JP4614042B2 - 薬液吐出容器 - Google Patents

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本発明は、水洗トイレの手洗い付きロータンクの手洗い部に載置し、手洗い部の上方のカランから給水により、ロータンク内に薬液(芳香剤、洗浄剤、殺菌剤等)を吐出する薬液吐出容器に関する。
水洗トイレの手洗い付きロータンクの手洗い部に載置し、手洗い部の上方のカランから供給される水に薬液(芳香剤、洗浄剤、殺菌剤等)を混合するために用いる薬液吐出容器として、特許文献1に記載されているオンタンク型薬液剤供給装置が知られている。この薬液剤供給装置は、薬液を収容する容器と、容器の連通口に挿入された液体供給栓と、液体供給栓から漏洩した薬液を保持する貯留槽を備えた台座からなり、液体供給栓が微細輸送路構造と換気用連通路を有し、薬液を保持した貯留槽が、カランから手洗い部に供給された水の流れに晒され、そこから薬液が洗い出され、ロータンク内に流下するようにしたものである。
特開2002−146879号公報
上述の薬液剤供給装置は、微細輸送路構造を有する液体供給栓の構造が複雑であり、製造コストが高くつく。これに対し、より単純な機構のものとしては、図7(a)に示すように、薬液Aを収容する薬液タンク1と薬液タンク1の底部開口部2に取り付けたキャップ3からなり、キャップ3に薬液吐出ノズル4と足6を設けた薬液吐出容器100xが考えられる。薬液吐出ノズル4の先端開口部5には、薬液Aが表面張力と薬液タンク1内が弱い負圧状態になることにより保持される。
図7(b)に示すように、この薬液吐出容器100xを、ロータンクの手洗い部20の吸水口21上に載置し、水洗トイレの水をフラッシュさせることによりカランから手洗い部20に矢印のように水Wが供給されると、その水Wは薬液Aを保持した薬液吐出ノズル4を洗うようにしてロータンク内に流下するので、これにより薬液Aがロータンク内に混入する。また、カランからの給水が止まった後においても、給水時に比して薬液タンク内の温度が上がり、ヘッドスペースが膨張することによって薬液Aが吐出され、ロータンク内に混入する場合もある。したがって、この薬液吐出容器100xによれば、単純な機構で薬液Aをロータンク内に混入させることが可能となる。
しかしながら、この薬液吐出容器100xによれば、薬液Aが吐出されることにより、薬液タンク1内に空気が混入して薬液Aの量が減少する場合と、水が混入して薬液Aが希釈される場合とがあるため、薬液タンク1内の薬液Aの全てが吐出された時期を、薬液吐出容器100xの使用を終了すべき時期とすると、水が混入する場合には、薬液が希釈され、十分な薬効のない薬液が吐出される時期にまで使用が継続されてしまうという問題がある。
これに対し、本発明は、薬液の物性と薬液吐出容器の構造の適切な組合せにより、薬液タンクから薬液が確実に吐出されるとともに、カランから給水された水が薬液タンク内に混入して薬液タンク内の薬液が希釈されることを防止し、これにより、薬効のない薬液を使い続けるという問題を生じさせることなく、薬液タンク内の薬液を最後まで使い切れるようにすることを目的とする。
本発明者らは、水洗トイレのロータンク付き手洗い部に載置する簡便な機構の薬液吐出容器において、薬液タンクに充填する比重を1.00未満とすると、薬液タンク内の薬液がカランから給水された水と置換し難くなり、薬液タンクから薬液が吐出される度に確実に薬液タンク内の液量が減り、最後に薬液タンクは空になることを見出した。
即ち、本発明は、薬液を収容する薬液タンク、及び薬液タンクの下方に設けられた薬液吐出孔からなり、
薬液の比重が1.00未満0.75以上、
薬液吐出孔の最狭流路面積が0.2〜80mm2
