JP4561212B2 - 燃料電池車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池を動力源とする燃料電池車両の制御装置に関する。
従来よりハイブリッド車両や電動車両においては、駆動用モータによる回生制動装置と、ブレーキロータにブレーキパッドを押圧する摩擦制動装置とを有し、通常時には回生制動及び摩擦制動の協調制動モードにより制動を行い、必要に応じて協調制動モードから摩擦制動による単独制動モードに移行し、単独制動モードから協調制動モードへ復帰するように構成された制動制御装置が知られている。
このような協調制動モードと単独制動モードとを有する制動装置においては、協調制動から摩擦制動に切り替える際に、摩擦材の摩擦特性のずれに起因する実際の摩擦量の誤差や、回生制動と摩擦制動のトルク位相差により、比較的大きい減速度の変動(G変動)が生じる。この対策として、運転者の制動操作量に基づく基準減速度割合と実際の減速度割合とに基づき摩擦制動の制御量に補正係数を算出し、この補正係数にて摩擦制動の制御量を補正する技術が知られている(例えば、引用文献1)。
特開2003−127721号公報(第5頁、図1)
しかしながら、回生協調制動から摩擦制動への切替時のG変動のメカニズムは、摩擦特性の変動や応答性などによるだけでなく、低車速域での制動液圧システムの制御精度の課題等多岐の条件において存在しており、補正係数による制御量の補正により全ての条件でG変動低減を行おうとしても条件の組み合わせや補正係数の組み合わせ数が膨大なものとなり、実際の車両に適用することは困難であるという問題点があった。
本発明は、上記問題点を解決するために、燃料ガスと酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、車両制動時に回生制動可能な車両駆動モータと、前記回生制動により発電された回生電力を充電可能なバッテリと、ブレーキ液圧の制御により摩擦制動量を制御する摩擦制動装置と、前記車両駆動モータによる回生制動と前記摩擦制動装置による摩擦制動との協調により車両を制動する協調回生制動システムと、を備えた燃料電池車両の制御装置において、前記バッテリの充電状態が第1所定値以上の場合、かつ前記車両駆動モータが駆動用電力を必要としない場合に、前記燃料電池の発電を停止させる燃料電池制御部と、前記バッテリの充電状態が第1所定値より低い第2所定値以上の場合に車両が制動状態になった場合、回生制動から摩擦制動に制動状態を切り替える前に、前記摩擦制動装置に供給する液圧をあらかじめブレーキ準備液圧まで上昇させておくと共に、前記駆動モータによる回生量を制限するように制御する協調回生制動制御部と、を備えたことを要旨とする。
本発明によれば、回生制動と摩擦制動との制動トルクの切替時に摩擦制動トルクの変化幅を少なくすることにより、回生制動と摩擦制動との相互切替時に発生するG変動を低減することができるという効果がある。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る燃料電池車両の制御装置を搭載した車両の制御系の構成を示すブロック図であり、図2は、この車両の制動系、駆動系を表す概略構成図である。
まず、図2を参照して、本発明が適用される燃料電池車両の構成を説明する。この燃料電池車両は、車両を駆動するとともに回生制動も行うモータ12を有し、モータ12への電力は燃料電池11および二次電池であるバッテリ16の少なくとも一方からインバータ15を介してモータ12へ供給される。モータ12の駆動力は、ディファレンシャルギヤ17を介して駆動輪である前輪FR、FLに伝達される。
モータ12は、例えば、交流同期型であり、インバータ15から供給される3相交流の周波数制御により回転速度が制御される。インバータ15は、回生制動時に、モータ12が発生した交流電力を整流してバッテリ16へ充電、または燃料電池車両内で消費する制御を行う。
一方、各車輪FR、FL、RR、RLには、摩擦制動装置であるブレーキ23が設置されている。そして、電動液圧ポンプやアキュムレーターからなるブレーキ液圧源21と、このブレーキ液圧源21の液圧を基にして各ブレーキ23に供給する作動液圧を調整する液圧調整部22を備えている。ブレーキ23の作動液体であるブレーキ液は、高沸点低圧縮性の液体であるグリコールエーテル系のブレーキフルード等が用いられる。
本発明に係る燃料電池車両の制御装置は、図1に示されるブレーキコンピュータ20と、走行制御系コンピュータ(ECU)10、さらにモータECU101、バッテリECU102、燃料電池ECU103からなる。
