JP4549989B2 - エンコーダおよびエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法 - Google Patents

エンコーダおよびエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法 Download PDF

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Description

この発明は、サーボモータなどのモータシステムに用いられるエンコーダ(回転検出器)およびエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法に関する。
一般的にサーボモータに用いられる光学式エンコーダは、パルス円板を有している。
パルス円板の中央部には、モータシャフトが挿入される貫通孔が形成されている。そして、パルス円板とパルス円板の貫通孔に挿入されたモータシャフトは、接着剤をパルス円板とモータシャフトとに塗布して硬化することによって固定される。
上記の接着作業は、モータとモータシャフトを有する駆動部の組み立て後に行われる。また、駆動部の組み立て工程においては、モータシャフトに潤滑グリースなどの油が付着される。また、モータシャフトに付着される油の脱脂洗浄は、モータを洗浄液に浸漬するわけにはいかないので、溶剤を染み込ませたウェス(布)でふき取るなどの方法により行われるが、モータシャフトから完全に油を取り去るものではなかった。その結果、モータシャフトに残留される油が接着を阻害し、接着剤が剥離する問題が生じていた。
上記の問題を顧みて、従来の光学式エンコーダでは、パルス円板(スリット円板)とモータシャフト(モータ軸)とを中空回転軸を介して配置し、モータシャフトとパルス円板との間を接着剤を用いず、間接的に固定する構造が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、従来の光学式エンコーダでは、モータ軸が挿入される孔部を備える中空回転軸、接着層、パルス円板およびリング状フランジ部材を有している。
そして、従来の光学式エンコーダの製造方法では、中空回転軸に接着剤を塗布して接着層を形成し、この接着層上にパルス円板を配置した後、接着層を硬化させて、中空回転軸とパルス円板とを接着固定している。さらにパルス円板上に接着剤を塗布して新たに接着層を形成し、リング状フランジ部材を中空回転軸にはめ込んで接着層上にリング状フランジ部材を配置する。そして、接着層を硬化させてリング状フランジ部材とパルス円板とを接着固定している。さらに、中空回転軸の孔部にモータシャフトが挿入固定される。また、その固定方法は詳細には説明されてはいないが、ネジ等により機械的に固定されるのが一般的である。
特開2000−329586号公報
しかしながら、従来の光学式エンコーダでは、新たに中空回転軸やネジなどが必要であるので、部品点数が増大するとともに、製造の自動化が困難になるという問題があった。また、中空回転軸は高価なものであり、コストが増大するという問題も生じていた。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、モータシャフトとパルス円板との間を中空回転軸などを用いず、直接に油面接着剤、熱収縮チューブおよび被覆接着剤などを用いて取り付けることにより、コストの増大が抑制されるとともに部品点数が削減されることを可能にするエンコーダおよびエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法を得ることを目的とする。
この発明によるエンコーダは、シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部と、ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部と、シャフト挿入孔に挿入されたモータシャフトと、モータシャフトを軸として回転される円板部の回転の変位量に応じてパルス状の検出信号を出力する検出部と、を備え、熱収縮チューブがモータシャフトにおけるボス部の一端側に熱収縮状態に装着され、油面接着剤がモータシャフトと熱収縮チューブとの間に介装され、被覆接着剤が熱収縮チューブの外周面およびボス部の一端面を覆い、かつ連結されている。
この発明によれば、モータシャフトの表面に付着している油は、油面接着剤によって吸収されてモータシャフトの表面から取り去られ、モータシャフトと熱収縮チューブとの間の接着力が強固に維持され、さらに、被覆接着剤が、いずれも油の付着されてない熱収縮チューブの外周面およびボス部の一端面を覆い、かつ連結して硬化される。従って、モータシャフトとパルス円板との間をモータシャフトに付着されている油の脱脂作業を行うことなしに、直接に接着固定しても、安定かつ強固な接着性能を維持することができる。さらに、従来のように高価な中空回転軸などの新たな部材を用いずに、かつ、ネジ止めなどの煩雑な作業を行うことなしにパルス円板をモータシャフトに接着固定することができるので、コストの増大を抑制することができると同時に、製造の自動化を容易とすることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る光学式エンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付構造を説明するための断面図、図2は図1においてパルス円板を装着する前のモータシャフトを示す断面図である。
まず、モータシステムとしてのサーボモータ1Aの構成およびその動作について説明する。
図1および図2において、サーボモータ1Aは駆動部2、エンコーダとしての光学式エンコーダ3、油面接着剤4、被覆接着剤としての光硬化性接着剤5および熱収縮チューブ6によって構成されている。
駆動部2はモータ11などを有している。光学式エンコーダ3はパルス円板7、検出部15、電子部品回路10および円柱状のモータシャフト12を有している。そして、検出部15は、発光素子としてのLED8(Light Emitting Diode)と、受光素子としてのPD9(Photo Diode)とで構成されている。
パルス円板7は透明なプラスチック樹脂の一体成型によって得られ、ボス部13と、ボス部13の外壁面から径方向外方に延在されてボス部13に同軸に形成される円板部14とで構成される。ボス部13は円柱状に形成され、軸心にシャフト挿入孔13aが穿設されている。また、円板部14の一面には、回折格子パターン(図示せず)が放射状かつ凹凸形状に形成されている。また、シャフト挿入孔13aの内径とモータシャフト12の外径は、ほぼ同じに形成されている。そして、モータシャフト12の先端がボス部13の一端側からシャフト挿入孔13a内に圧入されている。さらに、ボス部13の一端側近傍のモータシャフト12の部位には、熱収縮チューブ6が熱収縮状態に装着されている。また、油面接着剤4が、モータシャフト12と熱収縮チューブ6との間に介装、硬化されている。
熱収縮チューブ6は、例えばポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂からなるものが用いられ、100℃程度の加熱空気をあてると、外径および内径ともに50%に収縮される。さらに、熱収縮チューブ6は、収縮前の内径がモータシャフト12の外径より大きく、収縮後の内径がモータシャフト12の外径より小さくなるものが用いられている。ここで、油面接着剤4は、油が付着されている被着体表面に対し、油の脱脂洗浄を行うことなく優れた接着性を有するものと定義する。例えば、油面接着剤4には酸化作用のある液と還元作用のある液との二液を混合させると酸化還元反応を起こして接着力が発現し、二液中の少なくとも一方に吸油性を有する疎水性シリカや吸油性樹脂などが含有されているアクリル系接着剤が用いられる。例えば、メタルグリップ(住友スリーエム株式会社登録商標)などを用いることができる。
そして、パルス円板7とモータシャフト12とが、熱収縮チューブ6の外周面およびボス部13の一端面を覆い、かつ連結して塗布、硬化された光硬化性接着剤5によって接着固定されている。
さらに、LED8およびPD9はパルス円板7を挟むように対向して配置される。また、電子部品回路10は電気的にPD9と接続されている。
上記のように構成されたサーボモータ1Aでは、LED8から照射される光は、モータシャフト12と同期して回転するパルス円板7の回折格子パターンを透過する。パルス円板7を透過する光の強度は、パルス円板7の回転の変位量に応じてパルス状に変動し、光パルスがPD9に到達される。そして、PD9では光パルスに応じたパルス状の検出信号が出力される。さらに、電子部品回路10は、PD9から出力される検出信号を処理し、パルス円板7の回転速度や回転角度を演算出力する。これにより、モータ11の回転速度や回転角度が正確に把握される。
次に、パルス円板7のモータシャフト12への取付方法について説明する。
まず、モータシャフト12の先端側に熱収縮チューブ6を外嵌状態に装着する。
次に、モータシャフト12と収縮前の熱収縮チューブ6との間隙に、油面接着剤4をディスペンサなどを用いて注入する。
さらに、油面接着剤4が硬化する前に、熱収縮チューブ6に加熱空気を当て、熱収縮チューブ6を収縮させる。
この状態で常温放置または油面接着剤4が塗布されたモータシャフト12の部位を加熱して、油面接着剤4を硬化する。これにより、図2に示されるような状態に、モータシャフト12と熱収縮チューブ6との間が接着固定される。
次に、ボス部13のシャフト挿入孔13a内にモータシャフト12の先端部を圧入し、ボス部13の上端の開口面位置までモータシャフト12の先端部を押し込み、パルス円板7をモータシャフト12に装着する。このとき、モータシャフト12に装着されている熱収縮チューブ6が、ボス部13の一端側近傍に配置されるように予め調整されている。
そして、光硬化性接着剤5をボス部13の一端面および熱収縮チューブ6の外周面を覆い、かつ連結して塗布する。さらに、光硬化性接着剤5が感光する波長の光を照射して、光硬化性接着剤5を硬化し、パルス円板7とモータシャフト12との間を接着固定する。
ここで、光硬化性接着剤5を用いることの効果について述べる。
上記のパルス円板7のモータシャフト12への取付方法において、光硬化性接着剤5の代わりに油面接着剤4を用いても、モータシャフト12とパルス円板7との間を強固に固定することができる。すなわち、油面接着剤4を、熱収縮チューブ6の外周面およびボス部13の一端面を覆い、かつ連結するように塗布、硬化しても、パルス円板7がモータシャフト12に接着固定される。
しかしながら、油面接着剤4の硬化には30分以上の時間が必要であり、油面接着剤4をモータシャフト12に塗布した後に静置させる必要がある。従って、大量生産の場合、例えば、モータシャフト12の芯振れ検査やパルス円板7の面振れ検査などのパルス円板7の接着工程に続く工程をスムーズに行うためには、油面接着剤4のみによってモータシャフト12とパルス円板7との間を接着固定したサーボモータ(検査品)をまとめて用意しておく必要がある。
ここで、芯振れ検査などで不良と判断される検査品は、パルス円板7のモータシャフト12への接着工程における作業が要因となるものが多い。しかしながら、油面接着剤4のみによって、モータシャフト12にパルス円板7を取り付ける場合には、検査品をまとめて準備しておく必要がある。従って、一つの検査品に不良が発生した場合、その原因がパルス円板7の接着工程にあったとしても、既に多くの検査品が同じ工程で作りこまれているので、一度に数多くの検査不良が発生する場合がある。
一方、予め別工程にて、油面接着剤4が塗布、硬化されたモータシャフト12を用意しておけば、光硬化性接着剤5を用いることにより数十秒で、モータシャフト12にパルス円板7を接着固定させることができ、パルス円板7の接着工程が著しく短縮される。これにより、パルス円板7の接着工程に続き、芯振れ検査や面振れ検査などの次の工程を連続的に行える。
従って、心振れ検査や面振れ検査前に、モータシャフト12にパルス円板7を光硬化性接着剤5によって接着固定したサーボモータ1Aを数多く取り置いておく必要がない。検査において不良と判断されたサーボモータ1Aの不良原因が前工程のパルス円板7の接着工程にあった場合には、その原因に応じた対策が、パルス円板7の接着工程にてなされ、一度に数多くの検査不良が発生されることが未然に防止される。
この実施の形態1では、熱収縮チューブ6がモータシャフト12のボス部13の一端側に熱収縮状態に装着され、さらに、油面接着剤4がモータシャフト12と熱収縮チューブ6との間に介装、硬化されている。従って、熱収縮チューブ6の装着部では、モータシャフトl2の表面に付着している油は、油面接着剤4によって吸収されてモータシャフト12の表面から取り去られ、モータシャフト12と熱収縮チューブ6との間の接着力が強固に維持される。
また、モータシャフト12の半径方向に熱収縮チューブ6による均一な締め付け力によって、モータシャフト12と熱収縮チューブ6との間には、薄く均一な油面接着剤4の層が形成されるので、モータシャフト12の偏心が抑えられる。さらに、光硬化性接着剤5が、いずれも油の付着されてない熱収縮チューブ6の外周面およびボス部13の一端面を覆い、かつ連結して硬化される。これにより、光硬化性接着剤5がモータシャフト12に付着される油の影響を受けることなしに硬化されるので、光硬化性接着剤5が剥離されることなく、パルス円板7はモータシャフト12に強固に固定される。
従って、実施の形態1によれば、モータシャフト12とパルス円板7との間をモータシャフト12に付着されている油の脱脂作業を行うことなしに、油面接着剤4および光硬化性接着剤5によって直接に接着しても、安定かつ強固な接着性能を維持することができる。さらに、従来のように高価な中空回転軸などの新たな部材を用いずに、かつ、ネジ止めなどの煩雑な作業を行うことなしにパルス円板7をモータシャフト12に接着固定することができるので、コストの増大を抑制することができると同時に、製造の自動化を容易とすることができる。
さらに、モータシャフト12の偏心が抑えられるので、モータ11を回転させた際のモータシャフト12の芯振れや、パルス円板7の面振れの発生が防止される。従って、サーボモータ1Aでは、光学式エンコーダ3のPD9からは精度の高い検出信号が送信されて、モータ11の回転速度や回転角度を正確に把握することができる。
これに対して、光学式エンコーダに中空回転軸を備える従来のサーボモータでは、中空回転軸とモータシャフトとの間は、ネジ等によって機械的に固定されており、ネジの重みなどによりモータシャフトの半径方向に重みのずれを有しているので、モータシャフトの芯振れや、パルス円板の面振れの発生する確率が高い。よって、サーボモータ1Aにおける回転速度や回転角度の検出値は、従来のサーボモータのものより高い信頼度で得ることができる。
また、光硬化性接着剤5によって、モータシャフト12にパルス円板7を接着固定することでパルス円板7の接着工程が短縮されて、パルス円板7の接着工程に続いて芯振れ検査や面振れ検査などの次工程を連続的に行えるので、サーボモータ1Aを数多く取り置いておく必要がなく、一度に数多くの検査不良品が発生することを未然に防止することができる。
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2に係る光学式エンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付構造を説明するための断面図、図4は図3においてパルス円板を装着する前のモータシャフトを示す断面図である。
図3および図4において、サーボモータ1Bは、サーボモータ1Aの熱収縮チューブ6が省略されている。すなわち、ボス部13の一端側近傍のモータシャフト12の部位には、油面接着剤4が環装状態に塗布、硬化されている。さらに、光硬化性接着剤5が、油面接着剤4の外周面およびボス部13の一端面を覆い、かつ連結するように塗布、硬化されている。
なお、他の構成は実施の形態1と同様に構成されている。
次に、パルス円板7のモータシャフト12への取付方法について説明する。
まず、油面接着剤4を、モータシャフト12の先端側の外周を覆うように塗布する。この状態で、常温放置またはモータシャフト12の油面接着剤4の塗布部位を加熱し、油面接着剤4を硬化する。これにより、図4に示されるように、油面接着剤4の硬化部が形成される。
次にボス部13のシャフト挿入孔13a内にモータシャフト12の先端部を圧入し、ボス部13の上端の開口面位置までモータシャフト12の先端部を押し込み、パルス円板7をモータシャフト12に装着する。このとき、モータシャフト12における油面接着剤4の硬化部形成部位が、ボス部13の一端側近傍に配置されるようになっている。
そして、油面接着剤4の硬化部の外周面およびボス部13の一端面を覆い、かつ連結するように光硬化性接着剤5を塗布する。さらに、光硬化性接着剤5が感光する波長の光を照射して、光硬化性接着剤5を硬化し、パルス円板7とモータシャフト12との間を接着固定する。
この実施の形態2では、油面接着剤4が、モータシャフト12のボス部13の一端側近傍で塗布、硬化され、さらに、光硬化性接着剤5が、いずれも油の付着されていないボス部13の一端面および油面接着剤4の硬化部の外周面を覆い、かつ連結して塗布、硬化される。これにより、光硬化性接着剤5は、モータシャフト12に付着される油の影響を受けることなく硬化されるので、光硬化性接着剤5が剥離されることなく、パルス円板7はモータシャフト12に強固に固定される。
従って、この実施の形態2によれば、モータシャフト12に付着されている油の脱脂作業をすることなしに、モータシャフト12とパルス円板7との間を油面接着剤4および光硬化性接着剤5によって直接に接着しても、安定かつ強固な接着性能を維持することができる。
また、パルス円板7のモータシャフト12への固定においては、従来のように、高価な中空回転軸などの新たな部材を用いずに、かつ、ネジ止めなどの煩雑な作業をおこなうことなしに接着固定することができるとともに、熱収縮チューブ6が省略されるのでサーボモータ1Aの部品点数よりさらに部品点数が削減されて、コストの増大が抑制されるとともに製造の自動化が容易となる。
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3に係る光学式エンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付構造を説明するための断面図、図6は図5においてパルス円板を装着する前のモータシャフトを示す断面図である。
図5および図6において、サーボモータ1Cは、サーボモータ1Aの油面接着剤4が省略されている。すなわち、ボス部13の一端側近傍のモータシャフト12の部位には、熱収縮チューブ6が熱収縮され、締着状態に装着されている。さらに、光硬化性接着剤5が、ボス部13の一端面および熱収縮チューブ6の外周面を覆い、かつ連結するように塗布、硬化されている。
なお、他の構成は実施の形態1と同様に構成されている。
次に、パルス円板7のモータシャフト12への取付方法について説明する。
まず、モータシャフト12の先端側に熱収縮チューブ6を外嵌状態に装着する。さらに、熱収縮チューブ6に加熱空気を当て、熱収縮チューブ6を収縮し、モータシャフト12に締着状態に固定する。
次に、シャフト挿入孔13a内にモータシャフト12の先端部に圧入し、ボス部13の上端の開口面位置までモータシャフト12の先端部を押し込み、パルス円板7をモータシャフト12に装着する。このとき、モータシャフト12に装着されている熱収縮チューブ6が、ボス部13の一端側近傍に配置されるように予め調整されている。
そして、ボス部13の一端面を覆い、かつ、熱収縮チューブ6の外周面を覆うように、光硬化性接着剤5を塗布する。さらに、光硬化性接着剤5が感光する波長の光を照射し、光硬化性接着剤5を硬化して、パルス円板7とモータシャフト12との間を接着固定する。
