JP4553808B2 - 折損電柱の仮復旧装置および折損電柱の仮復旧方法 - Google Patents

折損電柱の仮復旧装置および折損電柱の仮復旧方法 Download PDF

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Description

本発明は、電柱が車輌などに追突され、根元付近である地際で折損し、折損電柱の地上部が地中部から位置ずれした場合に、折損電柱の地上部を地中部に立てられた支柱に応急措置として括り付けるための折損電柱の仮復旧装置および折損電柱の仮復旧方法に関する。
配電線などを架設している電柱は、鉄筋コンクリート製であると、中空孔が成形された筒状体であり、下側の6分の1ほどが地中に埋められている。このような電柱の地際に車輌などが衝突すると、図14に示すように、地際のコンクリートが損壊し、鉄筋1が曲がり、折損電柱の地上部2が損壊することなく配電線に掛止した状態で位置ずれすることがある。このような場合、折損電柱の地中部3に支柱4が立てられ、この支柱4に地上部2が括り付けられることにより、仮復旧されることがある。支柱4は、地中部3の中空孔内に挿入されることによって立てられる。
なお、地上部を迅速、的確に仮支持することができるようにした折損電柱仮支持工法および仮支柱が特許文献1に開示されている。この折損電柱仮支持工法は、管体を使用するが、管体の下部が折損電柱の地中部の中空孔内に挿入される埋込み部とされ、管体の上部が折損電柱の地上部を沿わせる電柱支持部とされる。
特開平6−323040号公報
特許文献1に開示された折損電柱仮支持工法および仮支柱は、折損電柱の地上部を地中部に近づけた後に実施される。折損電柱の地上部を地中部に近づけるには、特許文献1にも開示されているように、クレーン車が使用される。
しかし、折損電柱を仮復旧する工事事業者は、クレーン車を所有していないことが多く、クレーン車を手配しなければならず、配車されるまでに長時間要することがある。さらに、クレーン車を操作するには、免許が必要であり、作業者が限られるという不具合もある。
そこで、本発明は、折損電柱の地上部を地中部に容易に近づけることができるようにした折損電柱の仮復旧装置および折損電柱の仮復旧方法を提供することを課題とする。
本発明に係る折損電柱の仮復旧装置は、折損電柱の地上部を挟む間隔で対向する一対のジャッキが備えられている折損電柱の仮復旧装置であって、前記ジャッキには、ベースと、該ベースに取り付けられ、ジャッキ作用により傾斜姿勢と水平姿勢との間で姿勢変更するアームと、該アームに回転自在に取り付けられ、折損電柱の地上部を支持するクランパとが備えられていることを特徴としている。
この折損電柱の仮復旧装置によれば、一対のジャッキを使用して、位置ずれした折損電柱の地上部を持ち上げるため、クレーン車などを使用しなくても、この折損電柱の地上部を地中部の方へ容易に移動させることができる。すなわち、折損電柱の地上部は、地中部から離隔し、配電線に掛止して立った状態となっていても、地上部を挟む間隔で対向する一対のジャッキに備えられたクランパに支持され、ジャッキ作用によって姿勢変更するアームが傾斜姿勢となることによって持ち上げられる。
そして、持ち上げられた折損電柱の地上部は、アームが水平姿勢となることにより、地面の方へ降ろされる。この折損電柱の地上部は、例えばジャッキを地中部の方へ移動させる場合、クランパに支持されながら折損電柱の地中部に立てられた支柱の方へ移動する。
折損電柱の地上部は、クランパがアームに回転自在に取り付けられていることから、支柱に沿った向きに修正することが可能である。したがって、支柱が鉛直姿勢で立てられているときは、地上部も鉛直姿勢とされ、支柱が若干傾斜しているときは、地上部も支柱に沿うように若干傾斜する。この折損電柱の地上部が支柱に括り付けられることによって、地上部が地中部と連続し、仮復旧される。
また、前記本発明に係る折損電柱の仮復旧装置において、折損電柱の地上部を載せて折損電柱の地中部の方へ滑らせるための敷板が備えられていることが好ましい。
