JP4553347B2 - 収納家具 - Google Patents

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本発明は、オフィス等の執務空間において衣服等を簡易に収納しうるようにした収納家具に関する。
この種の収納家具として、衣服収納部を他の収納家具の一部に組み込んだものがある(例えば、特許文献1および2参照)。
また、執務者の衣服等を、ハンガーに掛けて机の脇に吊り下げておくことができるようにしたものもある(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−236960号公報(図1) 特開2003−114611号公報(図1) 特開2003−219928号公報(図2)
しかし、上記特許文献1および2に記載されているものは、収納家具自体が大型であり、執務者の背面等にそのような家具を配置するだけのスペースがある場合だけに限られ、そのようなスペースのない一般的な執務室においては、各執務者の衣服をまとめて別室のロッカー等に収納するようにしていることが多い。
この場合は、各執務者の身近に衣服等を置けないので不便であり、またセキュリティーの面でも好ましくない。
上記特許文献3に記載されているものは、執務者の衣服等を、執務者の身近に掛けておくことができるという利便性はあるものの、衣服が外部に露呈しているので、オフィス内の美観を損なうとともに、執務中に筆記具や飲料等により、衣服等を汚すおそれがある。
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、執務者の衣服や鞄等を、執務者の身近に体裁よくコンパクトに収容することができるとともに、構造が簡単で、容易に製造することができ、オフィスのレイアウト変更にも容易に応じることができ、しかも、衣服を容易に出し入れできるようにした収納家具を提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)机等の作業用家具の側端に取り付けて使用する収納家具であって、物品収納用空間を介して、並置立設した左右1対の側板の下端部同士を適宜連結するとともに、両側板の上端部における前後方向のほぼ中央部間に跨って、衣服用ハンガーバーを取り付けることにより、前面と上面とを開放させ、前記1対の側板のいずれか一方の外側面中位部を、前記机等の天板の側端に止着することにより、前記机等の天板より上方に突出する部分が、間仕切もしくは衝立として機能しうるようにするとともに、前記両側板間の間隔を、1着または2着の衣服をハンガーに掛けてハンガーバーに吊支しうる程度に狭くする。
(2)上記(1)項において、複数の机等の作業用家具間に配設することにより、前記机等の天板より上方に突出する部分が、両天板間の仕切りとして機能しうるようにする。
本発明によると、次のような効果を奏することができる。
(a)請求項1記載の発明によると、左右1対の側板の下端部同士を適宜連結するとともに、両側板の上端部における前後方向のほぼ中央部間に跨って、衣服用ハンガーバーを取り付けることにより、両側板は互いに強固に結合され、これを執務空間内の机の側端や、互いに隣接する机の間にコンパクトに配置することができ、オフィスのレイアウト変更にも容易に応じることができる。
したがって、各執務者の身近にこの収納家具を配置して、物品収納用空間のハンガーバーに、各執務者の衣服を掛けハンガーを吊支したり、物品収納用空間の下部に鞄や身回品等を体裁よくコンパクトに収納しておくことができる。
この収納状態において、吊支された衣服や身回品等は、左右の側板により両側面が覆われているので、オフィス内の美観を損なうことはない。
また、1対の側板と、その下端部同士を連結する連結手段と、ハンガーバーとの4部材だけで構成することができ、部品点数が少なく、構造が簡単で、容易に製造することができる。
さらに、前面と上面とが開放しているので、収納家具全体を低寸としても、衣服を掛けたハンガー等を、前上方からハンガーバーに掛けたり、ハンガーバーから外したりすることができるので、出し入れが容易である。
また、収納家具を間仕切や衝立として使用できるので、好都合である。
(b)請求項2記載の発明によると、収納家具における机等の天板より上方に突出する部分が、隣接する机との間の仕切りとして機能し、別途仕切りパネル等を設ける必要がなくなる。
以下、本発明の実施形態を,図面に基づいて説明する。
図1〜図4は、本発明の第1の実施形態とそれに連結した机とを示し、図5は、その使用例を示す。
同図に示すように、この収納家具(A)は、物品収納用空間(1)を介して、並置立設した左右1対の側面視方形の2枚の側板(2)(2)と、この両側板(2)(2)の下端部同士を適宜連結する底板(3)と、両側板(2)(2)の上端部における前後方向のほぼ中央部間に跨って取付けられた左右方向を向く衣服用ハンガーバー(4)と、物品収納用空間(1)の後端を閉塞するように両側板(2)(2)の後端に固着された後面板(5)とを備え、前面と上面とが開放している。
2枚の側板(2)(2)間の間隔は、後述するように、1着または2着の衣服(17)、特に上着を、ハンガー(18)に掛けてハンガーバー(4)に吊支しうるに必要十分な間隔、具体的には、10〜20cm程度とするのが好ましい。この間隔を狭くするほど、外方から内部の収納物が見え難くなり、体裁をよくすることができる。
図3に示すように、底板(3)の下面四隅には、高さ調節用のアジャスタボルト(6)が設けられている。
図4に示すように、ハンガーバー(4)は、管材よりなり、左右の端部が、両側板(2)(2)の内面にボルト(7)をもって固着された接続部材(8)の筒部(8a)に外嵌され、かつ下方から止めねじ(9)をもって筒部(8a)に止着されることにより、各側板(2)に強固に結合されている。
各側板(2)は、上枠材(10)、下枠材、前枠材および後枠材(上枠材以外は図示略)を組み付けた方形のフレーム(11)の両側面に、2枚のパネル(12)(12)を張り合わせたものよりなり、上枠材(10)内に、上記ボルト(7)が螺合するナット(13)が設けられている。