である薬液吐出容器を提供する。
また、本発明は、上述の薬液吐出容器の薬液タンクに、トイレ洗浄液が充填されてなるトイレ洗浄用品を提供する。
本発明によれば、水洗トイレのロータンクの手洗い部に載置することにより、薬液タンク内の薬液をロータンク内に簡便な機構で混入させることができる薬液吐出容器において、カランからの給水やトイレの室温の変化等による薬液タンク内のヘッドスペースの膨張により確実に薬液を吐出させることができ、さらに、カランからの給水時に薬液タンク内の薬液が水と置換し、薬液タンク内の薬液が希釈されることを防止できる。したがって、薬効のない薬液を使い続けるという問題を生じさせることなく、薬液タンク内の薬液を最後まで使い切ることが可能となる。
以下、図面を参照しつつ、本発明を詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
図1は、本発明の一態様の薬液吐出容器100Aに薬液Aを充填したトイレ洗浄用品200Aを正面から見た部分断面図とその部分拡大断面図(a)、側面図(b)、上面図(c)及び底面図(d)である。
この薬液吐出容器100Aは、薬液タンク1と、薬液タンク1の底部開口部2に取り付けられたキャップ3からなる。
薬液タンク1には、トイレ用芳香剤、洗浄剤、殺菌剤等の薬液Aが充填されている。
薬液Aの比重が、カランから給水された水の比重以上の場合には、カランから給水された水が薬液吐出ノズル4の先端開口部5に触れていると、薬液タンク1内の薬液Aと置換するが、薬液Aの比重が水の比重よりも小さい場合には、カランから給水された水が薬液吐出ノズル4の先端開口部5を洗っている間の短時間に、その水が薬液タンク1内の薬液Aと置換することはない。したがって、薬液タンク1から薬液Aが吐出される毎に、薬液タンク1内には空気が入り、薬液タンク1内の液量は確実に減少し、ついには空になる。また、薬液の吐出に伴って薬液タンク1内の薬液が薬効のない程度にまで希釈されることもない。よって、一般消費者は、薬液Aが十分な薬効を有する状態で、トイレ洗浄用品200Aを薬液Aが空になるまで使いきることができる。
薬液Aの比重を、カランから給水された水の比重よりも小さくするため、通常の使用条件では、20℃の薬液Aの比重を1.00未満とし、好ましくは温度による水の比重の変動の点から0.99以下とする。また、薬液Aの比重は、薬液配合の点から0.75以上とし、好ましくは0.80以上、さらに好ましくは0.90以上とする。
薬液Aの比重を1未満とするためには、例えば、表1に示す比重1未満の溶媒を薬液Aに適宜使用する。
[表1]
Figure 0004614042
(溶剤ハンドブック、講談社、1976年)
薬液Aの粘度(20℃)は、比重を上述の範囲に調整することにより、通常、1〜3000mPa・sとなる。この粘度は、20℃でB型粘度計(60rpm)により測定される値である。
薬液吐出容器100Aにおける薬液Aの充填量は、使用開始時の薬液タンク1内のヘッドスペースが、薬液タンク1の満容量の15%以上となるようにすることが好ましい。これにより、カランからの給水やトイレの室温の変化等による薬液タンク1内のヘッドスペースの膨張により、薬液Aを確実に吐出させることができる。
キャップ3の底部には薬液吐出ノズル4が該キャップ3と一体に形成されている。この薬液吐出ノズル4は先端部4aが細径になっており、また、その内部の薬液吐出孔9には、フィルター14が充填されている。
