JP2001140311A - 給水器取付け形塩素除去器 - Google Patents
給水器取付け形塩素除去器Info
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- JP2001140311A JP2001140311A JP35960099A JP35960099A JP2001140311A JP 2001140311 A JP2001140311 A JP 2001140311A JP 35960099 A JP35960099 A JP 35960099A JP 35960099 A JP35960099 A JP 35960099A JP 2001140311 A JP2001140311 A JP 2001140311A
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- aqueous solution
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Abstract
(57)【要約】
【課題】格別な弁構造を用いることなく容器内の塩素中
和剤の水溶液を水道水に混入して残留塩素を効果的に除
去できる給水器取形塩素除去器を提供する。 【解決手段】塩素中和剤の水溶液が充填された密封構造
の容器11にチューブ12を延設し、このチューブ12
の先端に単一の注出口18を形成し、上記容器11を給
水栓1に取り付けるとともに、上記注出口18を上記給
水栓1の吐出口4から吐出された水道水の吐出流内に位
置させる。水道水の吐出が停止されている場合は注出口
18に発生する表面張力によって水溶液の流出を停止
し、水道水が吐出される場合に注出口18が水に濡れて
上記表面張力が無くなることにより水溶液が流出される
ようにした。
和剤の水溶液を水道水に混入して残留塩素を効果的に除
去できる給水器取形塩素除去器を提供する。 【解決手段】塩素中和剤の水溶液が充填された密封構造
の容器11にチューブ12を延設し、このチューブ12
の先端に単一の注出口18を形成し、上記容器11を給
水栓1に取り付けるとともに、上記注出口18を上記給
水栓1の吐出口4から吐出された水道水の吐出流内に位
置させる。水道水の吐出が停止されている場合は注出口
18に発生する表面張力によって水溶液の流出を停止
し、水道水が吐出される場合に注出口18が水に濡れて
上記表面張力が無くなることにより水溶液が流出される
ようにした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、台所・洗面所・浴
槽などの給水栓(混合栓なども含む)や、シャワーヘッ
ドなどのような水道水を吐出する給水器に取付けられ、
吐出口から吐出される水道水(お湯の場合も含む)に塩
素中和剤を混合して水道水に含まれる残留塩素を中和す
る塩素除去器に関する。
槽などの給水栓(混合栓なども含む)や、シャワーヘッ
ドなどのような水道水を吐出する給水器に取付けられ、
吐出口から吐出される水道水(お湯の場合も含む)に塩
素中和剤を混合して水道水に含まれる残留塩素を中和す
る塩素除去器に関する。
【0002】
【従来の技術】水道水には雑菌を滅菌・消毒するため塩
素の混合が義務付けられており、日本の水道法では給水
栓から出る水道水に0.1ppm以上の残留塩素が混入
されていなければならないという定めになっている。最
近、河川等の水源における水質が劣悪化する傾向にあ
り、またO−157大腸菌等が発生するなどの状況か
ら、原水の殺菌に大量の塩素が投入されている。したが
って、水道給水栓から出る水道水にはかなり多くの残留
塩素が混在されている。しかしながら、残留塩素(主と
して次亜塩素酸HOClなどの遊離残留塩素)が多量に
含まれる水道水は塩素臭がしたり、飲んでもおいしくな
いと言われており、調理の食味を低下させるとも言われ
ている。また、この種の残留塩素は人の肌や毛髪に悪影
響を及ぼし、残留塩素濃度の高い水道水で炊事すると手
指が荒れたり、また入浴すると肌の老化現象や頭髪の脱
色、ぱさつき、抜け毛の原因になるともいわれている。
したがって、飲み水、料理用の水、風呂水、シャワー水
などから残留塩素を取り除く要請が強くなりつつある。
素の混合が義務付けられており、日本の水道法では給水
栓から出る水道水に0.1ppm以上の残留塩素が混入
されていなければならないという定めになっている。最
近、河川等の水源における水質が劣悪化する傾向にあ
り、またO−157大腸菌等が発生するなどの状況か
ら、原水の殺菌に大量の塩素が投入されている。したが
って、水道給水栓から出る水道水にはかなり多くの残留
塩素が混在されている。しかしながら、残留塩素(主と
して次亜塩素酸HOClなどの遊離残留塩素)が多量に
含まれる水道水は塩素臭がしたり、飲んでもおいしくな
いと言われており、調理の食味を低下させるとも言われ
ている。また、この種の残留塩素は人の肌や毛髪に悪影
響を及ぼし、残留塩素濃度の高い水道水で炊事すると手
指が荒れたり、また入浴すると肌の老化現象や頭髪の脱
色、ぱさつき、抜け毛の原因になるともいわれている。
したがって、飲み水、料理用の水、風呂水、シャワー水
などから残留塩素を取り除く要請が強くなりつつある。
【0003】このようなことから、最近、蛇口取付け形
の浄水器が市販されている。この種の浄水器は、浄水器
本体内に活性炭や中空糸膜、多孔質セラミックなどを収
容し、水道水をこれら活性炭や中空糸膜を通過させて水
道水に含まれる残留物質を取り除く構造になっている。
このような浄水器は、本来、水道水に含まれる濁り成分
や、水道管のさび、水道に含まれる各種臭い成分を上記
活性炭や中空糸膜、多孔質セラミックなどで物理的に吸
着し、これによりろ過する作用を目的としたものであ
る。ところが、この種の浄水器のなかには、上記活性炭
や中空糸膜又は多孔質セラミックによって水道水に含ま
れる残留塩素も物理的に吸着して取り除くと唱えている
ものもある。しかしながら、このような従来の浄水器の
中には、塩素除去機能を謳っているにも拘わらず水道水
に含まれる残留塩素を取り除く機能が充分でなく、又そ
の効果が全く確認されないものもみられる。
の浄水器が市販されている。この種の浄水器は、浄水器
本体内に活性炭や中空糸膜、多孔質セラミックなどを収
容し、水道水をこれら活性炭や中空糸膜を通過させて水
道水に含まれる残留物質を取り除く構造になっている。
このような浄水器は、本来、水道水に含まれる濁り成分
や、水道管のさび、水道に含まれる各種臭い成分を上記
活性炭や中空糸膜、多孔質セラミックなどで物理的に吸
着し、これによりろ過する作用を目的としたものであ
る。ところが、この種の浄水器のなかには、上記活性炭
