JP2013511605A - 構造化ビニルポリマー分散剤に基づく架橋顔料分散系 - Google Patents

構造化ビニルポリマー分散剤に基づく架橋顔料分散系 Download PDF

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Abstract

本開示は、固体粒子と構造化されたビニルポリマー分散剤とを含む水性分散系であって、前記構造化ビニルポリマー分散剤が少なくとも1つの親水性セグメントと少なくとも1つの疎水性セグメントを含み、親水性セグメントが少なくとも1つの架橋性部分を含み、架橋性部分が水性インクビヒクルに実質的に不溶性である架橋剤と架橋されている、水性分散系を提供する。これらの分散系は、インクジェットインク中で使用された場合に、新興のインクジェット利用分野に必要とされる必須の光学密度および色度を伴う画像を提供する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2009年11月23日出願の米国仮特許出願第61/263625号からの米国特許法第代119条(35U.S.C.§119)に基づく優先権を主張するものである。
本開示は、固体粒子の新規の安定した水性分散系、安定した水性粒子分散系を生成する架橋ポリマー分散剤、その製造方法およびインクジェットインク中でのその使用に関する。
固体粒子の水性分散系は、当該技術分野において公知であり、例えば印刷(特にインクジェット印刷)用のインク;車両、建物、路面標識などのための水性塗料および他のコーティング調合物;化粧品;医薬調製物などのさまざまな利用分野で使用されてきた。例えば、顔料粒子は典型的には、水性インクビヒクルに不溶性であり、水性インクビヒクル中で顔料の安定した分散系を生成するには、多くの場合ポリマー分散剤または表面活性剤などの分散助剤を使用する必要がある。
本開示の利用分野の1つは、水性ボールペン、万年筆およびマジックペンなどの筆記用具;サーマルジェットタイプ、圧電タイプなどの連続およびオンデマンド型インクジェットプリンタ;およびインクを用いたインクジェット印刷方法のために有用なインク(印刷用液体)に関する。
当該技術分野において、規定の条件下でビヒクルから粒子が沈降する確率を低くするように分散系の安定性を改善することに努力が払われてきた。今日までの分散安定性の改善努力には、分散系を製造するのに使用されるプロセスの改善、新しい分散剤の開発そして分散剤と粒子の間および分散剤と水性インクビヒクルの間の相互作用の調査が含まれていた。これらの努力の多くが一般的に分散安定性の改善に応用されているものの、その一部は特定の利用分野における有用性が見出されていない。例えば、インクジェット印刷の利用分野で使用される顔料分散系は、非常に独特で厳しい要件を有する。顔料分散系を含むインク成分は、保管中のみならず反復的噴射サイクル全体にわたっても安定した状態にとどまることがきわめて重要である。
インクジェット利用分野のための、安定性が高く高品質であり異なる特性のインクに対するニーズは今も存在し続けている。ポリマー分散剤における改善は改良型インクジェットインクに著しく貢献したものの、現行の分散剤はなお、新興のインクジェット利用分野に必須の安定性、光学密度および色度をインクに付与するものではない。本発明は、架橋剤と架橋された架橋性部分を有する構造化ビニルポリマー分散剤によって安定化された分散系を提供することによって、このニーズを満たしている。
第1の態様において、本開示は、固体粒子と構造化されたビニルポリマー分散剤とを含む水性分散系であって、前記構造化ビニルポリマー分散剤が少なくとも1つの親水性セグメントと少なくとも1つの疎水性セグメントを含み、親水性セグメントが少なくとも1つの架橋性部分を含み、架橋性部分が水性インクビヒクルに実質的に不溶性である架橋剤と架橋されている、水性分散系を提供する。
典型的には、固体粒子は、着色剤例えば顔料または不溶性染料、充填材例えばシリカ、金属粒子、薬学的に活性な化合物、ポリマー粒子および中空ガラス球、からなる群から選択される。
本開示の水性分散系は、固体粒子および架橋された構造化ビニルポリマー分散剤を含む。さらにインクジェットインクは水性インクビヒクルおよび水性分散系を含む。
これらのインクは、新興のインクジェット利用分野に必要とされる必須の安定性、光学密度および色度を伴う画像を提供する。
水性分散系
固体粒子:
本開示には固体粒子が必要とされているものの、固体粒子のタイプおよび組成は特に重要というわけではなく、水性分散系の究極的な最終用途に大きく左右される。定義上、固体粒子は、液体ビヒクル、典型的には水中で少なくとも実質的に不溶性である。一般的な制限とは別に、固体粒子は、有機、無機またはこれらの混合物であってもよい。固体粒子の適切な例としては、着色剤例えば顔料および不溶性染料、充填材例えばシリカ、金属粒子、薬学的に活性な化合物、ポリマー粒子、中空ガラス球などが含まれる。最も適切な固体粒子は着色剤、特に顔料および不溶性染料である。
水性分散系およびインクジェットインクを製造するためには、多種多様な有機および無機顔料を単独でまたは組合せた形で選択してもよい。本明細書中で使用する「顔料」とは、不溶性着色剤を意味する。分散した顔料粒子は、インクジェット印刷装置を通して、特に約10ミクロン〜約50ミクロンの範囲内の直径を通常有する駆出ノズルにおいてインクの自由流を可能にするのに充分小さいものである。粒径は同様に、インクジェットインクの寿命全体を通して非常に重要である水性分散系の安定性に対しても影響を及ぼす。微小な粒子のブラウン運動の概念は、粒子の軟凝集を妨げる一助となる。同様に、色の濃さおよび光沢を最大限にするために小さな粒子を使用することも望ましい。固体粒子の有用なサイズの範囲は、典型的に約0.003ミクロン〜約15ミクロンである。典型的には、分散した顔料の粒径は、約0.003〜約1ミクロン、より典型的には約0.003〜約0.9ミクロン、さらに一層典型的には約0.004〜約0.5ミクロン、そして最も典型的には約0.004〜約0.2ミクロンの範囲内である。
選択された1つまたは複数の顔料は、乾燥形態または湿潤形態で使用されてもよい。例えば顔料は通常、水性媒質中で製造され、結果として得られる顔料は、水湿潤プレスケークとして得られる。プレスケーク形態では、顔料は、乾燥状態のようなレベルまでは凝集していない。したがって、水湿潤プレスケーク形態の顔料は、乾燥形態の顔料ほど、インク調製プロセスにおける解膠を必要としない。代表的な市販の乾燥顔料は、米国特許第5,085,698号明細書中に列挙されている。
