JP4552862B2 - 光合波器 - Google Patents

光合波器 Download PDF

Info

Publication number
JP4552862B2
JP4552862B2 JP2006002317A JP2006002317A JP4552862B2 JP 4552862 B2 JP4552862 B2 JP 4552862B2 JP 2006002317 A JP2006002317 A JP 2006002317A JP 2006002317 A JP2006002317 A JP 2006002317A JP 4552862 B2 JP4552862 B2 JP 4552862B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength
light
change
optical multiplexer
awg
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006002317A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007183466A (ja
Inventor
光樹 平野
裕紀 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP2006002317A priority Critical patent/JP4552862B2/ja
Publication of JP2007183466A publication Critical patent/JP2007183466A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4552862B2 publication Critical patent/JP4552862B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、波長が異なる複数の光を合波させる光合波器に関する。
波長分割多重通信(WDM)システムには光合分波器が不可欠であり、光導波路型や光ファイバ型の光合波器がある。
例えば、図5に示される光合波器50は、図示されない基板上に形成される光導波路型の光合波器であり、それぞれ波長の異なる光を出射する4つの光源(例えば、レーザダイオード(LD))51a〜51dと、光源51a〜51dの出射光を合波させる光合波器本体部52と、光合波器本体部52の出射端に接続される光出射部53とを有する。光合波器本体部52は、3つのY字形結合部54a〜54cを有し、隣り合う2つの光源51a,51bに接続されるコア55a,55bはY字形結合部54aでコア56aに結合され、残りの2つの光源51c,51dに接続されるコア55c,55dはY字形結合部54bでコア56bに結合されている。コア56aとコア56bとはY字形結合部54cでさらにコア57に結合され、結合されたコア57が光出射部53に接続されている。
各光源51a〜51dから波長の異なる光をそれぞれ光合波器本体部52に入射させると、それらの光は、各Y字形結合部54a〜54cで合波され、光出射部53に4つの異なる波長が合波された波長多重光が出力される。
図5に示される光合波器50では、各Y字形結合部54a〜54cにおいて、2つの信号光が合波される際に約3dBの損失を生じるといった問題がある。4波長を合波させる光合波器の場合、入射された光は、一つの光路においてY字形結合部で2回合波されるので、光出射部53に到達する際には約6dBの損失が生じてしまう。
また、損失を低減した光合波器として、多層膜フィルタを用いたものがあるが、多層膜フィルタを用いた光合波器を構成する場合、合波させる波長の数と同じ数だけ特性の異なるフィルタが必要であり、さらにフィルタのそれぞれに複数の部品を実装する必要があり、高コストとなる。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開平11−119042号公報
一方、Y字形結合部を有する光合波器より低損失なアレイ導波路型回折格子(AWG)の光合波器がある。AWGは、実装する部品数が少なく、伝送損失が小さいといった利点を有する。
しかしながら、例えばポリマ材料で形成したAWG光合波器は、環境温度の変化に応じて、伝送特性が変化してしまう(温度依存性を生じる)。すなわち、環境温度が上昇すると、合波させる光の波長特性が短波長側にシフトするが、温度上昇したLDの波長特性は長波長側にシフトし、良好な特性を得にくい。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、低損失な伝送特性を有し、かつ低コストに作製できる光合波器を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、波長が異なる複数の光を合波する光合波器において、同じ環境温度下に、波長が異なる光をそれぞれ出力する複数の光源と、これら光源から出力した複数の光を合波するアレイ導波路回折格子とを配設し、上記アレイ導波路回折格子が、ポリマ基板と、上記ポリマ基板の上に形成されたポリマ材料からなるクラッド及びコアとからなり、上記アレイ導波路回折格子における互いに隣接するアレイ導波路の間の光路長差が上記同じ環境温度が上昇するに従って大きくなるように設計された、線膨張係数が80ppm/℃より大きく200ppm/℃以下のポリマ基板の上に形成され、
