JP2008241675A - 電子コンパス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】3軸の磁気センサ1と3軸の磁気センサ1のオフセットを校正する校正手段20と磁気ベクトルを補正して方位を算出する方位演算部7からなる電子コンパスであって、校正手段が磁気ベクトルの少なくとも4点からなる測定点を3軸の磁気センサのオフセット計算のための採用の可否を判定するオフセット計算用測定点判定部2と、オフセット計算用測定点の判定結果に基づいて順次得られたオフセット計算用測定点を順次格納するオフセット計算用測定点格納部3と、オフセット計算用測定点格納部3に格納された4点の測定点に基づいて3軸の磁気センサのオフセットを校正するオフセット計算部4と、オフセット計算部4により算出されたオフセット校正値を格納するオフセット校正値格納部5から構成される。
【選択図】図1
Description
より詳しくは、方位測定のための校正(オフセット補正)を方位計測用データにより行う技術に関し、特に、使用者が特別の手順を実行すること無しに、3軸の地磁気センサから得られたデータを使って適正な校正方法を行って正しい方位を測定する電子コンパスに関する。
しかしながら、これは携帯電話を所定の角度ずつ回転させるという作業を、携帯端末の使用者に強制させることになり、使用者の負担が増す。また、使用者によっては、かならずしも定められた校正手順が正確に行われない可能性があり、結果として校正が精確に行われず方位計測結果に誤差が入るという問題点があった。
しかしながら、そもそも校正に有効な計測値が得られないのに校正作業を完了するため、状況によっては正確な校正が行えず、その後の方位表示に誤差が生じる可能性が生じる。また、オフセット値の算出のために最小自乗法を用いるために、校正の精確さを期すためには計測値が多数必要であるという欠点があった。
よって、使用者があらかじめ定められた複雑な校正手順を実行する必要もないので使用者の負担がなくなる。また、この負担軽減のために校正に有効な測定点のデータを得ずに校正作業を完了する結果としての方位表示に誤差が混入することもない。さらに、オフセット計算用の測定点のデータは4点で済むことから、最小自乗法を用いるために必要な多数のデータは不要となる。
したがって、校正作業や多数の測定点のデータに依存することなく、磁気センサの校正を精確にできる。
これにより、計4点は相互に方位球の半径程度離れていることとなり、方位球の中心点を精度よく求めることができる。
これにより、計4点は相互に方位球において3次元的に離れていることとなり、方位球の中心点を精度よく求めることができる。
これにより、第1点目(x1,y1,z1)、第2点目(x2,y2,z2)及び第3点目(x3,y3,z3)が有する誤差を原因とする方位球の中心点の推定における誤差を少なくし、方位球の中心点を精度よく求めることができる。
これにより、計4点は同一面上に存在せず、第4点目(x4,y4,z4)が三角形の平面から垂直距離にて方位球の半径程度離れていることとなり、方位球の中心点を精度よく求めることができる。
以上の基本動作において、少なくとも4点からなる測定点のサンプリングを行うこととする。
したがって、校正作業や多数の測定点のデータに依存することなく、磁気センサの校正を精確にできる。
図1は、本発明の電子コンパスの概略構成を示すブロック図である。
さらに、小型で、ノイズレベル5mG以下かつ直線性が0.8%以下の性能を有するMIセンサであることが好ましい。
第1点目が格納されると、また3軸の磁気センサ1から新しい測定点の3成分の磁気データを取得して、オフセット計算用測定点判定部2に入力され、第2点目として採用の可否が判定され、採用となるとオフセット計算用測定点格納部3に格納される。
以下、第3点目及び第4点目についても同様の処理により判定してオフセット計算用測定点格納部3に格納される。
なお、オフセット校正値格納部5には電子コンパス(電子コンパスが搭載された携帯電話などの携帯用電子機器を含む。)が工場出荷時または使用者に譲渡等の際に最初のオフセット校正値が格納される。
図2乃至図7は、本発明の実施形態に係る3軸磁気センサの校正方法を示すフロー図である。図2は、校正方法のメインフローを示す図であり、図3乃至図7は図2におけるサブフローを示す図である。
まず、第1点(x1,y1,z1)と新しい測定点(x,y,z)との間の距離L1−2とあらかじめ定めたしきい値M1とについて対比する。次いで、第1点(x1,y1,z1)と新しい測定点(x,y,z)との3軸の磁気データについて各成分の差分についてあらかじめ定めたしきい値M2と対比して行う。
次いで、ステップS4における新しい測定点(x,y,z)と第1点(x1,y1,z1)との対比により、第2点(x2,y2,z2)として採用する際に判定の根拠となった第1点(x1,y1,z1)の3成分のうちのいずれかの成分を除く他の2つの成分データについて、対応する新しい測定点(x,y,z)の磁気データの成分における各成分の差分についてあらかじめ定めたしきい値M2とを対比して行う。
最後に、第1点(x1,y1,z1)、第2点(x2,y2,z2)及び新しい測定点(x,y,z)からなる座標空間内で形成する三角形が鈍角三角形であるか否かを判定する。
ステップS203において、|y−y1|>M2であるときは、FLG2=1と標識しステップS212に移行する。|y−y1|>M2でないときは、ステップS204に移行する。
ステップS204において、|z−z1|>M2であるときは、FLG2=2と標識しステップS212に移行する。|z−z1|>M2でないときは、第3点(x3,y3,z3)として採用しないと判定する(ステップS205)。
ステップS206において、|x−x1|>M2であるときは、FLG2=0と標識しステップ212に移行する。|x−x1|>M2でないときは、ステップS207に移行する。
ステップS207において、|z−z1|>M2であるときは、FLG2=2と標識しステップ212に移行する。|z−z1|>M2でないときは、第3点(x3,y3,z3)として採用しないと判定する(ステップS208)。
ステップS209において、|x−x1|>M2であるときは、FLG2=0と標識しステップS212に移行する。|x−x1|>M2でないときは、ステップS210に移行する。
ステップS210において、|y−y1|>M2であるときは、FLG2=1と標識しステップS212に移行する。|y−y1|>M2でないときは、第3点(x3,y3,z3)として採用しないと判定する(ステップS211)。
ステップS305において、|x−x2|>M2であるときは、ステップS308に移行する。|x−x2|>M2でないときは、ステップS306に移行する。
ステップS306において、|x−x3|>M2であるときは、ステップS308に移行する。|x−x3|>M2でないときは、第4点(x4,y4,z4)として採用しないと判定する(ステップS307)。
すなわち、面ABCの方程式が(数7)で表される場合、距離Lは(数8)と計算できる。
ステップS312において、|y−y2|>M2であるときは、ステップS315に移行する。|y−y2|>M2でないときは、ステップS313に移行する。
ステップS313において、|y−y3|>M2であるときは、ステップS315に移行する。|y−y3|>M2でないときは、第4点(x4,y4,z4)として採用しないと判定する(ステップS314)。
したがって、第1点(x1,y1,z1)、第2点(x2,y2,z2)、第3点(x3,y3,z3)の3点からなる平面と新しい測定点(x,y,z)との距離が所定のしきい値M1より大きくないときは、第4点(x4,y4,z4)として採用しないと判定する(ステップS316)。
ステップS319において、|z−z2|>M2であるときは、ステップS322に移行する。|z−z2|>M2でないときは、ステップS320に移行する。
ステップS320において、|z−z3|>M2であるときは、ステップS322に移行する。|z−z3|>M2でないときは、第4点(x4,y4,z4)として採用しないと判定する(ステップS321)。
4点の各座標は、
(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)、(x3,y3,z3)、(x4,y4,z4)
であるので、変数を減らすために原点を移動すると、
(x1−x4,y1−y4,z1−z4)、(x2−x4,y2−y4,z2−z4)、(x3−x4,y3−y4,z3−z4)、(0,0,0)
となる。
このとき、この座標を新たに、
