JP4553271B1 - 鋳造方法及び網状消失模型 - Google Patents

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Abstract

【課題】網状鋳物壁を有した鋳物製品のバリの発生を抑えかつ見映え良く鋳造することが可能であると共に、網状鋳物壁の配置に拘わらず、容易に砂型の組み付け作業を行うことが可能な鋳造方法及び網状消失模型を提供する。
【解決手段】本発明の鋳造方法では、網状消失模型15を砂型20に埋設してその一部を砂型20のキャビティ20Z内に露出させておき、砂型20内に溶湯を鋳込む。これにより、網状消失模型15に代わってその埋設領域で成形される網状鋳物壁(格子壁12)をキャビティ20Zで成形される通常鋳物壁(角筒型本体部11)に一体に備えた鋳物製品(例えば、イケール10)が見映え良く鋳造される。
【選択図】図11

Description

本発明は、格子構造及びハニカム構造を含む網状構造の網状鋳物壁を有した鋳物製品を砂型で鋳造する鋳造方法及びその鋳造方法に用いる網状消失模型に関する。
図27(A)には、箱形鋳物本体1の内側に、格子構造の網状鋳物壁2を有した鋳物製品が示されている。この鋳物製品を鋳造するために、従来の鋳造方法では、箱形鋳物本体1より一回り大きな箱状の主型の内側に、格子状に仕切られた複数の突部を有する中子を備えた砂型を使用していた(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−307157号(段落[0021]〜[0025]、図1)
しかしながら、従来の鋳造方法では、網状鋳物壁2の先端面に砂型同士の接合面が位置するために、網状鋳物壁2が有する複数の開口の縁部にバリが大量に発生して、それらバリの除去作業に手間がかかると共に鋳物製品の見映えが悪くなるという問題が生じていた。また、上記した従来の鋳造方法では、鋳物製品のうち網状鋳物壁2による凹凸と、それ以外の凹凸とが異なる面に形成されている場合や、図27(B)に示すように、箱形鋳物本体1の内側奥面1Aに対して網状鋳物壁3を離して対向配置した構造とした場合に、砂型の構造が繁雑になってバリの発生部分が増えると共に、砂型の組み付け作業に手間がかかるという問題が生じていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、網状鋳物壁を有した鋳物製品のバリの発生を抑えかつ見映え良く鋳造することが可能であると共に、網状鋳物壁の配置に拘わらず、容易に砂型の組み付け作業を行うことが可能な鋳造方法及びその鋳造方法に用いられる網状消失模型の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る鋳造方法は、格子及びハニカムを含む網状に網目構成壁が交差した構造の網状消失模型を、砂を硬化剤で固めてなる砂型に埋設すると共に、網状消失模型の一部を砂型のキャビティ内に露出させておき、砂型内に鋳込んだ溶湯をキャビティと網状消失模型の埋設領域とに充填し、網状消失模型に代わってその埋設領域で成形される網状鋳物壁をキャビティで成形される通常鋳物壁に一体に備えた鋳物製品を鋳造する鋳造方法において、砂型を成形する砂型製作型の内面に複数の模型嵌合用凹部を形成し、網状消失模型の外縁に位置した網目構成壁の複数の端部を複数の模型嵌合用凹部に嵌合して砂型製作型に固定することで、その砂型製作型で成形された砂型の壁面から網目構成壁の複数の端部を突出させた状態とし、砂型に砂型用塗型剤を塗布した後、網目構成壁の複数の端部を切断し、それら切断面を砂型の壁面と面一に配置しかつキャビティ内に露出させて、網状鋳物壁を通常鋳物壁で包囲した状態に備えた鋳物製品を鋳造するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載の鋳造方法において、網状消失模型の外縁に位置した網目構成壁の複数の端部をマスキングテープで覆ってから網状消失模型の表面全体に消失模型用塗型剤を塗布し、その消失模型用塗型剤を固化させてからマスキングテープを剥がした後、網目構成壁の複数の端部複数の模型嵌合用凹部に嵌合して網状消失模型を砂型製作型に固定するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1又は2に記載の鋳造方法において、砂型は、略直方体の箱形構造の主型とその内側に収容される略直方体状の中子とで構成され、チップマウンター、工作機械を含む可動装置の支持ベース又は、イケールを鋳物製品として鋳造するためのものであり、中子に網状消失模型を埋設してその中子の4つの側面から網目構成壁の複数の端部を露出させておく共に、中子の4つの側面に、主型の内面又は、他の中子の側面を隙間をあけて対向配置してキャビティを形成するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載の鋳造方法において、複数の網状消失模型を平行に配置して略直方体状の中子に埋設しておくところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1乃至の何れか1の請求項に記載の鋳造方法において、網状消失模型を砂型の上端側に偏在させて砂型