JP4550216B2 - 中空糸膜モジュール、そのポッティング材並びに薬液の脱気方法 - Google Patents

中空糸膜モジュール、そのポッティング材並びに薬液の脱気方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造工程、プリンタ、液晶封入工程、薬液製造工程等において、薬液の脱気に用いられる耐薬品性に優れる中空糸膜モジュール及びそのポッティング材、そして中空糸膜モジュールを用いた薬液の脱気方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程では、半導体ウエハ上に積層される薄膜にフォトレジスト液を塗布し、パターンが形成されたマスクを通して露光、現像後、エッチングして薄膜にパターンが形成される。
この際、現像工程において、一般に、現像液(薬液)を窒素ガスで吐出ノズルへ圧送してノズルから吐出し、現像液を半導体ウエハ上にスピンコートすることが行われるが、ノズルから吐出される際に薬液に加わる圧力が大気圧に戻り、過飽和の溶存ガスが気泡となって発生することがある。気泡が混入したままの状態で現像液を半導体ウエハ上にスピンコートすると、現像が不完全となり未現像部分を生じる。従って、薬液圧送工程中に溶存する窒素ガスを脱気し、気泡の発生を抑制する必要がある。
【0003】
さらに半導体製造工程では、層間絶縁膜を塗布後、膜外周の非平坦部をカットする工程(エッジリンス工程)において、溶剤(主としてアルコール)を滴下し、膜外周部を溶かす作業が行われる。また、低誘電率の薄膜を塗布後、上記層間絶縁膜の場合と同様にエッジリンス工程において、溶剤(アルコール、エーテル、ケトン、炭化水素等)を滴下し、膜外周を溶かす作業が行われる。これらの工程において使用される溶剤も窒素ガスで圧送される。そのため、圧力解放時に気泡が発生し、この気泡とともに液滴が飛散し膜にふりかかり欠陥を生じることがある。従って、この欠陥をなくすために、溶剤中の溶存ガスを脱気し、気泡の発生を抑制する必要がある。
さらに、上述したような現像液、溶剤等に加え、必要に応じてフォトレジスト液からの脱気も必要とされる。
【0004】
また、プリンタインクに関しても脱気が行われる。
ピエゾ素子ヘッドを搭載しているインクジェットプリンタでは、インク吐出時にピエゾ素子が多数回、加圧、減圧を繰り返すに際して、ヘッドに充填されているインク中の溶存酸素、窒素等の溶存ガスが気泡へ成長し、ヘッドに滞留しやすく、インク吐出時に気泡が吐出され印字抜けを生じる。
また、サーマルヘッドを搭載しているインクジェットプリンタでは、インクの急速加熱、冷却のサーマルサイクルにおいて、インク中の溶存ガスがヘッド駆動中に気泡へ成長し、この気泡がヘッド内に滞留しやすく、インク吐出時に気泡が吐出されることにより印字抜けを生じる。
従って、これらプリンタにおいても、脱気によりインク中の溶存ガス濃度を低減し、気泡の発生を抑制することが必要である。
【0005】
膜を用いた薬液中の溶存ガス脱気技術に関する技術としては、半導体現像液用脱気膜モジュールが特開平9−187629号公報に提案されている。ここで示されているのは、ハウジング部及び/又はエンドキャップ部、中空糸分離膜、端部封止部の少なくとも接液部が耐現像液性を有する材料からなる脱気膜モジュールである。
その脱気膜モジュールに関して、その封止材(ポッティング材)には、好ましい例としてエポキシ樹脂が用いられている。エポキシ樹脂には、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミン、脂肪族エポキサイド、脂環族エポキサイド等が挙げられ、硬化剤として脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、ポリアミドアミン、ポリアミド等が挙げられている。
また、中空糸分離膜としては、より好ましい例として、多孔質膜の表面に連通した孔の無い均質薄膜層を有する、ポリ4―メチルペンテン−1不均質中空糸膜等が挙げられている。
【0006】
また、耐溶剤性に優れたポリ(テトラフロオロエチレン)樹脂をチューブ状にした非多孔質(均質)チューブ膜を用いて、薬液中の溶存窒素を脱気する方法が、特開平8−243306号公報、特開平9−7936号公報に提案されている。
【0007】
また、プリンタインクの脱気技術として、インクジェット記録用インクの脱気方法が特開平5−17712号公報に提案されている。これは、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ(テトラフルオロエチレン)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等からなる、膜厚10μm以下の気体透過膜を用いてインクの脱気を行う方法である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記半導体現像液用脱気膜モジュールでは、数ヶ月の使用は可能であっても、さらに長期間使用すると封止材が薬液により膨潤し、結果として封止材と中空糸分離膜の剥離、封止部の崩壊、ハウジング部の破壊等を生じ、長期安定性には不具合があった。また、半導体現像液のようなアルカリ性の薬液にはある程度耐久性を示すものの、アルコール、フォトレジスト、プリンタインク、液晶等の薬液に対しては耐久性がなく、封止材の膨潤、溶出等により使用できなかった。
このような課題に対して、特公平7−34850号公報、特公平7−34851号公報、特開平1−293105号公報などに提案されているような、溶剤などの薬液に耐久性の高い熱可塑性樹脂で全体が構成された膜モジュールが提案されている。しかしながら、これらの膜モジュールの製造に関して、一次側と二次側を液密あるいは気密に仕切るためのケースへの膜の固定、特に中空糸膜のポッティング加工においては、熱可塑性樹脂を利用するため、ポッティング材を熱溶融させて封止加工することが必須となってくる。
ポッティング加工をポッティング材の熱溶融で行う場合、中空糸膜は加工時の熱に耐久性を有するものを選ぶ必要があり、利用できる中空糸膜が極端に限定される。また、熱溶融したポッティング材は、通常その粘度は非常に高いものであり、密集した中空糸束の場合、糸間への樹脂が侵入し難くなり、ポッティング部に「鬆」が形成され、リークの原因となりやすい。さらに、このような熱可塑性樹脂として理想的なものとしてフッ素系の樹脂が利用されているが、PTFE等のフッ素系のポリマーは高価であり、かつ加工性も比較的低いという問題を有する。
