JP4557083B2 - 電気泳動表示装置の駆動方法、駆動回路、電気泳動表示装置および電子機器 - Google Patents
電気泳動表示装置の駆動方法、駆動回路、電気泳動表示装置および電子機器 Download PDFInfo
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Description
上記電気泳動表示装置の駆動方法において、前記差分階調電圧の値は、切換後の前記表示の画像データと切換前の前記表示の画像データとの差から得られた差分画像データに基づいて決定されることが好ましい。
上記電気泳動表示装置の駆動方法において、前記差分階調電圧を印加する際には、切換後の前記表示の画像データと切換前の前記表示の画像データとの差の符号に応じて、前記第1の電極に、前記第2の電極の電位より高い電位を与えるか、又は前記第2の電極より低い電位を与えるかを選択する態様であってもよい。
また、本発明の電気泳動表示装置の駆動回路は、第1の電極と第2の電極との間に電気泳動粒子を含有する分散系を有するアクティブマトリックス形式の電気泳動表示装置の駆動回路であって、前記第1の電極に電位を与える第1駆動部と、前記第2の電極に電位を与える第2駆動部とを有し、前記第1駆動部および前記第2駆動部は、表示の切換の際に、前記電気泳動粒子が切換後の表示階調に対応する位置と切換前の表示階調に対応する位置との間を移動するために必要な値の差分階調電圧を、前記第1の電極および前記第2の電極の間に印加し、前記差分階調電圧を印加した後、前記第1の電極および前記第2の電極の間の電圧を、前記電気泳動粒子が泳動しない電圧とすることを特徴とする。
また、本発明の電気泳動表示装置は、第1の電極および第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置された、電気泳動粒子を含有する分散系と、を有するアクティブマトリックス形式の電気泳動表示装置であって、表示の切換の際に、前記電気泳動粒子が切換後の表示階調に対応する位置と切換前の表示階調に対応する位置との間を移動するために必要な値の差分階調電圧が、前記第1の電極および前記第2の電極の間に印加され、前記差分階調電圧が印加された後、前記第1の電極および前記第2の電極の間の電圧が、前記電気泳動粒子が泳動しない電圧とされることを特徴とする。
上記電気泳動表示装置において、前記差分階調電圧の値は、切換後の前記表示の画像データと切換前の前記表示の画像データとの差から得られた差分画像データに基づいて決定されることが好ましい。
上記電気泳動表示装置においては、切換後の前記表示の画像データと切換前の前記表示の画像データとの差から前記差分画像データを生成する画像信号処理回路を備え、前記画像信号処理回路は、1フィールド遅延された遅延画像データを読み出すメモリと、前記画像データから前記遅延画像データを減算して前記差分画像データを出力する減算器と、を有し、前記メモリは、奇数フィールドで前記画像データの書込動作を行う一方、偶数フィールドで前記画像データの読出動作を行う第1フィールドメモリと、奇数フィールドで前記画像データの読出動作を行う一方、偶数フィールドで前記画像データの書込動作を行う第2フィールドメモリと、を有することが好ましい。
上記電気泳動表示装置においては、前記差分階調電圧を印加する際には、切換後の前記表示の画像データと切換前の前記表示の画像データとの差の符号に応じて、前記第1の電極に、前記第2の電極の電位より高い電位を与えるか、又は前記第2の電極より低い電位を与えるかが選択されることが好ましい。
本発明の電子機器は、上記電気泳動表示装置を表示部に備えることを特徴とする。
また、本発明の電気泳動表示装置の駆動方法の別の態様は、共通電極と、複数の画素と、各画素に接続された複数のスイッチング素子とを有し、前記複数の画素の各々が、前記スイッチング素子の1つと接続され、前記共通電極とを距離とあけて対向した画素電極と、前記共通電極と前記画素電極との間に挟まれ、電気泳動粒子を含有する分散系とを有する電気泳動装置の駆動方法であって、前記共通電極に第1電圧を印加し、所定時間で、前記画素電極および前記共通電極の間における当該画素の表示階調に対応した位置まで前記電気泳動粒子を移動させるための第2電圧の値を決定し、前記所定時間、前記第2電圧を前記スイッチング素子を介して前記画素電極に印加する書込動作を行った後、前記スイッチング素子を介して前記画素電極に前記第1電圧を印加する無バイアス動作を行うことを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法を提供する。
