JP4552658B2 - 2軸磁気センサを用いた姿勢検知方法およびそのプログラム - Google Patents

2軸磁気センサを用いた姿勢検知方法およびそのプログラム Download PDF

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本発明は、磁気センサと加速度センサとを用いた姿勢検知方法およびそのプログラムに係り、特に、2軸磁気センサを用いた姿勢検知方法およびそのプログラムに関する。
携帯電話や携帯情報端末などの移動端末に磁気センサを組込み、その磁気センサにより方位を計測することが実現されている。また、このような移動端末において、正確な姿勢を検知することができれば、その姿勢情報を地図情報の直感的な表示などに利用することができる。しかしながら、このような移動端末においてはユーザの姿勢や保持の仕方により、磁気センサが傾斜し、正確な計測が困難となる場合がある。
このような問題点を考慮した方位を計測する技術として、例えば、特許文献1には、磁気センサと加速度センサなどの傾斜センサを組み合わせて得られる情報を用いて、利用者の姿勢や持ち方による磁気センサの傾斜の影響(ピッチ角、ロール角)を補正し、正確な方位を算出する方位測定方法が開示されている。
特開2002−196055号公報(段落0018〜0026、図5)
特許文献1に記載された方位測定方法では、3軸磁気センサを用いることで、磁気ベクトルを直接計測しているが、3軸磁気センサよりも2軸磁気センサの方が安価であり、磁気センサに2軸磁気センサを用いた場合でも、3軸磁気センサと同等の正確さで、携帯電話や携帯情報端末の正確な姿勢検知が可能となれば、システムを従来技術より安価に構成することが可能となる。しかしながら、安価な2軸磁気センサと加速度センサとを組み合わせて、移動体の姿勢検知、方位を計測する技術は、従来開示されていない。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、2軸磁気センサを用いて、3軸磁気センサを用いた場合と同等な性能が得られる姿勢検知方法およびこの姿勢検知方法をコンピュータに実行させるプログラムを提供することである。
前記の課題を解決するためになされ本発明に係る姿勢検知方法は、コンピュータが、2軸磁気センサで計測された磁気ベクトルの2つの軸方向の成分と、予め計測された磁気ベクトルの所定ベクトル長とから、磁気ベクトルの2つの軸のなす平面の法線方向の成分を計算する手順と、加速度センサで計測された重力ベクトルから鉛直方向に対するピッチ角およびロール角を計算し、計測された磁気ベクトルの2つの軸方向の成分および計算された法線方向の成分を合成した磁気ベクトルを、重力ベクトルから定義される水平面に投影してその射影から方位を計算する手順を実行する。
また、本発明に係る姿勢制御方法は、コンピュータに実行させるプログラムの形態で具現することができる。
本発明によると、加速度センサと組み合わせる磁気センサに、2軸磁気センサを用いて、3軸磁気センサを用いた場合と同等な姿勢検知を行なうことができる。
以下、添付した図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(姿勢検知ユニット)
図1は、本実施の形態の姿勢検知ユニット101と、これを内蔵する携帯電話や携帯情報端末などの移動端末1との関係を示す図である。姿勢検知ユニット101は、移動端末1に内蔵されるユニットであり、インターフェイス102および通信線110を介して移動端末1に検知した姿勢に関する情報などを送信することができる。
図1の下部には、本実施の形態の姿勢検知ユニット101の機能ブロックが示されており、本実施の形態の姿勢検知ユニット101は、インターフェイス102、CPU(Central Processing Unit)103、A/D変換装置104、ROM(Read Only Memory)105およびRAM(Random Access Memory)106が内部バス107により相互に接続され、A/D変換装置104には磁気センサ108および加速度センサ109が接続されて構成されている。また、インターフェイス102は、通信線110を介して移動端末1と情報を送受信することができる。
インターフェイス102は、姿勢検知ユニット101を内蔵する移動端末1との情報のやりとりを仲介する回路である。また、CPU103は、内部バス107を介して、ROM105に格納されたプログラムをRAM106に展開して実行し、さらに演算途中の一時データをRAM106に格納する。さらに、CPU103は、A/D変換装置104に磁気センサ108および加速度センサ109からのアナログ値のサンプリングを指示するとともに、A/D変換装置104が内蔵するレジスタに保存されたディジタル値を読み出し、インターフェイス102を介して移動端末1と演算結果である姿勢情報などの情報のやりとりの指示を行う。