また、熱硬化性樹脂をポッティング材として用いた耐溶剤性に優れるモジュールとして、特開平6−170176号公報に記される、エポキシ樹脂とカチオン重合型硬化剤またはアニオン重合型硬化剤を組み合わせた系では、硬化剤の種類によっては、硬化剤中の金属が処理液中に溶出して汚染する可能性が懸念される。さらに、特開平6−170176号公報には、ポッティング材中に無機充填剤を添加することも併せて提案されているが、この方法でも充填剤から溶出する金属によって処理液が汚染する問題がある。さらに、ポリウレタン系の樹脂でも硬化反応を高めるために有機金属系触媒を添加して硬化したようなポッティング材についても、金属の溶出が懸念される。
また、中空糸分離膜に関しても、均質薄膜層に連通した細孔が形成されやすく、さらに膜製造後の取り扱いにおいても機械的擦れから均質薄膜層にピンホールが生じやすかった。従って、このような膜では、膜材の濡れにより多孔質細孔へ薬液が浸透すると、均質薄膜層の細孔やピンホールから薬液が漏れだす場合があった。
【0009】
また、上述したポリ(テトラフロオロエチレン)樹脂からなる非多孔質(均質)チューブ膜を用いる方法は、膜素材の窒素透過係数が低いことに加えて、チューブの膜厚が厚いため、窒素透過流量が低く(たとえば、窒素透過流量=0.5×10-11cm3/cm2・Pa・sec)、脱気を行っても、実用上の脱気水準として不十分な場合があった。
【0010】
また、上述したインクジェット記録用インクの脱気方法は、中空糸膜の中空部に原料インクを供給し、膜外側を減圧にし、膜を通してインク中の溶存ガスを脱気する方法であるが、その実施例で用いられているテトラフルオロエチレンチューブの膜厚は1〜2μmと非常に薄く機械的強度が低いため、原料インクの圧力により膜が破壊してインク漏れを起こす場合があった。
【0011】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、中空糸膜を接着固定するポッティング材として、耐薬品性に優れるポッティング材を用いることにより、耐薬品性に優れる中空糸膜モジュールの提供を目的としてなされたものである。さらには、耐薬品性及び気体透過性に優れる中空糸膜を用いて、耐薬品性及び脱気性能、耐久性能に優れる中空糸膜モジュール、並びに効率的な薬液の脱気を行うことのできる薬液の脱気方法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の中空糸膜モジュール用ポッティング材は、中空糸膜を接着固定する中空糸膜モジュール用ポッティング材において、ポッティング材試験片を薬液に室温で6ヶ月間浸漬した後の該試験片の表面積当たりの質量変化が、−20〜+20mg/cmの範囲内であり、分子内にポリサルファイド骨格を有するエポキシ樹脂または分子内にグリシジル基を3個以上有するエポキシ樹脂と、芳香族ポリアミン硬化剤またはカチオン重合触媒型硬化剤の硬化物であることを特徴とするものである。
ここで、ポッティング材試験片を薬液に室温で6ヶ月間浸漬した後の該試験片の厚さ変化率が、−15〜+15%の範囲内であることが望ましい。
さらに、ポッティング材中に存在する金属の総含有量が300ppm以下であるような中空糸膜モジュール用ポッティング材が望ましい。
本発明の中空糸膜モジュールは、上記中空糸膜モジュール用ポッティング材によって、中空糸膜が接着固定されていることを特徴とするものである。
また、中空糸膜が、均質薄膜を多孔質支持体層で挟み込んだ複合構造の中空糸膜であり、中空糸膜の酸素透過流量/窒素透過流量の透過流量比が1.1以上で、薬液に室温で6ヶ月間浸漬した後の前記透過流量比の変化率が−15〜+30%の範囲内であるものが望ましい。
さらには、中空糸膜が、薬液に室温で6ヶ月間浸漬した後の中空糸膜の重量変化率が−30〜+30%の範囲内であるものが望ましい。
また、中空糸膜は、窒素透過流量が0.5×10−9cm/cm・Pa・sec以上で、かつ酸素透過流量が0.6×10−9cm/cm・Pa・sec以上であるものが望ましい。
そして、本発明の中空糸膜モジュールを用いて、薬液の脱気を行うことが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明が適用される中空糸膜モジュールは、例えば図1に示すようなもので、図示例の中空糸膜モジュール1においては、中空糸膜3が壁面に多数の孔5を有する円筒状のハウジング4の内部に収容されている。この際、中空糸膜3は、その両方の端部が開口した状態で、ポッティング材2、2により、ハウジング4の内部に固定されている。
ハウジングの材質に特に制限はなく、各用途で求められる耐薬品性にあわせて適宜選定し使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)等のポリオレフィン、ポリスルホン、変性ポリフェニレンオキサイド等が挙げられる。また、ポッティング材との接着性が低い場合にはプライマー処理を施し使用することも可能である。
【0014】
本発明においては、ポッティング材として、ポッティング材試験片を薬液に室温で6ヶ月間浸漬した後の該試験片の表面積当たりの質量変化が−20〜+20mg/cm2の範囲内のものである。
また、ポッティング材は、ポッティング材試験片を薬液に室温で6ヶ月間浸漬した後の該試験片の厚さ変化率が、−15〜+15%の範囲内であることが望ましい。
【0015】
ポッティング材の薬液による膨潤、溶出等は、薬液と接触するポッティング材の表面積の影響を受ける。また重量及び寸法に大きな変化が現れる。そこで、本発明においては、ポッティング材の耐薬品性の指標として、表面積あたりの質量変化及び厚さ変化率を用いた。
ポッティング材試験片とは、ポッティング材からなる硬化状態が安定したものを所定形状に作成したものである。
硬化状態の安定は、例えば、エポキシ樹脂と硬化剤からなる場合、それらを室温で混合後一晩放置した後に、80℃で6時間加温し硬化させた状態である。
ポッティング材試験片は、長さが60mm、幅が8mm、厚さが2mm、表面積が約12.3cm2のものである。
耐薬品性試験は、このポッティング材試験片を、室温、即ち、23℃で6ヶ月間、薬液中(液量:試験片の表面積1cm2当たり8ml)に浸漬し、サンプリング及び測定を行い、下記式(1)及び(2)により算出するものである。尚、下記実施例においては10サンプルについて評価を行い、その平均値を求めた。
(式1)
表面積当たりの質量変化(mg/cm2)=
{試験片の浸漬後の質量(mg)−試験片の浸漬前の質量(mg)}/試験片の浸漬前の表面積(cm2
(式2)
厚さ変化率(%)=
{試験片の浸漬後の厚さ(mm)−試験片の浸漬前の厚さ(mm)}/試験片の浸漬前の厚さ(mm)×100
