JP4550163B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、III−V族窒化物半導体からなる半導体装置に関し、特に高い耐圧を有する電界効果型の半導体装置及びその製造方法に関する。
III−V族窒化物半導体、すなわち窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)及び窒化インジウム等の、一般式がAlGa1−x−yInN(但し、0≦x≦1、0≦y≦1)で表わされる混晶物は、その物理的特徴である広いバンドギャップと直接遷移型のバンド構造とを利用して短波長光学素子へ応用することのみならず、高い破壊電界と飽和電子速度という特長から電子デバイスへ応用することも検討されている。
特に、半絶縁性基板の上に順次エピタキシャル成長したAlGa1−xN層(但し、0<x≦1)とGaN層との界面に現われる二次元電子ガス(2Dimensional Electron Gas:以下、2DEGと呼ぶ)を利用するヘテロ接合電界効果トランジスタ(Hetero-junction Field Effect Transistor:以下、HFETと呼ぶ)は、高出力デバイスや高周波デバイスとして開発が進められている。このHFETでは、キャリア供給層(N型AlGaNショットキー層)からの電子の供給に加え、自発分極及びピエゾ分極からなる分極効果による電荷の供給がある。その電子密度は1013cm−2を超え、AlGaAs/GaAs系HFETと比べて1桁程度も大きい。このように、III−V族窒化物半導体を用いたHFETでは、GaAs系HFETと比べて高いドレイン電流密度が期待でき、最大ドレイン電流が1A/mmを超える素子が報告されている(非特許文献1参照)。さらに、III−V族窒化物半導体は広いバンドギャップ(例えばGaNのバンドギャップは3.4eV)を有するため高い耐圧特性をも示し、III−V族窒化物半導体を用いたHFETではゲート・ドレイン電極間の耐圧を100V以上とすることが可能である(非特許文献1参照)。このように、高耐圧且つ高電流密度を示す電気的特性を期待できることから、III−V族窒化物半導体を用いたHFETを中心とする電子デバイスは、高周波素子として、また従来よりも小さい設計寸法で大電力を扱える素子として応用が検討されている。
しかしながら、III−V族窒化物半導体からなる電子デバイスは、高周波、高出力又は大電力素子として有望ではあるが、その実現のためには様々な工夫が必要である。このような高周波特性、高出力特性及び大電力特性を持つ素子を実現するための工夫の1つとして、バイアホール構造を用いる技術が知られている。
以下、このような従来のバイアホール構造を用いたFETについて図7を参照しながら説明する。図7は、従来のバイアホール構造を有するFETの構造を示す断面図である。
図7に示ように、従来のFETでは、厚さが25μm程度にまで薄膜化されたヒ素ガリウム(GaAs)からなる半絶縁性基板501の上に、N型のGaAsからなるチャネル層(活性層)を含む半導電層502が形成されている。半導電層502の上には、ショットキー電極503と、その両側方に位置するオーミック性のソース電極504及びドレイン電極505とが形成されている。半絶縁性基板501及び半導電層502におけるソース電極504の下に位置する部分にはバイアホール506が選択的に形成されており、半絶縁性基板501における半導電層502の裏面には裏面電極507が形成されており、裏面電極507はバイアホール506にも充填されることにより接地電源508と接続されている。このようにソース電極504が裏面電極507とバイアホール506を介して接地されるFETは、ソース電極504がワイヤにより接地される構成のFETと比べてソースインダクタンスを低減できるため、線形利得で約2dBの改善が見られることが報告されている(非特許文献2参照)。
また、他の従来例として、ソース電極又はエミッタ電極が、バイアホールを介して接地された導電性のP型基板と接続された構造が知られている(特許文献1参照)。この構造を得るために、炭化シリコン(SiC)又はサファイアからなる基板を薄く研磨し、研磨された基板の裏面からバイアホールをエッチングにより形成する方法としては、例えば特許文献2に記載された技術が知られている。
特表2002−536847号公報 特開平11−45892号公報
安藤祐二、岡本康宏、宮本広信、中山達峰、井上隆、葛原正明著「高耐圧AlGaN/GaNヘテロ接合FETの評価」信学技報、ED2002-214, CPM2002-105(2002-10), pp.29-34 福田益美、平地康剛著「GaAs電界効果トランジスタの基礎」電子情報通信学会、1992年、p.214
しかしながら、バイアホールを用いる前記従来の半導体装置では、次のような不具合が生じていた。通常、III−V族窒化物半導体からなる電子デバイスの基板に用いられるSiC又はサファイアは非常に硬く且つ耐薬品性が高いため、これらの基板の強度を保ったまま、すなわち基板を薄くしない状態で基板を貫通するバイアホールを形成することは極めて困難である。逆に、SiC又はサファイアからなる基板を薄く研磨してからバイアホールを形成する場合には、薄くされた基板はもろくなるため、バイアホールを形成する工程において基板が割れてしまう。
さらに、III−V族窒化物半導体からなる電子デバイスにおいては、パワー・デバイスとして応用するために、ゲート・ドレイン電極間の耐圧をさらに高くする必要があるという課題がある。