この折損電柱の仮復旧装置によれば、折損電柱の地上部を載せて折損電柱の地中部の方へ滑らせるための敷板が備えられていることにより、折損電柱の地上部がこの敷板上をスムーズに移動する。したがって、折損電柱を移動させる地面がぬかるんでいたり、多数の砂利などが散乱したりしていても、敷板によって折損電柱はスムーズに移動する。このような敷板は、折損電柱の地上部が前記ジャッキのクランパによって持ち上げられたときに、この地上部の下方から地中部の方に向けて敷設される。なお、折損電柱の地上部が滑る、およびスムーズに移動するとは、ある程度の抵抗力を有し、しかも、勢いあまることなく軽く移動することをいう。
また、前記本発明に係る折損電柱の仮復旧装置において、前記ジャッキのベースを載せて折損電柱の地中部の方へ滑らせるための軌道板が備えられていてもよい。
この折損電柱の仮復旧装置によれば、地面がぬかるんでいたり、多数の砂利などが散乱したりしていても、軌道板が折損電柱の地上部と地中部とを挟むように地面上に一対敷設され、ジャッキが載せられることにより、ジャッキに備えられたベースが軌道板上を滑り、スムーズに移動することができる。したがって、ジャッキに備えられたクランパが折損電柱の地上部を支持した状態で移動するときに、ベースが軌道板上を移動することにより、地上部を移動させる負荷を軽減することができる。なお、ベースが軌道板上を滑りすぎると、速度が速くなりすぎて危険であるため、軌道板はベースが危険にならずにスムーズに移動することができる程度の摩擦力を有していることが好ましい。
また、前記本発明に係る折損電柱の仮復旧装置において、前記ジャッキのベースには、車輪が備えられていることが好ましい。
この折損電柱の仮復旧装置によれば、ベースに車輪が備えられていることにより、クランパが折損電柱の地上部を支持した状態で、ジャッキが地中部の方へスムーズに移動することができる。
また、前記本発明に係る折損電柱の仮復旧装置において、前記ジャッキのクランパは、前記アームに着脱自在に取り付けられることが好ましい。
この折損電柱用の仮復旧装置によれば、クランパがアームに着脱自在に取り付けられることにより、例えば、アームに取り付けられたクランパが折損電柱の地上部を支持し、持ち上げられた状態で、地上部の下側に前記敷板が敷設され、クランパを下降し、この敷板上に載せた後に、クランパをアームから外す。こうすることにより、折損電柱の地上部は、ベースやアームから開放された状態で敷板上を地中部の方へスムーズに移動することができる。
また、前記本発明に係る折損電柱の仮復旧装置において、前記ジャッキのクランパは、折損電柱の地上部に当接する当て部材と、該一対の当て部材が折損電柱の地上部を挟むように締め付ける締結部材と、前記アームに取り付けられるシャフトとを備えていることが好ましい。
この折損電柱の仮復旧装置によれば、折損電柱の地上部が一対の当て部材に挟まれ、当て部材が締結部材によって挟むように締め付けられることにより、この地上部がクランパに支持される。当て部材が折損電柱の地上部を挟むことにより、クランパはこの地上部の直径に関係なく支持することができる。そして、シャフトがアームに取り付けられることにより、クランパはシャフトを軸として回動自在となり、クランパに支持された折損電柱の地上部は姿勢を修正することができるようにジャッキに支持される。なお、締結部材は、両ナットボルト、あるいはボルトとナットの組合せなど、任意の幅で締結することができる治具であれば限定するものではない。
また、前記本発明に係る折損電柱の仮復旧装置において、前記ジャッキのクランパには、牽引用のフックが取り付けられていてもよい。
この折損電柱の仮復旧装置によれば、クランパに牽引用のフックが取り付けられることにより、例えば、クランパをアームから外して折損電柱の地上部を移動する場合において、フックにワイヤー、ロープ、チェーンなどを引っ掛け、このワイヤーなどを引寄せ工具や自動車などによって引っ張り、地上部を牽引することができる。
本発明に係る折損電柱の仮復旧方法は、前記敷板を供えているいずれかの折損電柱の仮復旧装置を使用する折損電柱の仮復旧方法であって、折損電柱の地中部に支柱を立てる工程と、折損電柱の地上部を挟むように前記一対のジャッキを配置し、前記クランパによって折損電柱の地上部を支持する工程と、前記アームを傾斜姿勢とし、前記クランパを上昇することによって折損電柱の地上部を持ち上げる工程と、該折損電柱の地上部の下方から折損電柱の地中部に向けて前記敷板を敷設する工程と、前記アームを水平姿勢とし、前記クランパを下降することによって折損電柱の地上部を前記敷板上に降ろす工程と、該折損電柱の地上部を敷板上で滑らせ前記支柱の方に移動させる工程と、該折損電柱の地上部を前記支柱に括り付ける工程とを含んでいることを特徴としている。
