JP4553087B2 - 薬剤吐出容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水洗トイレの手洗い付きロータンクの手洗い部に設置し、手洗い部の上方のカランから給水される水に薬剤(芳香剤、洗浄剤、殺菌剤等)を混合するために適した薬剤吐出容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の水洗トイレ用の芳香洗浄液滴下容器としては、実公平6−34457号公報に記載されたものが知られている。この芳香洗浄液滴下容器では、カランから注水される水が、芳香洗浄液と水を混合する混合ケースに導かれ、混合ケース内の水位の上昇に応じてフロート弁が押し上げられて芳香洗浄液のボトルの放出孔が開き、それと同時に加圧された混合ケース内の空気がボトル内に送り込まれ、次いでカランからの注水が止まるとフロート弁が下がり、ボトル内から芳香洗浄液が混合ケースに吐出される。そして再度カランから注水が始まると、混合ケースで水と混合された芳香洗浄液が混合ケースの排水口から手洗い部に排水される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実公平6−34457号公報に記載された芳香洗浄液滴下容器の場合、構造的に複雑であり、製造コストが高いという問題がある。更に、芳香洗浄液が固化し易いためにフロート弁が詰まりやすいという問題がある。また、ボトル内の芳香洗浄液と混合ケース内の空気との置換が水圧等の変動により円滑に進まない場合が多く、芳香洗浄液の吐出量が一定しないという問題がある。
【0004】
これに対し、本発明は、製造コストのかからない比較的単純な機構で、安定的に薬剤を定量吐出でき、また、薬剤吐出口における薬剤の固化や薬剤タンク内の薬剤の希釈を防止することのできる薬剤吐出容器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明は、貯水タンクと薬剤タンクとを有する薬剤吐出容器であって、
貯水タンクには、貯水タンクの中に水を入れるための注入口と、貯水タンク内に貯水された水を外部に排出するための排水口が設けられ、
薬剤タンクには、薬剤を吐出するための薬剤吐出口と、貯水タンクの貯水量に応じた押圧力により変形して薬剤タンク内の圧力を変化させ、それにより薬剤を薬剤吐出口から吐出させるか、もしくは薬剤タンク内に空気を導入させる弾性部が設けられ、
薬剤吐出容器がカランの下方に載置されてカランから給水された場合に、薬剤吐出口が給水による水の流れに晒され、かつ給水が止まった場合に、薬剤吐出口で保持されている薬剤が貯水タンクの排水口から流出した水の流れに晒されないように該水を流下させる水の案内構造が設けられている薬剤吐出容器を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一または同等の構成要素を表している。
【0007】
図2(a)は、本発明の一態様の薬剤吐出容器100の斜視図、図1は、薬剤吐出容器100の作用を説明する断面図、図3は、薬剤吐出容器100の作用を説明する薬剤吐出口付近の拡大図側面図(同図(a)、(b-1))及び拡大断面図(同図(b-2))である。
【0008】
図示したように、この薬剤吐出容器100は、トイレ用芳香洗浄液等の薬剤Aを入れておく薬剤タンク2と、薬剤タンク2の上に重ねられた貯水タンク1から構成されている。
【0009】
貯水タンク1の頂部には注入口3が設けられ、薬剤吐出容器100を水洗トイレの手洗い付きロータンクの手洗い部20に載置した場合に、カランから給水された水Wが図1(a)の矢印のように貯水タンク1の中に入るようにしている。
また、貯水タンク1の底部には、貯水タンク1内に貯水された水Wを外部に排水させるための排水口4が設けられている。この排水口4は常時開口状態となっている。排水口4の大きさや個数は、注入口3から貯水タンク1に入ってくる水が排水口4から排水され続けても、なお、貯水タンク1に水が貯まっていくように、適宜定める。
【0010】
一方、薬剤タンク2には、その頂部に、貯水タンク1の貯水量に応じた押圧力により変形する、ドーム状のゴム部材からなる弾性部6が設けられており、底部には薬剤補充用口部10が設けられている。弾性部6の変形により薬剤タンク2内の圧力が高まるように、薬剤タンク2それ自体は実質的に変形しないように形成されている。
【0011】