や中空糸膜又は多孔質セラミックによって水道水に含ま
れる残留塩素も物理的に吸着して取り除くと唱えている
ものもある。しかしながら、このような従来の浄水器の
中には、塩素除去機能を謳っているにも拘わらず水道水
に含まれる残留塩素を取り除く機能が充分でなく、又そ
の効果が全く確認されないものもみられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、浴槽などに取り
付けられるシャワーヘッドであって、L−アスコルビン
酸(ビタミンC)などの塩素中和剤を充填したカートリ
ッジを備え、このカートリッジからビタミンCの水溶液
をシャワーヘッド内を流れる水道水に混ぜて残留塩素を
中和するようにした塩素除去機能付きシャワーヘッドが
例えば特開平10−276926号などで提案されてい
る。上記シャワーヘッドでは、通水を止めたときにカー
トリッジからビタミンC水溶液がシャワーヘッド内に漏
れ出して無駄に消費されるといった問題を解消するた
め、通水を止めたときカートリッジを軸方向に移動させ
て注出口を弁体で閉塞するように構成してある。しかし
ながら、このようなカートリッジ移動の構造や格別な弁
体を用いると構造が複雑になり、高価になるなどの不具
合がある。本発明はこのような事情にもとづきなされた
もので、その目的とするところは、格別な弁体などを用
いることなく構造がすこぶる簡単であり、吐出口から吐
出される水道水に含まれる残留塩素を化学的に中和し、
塩素による弊害を取り除くことができる給水器取付け形
塩素除去器を提供しようとするものである。
付けられるシャワーヘッドであって、L−アスコルビン
酸(ビタミンC)などの塩素中和剤を充填したカートリ
ッジを備え、このカートリッジからビタミンCの水溶液
をシャワーヘッド内を流れる水道水に混ぜて残留塩素を
中和するようにした塩素除去機能付きシャワーヘッドが
例えば特開平10−276926号などで提案されてい
る。上記シャワーヘッドでは、通水を止めたときにカー
トリッジからビタミンC水溶液がシャワーヘッド内に漏
れ出して無駄に消費されるといった問題を解消するた
め、通水を止めたときカートリッジを軸方向に移動させ
て注出口を弁体で閉塞するように構成してある。しかし
ながら、このようなカートリッジ移動の構造や格別な弁
体を用いると構造が複雑になり、高価になるなどの不具
合がある。本発明はこのような事情にもとづきなされた
もので、その目的とするところは、格別な弁体などを用
いることなく構造がすこぶる簡単であり、吐出口から吐
出される水道水に含まれる残留塩素を化学的に中和し、
塩素による弊害を取り除くことができる給水器取付け形
塩素除去器を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の発明は、給水器に取着され、塩素中和剤の水
溶液が充填された密封構造の容器と、この容器から延設
され、この容器の水溶液を導くチューブ(パイプやホー
スを含む)と、上記チューブの先端に形成され、上記給
水器の吐出口から吐出された水道水の吐出流内に位置さ
れ、水道水が吐出される場合に上記水溶液を流出させる
とともに、水道水の吐出が停止された場合は表面張力に
より水溶液の流出が停止される単一の注出口と、を具備
した給水器取付け形塩素除去器を提供する。ここで給水
器というのは、台所・洗面所・浴槽などの給水栓(混合
栓なども含む)、シャワーヘッドなど、要するに水道水
を吐出する器具をいう。また、水溶液としては塩素中和
剤の飽和水溶液が望ましい。この場合、容器内に塩素中
和剤の粉末又は顆粒と水を収容し、水により塩素中和剤
の粉末又は顆粒が溶解することで水溶液を生成してもよ
い。また、塩素中和剤は余剰に収容され、外から侵入す
る水道水により溶解されるようにしてもよい。このよう
な構成によれば、吐出口から水道水を流さない場合、水
溶液の注出口は空気に臨んでおり、このときチューブ内
の液体が注出口より外に出ようとするとチューブ及び容
器内の圧力が負圧になって水溶液の流出抵抗となり、加
えて注出口では水溶液の表面に表面張力が発生して注出
口に留まろうとし、よって水溶液の流出を阻止する。し
たがって、この場合は注出口が閉じられていると同様な
閉止状態になる。一方、吐出口より水道水を出すと、注
出口は吐出口から出た水道水の流束内に位置しているか
らこの水道水が注出口を濡らすことになり、注出口では
内部の水溶液と外部の水道水が接触するようになるので
上記表面張力が働かなくなる。このため、注出口が開か
れた状態と同様になり、内部の水溶液が注出され、水道
水に混ざる。したがって、水道水に含まれる残留塩素を
中和することができる。そして内部の水溶液が注出され
ると、チューブ内及び容器内部は負圧になろうとし、流
出した量に見合って外部の水道水がチューブ内に侵入す
る。このためチューブ内及び容器内部の水溶液の量は変
わらない。よって、このような構造によれば、格別な弁
構造を必要とせず、単に注出口を給水器の吐出口から流
出する流れの中に位置させておくだけで、水道水の給水
及び停止に伴って自動的に塩素中和剤の注出及び停止を
させることができ、塩素中和剤の不要な漏出を防止する
ことができる。
請求項1の発明は、給水器に取着され、塩素中和剤の水
溶液が充填された密封構造の容器と、この容器から延設
され、この容器の水溶液を導くチューブ(パイプやホー
スを含む)と、上記チューブの先端に形成され、上記給
水器の吐出口から吐出された水道水の吐出流内に位置さ
れ、水道水が吐出される場合に上記水溶液を流出させる
とともに、水道水の吐出が停止された場合は表面張力に
より水溶液の流出が停止される単一の注出口と、を具備
した給水器取付け形塩素除去器を提供する。ここで給水
器というのは、台所・洗面所・浴槽などの給水栓(混合
栓なども含む)、シャワーヘッドなど、要するに水道水
を吐出する器具をいう。また、水溶液としては塩素中和
剤の飽和水溶液が望ましい。この場合、容器内に塩素中
和剤の粉末又は顆粒と水を収容し、水により塩素中和剤
の粉末又は顆粒が溶解することで水溶液を生成してもよ
い。また、塩素中和剤は余剰に収容され、外から侵入す
る水道水により溶解されるようにしてもよい。このよう
な構成によれば、吐出口から水道水を流さない場合、水
溶液の注出口は空気に臨んでおり、このときチューブ内
の液体が注出口より外に出ようとするとチューブ及び容
器内の圧力が負圧になって水溶液の流出抵抗となり、加
えて注出口では水溶液の表面に表面張力が発生して注出
口に留まろうとし、よって水溶液の流出を阻止する。し
たがって、この場合は注出口が閉じられていると同様な
閉止状態になる。一方、吐出口より水道水を出すと、注
出口は吐出口から出た水道水の流束内に位置しているか