また、RAM106は、演算途中の結果の一時保存や、ROM105に格納されたプログラムをCPU103が展開する際に利用され、ROM105は、後記する姿勢検知プログラムおよび緯度経度に対応する地磁気の伏角の情報が格納されたテーブルが記憶されている。A/D変換装置104は、CPU103からの指示により、磁気センサ108、加速度センサ109が出力するアナログ値をサンプリングし、ディジタル化し、A/D変換装置104に内蔵されたレジスタに、ディジタル化した値を保存する。
さらに、磁気センサ108は、計測した磁気を、X軸成分およびY軸成分のそれぞれについて、アナログ値で出力することが可能な2軸磁気センサであり、加速度センサ109は、計測した加速度を、X軸成分、Y軸成分およびZ軸成分のそれぞれについて、アナログ値で出力することが可能な3軸加速度センサである。
図1には、姿勢検知ユニット101と移動端末1との座標系の関係も示されており、姿勢検知ユニット101に内蔵された磁気センサ108および加速度センサ109の座標系は一致して姿勢検知ユニット101としての座標系をなし、さらに、この姿勢検知ユニット101の座標系と、移動端末1の座標系とは一致している。
本実施の形態において、姿勢検知ユニット101が静止状態にある場合には、磁気センサ108は地磁気ベクトルを出力し、加速度センサ109は重力ベクトルを示すものとする。また、本実施の形態の姿勢検知ユニット101では、磁気センサ108および加速度センサ109の計測に先立って、静止状態においてキャリブレーション処理の必要があり、これについては後記する。
(姿勢検知方法)
次に、図2は、図1に示した姿勢検知ユニット101において、ROM105に記憶された姿勢検知プログラムを実行したときの姿勢検知方法を説明する図面である。図2に示すように、本実施の形態の姿勢検知方法は、キャリブレーション処理である磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)、磁気センサ108で計測される磁気ベクトルのX軸成分およびY軸成分からZ軸成分を計算する磁気Z軸成分計算手順(ステップS202)、磁気センサ108および加速度センサ109で計測される情報から姿勢検知ユニット101(移動端末1)の姿勢を計算する姿勢検知手順(ステップS203)、および姿勢検知の結果から姿勢検知ユニット101(移動端末1)の方位を計算する方位計算手順(ステップS204)からなる。
以下、図2を参照しつつ、本実施の形態の姿勢検知方法の各手順を詳細に説明する(適宜、図1参照)。
まず、移動端末1の電源を投入して移動端末1の姿勢検知を行う前、または、移動端末1の位置が大きく変わるなどして、周囲の磁気ベクトル長が変化した場合には、キャリブレーション処理である磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)が必要となる。これは、本実施の形態の姿勢検知ユニット101は、2軸の磁気センサ108を用いるため、XY平面と磁気ベクトルとが平行になったときのXY平面上における磁気ベクトル長を取得する必要があるためである。
この磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)において、ユーザなどは、例えば、図3(a)または図3(b)に示すように、移動端末1を、地面に垂直な軸を中心に回転させるキャリブレーション動作を行なう必要がある。このキャリブレーション動作では、移動端末1のXY平面、つまり、姿勢検知ユニット101のXY平面を地面と垂直に保持し、その垂直を保ったまま360度以上回転させる。このキャリブレーション動作において、磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)として、姿勢検知ユニット101は、磁気センサ108で計測される最も長い磁気ベクトル長を取得する。
この磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)は、電源投入時など磁気ベクトル長取得が必要なときに、ユーザなどに、キャリブレーション動作の実行を促すメッセージを移動端末1の表示画面に表示する構成としてもよい。また、ユーザなどが特にキャリブレーションを実施したい場合には、移動端末1の表示画面にキャリブレーションを行なうメニューを表示し、これを選択することにより磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)を実行する構成としてもよい。
