある。
特に、図12(b)に示すように、折り返し断面形状部の湾曲縁部150’が略Ω字状、即ち、巻き込み断面形状にあり、スライド方向s2における開口幅m3が断面形状の内部における最大幅m4より小さいとすると、スライドコアの抜き出しができず、スライドコア自体を複数の分割型161,162(実線参照)にして、これを順次引き出すという複雑な機構が必要となり、成形工程数が増え、作業性が低下し、コスト増を招くこととなる。
本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、樹脂成形品がその主形状部に折り返し断面形状部や巻き込み断面形状部を連続形成した場合であっても、形状の自由度を確保した上で、容易に射出成形することができる射出成形装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、車両の前後方向に拡がる湾曲パネル部の上部端縁を付け根部として斜め後上方に延出し同上部端縁の裏側近傍に戻るよう折り返し断面形状の湾曲縁部を形成した樹脂成形品を固定型と可動型を用いて成形する射出成形装置において、上記樹脂成形品には上記湾曲縁部に囲まれ上記湾曲パネル部側の付け根部より突き出し端に向けて突き出す柱状空間が形成され、同柱状空間に嵌挿されるブロック形状を成し上記柱状空間の突き出し端方向に挿脱可能に配備される突出し式スライドコアと、上記固定型に支持されると共に上記突出し式スライドコアを型閉め位置と上記突き出し端の開口を離脱する型開き位置とに切換え移動させるスライドコア駆動装置とを備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、車両の前後方向に拡がる湾曲パネル部の上部端縁を付け根部として斜め後上方に延出する巻き込み断面状部を形成した樹脂成形品を固定型と可動型を用いて成形する射出成形装置において、記巻き込み断面状部は車両のフロントピラの外周面に巻き付く断面形状を成し上記湾曲パネル部の上部より延出し同上部の裏側近傍に戻るように屈曲される回り込み端部を形成され、上記樹脂成形品には上記巻き込み断面形状部に囲まれ上記湾曲パネル部側の付け根部より突き出し端側へ向けて突き出す柱状空間が形成され、上記柱状空間に嵌挿されるブロック形状を成し上記柱状空間の突き出し端方向に挿脱可能に配備される突出し式スライドコアと、上記固定型に支持されると共に上記突出し式スライドコアを型閉め位置と上記突き出し端の開口を離脱する型開き位置とに切換え移動させるスライドコア駆動装置とを備えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の射出成形装置において、上記樹脂成形品が車両のフロントフェンダであり、同フロントフェンダの主板状部である湾曲パネル部である湾曲パネル部がその上端の一側部より上記湾曲縁部又は上記巻き込み断面形状部を突き出し形成され、同湾曲縁部又は巻き込み断面形状部が上記車両のフロントピラ中間部の外周面に連続する面を成すように形成されたことを特徴とする。
請求項1記載の射出成形装置によれば、湾曲縁部に囲まれた柱状空間に型締め時に配備され型開き時に離脱される突出し式スライドコアとこれを切換え移動させるスライドコア駆動装置とを用い、型開き時には、まず、スライドコア駆動装置が突出し式スライドコアを湾曲パネル部の中央部側ではなく、柱状空間より離れる突き出し端方向に抜き出すので、この後の可動型側の型開きが容易化され、湾曲縁部の断面形状の規制を受けることなく、この部位を容易に作業性よく射出成形できる。
請求項2記載の射出成形装置によれば、巻き込み断面形状部に囲まれた柱状空間に型締め時に配備され型開き時に離脱される突出し式スライドコアにスライドコア駆動装置を取り付け、型開き時にはスライドコア駆動装置が突出し式スライドコアを湾曲パネル部の中央部側ではなく、柱状空間の突き出し端方向に抜き出すようにしたので、たとえ巻き込み断面状部の側部側の開口幅が狭くても、この部位をスライドコアが通ることなく、柱状空間の突き出し端方向に抜き出されるので、湾曲パネル部の一部に連続形成される巻き込み断面形状部を容易に作業性よく射出成形できる。更に、この巻き込み断面形状部が車両のフロントピラの外周面に巻き付く断面形状を成しており、この巻き込み断面形状部をフロントピラ中間部の一部をなすように容易に形成でき、巻き込み断面形状部が車両のフロントピラよりフロントフェンダの上端部に達する外周面を連続面として容易に成形することができる。