インクジェットインク中で有用な色特性をもつ顔料のいくつかの例としては、以下のものがある:(シアン)Pigment Blue 15:3およびPigment Blue 15:4;(マゼンタ)Pigment Red 122およびPigment Red 202;(イエロー)Pigment Yellow 14、Pigment Yellow 74、Pigment Yellow 95、Pigment Yellow 110、Pigment Yellow 114、Pigment Yellow 128およびPigment Yellow 155;(レッド)Pigment Orange 5、Pigment Orange 34、Pigment Orange 43、Pigment Orange 62、Pigment Red 17、Pigment Red 49:2、Pigment Red 112、Pigment Red 149、Pigment Red 177、Pigment Red 178、Pigment Red 188、Pigment Red 255およびPigment Red 264;(グリーン)Pigment Green1、Pigment Green 2、Pigment Green 7およびPigment Green 36;(ブルー)Pigment Blue 60、Pigment Violet 3、Pigment Violet1 9、Pigment Violet 23、Pigment Violet 32、Pigment Violet 36およびPigment Violet 38および(ブラック)カーボンブラック。着色剤は、本明細書において、Society Dyers and Colourists,Bradford,Yorkshire,UKにより確立され、The Color Index, Third Edition,1971中で公開されたその「C.I.」呼称で呼ばれている。市販の顔料供給元は、当該技術分野において一般的に周知である。
有機顔料の場合、インクジェットインクは、インクの総重量に基づいて、最高約30重量%、典型的には約0.1〜約25重量%、そしてより典型的には約0.25〜約10重量%の顔料を含んでいてもよい。無機顔料が選択された場合、インクは、有機顔料を用いた匹敵するインクの場合よりも高い重量百分率の顔料を含む傾向を有し、一部の場合においては約75%と高くなるが、これは無機顔料が一般に有機顔料に比べ比重が大きいからである。
構造化ビニルポリマー分散剤
ポリマー分散剤の機能は、水性インクビヒクル中で固体粒子、より典型的には着色剤を分散させることにある。構造化ポリマー分散剤が、特に好ましい。「構造化ポリマー」という用語は、ランダム構造をもたないあらゆるポリマーを意味する。換言すると、「構造化ポリマー」という用語は、ポリマーが、セグメントまたは部域の内部に含まれるモノマーのタイプ、識別点および/または挙動に基づいた識別可能でかつ定義されたセグメントまたは部域を有することを意味する。常にではないが、典型的には、これらのセグメントは、疎水性または親水性として特徴づけされる。
構造化ポリマーの例としては、ブロックポリマー、グラフトポリマー、テーパードポリマーおよび分岐ポリマーが含まれる。本開示において使用するための特に典型的な構造化ポリマー分散剤は、ブロックおよびグラフトコポリマーである。構造化ポリマー分散剤は、それがランダムポリマーに比べてこのようなポリマー内で所望の官能基を有するセグメントをより容易に生産できることを理由として、特に有用である。不溶性主鎖および可溶性アームを有するグラフトポリマーが、特に典型的である。このようなポリマーは、当該技術分野において周知の技術によって調製可能である。例えば、ブロックポリマーは、周知の基移動重合技術を用いて製造可能であり、グラフトポリマーは、連鎖移動剤を用いて調製されてもよい。特に典型的なポリマーを調製するための具体的条件は、実施例で説明されている。
ポリマー分散剤の構造の如何に関わらず、ポリマー分散剤は典型的に、水性インクビヒクルに可溶性である1つ以上のセグメント(親水性セグメント)と水性インクビヒクルに不溶性である1つ以上のセグメント(疎水性セグメント)を含んでいる。したがって、ポリマーは水性インクビヒクルに対する親和性を有する部域またはセグメントおよび水性インクビヒクルに対する忌避性を示す部域またはセグメントを有する。ポリマーは、液体中に入れられると、液体を忌避する1つまたは複数のセグメントがクラスタ化して1つの液体忌避性「コア」を形成し、ビヒクルと親和性をもつ1つまたは複数のセグメントがコアから離れて整列させられるような形で、自然に自らを配向する傾向を有する。不溶性でありひいては液体に対する忌避性を有する粒子は、ポリマーの整列により形成された「コア」内に移動する傾向をもつ。一般的には、固体粒子は、この液体無しの「コア」内に隔離された状態にとどまることに比較的満足している。しかしながら一部の条件下、例えば温度変化、水性インクビヒクルの組成変化などの条件下では、固体粒子は、それらが軟凝集し沈殿できるコアの外へと移動する傾向をもつ。本開示は、可溶性ポリマーセグメントを架橋して、水性インクビヒクルの組成、温度および分散を不安定にするものとして公知の他の要因の変化に対し極めて耐性のある網状構造またはマトリックスを固体粒子のまわりに形成することによって、この問題に対処している。固体粒子は、可溶性ポリマーセグメントおよび架橋結合によって形成された網状構造内に閉じ込められる。架橋結合は非常に安定しており、固体粒子がポリマーによって形成された「コア」を離れるのを効果的に妨げる。ポリマーの可溶性セグメントは、水性インクビヒクル中に整列されて液体忌避性「コア」からは離れた状態にとどまる。分散安定性を改善させるために、ポリマー分散剤に固体粒子を共有結合させる必要はない。しかしながら、本開示の分散系は、固体粒子が、架橋されたマトリックス中に閉じ込められていることに加えてポリマーに共有結合もすると考えられる状態を排除するものではない、ということが理解される。
可溶性セグメントは、親水性モノマーを含み、不溶性セグメントは疎水性セグメントを含むものである。当該技術分野において公知のように、特に水性分散系について可溶性セグメント内で用いられるモノマーの塩を形成することによって可溶性を導入することも同様に可能である。可溶性セグメントの精確な組成の如何に関わらず、このセグメントは、ポリマー分散剤全体(またはその塩)が水性インクビヒクルに可溶または分散可能となるようなものであることが重要である。
疎水性および親水性モノマーは、当業者にとって周知である。特に有用な疎水性モノマーとしては以下のものがある:
1) C1-12アルキル、C6-12アリールおよびC1-12アルキル−C6-12アリールアクリレート類またはメタクリレート類、例えばメチル、エチル、ブチル、プロピル、イソブチル、ヘキシル2−エチルヘキシル、ノニル、ラウリル、イソボルニル、ベンジルアクリレート類およびメタクリレート類など;
2) 重合性ビニル芳香族モノマー、例えばスチレン、アルファメチルスチレン、ビニルトルエンなど;および
3) 脂肪族炭化水素モノマー、例えばイソプレンおよびブタジエンなど。
