JP4547513B2 - 多重飽和分光によるレーザー周波数安定化装置 - Google Patents

多重飽和分光によるレーザー周波数安定化装置 Download PDF

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本発明は,レーザーの周波数を安定化するための装置及び方法に関する。よく詳しくは,本発明は,多重飽和分光を用いたレーザー周波数安定化装置などに関する。
レーザーの周波数を一定の状態に保つことは,通信技術のみならず,レーザーを用いた精密測定や,レーザー冷却を用いた基礎物理実験などにおいて重要である。特に複数のレーザーの同時に用いる実験系においては,それらのレーザーの周波数を同時に安定化できる装置が望まれる。さらには,簡便な装置によりレーザーの周波数を安定化できる装置が望まれる。
このような観点から,安定化共振器にレーザーの周波数をロックするパウンド−ドレバー−ホール(Pound-Drever-Hall)法が知れている(例えば,非特許文献1(Eric Black,“Notes on the Pound-Drever-Hall technique" LASER INTERFEROMETER GRAVITATIONAL WAVE OBSERVATORY -LIGO- CALIFORNIA INSTITUTE OF TECHNOLOGY MASSACHUSETTS INSTITUTE OF TECHNOLOGY, Technical Note LIGO-T980045- 00- D 4/16/98)参照)。パウンド−ドレバー−ホール法は,高度に安定化した参照共振器を用意し,位相変調を加えたレーザーを用いたヘテロダイン検出により,参照共振器からの周波数のずれをレーザーに帰還して,レーザーの周波数を安定化する手法である。この方法によれば,共振器の長さによって決まる基本周波数の間隔に応じた参照周波数を得ることができ,また多様な周波数にレーザーの周波数をロックすることができる。しかしながら,この方法では共振器に高い安定性が要求されるので,装置が複雑になる。また,共振器単独では,相対的な周波数しか定まらない。
また,パウンド−ドレバー−ホールとは別のレーザー周波数安定化方法として,原子の吸収スペクトルにレーザーの発信周波数をロックするという方法が知られている(例えば,非特許文献2(G. Wasik, W. Gawlik, J. Zachorowski and W. Zawadzki "Laser frequency stabilization by Doppler-free magnetic dichroism Interferometric, modulation free laser stabilization" Appl. Phys. B 75, p. 1-7 (2002))参照)。この方法では,たとえば飽和吸収スペクトルの中心周波数とレーザー周波数の差を求め,その差が0になるように調整する。この方法では,原子自身のもつ固有の物理量を用いるため基準周波数の安定度が極めて高い。また,この方法では,飽和分光を用いるので,参照信号を容易に得ることができる。参照スペクトルの準備法として、飽和分光と電磁誘導透過 (EIT) を組み合わせた分光法を用いた周波数安定化法が知られている(下記非特許文献3(Han Seb Moon, Lim Lee, Kyoungdae Kim, and Jung Bog Kim, "Laser frequency stabilizations using electromagnetically induced transparency" Appl. Phys. Lett. V. 84, No. 16, p3001-3003.)参照)。しかしながら,これらの方法を用いて複数のレーザー光源を安定化する場合は,それぞれの台数分だけこの方法を用いた安定化システムが必要となる。また,この方法では,ロックできる周波数が原子固有の周波数に限定されてしまうので,様々な周波数にロックできない。
Eric Black,"Notes on the Pound-Drever-Hall technique" LASER INTERFEROMETER GRAVITATIONAL WAVE OBSERVATORY -LIGO- CALIFORNIA INSTITUTE OF TECHNOLOGY MASSACHUSETTS INSTITUTE OF TECHNOLOGY, Technical Note LIGO-T980045- 00- D 4/16/98 G. Wasik, W. Gawlik, J. Zachorowski and W. Zawadzki "Laser frequency stabilization by Doppler-free magnetic dichroism Interferometric, modulation free laser stabilization" Appl. Phys. B 75, p. 1-7 (2002) Han Seb Moon, Lim Lee, Kyoungdae Kim, and Jung Bog Kim, "Laser frequency stabilizations using electromagnetically induced transparency" Appl. Phys. Lett. V. 84, No. 16, p3001-3003.
