JP4555153B2 - 電解コンデンサの駆動用電解液および電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、電解コンデンサの駆動用電解液(以下、単に電解液と称す)、および電解コンデンサの改良に関するものであり、特にはんだフロー/リフローでのアルミニウム電解コンデンサの耐熱性を改善する電解液に関するものである。
従来、低圧用アルミニウム電解コンデンサでは、γ−ブチロラクトンを主溶媒とし、フタル酸トリエチルアミンなどのフタル酸の三級アミン塩やフタル酸テトラエチルイミダゾリニウムなどのイミダゾリニウム塩を主溶質として配合された電解液が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−255731号公報
近年、地球環境保全対策の一環としてはんだの鉛フリー化が進められている。鉛フリーはんだは従来の鉛入りはんだに比べ融点が高いため、鉛フリーはんだを用いる場合には、フロー/リフローの温度を鉛入りはんだを用いた場合より高く設定する必要がある。このため、鉛フリーはんだを用いたフロー/リフロー工程にし、アルミニウム電解コンデンサを基板実装したとき、その熱により電解液の蒸気圧が上昇し、アルミニウム電解コンデンサの内圧が上昇する。その結果、封口部や圧力弁に大きな圧力が加わって封口部や圧力弁が外側に膨らむことがあり、このような膨らみは、製品の高さ寸法を増大させるという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、鉛フリーはんだの使用などに起因してフロー/リフローの温度を高く設定した場合においても高さ寸法が変化することが回避可能なアルミニウム電解コンデンサの駆動用電解液およびアルミニウム電解コンデンサを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るアルミニウム電解コンデンサでは、γ−ブチロラクトンを主溶媒とし、少なくとも、有機カルボン酸またはその塩と、以下の化学式で示されるトリチオカルボン酸ビス(カルボキシメチル)エステル(TrithiocarbonicAcidBis(carboxymethyl)Ester)とが配合された電解液が用いられていることを特徴とする。
Figure 0004555153
本発明において、上記トリチオカルボン酸ビス(カルボキシメチル)エステルの配合量が電解液全体に対して5.0〜10.0wt%であることが好ましい。配合量が5.0wt%未満では、耐熱試験やフロー/リフローに起因する高さ寸法の変化を抑制する効果が小さい。これに対して、配合量が10.0wt%を超える場合は、高温負荷試験後におけるtanδの絶対値が大きい傾向がある。
本発明において、前記有機カルボン酸としては、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸等を例示することができる。
また、前記有機カルボン酸の塩としては、アンモニウム塩の他、メチルアミン、エチルアミン、t−ブチルアミン等の一級アミン塩、ジメチルアミン、エチルメチルアミン、ジエチルアミン等の二級アミン塩、トリメチルアミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエチルアミン等の三級アミン塩、テトラメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩等を例示することができる。
γ−ブチロラクトンを主溶媒とし、トリチオカルボン酸ビス(カルボキシメチル)エステルを配合した本発明による電解液は、従来の電解液に比べ蒸気圧が低い。このため、鉛フリーはんだを使用するためにフロー/リフローの温度設定を高めた場合でも、アルミニウム電解コンデンサの内部圧力の上昇を抑制でき、アルミニウム電解コンデンサの高さ寸法の増大を抑えることができる。
本発明を実施例に基づき、より具体的に説明する。まず、表1に示す組成で電解液を調合した後、φ8×11.5mmL、定格50V/100μFのアルミニウム電解コンデンサを各20個作製した。次に、鉛フリーはんだを使用したフロー/リフローでの耐熱性を評価するために、実施例と従来例の製品各10個を280℃の恒温槽中に2分間放置(耐熱試験)した後、室温で放冷し、耐熱試験前後における製品高さの変化率を調査した。その結果を表1に示す。
また、残りの各10個については、tanδの初期値を計測した後、105℃の恒温槽中で定格電圧を2000時間印加し、しかる後にtanδを測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0004555153
表1に示すように、トリチオカルボン酸ビス(カルボキシメチル)エステルを添加しない従来例1、2に係るアルミニウム電解コンデンサは、耐熱試験によって8〜10%の高さ寸法が増大した。これに対して、トリチオカルボン酸ビス(カルボキシメチル)エステルを配合した実施例1〜6に係るアルミニウム電解コンデンサは、耐熱試験後の製品高さの変化率が、従来例より著しく小さい。
ここで、トリチオカルボン酸ビス(カルボキシメチル)エステルの配合量は、電解液全体に対して5.0〜10.0wt%の範囲が好ましい。配合量が5.0wt%未満では、耐熱試験での高さ寸法変化を抑制する効果が少ない。これに対して、配合量が10.0wt%を超える場合は、高温負荷試験での2000時間後におけるtanδの絶対値が大きい傾向にあり、低インピーダンス特性が求められるアルミニウム電解コンデンサの用途には不向きとなる。
なお、上記実施例では、有機カルボン酸またはその塩として、フタル酸の三級アミン塩、フタル酸のイミダゾリニウム塩を用いたが、先に例示した他の有機カルボン酸またその塩を用いた場合でも、トリチオカルボン酸ビス(カルボキシメチル)エステルを配合すれば耐熱性を向上することができる。
また、副溶媒として、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックアミド等のアミド類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、イソブチレンカーボネート等の炭酸類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド等のオキシド類、エーテル類、ケトン類、エステル類、スルホラン、スルホラン誘導体、水等の公知の溶媒を混合することができる。
さらに、特性改善のため、その他の溶質として、リン酸化合物、ホウ酸化合物、多価アルコール類、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールのランダム共重合体およびブロック共重合体に代表される高分子化合物、ニトロ化合物等の公知の溶質を溶解することができる。

Claims (3)

  1. γ−ブチロラクトンを主溶媒とし、少なくとも、有機カルボン酸またはその塩と、以下の化学式で示されるトリチオカルボン酸ビス(カルボキシメチル)エステルとが配合されていることを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。
    Figure 0004555153
  2. 請求項1記載のトリチオカルボン酸ビス(カルボキシメチル)エステルの配合量が電解液全体に対して5.0〜10.0wt%であることを特徴とする電解コンデンサの駆動用電解液。
  3. 請求項1または請求項2記載の駆動用電解液を用いたことを特徴とする電解コンデンサ。
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