に溶湯を鋳込むところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1乃至の何れか1の請求項に記載の鋳造方法において、網目構成壁の断面形状を略I字形状にしておくところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1に記載の鋳造方法において、網状消失模型のうち網目群が開口した一の面をキャビティ内に露出させておき、網状鋳物壁を通常鋳物壁からリブ状に突出させた鋳物製品を鋳造するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載の鋳造方法において、網状消失模型のうち各網目を囲む網目構成壁の断面を略T字形状にしておき、略T字形状の縦辺のうち横辺から離れた側の端面を、キャビティ内に露出させるところに特徴を有する。
請求項の発明に係る網状消失模型は、請求項1乃至の何れか1の請求項に記載の鋳造方法に使用可能に構成されたところに特徴を有する。
[請求項1の発明]
請求項1の鋳造方法によれば、砂型に埋設した網状消失模型の一部を砂型のキャビティ内に露出させておき、砂型内に鋳込んだ溶湯により、網状消失模型に代わってその埋設領域で網状鋳物壁が成形されるので、砂型同士の接合面が網状鋳物壁上に位置することがなくなる。これにより、通常鋳物壁で包囲された網状鋳物壁を有する鋳物製品のバリの発生を抑えかつ見映え良く鋳造することが可能になる。また、砂型のうち網状消失模型の埋設位置を変更するだけで、鋳物製品における網状鋳物壁の配置を変更することができるので、従来の鋳造方法とは異なり、網状鋳物壁の配置に拘わらず、砂型を簡素な構造にすることができる。これにより、容易に砂型の組み付け作業を行うことが可能になると共に、従来の板状の鋳物壁を網状鋳物壁に変更して軽量化を図ることが可能になる。
また、請求項の鋳造方法では、砂型に砂型用塗型剤を塗布した後、網目構成壁の端部のうち砂型から突出した部分を切断して異物と共に排除することができるので、異物が溶湯に混入することを防ぐことができる。
[請求項の発明]
請求項の鋳造方法によれば、網状消失模型消失模型用塗型剤で被うので、網状鋳物壁の表面の見映えを良くすることができる。そして、網目構成壁のうち砂型製作型の模型嵌合用凹部に嵌合される部は、マスキングテープで被われて消失模型用塗型剤が塗布されないので、砂型製作型に対する網状消失模型の位置決め精度を高くすることができ、鋳物製品の形状品質を向上させることができる。
[請求項の発明]
請求項の鋳造方法によれば、チップマウンター、工作機械を含む可動装置の支持ベース又は、イケールの一部を網状鋳物壁に代えて、チップマウンター等の支持ベース又はイケールの軽量化を図ることが可能になる。
[請求項の発明]
請求項の鋳造方法によれば、通常鋳物壁を複数の網板状鋳物壁で補強した鋳物製品を鋳造することができる。
[請求項の発明]
請求項の鋳造方法によれば、網状消失模型を砂型の上端側に偏在させて砂型内に溶湯を鋳込むので、網状消失模型が消失する際のガスを上方に逃がして、鋳物製品における残渣の発生を抑えることができる。
[請求項の発明]
請求項の鋳造方法では、網目構成壁の断面形状を略I字形状にすることで強度を落とさずに軽量化を図ることができる。
[請求項の発明]
請求項の鋳造方法によれば、通常鋳物壁からリブ状に突出した網状鋳物壁を有する鋳物製品を、バリの発生を抑えて見映え良く鋳造することができる。
[請求項の発明]
請求項の鋳造方法では、網状消失模型における網目構成壁の断面を略T字形状にすることで強度を落とさずに軽量化を図ることができる。
[請求項の発明]
請求項の網状消失模型を使用することで、上記した請求項1乃至の鋳造方法を行うことができ、網状鋳物壁を有した鋳物製品のバリの発生を抑えかつ見映え良く鋳造することが可能になる。
本発明の第1実施形態に係るイケールの斜視図 網状消失模型の斜視図 網状消失模型の斜視図 中子用砂型製作型の斜視図 中子用砂型製作型の斜視図 中子用砂型製作型の斜視図 中子用砂型製作型及び中子の斜視図 中子の斜視図 主型用砂型製作型の斜視図 主型用砂型製作型の斜視図 砂型全体の斜視図 未加工状態のイケールの斜視図 第2実施形態に係るイケールの斜視図 第1ハニカム網状消失模型の斜視図 第2ハニカム網状消失模型の斜視図 湾曲網状消失模型の斜視図 中子の斜視図 第3実施形態に係るイケールの斜視図 網状消失模型の斜視図 網状消失模型の斜視図 中子用砂型製作型を分解した状態の斜視図 中子用砂型製作型の斜視図 中子の斜視図 第4実施形態に係るチップマウンターの支持ベースの斜視図 中子の斜視図 砂型の斜視図 従来の鋳物製品の斜視図
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図1〜図12に基づいて説明する。図1には、本発明に係る鋳造方法で鋳造されたイケール10が示されている。このイケール10は、角筒形本体部11の一端開口を格子壁12で塞いだ構造をなしている。その格子壁12は、本発明に係る「網状鋳物壁」に相当し、複数の帯板状の網目構成壁13を格子状に直交させた構造になっている。