ここで、図4は、磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)を詳しく説明するフローチャートである。ここでは、所定時間に、例えば、10秒の間に、ユーザが、図3(a)または図3(b)に示すように、移動端末1を360度以上回転させるキャリブレーション動作を行なうこととする。この10秒間のキャリブレーション動作において、移動端末1の画面には、例えば、「磁気ベクトル長取得中」という表示が行われ、同時に断続的なブザー音が出力されることで、ユーザに、移動端末1が磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)を実行中であることを知らせる。
磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)が開始されると、姿勢検知ユニット101は、磁気ベクトル長を格納する変数Mおよび一時的な磁気ベクトル長の計測結果を代入する変数である変数MXY#MAXを'0'に設定する初期化を行なう(ステップS2011)。次に、キャリブレーション動作の動作時間が格納される時間変数tを'0'に設定する初期化を行なう(ステップS2012)。これ以降、時間変数tには、移動端末1のクロックから取得したステップS2012からの経過時間が格納される。
次に、姿勢検知ユニット101は、磁気センサ108が計測した現在の磁気ベクトルのX軸成分を取得して変数Xに代入し、Y軸成分を取得して変数Yに代入する(ステップS2013)。そして、XY平面上の現在の磁気ベクトル長MXYを次に示す式により算出する(ステップS2014)。
Figure 0004552658
次に、変数MXY#MAXの値と、ステップS2014で算出されたXY平面上の現在の磁気ベクトル長MXYとを比較して(ステップS2015)、XY平面上の現在の磁気ベクトル長MXYの方が大きい場合は(ステップS2015で'Yes'の場合)、変数MXY#MAXにXY平面上の現在の磁気ベクトル長MXYを代入し(ステップS2016)、XY平面上の現在の磁気ベクトル長MXYの方が大きくない場合は(ステップS2015で'No'の場合)、そのまま、次のステップS2017に進む。
そして、時間変数tが10秒に達したか否かを判定して(ステップS2017)、10秒以内の場合は(ステップS2017で'No'の場合)、ステップS2013に戻って磁気ベクトル長の取得を繰り返し、10秒を過ぎていた場合は(ステップS2017で'Yes'の場合)、磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)において取得すべき最大の磁気ベクトル長Mを、一連のキャリブレーション動作で取得した磁気ベクトル長MXY#MAXとして(ステップS2018)、処理を終了する。
これにより、この10秒の間に、ユーザなどにより移動端末1は、360度以上回転させられ、移動端末1の姿勢検知ユニット110は、その間に計測した磁気ベクトル長MXYの最大値を、磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)において求める磁気ベクトル長MXY#MAXとして取得する。
以上、説明したキャリブレーション処理である磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)が終了すると、姿勢検知ユニット101は、姿勢検知が可能な状態となる。
次に、図2に戻って、姿勢検知ユニット101は、磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)で取得した磁気ベクトル長Mを用いて、移動端末1の2軸の磁気センサ108で計測しているXY平面上の現在の磁気ベクトル長を差し引くことで、2軸の磁気センサ108では計測できない現在の磁気ベクトルのZ軸成分を計算する磁気Z軸成分計算手順(ステップS202)を実行する。
ここで、図5は、磁気Z軸成分計算手順(ステップS202)を詳しく説明するフローチャートである。図5に示したフローチャートを参照しつつ、磁気Z軸成分計算手順を詳しく説明する(適宜、図1参照)。
なお、図5に示したフローチャートにおいて、磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)で取得した磁気ベクトル長を定数M、2軸の磁気センサ108で計測している現在の磁気ベクトルのX軸成分およびY軸成分をそれぞれ、変数Xおよび変数Yとし、求めるZ軸成分を変数Zとする。