特に有用な親水性モノマー(すなわち水溶性を付与できるもの)としては、(1)酸性モノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、イタコン酸、マレイン酸およびスチレンスルホン酸;(2)アミン含有モノマー、例えば2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジエチルアミノエチルメタクリレートおよび2−ジエチルアミノエチルアクリレート、および(3)式(I)
CH2=CRC(O)O(CH2CH2O)n1 式(I)
のオリゴエーテル部分を有するモノマー(なお式中、R=Hまたはメチルであり;R1=C1-4アルキル、アリールC6-12またはC1-12アルキル−C6-12アリールであり、n=1〜20である)、例えばエトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、エトキシトリエチレンメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレートおよび2−エトキシトリエチレングリコールメタクリレートが含まれる。
可溶性を付与するにはモノマーを中和する必要があるかもしれない。酸性モノマーを中和するための適切な試薬としては、モノ−、ジ−、トリ−メチルアミン、モルホリン、n−メチルモルホリン;アルコールアミン類、例えばジメチルエタノールアミン(DMEA)、メチルジエタノールアミン、モノ−、ジ−およびトリ−エタノールアミン;ピリジン;水酸化アンモニウム;テトラ−アルキルアンモニウム塩、例えばテトラメチル水酸化アンモニウム、テトラエチル水酸化アンモニウム;アルキル金属水酸化物、例えば水酸化リチウム、ナトリウムおよびカリウム、アミノプロパノールなどが含まれる。アミンモノマーは、無機および有機酸、例えば酢酸、ギ酸、シュウ酸、ジメチロールプロピオン酸、塩化水素酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、硝酸、クエン酸など;ハロゲン、例えば塩化物、フッ化物および臭化物、および無機酸、例えば硫酸、硝酸、リン酸などで中和されてもよい。アミノ基をテトラアルキルアンモニア塩に転換させることも同様に可能である。あるいは、塩化ベンジル、ジメチルサルフェート、塩化メチルなどの試薬での四級化により、アミン官能基を水溶性にすることもできる。
オリゴエーテル部分を含有するモノマー内のオキシエチレン単位の数nに応じて、ポリマーはわずかにまたは完全に水溶性であり得る。オキシエチレン単位の数が増加するにつれて、ポリマーの溶解度は増大する。オリゴエーテル部分を有するモノマーは、有利にはポリマー分散剤のTgなどの物理的特性を調整するために使用可能である。
架橋されたポリマー分散剤
ポリマー分散剤は、親水性セグメントである可溶性セグメント内に架橋性官能性部分を有する。分散剤の1つまたは複数の可溶性セグメントはこうして、適切な架橋用官能基を有する追加の架橋用化合物(例えばモノマー、オリゴマーまたはポリマー)に架橋することができる。こうして、分散剤は、架橋性部分との反応性をもつ架橋用官能基を有する架橋剤に架橋することができる。有用な架橋用化合物は、水性インクビヒクルに不溶性でありかつ水性インクビヒクルと有意な反応を示さない架橋用化合物である。典型的には、構造化ビニルポリマー分散剤の架橋は、固体粒子が構造化ビニルポリマー分散剤中に分散されて水性分散系を形成した後に起こる。ポリマー鎖上の架橋性部分と架橋剤上の架橋用官能基のモル比は、約10:1〜約1:1.5、典型的には約9:1〜約1:1.1、最も典型的には約8:1〜約1:1であり得る。
以下のリストは、ポリマー分散剤の可溶性セグメント内に取込まれてもよい一部の適切な架橋性部分および架橋剤中に存在してもよい相手方の架橋用官能基を特定する。
Figure 2013511605
以上で指摘した通り、適切なモノマーの選択によって、官能性部分をポリマー分散剤の可溶性セグメント内に取込むことができる。さらに、これらの架橋性部分の混合物が、ポリマー分散剤全体にわたり存在してもよい。ポリマー分散剤を架橋するため、適切な基を有する別個の架橋剤を分散系に添加することができる。有用な架橋剤は、典型的にm−テトラメチルキシレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トリメチロプロパンポリグリシジルエーテル、水不溶性エポキシド樹脂、オキサゾリン−官能性ポリマー、ポリカルボジイミド樹脂およびシランを含む水性インクビヒクルに不溶性の架橋剤である。架橋が完了した後、架橋された分散系のpHを少なくとも約8.0、より典型的には約8.0〜12.0、そして最も典型的には約8.0〜約11.0に調整することができる。
粒子分散系の調製および分散剤の架橋
本開示の水性分散系は、当該技術分野において公知の従来のミリングプロセスを用いて調製してもよい。大部分のミリングプロセスは、第1の混合ステップとそれに続く第2の粉砕ステップが関与する2段階プロセスを用いている。第1のステップは、全ての成分すなわち粉子、1つまたは複数の分散剤、1つまたは複数の液体担体、pH調整剤および任意のあらゆる添加剤を混合して、配合された「プレミックス」を得るステップを含む。典型的には、全ての液体成分が最初に添加され、その後1つまたは複数の分散剤が添加され、最後に粒子が添加される。混合ステップは一般に、撹拌付きの混合容器内で行なわれ、この混合ステップのためには高速分散器(HSD)が特に適している。HSDに取付けられ500rpm〜4000rpmそして典型的には2000rpm〜3500rpmで作動するCowelタイプのブレードが、所望の混合を達成するのに最適なせん断を提供する。適切な混合は、通常約15分〜約120分間混合することによって達成される。
第2のステップには、プレミックスをミリングして安定した水性分散系を生成するステップが含まれる。媒質の汚染を回避するカーボンブラック顔料向けの典型的なミリングプロセスは、マイクロフルイダイザープロセスであるが、他のミリング技術も使用可能である。具体的一実施形態において、マサチューセッツ州ニュートンのMicrofluidics,Newton,Massachusetts製のダイヤモンドZ−チャンバー付きで実験室規模のM−110Y型High Pressure Pneumatic,Microfluidizerを使用することができる。マイクロフルイダイザーは、顔料などの細かい粒子を脱擬集しミリングするために高圧での衝突プロセスを使用する。M−110Y型マイクロフルイダイザーは約3000〜約23000psiの圧力範囲で作動することができるが、約10,000〜約15,000の圧力が典型的である。マイクロフルイダイザーを通る流量は、典型的に約200〜約500mL/分であり、より典型的には約300〜約450mL/分であった。