本発明は、複数の周波数に同時にロックできるレーザー周波数安定化装置,及びレーザー周波数安定化方法を提供することを目的とする。
本発明は,複数のレーザー光源の周波数を一度に安定化できるレーザー周波数安定化装置を提供することを別の目的とする。
本発明は,光情報通信の光源用に用いることのできるレーザー周波数安定化装置,及びレーザー周波数安定化方法を提供することを別の目的とする。
本発明は,複数のレーザー光を用いる実験に用いられるレーザー周波数安定化装置,及びレーザー周波数安定化方法を提供することを別の目的とする。
従来の周波数安定化装置では,1種類の光しか用いられていなかった。本発明ではプローブ光に異なる波長の光をあわせたものを用いるので,試料中の様々な速度成分を有する分子集団に共鳴できるため,多彩なスペクトル構造を得ることができ,光源の周波数を多彩な周波数にロックでき,一度に安定化できるという知見に基づくものである。
〔1〕本発明の第一の態様にかかるレーザー周波数安定化装置は,レーザー光源の周波数を安定にするためのレーザー周波数安定化装置であって,試料と,前記試料に照射するポンプ光とプローブ光を得るための第一の光源と,前記第一の光源のプローブ光と合波される光を得るための第二の光源と,前記第一の光源からの光をポンプ光とプローブ光とに分波するための分波手段と,前記第一の光源からのプローブ光と前記第二の光源からの光とを合波する合波手段と,前記ポンプ光と,前記合波手段により合波された光とが対向して試料に照射されるように調整する光路調整手段と,前記試料からの出力光を検出するための光検出手段と,前記光検出手段の検出値に基づいて前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整するための周波数調整手段と,を具備する,レーザー周波数安定化装置である。分波手段が,第一の光源からの光をポンプ光とプローブ光とに分波し,合波手段が,第一の光源からのプローブ光と前記第二の光源からの光とを合波し,光路調整手段が,ポンプ光と,合波手段により合波された光とを対向して試料に照射されるように調整し,光検出手段が試料からの出力光を検出する。そして,周波数調整手段が,光検出手段の検出値に基づいて前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整する。このようにして,レーザー周波数安定化を図る。具体的な周波数調整方法は,レーザーに印加される電流量などを調整すればよく,その調整値として,光検出手段の検出値を参照したPID制御を行えばよい。なお,本発明のレーザー周波数安定化装置は,基本的には,飽和吸収スペクトルの参照信号(中心周波数など)とレーザー周波数の差を求め,その差が0になるように調整する(ロックする)ことにより,レーザー周波数を安定化するものである。そして,その飽和吸収スペクトルにおける参照信号を複数得ることができるので,複数のレーザーの周波数を一度に安定化できる。
〔2〕本発明の第一の態様にかかるレーザー周波数安定化装置の好ましい側面は,前記試料が,ガスセルに封入されたガスである上記に記載のレーザー周波数安定化装置である。
〔3〕本発明の第一の態様にかかるレーザー周波数安定化装置の好ましい側面は,前記試料が,ガスセルに封入されたナトリウムガス,ルビジウムガス又はセシウムガスである上記に記載のレーザー周波数安定化装置である。
〔4〕本発明の第一の態様にかかるレーザー周波数安定化装置の好ましい側面は,前記第一の光源及び前記第二の光源が,連続光を放射するレーザーであって,半導体レーザー,固体レーザー,気体レーザー又は色素レーザーである上記に記載のレーザー周波数安定化装置である。
〔5〕本発明の第一の態様にかかるレーザー周波数安定化装置の好ましい側面は,前記第二の光源の他に,前記第一の光源のプローブ光と合波される光を得るための光源をさらに具備する上記に記載のレーザー周波数安定化装置である。
〔6〕本発明の第一の態様にかかるレーザー周波数安定化装置の好ましい側面は,前記第一の光源及び前記第二の光源から放射される光の波長が異なる上記に記載のレーザー周波数安定化装置である。
〔7〕本発明の第一の態様にかかるレーザー周波数安定化装置の好ましい側面は,前記分波手段が,ビームスプリッターである上記に記載のレーザー周波数安定化装置である。
〔8〕本発明の第一の態様にかかるレーザー周波数安定化装置の好ましい側面は,前記合波手段が,ビームスプリッターである上記に記載のレーザー周波数安定化装置である。
