JP4807932B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、ステッピングモータによって回胴体(リール、ドラム)を駆動することで演出を行うスロットマシン、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
スロットマシンは、一般に、外周部に複数種類の図柄が描かれた複数のリールを有する可変表示装置を備えており、各リールの回転を停止したときにおける表示態様に従って入賞が発生するものである。スロットマシンにおける入賞の発生は、事前の内部抽選の結果に基づいて当選フラグが設定されていることが条件となるが、この当選フラグの設定状況に関する報知(告知または予告)などの演出を、可変表示装置を構成するリールとは別のリール(演出リール)を用いて行うものがある。
また、パチンコ遊技機では、遊技領域に打ち出された遊技球が特定の領域に始動入賞したことに基づいて可変表示装置において図柄を変動表示させ、その表示態様に従って大当たりを発生させる特図ゲームを行うようにしたものがある。もっとも、大当たりとするか否かは始動入賞時の抽選によって決まっており、特図ゲームは、その結果を示すまでの演出として行われるものである。この特図ゲームを行うために適用される可変表示装置として、例えば3つのリールを組み合わせて構成したものがある。
スロットマシンにおける演出リールもパチンコ遊技機で特図ゲームを行うためのリール(以下、これらをまとめて単にリールと呼ぶ)も、演出装置として適用されるものであり、様々な動作をさせることで演出の興趣を高めさせることができる。このような動作としてリールを振動動作させるものが考えられ、特にパチンコ遊技機の特図ゲームで最終的に確定結果を示すまでは、確定していないことを示すべく図柄を完全に停止させずに振動動作によって仮停止状態とさせるものとしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−85700号公報
ところで、スロットマシンやパチンコ遊技機のリールを駆動するための駆動手段としては、一般的にはステッピングモータが用いられている。特許文献1では、リールの振動動作として位相及び振幅を制御することを開示しているが、このようにリールを振動動作させるために、ステッピングモータをどのように制御するかについて具体的には開示していない。
振動動作の位相を制御するのは、ステッピングモータの各相へのパルス信号の入力タイミングを制御すればよいだけなので、このような制御において特に大きな問題が生じることはない。これに対して、振動動作の振幅を細かく制御するには、ステッピングモータのステップ送りの角度を小さくできなければならない。モータの基本ステップ角よりも小さな微少ステップ角を得るためのマイクロステップ駆動という方式もあるが、これにも一定の限界があった。
本発明は、ステッピングモータの特性を活かしてリールを振動動作させ、このような振動動作による演出で遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかる遊技機は、
各々を識別可能な複数種類の識別情報が配された可変表示部材(第4リール3F)を所定の第1方向(正転)に駆動させることにより識別情報を変動表示させることが可能な可変表示装置を備えた遊技機(スロットマシン1)であって、
パルス状の励磁電流である励磁パルスの入力に応じて所定角度ずつ前記可変表示部材を回動させる駆動トルクを該可変表示部材に与えるステッピングモータ(リールモータ3MF)と、
前記ステッピングモータの駆動性能と前記可変表示部材の部材特性とに応じて、前記第1方向と該第1方向とは反対方向の第2方向(逆転)での振動動作を前記可変表示部材に行わせるための手段であって、
前記励磁パルスの励磁電流量を調整する励磁電流調整手段と、
前記ステッピングモータの複数の励磁相にタイミングが異なるように予め定められた順番で前記励磁パルスを出力して前記第1方向(φ1〜φ4)に駆動させる第1方向駆動(図5:正転)と、前記複数の励磁相に前記予め定められた順番の逆順で前記励磁パルスを出力して前記第2方向に駆動させる第2方向駆動(図5:逆転)と、から前記可変表示部材の駆動方向を選択する選択手段(図5〜図9)と、
前記励磁パルスの励磁電流を出力する時間幅を調整することで前記可変表示部材を駆動する前記ステッピングモータのオーバーシュート量を大きくさせ、前記振動動作の振動幅を大きくさせる時間調整手段(図5〜図9)と、を含む励磁パルス出力手段と、
前記励磁パルス出力手段によって出力される励磁パルスに応じて、前記可変表示部材を駆動させるモータ制御手段(ステップS109、S114)とを備える
ことを特徴とする遊技機。
上記遊技機では、第1方向駆動と第2方向駆動とを交互に行うことにより、可動表示部材が振動動作させられる。このときに、時間調整手段により励磁パルスの励磁電流を出力する時間幅を変化させている。この時間幅の違いにより、イナーシャにより生じる可動表示部材を駆動するステッピングモータのオーバーシュート量が異なるものとなる。このオーバーシュート量の違いにより可動表示部材の振動動作の振動幅を容易に変化させることができる。これにより、可動表示部材の振動動作の態様が豊富なものとなり、可動表示部材に配された識別情報が様々な態様で振動して変動表示させられるので、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、可変表示部材の部材特性とは、その大きさ(径)や重量をいう。ステッピングモータの駆動性能とは、負荷トルク、負荷イナーシャが与えられたときに計算上求められる加速トルクを含む必要トルクのことをいう。
上記遊技機において、
前記励磁電流調整手段は、前記励磁パルスの励磁電流量を調整する(PWM制御)ことにより該励磁パルスの実効電圧を変化させる(図5〜図9)ものとすることができる。
この励磁パルスの実効電圧の変化により、ステッピングモータの駆動トルクが変化するものとなる。この駆動トルクの変化によって、励磁パルスの励磁電流の出力を同じ時間幅で行っても可動表示部材を駆動するステッピングモータのオーバーシュート量が変化するものとなるので、さらに豊富な振動態様を実現できるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。なお、駆動パルスの実効電圧の変化は、例えば、PWM制御により行うものとすることができる。
上記遊技機において、
前記時間調整手段は、前記振動動作を終了させてから前記可変表示部材の動作を停止させるまでの間に、前記振動動作のときとは異なる所定の時間幅で前記励磁パルスを出力して補正制御を行う補正制御手段(図5〜図8)を備えるものとすることができる。
ここで、前記補正制御手段が補正制御を行うために前記励磁制御の励磁電流を出力する時間幅は、前記振動動作のときよりも短くしてもよい。
可動表示部材の振動動作において励磁パルスの励磁電流を出力する時間幅によっては、可動表示部材を駆動するステッピングモータがオーバーシュートする力が大きくなり過ぎて、可動表示部材を停止させようとする位置を行き過ぎてしまったり、可動表示部材の回動を停止させる際に振動が生じてしまうということがある。ここで、補正制御手段による補正制御を行うことで、可動表示部材を駆動するステッピングモータがオーバーシュートする力を適切な範囲に抑えて、可動表示部材を所定位置で安定して停止させることができるようになる。
上記遊技機において、
前記振動動作には、複数種類の振動動作パターンがあってもよい。この場合において、
前記時間調整手段は、異なる振動動作パターンに切り替えるときに、該切り替え前の振動動作パターンにおいて前記励磁パルスを出力する時間幅と該切り替え後の振動動作パターンにおいて前記励磁パルスを出力する時間幅との間の時間幅の範囲で、励磁パルスを出力する切り替え時制御を行う切替制御手段(図7)を備えるものとすることができる。
この場合には、特に振動動作において励磁パルスの励磁電流を出力する時間幅が振動動作パターンの切り替え前後において大きく異なるときには、振動動作パターンの切り替えるときに、両者の時間幅の間の時間幅で励磁パルスの励磁電流を出力する切り替え時制御を行うものとしている。この切り替え時制御により、切り替え前の振動動作パターンの終了時における振動幅よりも振動動作の振動動作が切り替え後の振動動作パターンの開始時における振動幅に近づけることができ、違和感なく振動動作パターンを切り替えることができるようになる。なお、この切り替え時制御は、切り替えの前後の振動動作パターンとは別に行うことも、切り替え前の振動動作パターンの一番最後か切り替え後の振動動作パターンの一番最初に含めて行うこともできる。
上記遊技機において、
前記ステッピングモータは、前記第1方向駆動と前記第2方向駆動とにおける駆動トルクを同一としたものであることが好ましい。
例えば、停止状態から可動表示部材を回転させるときは、その回転方向と逆方向の負荷イナーシャは働かないが、これまでの回転方向と逆方向に回転させるときには逆方向の負荷イナーシャが働いて、ステッピングモータの駆動トルクを吸収してしまう。また、駆動トルクが吸収された状態の回転による負荷イナーシャは、駆動トルクが吸収されない状態の回転による負荷イナーシャより小さくなる。これにより、可動表示部材を振動動作させるときの振動幅をばらつかせることができ、豊富な振動態様を実現できるようになる。
上記遊技機において、
前記励磁パルス出力手段は、前記可変表示部材の動作を停止させるときに、前記ステッピングモータの目標停止角度に対応する停止相、及び該停止相と隣り合い、前記停止相とロータを挟んで対向する位置にある2つのブレーキ相に併せて前記励磁パルスを出力する3相励磁制御を行うことにより、前記可変表示部材の回動を停止させる停止制御手段をさらに備えるものとすることができる。
この場合には、ステッピングモータは、ブレーキ相の励磁によるブレーキを得ながら、停止相のホールディングトルク安定点において停止するので、可動表示部材を安定して停止させることができるようになる。
上記遊技機において、
前記励磁パルス出力手段は、
一定速度以上で振動動作を行っている可変表示部材を停止させるときに、隣り合う2つの励磁相に併せて前記励磁パルスを出力する2相励磁制御を行うことにより、該可変表示部材の回動を急制動する急制動制御手段をさらに備えるものとすることができる。この場合において、
前記停止制御手段は、前記急制動制御手段による急制動により前記可変表示部材の回動している位置が目標停止位置の直前に達したときに、前記3相励磁制御を行うものとすることができる。
この場合には、2相励磁制御によりステッピングモータの回転を急制動させることができ、急制動されてから3相励磁制御により安定して停止させることができるようになる。このため、可変表示部材が一定速度以上に回動している場合でも、そこから短期間で安定して可変表示部材を停止させることができるようになる。
上記遊技機において、
前記励磁パルス出力手段は、前記可変表示部材の振動動作を行わせるときに前記励磁パルスを出力するステップ数を変化させるステップ数調整手段をさらに含むものであってもよい。この場合において、