着色顔料のための第2のステップのミリングプロセスには、典型的にはメディアミリングプロセスが関与しているが、他のミリング技術を使用することもできる。本発明においては、Eiger Machinery Inc.,Chicago,Illinois製の実験室規模のEiger Minimill(M250型、VSE EXP)が用いられる。粉砕は、0.5mmのYTZ(登録商標)ジルコニアメディアをミルに投入することで達成された。ミルディスクは2000rpm〜4000rpm、典型的には3000rpm〜3500rpmの速度で作動させられる。分散系は、ミルを通した典型的流量が200〜500グラム/分そしてより典型的には300グラム/分である再循環粉砕プロセスを用いて処理される。
ミリングは、溶媒の一部分を粉砕の外部に保持しミリングの完了後に添加してもよい段階的手順を使用して行なうことができる。ミリング中外部に保持されるこの溶媒の量は、分散系毎に変動し得るが、典型的には、合計600グラムのバッチサイズのうち約100〜約300グラムである。これは、粉砕効率のため最適なレオロジーと粘度を達成するように行なうことができる。各分散系は、ミルを合計10回通過させて処理することができるが、さらに短かいミリング時間でエンドポイントを到達することも可能である。
水性顔料分散系は、先に特定した顔料を用いて調製可能である。プレミックスは、典型的には23%の顔料投入で調製され得、分散剤レベルは、1つのP/D(顔料/分散剤)、最も典型的には2.5のP/Dにセットされた。2.5のP/Dは、顔料上の40%の分散剤レベルに対応する。構造化ビニルポリマー分散剤は典型的には、溶解度および水中への溶解を促進するために、LiOH、KOH、NaOHなどのアルカリ金属水酸化物またはアミンのいずれかを用いても中和可能である。中和範囲は、分散剤樹脂上のイオン性基のモル数に基づいて30モル%から100モル%まで変動し得る。中和プロセスは、プレミックス段階中にその場で、または最終製造段階中に樹脂を予備中和すること、のいずれかで行なうことができる。
予備混合段階中は、顔料レベルを約18%〜約30%、より典型的には約23%に維持することができ、ミリング段階中は、最適なミリング条件のために脱イオン水を添加することにより約12%〜約18%、より典型的には約15%まで削減された。ミリングプロセスの完了後、脱イオン水を添加することにより水性分散系を顔料濃度約10%まで削減することができる。任意には、当該技術分野において公知の従来の濾過手順を用いて水性分散系をさらに処理することができる。限外濾過技術を用いて分散系を処理して1つまたは複数の共溶媒および他の汚染物質、イオンまたは不純物を分散系から除去することができる。その後、分散した固体粒子を含む水性分散系に架橋剤を加えることで、分散剤の架橋が発生し得る。架橋を達成するためには、多くの場合、室温または高温で数時間完全に混合することが求められる。架橋反応を促進するためには、触媒を加えることおよび/または混合物の温度を上昇させることが望ましい場合がある。有用な触媒は、液体中で可溶または不溶のいずれかである触媒であり得、架橋反応に応じて選択可能である。一部の適切な触媒としては、ジブチルスズジラウレート(DBTDL)、トリブチルアミン(「TBA」)およびジメチルドデシルアミンが含まれる。架橋の完了後、必要な場合、架橋分散系のpHを少なくとも約8.0、より典型的には約8.0〜12.0、そして最も典型的には約8.0〜約11.0に調整することができる。処理された分散系を次に、Pall Trincor of East Falls,NYから入手可能な0.3ミクロンのChipwichフィルターなどのフィルターを通して濾過して考えられるあらゆる汚染物質を除去し、ポリエチレン容器内に充填することができる。任意には、架橋分散系を限外濾過技術を用いて処理して、分散系から1つまたは複数の共溶媒および他の汚染物質、イオンまたは不純物を除去することができる。その後、各分散系を、pH、伝導度、粘度および粒経について試験することができる。
水性インクビヒクル
本開示の顔料インクは、インクビヒクル、典型的には水性担体媒質としても公知である水性インクビヒクル、水性分散系、および任意選択的に他の成分を含む。
水性インクビヒクルは、1つまたは複数の水性分散系および任意の添加剤のための液体担体(または媒質)である。「水性インクビヒクル」という用語は、水または水と一般に共溶媒または保湿剤と呼ばれる1つ以上の有機水溶性ビヒクル成分との混合物で構成されるインクビヒクルを意味する。適切な混合物の選択は、所望される表面張力および粘度、選択された顔料、顔料インクジェットインクの乾燥時間およびインクが印刷される紙のタイプなどの、具体的利用分野の要件によって左右される。当該技術分野において、共溶媒は、印刷された基材上でインクの浸透および乾燥を補助できる場合、浸透剤と呼ばれることがある。
水溶性有機溶媒および保湿剤の例としては、アルコール類、ケトン類、ケト−アルコール類、エーテル類他、例えばチオジグリコール、スルホラン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンおよびカプロラクタム;グリコール類、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ブチレングリコールおよびヘキシレングリコール;オキシエチレンまたはオキシプロピレンの付加ポリマー、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなど;トリオール類、例えばグリセロールおよび1,2,6−ヘキサントリオール;多価アルコールの低級アルキルエーテル類、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル;多価アルコールの低級ジアルキルエーテル類、例えばジエチレングリコールジメチルまたはジエチルエーテル;尿素および置換尿素が含まれる。
水と多価アルコール、例えばジエチレングリコールの混合物が、水性インクビヒクルとして典型的なものである。水とジエチレングリコールの混合物の場合、水性インクビヒクルは通常、約30%の水/約70%のジエチレングリコール〜約95%の水/約5%のジエチレングリコールを含んでいる。より典型的な比率は、約60%の水/約40%のジエチレングリコール〜約95%の水/約5%のジエチレングリコールである。百分率は、水性インクビヒクルの総重量に基づくものである。水とブチルカルビトールの混合物も同様に、有効な水性インクビヒクルである。
インク中の水性インクビヒクルの量は典型的に、インクの総重量に基づいて約70%〜約99.8%、およびより典型的には約80%〜約99.8%の範囲内である。