この折損電柱の仮復旧方法によれば、本発明に係る前記いずれか折損電柱の仮復旧装置が使用され、折損電柱の地上部がクランパによって支持されて持ち上げられ、この地上部の下方から折損電柱の地上部に向けて敷板が敷設され、クランパが下降することによってこの地上部がこの敷板上に降ろされる。そして、この折損電柱の地上部は、敷板上を滑ることによって、折損した地中部に立てられた支柱の方にスムーズに移動する。折損電柱の地上部はクランパに支持され、支柱に沿うように姿勢が修正され、この地上部と支柱とが括り付けられることによって、仮復旧が完了する。
なお、本発明は、前記の工程の順序で行われなくてもよく、例えば、折損電柱の地中部に支柱を立てる工程は、クランパが折損電柱の地上部を支持し、持ち上げ、あるいは降ろす工程と同時、または後に行ってもよい。さらに、クランパがアームから着脱自在とされている場合は、折損電柱の地上部を挟むように前記一対のジャッキを配置し、前記クランパによって折損電柱の地上部を支持する工程において、クランパが折損電柱の地上部を支持した後に、ベースを配置することができる。
また、前記本発明に係る折損電柱の仮復旧方法において、前記敷板上を移動する折損電柱の地上部は、前記クランパがアームに取り付けられたままジャッキも支柱の方へ移動してもよい。
この折損電柱の仮復旧方法によれば、折損電柱の地上部を支持するクランパがアームに取り付けられたまま、ジャッキが支柱の方へ移動することにより、折損電柱の地上部の荷重がジャッキにも分散される。したがって、折損電柱の地上部は、敷板に集中荷重が加えられず、スムーズに移動するようにすることができる。
また、前記本発明に係る折損電柱の仮復旧方法において、前記敷板上を移動する折損電柱の地上部は、前記クランパがアームから外されて移動してもよい。
この折損電柱の仮復旧方法によれば、折損電柱の地上部を支持するクランパがアームから外されることにより、この地上部がベースやアームから開放された状態となり、地上部の移動速度がジャッキのベースの移動速度と同じとなるように移動しなくてもよく、地上部の移動の作業を容易にすることができる。
本発明によれば、折損電柱の仮復旧装置がジャッキを備え、このジャッキがベース、アームそしてクランパを備え、クランパが折損電柱の地上部を支持してアームによって昇降するため、折損電柱の地上部が持ち上げられたり、降ろされたりし、折損電柱の地中部に立てられた支柱の方へ移動する。したがって、折損電柱を復旧させるに際して、クレーン車などを手配することなく、折損電柱を仮復旧する時間を短縮し、工事の費用を節減することができる。
本発明に係る折損電柱の仮復旧装置および折損電柱の仮復旧方法の実施形態について、図1ないし図13を参照しながら説明する。この折損電柱の仮復旧装置は、図1ないし図3に示すように、折損電柱の地上部2を挟む間隔で対向する一対のジャッキ10、地上部2の下端面を載せて折損電柱の地中部3の方へ滑らせる敷板20、そして図4の仮想線に示すように、前記ジャッキ10を折損電柱の地中部3の方へ滑らせる軌道板30を備えている。
ジャッキ10は、ベース11、アーム12、レバー13そしてクランパ14を備えている。ベース11は、基板を上向きコ字形に折曲し、かつ、上端縁が前下がりに成形された正面視台形で、底側に車輪15が備えられている。また、ベース11の前端と後端には、持ち運びのためのハンドル16が取り付けられている。
そして、アーム12は、前記ベース11の対向している基板に挟まれるほぼ平板状で、ジャッキ作用により傾斜姿勢と水平姿勢との間で姿勢変更することができるように基端側がベース11に取り付けられている。
そして、レバー13は、アーム12に大きな荷重が加えられていても、ジャッキ作用により軽い力で傾斜姿勢と水平姿勢とに姿勢変更することができるように、基端部がベース11に取り付けられ、先端部が往復動することができるようにされている。ただし、レバー13に替え、モータなどによってアーム12の姿勢を変更するようにしてもよい。
