JP4556691B2 - 排ガス浄化装置 - Google Patents

排ガス浄化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4556691B2
JP4556691B2 JP2005029751A JP2005029751A JP4556691B2 JP 4556691 B2 JP4556691 B2 JP 4556691B2 JP 2005029751 A JP2005029751 A JP 2005029751A JP 2005029751 A JP2005029751 A JP 2005029751A JP 4556691 B2 JP4556691 B2 JP 4556691B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
exhaust gas
discharge
discharge electrode
ground electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005029751A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006214393A (ja
Inventor
秀夫 矢作
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2005029751A priority Critical patent/JP4556691B2/ja
Publication of JP2006214393A publication Critical patent/JP2006214393A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4556691B2 publication Critical patent/JP4556691B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、高電圧の印加により内燃機関の排ガスを処理する排ガス浄化装置に関する。
車両などの内燃機関の排ガスを浄化するための技術として、近年、排ガスの流路中に設置された複数の電極間に高電圧を印加して排ガス中のNOxなどの所定物質を活性化させ、反応を促進してN等の物質に変換させる排ガス浄化装置が提案されている。例えば特許文献1は、平板電極間にハニカム担体触媒を配置して高電圧処理部を構成すると共に、バッテリから供給される直流電圧を高圧電源発生部によって高圧交流電圧に変換し、この高圧交流電圧を高電圧処理部の平板電極間に印加することによってコロナ放電を生じさせ、NOxの反応を促進して排ガスを浄化する排ガス浄化装置を開示している。この排ガス浄化装置はディーゼルエンジンの排気経路中に設置され、エンジンからの排ガスを浄化している。
他方、円筒形の外周電極と、この外周電極の軸線に沿って延びる棒状の中心電極とを有し、両電極間に高電圧を印加して発生させたプラズマを用いて、通過する排ガスを浄化するような、いわば透過型の排ガス浄化装置も提案されている(特許文献2)。このような装置では、通過する排ガス中のHC、CO、NOxなどの物質が分解される。排ガスが繊維フィルタを通過するようないわば濾過型の装置に比して、このような透過型の装置は、排気抵抗による圧力損失が小さいという利点がある。
特許3147193号公報 特開平8−323147号公報
しかし、これら特許文献に記載の技術はいずれも実験的なものであり、実用のための要請、例えば装置の組立性や耐久性が十分には考慮されていない。
そこで本発明の目的は、高電圧の印加により排ガスを処理する排ガス浄化装置において、例えば装置の組立性や耐久性などの実用のための要請を満たしうる新規な手段を提供することにある。
第1の本発明は、放電電極と接地電極とを備え、前記両電極間に高電圧を印加することにより、前記両電極間に供給される排ガスを浄化する排ガス浄化装置において、前記放電電極と前記接地電極とのうち少なくともいずれかは、絶縁性フレームの内部に配置されており、前記絶縁性フレームは、前記放電電極および前記接地電極のうち少なくとも一方の電極を受け入れるギャップを備えており、前記ギャップはその開口部から内部に向かうに従い前記少なくとも一方の電極の厚さ方向と同方向の寸法が小さくなるようにされており、前記少なくとも一方の電極の基部には、当該少なくとも一方の電極の厚さ方向に突出したスペーサが設けられ、該スペーサにより、前記少なくとも一方の電極が、前記ギャップの内部で、前記少なくとも一方の電極の厚さ方向の移動を抑制されることを特徴とする排ガス浄化装置である。