ブレーキ23を制御するブレーキコンピュータ20は、ブレーキ液圧源21と液圧調整部22を制御するものであり、図示しないブレーキペダルの操作量を検出するブレーキセンサ30の出力が供給されている。
走行制御系コンピュータ10は、主として駆動系を制御するものであり、車速Vを検出する車速センサ31、図示しないアクセルペダルの開度を検出するアクセルセンサ32、車両の前後加速度を検出する前後加速度センサ33の出力信号が供給されている。また走行系コンピュータ10は、モータECU101、バッテリECU102、燃料電池ECU103を制御するとともに、ブレーキコンピュータ20との通信により制御に必要な情報を共有し、走行系コンピュータ10とブレーキコンピュータ20とは連係して協調回生制動制御を行う。
モータECU101は、走行系コンピュータ10からの駆動量指示に基づいてインバータ15を制御してモータ12の駆動量を制御するとともに、ブレーキコンピュータ20から走行系コンピュータ20を介した回生制動量の指示に基づいてインバータ15を制御してモータ12の回生制動量を制御する。
バッテリECU102は、バッテリ16の充電状態(SOC)を監視するとともにSOCに基づいてバッテリ16の充放電を制御する。
また、燃料電池ECU103は、燃料電池11の起動、停止及び運転状態を制御している。
次に、この燃料電池車両の制動時の動作について説明する。まず、図示しないブレーキペダルが踏み込まれると、ブレーキペダルの操作量はブレーキセンサ30からブレーキコンピュータ20へと供給される。ブレーキコンピュータ20は、ブレーキペダルの操作量に基づいて運転者が要求する全制動量を算出し、全制動量からモータ12による回生制動量と、摩擦制動装置である各ブレーキ23による摩擦制動量を算出する。そして、摩擦制動量に応じたブレーキ液圧を算出し、液圧調整部22へ指示する。これにより、全制動量がモータ12による回生制動量とブレーキ23による摩擦制動量との協調により実現される。
走行制御系コンピュータ10は、ブレーキコンピュータ20から回生制動量の指示を受けて、モータECU101を介してインバータ15を制御することで、ディファレンシャルギヤ17を介して接続されている駆動輪FL、FRの回転力でモータ12を駆動させることにより発電を行い、得られた電力によりバッテリ16の充電を行う。この回生制動による発電の際、モータ12の回転に対する抵抗により車両を制動する制動力が得られる。
図3は、本発明に係る燃料電池車両の制御装置の基本構成を説明する制御ブロック図である。図3において、燃料電池車両の制御装置は、協調回生制動制御部1と、燃料電池制御部2と、モータ制御部3とを備えている。図3の構成要素と図1の構成要素との対応は、協調回生制動制御部1が走行制御系コンピュータ10及びブレーキコンピュータ20に相当し、燃料電池制御部2は、燃料電池コンピュータ103に相当し、モータ制御部3は、モータECU101に相当する。
燃料電池制御部2は、バッテリ16の充電状態(SOC)が第1所定値以上の場合、かつ車両駆動モータ(図2の符号12)が駆動用電力を必要としない場合に、燃料電池11の発電を停止させるアイドルストップ判定部7を備えている。
協調回生制動制御部1は、バッテリ16の充電状態が第1所定値より低い第2所定値以上の場合に車両が制動状態になった場合、回生制動から摩擦制動に制動状態を切り替える前に、摩擦制動装置であるブレーキ23に供給する液圧をあらかじめブレーキ準備液圧まで上昇させておくと共に、モータ12による回生量を制限するように制御する。この制御のために、協調回生制動制御部1は、ブレーキ準備液圧を演算するブレーキ準備液圧演算部4と、ブレーキ液圧とブレーキ23による摩擦制動量との相互変換を演算するブレーキ液圧演算部5と、モータ12による回生制動量を演算したりモータ12による回生制動量(回生発電量)を制限する回生制動量演算部6とを備えている。
図4は、協調回生制動制御部によるモータ回生制動量とブレーキ液圧の演算内容を説明する詳細制御ブロック図である。協調回生制動制御部は、バッテリのSOCからブレーキ準備液圧を演算するSOC−ブレーキ準備液圧変換部41と、ブレーキ液圧からブレーキ23の摩擦制動量を演算液圧−摩擦制動量変換部42と、2つの入力から小さい方を選択して出力するセレクトロー43と、減算器44と、回生制動量から回生電力を制限したモータ回生制動量を演算する回生電力制限部45と、減算器46と、摩擦制動量からブレーキ液圧を演算する摩擦制動量−液圧変換部47とを備えている。