そして、クランパ14は、折損電柱の地上部2を支持するもので、前記アーム12の先端部に回転自在かつ着脱自在に取り付けられている。このようなクランパ14は、折損電柱の地上部2を支持するため、地上部2に当接する当て部材14aと、一対の当て部材14aが折損電柱の地上部2を挟むように締め付ける締結部材14bと、アーム12に取り付けられるシャフト14cとを備えている。
また、当て部材14aは、折損電柱の地上部2の外径よりも長い固定板14dと、一対の固定板14dが対向する内側面に2か所で突設された突出部14eとを備えている。固定板14dの両端部には長穴14fが形成され、一対の固定板14dの長穴14fに締結部材14bが架け渡されることにより、固定板14dが折損電柱の地上部2を挟む状態に固定する。
締結部材14bは、例えば図示したような両ナットボルトとあるいはボルトとナットとの組合せなどによって構成される。いずれにしても、固定板14dに長穴14fが形成されることにより、折損電柱の地上部2の直径に合わせて締結部材14bの架け渡される位置が調整される。
また、2か所の突出部14eは、折損電柱の地上部2と長さ方向に当接するように固定板14dの内側面に突設され、突出部14e間に地上部2の外周の一部分が嵌め入れられる状態とされる。この突出部14eは、さらに折損電柱の地上部2が安定して支持されるように固定板14dの幅よりの長く形成されている。
また、シャフト14cは、固定板14dの中心に外向きに設けられ、アーム12の先端に備えられた固定具17に着脱自在に取り付けられる。すなわち、クランパ14はシャフト14cを軸に回動自在とされている。
また、クランパ14の先端側には、牽引用のフック18が取り付けられている。このフック18には、ワイヤー、ロープ、チェーンなどが引っ掛けられる。
そして、折損電柱の地上部2を滑らせる敷板20は、図1ないし図3に示すように、帯状の平板の両縁を地上部2の直径よりも狭い幅でもって上向きに折り曲げ、この折り曲げられた角部の内側に棒状の補強材21が固定した構成とされている。この敷板20の折り曲げられた端縁上を地上部2の下端縁が点接触しながら移動する。
折損電柱の地上部2の下端縁が凹凸状となっていても、この凹凸内に敷板20の両端縁が食い込む状態となって、地上部2は安定した姿勢となり、また敷板20の平板部分を傷付けないようにして移動する。また、敷板20の両端縁には、折損電柱の地上部2の荷重が加えられるが、この両端縁は補強材21によって変形しない。なお、敷板20は、使用状況に応じて、両縁を折り曲げていない平板を使用してもよい。
また、敷板20の一端部には、折損電柱の地中部3を嵌め入れるための円弧状の凹部22が形成され、他端部には仮支線5の一端部を引っ掛けるためのフック23が取り付けられている。仮支線5の他端部は、折損電柱の地上部2の上部に取り付けられ、地上部2が地中部3の方へ倒れないようにされている。したがって、この仮支線5は、地上部2がほぼ鉛直姿勢を維持しながら地中部3の方へ移動することができるように、地上部2が地中部3の方へ移動するにつれて伸びるようにされている。
そして、軌道板30は、ベース11に備えられた車輪15が乗る幅に形成さているが、車輪15が脱輪しないように両縁を上向きに折り曲げられていてもよい。この軌道板30は、地面がぬかるんでいたり、多数の砂利などが散乱していたりしているときなどにおいて使用され、必須のものではない。
次に、この折損電柱の仮復旧装置を使用して、電柱に車輌などが衝突し、電柱が地際で切断された状態の折損電柱を仮復旧する第1の方法について図4ないし図10を参照しながら説明する。
まず、図4に示すように、折損電柱の地上部2が地中部3から位置ずれして離隔し、鉄筋1が曲がって露出している状態において、支柱4を地中部3の中空孔内に挿入することにより、支柱4を立てる。支柱4には、折損電柱の地上部2に接合する受け部材4aと地上部2を括り付けるチェーン6などを引っ掛けるためのフック4bとが取り付けられている。
そして、折損電柱の地上部2の下端部にクランパ14を固定する。すなわち、折損電柱の地上部2は、クランパ14の固定板14dに突設された突出部14e間にわずかに嵌まり込み、一対の固定板14d,14dによって挟まれ、シャフト14cが反対方向を向く状態で締結部材14b,14bによって締結される。さらに、地面がぬかるんでいたり、多数の砂利などが散乱していたりすると、仮想線に示すように、地上部2と地中部3の両側に軌道板30を敷設する。以下、軌道板30が敷設されている場合は、特記する。