第1の本発明では、電極の基部に設けられたスペーサにより、ギャップの内部における当該電極の厚さ方向の移動が抑制されるので、当該電極と他の電極との間の距離が安定することにより、放電を安定化できる。
第2の本発明は、複数の平板状の前記放電電極と、複数の平板状の前記接地電極とが、交互に且つ互いに並行して配置されており前記複数の放電電極と前記複数の接地電極とが、ほぼ円筒形の絶縁性フレームの内部に、当該絶縁性フレームの軸方向と同方向に延在して配置されており、且つ前記放電電極は、前記排ガスの流れ方向に直交する断面において、その幅が、当該放電電極に隣接する前記接地電極の幅と等しいか、あるいは小とされていることを特徴とする排ガス浄化装置である。
の本発明では、複数の放電電極と複数の接地電極とが、円筒形の絶縁性フレームの内部に、当該絶縁性フレームの軸方向と同方向に延在して配置されているので、絶縁性フレームを覆うケースを円筒形とすることができ、これによって、直方体状のケースを用いる場合に比して高い剛性を得ることができる。また、平板状の放電電極と接地電極とを用いる場合、放電電極が接地電極より面積が大きいと、陰極となる接地電極の端部が劣化し易く、接地電極を絶縁層(バリア層)で被覆した場合には、接地電極の端部を覆うバリア層の部分が劣化し易い。これに対して第1の本発明では、排ガスの流れ方向に直交する断面における放電電極の幅が、放電電極に隣接する接地電極の幅と等しいか、あるいは小とされているので、接地電極またはこれを覆うバリア層の端部の劣化を抑制できる。
の本発明は、前記絶縁性フレームが、導電性ケースの内部に収容されており、前記放電電極に給電するための給電経路が、前記導電性ケースを貫通しており、前記給電経路と前記導電性ケースとの境界部には、前記給電経路と前記導電性ケースとの間を絶縁するための絶縁部材が設けられており、前記導電性ケースの内面には外方に向かう凹部が設けられ、前記絶縁部材と前記導電性ケースとの固定点が、前記凹部内に設けられていることを特徴とする排ガス浄化装置である。
の本発明では、導電性ケースの内面に、外方に向かう凹部が設けられ、絶縁部材と導電性ケースとの固定点が、凹部内に設けられているので、導電性ケース内の排ガスの流れから絶縁部材の少なくとも一部が退避させられることにより、絶縁部材の劣化を抑制できる。
の本発明は、前記放電電極および前記接地電極のうち少なくとも一方の電極の排ガスの流れ方向における前端部の断面形状が、矩形断面に比して流体抵抗の低い形状にされていることを特徴とする排ガス浄化装置である。
の本発明では、電極の排ガスの流れ方向における前端部の断面形状が、矩形断面に比して流体抵抗の低い形状にされているので、排気抵抗を抑制できる。
の本発明は、前記放電電極および前記接地電極のうち少なくとも一方の電極の表面に、凹凸が設けられていることを特徴とする排ガス浄化装置である。
の本発明では、電極の表面に設けられている凹凸により、放電を促進できる。
第6の本発明は、前記絶縁性フレームは、その内部に平板部を備え、当該平板部は前記放電電極および前記接地電極のうち少なくとも一方の電極の一側面と当接するための接合面を有し、前記絶縁性フレームは更に、前記平板部に向けて突出する突起を有し、該突起と前記接合面との間に前記少なくとも一方の電極の縁部が保持されることを特徴とする排ガス浄化装置である。
第6の本発明では、絶縁性フレームに備えられた接合面と突起との間に、電極の縁部が保持されるので、これによって電極の移動が抑制され、他の電極との間の距離が安定することにより、放電を安定化できる。
第7の本発明は、前記絶縁性フレームの内面には、相対向する複数対の溝が設けられており、前記放電電極および前記接地電極のうち少なくとも一方の電極は一対の平板状の絶縁体によって挟まれて電極組立体とされており、前記電極組立体の各側縁部を前記溝に嵌合することで前記電極組立体が前記絶縁性フレームに固定されることを特徴とする排ガス浄化装置である。
第7の本発明では、電極組立体の各側縁部を、絶縁性フレームの内面に設けられた複数対の溝に嵌合することで電極組立体が絶縁性フレームに固定されるので、装置の組立を容易化することができる。
本発明の実施形態につき、以下に図面に従って説明する。図1において、本発明の実施形態の排ガス浄化装置1は、車両に適用されるものであり、ほぼ円筒形のケース10と、このケース10内に設置されたリアクタ20およびハニカムフィルタ30を主部材として構成されている。
ケース10は、金属等の耐熱導電性材料により概ね円筒形に形成されている。ケース10内には、図示しない内燃機関からの排ガスが、その軸方向、すなわち図2中矢印A方向に導入される。