前記課題に鑑み、本発明は、III−V族窒化物半導体を有する半導体装置において、高い耐圧を実現することおよびバイアホールの形成を容易にすることを目的とする。
本発明の半導体装置は、導電層と、前記導電層の上方に形成され、III-V族窒化物半導体からなるチャネル層と、前記チャネル層の上に形成され、III-V族窒化物半導体からなるショットキー層と、前記ショットキー層の上方の一部にそれぞれ形成された第1のソース電極、ドレイン電極及びゲート電極と、前記第1のソース電極と接続される第2のソース電極と、前記チャネル層及び前記ショットキー層を貫通する溝を介して、前記第1のソース電極と前記導電層とを接続する配線部材とを備えることを特徴とする。
この構造では、ソース電極が溝を介して導電層に接続されており、第2のソース電極が設けられている。これにより、ゲート電極とドレイン電極との間に高い逆方向電圧がかかっても、ゲート電極のうちドレイン電極に近い側の端部に起こりやすい電界集中を効果的に分散または緩和することができるため、耐圧が向上する。
また、配線部材が導電層に到達していればよいため、基板を貫通する溝を形成する必要がない。このため、基板を貫通させる溝を形成する工程と、さらには、溝を浅くするために基板を薄膜化する研磨工程とを省略することができる。したがって、容易に溝を形成することができると共に、基板の強度を保持しつつソース電極と導電層との電気的な接続をとることができる。
前記導電層は導電基板であって、前記導電基板と前記チャネル層との間に介在するバッファ層をさらに備えていてもよい。この場合には、導電層とチャネル層及びショットキー層との格子不整合を緩和することができる。
あるいは、前記導電層の下方に設けられた、絶縁体基板または半導体基板と、前記基板と前記導電層との間に介在するか、または、前記導電層と前記チャネル層との間に介在するバッファ層とをさらに備えていてもよい。この場合には、基板導電層との格子不整合か、または導電層とチャネル層及びショットキー層との格子不整合を緩和することができる。
前記ゲート電極は前記第1のソース電極と前記ドレイン電極とに挟まれる領域に設けられ、前記第2のソース電極は、第1のソース電極の上方に位置する領域から前記ドレイン電極の上方に位置する領域に向かう方向に伸長されていてもよい。この場合には、ゲート電極のうちドレイン電極に近い側の端部への電界集中が緩和されやすくなるため、半導体装置の耐圧が向上する。
前記第2のソース電極のうち前記ゲート電極におけるドレイン電極側の端の上方に位置する領域から前記ドレイン電極の上方に位置する領域に向かって伸長されている部分の長さは、前記ゲート電極と前記ドレイン電極との間隔の20%以上の長さであることが好ましい。この場合には、ゲート電極のうちドレイン電極に近い側の端部への電界集中をより緩和することができる。
前記ゲート電極は、前記ショットキー層と接触する軸部と、前記軸部よりも幅の広い頭頂部とを有するT字型の断面形状を有していることが好ましい。これにより、ゲート抵抗を小さくすることができるため、優れた高周波特性を得ることができる。
前記溝の底面と前記配線部材との間には、前記導体層とオーミック接触する金属が形成されていることが好ましい。
前記金属は、アルミニウム、チタン、金、ゲルマニウムおよびアンチモンのうちの少なくともいずれか1つを含む単層、積層または合金であることが好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法は、導電層の上方に配置し、III-V族窒化物半導体からなるチャネル層と、前記チャネル層の上に配置し、III-V族窒化物半導体からなるショットキー層とを形成する工程(a)と、前記ショットキー層の上の一部に、第1のソース電極、ドレイン電極及びゲート電極をそれぞれ形成する工程(b)と、前記チャネル層及び前記ショットキー層を貫通し、前記導電層の上面に到達する溝を形成する工程(c)と、前記溝を介して、前記第1のソース電極と前記導電層とを接続する配線部材を形成する工程(d)と、前記第1のソース電極に接続される第2のソース電極を形成する工程(e)とを備えることを特徴とする。
これにより、ソース電極が溝を介して導電層に接続され、第2のソース電極を有する半導体装置を製造することができる。この半導体装置では、ゲート電極とドレイン電極との間に高い逆方向電圧がかかっても、ゲート電極のうちドレイン電極に近い側の端部に起こりやすい電界集中を効果的に分散または緩和することができるため、耐圧が向上する。
また、工程(c)では、溝が導電層に到達すればよく、基板を貫通しなくてもよい。このため、基板を貫通する溝を形成する工程と、さらには、溝を浅くするために基板を薄膜化する研磨工程とを省略することができる。したがって、容易に溝を形成することができると共に、基板の強度を保持しつつソース電極と導電層との電気的な接続をとることができる。
前記工程(e)では、前記第1のソース電極の上方に位置する領域から前記ドレイン電極の上方に位置する領域に向かう方向に伸長する前記第2のソース電極を形成することが好ましい。この場合には、ゲート電極のうちドレイン電極に近い側の端部への電界集中が緩和されやすくなるため、半導体装置の耐圧を向上させることができる。
前記工程(a)では、導電性基板となる前記導電層の上にバッファ層をさらに形成し、前記バッファ層の上に前記チャネル層を形成することが好ましい。この場合には、導電層とチャネル層との格子不整合を緩和することができる。