次に、図5に示すように、クランパ14のシャフト14cをアーム12の先端に固定具16によって取り付けることにより、ジャッキ10が折損電柱の地上部2を支持する。アーム12を取り付けたベース11は、アーム12が折損電柱の地上部2と地中部3とを結ぶラインと平行になるように地面上にセットされる。したがって、クランパ14が折損電柱の地上部2を挟んでいる向きが不適切であると、向きを調整する。また、アーム12は、水平姿勢ないし水平姿勢に近い向きとされている。
次に、図6に示すように、折損電柱の地上部2と地中部3との間で露出している鉄筋1を切除する。ただし、鉄筋1の切除は、折損電柱の地上部2の下端部にクランパ14を固定する前に行ってもよい。そして、レバー13を操作し、ジャッキ作用によってクランパ14を上昇させることにより、折損電柱の地上部2を持ち上げ、地上部2の下端縁と地面との間に空間を設ける。
次に、図7に示すように、折損電柱の地上部2の下側から地中部3に向けて敷板20を敷設する。したがって、クランパ14は、この敷板20を敷設することができる空間が設けられるように地上部2を持ち上げる。
次に、図8に示すように、レバー13を操作し、アーム12を水平姿勢とすることによってクランパ14を下降する。ベース11の上端縁が前下がりに形成されていることにより、クランパ14がベース11の上端縁に衝突することなくアーム12は水平姿勢となる。このようにしてクランパ14に支持された折損電柱の地上部2が降ろされ、下端縁が敷板20に載せられる。
このとき、レバー13が各ベース11に取り付けられていることから、各アーム12の傾斜角度を調整することによっても地上部2の姿勢を調整することができる。また、地上部2の上部と敷板20のフック23とに仮支線5を必要により取り付ける。
次に、図9に示すように、折損電柱の地上部2を、その下端縁が敷板20上を滑りながら地中部3の方へ移動させる。地上部2は、クランパ14のフック18にワイヤー(図示せず)を引っ掛け、このワイヤーを引寄せ工具や自動車などを使用して、あるいは人手のみで地中部3の方へ移動することができる。
また、2台のジャッキ10が折損電柱の地上部2を支持し、車輪15が地面上を転がりながら折損電柱の地中部3の方へ移動することにより、折損電柱の地上部2の荷重が敷板20だけに加えられず、ベース11の車輪15にも分散され、地上部2は敷板20上をスムーズに地中部3の方へ移動する。なお、軌道板30が敷設されているときは、各ジャッキ10の車輪15は、軌道板30上をスムーズに転がる。ただし、各ジャッキ10が速度を上げて移動すると危険であるため、軌道板30には安全かつスムーズに移動できる程度の抵抗力が備えられている。
いずれにしても、折損電柱の地上部2の下端縁が敷板20上を滑ることにより、摩擦力が発生するため、地上部2は、勢いあまって地中部3の方へ移動することはない。また、折損電柱の地上部2の上部と敷板20のフック23とに取り付けられた仮支線5により、地上部2は移動中に地中部3の方へ倒れることがない。
次に、図10に示すように、折損電柱の地上部2が支柱4の受け部材4aに当接すると、レバー13を操作し、地上部2を若干持ち上げる。そして、敷板20を地上部2の下から撤去する。また、地上部2は、クランパ14に回転自在に支持されているため、支柱4に沿った向きにして地面上に降ろされる。すなわち、支柱4が鉛直方向に立てられていると、地上部2も鉛直姿勢に修正され、支柱4が若干傾斜していると、地上部2も支柱4に沿うように若干傾斜する。
最後に、図11に示すように、支柱4のフック4bを利用して、チェーン6などによって地上部2を支柱4に括り付けると、一連の作業が完了する。
次に、電柱が地際で切断された状態の折損電柱を仮復旧する第2の方法について図4ないし図8、図12、図13および図11を参照しながら説明する。この第2の方法は、折損電柱の地上部2を地中部3の方へ移動させるためにベース11を使用しないことを特徴としている。
