JP4552511B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンタに係り、特にインクを加熱してから吐出するインクジェットプリンタに関する。
近年、グラビア印刷方式やフレキソ印刷方式などの製版を必要とする方式に比較して、簡便にかつ安価に画像を形成することができるという理由から、インクジェットプリンタが多く用いられるようになってきている。
また、インクジェットプリンタを用いて商品や商品の包装に画像記録を行う分野では、商品や商品の包装に、樹脂や金属などのインク吸収性のない材料を用いることが多い。そして、このようなインク吸収性のない材料を記録媒体として用い、この記録媒体に対してインクを定着させるために、光硬化性インクを用い、このインクを記録媒体に吐出した後、例えば、紫外線などの光を照射してインクを硬化定着させる光硬化式のインクジェットプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、光硬化性インクを用いたインクジェットプリンタの一例が記載されている。具体的に特許文献1の記録装置では、回転自在でかつ透明なドラム状の中間転写体と中間転写体の外周面に対向する記録ヘッドとが配設されており、記録動作時において、記録ヘッドから中間転写体の外周面にインクを吐出するとともに中間転写体に着弾したインクに中間転写体の外側から光を照射し、その後、中間転写体を回転させながら光の照射を受けたインクを記録媒体に転写している。このような記録形態により特許文献1のインクジェットプリンタは、ビーディング,ブリーディング等の画質劣化を防止するとともに、中間転写体に着弾したインクの粘度を調整して最適な粘度でインクを記録媒体に転写できるようになっている。
ところで、通常、光硬化性インクは、一般的な室内環境(18〜28℃程度)にあると、粘度が高く、安定して吐出しにくい状態である。吐出を安定化させるためには、インク粘度が3〜20mPasであることが望ましいために、光硬化性インクを40〜80℃程度に加熱しインク粘度を3〜20mPasまで低粘化してから吐出するインクジェットプリンタが開発されている。
特開2002−283545号公報
しかしながら、低粘化された状態で光硬化性インクが吐出されると、記録媒体上に着弾してから光が照射されるまでの間に、インク滴が広がってしまい、滲みを帯びた画像が記録されてしまうことになる。
本発明の課題は、着弾後のインク粘度を高めることで、記録媒体上に着弾したインクの広がりを抑えて、高画質化を図ることである。
請求項1記載の発明におけるインクジェットプリンタは、
温度上昇に伴って低粘化するインクを加熱するためのインク加熱装置と、
前記インク加熱装置によって加熱されたインクを記録媒体に吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドの吐出面に対向するように記録媒体を支持し搬送する搬送装置と、
記録媒体上に着弾したインクが硬化する地点よりも、前記搬送装置の搬送方向の上流側で記録媒体を冷却する冷却装置と、
前記記録ヘッドをメンテナンスするためにメンテナンス時には前記吐出面を覆って、画像記録時には前記吐出面から離間するキャップ部材と、
を備え、
前記冷却装置及び前記インク加熱装置は熱伝導自在に連結されており、
前記インク加熱装置は、記録媒体を冷却することにより発生する前記冷却装置からの放熱を利用して、インクを加熱するとともに、画像記録時には前記キャップ部材と前記記録ヘッドとの間で記録媒体を冷却し、メンテナンス時には前記記録媒体を冷却する位置から退避することを特徴としている。
請求項1記載の発明によれば、記録媒体上に着弾したインクが硬化する地点よりも搬送方向の上流側では記録媒体が冷却装置によって冷却されるので、インクが記録媒体に着弾してから硬化するまでの間に、インクを冷却することができる。これにより、着弾後のインク粘度を高めてインクの広がりを防止でき、高画質化を達成することができる。
また、請求項1記載の発明によれば、冷却装置が記録媒体を冷却することにより発生する放熱を利用してインク加熱装置がインクを加熱しているので、効率的な熱利用が可能となる。
さらに、請求項1記載の発明によれば、冷却装置がメンテナンス時に記録媒体を冷却する位置から退避するので、キャップ部材が記録ヘッドの吐出面を覆う際に、冷却装置が邪魔になることなくメンテナンスをスムーズに行うことができる。
請求項記載の発明は、請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記冷却装置及び前記インク加熱装置は、ヒートパイプによって連結されていることを特徴としている。
請求項記載の発明によれば、ヒートパイプが冷却装置とインク加熱装置とを連結しているので、熱交換を効率的に行うことが可能となる。
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記冷却装置には、ペルチェ素子が設けられていることを特徴としている。
請求項記載の発明によれば、冷却装置にペルチェ素子が設けられているので、このペルチェ素子によるペルチェ効果を利用して記録媒体を冷却することができる。また、ペルチェ素子とヒートレーンプレートとを組み合わせれば記録媒体を均一に冷却することが可能となる。
請求項記載の発明は、請求項1又は2記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記冷却装置には、フリジスター素子が設けられていることを特徴としている。
請求項記載の発明によれば、冷却装置にフリジスター素子が設けられているので、このフリジスター素子によるペルチェ効果を利用して記録媒体を冷却することができる。また、フリジスター素子とヒートレーンプレートとを組み合わせれば記録媒体を均一に冷却することが可能となる。
請求項記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
前記記録ヘッドの吐出面から離間するように前記冷却装置の一端側若しくは他端側に配置され、前記搬送方向に直交する方向に沿って延在する回転軸を備え、
前記冷却装置は前記回転軸を中心として90度回転することにより、前記記録媒体を冷却する位置から退避することを特徴としている。
請求項記載の発明によれば、冷却装置が回転軸を中心として90度回転することにより、記録媒体を冷却する位置から退避させられるので、簡易な構成で冷却装置を退避することができ、さらに省スペース化も向上させることができる。
本発明によれば、記録媒体上に着弾したインクが硬化する地点よりも搬送方向の上流側では記録媒体が冷却装置によって冷却されるので、インクが記録媒体に着弾してから硬化するまでの間に、インクを冷却することができる。これにより、着弾後のインク粘度を高めてインクの広がりを防止でき、高画質化を達成することができる。
また、冷却装置がメンテナンス時に記録媒体を冷却する位置から退避するので、キャップ部材が記録ヘッドの吐出面を覆う際に、冷却装置が邪魔になることなくメンテナンスをスムーズに行うことができる。
以下、本実施形態におけるインクジェットプリンタについて、図1〜図6を参照して説明する。
図1及び図2は本発明に係るインクジェットプリンタの実施の一形態を示したものであり、図3は図1のA−A断面を示す断面図、図4は図2のB−B断面を示す断面図である。図1及び図2に示すように、このインクジェットプリンタ1の内部下方には、複数の記録媒体2を積層して収容する収容トレイ3が設けられている。この収容トレイ3の一端部上側には、画像を記録しようとする記録媒体2を一枚ずつ収容トレイ3から取り出す取出し装置31が設けられている。なお、記録媒体2としては、普通紙、再生紙、光沢紙等の各種紙、各種布地、各種不織布、樹脂等の材質からなるカットシート状の記録媒体が適用可能である。
収容トレイ3の上方には、記録媒体2を搬送する搬送装置4が配設されている。この搬送装置4には、記録媒体2を平面状に支持して水平方向に搬送する環状の搬送ベルト41が、複数の張設ローラ42により回転自在に張設されている。また、搬送装置4には、搬送ベルト41と記録媒体2とが接触を開始する位置に、記録媒体2を平面状に搬送させるために搬送ベルト41に押圧する押圧ローラ43が回転自在に設けられている。
インクジェットプリンタ1の側部には、画像が記録された記録媒体2を排出する排出トレイ5が設けられている。
インクジェットプリンタ1の内部には、収容トレイ3から供給された記録媒体2を、搬送ベルト41へ搬送し、記録媒体2が搬送ベルト41の周面に沿って搬送された後に、搬送ベルト41から排出トレイ5へ排出させる搬送経路6が設けられている。この搬送経路6の所定位置には、搬送方向Xに記録媒体2を搬送するための複数対の搬送ローラ61,61…が設けられている。
また、搬送ベルト41の上部近傍には、搬送方向Xに沿って順に、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色のインクを記録媒体2に対して吐出する複数の記録ヘッド7が、それぞれ搬送ベルト41の全幅にわたって設けられている。この記録ヘッド7の吐出面71(図3参照)には、インクを記録媒体2に向けて吐出する多数のノズル(図示省略)が配列されていて、この吐出面71に対して搬送ベルト41の周面が対向するように、搬送ベルト41及び記録ヘッド7が配置されている。これにより、搬送ベルト41に支持された記録媒体2と、記録ヘッド7の吐出面71とが対向するようになっている。
搬送ベルト41の後方(図1における右側)には、各色のインクをそれぞれ貯蔵するインクタンク8と、インクタンク8及び記録ヘッド7を連結する配管81とが設けられていて、このインクタンク8から配管81を介して各記録ヘッド7にインクが供給されるようになっている。
なお、本実施形態で使用するインクは、光を照射することで硬化するインク、特に紫外線を照射することにより硬化する紫外線硬化型インクである。紫外線硬化型インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のインクが本実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。
そして、上記した紫外線硬化型インクに代表される光硬化性インクは、温度上昇に伴って低粘化する特性を有しているため、少なくとも記録ヘッド7のノズル内では安定吐出に必要な粘度となるように、インクの温度を上昇させておかなければならない。このため、図3に示すとおり、記録ヘッド7の外面には、ノズル内のインクを加熱するインク加熱装置9が接触するように設けられている。インク加熱装置9には、ノズル内部のインクを加熱するために、吐出面71の近傍で記録ヘッド7に接触する加熱用ヒートレーンプレート91が、記録ヘッド7の全幅にわたって設けられている。この加熱用ヒートレーンプレート91には、熱源となるペルチェ素子92がヒートパイプ93を介して連結されている。また、加熱用ヒートレーンプレート91には、当該加熱用ヒートレーンプレート91の温度を検知する温度センサ94(図6参照)が設けられている。
なお、本実施形態ではインク加熱装置9が記録ヘッド7の外側に設置される構成を例示したが、インクがノズルに至ったときに安定吐出可能な粘度まで低下しているのであればインク加熱装置の設置個所は如何なるところでもよく、例えば記録ヘッド7の内部や、配管81、インクタンク8に設置することが挙げられる。
また、搬送ベルト41の上部近傍であって、各記録ヘッド7の搬送方向Xの下流側には、各記録ヘッド7から記録媒体2に吐出されたインクに対して所定波長の光を照射して、インクの表面を硬化させる複数の光照射装置10が各記録ヘッド7に対応して設けられている。
光照射装置10に用いられる光源としては、特に限定されないが、例えば、紫外線を発生させる発光ダイオード(light emitting diode:LED)を搬送ベルト41の全幅にわたって配列したLEDアレイを用いることが好ましい。
また、記録ヘッド7の下方には、搬送ベルト41を介して吐出面71に対向し、搬送ベルト41上の記録媒体2を冷却する複数の冷却装置11が、それぞれ各記録ヘッド7に対応するように設けられている。冷却装置11には、図3に示すように、搬送ベルト41を介して記録媒体2に対向する平面状の対向板111が設けられている。この対向板111の裏面側には、冷却用ヒートレーンプレート112が対向板111のほぼ全面にわたって積層されている。冷却用ヒートレーンプレート112の一端部には、上述のペルチェ素子92が上面を接触させるように設けられている。
ここで、ペルチェ素子92について、図5を参照に説明する。図5はペルチェ素子92の概略構成を表す側面図である。この図5に示すようにペルチェ素子92には、熱電素子(thermoelectric element)となる複数のp形半導体(P型Bi2Te3)921、n形半導体(N型Bi2Te3)922が交互に配列されている。これらのp型半導体921、n型半導体922のうち、隣接するp型半導体921、n型半導体922の一端部が、例えば銅電極からなる複数の接合用金属片923によって接続されている。そして、上方及び下方の各接合用金属片923はセラミック板924,925によって被覆されているとともに、下方の両端部に位置する接合用金属片923は電源926が接続されている。これにより電源926によって直流電流が供給されると、上方のセラミック板924が吸熱し、この吸熱された熱を下方のセラミック板925が放熱するようになっている。
また、冷却装置11に、フリジスター素子(frigistor element)と呼ばれるペルチェ素子92の改良品を設置することも可能である。図6はフリジスター素子82の概略構成を表す側面図である。この図6に示すようにフリジスター素子82には、熱電素子(thermoelectric element)となる複数のp形半導体(P型Bi2Te3)821、n形半導体(N型Bi2Te3)822が交互に配列されている。これらのp型半導体821及びn型半導体822は、セパレーターと呼ばれる樹脂部材827で固定されている。また、p型半導体821、n型半導体822のうち、隣接するp型半導体821、n型半導体822の一端部が、例えば銅電極からなる複数の接合用金属片823によって接続されている。上方及び下方の各接合用金属片823は絶縁板824,825によって被覆されている。この絶縁板824,825は、ペルチェ素子92のセラミック板924,925よりも柔軟性を有する絶縁体で構成されている。ペルチェ素子92ではセラミック板924,925が用いられているため、ペルチェ素子92を曲面部材に取り付けることは困難であるが、フリジスター素子82では絶縁板824,825を絶縁フィルム(例えばPETフィルム等)で構成できるために、フリジスター素子82を曲面部材に取り付けることが可能になる。また、絶縁フィルム上に銅電極として銅電極パターンを張り合わせておけば、さらに柔軟性を高めることが可能になり、ローラ形状(円柱形状)の部材に取り付けることも可能となる。すなわち、冷却装置11をローラ形状に変更することも可能となる。そして、下方の両端部に位置する接合用金属片823は電源826が接続されている。これにより電源826によって直流電流が供給されると、上方の絶縁板824が吸熱し、この吸熱された熱を下方の絶縁板825が放熱するようになっている。
ここで、ペルチェ素子92のp型半導体921、n型半導体922が堅いセラミックス板92で固定されているのに対して、フリジスター素子82のp型半導体821、n型半導体822はセラミックス板92よりも柔軟性の高い樹脂部材827によって固定され、かつ絶縁板824,825もセラミックス板92よりも高い柔軟性を有しているために、フリジスター素子82を固定する冷却装置11の固定部材が緩やかな曲面を有していたとしても、その曲面に沿ってフリジスター素子82を湾曲させて固定することが可能であり、壊れにくい。さらにペルチェ素子92であると、ON/OFF制御(急速冷却)により寿命低下が発生するが、フリジスター素子82はON/OFF制御での急速冷却が可能であり、急速冷却使用での寿命低下が少ない素子である。本装置での起動時間短縮を考慮するとフリジスター素子82の活用が効果的である。
本実施形態の冷却装置11では、冷却用ヒートレーンプレート112が吸熱用のセラミック板924に接触されているために、冷却用ヒートレーンプレート112全面が冷却されるようになっている。なお、冷却装置11の冷却制御は、ペルチェ素子92或いはフリジスター素子82のサイズや電流・電圧により決定されるために、電源926の電圧値が規定されている場合には電流を可変とし、電流値が規定されている場合には電圧を可変とすることで、冷却温度を制御することができる。
また、ヒートパイプ93が放熱用のセラミック板925に接触されているために、セラミック板925から放散された熱は、ヒートパイプ93を介して加熱用ヒートレーンプレート91に伝導するようになっている。
この冷却装置11の前方の一端側には、搬送方向Xに直交する方向に沿って延在する回転軸(図示省略)が、記録ヘッド7の下方で吐出面71に対して離間するように配置されている。そして、この回転軸と冷却装置11とは連結されていて、冷却装置11は回転軸の回転に伴って、対向板111が水平な状態から垂下するように、回転軸を中心に略90度下方に向けて回転するようになっている(図2及び図4参照)。ここで、対向板111が水平な状態を冷却状態と称し、対向板111が垂下した状態を退避状態と称する。なお、本実施形態では、回転軸が冷却装置11の前方の一端側に配置された場合を例示したが、後方の他端側に回転軸が配置されていてもかまわない。
また、冷却装置11の下方には、記録ヘッド7をメンテナンスするための昇降自在な複数のキャップ部材12が、各記録ヘッド7に対応するように設けられている。図2に示すように、キャップ部材12が上昇して記録ヘッド7の吐出面71に密着すれば、吐出面71及びノズルはこのキャップ部材12によって覆われて保湿状態が保たれるようになっている。また、キャップ部材12には、図5に示す廃インク管121を介して吸引ポンプ122(図7参照)が接続されていて、吐出面71及びノズルがキャップ部材12によって覆われた状態で吸引ポンプ122が作動すれば、吐出面に付着したインクや、ノズル内のインクを吸引できるようになっている。これら記録ヘッド7を保湿したりインクを吸引除去したりして正常稼働を確保する作業を記録ヘッド7のメンテナンスと称する。
そして、キャップ部材12は、画像記録の開始に伴って下降し、吐出面71から離間するようになっている。
なお、冷却状態であると冷却装置11はキャップ部材12と記録ヘッド7との間に位置していてキャップ部材12の上昇の妨げになるので、キャップ部材12の上昇時になると冷却装置11は退避状態となって、キャップ部材12の移動経路上から退避するようになっている。
また、キャップ部材12と記録ヘッド7との間には搬送ベルト41が介在しているので、キャップ部材12が記録ヘッド7の吐出面71を覆う際には搬送ベルト41が邪魔になってしまう場合もあるが、これを防ぐためには、例えば、メンテナンス時には搬送ベルト41を記録ヘッド7の直下から退避させたり、キャップ部材41が挿通可能となるように搬送ベルト41に開口や隙間を形成したりすればよい。
インクジェットプリンタ1には、図7に示すように、各駆動部を制御する制御装置15が設けられている。制御装置15には、画像記録時における指示が入力される入力部16と、搬送装置4の駆動源となる搬送用駆動源44と、光照射装置10の光源101と、回転軸の駆動源となる回転軸用駆動源20と、キャップ部材12の駆動源となるキャッピング用駆動源123と、記録ヘッド7と、記憶部17と、ペルチェ素子92と、温度センサ94と、吸引ポンプ122とが電気的に接続されている。なお、制御装置15には、これら以外にもインクジェットプリンタ1の各駆動部などが接続されている。そして、制御装置15は、入力部16からの指示に基づいて、記憶部17中に書き込まれている制御プログラムや制御データに従い各種機器を制御するようになっている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
インクジェットプリンタ1は待機時においては、図2及び図4に示すように、冷却装置11が退避状態で、キャップ部材12が記録ヘッド7の吐出面71に密着している。
そして、入力部16に画像記録の開始指示が入力されると、制御装置15は、キャップ部材12が記録ヘッド7の吐出面71から離間するようにキャッピング用駆動源123を制御する。その後、制御装置15は、冷却装置11が冷却状態となるように回転軸用駆動源20を制御する。これにより、インクジェットプリンタ1は図1に示すような画像記録可能な状態となる。
そして、制御装置15は、冷却装置11及びインク加熱装置9が稼働するように、温度センサ94の検出結果に基づいてペルチェ素子92を制御する。これにより、冷却装置11は記録媒体2の冷却が可能となって、インク加熱装置9はノズル内のインクの加熱が可能となる。
ここで、安定吐出に必要な粘度は3〜20mPasであるために、インクを40〜80℃程度に加熱しインク粘度を3〜20mPasまで低粘化するように、制御装置15はペルチェ素子92を制御している。また、記録媒体2上に着弾したインクの広がりを低減するには、吐出時におけるインク温度に対して10℃以上の温度差で冷却することが望まれるので、少なくともインク着弾以前の記録媒体2の温度が吐出時におけるインク温度よりも20℃以上低くなるようにペルチェ素子92を制御することが好ましい。ここで、画像記録時においては、記録媒体2と冷却装置11との間には搬送ベルト41が介在しているので、この搬送ベルト41の熱伝導率や厚み等を考慮して、制御装置15にペルチェ素子92の制御を行わせることが必要である。
なお、温度センサ94の検出結果が80℃以上になった場合には、インク粘度が低粘化しすぎて安定吐出が困難になってしまうために、記録ヘッド7に対する温度制御が必要になる。例えば加熱用ヒートレーンプレート91を記録ヘッド7から接離可能として、温度センサ94の検出結果が80℃以上となった場合に離間させることで、記録ヘッド7に対する伝熱を断ったり、加熱用ヒートレーンプレート91専用の冷却ファンなどを設置して、温度センサ94の検出結果が80℃以上となった場合に冷却ファンを稼働させて冷却したりすれば、記録ヘッド7の温度制御が可能となる。
ノズル内のインクが加熱されて安定吐出可能な温度になると、制御装置15は、取出し装置31を動作させて、収容トレイ3に収容された最上位の記録媒体2を取出し、搬送ローラ61を回転動作させてこの取出された記録媒体2を搬送させる。そして、記録媒体2が押圧ローラ43まで到達したら、制御装置15は、押圧ローラ43を動作させて、記録媒体2をその先端部から搬送ベルト41の周面に押圧させる。搬送ベルト41の回転に伴って記録媒体2が記録ヘッド7の位置まで送られると、記録媒体2は冷却装置11の冷却効果によって冷却されることになる。また、制御装置15は、記録媒体2に対して、記録ヘッド7からインクを吐出させるが、記録媒体2上に着弾したインクは冷却されて高粘化し、広がりにくくなる。その直後に、記録媒体2に着弾したインクに対して光照射装置10から光が照射されて、記録媒体2上のインクは硬化することになる。
記録媒体2上に画像が形成されて、記録媒体2の先端部が搬送ベルト41と離間すると、記録媒体2は、搬送ローラ61により搬送されて、排出トレイ5から外部に排出される。
そして、画像記録が完了すると、制御装置15は、冷却装置11が退避状態となるように回転軸用駆動源20を制御し、その後、キャップ部材12が記録ヘッド7の吐出面71に密着するようにキャッピング用駆動源123を制御する。
以上のように、本実施形態のインクジェットプリンタ1によれば、記録媒体2上に着弾したインクが硬化する地点よりも搬送方向Xの上流側では記録媒体2が冷却装置11によって冷却されるので、インクが記録媒体2に着弾してから硬化するまでの間に、インクを冷却することができる。これにより、着弾後のインク粘度を高めてインクの広がりを防止でき、高画質化を達成することができる。
また、冷却装置11及びインク加熱装置9はヒートパイプ93を介して熱伝導自在に連結されていて、冷却装置11が記録媒体2を冷却することにより発生する放熱を利用してインク加熱装置9がインクを加熱しているので、効率的な熱利用が可能となる。
また、冷却装置11が回転軸を中心として略90度回転することにより、記録媒体2を冷却する位置から退避させられるので、簡易な構成で冷却装置11を退避することができ、さらに省スペース化も向上させることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、本実施形態では温度上昇に伴って低粘化するインクとして紫外線硬化型インクに代表される光硬化性インクを例示しているが、温度上昇に伴って低粘化するインクであれば光硬化性インクに限らず、その他の水性インクや油性インクなどであっても構わない。
また、本実施形態では、温度センサ94が加熱用ヒートレーンプレート91の温度を検知することでインクの温度を間接的に検知する構成になっているが、例えばノズル内に温度センサを配置することで、インク温度を直接検知する構成であってもよい。
また、本実施形態では、冷却装置11が記録ヘッド7の吐出面71に対向する位置に配置された場合を例示したが、冷却装置11の設置個所は記録媒体2上に着弾したインクが硬化する地点よりも搬送方向Xの上流側であれば如何なるところでもよい。例えば、本実施形態では、光照射装置10によって光が照射されることによりインクは硬化するため、冷却装置11は光照射装置10に対向する位置よりも上流側に配置されることが好ましい。
本実施形態のインクジェットプリンタの概略構成を表し、画像記録時における状態を表す概略図である。 図1のインクジェットプリンタの待機時における状態を表す概略図である。 図1のインクジェットプリンタのA−A断面を表す断面図である。 図2のインクジェットプリンタのB−B断面を表す断面図である。 図1のインクジェットプリンタに備わるペルチェ素子の概略構成を表す概略図である。 図1のインクジェットプリンタに備わるフリジスター素子の概略構成を表す概略図である。 図1のインクジェットプリンタの主制御装置を表すブロック図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
2 記録媒体
4 搬送装置
9 インク加熱装置
11 冷却装置
12 キャップ部材
71 吐出面
82 フリジスター素子
92 ペルチェ素子
93 ヒートパイプ
X 搬送方向

Claims (5)

  1. 温度上昇に伴って低粘化するインクを加熱するためのインク加熱装置と、
    前記インク加熱装置によって加熱されたインクを記録媒体に吐出する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドの吐出面に対向するように記録媒体を支持し搬送する搬送装置と、
    記録媒体上に着弾したインクが硬化する地点よりも、前記搬送装置の搬送方向の上流側で記録媒体を冷却する冷却装置と、
    前記記録ヘッドをメンテナンスするためにメンテナンス時には前記吐出面を覆って、画像記録時には前記吐出面から離間するキャップ部材と、
    を備え、
    前記冷却装置及び前記インク加熱装置は熱伝導自在に連結されており、
    前記インク加熱装置は、記録媒体を冷却することにより発生する前記冷却装置からの放熱を利用して、インクを加熱するとともに、画像記録時には前記キャップ部材と前記記録ヘッドとの間で記録媒体を冷却し、メンテナンス時には前記記録媒体を冷却する位置から退避することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 請求項記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記冷却装置及び前記インク加熱装置は、ヒートパイプによって連結されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 請求項1又は2記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記冷却装置には、ペルチェ素子が設けられていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 請求項1又は2記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記冷却装置には、フリジスター素子が設けられていることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記記録ヘッドの吐出面から離間するように前記冷却装置の一端側若しくは他端側に配置され、前記搬送方向に直交する方向に沿って延在する回転軸を備え、
    前記冷却装置は前記回転軸を中心として90度回転することにより、前記記録媒体を冷却する位置から退避することを特徴とするインクジェットプリンタ。
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