上記アレイ導波路回折格子の温度変化による、上記アレイ導波路回折格子の出力用チャネル導波路へ入射される光の中心波長のシフトと、上記光源の温度変化による、上記光源から出射される光の波長シフトとが、ともに、温度が上昇するにつれて長波長側にシフトする波長シフトであることにより、上記光源から出射される光の波長シフトを、上記アレイ導波路回折格子の出力用チャネル導波路へ入射される光の中心波長のシフトで相殺する特性を有する光合波器である。
請求項の発明は、上記アレイ導波路回折格子で合波される光の波長変化に対する出射位置変化分と上記複数の光の波長間隔との関係が
(波長変化に対する出射位置変化分)×(波長間隔)≦8μm
である請求項1に記載の光合波器である。
請求項の発明は、上記複数の光源は4つ以上の光源からなり、上記複数の光の波長間隔が20nm以上30nm以下である請求項1または2に記載の光合波器である。
本発明によれば、低損失な伝送特性を有し、かつ低コストに作製できるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る光合波器の好適な実施の形態を示した概略図である。
図1に示すように、本実施の形態の光合波器10は、同じ環境温度下に、波長が異なる光をそれぞれ出力する複数の光源12と、これら光源12から出力した複数の光を合波するアレイ導波路回折格子(以下、AWGと称する)13とを実装してなるものである。本実施の形態では、「同じ環境温度下」にするべく、ポリマ材料で形成された一つの基板11上に、複数の光源12とアレイ導波路回折格子13とを実装している。「同じ環境温度下」は、複数の光源12とAWG13とが、同じ環境温度下にあることを意味し、他に、複数の光源12とAWG13とがSUS等で形成された治具上に配置されてもよく、或いは、1つの筐体内にパッケージングされてもよい。
複数の光源12は、各光源12a〜12dが互いに波長の異なる光を出射するものであり、例えばレーザダイオード(LD)が挙げられる。光合波器10では、4波長の光を合波させるべく、それぞれ波長の異なる4つのLD1〜LD4を用いた。
ここで、AWG13について説明する。AWG13は、ポリマ基板20と、ポリマ基板20上に形成された下部クラッドと、その下部クラッド上に形成されたコアと、コアを覆うクラッドとからなるコア埋込型の光導波路型合波器であり、コアはポリマ材料で形成され、クラッドはコアを形成するポリマ材料より屈折率の低いポリマ材料で形成されている。AWG13を形成するポリマ材料としては、ポリイミド、エポキシ、シリコーン、アクリル等が挙げられる。
AWG13は、2本以上(図では4本)の入力用チャネル導波路15と、1本以上(図では1本)の出力用チャネル導波路19と、入力側スラブ導波路16と、出力側スラブ導波路18と、それぞれ長さ(光路長)が異なる多数のアレイ導波路(移相用チャネル導波路)17とで構成される。入力側スラブ導波路16と出力側スラブ導波路18はアレイ導波路17を介して接続され、入力側スラブ導波路16の他端には入力用チャネル導波路15が接続され、出力側スラブ導波路18の他端には出力用チャネル導波路19が接続されている。
入力側スラブ導波路16とアレイ導波路17の境界は、円弧状に形成され、その円弧の曲率中心が入力用チャネル導波路15と入力側スラブ導波路16との境界(接続部)付近に位置する。入力用チャネル導波路15と入力側スラブ導波路16の境界も、円弧状に形成され、その円弧の曲率中心は入力側スラブ導波路16とアレイ導波路17の境界上に位置する。また、出力側スラブ導波路18も、入力側スラブ導波路16と同じ形状に形成されている。
入力用チャネル導波路15の他端には、それぞれ光源12a〜12dが接続され、出力用チャネル導波路19の他端には、光出射部14が接続されている。光源12a〜12dとしてはレーザダイオード(LD)が挙げられる。LDと入力用チャネル導波路15との接続は、例えば光ファイバを介して接続される。他に、LDを非球面レンズを備えたCANパッケージに実装し、そのCANパッケージを入力用チャネル導波路15の入射端に直接接続してもよい。さらに、光源12として、光軸対称で、かつモードフィールド径(MFD)が入力用チャネル導波路のMFD(或いはコア径)と略一致するような光を出射するLDを用いればレンズを省略してもよい。光出射部14としては、フォトダイオード(PD)等の光検出器、光ファイバ或いは外部光回路等が挙げられる。