前記時間調整手段は、前記ステップ数調整手段により前記励磁パルスが出力されるステップ数が同じであっても、前記励磁パルスの励磁電流を出力する時間幅を異なる時間幅に調整することが可能であるものとすることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。スロットマシン1の前面扉は、施錠装置19にキーを差し込み、時計回り方向に回動操作することにより開放状態とすることができる。このスロットマシン1の上部前面側には、可変表示装置2が設けられている。可変表示装置2の内部には、本来の遊技用として用いられる3つのメインリール3L、3C、3Rと、演出用の第4リール3Fとから構成されるリールユニット3が設けられている。第4リール3Fは、メインリール3L、3C、3Rと同形状で並べて配置されていて、後述するようにボーナス当選を告知または予告するための演出(以下、ボーナス報知演出という)を行うために用いられる。第4リール3Fについては、詳細を後述する。
メインリール3L、3C、3R、3Fは、それぞれステッピングモータからなるリールモータ3ML、3MC、3MR、3MF(図2参照)の駆動によって回転/停止させられる。メインリール3L、3C、3Rは、一方向だけに回転されるが、第4リール3Fは、双方向に回転させることが可能である。第4リール3Fの回転方向について、メインリール3L、3C、3Rの回転と同一方向を順方向とする。順方向で回転している状態を正転、逆方向で回転している状態を逆転というものとする。特に第4リール3Fを駆動するためのリールモータ3MFについては、詳細を後述する。
リールユニット3内には、メインリール3L、3C、3R、3Fのそれぞれに対して、その基準位置を検出するリールセンサ3SL、3SC、3SR、3SFが設けられている。もっとも、後述するように、演出用の第4リール3Fのリールモータ3MF及びリールセンサ3SFは、遊技用のメインリール3L、3C、3Rのリールモータ3ML、3MC、3MR及びリールセンサ3SL、3SC、3SRとは別系統で制御されている。さらに、メインリール3L、3C、3R、3Fには、背面から光を照射するリールランプ3LPが設けられている。
メインリール3L、3C、3Rの外周部には、それぞれ「色なし7」、「色つき7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった図柄が所定の順序で描かれており、メインリール3L、3C、3Rの停止時において上中下の三段に図柄が表示される。第4リール3Fの外周部には、「☆」及び「BONUS」を含む複数種類の図柄が所定の順序で描かれており、第4リール3Fの停止時において、上下の二段に図柄が表示される。メインリール3L、3C、3R及び第4リール3Fの回転方向により、図柄は、上下方向に変動表示されるものとなる。
また、可変表示装置2の周囲には、各種表示部が設けられている。可変表示装置2の下側には、ゲーム回数表示部21と、クレジット表示部22と、ペイアウト表示部23とが設けられている。ゲーム回数表示部21は、7セグメント表示器によるゲーム回数表示器51(図2参照)によって構成され、後述するビッグボーナスやレギュラーボーナス時にゲーム数、入賞数をカウントするカウンタの値を表示する。
クレジット表示部22は、7セグメント表示器によるクレジット表示器52(図2参照)によって構成され、後述するようにメダルの投入枚数及び払い出し枚数に応じてデータとして蓄積されたクレジットの数を表示する。ペイアウト表示部23は、7セグメント表示器によるペイアウト表示器53(図2参照)によって構成され、入賞が成立した場合に払い出されるメダルの枚数を表示する。
可変表示装置2の左側には、1枚賭け表示部24、2枚賭け表示部25、26、及び3枚賭け表示部27、28が設けられている。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、賭け数(1、2または3)に応じて有効化されたライン(以下、有効ラインという)に対応してそれぞれ1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58(図2参照)が点灯状態となることで、各ゲームにおける有効ラインを遊技者に示す。1枚、2枚、3枚賭け表示部24〜28は、また、後述する役への入賞があった場合に1枚、2枚、3枚賭けランプ54〜58が点滅状態となることで、後述する役に入賞した有効ラインを遊技者に示す。
可変表示装置2の右側には、投入指示表示部29と、スタート表示部30と、ウェイト表示部31と、リプレイ表示部32と、ゲームオーバー表示部33とが設けられている。投入指示表示部29は、投入指示ランプ59(図2参照)が点灯状態となることで、メダルが投入可能なことを示す。スタート表示部30は、スタートランプ60(図2参照)が点灯状態となることで、スタート可能、すなわちスタートレバー11の操作受付可能であることを示す。ウェイト表示部31は、ウェイトランプ61(図2参照)が点灯状態となることで、後述するウェイトがかかっていることを示す。リプレイ表示部32は、リプレイランプ62(図2参照)が点灯状態となることで、後述するリプレイ入賞をしたことを示す。ゲームオーバー表示部33は、ゲームオーバーランプ63(図2参照)が点灯状態となることで、スロットマシン1が打ち止めになったことを示す。
可変表示装置2の上側には、演出手段としての液晶表示器4が設けられている。液晶表示器4は、遊技状態に応じた様々な演出用の画像を表示する。また、液晶表示器4には、遊技に直接的または間接的に関わる様々な情報を表示することが可能である。
また、可変表示装置2の下方に設けられた台状部分の水平面には、メダル投入口13と、1枚BETボタン14と、MAXBETボタン15と、精算ボタン16とが設けられている。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15には、データとして蓄積されたクレジット(最大50)から賭け数の設定を可能としているときに点灯するBETボタンランプ70a、70b(図2参照)が内部に配されている。
メダル投入口13は、遊技者がここからメダルを投入するものであり、投入指示部29が点灯しているときにメダルの投入が投入メダルセンサ44によって検出されると、賭け数が設定され、或いはクレジットがデータとして蓄積される。1枚BETボタン14及びMAXBETボタン15は、データとして蓄積されているクレジットから賭け数(それぞれ1、3)を設定する際に遊技者が操作するボタンであり、遊技者によって操作されたことが1枚BETスイッチ45(図2参照)またはMAXBETスイッチ46(図2参照)によって検出されると、クレジットからの賭け数の設定が行われる。精算ボタン16は、クレジットの払い出しを指示するためのボタンであり、精算スイッチ47(図2参照)によって操作が検出されると、データとして蓄積されたクレジットに応じたメダルが払い出される。
その台状部分の垂直面には、スタートレバー11と、停止ボタン12L、12C、12Rとが設けられている。スタートレバー11は、ゲームを開始する際に遊技者が操作するもので、その操作がスタートスイッチ41(図2参照)によって検出されると、リール駆動モータ3ML、3MC、3MRが駆動開始され、メインリール3L、3C、3Rが回転開始する。
停止ボタン12L、12C、12Rは、それぞれ遊技者が所望のタイミングでメインリール3L、3C、3Rの回転を停止させるべく操作するボタンであり、その操作がストップスイッチ42L、42C、42R(図2参照)で検出されると、メインリール3L、3C、3Rの回転が停止される。停止ボタン12L、12C、12Rの操作が可能となっていることを、その内部に備えられた操作有効ランプ63L、63C、63R(図2参照)が点灯状態となることにより、遊技者に示す。
さらに、停止ボタン12L、12C、12Rを覆うパネルが、ボーナス告知部36として適用されている。ボーナス告知部36は、ボーナス告知ランプ66(図2参照)が点灯状態となることで、後述するビッグボーナス当選フラグまたはレギュラーボーナス当選フラグが100%の確率で設定されていることを遊技者に告知する。また、停止ボタン12Rの右側には、メダルが詰まったときなどにおいてスロットマシン1に機械的に振動を与えるメダル詰まり解消ボタン18が設けられている。
スロットマシン1の下部前面側には、メダル払い出し口71と、メダル貯留皿72とが設けられている。メダル払い出し口71は、ホッパー80(図2参照)によって払い出しが行われたメダルを外部に排出するものである。メダル貯留皿72は、払い出されたメダルを貯めておくためのものである。メダル貯留皿72の上の前面パネルには、内部に設置された蛍光灯6(図2参照)が発した光が照射される。
スロットマシン1の下部前面側と、上部前面側の左右とには、それぞれ演出手段としてのスピーカ7U、7L、7Rが設けられている。スピーカ7U、7L、7Rは、入賞時における効果音の出力や、異常時における警報音の出力を行うと共に、遊技状態に応じた様々な演出用の音声の出力を行う。
さらに、スロットマシン1の前面側には、可変表示装置2及び液晶表示器4の周囲を取り囲むように、演出手段としての遊技効果ランプ75A〜75M(図2参照)の発光により光による演出を行う遊技効果表示部5A〜5Mが設けられている。遊技効果表示部5A〜5Mは、遊技の進行状況に応じた様々なパターンで光による演出を行うものである。なお、遊技効果表示部5A〜5Mの発光色は、単色からなるものであっても、複数色からなるものであっても構わない。
図2は、このスロットマシン1の制御回路の構成を示す図である。図示するように、このスロットマシン1の制御回路は、電源基板100、遊技制御基板101、演出制御基板102、リール中継基板103、リールランプ中継基板104及び外部出力基板105に大きく分けて構成される。
電源基板100は、AC100Vの外部電源電圧を変圧し、遊技制御基板101その他のスロットマシン1の各部に動作電力を供給する。図2では、遊技制御基板101、ホッパー80、各スイッチ91〜94にのみ接続されているように示しているが、電源基板101は、他の各部への電力の供給も行っている。電源基板100は、スロットマシン1の内部に設けられ、メダルの払い出し動作を行うホッパーモータ82と、メダルの払い出しを検知する払い出しセンサ81とから構成されるホッパー80に接続されている。
電源基板100は、後述する内部抽選への当選確率を設定し、これに基づいて算出されるメダルの払出率の設定値(設定1〜設定6)を変更するための設定スイッチ91、設定スイッチ91を操作有効とする設定キースイッチ92、内部状態(RAM112)をリセットする第2リセットスイッチ93、及び電源のON/OFF切り替えを行うメインスイッチ94にもそれぞれ接続されてており、これらのスイッチの検出信号を遊技制御基板101へと送る。これらのスイッチ91〜94は、スロットマシン1の内部に設けられている。
遊技制御基板101は、スロットマシン1における遊技の進行全体の流れを制御するメイン側の制御基板であり、CPU111、RAM112、ROM113及びI/Oポート114を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部110を搭載している。また、乱数発生回路115、サンプリング回路116その他の回路を搭載している。