本発明においては、薬液吐出ノズル4に形成されている薬液吐出孔9の最狭流路面積を0.2〜80mm2とする。ここで、薬液吐出孔9の最狭流路面積とは、薬液吐出孔9内の薬液Aの流下方向と垂直な断面における正味の流路面積のうち最小のもの、略すれば、薬液吐出孔9内の正味の流路のうち最も狭い部分の面積をいう。したがって、この薬液吐出容器100Aにおいて、薬液吐出孔9内にフィルター14が充填されていない場合には、流路横断面の面積が最小となる部位は先端開口部5となるので、先端開口部5の開口面積を上述の範囲とするが、図1(a)のように薬液吐出孔9内にフィルター14が充填されている場合に、フィルター14が充填されている部位の薬液吐出孔9の最狭流路面積(薬液吐出ノズル4自体の流路面積からフィルター14が占める面積を差し引いた正味の流路面積の最小値)が先端開口部5の開口面積より小さいときには、フィルター14が充填されている部位の薬液吐出孔9の最狭流路面積を上述の範囲とする。また、薬液吐出ノズルの中間部の薬液吐出孔が先端開口部よりも細径になっている場合には、その細径部分の流路面積を上述の範囲とする。
薬液Aの吐出量は、薬液吐出孔9内の流路の最も狭い部分の面積に依存し、その値が小さすぎると薬液Aが吐出されにくく、大きすぎるとカランからの給水が停止している間に薬液吐出ノズル4を通して薬液と空気の置換が連続的に起こり、トイレの使用の有無に関わらず、薬液Aが速やかに無くなっていくが、薬液吐出孔9の最狭流路面積を上述の範囲とすることにより、薬液Aの適量を吐出させることができる。
薬液吐出孔の最狭流路面積は、薬液吐出ノズル4の先端開口部あるいは薬液吐出孔9の横断面の口径の他、薬液吐出孔9に充填するフィルターの種類によって調整することができる。また、薬液吐出孔9を単孔構造(図5(a)〜(e)参照)とするか、多孔構造(図5(f)〜(h)参照)とするかによっても調整することができる。したがって、本発明によれば、薬液吐出ノズル4の設計の自由度が高まり、その成型作業が容易となる。特に、最狭流路面積が小さい薬液吐出ノズル4を作製する場合に、薬液吐出ノズル4の先端開口部5の口径は必ずしも小さくしなくてもよいので、薬液吐出ノズル4の成型が容易となる。
本発明において、薬液吐出ノズル4の形状は、図3に示したように、内径bがそのまま先端開口部5の口径aとなっている筒状としてもよいが、図1(a)に示したように、内径bに対して先端開口部5の口径aが細い絞りノズルとすることが好ましい。これにより、薬液タンク1内の負圧によって先端開口部5から空気が吸い込まれた場合に、それによって薬液吐出ノズル4が閉塞状態となり、薬液Aの吐出不良が生じることを防止できる。
また、薬液吐出ノズル4の形状としては、図1(a)に示したように、先端部4aを鋭角とすることが好ましい。これにより、先端開口部5に薬液Aを保持する表面張力が弱まり、先端開口部5に保持されていた薬液Aが確実にカランから給水された水で洗われ、ロータンク内に吐出されるようになる。先端部4aを鋭角にする態様としては、図4に示したように薬液吐出ノズル4の外径と内径を先端部に向かって狭めてもよい。
薬液吐出ノズル4の横断面形状については、特に制限はない。例えば、薬液吐出孔9を単孔構造とする場合、図5(a)のように円とする他、楕円(同図(b))、矩形(同図(c))、星形(同図(d))、三角形(同図(e))等とすることができる。また、多孔構造とする場合、図5(f)、(g)のようにノズル基材に複数の孔を形成してもよく、同図(h)のように単孔構造のノズル4’内に、断面が格子状の流路仕切り材15を嵌め込んでもよい。
フィルター14は、薬液吐出孔9の最狭流路面積を調整するため、必要に応じて薬液吐出ノズル4内に充填される。このフィルター14としては、水透過性のよい材料を使用することが好ましく、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ナイロン、メラミン等の合成樹脂の連続気泡フォーム、ハニカム状、メッシュ状、網状等の層からなる3次元骨格組織を有する織布、不織布、金属繊維集合体等を使用することができる。中でもセル数5〜50個/25mmの連続気泡フォームが好ましく、特に連続気泡ウレタンフォームが好ましい。なお、連続気泡フォームを充填する場合、そのセル数が多い程、薬液Aの吐出量が少なくなるので、使用する連続気泡ウレタンフォームのセル数を適宜選択することにより、薬液Aの吐出量を調整することができる。
水洗トイレのフラッシュ1回あたりの薬液Aの吐出量は、薬液の効果が十分に発揮され、かつ過剰な薬液の吐出を抑制してトイレでの使用持続回数が多くなるように、薬液の種類、濃度等に応じて適切な量、例えば、フラッシュ1回当たりの薬液吐出量0.05〜0.5gとすることが好ましく、さらに、約1ヶ月の使用を考慮すると、0.1〜0.2gとすることが好ましい。そのために本発明の範囲内で薬液Aの比重及び薬液吐出孔9の最狭流路面積を適宜組み合わせることが好ましい。
薬液Aとしては、水道水に含まれる塩素に対して耐性があるものが好ましい。また、薬液Aには、必要に応じて人体に安全な青色、緑色等の着色剤を含有させることができる。
薬液タンク1は、そこに充填された薬液Aの残量を薬液タンク1外から観察できるように、透明又は半透明材料から形成されているものが好ましい。
キャップ3の底部には、カランから供給された水を薬液吐出ノズル4の方に流し、薬液吐出ノズル4に沿って流下させる水誘導構造を設けることが好ましい。図1の薬液吐出容器100Aには、水誘導構造の一態様として、薬液吐出ノズル4を中心として放射状に起立した8枚の板状部7がこのキャップ3と一体に設けられている。また、キャップ3には足6が一体的に設けられている。
この水誘導構造をなす板状部7は、本発明において必要に応じて設けられる。薬液吐出ノズル4を中心として放射状に板状部7を設けることにより、ロータンクの手洗い部20の形状、手洗水の水量、水圧、手洗い部20における薬液吐出容器100Aの載置位置等によらず、カランから供給された水を、板状部7に沿わせて薬液吐出ノズル4の方に流し、次いで、薬液吐出ノズル4に沿わせてロータンク内に流下させることができる。したがって、先端開口部5から滴下しかかった薬液を、カランから供給された水の流れにより、確実にロータンク内に混入させることが可能となる。また、キャップ3の底面が吸水口21を塞ぐことが防止されるので、手洗い部20に水が溢れることを防止できる。
なお、水誘導構造の態様は、上述の例に限らない。例えば、水誘導構造をなす板状部7は、薬液吐出ノズル4を中心として放射状に起立したものである限り、その形状は平板でも曲板でもよい。
このトイレ洗浄用品200Aの使用方法としては、まず、薬液Aが薬液タンク1に収容されている状態において、トイレ洗浄用品200Aを水洗トイレの手洗い付きロータンクの手洗い部20の吸水口21上に載置し、薬液吐出ノズル4を吸水口21に挿入する。この状態で、薬液吐出ノズル4の先端開口部5には、表面張力と薬液タンク1内の弱い負圧により薬液Aが保持されている。
なお、ロータンクの吸水口21上にカランが設けられ、薬液タンク1の上方から水が供給される場合について、以下に説明するが、ロータンクの吸水口21上にはカランがなく、したがって、ロータンクの吸水口21に薬液吐出ノズル4を挿入した場合に、薬液タンク1の側方のカランから水が供給される場合でも、このトイレ洗浄用品200Aは使用することができる。
図2に示すように、トイレ洗浄用品200Aを手洗い部20に載置後、水洗トイレの水がフラッシュされ、カランから水が供給されると、水Wは、薬液タンク1に沿って手洗い部20に流れ込む。手洗い部20に流れ込んだ水Wは、板状部7に沿って薬液吐出ノズル4の方に流れ、薬液吐出ノズル4の先端開口部5を洗うようにしてロータンク内に入る。