図2に示されるように、リアクタ20は、プラズマリアクタまたはコロナリアクタであって、ほぼ円筒形の絶縁性フレーム21の内部に、複数の放電電極22と、複数の接地電極23とを有する。絶縁性フレーム21は、アルミナまたはセラミックス等の電気絶縁材料からなり、円筒部21aと、複数の平板部21bとを有する。絶縁性フレーム21の外周面は、可撓性を有するアルミナマット27を介して、ケース10に保持されている。
複数の平板部21bのうち図2中上から奇数番目の平板部21bには、放電電極22が固定されている。放電電極22は、導体からなる平板を2箇所で直角に同方向に屈曲してなり、側面視において門形またはU字型の断面形状を有する。放電電極22の上流側(図2における左側)の端部は、ピン24を介して、集合板25に一体的に固定されている。
他方、複数の平板部21bのうち偶数番目の平板部21bには、接地電極23が固定されている。接地電極23は、導体からなる平板であり、絶縁性フレーム21の平板部21bに設けられたスリットに下流側から挿入されることで固定されている。接地電極23の下流側(図2における右側)の端部は、その両側縁に設けられた舌片23aにおいて、導体からなる集合筒26に一体的に固定されている。集合筒26の外周面は、ケース10に固定されており、これによって、全ての接地電極23とケース10との間が導通されている。
図3に示されるように、放電電極22は、排ガスの流れ方向に直交する断面において、その幅が、当該放電電極22に上下方向に隣接する接地電極23(すなわち、当該放電電極22と排ガス流路を挟んで対向する接地電極23)の幅よりも小さいか、あるいは当該接地電極23の幅と等しくされている。
再び図2において、ケース10の上流側の端部に形成されたテーパ部10aには、外方に向かう概ね円錐台形の凹部10bが設けられており、凹部10bの底部には、給電プラグ40が固定されている。給電プラグ40は、ケース10の外部に設置される高圧電源(不図示)からの電力を、放電電極22に給電するために用いられる。給電プラグ40は、碍子40aと、この碍子40aの軸心を貫通するプラグ電極40bとを有する。碍子40aは、放電電極22への給電経路とケース10との間を絶縁するための絶縁部材である。碍子40aの外周には、いわゆるコルゲーション状の凹凸が設けられており、この凹凸によって、沿面距離が延長され沿面放電の抑制が図られている。
プラグ電極40bの先端(図2における上側の端部)と、集合板25とは、L字形の連結板40cによって連結されている。プラグ電極40b、連結板40c、ピン24および集合板25により、ケース10の外部に設置される電源からの電力を放電電極22に給電するための給電経路が構成される。
図4に示されるように、ハニカムフィルタ30は、多孔質の隔壁11により仕切られた多数のセルすなわち排ガス通路12を備えており、排ガス通路12はいずれも排ガスの流入方向(図4中A方向)に平行である。排ガス通路12の上流側の一部の開口部、および上流側の開口部が開放されている排ガス通路12の下流側の開口部が、詰栓13によって閉塞されている。ハニカムフィルタ30の外周面は、アルミナマット15を介して、ケース10に保持されている。
ハニカムフィルタ30は多孔質のセラミックス材料からなり、具体的にはコーディエライトやSiC(炭化珪素)等を用いるのが好適である。ハニカムフィルタ30の排ガス通路を除く基材部(壁部)の気孔率は60〜80%とし、平均細孔径を20ないし60μmとする。なお、ハニカムフィルタ30としては、詰栓13を有せずにPM(particulate matter;粒子状物質)を静電気力によって吸着するものなど、他の様々な構造のものを用いることができる。
ハニカムフィルタ30の隔壁11には、触媒物質として、例えばLi=3mol/L、Pt=5g/L、コート材をAlとするNOx吸蔵還元触媒(NSR;NOx Storage Reduction catalysis)がコーティングされている。NOx吸蔵還元触媒のコート量は、例えば300g/Lとする。なお、隔壁11には、選択還元触媒など他の様々な種類の物質を担持させることができ、また触媒等を担持させなくてもよい。
以上のとおり構成された本実施形態では、動作の際には、ケース10は電気的に接地され、他方、プラグ電極40bには、ケース10の外部に設置される高圧電源からの直流パルス電圧が加えられる。この状態において、ケース10内に内燃機関からの排ガスが導入されると、接地電極23と放電電極22との間のコロナ放電などの放電によって排ガス中のNOxなどの所定物質が活性化され、反応が促進されてN等の物質に変換させられる。また、供給される排ガス中のPMが、放電電極22からの放電により帯電され、放電電極22とケース10との間における電界との相互作用によって、ハニカムフィルタ30に吸着され、高電圧の印加に伴って発生する活性ガスにより、燃焼ないし酸化が促進されることになる。さらに、ハニカムフィルタ30では触媒物質によって排ガス中のNOxの分解が促進される。