特に、可動型側の主コアに組み込まれるスライドコアが配備される構成を採る場合であっても、巻き込み断面形状部の柱状空間にスライドコアではなく突出し式スライドコアを配備することで、スライドコア側の形状を簡素化でき、可動型側の型開きが容易化され、湾曲縁部の断面形状の規制を受けることなく、この部位を容易に作業性よく射出成形できる。
請求項3記載の射出成形装置によれば、樹脂成形品が車両のフロントフェンダであり、そのフロントフェンダの湾曲パネル部の上端に湾曲縁部又は巻き込み断面形状部を容易に形成でき、同湾曲縁部又は巻き込み断面形状部が車両のフロントピラ中間部につなぎ合されることで、フロントピラ中間部よりフロントフェンダの上端部に達する外周面部を容易に連続面として成形することができる。
図1、2にはこの発明の射出成形装置の概略図を示した。ここで、射出成形装置1は車両のフロントフェンダ2を樹脂成形するもので、ここでは、射出成形装置1の説明に先立ち、あらかじめ、車両のフロントフェンダ2の形状を説明する。
フロントフェンダ2は、図2に示すように、車両Tのフロントドア3の前縁と対向する後縦縁部4と、フロントマスク5の左側縁と対向する前縦縁部6と、フード7及びその後方のカウルカバー8の各左端部と対向し、しかも、後縦縁部4の上端に達するよう延出する上側屈曲断面形状部Uと、上側屈曲断面形状部Uの前後方向Xでの後方寄りの部位を付け根部9とし斜め後上方に延出する巻き込み断面状部Qと、これらに囲まれたフロントフェンダ2の主板状部である湾曲パネル部12とを備える。このように3次元方向に拡がるフロントフェンダ2は車両の車体基部を成す不図示の対向する各フレーム部材に複数箇所でビス等によって締結され、一体化される。なお、フロントフェンダ2の湾曲パネル部12の下縁部にはタイヤハウスの開口縁11が形成される。
ここで、フロントフェンダ2の上側屈曲断面形状部Uは、フード7及びその後方のカウルカバー8の各左端部と対向する概略逆U字状の前屈曲断面部fuが形成される。図7(a)に示すように、前屈曲断面部fuは車外側が湾曲パネル部12の上部である上パネル部121と連続形成され、車内側が下方に折り返され、更に、車体中央側へ締付けフランジ14を延出し、前後に長い締付けフランジ14を形成する。締付けフランジ14は車体基枠側の前後に長いフェンダー支持枠13に不図示のビスで複数箇所で締結されている。
上側屈曲断面形状部Uの後方部であって、付け根部9の後方の後屈曲断面部ruは、図8(a)に示すように、湾曲パネル部12の上部である上パネル部121と、その上端フランジ122とで形成される。上端フランジ122には車内側に延びる横屈曲片15が溶着され、横屈曲片15の車内側端部は車内側のフロントインナパネル16の上端部に溶着される。
上側屈曲断面形状部Uの付け根部9は湾曲パネル部12の上部である上パネル部121と前屈曲断面部fuの上向き面とが連続する延長部として形成される。なお、付け根部9はその前端車体中央側に平面視で切り込み部e1が形成され、その切り込み部e1にカウルカバー8の左端部の角部が嵌合し、これらの各上面部は相互に連続するように形成される。
図10(a),(b)に示すように、後屈曲断面部ruの上端フランジ122と、それに続く付け根部9の後端縁側9rと、それに続く巻き込み断面状部Qの下縁とにより連続した後向き湾曲縁部Rbが形成されている。後向き湾曲縁部Rbの要部には車内側に向けて連続して横向き屈曲片部16が形成され、剛性確保が図られる。ここで、図10(b)に示すように、後向き湾曲縁部Rbの外壁面である上パネル部121は湾曲パネル部12の中央主部に対して車体前方に凹んだ凹状くびれ部を形成している。更に、後向き湾曲縁部Rbはフロントドア3の前方であってベルトライン近傍に配備される不図示の前三角板を嵌着する嵌合縁部を成している。