次に、AWG13での光合波の原理について説明する。
各光源12を出射し、それぞれ入力用チャネル導波路15に入力された各光は入力側スラブ導波路16において互いに干渉し、その干渉により波長変化した光がアレイ導波路17を通って、出力側スラブ導波路18に伝搬する。ここで、多数のアレイ導波路17では互いに隣接する各アレイ導波路17の長さが一定長ずつ異なるため、アレイ導波路17内を伝搬する光が位相変化を生じ、その位相変化によって、各アレイ導波路17の出射端での等位相面が出力側スラブ導波路18との境界線上に(円弧状に)一致する。したがって、アレイ導波路17を出射した光がすべて出力用チャネル導波路19の入射端に集光される。これにより、出力用チャネル導波路19を通る光は、波長の異なる複数の光が合波された波長多重光となって光出射部14に到達する。
さて、本実施の形態の光合波器10は、同じ環境温度下に、波長が異なる光をそれぞれ出力する複数の光源12と、これら光源12から出力した複数の光を合波するAWG13とを配設し、そのAWG13の温度変化による波長シフトが、光源12の温度変化による波長シフトと同じ特性を有することを特徴としている。
光源12として用いられるLDは、環境温度が変化すると、出射するレーザの波長が変化してしまう(シフトする)。その波長シフト量は、概ね0.05〜0.1nm/℃であり、15〜60℃の環境温度下では2.3〜4.5nmシフトする。一般には、狭帯域スペクトルを有するレーザを出射するLDでは、LDの環境温度が上昇すると、そのLDから出射されるレーザの中心波長が長波長側にシフトする。AWG13において波長シフトがない場合、光源出射光の波長が長波長側へシフトすると、アレイ導波路17から出射した各光の出力側スラブ導波路18での集光位置が変化し、波長多重光として出力用チャネル導波路19へ入射しない波長が生じる。
他方、LDの波長シフトがない場合、AWG13の温度が上昇すると、透過スペクトルは短波長側へシフトして、波長多重光として出力用チャネル導波路19へ入射しない波長が生じる。その詳細を説明すると、ポリマ材料で形成されたAWG13は、温度が上昇すると屈折率(実効屈折率Neff)が小さくなる。ここで、AWG13の互いに隣接するアレイ導波路間の光路長差ΔLNは、ΔLを互いに隣接するアレイ導波路17の長さの差とし、Neffをアレイ導波路17の実効屈折率とすると、
ΔLN = ΔL×Neff (1)
で表され、Neffが小さくなると、隣接するアレイ導波路17間の光路長差ΔLNが小さくなる。ΔLNが小さくなると、アレイ導波路17から出射した各光の出力側スラブ導波路18での集光位置が変化し、波長多重光として出力用チャネル導波路19へ入射しない波長が生じる。
そこで、本実施の形態の光合波器では、AWG13と複数の光源12とを同じ環境温度下に配設すると共に、AWG13を線膨張係数の大きいポリマ材料で形成することで、環境温度が上昇したときに、AWG13の温度上昇による波長シフトを長波長側へシフトさせるようにしている。これにより、LDの温度変化による波長シフトを、AWG13の温度変化によって膨張するアレイ導波路17の変化によって生じる波長シフトで相殺している。
具体的には、AWG13を線膨張係数が大きいポリマ基板20上に形成することで、環境温度が高くなったときに、AWG13の各導波路が膨張するので、式(1)中のΔLを大きくすることにより隣接アレイ導波路間の光路長差ΔLNを大きくする。したがって、LDの温度上昇により長波長側へシフトする光は、出力用チャネル導波路19で集光される際にずれようとするが、これと同時に、ΔLNが大きくなるので、AWG13は長波長側へシフトした光を集光し、温度上昇による波長シフトを相殺している。
さらに、AWG13を形成するポリマ材料の線膨張係数は80ppm/℃以上であるのが好ましい。ポリマ材料の線膨張係数を80ppm/℃以上とする理由を説明する。
図2は、線膨張係数がそれぞれ0,5,60,80,100ppm/℃のポリマ材料でAWGをそれぞれ形成し、各AWGの温度変化に対する中心波長のシフト量の関係を示したグラフであり、横軸を温度(℃)、縦軸を波長(nm)としている。なお、各AWGの中心波長のシフト量は、常温(25℃)のとき0nmとしている。
グラフ中、線膨張係数が0ppm/℃の材料としては石英ガラス、5ppm/℃の材料としては有機無機ハイブリッド樹脂、60ppm/℃の材料としてはポリイミド、100ppm/℃の材料としてはアクリル樹脂が挙げられる。このように線膨張係数は主に用いる材料(材料の分子構造)で決まり、一般に、材料の分子構造が剛直な構造である程線膨張は小さくなり、分子構造が柔軟な構造である程線膨張は小さくなる。また、ポリマ材料の線膨張係数を小さくする方法としては、ポリマ材料に無機材料やガラス繊維を添加する方法もある。