ここで、本実施形態では、複数の放電電極22と複数の接地電極23とが、円筒形の絶縁性フレーム21の内部に、当該絶縁性フレーム21の軸方向と同方向に延在して配置されているので、絶縁性フレーム21を覆うケース10を円筒形とすることができ、これによって、直方体状のケースを用いる場合に比して高い剛性を得ることができる。また、平板状の放電電極と接地電極とを用いる場合、放電電極が接地電極より面積が大きいと、陰極となる接地電極の端部が劣化し易く、接地電極を絶縁層(バリア層)で被覆した場合には、接地電極の端部を覆うバリア層の部分が劣化し易い。これに対して本実施形態では、放電電極22が互いに異なる横幅の2枚の平板の組合せから構成され、排ガスの流れ方向に直交する断面における放電電極22の幅が、当該放電電極22に隣接する接地電極23の幅と等しいか、あるいは小とされているので、接地電極23またはこれを覆うバリア層(平板部21b)の端部の劣化を抑制できる。
また、本実施形態では、ケース10の内面に、外方に向かう凹部10bが設けられ、絶縁部材である碍子40aとケース10との固定点が、凹部10b内に設けられているので、ケース10内の排ガスの流れから碍子40aの少なくとも一部が退避させられることにより、碍子40aの劣化を抑制できる。なお、この凹部10bに係るケース10の構造は、放電電極や接地電極の構造にかかわりなく採用することができる。
また、本実施形態では、複数の接地電極23をそれらの下流側の端部で一体的に結合し、絶縁性フレーム21の平板部21bに設けられたスリットに、下流側から上流側に向けて、複数の接地電極23を挿入する構造としたので、組み立てを容易化できる。しかしながら、本発明では、複数の接地電極23を絶縁性フレーム21に固定するための構造として、他の構造を採用することもできる。例えば、図5に示されるように、絶縁性フレーム71の周面から平板部71bにかけて設けられたスリットに、複数の接地電極73を絶縁性フレーム71の外周面側から挿入して固定する構造を採用してもよい。なお、図5の変形例では、例えば上記実施形態におけるものと同様の放電電極を用いるが、図5では放電電極の図示を省略している。この場合には、複数の接地電極73を、絶縁性フレーム71の外周面の一部に合致する形状の固定板76に一体的に固定してもよく、これによって組立を容易化できる。なお、このような接地電極73および絶縁性フレーム71の構造は、放電電極の幅や構造にかかわりなく採用することができる。
また、上記実施形態では、その作用面となる2つの平板部が互いに異なる寸法となるようにしたが、このような構成に代えて、図6に示されるように、放電電極82を、平面視して矩形の平板を2箇所で直角に屈曲した形状とし、その作用面となる2つの平板部が互いに等しい寸法となるようにしてもよい。この場合にも、上記実施形態と同様に、排ガスの流れ方向に直交する断面における放電電極82の幅を、当該放電電極82の一方の側に隣接する接地電極83の幅と等しいかあるいは小さくできるので、接地電極83またはこれを覆うバリア層(平板部81b)の端部の劣化を抑制できる。
また、上記実施形態では、放電電極22の前端部が、門形またはU字型の断面形状を有することとしたが、このような構成に代えて、図7に示されるように、放電電極92の前端部の断面形状が、矩形断面に比して流体抵抗の低い形状にされていることとしてもよい。この場合には、放電電極92の先端部の断面形状は尖端状のほか、弧状、流線型ないしティアドロップ形状など、矩形断面に比して流体抵抗の低い各種の形状を選択でき、これによって排気抵抗を抑制できる。さらに、図8に示されるように、放電電極92に被覆されていない平板部91bの前端部の断面形状を、矩形断面に比して流体抵抗の低い形状としてもよい。さらに、図9に示されるように、全ての平板部101bの前端部の断面形状を、矩形断面に比して流体抵抗の低い形状とし、且つ、放電電極92の前端部の内面が平板部101bに密接するようしてもよい。この場合には、放電電極92と平板部101bとの間に空隙が生じないため、平板部101bの前端部における沿面放電が抑制され、消費電力を抑制できるという利点がある。なお、このような放電電極の構造は、放電電極の幅にかかわりなく採用することができる。
