JP4553776B2 - 電磁アクチュエータおよびこれを備えた駆動装置 - Google Patents

電磁アクチュエータおよびこれを備えた駆動装置 Download PDF

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本発明は、アウターロータ型の電磁アクチュエータ及びこれを備えた駆動装置に関する。
従来のアウターロータ型の電磁アクチュエータであるステッピングモータとして、例えば特許文献1に示すように、円筒状の永久磁石からなるアウターロータと、回転軸の軸方向に重ねて配置された複数のコイルボビンと、ロータの内周面の磁極に対向するとともに各コイルボビンの上下に配置された複数のステータとを備えたものがある。各ステータは、櫛歯状の多数の極歯を有する円盤状に形成されている。
特開平11−225466号公報
上述した特許文献1のステッピングモータでは、1個のコイルボビンにつき2つの円盤状のステータを備えており、大きくなってしまうという問題があった。また、ステータの形状が櫛歯状でかつ屈曲の工程も必要のため複雑であり、かつ、多数のステータを別個に備えているために、それぞれのステータ間での部品精度のばらつき、組み込み精度のばらつきが生じやすくなり、その結果、ロータの回転停止位置精度が低下し、トルクむらが生じるとともに、各ステッピングモータ間での品質のばらつきが生じてしまうという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、小型化されるとともに、ロータの停止位置精度が向上し、トルクむらが低減され、各製品間の品質のばらつきが低減された電磁アクチュエータ及びこれを備えた駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の電磁アクチュエータは、支軸と、該支軸を中心として前記支軸の軸方向に間隔をおいて並べて設けられた第1部材、第2部材及び第3部材の少なくとも3つの部材から成る複数の棒状部材とから構成されるステータと、
前記支軸における前記第1部材と前記第2部材との間に巻回された第1のコイル、及び前記支軸における前記第2部材と前記第3部材との間に巻回された第2のコイルの少なくとも2つのコイルから成る複数のコイルと、
回転方向に複数の磁極を有し、前記複数の磁極の着磁面が前記支軸の軸方向に対して傾斜した方向であり、前記複数の磁極と前記複数の棒状部材の端部が対向するように前記ステータが内部に配置され、前記支軸を中心として回転するロータとを備え
前記第1部材と前記第3部材とは、前記ロータにおける前記複数の磁極のうち隣接する磁極の境界部に前記第2部材が対向する位置にあるときに、前記ロータの前記隣接する磁極の夫々に対向し、
前記ロータは、前記ロータにおける前記複数の磁極のうち1つの磁極の中央に前記第2の部材が対向する位置にあるときと、前記ロータの前記1つの磁極と該1つの磁極に隣接する磁極との境界部に前記第2の部材が対向する位置にあるときに、前記第1のコイルと前記第2のコイルとに流れる電流の向きが順に変更され前記第1部材、前記第2部材及び前記第3部材の少なくとも1つの極性が変わることによる磁力によって回転する、
ことを特徴とする。
また、前記ロータの各磁極が、前記ロータの回転における一時点において、前記第1の部材の一側の端部及び前記第3の部材の他側の端部に対向する長さ、幅及び傾斜角度を有することが好ましい。
また、外形が平行四辺形のシートを丸めて前記ロータが形成されたものであり、前記平行四辺形のシートの斜辺と平行な方向に前記磁極面が設けてあるようにしてもよい。
また、着磁された複数の方形状部材が配列されて前記ロータが形成されたものであり、回転方向に順次ずれて前記支軸の軸方向に同極に着磁された前記方形状部材が配列されるようにしてもよい。