薬液に浸漬した後の表面積当たりの質量変化が+20mg/cm2よりも大きい場合には、ポッティング材が薬液の浸透により膨潤しており、ポッティング材と中空糸膜の剥離、ポッティング材の崩壊、ハウジングの破壊等を生じる。一方、表面積当たりの質量変化が−20mg/cm2よりも大きく減少する場合には、ポッティング材の溶出が起こっており、中空糸膜の1次側と2次側を液密に仕切ることができなくなるばかりか、薬液組成に変動を及ぼす。
また、薬液に浸漬した後の厚さ変化率が+15%よりも大きい場合には、ポッティング材が薬液の浸透により膨潤しており、−15%よりも大きく減少する場合には、ポッティング材の溶出が起こっている。
薬液に浸漬した後の表面積当たりの質量変化が−20〜+20mg/cm2の範囲内、さらには、厚さ変化率が−15〜+15%の範囲内であるポッティング材を用いて中空糸膜モジュールを構成することにより、従来みられたポッティング部の崩壊等の問題がない、耐薬品性に優れる中空糸膜モジュールとなすことができる。
【0016】
本発明における薬液浸漬試験で用いる薬液としては、その中空糸膜モジュールの用途に応じて、耐性が必要とされる対象の溶液である。例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、メチルエチルケトン、エチルセロソルブ、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の有機溶剤、フォトレジスト、半導体用現像液、プリンタ用インク、液晶等である。より具体的には、イソプロピルアルコール、半導体現像液{水/テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド=98/2(wt%)}、スピンオングラス溶液{イソプロピルアルコール/テトラエトキシシラン/水=70/2/28(wt%)}、プリンタ用インク{水/エチレングリコール/イソプロピルアルコール=80/5/15(wt%)}、液晶{塩化コレステリンノナン酸コレステリン}、フォトレジストシンナー{プロピレングリコールモノメチルエーテル/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート=70/30(wt%)}等が適用される。なかでも、フォトレジストシンナーはポッティング材に対する浸透力が大きく、フォトレジストシンナーに耐性を示すポッティング材は、前述の有機溶剤等の薬液にも耐久性を示すと判断できる。
【0017】
このような特性を有するポッティング材としては、(1)分子内にポリサルファイド骨格を有するエポキシ樹脂の硬化物、(2)分子内にグリシジル基を3個以上有するエポキシ樹脂の硬化物等が挙げられる。
まず、(1)分子内にポリサルファイド骨格を有するエポキシ樹脂について説明する。ここでいう、分子内にポリサルファイド骨格を有するエポキシ樹脂とは、構造に特に制限はないが、例えば、下記化学式で表されるポリサルファイド変性エポキシ樹脂を挙げることができる。
【0018】
【化1】
Figure 0004550216
【0019】
化学式中、R1、R3はビスフェノール骨格を含む有機酸、
2は−(C24OCH2OC24−Smn−で表されるポリサルファイド骨格(mは1〜3でポリサルファイド骨格中のSの平均含有量、nは1〜50で1分子中におけるポリサルファイド骨格の平均含有量)を表す。
分子内にポリサルファイド骨格を有するポリサルファイド変性エポキシ樹脂は、薬液との相溶性が低く、その硬化物は薬液による膨潤等を生じにくく耐薬品性に優れる。
上記のビスフェノール骨格を含む有機酸としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールF型エポキシ樹脂等と同様または類似の分子構造を含むものを挙げることができる。なお、本発明においては、ポリサルファイド変性エポキシ樹脂に、必要に応じてビスフェノール型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノール型エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂等を混合して使用することもできる。
【0020】
次に、(2)分子内にグリシジル基を3個以上有するエポキシ樹脂について説明する。分子内にグリシジル基を3個以上有するエポキシ樹脂を用いることにより、硬化物の橋かけ密度が高くなり、網目鎖の運動性をより抑制することが可能となる。橋かけ密度が高くなることにより、硬化物への薬液の浸透による膨潤が抑制され、耐薬品性に優れるポッティング材が得られる。なお、ここでいう分子内にグリシジル基を3個以上有するエポキシ樹脂とは、分子量分布の影響でグリシジル基が3個未満の成分を一部含む場合でも、主成分がグリシジル基を3個以上有するエポキシ樹脂であればよい。
分子内にグリシジル基を3個以上有するエポキシ樹脂とは、特に構造に制限はなく、例えば、ソルビトールポリグリシジルエーテル、テトラフェニルグリシジルエーテルエタン、トリフェニルグリシジルエーテルメタン、トリグリシジルパラアミノフェノール、トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、テトラグリシジルメタキシレンジアミン、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、DPPノボラック型、テトラフェニロールエタン型等のエポキシ樹脂を挙げることができる。なお、本発明においては、上記エポキシ樹脂に、必要に応じてビスフェノール型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールエポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂等を混合して使用することもできる。
【0021】
エポキシ樹脂の硬化剤としては、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリアミドポリアミン、ポリアミド、ジシアンジアミド、酸無水物、第3アミン、イミダゾール化合物、BF3錯体等が一般に用いられるが、なかでも、芳香族ポリアミンを含有する硬化剤を用いることにより、特に耐薬品性に優れるポッティング材が得られる。
芳香族ポリアミン硬化剤は分子鎖に芳香環を有するため、エポキシ樹脂と反応して立体配座の自由度が低い剛直な構造となる。ポッティング材の薬液による膨潤は、反応物への薬液の浸透により起こるため、剛直で自由度が低い構造のポッティング材は薬液の浸透を受けにくく、耐薬品性に優れる。
また芳香族ポリアミンは、例えば脂肪族ポリアミンに比べて、塩基性が弱く、また芳香環の立体障害効果を受ける。そのため、ポッティング材の急激な硬化、発熱等を伴わず、硬化速度をよりコントロールしやすい特徴もある。また、必要に応じ、芳香族ポリアミン硬化剤を他の硬化剤と混合して使用することもできる。
【0022】
硬化剤の添加量は、通常エポキシ樹脂の化学量論量またはそれよりやや過剰量であるが、硬化促進剤(例えば、アルコール、フェノール等)を使用する場合は少なめとなる。
エポキシ樹脂とポリアミン硬化剤の反応は、連鎖成長段階と橋かけ段階からなる。連鎖成長段階は、エポキシ基へのアミノ基の付加による直鎖状成長段階と、生成した第二アミノ基及び水酸基が新たなエポキシ基に競合的に付加する枝分かれ状成長段階(ゲル化)からなり、橋かけ段階では、枝分かれ状オリゴマーの橋かけ構造が形成される。
ポッティング材の薬液による膨潤は、ポッティング材への薬液の浸透により起こる。そこで、薬液に膨潤せず耐薬品性に優れるポッティング材としては、より橋かけ密度の高いポッティング材が好ましい。橋かけ密度を高めるには、エポキシ樹脂と硬化剤の反応物を加熱硬化させることが好ましい。硬化温度及び時間は、反応物の形状、サイズ、加工性等によって適宜選定されるが、好ましくは70℃以上で30分以上、さらには80℃以上で30分以上がより好ましい。
【0023】
芳香族ポリアミン硬化剤は、上記のように耐薬品性に優れるポッティング材を与えるが、同等の水準の耐薬品性を与える硬化剤として、触媒型硬化剤を挙げることができる。触媒型硬化剤には、アニオン重合型(第3アミン、イミダゾール化合物等)、カチオン重合型(BF3錯体等)等があり、グリシジル基を付加重合させる。付加重合では、硬化剤の特性が硬化物の3次元網目構造に基本的に組み込まれず、エポキシ樹脂の特性が硬化物の特性により反映される。
上記エポキシ樹脂と硬化剤の反応により得られるポッティング材は、前述の有機溶剤、フォトレジスト、半導体用現像液、プリンタ用インク、液晶等の薬液に対し優れた安定性を示す。
また、ポッティング材中には、不純物として金属またはその化合物が存在し、被処理液並びに処理液とポッティング材が接触したときに、ポッティング材中の金属が溶出くる可能性がある。被処理液及び処理液への金属の溶出は、半導体製造工程においては重大な欠陥となりうる可能性があり、処理液中の金属混入は避けたい課題である。
したがって、本発明の中空糸膜モジュールに用いるポッティング材としては、薬液の耐久性を持たせると同時に、処理液中への金属の溶出を抑える必要がある。そのためには、使用するポッティング材中に存在する金属の含有量の少ないものを利用することが望ましく、ポッティング材中に存在する金属含有量は、総量で300ppm以下であることが好ましい。金属の含有量が300ppmを越えると処理液中に金属あるいは金属化合物が溶出し、処理液を汚染する可能性が出てくる。また、さらに好ましい範囲としては、金属の含有量が100ppm以下、さらに好ましくは50ppm以下である。
本発明における金属の含有量については、含まれる金属元素としての量であり、対象となる金属元素は、Na、Kのアルカリ金属、Mg、Caのアルカリ土類金属、Ti、Cr、Mn、Fe、Ni、Cu、Znの遷移金属、そしてAl、Sn、Pbの各金属元素、におけるそれぞれの分析値から求められる含有量の総和である。また、各金属における分析方法については特に限定されるものではない。
【0024】
以下、薬液の脱気に用いる中空糸膜について説明する。
図2に示す本発明に用いる中空糸膜の一例である中空糸膜3は、均質薄膜7が多孔質支持体層6、8により両側から挟み込まれた複合構造を有する。
多孔質支持体層6,8と均質薄膜7は接した状態で配置されているだけでよく、接着剤等によって貼り合わせなくとも、薬液脱気用として使用した場合にその形態は保持される。
むしろ、多孔質支持体層と均質薄膜との間を接着剤で貼り合わせると、接着剤層のため均質薄膜の気体透過性が低下しやすい。均質薄膜の気体透過性低下は、脱気性能の低下を引きおこすので不適切である。
均質薄膜7は、ピンホールや微小孔がなくガス透過性に優れており、さらにガス透過の抵抗がなく機械的強度を有する多孔質支持体層6、8により保護されている。従って、多孔質細孔のみからなる膜を用いて脱気した際に生じる細孔からの薬液漏れや、機械的擦れに等により均質薄膜にピンホールを生じることがない。
均質薄膜の膜厚は、1〜10μmであることが好ましい。膜厚が1μmより薄いと使用時に耐圧性不足となりやすく、10μmより厚いと用いている素材にもよるが気体透過性が不足しやすい。
また、多孔質支持層の厚みは、一層の厚みが10〜50μm、支持体層の空孔率は10〜50vol%が好ましい。
【0025】
さらに、中空糸膜としては、中空糸膜の酸素透過流量/窒素透過流量の比で定義される透過流量比が1.1以上であり、薬液に浸漬した後の該透過流量比の変化率が−15〜+30%の範囲内であるものが好ましく用いられる。
ここで、気体透過流量は、中空糸膜へ純粋な酸素又は窒素ガスを供給し、ASTM D1434に準じて透過流量を測定して求めた値である。
透過流量比が1.1以上であれば、薬液漏れを生じず、実用上適正な脱気性能が発揮されるのに対し、透過流量比が1.1より小さい場合は、均質薄膜の一部にピンホールが形成されている。特に、この値が0.93より小さい場合、均質薄膜全体に酸素や窒素分子の平均自由工程に近い大きさのピンホールができており、薬液がリークしやすい。
また、中空糸膜の耐薬品性の指標として、透過流量比の変化及び重量変化率が適当である。変化率は、中空糸膜を、室温、即ち、23℃で6ヶ月間、薬液中に浸漬し、サンプルリング及びデータ測定を行い、下記式(3)及び(4)により算出したものである。
(式3)
中空糸膜の透過流量比の変化(%)=
{浸漬後の透過流量比−浸漬前の透過流量比}×100/浸漬前の透過流量比
(式4)
中空糸膜の重量変化率(%)=
{浸漬後の中空糸膜の重量−浸漬前の中空糸膜の重量}×100/浸漬前の中空糸膜の重量
【0026】
また、薬液浸漬後の透過流量比の変化率は、実質的に均質薄膜の薬液に対する耐久性を示しており、−15〜+30%の範囲内であれば、均質薄膜は薬液に対し耐久性がある。変化率が−15%よりも大きく減少する場合には、均質薄膜にピンホールが形成されており、+30%よりも大きい場合には膨潤が起こっている。
【0027】
本発明に用いられる中空糸膜としては、薬液に浸漬した後の該膜の重量変化率が−30〜+30%の範囲内であるものが好ましく用いられる。
重量変化率は、実質的に多孔質支持体層の重量変化を表している。重量変化率が−30〜+30%の範囲内であれば、多孔質支持体層は薬液に対し耐久性があり、実用に耐えるだけの機械的強度を保っている。これに対し、重量変化率が−30%よりも大きく減少する場合には、溶出等によりピンホールが形成されており、+30%よりも大きい場合には膨潤が起こっている。いずれも、機械的強度の不足から中空糸膜が破壊し薬液漏れを生じる場合がある。