次に、図4の詳細制御ブロック図に基づいて、協調回生制動制御部の詳細な制御内容を説明する。まず、SOC−ブレーキ準備液圧変換部41により、バッテリ16のSOCに応じて、回生制動から摩擦制動に切り替える前にブレーキ23に供給するブレーキ準備液圧を求める。このSOC−ブレーキ準備液圧変換部41であらかじめSOCに応じてブレーキ準備液圧を決めておくことが本発明の要点である。
次いで、液圧−摩擦制動力変換部42により、ブレーキ準備液圧を一旦計算のためにブレーキ23の制動トルク相当の値に変換する。次いで、セレクトロー43では、車両の減速度より求められた全制動量(トルク)とブレーキ準備液圧相当の制動トルクとのセレクトローを行う。基本的には、ここで得られたブレーキ準備液圧による制動トルクが、ブレーキ23が車両に与えるブレーキトルクの最低値になる。
次に、モータの回生トルクとして要求量である回生制動量を求めるため、減算器44では全制動トルクから、先に求めたセレクトローの結果であるブレーキ準備液圧トルクを差し引く。次にその回生制動量がモータ12で回生制動可能な最大電力を超えないように、回生電力制限部45で制限してモータ回生制御量(トルク)指令値を算出する。
次いで、減算器46で、全制動量からモータ回生制動量を減じて、摩擦制動装置であるブレーキ23の制動量分担分を演算し、摩擦制動量−液圧変換部47で、ブレーキ制御液圧に変換して、液圧調整部22へ出力する。
図5は、協調回生制動制御部(図1の走行制御系コンピュータ10及びブレーキコンピュータ20の協調回生制動制御に係る部分)によるモータ回生制動量とブレーキ液圧の演算内容を説明する詳細フローチャートであり、例えば、燃料電池車両の起動後、一定時間毎に呼び出されて実行されるルーチンとする。尚、図5のフローチャートは、図4の詳細制御ブロックの内容をソフトウエア処理した例を示す。
図5において、まず協調回生制動制御部は、ステップ(以下、ステップをSと略す)10において、車両状態信号を読み込む。この車両状態信号には、ブレーキセンサ30によるブレーキペダル踏込量、車速センサ31による車両速度、アクセルセンサ32によるアクセルペダル踏込量、前後加速度センサ33による車両の前後加速度等がある。次いで、協調回生制動制御部は、S12において、バッテリECU102を介してバッテリ16のSOCを読み込む。
次に、S14において、協調回生制動制御部は、ブレーキセンサ30から読み込んだブレーキペダル踏込量が所定値未満か否かを判定する。ブレーキペダル踏込量が所定値未満であれば、協調回生制動制御部としては、何もせずにリターンする。尚、この所定値は、設定されたブレーキ準備液圧テーブルの最大値に相当する踏込量を設定する。
S14の判定で、ブレーキペダル踏込量が所定値以上であれば、S16へ進み、協調回生制動制御部は、バッテリのSOCからブレーキ準備液圧を算出する。この算出には、予め記憶した算出式に基づいて算出してもよいし、SOCとブレーキ準備液圧との関係を示すテーブルを予め記憶装置に記憶しておき、このテーブルを参照して求めてもよい。
次いで、S18で協調回生制動制御部は、ブレーキ準備液圧からこの液圧をブレーキ23に加えた場合の制動トルクである摩擦制動量を算出する。
次いで、S20で協調回生制動制御部は、ブレーキペダル踏込量や車速の車両状態から運転者が要求する制動トルクである全制動量を算出し、S22で、ブレーキ準備液圧による制動量が全制動量より小さいか否かを判定する。S22の判定で、ブレーキ準備液圧による制動量が全制動量より小さくなければ、S26へ進む。S26では、回生制動量指令値を0として、S30へ進む。
S22の判定で、ブレーキ準備液圧による制動量が全制動量より小さければ、S24へ進む。S24では、協調回生制動制御部は、全制動量からブレーキ準備液圧の制動量を減算し、その結果を回生制動量とする。次いでS28で、協調回生制動制御部は、S24で求めた回生制動量をモータ12の最大回生電力で制限した回生制動量指令値を算出する。
ここで、回生電力は、モータ12における回生トルクとモータの回転速度との積で求められる。モータ12の回転速度と車両の速度とは、ディファレンシャルギア17のギア比と駆動輪(図2では、FRとFL)半径により相互に換算可能である。モータ12の最大回生電力は、例えば一定値やモータの回転速度に応じた値として予め与えられるものである。以上の関係を利用して、回生制動量指令値を算出する。
次いでS30で、協調回生制動制御部は、回生制動量指令値をモータECU101へ出力する。この回生制動量指令値を受けたモータECU101は、インバータ15を制御してモータ12が回生制動量指令値を実現するように制御する。