このイケール10の鋳造方法は、以下の通りである。まず、格子壁12と同形状の図2(A)に示した網状消失模型15を用意する。この網状消失模型15は、発泡樹脂の成形品であって、格子壁12と同様に、帯板状の複数の網目構成壁16を格子状に直交させた構造をなしている。本実施形態では、この網状消失模型15の各網目構成壁16を、格子壁12の各網目構成壁13に対して予め決められた所定長の嵌合代分だけ長手方向の両方向に長くしておく。そして、図2(B)に示すように、各網目構成壁16の両端部における嵌合代分をマスキングテープ16Tで被い、網状消失模型15全体に消失模型用塗型剤17を塗布する。具体的には、タンク18に液状の消失模型用塗型剤17を貯留しておき、そこに網状消失模型15を沈める。なお、この消失模型用塗型剤17は、耐火性骨材を主成分とした一般的な消失模型用塗型剤である。
次いで、図3(A)に示すように、網状消失模型15を桟19の上に載置して滴る消失模型用塗型剤17を切って自然乾燥させる。そして、網状消失模型15の表面上の消失模型用塗型剤17が固化して塗型皮膜層16Bが形成されたらマスキングテープ16T(図2(B)参照)を剥がし、図3(B)に示すように、網目構成壁1の各端部を嵌合端部16Aとして塗型皮膜層16Bから露出させる。この状態で網状消失模型15を乾燥室に収容して塗型皮膜層16Bを更に乾燥させる。
次いで、砂型20を製作する。本実施形態の砂型20は、図11に示すように、略直方体の箱形構造の主型21とその内側に収容される略直方体状の中子22とからなる。図4(A)には、中子用砂型製作型30の型本体部30Hが示されている。この型本体部30Hは、上下両端部が開放した角筒状をなし、その上端の開口縁には、内面に複数の模型嵌合用凹部31が形成されている。それら模型嵌合用凹部31は、網状消失模型15における複数の嵌合端部16Aに対応して設けられ、上下方向に延びた角溝構造をなして上端部が模型嵌合用凹部31の上面に開放している。
この型本体部30Hに対し、網状消失模型15を上方から組み付ける。具体的には、網状消失模型15の各嵌合端部16Aを、模型嵌合用凹部31の上面開放口に挿入していく。すると、網状消失模型15のうち嵌合端部16Aと塗型皮膜層16Bの段差面が型本体部30Hの内面を摺接し、網状消失模型15全体が型本体部30Hの内側に収容されていく。そして、全ての嵌合端部16Aを各模型嵌合用凹部31の下端部まで挿入すると、図4(B)に示すように、網状消失模型15の上面と型本体部30Hの上面とが面一になり、型本体部30Hの上面開口が網状消失模型15によって閉塞された状態になる。
この状態で、図5に示すように、型本体部30Hの上下を反転せて網状消失模型15を下端側に配置し、型本体部30Hの下端側の開口を第1蓋32で閉塞する。第1蓋32には、網状消失模型15が仕切った複数の四角形のセル15Xのうち中央の1対のセル15X,15Xに対応した位置に凹部34,34が形成されると共に、その他のセル15Xに対応した位置に角錐台突部33が形成されている。
次いで、第1蓋32の各凹部34に、先端がヘアピン状に湾曲した吊り金具35の先端部を突入させた状態にセットし、図6(A)に示すように中子用砂型製作型30内に砂Sを充填する。具体的には、硬化剤(例えば、フラン樹脂硬化剤)を混入した砂Sを図示しないタンクに貯えて硬化剤が硬化しないように保温しておき、そのタンクから延びたダクト36を通して中子用砂型製作型30内に砂Sを充填する。そして、型本体部30Hの上端開口を第2蓋30F(図6(B)参照)で閉塞し、型本体部30H内の砂Sから中子22を成形する。
そして、中子22を構成する砂Sが硬化剤によって完全に固化する前に、図6(B)に示すように、型本体部30Hの上下を反転させて第1蓋32を外す。すると、中子22の上面に1対の吊り金具35,35が露出しかつ、角錐台突部33に対応した複数のガス抜き凹部38が成形された状態になる。そこで、図7(A)に示すように、各ガス抜き凹部38にガス抜きパイプ39の下端部を挿入すると共に、ガス抜きパイプ39より長い砂避けパイプ35Pを各吊り金具35の外側に挿入しておく。
次いで、型本体部30Hの上面に嵩上げ枠30Wを装着し、その嵩上げ枠30Wの内側に上記したダクト36(図6(A)参照)からの砂Sを充填して、図7(B)に示すように、中子22の上面を嵩上げする。そして、その嵩上げ分の砂Sが中子22と一体になって固化したら、中子22を中子用砂型製作型30から型抜きすると共に、砂避けパイプ35Pを外す。このようにして、図8に示した略直方体状の中子22が完了する。詳細には、中子22は、型本体部30H内で成形された直方体の本体部22Hの上面に、嵩上げ枠30Wにて成形された角錐台22Eを備えると共に、本体部22Hの下面に、第2蓋30F(図6(B)参照)にて成形された角錐台22Fを備えた形状になっている。また、中子22の4つの側面における上端部からは、網状消失模型15の各嵌合端部16Aが突出した状態になっている。
次いで、中子22に油性の砂型用塗型剤を図示しない刷毛で塗布する。このとき、網状消失模型15の嵌合端部16Aに砂型用塗型剤が付着してもよいので、中子22のうち本体部22Hの側面全体に砂型用塗型剤を塗布する。なお、中子22の上下の角錐台22E,22Fは、後述する溶湯が触れないので、それら角錐台22E,22Fには砂型用塗型剤を塗布しなくてもよい。また、本体部22Hの側面に砂型用塗型剤を塗布する際に、角錐台22E,22Fに砂型用塗型剤が塗布されてもよい。
