JP2003261738A - イオン性官能基を有するポリマーを含有する組成物、インク組成物、該インク組成物を用いた画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

イオン性官能基を有するポリマーを含有する組成物、インク組成物、該インク組成物を用いた画像形成方法および画像形成装置

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JP2003261738A JP2002061068A JP2002061068A JP2003261738A JP 2003261738 A JP2003261738 A JP 2003261738A JP 2002061068 A JP2002061068 A JP 2002061068A JP 2002061068 A JP2002061068 A JP 2002061068A JP 2003261738 A JP2003261738 A JP 2003261738A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料を溶媒に良好に分散したイオン性官能基
を有するブロックポリマーを含むインク組成物、それを
用いた画像形成方法および画像形成装置を提供する。 【解決手段】 顔料と、溶媒と、イオン性官能基、酸残
基または塩基残基を末端に有するブロックポリマーとを
含有するインク組成物、それを用いた画像形成方法およ
び画像形成装置。前記イオン性官能基、酸残基または塩
基残基を末端に有するポリマーがABX型のA,B,X
セグメントを含むブロックポリマーであって、前記A及
びBがビニルエーテル構造を繰り返し単位とするブロッ
クセグメントであり、Xがイオン性官能基、酸残基また
は塩基残基からなる末端セグメントである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒状物質と、溶媒
と、イオン性官能基を有するポリマーを含有する組成
物、その組成物からなるインク組成物、該インク組成物
を用いた画像形成方法および画像形成装置に関する。特
に、本発明は、上記組成物のうち、溶媒が水であり、粒
状物質が顔料である場合の顔料分散インク組成物、プリ
ンターやディスプレイ等に利用されうる画像形成組成
物、それらを用いた画像形成方法、画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】粒状固体物質を含有する水性分散材料に
は、従来から機能性材料として、除草剤、殺虫剤等の農
薬、抗がん剤、抗アレルギー剤、消炎剤等の医薬、また
は粒状物質として着色剤を有するインク、トナー等の色
材が良く知られている。近年、デジタル印刷技術は非常
な勢いで進歩している。このデジタル印刷技術は、電子
写真技術、インクジェット技術と言われるものがその代
表例であるが、近年オフィス、家庭等における画像形成
技術としてその存在感をますます高めてきている。
【0003】インクジェット技術はその中でも直接記録
方法として、コンパクト、低消費電力という大きな特徴
がある。また、ノズルの微細化等により急速に高画質化
が進んでいる。インクジェット技術の一例は、インクタ
ンクから供給されたインクをノズル中のヒーターで加熱
することで蒸発発泡し、インクを吐出させて記録媒体に
画像を形成させるという方法である。他の例はピエゾ素
子を振動させることでノズルからインクを吐出させる方
法である。
【0004】これらの方法に使用されるインクは通常染
料水溶液が用いられるため、色の重ね合わせ時ににじみ
が生じたり、記録媒体上の記録箇所に紙の繊維方向にフ
ェザリングと言われる現象が現れたりする場合があっ
た。これらを改善する目的で顔料分散インクを使用する
ことが検討されている(例えば米国特許第508569
8号明細書)。しかしながら未だなお多くの改善が望ま
れている状況である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な従
来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、粒状物質
を溶媒に良好に分散したイオン性官能基を有するブロッ
クポリマーを含む組成物を提供しようとするものであ
る。また、本発明は、粒状物質が顔料で、溶媒が水で、
顔料の分散性が良好なインク組成物を提供することを目
的とするものである。
【0006】また、本発明は、溶媒中における顔料の粒
状物質の分散性安定性が高く、さらには紙上での定着性
及び擦過性に優れたインクジェット用の顔料分散インク
組成物を提供することを目的とするものである。また、
本発明は、上記のインクジェット用の顔料分散インク組
成物を用いた画像形成方法およびそれに使用する画像形
成装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明により解決される。本発明の第一の発明は、粒状物質
と、溶媒と、イオン性官能基、酸残基または塩基残基を
末端に有するポリマーとを含有することを特徴とするイ
オン性官能基を有するポリマーを含有する組成物であ
る。
【0008】本発明の組成物は、粒状物質と、溶媒と、
イオン性官能基、酸残基または塩基残基を末端に有する
ブロックポリマーとを含有するのが好ましい。
【0009】前記イオン性官能基、酸残基または塩基残
基を末端に有するポリマーがA、BおよびXのセグメン
トを含むブロックポリマーであって、前記A及びBがビ
ニルエーテル構造を繰り返し単位とするブロックセグメ
ントであり、Xがイオン性官能基、酸残基または塩基残
基からなる末端セグメントであるのが好ましい。
【0010】前記Aのブロックセグメントが下記の一般
式(1)で表される繰り返し単位からなるのが好まし
い。
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R1 は炭素数1から18までの直
鎖状、分岐状または環状のアルキル基、−Ph、−Py
r、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−(CH(R5
−CH(R6 )−O)p −R7および−(CH2m
(O)n −R7 から選ばれ、芳香環中の水素原子は炭素
数1から4の直鎖状または分岐状のアルキル基と、また
芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換していて
もよい。
【0013】pは1から18の整数、mは1から36の
整数、nは0または1である。R5 、R6 はそれぞれ独
立に−Hもしくは−CH3 である。
【0014】R7 は−H、炭素数1から18までの直鎖
状、分岐状または環状のアルキル基、−Ph、−Py
r、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−CHO、−CH
2 CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(CH
3 )=CH2 、−CH2 COOR 8 からなり、R7 が水
素原子以外である場合、R7 中の炭素原子に結合してい
る水素原子は炭素数1から4の直鎖状または分岐状のア
ルキル基または−F、−Cl、−Brと、また芳香環中
の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができ
る。R8 は−Hまたは炭素数1から5のアルキル基であ
る。Phはフェニル基、Pyrはピリジル基を表わ
す。)
【0015】前記Bのブロックセグメントが下記の一般
式(2)で表される繰り返し単位からなるのが好まし
い。
【0016】
【化6】
【0017】(式中、R2 は−Pyr、−(CH(R
5 )−CH(R6 )−O)p −R7 もしくは−(CH
2m −(O)n −R7 から選ばれる。p、m、n、R
5 、R6 及びR7 は上記と同じものを表わす。)
【0018】前記Xの末端セグメントのイオン性官能
基、酸残基または塩基残基が、カルボン酸、スルホン
酸、リン酸、それらの金属塩またはアミン、アミンの酸
塩から選ばれるのが好ましい。
【0019】前記Xの末端セグメントが下記の一般式
(3)で表されるセグメントであるのが好ましい。
【0020】
【化7】
【0021】(式中、Lはブロックポリマー末端との連
結基であり、単結合、−O−、−COO−、−OCO
−、−CONH−または−NHCO−表わす。Mは置換
されていてもよい、直鎖状または分岐状の炭素数1から
30までのアルキレン基を表わす。R9 、R10はそれぞ
れ独立に水素原子、アルキル基、COOR11、NR11
12を表す。R11、R12はそれぞれ独立に水素原子、アル
キル基またはカルボキシアニオンの対イオン基を表わ
す。Zは−COOH、カルボン酸エステル基、−COO
-、−SO3H、スルホン酸エステル基、−SO3 -、−
OPO32、リン酸エステル基、−OPO3-、−OP
3 2-、アミノ基またはアミノ基の酸塩を表わす。)