らこの水道水が注出口を濡らすことになり、注出口では
内部の水溶液と外部の水道水が接触するようになるので
上記表面張力が働かなくなる。このため、注出口が開か
れた状態と同様になり、内部の水溶液が注出され、水道
水に混ざる。したがって、水道水に含まれる残留塩素を
中和することができる。そして内部の水溶液が注出され
ると、チューブ内及び容器内部は負圧になろうとし、流
出した量に見合って外部の水道水がチューブ内に侵入す
る。このためチューブ内及び容器内部の水溶液の量は変
わらない。よって、このような構造によれば、格別な弁
構造を必要とせず、単に注出口を給水器の吐出口から流
出する流れの中に位置させておくだけで、水道水の給水
及び停止に伴って自動的に塩素中和剤の注出及び停止を
させることができ、塩素中和剤の不要な漏出を防止する
ことができる。
【0006】請求項2の発明は、請求項1の発明を給水
栓に適用した発明であり、給水栓に取着され、比重が水
より大きな塩素中和剤の水溶液が充填された密封構造の
容器と、この容器から下方に延設され、この容器の水溶
液を導くチューブと、上記チューブの先端に形成され、
給水栓の吐出口から吐出された水道水の流束内に位置さ
れ、水道水が吐出される場合に上記水溶液を流出させる
とともに、水道水の吐出が停止される場合は表面張力に
より水溶液の流出が停止される単一の注出口と、を具備
した給水栓取付け形塩素除去器を提供する。このような
構成によれば、水より比重の大きな塩素中和剤水溶液を
用いることで比重差を利用し、容器内の水溶液を注出口
に供給することができる。すなわち、注出口から水溶液
が外に注出されると、チューブ内及び容器内部は負圧に
なろうとし、流出した量に見合って外部の水道水がチュ
ーブ内に侵入する。チューブ内に侵入した水道水は比重
が水溶液より軽いため、チューブを通じて上部に配置さ
れた容器内に入り、これに替わって容器内の比重の大き
な水溶液がチューブを通じて注出口に供給される。よっ
て、この場合も、単に注出口を給水栓の吐出口の直下に
位置させておくだけで、給水栓を開く及び閉じるのに伴
って自動的に塩素中和剤の水溶液を水道水に混入及び停
止させることができ、格別な弁構造を必要としない。
栓に適用した発明であり、給水栓に取着され、比重が水
より大きな塩素中和剤の水溶液が充填された密封構造の
容器と、この容器から下方に延設され、この容器の水溶
液を導くチューブと、上記チューブの先端に形成され、
給水栓の吐出口から吐出された水道水の流束内に位置さ
れ、水道水が吐出される場合に上記水溶液を流出させる
とともに、水道水の吐出が停止される場合は表面張力に
より水溶液の流出が停止される単一の注出口と、を具備
した給水栓取付け形塩素除去器を提供する。このような
構成によれば、水より比重の大きな塩素中和剤水溶液を
用いることで比重差を利用し、容器内の水溶液を注出口
に供給することができる。すなわち、注出口から水溶液
が外に注出されると、チューブ内及び容器内部は負圧に
なろうとし、流出した量に見合って外部の水道水がチュ
ーブ内に侵入する。チューブ内に侵入した水道水は比重
が水溶液より軽いため、チューブを通じて上部に配置さ
れた容器内に入り、これに替わって容器内の比重の大き
な水溶液がチューブを通じて注出口に供給される。よっ
て、この場合も、単に注出口を給水栓の吐出口の直下に
位置させておくだけで、給水栓を開く及び閉じるのに伴
って自動的に塩素中和剤の水溶液を水道水に混入及び停
止させることができ、格別な弁構造を必要としない。
【0007】本発明の好ましい態様は、チューブの先端
に塩素中和剤の水溶液を少量貯える溜まり部を設けるこ
とである。すなわち、注出口を通じて水溶液が注出され
ると、この注出量に見合った水道水が注出口を通じてチ
ューブの内部に侵入し、注出口の近くでは濃度の薄い水
溶液が滞留することになる。注出口近傍の濃度の低い水
溶液は比重が軽いのでチューブを通じて容器内に侵入
し、容器内の濃度の高い水溶液が注出口に降りてくる
が、この入れ替わり(対流)に時間がかかる場合は、入
れ替わりが間に合わず、濃度の低い水溶液が注出口の近
くに滞留したまま注出されるという心配がある。これに
対し、本態様の構成によれば、溜まり部に濃度の高い水
溶液を所定量待機させておくことができるので、一時的
にこの溜まり部の濃度の高い水溶液を注出口より放出さ
せることができ、注出される水溶液の濃度ばらつきを防
止することができる。又、他の好ましい態様は、注出口
の開口面積を1.0mm2以下も設定することである。
注出口の開口面積は、水溶液の注出量を選定する主要素
であり、ビタミンC水溶液で残留塩素を除去する場合、
実験的に開口面積が1.0mm2以下が良く、一層好ま
しくは0.8mm2以下0.005mm2以上がよい。
この発明で、塩素中和剤としては亜硫酸カルシウム、亜
硫酸ナトリウムなども使用可能であるが、Lーアスコル
ビン酸(ビタミンC)やアスコルビン酸ナトリウムなど
のようなアスコルビン酸類が好ましい。アスコルビン酸
類は水に溶けやすいとともに残留塩素との反応速度も速
く、かつ安全性が非常に高い利点がある。
に塩素中和剤の水溶液を少量貯える溜まり部を設けるこ
とである。すなわち、注出口を通じて水溶液が注出され
ると、この注出量に見合った水道水が注出口を通じてチ
ューブの内部に侵入し、注出口の近くでは濃度の薄い水
溶液が滞留することになる。注出口近傍の濃度の低い水
溶液は比重が軽いのでチューブを通じて容器内に侵入
し、容器内の濃度の高い水溶液が注出口に降りてくる
が、この入れ替わり(対流)に時間がかかる場合は、入
れ替わりが間に合わず、濃度の低い水溶液が注出口の近
くに滞留したまま注出されるという心配がある。これに
対し、本態様の構成によれば、溜まり部に濃度の高い水
溶液を所定量待機させておくことができるので、一時的
にこの溜まり部の濃度の高い水溶液を注出口より放出さ
せることができ、注出される水溶液の濃度ばらつきを防
止することができる。又、他の好ましい態様は、注出口
の開口面積を1.0mm2以下も設定することである。
注出口の開口面積は、水溶液の注出量を選定する主要素
であり、ビタミンC水溶液で残留塩素を除去する場合、
実験的に開口面積が1.0mm2以下が良く、一層好ま
しくは0.8mm2以下0.005mm2以上がよい。
この発明で、塩素中和剤としては亜硫酸カルシウム、亜
硫酸ナトリウムなども使用可能であるが、Lーアスコル
ビン酸(ビタミンC)やアスコルビン酸ナトリウムなど
のようなアスコルビン酸類が好ましい。アスコルビン酸
類は水に溶けやすいとともに残留塩素との反応速度も速
く、かつ安全性が非常に高い利点がある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、給水栓に