この実施の形態3では、ボス部13の一端側近傍のモータシャフト12の所定部位に、熱収縮チューブ6が熱収縮状態に装着され、さらに、光硬化性接着剤5が、いずれも油の付着されていないボス部13の一端面および熱収縮チューブ6の外周面を覆い、かつ連結して塗布、硬化される。これにより、熱収縮チューブ6の装着部では、モータシャフト12の半径方向に締め付け力が働くので、熱収縮チューブ6がモータシャフト12に固定される。光硬化性接着剤5は、モータシャフト12に付着される油の影響を受けることなく硬化されるので、光硬化性接着剤5が剥離されることなく、パルス円板7がモータシャフト12に強固に固定される。
従って、この実施の形態3によれば、モータシャフト12とパルス円板7との間を熱収縮チューブ6および光硬化性接着剤5によって直接に接着しても、安定かつ強固な接着性能を維持することができる。
また、パルス円板7のモータシャフト12への固定においては、従来のように、高価な中空回転軸などの新たな部材を用いずに、かつ、ネジ止めなどの煩雑な作業をおこなうことなしに接着固定することができるので、コストの増大が抑制されるとともに製造の自動化が容易となる。
さらに、熱収縮チューブ6は非常に軽量であり、熱収縮チューブ6の装着によってモータシャフト12の偏心を発生させることはないので、モータ11を回転させた際のモータシャフト12の芯振れや、パルス円板7の面振れの発生が抑えられる。
これに対し、実施の形態1で説明した通り、光学式エンコーダに中空回転軸を備える従来のサーボモータでは、ネジの重みによりモータシャフト12の半径方向に重みのずれを有しているので、モータシャフトの芯振れや、パルス円板の面振れの発生する確率が高い。
よって、サーボモータ1Cにおける回転速度や回転角度の検出値は、従来のサーボモータのものより高い信頼度で得ることができる。
なお、各実施の形態では、LED8およびPD9はパルス円板7を挟むように対向して配置されるものとして説明したが、このものに限定されるものではなく、LED8およびPD9をパルス円板7の一面側に配置し、他面側にプリズムをLED8と対向する位置に配置する構成としてもよい。この場合、LED8から照射される光は、パルス円板7を透過し、さらにプリズムに到達されると、折り返すように光路変換されて、再度パルス円板7を透過し、PD9で受光されるようになっている。
また、パルス円板7は透明なプラスチックに回折格子パターンが形成されるものとして説明したが、このものに限定されるものではなく、回折格子の代わりに、LED8から照射される光を透過させる部分と光を遮光する部分を周期的に有するパターンを円板部14に周期的に印刷するなどしてもよい。また、パルス円板7は透明なプラスチックの代わりに、ガラスを用いてもよい。
また、油面接着剤4は、アクリル系接着剤を用いるものとして説明したが、アクリル系接着剤に限定されるものではなく、エポキシ系接着剤の他、油の付着されているモータシャフト12の表面に対して接着力を発揮するものであればよい。
また、被覆接着剤として、光硬化性接着剤5を用いるものとして説明したが、光硬化性接着剤5に限定されるものではなく、パルス円板7のモータシャフト12への接着工程を短くする必要がなければ常温硬化型接着剤や加熱硬化型接着剤などを用いてもよい。
また、エンコーダには光学式エンコーダを用いるものとして説明したが、光学式エンコーダに限定されるものではなく、磁気式エンコーダなどにも本発明を適用できる。
この発明の実施の形態1に係る光学式エンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付構造を説明するための断面図である。 図1においてパルス円板を装着する前のモータシャフトを示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係る光学式エンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付構造を説明するための断面図である。 図3においてパルス円板を装着する前のモータシャフトを示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係る光学式エンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付構造を説明するための断面図である。 図5においてパルス円板を装着する前のモータシャフトを示す断面図である。
符号の説明
3 光学式エンコーダ(エンコーダ)、4 油面接着剤、5 光硬化性接着剤(被覆接着剤)、6 熱収縮チューブ、7 パルス円板、12 モータシャフト、13 ボス部、13a シャフト挿入孔、14 円板部、15 検出部。

Claims (7)

  1. シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部と、
    上記ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部と、
    上記シャフト挿入孔に挿入されたモータシャフトと、
    上記モータシャフトを軸として回転される上記円板部の回転の変位量に応じてパルス状の検出信号を出力する検出部と、
    を備えるエンコーダにおいて、
    熱収縮チューブが上記モータシャフトにおける上記ボス部の一端側に熱収縮状態に装着され、油面接着剤が上記モータシャフトと上記熱収縮チューブとの間に介装され、被覆接着剤が上記熱収縮チューブの外周面および上記ボス部の一端面を覆い、かつ連結されていることを特徴とするエンコーダ。
  2. シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部と、
    上記ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部と、
    上記シャフト挿入孔に挿入されたモータシャフトと、
    上記モータシャフトを軸として回転される上記円板部の回転の変位量に応じてパルス状の検出信号を出力する検出部と、
    を備えるエンコーダにおいて、
    油面接着剤が上記モータシャフトにおける上記ボス部の一端側の外周面の所定部位に環装され、かつ、被覆接着剤が上記油面接着剤の外周面および上記ボス部の一端面を覆い、かつ連結されていることを特徴とするエンコーダ。
  3. シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部と、
    上記ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部と、
    上記シャフト挿入孔に挿入されたモータシャフトと、
    上記モータシャフトを軸として回転される上記円板部の回転の変位量に応じてパルス状の検出信号を出力する検出部と、
    を備えるエンコーダにおいて、
    熱収縮チューブが上記モータシャフトにおける上記ボス部の一端側に熱収縮状態に装着され、被覆接着剤が上記熱収縮チューブの外周面および上記ボス部の一端面を覆い、かつ連結されていることを特徴とするエンコーダ。
  4. 上記被覆接着剤が光硬化性接着剤であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエンコーダ。
  5. シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部および該ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部を有するエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法において、
    熱収縮チューブを上記モータシャフトの所定部位に外嵌状態に装着し、油面接着剤を該熱収縮チューブと該モータシャフトとの間に注入する工程と、
    上記熱収縮チューブを熱収縮させた後、上記油面接着剤を硬化させる工程と、
    上記ボス部のシャフト挿入孔内に上記モータシャフトを圧入して上記パルス円板を該モータシャフトに装着する工程と、
    被覆接着剤を上記熱収縮チューブの外周面および上記ボス部の熱収縮チューブ側端面を覆い、かつ連結するように塗布、硬化する工程と、
    を備えていることを特徴とするエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法。
  6. シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部および該ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部を有するエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法において、
    油面接着剤を上記モータシャフトの所定部位に塗布、硬化させて硬化部を形成する工程と、
    上記ボス部のシャフト挿入孔内に上記モータシャフトを圧入して上記パルス円板を該モータシャフトに装着する工程と、
    被覆接着剤を上記硬化部の外周面および上記ボス部の油面接着剤側端面を覆い、かつ連結するように塗布、硬化する工程と、
    を備えていることを特徴とするエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法。
  7. シャフト挿入孔が軸心位置に形成された円柱状のボス部および該ボス部の外周壁面から径方向外方に延在されて該ボス部に同軸に、かつ一体に形成された円板部を有するエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法において、
    熱収縮チューブを上記モータシャフトの所定部位に外嵌状態に装着し、該熱収縮チューブを熱収縮させる工程と、
    上記ボス部のシャフト挿入孔内に上記モータシャフトを圧入して上記パルス円板を該モータシャフトに装着する工程と、
    被覆接着剤を上記熱収縮チューブの外周面および上記ボス部の熱収縮チューブ側端面を覆い、かつ連結するように塗布、硬化する工程と、
    を備えていることを特徴とするエンコーダのパルス円板のモータシャフトへの取付方法。
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