A:第1実施形態
第1実施形態に係る電気泳動表示装置は、入力画像信号VIDに応じた画像を表示するものであり、静止画・動画のいずれにおいても表示が可能であるが、特に、静止画の表示に適している。
本実施形態の電気泳動表示装置は、電気泳動表示パネルと周辺回路とを備えている。まず、電気泳動表示パネルの機械的な構成について説明する。図1は本発明の一実施形態に係る電気泳動表示パネルAの機械的な構成を示す分解斜視図であり、図2は、その部分断面図である。
次に、階調表示の原理について説明する。図4は分割セルの構造を簡略化して示した断面図である。この例の電気泳動表示装置にあっては、まず、リセット動作が行われる。このリセット動作では、電気泳動粒子3が画素電極104側に引き寄せられる。正に帯電した電気泳動粒子3を用いる場合、共通電極201の電圧を基準として負極性の電圧が画素電極104に印加される。この結果、図4(A)に示すように電極104に電気泳動粒子3を引き寄せられる。
次に、走査線101およびデータ線102を駆動する駆動回路について説明する。まず、図3に示す走査線駆動回路130は、シフトレジスタ(図示略)を有しており、タイミングジェネレータ400からのYクロック信号YCKや、その反転YクロックYCKBに基づいて、垂直走査期間の開始でアクティブとなるY転送開始パルスDYを順次シフトして、走査線信号Y1、Y2、…、Ymを生成する。これにより、図7に示すようにアクティブ期間(Hレベル期間)が順次シフトしていく走査線信号Y1、Y2、…、Ymが生成され、各走査線101に出力される。
次に、電気泳動表示装置の動作について説明する。図8は画像信号処理回路300Aの出力データを示すタイミングチャートである。この図を参照しつつ、動作の概要を説明する。
次に、リセット動作について詳細に説明する。図9はリセット動作における電気泳動表示装置のタイミングチャートである。上述したようにリセット期間Trにあっては、リセットデータDrestがデータ線駆動回路140Aに供給される。また、無バイアスタイミング信号Cbは図9に示すように非アクティブ(Lレベル)となるので、データ線信号X1〜Xnの電圧はリセット電圧Vrestとなる。
次に、書込動作について詳細に説明する。図10は書込動作における電気泳動表示装置のタイミングチャートである。ここでは、i行(i番目の走査線)・j列(j番目のデータ線)の画素における書込動作を説明するが、他の画素においても同様の書き込みがなされることは勿論である。なお、以下の説明では、i行j列の画素をPijと、画素Pijに表示すべき階調を示す階調電圧をVijと、また、画素Pijの輝度をIijと表すことにする。
次に、保持動作について説明する。図7において、時刻T3に至ると、全ての走査線信号Yiが非アクティブになるので、全ての画素PijのTFT103はオフ状態となる。上述したように無バイアス期間Tbにおいて画素電極104には共通電極電圧Vcomが印加されるから電極間に電界が発生しないことになる。
次に、表示画面の内容を書き換える書換動作について説明する。書換動作にあっては、以下に述べる各種の態様がある。
次に、第5の態様では総ての画素を同時にリセットして、この後、通常の書込動作を行って書き換えを実行する。図15は、第5の態様に係る電気泳動パネルBのブロック図である。この電気泳動パネルBは、各列毎にTFT105が設けられている点、および走査線駆動回路130Bが総ての走査線信号Y1〜Ymを同時にアクティブとできるようになっている点を除いて、図3に示す電気泳動パネルAと同様に構成されている。
上記の実施形態では、画面を書き換える際には、図16(A)に示されるリセット動作を行った後、同図の(B)で示されるような書き込み動作を行い、表示画面を更新していた。この場合、電気泳動粒子3の空間的な状態は一旦、初期化される。例えば、分散媒2が黒色に着色されており、電気泳動粒子3が白色であるとすれば、表示を更新する際に、画面全体が暗転(黒)することになる。人の視覚は短時間の変化を検知することができないので、リセット動作に要する期間が短ければ、次々と画面を更新することによって、動画を表示することも可能である。