次に、協調回生制動制御部は、S32で、全制動量から回生制動量指令値を減算して、その結果を摩擦制動量とし、S34で、摩擦制動量をブレーキ液圧に変換し、S36でブレーキ液圧を液圧調整部22へ出力する。これによりブレーキ液圧源21から各ブレーキ23に供給されるブレーキ液圧が制御される。
次に図6を参照して、本実施例の要点である予めブレーキ23に与えるブレーキ準備液圧をバッテリ16のSOCに基づいてどのように設定するかについて説明する。車両制動時に、ブレーキ準備液圧を与えることを開始するSOCは、燃料電池スタックの発電を停止するSOCと、発電を停止した後に発電再開するSOCの間に設定する。これにより、回生によるSOC上昇した場合に、このブレーキ準備液圧開始SOCに到達した時点でブレーキの分担が増えてモータ回生トルクが減少し、SOC上昇の速度が鈍ることにより、燃料電池の発電の停止が行われるタイミングを後にずらし、発電停止、再開の頻度を低減できる。燃料電池の発電停止による燃費効果はよく知られているが、その発電停止、発電再開にかかるエネルギー消費を考えた場合、発電電力に対する燃料ガス(水素)の消費率は、その発電停止動作及び発電再開動作の間だけをみれば悪化することになり、発電を継続した場合のエネルギー消費との兼ね合いを考慮しておく必要がある。
したがって、このブレーキ準備液圧を加えると判定するSOCの設定には、上記エネルギー消費の兼ね合いを踏まえて行うことで、燃料電池車両の燃費性能向上の効果も奏することが可能である。なお、本発明の主要な目的は、モータによる回生制動状態からブレーキによる摩擦制動状態へ移行する際の制動力分担切替時のG変動を低減することであり、その内容について次に説明を行う。
図7は、本実施例1による協調回生制動制御のタイムチャート、図10は、従来技術による協調回生制動制御のタイムチャートをそれぞれ示す。図7及び図10において、(a)はバッテリのSOC、(b)は車両の前後加速度G(減速方向を+とする)、(c)は回生制動トルク(制動を−とする)、(d)は摩擦制動力を代表するブレーキ液圧、(e)は時間軸上の主なタイミングをそれぞれ示す。
図7において、時刻t0において、ブレーキペダルの踏み込みを検出し回生制動を開始したとする。これによりモータ12が回生電力を発生し始め、回生電力はバッテリ16を充電するので、バッテリ16のSOCは上昇する。バッテリのSOCが上昇して、図6のブレーキ準備液圧開始SOCに時刻t1で到達したとする。これにより協調回生制動制御部は、各ブレーキ23へブレーキ準備液圧の供給を開始する。このとき、ブレーキ23から生じるブレーキ準備液圧に相当する摩擦制動トルク分だけ、従来技術より回生制動トルクが減少されているが全制動トルクとしては、従来と同等である。その後、車両速度の低下等により、回生制動から摩擦制動に制動状態の切替が開始される(時刻t4)。これ以後、ブレーキ液圧が増加されて摩擦制動トルクが増加する一方、回生制動トルクが減少して、時刻t5では、全制動トルクがブレーキ23による摩擦制動トルクとなる。
ここでのポイントは、図7、図10におけるモータの回生制動トルクとバッテリのSOC上昇の度合いである。図10ではSOCの上昇スピードが高く、発電停止しきい値(アイドルストップSOC)に到達し、その後、バッテリの充電が不可と判断されて回生制動状態から摩擦制動状態に変化する場合、この瞬間のG変動は大きい。
一方で、図7の実施例1では、ブレーキ準備液圧分に相当する制動トルクだけモータの回生制動トルクが少なく、それによってSOCの上昇スピードも鈍い。結果として、回生制動状態から摩擦制動のみに変化する際のブレーキ液圧変化幅は、本発明を適用しない従来技術よりも低減でき、結果としてG変動も低減することができている。
次に本発明に係る燃料電池車両の制御装置の実施例2を説明する。実施例2が適用される燃料電池車両及びその制御装置の全体構成及び制御機能の概要は、図1乃至図5を参照して説明した実施例1と同様である。
実施例2において、実施例1との相違は、バッテリ16のSOCに応じて予め上昇させておくブレーキ準備液圧をブレーキ準備液圧テーブルに記憶した点にある。
図8は、本実施例2におけるブレーキ準備液圧テーブルの一例を示す図であり、実施例1の図6に代わるものである。このブレーキ準備液圧テーブルは、図4のSOC−ブレーキ準備液圧変換部41,または図5のS16におけるSOCからブレーキ準備液圧を算出する過程で参照される。
本実施例のブレーキ準備液圧テーブルは、図8に示すように、発電再開SOC(例えば、SOC70%)より大きいあるSOCまでは、ブレーキ準備液圧は0であり、このSOCから発電停止SOC(例えば、SOC95%)の直前までは直線的にブレーキ準備液圧が上昇し、これ以上のSOCでは、ブレーキ準備液圧は一定値としている。このブレーキ準備液圧テーブルは、例えば、図1のブレーキコンピュータに記憶しておくものとする。