前記工程(a)では、絶縁体基板または半導体基板の上方に前記導電層を形成し、前記基板と前記導電層との間または前記導電層と前記チャネル層との間にバッファ層を介在させることが好ましい。この場合には、基板と導電層との間または導電層とチャネル層との間の格子不整合を緩和することができる。
前記配線部材と前記第2のソース電極とを同一の膜からパターニングすることにより、前記工程(d)と前記工程(e)とを同工程で行ってもよい。この場合には工程の簡略化が可能である。
前記工程(c)の後で前記工程(d)の前に、前記溝の底面を覆い、前記導電層とオーミック接触する金属を形成する工程をさらに備え、前記工程(d)では、前記金属の上から前記配線部材を形成してもよい。
本発明によれば、高耐圧で強度の高い半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態におけるヘテロ接合電界効果トランジスタ(HFET)の構造を模式的に示す断面図である。 本実施形態のFET(サンプルA)と、高抵抗基板を用い、かつフィールドプレート電極が無い構造のFET(サンプルB)とにおいて、ソース電極とゲート電極とを接地し、ドレイン電極に500Vの電圧を印加した場合のチャネルにおける電界分布をシミュレーション結果を示すグラフ図である。 本実施形態のFETに関し、フィールドプレート長に対する最大電界強度をプロットしたグラフ図である。 (a)〜(e)は、第1の実施形態の実施形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態における半導体装置の構造を模式的に示す断面図である。 第2の実施形態の変形例の構造を模式的に示す断面図である。 従来のバイアホール構造を有するFETの構造を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態におけるヘテロ接合電界効果トランジスタ(HFET)の構造を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本実施形態のHFETは、例えばシリコン(Si)からなる厚さ500μmのP型の導電性基板101と、導電性基板101の上に設けられ、高抵抗の窒化アルミニウムガリウム(AlGa1−xN(0<x≦1))からなる厚さ500nmのバッファ層102と、バッファ層102の上に設けられ、アンドープの窒化ガリウム(GaN)からなる厚さ1000nmのチャネル層103と、チャネル層103の上に設けられ、N型の窒化アルミニウムガリウム(AlGa1−yN(0<y≦1))からなる厚さ25nmのショットキー層104とを備えている。また、バッファ層102は、導電性基板101とチャネル層103及びショットキー層104との格子不整合を緩和するために形成されている。また、チャネル層103におけるショットキー層104とのヘテロ接合となる界面近傍には、2DEGからなるチャネルが形成される。ここで、前記「高抵抗」とは、HFETの通常動作時に電流が流れないという意味で用いられ、いわゆる半絶縁性層も高抵抗層と呼ぶ。
そして、ショットキー層104の上には、窒化珪素(SiN)からなる厚さ100nmの第1絶縁膜105が設けられ、第1絶縁膜105には、開口121, 122, 123が互いに離間して設けられている。開口121の一部には、ショットキー層104、チャネル層103及びバッファ層102を貫通し、導電性基板101の上部が除去されてなるバイアホール112が形成されている。開口121のうちバイアホール112が形成されていない領域では、第1絶縁膜105の上に厚さ200nmの第1のソース電極106が設けられている。また、開口122には、ショットキー層104の上に厚さ400nmのゲート電極108が設けられ、開口123には、ショットキー層104の上に厚さ200nmのドレイン電極107が設けられている。ここで、ゲート電極108およびドレイン電極107では、上端部が第1絶縁膜105の上に伸びたT字型の断面を有している。ゲート電極108とドレイン電極107との間の距離は、ゲート電極108と第1のソース電極106との間の距離よりも長く、これらはいわゆるオフセット構造を有している。N型のAlGa1−yNからなるショットキー層104に対してショットキー性を示すように、ゲート電極108は例えばニッケル(Ni)と金(Au)との積層体からなる。また、ショットキー層104に対してオーミック性を示すように、第1のソース電極106及びドレイン電極107は例えばチタン(Ti)とアルミニウム(Al)との積層体で形成される。
第1絶縁膜105及びゲート電極108の上は、SiNからなる厚さ500nmの第2絶縁膜109によって覆われており、第1のソース電極106の上には第2のソース電極110が形成されている。第2のソース電極110は厚さ100nmで設けられ、第2絶縁膜109において、ゲート電極108の上方からドレイン電極107の上方に庇状に張り出した構造を有する。なお、この第2のソース電極110はフィールドプレート電極とも呼ばれる。さらに、第2絶縁膜109及び第2のソース電極110の上には、厚さ400nmの第3絶縁膜111が形成されている。
また、バイアホール112の底には、導電性基板101に対してオーミック性を示すように、例えばアルミニウム(Al)からなるバイアホールメタル113が堆積されている。バイアホール112の中には、バイアホールメタル113の上を覆う配線メタル114が形成されている。第1のソース電極106は、配線メタル114及びバイアホールメタル113を介して導電性基板101と電気的に接続されている。また、第2のソース電極110も配線メタル114と接している。一方、開口123内にも、ドレイン電極107の上を覆う配線メタル114が形成されている。