【0022】前記粒状物質が顔料であるのが好ましい。
前記溶媒が水であるのが好ましい。前記ブロックポリマ
ーが刺激に対して物性が変化する応答性を有しているの
が好ましい。前記刺激は、温度変化、電磁波への暴露、
pHの変化、濃度の変化のいずれかであるのが好まし
い。
【0023】また、本発明の第二の発明は、上記の組成
物からなることを特徴とするインク組成物である。前記
インク組成物がインクジェット用インク組成物であるの
が好ましい。
【0024】また、本発明の第三の発明は、上記のイン
ク組成物を使用することを特徴とする画像形成方法であ
る。インク吐出部からインクを吐出して被記録媒体上に
付与して記録を行う画像形成方法において、前記インク
が上記のインク組成物であるのが好ましい。
【0025】前記インク組成物と、該インク組成物に刺
激を与える刺激付与物質を接触することにより被記録媒
体上でインク組成物が定着されて画像が形成されるのが
好ましい。前記刺激を与える刺激付与物質があらかじめ
被記録媒体上に設けられているのが好ましい。前記イン
ク吐出部からのインクの吐出はインクに熱エネルギーを
作用させて行うのが好ましい。
【0026】また、本発明の第四の発明は、上記の画像
形成方法に用いる画像形成装置である。また、本発明の
第五の発明は、インク吐出部から吐出された上記のイン
ク組成物が付与される画像形成方法に用いられる被記録
媒体であって、該インク組成物に刺激を与える刺激付与
物質があらかじめ設けられていることを特徴とする被記
録媒体である。
【0027】また、本発明の第六の発明は、A、Bおよ
びYのセグメントを含むブロックポリマーであって、前
記A及びBがビニルエーテル構造を繰り返し単位とする
ブロックセグメントであり、Yが下記の一般式(4)で
表される末端セグメントであることを特徴とする高分子
化合物である。
【0028】
【化8】
【0029】(式中、L’はブロックポリマー末端との
連結基であり、単結合、−O−、−COO−、−OCO
−、−CONH−または−NHCO−表わす。M’は置
換されていてもよい、直鎖状または分岐状の炭素数2か
ら30までのアルキレン基を表わす。Z’は−COO
H、カルボン酸エステル基、−COO-、−SO3H、ス
ルホン酸エステル基、−SO3 -、−OPO32、リン
酸エステル基、−OPO3-、−OPO3 2-、アミノ
基またはアミノ基の酸塩を表わす。)
【0030】さらに、本発明の特徴を説明する。本発明
では、前記粒状物質が顔料であり、また溶媒としては、
水、水性溶剤、有機溶剤いずれを用いることも可能であ
るが、水が好ましく用いられ、本発明では、溶媒が水で
あることを特徴とする。
【0031】また、本発明の組成物は刺激に対する応答
性を有している場合、画像を形成する過程で刺激を与え
ることにより、インク特性を増粘したりすることで良好
な定着性を付与することができる。刺激は、温度変化、
電磁波への暴露、pHの変化、濃度の変化等の中から画
像を形成する上で適当なものが選択され、本発明ではこ
れら刺激が2種以上組み合わさってもよい。
【0032】本発明の組成物は好ましくはインクジェッ
ト用インクとして使用される。また、本発明は、前記組
成物を使用した画像形成方法である。例えばインク吐出
部からインクを吐出して被記録媒体上に付与することで
記録を行う画像形成方法である。
【0033】また、前記刺激応答性の組成物を使用する
場合、本発明の画像形成方法は刺激を与える手段を有す
る。例えば、前記刺激応答性インク組成物と該組成物に
刺激を与える刺激付与物質を接触することにより被記録
媒体上で該インク組成物が定着されて画像が形成される
方法が挙げられる。
【0034】前記刺激を与える刺激付与物質が本発明の
インク組成物以外のインク組成物であってもよい。ま
た、前記刺激を与える刺激付与物質があらかじめ被記録
媒体上に設けられていてもよい。また、前記したインク
吐出部からインク組成物を吐出して被記録媒体上に付与
することで記録を行う画像形成方法として、例えばイン
ク組成物に熱エネルギーを作用させてインクを吐出する
方法、圧電素子を使用しインクを吐出する方法がある。
【0035】さらに、本発明の実施形態は、前記画像形
成方法を用いた画像形成装置である。さらに、本発明の
実施形態は、前記刺激応答性組成物に刺激を与える刺激
付与物質をあらかじめ被記録媒体上に設けられているこ
とを特徴とする被記録媒体である。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明者らは、前記従来技術、課
題について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至っ
た。本発明のイオン性官能基を有するポリマーを含有す
る組成物(以降、「ポリマー含有組成物」とも記す)
は、粒状物質と、溶媒と、イオン性官能基、酸残基また
は塩基残基を末端に有するポリマーとを含有することを
特徴とする。
【0037】本発明のポリマー含有組成物に含有される
酸残基または塩基残基を末端に有するポリマーは、ブロ
ックポリマーであるのが好ましい。特に、本発明におい
て、前記イオン性官能基、酸残基または塩基残基を末端
に有するブロックポリマーが、A、BおよびXのセグメ
ントを含むブロックポリマーであって、前記A及びBが
ビニルエーテル構造を繰り返し単位とするブロックセグ
メントであり、Xがイオン性官能基、酸残基または塩基
残基からなる末端セグメントであるブロックポリマーが
好ましい。
【0038】本発明のポリマー含有組成物は、前記ブロ
ックポリマーにより、所定の機能を有する粒状物質を溶
媒中で均一に分散させることができ、さらに、本発明の
ポリマー含有組成物は、刺激に対する応答性を有する機
能性材料である。
【0039】本発明の代表的な例は、除草剤、殺虫剤等
の農薬に利用可能な組成物、抗がん剤、抗アレルギー
剤、消炎剤等の医薬として利用可能な組成物、口紅、フ
ァンデーション、頬紅、保湿クリーム等の化粧品に利用
可能な組成物、または、着色剤を有するインク、トナー
等の色材として使用される組成物を挙げることができ
る。
【0040】本発明において、粒状物質とは、本発明の
ポリマー含有組成物中に含まれ、希望する機能を発揮す
る化合物または組成物を意味する。例えば、上記の農薬
であれば除草効果を有する活性化合物、殺虫効果を有す
る活性化合物等である。また、上記の医薬であれば、対
象の症状を緩和または緩解する化合物、または医薬組成
物である。さらに、上記の化粧品のようなコスメティッ
クス分野では、所望の製品の中心物質、例えば保湿クリ
ームであれば保湿作用を有する化合物等である。また、
上記の色材としての利用では、顔料のような粒状固形物
質、染料などである。
【0041】本発明における好ましい粒状物質は、本発
明のポリマー含有組成物の用途に応じて、顔料、金属、
除草剤、殺虫剤、または、生体材料、例えば薬等を用い
ることができる。本発明のポリマー含有組成物に含有さ
れる粒状物質の量は、組成物の重量に対して、0.1〜
50質量%、好ましくは1〜30質量%が望ましい。
【0042】本発明のポリマー含有組成物に含まれる溶
媒は、特に限定されないが、組成物に含まれる成分を溶
解、懸濁、分散できる媒体を意味する。本発明では、直
鎖状鎖、分岐状鎖、環状の各種脂肪族炭化水素、芳香族
炭化水素、複素芳香族炭化水素などの有機溶媒、水性溶
媒、水などが溶媒として含まれる。特に、本発明のポリ
マー含有組成物では水および水性溶媒を好適に使用する
ことができる。
【0043】水性溶媒の例としては、例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多価ア
ルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル等の多価アルコールエーテル類、N−メチル−2−
ピロリドン、置換ピロリドン、トリエタノールアミン等
の含窒素溶媒等を挙げることができる。また、インクの
用途としては、紙での乾燥を速めることを目的として、
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の
一価アルコール類を用いることもできる。
【0044】本発明のポリマー含有組成物に含まれるブ
ロックポリマーは、イオン性官能基、酸残基または塩基
残基を末端に有するブロックポリマーであり、具体例と
してはA、BおよびXのセグメントを含むブロックポリ
マーであって、前記A及びBがビニルエーテル構造を繰
り返し単位とするブロックセグメントであり、Xがイオ
ン性官能基、酸残基または塩基残基からなる末端セグメ
ントであるブロックポリマーが挙げられる。
【0045】本発明においては、ブロックポリマーは
A、BおよびXのセグメントからなるが、末端セグメン
トのXセグメントが末端にあればよく、A、Bブロック
セグメントの組み合わせに制限はない。例えば、AB
X,BAX,ABAX,BABX,AABX,ABB
X,その他のセグメントの組み合わでもよい。この本発
明におけるブロックポリマーをABX型ブロックポリマ
ーとして表わす。
【0046】また、本発明では、ブロックポリマーにお
けるブロックセグメントが共重合体、グラフトポリマー
またはグラジュエーションポリマーであってもよい。
【0047】本発明に用いられるABX型ブロックポリ
マーの合成方法の具体例としては、各種リビング重合
法、グループトランスファー重合法、マクロ連鎖移動剤
を用いる重合法による方法を挙げることができる。リビ
ング重合としてはアニオン重合、カチオン重合、ラジカ
ル重合があり、これによると、Aセグメントを構成する
モノマーを重合したのち、Bセグメントを構成するモノ
マーの追加重合を継続してABブロックポリマーを合成
する。最後に重合末端に結合可能なX成分となる化合物
を導入することによりABXブロックポリマーを合成す
ることができる。グループトランスファー重合法、マク
ロ連鎖移動剤を用いる重合法でも同様に合成することが
可能である。本発明では好ましくはカチオンリビング重
合法が用いられる。カチオンリビング重合法は青島らに
よる方法が良く知られている(例えばJournal
of Polymer Science PartA
Polymer Chemistry 39巻、746
頁、2001年)。ビニルエーテル系、スチレン系のモ
ノマーが用いられ、開始剤としては、塩酸、硫酸、メタ
ンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタン
スルホン酸、過塩素酸等のプロトン酸や、BF3、Al
Cl3、TiCl4、SnCl4、FeCl3、RAlCl
2、R1.5AlCl1.5等のルイス酸とカチオン源の組み
合わせ(カチオン源としてはプロトン酸や水、アルコー
ル、ビニルエーテルとカルボン酸の付加体などがあげら
れる。)が例として挙げられる。これらの開始剤を、好
ましくはカルボカチオンを安定化する作用をもつ酢酸エ
チルやテトラヒドロフラン等のルイス塩基と共存させて
モノマーを重合する。
【0048】本発明のポリマー含有組成物に含まれるブ
ロックポリマーは、各ブロックセグメントまたはユニッ
トの繰り返し単位構造の特性をほぼ保持し、共存する形
で特性を発揮することが可能である。とりわけ刺激応答
性を有するブロックセグメントまたはユニット部分が有
効に機能し、ランダムポリマーと比べ、その機能性を効
率よく発揮ですることができる。
【0049】また、本発明で用いられる、ABX型ブロ
ックポリマーは、親水性、疎水性を示すブロックセグメ
ントをそれぞれ有することが好ましい。さらに、それぞ
れのブロックセグメントのうち少なくとも一方の親水性
ブロックが刺激に対して応答すること(例えば親水性か
ら疎水性への変化)により、組成物が変性する。逆に、
ある条件下で疎水性を示していたブロックセグメントが
刺激に対して応答し、親水性のブロックセグメントに変
化することにより組成物が変性する場合もある。
【0050】このようなブロックポリマーの刺激応答の
好ましい例は、本発明のポリマー含有組成物に含まれる
ABX型ブロックポリマーで、その少なくとも一種のブ
ロックセグメントが刺激応答性を示す場合である。この
ような組成物では、この刺激応答性を有するブロックセ
グメントが、ある条件下で疎水性の場合には低粘性のミ
セル状で溶媒中に分散し、刺激が与えられると、該刺激
応答性ブロックセグメントが親水性に変性し、低粘性の
分散状態から高粘性のポリマー溶液状態へ変性する。こ
のようにして、ある刺激により本発明のポリマー含有組
成物の特性が変化する。
【0051】以上のように、本発明において、溶剤とし
て水を使用した場合に非常に好ましい刺激応答性を発現
させることが可能である。本発明では、ブロックポリマ
ーのブロックの形態をABX型に限定して説明したが、
本発明は、粒状物質を溶媒中で均一に分散させ、刺激に
より本発明のポリマー含有組成物の特性を変化させるも
のであればABX型に限定する必要はなく、ABDX、
ADBX型等のブロックポリマー、または、A、Bブッ
ロクセグメントが、他の繰り返し構造を含むランダム構
造をとってもよい。さらに、それぞれのブロックセグメ
ントがグラフトポリマーまたはグラジュエーションポリ
マーであってもよい。DはA、Bと異なるブロックセグ
メントを示す。
【0052】本発明に用いられるABX型ブロックポリ
マーの構造は限定されないが、具体的には、Aブロック
セグメントのビニルエーテル構造の繰り返し単位構造
が、下記の一般式(1)で表される繰り返し単位からな
るのが好ましく、下記のビニルエーテル構造を2種類以
上組み合わせた構造でもよい。
【0053】
【化9】
【0054】一般式(1)中、R1 は炭素数1から18
までの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、−P
h、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−(C
H(R 5 )−CH(R6 )−O)p −R7および−(C
2m −(O)n −R7 から選ばれ、芳香環中の水素
原子は炭素数1から4の直鎖状または分岐状のアルキル
基と、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置
換していてもよい。
【0055】pは1から18の整数である。mは1から
36の整数である。nは0または1である。R5 、R6
はそれぞれ独立に−Hもしくは−CH3 である。
【0056】R7 は−H、炭素数1から18までの直鎖
状、分岐状または環状のアルキル基、−Ph、−Py
r、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−CHO、−CH
2 CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(CH
3 )=CH2 、−CH2 COOR 8 からなり、R7 が水
素原子以外である場合、R7 中の炭素原子に結合してい
る水素原子は炭素数1から4の直鎖状または分岐状のア
ルキル基または−F、−Cl、−Brと、また芳香環中
の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができ
る。
【0057】R8 は−Hまたは炭素数1から5のアルキ
ル基である。Phはフェニル基、Pyrはピリジル基を
表わす。
【0058】本発明に用いられるABX型ブロックポリ
マーのBブロックセグメントのビニルエーテル構造の繰
り返し単位構造が、下記の一般式(2)で表される繰り
返し単位からなるのが好ましく、下記のビニルエーテル
構造を2種類以上組み合わせた構造でもよい。
【0059】
【化10】
【0060】一般式(2)中、R2 は−Pyr、−(C
H(R5 )−CH(R6 )−O)p−R7 もしくは−
(CH2m −(O)n −R7 から選ばれる。p、m、
n、R5 、R6 及びR7 は上記と同じものを表わす。
【0061】本発明に用いられるABX型ブロックポリ
マーのXの末端セグメントが下記の一般式(3)で表さ
れるセグメントが好ましい。
【0062】
【化11】
【0063】一般式(3)中、Lはブロックポリマー末
端との連結基であり、単結合、−O−、−COO−、−
OCO−、−CONH−または−NHCO−表わす。M
は置換されていてもよい、直鎖状または分岐状の炭素数
1から30、好ましくは2から20、さらに好ましくは
2から15までのアルキレン基を表わす。
【0064】R9 、R10はそれぞれ独立に水素原子、ア
ルキル基、COOR11、NR1112を表す。R11、R12
はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基またはカルボキ
シアニオンの対イオン基を表わす。Zは−COOH、カ
ルボン酸エステル基、−COO-、−SO3H、スルホン
酸エステル基、−SO3 -、−OPO32、リン酸エス
テル基、−OPO3-、−OPO3 2-、アミノ基また
はアミノ基の酸塩を表わす。
【0065】本明細書で、−Phはフェニル基、−Py
rはピリジル基、−Ph−Phはビフェニル基、および
−Ph−Pyrはピリジルフェニル基を表す。ピリジル
基、ビフェニル基及びピリジルフェニル基については、
可能な位置異性体のいずれのものであってもよい。
【0066】また、本発明は、新規なブロックポリマー
の高分子化合物を提供するものである。即ち、本発明の
高分子化合物は、A、BおよびYのセグメントを含むブ
ロックポリマーであって、前記A及びBがビニルエーテ
ル構造を繰り返し単位とするブロックセグメントであ
り、Yが下記の一般式(4)で表される末端セグメント
であることを特徴とする。
【0067】
【化12】
【0068】一般式(4)中、L’はブロックポリマー
末端との連結基であり、単結合、−O−、−COO−、
−OCO−、−CONH−または−NHCO−表わす。
M’は置換されていてもよい、直鎖状または分岐状の炭
素数2から30までのアルキレン基を表わす。