まず、姿勢検知ユニット101は、磁気センサ108が計測した、現在の磁気ベクトルのX軸成分、Y軸成分を取得して、X軸成分を変数Xに代入し、Y軸成分を変数Yにそれぞれ代入する(ステップS2021)。
次に、ステップS2021で代入された結果に基づいて、XY平面上の現在の磁気ベクトル長を示す変数MXYを次に示す式により算出する(ステップS2022)。
Figure 0004552658
次に、磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)で取得した磁気ベクトル長Mと、数式3により算出されたXY平面上の現在の磁気ベクトル長MXYとを比較して(ステップS2023)、MXYの方が大きい場合は(ステップS2023で'Yes'の場合)、磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)に戻り、MXYの方が大きくない場合は(ステップS2023で'No'の場合)、後段側の手順に進む。
ここで、磁気ベクトル取得手順(ステップS201)に戻る理由は次のとおりである。本来磁気ベクトル長の最大値は、移動端末1の電源投入直後などのタイミングで実行された磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)で取得され、磁気ベクトル長Mとして格納されているはずである。しかし、磁気ベクトル長Mの値と比較して等しいかまたは小さいはずのXY平面上の現在の磁気ベクトル長MXYの値が、磁気ベクトル長Mの値よりも大きいということは、移動端末1の周囲の磁気ベクトル長が変化したということを示している。よって磁気ベクトル長取得手順(ステップS201)を再度行うことにより、正しい現在の磁気ベクトル長Mを取得する必要があるためである。
次に、磁気ベクトル長MおよびXY平面上の現在の磁気ベクトル長MXYから、現在の磁気ベクトルのZ軸成分Zを次に示す式により算出する(ステップS2022)。
Figure 0004552658
次に、Z軸が正であると仮定した場合に、計測されたX軸成分およびY軸成分と、計算されたZ軸成分を合成した現在の磁気ベクトルと加速度ベクトル(重力ベクトル)のなす角と、Z軸が負であると仮定した場合に磁気ベクトルと加速度ベクトル(重力ベクトル)のなす角度とをそれぞれ計算しどちらが現在位置(緯度経度)における地磁気の伏角に近いかを判定し、現在位置(緯度経度)の地磁気の伏角に近い方を仮定が正しいとして、磁気ベクトルのZ軸成分の符号を決定する(ステップS2025)。
ステップS2025において、現在位置(緯度経度)の情報は、例えば、移動端末1に内蔵されたGPS(Global Positioning System)により入手することができる。また、この現在地の情報から、地磁気の伏角を求める方法は、姿勢検知ユニット101のROMに記憶された緯度経度とそれに対応する伏角を格納したデータベースから取得する、または移動端末1から図示しない外部のサーバなどに問い合わせして、当該緯度経度に対応する伏角の情報を取得することもできる。
以上、説明した磁気Z軸成分計算手順(ステップS202)によって、2軸の磁気センサを用いた場合であっても、3軸の磁気センサを用いて取得したのと同等な磁気ベクトルの3軸成分を得ることができる。
次に、図2に戻って、姿勢検知ユニット101は、磁気センサ108で計測される現在の磁気ベクトルのX軸成分およびY軸成分と、加速度センサ109で計測される加速度ベクトルと、磁気Z軸成分計算手順(ステップS202)で求めた現在の磁気ベクトルのZ軸成分とから、姿勢検知ユニット101(移動端末1)の姿勢検知を行う姿勢検知手順(ステップS203)を行う。
この姿勢検知手順(ステップS203)について、図6の(a)ないし(d)に示した姿勢検知手順を説明する図面を用いて、詳しく説明する。
なお、本実施の形態において、姿勢検知とは、X軸、Y軸、Z軸それぞれについての回転角(オイラー角)を求めることを指している。また、姿勢検知は、姿勢検知ユニット101(移動端末1)の姿勢を一意に定めることができればよいため、例えば、回転の中心軸(回転の中心となるベクトル)および回転角度を求めることや、クォータニオン(四元数)などを用いることなど、公知の様々な姿勢検知手法を用いることができる。
はじめに、図6(a)は、姿勢検知ユニット101で計測された磁気ベクトルのX軸成分およびY軸成分と、磁気Z軸成分計算手順(ステップS202)において算出された磁気ベクトルのZ軸成分とを合成した磁気ベクトルmと、加速度センサ109で計測された加速度ベクトルgとを姿勢検知ユニット101の座標系に示したものである。ここで、磁気ベクトルmおよび加速度ベクトルgを成分表示すると、次のように示される。