【0028】
また、本発明に用いられる中空糸膜は、窒素透過流量が0.5×10-9cm3/cm2・Pa・sec以上であり、かつ酸素透過流量が0.6×10-9cm3/cm2・Pa・sec以上であることが好ましい。
薬液中の溶存窒素ガス、酸素ガスを脱気する際の脱気水準としては、一般に脱気後の薬液中溶存ガス濃度を、大気圧下での飽和溶解度の50%以下とすることが必要である。この水準に到達しない場合は、薬液中の溶存ガスが気泡となりやすい。特にプリンタインクにおいては、印字抜けを防止するために高い脱気水準を求められることがあり、大気圧下での飽和溶解度の10%以下とすることが好ましい。このような水準まで脱気するには、窒素透過流量が0.5×10-9cm3/cm2・Pa・sec以上、かつ酸素透過流量が0.6×10-9cm3/cm2・Pa・sec以上必要である。酸素及び窒素の透過流量が上記の値よりも低い場合、目標とする脱気水準に到達しない。
【0029】
本発明に用いられる中空糸膜の多孔質支持体層用の素材としては、ポリオレフィン、特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリビニリデンフルオライド、及びポリオキシメチレン等の高分子が挙げられ、これらの高分子は薬液に対する耐薬品性が優れている。
【0030】
中空糸膜の均質薄膜用の素材としては、以下に述べる5種類の熱可塑性高分子を例示することができる。
第一の均質薄膜用素材は、スチレン系熱可塑性エラストマーとポリオレフィンから構成されるブレンドポリマーである。このブレンドポリマーは、均質薄膜に賦形可能であり、この薄膜が薬液に対する耐薬品性に優れ、溶存ガスを実用レベルの脱気水準まで脱気可能である。
スチレン系熱可塑性エラストマーは、次の二つの構造から適宜選択して用いることができる。
A)ハードセグメントとしてスチレン重合体、ソフトセグメントとしてブタジエン、エチレン−ブチレン、イソプレン及びエチレン−プロピレンの少なくとも1種の重合体からなるブロック共重合体。
B)ブタジエン、エチレン−ブチレン、イソプレン及びエチレン−プロピレンの少なくとも1種とスチレンとの二種以上の構成単位からなるランダム共重合体。
上記スチレン系熱可塑性エラストマーと密度が0.9g/cm3以下のポリオレフィンをメルトブレンドした高分子を均質薄膜用素材として用いることができる。
スチレン系熱可塑性エラストマーにポリオレフィンをメルトブレンドすることにより、両分子鎖が相互貫通し三次元網目構造となり、薬液への溶解、膨潤が抑制される。この場合の多孔質支持体層には、高密度ポリエチレン、アイソタクティクポリプロピレン、ポリオキシメチレン、高結晶性ポリ(4−メチルペンテン−1)等から適宜選択して使用することが好適である。
【0031】
第二の均質薄膜用素材は、(2,2−ビストリフルオロメチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソール)とテトラフルオロエチレンとの共重合体である。この場合の多孔質支持体層には、ポリ(4―メチルペンテン−1)、ポリプロピレン、ポリビニリデンフルオライド等から適宜選択して使用することが好適である。
【0032】
第三の均質薄膜用素材は、フッ素系熱可塑性エラストマーである。ここでいうフッ素系熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントをフッ素樹脂、ソフトセグメントをフッ素ゴムとするものである。ハードセグメントのフッ素樹脂としては、例えば、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。また、ソフトセグメントのフッ素ゴムとしては、例えばフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン二元共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体が挙げられる。
この場合の多孔質支持体層には、高立体規則性ポリプロピレン、高結晶性ポリ(4―メチルペンテン−1)、ポリビニリデンフルオライド等から適宜選択して使用することが好適である。
【0033】
第四の均質薄膜用素材は、低結晶性ポリ(4―メチルペンテン−1)である。低結晶性ポリ(4―メチルペンテン−1)としては、ポリ(4―メチルペンテン−1)と高級オレフィン(例えばオクテン等α−オレフィン)との共重合体が挙げられる。
この場合の多孔質支持体層には、高結晶性ポリ(4―メチルペンテン−1)ホモポリマー、高結晶性である(4―メチルペンテン−1)−(α−オレフィン)共重合体、ポリビニリデンフルオライド等から適宜選択して使用することが好適である。
【0034】
第五の均質薄膜用素材は、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーである。ここでいうポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとは、ポリオレフィンのみからなる共重合体である。エチレンとオクテンとの共重合体、プロピレンとオクテンとの共重合体、エチレンとプロピレンとの共重合体等エチレン、プロピレンと高級オレフィンとの共重合体を挙げることができる。
この場合の多孔質支持体層には、高密度ポリエチレン、高立体規則性ポリプロピレン、ポリオキシメチレン等から適宜選択して使用することが好適である。
【0035】
上述した複合構造の中空糸膜は、例えば均質薄膜を形成するポリマーと多孔質支持体層を形成するポリマーを、均質薄膜形成用ポリマーを多孔質支持体層形成用ポリマーで両側から挟み込むポリマー配置の多重円筒状の紡糸ノズルを用いて溶融紡糸し、多孔質支持体層形成用ポリマーのみを多孔質化する条件で延伸することにより得ることができる。
【0036】
本発明の中空糸膜モジュールは、例えば次のようにして製造される。
まず、図3に示すように、中空糸膜3をかがり糸10で編み込み、シート状編み地9を作製する。この場合、図示例のように、1本の中空糸膜3を折り返しながら、かがり糸10により、かがりながら形成することもできるし、また、任意の本数の中空糸膜を一束として、これらをまとめて折り返し形成することもできる。なお、かがり糸10の種類としては、ポリエステル繊維等の合成繊維製のマルチフィラメント糸など、柔軟性があり、中空糸膜を損傷しなければ特に制限無く使用することができる。
このようにして作製したシート状編み地9を、中空糸膜の繊維軸方向が揃うようにすし巻き状に巻いて巻層体となす。これを、円筒状のハウジング内に装填した後、巻層体の両方の端部に所定のポッティング材を注入して硬化させる。そして、ポッティング材が硬化した後に、各固定部の末端部を切断することにより、中空糸膜の両端部が開口した中空糸膜モジュールを得ることができる。