次に、付け根部9より連続して斜め後上方に延出する巻き込み断面状部Qは、図2、図5(a)、図6(a)に示すように、車両Tのフロントピラ10に巻き付く断面形状を成す。
巻き込み断面状部Qの前側部位は、図6(a)に示すように、湾曲パネル部12の上部で付け根部9に連続すると共に付け根部9より上方に延出した上で上向き面qfが車内側(図中で左側)で下方に折り返され、付け根部9の裏側に向けて戻るよう屈曲される回り込み端部qiを備える。
なお、フロントピラ10はアウタパネル10oとインナパネル10iを一体結合し、車内及び下方側の重合フランジj1、j2を突き出し形成してなる閉断面柱状部材である。車内側重合フランジj1にはウインドウガラスGの左端縁が支持されている。更に、図2に示すように、フロントピラ10はフロントウインドウガラスGと対向しない中間部よりさらに下方側において、その直下に向けて不図示の屈曲ピラを延出形成し、下端が車体下部の剛性部材に結合されている。なお、不図示の屈曲ピラの縦柱部にフロントドア前縁部がヒンジ結合するように形成される。
フロントピラ10のフロントウインドウガラスGとの対向部の一部には、上部より下部が縮径された環状の段部(図2中の符号dの近傍域)が形成され、その環状の段部の縮径された下部位にフロントフェンダ2の巻き込み断面状部Qが、図5(a)、図6(a)に示すように、巻き付くことで、フロントピラ10の中間部にフロントフェンダ2の巻き込み断面状部Qが繋ぎ合され、図2に示すように、フロントピラ10の上部より巻き込み断面状部Q、フロントフェンダ2の上端部に達する外周面部を連続面として成形している。
上述のような形状を成すフロントフェンダ2が図1に示す射出成形装置1によって成形される。
射出成形装置1はキャビティー20を凹設した固定型21と、キャビティー20に嵌合するコア22を凸設する可動型23と、可動型23に相対移動可能に支持される第1、第2のスライドコア221、222(図4参照)及び突出し式スライドコア(以後単に、突出しコアと記す)24(図3参照)と、可動型23を型締め型開き方向Yに切り換え移動させる型締め装置25(図1参照)と、第1、第2のスライドコア221、222を型締め位置と突き出し位置とに切り換え作動させる各コア駆動装置22d1、22d2と、可動型23の嵌合したキャビティー20内に樹脂、例えばエポキシ樹脂を射出供給する樹脂射出装置26とを備える。
可動型23は型締め装置25により固定型21と重ね合され、型締めされることで固定型21の合せ面F1と可動型23の合せ面F2とが接合でき、その際、相対的な位置ずれを防止するため、互いに対向する合せ面F1、F2には、それらの複数箇所に位置規制ピン291が他方にピン穴292が形成され、相互の嵌合作動によって合せ面F1、F2が位置ずれなく重ね合わされるように形成される。
図1、図3に示すように、固定型21は、基台27に支持されている。ここで固定型21は可動型23と重ね合される合せ面F1の中央にキャビティー外側面c1を凹設し、主コア22及び第1、第2のスライドコア221、222を嵌挿できるよう形成され、フロントフェンダ2の主要板部である湾曲パネル部12の外面を成形するキャビティー外側面c1を形成している。
図1、図4に示すように、可動型23は基台27のガイド部材28に沿って型締め位置P1と型開き位置P2とに切り換え移動でき、固定型21と接合する合せ面F2の中央にキャビティー20に嵌合する主コア22(図4参照)が凸設される。なお、可動型23はその裏壁の中央に油圧シリンダからなる型締め装置25が連結されている。
図4に示すように、可動型23はその合せ面F2より主コア22を突設する。主コア22は突き出し面側にフロントフェンダ2の湾曲パネル部12の裏面を成形するキャビティー裏側面c2が形成される。このため、型締め時にキャビティー裏側面c2とキャビティー外側面c1との間の隙間に樹脂射出装置26により充填された樹脂がフロントフェンダ2の湾曲パネル部12を成形する。