すなわち、図4に示すように折損電柱の地中部3に支柱4を立てる一方、折損電柱の地上部2にクランパ14を固定する。そして、図5に示すようにクランパ14のシャフト14cをベース11のアーム12に取り付け、図6に示すようにアーム12を傾斜姿勢とし、クランパ14を上昇させることによって地上部2を持ち上げ、図7に示すように敷板20を敷設する。この間、露出している鉄筋1を切除する。その後、アーム12を水平姿勢とし、図8に示すようにクランパ14を下降することによって折損電柱の地上部2の下端縁を敷板20上に載せる。
そして、第2の方法は第1の方法と異なり、図12に示すように、クランパ14をアーム12から外す。一対のクランパ14は、折損電柱の地上部2を固定したままとする。そして、クランパ14のフック18にワイヤー(図示せず)を引っ掛け、引寄せ工具や自動車などを使用して、あるいは人手のみで折損電柱の地上部2を地中部3の方へ移動する。この折損電柱の地上部2は、ベース11やアーム12から開放された状態となり、そして、地上部2の下端縁は、敷板20の折り曲げられた端縁と4か所で点接触し、面接触しているときよりも摩擦抵抗が小さく、地上部2はスムーズに地中部3の方へ移動する。
そして、図13に示すように地上部2が支柱4に近接すると、クランパ14のシャフト14cをベース11のアーム12に取り付ける。そして、レバー13を操作することによって、アーム12を傾斜姿勢とし、クランパ14を上昇させることによって折損電柱の地上部2を持ち上げ、敷板20を撤去する。そして、折損電柱の地上部2を支柱4に沿うように姿勢を修正し、アーム12を水平姿勢として地上部2を地面上に降ろす。
最後に、図11に示すように、支柱4のフック4bを利用して、チェーン6などによって地上部2を支柱4に括り付けると、一連の作業が完了する。
なお、本発明は、前記の実施形態に限定することなく、特許請求の範囲に記載した発明特定事項の範囲内において種々変更することができる。例えば、折損電柱を仮復旧する第1の方法において、アーム12が折損電柱の地上部2を安定した姿勢で支持しながらジャッキを移動させることが可能であるとき、あるいは、折損電柱の地上部2を吊り下げながら移動させる装置(図示せず)などを併用するときは、敷板20を使用しないで、折損電柱の地上部2を折損電柱の地中部3の方へ移動することができる。この場合は、折損電柱の地上部2と地面との間に隙間が生じ、折損電柱の地上部2が持ち上げられた状態で折損電柱の地中部3の方へ移動する。あるいは、折損電柱の地上部2が地面をわずかに擦れる状態で折損電柱の地中部3の方へ移動するようにしてもよい。
また、折損電柱を仮復旧する第1の方法において、ジャッキ10のクランパ14は、アーム12に固定し、取り外せないようにしておいてもよい。また、折損電柱を仮復旧する第2の方法においては、ベース11に車輪15を備える必要はない。
本発明に係る折損電柱の仮復旧装置の一実施形態を示す正面図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧装置の一実施形態を示す平面図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧装置の一実施形態を示す側面図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧方法の第1および第2の実施形態であって、最初の状態を示す斜視図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧方法の第1および第2の実施形態であって、途中の状態を示す斜視図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧方法の第1および第2の実施形態であって、途中の状態を示す斜視図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧方法の第1および第2の実施形態であって、途中の状態を示す斜視図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧方法の第1の実施形態であって、途中の状態を示す斜視図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧方法の第1の実施形態であって、途中の状態を示す斜視図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧方法の第1の実施形態であって、途中の状態を示す正面図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧方法の第1および第2の実施形態によって仮復旧された折損電柱を示す正面図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧方法の第2の実施形態であって、途中の状態を示す斜視図である。 