導電性基板101の裏面上には、接地電源116と接続され、第1のソース電極106に接地電位を供給する裏面電極115が形成されている。裏面電極115の材料には、珪化チタン(TiSi)と窒化チタン(TiN)との積層体を用いることができる。なお、P型の導電性基板101として、シリコンに代えて炭化シリコン(SiC)を用いる場合には、裏面電極115としてTi/Alの積層体を用いることができる。
図2は、本実施形態のFET(サンプルA)と、高抵抗基板を用い、かつフィールドプレート電極が無い構造のFET(サンプルB)とにおいて、ソース電極とゲート電極とを接地し、ドレイン電極に500Vの電圧を印加した場合のチャネルにおける電界分布をシミュレーション結果を示すグラフ図である。横軸はソースからドレインへ向かう方向の位置を示しており(値が増加する方向がソースからドレインへ向かう方向である)、ゲート電極の中心を原点としている。縦軸は電界強度を示す。なお、サンプルAとサンプルBのいずれにおいても、ゲート長は1.8μm、ソース・ゲート間隔は2μm、ゲート・ドレイン間隔は10μmである。サンプルAのフィールドプレート長(ゲート端からドレイン側へフィールドプレート電極が伸びている長さ)は5μmである。ここでは、バッファ層102(AlGa1−xN)の一例として、Al組成x=1のAlNを用い、ショットキー層(AlGa1−yN)の一例として、Al組成y=0.26のものを用いた。
本実施形態のFET(サンプルA)の場合と、バイアホールとフィールドプレート電極が無い構造のFET(サンプルB)の場合とで比較した結果、いずれの場合においてもゲート電極のうちドレイン側の端部で電界強度が最大となっているが、本実施形態のFET(サンプルA)の場合では、最大電界強度がサンプルBの半分以下となっている。これは、サンプルBのHFETでは、ドレインに電圧が印加されると電気力線はゲート電極に集中し、ゲート端部の電界が大きくなってしまうが、本実施形態のFET(サンプルA)の場合、ドレインからの電気力線はゲート電極よりも上にあるフィールドプレート電極と下にある導電性基板とに向かうために、ゲート電極端の電界集中は抑制されるためである。その結果、本実施形態のFETでは耐圧が増加する。
図3は、本実施形態のFETに関し、フィールドプレート長に対する最大電界強度をプロットしたグラフ図である。図3に示すグラフには、ソース電極がバイアホールを介して導電性基板と電気的に接続されている本実施形態のFET(サンプルC)とバイアホールが無いFET(サンプルD)との測定結果が示されている。サンプルCとサンプルDとのいずれの場合においても、フィールドプレート長の増加に伴って最大電界強度は減少するが、バイアホールを有する構造(サンプルC)の方がフィールドプレート長依存性が弱く、最大電界強度が小さい。図3に示すように、サンプルCでは、フィールドプレート長が2μm以上のときに最大電界強度は特に小さくなって安定している。サンプルCのゲート・ドレイン間隔は10μmであるので、フィールドプレート長がゲート・ドレイン間隔の20%以上のときには電界緩和の効果が特に大きいといえる。このような構成にすることで最大電界強度を十分小さくすることができ、さらなる高耐圧化が実現できる。
本実施形態の構造では、第1のソース電極106がバイアホール112を介して導電性基板101に接続されており、また、第2のソース電極110が形成されている。これにより、ゲート電極108とドレイン電極107との間に高い逆方向電圧が印加されても、ゲート電極108のうちドレイン電極107に近い側の端部に起こりやすい電界集中を効果的に分散または緩和することができるため、耐圧が向上する。
また、素子形成層を形成する基板として導電性基板101を用いているため、導電性基板101には裏面まで貫通するバイアホールを設ける必要がない。このため、導電性基板101にバイアホールを形成する工程と、さらには、バイアホールを浅くするために導電性基板自体を薄膜化する研磨工程を省略することができる。その結果、導電性基板101に必要な強度を保持したまま、第1のソース電極106及び第2のソース電極110と導電性基板101の裏面電極115とを電気的に接続することができる。
さらに、バッファ層102には、導電性基板101とキャリア走行層との間に印加される電圧以上の耐圧を有する高抵抗のAlGa1−xNを用いるため、導電性基板101とキャリア走行層との間を流れる漏れ電流を大幅に抑制することができる。
ここで、高抵抗のバッファ層102の厚さと導電性基板101の不純物濃度とは、バッファ層102及び導電性基板101に伸張する空乏層によって支えられる最大電圧がドレイン電極107に印加される最大電圧よりも高くなるように設定することが望ましい。このようにすると、導電性基板101とキャリア走行層との間に流れる漏れ電流をさらに小さくすることができる。
なお、本実施形態では、バッファ層102のAl組成xと、ショットキー層104のAl組成yの値は例示した値に限らず、0<x≦1の範囲あるいは0<y≦1の範囲であれば図2、図3に示す構造において得られる効果と同様な効果が得られる。
また、図1に示すように、ゲート電極108はT字型の断面形状をしているため、本実施の形態におけるHFETはゲート抵抗が小さく、高周波特性が優れている。さらにT字型の断面形状は、ゲート電極の頭頂部の下において前記のフィールドプレートと同様に電界緩和の効果があるため、高耐圧化を図るのに有効である。
(第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法)
次に、第1の実施形態における半導体装置の製造方法について図面を参照しながら説明する。
図4(a)〜(e)は、第1の実施形態の実施形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。本実施形態の半導体装置の製造方法では、まず図4(a)に示す工程で、有機金属化学気相エピタキシャル成長法(Metalorganic Chemical Vapor Epitaxy:MOVPE法)により、P型のSiからなる導電性基板101の上に、高抵抗のAlGa1−xN(0<x≦1)からなるバッファ層102と、アンドープのGaNからなるチャネル層103と、N型のAlGa1−yN(0<y≦1)からなるショットキー層104を順次成長する。
次に、図4(b)に示す工程で、塩素ガスを用いたRIE法(Reactive Ion Etching)を行うことにより、素子分離用絶縁膜(図示せず)を形成した後、プラズマCVD法(Chemical Vapor Deposition)を用いてSiNからなる第1絶縁膜105を形成する。続いて、ウェットエッチングを行うことにより、第1絶縁膜105のうちオーミック電極形成領域をウェットエッチングにより除去して、開口121, 123を形成する。その後、開口121, 123内に、TiとAlの積層体からなる第1のソース電極106とドレイン電極107とをリフトオフ法により形成し、水素雰囲気中で550℃の熱処理を行う。この熱処理により、第1のソース電極106とドレイン電極107とは、オーミック電極となる。次に第1絶縁膜105のゲート電極形成領域をウェットエッチングにより除去することにより開口122を形成し、開口122内に、NiとAuの積層体からなるゲート電極108をリフトオフ法により形成する。
次に、図4(c)に示す工程で、プラズマCVD法を用いて基板上を覆うSiNからなる第2絶縁膜109を形成した後、四フッ化炭素と酸素の混合ガスを用いたRIE法を行うことにより、第2絶縁膜109のうちバイアホール形成領域から第1のソース電極106の一部の上に位置する部分を除去する。その後、第1のソース電極106の上から第2絶縁膜109の上に伸びる、TiとAuの積層体からなる第2のソース電極(フィールドプレート電極)110をリフトオフ法により形成する。
次に、図4(d)に示す工程で、プラズマCVD法を用いて、第2絶縁膜109及び第2のソース電極110の上にSiNからなる第3絶縁膜111を形成する。その後、四フッ化炭素と酸素の混合ガスを用いたRIEにより、第3絶縁膜111のうちバイアホール形成領域、第1のソース電極106及び第2のソース電極110の一部の上に位置する部分を除去する。その後、引き続いて、四フッ化炭素と酸素との混合ガスを用いてRIEを行うことにより、バイアホール形成領域に位置するショットキー層104, チャネル層103, バッファ層102及び導電性基板101の上部を除去し、バイアホール112を形成する。その後、リフトオフ法によりバイアホール112の底にAlからなるバイアホールメタル113を堆積する。
次に、図4(e)に示す工程で、電解メッキ法を用いて基板上に厚さ5μmのAuからなる配線メタル114を形成する。このとき、バイアホール112内が配線メタル114によって充填されるため、第1のソース電極106と導電性基板101は配線メタル114及びバイアホールメタル113によって電気的に接続される。その後、図4(e)に示す工程で、スパッタリング法により、導電性基板101の裏面上にTiSiとTiNとの積層体からなる裏面電極115を形成する。
以上のように、本実施形態の製造方法によると、ゲート電極108とドレイン電極107との間の領域やゲート電極108と第1のソース電極106との間の領域におけるショットキー層104を、第1絶縁膜105によって常に覆っていることから、ショットキー層104であるAlGa1−yNの窒素抜けによる表面荒れや、電流コラプスによるドレイン電流の低下を防止することができる。
また、バイアホール112を形成するドライエッチングで使用したフォトレジストパターンを用いてバイアホールメタル113を形成するため、別途バイアホールメタルを形成するためのフォトレジストを形成する工程を必要としない。したがって、簡便に導電性基板101と配線メタル114の良好なオーミック性を得ることができる。
また、本実施形態の製造方法では、フィールドプレート長の寸法精度を良くするためにフィールドプレート電極(第2のソース電極110)の形成工程と、厚さ5μmのAuメッキ配線(配線メタル114)の形成工程を別工程としたが、フィールドプレート電極を配線メタルと同時に形成することにより、フィールドプレート電極形成工程を省略することも可能である。この場合、フィールドプレートの形成とバイアホールを介したソース電極と導電性基板との接続及び配線形成を同時に行うため、工程が非常に簡便になる。
(第2の実施形態)
図5は、本発明の第2の実施形態における半導体装置の構造を模式的に示す断面図である。図5に示すように、本実施形態におけるHFETは、例えばサファイアからなる厚さ500μmの絶縁体基板(あるいは半導体基板)200と、絶縁性基板200の上に設けられ、高抵抗の窒化アルミニウムガリウム(AlGa1−xN(0<x≦1))からなる厚さ500nmのバッファ層201と、バッファ層201の上に設けられたN型の窒化ガリウム(GaN)からなる厚さ500nmの導電層202と、導電層202の上に設けられ、アンドープの窒化ガリウム(GaN)からなる厚さ1000nmのチャネル層203と、チャネル層203の上に設けられ、N型の窒化アルミニウムガリウム(AlGa1−yN、(0<y≦1))からなる厚さ25nmのショットキー層204とを備えている。ここで、バッファ層201は、絶縁体基板200と、導電層202、チャネル層203及びショットキー層204との格子不整合を緩和するように形成されている。また、チャネル層203におけるショットキー層204とのヘテロ接合となる界面近傍には、2次元電子ガス(2DEG)からなるチャネルが形成される。
そして、ショットキー層204の上には、窒化珪素(SiN)からなる厚さ100nmの第1絶縁膜205が設けられ、第1絶縁膜205には、開口221, 222, 223が互いに離間して設けられている。開口221の一部には、ショットキー層204を貫通してチャネル層203に到達するバイアホール212が形成されている。開口221のうちバイアホール212が形成されていない領域では、ショットキー層204の上に厚さ200nmの第1のソース電極206が設けられている。また、開口222には、ショットキー層204の上に厚さ400nmのゲート電極208が設けられ、開口223には、ショットキー層204の上に厚さ200nmのドレイン電極207が設けられている。ゲート電極208とドレイン電極207との距離は、ゲート電極208と第1のソース電極206との距離よりも長く、これらはいわゆるオフセット構造を有している。N型のAlGa1−yNからなるショットキー層204に対してショットキー性を示すように、ゲート電極208は例えばニッケル(Ni)と金(Au)との積層体からなり、また、ショットキー層204に対してオーミック性を示すように、第1のソース電極206及びドレイン電極207は例えばチタン(Ti)とアルミニウム(Al)との積層体で形成される。
ゲート電極208とドレイン電極207の上はSiNからなる第2絶縁膜209で覆われており、第1のソース電極206の上には第2のソース電極210が設けられている。第2のソース電極(フィールドプレート電極)210は厚さ100nmで設けられ、ゲート電極208の上を跨いでドレイン電極207側に庇状に張り出した構造をもつ。さらに、ゲート電極208及び第2のソース電極210の上に第3絶縁膜211が形成されている。なお、本実施形態における第2絶縁膜209、第2のソース電極207及び第3絶縁膜211の構造は第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
バイアホール212の底には、導電層202に対してオーミック性を示すように、例えばTi/Alからなるバイアホールメタル213が堆積されている。バイアホール212の中には、バイアホールメタル213の上を覆う配線メタル214が充填されている。第1のソース電極206は、配線メタル214及びバイアホールメタル213を介して導電層202と電気的に接続されている。また、第2のソース電極210も配線メタル214と接している。一方、開口223内にも、ドレイン電極207の上を覆う配線メタル214が形成されている。
本実施形態では、第1のソース電極206がバイアホール212を介して導電層202に接続されており、また、第2のソース電極210が形成されている。これにより、ゲート電極208とドレイン電極207との間に高い逆方向電圧が印加されても、ゲート電極208のうちドレイン電極207に近い側の端部の電界集中を効果的に分散または緩和することができるため、耐圧が向上する。
また、バッファ層201の上に導電層202を設けているため、絶縁体基板200を貫通する貫通するバイアホールを設ける必要がない。このため、絶縁体基板200にバイアホールを形成する工程と、さらには、バイアホールを浅くするために絶縁体基板200自体を薄膜化する研磨工程を省略することができる。その結果、絶縁体基板200に必要な強度を保持したまま、第1のソース電極206及び第2のソース電極210と導電層202とを電気的に接続することができる。
(第2の実施形態の変形例)
図6は、第2の実施形態の変形例の構造を模式的に示す断面図である。図6に示すように、変形例におけるHFETは、例えばSiからなる厚さ500μmの半導体基板(あるいは絶縁体基板)300と、半導体基板300の上に設けられ、厚さ500nmのN型ドープSiよりなる低抵抗(抵抗率0.01Ωcm以下)の導電層301と、導電層301の上に設けられた厚さ500nmの窒化アルミニウムガリウム(AlGa1−xN(0<x≦1))からなる高抵抗のバッファ層302と、バッファ層302の上に設けられ、アンドープの窒化ガリウム(GaN)からなるチャネル層303と、チャネル層303の上に設けられ、N型の窒化アルミニウムガリウム(AlGa1−yN、但し、yは0<y≦1である)からなる厚さ25nmのショットキー層304とを備えている。ここで、バッファ層302は、半導体基板300と、チャネル層303及びショットキー層304との格子不整合を緩和するように形成されている。また、チャネル層303におけるショットキー層304とのヘテロ接合となる界面近傍には、2DEGからなるチャネルが形成される。
そして、ショットキー層304の上には、窒化珪素(SiN)からなる厚さ100nmの第1絶縁膜305が設けられ、第1絶縁膜305には、開口321, 322, 323が互いに離間して設けられている。開口321の一部には、ショットキー層304、チャネル層303及びバッファ層302を貫通して導電層301に到達するバイアホール312が形成されている。開口321のうちバイアホール312が形成されていない領域では、ショットキー層304の上に厚さ200nmの第1のソース電極306が設けられている。また、開口322には、ショットキー層304の上に厚さ400nmのゲート電極308が設けられ、開口323には、ショットキー層304の上に厚さ200nmのドレイン電極307が設けられている。
ゲート電極308とドレイン電極307の上はSiNからなる第2絶縁膜309で覆われており、第1のソース電極306に接続された第2のソース電極(フィールドプレート電極)310は、ゲート電極308の上を跨いでドレイン電極307側に庇状に張り出した構造をもつ。さらに、ゲート電極308及び第2のソース電極310の上に第3絶縁膜311が形成されている。本実施形態における第2絶縁膜309、第2のソース電極310及び第3絶縁膜311の構造は第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
バイアホール312の底には、導電層301に対してオーミック性を示すように、例えばAlからなるバイアホールメタル313が堆積されている。バイアホール312の中には、バイアホールメタル313の上を覆う配線メタル314が充填されている。第1のソース電極306は、配線メタル314及びバイアホールメタル313を介して導電層301と電気的に接続されている。また、第2のソース電極310も配線メタル314と接している。一方、開口323内にも、ドレイン電極307の上を覆う配線メタル314が形成されている。
この例においても、第1のソース電極306がバイアホール312を介して導電層301に接続されており、また、第2のソース電極310が形成されている。これにより、ゲート電極308とドレイン電極307との間に高い逆方向電圧が印加されても、ゲート電極308のうちドレイン電極307に近い側の端部の電界集中を効果的に分散または緩和することができるため、耐圧が向上する。
また、バッファ層302の下に導電層301を設けているため、半導体基板300を貫通する貫通するバイアホールを設ける必要がない。このため、半導体基板300にバイアホールを形成する工程と、さらには、バイアホールを浅くするために半導体基板300自体を薄膜化する研磨工程を省略することができる。その結果、半導体基板300に必要な強度を保持したまま、第1のソース電極306及び第2のソース電極310と導電層301とを電気的に接続することができる。
なお、本実施形態では、導電層301としてN型ドープSi層が形成される場合を例として説明したが、P型ドープSi(抵抗率0.01Ωcm以下)を用いても構わない。
(第2の実施形態の半導体装置に係る製造方法)
次に、第2の実施形態及びその変形例の製造方法のうち第1の実施形態と異なる工程について、図5及び図6を再度参照しながら説明する。
第2の実施形態の半導体装置の製造工程では、図5に示すように、絶縁性基板200の上に、MOVPE法により、高抵抗のAlGa1−xN(<x≦1)からなるバッファ層201と、SiドープによるN型GaN層からなる導電層202と、アンドープのGaNからなるチャネル層203と、N型のAlGa1−yN(0<y≦1)からなるショットキー層204とを順次成長する。また、塩素ガスを用いたRIE法により、ショットキー層204及びチャネル層203を除去することによりバイアホール212を形成し、リフトオフ法により、バイアホール212の底に、導電層202とオーミック接触するTi/Alからなるバイアホールメタル213を堆積する。それ以外の製造工程は第1の実施形態で述べた方法と同様であるので、その説明は省略する。
一方、変形例の半導体装置の製造工程では、図6に示すように、半導体基板300の上に、熱拡散またはイオン注入によりP、As、BなどをドープしたN型またはP型の低抵抗の導電層301を形成して、その上に、MOVPE法により、高抵抗のAlGa1−xN(0<x≦1)からなるバッファ層302と、アンドープのGaNからなるチャネル層303と、N型のAlGa1−yN(0<y≦1)からなるショットキー層304を順次成長する。また、塩素ガスを用いたRIE法により、ショットキー層304、チャネル層303、バッファ層302を除去することによりバイアホール312を形成し、リフトオフ法により、バイアホール312の底に、導電層301とオーミック接触するAlからなるバイアホールメタル313を堆積する。それ以外の製造工程は第1の実施形態で述べた方法と同様であるので、その説明は省略する。
なお、前記第1及び第2の実施形態では、バイアホールメタル113、213、313として、AlやTi/Al以外にも、チタン、金、ゲルマニウムおよびアンチモンのうちの少なくとも1つからなる単層、積層体または合金を用いても同様の効果が得られる。
本発明は、耐圧に優れ、強度の高いIII−V族窒化物半導体からなる半導体装置を実現することができる点で産業上の利用可能性は高い。
101 導電性基板
102、201、302 バッファ層
103、203、303 チャネル層
104、204、304 ショットキー層
105、205、305 第1絶縁膜
106、206、306 第1のソース電極
107、207、307 ドレイン電極
108、208、308 ゲート電極
109、209、309 第2絶縁膜
110、210、310 第2のソース電極