次に、画像信号処理回路301Aについて説明する。図17は画像信号処理回路301Aの構成を示すブロック図である。この図に示すように、画像信号処理回路301Aは、A/D変換器310、補正部320、演算部330、選択部340を備えている。外部から供給される画像信号VIDはA/D変換器310を介して入力画像データDinとして補正部320に供給される。補正部320は、ROM等を有しており、入力画像データDinにガンマ補正等の補正処理を施して画像データDvを生成し演算部330に出力する。
次に、第2実施形態における、電気泳動表示装置の動作について説明する。図18は画像信号処理回路301Aの出力データを示すタイミングチャートである。この図を参照しつつ、動作の概要を説明する。
次に、書込動作について詳細に説明する。図20は書込動作における電気泳動表示装置のタイミングチャートである。ここでは、i行(i番目の走査線)・j列(j番目のデータ線)の画素における書込動作を説明するが、他の画素においても同様の書き込みがなされることは勿論である。なお、以下の説明では、i行j列の画素をPijと、画素Pijに表示すべき階調を示す差分階調電圧をVdijと、また、画素Pijの輝度をIijと表すことにする。また、この例では、直前のフィールドにおいて画素Pijは100%の階調レベルを表示したものとする。くわえて、表示階調を0%(総ての電気泳動粒子3が画素電極104側にある)から、100%(総ての電気泳動粒子3が共通電極201側にある)へ変化させる場合に、共通電極電圧Vcomを基準としたときに必要な電圧を+V100、また、表示階調を100%から0%へ変化させる場合に必要な電圧を-V100と表すことにする。
次に、第3実施形態に係る電気泳動表示装置について説明する。第1実施形態の電気泳動表示装置にあっては、画素電極104に階調電圧を印加して、表示すべき階調に応じた距離だけ電気泳動粒子3を移動させた後、画素電極104に共通電極電圧Vcomを印加して電気泳動粒子3にクローン力を作用させないようにした。また、分散媒2の粘性抵抗が小さい場合には、共通電極電圧Vcomを印加した後も電気泳動粒子3が惰性で泳動するため、画像信号処理回路300Aにおいて、惰性による泳動を見込んで画像データDを生成していた。
まず、画像信号処理回路300Bについて説明する。図21は画像信号処理回路300Bのブロック図であり、図22はその出力データのタイミングチャートである。
次に、データ線駆動回路140Bについて説明する。図23はデータ線駆動回路140Bのブロック図である。第2実施形態のデータ線駆動回路140Bは、第1ラッチ142Bおよび第2ラッチ143Bが12ビットのデータをラッチする点、選択回路144の替わりに選択回路144Bを用いる点を除いて、第1実施形態のデータ線駆動回路140Aと同様に構成されている。
次に、第3実施形態に係る電気泳動表示装置の動作について説明する。この電気泳動表示装置は、リセット動作→書込動作→保持動作→書換動作(リセット動作および書込動作)といった順に動作する点では、図8を参照して説明した第1実施形態の電気泳動表示装置と同様である。ただし、書込動作(書換動作中のものを含む)中に、画素電極104に電荷を供給し制動電圧を電極間に印加する工程が加えられている点で相違する。以下、相違点である書込動作の詳細について説明する。
上記の実施形態においては、階調電圧を印加していたが、その代わりに差分階調電圧を印加しても良い。以下に詳しく説明する。
まず、画像信号処理回路301Bについて説明する。図27は画像信号処理回路301Bのブロック図であり。
次に、第4実施形態に係る電気泳動表示装置の動作について説明する。
図28は書込動作における電気泳動表示装置のタイミングチャートである。ここでは、i行j列の画素Pijにおける書込動作を説明するが、他の画素においても同様の書き込みがなされることは勿論である。また、この例では、直前のフィールドにおいて画素Pijは100%の階調レベルを表示したものとする。
j番目のデータ線102に供給されるデータ線信号Xjの電圧は、図28に示すように、時刻T1から時刻T2までの差分階調電圧印加期間Tdvにおいて差分階調電圧Vdijとなる。例えば、現在のフィールドで表示すべき階調が50%であるとすれば、直全のフィールドの階調と較べて50%減っているので、差分階調電圧Vdijの値は、同図に実線で示すように-V50となる。また、例えば、現在のフィールドで表示すべき階調が0%であるとすれば、同図に一点鎖線で示すように-V100となる。次に、時刻T2から時刻T3までの制動電圧印加期間Tsにおいてデータ線信号Xjの電圧は制動電圧Vdsijとなる。ここで、制動電圧Vdsijの値は、差分階調電圧Vdijの値に応じて定まる。さらに時刻T3から時刻T4までの無バイアス期間Tdbにおいてデータ線信号Xjの電圧は共通電極電圧Vcomとなる。
E−1:表示装置
第1実施形態の電気泳動表示装置にあっては、1水平走査期間内に階調電圧印加期間Tvと無バイアス期間Tbを設けて、電気泳動粒子3の移動と停止とを完結させていた。
図29は、電気泳動表示装置の全体動作を示すタイミングチャートである。この図に示すように画像信号処理回路300Aは、リセット期間TrにリセットデータDrestを出力する。当該期間にあっては、電気泳動粒子3が画素電極104側に引き寄せられ、その空間的な状態が初期化される。
図30は書込動作における電気泳動表示装置のタイミングチャートである。ここでは、i行j列の画素Pijにおける書込動作を説明するが、他の画素においても同様の書き込みがなされることは勿論である。
次に、画素Pijにおける電気泳動粒子3の挙動について考察する。この書込動作の前にはリセット動作が行われているから、時刻T0において、画素Pijの電気泳動粒子3は画素電極104側に総て位置している。時刻T1において、画素電極104に階調電圧Vijが印加されると、画素電極104から共通電極201へ向けて電界が付与される。したがって、時刻T1から電気泳動粒子3は移動を開始し、輝度Iijは次第に高くなる。
さらに、上記実施形態においては、階調電圧を印加していたが、それに代わって差分階調電圧を印加しても良い。
図31は、電気泳動表示装置の全体動作を示すタイミングチャートである。この図に示すように画像信号処理回路301Aは、リセット期間TrにリセットデータDrestを出力する。当該期間にあっては、電気泳動粒子3が画素電極104側に引き寄せられ、その空間的な状態が初期化される。
図32は書込動作における電気泳動表示装置のタイミングチャートである。ここでは、i行j列の画素Pijにおける書込動作を説明するが、他の画素においても同様の書き込みがなされることは勿論である。また、この例では、画素Pijにおける直前の単位期間の階調が10%であり、現在の単位期間で50%の階調を表示させるものとする。
G−1:表示装置
第3実施形態の電気泳動表示装置にあっては、1水平走査期間内に階調電圧印加期間Tv、制動電圧印加期間Ts、および無バイアス期間Tbを設けて、電気泳動粒子3の移動と停止とを完結させていた。
図33は、電気泳動表示装置の全体動作を示すタイミングチャートである。この図に示すように画像信号処理回路300Aは、リセット期間TrにリセットデータDrestを出力する。当該期間にあっては、電気泳動粒子3が画素電極104側に引き寄せられ、その空間的な状態が初期化される。
次に、第4実施形態に係る電気泳動表示装置の書込動作(書換動作中のものを含む)について詳細に説明する。図34は書込動作における電気泳動表示装置のタイミングチャートである。ここでは、i行j列の画素Pijにおける書込動作を説明するが、他の画素においても同様の書き込みがなされることは勿論である。
次に、画素Pijにおける電気泳動粒子3の挙動について考察する。書込動作前にリセット動作が行われているから、時刻T0において、画素Pijの電気泳動粒子3は画素電極104側に総て位置している。時刻T1において、画素電極104に階調電圧Vijが印加されると、画素電極104から共通電極201へ向けて電界が付与される。したがって、時刻T1から電気泳動粒子3は移動を開始し、輝度Iijは次第に高くなる。
さらに、上記第7実施形態においては、階調電圧を印加していたが、これに換えて差分階調電圧を印加することも可能である。
図35は、第8実施形態に係る電気泳動表示装置の全体動作を示すタイミングチャートである。この図に示すように画像信号処理回路301Bは、リセット期間TrにリセットデータDrestを出力する。当該期間にあっては、電気泳動粒子3が画素電極104側に引き寄せられ、その空間的な状態が初期化される。
図36は書込動作における電気泳動表示装置のタイミングチャートである。ここでは、i行j列の画素Pijにおける書込動作を説明するが、他の画素においても同様の書き込みがなされることは勿論である。また、この例では、画素Pijにおける直前の単位期間の階調が10%であり、現在の単位期間で50%の階調を表示させるものとする。図36に示すように、差分階調電圧印加期間Tdvfのi番目の水平走査期間においてデータ線信号Xjは差分階調電圧Vdijとなる。このとき、走査線信号Yiがアクティブ(Hレベル)となるから、差分階調電圧Vdijが画素Pijの画素電極104に書き込まれる。これにより、画素電極104の電位は、時刻T1において差分階調電圧Vdijに遷移して、分散系1に差分階調に応じた電界が印加されることになる。
次に、制動電圧印加期間Tsfのi番目の水平走査期間において、走査線信号Yiがアクティブになると、差分階調電圧Vdijに応じた制動電圧Vdsijが画素電極104に印加される。これにより、画素電極104の電圧は、時刻T4に至ると、制動電圧Vdsijと一致することになる。さらに、1フィールド期間が経過すると、無バイアス期間Tdbfのi番目の水平走査期間において、走査線信号Yiがアクティブになる。すると、共通電極電圧Vcomが画素電極104に印加される。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で応用・変形が可能であり、例えば、以下に述べる変形が可能である。
上述した各実施形態にあっては、1枚の画像をリセット動作、書込動作の順で形成してこれを保持し、必要に応じて書換動作を行うようにした。したがって、各実施形態の電気泳動表示装置は、静止画を表示するのに適している。しかし、リセット期間Trを短くするとともに、書換動作を周期で繰り返すことによって、動画を表示してもよいことは勿論である。動画を表示する場合には、第1に、電気泳動粒子3に移動速度が速いことが望ましい。このため、分散媒2の粘性抵抗は小さいことが好ましい。このような場合には、分散系1へ電界を付与することを停止しても電気泳動粒子3が惰性で泳動することが多い。したがって、第2実施形態やあるいは第4実施形態で説明したように制動電圧を印加して、電気泳動粒子3の運動を減衰させることが好ましい。
分散系1を構成する分散媒2と電気泳動粒子3の比重は等しいことが好ましいが、素材の制約やバラツキによって両者の比重を完全に一致させることは難しい。このような場合、一旦、画像を書き込んでこれを長時間放置すると、電気泳動粒子3に重力が作用して、粒子が沈降・浮上することがある。そこで、タイミングジェネレータ400の内部に図37に示すタイマー装置を設けて、所定周期で同一画像を再書き込みすることが好ましい。
次に、上述した電気泳動表示装置を用いた電子機器について説明する。
(1)電子書籍
まず、電気泳動表示装置を電子書籍に適用した例について説明する。図39は、この電子書籍を示す斜視図である。図において、電子書籍1000は、電気泳動表示パネル1001、電源スイッチ1002、第1ボタン1003、第2ボタン1004、およびCD−ROMスロット1005を備えている。
次に、電気泳動表示装置を、モバイル型のパーソナルコンピュータに適用した例について説明する。図40は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。図において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、電気泳動表示パネル1206とから構成されている。この電気泳動表示パネル1206の表示画像は、顔料粒子である電気泳動粒子3によって表示されるので、透過型・半透過型の液晶表示装置で必要とされるバックライトが不要である。このため、コンピュータ1200を小型軽量化することができ、しかも、その消費電力を大幅に削減することが可能である。
さらに、電気泳動表示装置を、携帯電話に適用した例について説明する。図41は、この携帯電話の構成を示す斜視図である。図において、携帯電話1300は、複数の操作ボタン1302のほか、受話口1304、送話口1306とともに、電気泳動表示パネル1308を備えるものである。液晶表示装置にあっては偏光板が必要であり、これにより表示画面が暗くなっていたが、電気泳動表示パネル1308は偏光板が不要である。このため、携帯電話1300は明るくて見やすい画面を表示することができる。
Claims (9)
