JP4553174B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リール等の表示帯を回転させることで表示状態を変化させることが可能な可変表示装置の表示結果に応じて所定の入賞が発生可能なスロットマシンに関し、特には可変表示装置の表示結果が導出される前に入賞の発生を許容するか否かが決定されるスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のスロットマシンでは、複数のリールの回転が停止したときに各リールに表示されている図柄の組合せが、予め定められた入賞態様となった場合に入賞が発生する。これら入賞が発生するか否かは、リールが停止する以前に行われる内部抽選により決定される。
【0003】
また、これら入賞の発生を許容するか否かを事前に決定するスロットマシンにおいては、各リールの表示態様としてBB入賞やRB入賞等の特定の入賞の発生が許容されている旨、またはその可能性を示す表示結果、いわゆるリーチ目(特定の入賞の発生が許容された状態でのみ停止する表示結果)やチャンス目(特定の入賞の発生が許容された状態でも、そうでない状態でも停止する可能性がある表示結果)を停止させることで特定の入賞の発生に対する遊技者の期待感を高めることが可能なものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−355365号公報(第1、6、10頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のようなリーチ目やチャンス目は、予めリーチ目やチャンス目の表示態様を知っている遊技者でなければ、認識することが困難であるため、これらリーチ目やチャンス目を出現させることにより特定入賞の発生が許容されている旨、またはその可能性を示しても、興趣を十分に高めることができなかった。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、可変表示装置の表示態様にり所定の入賞の発生が許容されている可能性を分かりやすく報知することで興趣を高めることができるスロットマシンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のスロットマシンは、
複数種類の図柄が配列された表示帯を回転させることにより表示状態を変化させるとともに、該表示帯の回転を停止させることにより表示結果を導出表示させる可変表示装置を備え、
1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
前記表示帯を回転駆動するステッピングモータと、
該ステッピングモータを制御するモータ制御手段と、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段により所定の入賞の発生が許容されている場合に、前記表示帯の回転開始時に該表示帯を微動させずに、直ちに回転を開始させる通常回転開始動作及び前記表示帯の回転開始時に該表示帯を回転方向とは逆方向に微動させた後、直ちに回転を開始させる微動回転開始動作のうち前記微動回転開始動作を前記所定の入賞の発生が許容されていない場合よりも高い比率にて選択する回転開始動作選択手段と、
を備え、
前記モータ制御手段は、
回転中の前記表示帯を停止させる条件が成立したときに、前記ステッピングモータの複数の励磁相のうち、隣り合う第1励磁相及び第2励磁相を併せて励磁する2相励磁停止制御を実行した後、前記ロータの目標停止角度位置に対応する停止励磁相及び当該停止励磁相を挟んで相反する位置にある2つのブレーキ励磁相を併せて励磁する3相励磁停止制御を実行して、前記停止励磁相を特定可能に前記ロータを停止させる停止制御手段と、
前記通常回転開始動作が選択されたときに、前回のゲームにおいて前記停止制御手段が停止させた前記停止励磁相から規定順序に励磁する制御を実行して前記ステッピングモータのロータの回転を開始させることにより前記表示帯の回転開始時に該表示帯を微動させずに回転を開始させる第1の回転開始制御手段と、
前記微動回転開始動作が選択されたときに、前回のゲームにおいて前記停止制御手段が停止させた前記停止励磁相の前記ロータの回転方向に対して反対側に隣り合う励磁相から前記規定順序に励磁する制御を実行して前記ロータを該手前の励磁相方向に動作させた後、該ロータの回転を開始させることにより前記表示帯の回転開始時に該表示帯を回転方向とは逆方向に微動させた後回転を開始させる第2の回転開始制御手段と、
を含む
ことを特徴としている。
この特徴によれば、表示帯の回転開始時にその表示帯を微動させることで、所定の入賞の発生が許容されている可能性が報知される。すなわち分かりやすい態様にて所定の入賞の発生が許容されている可能性が報知されることで遊技者の期待感を効果的に高められるため、これら可変表示装置の表示態様により従来よりも興趣の高い演出を行うことができる。また、表示帯が回転方向とは逆に微動した後、回転し始めるようになるため、表示帯が微動したことを明確に認識させることができる。
また、2相励磁停止制御によってロータの回転が急速に制動されつつオーバーシュートして目標停止角度位置に誘導されるとともに、その後、3相励磁停止制御によって、ブレーキ励磁相の励磁によるブレーキを得ながら、勢いを弱められたロータが停止励磁相の励磁によりホールディングトルク安定点において停止するようになり、これら2相励磁停止制御及び3相励磁停止制御によって回転中のロータを正確かつ振動を生じさせることなく目標停止角度位置に停止させることができる。これにより、ロータの正確な停止位置が特定できるため、入賞報知手段により表示帯を微動させる制御を確実に行うことができる。
【0010】
本発明のスロットマシンの前記可変表示装置は、独立して回転する複数の表示帯を備え、
前記回転開始動作選択手段は、前記事前決定手段により所定の入賞の発生が許容されている場合に、前記所定の入賞の発生が許容されていない場合よりも高い比率にて多くの前記表示帯について前記微動回転開始動作を選択することが好ましい。
このようにすれば、回転開始時に微動する表示帯の数が多いほど所定の入賞が発生する期待度を高められるため、微動する表示帯の数によって効果的に興趣を高めることができる。
【0011】
本発明のスロットマシンの前記微動回転開始動作は、第1の微動回転開始動作と、該第1の微動回転開始動作よりも微動の動作量が大きい第2の微動回転開始動作と、を含み、
前記回転開始動作選択手段は、前記事前決定手段により所定の入賞の発生が許容されている場合に、前記第1の微動回転開始動作及び前記第2の微動回転開始動作のうち前記所定の入賞の発生が許容されていない場合よりも高い比率にて前記第2の微動回転開始動作を選択することが好ましい。
このようにすれば、回転開始時に表示帯が微動する際の変動量が大きいほど所定の入賞が発生する期待度を高められるため、表示帯が微動する際の変動量に応じて効果的に興趣を高めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0013】
本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、図1に示すように、本実施例のスロットマシン1には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2Rが水平方向に並設されており、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄がスロットマシン1の前面に設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
【0014】
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられたリールモータ34L、34C、34Rによって回転されることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
【0015】
また、本実施例のスロットマシン1には、メダルが投入可能なメダル投入口4、クレジットを用いて賭数を設定する際に操作される1枚BETスイッチ5及びMAXBETスイッチ6、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが設けられている。
【0016】
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6、または1枚BETスイッチ5を操作すれば良い。賭数が設定されると、設定された賭数に応じて入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
【0017】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、表示結果が導出表示される。
【0018】
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、賭数に応じて有効化されたいずれかの入賞ラインL1、L2、L2’、L3、L3’上に予め定められた図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞にして定められた枚数のメダルが遊技者に対してクレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出穴9(図1参照)から払い出されるようになっている。
【0019】
図2は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図2に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板40によって主に遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御される。
【0020】
遊技制御基板40には、前述した1枚BETスイッチ5、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8Rが接続されているとともに、メダル投入部4から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ31、メダル払出穴9から払い出されるメダルを検出する払出センサ33、リール2L、2C、2Rの基準位置を検出するリールセンサ35が接続されており、これら接続されたスイッチ、センサの検出信号が入力されるようになっている。
【0021】
また、遊技制御基板40には、前述したリールモータ34L、34C、34Rが接続されているとともに、メダル払出穴9よりメダルを払い出すためのホッパーモータ32が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0022】
遊技制御基板40には、所定の手順で演算を行うCPU、CPUの制御プログラムや各種データテーブル等を格納するROM、必要なデータの書き込み及び読み出しを行うRAMを備えるメイン制御部41、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサから入力された検出信号が入力されるスイッチ回路42、ホッパーモータ32、リールモータ34L、34C、34Rの駆動制御を行うモータ回路43等、が搭載されており、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続されたスイッチ、センサの検出信号を受けて、ゲームの進行に応じた各種の制御を行う。
【0023】
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面に配置された液晶表示器51(図1参照)、遊技効果LED52、スピーカ53、54が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
【0024】
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様のCPU、ROM、RAMを備えるサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の駆動制御を行う液晶駆動回路92、遊技効果LED52の駆動制御を行うランプ駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94等、が搭載されており、サブ制御部91は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41から送信されるコマンドや、演出制御基板90に接続されたスイッチ、センサからの検出信号を受けて、演出を行うための各種の制御を行う。
【0025】
図3は、各リール2L、2C、2R、の図柄配列を示す図であり、各リール2L、2C、2Rには「1」〜「21」の各図柄番号に対応して、「黒7」、「白7」、「BAR」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」、「プラム」の図柄が各リールに21個配列されている。
【0026】
本実施例では、図4に示すように、通常遊技状態において「チェリー−any−any」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、2枚のメダルが払い出されるチェリー入賞が発生する。また、「スイカ−スイカ−スイカ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、12枚のメダルが払い出されるスイカ入賞が発生する。また、「ベル−ベル−ベル」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、8枚のメダルが払い出されるベル入賞が発生する。また、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃った場合には、当該ゲームと同一の賭数にて次回のゲームを実施可能なリプレイゲーム(再ゲーム)が付与されるリプレイ(再遊技)入賞が発生する。これらチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞は、小役入賞ともいう。
【0027】
また、通常遊技状態において有効化されたいずれかの入賞ライン上に「BAR−BAR−BAR」の図柄の組合せが揃えば、RB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利なレギュラーボーナス(RB)が発生し、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の組合せが有効化された1本の入賞ライン上に揃って、15枚のメダルが払い出されるJac入賞が高確率で発生するレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が遊技者に対して付与される。
【0028】
また、通常遊技状態において有効化された入賞ライン上に、「黒7−黒7−黒7」または「白7−白7−白7」の図柄の組合せが揃えば、特別入賞であるBB入賞が発生し、その対価として15枚のメダルが払い出されるとともに、遊技者にとって有利なビッグボーナス(BB)が発生し、通常遊技状態よりも小役入賞の発生確率が高いビッグボーナスゲーム(BBゲーム)と前述したRBが遊技者に対して付与される。
【0029】
本実施例では、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41が、乱数抽選により入賞の発生を許容するか否かを決定するための内部抽選処理を毎ゲーム実行するとともに、この内部抽選処理においていずれかの入賞の発生が許容されたときに、その旨を示す内部当選フラグを設定する(以下フラグの当選ともいう)。すなわちメイン制御部41は、本発明の事前決定手段として機能する。
【0030】
内部当選フラグは、図4に示すように、各入賞に対応して定められており、内部抽選処理により各々対応する内部当選フラグが設定されたことを条件に対応する入賞の発生が許容されることとなる。
【0031】
通常遊技状態においてチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞の組合せは、該当する入賞を許容する旨の内部当選フラグ(チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグ、BBフラグ、RBフラグ)が設定され、かつ各リール2L、2C、2Rの停止操作が行われた際に該当する図柄が引込範囲(本実施例では停止された際の図柄を除き最大4図柄)内にあれば有効化された入賞ラインに揃うように制御される。
【0032】
また、通常遊技状態において対象となる入賞の内部当選フラグのうち、チェリーフラグ、スイカフラグ、ベルフラグ、リプレイフラグは、当該内部当選フラグが当選したゲームにおいてのみ有効とされており、そのゲームの終了後にクリアされる。これに対してBBフラグまたはRBフラグは、当該BBフラグまたはRBフラグにより許容されるBB入賞またはRB入賞が発生するまで次ゲーム以降に持ち越される。
【0033】
図5は、本実施例のスロットマシン1におけるリールモータ34L、34C、34Rの構成を示す図である。リールモータ34L、34C、34Rは、例えば、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ37と、これに対向するロータ36とで構成されている。尚、ロータ36は、図示しない多数の歯車状突極を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。これらリールモータ34L、34C、34Rは、メイン制御部41の制御に基づきモータ回路43から出力されるパルス信号を受け、ステータ37の各励磁相φ1〜φ4が所定の手順に従って励磁されることにより、1パルスを受信する度に所定の角度(1ステップ)ずつロータ36を回転させる。すなわちリールモータ34L、34C、34Rに対するパルス信号の出力制御を行うメイン制御部41は、本発明のモータ制御手段として機能する。
【0034】
図6(a)〜(c)は、リールモータ34L、34C、34Rの始動時の制御方法を示すイミングチャート及びその際のリールの始動態様を示す図である。図において、φ1〜φ4は、各リールモータ34L、34C、34Rの各励磁相を示し、「ON」は励磁状態を、「OFF」は消磁状態を、各々示す。
【0035】
本実施例では、リールモータ34L、34C、34Rの始動時の制御方法として3種類の制御パターン(1)〜(3)が適用されており、このうち制御パターン(1)に基づく制御方法では、図6(a)に示すように、停止相のみが励磁された状態から後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、例えば停止相が(φ3)の場合には、(φ3)のみが励磁された状態から、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)…の順で、φ1〜φ4を2相、1相、2相と交互に励磁する。このため、制御パターン(1)に基づく制御方法によりリールモータ34L、34C、34Rを始動した場合には、ロータ36と一体的に結合されているリールが滑らかに始動するようになる。
【0036】
また、制御パターン(2)に基づく制御方法では、図6(b)に示すように、停止相のみが励磁された状態において、停止相を消磁し、当該停止相の回転方向に対して反対側に隣り合う励磁相から後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁を開始する。詳しくは、例えば停止相が(φ3)の場合には、(φ3)のみが励磁された状態から、(φ3)を消磁し、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)…の順で、φ1〜φ4を1相、2相、1相…と交互に励磁する。このため、制御パターン(2)に基づく制御方法によりリールモータ34L、34C、34Rを始動した場合には、停止相に静止しているロータ36が、当該停止相の手前の励磁相、すなわち1ステップ手前の状態から回転を開始するので、リールが回転方向とは逆方向にわずかに微動してから始動するようになる。
【0037】
また、制御パターン(3)に基づく制御方法では、図6(c)に示すように、停止相のみが励磁された状態において、停止相を消磁し、当該停止相の回転方向に対して反対側に隣り合う2つの励磁相から後述する1−2相励磁方式にて回転方向に励磁開始する。詳しくは、、例えば停止相が(φ3)の場合には、(φ3)のみが励磁された状態から、(φ3)を消磁し、(φ1、φ2)、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)…の順で、φ1〜φ4を2相、1相、2相…と交互に励磁する。このため、制御パターン(3)に基づく制御方法によりリールモータ34L、34C、34Rを始動した場合には、停止相に静止しているロータ36が、当該停止相の手前の2つの励磁相、すなわち2ステップ手前の状態から回転を開始するので、リールが回転方向とは逆方向に、制御パターン(2)の場合よりも大きく微動してから始動するようになる。
【0038】
このように本実施例では、制御パターン(2)、(3)に基づいてリールを始動させる場合に、停止相の、ロータ36の回転方向に対して手前側の励磁相から励磁を開始することによりリールを微動させるようになっており、回転開始時に励磁を開始する励磁相を変化させるのみの制御、すなわち簡単な制御でリールを微動させることができるうえに、停止相の手前側の励磁相から励磁されることにより、リールが一瞬回転方向とは逆の方向に微動した後、回転し始めるようになるため、リールが微動したことを遊技者に対して明確に認識させることができる。
【0039】
図7は、リールモータ34L、34C、34Rの回転中及び停止時の制御方法を示すタイミングチャートである。
【0040】
まず、回転中、すなわちリール2L、2C、2Rを停止させる条件が成立するまでの間は、1−2相励磁方式でリールモータ34L、34C、34Rを駆動して各リール2L、2C、2Rを回転させる。例えば、φ1〜φ4を励磁する旨を示すパルス信号を図6に示すタイミングでON/OFFすることにより、ロータ36の回転方向に沿って、(φ4、φ1)、(φ1)、(φ1、φ2)、(φ2)、(φ2、φ3)、(φ3)、(φ3、φ4)、(φ4)、(φ4、φ1)…の順で、2相、1相、2相、1相、2相と1ステップごとに交互にφ1〜φ4を励磁して、ロータ36を回転させることにより、リール2L、2C、2Rを回転させる。
【0041】
次に、回転中のリール2L、2C、2Rを停止させる条件が成立した場合、すなわち、ロータ36が後述するオーバーシュート量だけ脱調することにより、ストップスイッチ信号により選択された図柄(目標図柄)を導出表示可能な角度位置(目標停止角度位置)に到達する角度位置となった場合には、2相が励磁された状態から各リール2L、2C、2Rの停止制御に移行する。例えば、リール2L、2C、2Rを停止させる条件が、停止条件成立ステップとして図7に示す期間に成立した場合には、2相が励磁される状態に移行する時点Taまで待って、停止制御に移行する。
【0042】
リール2L、2C、2Rの停止制御は、図6のT1、T2に示されるように、2段階で行われる。T1で行われる制御を2相励磁停止制御と呼び、T2で行われる制御を3相励磁停止制御と呼ぶ。
【0043】
2相励磁停止制御は、1−2相励磁方式でリールモータ34L、34C、34Rが駆動されている場合において、1相を励磁した状態から2相を励磁する状態に移行する時点Taから開始され、その2相を励磁する状態を所定のホールド時間T1だけ保持する制御である。例えば、図5に示すように、(φ1)を励磁した状態から(φ1、φ2)を励磁する状態に移行する時点から、(φ1、φ2)を励磁した状態をホールド時間T1だけ保持する。これにより、高速回転していた各リールモータ34L、34C、34Rのロータ36は急制動がかけられる。
【0044】
尚、ホールド時間T1は脱調を引起すことになるオーバーシュート量に応じて定められ、リールモータ34L、34C、34Rのホールディングトルクの大きさやロータ36のイナーシャ、バネ常数等によって異なる。本実施例では、オーバーシュート量がステッピングモータの4ステップ分であるものとし、ホールド時間T1は、リールモータ34L、34C、34Rが3ステップ分駆動するのに必要な時間として設定する。そして、ロータ36の目標停止角度位置を、ホールド時間T1に合わせて、2相励磁停止制御が開始された段階から3ステップ先に設定する。
【0045】
このため、ホールド時間T1が経過した時点Tbでは、ロータ36が目標停止角度位置の直前の位置にあり、かつ、その回転速度が制動された状態にある。そこで、Tbの時点で励磁パターンを切替えて3相励磁停止制御を開始する。すなわち、φ1を消磁し、目標停止角度位置に対応する停止相φ3と、当該停止相を挟んで相反する位置にある2つのブレーキ相φ2、φ4とを所定の時間T2だけ励磁する。これにより、ブレーキ相φ2、φ4によるブレーキを得ながら停止相φ3のホールディングトルク安定点、すなわち目標停止角度位置でロータ36が停止する。その結果、ロータ36と一体的に結合されているリール2L、2C、2Rは、目標図柄を導出表示可能な目標停止位置に、正確かつ振動することなく停止する。
【0046】
3相励磁停止制御がT2の間実行された後、ブレーキ相φ2、φ4を消磁し、停止相φ3の励磁状態を維持したまま、モータ電圧をHからLにする。ロータ36の停止後も、停止相φ3の励磁状態を維持するのは、ホールディングトルクとディテントトルクとの位相差や摩擦の影響によるずれによって、ロータ36が停止相φ3のホールディングトルク安定点から外れることを防止するためである。これにより、リール2L、2C、2Rが一旦停止した後に微動すること、及び、次回リールモータ34L、34C、34Rを始動させる時のロータ36の角度位置が、停止時の角度位置とずれてしまうことを防止できる。
【0047】
また、リールモータ34L、34C、34Rを停止させるための制御方法としては、全相励磁停止制御、すなわち全ての励磁相を同時に励磁することによってロータ36を停止させる制御や、2相励磁停止制御、すなわち隣り合う2つの励磁相を同時に励磁することによってロータ36を停止させる制御が従来から公知である(例えば、特開昭61−240846号公報、実開昭62−36787号公報参照)。
【0048】
本実施例のスロットマシン1では、前述したように回転開始時にリールを微動させるための制御を行うために、リールを滑らかに回転開始させる際のリールモータ34L、34C、34Rの励磁パターンとは異なる励磁パターンにてリールモータ34L、34C、34Rの制御を行うことから、これらリールモータ34L、34C、34Rの回転開始時にはロータ36の正確な停止位置を特定しておく必要がある。
【0049】
しかしながら、前述した全相励磁停止制御を用いてリールモータ34L、34C、34Rの停止制御を行った場合には、急制動に起因するオーバーシュート量だけロータ36が回転した後に停止する。このオーバーシュート量はメカニカルな要素に基づいて決まることからロータ36の停止位置を正確に判別することが困難であるため、前述した3つの制御パターンに基づくリールの始動を正確に制御することができないという問題がある。
【0050】
また、前述した2相励磁停止制御を用いてリールモータ34L、34C、34Rの停止制御を行った場合には、最終的に励磁された2つの励磁相の均衡点にロータ36の停止位置が収束することとなり、停止位置を正確に特定することが可能となるが、ロータ36が励磁に対して過度に応答することに伴う振動を抑えることができないため、リールの停止態様が見苦しくなってしまうという問題がある。
【0051】
これに対して、本実施例のように2相励磁停止制御と3相励磁停止制御とを併用してリールモータ34L、34C、34Rの停止制御を行うことで、2相励磁停止制御によってロータ36の回転が急速に制動されつつ目標停止角度位置に誘導され、その後、3相励磁停止制御によって、目標停止角度位置の停止相を挟んで相反する位置にある2つのブレーキ相の励磁によりブレーキを得ながら、停止相の励磁により目標停止角度位置にロータ36が停止することとなるため、回転中のロータ36を振動させることなく目標停止角度位置に停止させることができる。更に、ロータ36は目標停止角度位置に停止することから、ロータ36の正確な停止位置が特定されるため、回転開始時にリールを微動させるためのリールモータ34L、34C、34Rの制御を正確に、かつ確実に行うことができる。
【0052】
本実施例のスロットマシン1では、前述したようにリールモータ34L、34C、34Rの始動時に3種類の制御パターン(1)〜(3)に基づく制御を行うことにより3種類の態様で各リール2L、2C、2Rの回転を開始することが可能とされており、各リールモータ34L、34C、34R毎に始動時の制御パターンを変化させることにより、図8(a)に示すように、始動パターン(1)〜(7)の7種類の始動パターンにて各リール2L、2C、2Rの回転を開始させることが可能とされている。
【0053】
このうち始動パターン(1)は、全てのリール2L、2C、2Rを微動させることなく滑らかに回転させるパターン、すなわち全てのリールモータ34L、34C、34Rを制御パターン(1)に基づいて始動させるパターンである。また、始動パターン(2)は、左リール2Lのみ小さく微動させてから回転させるパターン、すなわちリールモータ34Lのみ制御パターン(2)に基づいて始動させ、リールモータ34C、34Rを制御パターン(1)に基づいて始動させるパターンである。また、始動パターン(3)は、左・中リール2L、2Cを小さく微動させてから回転させるパターン、すなわちリールモータ34L、34Cを制御パターン(2)に基づいて始動させ、リールモータ34Rを制御パターン(1)に基づいて始動させるパターンである。また、始動パターン(4)は、全てのリール2L、2C、2Rを小さく微動させてから回転させるパターン、すなわちリールモータ34L、34C、34Rの全てを制御パターン(2)に基づいて始動させるパターンである。また、始動パターン(5)は、左リール2Lのみ大きく微動させてから回転させるパターン、すなわちリールモータ34Lのみ制御パターン(3)に基づいて始動させ、リールモータ34C、34Rを制御パターン(1)に基づいて始動させるパターンである。また、始動パターン(6)は、左・中リール2L、2Cを大きく微動させてから回転させるパターン、すなわちリールモータ34L、34Cを制御パターン(3)に基づいて始動させ、リールモータ34Rを制御パターン(1)に基づいて始動させるパターンである。また、始動パターン(7)は、全てのリール2L、2C、2Rを大きく微動させてから回転させるパターン、すなわちリールモータ34L、34C、34Rの全てを制御パターン(3)に基づいて始動させるパターンである。
【0054】
本実施例では、各リール2L、2C、2Rの回転を開始する際に適用される始動パターンが内部抽選処理の結果に応じて異なる割合で振り分けられるとともに、図8(b)に示すように、始動パターン(2)〜(7)、すなわち回転開始時にいずれか1つのリールを微動させる始動パターンは、小役入賞を許容する旨の内部当選フラグまたはBBフラグ、RBフラグの当選時のみ振り分けられるため、回転開始時にリールが微動することで、小役入賞またはBB入賞、RB入賞のいずれかの入賞の発生が許容された旨が報知される。
【0055】
また、ベルフラグまたはリプレイフラグの当選時には、始動パターン(2)〜(7)のうち、始動パターン(2)(5)のいずれかの始動パターン、すなわち1つのリールのみ微動する始動パターンに振り分けられるとともに、チェリーフラグまたはスイカフラグの当選時には、始動パターン(2)〜(7)のうち、始動パターン(3)(4)(6)(7)のいずれかの始動パターン、すなわち2つ以上のリールが微動する始動パターンに振り分けられるようになっている。このため、回転開始時に1つのリールのみが微動することでベル入賞またはリプレイ入賞の発生が許容されている可能性が高い旨が報知され、回転開始時に2つ以上のリールが微動することでチェリー入賞またはスイカ入賞の発生が許容されている可能性が高い旨が報知される。
【0056】
このように本実施例では、回転開始時に微動するリールの数に応じて発生が許容されている可能性の高い小役入賞の種類が報知されるので、遊技者が許容された小役入賞の種類をある程度予想することができるため、興趣を高めることができる。
【0057】
また、回転開始時にリールが微動した際に、小役入賞が発生しないとき(取りこぼしは除く)には、BBフラグまたはRBフラグの当選が確定するため、回転開始時にリールが微動することでBB入賞、RB入賞のいずれかの入賞の発生が許容されている可能性が報知されることとなる。
【0058】
このように本実施例では、回転開始時にリールが微動することでBB入賞またはRB入賞の発生が許容されている可能性も報知されるので、回転開始時にリールが微動することでBB入賞またはRB入賞の発生に対する遊技者の期待感を高めることができる。
【0059】
また、BBフラグまたはRBフラグの当選時に振り分けられる始動パターンは、始動パターン(2)〜(4)のうち、始動パターン(4)、(3)、(2)の順に高い割合で振り分けられるとともに、始動パターン(5)〜(7)のうち、始動パターン(7)、(6)、(5)の順に高い割合で振り分けられるようになっている。すなわち、BBフラグまたはRBフラグの当選時の始動パターンとしては、微動する大きさが同一の場合に微動するリールの数が多い始動パターンほど高い割合で振り分けられるようになっている。このため、微動する大きさが同一の場合には微動するリールの数が多いほどBBフラグまたはRBフラグの当選に対する期待度が高くなる。
【0060】
このように本実施例では、回転開始時に微動するリールの数が多いほどBBフラグまたはRBフラグの当選、すなわちBB入賞またはRB入賞の発生に対する期待感を高められるため、微動するリールの数によって効果的に興趣を高めることができる。
【0061】
また、BBフラグまたはRBフラグの当選時に振り分けられる始動パターンは、始動パターン(2)よりも(5)、始動パターン(3)よりも(6)、始動パターン(4)よりも始動パターン(7)の方が高い割合で振り分けられるようになっている。すなわち、BBフラグまたはRBフラグの当選時の始動パターンとしては、微動する数が同一の場合に、微動する大きさが大きい始動パターンほど高い割合で振り分けられるようになっている。このため、微動する数が同一の場合には微動する大きさが大きいほどBBフラグまたはRBフラグの当選に対する期待度が高くなる。
【0062】
このように本実施例では、回転開始時にリールが微動する大きさが大きいほどBBフラグまたはRBフラグの当選、すなわちBB入賞またはRB入賞の発生に対する期待感を高められるため、リールが微動する大きさによって効果的に興趣を高めることができる。
【0063】
以上説明したように、本実施例のスロットマシン1においては、各リール2L、2C、2Rを始動時に微動させることで、小役入賞やBB入賞、RB入賞の発生が許容されている可能性が報知される。すなわち分かりやすい態様にて小役入賞、BB入賞、RB入賞のいずれかの入賞の発生が許容されている旨が報知されることで遊技者の期待感を効果的に高められるため、これら各リール2L、2C、2Rの表示態様により従来よりも興趣の高い演出を行うことができる。
【0064】
尚、本実施例では、内部抽選処理の結果としていずれかの入賞の発生が許容されていることを条件にリール2L、2C、2Rが微動することで、小役入賞、BB入賞、RB入賞のいずれかの入賞の発生が許容されている旨が報知されるようになっているが、例えば、内部抽選処理の結果としていずれの入賞の発生も許容されていないとき、すなわちハズレのとき、または所定の入賞の発生が許容されているとき、に所定の割合でリール2L、2C、2Rを微動させることで、所定の入賞の発生が許容されている可能性を報知するようにしても良い。
【0065】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0066】
例えば、前記実施例では、外周に図柄が配列されたリール2L、2C、2Rを回転させることで表示状態を変動させる可変表示装置を適用しているが、外周に図柄が配列されたベルトを回転させることで表示状態を変動させるベルト式の可変表示装置を適用しても良い。
【0067】
また、前記実施例では、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを使用してゲームを実施可能な通常のスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技用価値としてパチンコ球を用いてゲームを行うスロットマシンや、メダルが外部に排出されることなくクレジットを使用して遊技可能な完全クレジット式のスロットマシンにも適用可能であることはいうまでもなく、これら遊技機の種別が限定されるものではない。
【0068】
前記実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0069】
本発明の請求項1は、
複数種類の図柄が配列された表示帯(リール2L、2C、2R)を回転させることにより表示状態を変化させるとともに、該表示帯の回転を停止させることにより表示結果を導出表示させる可変表示装置を備え、
1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシン1であって、
前記表示帯(リール2L、2C、2R)を回転駆動するステッピングモータ(リールモータ34L、34C、34R)と、
該ステッピングモータを制御するモータ制御手段(メイン制御部41)と、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(メイン制御部41(内部抽選処理))と、
前記事前決定手段により所定の入賞(BB入賞、RB入賞)の発生が許容されている場合に、前記表示帯の回転開始時に該表示帯を微動させずに、直ちに回転を開始させる通常回転開始動作(パターン1)及び前記表示帯の回転開始時に該表示帯を回転方向とは逆方向に微動させた後、直ちに回転を開始させる微動回転開始動作(パターン2〜7)のうち前記微動回転開始動作(パターン2〜7)を前記所定の入賞(BB入賞、RB入賞)の発生が許容されていない場合よりも高い比率にて選択する回転開始動作選択手段と、
を備え、
前記モータ制御手段は、
回転中の前記表示帯を停止させる条件が成立したときに、前記ステッピングモータの複数の励磁相(φ1、φ2、φ3、φ4)のうち、隣り合う第1励磁相(例えばφ1)及び第2励磁相(例えばφ2)を併せて励磁する2相励磁停止制御を実行した後、前記ロータ36の目標停止角度位置に対応する停止励磁相(例えばφ3)及び当該停止励磁相を挟んで相反する位置にある2つのブレーキ励磁相(例えばφ2、φ4)を併せて励磁する3相励磁停止制御を実行して、前記停止励磁相を特定可能に前記ロータ36を停止させる停止制御手段と、
前記通常回転開始動作(パターン1)が選択されたときに、前回のゲームにおいて前記停止制御手段が停止させた前記停止励磁相(例えばφ3)から規定順序に励磁する制御を実行して前記ステッピングモータのロータ36の回転を開始させることにより前記表示帯の回転開始時に該表示帯を微動させずに回転を開始させる第1の回転開始制御手段と、
前記微動回転開始動作(パターン2〜7)が選択されたときに、前記規定順序に対して前回のゲームにおいて前記停止制御手段が停止させた前記停止励磁相(例えばφ3)の前記ロータの回転方向に対して反対側に隣り合う励磁相(例えばφ2またはφ1、φ2)から前記規定順序に励磁する制御を実行して前記ロータ36を該手前の励磁相方向に動作させた後、該ロータ36の回転を開始させることにより前記表示帯の回転開始時に該表示帯を回転方向とは逆方向に微動させた後回転を開始させる第2の回転開始制御手段と、
を含む。
【0072】
本発明の請求項2は、前記可変表示装置は、独立して回転する複数の表示帯(リール2L、2C、2R)を備え、
前記回転開始動作選択手段は、前記事前決定手段(メイン制御部41(内部抽選処理))により所定の入賞(BB入賞、RB入賞)の発生が許容されている場合に、前記所定の入賞の発生が許容されていない場合よりも高い比率にて多くの前記表示帯について前記微動回転開始動作を選択する。
【0073】
本発明の請求項3は、前記微動回転開始動作は、第1の微動回転開始動作(パターン2〜4)と、該第1の微動回転開始動作よりも微動の動作量が大きい第2の微動回転開始動作(パターン5〜7)と、を含み、
前記回転開始動作選択手段は、前記事前決定手段(メイン制御部41(内部抽選処理))により所定の入賞(BB入賞、RB入賞)の発生が許容されている場合に、前記第1の微動回転開始動作(パターン2〜4)及び前記第2の微動回転開始動作(パターン5〜7)のうち前記所定の入賞の発生が許容されていない場合よりも高い比率にて前記第2の微動回転開始動作(パターン5〜7)を選択する。
【0074】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0075】
(a)請求項1項の発明によれば、表示帯の回転開始時にその表示帯を微動させることで、所定の入賞の発生が許容されている可能性が報知される。すなわち分かりやすい態様にて所定の入賞の発生が許容されている可能性が報知されることで遊技者の期待感を効果的に高められるため、これら可変表示装置の表示態様により従来よりも興趣の高い演出を行うことができる。また、表示帯が回転方向とは逆に微動した後、回転し始めるようになるため、表示帯が微動したことを明確に認識させることができる。
また、2相励磁停止制御によってロータの回転が急速に制動されつつオーバーシュートして目標停止角度位置に誘導されるとともに、その後、3相励磁停止制御によって、ブレーキ励磁相の励磁によるブレーキを得ながら、勢いを弱められたロータが停止励磁相の励磁によりホールディングトルク安定点において停止するようになり、これら2相励磁停止制御及び3相励磁停止制御によって回転中のロータを正確かつ振動を生じさせることなく目標停止角度位置に停止させることができる。これにより、ロータの正確な停止位置が特定できるため、入賞報知手段により表示帯を微動させる制御を確実に行うことができる。
【0078】
(b)請求項2項の発明によれば、回転開始時に微動する表示帯の数が多いほど所定の入賞が発生する期待度を高められるため、微動する表示帯の数によって効果的に興趣を高めることができる。
【0079】
(c)請求項3項の発明によれば、回転開始時に表示帯が微動する際の変動量が大きいほど所定の入賞が発生する期待度を高められるため、表示帯が微動する際の変動量に応じて効果的に興趣を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された実施例のスロットマシンの正面図である。
【図2】スロットマシンの構成を示すブロック図である。
【図3】メインリールの図柄配列を示す図である。
【図4】通常遊技状態において入賞の対象となる図柄の組合せ等を示す図である。
【図5】リールモータを構成するステッピングモータのブロック図である。
【図6】(a)〜(c)はリール始動時のリールモータの制御方法を説明するためのタイミングチャート及びリールの表示態様を示す図である。
【図7】リールモータの制御方法を説明するためのタイミングチャートを示す図である。
【図8】(a)は各リールの始動パターンの特徴を示す図、(b)は、内部抽選処理の結果に応じた各始動パターンの振分率を示す図である。
【符号の説明】
1 スロットマシン、2L、2C、2R リール、3
透視窓、34L、34C、34R リールモータ、36 ロータ、41メイン制御部
Claims (3)
- 複数種類の図柄が配列された表示帯を回転させることにより表示状態を変化させるとともに、該表示帯の回転を停止させることにより表示結果を導出表示させる可変表示装置を備え、
1ゲームに対して賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであって、
前記表示帯を回転駆動するステッピングモータと、
該ステッピングモータを制御するモータ制御手段と、
前記可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に前記入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段により所定の入賞の発生が許容されている場合に、前記表示帯の回転開始時に該表示帯を微動させずに、直ちに回転を開始させる通常回転開始動作及び前記表示帯の回転開始時に該表示帯を回転方向とは逆方向に微動させた後、直ちに回転を開始させる微動回転開始動作のうち前記微動回転開始動作を前記所定の入賞の発生が許容されていない場合よりも高い比率にて選択する回転開始動作選択手段と、
を備え、
前記モータ制御手段は、
回転中の前記表示帯を停止させる条件が成立したときに、前記ステッピングモータの複数の励磁相のうち、隣り合う第1励磁相及び第2励磁相を併せて励磁する2相励磁停止制御を実行した後、前記ロータの目標停止角度位置に対応する停止励磁相及び当該停止励磁相を挟んで相反する位置にある2つのブレーキ励磁相を併せて励磁する3相励磁停止制御を実行して、前記停止励磁相を特定可能に前記ロータを停止させる停止制御手段と、
前記通常回転開始動作が選択されたときに、前回のゲームにおいて前記停止制御手段が停止させた前記停止励磁相から規定順序に励磁する制御を実行して前記ステッピングモータのロータの回転を開始させることにより前記表示帯の回転開始時に該表示帯を微動させずに回転を開始させる第1の回転開始制御手段と、
前記微動回転開始動作が選択されたときに、前回のゲームにおいて前記停止制御手段が停止させた前記停止励磁相の前記ロータの回転方向に対して反対側に隣り合う励磁相から前記規定順序に励磁する制御を実行して前記ロータを該手前の励磁相方向に動作させた後、該ロータの回転を開始させることにより前記表示帯の回転開始時に該表示帯を回転方向とは逆方向に微動させた後回転を開始させる第2の回転開始制御手段と、
を含む
ことを特徴とするスロットマシン。 - 前記可変表示装置は、独立して回転する複数の表示帯を備え、
前記回転開始動作選択手段は、前記事前決定手段により所定の入賞の発生が許容されている場合に、前記所定の入賞の発生が許容されていない場合よりも高い比率にて多くの前記表示帯について前記微動回転開始動作を選択する請求項1に記載のスロットマシン。 - 前記微動回転開始動作は、第1の微動回転開始動作と、該第1の微動回転開始動作よりも微動の動作量が大きい第2の微動回転開始動作と、を含み、
前記回転開始動作選択手段は、前記事前決定手段により所定の入賞の発生が許容されている場合に、前記第1の微動回転開始動作及び前記第2の微動回転開始動作のうち前記所定の入賞の発生が許容されていない場合よりも高い比率にて前記第2の微動回転開始動作を選択する請求項1または2に記載のスロットマシン。
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