CPU111は、計時機能、タイマ割り込み機能を備え、ROM113に記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行うと共に、スロットマシン1内の制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。RAM112は、CPU111がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM113は、CPU111が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート114は、遊技制御基板101に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
乱数発生回路115は、例えばシステムクロックが所定数のパルスを発生する度にカウントアップして値を更新するカウンタによって構成され、サンプリング回路116は、乱数発生回路115がカウントしている数値を取得する。乱数発生回路115は、遊技の進行に使用される乱数の種類毎に設けられていて、乱数の種類毎にカウントする数値の範囲が定められている。CPU111は、その処理に応じてサンプリング回路116に指示を送ることで、乱数発生回路115が示している数値を乱数として取得する(以下、この機能をハードウェア乱数機能という)。
CPU111は、また、タイマ割り込み処理により、RAM112の特定アドレスの数値を更新し、こうして更新された数値を乱数として取得する機能も有する(以下、この機能をソフトウェア乱数機能という)。CPU111は、I/Oポート114を介して演出制御基板102に、各種のコマンドを送信する。なお、遊技制御基板101から演出制御基板102へ情報(コマンド)は一方向のみで送られ、演出制御基板102から遊技制御基板101へ向けて情報(コマンド)が送られることはない。
遊技制御基板101には、1枚BETスイッチ45、MAXBETスイッチ46、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42L、42C、42R、精算スイッチ47、第1リセットスイッチ48、投入メダルセンサ44が接続されており、これらのスイッチ/センサ類の検出信号が入力される。また、リール中継基板103を介して、リールセンサ3SL、3SC、3SRの検出信号が入力される。I/Oポート114を介して入力されるこれらスイッチ/センサ類の検出信号、或いは前述したように電源基板100を介して入力される各種スイッチの検出信号に従って、遊技制御基板101上のCPU111は、処理を行っている。
遊技制御基板101には、また、流路切り替えソレノイド49、ゲーム回数表示器51、クレジット表示器52、ペイアウト表示器53、投入指示ランプ59、1枚賭けランプ54、2枚賭けランプ55、56、3枚賭けランプ57、58、ゲームオーバーランプ63、スタートランプ60、リプレイランプ62、BETボタンランプ70a、70b、操作有効ランプ63L、63C、63Rが接続されており、CPU111は、遊技の進行状況に従ってこれらの動作を制御している。
また、遊技制御基板101には、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MRが接続されている。CPU111は、ROM113内の遊技状態に対応したリール制御テーブルを参照して、リール中継基板103を介してリールモータ3ML、3MC、3MLを制御して、メインリール3L、3C、3Rを停止させる。
演出制御基板102は、スロットマシン1における演出の実行を制御するサブ側の制御基板であり、CPU121、RAM122、ROM123及びI/Oポート124を含む1チップマイクロコンピュータからなる制御部120を搭載している。また、乱数発生回路125及びサンプリング回路126を搭載しており、CPU121は、サンプリング回路126により乱数発生回路125がカウントしている値を取得することにより、遊技制御基板101と同様のハードウェア乱数機能を形成している。割り込み処理によるソフトウェア乱数機能も有している。
CPU121は、ROM123に記憶されたプログラム(後述)を実行して、演出の実行に関する処理を行うと共に、演出制御基板102内の各回路及びこれに接続された各回路を制御する。演出の実行は、バッファ回路127及びI/Oポート124を介して遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて行われる。RAM122は、CPU121がプログラムを実行する際のワーク領域として使用される。ROM123は、CPU121が実行するプログラムや固定的なデータを記憶する。I/Oポート124は、演出制御基板102に接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
演出制御基板102には、遊技効果ランプ75A〜75M、液晶表示器4、スピーカ7L、7R、7U、蛍光灯6、ウェイトランプ61、ボーナス告知ランプ66が接続されている。また、リールランプ中継基板104を介してリールランプ3LPと、リールモータ3MF及びリールセンサ3SFが接続されている。演出制御基板102の制御部は、これら各部をそれぞれ制御して、演出を行っている。
リール中継基板103は、遊技制御基板101と外部出力基板105及びリールユニット3との間を中継している。リール中継基板103には、また、満タンセンサ90が接続されており、その検出信号が入力される。満タンセンサ90は、スロットマシン1の内部に設けられ、ホッパー80からオーバーフローしたメダルを貯留するオーバーフロータンク内のメダルが満タンになったことを検知するものである。
リールランプ中継基板104は、演出制御基板102とリールユニット3との間を中継している。外部出力基板105は、ホールの管理コンピュータなどの外部装置に接続されており、遊技制御基板101からリール中継基板103を介して入力されたビッグボーナス中信号、レギュラーボーナス中信号、リール制御信号、ストップスイッチ信号、メダルIN信号、メダルOUT信号を、当該外部装置に出力する。
上記スロットマシン1においては、可変表示装置2の賭け数に応じて設定された有効ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞が発生するためには、当該役の内部当選フラグが設定されている必要があるが、その詳細については後述する。入賞の際には、メダルの払い出しが行われ、また、入賞に伴って遊技状態が変化させられる。以下、これらの入賞と判定される“役”について説明する。
通常の遊技状態において、賭け数に応じた有効ライン上に、例えば「BAR」が3つ揃った場合、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、レギュラーボーナスゲーム(JACゲーム)と称されるゲームを所定回(例えば、12回)だけ行うこと、または所定回(例えば、8回)だけ入賞する(有効ライン上に「JAC」が揃う:JAC入賞)ことにより終了する。
遊技制御基板101には、レギュラーボーナスゲームの回数及びその入賞回数をカウントするカウンタが設けられている。なお、このレギュラーボーナスに移行した状態、すなわちレギュラーボーナスゲームが提供されている遊技状態を第1の特別遊技状態といい、遊技制御基板101内のRAM112にレギュラーボーナス中フラグが設定される。
賭け数に応じた有効ライン上に、例えば「色つき7」が3つ、または「色なし7」が3つ揃った場合には、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスにおいては、小役ゲームと称されるゲームを最大30ゲーム行うことができる。この小役ゲームでは、比較的高い確率で有効ライン上に「JAC」が揃い(JACIN)、JACINすると、前述したレギュラーボーナス(JACゲーム)が提供される(最大3回)。ビッグボーナスは、30回の小役ゲームが終了するか、3回目のJACINに基づいたレギュラーボーナスが終了することにより終了する。
遊技制御基板101には、小役ゲーム回数、JACINの回数、レギュラーボーナスゲームのゲーム数及びその入賞数をカウントするカウンタが設けられている。なお、このビッグボーナスに移行した状態を第2の特別遊技状態といい、遊技制御基板101内のRAM112にビッグボーナス中フラグが設定される。
また、レギュラーボーナスゲームまたはJACゲーム以外のゲームで、有効ライン上に「スイカ」または「ベル」が揃った場合、或いは左のメインリール3Lについて「チェリー」が現れた場合には、小役入賞となる。ビッグボーナス期間中において提供される小役ゲーム及びJACゲーム、並びにレギュラーボーナスゲームを除き、有効ライン上に「JAC」が揃った場合には、リプレイ入賞となる。それ以外の表示態様が可変表示装置2に導出表示された場合には、いずれの役にも入賞しなかったこと、すなわちハズレとなる。
以上説明した役への入賞があった場合には、リプレイ入賞であった場合を除いて、それぞれの役に応じた枚数のメダルが払い出される(但し、クレジット数が50に達するまでは、役に応じた数のクレジットがデータとして蓄積され、この場合もメダルと同様に有価価値を払い出したこととなる)。また、メダルの払い出しの枚数は、ベルの小役が8枚、チェリーの小役が2枚である他は、全て15枚である。なお、単にボーナスといった場合は、ビッグボーナスの小役ゲームとJACゲーム、及びレギュラーボーナスの全てを含むものとする。
次に、内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するかどうかを事前に決定するものであり、ハードウェア乱数機能を用いて取得した内部抽選用の乱数、設定スイッチ91による設定、遊技者が設定した賭け数、及び現在の遊技状態に基づいてROM113内に用意された当選判定用テーブルを参照し、CPU111が行うことで、このような事前決定のための手段が構成される。内部抽選に当選した場合は、当選した役に対応した当選フラグが遊技制御基板101のRAM112に設定される。
上記の内部抽選の結果によって、ビッグボーナス当選フラグ、レギュラーボーナス当選フラグ、小役当選フラグ(小役の種類に応じて複数あり)、リプレイ当選フラグ、さらにビッグボーナス中ではJACIN当選フラグ(リプレイ当選フラグと実質的に同じ位置に設定されるフラグ)、レギュラーボーナス中ではJAC当選フラグが遊技制御基板101内のRAM112に設定される。当選フラグは、1ゲームにおいて1つしか新たに設定されることはないが、ビッグボーナス当選フラグ及びレギュラーボーナス当選フラグに限っては、実際に入賞するまで次ゲーム以降に持ち越される。
次に、第4リール3Fにより行われるボーナス報知演出について説明する。第4リール3Fは、ステッピングモータからなるリールモータ3MFによって駆動される。まず、このリールモータ3MFを構成するステッピングモータについて説明する。図3は、このステッピングモータの構成を示す図である。