さて、図2に示すように、線膨張係数が0,5,60ppm/℃のAWGの特性線21,22,23は、温度が高くなるにつれて、中心波長が小さくなっている。例えば、線膨張係数が最も小さい(0ppm/℃)材料で形成したAWGでは、温度が10℃のとき、中心波長が1312.5nmであり、温度が60℃のとき、中心波長が1306.5nmと、温度が上昇するにつれて、中心波長が短波長側にシフトしている。
これに対し、特性線24で示される線膨張係数が80ppm/℃のAWG13では、温度が変化しても、中心波長が殆どシフトしない(中心波長のシフト量0.5nm以下)。さらに、特性線25で示される線膨張係数が100ppm/℃のAWG13では、温度が10℃のとき、中心波長が1310nmであり、温度が60℃のとき、中心波長が1311.5nmと、温度が上昇するにつれて、中心波長が長波長側にシフトしている。
このように、線膨張係数が80ppm/℃より大きなポリマ基板上に形成したAWG13では、環境温度の上昇と共に、入射された光が長波長側へシフトする温度依存性を利用して、環境温度の上昇によりLD出射光の波長が長波長側へシフトする温度依存性を相殺している。
本実施の形態のように光源12がAWG13と同じ環境下におかれた場合は、基板11の線膨張係数が80ppm/℃より大きいとき、AWG13の波長特性とLDの波長特性が同じ傾向となり、本光合波器10は、複数の光源12を出射した光がすべて波長多重化された低損失な合波を実現させることができる。
ただし、線膨張係数が200ppm/℃より大きなポリマ基板を用いると、基板を形成するポリマ材料がゴム状となり、そのポリマ基板は耐久性(耐環境性)が悪い。また、線膨張係数を大きくする程、ポリマ基板20がAWG13に作用する応力が大きくなり、AWG13の偏光依存損失(PDL)は大きくなるので線膨張係数は200ppm/℃以下とするのが好ましい。したがって、ポリマ基板20は80ppm/℃より大きく200ppm/℃以下のポリマ材料で形成されるのが好ましい。
本光合波器10は、複数の光源12とAWG13とを同じ基板11上に載置した構成としているため、光源12とAWG13とが常に同じ環境温度下に晒されるので、ペルチェ素子やヒータといった温度補償器を用いることなく、温度制御することができ、良好な光伝送特性を得ることができる。
また、本実施の形態ではAWG13を光合波器として用いることにより低損失で波長の異なる光信号を合波させることができると共に、1つのポリマ基板20上に形成しているので低コストで作製することができる。
さらに、本実施の形態の光合波器10では、各光源12から出射する光の波長間隔に対して、AWG13の構造パラメータを最適化することにより光合波による損失を低減している。
図4に示すように、その構造パラメータは、入力用チャネル導波路15と入力側スラブ導波路16との境界における、各入力用チャネル導波路15a〜15dの出射端の間隔d(単位:μm)である。この出射端間隔dは、AWG13に入射される複数の光の波長間隔(単位:nm)、及び、光の波長変化に対する出射位置変化分(単位:μm/nm)と比例し、以下の式(2)で表される関係を有する。
d = (光の波長変化に対する出射位置変化分)×(波長間隔) (2)
ただし、出射位置とは出力側スラブ導波路18から出力用チャネル導波路19に出射する(結像する)光の位置を表し、出射位置変化分は、出力用チャネル導波路19へ出射する光の出力用チャネル導波路19中心からのずれを表す。
上記の(2)式の関係を利用して、各LDから出射するレーザの波長間隔と、入力用チャネル導波路15出射端dの間隔を決定すれば、出射位置変化分が決定される。この出射位置変化分は、AWG13の損失に影響を及ぼし、各出射位置変化分の値ごとに波長−損失特性を有する。
図3は、AWG13にそれぞれ出射位置変化分が0.2,0.3,0.4,0.5,及び1.0のときの波長−損失特性を示したグラフであり、横軸が波長(nm)、縦軸がAWG13の損失(dB)である。
図3に示されるように、出射位置変化分が1.0のとき(特性線31)、放物線(パラボラ)の開きが最も小さい。すなわち、出射位置変化分が0.5以下の特性(特性線32〜35)と比較して、波長のシフト量に対する損失が大きい。これに対して、出射位置変化分が0.2のとき、(特性線35)放物線の開きが最も大きい。すなわち、出射位置変化分が0.3以上の特性(特性線31〜34)と比較して、波長のシフト量に対して損失が小さい。例えば、環境温度の上昇により1310nmから5nm長波長側にシフトした1315nmでは、出射位置変化分が0.4のとき、損失が3dBとなる。
このグラフでは、AWG13に入射された光の波長が1310nmから長波長側或いは短波長側に±5nmシフトしたとき、AWG13の出射位置変化分を0.2nm/μmとすれば、損失変化量が小さく、AWG13の出射位置変化分を1.0nm/μmとすれば、損失変化量が大きくなる。