〔9〕本発明の第一の態様にかかるレーザー周波数安定化装置の好ましい側面は,前記光路調整手段の少なくとも一部に光ファイバを用いる上記に記載のレーザー周波数安定化装置である。光ファイバを用いれば,保守が容易となり,またアライメントが必要なくなる。
〔10〕本発明の第一の態様にかかるレーザー周波数安定化装置の好ましい側面は,前記光検出手段が,バランストフォトダイオードである上記に記載のレーザー周波数安定化装置である。
〔11〕本発明の第一の態様にかかるレーザー周波数安定化装置の好ましい側面は,前記周波数調整手段が,前記光検出手段が検出した情報に基づきロックイン検波を行い,得られた誤差信号を用いてPID制御することにより前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整するものである上記に記載のレーザー周波数安定化装置である。
〔12〕本発明の第二の態様にかかるレーザー周波数安定化方法は,
試料と,前記試料に照射するポンプ光とプローブ光を得るための第一の光源と,前記第一の光源のプローブ光と合波される光を得るための第二の光源と,前記第一の光源からの光をポンプ光とプローブ光とに分波するための分波手段と,前記第一の光源からのプローブ光と前記第二の光源からの光とを合波する合波手段と,前記ポンプ光と,前記合波手段により合波された光とが対向して試料に照射されるように調整する光路調整手段と,前記試料からの出力光を検出するための光検出手段と,前記光検出手段の検出値に基づいて前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整するための周波数調整手段とを具備するレーザー周波数安定化装置を用い,前記第一の光源からの光をポンプ光とプローブ光とに分波する工程と,前記第一の光源からのプローブ光と前記第二の光源からの光とを合波する工程と,前記ポンプ光と,前記合波手段により合波された光とが対向して試料に照射されるように調整する工程と,前記試料からの出力光を検出する工程と前記光検出手段の検出値に基づいて前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整する工程と,を含む,レーザー周波数の安定化方法である。周波数の調整方法は,具体的にはレーザーに印加される電流量などを上記の〔11〕に記載したものに従って調整すればよい。
本発明によれば、複数のレーザーを一つの試料(ガスセル中の原子・分子など)にロックでき,ロック可能な準位が多いので,複数の周波数に同時にロックできるレーザー周波数安定化装置,及びレーザー周波数安定化方法を提供できる。
本発明によれば,複数のレーザー光源の周波数を一度に安定化できるレーザー周波数安定化装置を提供できる。
本発明によれば,本発明の装置と,たとえばSHG(第二項高調波発生器)を組み合わせることにより,1.5μm波帯の光を安定化できるので光情報通信の光源用に用いることのできるレーザー周波数安定化装置,及びレーザー周波数安定化方法を提供できる。
本発明によれば,複数のレーザー光源の周波数を一度に安定化できるので,複数のレーザー光を用いる実験に特に好適に用いられるレーザー周波数安定化装置,及びレーザー周波数安定化方法を提供できる。
1. レーザー周波数安定化装置
以下,図面に従って,本発明のレーザー周波数安定化装置について説明する。
1.1.レーザー周波数安定化装置の基本構成
図1は,本発明のレーザー周波数安定化装置の概略構成図である。図1に示されるように,本発明のレーザー光源の周波数を安定にするためのレーザー周波数安定化装置(1)は, 試料(2)と,前記試料に照射するポンプ光とプローブ光を得るための第一の光源(3)と,前記第一の光源のプローブ光と合波される光を得るための第二の光源(4)と,前記第一の光源からの光をポンプ光とプローブ光とに分波するための分波手段(5)と,前記第一の光源からのプローブ光と前記第二の光源からの光とを合波する合波手段(6)と,前記ポンプ光と前記合波手段により合波された光とが対向して試料に照射されるように調整する光路調整手段(7)と,前記試料からの出力光を検出するための光検出手段(8)と,前記光検出手段の検出値に基づいて前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整するための周波数調整手段(9)とを具備する。