【0037】
なお、上記説明では、円筒状の中空糸膜モジュールを例示しているが、本発明の中空糸膜モジュールはこの形状に限定されない。また、ハウジングとして液体出入口、排気口等を一体化したものを用いたり、ハウジングを用いずにモジュール化することも可能である。
【0038】
本発明の中空糸膜モジュールは、半導体製造工程、プリンタ、液晶封入工程、薬液製造工程等における薬液からの溶存気体の脱気用に特に適している。
【0039】
上述した中空糸膜モジュールを用いて脱気処理を行う例を図4を用いて説明する。
この例では、中空糸膜モジュール1は、薬液入口16、薬液出口17、排気口18を備えた缶体15内に装填されて使用されている。薬液タンク11に貯められた薬液12に対し、窒素供給配管13から窒素ガスを供給し、それを駆動力として薬液を薬液供給配管14を介して中空糸膜モジュール1に供給する。薬液は、缶体15の薬液入口16から入り、中空糸膜モジュール1の中空糸膜の中空部を通り、薬液出口17から出る。この際、中空糸膜の外部は、缶体15の排気口18に接続された真空ポンプ19により、例えば、100Paの真空度まで減圧され、薬液出口17からは脱気済みの薬液が得られる。
なお、上記の例では中空糸膜の中空部に薬液を供給したが、中空糸膜の外部に薬液を供給することもできる。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例におけるポッティング材中及び薬液中の金属の定量については、ICP分析法を用いた。
(実施例1)
ポリサルファイド変性エポキシ樹脂(「フレップ10」東レチオコール社製)と、ビスフェノールエポキシ樹脂(「エピコート828」油化シェルエポキシ社製)と、芳香族ポリアミン系硬化剤(「アンカミン1833」BTRジャパン社製)を重量比33.5:53.1:13.4で混合、脱泡し、樹脂板を作製した。
樹脂板を室温下で一晩放置後、80℃で6時間加温し硬化させた。
硬化した樹脂板を60×8×2mmにカットし、浸漬試験の試験片を作製した。
このポッティング材の耐薬品性試験結果を表1及び2に示した。また、金属含有量を表11に示した。
【0041】
参考例1
ソルビトールポリグリシジルエーテル(「ERISYS GE−60」BTRジャパン社製)と、ウレタン変性エポキシ樹脂(「TSR243」大日本インキ化学工業社製)と、脂環式ポリアミン硬化剤(「アンカミン2049」BTRジャパン社製)を重量比38.0:38.0:24.0で混合した以外は、実施例1と同様にして試験片を作製した。得られたポッティング材の耐薬品性試験結果を表1及び2に示した。また、金属含有量を表11に示した。(実施例3)上記「エピコート828」、「ERISYS GE−60」、「アンカミン1833」を重量比44.0:39.4:16.6で混合した以外は、実施例1と同様にして試験片を作製した。得られたポッティング材の耐薬品性試験結果を表1及び2に示した。また、金属含有量を表11に示した。
【0042】
(実施例4)
「フレップ10」、「エピコート828」、BF3変性アミン錯体(「アンカー1170」BTRジャパン社製)を重量比65.5:34.5:5.0で混合した以外は、実施例1と同様にして試験片を作製した。
得られたポッティング材の耐薬品性試験結果を表1及び2に示した。また、金属含有量を表11に示した。
【0043】
(比較例1)
上記「エピコート828」、変性脂環式ポリアミン硬化剤(「アンカミン1618」BTRジャパン社製)を重量比62.5:37.5で混合した以外は、実施例1と同様にして試験片を作製した。
得られたポッティング材の耐薬品性試験結果を表1及び2に示した。
(比較例2)
上記「エピコート828」、脂環式ポリアミン硬化剤(「PACM」BTRジャパン社製)を重量比78.1:21.9で混合した以外は、実施例1と同様にして試験片を作製した。
得られたポッティング材の耐薬品性試験結果を表1及び2に示した。
(比較例3)
上記「エピコート828」、ポリアミド硬化剤(「アンカマイド375A」BTRジャパン社製)を重量比64.5:35.5で混合した以外は、実施例1と同様にして試験片を作製した。
得られたポッティング材の耐薬品性試験結果を表1及び2に示した。
【0044】
表1,2中、薬液の種類は次の通りである。
A;イソプロピルアルコール、B;半導体現像液、C;スピンオングラス溶液、D;プリンタ用インク、E;液晶、F;フォトレジストシンナー
【0045】
【表1】
Figure 0004550216
【0046】
【表2】
Figure 0004550216
【0047】
(実施例5)
均質薄膜用ポリマーとして、スチレン系熱可塑性エラストマーとポリプロピレンのブレンドポリマー(「MK−2F」大日本プラスチック社製)を用い、多孔質支持体層用ポリマーとして、高密度ポリエチレン(「ニポロンハード5110」東ソー社製)を用いて三層複合中空糸膜(内径:200μm,外径:280μm,空孔率:50%,酸素透過流量:7.5×10-9(cm3/cm2・Pa・sec),窒素透過流量:2.1×10-9(cm3/cm2・Pa・sec),透過流量比:3.6)を得た。得られた三層複合中空糸膜の耐薬品性試験結果を表3に示した。
(実施例6)
均質薄膜用ポリマーとして、2,2−ビストリフルオロメチル−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソール/テトラフルオロエチレン共重合体(60/40(モル%))(「Teflon AF1600」デュポン社製)を用い、多孔質支持体層用ポリマーとしてポリ(4―メチルペンテン−1)(三井化学社製)を用いて三層複合中空糸膜(内径:200μm,外径:290μm,空孔率:45%,酸素透過流量:140×10-9(cm3/cm2・Pa・sec),窒素透過流量:51.9×10-9(cm3/cm2・Pa・sec),透過流量比:2.7)を得た。得られた三層複合中空糸膜の耐薬品性試験結果を表3に示した。
【0048】
【表3】
Figure 0004550216
【0049】
(実施例7)
均質薄膜用ポリマーとして、フッ素系熱可塑性エラストマー(「ダイエルサーモプラスチックT−630」ダイキン工業社製)を用い、多孔質支持体層用ポリマーとして、高立体規則性アイソタクティクポリプロピレン(「ハイポールCJ700」三井化学社製)を用いて三層複合中空糸膜(内径:200μm,外径:280μm,空孔率:47%,酸素透過流量:3.9×10-9(cm3/cm2・Pa・sec),窒素透過流量:1.1×10-9(cm3/cm2・Pa・sec),透過流量比:3.5)を得た。得られた三層複合中空糸膜の耐薬品性試験結果を表4に示した。
(実施例8)
均質薄膜用ポリマーとして、低結晶性ポリ(4―メチルペンテン−1)(「MX001」三井化学社製)を用い、一方、多孔質支持体層用ポリマーとして高結晶性ポリ(4―メチルペンテン−1)(「RT31」三井化学社製)を用いて三層複合中空糸膜(内径:200μm,外径:290μm,空孔率:35%,酸素透過流量:12.8×10-9(cm3/cm2・Pa・sec),窒素透過流量:3.2×10-9(cm3/cm2・Pa・sec),透過流量比:4.0)を得た。得られた三層複合中空糸膜の耐薬品性試験結果を表4に示した。
【0050】
【表4】
Figure 0004550216
【0051】
(実施例9)
均質薄膜用ポリマーとしてポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(「タフマーXR106L」三井化学社製)を用い、多孔質支持体層用ポリマーとして上記「ハイポールCJ700」を用いて三層複合中空糸膜(内径:200μm,外径:280μm,空孔率:38%,酸素透過流量:1.75×10-9(cm3/cm2・Pa・sec),窒素透過流量:0.5×10-9(cm3/cm2・Pa・sec),透過流量比:3.5)を得た。得られた三層複合中空糸膜の耐薬品性試験結果を表5に示した。
【0052】
【表5】
Figure 0004550216
【0053】
(実施例10)
中空糸膜として、実施例5で作製した三層複合中空糸膜を用い、図3に示すような形態のシート状編み地を作製した(編み幅:265mm、フィラメント数:32fil、コース数:692)。このシート状編み地を熱セットした後に、シート状中空糸膜をすし巻き状に巻いて巻層体とした。
これを、壁面に多数の孔を有する内径64mm、外径72mm、長さ215mmのハウジング(材質:ポリプロピレン)に収容した。なお、ハウジングの前処理として、ハウジング内壁のポッティング材と接着する部分にプライマーを塗布してから使用した。
ポッティング材として、実施例1に示したものを混合、脱泡し、これを樹脂ポットに注入した後、遠心ポッティング装置にてハウジング両端からポッティングを行った(遠心力:50G,時間:2時間,温度:室温)。これを一晩放置した後に、さらに加熱を行いポッティング材の後硬化を行った(温度:80℃,時間:6時間)。次いで、ポッティング部の端部を加熱しながら、固定した中空糸膜と共に切断し、中空糸膜の両端が開口した図1に示すような構造の中空糸膜モジュール1を得た(膜面積2.5m2)。
【0054】
参考例2
中空糸膜として、実施例6で作製した三層複合中空糸膜を用い、ポッティング材として参考例1に示したものを用い、ポッティングを50℃で行った以外は、実施例10と同様にして中空糸膜モジュールを得た。
(実施例12)
中空糸膜として、実施例7で作製した三層複合中空糸膜を用い、ポッティング材として実施例3に示したものを用いた以外は、実施例10と同様にして中空糸膜モジュールを得た。
(実施例13)
中空糸膜として、実施例8で作製した三層複合中空糸膜を用い、ポッティング材として実施例4に示したものを用いた以外は、実施例10と同様にして中空糸膜モジュールを得た。
【0055】
(実施例14)
中空糸膜として、実施例9で作製した三層複合中空糸膜を用いた以外は、実施例10と同様にして中空糸膜モジュールを得た。
【0056】
(比較例4)
中空糸膜として、実施例10で作製した三層複合中空糸膜を用い、ポッティング材として比較例1に示したものを用いた以外は、実施例10と同様にして中空糸膜モジュールを得た。
【0057】
[使用試験例1]
上記実施例10、12〜14、参考例2で作製した中空糸膜モジュールを、各々、図4と同様の薬液脱気処理装置の中空糸膜モジュール1として用いて、半導体フォトレジスト液(化学増幅ポジ型レジスト液「APEX−E2405」SHIPLEY社製)に対する脱気処理を行った。窒素ガス圧力:203kPa,真空度:100Paとした。
実施例10、12〜14、参考例2で作製された中空糸膜モジュールを用いてそれぞれ処理されたフォトレジスト液中に金属は検出されなかった。
そして、脱気済みレジスト液をシリコンウエハ上に滴下し、スピンコータ(回転数:3000rpm)により塗布して、ウエハ上にレジスト薄膜(膜厚0.80μm)を形成した。
レジスト薄膜中の残留溶剤を蒸発乾燥させた後、レジスト薄膜面の100μm×100μm領域を走査型電子顕微鏡で観察した。
この試験の結果、レジスト膜面に凹凸部分は観察されず、また、何れのモジュールにおいても薬液の漏れは起こらなかった。脱気前後の薬液中溶存窒素濃度を表6に示した。なお、溶存窒素濃度の測定は、ガスクロマトグラフ分析法を用いた。
【0058】
【表6】
Figure 0004550216
【0059】
また、上記比較例4で作製した中空糸膜モジュールを用いて、同様にして脱気処理を行った。試験を開始して約1ヶ月後、ポッティング材の膨潤によりポッティング部にクラックが発生し、脱気処理が不可能となった。
【0060】
[使用試験例2]
上記試験例1で得られたレジスト薄膜を90℃で1分間プリベークし、次いで、フォトマスクをレジスト膜に重ねてKrFエキシマレーザ光により密着露光を行った。
実施例10、12〜14、参考例2で作製した中空糸膜モジュールを、各々、図4と同様の半導体製造用コータデベロッパの薬液脱気処理装置の中空糸膜モジュール1として装着し、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液(「MF321」SHIPLEY社製)の脱気処理を行なった(窒素ガス圧力:203kPa,真空度:100Pa)。
実施例10、12〜14、参考例2で作製された中空糸膜モジュールを用いてそれぞれ処理されたテトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液中に金属は検出されなかった。
脱気済み現像液を露光面に滴下し現像を行った。現像処理で得られたレジスト膜を120℃のドライオーブン中でアフターべークし、現像面の100μm×100μm領域を走査型電子顕微鏡で観察した。
この試験の結果、現像面に欠陥は観察されず、レジスト膜の形状はグルーブ幅0.22μm、ランド幅0.30μm、グルーブ深さ0.5μmであった。また、何れのモジュールにおいても薬液の漏れは起こらなかった。脱気前後の薬液中溶存窒素濃度を表7に示した。
【0061】
【表7】
Figure 0004550216
【0062】
[使用試験例3]
上記実施例10、12〜14、参考例2で作製した中空糸膜モジュールを、各々、図4と同様の薬液脱気処理装置の中空糸膜モジュール1として装着し、イソプロピルアルコールの脱気処理を行なった(窒素ガス圧力:203kPa,真空度:100Pa)。
実施例10、12〜14、参考例2で作製された中空糸膜モジュールを用いてそれぞれ処理されたイソプロピルアルコール中に金属は検出されなかった。
脱気済みイソプロピルアルコールをシリコンウエハ上へ滴下してシリコンウエハの洗浄を行った。
この試験の結果、レジスト膜面上には気泡が発生せず、また、何れのモジュールにおいても薬液の漏れは起こらなかった。脱気前後の薬液中溶存窒素濃度を表8に示した。
【0063】
【表8】
Figure 0004550216
【0064】
(比較例5)
ポッティング材として、主剤に「コロネート4403」(日本ポリウレタン製)、硬化剤に「ニッポラン4224」(日本ポリウレタン製)、触媒としてオクテン酸鉛を重量比60:40:0.1で配合したものを用い、実施例1と同様の試験片を作製し、同様の浸漬試験を行った。このポッティング材の耐薬品性試験結果を表9及び表10に示した。
参考例3
比較例1記載の「エピコート828」、変性脂環式ポリアミン硬化剤「アンカミン1618」、無機充填剤としてアルミナを重量比32.5:37.5:15.0で混合して、実施例1と同様の試験片を作製した。このポッティング材の耐薬品性試験結果を表9及び表10に示した。
【0065】
【表9】
Figure 0004550216
【0066】
【表10】
Figure 0004550216
【0067】
【表11】
Figure 0004550216
【0068】
(比較例6)
中空糸膜として実施例5で作製した三層複合中空糸膜を用い、ポッティング材として比較例5に示したものを用い、ポッティング材の後硬化を行わないこと以外は、実施例10と同様の方法で中空糸膜モジュールを得た。この中空糸膜モジュールを用いて、使用試験例1と同様の半導体フォトレジスト液を使用試験例1と同様の方法で、脱気処理を行った結果、処理液中に0.45ppmのPbが検出された。
参考例4
中空糸膜として実施例5で作製した三層複合中空糸膜を用い、ポッティング材として参考例3に示したものを用い、実施例10と同様の方法で中空糸膜モジュールを得た。この中空糸膜モジュールを用いて、使用試験例2と同様のテトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液を同様の方法で脱気処理を行った結果、処理液中に2.9ppmのAlが検出された。
【0069】
【発明の効果】
本発明の中空糸膜モジュールによれば、ポッティング材が耐薬品性に優れていることから、モジュールリークを発生することなく、長期間薬液の処理に使用することができる。
特に、ポッティング材として、分子内にポリサルファイド骨格を有するエポキシ樹脂の硬化物を用いることにより、薬液との相溶性が低く薬液に対し膨潤を生じにくいポッティング材を得ることができる。また、分子内にグリシジル基を3個以上有するエポキシ樹脂の硬化物を用いたり、エポキシ樹脂と少なくとも芳香族ポリアミンを含有する硬化剤の硬化物を用いることにより、橋かけ密度が上昇し耐薬品性により優れるポッティング材となる。さらに、金属含有量の低いポッティング材を用いることで、金属による汚染のない処理液を得ることができる。
また、均質薄膜を多孔質支持体層で挟み込んだ複合構造であり、耐薬品性及びガス透過性に優れる中空糸膜を用いることにより、耐薬品性及び脱気性能、耐久性能に優れる脱気モジュールを得ることができる。
そして、本発明の中空糸膜モジュールを用いることで、長期間にわたって、効率良く、汚染のない脱気された薬液を安定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の中空糸膜モジュールの一例を示す断面図である。
【図2】 本発明に用いる中空糸膜の一例を示す斜視図である。
【図3】 シート状編み地の一例を示す平面図である。
【図4】 本発明の中空糸膜モジュールを用いた薬液脱気処理装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 中空糸膜モジュール
2 ポッティング材
3 中空糸膜
4 ハウジング
6 多孔質支持体層(外層)
7 均質薄膜
8 多孔質支持体層(内層)
9 シート状編み地
10 かがり糸
11 薬液タンク
12 薬液
13 窒素供給配管
14 薬液供給配管
15 缶体
16 薬液入口
17 薬液出口
18 排気口
19 真空ポンプ

Claims (8)

  1. 中空糸膜を接着固定する中空糸膜モジュール用ポッティング材において、ポッティング材試験片を薬液に室温で6ヶ月間浸漬した後の該試験片の表面積当たりの質量変化が、−20〜+20mg/cmの範囲内であり、分子内にポリサルファイド骨格を有するエポキシ樹脂または分子内にグリシジル基を3個以上有するエポキシ樹脂と、芳香族ポリアミン硬化剤またはカチオン重合触媒型硬化剤の硬化物であることを特徴とする中空糸膜モジュール用ポッティング材。
  2. ポッティング材試験片を薬液に室温で6ヶ月間浸漬した後の該試験片の厚さ変化率が、−15〜+15%の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の中空糸膜モジュール用ポッティング材。
  3. ポッティング材中に存在する金属の総含有量が300ppm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の中空糸膜モジュール用ポッティング材。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュール用ポッティング材によって、中空糸膜が接着固定されていることを特徴とする中空糸膜モジュール。
  5. 中空糸膜が、均質薄膜を多孔質支持体層で挟み込んだ複合構造の中空糸膜であり、中空糸膜の酸素透過流量/窒素透過流量の透過流量比が1.1以上で、薬液に室温で6ヶ月間浸漬した後の前記透過流量比の変化率が−15〜+30%の範囲内であることを特徴とする請求項記載の中空糸膜モジュール。
  6. 中空糸膜は、薬液に室温で6ヶ月間浸漬した後の中空糸膜の重量変化率が−30〜+30%の範囲内であることを特徴とする請求項記載の中空糸膜モジュール。
  7. 中空糸膜は、窒素透過流量が0.5×10−9cm/cm・Pa・sec以上で、かつ酸素透過流量が0.6×10−9cm/cm・Pa・sec以上であることを特徴とする請求項または記載の中空糸膜モジュール。
  8. 請求項のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュールを用いることを特徴とする薬液の脱気方法。
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