ここで、AWG13は、光分波器として利用する際には、すなわち、出力用チャネル導波路19から波長多重光を入射させて分波させ、分波した複数の異なる波長の光を各入力用チャネル導波路15から得る際には、上記の出射位置変化の性質を利用している。出射位置変化分が小さいと、分波数を多くできない、或いは分波した光の波長間隔が小さくなり、クロストークが発生するといったことが生じる。
しかし、本実施の形態では、AWG13を光合波器として利用するので、クロストークの発生を考慮する必要はなく、出射位置変化分が小さくなるように、各光源12出射光の波長間隔と入力用チャネル導波路15出射端の間隔dを決定した。
入力用チャネル導波路15間の間隔dは8μm以下とするのが好ましい。例えば、CWDM用の光合波器として用いる場合、入射させる各光の波長間隔は20nm以上であり、所望する光合波器10の損失を3dB以下とすると、波長シフト量が±5nmでは、出射位置変化分を0.4以下とするのが好ましく、そのため、波長間隔と出射位置変化分の積で表される入力用チャネル導波路の間隔は、最大8μmとした。より好ましくは、所望する光合波器10の損失が1dB以下であり、そのときの出射位置変化分は0.2以下とする必要があり、そのため入力用チャネル導波路15の出射間隔dは4μm以下とするのが好ましい。
また、出力用チャネル導波路19は、出力側スラブ導波路18との接続位置においてコア幅が大きく、その接続位置から遠くなるにつれて徐々にコア幅を小さくしたテーパ状に形成してもよい。出力用チャネル導波路19を出力側スラブ導波路18との接続位置でテーパ状に形成することで、出力用チャネル導波路19に出射する光が出力用チャネル導波路19の中心から少しずれても損失を低減することができる。
図1の光合波器10は、AWG13の入射用チャネル導波路15に光源12を直接接続してレーザを案内しているが、光源12と入射用チャネル導波路15間に光ファイバを介して、光源12とAWG13とを光学的に接続してもよい。ただし、光源12及びAWG13が「同じ環境温度下」に配設されるのは当然のことである。
次に、本発明の実施の形態について、実施例に基づいて説明するが、本発明の実施の形態はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
光源として波長1270nm、1290nm、1310nm、1330nmをそれぞれ出力するLDを用いた。合波としては、分散0.4のAWG(入力用チャネル導波路間隔d=8μm)をシリコーン系のポリマ材料を用いて形成し、AWG及びLDを線膨張100ppm/℃の基板上に実装した。
LD光をAWGに付随した光導波路へ入射し、AWGにて合波し出力ポートより光を取り出したところ、LDとアレイ光導波路回折格子の結合損失を含むトータル損失は波長1270nmと1330nmで6dB、1290nmと1310nmで4〜5dBと良好であった。
(比較例1)
実施例1と同様の光源を用いてY分岐を2段に重ねた図5に示す構造を有する光合波器を作製した。この光合波器の結合損失を含むトータルの損失はすべての波長で7dBであった。
以上、実施例1の光合波器は、比較例1の光合波器と比較して低損失な光伝送特性を得られている。
本発明の好適な実施形態を示す光合波器の概略図である。 基板の線膨張係数に対するAWGの温度と中心波長の関係を示す図である。 AWGの波長変化に対する出射位置変化分(分散)と波長特性の関係を示す図である。 図1の○4Aで示す部分の拡大概略図である。 従来の光合波器の概略図である。
符号の説明
10 光合波器
11 基板
12 光源
13 アレイ導波路回折格子
14 光出射部
17 アレイ導波路

Claims (3)

  1. 波長が異なる複数の光を合波する光合波器において、同じ環境温度下に、波長が異なる光をそれぞれ出力する複数の光源と、これら光源から出力した複数の光を合波するアレイ導波路回折格子とを配設し、
    上記アレイ導波路回折格子が、ポリマ基板と、上記ポリマ基板の上に形成されたポリマ材料からなるクラッド及びコアとからなり、上記アレイ導波路回折格子における互いに隣接するアレイ導波路の間の光路長差が上記同じ環境温度が上昇するに従って大きくなるように設計された、線膨張係数が80ppm/℃より大きく200ppm/℃以下のポリマ基板の上に形成され、
    上記アレイ導波路回折格子の温度変化による、上記アレイ導波路回折格子の出力用チャネル導波路へ入射される光の中心波長のシフトと、上記光源の温度変化による、上記光源から出射される光の波長シフトとが、ともに、温度が上昇するにつれて長波長側にシフトする波長シフトであることにより、上記光源から出射される光の波長シフトを、上記アレイ導波路回折格子の出力用チャネル導波路へ入射される光の中心波長のシフトで相殺する特性を有することを特徴とする光合波器。
  2. 上記アレイ導波路回折格子で合波される光の波長変化に対する出射位置変化分と上記複数の光の波長間隔との関係が