図9は、本実施例2による協調回生制動制御のタイムチャートであり、(a)はバッテリのSOC、(b)は車両の前後加速度G(減速方向を+とする)、(c)は回生制動トルク(制動を−とする)、(d)は摩擦制動力を代表するブレーキ液圧、(e)は時間軸上の主なタイミングをそれぞれ示す。
本実施例2においては、実施例1と同様に、時刻t0で回生制動が開始され、回生電力でバッテリが充電されて、バッテリのSOCが上昇する。そして時刻t1でブレーキ準備液圧供給開始のSOCに到達し、これを検出した協調回生制動制御部は、ブレーキ準備液圧の供給を開始する。これ以後も回生制動によるバッテリの充電が続けられているので、バッテリのSOCが上昇を続ける。
バッテリのSOCが上昇すると、図8のブレーキ準備液圧テーブルからより高いブレーキ準備液圧が読み出されるので、ブレーキ準備液圧は、SOCの上昇に伴って上昇する。このブレーキ準備液圧の上昇に伴ってブレーキ23の摩擦制動トルクが増加するので、ブレーキ操作量に変化がなければ、摩擦制動トルクの増加分だけ回生制動トルクが減少される。そして、時刻t4で回生制動を停止して摩擦制動に全面的に切り替える制動切替が開始され、時刻t5で制動切替が終了する。
以上説明した本実施例によれば、回生制動中にブレーキ準備液圧を供給し、摩擦制動装置による制動トルクを与え、かつブレーキ準備液圧をバッテリのSOC上昇に応じて増加させることができるので、回生制動状態から摩擦制動状態に切り替える際に、制動トルクの変動及びこれに由来する車両の前後加速度の変動を抑制するという効果を奏する。
本発明に係る燃料電池車両の制御装置を搭載した車両の制御系の構成を示すブロック図である。 本発明に係る燃料電池車両の制動系、駆動系を示す概略構成図である。 本発明の実施例1における制御ブロック図である。 実施例1における詳細制御ブロック図である。 実施例1における詳細制御フローチャートである。 実施例1におけるバッテリのSOCに対するブレーキ準備液圧の関係を説明する図である。 実施例1における協調回生制動の様子を説明するタイムチャートである。 実施例2におけるバッテリのSOCに対するブレーキ準備液圧の関係を説明する図である。 実施例2における協調回生制動の様子を説明するタイムチャートである。 従来例における協調回生制動時の前後加速度の変動を説明するタイムチャートである。
符号の説明
10…走行制御系コンピュータ、
11…燃料電池、
12…モータ、
15…インバータ、
16…バッテリ、
17…ディファレンシャルギヤ、
20…ブレーキコンピュータ、
21…ブレーキ液圧源、
22…液圧調整部、
23…液圧ブレーキ、
30…ブレーキセンサ、
31…車速センサ、
32…アクセルセンサ、
101…モータECU、
102…バッテリーECU、
103…燃料電池コンピュータ。

Claims (2)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスの供給を受けて発電する燃料電池と、
    車両制動時に回生制動可能な車両駆動モータと、
    前記回生制動により発電された回生電力を充電可能なバッテリと、
    ブレーキ液圧の制御により摩擦制動量を制御する摩擦制動装置と、
    前記車両駆動モータによる回生制動と前記摩擦制動装置による摩擦制動との協調により車両を制動する協調回生制動システムと、
    を備えた燃料電池車両の制御装置において、
    前記バッテリの充電状態が第1所定値以上の場合、かつ前記車両駆動モータが駆動用電力を必要としない場合に、前記燃料電池の発電を停止させる燃料電池制御部と、
    前記バッテリの充電状態が第1所定値より低い第2所定値以上の場合に車両が制動状態になった場合、回生制動から摩擦制動に制動状態を切り替える前に、前記摩擦制動装置に供給する液圧をあらかじめブレーキ準備液圧まで上昇させておくと共に、前記駆動モータによる回生量を制限するように制御する協調回生制動制御部と、
    を備えたことを特徴とする燃料電池車両の制御装置。
  2. 前記協調回生制動制御部は、
    前記バッテリの充電状態に応じた前記ブレーキ準備液圧の値を予め記憶したブレーキ準備液圧記憶手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池車両の制御装置。
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