薬剤タンク2の薬剤補充用口部10は、その周壁11に螺合するキャップ12によって、開閉自在となっている。
【0012】
キャップ12には、薬剤Aを吐出するための薬剤吐出口5が、下方に突出するように設けられたノズル7に形成されている。薬剤タンク2はこの薬剤吐出口5でのみ外部と連通している。薬剤Aが薬剤吐出口5から自然に滴下し続けて不要に消費されることのないように、薬剤Aが薬剤吐出口5で表面張力により、あるいは薬剤タンク2内の負圧によって保持されるようにするため、薬剤吐出口5の開口面積は薬剤Aの性質に応じて適宜定める。
【0013】
ノズル7の周囲には、本発明の水の案内構造の一態様として、ノズル7の周囲近傍に筒状壁8が設けられている。この筒状壁8は、薬剤タンク2の底面からの高さL1が、薬剤タンク2の底面からのノズル7の高さL2よりも低く形成されている(図3(a)参照)。
【0014】
また、キャップ12には足13が設けられている。
【0015】
この薬剤吐出容器100の使用方法としては、薬剤Aが薬剤タンク2に充填されている状態において、薬剤吐出容器100を、まず水洗トイレの手洗い付きロータンクの手洗い部20に載置する。この場合、貯水タンク1の注入口3をカランの下に位置させ、ノズル7の先端部が、手洗い部20に開口しているロータンクの給水口21にはまるようにする(図1(a))。
【0016】
カランから水Wが矢印のように給水されると、水は排水口4から排水されながらも、貯水タンク1内に貯水されていく(図1(a))。このとき、カランから給水された水であって注入口3から外れた水は、貯水タンク1、薬剤タンク2、キャップ12の外壁を順次伝ってロータンクの給水口21に強い勢いで流れ込み、また排水口4から排水された水も薬剤タンク2、キャップ12の外壁をつたってロータンクの給水口21に流れ込み、薬剤吐出口5はこれらの水に晒される。
【0017】
貯水タンク1内に貯水された水の重さにより弾性部6は次第に変形し、貯水タンク1における貯水量が一定量を超えると、弾性部6は押しつぶされ、薬剤タンク2の内圧が高められ、薬剤吐出口5から薬剤Aが一定量吐出される。吐出された薬剤Aは給水中の水Wと共に給水口21からロータンク内に入る(図1(b)、図3(a))。
【0018】
カランから所定量の水が給水されるとカランからの給水は止まるが、その後も貯水タンク1内に貯水されていた水Wは排水口4から排水される。排水口4から流出した水は薬剤タンク2、キャップ12の外壁をつたって流下するが、この水の流れにはカランからの給水時ほどの勢いはないので、水は筒状壁8に沿って流下し、薬剤吐出口5に達することなくロータンク内に入る(図3(b-1)、(b-2))。したがって、薬剤吐出口5に保持されている薬剤Aは、水に晒されて希釈されることが防止される。
【0019】
貯水タンク1内に貯水されていた水Wが流出すると、貯水タンク1が弾性部6を押す力が弱くなり、弾性部6は元の形状に回復する。このとき、薬剤タンク2内は負圧になるので、空気が矢印Bのように、薬剤吐出口5から薬剤タンク2内に入り、薬剤タンク2内は常圧に戻るか、あるいは弱い負圧状態に保たれる(図1(c))。空気が薬剤タンク2内に入るとき、薬剤吐出口5で保持されていた薬剤Aの液滴もその一部が薬剤タンク2内に吸引されるが、この液滴はほぼ当初の薬剤Aの濃度を有しているので、この吸引により薬剤タンク2内の薬剤Aが実質的に希釈されることはない。
【0020】
以降、カランから給水されるたびにこの作用が繰り返され、薬剤Aが一定量ずつロータンク内に滴下される。一旦、薬剤Aが薬剤吐出口5から吐出された後、次のカランからの給水までの間に、薬剤吐出口5で保持されていた薬剤Aは固化する場合もあるが、次のカランからの給水により薬剤吐出口5は勢いの強い水の流れに晒されるので、固化した薬剤Aは溶かされる。したがって、弾性部6の変形により、薬剤吐出口5からは再び薬剤Aが吐出されることとなる。
【0021】
これに対し、図8(a)に示すように、薬剤吐出口5が形成されているノズル7の周囲に筒状壁を設けない場合、カランからの給水で弾性部6が変形することにより薬剤吐出口5から薬剤Aは吐出されるが、カランからの給水が止まった後、貯水タンク1の排水口4から流出した水はノズル7をつたって流下し、薬剤吐出口5で保持されている薬剤Aを希釈する(図8(b-1)、(b-2))。したがって、弾性部6が元の形状に回復し、空気が薬剤吐出口5から薬剤タンク2内に入り、それに伴い薬剤吐出口5で保持されている液滴の一部が薬剤タンク2内に吸引されることにより(図1(c)参照)、薬剤タンク2内の薬剤Aが希釈されることとなる。