【0069】Z’は−COOH、カルボン酸エステル
基、−COO-、−SO3H、スルホン酸エステル基、−
SO3 -、−OPO32、リン酸エステル基、−OPO
3-、−OPO3 2-、アミノ基またはアミノ基の酸塩
を表わす。
【0070】Aブロックセグメントは上記の一般式
(1)で表される繰り返し単位からなるセグメントを、
Bブロックセグメントは上記の一般式(2)で表される
繰り返し単位からなるセグメントと同じものを表わす。
【0071】本発明の高分子化合物は、ブロックポリマ
ーはA、BおよびYのセグメントからなるが、末端セグ
メントのYセグメントが末端にあればよく、A、Bブロ
ックセグメントの組み合わせに制限はない。この本発明
の高分子化合物をABY型ブロックポリマーとして表わ
す。
【0072】上述の本発明に用いられるブロックポリマ
ーの、A、Bブロックセグメントに含まれる繰り返し単
位構造として、下記にビニルエーテル構造の例を挙げる
が、本発明に用いられる構造は、これらに限定されな
い。
【0073】
【化13】
【0074】なお、式中、Meはメチル基、Etはエチ
ル基、i−Prはイソプロピル基を表す。
【0075】以下に、これらのビニルエーテル構造を含
む、本発明の組成物に含まれるブロックポリマーの構造
を例示するが、本発明に用いられるポリマーは、これら
に限定されない。
【0076】
【化14】
【0077】
【化15】
【0078】
【化16】
【0079】
【化17】
【0080】
【化18】
【0081】
【化19】
【0082】以下に、本発明に用いられるブロックポリ
マーのXの末端セグメントの末端構造のさらに別のもの
を例示するが、Xの末端セグメントは、これらに限定さ
れない。
【0083】
【化20】
【0084】以上のポリビニルエーテルにおいて、繰り
返し単位数u、v、wがそれぞれ独立に、1以上10,
000以下であることが好ましく、またその合計(u+
v+w)が、10以上20,000以下であることがよ
り好ましい。
【0085】本発明に用いられるブロックポリマーおよ
び高分子化合物の分子量は、数平均分子量で500から
2,000,000の範囲である。好ましくは1,00
0から500,000の範囲である。500未満では高
分子としての分散特性が十分でない場合があり、2,0
00,000を越える場合は粘性が大きくなりすぎる場
合がある。
【0086】本発明のポリマー含有組成物中に含有され
る前記ブロックポリマーの含有量は、0.1〜50質量
%が好ましい。ブロックポリマーの量が0.1質量%未
満となると、本発明の組成物中に含まれる粒状物質を十
分に分散させることができない場合があり、50質量%
を超えると粘性が大きくなりすぎる場合がある。さらに
好ましい範囲としては0.5質量%から30質量%の範
囲である。
【0087】本発明のポリマー含有組成物は、種々の刺
激に対してその状態(特性)を変化させる。例えば、状
態の変化としてはゾル状態からゲル状態への相変化、溶
液状態から固体状態への相変化、化学構造の変化などを
挙げることができる。また、本発明では、該刺激は温度
の変化、電場の印加、紫外線、可視光線、赤外線のよう
な光(電磁波)への暴露、組成物のpHの変化、化学物
質の添加、組成物の濃度変化などを挙げることができ
る。
【0088】本発明における刺激応答性とは、上記のよ
うな刺激に対して本発明の組成物がその物性を変化する
ことを意味する。すなわち、刺激応答性とは、電磁波へ
の暴露、電場印加、温度変化、pH変化、化学物質の添
加、組成物の濃度変化など、組成物へ刺激を付与するこ
とにより、この刺激(環境変化)に応じて組成物の形状
や物性が著しく変化することを意味する。本発明におけ
る刺激は2種以上組み合わさってもよく、物性の変化は
本発明の組成物の使用目的に応じて種々選択することが
できる。
【0089】例えば医薬として利用する場合、刺激によ
り化学構造、特に化学結合が変化し、所定の機能を奏す
る物質を放出することが挙げられる。また、化粧品とし
ての利用では刺激により組成物の相状態が変化し、所望
の機能を奏する物質の揮発を抑えるように働くことが挙
げられる。さらに、色材としての利用では、組成物を被
記録媒体に付着させたときに刺激により組成物が相変化
(例えばゾルからゲルへの変化)を起こし、にじみやフ
ェザリングを抑えるように働き、さらに、被記録媒体へ
の定着性を向上させることが挙げられる。
【0090】本発明のポリマー含有組成物は、上記のよ
うに農薬、医薬、化粧品、色材等の種々の用途がある
が、特に顔料または染料を含有し、溶媒として水または
溶剤を用いたインク材料としての用途が好適である。本
発明の組成物を用いれば、インク材料の定着性を始めと
する種々の特性を改善することが可能である。
【0091】本発明のポリマー含有組成物の好ましい実
施形態であるインク組成物の場合は、通常粒状物質とし
ては顔料を用いる。以下に本発明のポリマー含有組成物
をインク組成物として使用する場合の顔料の具体例を示
す。
【0092】顔料は、有機顔料および無機顔料のいずれ
でもよく、インクに用いられる顔料は、好ましくは黒色
顔料と、シアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料を用
いる。なお、上記に記した以外の色顔料、無色または淡
色の顔料、または金属光沢顔料等を使用してもよい。ま
た、本発明において、市販の顔料を用いてもよいし、あ
るいは新規に合成した顔料を用いてもよい。また、染料
と併用して用いても良い。
【0093】以下に、黒、シアン、マゼンタ、イエロー
において、市販されている顔料を例示する。
【0094】黒色の顔料としては、Raven106
0、Raven1080、Raven1170、Rav
en1200、Raven1250、Raven125
5、Raven1500、Raven2000、Rav
en3500、Raven5250、Raven575
0、Raven7000、Raven5000 ULT
RAII、Raven1190 ULTRAII(以
上、コロンビアン・カーボン社製)、Black Pe
arls L、MOGUL−L、Regal400R、
Regal660R、Regal330R、Monar
ch 800、Monarch 880、Monarc
h 900、Monarch 1000、Monarc
h 1300、Monarch 1400(以上、キャ
ボット社製)、Color Black FW1、Co
lor Black FW2、Color Black
FW200、Color Black 18、Col
orBlack S160、Color Black
S170、SpecialBlack 4、Speci
al Black 4A、Special Black
6、Printex35、PrintexU、Pri
ntex140U、PrintexV、Printex
140V(以上デグッサ社製)、No.25、No.3
3、No.40、No.47、No.52、No.90
0、No.2300、MCF−88、MA600、MA
7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)等を挙げ
ることができるが、これらに限定されない。
【0095】シアン色の顔料としては、C.I.Pig
ment Blue−1、C.I.Pigment B
lue−2、C.I.Pigment Blue−3、
C.I.Pigment Blue−15、C.I.P
igment Blue−15:2、C.I.Pigm
ent Blue−15:3、C.I.Pigment
Blue−15:4、C.I.Pigment Bl
ue−16、C.I.Pigment Blue−2
2、C.I.Pigment Blue−60等が挙げ
られるが、これらに限定されない。
【0096】マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pi
gment Red−5、C.I.Pigment R
ed−7、C.I.Pigment Red−12、
C.I.Pigment Red−48、C.I.Pi
gment Red−48:1、C.I.Pigmen
t Red−57、C.I.Pigment Red−
112、C.I.Pigment Red−122、
C.I.PigmentRed−123、C.I.Pi
gment Red−146、C.I.Pigment
Red−168、C.I.Pigment Red−
184、C.I.Pigment Red−202、
C.I.Pigment Red−207等が挙げられ
るが、これらに限定されない。
【0097】イエローの顔料としては、C.I.Pig
ment Yellow−12、C.I.Pigmen
t Yellow−13、C.I.Pigment Y
ellow−14、C.I.Pigment Yell
ow−16、C.I.Pigment Yellow−
17、C.I.Pigment Yellow−74、
C.I.Pigment Yellow−83、C.
I.Pigment Yellow−93、C.I.P
igment Yellow−95、C.I.Pigm
ent Yellow−97、C.I.Pigment
Yellow−98、C.I.Pigment Ye
llow−114、C.I.Pigment Yell
ow−128、 C.I.Pigment Yello
w−129、C.I.Pigment Yellow−
151、C.I.PigmentYellow−154
等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0098】また、本発明のインク組成物では、水に自
己分散可能な顔料も使用できる。水分散可能な顔料とし
ては、顔料表面にポリマーを吸着させた立体障害効果を
利用したものと、静電気的反発力を利用したものとがあ
り、市販品としては、CAB−0−JET200、CA
B−0−JET300(以上キャボット社製)、Mic
rojet Black CW−1(オリエント化学社
製)等が挙げられる。
【0099】本発明のインク組成物に用いられる顔料
は、インク組成物の重量に対して、0.1〜50質量%
が好ましい。顔料の量が、0.1質量未満であると、十
分な画像濃度を得られなくなり、50質量%を超えると
顔料が凝集し分散できなくなる。さらに好ましい範囲と
しては0.5〜30質量%の範囲である。
【0100】溶媒としては、水、水性溶剤、有機溶剤い
ずれを用いることも可能であるが、水が好ましく用いら
れる。水としては、金属イオン等を除去したイオン交換
水、純水、超純水が好ましい。
【0101】水は本発明のインク組成物中に好ましくは
5〜99質量%含有される。さらに好ましくは10〜9
0質量%未満含有される。5質量%未満では色材の分散
が充分でない場合がある。また、99質量%を越えると
他の成分の機能や性能が発揮されない場合がある。
【0102】水性溶剤の例としては、例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリプロビレングリコール、グリセリン等の多価ア
ルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリ
コールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル等の多価アルコールエーテル類;および、N−メチ
ル−2−ピロリドン、置換ピロリドン、トリエタノール
アミン等の含窒素溶媒等を挙げることができる。また、
インクの用途としては、紙(被記録媒体)上での乾燥を
速めることを目的として、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール等の一価アルコール類を用いるこ
ともできる。
【0103】水性溶剤は本発明のインク組成物中に好ま
しくは0.1〜50質量%含有される。さらに好ましく
は0.5〜40質量%未満含有される。0.1質量%未
満では水性溶剤の機能が十分発揮されない場合があり、
50質量%を越える場合、粘度が高くなりすぎる場合が
ある。
【0104】本発明のインク組成物中に含有される前記
ブロックポリマーの含有量は、0.1〜50質量%、好
ましくは0.5〜30質量%が望ましい。ブロックポリ
マーの量が0.1質量%未満となると、本発明のインク
組成物中に含まれる顔料を十分に分散させることができ
ない場合があり、50質量%を超えると粘性が大きくな
りすぎる場合がある。
【0105】上記インク組成物は刺激に対する応答性を
有することができる。その刺激応答性によって、画像を
形成する過程で刺激を与えることにより、インク特性を
増粘したりすることで良好な定着性を付与することがで
きる。その刺激は、温度変化、電磁波への暴露、pHの
変化、濃度の変化等のなかから画像を形成する上で適当
なものが選択される。
【0106】本発明で特に好ましいのは、刺激により特
性が変化するインク組成物として利用される場合であ
り、顔料の分散安定性が高く、被記録媒体に付着させた
ときのにじみやフェザリングが改善され、さらには定着
性、擦過性に優れた顔料分散インク材料として使用する
ことができる。このため、本発明の顔料分散インク材料
としてのインク組成物は、高画質、低消費エネルギー、
高速の画像形成材料として利用することができる。
【0107】本発明のポリマー含有組成物は、種々の刺
激に応答してその状態(特性)を変化させる。本発明で
は、「刺激」としては、温度の変化;電場の印加;紫外
線、可視光線または赤外線のような光(電磁波)への暴
露;組成物のpHの変化;化学物質の添加;および組成
物の濃度変化などを挙げることができる。本発明におけ
る好ましい刺激は以下に挙げるものがある。
【0108】その第1は、温度変化であり、温度変化の
範囲が、組成物の相転移温度の前後に渡る範囲である。
第2に、電磁波への暴露であり、電磁波の波長範囲が1
00から800nmであることが好ましい。第3に、組
成物のpH変化であり、pH変化の範囲がpH3からp
H12の範囲であることが好ましい。第4に、組成物の
濃度の変化であり、例えば、組成物の溶媒が蒸発または
吸収されることにより、または組成物中の溶解されたポ
リマーの濃度を変化することにより、組成物の濃度が変
化するような場合を挙げることができる。前記濃度の変
化は、前記組成物が相転移を起こす濃度の前後に渡る範
囲であることが好ましい。本発明においては、2種以上
の刺激を組み合わせて付与してもよい。
【0109】本発明のインク組成物には、必要に応じ
て、種々の添加剤、助剤等を添加することができる。ま
た、インク組成物の添加剤の一つとして、顔料を溶媒中
で安定に分散させる分散安定剤がある。本発明のインク
組成物は、前記イオン性官能基を有するブロックポリマ
ーにより、顔料のような粒状固体を分散させる機能を有
しているが、分散が不十分である場合には、他の分散安
定剤を添加してもよい。他の分散安定剤として、親水性
疎水性両部を持つ樹脂あるいは界面活性剤を使用するこ
とも可能である。
【0110】親水性疎水性両部を持つ樹脂としては、例
えば、親水性モノマーと疎水性モノマーの共重合体が挙
げられる。親水性モノマーは、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、または前記カルボン酸のモ
ノエステル類、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン
酸、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキ
シエチルホスフェート等を含む。疎水性モノマーは、ス
チレン、α−メチルスチレン等のスチレン誘導体、ビニ
ルシクロヘキサン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル
酸エステル類、メタクリル酸エステル類等を含む。共重
合体は、ランダム、ブロック、およびグラフト共重合体
等の様々な構成のものが使用できる。もちろん、親水
性、疎水性モノマーとも、前記に示したものに限定され
ない。
【0111】界面活性剤としては、アニオン性、非イオ
ン性、カチオン性、両イオン性活性剤を用いることがで
きる。
【0112】アニオン性活性剤としては、脂肪酸塩、ア
ルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸
塩、アルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、スル
ホコハク酸ジアルキル塩、アルキルリン酸塩、ナフタレ
ンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンア
ルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト脂肪酸
エステル等が挙げられる。
【0113】非イオン性活性剤としては、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオキシプ
ロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、フ
ッ素系、シリコン系等が挙げられる。
【0114】カチオン性活性剤としては、アルキルアミ
ン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム
塩、アルキルイミダゾリウム塩等が挙げられる。
【0115】両イオン性活性剤としては、アルキルベタ
イン、アルキルアミンオキシド、ホスファジルコリン等
が挙げられる。なお、界面活性剤についても同様、前記
に限定されるものではない。
【0116】本発明のインク組成物中に含まれてもよい
添加剤の例としては、熱または電磁波の印加により活性
化される架橋剤、酸発生剤、重合開始剤等を挙げること
ができる。
【0117】本発明においてインク組成物中に添加する
ことができるその他の添加剤は、インクの安定化と記録
装置中のインクの配管との安定性を得るためのpH調整
剤;記録媒体へのインクの浸透を早め、見掛けの乾燥を
早くする浸透剤;インク内での黴の発生を防止する防黴
剤;インク中の金属イオンを封鎖し、ノズル部での金属
の析出やインク中で不溶解性物の析出等を防止するキレ
ート化剤;記録液の循環、移動、あるいは記録液製造時
の泡の発生を防止する消泡剤;酸化防止剤;粘度調整
剤;導電剤;紫外線吸収剤;および、水溶性染料、分散
染料あるいは油溶性染料のような着色剤等を含んでもよ
い。
【0118】本発明のインク組成物は好ましくインクジ
ェット用インクとして使用される。次に、本発明におけ
るインクジェット用インクの作成方法について説明す
る。[インクジェット用インクの作成方法]本発明のイ
ンクジェット用インク組成物の作成方法としては、顔
料、本発明のブロックポリマー、及び添加剤等をイオン
交換水中に加え、分散機を用いて分散させた後、遠心分
離機等により粗大粒子を除去し、次いで水または溶剤お
よび添加剤等を添加し、攪拌、混合、濾過を行うものを
例として挙げることができる。
【0119】分散機としては、例えば、超音波ホモジナ
イザー、ラボラトリーホモジナイザー、コロイドミル、
ジェットミル、ボールミル等があり、これらを単独もし
くは組み合わせて用いてもよい。
【0120】また、自己分散顔料を用いた場合において
も、上記の方法と同様の操作により作成することができ
る。
【0121】次に、本発明の画像形成方法について説明
する。 [画像形成方法]本発明のインク組成物は、各種印刷
法、インクジェット法、電子写真法等の様々な画像形成
方法により描画することができ、インクジェット法にお
いて用いることが特に好ましい。
【0122】用いられるインクジェット法は、圧電素子
を用いたピエゾインクジェット方式や、熱エネルギーを
作用させて発泡し記録を行う熱インクジェット方式のよ
うな周知の方法であってもよい。また、コンティニュア
ス型またはオンデマンド型のいずれの方法を用いてもよ
い。また、本発明のインク組成物は、中間転写体にイン
クを印字した後、紙等の最終被記録媒体に転写する記録
方式に用いることもできる。
【0123】本発明の刺激応答性を有するインク組成物
をインクジェット用インクとして用いる場合、本発明で
は、例えば、以下のような態様で使用することができ
る。以下の(a)から(d)の刺激によりインクを凝集
することができる。
【0124】(a)温度刺激に応答するインクとして用
いる場合 インクタンク内のインクの温度と、吐出により付着した
記録媒体上でのインクの温度との差による温度刺激によ
り、本発明のインクジェット用インク組成物が相変化を
起こし、急激に増粘あるいは不溶成分の凝集が起こる。 (b)電磁波刺激に応答するインクとして用いる場合 インクタンク内を暗室とし、吐出により可視光にさらす
方法、またはインクジェット記録装置内に設けた電磁波
照射部から電磁波を照射する方法により電磁波刺激を与
えることができる。その電磁波刺激により、本発明のイ
ンクジェット用インク組成物に含まれる重合官能基が重
合し、増粘あるいは不溶成分の凝集が起こる。
【0125】(c)pH変化による刺激に応答するイン
クとして用いる場合 インク組成物が記録媒体に付着することにより、記録媒
体の影響を受けてインク組成物のpHが変化し、そのp
H変化により、本発明のインクジェット用インク組成物
が相変化を起こし、増粘あるいは不溶成分の凝集が起こ
る。 (d)濃度変化による刺激に応答するインクジェット用
インクを用いた場合 インクタンク内のインク組成物の濃度と、吐出されたイ
ンク組成物に含まれる水および水性溶剤が蒸発または被
記録媒体に吸収された後の濃度との差によるインク組成
物の濃度変化により、本発明のインクジェット用インク
組成物が相変化を起こし、増粘あるいは不溶成分の凝集
が起こる。
【0126】これらインク組成物の特性の変性により、
色にじみやフェザリングを改善することが可能となり、
優れた定着性を発現させることが可能となる。なおイン
ク組成物の変性は上述した増粘あるいは不溶成分の凝集
に限定されるものではない。
【0127】また、刺激を与える方法については、様々
な方法が適用し得る。好ましい一つの方法としては、刺
激となる刺激付与物質を前述してきた刺激応答性のイン
ク組成物と混合または接触させる方法がある。例えば前
記(c)のpH応答性インク組成物に対して、相当する
pHの刺激付与物質を混合する方法として、インクジェ
ット法を適用することが可能である。特開昭64−63
185号公報に記載されているように、インクジェット
ヘッドにより画像を形成する領域全面にわたって刺激と
なる刺激付与物質を打ち込むようにすることもできる
し、特開平8−216392号公報に記載の方法のよう
に刺激となる刺激付与物質の量を制御して、より優れた
画像を形成することもできる。
【0128】また、刺激となる刺激付与物質を染料ある
いは顔料を含有するインク組成物と兼用することも可能
である。例えば、カラーインクジェット法において用い
られるシアン−マゼンタ−イエロー−ブラック(CMY
K)インクのいずれかに刺激を与えるインクを用い、C
MYKインクの他のいずれかに刺激に応答するインクを
使用することで色にじみを改善することが可能である。
CMYKのいずれに刺激応答性インクを用い、他のいず
れに刺激を与えるインクを用いるかについては、様々な
組み合わせが可能であるが、本発明ではそのいずれの組
み合わせを用いてもよく、組み合わせの選択を限定する
ものではない。また、刺激を与える刺激付与物質と刺激
応答インク組成物の種類としては前述した刺激応答のパ
ターン全てで行うことが可能であり、特に限定されるも
のではない。
【0129】次に、本発明の画像記録装置について説明
する。 [画像記録装置]本発明のインク組成物は、各種印刷
法、インクジェット法、電子写真法等の様々な画像形成
方法を利用した画像形成装置に使用でき、インクジェッ
ト記録装置において用いることが特に好ましい。
【0130】本発明のインクジェット用インクを用いる
インクジェット記録装置は、圧電素子を用いたピエゾイ
ンクジェット方式や、熱エネルギーを作用させて発泡し
記録を行う熱インクジェット方式等のようなインクジェ
ット記録装置を含む。
【0131】図1に、インクジェット記録装置の概略的
機能図を示す。50はインクジェット記録装置の中央処
理ユニット(CPU)である。CPU50を制御するた
めのプログラムは、プログラムメモリ66に記憶されて
いてもよいし、あるいはいわゆるファームウェアとして
EEPROM(不図示)等の記憶手段に記憶されていて
もよい。インクジェット記録装置は、記録データ作成手
段(不図示、コンピュータなど)から、プログラムメモ
リ66に記録データを受容する。記録データは、記録す
べき画像あるいは文字の情報そのものでもよいし、それ
ら情報の圧縮されたものでもよいし、または符号化され
た情報であってもよい。圧縮または符号化された情報を
処理する場合には、CPU50に伸長または展開を行わ
せて記録すべき画像あるいは文字の情報を得ることがで
きる。Xエンコーダ62(例えば、X方向または主走査
方向に関する)およびYエンコーダ64(例えば、Y方
向または副走査方向に関する)を設けて、被記録媒体に
対するヘッドの相対位置をCPU50に通知することが
できる。
【0132】CPU50は、プログラムメモリ66、X
エンコーダ62およびYエンコーダ64の情報に基づい
て、画像を記録するための信号をXモータ駆動回路5
2、Yモータ駆動回路54およびヘッド駆動回路60に
送信する。Xモータ駆動回路52はX方向駆動モータ5
6を、Yモータ駆動回路54はY方向駆動モータ58を
それぞれ駆動し、ヘッド70を被記録媒体に対して相対
的に移動させ、記録位置に移動させる。ヘッド駆動回路
60は、ヘッド70が記録位置に移動した時点で、各種
インク組成物(Y、M、C、K)あるいは刺激となる刺
激付与物質の吐出を行わせるための信号をヘッド70に
送信し、記録を行う。ヘッド70は、単色のインク組成
物を吐出するためのものであってもよいし、複数種のイ
ンク組成物を吐出するためのものであってもよいし、あ
るいは刺激となる刺激付与物質を吐出する機能を併せて
有していてもよい。
【0133】また、本発明のインク組成物は、被記録媒
体に直接インクを付着させる直接記録方式を用いる装置
に用いることもできるし、潜像を形成した中間転写体に
インクにより像形成した後、紙等の最終被記録媒体に転
写する記録方式等を用いた間接記録装置にも用いること
ができる。また、直接記録方式による中間転写体を利用
した装置にも適用することができる。
【0134】次に、本発明の被記録媒体について説明す
る。 [被記録媒体]本発明の刺激応答性を有するインク組成
物に対して、被記録媒体上に刺激を設けることができ
る。
【0135】前述のように刺激となる刺激付与物質を、
刺激応答性を有するインク組成物と混合または接触させ
ることもできるが、あらかじめ被記録媒体上に刺激を与
える仕組みを施しておくことも可能である。例えば、p
H応答性インク組成物として酸性応答性インク組成物を
用いて、酸性紙に記録を行う方法;刺激応答性インク組
成物としてpH応答性インク組成物を用い、熱、電磁波
あるいは圧力の印加に応答してpHを変化させる物質を
放出する被記録媒体に記録を行う方法;架橋または重合
可能な官能基を含有する刺激応答性インク組成物を用
い、熱、電磁波あるいは圧力の印加に応答して架橋剤ま
たは重合開始剤を放出する被記録媒体に記録を行う方法
などを挙げることができる。本発明では、被記録媒体は
いずれの公知の形態であってもよい。例えば、普通紙、
感熱紙、酸性紙等を挙げることができる。
【0136】直接記録方式を用いる場合には、上記の被
記録媒体を最終被記録媒体として用いる。一方、間接記
録方式を用いる場合には、上記の被記録媒体を中間転写
体として用いてもよいし、あるいは最終被記録媒体とし
て用いてもよい。
【0137】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されない。以下の実
施例では、本発明のイオン性官能基を有するブロックポ
リマーを合成する方法、水性分散物の例として顔料分散
インク組成物を取り上げて説明する。なお、これらポリ
マー合成および顔料分散インクでの実施例では、実施し
たうちのいくつかの具体例を記すのみであるが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0138】実施例1 <ブロックポリマーの合成>2−エトキシエチルビニル
エーテル(EOVE)、2−メトキシエチルビニルエー
テル(MOVE)とHO(CH25 COOHとからな
るABX型ブロックポリマーの合成。
【0139】ポリ[EOVE(2−エトキシエチルビニ
ルエーテル)−b−MOVE(メトキエチルビニルエー
テル)]−O(CH25 COOH(ここで、bはブロ
ックポリマーであることを示す記号である)を、以下の
手順により合成した。
【0140】三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素
置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水
を除去した。系を室温に戻した後、EOVE12mmo
l(ミリモル)、酢酸エチル16mmol、1−イソブ
トキシエチルアセテート0.1mmol、及びトルエン
11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に
達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジ
エチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジク
ロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を
開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマト
グラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、A成分
(EOVE)の重合の完了を確認した。
【0141】次いで、B成分(MOVE)を12mmo
l添加し、重合を行った。GPCを用いるモニタリング
によって、B成分の重合の完了を確認した後、HO(C
25 COOEtを30mmol添加して、重合反応
を停止した。反応混合物溶液をジクロロメタンにて希釈
し、0.6M塩酸で3回、次いで蒸留水で3回洗浄し
た。得られた有機相をエバポレーターで濃縮・乾固し
て、ポリ[EOVE−b−MOVE]−O(CH25
COOEtのブロクポリマーを得た。
【0142】合成した化合物の同定は、GPCとNMR
により行なった。特に末端に結合している部分の同定に
はNMRのDOSY法による測定により、高分子量体の
スペクトル中に末端部位の存在することを確認すること
によって行なった。Mn=2.1×104 、Mn/Mw
=1.4であった。Mnは数平均分子量であり、Mwは
重量平均分子量である。
【0143】得られたポリ[EOVE−b−MOVE]
−O(CH25 COOEtの末端のエステル部位を加
水分解し、NMRにて同定を行ったところ、目的物であ
るABX型ブロックポリマーである、ポリ[EOVE−
b−MOVE]−O(CH25 COOHが得られた。
【0144】実施例2 上記実施例1で合成したと同様の合成方法を用いて、イ
ソブチルビニルエーテルの重合体の末端に−O(CH
25 COOHが結合したポリマー化合物を合成した。
数分子量6,000、分子量分布Mw/Mn=1.11
を得た。
【0145】実施例3 実施例1で得たカルボン酸末端のブロックポリマー26
重量部をpH11の水酸化ナトリウム水溶液200重量
部とともに3日間攪拌し、カルボン酸ナトリウム塩ポリ
マーとした。
【0146】この溶液を25重量部とジエチレングリコ
ール10重量部と2−ピロリドン5重量部とカーボンブ
ラック(商品名MOGUL−L、キャボット社製)を3
重量部とイオン交換水57重量部を混合し、ホモジナイ
ザーを用いて混合した。粗大粒子をフィルタリング除去
して顔料分散インク組成物を調整した。
【0147】このインク組成物とpH2に調整したポリ
メタクリル酸5質量%溶液を接液すると黒色のゲルが直
に生成し、刺激に対して応答性があることがわかった。
【0148】また、このインク組成物を10℃に冷却す
ると、見た目に粘度が上昇していることがわかった。こ
れは使用したブロックポリマーのAブロックセグメント
であるEOVEブロックが親水性へ変性し、ブロックポ
リマーが全て分子溶解したためと考えられる。
【0149】実施例4 実施例3に記載したpH2のポリメタクリル酸溶液をあ
らかじめ普通紙に噴霧して置いた。この紙にインクジェ
ットプリンタ(商品名BJF800、キヤノン社製)の
印刷ヘッドに実施例3で作成したインクを充填し記録し
た。
【0150】記録1分後に印刷部に別の白紙の普通紙を
4.9×104 N/m2 の荷重で押し付け、白紙の普通
紙にインクが付着するか否かにより、定着強度の評価を
行った。白紙の普通紙へのインクの付着は見られなかっ
た。5回同じ試験を行なったが、同じ結果を得た。
【0151】実施例5 実施例4と同様の実験を被記録媒体の普通紙をそのまま
用いて、インクジェットプリンタにおける吐出インクの
着弾部を約10℃に冷却して記録を行った。実施例4と
同様に定着強度の評価を5回おこなったが、うち2回は
わずかに黒色が付着したのが観察された。
【0152】比較例1 自己分散顔料(商品名CAB−0−JET300、キャ
ボット社製)5質量部、界面活性剤(ノニオンE−23
0、日本油脂社製)0.5質量部、エチレングリコール
5質量部、及びイオン交換水89.5質量部を混合し、
インク組成物を調製した。該インク組成物を用いて、実
施例4と同様に記録および定着強度を評価した。白紙の
普通紙へのインクの付着が見られた。
【0153】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
粒状物質を溶媒に良好に分散したイオン性官能基を有す
るブロックポリマーを含む組成物を提供することができ
る。また、本発明は、分散性の良好な機能性組成物、水
性分散物を提供することができる。
【0154】また、本発明は、粒状物質が顔料で、溶媒
が水で、該顔料の分散性が良好なインク組成物を提供す
ることができる。また、本発明は、溶媒中における顔料
の粒状物質の分散性安定性が高く、さらには紙上での定
着性及び擦過性に優れたインクジェット用の顔料分散イ
ンク組成物を提供することができる。
【0155】また、本発明は、上記のインクジェット用
の顔料分散インク組成物を用いた画像形成方法およびそ
れに使用する画像形成装置によれば、定着性の優れた印
刷画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像記録装置の概略の機構を示す図で
ある。
【符号の説明】
50 CPU 52 Xモータ駆動回路 54 Yモータ駆動回路 56 X方向駆動モータ 58 Y方向駆動モータ 60 ヘッド駆動回路 62 Xエンコーダ 64 Yエンコーダ 66 プログラムメモリ 70 ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中澤 郁郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 須田 栄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA05 FC01 2H086 BA01 BA02 BA03 BA05 BA53 BA55 BA59 BA60 4J002 BP031 DE027 EC047 EC057 ED027 EN107 EU027 FD096 FD207 GH00 HA06 4J039 AD17 BD02 BE01 BE02 BE12 BE22 CA03 EA03 EA04 EA43 GA24

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状物質と、溶媒と、イオン性官能基、
    酸残基または塩基残基を末端に有するポリマーとを含有
    することを特徴とするイオン性官能基を有するポリマー
    を含有する組成物。
  2. 【請求項2】 粒状物質と、溶媒と、イオン性官能基、
    酸残基または塩基残基を末端に有するブロックポリマー
    とを含有する請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記イオン性官能基、酸残基または塩基
    残基を末端に有するポリマーがA、BおよびXのセグメ
    ントを含むブロックポリマーであって、前記A及びBが
    ビニルエーテル構造を繰り返し単位とするブロックセグ
    メントであり、Xがイオン性官能基、酸残基または塩基
    残基からなる末端セグメントである請求項1または2に
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記Aのブロックセグメントが下記の一
    般式(1)で表される繰り返し単位からなる請求項3に
    記載の組成物。 【化1】 (式中、R1 は炭素数1から18までの直鎖状、分岐状
    または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−
    Ph、−Ph−Pyr、−(CH(R5 )−CH(R
    6 )−O)p −R7 および−(CH2m −(O)n
    7 から選ばれ、芳香環中の水素原子は炭素数1から4
    の直鎖状または分岐状のアルキル基と、また芳香環中の
    炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換していてもよい。p
    は1から18の整数、mは1から36の整数、nは0ま
    たは1である。R5 、R6 はそれぞれ独立に−Hもしく
    は−CH3 である。R7 は−H、炭素数1から18まで
    の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、−Ph、−
    Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−CHO、−
    CH2 CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(C
    3 )=CH2 、−CH2 COOR 8 からなり、R7
    水素原子以外である場合、R7 中の炭素原子に結合して
    いる水素原子は炭素数1から4の直鎖状または分岐状の
    アルキル基または−F、−Cl、−Brと、また芳香環
    中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができ
    る。R8 は−Hまたは炭素数1から5のアルキル基であ
    る。Phはフェニル基、Pyrはピリジル基を表わ
    す。)
  5. 【請求項5】 前記Bのブロックセグメントが下記の一
    般式(2)で表される繰り返し単位からなる請求項3に
    記載の組成物。 【化2】 (式中、R2 は−Pyr、−(CH(R5 )−CH(R
    6 )−O)p −R7 もしくは−(CH2m −(O)n
    −R7 から選ばれる。p、m、n、R5 、R6 及びR7
    は上記と同じものを表わす。)
  6. 【請求項6】 前記Xの末端セグメントのイオン性官能
    基、酸残基または塩基残基が、カルボン酸、スルホン
    酸、リン酸、それらの金属塩またはアミン、アミンの酸
    塩から選ばれる請求項3に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記Xの末端セグメントが下記の一般式
    (3)で表される請求項3または6に記載の組成物。 【化3】 (式中、Lはブロックポリマー末端との連結基であり、
    単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH
    −または−NHCO−表わす。Mは置換されていてもよ
    い、直鎖状または分岐状の炭素数1から30までのアル
    キレン基を表わす。R9 、R10はそれぞれ独立に水素原
    子、アルキル基、COOR11、NR1112を表す。
    11、R12はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基また
    はカルボキシアニオンの対イオン基を表わす。Zは−C
    OOH、カルボン酸エステル基、−COO-、−SO
    3H、スルホン酸エステル基、−SO3 -、−OPO3
    2、リン酸エステル基、−OPO3-、−OPO3 2-
    アミノ基またはアミノ基の酸塩を表わす。)
  8. 【請求項8】 前記粒状物質が顔料である請求項1に記
    載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記溶媒が水である請求項1または2に
    記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記ブロックポリマーが刺激に対して
    物性が変化する応答性を有している請求項1乃至9のい
    ずれかの項に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記刺激は、温度変化、電磁波への暴
    露、pHの変化、濃度の変化のいずれかである請求項1
    0に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかに記載の
    組成物からなることを特徴とするインク組成物。
  13. 【請求項13】 前記インク組成物がインクジェット用
    インク組成物である請求項12に記載のインク組成物。
  14. 【請求項14】 請求項12または13に記載のインク
    組成物を使用することを特徴とする画像形成方法。
  15. 【請求項15】 インク吐出部からインクを吐出して被
    記録媒体上に付与して記録を行う画像形成方法におい
    て、前記インクが請求項12または13に記載のインク
    組成物であることを特徴とする画像形成方法。
  16. 【請求項16】 前記インク組成物と、該インク組成物
    に刺激を与える刺激付与物質を接触することにより被記
    録媒体上でインク組成物が定着されて画像が形成される
    請求項14または15に記載の画像形成方法。
  17. 【請求項17】 前記刺激を与える刺激付与物質があら
    かじめ被記録媒体上に設けられている請求項16に記載
    の画像形成方法。
  18. 【請求項18】 前記インク吐出部からのインクの吐出
    はインクに熱エネルギーを作用させて行う請求項15に
    記載の画像形成方法。
  19. 【請求項19】 請求項15乃至18のいずれかに記載
    の画像形成方法に用いる画像形成装置。
  20. 【請求項20】 インク吐出部から吐出された請求項1
    2または13に記載のインク組成物が付与される画像形
    成方法に用いられる被記録媒体であって、該インク組成
    物に刺激を与える刺激付与物質があらかじめ設けられて
    いることを特徴とする被記録媒体。
  21. 【請求項21】 A、BおよびYのセグメントを含むブ
    ロックポリマーであって、前記A及びBがビニルエーテ
    ル構造を繰り返し単位とするブロックセグメントであ
    り、Yが下記の一般式(4)で表される末端セグメント
    であることを特徴とする高分子化合物。 【化4】 (式中、L’はブロックポリマー末端との連結基であ
    り、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CO
    NH−または−NHCO−表わす。M’は置換されてい
    てもよい、直鎖状または分岐状の炭素数2から30まで
    のアルキレン基を表わす。Z’は−COOH、カルボン
    酸エステル基、−COO-、−SO3H、スルホン酸エス
    テル基、−SO3 -、−OPO32、リン酸エステル
    基、−OPO3-、−OPO3 2-、アミノ基またはア
    ミノ基の酸塩を表わす。)
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