また、上記実施形態では、放電電極22の主要な作用面を平板状としたが、このような構成に代えて、図10に示されるように、放電電極112の主要な作用面に凹凸を設けてもよい。この凹凸は、図11に示されるように、頂点112aを有する正四角錐が平面的に連続するような形状とするのが好適であり、この場合において、互いに隣接する頂点112a間の距離すなわちピッチp1は、例えば3〜5mmとすれば特に好適な放電が行われる。さらに、図12に示される放電電極122のように、凹凸の頂点122a,122bが放電電極122の両面に交互に現れるようにしても良い。この場合のピッチp2は、例えば3〜5mmとすれば特に好適な放電が行われる。このような構成は、放電電極122の両方の面において接地電極への放電を行わせるような装置において特に好適である。なお、ピッチp1,p2の大きさは、供給される電圧が15〜30kV程度の場合に好適であるが、電極間距離や供給される電圧の値などに依存して変更されうる。また、このような放電電極の構造は、放電電極の幅にかかわりなく採用することができる。
また、上記実施形態では、接地電極23を絶縁性フレーム21のスリットに挿入することとしたが、このスリットは、より詳細には、図14に示されるように、絶縁性フレーム21をその製造の際に型からの取り出しを容易化するために、開口部から底部に向かうに従い断面積が狭くなる形状、すなわち抜き勾配(draft angle)にするのが好適である(なお図14ないし図16は、理解の容易のために勾配を誇張している。)。しかしながら、このような構造では、スリット28の中における接地電極23の位置、とくに接地電極23の厚さ方向の位置が安定しないため、当該接地電極23と放電電極22との間の距離に偏りが生じ、これによって、接地電極23における放電の生ずる位置が偏るおそれがある。このため、図15に示すように、接地電極23の基部に、当該放電電極23の厚さ方向に突出したスペーサ23sを設け、該スペーサ23sにより、放電電極23が、スリット28の内部で、放電電極23の厚さ方向の移動が抑制されるようにするのが好適である。この場合のスペーサ23sは、スリット28の上下の壁面に同時に接していても、そうでなくてもよい。この構成によれば、接地電極23の厚さ方向の移動が抑制されるので、当該接地電極23と他の電極とくに放電電極22との間の距離が安定または均一化することにより、放電を安定化できる。なお、このようなスペーサは、放電電極をスリットその他のギャップに挿入する構造をもつ装置においては、放電電極に適用することができる。また、このような接地電極や放電電極の構造は、放電電極や接地電極の幅にかかわりなく採用することができる。
また、図14に示されるような抜き勾配のスリット28を有する構造では、接地電極23とスリット28との間に空隙があるため、スリット28の上下の壁面において沿面放電が生じるおそれがある。そこで、これを抑制するために、スリット28の抜き勾配に合致するようなテーパを接地電極に付与しても良い。すなわち、図16に示されるように、接地電極133は、スリット28の抜き勾配に合致するようなテーパを有し、スリット28の上下の壁面に密接する。このような構成によれば、スリット28の上下の壁面における沿面放電を抑制でき、消費電力を抑制できる。
また、上記実施形態では、放電電極22が絶縁性フレーム21の平板部21bにはめ込まれることで固定されるが、この構造では、放電電極22が平板部21bの表面から離れた姿勢をとる場合がある。そこで、これを抑制するために、図17に示されるように、放電電極22の一側面と当接するための平板部131bの接合面131aに向けて突出する突起131cを、絶縁性フレーム131に設けることができる。この突起131aと、接合面131aとの間に、放電電極22の縁部が保持される。したがって、この態様では、絶縁性フレーム131に備えられた接合面131aと突起131cとによる放電電極22の保持によって、放電電極22の移動が抑制され、他の電極との間の距離が安定または均一化することにより、放電を安定化できる。なお、このような保持構造は、放電電極22の両方の縁部の保持に適用することができ、また、接地電極が排ガスに接するような構造では、接地電極の保持のために適用することもできる。また、このような放電電極および接地電極の構造は、放電電極および接地電極の幅にかかわりなく採用することができる。
また、放電電極の移動を規制するための手段の他の一例として、図18および図19に示されるように、放電電極142を、絶縁性フレームの平板部141の形状に沿って変形することで、放電電極142を平板部141にカシメ留めしてもよい。この場合にはまた、放電電極142の上流側の端部を、折れ線142aで屈曲して、尖端状など、矩形断面に比して流体抵抗の低い形状としてもよい。さらに、放電電極142の上流側の端部の一部には、外部からの電気的接続のための平板状のタブ142bを設けてもよい。なお、このような放電電極の構造は、放電電極の幅にかかわりなく採用することができる。