- 第1の電極と第2の電極との間に電気泳動粒子を含有する分散系を有するアクティブマトリックス形式の電気泳動表示装置の駆動方法であって、
表示の切換の際に、前記電気泳動粒子が切換後の表示階調に対応する位置と切換前の表示階調に対応する位置との間を移動するために必要な値の差分階調電圧を、前記第1の電極および前記第2の電極の間に印加し、
前記差分階調電圧を印加した後、前記第1の電極および前記第2の電極の間の電圧を、前記電気泳動粒子が泳動しない電圧とすることを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。 - 請求項1に記載の電気泳動表示装置の駆動方法であって、
前記差分階調電圧の値は、切換後の前記表示の画像データと切換前の前記表示の画像データとの差から得られた差分画像データに基づいて決定されることを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。 - 請求項1または2に記載の電気泳動表示装置の駆動方法であって、
前記差分階調電圧を印加する際には、切換後の前記表示の画像データと切換前の前記表示の画像データとの差の符号に応じて、前記第1の電極に、前記第2の電極の電位より高い電位を与えるか、又は前記第2の電極より低い電位を与えるかを選択することを特徴とする電気泳動表示装置の駆動方法。 - 第1の電極と第2の電極との間に電気泳動粒子を含有する分散系を有するアクティブマトリックス形式の電気泳動表示装置の駆動回路であって、
前記第1の電極に電位を与える第1駆動部と、前記第2の電極に電位を与える第2駆動部とを有し、
前記第1駆動部および前記第2駆動部は、
表示の切換の際に、前記電気泳動粒子が切換後の表示階調に対応する位置と切換前の表示階調に対応する位置との間を移動するために必要な値の差分階調電圧を、前記第1の電極および前記第2の電極の間に印加し、
前記差分階調電圧を印加した後、前記第1の電極および前記第2の電極の間の電圧を、前記電気泳動粒子が泳動しない電圧とすることを特徴とする電気泳動表示装置の駆動回路。 - 第1の電極および第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置された、電気泳動粒子を含有する分散系と、
を有するアクティブマトリックス形式の電気泳動表示装置であって、
表示の切換の際に、前記電気泳動粒子が切換後の表示階調に対応する位置と切換前の表示階調に対応する位置との間を移動するために必要な値の差分階調電圧が、前記第1の電極および前記第2の電極の間に印加され、
前記差分階調電圧が印加された後、前記第1の電極および前記第2の電極の間の電圧が、前記電気泳動粒子が泳動しない電圧とされることを特徴とする電気泳動表示装置。 - 請求項5に記載の電気泳動表示装置であって、
前記差分階調電圧の値は、切換後の前記表示の画像データと切換前の前記表示の画像データとの差から得られた差分画像データに基づいて決定されることを特徴とする電気泳動表示装置。 - 請求項6に記載の電気泳動表示装置であって、
切換後の前記表示の画像データと切換前の前記表示の画像データとの差から前記差分画像データを生成する画像信号処理回路を備え、
前記画像信号処理回路は、
1フィールド遅延された遅延画像データを読み出すメモリと、
前記画像データから前記遅延画像データを減算して前記差分画像データを出力する減算器と、を有し、
前記メモリは、
奇数フィールドで前記画像データの書込動作を行う一方、偶数フィールドで前記画像データの読出動作を行う第1フィールドメモリと、奇数フィールドで前記画像データの読出動作を行う一方、偶数フィールドで前記画像データの書込動作を行う第2フィールドメモリと、
を有することを特徴とする電気泳動表示装置。 - 請求項5に記載の電気泳動表示装置であって、
前記差分階調電圧を印加する際には、切換後の前記表示の画像データと切換前の前記表示の画像データとの差の符号に応じて、前記第1の電極に、前記第2の電極の電位より高い電位を与えるか、又は前記第2の電極より低い電位を与えるかが選択されることを特徴とする電気泳動表示装置。 - 請求項5から8のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置を表示部に備えることを特徴とする電子機器。
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