したがって、先端開口部5に保持されていた薬液Aが水Wで洗い流され、確実にロータンク内に混入する。また、カランから給水された水の温度がトイレの室温よりも高い場合には、ヘッドスペースが温められ、その膨張により薬液が吐出される。
薬液タンク1からロータンク内に混入した薬液の量に応じて、先端開口部5から直ちに空気が薬液タンク1内に入り、薬液吐出ノズル4の先端開口部5には薬液Aが保持される。ここで、薬液Aの比重は1.00未満であるため、洗い流された薬液Aの量に応じて水が薬液タンク1内に入り、薬液タンク1内の薬液が希釈されていくことはない。
カランからの給水が止まると薬液吐出ノズル4の先端開口部5に保持されている薬液Aをさらう水の流れがなくなる。
また、カランからの給水により薬液タンク1内のヘッドスペースが温められた場合には、カランからの給水が止まるとヘッドスペースが冷えて収縮し、薬液タンク1内に空気が吸い込まれる。
一方、カランから給水された水の温度がトイレの室温よりも低い場合、カランからの給水時には薬液タンク1内のヘッドスペースが冷えて収縮し、薬液タンク1内に空気が吸い込まれる。そしてカランからの給水が止まると、ヘッドスペースの温度が室温に戻り、膨張して薬液Aが吐出される。
また、カランからの給水とは別に、トイレの室温の一日の変動によってもヘッドスペースの膨張により薬液Aが吐出される。
このように、このトイレ洗浄用品200Aでは、カランからの給水やトイレの室温の変化等によって薬液タンク1から薬液が吐出されるが、薬液タンク1内の薬液Aは比重が1.00未満であるためにカランから供給された水と置換し難いので、薬液Aの吐出は、水との置換よりも、主として、カランからの給水やトイレの室温の変化等によるヘッドスペースの膨張によりなされる。したがって、ヘッドスペースを薬液タンクの容積の15%以上とすることにより、ヘッドスペースの膨張によって確実に薬液Aが吐出され、また、薬液Aの吐出ごとに薬液タンク1内に空気が入り、薬液タンク1内の液量が減少していく。
よって、この薬液吐出容器100Aによれば、十分な薬効のない薬液Aを使い続けるという事態が防止され、十分な薬効を有する状態で最後まで薬液Aを使いきることができる。
本発明の薬液吐出容器は、この他種々の態様をとることができる。例えば、図6に示すトイレ洗浄用品200Bの薬液吐出容器100Bのように、薬液吐出ノズルを設けることなく、キャップ3に直接的に薬液吐出孔9を開口してもよく、また、板状部7からなる水誘導構造を省略してもよい。本発明の薬液吐出容器によれば、薬液タンク1内のヘッドスペースの膨張により確実に薬液が吐出されるので、このように簡単な構造とすることができる。
また、図7の薬液吐出容器100xについても、その薬液吐出ノズルの薬液吐出孔の最狭流路面積を0.2〜80mm2とし、比重1.00未満の薬液を充填することにより、本発明のトイレ洗浄用品とすることができる。
(1)薬液の充填量と吐出性能との関係
図1の薬液吐出容器100Aにおいて、薬液吐出ノズル4へのフィルター14の充填を省略したものを作製した(薬液タンクの満容量100mL、薬液吐出ノズル4の先端開口部の口径2mm、薬液吐出孔9の最狭流路面積3mm2)。
一方、表2に示すように、比重(20℃)が0.92、1.05、1.24の3種の薬液A1、A2、A3を調製し、上述の容器に、これら3種の薬液を、それぞれ100mL(満容量)、80mL、又は60mL充填し、これをモデルトイレ(トイレ室温23〜26℃、水温22〜24℃)に設置して1時間間隔でフラッシュを500回繰り返し、その後に薬液タンク内の液残量を測定した。結果を表3に示す。

[表2]
Figure 0004614042
(*1)エコーガムT、大日本製薬社