また、前記ステータは、前記支軸及び前記複数の棒状部材一体に形成され、前記ロータの回転軸を含む同一平面上に構成されているようにしてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の駆動装置は、上述の電磁アクチュエータを備え、前記ロータの外周には、磁束漏れを防ぐヨークが一体に設けられ、該ヨークの外周に前記ロータの駆動力を伝達する伝達部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で小型化されるとともに、ロータの停止位置精度が向上し、トルクむらが低減され、各製品間の品質のばらつきが低減された電磁アクチュエータ及びこれを備えた駆動装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る電磁アクチュエータについて、以下図面を参照して説明する。電磁アクチュエータ10は、永久磁石型(PM(Permanent Magnet)型)でアウターロータ型のステッピングモータであり、ロータが回転運動することによりロータ(またはヨーク)に取り付けた駆動対象を回転運動させるものである。
電磁アクチュエータ10は、図1および図2に示すように、支軸11dを含むステータ11と、ステータ11の外周を回転するロータ12と、ステータ11の間に巻回されるコイル13と、軸受14と、ロータ12の回転を支持する軸支部15と、軸受16と、ロータ12の外周に固着されたヨーク17と、コイル13と導通する端子18と、軸受14とヨーク17とを固定する上蓋19とを備えている。端子18は、軸受14に固定する。なお、図2では、理解しやすくするために、軸受14、軸支部15、端子18および上蓋19の記載を省略している。
ステータ11は、励磁されたコイル13の磁束をロータ12の着磁された領域へと導くためのものである。ステータ11は、三本の角柱状の棒状部材からなる第1〜第3のステータ部(11a〜11c)と支軸11dとからなる。ステータ11は、例えば軟磁性材料から形成される。第1〜第3のステータ部11a〜11cは、支軸11dと一体にプレス抜き加工等により形成される。ステータ11全体の厚さt(図1(a))は0.7mmで一定である。三本の第1〜第3のステータ部11a〜11cの軸線の方向は同じ方向であり、支軸11dの軸方向に一定間隔をおいて互いに平行になるように並べて配置される。3つの第1〜第3のステータ部11a〜11cの中央に支軸11dが配置される。第1〜第3のステータ部11a〜11cのロータ12の内周面と対向する端部は、コイル13が励磁された場合には、図4に示すように、それぞれ磁極a(a極),磁極b(b極),磁極c(c極)を構成する。磁極a,磁極bおよび磁極cは、支軸11dの軸方向に並んで配置されている。なお、支軸11dはロータ12の回転の中心軸にもなる。
ロータ12は、ステータ11との間の磁力により発生する回転トルクによって、ステータ11の外周を回転運動するアウターロータである。ロータ12は、図3に示した外形が平行四辺形のシートを円筒状に丸めて形成された円筒状の回転体である。ロータ12は、例えば希土類・鉄系等の磁石材料により形成されている。ロータ12は、回転方向に交互に極性が異なる4つの磁極(N1,N2,S1,S2)を有しており、着磁面は図3に示した平行四辺形のシートの斜辺12aと平行な方向に設けてある。すなわち、ロータ12の4つの磁極(N1,N2,S1,S2)の着磁面は、支軸11dの軸方向に対して所定の傾斜角を有するように傾斜している。ロータ12の中空部12a内に、図2に示すように、第1〜第3のステータ部11a〜11cが配置され、ロータ12の4つの磁極(N1,N2,S1,S2)に第1〜第3のステータ部11a〜11cの先端部が対向するように配置されている。
コイル13は、励磁されることによりステータ11を磁化するものである。コイル13は、支軸11dに直接巻回される。よって、本実施の形態の電磁アクチュエータ10は、コイルボビンを備えていない。コイル13は、第1のステータ部11aと第2のステータ部11bとの間で支軸11dに巻回される第1のコイル13aと、第2のステータ部11bと第3のステータ部11cとの間で支軸11dに巻回される第2のコイル13bとにより構成される。コイル13には、正極性または負極性の電流が印加される。なお、ステータ11には、絶縁被膜が施される。
2つの第1および第2のコイル13a,13bは、支軸11dに同一機械により同時に巻回することができるので、組み立て工数を削減することができ、製造におけるコストダウンにもなる。また、コイル13は、コイルボビンではなく、支軸11dに直接巻回するために、コイル13の巻径を小さくすることができるので、電磁アクチュエータ10を径方向に小さくすることができるとともに巻き線スペースを広く利用することができ、また、コイル抵抗を低く抑えることができ、コイル13の効率が向上する。