また、上記実施形態における絶縁性フレーム21の構造は一例にすぎず、他の構造としてもよい。例えば、図20および図21に示されるように、絶縁性フレーム151の内面に、相対向する複数対の溝151a,151bを設け、放電電極152の各側縁部を溝151aに、また接地電極153を含む接地電極組立体163の各側縁部を溝151aに、それぞれ嵌合することで、放電電極152および接地電極組立体163を絶縁性フレーム151に保持させることができる。図21に示されるように、絶縁性フレーム151の上流側および下流側の端部には、それぞれ、絶縁性フレーム151と外形および内径の等しいリング154を固定し、これによってリアクタ160が組み立てられる。図22に示されるように、接地電極153は、それぞれ一対の絶縁性の平板163aによって挟まれて、接地電極組立体163とされる。なお、複数の放電電極152を互いに電気的に相互接続するための構造、複数の接地電極153を互いに電気的に相互接続するための構造、および放電電極152を電源に、また接地電極をアース点にそれぞれ接続するための構造を適宜に設けることができる。このような構成によれば、接地電極組立体163の各側縁部を、絶縁性フレーム151の内面に設けられた複数対の溝151a,151bに嵌合することで接地電極組立体163が絶縁性フレーム151に固定されるので、装置の組立を容易化することができる。また、この変形例では各放電電極152が剛体からなる一枚の板状であるため、部品点数の増加を抑制できる。なお、放電電極を一対の絶縁性の平板で挟むことで放電電極組立体としてもよい。また、このような絶縁性フレームの構造は、放電電極および接地電極の幅にかかわりなく採用することができる。
なお、上記実施形態および各変形例では、本発明をある程度の具体性をもって説明したが、本発明については、特許請求の範囲に記載された発明の精神や範囲から離れることなしに、さまざまな改変や変更が可能であることは理解されなければならない。すなわち、本発明は特許請求の範囲およびその等価物の範囲および趣旨に含まれる修正および変更を包含するものである。
本発明の実施形態に係る排ガス浄化装置の概略を示す側面図である。 本発明の実施形態に係る排ガス浄化装置の要部を示す側面図である。 リアクタを概略的に示す正面図である。 ハニカムフィルタの要部を示す側面図である。 リアクタの変形例を概略的に示す断面図である。 リアクタの他の変形例を概略的に示す正面図である。 放電電極の変形例を概略的に示す側面図である。 放電電極および平板部の変形例を概略的に示す側面図である。 放電電極および平板部の他の変形例を概略的に示す側面図である。 放電電極の他の変形例の要部を示す側面図である。 図10の放電電極の平面図である。 放電電極の他の変形例の要部を示す図である。 図12の放電電極の平面図である。 接地電極の変形例を概略的に示す側面図である。 図14の接地電極の他の変形例を概略的に示す側面図である。 接地電極の他の変形例を概略的に示す側面図である。 導電性フレームの変形例の要部を概略的に示す正面図である。 放電電極の更なる変形例を概略的に示す側面図である。 図18の放電電極の平面図である。 導電性フレームおよび放電電極の他の変形例を概略的に示す正面図である。 図20の導電性フレームおよび放電電極の側面図である。 図20および図21の装置における接地電極組立体の分解斜視図である。
符号の説明
1 排ガス浄化装置
10 ケース
10b 凹部
20 リアクタ
21,131 絶縁性フレーム
21b,131b 平板部
22,82,92,112,122,142,152 放電電極
23,73,83,93,133,153 接地電極
23s スペーサ
30 ハニカムフィルタ
40a 碍子(絶縁部材)
131a 接合面
131c 突起
151a,151b 溝
163 接地電極組立体

Claims (7)

  1. 放電電極と接地電極とを備え、前記両電極間に高電圧を印加することにより、前記両電極間に供給される排ガスを浄化する排ガス浄化装置において、
    前記放電電極と前記接地電極とのうち少なくともいずれかは、絶縁性フレームの内部に配置されており、
    前記絶縁性フレームは、前記放電電極および前記接地電極のうち少なくとも一方の電極を受け入れるギャップを備えており、前記ギャップはその開口部から内部に向かうに従い前記少なくとも一方の電極の厚さ方向と同方向の寸法が小さくなるようにされており、前記少なくとも一方の電極の基部には、当該少なくとも一方の電極の厚さ方向に突出したスペーサが設けられ、該スペーサにより、前記少なくとも一方の電極が、前記ギャップの内部で、前記少なくとも一方の電極の厚さ方向の移動を抑制されることを特徴とする排ガス浄化装置。
  2. 請求項1に記載の排ガス浄化装置であって、
    複数の平板状の前記放電電極と、複数の平板状の前記接地電極とが、交互に且つ互いに並行して配置されており