次いで、網状消失模型15の側部のうち中子22の壁面から突出した部分(嵌合端部16A)をカッターで切断して、網状消失模型15の切断後の側面16Cを中子22の壁面と面一にする。このように本実施形態の鋳造方法では、砂型20に砂型用塗型剤を塗布した後、網状消失模型15の側部のうち砂型20から突出した部分(嵌合端部16A)を切断して異物と共に排除することができるので、異物が後述する溶湯に混入することを防ぐことが可能になる。
網状消失模型15の側部(嵌合端部16A)を切断後、中子22に塗布された砂型用塗型剤を自然乾燥させる。なお、砂型用塗型剤を塗布した中子22に熱風を当てて乾燥させてもよい。
次いで、主型21を製作する。図11に示すように、主型21は、主型本体50と主型蓋体51とからなる。その主型蓋体51を砂から成形するための主型用砂型製作型40が図9に示されている。主型用砂型製作型40には、上下両端部が開放した角筒状の型本体部40Hが備えられている。型本体部40Hの上面は、格子状の砂型支持壁43によって閉塞され、型本体部40Hの下面は、底蓋42によって閉塞されている。その底蓋42の上には、中子22より側方に一回り大きくなった直方体状の砂型成形コア41が載置されている。砂型成形コア41の上面には、その外縁部から若干内側に寄った位置から角錐台突部41Tが突出している。また、砂型成形コア41の下面にも同様に角錐台突部41Tが突出形成されている。そして、下側の角錐台突部41Tが底蓋42の上面に備えた蓋凹部42Aに嵌合して位置決めされている。
主型用砂型製作型40に砂Sを充填する前に、底蓋42の上面のうち砂型成形コア41を間に挟んだ蓋凹部42Aの1対の開口縁に、複数ずつの湯道成形ピース48を両面テープ等によって固定する。また、耐火性骨材で構成されたL字形の湯道パイプ45の一端面を砂型成形コア41の側面に当接させて両面テープ等によって固定し、湯道パイプ45の他端面を底蓋42の上面に当接させた状態にする。
この状態で、ダクト36からの砂Sを格子状の砂型支持壁43を通して主型用砂型製作型40内に充填して硬化剤により固化させて主型本体50を成形する。そして、主型用砂型製作型40の上下を反転させて底蓋42を外す。すると、型本体部40H内で固化した主型本体50の上面から砂型成形コア41の角錐台突部41Tが突出し、湯道成形ピース48群の一面が角錐台突部41Tを間に挟んだ両側位置で主型本体50の上面と面一になって露出した状態になる。また、湯道パイプ45の上端面も主型本体50の上面と面一になって露出した状態になる。
次いで、図10に示すように、門形の湯道レール47を、角錐台突部41Tから離間した位置で湯道パイプ45群及び主型本体50の上に敷設する。また、湯道レール47の一部から図示しない湯道パイプを立ててテープ等によって固定すると共に、角錐台突部41Tの上面から図示しないガス抜きパイプを立ててテープ等によって固定する。そして、型本体部40Hの上に主型蓋成形枠46を装着し、主型蓋成形枠46の上面の格子状の砂型支持壁46Kを通してダクト36からの砂Sを主型蓋成形枠46内に充填して硬化剤により固化させ、主型蓋体51(図11参照)を成形する。
次いで、主型蓋成形枠46を型本体部40Hから外す。すると、主型蓋体51は主型蓋成形枠46と一体になって主型本体50から離脱する。そして、主型蓋成形枠46側から湯道レール47を取り外し、主型本体50側から湯道成形ピース48を取り外す。また、角錐台突部41Tの上面に予め成形されている図失しない雌螺子孔に吊り金具を取り付け、その吊り金具をワイヤで吊り上げて主型本体50から砂型成形コア41を引き抜く。なお、湯道パイプ45は主型本体50に埋設した状態にしておく。
このようにして主型本体50及び主型蓋体51の成形が完了し、図11に示すように、主型本体50の中央には砂型成形コア41による中子収容凹部50Zが形成され、主型本体50の上面には、その中子収容凹部50Zに連通する分岐湯道溝50Aが湯道成形ピース48によって複数形成された状態になる。また、主型本体50に埋設された湯道パイプ45の下端開口が中子収容凹部50Z内に連通し、上端開口が主型本体50の上面に開放した状態になる。一方、主型蓋体51には、湯道レール47によってメイン湯道53が成形されると共に、砂型成形コア41の角錐台突部41Tによって位置決め凹部52が成形される。また、位置決め凹部52の中央には、前記した図示しないガス抜きパイプによって主型蓋体51を上下に貫通するガス抜き孔52Aが成形され、メイン湯道53の所定箇所には、前記した図示しない湯道パイプによって主型蓋体51を上下に貫通した溶湯注入路53Aが成形される。そして、主型本体50及び主型蓋体51に前記した砂型用塗型剤を塗布した後に、その塗型剤に着火して燃焼成分を除去すれば、主型21が完成する。
次いで、主型本体50の中子収容凹部50Zに中子22を収容する。すると、主型本体50の底面に砂型成形コア41の角錐台突部41T(図9参照)によって形成された図示しない位置決め凹部に、中子22の下面の角錐台22F(図8参照)が嵌合して位置決めされる。そして、砂型20の側面と主型本体50の内側面との間に角筒状の成形空間を有したキャビティ20Zが形成され、そのキャビティ20Z内に網状消失模型15の側面16Cが突出した状態になる。