【0022】
一方、図7に示すように筒状壁8の高さL1をノズル7の高さL2よりも過度に高くすると、カランからの給水時には、弾性部6が変形することにより薬剤吐出口5から薬剤Aが吐出されるとき(図7(a))も含めて、薬剤吐出口5は給水された水の流れに晒されない。また、カランからの給水が止まった後に、貯水タンク1の排水口4から流出する水の流れにも薬剤吐出口5は晒されない(図7(b-1)、(b-2))。したがって、薬剤吐出口5では、そこに保持されている薬剤Aが固化し、薬剤Aが吐出されなくなるおそれが生じる。このため、ノズル7の周囲に筒状壁8を設ける場合、筒状壁8の高さL1は、ノズル7の高さL2、筒状壁8と薬剤吐出口5との距離、給水時に薬剤吐出口5付近で想定される水の勢い等に応じて、給水時には薬剤吐出口5で保持されている薬剤が水の流れに晒されるが、給水が止まった後には薬剤吐出口5で保持されている薬剤が貯水タンク1から排水された水の流れに晒されないという効果を得られるように、適宜定める。また、ノズル7の周囲に筒状壁8を設ける場合に、筒状壁8にスリット又は穴を開けることにより同様の効果を達成してもよい。例えば、筒状壁8の高さL1をノズル7の高さL2に対して同等以上とする場合に、筒状壁8にスリット又は穴を開ける。
【0023】
以上のように、この薬剤吐出容器100によれば、フロート弁等の弁体を使用することなくカランからの注水を利用し、単純な機構で簡便に薬剤Aをロータンク内に一定量ずつ滴下することができる。このとき、薬剤タンク2内の薬剤Aが水で希釈されていくことを防止でき、薬剤吐出口5で薬剤Aが固化して薬剤Aの吐出が不能となることも防止できる。
【0024】
また、ロータンク内に薬剤Aを直接滴下するので、手洗い部20を薬剤Aで汚すことがない。薬剤タンク2内への薬剤Aの補充は、キャップ12を薬剤補充用口部10から外し、大きく開口した薬剤補充用口部10から薬剤Aを充填すればよいので、薬剤Aをこぼすことなく、容易に補充できる。
【0025】
薬剤吐出容器100を構成する貯水タンク1や薬剤タンク2はプラスチック成型体を構成部材として容易に製造することができる。例えば、貯水タンク1の底部材14と側壁部材15、薬剤タンク2、キャップ12をそれぞれ所定形状にプラスチック成型し、まず、底部材14と側壁部材15とを嵌合または接着することにより貯水タンク1を形成し、キャップ12を薬剤タンク2の薬剤補充用口部10に螺着し、薬剤タンク2の頂部に弾性部6をはめ、その上に貯水タンク1を重ねて置くだけで容易に薬剤吐出容器100を製造することができる。
【0026】
図4は、本発明の異なる態様の薬剤吐出容器の薬剤吐出口付近の拡大図側面図(同図(a)、(b-1))及び拡大断面図(同図(b-2))である。この薬剤吐出容器は、薬剤吐出口5が薬剤タンク2の底部にノズルを設けること無く直接開口しており、薬剤タンク2の底部に直接開口した薬剤吐出口5の周囲に筒状壁8が設けられている点が前述の図1〜図3の薬剤吐出容器100と異なっている。
【0027】
このようにノズルを省略しても筒状壁8の高さL1と筒状壁8の薬剤吐出口5からの距離を適宜定めることにより、カランからの給水で弾性部6が変形することにより薬剤吐出口5から薬剤Aが吐出され(図4(a))、かつ給水時には薬剤吐出口5が勢いの強い水の流れに晒され、またカランからの給水が止まった後には、薬剤吐出口5で保持されている薬剤Aが、貯水タンクの排水口から排出された弱い水の流れに晒されないようにすることができる(図4(b-1)、(b-2))。よって、薬剤タンク2内の薬剤Aの希釈を防止し、かつ薬剤吐出口5での薬剤Aの固化により薬剤Aが吐出されなくなることを防止するという本発明の効果を生じさせることができる。
【0028】
図5は、さらに異なる態様の薬剤吐出容器の薬剤吐出口付近の拡大図側面図(同図(a)、(b-1))及び拡大断面図(同図(b-2))である。この薬剤吐出容器では、薬剤吐出口5が薬剤タンク2の底部で下方に突出するように設けられたノズル7に形成され、かつそのノズル7の開口端がラッパ状に広がっており、このラッパ状の広がりが水の案内構造となっている。
【0029】
このようにノズル7をラッパ状に形成すると、カランからの給水時には薬剤吐出口5が勢いの強い水の流れに晒され、(図5(a))、カランからの給水が止まった後には、薬剤吐出口5で保持されている薬剤Aが、貯水タンクの排水口から排出された弱い水の流れには晒されないようにすることができる(図5(b-1)、(b-2))。
【0030】
図6も本発明の異なる態様の薬剤吐出容器の薬剤吐出口付近の拡大図側面図(同図(a)、(b-1))及び拡大断面図(同図(b-2))である。この薬剤吐出容器では、薬剤吐出口5が薬剤タンク2の底部で下方に突出するように設けられたノズル7に形成され、かつそのノズル7がU字形状をなしており、このU字形状が水の案内構造となっている。
【0031】
このようにノズル7をU字状に形成すると、カランからの給水時には薬剤吐出口5が水の流れに晒され、(図6(a))、カランからの給水が止まった後には、薬剤吐出口5で保持されている薬剤Aが、貯水タンクの排水口から排出された弱い勢いの水の流れには晒されないようにすることができる(図5(b-1)、(b-2))。
【0032】
本発明の薬剤吐出容器は、この他、種々の態様をとることができる。例えば、貯水タンク1は、カランからの給水により貯水でき、その給水が止まることにより貯水した水を排出できる限り、それ自体の形状に特に制限はなく、注入口3の開口径の大きさ、形状等も適宜定めることができる。
【0033】
また、図1の薬剤吐出容器100において、薬剤タンク2のキャップ12や足13は、必要に応じて設けられるものであり、省略してもよいが、例えば、足13の長さを長くし、薬剤吐出容器100を任意の平面上に載置した場合に、薬剤タンク2のキャップ12の底部に設けられた薬剤吐出口5がその平面につかないようにすると、水洗トイレの手洗い部20に薬剤吐出容器100を載置する場合に、薬剤吐出口5をロータンクの給水口21に合わせて置くことが不要となる。
よって、カランの真下にロータンクの給水口21が設けられていない場合でも、カランからの給水により薬剤を吐出させることが可能となる。
【0034】
なお、足13を長く形成する場合に、必ずしも当初から薬剤吐出口5の突出した長さよりも足13を長く形成する必要はなく、当該薬剤吐出容器100を載置する水洗トイレの手洗い部の形態に応じて、必要により薬剤吐出口5の突出部分をはさみ等で短く切ってもよい。また、足13を長く形成し、薬剤吐出口5の突出部分を曲げ易い形状に形成するかあるいは曲げ易い材料で形成することによっても、ロータンクの給水口21の位置に合わせて薬剤吐出容器を置くことが不要となる。
【0035】
また、キャップ12には、薬剤吐出口5の開閉機構を設けてもよい。これにより、製品を製造後、消費者が使用を開始するまでの非使用時には、薬剤吐出口5を閉じて薬剤Aの漏出を防止し、手洗い部20で消費者が使用を開始するときには薬剤吐出口5を開け、薬剤Aの吐出を可能とすることができる。このような開閉機構としては、プッシュプル式、ターレット式、ヒンジキャップ式、ニードル式等の公知の開閉機構を使用することができる。
【0036】
また、薬剤吐出容器100において薬剤補充用口部10は、開閉可能に形成する限り、薬剤タンク2の側面に設けてもよい。
【0037】
弾性部6としては、押圧力の増大により変形し、押圧力の減少により復元する限り、ドーム状のゴム部材の他に種々の弾性部材を使用することができる。例えば、プラスチック製の蛇腹、金属製コイルバネ等を用いてもよい。
【0038】
【実施例】
実施例1〜3、比較例1〜2
図1の薬剤吐出容器の薬剤タンク2(実施例1)に、以下の表1の組成の青色1号の溶液を100mL入れ、水洗トイレの手洗い付きロータンクの手洗い部に設置し、トイレの水を繰り返しフラッシュしてカランからロータンクに給水させた。この場合、各フラッシュごとに薬剤タンク2内の青色1号の溶液を採取し、5000倍に希釈して吸光度を測定し、検量線から青色1号の濃度を換算した。
【0039】
【表1】
溶液組成 (重量%)
ノニオン活性剤(*1) 10
エタノール 5
青色1号 0.7
香料 1.5
イオン交換水 82.8
(*1)ポリオキシエチレンラウリルエーテル:エマルゲン123P、花王(株)製
【0040】
また、図5の薬剤吐出容器(実施例2)、図6の薬剤吐出容器(実施例3)、筒状壁8の高さL1を過度に高くした図7の薬剤吐出容器(比較例1)、及び筒状壁を省略した図8の薬剤吐出容器(比較例2)についても同様に青色1号の溶液を薬剤タンクに入れ、水洗トイレの手洗い付きロータンクの手洗い部に設置し、フラッシュごとに薬剤タンク内の青色1号の溶液を採取し、青色1号の濃度を換算した。
【0041】
結果を表2、図9に示す。この結果、本発明の実施例では、いずれも薬剤タンク内の青色1号の濃度が変化せず、水による希釈は認められなかった。これに対し、比較例1では130回のフラッシュにより薬剤吐出口で青色1号の溶液が固化し、吐出不能となった。また、比較例2では約300回のフラッシュ以降、薬剤タンク内の溶液が希釈され、吐出液が薄くなった。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】
本発明の薬剤吐出容器は、製造コストのかからない比較的単純な構造で、安定的に薬剤を定量吐出できる。また、薬剤吐出口に保持された薬剤の固化によって薬剤の吐出が不能となることを防止でき、薬剤吐出口に保持された薬剤又は水の液滴が薬剤タンク内に吸引されることによって薬剤タンク内の薬剤が希釈されることも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薬剤吐出容器の作用を示す断面図である。
【図2】 本発明の薬剤吐出容器の斜視図である。
【図3】 本発明の薬剤吐出容器の作用を説明する、薬剤吐出口付近の拡大図側面図(同図(a)、(b-1))及び拡大断面図(同図(b-2))である。
【図4】 本発明の薬剤吐出容器の作用を説明する、薬剤吐出口付近の拡大図側面図(同図(a)、(b-1))及び拡大断面図(同図(b-2))である。
【図5】 本発明の薬剤吐出容器の作用を説明する、薬剤吐出口付近の拡大図側面図(同図(a)、(b-1))及び拡大断面図(同図(b-2))である。
【図6】 本発明の薬剤吐出容器の作用を説明する、薬剤吐出口付近の拡大図側面図(同図(a)、(b-1))及び拡大断面図(同図(b-2))である。
【図7】 比較例の薬剤吐出容器の作用を説明する、薬剤吐出口付近の拡大図側面図(同図(a)、(b-1))及び拡大断面図(同図(b-2))である。
【図8】 比較例の薬剤吐出容器の作用を説明する、薬剤吐出口付近の拡大図側面図(同図(a)、(b-1))及び拡大断面図(同図(b-2))である。
【図9】 実施例及び比較例の薬剤吐出容器における、フラッシュ回数と薬剤タンク内の青色1号の濃度との関係図である。
【符号の説明】
1 貯水タンク
2 薬剤タンク
3 注入口
4 排水口
5 薬剤吐出口
6 弾性部
7 ノズル
8 筒状壁
10 薬剤補充用口部
11 口部の周壁
12 キャップ
13 足
14 貯水タンクの底部材
15 貯水タンクの側壁部材
20 手洗い部
21 ロータンクの給水口
22 カラン
100 薬剤吐出容器
A 薬剤
Claims (4)
- 薬剤タンクと薬剤タンクの上に重ねられた貯水タンクとを有する薬剤吐出容器であって、貯水タンクには、貯水タンクの中に水を入れるための注入口と、貯水タンク内に貯水された水を外部に排出するための排水口が設けられ、薬剤タンクの頂部には、貯水タンクの貯水量に応じた押圧力により変形して薬剤タンク内の圧力を変化させ、それにより薬剤を薬剤吐出口から吐出させるか、もしくは薬剤タンク内に空気を導入させる弾性部が設けられ、薬剤タンクの底部には薬剤吐出口が設けられ、薬剤吐出容器がカランの下方に載置されてカランから給水された場合に、薬剤吐出口が給水による水の流れに晒され、かつ給水が止まった場合に、薬剤吐出口で保持されている薬剤が貯水タンクの排水口から流出した水の流れに晒されないように該水を流下させる水の案内構造が薬剤タンクの底部、又は薬剤吐出口を形成するノズルの形状に設けられている薬剤吐出容器。
- 薬剤吐出口が薬剤タンクの底部で下方に突出するように設けられたノズルに形成されており、水の案内構造がノズルの周囲に設けられた筒状壁からなる請求項1記載の薬剤吐出容器。
- 薬剤吐出口が薬剤タンクの底部で下方に突出するように設けられたノズルに形成されており、水の案内構造が、ノズルの開口端がラッパ状に広がっていることからなる請求項1記載の薬剤吐出容器。
- 薬剤吐出口が薬剤タンクの底部に設けられたノズルに形成されており、水の案内構造が、該ノズルがU字形状をなしていることからなる請求項1記載の薬剤吐出容器。
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JP2002242260A (ja) | 2002-08-28 |
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