111、211、311 第3絶縁膜
112、212、312 バイアホール
113、213、313 バイアホールメタル
114、214、314 配線メタル
115 裏面電極
116 接地電源
200 絶縁体基板
202、301 導電層
300 半導体基板

Claims (11)

  1. 導電層の上方に配置し、III-V族窒化物半導体からなるチャネル層と、前記チャネル層の上に配置される窒化アルミニウムガリウム層とを形成する工程(a)と、
    前記窒化アルミニウムガリウム層の上に、第1のソース電極、ドレイン電極及びゲート電極をそれぞれ形成する工程(b)と、
    前記チャネル層及び前記窒化アルミニウムガリウム層を貫通し、前記導電層の少なくとも上面に到達する溝を形成する工程(c)と、
    前記溝を介して、前記第1のソース電極と前記導電層とを接続する配線部材を形成する工程(d)と、
    前記第1のソース電極に接続され、前記ゲート電極の上を跨いで前記ドレイン電極に向かう方向に延びる第2のソース電極を形成する工程(e)とを備え、
    前記工程(c)の後で前記工程(d)の前に、前記導電層とオーミック接触する金属を前記溝の底面に形成する工程をさらに備え、
    前記工程(d)では、前記金属と接するように前記配線部材を形成し、
    前記第1のソース電極は前記窒化アルミニウムガリウム層に対してオーミック接触し、
    前記工程(d)は、前記工程(e)の後に行われる工程であり、
    前記工程(d)では、前記第1のソース電極側における前記第2のソース電極の側面および上面が前記配線部材と接触するように前記配線部材を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記導電層は導電性基板であり、
    前記工程(a)では、前記導電性基板の上にバッファ層をさらに形成し、
    前記バッファ層の上に前記チャネル層を形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記工程(a)では、絶縁体基板または半導体基板の上方に前記導電層を形成し、前記基板と前記導電層との間または前記導電層と前記チャネル層との間にバッファ層を介在させることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記工程(d)では、前記第1のソース電極の側面のうち、前記ドレイン電極と反対側にある側面が前記配線部材と接触するように前記配線部材を形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 導電層と、
    前記導電層の上方に形成され、III-V族窒化物半導体からなるチャネル層と、
    前記チャネル層の上に形成された窒化アルミニウムガリウム層と、
    前記窒化アルミニウムガリウム層の上にそれぞれ形成された第1のソース電極、ドレイン電極及びゲート電極と、
    前記第1のソース電極に接続され、前記ゲート電極の上を跨いで前記ドレイン電極に向かう方向に延びる第2のソース電極と、
    前記チャネル層及び前記窒化アルミニウムガリウム層を貫通する溝を介して、前記第1のソース電極と前記導電層とを接続する配線部材とを備え、
    前記第1のソース電極は、前記窒化アルミニウムガリウム層に対してオーミック接触し、
    前記溝の底面と前記配線部材との間には、前記導電層とオーミック接触する金属が形成されており、
    前記第1のソース電極側における前記第2のソース電極の側面および上面が前記配線部材と接触していることを特徴とする半導体装置。
  6. 前記導電層は導電基板であって、
    前記導電基板と前記チャネル層との間に介在するバッファ層をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記導電層の下方に設けられた、絶縁体基板または半導体基板と、
    前記基板と前記導電層との間に介在するか、または、前記導電層と前記チャネル層との間に介在するバッファ層とをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  8. 前記第2のソース電極のうち前記ゲート電極の前記ドレイン側の端の上方に位置する領域から前記ドレイン電極の上方に位置する領域に向かって延びている部分の長さは、前記ゲート電極と前記ドレイン電極との間隔の20%以上の長さであることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  9. 前記ゲート電極は、前記窒化アルミニウムガリウム層と接触する軸部と、前記軸部よりも幅の広い頭頂部とを有するT字型の断面形状を有していることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  10. 前記金属は、アルミニウム、チタン、金、ゲルマニウムおよびアンチモンのうちの少なくともいずれか1つを含む単層、積層または合金であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  11. 前記第1のソース電極の側面のうち、前記ドレイン電極と反対側にある側面が前記配線部材と接触していることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
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