Figure 0004552658
図6(b)は、ロール角であるオイラー角θyを求めるために、図6(a)に示した磁気ベクトルmおよび加速度ベクトルgをY軸まわりに回転させ、加速度ベクトルgをzy平面上に移動させて、それぞれ磁気ベクトルm'と、加速度ベクトルg'としたことを示す図である。このとき、磁気ベクトルm'、加速度ベクトルg'を示す式は次のように示される。
Figure 0004552658
また、このときのオイラー角θyは、加速度ベクトルgのX軸成分とZ軸成分とから次の式で求められる。
Figure 0004552658
図6(c)は、ピッチ角であるオイラー角θxを求めるために、図6(b)の磁気ベクトルm'と加速度ベクトルg'とをX軸のまわりに回転させ、加速度ベクトルg'をzx平面上に移動させて、それぞれ磁気ベクトルm''と、加速度ベクトルg''としたことを示す図である。このとき、磁気ベクトルm''、加速度ベクトルg''を示す式は次のように示される。
Figure 0004552658
また、このときのオイラー角θxは、加速度ベクトルg'のZ軸成分とY軸成分とから次の式で求められる。
Figure 0004552658
図6(d)は、ヨー角であるオイラー角θzを求めるために、図6(c)の磁気ベクトルm''をZ軸のまわりに回転させ、磁気ベクトルm''をzx平面上に移動させて、磁気ベクトルm'''としたことを示す図である。このとき、磁気ベクトルm'''を示す式は次のように示される。
Figure 0004552658
また、このときのオイラー角θZは、磁気ベクトルm''のY軸成分とX軸成分とから次の式で求められる。
Figure 0004552658
以上の手順で得られた、各オイラー角θx、θyおよびθzが、姿勢検知ユニット101の姿勢を示す情報となる。
次に、図2に戻って、姿勢検知ユニット101は、姿勢検知手順(ステップS203)で得られた姿勢検知ユニット101の姿勢(θx,θy,θz)、つまり加速度ベクトルg(重力ベクトル)の方位から水平面を得て、この水平面に磁気ベクトルを投影した場合の方位角を計算する方位計算手順(ステップS204)を行なう。
例えば、図6を参照して、図6(c)では、加速度ベクトルg''と、姿勢検知ユニット101の座標系のZ軸とが重なるように回転移動したため、図6(c)のXY平面は、水平面となる。したがって、磁気ベクトルm''を水平面であるXY平面に投影し、この磁気ベクトルm''の射影とX軸とのなす角が方位角となる。これは、つまり前記したヨー角であるオイラー角θzであり、北を示す方位角θNは、数式10と同様に次の式で求められる。
Figure 0004552658
なお、この方位計算手順(ステップS203)では、回転の中心軸および回転角度により姿勢を表した場合や、クォータニオンを用いて姿勢を表した場合であっても、同様に水平面に磁気ベクトルを投影することで方位角を求めることができる。
以上の手順により、姿勢検知ユニット101の姿勢検知がなされ、姿勢検知ユニット101は、計算した自身の姿勢および方位の情報を、通信線110を介して移動端末1側に受け渡し、移動端末1は、この取得した計算結果に基づいて、ナビゲーションなどの表示を行うことができる。
(移動端末)
次に、図7は、姿勢検知ユニット101を内蔵する移動端末1のブロック構成図である。図7に示すように、移動端末1は、通信端末ユニット701、表示制御部702、スイッチ入力部703、通信端末制御部704、GPS処理部705および通信処理部706を含んで構成される。
本実施の形態では、移動端末1は、コンピュータを内蔵した携帯電話で具現され、例えば、表示画面および操作ボタンを備えた端末である。
通信端末ユニット701は、通信線110を介して姿勢検知ユニット101と接続されており、表示制御部702、スイッチ入力部703、通信端末制御部704、GPS処理部705、通信処理部706から構成されている。
表示制御部702は、通信端末制御部704の指示を受け、表示画面に姿勢検知結果や、姿勢検知結果を利用した地図表示、方位表示などの表示を行う。
スイッチ入力部703は、移動端末1の表面にある操作ボタンからの入力を受け取り、通信端末制御部704に信号を送る。
通信端末制御部704は、通信線110を介して姿勢検知結果や方位計算の結果を受け取り、通信端末ユニット701全体の制御を行う。
また、通信端末制御部704は、図示しないRAMおよびROMが内蔵されており、そのRAMには、サーバからダウンロードした地図情報データなどが格納されている。さらに、ROMには地図を3次元表示するための計算プログラム、方位計算結果を表示するためのプログラムなどが格納されている。
GPS処理部705は、GPS衛星からの電波を受け取り、通信端末制御部704に対して現在位置の緯度経度情報を伝える。通信処理部706は、電波の送受信に必要なアナログ回路を内蔵しており、通信端末制御部704の指示を受け、通信に必要な処理を行う。
図8(a)ないし(c)は、移動端末1における姿勢検知結果を利用した3次元地図の表示例である。図8において、参照符号901および参照符号902は、地図上の建造物aおよび建造物bをそれぞれ示している。図8(a)は、移動端末1を立てて持った場合の表示例であり、図8(b)は、移動端末1を横に持った場合の表示例であり、図8(c)は、移動端末1の表示画面が上向きとなるように持った場合の表示例である。
図8(b)および図8(c)の場合、表示画面の縦横比の関係から、図8(a)のときには表示されていなかった、建造物b902が表示されることがわかる。また、図8(c)のように移動端末1を持つと、表示画面に表示される地図が、2次元地図(平面地図)となっており、建造物a901、建造物b902がそれぞれ方形で示され、移動端末1の利用者が、周囲をある程度の高さから見下ろした地図となって表示される。
このように、本実施の形態にかかる姿勢検知ユニット101を、移動端末1に内蔵することにより、移動端末1の姿勢検知が可能となり、ユーザが直感的にわかり易い地図情報の表示など、姿勢検知結果を元にした情報処理が可能となる。
姿勢検知ユニットと、これを内蔵する移動端末との関係を示す図面である。 姿勢検知方法を説明するフローチャートである。 移動端末のキャリブレーション動作を説明する図面である。 磁気ベクトル長取得手順のフローチャートである。 磁気Z軸成分計算手順のフローチャートである。 姿勢検知手順を説明する図 姿勢検知ユニットを内蔵する移動端末のブロック構成図である。 姿勢検知結果を利用した3次元地図の表示例である。
符号の説明
101 姿勢検知ユニット
102 インターフェイス
103 CPU
104 A/D変換装置
105 ROM
106 RAM
108 磁気センサ
109 加速度センサ

Claims (4)

  1. 2軸磁気センサと加速度センサとが接続されたコンピュータにおける姿勢検知方法であって、
    前記コンピュータが、
    前記2軸磁気センサで計測された磁気ベクトルの2つの軸方向の成分と、予め計測された前記磁気ベクトルの所定ベクトル長とから、前記磁気ベクトルの前記2つの軸のなす平面の法線方向の成分を計算するとともに、前記法線方向の成分を正であると仮定した場合および負であると仮定した場合に、計測された前記磁気ベクトルの2つの軸方向の成分および計算された前記法線方向の成分を合成し、この合成した磁気ベクトルと、前記加速度センサで計測された重力ベクトルとのなす角度を計算し、この計算結果が、位置検知装置により取得した現在位置とそれに対応する伏角を格納したデータベースを記憶する記憶部から、または外部から取得した当該地点の伏角に近い方の仮定を正しいとして、前記法線方向の成分の符号を決める手順と、
    前記加速度センサで計測された重力ベクトルから鉛直方向に対するピッチ角およびロール角を計算し、計測された前記磁気ベクトルの2つの軸方向の成分および計算された前記法線方向の成分を合成した磁気ベクトルを、前記重力ベクトルから定義される水平面に投影してその射影から方位を計算する手順と、
    を実行することを特徴とする姿勢検知方法。
  2. 前記コンピュータは、
    前記法線方向の成分を計算する手順において、
    前記法線方向の成分を、次に示す数式1により計算すること、
    を特徴とする請求項1に記載の姿勢検知方法。
    Figure 0004552658
    ただし、式1において、Zは磁気ベクトルの法線方向の成分、XおよびYは磁気ベクトルの計測された2つの軸方向の成分、Mは所定ベクトル長をそれぞれ示す。
  3. 前記コンピュータは、
    前記法線方向の成分を計算する手順の前に、
    所定時間内に前記2軸磁気センサで計測された前記磁気ベクトルの2つの軸方向の成分を合成し、その最大値を前記所定ベクトル長として記憶する手順、
    をさらに含んで実行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の姿勢検知方法。
  4. コンピュータに、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の姿勢検知方法を実行させるプログラム。
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