グリコールエーテル類および1,2−アルカンジオール類などの界面活性剤または浸透剤を含み入れることによって水性インクビヒクルを高速浸透(高速乾燥)性のものにすることができる。グリコールエーテル類は、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−イソ−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−イソ−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−イソ−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルおよびジプロピレングリコールモノ−イソプロピルエーテルを含む。1,2−アルカンジオール類が典型的なものである。1,2−C4-6アルカンジオール類はさらに典型的なものであり、1,2−ヘキサンジオールが最も典型的である。一部の適切な界面活性剤としては、エトキシル化アセチレンジオール類(例えばAir Products製のSurfynol(登録商標)シリーズ)、エトキシル化アルキル第1級アルコール類、例えばShell製のNeodol(登録商標)シリーズ)およびアルキル第2級アルコール類(例えばUnion Carbide製のTergitol(登録商標)シリーズ)アルコール類、スルホコハク酸塩(例えばCytec製のAerosol(登録商標)シリーズ)、有機シリコーン類(例えばWitco製のSilwet(登録商標)シリーズ)およびフルオロ表面活性剤(例えばDuPont製のZonyl(登録商標)シリーズ)が含まれる。
添加される1つまたは複数のグリコールエーテルおよび1つまたは複数の1,2−アルカンジオールの量は、適切に決定されなければならないが、これは典型的には、インクの総重量に基づいて、約1〜約15重量%、そしてより典型的には約2〜約10重量%である。界面活性剤は、典型的には、インクの総重量に基づいて約0.01〜約5%そして典型的には約0.2〜約2%の量で使用されてもよい。
微生物の成長を阻害するために殺生物剤を使用してもよい。
顔料インクジェットインクは、典型的には、25℃で約20mN・m-1〜約70mN・m-1の範囲内の表面張力を有する。粘度は、25℃で30mPa・s程度の高さであり得るが、典型的にはこれより幾分か低い。インクは、広範囲の駆出条件、材料構成およびノズルの形状とサイズに適合した物理的特性を有する。インクは、インクジェット装置内で有意なレベルまで詰まることがないように長期間の優れた貯蔵安定性を有していなければならない。さらに、インクは、それと接触するインクジェット印刷装置の部品を腐食させてはならず、本質的に無臭で非毒性でなければならない。
いずれか特定の粘度範囲またはプリントヘッドに限定されるわけではないが、本開示のインクは、より低粘度の利用分野に特に適している。したがって本開示のインクの粘度(25℃での)は、約7mPa・s未満あるいは約5mPa・s未満、さらには、有利には約3.5mPa・s未満であってもよい。
印刷方法:
典型的プリンタは一般に少なくとも4種類の異なる着色インク、例えばシアン、マゼンタ、イエローおよびブラック(CMYK)インクを含むものである。インクセットはさらに、オレンジインク、グリーンインク、バイオレットインク、レッドインクおよび/またはブルーインクなどの異なる着色インクを含む1つ以上の「広域拡張」インクならびに濃色インクと淡色インク、例えばライトシアンおよびライトマゼンタなどとの組合せを含んでいてもよい。さらにインクセットは、光学密度、色度、耐久性および/または光沢などの特性を増強するために着色インクと組合せて印刷される1つ以上の無色インクを含んでいてもよい。
本開示の一実施形態によると、任意の作業可能な順序で以下のステップを含む、基材上へのインクジェット印刷方法が提供されている:
(a)デジタルデータ信号に応答するインクジェットプリンタを提供するステップと;
(b)印刷すべき基材をプリンタに装填するステップと;
(c)水性インクビヒクルと水性分散系とを含むインクジェットインクをプリンタに装填するステップであって、
水性分散系が、固体粒子と構造化されたビニルポリマー分散剤とを含み、前記構造化ビニルポリマー分散剤が少なくとも1つの親水性セグメントと少なくとも1つの疎水性セグメントを含み、親水性セグメントが少なくとも1つの架橋性部分を含み、架橋性部分が、水性インクビヒクルに実質的に不溶性である架橋剤と架橋されているステップと;
(d)基材上に印刷画像を形成するためのデジタル信号に応じて、インクジェットインクを用いて基材に印刷を行なうステップ。
典型的には、分散剤は架橋用部分を含み、ここで架橋用部分はエポキシド、カルボジイミド、オキサゾリン、イソシアネートおよびシランからなる群から選択された架橋剤と架橋され、ここで水性分散系は少なくとも約8.0のpHを有する。
本開示のインクは、圧電またはサーマルプリントヘッドが備わったプリンタを含む任意の適切なインクジェットプリンタを用いて印刷可能である。サーマルインクジェットプリントヘッドの一部の例としては、Hewlett Packard DeskJetおよびCanon iPIXMA iP4200があり、圧電プリントヘッドの一部の例としては、Brother MFC3360CおよびEpson Stylus C120がある。一部の適切なプリントヘッドは、米国特許第6,161,918号明細書、米国特許第4,490,728号明細書および米国特許第6,648,463号明細書中で開示されており、その開示は参照により本明細書に援用されている。基材は、普通紙例えば一般的な電子写真複写機用紙;表面処理紙例えば写真品質インクジェット用紙を含む任意の適切な基材であり得る。本開示に記載されているインクは、普通紙上に印刷するために特に有利である。
以下の実施例は本開示を説明するものであるが、これに限定されるわけではない。
以下の実施例において、別段の記載のないかぎり、水は脱イオン形態のものであり、成分量はインクの総重量の重量パーセントで示されている。
用語集:
BzMA = ベンジルメタクリレート
MAA = メチルアクリル酸
POEA = 2−フェノキシエチルアクリレートエステル
HEA = ヒドロキシルエチルアクリレートエステル
EHA = エチルヘキシルアクリレートエステル
THF = テトラヒドロフラン
2−ピロリドン = 2P
Liponic(商標)EG−1 = Lipo Chemicals Inc.(Patterson、NJ)製のエトキシル化グリセリン保湿剤
ナガセケミカル株式会社(日本、大阪):製の架橋結合剤:
Denacol(登録商標)321:トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、水不溶性
Denacol(登録商標)920:ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、水溶性
構造化ビニルポリマー分散剤:
分散系を作るために用いられる構造化ビニルポリマー分散剤は、例えば米国特許出願公開第2005/0090599号明細書と共に米国特許第5,085,698号明細書および5,852,075号明細書中に記載されている確立された方法によって合成された。
構造化ビニルポリマー分散剤に言及する場合、2重スラッシュはブロック間の分離を表わし、単一スラッシュはランダムコポリマーを表わし、「A−g−B」はBセグメントとグラフトされたランダムAポリマーを表わす。したがって、BzMA//MAA13//10は、長さが平均13BzMA単位である第1のAブロック、長さが平均10MAA単位であるBブロックを伴うABジブロックポリマーである。POEA/HEA/−g−MAA/ETEGMAは、MAAおよびETEGMAランダムマクロモノマーとグラフトされたPOEAおよびHEAランダムポリマーである。
以下の合成例は、基移動重合(GTP)および連鎖移動重合に基づくものであったが、他のタイプの重合プロセスを使用して類似のタイプのポリマーを生成することも可能である。ブロックポリマーの場合、次のブロック用のモノマーの混合物を加える前に、第1のブロックを少なくとも95%転換させた。全ての場合において、補給サイクル戦略が説明されている。ただし、内部標準としてメシチレンを用いたHPLCによって検出される通りモノマーの99%が転換された時点で合成を終結させた。報告されている(別段の指摘のないかぎり)分子量は、理論考察に基づいていた。ブロックポリマーについて、全てのモノマー比をモノマー成分のモル比として報告し、これは各ブロックまたはモノマー単位セットについての理論的重合度を表わしていた。ブロックポリマー分散剤をドライTHF中で極く普通に合成し、2Pと交換しながらTHFを蒸留することにより2−ピロリドン(2P)中の溶液に転換した。グラフトポリマーについては、全てのモノマー比を、モノマー成分の重量比として報告した。
GTP重合については、水感応性化学物質を取り扱うための標準的な実験室技術を、以下の実施例のために使用した。例えば、使用の前にガラス製品を完全に乾燥させ、モノマーを篩上に保管し、カニュレーション手順を用いて材料を乾燥状態に保った。
予測された分子量および分子量分布を確認するために、ゲル透過クロマトグラフィつまりGPCを使用した。GPCシステムには、Waters 1515 Isocratic HPLC Pump、Waters 2414 Refractive Index Detector、717 plus Waters Autosampler、40℃にセットされたWaters Column Heater内で直列の4本のStyregel Columns(HR0.5、HR1、HR2およびHR4)が含まれていた。試料を1mL/分の流量でテトラヒドロフラン(THF)により溶出させた。狭分子量ポリメチルメタクリレート(PMMA)標準から開発した較正曲線を伴うBreeze 3.30ソフトウェアを用いて、試料を分析した。Polymer Laboratories Ltd.からの光散乱データに基づき、PMMA標準についての公称ピーク分子量は以下の通りであった:300000、150000、60000、30000、13000、6000、2000および1000。
構造化ビニルポリマー分散剤は、下表1に要約されている。詳細には、インクおよび顔料分散データとの相互参照に由来する分散剤番号、各モノマー単位についてのDPまたは鎖長で表わしたポリマー構造、アーキテクチャ(ジブロック対グラフト)、数平均分子量(Mn)および固形分1gあたりのKOHのmg数として表わした酸性度指数(acid number)が含まれている。測定された酸性度指数およびGPCによるMnは、ポリマーの調製に含まれている。
Figure 2013511605
分散剤1:ジブロック13BzMA//10MAA
5リットル入りの丸底フラスコを窒素パージ下でヒートガンを用いて乾燥させ、機械式撹拌器、熱電対、N2入口、乾燥用管出口および添加漏斗を装備した。フラスコにテトラヒドロフラン(THF)802gをカニューレで注入した。開始剤((1,1−ビス(トリメチルシリルオキシ)−2−メチルプロペン、81.5g(0.345モル))を注入しその後、触媒(テトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート、アセトニトリル中の1.0M溶液0.85ml)を注入した。触媒溶液(テトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート、アセトニトリル中の1.0M溶液0.85mlおよびTHF7.35g)を、モノマー補給中にシリンジで圧送した。モノマー補給物(トリメチルシリルメタクリレート554.9g(3.53モル)を45分間かけて添加し、その間反応は72℃まで発熱した。1時間保持した後、HPLCは97%超のモノマー転換を示し、次にモノマー補給物IIベンジルメタクリレート803.5g(5.10mol)を45分間かけて添加した。60分間保持した後、HPLCは99%超のモノマー転換を示した。
その後、247.2gのメタノールを添加し、2−ピロリドン(2P)を加えながら120℃までゆっくりと加熱することによってTHFおよび他の揮発性副産物を蒸留した。最終的ポリマー溶液は、ポリマー固形分1グラムあたりKOH190.4mgの測定酸性度指数を有する固形分が40.55%のものであった。GPCで測定したこのポリマーの分子量は、Mn4638、Mw5065そしてPD1.09であった。
分散剤2:ジブロック13BzMA//13MAA/7.5ETEGMA
5リットル入りの丸底フラスコを窒素パージ下でヒートガンを用いて乾燥させ、機械式撹拌器、熱電対、N2入口、乾燥用管出口および添加漏斗を装備した。フラスコにテトラヒドロフラン(THF)1260gをカニューレで注入した。開始剤((1,1−ビス(トリメチルシリルオキシ)−2−メチルプロペン、54.9g(0.1314モル))を注入しその後、触媒(テトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート、アセトニトリル中の1.0M溶液1.42ml)を注入した。触媒溶液(テトラブチルアンモニウムm−クロロベンゾエート、アセトニトリル中の1.0M溶液およびTHF1.08g)を、両方のモノマー補給中にシリンジで圧送した。モノマー補給物1(トリメチルシリルメタクリレート486g(1.71モル)およびエチルトリエチレングリコールメタクリレート436.6g(0.986モル)を60分間かけて添加し、その間反応は65℃まで発熱した。1時間保持した後、HPLCは95%超のモノマー転換を示し、次にモノマー補給物II(ベンジルメタクリレート541.4g(1.71moles)を15分間かけて添加した。
補給が完了してから90分後、BzMA転換は98%超であった。210.0gのメタノールを添加し、次に2−ピロリドン(2P)を加えながら120℃までゆっくりと加熱することによってTHFおよび他の揮発性副産物を蒸留した。最終的ポリマー溶液は、ポリマー固形分1グラムあたりKOH146mgの計算上の酸性度指数を有する固形分が47%のものであった。
分散剤3:グラフトEHA/HEA/−g−MAA/ETEGMA
MAA/ETEGMA(87.5/12.5)マクロモノマー調製物
部分1を、機械式撹拌器、熱電対、N2入口、乾燥用管出口および添加漏斗を装備した5リットル入り丸底フラスコに投入し、60〜65℃の穏やかな還流に至るまで加熱した。部分2および部分4を、溶解するまで別個に混合した。その後、部分2と部分4を反応フラスコに同時に補給し、その間反応を還流温度64〜70℃に保持した。部分2を240分かけて全て投入した後直ちに、部分2補給用漏斗を部分3で洗い流した。部分4を270分かけて全て投入した後直ちに、部分3補給用漏斗を部分5で洗い流した。フラスコに部分3と部分5を添加した後、反応をさらに120分間還流に保持し、次に室温まで冷却した。結果として得たマクロモノマー溶液は、35.78%の固形分を有し、87.5wt%のMAAと12.5wt%のETEMAを含んでいた。
Figure 2013511605
その後、上述の通りに装備した5リットル入りフラスコに以下の成分を投入することによってマクロモノマーからグラフトコポリマーを調製した。最初に、部分1をフラスコに投入し、70〜75℃の還流温度まで加熱した。部分2を完全に混合し、還流でフラスコに投入した。部分3と部分4を別個に混合し、溶解させた。その後、部分3と部分4を同時にフラスコに補給し、その間75〜80℃の還流温度を維持した。部分3と80%の部分4を240分かけて補給した。60分間、反応を還流に保持した。残りの部分4を5分かけて補給した。さらに60分間、反応を還流に保持し、室温まで冷却した。その後、2−ピロリドン(2P)を添加しながらゆっくりと120℃まで加熱することにより、揮発物、アセトンおよびイソプロパノールを蒸留した。最終的ポリマー溶液はポリマー固形分1グラムあたりKOH123.7mgの測定酸性度指数を有する固形分が約43.11%のものであった。重量比で表わした最終的ポリマー組成は、38EHA/42HEA/−g−17.5MAA/2.5ETEGMAであった。
Figure 2013511605
分散剤4:グラフトPOEA/HEA/−g−MAA/ETEGMA
EHAの代りにPOEAを使用したという点を除き、分散剤3を調製するためのプロセスと類似のプロセスによって分散剤4を調製した。最終的ポリマー溶液は、ポリマー固形分1グラムあたりKOH122.6mgの測定酸性度指数を有する固形分が約50.31%のものであった。重量比で表わした最終的ポリマー組成は、38POEA/42HEA/−g−17.5MAA/2.5ETEGMAであった。
顔料分散系の調製
顔料分散系1(マゼンタ):
メディアミリングプロセスおよびEiger Machinery Inc.Chicago,Illinois製の実験室規模のEiger Minimillを用いて顔料分散系1を作製した。第1ステップは、全ての成分すなわち顔料、分散剤、KOH、pH調製剤を混合して配合された「プレミックス」を提供するステップを含んでいた。最初に全ての液体成分を添加し、それに続いて、分散剤を「その場で」中和するのに用いられたKHO溶液、そして最後に顔料を加えた。3500rpmで作動する60mmのCowelsタイプのブレードが取付けられた高速分散器(HSD)を用いて、撹拌型の10リットル入りステンレス鋼混合用容器内で合計2時間の混合時間にわたり混合を行なった。
予備混合ステップにおける顔料の装填量は25%であった。
Figure 2013511605
HSDを用いて3500rpmで2時間予備混合した後、追加のDI(脱イオン)水を添加して顔料の装填量を、所望のレオロジーを与えミリング段階中使用されたレベルである23%まで低下させた。
Figure 2013511605
次に、ミルに0.5mmのYTZジルコニアメディア820グラムを投入することによって、ミリングまたは粉砕ステップを実施した。3500rpmのミルディスク速度および毎分350グラムの流量で再循環粉砕プロセスを用いて、分散系を処理した。20%のDI水を粉砕中は外部に保持しミリングの完了後に添加する段階的手順を用いて、ミリングを行なった。分散系を合計4時間のミリング時間にわたり処理した。
ミリングステップが完了した後、DI水の最終的抽出(letdown)分を加え混合して、分散系中の顔料の装填量を10%まで低下させた。
Figure 2013511605
顔料分散系を、Pall Trincor of East Falls,NYから入手可能な0.3ミクロンのChipwichフィルターを通して濾過し、1000mL入りのポリエチレン容器内に収集した。最終的顔料分散系のバッチサイズは、13.2%の顔料装填量で合計約5000グラムであった。その後分散系をpH、粘度および粒径について試験した。
Microtrac Analyzer,Largo Floridaを用いた動的光散乱により、粒径を決定した。分散ステップの多くについて、100FまたはY型のMicrofluidics System(Newton MA)を使用した。D50およびD95を報告した。D50は、50重量%の粒子がより大きいものであり50重量%の粒子がより小さいものである粒子直径として定義される平均粒子直径であった。D95は、同様にして、95重量%の粒子がより小さいものである直径として定義された。
顔料分散系2(シアン)
顔料分散系2が、2.5のP/Dおよび75モル%の中和で分散剤2(13BzMA//13MAA/7.5ETEGMA)を用いて分散させられた青色顔料Dainichiseika(登録商標)TRB−であったという点を除き、顔料分散系1について記述したEiger Minimillプロセスと類似のプロセスによって顔料分散系2を調製した。限外濾過技術を用いて分散系2を処理して、1つまたは複数の共溶媒および他の汚染物質、イオンまたは不純物を除去した。
顔料分散系3および4(マゼンタ)
分散系3が、2.0のP/Dおよび100モル%の中和で分散剤3(EHA/HEA/−g−MAA/ETEGMA)を用いて分散させられたPigment Red 112(Sun Chemical)であったという点を除き、顔料分散系2について記述したEiger Minimillプロセスに類似したプロセスによって顔料分散系3および4を調製した。分散系4は、2.0のP/Dおよび100モル%の中和で分散剤4(POEA/HEA/−g−MAA/ETEGMA)を用いて分散させられたPigment Red 122(Sun Chemical)であった。限外濾過技術を用いて分散系3および4を処理して、1つまたは複数の共溶媒および他の汚染物質、イオンまたは不純物を除去した。
Figure 2013511605
架橋顔料分散系の調製
架橋ステップにおいて、架橋剤を上述の水性顔料分散系と混合し、6〜8時間効率良く撹拌しながら60°〜80℃で加熱した。架橋反応が終了した後、必要な場合には少なくとも約8.0までpHを調整した。表3は、水性顔料分散系架橋のための架橋配合表をまとめたものである。表4は最終的架橋顔料分散系の物理的特性をまとめたものである。表4中に示されている通り、架橋は、分散系粒径に対して有意な影響を及ぼさなかった。
Figure 2013511605
Figure 2013511605
インクの調製および安定性試験:
顔料分散系と表5に列挙されたAタイプおよびBタイプの水性インクビヒクル成分を合わせて撹拌することによってインクを調製した。最終的インク中に3%の顔料固形分を提供する量で分散系を添加した。粘度、pHおよび粒径(D50およびD95)を含めたインクの物理的特性を測定した。分散系がAタイプのインクに調合された直後に見られた顔料の粒径成長が、分散系不安定性の兆候であった。
第2のインクを、Bタイプのビヒクルを用いて調合した。Bタイプのビヒクル組成でのインク安定性を試験するため、Tサイクル老化プロセスを通してインクの状態調節を行った後にインクの粒径を再測定した。Tサイクル老化プロセスにおいては、インクの温度を70℃まで上昇させ、4時間70℃に保持し、その後−40℃まで冷却し、4時間−40℃に保持した。この温度サイクルを5回反復した。BタイプのインクのTサイクル老化の後の顔料の粒径成長も同様に、分散系の不安定性の兆候であった。架橋プロセスの前後の顔料分散系の安定性を両方共試験した。結果を、表6、7および8に要約した。
Figure 2013511605
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Figure 2013511605
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表6、7および8に示されている通り、本開示の架橋分散系XL−1、XL−2およびXL−3は、優れたインク安定性を実証した。水溶性架橋剤と架橋された比較用分散系の示した安定性は比較的低いものである。

Claims (20)

  1. 固体粒子と構造化されたビニルポリマー分散剤とを含む水性分散系であって、前記構造化ビニルポリマー分散剤が少なくとも1つの親水性セグメントと少なくとも1つの疎水性セグメントを含み、前記親水性セグメントが少なくとも1つの架橋性部分を含み、前記架橋性部分が、前記水性インクビヒクルに実質的に不溶性である架橋剤と架橋されている水性分散系。
  2. 前記固体粒子が、着色剤、充填材、金属粒子、薬学的に活性な化合物、ポリマー粒子および中空ガラス球からなる群から選択されている、請求項1に記載の水性分散系。
  3. 前記着色剤が顔料または不溶性染料である、請求項2に記載の水性分散系。
  4. 前記顔料が約0.003〜約1ミクロンの範囲内の粒径を有する、請求項3に記載の水性分散系。
  5. 前記構造化ビニルポリマー分散剤が、ブロックポリマー、グラフトポリマー、テーパードポリマーおよび分岐ポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載の水性分散系。
  6. 前記構造化ビニルポリマー分散剤が基移動重合技術により調製されるブロックポリマーである、請求項1に記載の水性分散系。
  7. 前記構造化ビニルポリマー分散剤が、連鎖移動剤を用いて調製されるグラフトポリマーである、請求項1に記載の水性分散系。
  8. 前記疎水性セグメントが、アルキルアクリレート類、アリールアクリレート類、アルキルアリールアクリレート類、アルキルメタクリレート類、アリールメタクリレート類、アルキルアリールメタクリレート類(ここで、前記アルキル基は1〜12個の炭素原子を含み、および/または前記アリール基は6〜12個の炭素を含む);重合性ビニル芳香族モノマーおよび脂肪族炭化水素モノマーからなる群から選択された疎水性モノマーを含む、請求項1に記載の水性分散系。
  9. 前記親水性セグメントが、酸性モノマー、アミン含有モノマー、式(I):
    CH2=CRC(O)O(CH2CH2O)n1 式(I)
    のオリゴエーテル部分を有するモノマー(式中、R=Hまたはメチルであり;R1=C1-4アルキル、C6-12アリールまたはC1-12アルキル−C6-12アリールであり、n=1〜20である)からなる群から選択された親水性モノマーを含む、請求項1に記載の水性分散系。
  10. 前記酸性モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、イタコン酸、マレイン酸およびスチレンスルホン酸からなる群から選択される、請求項9に記載の水性分散系。
  11. 前記アミン含有モノマーが、2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジエチルアミノエチルメタクリレートおよび2−ジエチルアミノエチルアクリレートからなる群から選択される、請求項9に記載の水性分散系。
  12. 前記式(I)のオリゴエーテル部分を有する前記モノマーが、エトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、エトキシトリエチレンメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレートおよび2−エトキシトリエチレングリコールメタクリレートからなる群から選択される、請求項9に記載の水性分散系。
  13. 前記モノマーが中和されている、請求項9に記載の水性分散系。
  14. 前記架橋性部分と前記架橋剤の架橋用官能基のモル比が約10:1〜約1:1.5である、請求項1に記載の水性分散系。
  15. 前記架橋剤が、エポキシド、カルボジイミド、オキサゾリン、イソシアネート、m−テトラメチルキシレンジイスシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トリメチロプロパンポリグリシジルエーテル、水不溶性エポキシド樹脂、オキサゾリン−官能性ポリマー、ポリカルボジイミド樹脂、シランおよびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の水性分散系。
  16. 前記架橋性部分が酸であり、前記架橋剤が、エポキシド、カルボジイミド、オキサゾリンおよびこれらの混合物からなる群から選択された架橋用官能基を含む、請求項1に記載の水性分散系。
  17. 前記架橋性部分がヒドロキシル基であり、前記架橋剤が、エポキシド、シラン、イソシアネートおよびこれらの混合物からなる群から選択された架橋用官能基を含む、請求項1に記載の水性分散系。
  18. 前記架橋性部分がアミノ基であり、前記架橋剤が、エポキシド、シラン、イソシアネート、カルボジイミドイソシアネートおよびこれらの混合物からなる群から選択された架橋用官能基を含む、請求項1に記載の水性分散系。
  19. 前記架橋剤が、m−テトラメチルキシレンジイスシアネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、トリメチロプロパンポリグリシジルエーテル、水不溶性エポキシド樹脂、オキサゾリン−官能性ポリマー、ポリカルボジイミド樹脂およびシランからなる群から選択される、請求項1に記載の水性分散系。
  20. pHが少なくとも約8.0である、請求項1に記載の水性分散系。
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