JP4549989B2 - エンコーダおよびエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法 - Google Patents
エンコーダおよびエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法 Download PDFInfo
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Description
パルス円板の中央部には、モータシャフトが挿入される貫通孔が形成されている。そして、パルス円板とパルス円板の貫通孔に挿入されたモータシャフトは、接着剤をパルス円板とモータシャフトとに塗布して硬化することによって固定される。
すなわち、従来の光学式エンコーダでは、モータ軸が挿入される孔部を備える中空回転軸、接着層、パルス円板およびリング状フランジ部材を有している。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る光学式エンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付構造を説明するための断面図、図2は図1においてパルス円板を装着する前のモータシャフトを示す断面図である。
図1および図2において、サーボモータ1Aは駆動部2、エンコーダとしての光学式エンコーダ3、油面接着剤4、被覆接着剤としての光硬化性接着剤5および熱収縮チューブ6によって構成されている。
駆動部2はモータ11などを有している。光学式エンコーダ3はパルス円板7、検出部15、電子部品回路10および円柱状のモータシャフト12を有している。そして、検出部15は、発光素子としてのLED8(Light Emitting Diode)と、受光素子としてのPD9(Photo Diode)とで構成されている。
さらに、LED8およびPD9はパルス円板7を挟むように対向して配置される。また、電子部品回路10は電気的にPD9と接続されている。
まず、モータシャフト12の先端側に熱収縮チューブ6を外嵌状態に装着する。
次に、モータシャフト12と収縮前の熱収縮チューブ6との間隙に、油面接着剤4をディスペンサなどを用いて注入する。
さらに、油面接着剤4が硬化する前に、熱収縮チューブ6に加熱空気を当て、熱収縮チューブ6を収縮させる。
上記のパルス円板7のモータシャフト12への取付方法において、光硬化性接着剤5の代わりに油面接着剤4を用いても、モータシャフト12とパルス円板7との間を強固に固定することができる。すなわち、油面接着剤4を、熱収縮チューブ6の外周面およびボス部13の一端面を覆い、かつ連結するように塗布、硬化しても、パルス円板7がモータシャフト12に接着固定される。
従って、心振れ検査や面振れ検査前に、モータシャフト12にパルス円板7を光硬化性接着剤5によって接着固定したサーボモータ1Aを数多く取り置いておく必要がない。検査において不良と判断されたサーボモータ1Aの不良原因が前工程のパルス円板7の接着工程にあった場合には、その原因に応じた対策が、パルス円板7の接着工程にてなされ、一度に数多くの検査不良が発生されることが未然に防止される。
これに対して、光学式エンコーダに中空回転軸を備える従来のサーボモータでは、中空回転軸とモータシャフトとの間は、ネジ等によって機械的に固定されており、ネジの重みなどによりモータシャフトの半径方向に重みのずれを有しているので、モータシャフトの芯振れや、パルス円板の面振れの発生する確率が高い。よって、サーボモータ1Aにおける回転速度や回転角度の検出値は、従来のサーボモータのものより高い信頼度で得ることができる。
図3はこの発明の実施の形態2に係る光学式エンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付構造を説明するための断面図、図4は図3においてパルス円板を装着する前のモータシャフトを示す断面図である。
なお、他の構成は実施の形態1と同様に構成されている。
まず、油面接着剤4を、モータシャフト12の先端側の外周を覆うように塗布する。この状態で、常温放置またはモータシャフト12の油面接着剤4の塗布部位を加熱し、油面接着剤4を硬化する。これにより、図4に示されるように、油面接着剤4の硬化部が形成される。
また、パルス円板7のモータシャフト12への固定においては、従来のように、高価な中空回転軸などの新たな部材を用いずに、かつ、ネジ止めなどの煩雑な作業をおこなうことなしに接着固定することができるとともに、熱収縮チューブ6が省略されるのでサーボモータ1Aの部品点数よりさらに部品点数が削減されて、コストの増大が抑制されるとともに製造の自動化が容易となる。
図5はこの発明の実施の形態3に係る光学式エンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付構造を説明するための断面図、図6は図5においてパルス円板を装着する前のモータシャフトを示す断面図である。
なお、他の構成は実施の形態1と同様に構成されている。
まず、モータシャフト12の先端側に熱収縮チューブ6を外嵌状態に装着する。さらに、熱収縮チューブ6に加熱空気を当て、熱収縮チューブ6を収縮し、モータシャフト12に締着状態に固定する。
また、パルス円板7のモータシャフト12への固定においては、従来のように、高価な中空回転軸などの新たな部材を用いずに、かつ、ネジ止めなどの煩雑な作業をおこなうことなしに接着固定することができるので、コストの増大が抑制されるとともに製造の自動化が容易となる。
これに対し、実施の形態1で説明した通り、光学式エンコーダに中空回転軸を備える従来のサーボモータでは、ネジの重みによりモータシャフト12の半径方向に重みのずれを有しているので、モータシャフトの芯振れや、パルス円板の面振れの発生する確率が高い。
よって、サーボモータ1Cにおける回転速度や回転角度の検出値は、従来のサーボモータのものより高い信頼度で得ることができる。
また、エンコーダには光学式エンコーダを用いるものとして説明したが、光学式エンコーダに限定されるものではなく、磁気式エンコーダなどにも本発明を適用できる。
Claims (7)
- シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部と、
上記ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部と、
上記シャフト挿入孔に挿入されたモータシャフトと、
上記モータシャフトを軸として回転される上記円板部の回転の変位量に応じてパルス状の検出信号を出力する検出部と、
を備えるエンコーダにおいて、
熱収縮チューブが上記モータシャフトにおける上記ボス部の一端側に熱収縮状態に装着され、油面接着剤が上記モータシャフトと上記熱収縮チューブとの間に介装され、被覆接着剤が上記熱収縮チューブの外周面および上記ボス部の一端面を覆い、かつ連結されていることを特徴とするエンコーダ。 - シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部と、
上記ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部と、
上記シャフト挿入孔に挿入されたモータシャフトと、
上記モータシャフトを軸として回転される上記円板部の回転の変位量に応じてパルス状の検出信号を出力する検出部と、
を備えるエンコーダにおいて、
油面接着剤が上記モータシャフトにおける上記ボス部の一端側の外周面の所定部位に環装され、かつ、被覆接着剤が上記油面接着剤の外周面および上記ボス部の一端面を覆い、かつ連結されていることを特徴とするエンコーダ。 - シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部と、
上記ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部と、
上記シャフト挿入孔に挿入されたモータシャフトと、
上記モータシャフトを軸として回転される上記円板部の回転の変位量に応じてパルス状の検出信号を出力する検出部と、
を備えるエンコーダにおいて、
熱収縮チューブが上記モータシャフトにおける上記ボス部の一端側に熱収縮状態に装着され、被覆接着剤が上記熱収縮チューブの外周面および上記ボス部の一端面を覆い、かつ連結されていることを特徴とするエンコーダ。 - 上記被覆接着剤が光硬化性接着剤であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエンコーダ。
- シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部および該ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部を有するエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法において、
熱収縮チューブを上記モータシャフトの所定部位に外嵌状態に装着し、油面接着剤を該熱収縮チューブと該モータシャフトとの間に注入する工程と、
上記熱収縮チューブを熱収縮させた後、上記油面接着剤を硬化させる工程と、
上記ボス部のシャフト挿入孔内に上記モータシャフトを圧入して上記パルス円板を該モータシャフトに装着する工程と、
被覆接着剤を上記熱収縮チューブの外周面および上記ボス部の熱収縮チューブ側端面を覆い、かつ連結するように塗布、硬化する工程と、
を備えていることを特徴とするエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法。 - シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部および該ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部を有するエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法において、
油面接着剤を上記モータシャフトの所定部位に塗布、硬化させて硬化部を形成する工程と、
上記ボス部のシャフト挿入孔内に上記モータシャフトを圧入して上記パルス円板を該モータシャフトに装着する工程と、
被覆接着剤を上記硬化部の外周面および上記ボス部の油面接着剤側端面を覆い、かつ連結するように塗布、硬化する工程と、
を備えていることを特徴とするエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法。 - シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部および該ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部を有するエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法において、
熱収縮チューブを上記モータシャフトの所定部位に外嵌状態に装着し、該熱収縮チューブを熱収縮させる工程と、
上記ボス部のシャフト挿入孔内に上記モータシャフトを圧入して上記パルス円板を該モータシャフトに装着する工程と、
被覆接着剤を上記熱収縮チューブの外周面および上記ボス部の熱収縮チューブ側端面を覆い、かつ連結するように塗布、硬化する工程と、
を備えていることを特徴とするエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法。
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