軸受14には、中央に支軸11dの上方が固定され、支軸11dを支持する。軸受14は、上蓋19とロータ12およびヨーク17の上端面を回転可能に支持する。軸支部15は、中央に支軸11dの下方が固定され、支軸11dを支持する。
軸受16は、支軸11dを中心にしてロータ12およびヨーク17を回転可能に支持するものである。軸受16にはロータ12およびヨーク17の下端面が固着され、軸支部15の外周に回転可能に挿嵌される。軸受16には、摺動特性の優れた部材が用いられる。
ヨーク17は、磁束が漏洩されるのを防止する。ヨーク17は、円筒状の部材からなる。ヨーク17は、ロータ12を囲み、かつ、ロータ12の外周に固着される。ヨーク17は、例えば軟磁性体等により形成される。
端子18は、コイル13の巻線の端末と導通する接続端子である。4つの端子18a〜18dは、軸受14に固定されている。4つの端子18a〜18dには、コイル13aおよびコイル13bの巻線の末端がロータ12の中空部12a内において接続されている。これにより、端子18が軸受14の外に突出する部分を低くすることができる。
ここで、電磁アクチュエータ10のロータ12の回転動作について、図4を用いて説明する。図4においては、理解を容易にするために、ロータ12は展開した状態で表すとともに、ロータ12とステータ11a〜11cの磁極であるa極、b極、及びc極のみ表す。図4において、ロータ12は右方向すなわち時計回り方向に回転する。
図4(A)に示す状態は、電磁アクチュエータ10において、第1のコイル13aに例えば正極性の電流、第2のコイル13bに例えば正極性の電流を加えて励磁した状態である。この励磁により、第1のステータ部11aの磁極a(a極)はS極となり、第3のステータ部11cの磁極c(c極)はN極となる。この状態では、ロータ12の磁極N1,N2と第1のステータ部11aのS極に磁化されたa極との間、および、ロータ12の磁極S1,S2と第3のステータ部11cのN極に磁化されたc極との間に吸引力が生じており、ロータ12は安定して停止している。
次に、図4(A)に示したロータ12の位置で、第1のコイル13aに正極性の電流、第2のコイル13bに負極性の電流を加えて励磁すると、図4(B)に示すように、第1のステータ部11aのa極はS極となり、第2のステータ部11bのb極はN極となり、第3のステータ部11cのc極はS極となる。この状態では、ロータ12の磁極S1,S2とN極に磁化されたb極との間に吸引力が生じ、同時に磁極N1,N2とb極との間に反発力が生じる。また、ロータ12の磁極N1,N2とS極に磁化されたc極との間に吸引力が生じ、同時に磁極S1,S2とc極との間に反発力が生じる。これにより、ロータ12には時計回り方向に回転するように回転トルクが発生し、ロータ12は時計回り方向に45度だけ回転して、図4(B)に示す状態になる。
次に、図4(B)に示したロータ12の回転位置で、第1のコイル13aに負極性の電流、第2のコイル13bに負極性の電流を加えて励磁すると、図4(C)に示すように、第1のステータ部11aのa極はN極となり、第3のステータ部11cのc極はS極となる。この状態では、ロータ12の磁極S1,磁極S2と第1のステータ部11aのN極に磁化されたa極との間に吸引力が生じ、同時に磁極N1,N2とa極との間に反発力が生じる。また、ロータ12の磁極N1,N2と第3のステータ部11cのS極に磁化されたc極との間に吸引力が生じ、同時に磁極S1,S2とc極との間に反発力が生じる。これにより、ロータ12には時計回り方向に回転するように回転トルクが発生し、ロータ12は時計回り方向にさらに45度だけ回転して、図4(C)に示す状態になる。
次に、図4(C)に示したロータ12の回転位置で、第1のコイル13aに負極性の電流、第2のコイル13bに正極性の電流を加えて励磁すると、図4(D)に示すように、第1のステータ部11aのa極はN極となり、第2のステータ部11bのb極はS極となり、第3のステータ部11cのc極はN極となる。この状態では、ロータ12の磁極N1,磁極N2と第2のステータ部11bのS極に磁化されたb極との間に吸引力が生じ、同時に磁極S1,S2とb極との間に反発力が生じる。また、ロータ12の磁極S1,磁極S2と第3のステータ部11cのN極に磁化されたc極との間に吸引力が生じ、同時に磁極N1,N2とc極との間に反発力が生じる。これにより、ロータ12には時計回り方向に回転するように回転トルクが発生し、ロータ12は時計回り方向にさらに45度だけ回転して、図4(D)に示す状態になる。
次に、図4(D)に示したロータ12の回転位置で、第1のコイル13aに正極性の電流、第2のコイル13bに正極性の電流を加えて励磁すると、図4(E)に示すように、第1のステータ部11aのa極はS極となり、第3のステータ部11cのc極はN極となる。この状態では、ロータ12の磁極N1,磁極N2と第1のステータ部11aのS極に磁化されたa極との間に吸引力が生じ、同時に磁極S1,S2と磁極aとの間に反発力が生じる。また、磁極S1,S2と第3のステータ部11cのN極に磁化されたc極との間に吸引力が生じ、同時に磁極N1,N2とc極との間に反発力が生じる。これにより、ロータ12には時計回り方向に回転するように回転トルクが発生し、ロータ12は時計回り方向にさらに45度だけ回転して、図4(E)に示す状態になる。ロータ12は、図4(A)に示した状態から時計回り方向に180度回転したことになる。
そして、さらに、図4(A)から図4(E)で説明したように、第1のコイル13a,第2のコイル13bの励磁を繰り返すと、ロータ12は時計回り方向に回転をし続ける。また、図4(E)に示した状態からロータ12を反時計回り方向に逆回転させたい場合には、図4(A)から図4(E)で説明した動作を逆に行う、すなわち、図4(E)から図4(A)への順番で、第1のコイル13a,第2のコイル13bを励磁すればよい。
電磁アクチュエータ10を用いたセクタの駆動装置について、図5を参照して説明する。このセクタの駆動装置は、携帯機器に搭載された小型カメラに用いられる。セクタの駆動装置20は、一対の基板21a,21bと、一対のセクタ22a,22bと、係合ピン23とを備えている。電磁アクチュエータ10のヨーク17には駆動ピン24が支軸11dと平行に突設されている。第1の基板21aは、シャッタ開口211aと凸部212aと支軸用孔213aとを備えている。第2の基板21bは、シャッタ開口211bと凸部用孔212bと支軸用孔213bと駆動ピン用切り欠き214bと係合ピン用長孔215bとを備えている。第1のセクタ22aには、係合ピン用孔221aと支軸用孔222aと駆動ピン用孔223aが形成されている。第2のセクタ22bには、凸部用孔221bと係合ピン用切り欠き222bとが形成されている。
第1の基板21aと第2の基板21bとは対向するように組み合わされ、第1の基板21aと第2の基板21bの間に、セクタ22a,22b、電磁アクチュエータ10および係合ピン23が配置される。
電磁アクチュエータ10の支軸11dは、第1の基板21aの支軸用孔213a、第1のセクタ22aの支軸用孔222a、第2の基板21bの支軸用孔213bに挿嵌される。電磁アクチュエータ10の駆動ピン24は、第1のセクタ22aの駆動ピン用孔223aに挿嵌され、第2の基板21bの駆動ピン用切り欠き214b内に配置される。係合ピン23は、第1のセクタ22aの係合ピン用孔221aに挿嵌され、第2のセクタ22bの係合ピン用切り欠き222b内および第2の基板21bの係合ピン用長孔215b内に配置される。第1の基板21aの凸部212aは、第2のセクタ22bの凸部用孔221bおよび第2の基板21bの凸部用孔212bに挿嵌される。
このセクタの駆動装置20では、ロータ12を図5において時計回り方向に回転させると、駆動ピン24を介して第1のセクタ22aが支軸11dを中心として時計回り方向に回転する。第1のセクタ22aの時計回り方向の回転にともなって、係合ピン23が第2のセクタ22bの係合ピン用切り欠き222bに係合して、第2のセクタ22bを反時計回り方向に回転させる。このように、第1のセクタ22aおよび第2のセクタ22bが互いに接近する方向に回転することによって、シャッタ開口211a,211bが閉じられる。
そして、ロータ12を図5において反時計回り方向に回転させると、駆動ピン24を介して第1のセクタ22aが支軸11dを中心として反時計回り方向に回転する。第1のセクタ22aの反時計回り方向の回転にともなって、係合ピン23が第2のセクタ22bの係合ピン用切り欠き222bに係合して、第2のセクタ22bを時計回り方向に回転させる。このように第1のセクタ22aおよび第2のセクタ22bが互いに離れる方向に回転することによって、シャッタ開口211a,211bが開かれる。このように、セクタの駆動装置20では、セクタ22a,22bの開閉が行われる。
ここで、セクタの駆動装置20において電磁アクチュエータ10を制御するための制御回路について図6を用いて説明する。制御部30は、図6に示すように、CPU(Central Processing Unit)31とメモリ32とドライバ33とを備えている。CPU31は、電磁アクチュエータ10全体の制御や演算処理を行うものである。メモリ32には、電磁アクチュエータ10を制御するためのプログラムや制御情報が格納されている。ドライバ33は、CPU31からの制御信号に応じて、コイル13a,13bに、正極性又は負極性の駆動電流をパルス状に通電し、励磁する。CPU31には、操作ボタン34が接続されている。
操作ボタン34が押されると、CPU31は、電磁アクチュエータ10を駆動するために正極性の電流又は負極性の電流の出力をドライバ33に指示する。ドライバ33は、指示に従って、電磁アクチュエータ10のコイル13a,13bに正極性の電流または負極性の電流を通電する。このように電磁アクチュエータ10のコイル13a,13bに通電制御して、電磁アクチュエータ10のロータ12を図4で説明したように、時計回り方向または反時計回り方向に回動させることによって、セクタ22a,22bが駆動され、シャッタ動作が行われる。
また、電磁アクチュエータ10を用いたレンズの駆動装置について図7、図8を参照して説明する。すでに説明した部分と同一のものは、同符号をつけて説明を省略する。レンズの駆動装置40は、基板41にウォームギア42とレンズホルダ43とを備えている。ウォームギア42は、支持部45により基板41に軸42aを中心に回転自在に設けられている。レンズホルダ43は中央部にレンズ44を有している。外周の一部にはギア43aが設けられ、ギア43aはウォームギア42と噛合している。ウォームギア42が回転することによりレンズホルダ43が回転しつつ光軸方向に移動し、ピント調整が行われる。
図8に示すようにウォームギア42には電磁アクチュエータ10が内蔵されており、ウォームギア42を回転可能にしている。ロータ12の外周にはヨーク17が設けられており、このヨーク17の外周にウォームギア42が固着されている。また、図9に示すようにウォームギア42の代わりにレンズをカムで移動させるためのカム軸50をヨーク17の外周に設けてもよい。
このように本実施の形態の電磁アクチュエータでは、第1〜第3のステータ部11a〜11cを軸線の方向を一致させて、支軸11dの軸方向に一定間隔をもって並べて設けるようにしたので、電磁アクチュエータ全体を小型化することができる。また、ステータ11全体の厚さtは一定であるために、プレス抜き加工することができるので、ステータ11の製造が容易になる。よって、ステータ部間の部品精度ばらつきや組み込み精度ばらつきを低減できる。その結果、電磁アクチュエータ10のロータ12の各パルスごとの回転停止位置精度を向上させることができ、ロータ12の回転角360度それぞれのポイントにおけるトルクむらを低減することができ、また、電磁アクチュエータ10の各製品間の品質ばらつきも低減することができる。
また、本実施の形態の電磁アクチュエータでは、支軸11dと第1〜第3のステータ部11a〜11cとが直接連結されるようにしたので、磁気の分断がなく、最も磁束が集中する部分に大きな断面積の支軸11dを配置することができ、磁気抵抗を低下させることができる。したがって、モータ効率が向上する。また、支軸11dを磁路に組み込むことで、支軸11dと磁気回路を兼用することができるので、電磁アクチュエータ10の小径化を図ることができる。