    (波長変化に対する出射位置変化分)×(波長間隔)≦8μm
    である請求項1に記載の光合波器。
  3. 上記複数の光源は4つ以上の光源からなり、上記複数の光の波長間隔が20nm以上30nm以下である請求項1または2に記載の光合波器。
JP2006002317A 2006-01-10 2006-01-10 光合波器 Expired - Fee Related JP4552862B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006002317A JP4552862B2 (ja) 2006-01-10 2006-01-10 光合波器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006002317A JP4552862B2 (ja) 2006-01-10 2006-01-10 光合波器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007183466A JP2007183466A (ja) 2007-07-19
JP4552862B2 true JP4552862B2 (ja) 2010-09-29

Family

ID=38339622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006002317A Expired - Fee Related JP4552862B2 (ja) 2006-01-10 2006-01-10 光合波器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4552862B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018045145A (ja) * 2016-09-15 2018-03-22 Nttエレクトロニクス株式会社 光合波回路
CN115326232A (zh) * 2021-05-10 2022-11-11 飞巽传感技术(上海)有限公司 温度传感器、无源多点温度测量装置和多点温度测量方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10227936A (ja) * 1997-02-13 1998-08-25 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ハイブリッド平面型光回路とその作製方法
JP2000292636A (ja) * 1999-04-05 2000-10-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 導波路型光部品および光ファイバ接続方法
JP2002116331A (ja) * 2000-10-05 2002-04-19 Sumitomo Electric Ind Ltd 光合分波器
JP2002365452A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 導波路型光合波器
JP2003322738A (ja) * 2002-02-26 2003-11-14 Central Glass Co Ltd アサーマル樹脂光導波路デバイス
JP2004297558A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光波長分割多重伝送ネットワーク装置、波長ルータおよび送受信装置
JP2004297560A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光波長分割多重伝送ネットワーク装置、波長ルータおよび送受信装置
JP2005503583A (ja) * 2001-09-14 2005-02-03 フォトン−エックス インコーポレイテッド ポリマー基板上のアサーマルポリマー光導波路

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10227936A (ja) * 1997-02-13 1998-08-25 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ハイブリッド平面型光回路とその作製方法
JP2000292636A (ja) * 1999-04-05 2000-10-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 導波路型光部品および光ファイバ接続方法
JP2002116331A (ja) * 2000-10-05 2002-04-19 Sumitomo Electric Ind Ltd 光合分波器