次いで、主型蓋体51を主型本体50の上面に載置する。すると、中子22の上面の角錐台22Eが、主型蓋体51の位置決め凹部52に嵌合し、中子22を介して主型本体50と主型蓋体51とが位置決めされる。すると、メイン湯道53が分岐湯道溝50Aと湯道パイプ45とに重なり、これによりメイン湯道53が複数箇所でキャビティ20Zに連通した状態になって砂型20が完成する。なお、砂型20の完成時に、主型本体50は型本体部40H内に収容された状態になっており、主型蓋体51は主型蓋成形枠46内に収容された状態になっているが、図11には、それら型本体部40H及び主型蓋成形枠46は省略されている。
砂型20が完成したら溶湯注入路53Aの上端開口から砂型20内に溶湯(溶融金属。本実施形態では、例えば、「溶融状態の鉄」)を鋳込む。すると、メイン湯道53から分岐湯道溝50A群及び湯道パイプ45を通ってキャビティ20Z内に溶湯が流れ込む。そして、キャビティ20Z内に溜まった溶湯の湯面が徐々に上昇し、中子22の側面に露出した網状消失模型15に触れ、その網状消失模型15を溶かしてガス化させながら、中子22における網状消失模型15の埋設領域に溶湯が進入していく。即ち、溶湯が網状消失模型15を消失させながら、その網状消失模型15をコーティングしている塗型皮膜層16Bの内部に進入していく。また、網状消失模型15が消失して発生するガスは、ガス抜きパイプ39からガス抜き孔52Aを通って砂型20の上方に排出される。ここで、本実施形態では、網状消失模型15を砂型20の上端側に偏在させて鋳込むので、網状消失模型15のガスがスムーズに上方に逃げ、鋳物製品における残渣の発生を抑えることができる。なお、そのガスは、通常、燃焼し、砂型20の上面から炎が立ち上がった状態になる。そして、全ての網状消失模型15が溶湯に入れ替わり、キャビティ20Z内にも溶湯が満たされると、溶湯の湯面が溶湯注入路53Aの上端部まで上がってくるので、それを目安にして鋳込み作業を終了する。
砂型20内の溶湯が冷めて固化するとイケール10の未加工鋳物が完成する。そこで、砂型20を破壊してイケール10の未加工鋳物を取り出す。その砂型20から取り出した直後のイケール10の未加工鋳物は、図12に示されており、キャビティ20Z内で成形される角筒形本体部11と網状消失模型15に代わってその埋設領域で成形される格子壁12とを一体に備えると共に、角筒形本体部11には分岐湯道溝50A群、湯道パイプ45、メイン湯道53で成形されるランナー55が接続された状態になっている。また、網状消失模型15の外面を被っていた塗型皮膜層16B(図3(B)参照)が格子壁12を被い、湯道パイプ45(図9参照)がランナー55の一部を被った状態になっている。そこで、イケール10の未加工鋳物にショットピーニング処理を施して砂と塗型皮膜層16B及び湯道パイプ45を除去する。次いで、電動カッターでランナー55を角筒形本体部11から切り離してから、角筒形本体部11の外面全体を平面加工(例えば、平面切削後、平面研削)して黒皮を除去する。そして、所定箇所に雌螺子11Nを穿孔すれば、前述したイケール10が完成する。
このように本実施形態の鋳造方法では、砂型20に埋設した網状消失模型15の一部を砂型20のキャビティ20Z内に露出させておき、砂型20内に鋳込んだ溶湯により、網状消失模型15に代わってその埋設領域で格子壁12(網状鋳物壁)が成形されるので、砂型同士の接合面(中子同士の接合面や中子と主型の接合面)が格子壁12上に位置することがなくなる。これにより、格子壁12を有した鋳物製品としてのイケール10のバリの発生を抑えかつ見映え良く鋳造することが可能になる。また、砂型20のうち網状消失模型15の埋設位置を変更するだけで、イケール10における格子壁12の配置を変更することができるので、従来の鋳造方法とは異なり、格子壁12の配置に拘わらず、砂型20を簡素な構造にすることができる。これにより、容易に砂型20の組み付け作業を行うことが可能になると共に、従来の板状の鋳物壁を格子壁12に変更して軽量化を図ることが可能になる。
また、本実施形態の鋳造方法では、網状消失模型15を消失模型用塗型剤で被うので、網状鋳物壁の表面の見映えを良くすることができる。そして、網状消失模型15のうち中子用砂型製作型30の模型嵌合用凹部31に嵌合される側部は、マスキングテープ16Tで被われて消失模型用塗型剤が塗布されないので中子用砂型製作型30に対する網状消失模型15の位置決め精度を高くすることができ、イケール10の形状品質を向上させることができる。
[第2実施形態]
以下、前記第1実施形態とは異なるイケール10Vの鋳造方法に本発明を適用した第2実施形態を、図13〜図15に基づいて説明する。図13に示した本実施形態のイケール10Vは、角筒形本体部11の両端部と中央の3箇所に本発明に係る「網状鋳物壁」を備えた構造になっている。具体的には、角筒形本体部11の上端開口を閉塞するように本発明に係る「網状鋳物壁」としての第1ハニカム構造壁67を備えると共に、角筒形本体部11の下端開口を閉塞するように本発明に係る「網状鋳物壁」としての第2ハニカム構造壁69を備え、さらに、それら第1と第2のハニカム構造壁67,69の間の中央位置に本発明に係る「網状鋳物壁」としての湾曲網状構造壁68を備えている。そして、このイケール10Vを鋳造するために、第1ハニカム構造壁67に対応した第1ハニカム網状消失模型61(図14(A)参照)と、第2ハニカム構造壁69に対応した第2ハニカム網状消失模型63(図15参照)と、湾曲網状構造壁68に対応した湾曲網状消失模型62(図16参照)とを使用する。
図1(A)に示すように、第1ハニカム網状消失模型61は、全体が四角形の板状をなしかつ六角形の孔をハニカム(蜂の巣)状に穿孔した形状になっている。また、図14(B)に一部を拡大して示したように、第1ハニカム網状消失模型61の各網目の内側面全体が環形の溝状に凹んでいて、各網目を囲む網目構成壁61Kの断面が略I字形状になっている。
図15に示すように、第2ハニカム網状消失模型63は、六角形のセルを複数備えた一般的なハニカム構造をなし、各網目を囲む網目構成壁63K(各セルを構成する網目構成壁63K)が、薄板状になっている。
図16に示すように、湾曲網状消失模型62は、一定波長の波形状をなした第1の帯状板壁62Aと、その第1の帯状板壁62Aに対して半波長分、位相がずれた同形状の第2の帯状板62Bと交差させてなる波形交差壁62Cを複数横並びに配置し、隣り合った波形交差壁62C,62C同士の間で、第1と第2の帯状板壁62A,62Bの頂点同士を接続した構造になっている。
本実施形態のイケール10Vを鋳造するには、上記した第1及び第2のハニカム網状消失模型61,63と湾曲網状消失模型62(以下、これらを纏めて「網状消失模型61,62,63」という)を、前記第1実施形態の網状消失模型15と同様の工程を経て、図17に示すように、中子22Vの上端部、下端部及び中間部に分けて埋設する。また、網状消失模型61,62,63の側面を中子22Vの壁面と面一に配置して露出させる。そして、中子22Vを第1実施形態と同様の主型21(図11参照)に収容して鋳込む。すると、キャビティ20Zから網状消失模型61,62,63の埋設領域に溶湯が流れ込み、キャビティ20Zで成形される角筒形本体部11の内側に網状消失模型61,62,63と同形状の第1と第2のハニカム構造壁67,69と湾曲網状構造壁68とが一体成形される(図13参照)。
本実施形態の鋳造方法によれば、複数の網状鋳物壁(第1と第2のハニカム構造壁67,69と湾曲網状構造壁68)で補強して強度アップされたイケール10Vを見映え良く鋳造することができる。特に、網状鋳物壁の1つである第1ハニカム構造壁67の断面を略I字形状としたことで重量アップを抑えて強度アップを図ることができる。これら以外にも、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
[第3実施形態]
以下、第1及び第2の実施形態とは異なるイケール10Wの鋳造方法に本発明を適用した第3実施形態を、図18〜図23に基づいて説明する。図18に示すように、本実施形態のイケール10Wは、角筒形本体部11の側壁11A(以下、「強化対象側壁11A」という)の内側面に本発明に係る「網状鋳物壁」としての強化格子壁91をリブ状に突出形成し、その強化対象側壁11Aの両側の側壁11B,11Bに強化格子壁91の両側部を接続した構造になっている。詳細には、強化格子壁91は、断面が略T字形状の複数の網目構成壁91Kを格子状に交差させた構造をなし、その略T字形状の縦辺91Xのうち横辺91Yから離れた側の端部が強化対象側壁11Aに接続されると共に、水平方向の延びた網目構成壁91K群の両端部が強化対象側壁11Aの両側の側壁11B,11Bに接続された構造になっている。
本実施形態のイケール10Wを鋳造するには、図19に示した網状消失模型92を使用する。この網状消失模型92は、強化格子壁91と同様に、断面が略T字形状の複数の網目構成壁93を格子状に交差させた構造になっている。また、網状消失模型92の断面の前記略T字形状における縦辺93Xは、強化格子壁91の断面の前記略T字形状における縦辺91Xより若干長くなっている。さらに、網状消失模型92のうち強化格子壁91において水平方向の延びた網目構成壁91K群に対応した網目構成壁93群は、それら強化格子壁91の網目構成壁91K群より長手方向の両側に若干長くなっている。そして、これら網状消失模型92のうち強化格子壁91より長くなった部分にマスキングテープ(図示せず)を貼って消失模型用塗型剤を塗布し、図20に示すように、網状消失模型92の表面に塗型皮膜層93Cを形成してからマスキングテープを剥がすことで、所定の網目構成壁93群の長手方向の両端部に塗型皮膜層93Cから露出した第1嵌合端部93Aを設けると共に、網状消失模型92のうち前記略T字形状の縦辺93Xの先端全体に塗型皮膜層93Cから露出した第2嵌合端部93Bを設ける。
図22には、中子用砂型製作型の型本体部94が示されている。この型本体部94は、第1メイン側壁94Aと1対のサブ側壁94B,94Bと第2メイン側壁94Cとで構成された角筒状をなしかつ、それら側壁94A,94B,94B,94Cに分解可能な構成になっている。そして、第1メイン側壁94Aには、図21に示すように、網状消失模型92の第2嵌合端部93Bを嵌合するための格子形嵌合溝95Aが形成され、1対のサブ側壁94B,94Bの内面には、網状消失模型92の第1嵌合端部93Aを嵌合するための複数のT字形嵌合溝95Bが形成されている。
型本体部94で中子22W(図23参照)を成形するには、まず、型本体部94を分解しておき、網状消失模型92の第2嵌合端部93Bを、第1メイン側壁94Aの格子形嵌合溝95Aに嵌合し、第1嵌合端部93A群を第1メイン側壁94Aの両側方向に突出させた状態にする。次いで、1対のサブ側壁94B,94Bを第1メイン側壁94Aの両側に合体させて各サブ側壁94BをT字形嵌合溝95Bに嵌合する。そして、第2メイン側壁94Cを第1メイン側壁94Aに対向配置してサブ側壁94B,94Bの間に組み付けて、図22に示すように型本体部94を完成させる。そして、型本体部94に硬化剤を含んだ砂を充填し、図23に示した中子22Wを成形して型抜きする。
型本体部94から型抜きした中子22Wは、網状消失模型92の第1嵌合端部93Aと第2嵌合端部93Bとが壁面から突出した状態になっている。そこで、第1実施形態と同様に砂型用塗型剤を塗布してから、第1嵌合端部93Aと第2嵌合端部93Bをカッターにて切除し、網状消失模型92の側面93Dと一端面93Eを中子22Wの壁面と面一に配置して露出させる。そして、中子22Wを第1実施形態と同様の主型21(図11参照)に収容して鋳込む。すると、キャビティ20Zから網状消失模型92の埋設領域に溶湯が流れ込み、キャビティ20Zで成形される角筒形本体部11の内側に網状消失模型92と同形状の強化格子壁91とが一体成形される(図18参照)。
本実施形態の鋳造方法によれば、強化格子壁91の断面を略I字形状としたことでイケール10Wの重量アップを抑えて強度アップを図ることができる。これら以外に、第1及び第2の実施形態と同様の作用効果を奏する。
[第4実施形態]
以下、チップマウンターの支持ベース70を、本発明に係る鋳造方法で鋳造する第4実施形態を、図24〜図26に基づいて説明する。図24に示すように、本実施形態のチップマウンターの支持ベース70は、帯板状をなして互いに平行に延びた1対のメイン側壁71,71における幅方向の一端側部同士の間を、3つの連絡壁72,73,74にて連絡する一方、メイン側壁71,71における幅方向の他端側部同士の間を板状連絡壁78にて連絡した構造になっている。3つの連絡壁72,73,74は、メイン側壁71,71の長手方向のおける両端部と中央部とに配置されている。そして、メイン側壁71の長手方向の一端側で1対のメイン側壁71,71と1対の連絡壁72,73とによって四方を囲まれた領域にハニカム構造壁75が設けられると共に、メイン側壁71の長手方向の他端側で1対のメイン側壁71,71と1対の連絡壁73,74とによって四方を囲まれた領域にもハニカム構造壁76が設けられている。これらハニカム構造壁75,76は、前記第2実施形態で説明した第2ハニカム構造壁69(図13参照)と同じハニカム構造になっている。
板状連絡壁78は、一方のハニカム構造壁76と対向する位置に配置され、他方のハニカム構造壁75と対向する位置には、ハニカム構造壁等は設けられておらず、開放されている。また、板状連絡壁78のうちハニカム構造壁76との対向面からは網状の補強リブ77が突出形成されている。
図26には、チップマウンターの支持ベース70を鋳造するための砂型90が示されている。この砂型90は、主型本体85と主型蓋体86とからなる箱形の主型84の内部に1対の中子80A,80Bを収容した構造になっている。具体的には、主型本体85は、平面形状が長方形の箱形をなしている。また、1対の中子80A,80Bが、主型本体85の長手方向に並べて配置され、それら中子80A,80B同士の間及び、それら中子80A,80Bと主型本体85の内面との間にキャビティ88が形成されている。そして、中子80A,80Bの上端寄り位置に、ハニカム構造壁75,76と同形状の網状消失模型81A,81Bがそれぞれ埋設されている。
なお、図25に示すように、中子80Aの下面には、一側縁寄り位置から下面突部83が突出されると共に、その下面突部83の回りに補強リブ77を成形するための網目溝82が形成されている。
本実施形態では、この砂型90に溶湯を鋳込むと、網状消失模型81A,81Bの埋設領域でハニカム構造壁75,76が成形されると共に、キャビティ88でメイン側壁71、第1〜第3の連絡壁72,73,74等が成形され、ハニカム構造壁75,76が、メイン側壁71、第1〜第3の連絡壁72,73,74により四方を囲まれた状態になる。このようにして、網状鋳物壁としてのハニカム構造壁75,76を有したチップマウンターの支持ベース70を見映え良く鋳造することができる。ところで、従来の鋳造方法では、本実施形態の支持ベース70のように板状連絡壁78と対向する位置にハニカム構造壁76を配置すると砂型が複雑な構造になってコストアップに繋がるので、ハニカム構造壁ではなく板状の鋳物壁が設けられていた。このため、従来は支持ベース70の軽量化が困難であった。しかしながら、本実施形態の鋳造方法では、網状消失模型81Aを使用したことで、砂型90を複雑にせずに、板状連絡壁78との対向位置にハニカム構造壁76を配置することが可能になり、コストを抑えて支持ベース70の軽量化を図ることができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1〜第4の実施形態では、鉄を溶湯として使用した鋳造方法について説明したが、鉄以外の他の金属(例えば、アルミ、鋳鋼)を溶湯として使用した鋳造方法に本発明を適用してもよい。
(2)前記第1〜第4の実施形態では、砂型のうち中子のみに網状消失模型を埋設した例を示したが、砂型の主型のみに網状消失模型を埋設してもよいし、中子と主型の両方に網状消失模型を埋設してもよい。
)前記第4実施形態では、本発明に係る「可動装置の支持ベース」の一例としてチップマウンターの支持ベース70を例示したが、チップマウンター以外の可動装置の支持ベースの鋳造方法に本発明を適用してもよい。具体的には、例えば、基板検査装置の支持ベース、クリームはんだ印刷機の支持ベース、又は、プレス機の支持ベース、或いは、研削加工機、切削加工機等の工作機械の支持ベースの鋳造方法に本発明を適用してもよい。


10,10V,10W イケール(鋳物製品)
11 角筒形本体部(通常鋳物壁)
12 格子壁(網状鋳物壁)
15,81A,81B,92 網状消失模型
16 網目構成壁
16T マスキングテープ
20,90 砂型
20Z,88 キャビティ
21 主型
22,22V,22W,80A,80B 中子
30 中子用砂型製作型
31 模型嵌合用凹部
40 主型用砂型製作型
61 第1ハニカム網状消失模型
62 湾曲網状消失模型
63 第2ハニカム網状消失模型
67 第1ハニカム構造壁
68 湾曲網状構造壁
69 第2ハニカム構造壁
75,76 ハニカム構造壁
91 強化格子壁(網状鋳物壁)
95A 格子形嵌合溝(模型嵌合用凹部)
95B T字形嵌合溝(模型嵌合用凹部)

Claims (9)

  1. 格子及びハニカムを含む網状に網目構成壁が交差した構造の網状消失模型を、砂を硬化剤で固めてなる砂型に埋設すると共に、前記網状消失模型の一部を前記砂型のキャビティ内に露出させておき、前記砂型内に鋳込んだ溶湯を前記キャビティと前記網状消失模型の埋設領域とに充填し、前記網状消失模型に代わってその埋設領域で成形される網状鋳物壁を前記キャビティで成形される通常鋳物壁に一体に備えた鋳物製品を鋳造する鋳造方法において、
    前記砂型を成形する砂型製作型の内面に複数の模型嵌合用凹部を形成し、
    前記網状消失模型の外縁に位置した前記網目構成壁の複数の端部を前記複数の模型嵌合用凹部に嵌合して前記砂型製作型に固定することで、その砂型製作型で成形された前記砂型の壁面から前記網目構成壁の複数の端部を突出させた状態とし、
    前記砂型に砂型用塗型剤を塗布した後、前記網目構成壁の複数の端部を切断し、それら切断面を前記砂型の壁面と面一に配置しかつ前記キャビティ内に露出させて、前記網状鋳物壁を前記通常鋳物壁で包囲した状態に備えた鋳物製品を鋳造することを特徴とする鋳造方法。
  2. 前記網状消失模型の外縁に位置した前記網目構成壁の複数の端部をマスキングテープで覆ってから前記網状消失模型の表面全体に消失模型用塗型剤を塗布し、その消失模型用塗型剤を固化させてから前記マスキングテープを剥がした後、前記網目構成壁の複数の端部を前記複数の模型嵌合用凹部に嵌合して前記網状消失模型を前記砂型製作型に固定することを特徴とする請求項1に記載の鋳造方法。
  3. 前記砂型は、略直方体の箱形構造の主型とその内側に収容される略直方体状の中子とで構成され、チップマウンター、工作機械を含む可動装置の支持ベース又は、イケールを前記鋳物製品として鋳造するためのものであり、
    前記中子に前記網状消失模型を埋設してその中子の4つの側面から前記網目構成壁の複数の端部を露出させておくと共に、前記中子の4つの側面に、前記主型の内面又は、他の前記中子の側面を隙間をあけて対向配置して前記キャビティを形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳造方法。
  4. 複数の前記網状消失模型を平行に配置して前記略直方体状の中子に埋設しておくことを特徴とする請求項3に記載の鋳造方法。
  5. 前記網状消失模型を前記砂型の上端側に偏在させて前記砂型に溶湯を鋳込むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載の鋳造方法。
  6. 前記網目構成壁の断面形状を略I字形状にしておくことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1の請求項に記載の鋳造方法。
  7. 前記網状消失模型のうち網目群が開口した一の面を前記キャビティ内に露出させておき、前記網状鋳物壁を前記通常鋳物壁からリブ状に突出させた前記鋳物製品を鋳造することを特徴とする請求項1に記載の鋳造方法。
  8. 前記網状消失模型のうち各網目を囲む網目構成壁の断面を略T字形状にしておき、前記略T字形状の縦辺のうち横辺から離れた側の端面を、前記キャビティ内に露出させることを特徴とする請求項7に記載の鋳造方法。
  9. 請求項1乃至8の何れか1の請求項に記載の鋳造方法に使用可能に構成されたことを特徴とする網状消失模型。
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