図1および図2に示すように、左右いずれか一方の側板(2)の中位部外側面を、作業用家具の一種である机(B)における天板(14)の側端に当接し、かつ正面視倒立L字状をなす連結金具(15)の水平片(15a)を天板(14)の下面に、また水平片(15a)の基端より垂下する垂下片(15b)を上記側板(2)の外側面にそれぞれ当接して、ねじ(16)をもって止着することにより、収納家具(A)は、机(B)に強固に結合され、安定して支持されるので、側方への傾倒が防止される。
第1の実施形態においては、左右1対の側板の下端部同士を底板(3)をもって連結するとともに、両側板(2)(2)の上端部における前後方向のほぼ中央部間に跨って、衣服用ハンガーバー(4)を取り付けたことにより、両側板(2)(2)は互いに強固に結合され、これを、執務室内の机(B)の側端や、互いに隣接する机の間、または机と壁面との間等のわずかの隙間にコンパクトに配置することができ、オフィスのレイアウト変更にも容易に応じることができる。
したがって、各執務者の身近にこの収納家具(A)を配置して、そのハンガーバー(4)に、図3に示すように、各執務者の衣服(17)を掛けたハンガー(18)を吊支したり、両側板(2)(2)間の下部に鞄(19)や身回品等を体裁よくコンパクトに収納しておくことができる。
この収納状態において、吊支された衣服(17)や鞄(19)等は、左右の側板(2)(2)により両側面が覆われているので、オフィス内の美観を損なうことはない。
また、1対の側板(2)(2)と、その下端部同士を連結する連結手段である底板(3)と、ハンガーバー(4)との4部材だけで構成することができ、部品点数が少なく、構造が簡単で、容易に製造することができる。
なお、後面板(5)は、省略して実施することができ、これを省略すると、衣服(17)や身回品を収納家具(A)の前後いずれからでも出し入れすることができるようになる。
さらに、収納家具(A)は、前面と上面とが開放しているので、収納家具(A)全体を低寸としても、衣服(17)を掛けたハンガー(18)等を、前上方からハンガーバー(4)に掛けたり、ハンガーバー(4)から外したりすることができるので、出し入れが容易である。
図5は、複数の机(B)を、相互の間に収納家具(A)を1個ずつ挟んで横1列に並設したときの状態を示す。
このようにすると、各机(B)を使用する執務者の衣服(17)等を身近な収納家具(A)にそれぞれ収納することができるとともに、収納家具(A)における机(B)の天板(14)より上方に突出する部分が、隣接する机(B)との間の仕切りとして機能し、別途仕切りパネル等を設ける必要がなくなる。
図6は、本発明の第2の実施形態を示す。なお、第1の実施形態におけるのと同一または類似の部材には、同一の符号を付して図示するに止め、詳細な説明は省略する。
この例では、両側板(2)(2)間の物品収納用空間(1)の前面と上面の開口部に、開閉手段としてのシャッター扉(20)を、前面下部から上方および上面の後方に向かって開き、かつその逆方向に閉じるようにして設け、かつ閉止状態のシャッター扉(20)の前下端部に、底板(3)の前部に係脱して、シャッター扉(20)を閉止状態で施錠しうる施錠装置(21)を設けてある。
こうすることにより、収容した衣服(17)等を完全に覆うことができるので、外観をさらによくすることができるとともに、セキュリティーも向上する。
またこの例では、収納家具(A)の下端両側部に、側板(2)の板面と直交して突出する脚杆(22)を設けるとともに、各脚板(22)の先端部下面にキャスター(23)をそれぞれ設けてある。
これにより、収納家具(A)は、自立することができ、単独で間仕切もしくは衝立として機能しうるとともに、キャスター(23)により、床面上を自由に移動することができ、可動式の間仕切や衝立として有効に利用することができる。
なお、上記の実施形態の他にも、例えば、シャッター扉(20)に代えて、横開き式の開閉手段を設けたり、両側板(2)(2)の中位部に棚板を架設したりして実施することも可能である。
本発明の第1の実施形態である収納家具とそれに連結した机との斜視図である。 同じく、その分解斜視図である。 図1のIII−III線拡大断面図である。 図1のIV−IV線拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態の使用例を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態である収納家具の斜視図である。
(A)収納家具
(B)机(作業用家具)
(1)物品収納用空間
(2)側板
(3)底板
(4)ハンガーバー
(5)後面板
(6)アジャスタボルト
(7)ボルト
(8)接続部材
(9)止めねじ
(10)上枠材
(11)フレーム
(12)パネル
(13)ナット
(14)天板
(15)連結金具
(15a)水平片
(15b)垂下片
(16)ねじ
(17)衣服
(18)ハンガー
(19)鞄
(20)シャッター扉(開閉手段)
(21)施錠装置
(22)脚杆
(23)キャスター

Claims (2)

  1. 机等の作業用家具の側端に取り付けて使用する収納家具であって、物品収納用空間を介して、並置立設した左右1対の側板の下端部同士を適宜連結するとともに、両側板の上端部における前後方向のほぼ中央部間に跨って、衣服用ハンガーバーを取り付けることにより、前面と上面とを開放させ、前記1対の側板のいずれか一方の外側面中位部を、前記机等の天板の側端に止着することにより、前記机等の天板より上方に突出する部分が、間仕切もしくは衝立として機能しうるようにするとともに、前記両側板間の間隔を、1着または2着の衣服をハンガーに掛けてハンガーバーに吊支しうる程度に狭くしたことを特徴とする収納家具。
  2. 複数の机等の作業用家具間に配設することにより、前記机等の天板より上方に突出する部分が、両天板間の仕切りとして機能しうるようにした請求項1記載の収納家具。
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