    前記複数の放電電極と前記複数の接地電極とが、ほぼ円筒形の絶縁性フレームの内部に、当該絶縁性フレームの軸方向と同方向に延在して配置されており、且つ前記放電電極は、前記排ガスの流れ方向に直交する断面において、その幅が、当該放電電極に隣接する前記接地電極の幅と等しいか、あるいは小とされていることを特徴とする排ガス浄化装置。
  3. 請求項1または2に記載の排ガス浄化装置であって、
    前記絶縁性フレームが、導電性ケースの内部に収容されており、
    前記放電電極に給電するための給電経路が、前記導電性ケースを貫通しており、
    前記給電経路と前記導電性ケースとの境界部には、前記給電経路と前記導電性ケースとの間を絶縁するための絶縁部材が設けられており、
    前記導電性ケースの内面には外方に向かう凹部が設けられ、前記絶縁部材と前記導電性ケースとの固定点が、前記凹部内に設けられていることを特徴とする排ガス浄化装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の排ガス浄化装置であって、
    前記放電電極および前記接地電極のうち少なくとも一方の電極の排ガスの流れ方向における前端部の断面形状が、矩形断面に比して流体抵抗の低い形状にされていることを特徴とする排ガス浄化装置。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載の排ガス浄化装置であって、
    前記放電電極および前記接地電極のうち少なくとも一方の電極の表面に、凹凸が設けられていることを特徴とする排ガス浄化装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の排ガス浄化装置であって、
    前記絶縁性フレームは、その内部に平板部を備え、当該平板部は前記放電電極および前記接地電極のうち少なくとも一方の電極の一側面と当接するための接合面を有し、前記絶縁性フレームは更に、前記平板部に向けて突出する突起を有し、該突起と前記接合面との間に前記少なくとも一方の電極の縁部が保持されることを特徴とする排ガス浄化装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の排ガス浄化装置であって、
    前記絶縁性フレームの内面には、相対向する複数対の溝が設けられており、
    前記放電電極および前記接地電極のうち少なくとも一方の電極は一対の平板状の絶縁体によって挟まれて電極組立体とされており、
    前記電極組立体の各側縁部を前記溝に嵌合することで前記電極組立体が前記絶縁性フレームに固定されることを特徴とする排ガス浄化装置。
JP2005029751A 2005-02-04 2005-02-04 排ガス浄化装置 Expired - Fee Related JP4556691B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005029751A JP4556691B2 (ja) 2005-02-04 2005-02-04 排ガス浄化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005029751A JP4556691B2 (ja) 2005-02-04 2005-02-04 排ガス浄化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006214393A JP2006214393A (ja) 2006-08-17
JP4556691B2 true JP4556691B2 (ja) 2010-10-06

Family

ID=36977812

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005029751A Expired - Fee Related JP4556691B2 (ja) 2005-02-04 2005-02-04 排ガス浄化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4556691B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4896629B2 (ja) * 2006-08-25 2012-03-14 日本碍子株式会社 排気ガス処理装置
JP2011052544A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Ngk Insulators Ltd 排気ガス処理装置