本発明に係る折損電柱の仮復旧方法の第2の実施形態であって、途中の状態を示す正面図である。 電柱が折損した状態を示す斜視図である。
符号の説明
2……折損電柱の地上部
3……折損電柱の地中部
10……ジャッキ
11……ベース
12……アーム
13……レバー
14……クランパ
14a…当て部材
14b…締結部材
14c…シャフト
15……車輪
20……敷板
30……軌道板

Claims (10)

  1. 折損電柱の地上部を挟む間隔で対向する一対のジャッキが備えられている折損電柱の仮復旧装置であって、
    前記ジャッキには、ベースと、該ベースに取り付けられ、ジャッキ作用により傾斜姿勢と水平姿勢との間で姿勢変更するアームと、該アームに回転自在に取り付けられ、折損電柱の地上部を支持するクランパとが備えられていることを特徴とする折損電柱の仮復旧装置。
  2. 折損電柱の地上部を載せて折損電柱の地中部の方へ滑らせるための敷板が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の折損電柱の仮復旧装置。
  3. 前記ジャッキのベースを載せて折損電柱の地中部の方へ滑らせるための軌道板が備えられていることを特徴とする請求項1または2に記載の折損電柱の仮復旧装置。
  4. 前記ジャッキのベースには、車輪が備えられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の折損電柱の仮復旧装置。
  5. 前記ジャッキのクランパは、前記アームに着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の折損電柱の仮復旧装置。
  6. 前記ジャッキのクランパは、折損電柱の地上部に当接する当て部材と、該一対の当て部材が折損電柱の地上部を挟むように締め付ける締結部材と、前記アームに取り付けられるシャフトとを備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の折損電柱の仮復旧装置。
  7. 前記ジャッキのクランパには、牽引用のフックが取り付けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の折損電柱の仮復旧装置。
  8. 請求項2から7のいずれか一つに記載の折損電柱の仮復旧装置を使用する折損電柱の仮復旧方法であって、
    折損電柱の地中部に支柱を立てる工程と、
    折損電柱の地上部を挟むように前記一対のジャッキを配置し、前記クランパによって折損電柱の地上部を支持する工程と、
    前記アームを傾斜姿勢とし、前記クランパを上昇することによって折損電柱の地上部を持ち上げる工程と、
    該折損電柱の地上部の下方から折損電柱の地中部に向けて前記敷板を敷設する工程と、
    前記アームを水平姿勢とし、前記クランパを下降することによって折損電柱の地上部を前記敷板上に降ろす工程と、
    該折損電柱の地上部を敷板上で滑らせ前記支柱の方に移動させる工程と、
    該折損電柱の地上部を前記支柱に括り付ける工程とを含んでいることを特徴とする折損電柱の仮復旧方法。
  9. 前記敷板上を移動する折損電柱の地上部は、前記クランパがアームに取り付けられたままジャッキも支柱の方へ移動することを特徴とする請求項8に記載の折損電柱の仮復旧方法。
  10. 前記敷板上を移動する折損電柱の地上部は、前記クランパがアームから外されて移動することを特徴とする請求項8に記載の折損電柱の仮復旧方法。
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