適用した第1の実施例を図1ないし図4にもとづき説明
する。図1は塩素除去器を給水栓に取り付けた状態の斜
視図、図2は側面図、図3は断面図、図4は要部の拡大
した断面図である。図において1は周知の給水栓であ
り、この給水栓1は図示しないバルブを操作する開閉ハ
ンドル2及び蛇口パイプ3を備えている。上記開閉ハン
ドル2を操作することにより蛇口パイプ3先端の吐出口
4から水道水(お湯の場合もある)が吐出される。上記
蛇口パイプ3には、本発明の塩素除去器10が取り付ら
れている。塩素除去器10は、密封容器(タンク)11
と、フレキシブルチューブ12及び注出ノズル13を主
たる構成部材としている。容器11は例えば透明若しく
は半透明合成樹脂からなり、内部に塩素中和剤としてL
ーアスコルビン酸(ビタミンC)の水溶液が充填されて
いる。この場合、容器11にはビタミンCの粉末又は顆
粒と水を充填し、容器11の内部でビタミンCの粉末又
は顆粒が水に溶解して飽和水溶液を作り出すようになっ
ている。そして、この容器11内には余剰のビタミンC
粉末又は顆粒14が残るようになっている。上記ビタミ
ンCの粉末又は顆粒14と水は、容器11の上壁に形成
した装填口15から入れるようになっており、この装填
口15は閉塞キャップ16によって液密に閉塞するよう
になっている。この場合、容器11内に空気が残らない
ことが望ましいが、若干残っていても支障はない。
適用した第1の実施例を図1ないし図4にもとづき説明
する。図1は塩素除去器を給水栓に取り付けた状態の斜
視図、図2は側面図、図3は断面図、図4は要部の拡大
した断面図である。図において1は周知の給水栓であ
り、この給水栓1は図示しないバルブを操作する開閉ハ
ンドル2及び蛇口パイプ3を備えている。上記開閉ハン
ドル2を操作することにより蛇口パイプ3先端の吐出口
4から水道水(お湯の場合もある)が吐出される。上記
蛇口パイプ3には、本発明の塩素除去器10が取り付ら
れている。塩素除去器10は、密封容器(タンク)11
と、フレキシブルチューブ12及び注出ノズル13を主
たる構成部材としている。容器11は例えば透明若しく
は半透明合成樹脂からなり、内部に塩素中和剤としてL
ーアスコルビン酸(ビタミンC)の水溶液が充填されて
いる。この場合、容器11にはビタミンCの粉末又は顆
粒と水を充填し、容器11の内部でビタミンCの粉末又
は顆粒が水に溶解して飽和水溶液を作り出すようになっ
ている。そして、この容器11内には余剰のビタミンC
粉末又は顆粒14が残るようになっている。上記ビタミ
ンCの粉末又は顆粒14と水は、容器11の上壁に形成
した装填口15から入れるようになっており、この装填
口15は閉塞キャップ16によって液密に閉塞するよう
になっている。この場合、容器11内に空気が残らない
ことが望ましいが、若干残っていても支障はない。
【0009】容器11には、底部に位置して下向きの供
給口17が形成されており、この供給口17には前記フ
レキシブルチューブ12の上端が接続されている。フレ
キシブルチューブ12は金属又は合成樹脂からなり、屈
曲変形が自在であり、しかしながら変形させた場合その
変形した形状を維持できるような可撓性を有している。
フレキシブルチューブ12の下端には前記注出ノズル1
3が接続されている。注出ノズル13は合成樹脂などか
らなり、先端部が横幅を狭めた扁平形状をなしており、
その先端面には上を向く傾斜面が形成されていて、この
傾斜先端面に注出口18が開設されている。したがっ
て、上記容器11内の水溶液はフレキシブルチューブ1
2を通じて注出ノズル13に供給され、この注出ノズル
13先端の注出口18から注出されるようになってい
る。上記注出口18は給水栓1の吐出口4直下に位置す
るようになっており、吐出口4から吐出される水道水の
流れの束(流束)の中に位置して吐出された水に濡れる
ように設置される。注出口18の開口の大きさは、注出
口18が空気に臨まされているときは注出口18に発生
する水溶液の表面張力で水溶液が注出口18から漏れ出
ないような大きさに設定してあり、例えば直径1mm以
下となっている。なお、容器11内にはストレーナ19
が設けられている。ストレーナ19は容器11に残って
いるビタミンCの粉末又は顆粒が供給口17からフレキ
シブルチューブ12に侵入しないように阻止するもので
あり、通水性を有する不織布などにより形成されてい
る。
給口17が形成されており、この供給口17には前記フ
レキシブルチューブ12の上端が接続されている。フレ
キシブルチューブ12は金属又は合成樹脂からなり、屈
曲変形が自在であり、しかしながら変形させた場合その
変形した形状を維持できるような可撓性を有している。
フレキシブルチューブ12の下端には前記注出ノズル1
3が接続されている。注出ノズル13は合成樹脂などか
らなり、先端部が横幅を狭めた扁平形状をなしており、
その先端面には上を向く傾斜面が形成されていて、この
傾斜先端面に注出口18が開設されている。したがっ
て、上記容器11内の水溶液はフレキシブルチューブ1
2を通じて注出ノズル13に供給され、この注出ノズル
13先端の注出口18から注出されるようになってい
る。上記注出口18は給水栓1の吐出口4直下に位置す
るようになっており、吐出口4から吐出される水道水の
流れの束(流束)の中に位置して吐出された水に濡れる
ように設置される。注出口18の開口の大きさは、注出
口18が空気に臨まされているときは注出口18に発生
する水溶液の表面張力で水溶液が注出口18から漏れ出
ないような大きさに設定してあり、例えば直径1mm以
下となっている。なお、容器11内にはストレーナ19
が設けられている。ストレーナ19は容器11に残って
いるビタミンCの粉末又は顆粒が供給口17からフレキ
シブルチューブ12に侵入しないように阻止するもので
あり、通水性を有する不織布などにより形成されてい
る。
【0010】上記のように構成された塩素除去器10
は、前記給水栓1の蛇口パイプ3に脱着可能に取り付け
られている。すなわち、上記容器11は蛇口パイプ3に
対し取付具を介して固着されているものであり、本実施
例の取付具は、容器11の底部に一体(別体でも可)に
形成した把持クランプ20により形成されている。把持
クランプ20は弾性変形可能な一対又は複数対の挟持片
21を備えており、これら挟持片21が蛇口パイプ3を
挟持するようになっておる。この場合、蛇口パイプ3の
外周に、摺べりを防止して挟着力を補助するため、ゴム
などのパッド22が巻かれており、このパッド22の外
周を上記挟持片21が弾性力に挟み付けており、これに
より容器11を蛇口パイプ3に固定している。このよう
な把持クランプ20を用いて容器11を蛇口パイプ3に
固定した状態で、フレキシブルチューブ12をその可撓
性を利用して撓み変形させることで注出ノズル13の位
置を選択し、先端に形成した注出口18を蛇口パイプ3
の吐出口4直下に位置させようになっている。
は、前記給水栓1の蛇口パイプ3に脱着可能に取り付け
られている。すなわち、上記容器11は蛇口パイプ3に
対し取付具を介して固着されているものであり、本実施
例の取付具は、容器11の底部に一体(別体でも可)に
形成した把持クランプ20により形成されている。把持
クランプ20は弾性変形可能な一対又は複数対の挟持片
21を備えており、これら挟持片21が蛇口パイプ3を
挟持するようになっておる。この場合、蛇口パイプ3の
外周に、摺べりを防止して挟着力を補助するため、ゴム
などのパッド22が巻かれており、このパッド22の外
周を上記挟持片21が弾性力に挟み付けており、これに
より容器11を蛇口パイプ3に固定している。このよう
な把持クランプ20を用いて容器11を蛇口パイプ3に
固定した状態で、フレキシブルチューブ12をその可撓
性を利用して撓み変形させることで注出ノズル13の位
置を選択し、先端に形成した注出口18を蛇口パイプ3
の吐出口4直下に位置させようになっている。
【0011】このような構成の塩素除去器10につい
て、作用を説明する。給水栓1の開閉ハンドル2が閉じ
られている状態では吐出口4から水道水が出ないので注
出ノズル13の先端には水がかからず、よって注出口1
8の開口は空気に臨まされている。このとき、容器11
内のビタミンC水溶液がフレキシブルチューブ12を通
じて注出口18から流れ出ようとすると容器12内及び
フレキシブルチューブ12、注出ノズル13内に負圧が
発生して流出の抵抗となるので水溶液の漏出が阻止され
るとともに、注出口18の開口部では水溶液の表面張力
が発生し、よって水溶液は流れ出さない。すなわち、こ
の場合は注出口18が閉じられているのと同様になる。
給水栓1の開閉ハンドル2を開くと蛇口パイプ3の吐出
口4から水道水が吐出される。注出ノズル13の先端は
この吐出した水道水の流束の中に差し込まれているの
で、注出口18は水に臨まされる。特に、注出ノズル1
3の先端面を上向きに傾斜して形成してあるから、上か
ら落ちる水を受けてノズルの先端面が濡れ、よって注出
口18の外は水の雰囲気になる。このため、前記表面張
力が解消され、注出ノズル13内のビタミンC水溶液が
注出口18を通じて水道水の流れの中に注出される。こ
れにより、吐出口4から吐出された水道水にビタミンC
が混入され、水道水に含まれる残留塩素がビタミンCと
化学反応して無害な塩素化合物に変化し、よって水道水
は塩素が中和されたものとなる。このため、この水を飲
んでも塩素臭が少なく、またこの水で食器や食料品、台
所用品を洗うようにすれば、手指の肌荒れなどを防止す
ることができる。ちなみに、水道水の残留塩素濃度が1
ppm(1mg/リットル)であるとすると、ビタミン
Cは約4mg/リットルを混ぜてやればよく、ビタミン
Cの飽和水溶液であれば0.012ミリリットル/リッ
トル供給すればよい。このような微量なビタミンC水溶
液を給水栓1から吐出される水道水に供給するには、上
記注出口18の開口面積を1mm以下の孔径にしておけ
ばよい。
て、作用を説明する。給水栓1の開閉ハンドル2が閉じ
られている状態では吐出口4から水道水が出ないので注
出ノズル13の先端には水がかからず、よって注出口1
8の開口は空気に臨まされている。このとき、容器11
内のビタミンC水溶液がフレキシブルチューブ12を通
じて注出口18から流れ出ようとすると容器12内及び
フレキシブルチューブ12、注出ノズル13内に負圧が
発生して流出の抵抗となるので水溶液の漏出が阻止され
るとともに、注出口18の開口部では水溶液の表面張力
が発生し、よって水溶液は流れ出さない。すなわち、こ
の場合は注出口18が閉じられているのと同様になる。
給水栓1の開閉ハンドル2を開くと蛇口パイプ3の吐出
口4から水道水が吐出される。注出ノズル13の先端は
この吐出した水道水の流束の中に差し込まれているの
で、注出口18は水に臨まされる。特に、注出ノズル1
3の先端面を上向きに傾斜して形成してあるから、上か
ら落ちる水を受けてノズルの先端面が濡れ、よって注出
口18の外は水の雰囲気になる。このため、前記表面張
力が解消され、注出ノズル13内のビタミンC水溶液が
注出口18を通じて水道水の流れの中に注出される。こ
れにより、吐出口4から吐出された水道水にビタミンC
が混入され、水道水に含まれる残留塩素がビタミンCと
化学反応して無害な塩素化合物に変化し、よって水道水
は塩素が中和されたものとなる。このため、この水を飲
んでも塩素臭が少なく、またこの水で食器や食料品、台
所用品を洗うようにすれば、手指の肌荒れなどを防止す
ることができる。ちなみに、水道水の残留塩素濃度が1
ppm(1mg/リットル)であるとすると、ビタミン
Cは約4mg/リットルを混ぜてやればよく、ビタミン
Cの飽和水溶液であれば0.012ミリリットル/リッ
トル供給すればよい。このような微量なビタミンC水溶
液を給水栓1から吐出される水道水に供給するには、上
記注出口18の開口面積を1mm以下の孔径にしておけ
ばよい。
【0012】ところで、吐出水の流束中に注出口18か
らビタミンC水溶液を注出した場合、水溶液が流出する
ことにより注出ノズル13、フレキシブルチューブ12
及び容器11内は負圧になろうとし、よって上記注出口
18から流出した水溶液に代わって、流束内の水道水が
注出口18を通じて注出ノズル13に流入する。つまり
注出ノズル13においては、ビタミンC水溶液の流出と
水道水の流入が同時に起こり、注出ノズル13、フレキ
シブルチューブ12及び容器11内部の液量が減ること
はない。このような水の入れ替わりは拡散作用も影響し
ているものと考えられる。注出ノズル13内に外から水
が侵入すると、この水はビタミンC水溶液よりも比重が
小さいので、つまりビタミンCの飽和水溶液は比重が約
1.1であるため、軽い水はフレキシブルチューブ12
内を通って浮上し、容器11に達する。これと同時に容
器11内の重いビタミンC水溶液が同じくフレキシブル
チューブ12内を通って降下し注出ノズル13に流れて
くる。すなわち注出ノズル13と容器11との間でフレ
キシブルチューブ12を通って対流が生じる。したがっ
て、注出ノズル13内では濃度の低い水と濃度の高いビ
タミンC水溶液が入れ替わり、高い濃度を維持するよう
になる。このため、注出口18から注出される水溶液は
常に濃度の高い状態で供給されることになる。また、容
器11に浮上した濃度の低いかつ比重の小さな水道水
は、容器11内で未溶解の状態で残っているビタミンC
の粉末又は顆粒を溶かし、このため容器11内では常に