JP2011069268A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Ngk Insulators Ltd 排気ガス処理装置
JP6244982B2 (ja) * 2014-02-28 2017-12-13 株式会社デンソー ガス改質装置および還元剤添加装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000015137A (ja) * 1998-07-03 2000-01-18 Watanabe Seisakusho:Kk 電気集塵器用電極ユニット
JP2003275541A (ja) * 2002-03-20 2003-09-30 Denso Corp プラズマ装置およびその制御方法
JP2004270530A (ja) * 2003-03-07 2004-09-30 Kanematsu Corp ガス処理装置の電気絶縁構造

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02115024A (ja) * 1988-10-25 1990-04-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 脱亜酸化窒素装置
JPH04197418A (ja) * 1990-11-28 1992-07-17 Senichi Masuda ガス浄化装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000015137A (ja) * 1998-07-03 2000-01-18 Watanabe Seisakusho:Kk 電気集塵器用電極ユニット
JP2003275541A (ja) * 2002-03-20 2003-09-30 Denso Corp プラズマ装置およびその制御方法
JP2004270530A (ja) * 2003-03-07 2004-09-30 Kanematsu Corp ガス処理装置の電気絶縁構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006214393A (ja) 2006-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7510600B2 (en) Gas purifying apparatus
JP5572156B2 (ja) 粒子状物質燃焼装置及び方法
EP3282105A1 (en) Ceramic honeycomb structural body and electrically heated catalyst
JP4556691B2 (ja) 排ガス浄化装置
JP4292511B2 (ja) 排ガス浄化装置
EP1058577B1 (en) A component for gas treatment
EP3318735B1 (en) Plasma generating electrode, electrode panel, and plasma reactor
JP4522854B2 (ja) プラズマ炭素微粒子フィルタ
JP2005240634A (ja) 排ガス浄化プラズマリアクター
JP6712507B2 (ja) プラズマリアクタ
JP2006026483A (ja) 排ガス浄化装置
JP2006214392A (ja) 排ガス浄化装置
JP2018003605A (ja) プラズマリアクタ
JP2005307831A (ja) 排ガス浄化装置
JP2005123034A (ja) プラズマ発生電極及びプラズマ反応器
JP5379656B2 (ja) 排気浄化装置
JP4258296B2 (ja) プラズマリアクター
JP4254621B2 (ja) 排ガス浄化装置
JP7307015B2 (ja) 排気ガス浄化用プラズマリアクタ
JP6795735B2 (ja) プラズマリアクタ
JP2019060316A (ja) プラズマリアクター
JP2000265822A (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2007056699A (ja) 放電リアクター
JP4505802B2 (ja) 排ガス浄化装置
JP4470164B2 (ja) 排ガス浄化装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100629

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100712

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees