JP4558942B2 - 抗ヒスタミン活性を有する三環式化合物を調製するためのプロセス - Google Patents

抗ヒスタミン活性を有する三環式化合物を調製するためのプロセス Download PDF

Info

Publication number
JP4558942B2
JP4558942B2 JP2000589529A JP2000589529A JP4558942B2 JP 4558942 B2 JP4558942 B2 JP 4558942B2 JP 2000589529 A JP2000589529 A JP 2000589529A JP 2000589529 A JP2000589529 A JP 2000589529A JP 4558942 B2 JP4558942 B2 JP 4558942B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
formula
alkyl
substituted
cycloalkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000589529A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002533334A (ja
Inventor
ヘンリー ジェイ. ドラン,
パット エム. オニール,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck Sharp and Dohme Corp
Original Assignee
Schering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Schering Corp filed Critical Schering Corp
Publication of JP2002533334A publication Critical patent/JP2002533334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4558942B2 publication Critical patent/JP4558942B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D401/00Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom
    • C07D401/02Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings
    • C07D401/04Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, at least one ring being a six-membered ring with only one nitrogen atom containing two hetero rings directly linked by a ring-member-to-ring-member bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/547Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom
    • C07F9/553Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07F9/576Six-membered rings
    • C07F9/59Hydrogenated pyridine rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/547Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom
    • C07F9/6558Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom containing at least two different or differently substituted hetero rings neither condensed among themselves nor condensed with a common carbocyclic ring or ring system
    • C07F9/65583Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom containing at least two different or differently substituted hetero rings neither condensed among themselves nor condensed with a common carbocyclic ring or ring system each of the hetero rings containing nitrogen as ring hetero atom

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Steroid Compounds (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Description

【0001】
(発明の背景)
本発明は、抗ヒスタミン薬を調製するための改良されたプロセスおよびそのための新規な中間体を提供する。詳細には、本発明のプロセスおよび中間体は、米国特許第4,282,233号に開示されたロラタジン、および米国特許第4,659,716号で開示されたデスカルボエトキシロラタジン(8−クロロ−6,11−ジヒドロ−11−(4−ピペリジリデン)−5H−ベンゾ[5,6]シクロヘプタ[1,2−b]ピリジン)(「DCL」)の調製に有用である。
【0002】
米国特許第4,659,716号は、ロラタジンおよびDCLを調製するための以下のプロセスを開示する:
【0003】
【化10】
Figure 0004558942
【0004】
このプロセスに従って、三環式ケトン(1)が、4−クロロ−N−メチルピペリジンから誘導されるグリニャール試薬とカップリングされる。この付加反応から誘導されるアルコール(2)は、酸性条件下で脱水され、化合物(3)を生成する。次いで、化合物(3)は、エチルクロロホルメートを用いてVon Braun反応に供され、ロラタジンを生成する。DCLは、ロラタジンを脱カルボアルコキシル化することによって調製され得る。このプロセスは、多くの重大な欠点を受ける。ケトン(1)とのグリニャール反応に必要とされるハライド、4−クロロ−N−メチルピペリジンは、5工程の合成によってのみアクセス可能であり、周囲温度以上での温度では不安定である。アルコール(2)を生成するための、ケトン(1)とN−メチルピペリジン−4−イルマグネシウムクロリドとの反応は、共役付加(すなわち、ピペリジン環)および還元が起こることに起因して、高い収率の反応ではない(約60%)。化合物(3)を生成するためのアルコール(2)の脱水は、敏感な反応であり、化合物(3)の異性化が生じ得る。ロラタジン(3)を生成するための化合物(3)のVon Braun反応は、気体の副生成物として、有毒なクロロメタンを生成する。この有毒な副生成物は、大気中に排出する前に化学的に分解されなければならない。これらの問題は、本発明によって排除される。
【0005】
(発明の要旨)
本発明は、式
【0006】
【化11】
Figure 0004558942
【0007】
を有する化合物を調製するためのプロセスを提供し、ここで、R1は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、およびシクロアルキルアルキルからなる群から選択され、R1は、ハロ、−OH、アルキル、アルコキシ、または−CF3から選択される置換基によって必要に応じて置換され、このプロセスは、以下の工程:
(a)式
【0008】
【化12】
Figure 0004558942
【0009】
を有するケトンを、式
【0010】
【化13】
Figure 0004558942
【0011】
を有するカルボアニオンと反応させる工程であって、ここで、R1が、上で定義した通りであって、そしてR2およびR3が、−ORAおよび−RAからなる群から独立して選択され、ここで、RAが、アルキル、フェニル、置換フェニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、または置換シクロアルキルアルキルである、工程;
(b)プロトン化剤を用いて工程(a)からの反応混合物を処理し、式
【0012】
【化14】
Figure 0004558942
【0013】
を有するβ−ヒドロキシ中間体を形成する工程であって、ここで、R1、R2、およびR3が、上で定義した通りである工程;および
(c)このβ−ヒドロキシ中間体を熱的に分解して、式(I)の化合物を形成する工程、
を包含する。
【0014】
本発明は、さらに、式
【0015】
【化15】
Figure 0004558942
【0016】
を有する化合物を調製するためのプロセスを提供し、このプロセスは、以下の工程:
(a)式
【0017】
【化16】
Figure 0004558942
【0018】
を有するケトンを、式
【0019】
【化17】
Figure 0004558942
【0020】
を有するカルボアニオンと反応させる工程であって、ここで、R1が、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、およびシクロアルキルアルキルからなる群から選択され、R1は、ハロ、−OH、アルキル、アルコキシ、または−CF3から選択される置換基によって必要に応じて置換され;そしてR2およびR3は、−ORAおよび−RAからなる群から独立して選択され、ここで、RAが、アルキル、フェニル、置換フェニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、または置換シクロアルキルアルキルである、工程;
(b)プロトン化剤を用いて工程(a)からの反応混合物を処理し、式
【0021】
【化18】
Figure 0004558942
【0022】
を有するβ−ヒドロキシ中間体を形成する工程であって、ここで、R1、R2、およびR3が、上で定義した通りである工程;
(c)このβ−ヒドロキシ中間体を熱的に分解して、式
【0023】
【化19】
Figure 0004558942
【0024】
を有する化合物を形成する工程であって、ここで、R1が、上に定義した通りである工程;および
(d)式(I)の化合物を式(IV)の化合物に変換する工程、
を包含する。
【0025】
化合物(IV)(DCL)を調製するための特に好ましい実施形態では、前出のプロセスにおけるR1が、酸性条件下で容易に除去するために選択され、好ましくは、アルキル、最も好ましくは、t−ブチルである。
【0026】
本発明はさらに、式
【0027】
【化20】
Figure 0004558942
【0028】
を有する新規中間体を提供し、ここで、R1、R2、およびR3は、上で定義した通りである。
【0029】

【0030】
【化21】
Figure 0004558942
【0031】
を有する新規中間体もまた提供され、ここで、R1、R2、およびR3は、上で定義した通りである。
【0032】
(詳細な説明)
本明細書中で使用される用語「アルキル」は、1〜6個の炭素原子の直鎖または分枝の炭化水素鎖を意味する。
【0033】
「アルケニル」は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する1〜6個の炭素原子の直鎖または分枝の炭化水素鎖をいう。
【0034】
「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する1〜6個の炭素原子の直鎖または分枝の炭化水素鎖をいう。
【0035】
「アリール」は、少なくとも1つの芳香環(例えば、フェニルまたはナフチル)を有する炭素環式基をいう。
【0036】
「アラルキル」は、式アリール−R−を有する基をいい、ここでRはアルキルである。
【0037】
「シクロアルキル」は、3〜6個の炭素原子の非芳香族炭素環式環をいう。
【0038】
「シクロアルキルアルキル」は、式シクロアルキル−R−を有する基をいい、ここでRはアルキルである。
【0039】
「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素基をいう。
【0040】
「置換フェニル」は、ハロ、−OH、アルキル、アルコキシ、または−CF3から選択される置換基によって置換されるフェニルをいう。
【0041】
「置換シクロアルキル」は、ハロ、−OH、アルキル、アルコキシ、または−CF3から選択される置換基によって置換されるシクロアルキルをいう。
【0042】
「置換シクロアルキルアルキル」は、シクロアルキルアルキルをいい、ここでシクロアルキル部分は、ハロ、−OH、アルキル、アルコキシ、または−CF3から選択される置換基によって置換される。
【0043】
本プロセスは、調製ロラタジンおよび関連化合物を調製するための先行技術のプロセスに対する重要な改良である。1つの重要な利点は、開始ケトンがワンポットプロセス(すなわち、β−ヒドロキシ中間体を単離することなく)として、高い収率および純度で、所望の生成物(例えば、ロラタジン)に転化され得ることである。本プロセスにおいて使用されるカルボアニオンは、式(III)の熱安定な化合物から誘導体化され、これは、米国特許第4,659,716号に開示される熱不安定な4−クロロ−N−メチルピペリジンより安定であると考えられる。さらに、式(III)の化合物は、2工程で、ピリジンから約70%の収率で得られ得、これは、先行技術のプロセスにおいて使用される4−クロロ−N−メチルピペリジンを調製するために必要とされる5工程よりはるかに単純な調製である。
【0044】
1は、好ましくはアルキルであり、より好ましくはエチルまたはt−ブチルであり、最も好ましくはエチルである。
【0045】
2およびR3は、好ましくはアルキルであり、より好ましくはメチル、エチル、イソプロピル、またはt−ブチル、最も好ましくはエチルである。
【0046】
1、R2、およびR3が置換される場合、置換基の数は好ましくは1〜3である。
【0047】
本発明者らのプロセスの工程(a)において使用されるカルボアニオンは、好ましくは上記の式(III)の化合物を、適切な非プロトン性有機溶媒中で強塩基で処理することによって発生される。好ましくは、塩基は有機リチウム塩基である。適切な塩基の例として、リチウムジイソプロピルアミド(「LDA」);n−ブチルリチウム;t−ブチルリチウム;sec−ブチルリチウム;およびリチウムジエチルアミドが挙げられるがこれらに限定されない。LDAが最も好ましい。カルボアニオンを生成し、工程(a)を実施するための適切な非プロトン性有機溶媒の例として、キシレン;テトラヒドロフラン(「THF」);ジエチルエーテル;エチレングリコールジメチルエーテル;tert−ブチルメチルエーテル;ジエチレングリコールジメチルエーテル;ベンゼン;トルエン;およびそれらの混合物が挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、工程(a)において採用される溶媒は、エーテルであり、最も好ましくはTHFである。特に好ましい実施形態において、工程(a)は、より高い沸点を有する非エーテル溶媒とエーテル溶媒との混合物において実施される。工程(a)は、好ましくは−150℃〜+10°、より好ましくは−80℃〜−10℃、最も好ましくは−40℃〜−20℃の温度において実施され得る。好ましくは、式(III)の化合物、およびそれから生成されるカルボアニオンは、ケトンに対して、1〜3当量、より好ましくは1〜1.5当量、最も好ましくは1.05〜1.1当量の範囲の量で使用される。
【0048】
本発明者らのプロセスの工程(b)は、工程(a)からの反応混合物にプロトン化剤を添加することによって実施される。理論によって束縛されることなく、カルボアニオンおよび三環式ケトンが、工程(a)において反応し、以下の不安定であるアルコキシド中間体を形成する。
【0049】
【化22】
Figure 0004558942
【0050】
このプロトン化剤は、この不安定なアルコキシドをβ−ヒドロキシ中間体に転化するために添加される。好ましくは、このプロトン化剤は、ケトンに対して1〜3当量、より好ましくは1〜1.5当量、最も好ましくは1.05〜1.1の当量の範囲の量で使用される。このプロトン化剤は、好ましくは水または酸である。このプロトン化剤が酸である場合、本プロセスは、β−ヒドロキシ中間体を単離することなく実施され得る。プロトン化剤としての使用のための適切な酸として、アルコール中の鉱酸(例えば、メタノール性無水硫酸およびメタノール性塩酸)、硫酸、およびC1〜C6アルカノン酸が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、この酸は無水である。特に酢酸が好ましい。一旦、この反応が酸、好ましくは無水の酸でクエンチされると、工程(a)からの溶媒(好ましくは、低沸点エーテル溶媒)がより高い沸点溶媒を添加し、低沸点溶媒の沸点より高い温度まで混合物を加熱することによって除去され得る。熱分解工程(c)は、好ましくは、110℃〜160℃、より好ましくは110℃〜140℃、最も好ましくは130℃〜140℃の温度でこの混合物を還流することによって実施され、化合物(I)を生成する。高沸点溶媒は、好ましくは、110℃〜160℃、より好ましくは110℃〜140℃、最も好ましくは130℃〜140℃の沸点を有する。適切な高沸点溶媒として、キシレン、クロロベンゼン、アルカン、およびアルコールが挙げられるが、これらに限定されない。化合物(I)は、好ましくは、高沸点溶媒を蒸留し、残渣をアセトニトリルに溶解し、乾燥するまで蒸留し、そしてアセトニトリルから再結晶することによって回収される。この再結晶は、効率的に観測された夾雑物のみを除去し、この夾雑物は、カルボアニオンを生成するために使用される、少量の開始三環式ケトンおよびホスホネートまたはホスフィンオキシドである。
【0051】
水がプロトン化剤として使用される場合、水に非常に可溶であるβ−ヒドロキシ中間体を単離することが好ましい。従って、水が工程(a)からの反応混合物に添加される際、得られる有機相および水相が分離され得、そしてβ−ヒドロキシ中間体が水相から回収され得る。この回収は、好ましくは、β−ヒドロキシ中間体が可溶である有機溶媒(例えば、THF)の存在下で無機塩(例えば、炭酸カリウム)で水溶液を処理することによって実施される。このβ−ヒドロキシ中間体は、再結晶によって精製され得る。工程(c)は、次いで高沸点溶媒中で、精製されたβ−ヒドロキシ中間体の懸濁液を還流することによって実施され得る。化合物(I)は次いで、蒸留によって溶媒を除去することによって回収され得、適切な溶媒(例えば、アセトニトリル)から再結晶する。
【0052】
DCLが所望の生成物である場合、式(I)の化合物を得るための前述のプロセスを実施し、式(I)の化合物を従来の手段によってDCLに転化することによって調製され得る。例えば、式(I)の化合物は、強塩基(例えば、KOHまたはNaOH)で、または酸(例えば、トリフルオロ酢酸、水性硫酸、またはp−トルエンスルホン酸)で、それを処理することによってDCLに転化され得る。DCLが所望の生成物である場合、R1は好ましくは酸性条件下において除去の容易さのために選択され、好ましくはアルキル、最も好ましくはt−ブチルである。
【0053】
式(III)の化合物は、以下のスキームに示されるように調製される:
【0054】
【化23】
Figure 0004558942
【0055】
上に示されるように、ピリジンは、適切な溶媒(好ましくは、アセトニトリル)中で、クロロホルメート、Cl−COOR1(ここでR1は上で規定される通りである)で、続いて、化合物6a(ここでR2およびR3は上で規定される通りであり、そしてR4はアルキル、好ましくはメチルまたはエチルであり、エチルが特に好ましい)で連続的に処理される。この連続的処理は、化合物6および少量の化合物7を生成する。化合物6および7の混合物は、次いで、適切な金属触媒(好ましくは、パラジウム)を使用して触媒的水素化に供され、所望の式(III)の化合物および少量の化合物8、式(III)の化合物の1,2−異性体を生成する。化合物(III)は、蒸留によって精製され、化合物8(低沸点を有する)を除去し得る。式(III)の所望の化合物が触媒的水素化に対して感受性のR1基を有する場合、このような化合物は、式(III)の化合物(ここで、R1はエチルである)から、酸または塩基のいずれかによる脱カルボエトキシル化、およびクロロホルメート、Cl−COOR1(所望のR1基を有する)と生じた化合物との反応によって調製され得る。
【0056】
化合物6aの範囲内の化合物は、市販されるか、または公知の方法によって調製され得る公知の化合物である。化合物6aの置換基が全て同じというわけでない場合、このような化合物は、1つのハロゲン基をメトキシまたはエトキシと置き換えるために1モルのPCl3またはPBr3を、1モルのエタノールまたはメタノールと反応させ、次いで、連続的に2つの残りのハロゲン基を所望のR2およびR3基と置換するために、得られた化合物を1モルのアルコールまたはグリニヤー試薬と連続的に反応させるることによって調製され得る。本発明者らのプロセスにおいて使用される三環式ケトンが当該分野で公知の方法に従って(例えば、米国特許第4,659,716号、同第4,731,447号、または1996年10月10日に公開されたPCT公報WO96/31478に開示される方法によって)調製され得る。あるいは、この三環式ケトンは、以下のスキームに従って調製され得る。
【0057】
【化24】
Figure 0004558942
【0058】
上記のスキームに示されるように、ピリジン化合物9は、パラジウム触媒(例えば、Pd(OAc)2またはPdCl2)、一酸化炭素、塩基(例えば、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]ウンデク−7−エン(「DBU」)またはジイソプロピルエチルアミン)、およびエチレングリコールジメチルエーテル、2−メトキシエチルエーテル、およびトリエチレングリコールジメチルエーテルから選択されるエーテルの存在下でアニリンと反応され、アミド化合物10を形成する。このアミド化合物10を形成するための反応は、好ましくは、約45℃〜90℃の温度、約40〜100psiの圧力、適切な溶媒(例えば、トルエンまたはクロロベンゼン)中で実施され得る。適切な溶媒(例えば、THF)中で、強塩基(例えば、リチウムジイソプロピルアミド)の存在下において、アミド化合物10は、ヨード置換化合物11と反応され、化合物12を形成する。化合物12は、CH3Iおよび塩基(例えば、NaH)と反応され、メチル化化合物13を形成する。化合物13は、グリニヤー試薬(例えば、2−メトキシフェニルマグネシウムブロミド)との反応によって環化され、所望されるケトンを形成する。
【0059】
あるいは、三環式ケトンは、以下のスキームに従って調製され得る:
【0060】
【化25】
Figure 0004558942
【0061】
上記のスキームに示されるように、アミド化合物10aは、強塩基(例えば、リチウムジイソプロピルアミド)の存在下で、適切な溶媒(例えば、THF)中で、化合物14と反応され、化合物15を形成する。化合物15は、それを脱水剤および超酸(例えば、P25/CF3SO3H)、または脱水剤およびルイス酸(例えば、PCl5/AlCl3またはPOCl3/ZnCl2)で処理することによって環化され、反応生成物16を加水分解することによって所望の三環式ケトンを形成する。
【0062】
アミド化合物10aは、以下の示されるように調製し得る:
【0063】
【化26】
Figure 0004558942
【0064】
上に示されるように、3−メチルピコリン酸を、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、約−30℃〜0℃の温度で、有機塩基(例えば、トリエチルアミン)と反応させ、続いて、酸クロリド(例えば、ピバロイルクロリド)またはクロロホルメート(例えば、C25OCOCl)と反応させて、混合無水物を得る。この混合物に、約−30℃〜0℃の温度で、NH25を、適切な溶媒中のニートまたは溶液のいずれかとして添加して、アミド化合物10aを形成する。
【0065】
以下の実施例は、上記の発明を例示するが、このような実施例は、本発明の範囲を限定すると見なされてはならない。本発明の範囲内の代替の試薬および同様のプロセスが当業者に明らかである。
【0066】
(調製A)
【0067】
【化27】
Figure 0004558942
【0068】
ジクロロメタン(「DCM」)(1600ml)中の3−メチル−ピコリン酸(400g;2.92mol)の懸濁液に、トリエチルアミン(406.4ml;2.92mol)を添加する。この溶液を−20℃まで冷却し、そして、反応温度を−10℃と−20℃との間に維持しながら、エチルクロロホルメート(278.8ml;2.92mol)を滴下する。この反応混合物をこの温度でさらに2時間撹拌する。次いで、ジクロロメタン(150ml)中の4−クロロアニリン(372.2g;2.92mol)の溶液を、内部温度を−10℃と−20℃との間に維持しながら、再び滴下する。この温度で撹拌を2時間続け、次いで、この反応系を室温まで加温する。水(400ml)を添加することによって、この反応をクエンチする。相を分離し、そして有機相を水(400ml)で洗浄する。溶媒を減圧下で除去することによって、この反応混合物を約800mlまで濃縮する。イソプロパノール(400ml)を添加し、そして1容量の溶媒を減圧下で除去する。イソプロパノール(400ml)を添加し、そして溶媒を再び減圧下で除去し、800mlまで濃縮した。イソプロパノール(1200ml)を添加し、そしてこの混合物を70℃と80℃との間まで加熱する。この混合物を60℃まで冷却し、そしてシードした(seeded)。この混合物をこの温度で30分間維持し、次いで、0℃と−5℃との間まで冷却し、そしてこの温度で1時間維持する。濾過によって生成物を除去し、ポンプを用いて、冷イソプロパノールで洗浄した。この生成物を、真空オーブン中、60℃で乾燥して、アミド2を得る(655.8g、91%)。