(*2)アルキルグルコシド、直鎖アルキル基の炭素数が12と14の混合物。糖平均縮合度1.2(縮合度1と2の混合物)
(*3)プロキセルBD、アビシア社
[表3]
Figure 0004614042
表3の結果から、比重1.00未満の薬液を充填し、薬液タンク内にヘッドスペースを設けることにより、薬液の吐出に伴って薬液タンク内の薬液が希釈されることなく、薬液タンク内の液残量が確実に減少することがわかる。
(2)薬液吐出孔の最狭流路面積と吐出性能との関係
(1)の容器と同様にして、薬液吐出ノズル4の先端開口部の口径が0.34mm(最狭流路面積0.1mm2)、1.12mm(最狭流路面積1.0mm2)、2.6mm(最狭流路面積5mm2)、3.6mm(最狭流路面積10mm2)、11.2mm(最狭流路面積100mm2)の5種の容器を作製し、それぞれに、上述の3種の薬液A1、A2、A3を70mL充填し、これをモデルトイレ(トイレ室温23〜26℃、水温22〜24℃)に設置して1時間間隔でフラッシュを500回繰り返し、その後に薬液タンク内の液残量を測定した。結果を表4に示す。


[表4]
Figure 0004614042
表4の結果から、薬液吐出孔の最狭流路面積が1mm2、5mm2、10mm2の容器に、比重1.00未満の薬液を充填した場合には、薬液の吐出に伴って薬液タンク内の薬液が希釈されることなく、薬液タンク内の液残量が確実に減少することがわかる。
本発明の薬液吐出容器は、水洗トイレの手洗い付きロータンクである限り、手洗い部におけるカランや吸水口の位置等に関わらず、使用することができる。
本発明のトイレ洗浄用品を正面から見た部分断面図とその部分拡大断面図(a)、側面図(b)、上面図(c)及び底面図(d)である。 本発明のトイレ洗浄用品をロータンクの手洗い部に載置した状態の断面図である。 薬液吐出ノズルの断面図である。 薬液吐出ノズルの断面図である。 薬液吐出ノズルの横断面図である。 本発明の異なる態様のトイレ洗浄用品をロータンクの手洗い部に載置した状態の断面図である。 薬液吐出容器の斜視図(a)、及びロータンクの手洗い部に載置した薬液吐出容器の断面図(b)である。
符号の説明
1 薬液タンク
2 薬液タンクの底部開口部
3 キャップ
4 薬液吐出ノズル
4a 薬液吐出ノズルの先端部
5 先端開口部
9 薬液吐出孔
14 フィルター
20 手洗い部
21 吸水口
100A、100B 薬液吐出容器
200A、200B トイレ洗浄用品
A 薬液
W 水

Claims (5)

  1. 薬液を、ヘッドスペースが形成される充填量で充填した薬液タンク、及び薬液タンクの下方に設けられた薬液吐出孔からなり、水洗トイレのロータンクの手洗い部に載置されるトイレ洗浄用品であって、
    薬液の比重が、比重1未満の溶媒を含有することにより、1.00未満0.75以上、
    薬液吐出孔の最狭流路面積が0.2〜80mm2
    であり、
    薬液の吐出が、主として、薬液吐出孔の先端開口部に保持された薬液が水洗トイレのロータンクの手洗い部に流れ込んだ水に洗い流されることと、ヘッドスペースの膨張によりなされるトイレ洗浄用品。
  2. 薬液タンク内のヘッドスペースが、薬液タンクの満容量の15%以上である請求項1記載のトイレ洗浄用品。
  3. 薬液吐出孔が、薬液タンクの下方に設けられた薬液吐出ノズルに形成されている請求項1又は請求項2記載のトイレ洗浄用品。
  4. 薬液吐出ノズル内にフィルターが充填されている請求項3記載のトイレ洗浄用品。
  5. 薬液吐出ノズルの先端部が鋭角である請求項3又は4記載のトイレ洗浄用品。
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