また、本実施の形態の電磁アクチュエータでは、ロータ12を、N極とS極を着磁したシートを円筒状に丸めて製造することができるために、ロータ12の製造が容易になる。また、ロータ12は、平行四辺形のシートの斜辺12aに沿って着磁をすればよいので、着磁が容易である。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、本実施形態では、ロータ12が図3に示したように平行四辺形のシートからなる例について説明したが、図10に示すように、N極またはS極に着磁された複数の方形状部材(ユニット)621a〜624cを配列することによりロータ62を構成することもできる。ユニット621a〜624cは、互いに固着されており、円筒状に丸めることによりロータ62となる。
S極にそれぞれ着磁されたユニット621a〜621cにより、図3に示したロータ12の磁極S1に該当する磁極が構成される。ユニット621a〜621cは、回転方向に順々にずらして配設されている。ユニット621a、621bおよび621cは、それぞれ、第1のステータ部11aのa極、第2のステータ部11bのb極および第3のステータ部11cのc極に対向可能な位置に配設されている。同様に、ユニット622a〜622c、ユニット623a〜623cおよびユニット624a〜624cは、それぞれロータ12の磁極N1、S2およびN2に該当する磁極を構成し、回転方向に順々にずらして配設され、また、第1〜第3のステータ部11a〜11cのa極からc極に対向可能な位置に配設されている。
また、本実施形態では、3つのステータ部11a〜11cおよび支軸11dを一体に形成する例について説明したが、3つのステータ部11a〜11cと支軸11dとを別体として形成して、支軸11dに3つのステータ部11a〜11cを固定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、3つのステータ部11a〜11c、2つのコイル13a,14bを用いる例について説明したが、ステータ部の数は3つに限られず、3つより多くても少なくてもよく、また、ステータ部間に巻回されるコイルの数も2つに限られず、ステータの数に合わせて1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
また、本実施形態では、3つのステータ部11a〜11cを角柱状の棒状部材から形成する例について説明したが、ステータ部11a〜11cの形状は角柱状の棒状部材に限らず、円柱状の棒状部材であってもよいし、磁極となる先端がロータ12の内周面の磁極と対向する部材であればよい。
また、本実施形態では、ロータ12が内側に4極の着磁がされた例について説明したが、ロータ12の極数は4個より多くても、少なくてもよい。
また、本実施形態では、軸受14と、ロータ12の回転を支持する軸支部15と、軸受16とを備える例について説明したが、軸受14の代わりに、軸支部と軸受を用いるようにしてもよいし、軸支部15及び軸受16の代わりに、下蓋を用いるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ヨーク17をロータ12に固着して回転する例について説明したが、ヨーク17は必ずしもロータ12に固着する必要はなく、例えばヨーク17をロータ12の回りにするようにしてもよい。
また、本実施形態では、コイル13を支軸11dに直接巻回する例について説明したが、コイルボビンを用いるようにしてもよい。
また、本実施形態では、軸受16について摺動特性の優れた部材を用いる例について説明したが、転がり軸受を用いてもよい。
また、本実施形態では、コイル13の巻径は、図1及び図2において、第1〜第3のステータ部11a〜11cの長さとほぼ同じであるが、より小さくすることも当然可能である。
また、本実施形態では、電磁アクチュエータ10がステッピングモータである例について説明したが、ステッピングモータに限らず、度決め部材を設けて回転をある範囲内に限定した揺動モータとして適用することができる。
また、本実施形態では、電磁アクチュエータ10を携帯機器に搭載された小型カメラのセクタの駆動装置、レンズの駆動装置に用いる例について説明したが、これに限らず、例えば、カメラのシャッタ装置、絞り装置や携帯電話の振動発生装置等に用いることも可能であり、コピー機、ファクシミリ、プリンタ等に用いることも可能である。