そして,前記第一の光源からの光をポンプ光とプローブ光とに分波する工程と,前記第一の光源からのプローブ光と前記第二の光源からの光とを合波する工程と,前記ポンプ光と,前記合波手段により合波された光とが対向して試料に照射されるように調整する工程と,前記試料からの出力光を検出する工程と前記光検出手段の検出値に基づいて前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整する工程とを含む工程により前記第一及び前記第二の光源のレーザー周波数を安定化する。
1.2.試料
試料は,ルビジウムガスやセシウムガスなどの遷移状態とそのエネルギー準位が解明された物質であれば特に限定されない。試料として,一般的にはガスセル(原子セル)に封入された原子ガスを用いる。原子ガスとして,ナトリウムガス,ルビジウムガスやセシウムガスがあげられる。これらの中では,ルビジウムガス又はセシウムガスが好ましい。なお,特に色素レーザーの安定化を行う場合は,ナトリウムガスを用いてもよい。それらのガス圧などの諸条件は,公知のレーザー安定化技術におけるものと同様の条件を適宜採用できる。
1.3.第一の光源
第一の光源は,試料に照射するポンプ光とプローブ光を得るための光源である。第一の光源として,連続光を放射するレーザーがあげられる。また,第一の光源として,半導体レーザー,固体レーザー,気体レーザー又は色素レーザーがあげられる。これらの中で,本発明を好ましく用いることができるのは,半導体レーザー又は固体レーザーである。
半導体レーザーとして現在は,外部共振器型のリトローレーザー,リットマンレーザー,が広く使われており,これらの中で,リットマン型のレーザーがレーザー固有の線幅が狭いので好ましい。
固体レーザーとして,ネオジウム−YAGレーザー,およびチタンサファイアレーザーがあげられ,これらの中で,チタンサファイアレーザーが,発振波長域が広くアルカリ原子と容易に同調できるので好ましい。
気体レーザーとして,二酸化炭素レーザー,アルゴンレーザー,及びヘリウムネオンレーザーがあげられ,これらの中で,ヘリウムネオンレーザーが産業界で簡便な周波数標準として広く用いられていること、ヨウ素の共鳴線に安定化することができるので好ましい。
第一の光源からの光の波長は特に限定されないが,好ましい例は780nmである。この波長は,光情報通信などで用いられる1560nmの第二高調波であり、通信帯における基準光源とすることができるので好ましい。
第一の光源の周波数を調整する手段として,公知のレーザー周波数の調整手段を用いて周波数を微調整できる。
第一の光源からの光の強度として,試料とする原子の物理的特性に基づく飽和強度と同程度かより低い強度が望ましい。
第一の光源からの光の径として,レーザーのパワーと実験系に課す大きさの制限内で許す限り大きい方がS/Nを大きく取れるので望ましい。
1.4.第二の光源
第二の光源として,基本的には前記第一の光源と同様のものを適宜用いることができる。そして,それらの周波数は,好ましくは試料のエネルギー準位に関連したエネルギーに対応する分だけ相違している。これにより様々な周波数をロックできることとなる。ポンプ光とプローブ光とは,(通常その偏光面が直交するように調整され),試料に照射される。なお,第二の光源の他に,第一の光源のプローブ光と合波される光を得るための光源をさらに具備してもよい。そのように複数の光を用いることで,より多くの周波数にロックできることとなる。ポンプ光とプローブ光の偏光面にシビアには依存しない。なお,実地例で偏光面を直交させたのは、物理的にもっともS/Nの高い信号を得るためであり、実験的には偏光子を用いた時にポンプ光とプローブ光の重なりをもっともよくし、S/Nを高めるためである。
1.5.分波手段
分波手段は,第一の光源からの光をポンプ光とプローブ光とに分波するための手段である。分波手段として,たとえばビームスプリッターなど公知の光学素子があげられる。
1.6.合波手段
合波手段は,第一の光源からのプローブ光と他の光とを合波するための手段である。合波手段として,ファイバカプラ,光学素子などの公知の合波手段があげられる。合波手段として,前記の分波手段と同様のものを用いてもよく,ビームスプリッターを用いてもよい。
1.7. 光路調整手段
光路調整手段は,ポンプ光と合波手段により合波された光とが対向して試料に照射されるように調整するための手段である。光路調整手段は,公知のミラー,光ファイバ,(半)波長板,及びフィルタなどを適宜組み合わせて用いることができる。なお,光ファイバを用いると,光学系のアライメントが容易になり,メンテナンスが容易になるので好ましい。
1.8.光検出手段
光検出手段は,試料からの出力光を検出するための手段である。光検出手段として,フォトダイオードなど,公知の光検出手段を用いることができ,好ましい光検出手段は,バランストフォトダイオードである。
1.9. 周波数調整手段
周波数調整手段は,光検出手段の検出値に基づいて光源の周波数を調整するための手段である。周波数調整手段として,光検出手段が検出した情報に基づきロックイン検波を行い,得られた誤差信号などを用いてPID制御することにより光源の周波数を調整するものがあげられる。半導体レーザーなどの周波数を調整するための具体的な手段として,電流制御,温度制御,及び圧電素子を用いた共振器長の制御手段が考えられる。フィードバック(Feed-back)による周波数安定化を考える場合,制御帯域幅は広い方が有利であるので,もっとも高速な応答をする電流制御による周波数安定化を行うことが好ましい。
レーザーに印加される電流量を調整することにより,レーザー周波数を調整するには,以下のようにすればよい。すなわち,同時に安定化を行う二つのレーザーの電流を,それぞれ異なる周波数で変調し,更に復調することによりロックイン検波を行い,それぞれの光源で得られる原子リファレンスの吸収線の微分信号を得ればよい。この際に,共鳴近傍で線型に振舞う微分信号を誤差信号として用いることが好ましい。得られた誤差信号をさらにPID制御回路により処理し,電流制御端子に帰還することにより,レーザー周波数の安定化を行うことができる。
以下では,誤差信号を用いたPID制御によりどのように光源の周波数を調整し,光源の周波数が安定化されるかについて説明する。本明細書において“PID 制御”におけるPIDは,それぞれP(Proportional),I(Integral),及びD(Derivative)の頭文字をとったものである。そして,PIDは,それぞれ,得られた誤差信号(参照値と現在値との偏差)に比例する項,ある時間に渡って積分した項,及び微分した項を意味する。PID制御は,これらの項を帰還信号として制御系に戻す制御方法である。PID制御は,広くプラントなどで採用されている制御法である。PID制御は,原理的に誤差信号の取得方法や制御系固有のものではなく,誤差信号とフィードバック(feed-back) 系に選択的に加えるものである。PID制御によれば,簡単な処理で大きな効果が得られるので実際に広く用いられている。本件において参照信号とレーザーの発振周波数との偏差に比例する電圧(誤差信号)の取得及び周波数の安定化は、以下のように行う。レーザーの発振周波数を参照原子の共鳴周波数近傍(スペクトルの共鳴線の線幅以下の範囲)になるように電流、温度及び、圧電素子の調整を行う。レーザーの電流制御素子(0.2mA/V)に位相検波のために変調信号を加える。ポンプ光、プローブ光を用いて共鳴線の近傍の分光を行う。プローブ光をフォトダイオードで電流信号に変換し、さらに電圧として測定を行う。ロックイン装置を用いて変調信号の周波数で位相検波を行い分光スペクトルの微分波形を電圧として得る。参照信号とレーザーの発振周波数との偏差に比例するこの電圧値を用いPID制御回路によって電圧を、レーザーの電流応答特性に合わせて適切に処理、制御し、半導体レーザ−の電流制御端子(0.2mA/V)に帰還させることによりレーザーの発振周波数を制御し、安定化を行うことができる。
なお,半導体レーザーの電流変調のように内的に変調を加えることによりレーザー周波数を調整する方法以外に、外的に変調を加えることにより光源の周波数を調整する方法を用いてもよい。このように外的に変調を加える方法として,メカニカルチョッパーで振幅の変調を加えるロックイン検波によるものがあげられる。また,電気光学結晶(EOM)を用いた位相変調、周波数変調分光とダブルバランスドミキサーを組み合わせて位相検波を行って,誤差信号を得る方法も考えられる。
本実施例では,2つのレーザー光源を87Rb(ルビジウム)の異なる超微細構造と共鳴するD2線にロックした。この周波数安定化装置を図2に示す。本実施例において,二つの光源として波長が約780nmの半導体レーザーを用いた。なお,これら2つの光源の周波数はわずかに(6.2GHz程度)異なっている。ロックイン検波を行うための電流変調周波数をそれぞれ、8kHz及び24kHzとした。本実施例において,ガスセルとして,内径が25mmφ,長さが50mmのものを用いた。また,図中,FBSはファイバーコンポーネントのビームスプリッターを示し,FCはファイバカプラを示し,PDはバランスト光検出器を示し,HPFはハイパスフィルタを示し,NFはノッチフィルタを示し,λ(ラムダ)/2は半波長板を示す。また,二重丸は光の偏向方向が紙面に垂直であることを示し,両端矢印は光の偏向方向が紙面に平行であることを示す。また,8kHz及び24kHzは,ノッチフィルタが取り除く周波数領域を意味する。とくに図示しないが,制御系としてPID回路(TOPTICA社製,LIR110,又は LIR100)を用いた。また,ロックイン検波をするためのデバイスとして,TOPTICA社製LIR110,又はLIR100を用いた。