更に、可動型23の裏壁には第1、第2の各コア駆動装置22d1,22d2が装着される。各コア駆動装置22d1,22d2は可動型23の合せ面F2側に配設された第1、第2のスライドコア221,222と対向する位置に配備され、第1、第2のスライドコア221,222をそれぞれの押し出し方向s2(図4参照)にスライド作動させるよう配設される。
フロントフェンダ2の上端縁側には下向き開口を有する略U字状断面部をなした前屈曲断面部fuが前後に連続形成される。図1、図4に示すように、この前屈曲断面部には第1、第2の各スライドコア221,222が前後に分かれ順次配備される。ここで、図7(b)に示すように、略U字状断面部である前屈曲断面部fuは断面内の空間の最大幅a1に対して下向き開口の幅a2が大きく形成されることより、第1、第2の各スライドコア222は下向き開口より湾曲パネル部12の中央側(図7(b)では下方側)に向かうことで、前屈曲断面部fuよりそれぞれ離脱可能に形成される。
ここで、第1、第2スライドコア221,222には複数の並列配備された各プッシュロッドrがそれぞれ接続され、それぞれのプッシュロッドrは不図示のエアーシリンダに接続され、そのエアーシリンダには不図示の開閉弁を介してエア源が接続され、これらが各コア駆動装置22d1、22d2を形成している。る。
これら第1、第2スライドコア221,222は高圧エアの供給のない状態では、不図示の戻しばねの働きで主コア22に組み込まれ(図4の実線位置)、高圧エアの供給時にのみ、主コア22より分離し、型締め方向s1とは異なるスライド方向s2に摺動し、成形品であるフロントフェンダ2の前屈曲断面部fuより離脱させることを可能としている。
図1、図3に示すように、固定型21の上方端部には突出しコア24を支持する第3コア駆動装置31が装着され、これが可動型23及び固定型21とによりフロントフェンダ2の巻き込み断面状部Qを成形する。
図5(b)に示すように、突出しコア24は可動型23のキャビティー裏側面c2と固定型21のキャビティー外側面c1とに囲まれた空間に型締め時に配備され、これらが形成する隙間に樹脂の供給が成されることで、上述のフロントフェンダ2の巻き込み断面状部Qを成形する。
図3に示すように、第3コア駆動装置31はエアーシリンダ311及びエアーシリンダ311と突出しコア24を接続するスライド機構312とで構成される。エアーシリンダ311には不図示の開閉弁を介してエア源が接続されている。突出しコア24は可動型23の型開き方向s1とは異なる方向で、上述のフロントフェンダ2の巻き込み断面状部Qの付け根部9側より突き出し端側に向かう突き出し方向s3に連続する柱状空間nに嵌挿可能に形成される。この巻き込み断面状部Qの突き出し端側開口の内径d1は巻き込み断面状部Qのほぼ全域で同一であり、これによって突出しコア24が型締め位置h1より、突き出し端の開口を離脱する型開き位置h2に移動することを可能としている。
上述の射出成形装置1では、まず、型開き状態において、固定型21に支持された突出しコア24が第3コア駆動装置31の不図示の戻しばねの働きで型締め位置h1に配備される。一方、型開き状態の可動型23ではその主コア22に対して第1、第2スライドコア221,222が、第1、第2のコア駆動装置22d1,22d2側の不図示の戻しばねの働きで組み込み結合される。
次いで型締め装置25の働きで、第1、第2スライドコア221,222を主コア22に組み込んだ状態の可動型23が、図1に実線で示す型締め位置P1に移動し、型締め位置P1に移動支持される。
この後、固定型21のキャビティー外側面c1と可動型23のキャビティー裏側面c2及び第1、第2スライドコア221,222や突出しコア24の外周面によって形成されるキャビティー内隙間に樹脂射出装置26より樹脂の射出処理が成される。更に、不図示の冷却系の働きで可動型23及び固定型21側の冷却が成され、樹脂成形品であるフロントフェンダ2の固化が進み、その後、型開きが成される。
型開き処理では、図3、図9に示すように、第3コア駆動装置31が突出しコア24を型締め位置h1から型開き位置h2に移動する。更に、型締め装置25が可動型23を型締め位置P1から型開き位置P2に移動させ、これにより固定型21側のキャビティー外側面c1よりフロントフェンダ2の湾曲パネル部12や巻き込み断面状部Qが分離される。この際、湾曲パネル部12の下縁部の開口縁11は固定型21側に支持されている複数の分離促進装置35の働きにより、固定型21側のキャビティー外側面c1より比較的容易に分離される。
更に、図5(b)に示すように、巻き込み断面状部Qでは予め突出しコア24が型開き位置h2に退却しているので、固定型21側のキャビティー外側面c1より容易に分離でき、型開き方向s1に移動できる。
更に、図6(b)、図7(b)に示すように、湾曲パネル部12の上端側の前屈曲断面部fuでは、この時点で主コア22と第1、第2スライドコア221,222が一体的に型開き方向s1に移動し、固定型21側のキャビティー外側面c1より容易に分離できる。
この後、図1に2点差線で示すように、可動型23が型開き位置P2に移動すると、第1、第2のコア駆動装置22d1,22d2が図9に示すように、第1、第2スライドコア221,222を型開き方向s2に移動させる。この際、図6(b)、図7(b)に示すように、フロントフェンダ2の前屈曲断面部fuが可動型23のキャビティー裏側面c2より容易に分離し、フロントフェンダ2全体が可動型23より分離され、図1に実線で示すように射出成形装置1より取り出されることとなる。
このように、図1の射出成形装置1によれば,車両のフロントフェンダを成形品として容易に成形でき。特に、フロントフェンダ2の湾曲パネル部12の上端に巻き込み断面形状部Qがあっても、これをフロントピラ中間部の一部をなすように容易に形成でき、巻き込み断面形状部Qが車両のフロントピラ10よりフロントフェンダ2の上端部に達する外周面を連続面として容易に成形することができる。
更に、巻き込み断面形状部Qの成形の際に、同断面形状部Qに囲まれた柱状空間nに型締め時に配備され型開き時に離脱される突出し式スライドコア24を用いたので、たとえ巻き込み断面状部Qの側部側の開口幅が狭くても、この部位を突出し式スライドコア24が通ることがなく、柱状空間nの突き出し端方向s3に抜き出されるので、湾曲パネル部12の一部に連続形成される巻き込み断面形状部Qを容易に作業性よく射出成形できる。
更に、図1の射出成形装置1では、特に、可動型23側にスライドコア221,222が配備されるが、この場合、巻き込み断面形状部Qの柱状空間nにはスライドコアではなく突出し式スライドコア24が配備されるので、その分、スライドコア221,222側の形状を簡素化できる。更に、可動型23側の型開きが容易化され、巻き込み断面形状部Qの断面形状の規制を受けることなく、この部位を容易に作業性よく射出成形できる。
上述のところにおいて、射出成形装置1はフロントフェンダ2の上端部には巻き込み断面形状部Qが形成されていたが、これに代えて、図11に示すように、湾曲パネル部12aの上端部に逆U字状の湾曲縁部fvが形成されたフロントフェンダ2aの成形を行うように射出成形装置1aが構成されてもよい。
この場合、射出成形装置1aの固定型21aのキャビティー外側面c1と可動型23aのキャビティー裏側面c2との間の隙間であって、湾曲縁部fvに囲まれた柱状空間n1には突出し式スライドコア24aが配備される。
ここでも突出し式スライドコア24aは略台形断面の柱状体を成し、型開き時には、不図示のスライドコア駆動装置によって湾曲パネル部12の中央部側ではなく、柱状空間n1より離れる突き出し端方向(紙面垂直方向)に抜き出すので、この後の可動型側の型開きが容易化され、湾曲縁部fvの断面形状の規制を受けることなく、この部位を容易に作業性よく射出成形できる。
上述のところにおいて成形品としてフロントフェンダ2を説明したが、その他の車両の外板部材、たとえば、リアフェンダ、フロントマスク、フード等を樹脂で射出成形する場合にも同様に適用でき、同様の作用効果が得られる。
本発明の一実施形態としての射出成形装置の概略平面図である。 図1の射出成形装置が成形するフロントフェンダを装備する車両の部分概略斜視図である。 図1の射出成形装置で用いる固定型の拡大正面図である。 図1の射出成形装置で用いる可動型の拡大正面図である。 図2のフロントフェンダの巻き込み断面形状部を示し、(a)は図2及び図3における各A−A線断面図、(b)は巻き込み断面形状部の成形時の型組み状態での断面図である。 図2のフロントフェンダの巻き込み断面形状部を示し、(a)は図2におけるB−B線断面図、(b)は巻き込み断面形状部の成形時の型組み状態での断面図である。 図2のフロントフェンダの前屈曲断面部を示し、(a)は図2におけるC−C線断面図、(b)は前屈曲断面部の成形時の型組み状態での断面図である。 図2のフロントフェンダの後屈曲断面部を示し、(a)は図2におけるD−D線断面図、(b)は後屈曲断面部の成形時の型組み状態での断面図である。 図2のフロントフェンダの付け根部近傍の裏面図である。 図2のフロントフェンダを示し、(a)は概略斜視図、(b)は後向き湾曲縁部の要部斜視図である。 本発明の他の実施形態での図1の射出成形装置が成形する湾曲パネル部の湾曲縁部の成形時の型組み状態での断面図である。 従来のフロントフェンダの成形時の型組み状態での概略断面図で、(a)はフロントフェンダの上端縁が逆U字型の屈曲断面部、(b)はフロントフェンダの上端縁が略Ω型の屈曲断面部の場合を示す。
符号の説明
1 射出成形装置
2 フロントフェンダ
9 付け根部
10 フロントピラ
12 湾曲パネル部
121 上パネル部
122 上端フランジ
22 主コア
221,222 第1、第2スライドコア
22d1,22d2 第1、第2のコア駆動装置
23 可動型
24 突出しコア(突出し式スライドコア)
31 第3コア駆動装置
c1 固定型のキャビティー外側面
c2 可動型のキャビティー裏側面
fu 逆U字状の前屈曲断面部(湾曲縁部)
h1 型閉め位置
h2 型開き位置
n 柱状空間
ru 後屈曲断面部
s1 型開き方向
s2 スライドコア型開き方向
s3 突き出し端方向
Q 巻き込み断面状部
U 上側屈曲断面形状部

Claims (3)

  1. 車両の前後方向に拡がる湾曲パネル部の上部端縁を付け根部として斜め後上方に延出し同上部端縁の裏側近傍に戻るよう折り返し断面形状の湾曲縁部を形成した樹脂成形品を固定型と可動型を用いて成形する射出成形装置において、
    上記樹脂成形品には上記湾曲縁部に囲まれ上記湾曲パネル部側の付け根部より突き出し端に向けて突き出す柱状空間が形成され、
    同柱状空間に嵌挿されるブロック形状を成し上記柱状空間の突き出し端方向に挿脱可能に配備される突出し式スライドコアと、上記固定型に支持されると共に上記突出し式スライドコアを型閉め位置と上記突き出し端の開口を離脱する型開き位置とに切換え移動させるスライドコア駆動装置とを備えたことを特徴とする射出成形装置
  2. 車両の前後方向に拡がる湾曲パネル部の上部端縁を付け根部として斜め後上方に延出する巻き込み断面状部を形成した樹脂成形品を固定型と可動型を用いて成形する射出成形装置において、
    記巻き込み断面状部は車両のフロントピラの外周面に巻き付く断面形状を成し上記湾曲パネル部の上部より延出し同上部の裏側近傍に戻るように屈曲される回り込み端部を形成され、
    上記樹脂成形品には上記巻き込み断面形状部に囲まれ上記湾曲パネル部側の付け根部より突き出し端側へ向かう突き出し方向に向けて突き出す柱状空間が形成され、
    上記柱状空間に嵌挿されるブロック形状を成し上記柱状空間の突き出し端方向に挿脱可能に配備される突出し式スライドコアと、上記固定型に支持されると共に上記突出し式スライドコアを型閉め位置と上記突き出し端の開口を離脱する型開き位置とに切換え移動させるスライドコア駆動装置とを備えたことを特徴とする射出成形装置。
  3. 請求項1又は2記載の射出成形装置において、
    上記樹脂成形品が車両のフロントフェンダであり、
    同フロントフェンダの主板状部である湾曲パネル部である湾曲パネル部がその上端の一側部より上記湾曲縁部又は上記巻き込み断面形状部を突き出し形成され、同湾曲縁部又は巻き込み断面形状部が上記車両のフロントピラ中間部の外周面に連続する面を成すように形成されたことを特徴とする射出成形装置。
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