(a)は本発明の実施形態に係る電磁アクチュエータの構成を表す断面図であり、(b)は(a)に示した電磁アクチュエータの構成を表す平面図である。 (a)は図1に示した電磁アクチュエータのA方向から視た場合の一部省略断面図であり、(b)は(a) に示した電磁アクチュエータの構成を表す平面図である。 図1に示した電磁アクチュエータが備えたロータの展開図である。 本発明の実施形態に係る電磁アクチュエータにおけるロータの回転原理を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る電磁アクチュエータを備えたセクタの駆動装置の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る電磁アクチュエータを制御するための制御回路のブロック図である。 本発明の実施形態に係る電磁アクチュエータを備えたレンズの駆動装置の正面図である。 図7の要部の断面図である。 本発明の実施形態に係る電磁アクチュエータを備えたカムを利用したレンズの駆動装置の要部の斜視図である。 本発明の実施形態に係る電磁アクチュエータが備えたロータの変形例の展開図である。
符号の説明
10 電磁アクチュエータ
11 ステータ
11a〜11c 第1〜第3のステータ部
11d 支軸
12 ロータ
13 コイル
13a,13b 第1,第2のコイル
17 ヨーク
N1,N2,S1,S2 ロータの磁極
a極、b極、c極 第1〜第3のステータ部の磁極

Claims (6)

  1. 支軸と、該支軸を中心として前記支軸の軸方向に間隔をおいて並べて設けられた第1部材、第2部材及び第3部材の少なくとも3つの部材から成る複数の棒状部材とから構成されるステータと、
    前記支軸における前記第1部材と前記第2部材との間に巻回された第1のコイル、及び前記支軸における前記第2部材と前記第3部材との間に巻回された第2のコイルの少なくとも2つのコイルから成る複数のコイルと、
    回転方向に複数の磁極を有し、前記複数の磁極の着磁面が前記支軸の軸方向に対して傾斜した方向であり、前記複数の磁極と前記複数の棒状部材の端部が対向するように前記ステータが内部に配置され、前記支軸を中心として回転するロータとを備え
    前記第1部材と前記第3部材とは、前記ロータにおける前記複数の磁極のうち隣接する磁極の境界部に前記第2部材が対向する位置にあるときに、前記ロータの前記隣接する磁極の夫々に対向し、
    前記ロータは、前記ロータにおける前記複数の磁極のうち1つの磁極の中央に前記第2の部材が対向する位置にあるときと、前記ロータの前記1つの磁極と該1つの磁極に隣接する磁極との境界部に前記第2の部材が対向する位置にあるときに、前記第1のコイルと前記第2のコイルとに流れる電流の向きが順に変更され前記第1部材、前記第2部材及び前記第3部材の少なくとも1つの極性が変わることによる磁力によって回転する、
    ことを特徴とする電磁アクチュエータ。
  2. 請求項1において、前記ロータの各磁極は、前記ロータの回転における一時点において、前記第1の部材の一側の端部及び前記第3の部材の他側の端部に対向する長さ、幅及び傾斜角度を有することを特徴とする電磁アクチュエータ。
  3. 請求項1又は2において、外形が平行四辺形のシートを丸めて前記ロータが形成されており、前記平行四辺形のシートの斜辺と平行な方向に磁極面が設けられていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  4. 請求項1又は2において、着磁された複数の方形状部材が配列されて前記ロータが形成されており、回転方向に順次ずれて前記支軸の軸方向に同極に着磁された前記方形状部材が配列されたことを特徴とする電磁アクチュエータ。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項において、前記ステータは、前記支軸及び前記複数の棒状部材一体に形成され、前記ロータの回転軸を含む同一平面上に構成されていることを特徴とする電磁アクチュエータ。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の電磁アクチュエータを備え、前記ロータの外周には、磁束漏れを防ぐヨークが一体に設けられ、該ヨークの外周に前記ロータの駆動力を伝達する伝達部が設けられていることを特徴とする駆動装置。
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