【0069】
(調製B)
【0070】
【化28】
Figure 0004558942
【0071】
THF(750ml)中のアミド2(150g;0.61mol)の−25℃の溶液に、内部温度を−20℃と−30℃との間に維持しながら、ヘキサン中2.5Mのブチルリチウムの溶液(486ml;1.22mol)を添加する。この混合物を−25℃で1時間撹拌し、続いて、3−クロロベンジルクロリドを55分間かけて滴下し、再び内部温度を−20℃と−30℃との間に維持する。この反応混合物を−25℃で1時間撹拌し、次いで、室温まで加温した。水(300ml)を添加し、そしてこの反応混合物を30分間撹拌する。相を分離し、そして水相を酢酸エチル(150ml)でさらに抽出する。合わせた有機相を、乾固するまで真空下でエバポレートし、そして残渣をイソプロパノール(900ml)から結晶化して、アミド3を得る(205.5g、91%)。
【0072】
(調製C)
【0073】
【化29】
Figure 0004558942
【0074】
ジクロロメタン(60ml)中の亜リン酸ペンタクロリド(95%、26.2g;0.121mol)の溶液に、5℃で、ジクロロメタン(60ml)中のN−(4−クロロフェニル)−3−[2−(3−クロロフェニル)エチル]−2−ピリジンカルボキサミド(30g;0.081mol)を、20分間かけて滴下した。得られた混合物を5〜10℃で1時間撹拌し、次いで、30分間かけて室温まで加温する。反応温度を30℃未満に維持しながら、塩化アルミニウム(43.1g;0.323mol)を、45分間かけて、4回に分けて添加する。この混合物を1時間撹拌し、次いで、氷(300g)に注ぎ入れる。蒸留し、続いて水溶液を80℃に保ちながら1時間加熱することによって、この混合物からジクロロメタンを除去する。クエン酸三ナトリウム塩二水和物(70g;0.24mol)を添加し、続いて、水酸化ナトリウム水溶液(10M、140ml)を添加して、pHを7に調整する。トルエン(150ml)を添加し、続いて、トルエン(50ml)中の無水マレイン酸(12.0g、0.122mol)の溶液を添加した。得られた混合物を30分間撹拌し、次いで水酸化ナトリウム水溶液(10M、60ml)を用いて、この水相のpHを12に調整する。この混合物を70℃まで加熱し、そして相を分離した。水相を、トルエン(2×90ml)でさらに抽出し、そして合わせた有機層を水(90ml)で洗浄する。HPLC分析により、ケトンの溶液収率は生成物の95%であることが示される。生成混合物を、トルエン/ヘキサンから再結晶して、所望の三環式ケトンをオフホワイトの固体として得る(13.96g、71%)。
【0075】
(実施例1)
【0076】
【化30】
Figure 0004558942
【0077】
(A.ジエチルN−エトキシカルボニル−1,4−ジヒドロピリジン−4−ホスホネート)
アセトニトリル(160L)中のピリジン(16.1L、0.2kmol)の溶液を、−10℃まで冷却する。エチルクロロホルメート(19.1L、0.2kmol)を、その温度が0℃を越えないような速度で添加する。次いで、その懸濁液を−10〜0℃で2時間撹拌し、N−アシル化の完了を保証した。このバッチを−30℃まで冷却し、そしてトリエチルホスファイト(34.3L、0.2kmol)を、その温度が−20℃(−30〜−20℃の範囲)を越えないような速度で添加する。この溶液をこの範囲内で、2時間撹拌し、次いで、数時間(または一晩)かけて周囲温度まで加温した。アセトニトリルを、80℃を超えない温度まで、Sihi真空下でストリップし、そして残渣の液体を30℃まで冷却した。ジクロロメタン(140L)を添加し、続いて水(60L)および濃HCl(10L)の混合物を添加する。この混合物を周囲温度で1時間撹拌し、そして下側の有機相を分離容器にポンプで移し、水(100L)で洗浄する。もと(水洗浄した)容器にポンプで戻した後、これを1%K2CO3溶液で洗浄し、そして最後に水で中和するまで洗浄する。次いで、ジクロロメタンをストリップして、粗製の(約92%の純度)ジエチルN−エトキシカルボニル−1,4−ジヒドロピリジン−4−ホスホネート(約5%の1,2−異性体および微量のトリエチルホスホネートを含む)が残る(対応するホスファイトの酸化)。収量は約48.4kgの淡黄色液体であり、これは空気に対してわずかに不安定であるため、窒素下で保存した。
【0078】
(B.ジエチルN−エトキシカルボニルピペリジン−4−ホスホネート)
上記の粗ホスホネート(24kg)をメタノール(64L)に溶解し、そして水素化機に充填する。次いで、触媒(5%Pd/Cスラリー、3.46kg)をメタノール(14L)中に充填し、そして7.5Lの溶媒で洗浄する。この混合物を、取込みが完了するまで(約10時間)、10bar/25℃で水素化し、その後水素を排気し、そして窒素でパージする。触媒を濾過し、そしてこの触媒をメタノール(25L)で洗浄する。次いで、メタノールをストリップして定量的収率のジエチルN−エトキシカルボニルピペリジン−4−ホスホネート(5a)(約5%の1,2−異性体を含む)を残す。この物質を、高真空蒸留(b.p.185〜90℃/1.5mbar)により精製する。この1,2−異性体を蒸留プレラン(pre−run)中で濃縮する。
【0079】
(実施例2)
【0080】
【化31】
Figure 0004558942
【0081】
(ロラタジン:β−ヒドロキシホスホネート中間体の単離なし)
ヘキサン中のn−ブチルリチウム(318mLの1.6M、0.509mol)を、キシレン:THF(265:525mL)中のジイソプロピルアミン(53.1g、0.526mol)の溶液に、−70℃で添加する。得られた溶液を、−70〜−60℃で1時間撹拌し、その後、キシレン(150mL)中のジエチルN−エトキシカルボニルピペリジン−4−ホスホネート(150g、0.489mol)の溶液(実施例1の方法に従って調製した)を添加する。この懸濁液を、−70〜−60℃で0.5時間撹拌し、そして約1時間かけて−20℃まで加温する。キシレン:THF(120mL:240mL)中の上記の8−クロロケトン(111.3g、0.457mol)の溶液を、温度を−10℃未満に保ったまま、約0.5時間かけて添加する。暗緑色の溶液が生じる。これを−20〜−10℃の範囲で1時間撹拌する。これを、酢酸(36g、0.6mol)を添加することによってクエンチする。この時点におけるTLC分析[ジクロロメタン:トルエン:メタノール:33%水性アンモニア 100:40:20:1]は、β−ヒドロキシホスホネートならびに少量の未反応ケトン(Rf 約0.2)を示す。
【0082】
さらなるキシレン(450mL)を添加し、そしてこの溶液の温度が135〜140℃に達するまで、溶媒を蒸留して除く。次いで、これを1時間還流し、そして、β−ヒドロキシホスホネートが残らなくなるまで、サンプルをTLCによって分析する。この溶液を60℃まで冷却し、そして水(500mL)を添加する。相を分離し、そして有機溶液を5%ギ酸(2×200mL)および水で、中和するまで洗浄する。ロラタジンの溶液収率(キャピラリーGC−HP−5カラムによる、80℃/3分〜256℃)は、約90%である(約3〜5%のケトン、ならびにそのケトンに対応する少量のアルコールが残る、いくらかのホスホネートもまた検出される)。キシレンを蒸留して除き、そして残渣をアセトニトリル(500mL)に溶解し、そして乾固するまで蒸留する。キシレンはロラタジンを可溶化するため、これを1回繰り返して、いずれのキシレンも除去する。粗生成物(204.6g)を、最後にアセトニトリル(460mL)から再結晶し、そして真空下、60℃で乾燥する。純粋なロラタジンの収量は130.3g(74.5%)(TLCによる純度)および99.99%(キャピラリーGCによる純度)である。さらなる少量の純粋なロラタジン(3.6g、2.0%)は、濃縮および冷却によって母液から得られ得る。全収量は133.9g(76.5%)である。
【0083】
(実施例3)
(ロラタジン:β−ヒドロキシホスホネート中間体の単離)
150g(0.619mol)の三環式8−クロロケトンのスケールを用いて、上記実施例2に記載されるように、反応を正確に行う。酢酸のクエンチの代わりに、この反応を水(800mL)で処理する。相を分離し、そして水相を、真空下、約45℃に加熱して、THFを除去する。β−ヒドロキシホスホネートの溶液をトルエン(2×200mL)で洗浄する。次いで、THF(1L)を添加し、続いて、炭酸カリウム(200g)を添加した。生成物を含有するTHF層を分離し、そして溶媒を減圧下で蒸留して除き、ゴム状の固体(330g)を得、これをメタノール(700mL)に溶解した。この溶液を一晩撹拌し、そして約−30℃まで冷却した。濾過して、白色のβ−ヒドロキシホスホネートを得た(187.7g、56%)。所望ならば、メタノール母液からさらなる物質(約50g、15%)が得られ得る。全単離収率は約70%である。この物質は、しつこく残る、約4〜7%の水を含有する。
【0084】
(β−ヒドロキシホスホネートの熱分解)
キシレン(320mL)中のβ−ヒドロキシホスホネート(79g、0.147mol)(上記の手順に従って単離した)を、Dean−Stark装置下で還流し、そして3mLの水を回収した。この混合物をさらに2時間還流して、完全に熱分解した。この溶液を60℃まで冷却し、200mLの水で処理し、そして相を分離した(水相のpHは約5であった)。有機相を温水で数回洗浄し、そしてキシレンを減圧下で除去した。残渣の物質をアセトニトリル(200mL)に溶解し、そして乾固するまでストリップした。これを繰返し、そして最後に、残渣のオイルをアセトニトリル(270mL)から再結晶し、そして真空下、60℃で乾燥した。純粋なロラタジンの収量は43.44g(無水β−ヒドロキシホスホネートから80%)。第2の収量(3.5g、6.4%)を、濃縮および冷却によって母液から得た。
【0085】
(実施例4)
【0086】
【化32】
Figure 0004558942
【0087】
(A.ジメチルN−エトキシカルボニル−1,4−ジヒドロピリジン−4−ホスホネートの調製)
アセトニトリル(4.0L)中のピリジン(316g、4.0mol)の溶液を、0℃まで冷却し、そして、温度を5℃未満に維持しながら、エチルクロロホルメート(434g、4.0mol)を、約1.25時間かけて添加した。得られた黄色の懸濁液を−5℃〜0℃で、1.5時間撹拌した。次いで、これを−25℃まで冷却し、そして、温度を−20ど未満に保ちながら、トリメチルホスフィン(496.3g、4.0mol)を1時間かけて添加した。周囲温度で一晩加温した。溶媒を、減圧下、70℃未満の温度で除去し、そして得られたオイルをジクロロメタン(2.8L)に溶解し、そして水(2L)、5%HCl(2L)、2%K2CO3溶液(1L)、および最後に、pHが中性になるまで水(2L)で洗浄した。次いで、この溶液を減圧下で濃縮して、黄色のオイルを得(645g、62%)、これは、キャピラリーGCによると、ジメチルN−エトキシカルボニル−1,4−ジヒドロピリジン−4−ホスホネートおよびジメチルN−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロピリジン−2−ホスホネートの1:1混合物であった。この物質は、蒸留を試みると分解するため、直接以下の水素化に使用した。
【0088】
(B.ジメチルN−エトキシカルボニルピペリジン−4−ホスホネートの水素化)
上記の物質を、メタノール(1600mL)中、周囲温度、15barのH2で、5% Pd/C(80gの50%加湿)を使用して、水素化した。水素化が完了した後、この溶液を15barのH2下、20時間撹拌した。水素を排気しパージした後、触媒を濾過し、そして溶媒を減圧下で濃縮して、ジメチルN−エトキシカルボニルピペリジン−4−ホスホネートおよびジメチルN−エトキシカルボニルピペリジン−2−ホスホネートの1:1混合物を、定量的収率で得た。この混合物を、後側の画分中に濃縮された1,4−異性体の混合物を分留によって分離した(b.p.130〜40℃/1mbar)。このようにして、1130gの純度98%のジメチルN−エトキシカルボニルピペリジン−4−ホスホネートの混合物を得た。
【0089】
(実施例5)
【0090】
【化33】
Figure 0004558942
【0091】
ヘキサン中1.6M n−ブチルリチウム溶液(243mL、0.389mol)を、キシレン:THF(210:360mL)中のジイソプロピルアミン(40.8g、0.404mol)に、−20℃〜−5℃で添加することによって、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)を生成した。この範囲で0.75時間撹拌した後、キシレン中のジメチルホスホネート(105mL中100g(0.377mol)を、−30〜−20℃の範囲で、0.5時間かけて添加した。この溶液をこの範囲で1.5時間撹拌し、そしてTHF中の8−クロロ−三環式ケトン(252mL中85.0g(0.349mol))を、−30〜−20℃の範囲で、0.75時間かけて添加した。これを、0.75時間かけて−10℃まで加温し、その後、酢酸(38g、0.633mol)でクエンチした。黄色の溶液を加熱還流し、キシレン(170mL)を添加し、そしてTHF/ヘキサン(約910mL)を蒸留して除き、溶液の温度を134℃にした。これを1.5時間還流し、80℃まで冷却し、そして水(340mL)を添加した。これをさらに1時間還流し、そして相を分離した(22%の分解されていないβ−ヒドロキシホスホネート中間体を、ジクロロメタンで抽出することによって、水相から回収した)。キシレン相を水洗浄し、そして溶媒を減圧下で除去した。残渣の物質を、アセトニトリルから再結晶して、純粋なロラタジンを2クロップで得た(94.7g、収率71%)。
【0092】
本発明は、上記の特定の実施形態と共に記載されてきたが、それらの多くの代替、改変および変更が、当業者に明らかである。全てのこのような代替、改変および変更は、本発明の精神および範囲内であることが意図される。

Claims (13)


  1. Figure 0004558942
    を有する化合物を調製する方法であって、ここで、R1は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、およびシクロアルキルアルキルからなる群から選択され、R1は、ハロ、−OH、アルキル、アルコキシ、または−CF3から選択される置換基によって必要に応じて置換され、該方法は、以下の工程:
    (a)式
    Figure 0004558942
    を有するケトンを、式
    Figure 0004558942
    を有するカルボアニオンと反応させる工程であって、ここで、R1が、上で定義した通りであって、そしてR2およびR3が、−ORAおよび−RAからなる群から独立して選択され、ここで、RAが、アルキル、フェニル、置換フェニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、または置換シクロアルキルアルキルである、工程;
    (b)プロトン化剤を用いて工程(a)からの反応混合物を処理する工程;および
    (c)工程(b)からの該プロトン化された生成物を熱的に分解して、該式(I)の化合物を形成する工程、
    を包含する、方法
  2. 1がアルキルである、請求項1に記載の方法
  3. 1がエチルである、請求項1に記載の方法
  4. Aがアルキルである、請求項3に記載の方法
  5. 2およびR3の両方が−ORAである、請求項4に記載の方法
  6. 2およびR3の両方が−OC25である、請求項5に記載の方法
  7. 請求項6に記載の方法であって、前記カルボアニオンが、式
    Figure 0004558942
    を有する化合物を、有機リチウム塩基と反応させることによって形成される、方法
  8. 前記有機リチウム塩基が、リチウムジイソプロピルアミドである、請求項7に記載の方法

  9. Figure 0004558942
    を有する化合物を調製する方法であって、該方法は、以下の工程:
    (a)式
    Figure 0004558942
    を有するケトンを、式
    Figure 0004558942
    を有するカルボアニオンと反応させる工程であって、ここで、R1が、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、およびシクロアルキルアルキルからなる群から選択され、R1は、ハロ、−OH、アルキル、アルコキシ、または−CF3から選択される置換基によって必要に応じて置換され;そしてR2およびR3は、−ORAおよび−RAからなる群から独立して選択され、ここで、RAが、アルキル、フェニル、置換フェニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、または置換シクロアルキルアルキルである、工程;
    (b)プロトン化剤を用いて工程(a)からの反応混合物を処理する工程;および
    (c)工程(b)からの該プロトン化された生成物を熱的に分解して、式
    Figure 0004558942
    を有する化合物を形成する工程であって、ここで、R1が、上に定義した通りである工程;および
    (d)該式(I)の化合物を該式(IV)の化合物に変換する工程、
    を包含する、方法
  10. 1がアルキルである、請求項9に記載の方法
  11. 1がt−ブチルである、請求項10に記載の方法
  12. 請求項11に記載の方法であって、ここで、RAが、アルキルであり、そして工程(d)が、酸を用いて前記式(I)の化合物を処理する工程によって行われる、方法
  13. 2およびR3の両方が−OC25である、請求項12に記載の方法
JP2000589529A 1998-12-18 1999-12-16 抗ヒスタミン活性を有する三環式化合物を調製するためのプロセス Expired - Fee Related JP4558942B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US21617098A 1998-12-18 1998-12-18
US09/216,170 1998-12-18
PCT/US1999/027936 WO2000037457A1 (en) 1998-12-18 1999-12-16 Process for preparing tricyclic compounds having antihistaminic activity

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002533334A JP2002533334A (ja) 2002-10-08
JP4558942B2 true JP4558942B2 (ja) 2010-10-06

Family

ID=22805995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000589529A Expired - Fee Related JP4558942B2 (ja) 1998-12-18 1999-12-16 抗ヒスタミン活性を有する三環式化合物を調製するためのプロセス

Country Status (16)

Country Link
EP (1) EP1140899B1 (ja)
JP (1) JP4558942B2 (ja)
CN (1) CN1257166C (ja)
AR (1) AR021715A1 (ja)
AT (1) ATE249453T1 (ja)
AU (1) AU2157100A (ja)
CA (1) CA2355050C (ja)
CO (1) CO5251403A1 (ja)
DE (1) DE69911252T2 (ja)
ES (1) ES2207329T3 (ja)
HK (1) HK1039334B (ja)
MY (1) MY119697A (ja)
PE (1) PE20001334A1 (ja)
TW (1) TWI225056B (ja)
WO (1) WO2000037457A1 (ja)
ZA (1) ZA200104631B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ITMI20012308A1 (it) 2001-11-05 2003-05-05 Zambon Spa Processo per la preparazione dell'estere etilico dell'acido 4-(8-cloro-5,6-diidro-11h-benzo-5,67-cicloepta-1,2-b-piridin-11-ilidene)-1-piper
CN106478595B (zh) * 2016-09-18 2019-05-21 西安交通大学 氯雷他定晶型及其制备方法和用途
CN113135899B (zh) * 2021-06-21 2021-11-23 北京鑫开元医药科技有限公司 苯并环庚烷并吡啶化合物、其制备方法及其用途
CN113135893B (zh) * 2021-06-21 2022-02-11 北京鑫开元医药科技有限公司 苯并环庚烷并吡啶化合物、其制备方法及其用途

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4355036A (en) * 1980-06-19 1982-10-19 Schering Corporation Tricyclic-substituted piperidine antihistamines
US4282233B1 (en) * 1980-06-19 2000-09-05 Schering Corp Antihistaminic 11-(4-piperidylidene)-5h-benzoÄ5,6Ü-cyclohepta-Ä1,2Ü-pyridines
DE3677842D1 (de) * 1985-05-13 1991-04-11 Schering Corp Verfahren zur herstellung von piperidyliden-dihydrodibenzo(a,d)zykloheptenen und deren azoderivate, so hergestellte verbindungen und ihre anwendung zur vorbereitung von heilmitteln.

Also Published As

Publication number Publication date
PE20001334A1 (es) 2000-12-01
WO2000037457A1 (en) 2000-06-29
EP1140899B1 (en) 2003-09-10
DE69911252D1 (de) 2003-10-16
ES2207329T3 (es) 2004-05-16
TWI225056B (en) 2004-12-11
CA2355050A1 (en) 2000-06-29
CN1334810A (zh) 2002-02-06
EP1140899A1 (en) 2001-10-10
CO5251403A1 (es) 2003-02-28
ATE249453T1 (de) 2003-09-15
DE69911252T2 (de) 2004-07-01
HK1039334A1 (en) 2002-04-19
CA2355050C (en) 2007-04-17
AU2157100A (en) 2000-07-12
CN1257166C (zh) 2006-05-24
HK1039334B (zh) 2003-12-05
JP2002533334A (ja) 2002-10-08
AR021715A1 (es) 2002-07-31
MY119697A (en) 2005-06-30
ZA200104631B (en) 2002-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100712003B1 (ko) 펜세린 및 그 유사체의 제조방법
JP4558942B2 (ja) 抗ヒスタミン活性を有する三環式化合物を調製するためのプロセス
US6271378B1 (en) Process for preparing tricyclic compounds having antihistaminic activity
EP1442035B1 (en) Process for the preparation of 4- (8-chloro-5, 6-dihydro-11h-benzo-[5,6]-cyclohepta-[1,2-b]-pyridin-11-ylidene)-1-piperidinecarboxylic acid ethyl ester (loratadine)
JPH10298130A (ja) トリクロロイソシアヌル酸を用いた置換アルケンの塩素化
JP3229408B2 (ja) 新規な4−アミノ−5−ヘキセン酸の製法
MXPA01006163A (en) Process for preparing tricyclic compounds having antihistaminic activity
AU2002340487A1 (en) Process for the preparation of 4-(8-chloro-5,6-dihydro-11H-benzo(5,6)-cyclohepta-(1,2b)-pyridin-11-ylidene)-1-piperidinecarboxylic acid ethyl ester (loratadine)
Wright et al. Synthesis of functionalized 3‐pyridyl methyl ketones
US20040049076A1 (en) Process for producing 3,3,3-trifluoro-2-hydroxypropionic acid or its derivative
Abulikemu et al. Improved synthesis of perfluorooctylpropyl amine
JPH10251233A (ja) メチルキノリン類の製造方法
JP2005506357A (ja) 4−(ピペリジル)(2−ピリジル)メタノン−(e)−o−メチルオキシムおよびその塩の合成
JP4564135B2 (ja) 高純度フェノチアジン化合物とその製造方法、およびその中間体の製造方法、並びにその中間体の原料の水和物と新規結晶
JPH08333340A (ja) アミノエチルピペリジン誘導体の製造方法
JP2005506357A5 (ja)
JP3144920B2 (ja) α−アシルアミノケトン誘導体、その製造方法及びその利用
JP3144921B2 (ja) ベンジルエステル誘導体及びその製造方法
JP4441260B2 (ja) 4−アミノ−4−フェニルピペリジン類の製造方法
WO1999002509A1 (en) Process for preparing tri-aryl-alkylalkenes
JPH07316136A (ja) ベンゾキノリノンの合成
JP2005015402A (ja) 光学活性3,5−ジヒドロ−4H−ジナフト[2,1−c:1’,2’−e]アゼピンおよびそのシュウ酸塩の製造方法
JP2000327674A (ja) 4−ハロベンゾフラン誘導体及びその製造方法
JP2000239273A (ja) 4−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロ〔1,6〕ナフチリジン誘導体の新規製造法
JPH02290865A (ja) 光学活性1,2―エポキシアルカンの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100617

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100707

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100722

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees