JP4551912B2 - 自動制動システム - Google Patents
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当該自動制動システムでは、ブレーキペダルを操作した場合と同様に自車両のストップランプを点灯させることで自車両が減速中であることを後続車両に知らせて注意を喚起するようにしている。この場合、一般的には、例えばブレーキペダルと連動するスイッチとは別に当該スイッチと並列にリレーを設け、自動制動時には当該リレーを介してストップランプ回路を成立させストップランプを点灯させるようにしている。
そこで、このような不都合を解消すべく、リレーを含む自動制動用ストップランプ回路が正常に機能しているか否かの確認を適宜行う必要があり、例えばブレーキペダルの操作によってストップランプを点灯させていない状況下でリレーの故障や断線等の確認作業、即ち自動制動用ストップランプ回路の故障診断をすることが考えられている。
かかるストップランプの点灯は不要な点灯であって、後続車両に不必要に注意喚起を行う結果となり、後続車両に違和感を与え、後続車両にとって紛らわしく、煩わしいという問題がある。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、自動制動用ストップランプ回路の故障診断を後続車両に違和感や煩わしさを与えることなく実施でき後続車両への影響を低減可能な自動制動システムを提供することにある。
請求項3の自動制動システムでは、請求項1または2において、前記異常検出手段が前記第2のストップランプ回路の異常を検出したとき、前記自動制動を制限する自動制動制限手段を備えたことを特徴とする。
請求項5の自動制動システムでは、請求項1または2において、さらに、車両後部に設けたハザードランプを点灯作動可能なハザードランプ装置を含み、前記異常検出手段が前記第2のストップランプ回路の異常を検出したとき、前記ストップランプ装置に代えて前記ハザードランプ装置により前記ハザードランプを点灯作動する代替手段を備えたことを特徴とする。
従って、第2のストップランプ回路の異常検出を実施すべくリレーに疑似信号を供給すると、第2のストップランプ回路に異常がない場合にはストップランプが点灯することになるのであるが、第1のストップランプ回路の閉成に伴うストップランプの点灯に続けてストップランプが微少時間に亘り一寸延長して点灯することになり、ストップランプの点灯を手動制動時の点灯と一体化させて第2のストップランプ回路の異常検出を行うことができる。
請求項2の自動制動システムによれば、第2のストップランプ回路の所定位置の電圧を計測することにより、電圧値に基づいて容易に第2のストップランプ回路の異常検出を行うことができる。例えば、電流方向で見てストップランプ回路のストップランプ直上流の電圧を計測し、電圧値がゼロであればリレーの故障、断線のいずれかが発生していることを容易に診断でき、或いは電流方向で見てストップランプ回路のストップランプ下流の電圧を計測し、電圧値がゼロであればリレーの故障、断線、ストップランプの球切れのいずれかが発生していることを容易に診断できる。
図1には、本発明の一実施形態に係る自動制動システムの全体構成図が示されている。
なお、当該自動制動システムは、例えば、先行車両との車間距離に応じて自車両の車速等を加減速制御する車間距離制御システムや、先行車両の制動に応じて自車両の制動をアシストして衝突を回避する衝突軽減ブレーキシステム(プリクラッシュシステム)等に適用されるものである。
これにより、自動制動システムは、前方監視ユニット2によって検出される自車両前方の障害物の状況に応じて自動制動ユニット4を作動制御し、ブレーキユニット6を駆動させて自動的に車両に制動力を付与可能である。
ブレーキペダル8には、手動制動時においてドライバが当該ブレーキペダル8を踏込操作することで作動するストップランプユニット(ストップランプ装置)10が接続されている。詳しくは、ブレーキペダル8は、ストップランプユニット10のうちストップランプスイッチ(ストップランプSW)14に連結されており、踏込操作に連動して当該ストップランプSW14をオン(ON)・オフ(OFF)操作可能である。
そこで、本発明に係る自動制動システムでは、このような問題点を解決するようにしており、以下、本発明に係る自動制動システムの制御内容について説明する。
図2を参照すると、ECU1が実行する本発明に係る自動制動用ストップランプ回路の異常検出の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに沿い説明する。
ステップS10では、ドライバがブレーキペダル8の踏込操作によりブレーキSW18がオン(ON)側に切り換わったか否かを判別する。つまり、ドライバにより手動制動が開始されたか否かを判別する。判別結果が偽(No)の場合には当該ルーチンを抜け、判別結果が真(Yes)の場合にはステップS12に進む。
このように、本システムでは、ドライバがブレーキペダル8の踏込操作をすると、ストップランプSW14がオン側に切り換えられて手動制動用ストップランプ回路が閉成されストップランプ12が点灯すると同時に、自動制動に拘わらずリレー20に励磁電流が供給されリレー20のメインスイッチ24がオン側に操作されて自動制動用ストップランプ回路も併せて閉成される。
ステップS16では、電圧計測部30によって計測される電圧値に基づき自動制動用ストップランプ回路電圧Esを検出する。つまり、自動制動用ストップランプ回路のうちストップランプ12とリレー20との間の電圧値を自動制動用ストップランプ回路電圧Esとして検出する。
つまり、ドライバがブレーキペダル8を戻し、手動制動用ストップランプ回路が開成して手動制動によるストップランプ12の点灯が解除された直後の微少時間において、リレー20のメインスイッチ24をオン側に操作した状態を保持して自動制動用ストップランプ回路電圧Esの検出を行う。
ステップS20では、リレー20に供給していた励磁電流を停止すべくリレー励磁信号の発信を停止(OFF)する。これにより、リレー20のメインスイッチ24がオフ側に戻し操作されて自動制動用ストップランプ回路が開成され、点灯していたストップランプ12が消灯する。
ステップS22の判別結果が偽(No)で、自動制動用ストップランプ回路電圧Esが所定電圧E1以上と判定された場合には、リレー励磁信号に基づき断線もなくリレー20は正常に作動して自動制動用ストップランプ回路を正常に電流が流れたと判定でき、この場合には、ステップS24に進み、自動制動用ストップランプ回路正常と判定する。
自動制動用ストップランプ回路に異常がある場合には、図3に一点鎖線で示すように、手動制動期間が終了した直後において電圧Esが低下(例えば、0ボルト)することになり、電圧Esに基づいて自動制動用ストップランプ回路の異常、即ち断線やリレー20の故障等の異常を容易にして確実に検出することができる。
先ず、第1実施例について説明する。
図4を参照すると、ECU1が実行する本発明の第1実施例に係る自動制動制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに沿い説明する。
ステップS30では、前方監視ユニット2の情報等に基づいて自動制動開始条件が成立したか否かを判別する。判別結果が偽(No)で自動制動開始条件が成立していない場合には自動制動を行うことなく当該ルーチンを抜け、判別結果が真(Yes)で自動制動開始条件が成立した場合には、ステップS32に進む。
ステップS34では、自動制動の開始に伴い、通常の制御としてECU1からリレー励磁信号を発信してリレー20に励磁電流を供給する。これにより、リレー20がオン側に切り換えられて自動制動用ストップランプ回路が閉成し、ストップランプ12が点灯する。故に、上述したように自車両が制動中であることを後続車両に知らせることができ、後続車両へ注意喚起を行うことができる。
一方、上記ステップS32の判別結果が偽(No)で、自動制動用ストップランプ回路異常と判定された場合、即ち上記自動制動用ストップランプ回路の異常検出においてステップS26が実行され、自動制動用ストップランプ回路異常と判定された場合には、ストップランプ12を点灯させることができないことから、リレー励磁信号を発信せずストップランプ12を点灯操作することなく、ステップS38に進む。
これにより、急激な制動を回避するようにでき、後続車両に注意喚起が行われないことによる当該後続車両への影響を低減でき、安全性を維持することができる。