ビタミンCの水溶液が飽和溶解状態になり、すなわち濃
度の高いしかも比重の大きな水溶液の状態が保たれる。
このような作用から判る通り、注出ノズル13を容器1
1よりも下方に位置させるのは、ビタミンC水溶液の比
重を利用して対流を起こさせ、容器11内の水溶液を注
出口18に供給するためである。
らビタミンC水溶液を注出した場合、水溶液が流出する
ことにより注出ノズル13、フレキシブルチューブ12
及び容器11内は負圧になろうとし、よって上記注出口
18から流出した水溶液に代わって、流束内の水道水が
注出口18を通じて注出ノズル13に流入する。つまり
注出ノズル13においては、ビタミンC水溶液の流出と
水道水の流入が同時に起こり、注出ノズル13、フレキ
シブルチューブ12及び容器11内部の液量が減ること
はない。このような水の入れ替わりは拡散作用も影響し
ているものと考えられる。注出ノズル13内に外から水
が侵入すると、この水はビタミンC水溶液よりも比重が
小さいので、つまりビタミンCの飽和水溶液は比重が約
1.1であるため、軽い水はフレキシブルチューブ12
内を通って浮上し、容器11に達する。これと同時に容
器11内の重いビタミンC水溶液が同じくフレキシブル
チューブ12内を通って降下し注出ノズル13に流れて
くる。すなわち注出ノズル13と容器11との間でフレ
キシブルチューブ12を通って対流が生じる。したがっ
て、注出ノズル13内では濃度の低い水と濃度の高いビ
タミンC水溶液が入れ替わり、高い濃度を維持するよう
になる。このため、注出口18から注出される水溶液は
常に濃度の高い状態で供給されることになる。また、容
器11に浮上した濃度の低いかつ比重の小さな水道水
は、容器11内で未溶解の状態で残っているビタミンC
の粉末又は顆粒を溶かし、このため容器11内では常に
ビタミンCの水溶液が飽和溶解状態になり、すなわち濃
度の高いしかも比重の大きな水溶液の状態が保たれる。
このような作用から判る通り、注出ノズル13を容器1
1よりも下方に位置させるのは、ビタミンC水溶液の比
重を利用して対流を起こさせ、容器11内の水溶液を注
出口18に供給するためである。
【0013】上記のような塩素除去器10であれば、注
出口が水溶液の表面張力で開閉されるので格別な弁構造
が不要であり、構造が簡単である。しかも、容器11は
蛇口パイプ3に取り付け、注出口18は蛇口パイプ3の
吐出口4直下に位置させるものであるから、既存の給水
栓を何ら構造的に変更することなく設置することができ
る。
出口が水溶液の表面張力で開閉されるので格別な弁構造
が不要であり、構造が簡単である。しかも、容器11は
蛇口パイプ3に取り付け、注出口18は蛇口パイプ3の
吐出口4直下に位置させるものであるから、既存の給水
栓を何ら構造的に変更することなく設置することができ
る。
【0014】なお、上記実施例では密封容器11を四角
のタンク形にした例を図示したが、容器11の形状はデ
ザイン的に工夫して動物その他の種々の形状にすること
ができる。また、上記実施例の場合、密封容器11を蛇
口パイプ3の上に跨るようにして取り付けた例を説明し
たが、容器11は蛇口パイプ3にぶら下げて取り付けて
もよい。そしてまた、給水栓1は、金属パイプからなる
蛇口パイプ3を備える形態に限らず、スパウトを用いた
形態のものもあり、このようなスパウトに容器11を取
り付ける場合、適宜な構造の取付具を用いてよい。さら
に、上記実施例の場合、フレキシブルチューブ12の先
端に注出ノズル13を取付け、この注出ノズル13の先
端に注出口18を開口したが、注出口18はノズルを用
いずにフレキシブルチューブ12の先端に直接開口して
形成してもよい。
のタンク形にした例を図示したが、容器11の形状はデ
ザイン的に工夫して動物その他の種々の形状にすること
ができる。また、上記実施例の場合、密封容器11を蛇
口パイプ3の上に跨るようにして取り付けた例を説明し
たが、容器11は蛇口パイプ3にぶら下げて取り付けて
もよい。そしてまた、給水栓1は、金属パイプからなる
蛇口パイプ3を備える形態に限らず、スパウトを用いた
形態のものもあり、このようなスパウトに容器11を取
り付ける場合、適宜な構造の取付具を用いてよい。さら
に、上記実施例の場合、フレキシブルチューブ12の先
端に注出ノズル13を取付け、この注出ノズル13の先
端に注出口18を開口したが、注出口18はノズルを用
いずにフレキシブルチューブ12の先端に直接開口して
形成してもよい。
【0015】また、ビタミンC水溶液が注出口18から
注出される量が多いと、容器11から濃度の高いビタミ
ンC水溶液の供給が間に合わなくなることがある。すな
わち、容器11から注出ノズル13に濃度の高いビタミ
ンC水溶液を供給するのは、比重の小さな水道水がフレ
キシブルチューブ12を通って上昇し、同時に容器11
内の濃度の高いビタミンC水溶液がフレキシブルチュー
ブ12を通って流下する作用、つまり比重差による対流
に依存している。この対流がビタミンC水溶液の注出よ
りも遅いと、注出ノズル13内に濃度の低い水溶液又は
水道水が滞留し、注出口18からは薄い水溶液が注出さ
れるという心配がある。このような問題を解消するた
め、図5に示す第2の実施例が好適する。すなわち、第
2の実施例では、注出ノズル13に水溶液の溜まり室3
0を設けてあり、この溜まり室30の容積は、少なくと
もビタミンC水溶液を1回使う分に相当し、数ミリリッ
トルに設定してある。このような溜まり部30を形成し
た場合は、この溜まり部30に濃度の高いビタミンC水
溶液が貯えられるから、この貯留分に応じて濃度の高い
ビタミンC水溶液が注出口18を通じて注出されるよう
になる。
注出される量が多いと、容器11から濃度の高いビタミ
ンC水溶液の供給が間に合わなくなることがある。すな
わち、容器11から注出ノズル13に濃度の高いビタミ
ンC水溶液を供給するのは、比重の小さな水道水がフレ
キシブルチューブ12を通って上昇し、同時に容器11
内の濃度の高いビタミンC水溶液がフレキシブルチュー
ブ12を通って流下する作用、つまり比重差による対流
に依存している。この対流がビタミンC水溶液の注出よ
りも遅いと、注出ノズル13内に濃度の低い水溶液又は
水道水が滞留し、注出口18からは薄い水溶液が注出さ
れるという心配がある。このような問題を解消するた
め、図5に示す第2の実施例が好適する。すなわち、第
2の実施例では、注出ノズル13に水溶液の溜まり室3
0を設けてあり、この溜まり室30の容積は、少なくと
もビタミンC水溶液を1回使う分に相当し、数ミリリッ
トルに設定してある。このような溜まり部30を形成し
た場合は、この溜まり部30に濃度の高いビタミンC水
溶液が貯えられるから、この貯留分に応じて濃度の高い