リールモータ3MFは、ハイブリッド型ステッピングモータであり、ステータ3MF−2と、これに対向するロータ3MF−1とで構成される。ロータ3MF−1は、多数の歯車状突起を有し、これに回転軸と同方向に磁化された永久磁石が組み込まれている。ロータ3MF−1は、第4リール3Fの回転軸に取り付けられている。リールモータ3MFは、演出制御基板102上のモータ回路からパルス信号(励磁パルス)を受け、ステータ3MF−2の各励磁相φ1〜φ4に順次励磁電流が流れて、これらの励磁相φ1〜φ4が所定の順序に従って励磁されることによりロータ3MF−1を回転駆動させ、第4リール3Fを回転させる。
ここで、第4リール3Fの部材特性及びリールモータ3MFの駆動性能について詳細に説明すると、リール幅は80mm、リール径は227.8mm、リールイナーシャは4696g・cm2である。これらの他に、第4リール3Fの重量も次に説明する振動動作に影響を及ぼす。リールモータ3MFのトルク、ホールディングトルク、脱調を引き起こすオーバーシュート量は、正転と逆転との場合で同一である。次に説明する第4リール3Fの振動動作を行うために必要なトルク(加速トルクを含む)は、負荷トルクや負荷イナーシャ(慣性モーメント:ここではリールイナーシャ)から求められるものとなる。
第4リール3Fを回転させるためのリールモータの制御方法としては、ここでは、1−2相励磁方式が適用されている。1−2相励磁方式は、励磁相φ1〜φ4のうちでパルス信号を入力する励磁相を1相または2相とすることを交互に繰り返すものである。各励磁相φ1〜φ4にパルス信号を入力する手順は、正転と逆転との場合で異なっている。図4は、リールモータ3MFを正転及び逆転させる場合における各励磁相へのパルス信号の入力(リールモータ3MFの駆動を制御するCPU121から見た場合には出力。以下、同じ)手順をそれぞれ示す図である。
図示するように、正転の場合には、(φ1,φ2)、(φ1)、(φ4,φ1)、(φ4)、(φ3,φ4)、(φ3)、(φ2,φ3)、(φ2)、(φ1,φ2)…の順でパルス信号が入力される。一方、逆転の場合には、この反対の順番でパルス信号が入力される。従って、パルス信号を入力する励磁相の選択順を切り替えることで、リールモータ3MFの回転方向(すなわち、第4リール3Fの回転方向)を正転と逆転のいずれかに切り替えることができる。
このような正転と逆転の切り替えを数ステップ以内程度で細かに行うことで、第4リール3Fを振動動作させることができる。ここで、第4リール3Fを振動動作させる際において、リールモータ3Fの励磁相φ1〜φ4にパルス信号を入力するステップレート(時間間隔)を変化させている。このステップレートの変化により、励磁相φ1〜φ4に励磁電流が流れる時間が調整される。ステップレートの変化は、第4リール3Fの回転速度を加速させるときなどにも適用されている。
ステッピングモータは、パルス信号の1ステップに対応した角度だけ回転するものとなるが、1ステップのパルス信号を入力したときに、過度応答現象によって当該角度だけ回転して停止するものとは限らない。すなわち、第4リール3Fの回転力による慣性(リールイナーシャ)が生じているため、1ステップ分の角度を行き過ぎてから戻るという動作を繰り返しながら、その動作幅が小さくなりながら最終的に1ステップ分の角度の位置で停止する。
ステップレートが大きくなると、このリールイナーシャによる行き過ぎ角が大きくなる。また、同じステップレートでも同じ回転方向のパルス信号を連続して入力する回数が大きくなると、リールイナーシャによる行き過ぎ角が大きくなる(但し、一定の連続回数以上となると変化しない)。これにより、第4リール3Fを振動動作させる際の振動幅が変わることとなる。
また、リールモータ3MFの振動動作の振幅をより細かく制御するため、PWM(Pulse Width Modulation)制御によりリールモータ3MFの各励磁相φ1〜φ4に入力する励磁電流の電流量を調整して、単に電流量を変化させるだけではなく、パルス信号の実効電圧を変化させているものとしている。このPWM制御のために、演出制御基板102のCPU121は、RAM122のカウント初期値レジスタに設定したカウント初期値と同じくRAM122のコントロールワードレジスタに書き込まれたコマンドで指定する周期とに従って、同じくRAM122に設けられるカウンタの値を更新し、カウンタの値が所定の値になったときに、ハイレベルのパルス信号を出力するものとなっている。
PWM制御についてより具体的な例で説明すると、そのときのパルスレートに応じた時間を100分の1して、そのうちの60をハイレベル、40をローレベルとした場合に、実効電圧は、最大で与えられる実効電圧の60%となる。後の説明でも、パルス信号の実効電圧は、最大の実効電圧に対するパーセント表示で示している。同じステップレートであっても、パルス信号の実効電圧が高くなるとリールモータ3MFに与えられるトルクが大きくなり、リールイナーシャによる行き過ぎ角が大きくなる。これにより、第4リール3Fを振動動作させる際の振動幅が変わることとなる。
また、パルス信号のステップレートと実効電圧、さらには回転方向も同じであっても、例えば、停止状態から最初にパルス信号を入力するときには、当該方向でリールイナーシャは働いていないので、第4リール3Fを回転させるために与えられる力は、リールモータ3MFのトルクだけとなる。一方、続けて同じ方向に回転させるためのパルス信号を入力するときには、当該方向でリールイナーシャが働いているので、これにリールモータ3MFのトルクを加えた力が第4リール3Fに与えられていることとなる。このため、同じパルス信号を与える回数が多くなると、第4リール3Fに与えらる力が大きくなって、オーバーシュート量も増加する(但し、一定の限界あり)。
ここで、第4リール3Fを振動動作させているときにおいて、パルス信号のステップレートと実効電圧とが同じであれば、リールモータ3MFに与えられるトルクは、正転と逆転との場合で同じである。例えば、停止状態からの振動動作を最初に逆転から開始させるときには正転の方向でのリールイナーシャは働かないが、回転方向を反転させて正転とするときには逆転の方向でのリールイナーシャが働く。このとき、正転の方向のトルクがリールイナーシャにより働く力を吸収してしまう。つまり、最初の逆転方向のトルクと反転させた正転方向のトルクとが異なることとなるので、これによって振動動作において不規則な振動幅を実現できることとなる。
また、ステップレートの変更制御は、後述するように、第4リール3Fの回転を加速させるときにも行われる。これは、第4リール3Fに回転速度に応じてリールイナーシャが働くこととなるため、回転速度が早くなるほどなるべくステップレートを短くする方が、第4リール3Fの回転が滑らかに加速されることとなるからである。
さらに、第4リール3Fの回転速度を加速した後、所定速度以上の一定速に達している状態から停止させる場合には、リールモータ3MFの各励磁相φ1〜φ4のうちの隣り合った2相を同時に励磁して急制動をかける2相励磁制御を行った後、目標停止角度の位置に対応する励磁相(停止相)と、停止相を挟んで相反する2つの相(ブレーキ相)とを併せて励磁する3相励磁制御を行っている。
より詳しく説明すると、後述するリール駆動データに従って回転中の第4リール3Fを停止させる場合、隣り合った2つの励磁相(例えば、φ1とφ2)のみを同時に励磁して急制動をかけ、当該2つの励磁相の各々のホールディングトルクによってロータ3MF−1が停止する平衡点から、ロータ3MF−1をオーバーシュートさせつつ勢いを急速に弱めさせる。そのオーバーシュート先にロータ3MF−1の目標停止角度(第4リール3Fの停止位置)が設定されるものとなる。
オーバーシュート後、ロータ3MF−1が目標停止角度となる直前で励磁パターンを切り替えて、目標停止角度の位置に対応する停止相(例えば、φ3)を励磁し、当該励磁相のホールディングトルクによってロータ3MF−1を停止させることで、ロータ3MF−1を目標停止角度で正確に停止させる。また、停止相を励磁させる際、その停止相を挟んで相対する2つのブレーキ相(例えば、φ2とφ4)を併せて励磁する。ロータ3MF−1が目標停止角度の直前まで回転したときには、ロータ3MF−1の勢いが減衰されているが、停止相と2つのブレーキ相を同時に励磁することによって、ブレーキ力を弱めてロータ3MF−1を目標停止角度で正確に、且つ振動を伴うことなく停止させる。
なお、第4リール3Fが振動動作した状態から停止させる場合など、第4リール3Fの回転速度がそれほど大きくない状態から停止させる場合には、上記した2相励磁制御による急制動を行わなくても、ロータ3MF−1の回転の勢いは十分に小さくなっている。この場合には、そのまま目標停止角度の位置に対応する停止相を励磁するとともに、その停止相を挟んで相反する2つのブレーキ相を励磁して、第4リール3Fの回転を停止させている。
このような3相励磁制御により第4リール3Fの回転が停止した後、次に第4リール3Fの回転を開始させるまでの間は、3相励磁制御の際の停止相にだけ、第4リール3Fを回転させるときよりも低い実効電圧を入力して、リールモータ3MFの駆動を待機状態とすることで、何らかの外力によって第4リール3Fが動いてしまうことが生じないようにすることができる。
ボーナス報知演出は、リールモータ3MFを構成するステッピングモータを制御することにより、第4リール3Fを回転駆動させて行うものとなっている。ボーナス報知演出としては、演出1〜演出5の5種類が設けられているが、演出1〜演出4では最終的にボーナス当選しているか否かを明確に示すが、演出5ではボーナス当選しているか否かを明確に示さない。もっとも、演出5もボーナス当選しているときの方が高い頻度で行われるので、演出5が行われたときには、ボーナス報知演出が行われていないときよりもボーナス当選している確率が高いものとなっている。
図5〜図9は、これらのボーナス報知演出を行うため、演出制御基板102内のROM123に記憶されたリール駆動データを示す図である。なお、図5〜図9において、レートは、リールモータ3MFにパルスを与える時間間隔、時間は、レートとパルス数の積となる。ここで、レートと時間の単位は、カウントであり、1カウント=0.35ミリ秒である。
また、図5〜図8に示したリール駆動データは、それぞれ演出1〜演出4に対応し、最終的にボーナス当選していることを報知する場合のデータであるが、同じパターンのボーナス報知演出で最終的にボーナス当選していないことが報知される場合のデータも別に用意されている。図9のリール駆動データでは、演出5に対応し、最終的にボーナス当選しているか否かを明確に示さないので、ボーナス当選の有無に関わらず同じデータが用いられる。
なお、以下の説明において、第1、第2、第3停止ボタンとは、停止ボタン12L、12C、12Rのうちで、それぞれ1番目、2番目、3番目に操作されたものをいう。また、パルス信号のステップレート、正転か逆転かの区別、パルス信号を入力するステップ数を、(ステップレート,正転/逆転,ステップ数)の形で表記するものとする。例えば、ステップレートを10として、2ステップ続けて正転させる場合は、(10,正,2)と表記される。
図5に示す演出1のリール駆動データでは、第3停止ボタンが操作されたときに、(16,逆,1)、(16,正,1)及び(8,正,1)での入力を16回×移動図柄数だけ繰り返す揺れA移動によりリールモータ3MFを駆動した後、(28,逆,2)及び(28,正,2)での入力を50回繰り返す揺れAでリールモータ3MFを駆動する。その後、停止準備として(28,逆,2)、(70,正,1)及び(36,正,1)でパルス信号を入力した後、3相励磁制御によりリールモータ3MFの駆動を停止させる。
なお、演出1の揺れ移動A、揺れA、停止準備におけるパルス信号の実効電圧は、それぞれ80%、100%、100%となっている。このような駆動により、第3停止ボタンを操作すると、第4リール3Fが振動動作しながら図柄が移動していき、さらに所定の図柄が表示された状態でしばらく振動動作を続けた後、第4リール3Fが停止するものとなる。
図6に示す演出2のリール駆動データでは、第3停止ボタンが操作されたときに、(12,逆,2)及び(12,正,2)での入力を40回繰り返す揺れB、(15,逆,2)及び(15,正,2)での入力を35回繰り返す揺れC、(18,逆,2)及び(18,正,2)での入力を35回繰り返す揺れD、(20,逆,2)及び(20,正,2)での入力を30回繰り返す揺れE、(22,逆,2)及び(22,正,2)での入力を30回繰り返す揺れF、(24,逆,2)及び(24,正,2)での入力を30回繰り返す揺れG、(28,逆,2)及び(28,正,2)での入力を35回繰り返す揺れHでリールモータ3MFを駆動する。その後、停止準備として(28,逆,2)、(52,正,1)及び(48,正,1)でパルス信号を入力した後に、リールモータ3MFの駆動を一旦停止させる(但し、実際上の停止時間はない)。
次に、ステップレートを変化させながら実効電圧を100%として正転方向のパルス信号を入力し続けてリールモータ3MFを駆動し、第4リール3Fの回転を加速させる。十分に加速した後、ステップレートを10として84ステップだけ正転でリールモータ3MFを駆動することにより、第4リール3Fを一定速で回転させる。その後、停止準備として(24,正,2)及び(32,正,1)でパルス入力した後、2相励磁制御によりリールモータ3MFの駆動を急制動させ、さらに3相励磁制御によりリールモータ3MFの駆動を停止させる。そして、(571,正,1)でパルス信号を入力した後、1相励磁制御により待機状態とさせる。
なお、演出2の揺れB及びその停止準備、揺れC及びその停止準備、揺れD及びその停止準備、揺れE及びその停止準備、揺れF及びその停止準備、揺れG及びその停止準備、揺れH及びその停止準備におけるパルス信号の実効電圧は、全て100%となっており、加速から停止準備までの実行電圧も、全て100%となっている。
このような駆動により、第3停止ボタンを操作すると、振動幅を大きくしていきながら第4リール3Fを一定期間振動動作した後、第4リール3Fが一定期間正転を続け、所定の図柄が表示されたときに、当該図柄で第4リール3Fが停止されるものとなる。
図7に示す演出3のリール駆動データでは、第3停止ボタンが操作されたときに、(15,逆,2)及び(15,正,2)での入力を80回繰り返す揺れIでリールモータ3MFを駆動した後、停止準備として(15,逆,2)、(24,正,1)及び(16,正,1)でパルス信号を入力した後に、リールモータ3MFの駆動を一旦停止させる(但し、実際上の停止時間はない)。さらに、第4リール3Fの図柄を1図柄進むための駆動を行う。
1図柄進むときには、ステップレートを変化させながら実効電圧を100%として正転方向のパルス信号を入力し続けてリールモータ3MFを駆動し、第4リール3Fの回転を加速させる。十分に加速した後、ステップレートを8として6ステップだけ正転でリールモータ3MFを駆動することにより、第4リール3Fを一定速で回転させる。その後、停止準備として(16,正,1)、(8,正,1)及び(24,正,1)でパルス入力した後、2相励磁制御によりリールモータ3MFの駆動を急制動させ、さらに3相励磁制御によりリールモータ3MFの駆動を停止させる。そして、(428,正,1)でパルス信号を入力した後、1相励磁制御により所定期間待機状態とさせる。
1図柄進んで待機状態を経た後、今度は(22,逆,2)及び(22,正,2)での入力を80回繰り返す揺れJでリールモータ3MFを駆動した後、停止準備として(22,逆,2)、(24,正,1)及び(16,正,1)でパルス信号を入力した後に、リールモータ3MFの駆動を一旦停止させる(ここでも、実際上の停止時間はない)。さらに、第4リール3Fの図柄を1図柄進むための駆動を行う。
さらに1図柄進んで待機状態を経た後、今度は(24,逆,2)及び(24,正,2)での入力を70回繰り返す揺れKでリールモータ3MFを駆動した後、停止準備として(24,逆,2)、(24,正,1)及び(16,正,1)でパルス信号を入力した後に、リールモータ3MFの駆動を一旦停止させる(ここでも、実際上の停止時間はない)。さらに、第4リール3Fの図柄を1図柄進むための駆動を行う。
さらに1図柄進んで待機状態を経た後、今度は(28,逆,2)及び(28,正,2)での入力を80回繰り返す揺れLでリールモータ3MFを駆動した後、停止準備として(28,逆,2)、(24,正,1)及び(16,正,1)でパルス信号を入力した後に、リールモータ3MFの駆動を一旦停止させる(ここでも、実際上の停止時間はない)。
その後、ステップレートを変化させながら実効電圧を100%として正転方向のパルス信号を入力し続けてリールモータ3MFを駆動し、第4リール3Fの回転を加速させる。十分に加速した後、ステップレートを20として5ステップだけ正転でリールモータ3MFを駆動することにより、第4リール3Fを一定速で回転させる。その後、停止準備として(22,正,1)、(38,正,1)及び(26,正,1)でパルス入力した後、2相励磁制御によりリールモータ3MFの駆動を急制動させ、さらに3相励磁制御によりリールモータ3MFの駆動を停止させる。そして、(428,正,1)でパルス信号を入力した後、1相励磁制御により待機状態とさせる。
なお、演出3の揺れI、揺れJ、揺れK、揺れL、及び停止準備におけるパルス信号の実効電圧は、全て100%となっており、1図柄進む際の実行電圧も、100%となっている。このような駆動により、第4リール3Fが振動動作しては1図柄進むということを繰り返した後、第4リール3Fが一定期間正転を続け、所定の図柄が表示されたときに、当該図柄で第4リール3Fが停止されるものとなる。
図8に示す演出4のリール駆動データでは、スタートレバー11が操作されたときに、次に第1停止ボタンが操作されるまで、詳細を次に示す超揺れを繰り返す。第1停止ボタンが操作されたときも、次に第2停止ボタンが操作されるまで、最初から超揺れを繰り返す。
超揺れは、(9,逆,3)及び(9,正,3)を3回、(10,逆,3)及び(10,正,3)を7回、(11,逆,3)及び(11,正,3)を5回、(12,逆,3)及び(12,正,3)を5回、(13,逆,3)及び(13,正,3)を5回、(14,逆,3)及び(14,正,3)を5回、(15,逆,3)及び(15,正,3)を4回、(16,逆,3)及び(16,正,3)を4回、(15,逆,3)及び(15,正,3)を4回、(14,逆,3)及び(14,正,3)を5回、(13,逆,3)及び(13,正,3)を5回、(12,逆,3)及び(12,正,3)を5回、(11,逆,3)及び(11,正,3)を5回、(10,逆,3)及び(10,正,3)を7回、(9,逆,3)及び(9,正,3)を3回で、パルス信号を入力することによりリールモータ3MFを駆動するものである。
第2停止ボタンが操作されたときには、まず、(28,逆,1)、(48,正,1)、(48,逆,1)、(48,正,1)、(48,逆,1)、(48,正,2)でパルス信号を入力してリールモータ3MFを駆動する加速移動を行う。加速移動の後、(48,逆,1)、(48,正,1)、(48,逆,1)、(48,正,1)、(48,逆,1)、(48,正,2)で14回繰り返してパルス信号を入力するC移動を行う。さらに、(48,逆,1)、(48,正,1)、(48,逆,1)、(48,正,1)、(48,逆,1)、(48,正,1)、(64,逆,1)、(26,逆,1)、(18,逆,1)、(34,逆,1)、(9,正,3)でパルス信号を入力してリールモータ3MFを駆動する減速移動を行う。その後、前述した超揺れを繰り返して行う。
第3停止ボタンが操作されたときには、(40,逆,1)、(40,正,1)、(28,逆,1)、(28,正,1)、(28,逆,1)、(28,正,1)、(28,逆,1)、(28,正,1)、(28,逆,1)、(28,正,1)、(40,逆,1)、(40,正,1)、(32,正、1)で16回繰り返してパルス信号を入力するB移動を行う。その後、停止準備として(28,逆,2)、(70,正,1)及び(36,正,1)でパルス信号を入力した後、3相励磁制御によりリールモータ3MFの駆動を停止させる。
なお、演出4におけるパルス信号の実効電圧は、最後の停止準備で100%となる他は、全て80%となっている。また、超揺れの途中で停止ボタン12L、12C、12Rが操作されることがあるが、後の(9,正,3)の3ステップ目を完了してからでなければ、新たに停止ボタン12L、12C、12Rを操作しても次の駆動動作に移行できない。つまり、これが超揺れの駆動を中断可能なデータということとなる。従って、第1停止ボタンが操作されたときには、振動動作のパターンに見た目上の変化は生じないこととなる。また、第2停止ボタンの操作により加速移動に移行するときは、その最初に入力されるパルス信号のステップレートを28とし、超揺れの最後のパルス信号のステップレートに近いものとしているので、移行が滑らかになる。
このような駆動により、スタートレバー11が操作されると、超揺れが繰り返して行われ、振動幅を変化させながら第4リール3Fが振動を続ける。第1停止ボタンが操作されたときには、新たに超揺れが開始することとなるが、見た目上の変化としては分からない。第2停止ボタンが操作されると、第4リール3Fが振動しながら図柄が移動した後、再び超揺れが繰り返して行われることとなる。そして、第3停止ボタンが操作されると、第2停止ボタンが操作されたときとは異なるパターンで第4リール3Fが振動しながら図柄が移動した後、第4リール3Fが停止されることとなる。
図9に示す演出5のリール駆動データでは、スタートレバー11が操作されたときに、(12,逆,2)及び(12,正,2)でパルス信号を入力する揺れMによりリールモータ3MFを駆動し、第4リール3Fを振動させる。第1停止ボタンが操作されたときにも、(22,逆,2)及び(22,正,2)でパルス信号を入力する揺れNによりリールモータ3MFを駆動し、第4リール3Fを振動させる。第2停止ボタンが操作されたときにも、(24,逆,2)及び(24,正,2)でパルス信号を入力する揺れOによりリールモータ3MFを駆動し、第4リール3Fを振動させる。さらに、第3停止ボタンが操作されたときには、(28,逆,2)、(70,正,1)及び(36,正,1)でパルス信号を入力する揺れPによりリールモータ3MFを駆動し、第4リール3Fを振動させる。
なお、演出5の揺れM、揺れN、揺れO、揺れPにおけるパルス信号の実効電圧は、それぞれ100%、100%、100%、80%となっている。このような駆動により、スタートレバー11または停止ボタン12L、12C、12Rをそれぞれ操作したときに、第4リール3Fが少しだけ振動動作するものとなるが、その振動動作の振動幅は、徐々に大きくなっていく。
ボーナス報知演出を行うか否か、或いはボーナス報知演出を行う場合に上記の演出1〜演出5のいずれによりボーナス報知演出を行うかは、各ゲームの内部抽選の結果により遊技制御基板101から送られてくる当選状況通知コマンドと、ボーナス報知演出決定用の乱数の値とに従って、演出制御基板102のCPU121が決定するものとなる。もっとも、現在の遊技状態がボーナス中にあれば(ボーナス入賞時に送られる入賞情報コマンドとボーナス終了時に送られるボーナス終了コマンドにより判断)、ボーナス報知演出を行う旨を決定することはない。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1における遊技動作について説明する。なお、以下の説明において“ゲーム”といった場合には、狭義には、スタートレバー11の操作からメインリール3L、3C、3Rを停止するまでをいうものとする。もっとも、ゲームを行う際には、スタートレバー11の操作前の賭け数の設定や、メインリール3L、3C、3Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
図10は、遊技制御基板101のCPU111が実行する1ゲーム分の処理を示すフローチャートである。この処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行った後、または設定スイッチ91の操作により設定変更を行った直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、RAM112の所定の領域をクリアする処理を含む初期処理が行われる(ステップS1)。
次に、1枚BETボタン14またはMAXBETボタン15を操作することにより、或いはメダル投入口13からメダルを投入することにより賭け数を設定し、スタートレバー11を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行う(ステップS2)。もっとも、前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイフラグにより前のゲームと同じ賭け数が自動設定される(この段階でリプレイフラグが消去される)ので、そのままスタートレバー11を操作してゲームの開始を指示すればよい。
BET処理により賭け数が設定され、スタートレバー11が操作されると、上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する抽選処理を行う(ステップS3)。この抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて各役の当選フラグが設定される。また、抽選結果に基づく当選フラグの設定状況を示す当選状況通知コマンドを演出制御基板102に送信する。
抽選処理が終了すると、次にリール変動開始処理が行われる(ステップS4)。リール変動開始処理では、前回のゲームでのメインリール3L、3C、3Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が最低ゲーム時間(例えば、4.1秒)を経過していることを条件に、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動させ、左、中、右の全てのメインリール3L、3C、3Rを回転開始させる。これにより、可変表示装置2において図柄が変動表示される。また、次回のゲームのための1ゲームタイマの計時を開始する。
その後、リール変動停止処理が行われる(ステップS5)。リール変動停止処理では、リールの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ3SL、3SC、3SRにより基準位置を検出すること)が成立した後、停止ボタン12L、12C、12Rを操作有効とし、それぞれ遊技者によって操作されることにより、リールモータ3ML、3MC、3MRを駆動停止させ、メインリール3L、3C、3Rの回転を停止させる。また、所定の条件が成立してからの経過時間が所定時間(例えば、30秒)となったときに、メインリール3L、3C、3Rの駆動を強制的に停止させる。このとき、RAM112の各役の当選フラグの設定状況に応じて、メインリール3L、3C、3Rの駆動停止を制御する。
メインリール3L、3C、3Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示態様において、ステップS2のBET処理で設定した賭け数に応じた有効ライン上に上記したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行われる(ステップS6)。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板101において発生した入賞に応じた各種の処理が行われる。
このような処理としては、リプレイ入賞した場合のリプレイフラグの設定、リプレイ以外に入賞した場合の払い出し予定数の設定が含まれる。ボーナス入賞した場合には、ボーナス当選フラグが消去されるとともにボーナス中フラグが設定され、遊技状態に変化を生じさせるものとなる。また、入賞の有無及び入賞の種類を示す入賞情報コマンドを演出制御基板102に送信する。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行われる(ステップS7)。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定メダル枚数だけだけクレジットを増加させる。但し、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ82を駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払い出し口71から払い出させる。また、入賞に関わらない各種の設定も行われ、特にボーナス終了時においては、ボーナス中フラグが消去され、遊技状態に変化を生じさせるものとなる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板101のCPU111は、通常の遊技状態、レギュラーボーナス及びビッグボーナスの間で遊技状態の移行を行っており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板102に送信している。これに対して、演出制御基板102のCPU121は、遊技制御基板101から受信したコマンドに基づいて、独自の演出を行っている。以下、演出制御基板102のCPU121が各種の演出(特に第4リール3Fの駆動制御)を行うために実行する処理について説明する。
図11は、演出制御基板102のCPU121が実行する処理を示すフローチャートである。演出制御基板102側では、遊技制御基板101から送られてくるコマンドを受信したかどうかを判定している(ステップS101)。コマンドを受信するまでは、ステップS101の処理を繰り返し、コマンドの受信を待機している状態にある。遊技制御基板101からいずれかのコマンドを受信すると、受信したコマンドの種類が何であるかを判定する(ステップS102)。
受信したコマンドの種類がステップS3の抽選処理で送信された当選状況通知コマンドであった場合には、この後すぐにメインリール3L、3C、3Rの回転が開始されることとなるので、RAM122のリール停止数を示す変数を0に初期化する(ステップS103)。また、前回のゲームにおいてRAM122に設定されたリール駆動データがある場合には、これをクリアする(ステップS104)。
次に、ボーナス報知演出決定用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に従って当選状況通知コマンドが示す各当選フラグの設定状況の別に用意されたボーナス報知演出決定用テーブルを参照し、第4リール3Fによるボーナス報知演出を行うかどうか、行う場合にはその演出の態様も決定する。もっとも、現在の遊技状態としてボーナス中である場合には、ボーナス報知演出を行うことは決定しない(ステップS105)。ここで、第4リール3Fによるボーナス報知演出を行うことが決定されたかどうかを判定する(ステップS106)。第4リール3Fによるボーナス報知演出を行わないことに決定された場合には、そのままステップS101の処理に戻る。
第4リール3Fによるボーナス報知演出を行うことに決定された場合には、決定された演出態様のリール駆動データをRAM122の所定の領域に設定する(ステップS107)。ここで、設定されたリール駆動データにスタートレバー11を操作したときに第4リール3Fを動作させるためのデータが含まれているかどうかを判定する(ステップS108)。スタートレバー11を操作したときのデータが含まれていなければ、そのままステップS101の処理に戻る。
スタートレバー11を操作したときのデータが含まれていれば、RAM112に設定されたリール駆動データのうちのスタートレバー11の操作時の駆動データを指定してリールモータ3MFの駆動ルーチンを起動させる。これにより、当該駆動データに従ってリールモータ3MFが駆動されて第4リール3Fが回転させられる(ステップS109)。そして、ステップS101の処理に戻る。
受信したコマンドの種類がステップS5のリール変動停止処理で送信されたリール停止コマンドであった場合には、メインリール3L、3C、3Rのうちで停止されたものが1つ増えたこととなるので、RAM122のリール停止数を示す変数の値を1だけ加算する(ステップS110)。ここで、リールモータ3MFの駆動ルーチンが実行されていて、リールモータ3MFが駆動されている状態にあるかどうかを判定する(ステップS111)。
リールモータ3MFが駆動されている状態になければ、そのままステップS101の処理に戻る。一方、リールモータ3MFが駆動されている状態にあれば、また、RAM122に設定されたリール駆動データでのリールモータ3MFの駆動駆動ルーチンの実行を、中止可能データとなったところで一旦停止させる(ステップS112)。
次に、ステップS107でRAM122に設定されたリール駆動データに現在のリール停止数において第4リール3Fを動作させるためのデータが含まれているかどうかを判定する(ステップS113)。現在のリール停止数におけるデータが含まれていなければ、そのままステップS101の処理に戻る。
現在のリール停止数におけるデータが含まれていれば、RAM112に設定されたリール駆動データのうちの現在のリール停止数に応じた駆動データを指定してリールモータ3MFの駆動ルーチンを起動させる。これにより、当該駆動データに従ってリールモータ3MFが駆動されて第4リール3Fが回転させられる(ステップS114)。そして、ステップS101の処理に戻る。
なお、ステップS112でリールモータ3MFの駆動ルーチンの実行が一旦停止されてから、リール停止数に応じた駆動データが含まれていて再びリールモータ3MFの駆動ルーチンを起動する場合には、実際上は先の停止と新たな起動とが同時に行われているので、その前後の駆動データに従ってリールモータ3MFは連続して駆動されているものとなっている。
また、受信したコマンドの種類が他のコマンドであった場合には、それぞれのコマンドの種類に応じた処理を実行する(ステップS115)。この処理には、ボーナス入賞コマンドやボーナス終了コマンドに基づく、遊技状態の設定が含まれる。その後、ステップS101の処理に戻る。
以下、この実施の形態にかかるスロットマシン1において、リールモータ3MFの駆動及びこれに基づく第4リール3Fの動作について、具体的な例を示して説明する。ここでは、図6に示したリール駆動データに従って、ボーナス報知演出として演出2を行う場合を例として説明する。図12は、演出2におけるリールモータ3MFの制御と第4リール3Fの動作との関係を示すタイミングチャートである。
演出2においては、揺れB、揺れC、揺れD、揺れE、揺れF、揺れG、揺れHと第4リール3Fが振動動作させられ、正転方向で加速された後に一定速の回転を続けた後に、第4リール3Fが停止させられる。ここで、揺れB、揺れC、揺れD、揺れE、揺れF、揺れG、揺れHとのそれぞれの間で、ステップレートに変化が生じることとなる。
パルス信号を入力するステップレートを変化させることにより第4リール3Fの振動幅を変化させるときの制御について説明する。図12(b)は、このときにおけるリールモータ3MFの制御と第4リール3Fの動作との関係を示す。ここでは、揺れBから揺れCに切り替える場合を示している。揺れB、揺れCともに、逆転と正転のパルス信号を2回ずつ切り替えて入力するが、それぞれのステップレートに12、15という違いが生じる。励磁相φ1〜φ4へのパルス信号の入力は、いずれも1−2相励磁制御により行われている。
揺れBにおいては、ステップレートを12カウントとして、(φ1、φ3)、(φ1)、(φ1、φ3)、(φ3)、(φ1、φ3)、…の順でパルス信号を入力し、2ステップずつの正転と逆転とを得ている。例えば、正転の2ステップのパルス信号の入力した後、リールイナーシャにより2ステップ分の位置を過ぎたところまで正転方向にオーバーシュートして、第4リール3Fが回転する。逆転に切り替えて2ステップのパルス信号を入力した後も、リールイナーシャにより2ステップ分の位置を過ぎたところまで逆転方向にオーバーシュートして、第4リール3Fが回転する。この正転方向と逆転方向の回転の繰り返しにより、第4リール3Fが振動動作する。
揺れCに移ると、ステップレートが15カウントに変化する。このステップレートが大きくなったことにより、正転と逆転のそれぞれの場合において、第4リール3Fのオーバーシュート量が揺れBのときよりも大きくなる。このため、揺れBのときよりも大きな振動幅で、第4リール3Fが振動動作することになる。なお、揺れD、揺れF、揺れG、揺れHに移行して、それぞれさらにステップレートが大きくなったときには、さらに第4リール3Fのオーバーシュート量が大きくなるので、振動動作の振動幅が大きくなることとなる。
次に、揺れHの後に第4リール3Fの振動動作を停止させるときの制御について説明する。揺れHで第4リール3Fが振動動作させられていたときには、正転と逆転との繰り返しにより、第4リール3Fの回転速度はあまり大きくなっていない。このときには、ロータ3MF−1の目標停止角度の位置に対応する励磁相である停止相にパルス信号を入力する。これと同時に、停止相を挟んで相対する2つの励磁相であるブレーキ相にもパルス信号を入力する。ここでは第4リール3Fの回転速度があまり大きくないので、ブレーキ相に入力したパルス信号による制動力だけで、ロータ3MF−1を目標停止角度で正確に、且つ振動を伴うことなく停止させることができる。
次に、第4リール3Fを加速した後の一定速から回転を最終的に停止させるときの制御について説明する。図12(c)は、このときにおけるリールモータ3MFの制御と第4リール3Fの動作との関係を示す。演出2においては、第4リール3Fの回転の停止制御を行う前において、第4リール3Fは、既に加速制御を終了しており、所定速度以上の一定速で正方向に回転させられている。この一定速の回転は、ステップレートを10として、1−2相励磁制御によりリールモータ3MFの励磁相φ1〜φ4に対して1相と2相を交互に繰り返してパルス信号を入力することによって行われている。
ロータ3MF−1の目標停止角度(第4リール3Fの停止位置)までの角度が、リールモータ3MFの特性により脱調を引き起こさないオーバーシュート量以内に定められる所定角度となったタイミングtaにおいて、リールモータ3MFの隣り合う2つの励磁相(ここでは、φ1とφ2)に同時にパルス信号を入力して、リールモータ3MFの回転に急制動をかけ、当該2つの励磁相の各々のホールディングトルクによってロータ3MF−1が停止する平衡点から、ロータ3MF−1をオーバーシュートさせつつ勢いを急速に弱めさせる。
この2相励磁制御により急制動をかけながらオーバーシュートさせつつ、ロータ3MF−1が目標停止角度となる直前のタイミングtbにおいて、、当該目標停止角度の位置に対応する励磁相である停止相(ここでは、φ3)にパルス信号を入力する。これと同時に、停止相を挟んで相対する2つの励磁相であるブレーキ相(ここでは、φ2とφ4)にもパルス信号を入力する。このタイミングでは、ロータ3MF−1の回転の勢いが減衰されているが、停止相とブレーキ相とを同時に励磁することで、ブレーキ力を弱めてロータ3MF−1を目標停止角度で正確に、且つ振動を伴うことなく停止させることができ、第4リール3Fが安定して停止する。
この3相励磁制御により第4リール3Fの回転が停止してから所定時間経過した後のタイミングtcにおいて、3相励磁制御の際に停止相とされた励磁相(ここでは、φ3)にだけ、第4リール3Fを回転/停止させる際のパルス信号の実効電圧よりも低い実効電圧を入力する。そして、次に第4リール3Fを回転開始させるまで、この低い実効電圧を入力した状態を維持するものとする。
以上説明したように、この実施の形態にかかるスロットマシン1では、リールモータ3MFの励磁相φ1〜φ4に入力するパルス信号として、正転のパルス信号を入力するか逆転のパルス信号を入力するかを所定パルス数以内で交互に切り替えることによって、第4リール3Fを振動動作させている。ここで、励磁相φ1〜φ4にパルス信号を入力する時間間隔であるステップレートを変化させるものとしている。
ここで、ステップレートに違いがあると、リールイナーシャにより生じる第4リール3Fのオーバーシュート量が異なるものとなる。このオーバーシュート量の違いは、第4リール3Fを振動動作させてる際における振動幅の違いとして表れる。このようにステップレートを変化させるだけで第4リール3Fの振動幅を容易に変化させることができるので、その振動動作の態様が豊富なものとなり、遊技の興趣を向上させることができる。また、ステップレートは、リールモータ3MFの特性に従って脱調を生じない範囲に限って変化させているので、第4リール3Fに異常が生じることがない。
また、第4リール3Fを振動動作させるときにおいて、単にステップレートを変化させるだけではなく、PWM制御によりパルス信号の実効電圧も制御させている。この実効電圧の変化によりリールモータ3MFのトルクが変化し、これにより同じステップレートであっても、第4リール3Fのオーバーシュート量が変化することとなる。このため、第4リール3Fの振動動作の振動幅をさらに細かく制御することができ、振動動作の態様が豊富なものとなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
ところで、リールモータ3MFのトルクなどの特性は、正転方向と逆転方向のいずれに回転させた場合であっても同じものとなっている。停止状態から第4リール3Fを回転させるときは、その回転方向と逆方向にリールイナーシャが働くことがないが、これまでの回転方向と逆方向に回転させるときには逆方向にリールイナーシャが働いて、その力によりリールモータ3MFのトルクを吸収してしまう。また、パルス信号のステップレート及び実効電圧を同じにしても、回転方向を反転させる前のリールイナーシャで吸収されたトルクが大きいと、その回転により生じるリールイナーシャは、吸収されたトルクが小さいときよりも小さくなる。
このようにリールモータ3Fの特性として正転方向と逆転方向のトルクが同じであっても、第4リール3Fの回転のために働くトルクの大きさは自然に変わってくるので、第4リール3Fを振動動作させる際の振動幅に自然にバラツキが生じることとなる。これにより、同じステップレート、同じ実効電圧で、正転及び逆転のパルス信号を切り替えて第4リール3Fを振動動作させているときであっても、自然と振動幅に変化が表れて豊富な振動態様を実現できるようになる。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出4において第2停止ボタンが操作されたときには、それまでの超揺れから加速移動に移行するものとなる。加速移動におけるステップレートは、2ステップ目からは48カウントとなっているが、最初のステップだけは28カウントとなっている。これは、超揺れの最後に正転が続いた時間(9カウント×3ステップ=27カウント)に近いものとなっている。このように第4リール3Fの振動動作のパターンを切り替えるときに、パルスレートを補正するステップを挿入することで、振動動作のパターンの切り替えを違和感なく行うことができるようになる。
第4リール3Fの振動動作を停止させる前には、停止準備の処理を行って、リールモータ3MFの励磁相φ1〜φ4にパルス信号を入力するステップレートを振動動作のときとは異なるものとしている。振動動作を行っていたときのステップレートのままで停止させようとしたときには、第4リール3Fがオーバーシュートする力が大きくなり過ぎて、停止させようとする位置を行き過ぎてしまったり、或いは停止の際に意図していない振動が生じてしまうことがある。このような停止準備においてステップレートの補正を行うことで、オーバーシュートする力を適切な範囲に抑えて、第4リール3Fを停止すべき位置で安定して停止させることができるようになる。
また、第4リール3Fの回転を停止させるときには、リールモータ3MFの励磁相φ1〜φ4のうち、第4リール3Fの目標停止位置に対応した停止相にパルス信号を入力するとともに、この停止相と隣り合い、ロータ3MF−1を挟んで対向する2つのブレーキ相にもパルス信号を入力するものとしている。このように1つの停止相と2つのブレーキ相を同時に励磁するという3相励磁制御を行うことにより、ブレーキ相の励磁によるブレーキを得ながら停止相のホールディングトルク安定点でリールモータ3MFを停止させることができるので、第4リール3Fの回転を安定して停止させることができる。
さらに、第4リール3Fの回転が加速されて、一定速度以上で回転している状態から停止させる場合には、上記の3相励磁制御を行う前に、隣り合う2つの励磁相にパルス信号を入力する2相励磁制御を行って、リールモータ3MFの回転を急制動させるものとしている。ここで、2相励磁制御は、リールモータ3MFの特性により脱調を引き起こさないオーバーシュート量で適切な目標停止位置を定めており、第4リール3Fの回転が十分に減衰されてから行うものとしているので、高速で回転している状態から短期間で安定して、第4リール3Fの回転を停止させることができるようになる。
このような3相励磁制御により第4リール3Fの回転が停止させられた後は、次に第4リール3Fの回転を開始させるまでの間、当該停止時に停止相となった励磁相を通常より低い実効電圧で励磁し続けるものとしている。このような待機状態における制御により、例えば遊技者がスロットマシン1に衝突するなど、何らかの外力が第4リール3Fに働いたとしても、第4リール3Fの位置が停止位置からずれないようにすることができる。また、3相を励磁した状態を長期間に亘って継続させることがないので、第4リール3Fを回転させる必要がないときにおいて、リールモータ3MFの発熱を抑えることができる。しかも、待機中にも励磁信号を与え続けていることで、第4リール3Fを再び回転させる場合における回転開始時の動作が滑らかなものとなる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について説明する。
上記の実施の形態では、1−2相励磁制御によりリールモータ3MFを駆動して第4リール3Fを回転させるものとしていたが、励磁相φ1〜φ4のうちの2相を同時に順番に励磁する2相励磁制御や、1相だけを順番に励磁する1相励磁制御によってリールモータ3MFを駆動するものとしてもよい。2相励磁制御や1相励磁制御においても回転方向を細かく切り替えるとともに、ステップレートやパルス信号の実効電圧を制御することで、異なる振動幅で第4リール3Fを振動動作させることができる。
上記の実施の形態では、演出4において第2停止ボタンが操作されたときに、第2停止ボタンが操作されたときの1ステップ目を28カウントとして、超揺れの最後に正転が続いた時間(9カウント×3ステップ=27カウント)との調整を行っていた。このように異なる振動動作パターンに切り替えるときの補正は、演出4のように切り替え後の振動動作パターンの最初のステップに含めて行うことも、切り替え前の振動動作パターンの最後のステップに含めて行うこともできる。或いは、切り替え前後の振動動作パターンとは別に行うものとしてもよい。
上記の実施の形態では、第4リール3Fの回転は、2相励磁制御により急制動をかけた後、3相励磁制御に切り替えて停止させるものとしていた。これにより、リール3Fを目標停止位置で振動させずに停止させるものとしていた。もっとも、その停止前に第4リール3Fを振動動作させて演出を行っているので、停止時の振動も演出の一部として適用することができる。そこで、第4リール3Fの回転の停止制御は、必要により2相励磁制御を行った後、停止相のみを励磁することによって行うものとしてもよい。或いは、第4リール3Fの回転の停止制御は、励磁相φ1〜φ4の全てを励磁する全相励磁制御により行うものとしてもよい。第4リール3Fが振動動作しているときであっても、その回転の速度が一定速度以上となっているときには、2相励磁制御により急制動をかけた後、3相励磁制御に切り替えて停止させるものとすることができる。
上記の実施の形態では、リールモータ3MFは、4つの励磁相φ1〜φ4を有するハイブリッド型ステッピングモータによって構成されていたが、他の構成のステッピングモータであっても構わない。いずれのステッピングモータであっても、その特性に応じて脱調を引き起こさない範囲において、パルス信号を入力する励磁相の順番により回転方向を反転させることで振動動作させるとともに、ステップレートやパルス信号の実効電圧を変化させることで振動幅を制御するものとすることができる。
上記の実施の形態では、ボーナス報知演出は、第4リール3Fに対して振動動作を含む所定の動作をさせることで行うものとしていた。ここで、第4リール3Fを振動動作させるときには、その振動に合わせてリールランプ3LPを点灯制御するなどして、ボーナス報知演出を行うものとしてもよい。また、第4リール3Fの外周部に描く図柄としては、振動動作により効果的な動きを表現できるもの(昆虫などの生きている物、UFOなどの中に浮いているもの)を適用するのが好ましい。
上記の実施の形態では、第4リール3Fは、メインリール3L、3C、3Rと同形状で、これに並べて配置されており、また、上下方向に図柄が変動表示されるものとなっていた。これに対して、例えばメインリール3L、3C、3Rの上部に配置し、左右方向に図柄を変動表示させるように構成した演出用の第4リールの駆動にも本発明を適用することができる。また、入賞判定用の入賞用可変表示装置とは別に、3つの演出用リールによって構成される演出用可変表示装置(外形形状は、上記した可変表示装置2とほぼ同一)を備えるスロットマシンにおいて、各演出用リールの駆動にも本発明を適用することができる。
さらには、ステッピングモータにより駆動されるリールを有する可変表示装置を備えるものであれば、パチンコ遊技機においても本発明を適用することが可能となる。パチンコ遊技機として、遊技球が始動入賞口に入賞したことに基づいて行われる特図ゲームを、外周部に複数種類の図柄が描かれた複数のリールを回転させて行うものがある。この特図ゲームの結果を示すまでの変動表示の過程において、上記した制御によりリールを振動動作させる演出を行うものとすることができる。
本発明の実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。 図1のスロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。 リールモータを構成するステッピングモータのブロック図である。 リールモータを正転、逆転させる際のパルス信号の入力手順を示す図である。 演出制御基板内のROMに記憶されたリール駆動データを示す図である。 演出制御基板内のROMに記憶されたリール駆動データを示す図である。 演出制御基板内のROMに記憶されたリール駆動データを示す図である。 演出制御基板内のROMに記憶されたリール駆動データを示す図である。 演出制御基板内のROMに記憶されたリール駆動データを示す図である。 遊技制御基板内の制御部が、1ゲーム毎に実行する処理を示すフローチャートである。 演出制御基板内の制御部が実行する処理を示すフローチャートである。 演出2におけるリールモータの制御と第4リールの動作との関係を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン
2 可変表示装置
3F 第4リール
3MF リールモータ
101 遊技制御基板
102 演出制御基板

Claims (7)

  1. 各々を識別可能な複数種類の識別情報が配された可変表示部材を所定の第1方向に駆動させることにより識別情報を変動表示させることが可能な可変表示装置を備えた遊技機であって、
    パルス状の励磁電流である励磁パルスの入力に応じて所定角度ずつ前記可変表示部材を回動させる駆動トルクを該可変表示部材に与えるステッピングモータと、
    前記ステッピングモータの駆動性能と前記可変表示部材の部材特性とに応じて、前記第1方向と該第1方向とは反対方向の第2方向での振動動作を前記可変表示部材に行わせるための手段であって、
    前記励磁パルスの励磁電流量を調整する励磁電流調整手段と、
    前記ステッピングモータの複数の励磁相にタイミングが異なるように予め定められた順番で前記励磁パルスを出力して前記第1方向に駆動させる第1方向駆動と、前記複数の励磁相に前記予め定められた順番の逆順で前記励磁パルスを出力して前記第2方向に駆動させる第2方向駆動と、から前記可変表示部材の駆動方向を選択する選択手段と、
    前記励磁パルスの励磁電流を出力する時間幅を調整することで前記可変表示部材を駆動する前記ステッピングモータのオーバーシュート量を大きくさせ、前記振動動作の振動幅を大きくさせる時間調整手段と、を含む励磁パルス出力手段と、
    前記励磁パルス出力手段によって出力される励磁パルスに応じて、前記可変表示部材を駆動させるモータ制御手段とを備える
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記時間調整手段は、前記振動動作を終了させてから前記可変表示部材の動作を停止させる前までの間に、前記振動動作のときとは異なる所定の時間幅で前記励磁パルスを出力して補正制御を行う補正制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記振動動作には、複数種類の振動動作パターンがあり、
    前記時間調整手段は、異なる振動動作パターンに切り替えるときに、該切り替え前の振動動作パターンにおいて前記励磁パルスを出力する時間幅と該切り替え後の振動動作パターンにおいて前記励磁パルスを出力する時間幅との間の時間幅の範囲で、励磁パルスを出力する切り替え時制御を行う切替制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記ステッピングモータは、前記第1方向駆動と前記第2方向駆動とにおける駆動トルクを同一としたものである
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の遊技機。
  5. 前記励磁パルス出力手段は、前記可変表示部材の動作を停止させるときに、前記ステッピングモータの目標停止角度に対応する停止相、及び該停止相と隣り合い、前記停止相とロータを挟んで対向する位置にある2つのブレーキ相に併せて前記励磁パルスを出力する3相励磁制御を行うことにより、前記可変表示部材の回動を停止させる停止制御手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の遊技機。
  6. 前記励磁パルス出力手段は、
    一定速度以上で振動動作を行っている可変表示部材を停止させるときに、隣り合う2つの励磁相に併せて前記励磁パルスを出力する2相励磁制御を行うことにより、該可変表示部材の回動を急制動する急制動制御手段をさらに備え、
    前記停止制御手段は、前記急制動制御手段による急制動により前記可変表示部材の回動している位置が目標停止位置の直前に達したときに、前記3相励磁制御を行う
    ことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記励磁パルス出力手段は、前記可変表示部材の振動動作を行わせるときに前記励磁パルスを出力するステップ数を変化させるステップ数調整手段をさらに含み、
    前記時間調整手段は、前記ステップ数調整手段により前記励磁パルスが出力されるステップ数が同じであっても、前記励磁パルスの励磁電流を出力する時間幅を異なる時間幅に調整することが可能である
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の遊技機。
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