(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)、(x3,y3,z3)
を定義し直す。
球の方定式は(数9)に代入して整理し、得られる行列式により連立方程式の解(a,b,c)を計算することができる。
(a+x4,b+y4,c+z4)
となり、新しいオフセット値(x0,y0,z0)を算出することができる。
2 オフセット計算用測定点判定部
3 オフセット計算用測定点格納部
4 オフセット計算部
5 オフセット校正値格納部
6 その他校正値(感度など)格納部
7 方位演算部
8 方位表示部
10 電子コンパス
20 校正手段20
Claims (5)
- 電子コンパスの移動とともに変化する地磁気ベクトルの3軸成分を直交する3軸成分データ(x1,y1,z1)、(x2,y2,z2)・・・(xi,yi,zi)として検出する直交配列された3軸の磁気センサと、
前記3軸の磁気センサのオフセットを校正する校正手段と、
前記校正手段に基づいて得られたオフセット校正値により前記地磁気ベクトルを補正して方位を算出する方位演算部からなる電子コンパスであって、
前記校正手段が、
前記地磁気ベクトルの少なくとも4点からなる測定点を前記磁気センサのオフセット計算のための採用の可否について判定するオフセット計算用測定点判定部と
前記オフセット計算用測定点の判定結果に基づいて順次得られた前記オフセット計算用測定点の地磁気ベクトルを順次格納するオフセット計算用測定点格納部と、
前記オフセット計算用測定点格納部に格納された前記4点の測定点に基づいて磁気センサのオフセットを校正するオフセット計算部と、
前記オフセット計算部により算出されたオフセット校正値を格納するオフセット校正値格納部とからなることを特徴とする電子コンパス。 - 前記3軸の磁気センサは、磁気センサのノイズレベルが5mG以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子コンパス。
- 前記3軸の磁気センサは、磁気センサの直線性が0.8%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子コンパス。
- 前記オフセット計算用測定点判定部は、
前記3軸の磁気センサより検出された任意の地磁気ベクトルを第1点目(x1,y1,z1)として判定する第1点判定手段と、
前記第1点目の判定結果に基づいて、前記第1点目(x1,y1,z1)からしきい値M1の距離であり、かつ、第2点目(x2,y2,z2)の3つの成分データにおいて少なくとも1つは前記第1点目(x1,y1,z1)の同じ成分との差分からしきい値M2以上であるか否かを判定する第2点判定手段と、
前記第2点目の判定結果に基づいて、前記第1点目(x1,y1,z1)及び前記第2点目(x2,y2,z2)からしきい値M1の距離であり、かつ、第3点目(x3,y3,z3)の3つの成分データのうち、前記第2点判定手段において採用した成分データとは異なる2つの成分のうちいずれか1つは前記第2点目(x2,y2,z2)の同じ成分との差分から前記しきい値M2以上で、かつ、前記第1点目x1,y1,z1)、前記第2点目(x2,y2,z2)及び前記第3点目(x3,y3,z3)が座標空間内で形成する三角形が鈍角三角形であるか否かを判定する第3点判定手段と、
前記第3点目の判定結果に基づいて、前記第1点目(x1,y1,z1)、前記第2点目(x2,y2,z2)及び前記第3点目(x3,y3,z3)からしきい値M1の距離であり、かつ、第4点目(x4,y4,z4)の3つの成分データのうち、前記第2点判定手段及び前記第3点判定手段において採用した成分データとは異なる残りの1つの成分は前記第3点目(x3,y3,z3)の同じ成分との差分から前記しきい値M2以上で、かつ、前記第3点判定手段において定めた三角形を形成する平面との距離がしきい値M1以上であるか否かを判定する第4点判定手段とからなることを特徴とする請求項1乃至3に記載の電子コンパス。 - 前記電子コンパスは、携帯電話に搭載されており、保管状態の携帯電話を通話のために取り出してから通話を完了するという基本動作中にオフセット計算用測定点判定のための少なくとも4点からなる測定点のサンプリングを行うことを特徴とする請求項乃至4に記載の電子コンパス。
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