JP2002365452A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 導波路型光合波器
JP2005503583A (ja) * 2001-09-14 2005-02-03 フォトン−エックス インコーポレイテッド ポリマー基板上のアサーマルポリマー光導波路
JP2003322738A (ja) * 2002-02-26 2003-11-14 Central Glass Co Ltd アサーマル樹脂光導波路デバイス
JP2004297558A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光波長分割多重伝送ネットワーク装置、波長ルータおよび送受信装置
JP2004297560A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光波長分割多重伝送ネットワーク装置、波長ルータおよび送受信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007183466A (ja) 2007-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9306670B2 (en) Optical coupling/splitting device, two-way optical propagation device, and optical-transmit-receive system
EP2302429A1 (en) Optical wavelength multiplexing and demultiplexing circuit
JP2004239991A (ja) 光機能デバイス
JPWO2005116703A1 (ja) 光導波路を含む光システム
KR102414506B1 (ko) 에셸 격자 멀티플렉서 또는 디멀티플렉서
JP2009531720A (ja) 混合回折要素を有する平面光波フィルタ
US20050276539A1 (en) Lightwave circuit device
JP4552862B2 (ja) 光合波器
JP5664686B2 (ja) 光素子
US7215884B2 (en) Optical demultiplexer having bragg diffration grating and optical communication module using the optical demultiplexer
JP2007147740A (ja) マルチモード一芯双方向デバイス
JP2012242654A (ja) 光合分波器および光合分波方法
US8005328B2 (en) Optical add/drop module
JP5880087B2 (ja) グレーティング素子及び光素子
JP2010191106A (ja) 光波長多重信号監視装置
JP2005043638A (ja) 双方向光モジュール及びこれにより一芯双方向光通信を行う装置並びに一芯双方向光伝送システム
KR100438014B1 (ko) 다중 모드 간섭을 이용한 가변 광필터
JP2009186578A (ja) 光導波部材、光モジュール、及び光伝送装置
WO2003083535A1 (fr) Guide d&#39;ondes optique et multiplexeur/demultiplexeur optique
Kamei et al. Low-loss and flat/wide-passband CWDM demultiplexer using silica-based AWG with multi-mode output waveguides
JP2006101052A (ja) 多重通信システム
JP2005258268A (ja) 多波長光送信モジュール、多波長光受信モジュール及び光路差補正モジュール
JP4759973B2 (ja) デマルチプレクサ及び波長多重光伝送モジュール
JP2005062505A (ja) 双方向光モジュール及びこれにより双方向光通信を行う装置並びに双方向光伝送システム
US20040047559A1 (en) Multi-channel dispersion compensator for an optical transmission system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100622

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100705

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130723

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees