JP4549668B2 - インクジェットプリンター用インク - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンターに好適に使用できる水性インクに関する。
従来から画像形成方法としてインクジェット記録方式が知られている。該インクジェット記録方式において、高品位画質化が求められ、高印刷速度化および高速定着性が求められ、エコロジー的側面からは省エネルギー化がより一層求められてきている。なかでも画像形成に際して定着プロセスの高速化および画像品位における高画質化は大きな課題となってきている。これらを改善するために、インクジェット記録方式において低消費エネルギーで高速の定着プロセスが検討され、反応性色材を含む反応性インクの使用(特許文献1参照)や、可逆的熱ゲル化特性をもつ化合物の使用(特許文献2参照)などが提案されているが、高速定着性において改善の余地が大きい。
特開平8−253717号公報 特開平6−49399号公報
従って本発明の目的は、上記要求を達成するために、インクジェット記録方式において、定着性に優れノズルからの吐出が安定し、形成される画像の耐擦過性、耐水性および耐マーカー性が良好な、インクジェットプリンター用水性インク(以下単に「インク」または「水性インク」という)を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、少なくとも色材と樹脂とを含む水性インクにおいて、上記樹脂が、疎水性を有するポリビニルエーテルのブロック、非イオン性の親水性を有するポリビニルエーテルのブロック、アニオン性の親水性を有するポリビニルエーテルのブロックの順番で構成されたブロックコポリマーであり、これらの各ブロックがビニルエーテル系ポリマーであり、かつ該インクがエチルアルミニウムセスキクロライドをさらに含有し、上記樹脂とエチルアルミニウムセスキクロライドとのモル比が、前者:後者=1:5〜10,000:3であり、
上記疎水性を有するポリビニルエーテルのブロックは、下記一般式(1)で示される疎水性ビニルエーテルモノマーの繰り返し単位構造を有し、
−(CH 2 −CH(OR 1 ))− (1)
(上記一般式(1)において、R 1 は、−(CH 2 m −(O) n −R 4 で表される基または炭素数が1〜18のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、フェニル基、ピリジル基、ベンジル基、トルイル基、キシリル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキレン基、ビフェニル基もしくはフェニルピリジル基であり、R 4 は、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、へキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシルもしくはオクタデシルであるアルキル基、オレイルであるアルケニル基、シクロペンチル、シクロへキシルもしくはシクロオクチルであるシクロアルキル基、フェニル基、ピリジル基、ベンジル基、トルイル基、キシリル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキレン基、ビフェニル基、フェニルピリジル基、−CO−CH=CH 2 、−CO−C(CH 3 )=CH 2 、−CH 2 −CH=CH 2 または−CH 2 −C(CH 3 )=CH 2 を表わし、これらの基のうちの水素原子は、フッ素、塩素または臭素と置換されていてもよく、mは1〜36であり、nは0または1である。)
上記非イオン性の親水性を有するポリビニルエーテルのブロックは、下記一般式(2)で示される親水性ビニルエーテルモノマーの繰り返し単位構造を有し、
−(CH 2 −CH(OR 5 ))− (2)
(上記一般式(2)において、R 5 は、−(CH 2 −CH 2 −O) k −R 6 で表わされる基であり、R 6 は、水素原子、メチル基またはエチル基を表わし、kは1〜18である。)
上記アニオン性の親水性を有するポリビニルエーテルのブロックは、下記一般式(2)で示される親水性ビニルエーテルモノマーの繰り返し単位構造
−(CH 2 −CH(OR 5 ))− (2)
(上記一般式(2)において、R 5 は、−(CH 2 −CH 2 −O) k −R 7 −Xで表わされる基であり、R 7 はフェニレン基または炭素数が1〜18のアルキレン基を表わし、Xは、カルボン酸基を表わし、kは1〜18である。)
を有することを特徴とする水性インクを提供する。
上記インクにおいては、前記樹脂(A)とエチルアルミニウムセスキクロライド(B)とのモル比がA:B=100:6〜1,000:3であることが好ましい。
また、本発明は、上記本発明のインクを用い、インクジェット記録装置により画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法を提供する。
本発明によれば、耐擦過性、耐水性、耐マーカー性に優れ、また、ノズルでの吐出安定性の良好な水性インクが提供される。
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。本発明のインクの必須成分は、色材と樹脂とアルミニウム(またはアルミニウム化合物)と後述の水性媒体であり、これらのなかの樹脂およびアルミニウム(またはアルミニウム化合物)は、インクが紙などの記録材に付与された後は、記録材に対してインク中の色材を定着させる作用をするものである。
本発明において、インクに使用する樹脂としては、少なくとも1種の親水性ブロックと少なくとも1種の疎水性ブロックをそれぞれ有するブロック共重合体であればよく、2種以上の親水性ブロックや2種以上の疎水性ブロックを有するものでも使用することができ、単独のブロック共重合体でも2種以上のブロック共重合体が混合されたものでも使用できる。共重合体の形態は直鎖型、グラフト型などが挙げられるが、直鎖型のブロック共重合体が好ましい。
また、この樹脂は、モノマーとしてビニルエーテル類を重合してなるポリビニルエーテル構造を有するものが、色材粒子と安定な分散体を形成するため好ましい。なかでも、樹脂の親水性ブロックが、アニオン性のポリビニルエーテルのブロック、または非イオン性のポリビニルエーテルのブロックとアニオン性のポリビニルエーテルのブロックとから構成されたジブロック体の樹脂であると、インク媒体中での色材分散粒子の安定性がより向上するためより好ましい。樹脂の親水性ブロックが、非イオン性のポリビニルエーテルのブロックとアニオン性のポリビニルエーテルのブロックから構成されたジブロック体である場合においては、疎水性を有するポリビニルエーテルのブロック−非イオン性の親水性を有するポリビニルエーテルのブロック−アニオン性の親水性を有するポリビニルエーテルのブロックの順番で構成されたブロック共重合体であると、インク媒体中での色材分散粒子の安定性がさらに向上するためより望ましい。
上記樹脂を形成する疎水性を有するビニルエーテル類のブロックとしては、下記一般式(1)で示される繰り返し単位構造を有するブロックが好ましい。
−(CH2−CH(OR1))− (1)
上記の一般式(1)において、R1は、−(CH 2 m −(O) n −R 4 で表される基または炭素数が1〜18のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、フェニル基、ピリジル基、ベンジル基、トルイル基、キシリル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキレン基、ビフェニル基もしくはフェニルピリジル基であり、R 4 は、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、へキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシルもしくはオクタデシルであるアルキル基、オレイルであるアルケニル基、シクロペンチル、シクロへキシルもしくはシクロオクチルであるシクロアルキル基、フェニル基、ピリジル基、ベンジル基、トルイル基、キシリル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキレン基、ビフェニル基、フェニルピリジル基、−CO−CH=CH 2 、−CO−C(CH 3 )=CH 2 、−CH 2 −CH=CH 2 または−CH 2 −C(CH 3 )=CH 2 を表わし、これらの基のうちの水素原子は、フッ素、塩素または臭素と置換されていてもよく、mは1〜36が好ましく、nは0または1であるのが好ましい。
次に、ビニルエーテル類から構成される親水性ブロックとしては、下記一般式(2)で選ばれる繰り返し単位構造を有するブロックが好ましい。
−(CH2−CH(OR5))− (2)
上記一般式(2)において、R5は、−(CH2−CH2−O)k−R6 、−7−X、−(CH2−CH2−O)k−R7−X、−(CH2m−(O)n−Xで表わされる基である。この場合、R6は、水素原子、メチル基またはエチル基を表わし、R7はアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基またはシクロアルケニレン基のような脂肪族炭化水素基、フェニレン基、ピリジレン基、ベンジレン基、トルイレン基、キシリレン基、アルキルフェニレン基、フェニレンアルキレン基、ビフェニレン基、フェニルピリジレン基などのような、炭素原子が窒素原子で置換されていてもよい芳香族炭化水素基(芳香環上の水素原子は、炭化水素基で置換されていてもよい)を表わし、これらの基のうちの水素原子は、化学的に可能である範囲で、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子と置換されていてもよい。Xは、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基から選ばれるアニオン性を有する基を表わす。R7の炭素数は1〜18が好ましい。kは1〜18が好ましく、mは1〜36が好ましく、nは0または1であるのが好ましい。
下記に、上記で説明した親水性ブロックおよび疎水性ブロックの繰り返し単位となるモノマー(I−a〜I−o)および上記モノマーからなるブロックコポリマー(II−a〜II−e)の構造を例示するが、本発明に用いられるブロックコポリマーの構造は、これらに限定されるものではない。
Figure 0004549668
Figure 0004549668
さらに、上記ブロックコポリマー中の繰り返し単位数[上記(II−a)〜(II−e)においては、m、n、l]は、それぞれ独立に、1〜10,000であることが好ましい。また、その合計が[上記(II−a)〜(II−e)においては、m+n+l]が、10〜20,000であることがより好ましい。また、数平均分子量で、500〜20,000,000ものが好ましく、1,000〜5,000,000のものがより好ましく、2,000〜2,000,000のものが最も好ましい。