図5を参照すると、ECU1が実行する本発明の第2実施例に係る自動制動制御の制御ルーチンの一部がフローチャートで示されており、以下同フローチャートに沿い説明する。
第2実施例は、上記第1実施例における制御ルーチンのステップS38をステップS38’に置換した点が第1実施例と相違しており、ここでは第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
このように自動制動用ストップランプ回路異常の場合に自動制動自体を一切実施しないようにすると、後続車両に注意喚起が行われないことによる当該後続車両への影響を排除でき、安全性を確保することができる。
図6を参照すると、ECU1が実行する本発明の第3実施例に係る自動制動制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに沿い説明する。
第3実施例は、図1に示すようにECU1にハザードランプユニット(ハザードランプ装置)40が接続され、上記第1実施例における制御ルーチンのステップS38の代わりにステップS39を実行する点が第1実施例と相違しており、ここでは第1実施例と異なる部分についてのみ説明する。
当該第3実施例では、自動制動用ストップランプ回路に異常がある場合には、ストップランプ12を点灯できないことから、ステップS32を経てステップS39において、ハザードランプユニット40を作動させ、ストップランプ12に代えてハザードランプ42を点灯させる(代替手段)。
このように自動制動用ストップランプ回路異常の場合にハザードランプ42を点灯させるようにすると、自動制動を制限しなくても後続車両に引き続き注意喚起を行うことが可能である。これにより、やはり当該後続車両への影響を排除でき、安全性を確保することができる。
また、上記実施形態では、自動制動用ストップランプ回路電圧Esに基づいて自動制動用ストップランプ回路の異常を検出し故障診断を行うようにしたが、回路の異常を検出できれば電圧以外の要素を用いるようにしてもよい。
2 前方監視ユニット
4 自動制動ユニット
6 ブレーキユニット
8 ブレーキペダル
10 ストップランプユニット(ストップランプ装置)
14 ストップランプSW
18 ブレーキSW
20 リレー
30 電圧計測部
40 ハザードランプユニット(ハザードランプ装置)
42 ハザードランプ
Claims (5)
- 手動制動のみならず自動制動可能であって、制動に伴い車両後部に設けられたストップランプを点灯作動するストップランプ装置を含む自動制動システムにおいて、
前記ストップランプ装置は、
前記手動制動に連動したスイッチがオン側に切り換えられることで閉成され、前記ストップランプを点灯させる第1のストップランプ回路と、
前記自動制動に伴い前記スイッチとは別に設けられたリレーがオン側に切り換えられることで閉成され、前記ストップランプを点灯させる第2のストップランプ回路と、
前記自動制動に拘わらず、前記リレーをオン側に切り換えるべく該リレーに疑似信号を供給することで前記第2のストップランプ回路の異常検出を行う異常検出手段とを備え、
該異常検出手段は、前記第1のストップランプ回路が閉成された後、前記スイッチがオフ側に切り換えられて該第1のストップランプ回路が開成された直後の微少時間に前記第2のストップランプ回路の異常検出を行うことを特徴とする自動制動システム。 - 前記異常検出手段は、前記第2のストップランプ回路の所定位置の電圧を計測することを特徴とする、請求項1記載の自動制動システム。
- 前記異常検出手段が前記第2のストップランプ回路の異常を検出したとき、前記自動制動を制限する自動制動制限手段を備えたことを特徴とする、請求項1または2記載の自動制動システム。
- 前記自動制動制限手段は、前記自動制動を禁止することを特徴とする、請求項3記載の自動制動システム。
- さらに、車両後部に設けたハザードランプを点灯作動可能なハザードランプ装置を含み、
前記異常検出手段が前記第2のストップランプ回路の異常を検出したとき、前記ストップランプ装置に代えて前記ハザードランプ装置により前記ハザードランプを点灯作動する代替手段を備えたことを特徴とする、請求項1または2記載の自動制動システム。
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