プローブ光に対して,+229MHzのドップラーシフトを引き起こす速度成分による参照周波数に対しロックイン検波法による変調分光を行った。これにより,レーザー周波数の参照周波数からの偏差(誤差信号)を取得した。そして,レーザーに加える電流を調整することにより周波数を変調し,周波数の安定化を行った。図3は,二つのレーザーをRbの異なる超微細構造に同時にロックしたときのアラン分散を示すグラフである。図3Aは,第一の光源のアラン分散の測定結果を示すグラフである。図3Bは,第二の光源のアラン分散の測定結果を示すグラフである。図3Aから第一の光源を,1msで100kHz程度の揺らぎに制御でき,1秒で100Hz程度の揺らぎに制御できたことがわかる。図3Bから第二の光源を,1msで300kHz程度の揺らぎに制御でき,1秒で300Hz程度の揺らぎに制御できたことがわかる。
図4は,二つの光源による直接のうなり信号を測定した結果を示すグラフである。図4Aは,ビート信号の周波数が6000Hz〜6140Hzの領域のもののグラフである。図4Bは,ビート信号の周波数が6108.5Hz〜6111.5Hzの領域もののグラフである。図3,及び図4から,本発明においては2つの光源の周波数が安定化されている(一定の周波数を維持できている)ことがわかる。また,本実施例では,2種類の波長の異なる光源を用いることで,3種類のエネルギー状態にロックできるので,従来の1種類にくらべ多くの参照信号を得ることができ,多くの周波数に安定化できる。なお,アルカリ原子の一つのD線(ここではD2線)内の超微細構造準位において、原理的に一つのエネルギー準位(超微細構造)から最大3つの遷移先がある。
本発明は、レーザー周波数安定化装置,及びレーザー周波数安定化方法として光学産業で利用されうる。
本発明は,光情報通信の光源用に用いることのできるレーザー周波数安定化装置,及びレーザー周波数安定化方法を提供できるので,光情報通信産業で利用されうる。
本発明は,複数のレーザー光を用いる実験に用いられるレーザー周波数安定化装置,及びレーザー周波数安定化方法を提供できるので,実験機器に関する産業で利用されうる。
図1は,本発明のレーザー周波数安定化装置の概略構成図である。 図2は,実施例1で用いた周波数安定化装置を示す図である。 図3は,実施例1において,二つのレーザーをRbの異なる超微細構造に同時にロックしたときのアラン分散を示すグラフである。図3Aは,第一の光源のアラン分散の測定結果を示すグラフである。図3Bは,第二の光源のアラン分散の測定結果を示すグラフである。 図4は,実施例1において,二つの光源による直接のうなり信号を測定した結果を示すグラフである。図4Aは,ビート信号の周波数が6000Hz〜6140Hzの領域のもののグラフである。図4Bは,ビート信号の周波数が6108.5Hz〜6111.5Hzの領域もののグラフである。
符号の説明
1 レーザー周波数安定化装置
2 試料
3 第一の光源
4 第二の光源
5 分波手段
6 合波手段
7 光路調整手段
8 光検出手段
9 周波数調整手段

Claims (7)

  1. レーザー光源の周波数を安定にするための,多重飽和分光を用いたレーザー周波数安定化装置であって,
    遷移状態とそのエネルギー準位が解明されている物質を含む試料と,
    前記試料に照射するポンプ光とプローブ光を得るための第一の光源と,
    前記第一の光源のプローブ光と合波される光を得るための第二の光源と,
    前記第一の光源からの光をポンプ光とプローブ光とに分波するための分波手段と,
    前記分波手段による分波によって得られた前記第一光源からのプローブ光と前記第二の光源からの光とを合波する合波手段と,
    前記ポンプ光と,前記合波手段により合波された光とが対向して前記試料に照射されるように調整する光路調整手段と,
    前記試料からの出力光を検出するための光検出手段と,
    前記光検出手段の検出値に基づいて前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整するための周波数調整手段と,