また、これらのポリビニルエーテルからなるブロックは、それを他の高分子にグラフト結合させたものを使用してもよいし、前記ビニルエーテル系モノマーと他の繰り返し単位構造と共重合されたものを使用してもよい。
前記ビニルエーテルモノマーからなる繰り返し単位を有するブロックコポリマーの合成方法は、特に限定されないが、カチオンリビング重合法を用いることにより長さ(分子量)を正確に制御したホモポリマーや2成分以上のモノマーからなるコポリマー、さらにはブロックコポリマー、グラフトポリマー、グラジュエーションポリマーなどの様々なポリマーを合成することができる。また、これらのブロックコポリマーには、その側鎖に様々な官能基を導入することができる。
本発明の水性インクは、前記樹脂(ブロックコポリマー)に加えて、アルミニウム(アルミニウムイオンも含む)またはアルミニウム化合物を含む。アルミニウムまたはアルミニウム化合物は、画像形成の際のインクの定着性に関与する。そのため、インク中の樹脂(A)とアルミニウム(またはアルミニウム化合物)(B)とのモル比はA:B=1:5〜10,000:3が好ましく、さらに好ましいモル比はA:B=100:6〜1,000:3である。
樹脂に対してアルミニウム(またはアルミニウム化合物)のモル比が少なすぎると、本発明のインクによって形成される画像の耐擦過性、耐水性、耐マーカー性、インクの記録材への定着性が充分でない場合があり、また、樹脂に対してアルミニウム(またはアルミニウム化合物)のモル比が多すぎると、水性インクの吐出安定性が低下する場合がある。アルミニウム化合物としては、アルミニウムを含む有機および無機の化合物が使用される。例えば、アルミナ、水酸化アルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、チーグラーナッタ触媒のアルミニウム化合物などが挙げられる。
前記の樹脂とアルミニウムまたはアルミニウム化合物を含む本発明のインクを用いて画像を形成した際にインクの定着性、画像の耐水性、耐擦過性が向上するのは、樹脂が有するエーテル結合部分にカチオン性を有するアルミニウム化合物またはそのイオンが作用して樹脂を凝集させることによると考えられる。
なお、前記ビニルエーテル系ブロックコポリマーの製造において、有機アルミニウム化合物を触媒として使用する場合において、得られるブロックコポリマー中の有機アルミニウム化合物の含有量が前記範囲を越える場合には、樹脂と有機アルミニウム化合物とのモル比を前記のモル比にするために、ポリマーを精製して有機アルミニウム含有量を低減することが好ましい。ポリマーの精製方法としては、酸性水溶液による洗浄、透析、限外濾過、再沈、吸着剤による吸着などがあるが、精製方法はこれらの方法に限定されるものではない。また、ブロックコポリマーの製造において、得られるブロックコポリマー中の残存するアルミニウム(またはアルミニウム化合物)の量が判る場合には、この残留するアルミニウム(またはアルミニウム化合物)の量も含めて樹脂とアルミニウム(またはアルミニウム化合物)の使用量を前記のモル比に設定することが可能である。
本発明で使用する色材としては、酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料、建染染料、可溶性建染染料、反応分散染料、分散染料、無機顔料、有機顔料などを用いることができる。形成される画像の耐水性を考慮すると、より好ましい色材は油溶性染料である。以下に、染料および顔料の例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(直接染料)
C.I.ダイレクトブラック−17、−19、−22、−32、−38、−51、−62、−71、−108、−146、−154;C.I.ダイレクトイエロー−12、−24、−26、−44、−86、−87、−98、−100、−130、−142;C.I.ダイレクトレッド、−1、−4、−13、−17、−23、−28、−31、−62、−79、−81、−83、−89、−227、−240、−242、−243;C.I.ダイレクトブルー−6、−22、−25、−71、−78、−86、−90、−106、−199;C.I.ダイレクトオレンジ−34、−39、−44、−46、−60;C.I.ダイレクトバイオレット−47、−48;C.I.ダイレクトブラウン−109;C.I.ダイレクトグリーン−59など、
(酸性染料)
C.I.アシッドブラック−2、−7、−24、−26、−31、−52、−63、−112、−118、−168、−172、−208;C.I.アシッドイエロー−11、−17、−23、−25、−29、−42、−49、−61、−71;C.I.アシッドレッド−1、−6、−8、−32、−37、−51、−52、−80、−85、−87、−92、−94、−115、−180、−254、−256、−289、−315、−317;C.I.アシッドブルー−9、−22、−40、−59、−93、−102、−104、−113、−117、−120、−167、−229、−234、−254;C.I.アシッドオレンジ−7、−19;C.I.アシッドバイオレット−49など、
(反応染料)
C.I.リアクティブブラック−1、−5、−8、−13、−14、−23、−31、−34、−39;C.I.リアクティブイエロー−2、−3、−13、−15、−17、−18、−23、−24、−37、−42、−57、−58、−64、−75、−76、−77、−79、−81、−84、−85、−87、−88、−91、−92、−93、−95、−102、−111、−115、−116、−130、−131、−132、−133、−135、−137、−139、−140、−142、−143、−144、−145、−146、−147、−148、−151、−162、−163;C.I.リアクティブレッド−3、−13、−16、−21、−22、−23、−24、−29、−31、−33、−35、−45、−49、−55、−63、−85、−106、−109、−111、−112、−113、−114、−118、−126、−128、−130、−131、−141、−151、−170、−171、−174、−176、−177、−183、−184、−186、−187、−188、−190、−193、−194、−195、−196、−200、−201、−202、−204、−206、−218、−221;C.I.リアクティブブルー−2、−3、−5、−8、−10、−13、−14、−15、−18、−19、−21、−25、−27、−28、−38、−39、−40、−41、−49、−52、−63、−71、−72、−74、−75、−77、−78、−79、−89、−100、−101、−104、−105、−119、−122、−147、−158、−160、−162、−166、−169、−170、−171、−172、−173、−174、−176、−179、−184、−190、−191、−194、−195、−198、−204、−211、−216、−217;C.I.リアクティブオレンジ−5、−7、−11、−12、−13、−15、−16、−35、−45、−46、−56、−62、−70、−72、−74、−82、−84、−87、−91、−92、−93、−95、−97、−99;C.I.リアクティブバイオレット−1、−4、−5、−6、−22、−24、−33、−36、−38;C.I.リアクティブグリーン−5、−8、−12、−15、−19、−23;C.I.リアクティブブラウン−2、−7、−8、−9、−11、−16、−17、−18、−21、−24、−26、−31、−32、−33など、
(塩基性染料)
C.I.ベーシックブラック−2;C.I.ベーシックレッド−1、−2、−9、−12、−13、−14、−27;C.I.ベーシックブルー−1、−3、−5、−7、−9、−24、−25、−26、−28、−29;C.I.ベーシックバイオレット−7、−14、−27;C.I.フードブラック−1、−2など、
(油溶性染料)
C.I.ソルベントイエロー1、2、3、13、19、22、29、36、37、38、39、40、43、44、45、47、62、63、71、76、81、85、86など;C.I.ソルベントレッド35、36、37、38、39、40、58、60、65、69、81、86、89、92、97、99、100、109、118、119、122など;C.I.ソルベントブルー14、24、26、34、37、39、42、43、45、48、52、53、55、59、67など;C.I.ソルベントブラック5、8、14、17、19、20、22、24、26、28、43など、
(顔料)
Raven-760Ultra、-1060Ultra、-1080、-1100Ultra、-1170、-1200、-1250、-1255、-1500、-2000、-2500Ultra、-3500、-5250、-5750、-7000、-5000ULTRAII、-1190ULTRAII(以上、コロンビアン・カーボン社製);Black Pearls L、MOGUL-L、Regal400R、-660R、-330R、Monarch 800、-880、-900、-1000、-1300、-1400(以上、キャボット社製);
Color Black FW1、-FW2、-FW200、-18、-S160、-S170、SpecialBlack 4、-4A、-6、-550、Printex35、-45、-55、-85、-95、-U、-140U、-V、-140V(以上デグッサ社製);No.25、No.33、No.40、No.45、No.47、No.52、No.900、No.970、No.2200B、No.2300、No.2400B、MCF-88、MA600、MA77、MA8、MA100、MA230、MA220、(以上三菱化学社製)など、
C.I.Pigment Blue-1、-2、-3、-15、-15:2、-15:3、-15:4、-16、-22、-60など;C.I.Pigment Red-5、-7、-12、-48、-48:1、-57、-112、-122、-123、-146、-168、-184、-202、-207など;
C.I.Pigment Yellow-12、-13、-14、-16、-17、-74、-83、-93、-95、-97、-98、-114、-128、-129、-151、-154など。
以上の色材(A)と樹脂(B)とのインク中における質量比率は、固形分比でA:B=1:0.01〜1:2であることが好ましい。樹脂量が少なすぎると、本発明のインクによって形成される画像の耐擦過性、耐水性、耐マーカー性など、インクの記録材への定着性が充分でない場合があり、また、樹脂量が多すぎると、水性インクの粘性が高くなり、水性インクの吐出安定性や耐目詰まり性が低下する場合がある。
本発明の水性インクは、前記の色材および樹脂を分散または溶解させる水性媒体が必要であり、該水性媒体は少なくとも水溶性の有機溶剤を含んでいてもよい。好ましくは水と水溶性有機溶剤との混合溶剤を水性インクの水性媒体として使用する。本発明において水性媒体に占める水溶性有機溶剤の割合は、例えば、5〜50質量%が好ましく、さらに好ましくは10〜40質量%である。
上記水溶性有機溶剤は、本発明のインクに、ノズル部分での乾燥による水性インクの固化を防止するために使用するものである。
このような水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどの低級アルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、チオジグリコール、1,4−シクロヘキサンジオールなどのジオール類;グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,5−ペンタントリオールなどのトリオール類;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトールなどのヒンダードアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類;ジメチルスルホキシド、グリセリンモノアリルエーテル、ポリエチレングリコール、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルフォラン、β−ジヒドロキシエチルウレア、ウレア、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトン、ジアセトンアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどである。
特に好ましい水溶性有機溶剤は、グリセリン、グリセリン以外の多価アルコール、例えば、ジエチレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコールやプロピレングリコールなどが挙げられる。水性インク中にはこれらの水溶性有機溶剤を2種類以上混合して用いてもよい。
本発明の好ましい実施態様において、上記インクは上記水溶性有機溶剤とともに水を含有する。水性媒体に占める水の割合としては、例えば、50〜100質量%、さらには60〜100質量%であることが好ましい。また、水としては純水またはイオン交換水を用いることが好ましい。
本発明のインク中における色材の水性インク全質量に占める割合は、例えば、0.1〜20質量%、さらには1〜10質量%であることが好ましい。色材の量が0.1質量%未満では印字画像に充分な画像濃度を得るのが困難な場合があり、色材の量が20質量%を超えると、ノズルにおける目詰りなどにより吐出安定性が低下することがあるが、画像の濃度が特別向上するわけでもない。
また、本発明の水性インク中における前記樹脂の水性インク全質量に占める割合は、例えば、0.001〜40質量%、さらには0.01〜20質量%であることが好ましい。前記樹脂の量が0.001質量%未満では得られる画像の耐擦過性、耐マーカー性などが低下することがあり、一方、前記樹脂の量が40質量%を超えると、水性インクの粘性が高くなり、ノズルにおける水性インクの目詰りなどにより吐出安定性が低下することがある。
なお、本発明の水性インクには、前記成分以外にも、例えば、界面活性剤、pH調整剤、酸化防止剤、防黴剤などの各種の添加剤を添加してもよい。また、本発明の水性インクの粘度は25℃において1.0mPa・s〜5.0mPa・sであることが好ましい。
本発明のインクジェット記録方法は、以上の本発明の水性インクを用い、インクジェット記録装置により画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法である。インクジェット記録方法には、エネルギーとしては、熱エネルギーや力学的エネルギーを用いることができるが、熱エネルギーを用いる場合が好ましい。本発明のインクジェット記録方法において、記録材は限定されるものではないが、いわゆるインクジェット専用紙と呼ばれる、少なくとも一方の面にインクを受容するコーティング層を持つ記録材が好ましく使用される。例えば、少なくとも親水性ポリマーおよび/または無機多孔質体を含有した少なくとも一方の面にインクを受容するコーティング層を持つ記録材が望ましい。該インクジェット記録方法により形成される画像はインクの定着性に優れ、耐擦過性、耐水性および耐マーカー性が良好である。
次に製造例、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、下記実施例により限定されるものではない。なお、以下の記載で「部」または「%」とあるものは特に断らない限り質量基準である。また、以下の実施例において樹脂の分子量および分子量分布はGPC(Gel Permeation Chromatograph:東ソー社製HLC-8220GPC)を使用して測定し、樹脂の同定はNMR(ブルカー・バイオスピン社製DPX400を使用)により測定し、アルミニウムの濃度はICP発光分析装置(誘導結合プラズマ発光分析装置)(セイコーインスツルメンツ社製SPS 1700HVを使用)を用いて測定した値である。
製造例1
(A−B−C型トリブロックコポリマー(樹脂A)の合成)
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃で加熱して吸着水を除去した。系を室温に戻した後、1−イソブトキシエチルビニルエーテル12ミリモル、酢酸エチル16ミリモル、1−イソブトキシエチルアセテート0.1ミリモル、およびトルエン11mlを加え、系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロライド0.2ミリモルを加え重合を開始し、トリブロックコポリマーのA成分を合成した。
分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフ(GPC)を用いてモニタリングし、A成分の重合が完了した後、次いで2−メトキシエチルビニルエーテル12ミリモルを添加することでB成分の合成を行い、上記と同様にGPCを用いてモニタリングし、B成分の重合の完了を確認後、次いで4−[2−ビニルオキシエトキシ]安息香酸エチル12ミリモルを添加してC成分の合成を行い、重合反応の停止は、系内に0.3%のアンモニア/メタノール溶液を加えて行った。
得られたトリブロックコポリマーの同定には、NMRおよびGPCを用いて行い、いずれも満足のいくスペクトルを得ることができた(数平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mn=3.7×104、Mn/Mw=1.3(Mw:重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)))。
得られた樹脂中のアルミニウム含有量を調整するため、該樹脂の試料をそれぞれ0.6Nの塩酸水溶液で洗浄し、個々の試料中の樹脂とアルミニウムのモル比が表1に記載の値となるように精製を行ってアルミニウム含有量の異なるアルミニウム含有樹脂を得た。アルミニウムのモル数は、それぞれ樹脂試料中のアルミニウムの濃度から求めた値である。トリブロックコポリマーのC成分のエステル部分は5倍当量の水酸化ナトリウム水溶液とメタノール混合溶媒中で加水分解し、C成分をカルボン酸型のポリマーとした。
実施例1〜4および比較例1〜4
それぞれの実施例および比較例の水性インクは、それぞれ上記のようにして精製した、アルミニウムを対応する含有量で含有する樹脂Aおよび対応する色材とを表1に記載の割合で混合し、ジエチレングリコール20%、「アセチレノールEH」(川研ファインケミカル社製界面活性剤に対する商品名)0.15%を添加し、10分間攪拌した後、最終的に水性インク中の色材の固形分が5%になるように水を加え、1時間攪拌を行って調製した。さらに、得られた水性インクを0.2μmのメンブランフィルター(東洋濾紙社製)を用いて減圧ろ過を行った。
Figure 0004549668
前記実施例および比較例のインクを用いて、市販コピー用紙(普通紙)「HK原紙」(大昭和製紙社製)および光沢紙「SP101」(キヤノン社製)に記録を行った。画像形成(印字)は、水性インクジェットプリンターF660(キヤノン社製)を用いて行った。印字物の評価は以下のように行った。評価結果を表2に示す。実施例1〜4の水性インクにより、普通紙および光沢紙ともに、表2に記載の通り良好な結果が得られた。
(耐擦過性)
印字から12時間以上放置後、印字した紙上に「キムワイプ」(商品名、クレシア社製)を載せ、さらにその上に500g/12.56cm2の重りを載せ、5往復したときの白紙部の汚れや、べた画像、文字印字部の擦れを目視にて観察した。評価基準は下記の通りとして、評価結果を下記表2に示す。
○:白紙部に汚れがなく、べた画像、文字印字部の擦れなし。
△:白紙部にやや汚れがあり、べた画像および文字印字部にやや擦った跡がある。
×:白紙部に汚れがあり、べた画像および文字印字部の一部が擦り取られている。
(耐水性)
印字から12時間以上放置後、画像の反射濃度を測定した。さらに印字物を5分間水道水中に静止し、水を乾燥させた後の画像の反射濃度を測定し、耐水性試験後の反射濃度の残存率を求め耐水性の尺度とした。評価基準は下記の通りとして、評価結果を下記表2に示す。
○:画像濃度の残存率が90%以上。
△:画像濃度の残存率が80%以上90%未満。
×:画像濃度の残存率が70%以上80%未満。
(耐マーカー性)
文字印字後12時間以上放置した後に、ZEBRA社製イエロー蛍光ペンを用い文字印字部を通常の筆圧で一度マークし、耐マーカー性を下記の評価基準で評価した。評価結果を下記表2に示す。
○:印字部に滲みや白字部分の汚れが認められず、ペン先も汚れていない。
△:白字部分にやや汚れがあり、印字部の滲みもややある。
×:白字部分に汚れ、印字部の滲みがある。
(吐出性)
印字画像の状態および印字後のインクヘッドのヒーター面を観察し、下記の評価基準で評価した。
○:べた画像部分、文字印字部が充分きれいに印字でき、ヒーター面に堆積物が殆ど見られない。
△:べた画像部分、文字印字部が充分きれいに印字できるが、ヒーター面に堆積物がややある。
×:べた画像部分、文字印字部がかすれ、ヒーター面に堆積物が多くみられる。
Figure 0004549668
製造例2
(A−B−C型トリブロックコポリマー(樹脂B)の合成)
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃で加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、疎水性モノマーとしての2−(n−オクタデカノキシ)エチルビニルエーテル12ミリモル、酢酸エチル16ミリモル、およびトルエン11mlを加え、系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロライド0.2ミリモルを加え重合を開始し、A−B−C型トリブロックコポリマーのA成分を合成した。
分子量を時分割にGPCを用いてモニタリングし、A成分の重合が完了した後、次いで親水性モノマーとしての2−(2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシビニルエーテル24ミリモルを添加しB成分の重合を行った。
同様にGPCで分子量をモニタリングして、B成分の重合の完了の確認後、親水性モノマーとしての6−(2−ビニロキシエトキシ)ヘキサノイックアシッドのカルボン酸部をエチル基でエステル化したビニルモノマー12ミリモルを添加することでC成分の合成を行った。重合反応の停止は、系内に0.3%のアンモニア/メタノール溶液を加えて行った。
得られたトリブロックコポリマーの同定には、NMRおよびGPCを用いて行い、いずれも満足のいくスペクトルを得ることができた(数平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mn=3.7×104、Mn/Mw=1.2(Mw:重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)))。
得られた樹脂中のアルミニウム含有量を調整するため、0.6Nの塩酸水溶液で洗浄し、樹脂とアルミニウムのモル比が表3に記載の値となるように精製を行ってアルミニウム含有量の異なるアルミニウム含有樹脂を得た。アルミニウムのモル数は、樹脂中のアルミニウムの濃度から求めた値である。トリブロックコポリマーのC成分のエステル部分は5倍当量の水酸化ナトリウム水溶液とメタノール混合溶媒中で加水分解し、溶媒を留去し、カルボン酸型のポリマーを得た。
実施例5〜8および比較例5〜8
表3の割合で、樹脂を樹脂Aの代わりに樹脂Bにする以外、実施例1〜4および比較例1〜4と同様にして水性インクを調整し、印字および印字の評価も同様に行った。評価結果を表4に示す。
Figure 0004549668
Figure 0004549668
製造例3
(A−B型ジブロックコポリマー(樹脂C)の合成)
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃で加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、2−デカノキシエチルビニルエーテル12ミリモル、酢酸エチル16ミリモル、1−イソブトキシエチルアセテート0.1ミリモル、およびトルエン11mlを加え、系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロライド0.2ミリモルを加え重合を開始し、A−B型ジブロックコポリマーのAブロックを合成した。
分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、Aブロックの重合が完了した後、次いで4−(2−ビニロキシエトキシ)ベンゾイックアシッド(Bブロック)のカルボン酸部をエチル基でエステル化したビニルモノマー12ミリモルを添加することで合成を行った。重合反応の停止は、系内に0.3%のアンモニア/メタノール溶液を加えて行なった。
得られたジブロックコポリマーの同定には、NMRおよびGPCを用いて行い、いずれも満足のいくスペクトルを得ることができた(数平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mn=3.5×104、Mn/Mw=1.2(Mw:重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)))。
得られた樹脂中のアルミニウム含有量を調整するため、0.6Nの塩酸水溶液で洗浄し、樹脂とアルミニウムのモル比が表5に記載の値となるように精製を行ってアルミニウム含有量の異なるアルミニウム含有樹脂を得た。アルミニウムのモル数は、樹脂中のアルミニウムの濃度から求めた値である。ジブロックコポリマーのB成分のエステル部分は5倍当量の水酸化ナトリウム水溶液とメタノール混合溶媒中で加水分解し、溶媒を留去し、カルボン酸型のポリマーを得た。
参考例9〜12および比較例9〜12
表5の割合で、樹脂を樹脂Aの代わりに樹脂Cにする以外、実施例1〜4および比較例1〜4と同様にして水性インクを調整し、印字および印字の評価も同様に行った。評価結果を表6に示す。
Figure 0004549668
Figure 0004549668
製造例4
(A−B型ジブロックコポリマー(樹脂D)の合成)
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下、250℃で加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、イソブチルビニルエーテル12ミリモル、酢酸エチル16ミリモル、1−イソブトキシエチルアセテート0.1ミリモル、およびトルエン11mlを加え、系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロライド0.2ミリモルを加え重合を開始し、A−B型ジブロックコポリマーのAブロックを合成した。
分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、A成分の重合が完了した後、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルの水酸基をトリメチルクロロシランでシリル化したビニルモノマー12ミリモルを添加することでBブロックの合成を行った。重合反応の停止は、系内に0.3%のアンモニア/メタノール溶液を加えて行なった。
得られたジブロックコポリマーの同定には、NMRおよびGPCを用いて行い、いずれも満足のいくスペクトルを得ることができた(数平均分子量(標準ポリスチレン換算)Mn=3.7×104、Mn/Mw=1.3(Mw:重量平均分子量(標準ポリスチレン換算)))。
得られた樹脂中のアルミニウム含有量を調整するため、0.6Nの塩酸水溶液で洗浄し、樹脂とアルミニウムのモル比が表7に記載の値となるように精製を行ってアルミニウム含有量の異なるアルミニウム含有樹脂を得た。アルミニウムのモル数は、樹脂中のアルミニウムの濃度から求めた値である。トリメチルクロロシランでシリル化した水酸基の加水分解は水を添加することで行った。
参考例13〜16および比較例13〜16
表7の割合で、樹脂を樹脂Aの代わりに樹脂Dにする以外、実施例1〜4および比較例1〜4と同様にして水性インクを調整し、印字の方法および印字の評価方法も同様に行った。評価結果を表8に示す。
Figure 0004549668
Figure 0004549668
以上説明したように、本発明によれば、耐擦過性、耐水性、耐マーカー性に優れ、また、ノズルでの吐出安定性の良好な水性インクが提供される。

Claims (6)

  1. 少なくとも色材と樹脂とを含む水性インクにおいて、上記樹脂が、疎水性を有するポリビニルエーテルのブロック、非イオン性の親水性を有するポリビニルエーテルのブロック、アニオン性の親水性を有するポリビニルエーテルのブロックの順番で構成されたブロックコポリマーであり、これらの各ブロックがビニルエーテル系ポリマーであり、かつ該インクがエチルアルミニウムセスキクロライドをさらに含有し、上記樹脂とエチルアルミニウムセスキクロライドとのモル比が、前者:後者=1:5〜10,000:3であり、
    上記疎水性を有するポリビニルエーテルのブロックは、下記一般式(1)で示される疎水性ビニルエーテルモノマーの繰り返し単位構造を有し、
    −(CH 2 −CH(OR 1 ))− (1)
    (上記一般式(1)において、R 1 は、−(CH 2 m −(O) n −R 4 で表される基または炭素数が1〜18のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、フェニル基、ピリジル基、ベンジル基、トルイル基、キシリル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキレン基、ビフェニル基もしくはフェニルピリジル基であり、R 4 は、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、へキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシルもしくはオクタデシルであるアルキル基、オレイルであるアルケニル基、シクロペンチル、シクロへキシルもしくはシクロオクチルであるシクロアルキル基、フェニル基、ピリジル基、ベンジル基、トルイル基、キシリル基、アルキルフェニル基、フェニルアルキレン基、ビフェニル基、フェニルピリジル基、−CO−CH=CH 2 、−CO−C(CH 3 )=CH 2 、−CH 2 −CH=CH 2 または−CH 2 −C(CH 3 )=CH 2 を表わし、これらの基のうちの水素原子は、フッ素、塩素または臭素と置換されていてもよく、mは1〜36であり、nは0または1である。)
    上記非イオン性の親水性を有するポリビニルエーテルのブロックは、下記一般式(2)で示される親水性ビニルエーテルモノマーの繰り返し単位構造を有し、
    −(CH 2 −CH(OR 5 ))− (2)
    (上記一般式(2)において、R 5 は、−(CH 2 −CH 2 −O) k −R 6 で表わされる基であり、R 6 は、水素原子、メチル基またはエチル基を表わし、kは1〜18である。)
    上記アニオン性の親水性を有するポリビニルエーテルのブロックは、下記一般式(2)で示される親水性ビニルエーテルモノマーの繰り返し単位構造
    −(CH 2 −CH(OR 5 ))− (2)
    (上記一般式(2)において、R 5 は、−(CH 2 −CH 2 −O) k −R 7 −Xで表わされる基であり、R 7 はフェニレン基または炭素数が1〜18のアルキレン基を表わし、Xは、カルボン酸基を表わし、kは1〜18である。)
    を有することを特徴とするインクジェットプリンター用インク。
  2. 前記樹脂とエチルアルミニウムセスキクロライドとのモル比が、前者:後者=100:6〜1,000:3である請求項1に記載のインクジェットプリンター用インク。
  3. 前記ブロックコポリマーの数平均分子量が、500〜20,000,000である請求項1に記載のインクジェットプリンター用インク。
  4. 色材が、油溶性染料である請求項1に記載のインクジェットプリンター用インク。
  5. 前記樹脂の水性インク全質量に占める割合が、0.001〜40質量%である請求項1に記載のインクジェットプリンター用インク。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のインクを用い、インクジェット記録装置により画像を形成することを特徴とするインクジェット記録方法。
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