ビタミンC水溶液が注出口18を通じて注出されるよう
になる。
【0016】上記第1及び第2の実施例では、本発明の
塩素除去器を給水栓に用いた例を説明したが、本発明は
シャワーヘッドにも適用することができる。すなわち、
図6及び図7はシャワーヘッド取付形塩素除去器に使用
した第3の実施例を示し、図において40はシャワーヘ
ッド本体である。このシャワーヘッド本体40は、握り
部41及びヘッド部42を一体(別体でも可)に有し、
握り部41の下端に図示しないシャワーホースが連結さ
れる導入口43を設けてあるとともに、ヘッド部42の
先端に散水板44を取付リング45によって取着してあ
る。散水板44には、本発明の吐出口に相当する散水孔
45を多数個形成してある。図示しないシャワーホース
は給水栓又は混合栓などに接続されているものであり、
この給水栓又は混合栓を開いて水道水を流すと、水道水
はシャワーホースを経てシャワーヘッド本体40の導入
口43からこの本体40内を通り、ヘッド部42先端の
散水板44に形成した多数の散水孔45より外部に散布
される。
塩素除去器を給水栓に用いた例を説明したが、本発明は
シャワーヘッドにも適用することができる。すなわち、
図6及び図7はシャワーヘッド取付形塩素除去器に使用
した第3の実施例を示し、図において40はシャワーヘ
ッド本体である。このシャワーヘッド本体40は、握り
部41及びヘッド部42を一体(別体でも可)に有し、
握り部41の下端に図示しないシャワーホースが連結さ
れる導入口43を設けてあるとともに、ヘッド部42の
先端に散水板44を取付リング45によって取着してあ
る。散水板44には、本発明の吐出口に相当する散水孔
45を多数個形成してある。図示しないシャワーホース
は給水栓又は混合栓などに接続されているものであり、
この給水栓又は混合栓を開いて水道水を流すと、水道水
はシャワーホースを経てシャワーヘッド本体40の導入
口43からこの本体40内を通り、ヘッド部42先端の
散水板44に形成した多数の散水孔45より外部に散布
される。
【0017】このようなシャワーヘッド本体40には塩
素除去器50が脱着可能に取り付けられる。本例の塩素
除去器50は、ビタミンC水溶液を収容した密封容器5
1がヘッド部42の外郭形状に沿った湾曲形状をなして
おり、ヘッド部42の上半分に覆い被さるような形状を
なしている。この容器51は左右に延設した弾性変形可
能な一対のクランプ片52,52をヘッド部42に、こ
のヘッド部42を抱くように係着させることによりヘッ
ド部42に固定されている。容器51の前面下部からフ
レキシブルチューブ53が導出されており、このフレキ
シブルチューブ53の先端には注出ノズル54が接続さ
れている。注出ノズル54の先端部には、図示を省略し
た注出口が開口されている。容器51内のビタミンC水
溶液はフレキシブルチューブ53を通じて注出ノズル5
4に供給され、この注出ノズル54先端の注出口から注
出されるようになっている。上記注出ノズル54の先
端、すなわち注出口は散水板44から噴射されるシャワ
ー水を受ける位置に配置されており、シャワー水により
濡れるようになっている。その他の構造は、基本的に第
1の実施例と同様であってよいので、説明を省略する。
素除去器50が脱着可能に取り付けられる。本例の塩素
除去器50は、ビタミンC水溶液を収容した密封容器5
1がヘッド部42の外郭形状に沿った湾曲形状をなして
おり、ヘッド部42の上半分に覆い被さるような形状を
なしている。この容器51は左右に延設した弾性変形可
能な一対のクランプ片52,52をヘッド部42に、こ
のヘッド部42を抱くように係着させることによりヘッ
ド部42に固定されている。容器51の前面下部からフ
レキシブルチューブ53が導出されており、このフレキ
シブルチューブ53の先端には注出ノズル54が接続さ
れている。注出ノズル54の先端部には、図示を省略し
た注出口が開口されている。容器51内のビタミンC水
溶液はフレキシブルチューブ53を通じて注出ノズル5
4に供給され、この注出ノズル54先端の注出口から注
出されるようになっている。上記注出ノズル54の先
端、すなわち注出口は散水板44から噴射されるシャワ
ー水を受ける位置に配置されており、シャワー水により
濡れるようになっている。その他の構造は、基本的に第
1の実施例と同様であってよいので、説明を省略する。
【0018】このような構成の場合、シャワーを使用し
ないとき、すなわち散水板44から水が散水されない状
態では注出ノズル54の先端に水がかからず、よって注
出口は空気に臨まされている。このとき、容器51内の
ビタミンC水溶液がフレキシブルチューブ53を通じて
注出口から流れ出ようとしても容器51内及びフレキシ
ブルチューブ53、注出ノズル54内に負圧が発生して
流出の抵抗となり、かつ注出口に水溶液の表面張力が発
生し、よって水溶液は流れ出さない。すなわち、この場
合は注出口が閉じられているのと同様になる。シャワー
を使用すべくシャワーヘッド本体40に水を流すと、こ
の水は散水板44の散水孔46より噴射される。このよ
うなシャワー水の一部は注出ノズル54の先端にかか
り、この先端を濡らす。このため注出口の外は水の雰囲
気になり、よって表面張力が解消されるので、注出ノズ
ル54内のビタミンC水溶液が注出口を通じてシャワー
水に混入される。これにより、シャワー水にビタミンC
が混ざり、水道水に含まれる残留塩素がビタミンCと化
学反応して無害な塩素化合物に変化し、よってシャワー
水は塩素が中和されたものとなる。このため、この水で
顔、身体、頭髪などを洗えば、肌や髪に塩素によるダメ
ージを与えることがなくなる。
ないとき、すなわち散水板44から水が散水されない状
態では注出ノズル54の先端に水がかからず、よって注
出口は空気に臨まされている。このとき、容器51内の
ビタミンC水溶液がフレキシブルチューブ53を通じて
注出口から流れ出ようとしても容器51内及びフレキシ
ブルチューブ53、注出ノズル54内に負圧が発生して
流出の抵抗となり、かつ注出口に水溶液の表面張力が発
生し、よって水溶液は流れ出さない。すなわち、この場
合は注出口が閉じられているのと同様になる。シャワー
を使用すべくシャワーヘッド本体40に水を流すと、こ
の水は散水板44の散水孔46より噴射される。このよ
うなシャワー水の一部は注出ノズル54の先端にかか
り、この先端を濡らす。このため注出口の外は水の雰囲
気になり、よって表面張力が解消されるので、注出ノズ
ル54内のビタミンC水溶液が注出口を通じてシャワー
水に混入される。これにより、シャワー水にビタミンC
が混ざり、水道水に含まれる残留塩素がビタミンCと化
学反応して無害な塩素化合物に変化し、よってシャワー
水は塩素が中和されたものとなる。このため、この水で
顔、身体、頭髪などを洗えば、肌や髪に塩素によるダメ
ージを与えることがなくなる。
【0019】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、塩素
中和剤の水溶液を収容した容器に連通する注出口を、給
水栓やシャワーヘッドから吐出された水道水に濡れる位
置に設置するだけで、水道水を出さないときには上記水
溶液の注出が停止されるとともに、水道水を出したとき
には水溶液が注出されるようになるから、格別な弁構造
を必要とせずに水溶液の注出及び停止を自動的に行わせ
ることができ、構造がきわめて簡単である。
中和剤の水溶液を収容した容器に連通する注出口を、給
水栓やシャワーヘッドから吐出された水道水に濡れる位
置に設置するだけで、水道水を出さないときには上記水
溶液の注出が停止されるとともに、水道水を出したとき
には水溶液が注出されるようになるから、格別な弁構造
を必要とせずに水溶液の注出及び停止を自動的に行わせ
ることができ、構造がきわめて簡単である。
【図1】本発明の第1の実施例を示し、塩素除去器を取
り付けた給水栓の斜視図
り付けた給水栓の斜視図
【図2】同実施例の側面図
【図3】同実施例の断面図
【図4】同実施例の要部を拡大した断面図
【図5】本発明の第2の実施例を示す要部の拡大した断
面図
面図
【図6】本発明の第3の実施例を示し、塩素除去器を取
り付けたシャワーヘッドの側面図
り付けたシャワーヘッドの側面図
【図7】同実施例の正面図
1…給水栓 3…蛇口パイプ 4…吐出口 10,50…塩素除去器 11,51…容器 12,53…フレキシブルチューブ 13,54…注出ノズル 14…ビタミンC顆粒 18…注出口 20…把持クランプ 30…パッド 40…シャワーヘッド本体 41…握り部 42…ヘッド部 43…導入口 44…散水板 46…散水孔 52…クランプ片
Claims (5)
- 【請求項1】 給水器に取着され、塩素中和剤の水溶液
が充填された密封構造の容器と、 この容器から延設され、この容器の水溶液を導くチュー
ブと、 上記チューブの先端に形成され、上記給水器の吐出口か
ら吐出された水道水の吐出流内に位置され、水道水が吐
出される場合に上記水溶液を流出させるとともに、水道
水の吐出が停止された場合は表面張力により水溶液の流
出が停止される単一の注出口と、 を具備したことを特徴とする給水器取付け形塩素除去
器。 - 【請求項2】 給水栓に取着され、比重が水より大きな
塩素中和剤の水溶液が充填された密封構造の容器と、 この容器から下方に延設され、この容器の水溶液を導く
チューブと、 上記チューブの先端に形成され、上記給水栓の吐出口か
ら吐出された水道水の流束内に位置され、水道水が吐出
される場合に上記水溶液を流出させるとともに、水道水
の吐出が停止される場合は表面張力により水溶液の流出
が停止される単一の注出口と、 を具備したことを特徴とする給水器取付け形塩素除去
器。 - 【請求項3】 上記チューブの先端に塩素中和剤の水溶
液を少量貯える溜まり部を設けたことを特徴とする請求
項1又は請求項2に記載の給水器取付け形塩素除去器。 - 【請求項4】 上記注出口は、開口面積が1.0mm2
以下とされていることを特徴とする請求項1ないし請求
項3のいずれか一に記載の給水器取付け形塩素除去器。 - 【請求項5】 塩素中和剤がアスコルビン酸類であるこ
とを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一に
記載の給水器取付け形塩素除去器。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35960099A JP2001140311A (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | 給水器取付け形塩素除去器 |
TW90111396A TW515701B (en) | 1999-11-15 | 2001-05-14 | Apparatus for introducing chlorine-treating agent, to be attached to a water tap |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35960099A JP2001140311A (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | 給水器取付け形塩素除去器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001140311A true JP2001140311A (ja) | 2001-05-22 |
Family
ID=18465338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35960099A Pending JP2001140311A (ja) | 1999-11-15 | 1999-11-15 | 給水器取付け形塩素除去器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001140311A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002020413A1 (fr) * | 2000-09-07 | 2002-03-14 | Takayasu Okubo | Injecteur de neutralisant de chlorure pouvant etre monte sur un robinet |
JP2005061130A (ja) * | 2003-08-18 | 2005-03-10 | Kao Corp | 薬液吐出容器 |
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-
1999
- 1999-11-15 JP JP35960099A patent/JP2001140311A/ja active Pending
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WO2002020413A1 (fr) * | 2000-09-07 | 2002-03-14 | Takayasu Okubo | Injecteur de neutralisant de chlorure pouvant etre monte sur un robinet |
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