    を具備
    前記第一の光源からの光の周波数と前記第二の光源からの光の周波数とは,互いに,
    前記試料のエネルギー準位に関連したエネルギーに対応する分だけ相違しており,これにより,前記第二の光源からの光が前記第一の光源の前記ポンプ光に対する第二のプローブ光として機能して,その結果,前記第一の光源と前記第二の光源の双方によるうなり信号が測定可能な状態となり,
    前記周波数調整手段は,
    前記光検出手段が検出した情報に基づいて得られた誤差信号を用いて,前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整するものであり,
    これにより,前記第一の光源の周波数及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を,前記誤差信号から得られる複数種類の周波数の中から選択された任意の周波数にロックすることが可能な,
    多重飽和分光を用いたレーザー周波数安定化装置。
  2. 前記合波手段は,ファイバカプラである,
    請求項1に記載の多重飽和分光を用いたレーザー周波数安定化装置。
  3. 前記試料が,ガスセルに封入されたガスである
    請求項1に記載の多重飽和分光を用いたレーザー周波数安定化装置。
  4. 前記試料が,ガスセルに封入されたナトリウムガス,ルビジウムガス,セシウムガスである
    請求項1に記載の多重飽和分光を用いたレーザー周波数安定化装置。
  5. 前記第二の光源の他に,前記第一の光源のプローブ光と合波される光であって,前記第一の光源のポンプ光に対向して前記試料に照射される光を得るための光源をさらに具備する
    請求項1に記載の多重飽和分光を用いたレーザー周波数安定化装置。
  6. 前記周波数調整手段が,前記光検出手段が検出した情報に基づきロックイン検波を行い,得られた誤差信号を用いてPID制御することにより前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整するものである
    請求項1に記載の多重飽和分光を用いたレーザー周波数安定化装置。
  7. 遷移状態とそのエネルギー準位が解明されている物質を含む試料と,前記試料に照射するポンプ光とプローブ光を得るための第一の光源と,前記第一の光源のプローブ光と合波される光を得るための第二の光源と,前記第一の光源からの光をポンプ光とプローブ光とに分波するための分波手段と,前記第一の光源からのプローブ光と前記第二の光源からの光とを合波する合波手段と,前記ポンプ光と,前記合波手段により合波された光とが対向して前記試料に照射されるように調整する光路調整手段と,前記試料からの出力光を検出するための光検出手段と,前記光検出手段の検出値に基づいて前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整するための周波数調整手段とを具備する,多重飽和分光を用いたレーザー周波数安定化装置を用い,
    前記第一の光源からの光をポンプ光とプローブ光とに分波する工程と,
    前記第一の光源からのプローブ光と前記第二の光源からの光とを合波する工程と,
    前記ポンプ光と,前記合波手段により合波された光とが対向して試料に照射されるように調整する工程と,
    前記試料からの出力光を検出する工程と
    前記光検出手段の検出値に基づいて前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数を調整する工程と,
    を含
    前記第一の光源からの光の周波数と前記第二の光源からの光の周波数とは,互いに,
    前記試料のエネルギー準位に関連したエネルギーに対応する分だけ相違しており,これにより,前記第二の光源が前記第一の光源の前記ポンプ光に対する第二のプローブ光として機能して,その結果,前記第一の光源と前記第二の光源の双方によるうなり信号が測定可能な状態となり,
    前記周波数を調整する工程では,
    前記光検出手段が検出した情報に基づいて得られた誤差信号を用いることにより,
    前記第一の光源及び前記第二の光源のいずれか又は両方の周波数が,前記誤差信号から得られる複数種類の周波数の中から選択された任意の周波数にロックされる,
    多重飽和分光を用いたレーザー周波数の安定化方法。
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