JP4547443B2 - プラズマ処理装置およびそれを用いたプラズマ処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマ処理装置およびそれを用いたプラズマ処理方法に関し、詳しくは、電極間距離を変更可能な装置構造および処理方法に関する。
平行平板型のプラズマ処理装置は、カソード電極とアノード電極のうちの一方に被処理物である基板が設置され、反応ガス雰囲気下で電極間にプラズマ放電を起こして基板表面をプラズマ処理する装置である。
プラズマを安定的に発生させるには、基板とそれに対向する電極との間の放電ギャップ長の管理が重要であるため、従来のプラズマ処理装置ではカソード電極とアノード電極が固定されることによって電極間距離(例えば5〜30mm程度)が一定に維持されている。
また、従来のプラズマ処理装置は電極間距離を変更できないため、狭い電極間への基板の設置または取り出しが困難であることや、電極に付着した異物の除去が困難であるという不具合があり、そのため、上部電極を下部電極に対して水平平行方向にスライドさせることによりこれらの不具合を解消するプラズマ処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このスライド式プラズマ処理装置は、メインベース上に下部電極および2本のリニアガイドが取り付けられ、下部電極を跨ぐようにして各リニアガイド上にスライド部材が載置され、下部電極と対向するようにしてスライド部材にボルトにて上部電極が取り付けられ、ボールネジ機構によりスライド部材および上部電極を下部電極に対して水平平行移動させるように構成されている。また、基板の種類や厚さに応じて電極間距離を調整できるように、上部電極は隙間調整用ネジまたはスペーサを有する調整機構を介してスライド部材に取り付けられている。
また、電極間距離を調整できる別のプラズマ処理装置としては、下部電極に対して上部電極が昇降移動する昇降式プラズマ装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この昇降式プラズマ装置は、上部電極を上下移動可能に支持する2本のリニアガイドと、上部電極の一端面に連結された可動片と、可動片を介して上部電極を上下移動させるボールネジ機構とを備えている。
特開2004−311066号公報 特開2006−134830号公報
しかしながら、前記スライド式プラズマ処理装置では、レールを敷設するためのメインベースのサイズが下部電極のサイズよりも大きいため、装置の設置面積が大幅に増加してしまうという新たな問題が生じる。また、上部電極とスライド部材とは4箇所がボルトおよび調整機構にて連結されているため、4箇所の電極間距離を同等にかつ迅速に手作業で調整することは困難である。
また、前記昇降式プラズマ処理装置において、電極間距離はボールネジ機構の移動精度に依存するため、電極間距離が小さい場合には、高精度のボールネジ機構が必要となる。また、電極の放電面積が大きくなった場合、ボールネジ機構を複数ヶ所に設け、それぞれを制御する必要があるため、装置の構成が複雑になるといった問題がある。
本発明は、上述の課題に鑑みなされたものであり、簡素な構造でありながら高精度に電極間距離を調整することができるプラズマ処理装置およびそれを用いたプラズマ処理方法を提供することを目的とする。
かくして、本発明によれば、反応室と、該反応室に反応ガスを導入するガス導入部と、前記反応室から反応ガスを排気する排気部と、前記反応室内に対向状に配置されかつ反応ガスを介してプラズマ放電させる平板状の第1電極および第2電極と、前記第1電極または前記第2電極を支持して対向方向に移動可能とする移動手段と、前記第1電極に当接して支持を行う第1電極用の第1支持片と、前記第2電極に当接して支持を行う第2電極用の第2支持片とが設けられ、前記移動手段の移動動作によって、前記第1電極と前記第2電極との電極間距離が調整され、前記移動手段の移動動作による移動方向において、前記第1電極が前記第1支持片に当接しかつ前記第2電極が前記第2支持片に当接することにより、プラズマ処理可能な電極間距離における前記第1電極と前記第2電極との最小電極間距離が決定されるプラズマ処理装置が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、前記プラズマ処理装置を用いて前記第1電極または前記第2電極に設置された基板の表面をプラズマ処理する方法であって、プラズマ処理の目的に応じて、前記移動手段の動作によって、前記第1電極と前記第2電極の間を前記最小電極間距離に調整した後、前記第1電極と前記第2電極の間に反応ガスを介してプラズマ放電させる狭電極間プラズマ処理工程と、前記第1電極と前記第2電極の間を前記最小電極間距離よりも広い広電極間距離に調整した後、前記第1電極と前記第2電極の間に反応ガスを介してプラズマ放電させる広電極間プラズマ処理工程のいずれか一方を行うか、或いは前記狭電極間プラズマ処理工程と前記広電極間プラズマ処理工程を任意の順で連続的に行うプラズマ処理方法が提供される。
本発明のプラズマ処理装置は、第1電極または第2電極を支持して対向方向に移動可能とする移動手段と、第1電極に当接して支持を行う第1電極用の第1支持片と、第2電極に当接して支持を行う第2電極用の第2支持片とを備えているため、第1電極または第2電極が前記移動手段により移動され、かつ第1電極および第2電極の周縁部が前記第1または第2支持片と当接することにより、第1電極と第2電極との最小電極間距離が容易に決定される。さらに、移動手段によって第1電極と第2電極を相対的に離間する方向に移動させることができるため、第1電極と第2電極との間を任意の電極間距離に広げることができる。
したがって、第1電極と第2電極との間を最小電極間距離に設定した狭電極間プラズマ処理と、第1電極と第2電極との間を最小電極間距離よりも広い電極間距離に設定した広電極間プラズマ処理とのいずれか一方の処理または任意の順で連続的に両方の処理を行うこと(プラズマ処理方法)が可能となる。さらに、電極間距離を広くすることにより、電極間に被処理物である基板の設置および電極間からの基板の取り出しを容易に行うことができる。
本発明のプラズマ処理装置は、反応室と、該反応室に反応ガスを導入するガス導入部と、前記反応室から反応ガスを排気する排気部と、前記反応室内に対向状に配置されかつ反応ガスを介してプラズマ放電させる平板状の第1電極および第2電極と、前記第1電極または前記第2電極を支持して対向方向に移動可能とする移動手段と、前記第1電極に当接して支持を行う第1電極用の第1支持片と、前記第2電極に当接して支持を行う第2電極用の第2支持片とが設けられ、前記移動手段の移動動作によって、前記第1電極と前記第2電極との電極間距離が調整され、前記移動手段の移動動作による移動方向において、前記第1電極が前記第1支持片に当接しかつ前記第2電極が前記第2支持片に当接することにより、プラズマ処理可能な電極間距離における前記第1電極と前記第2電極との最小電極間距離が決定されることを特徴とする。
つまり、このプラズマ処理装置は、平行平板型の第1電極および第2電極のうちの一方の電極は支持され、他方の電極は移動手段によって対向方向に移動可能に支持されており、移動手段に支持された電極を移動させることにより電極間距離を変更することができると共に、両方の電極を第1・第2支持片と当接させることによって両方の電極を最小電極間距離まで接近させることができる。
さらに言えば、このプラズマ処理装置は、第1電極と第2電極との間隔を最小電極間距離に設定した状態でのプラズマ処理(狭電極間プラズマ処理工程)と、最小電極間距離よりも広い電極間距離に設定した状態でのプラズマ処理(広電極間プラズマ処理工程)の一方または両方を任意に行うことができることに加え、第1・第2電極を相対的に移動させて電極間を広くすることにより、電極間への基板の搬入、電極間からの基板の搬出、電極放電面のクリーニングを容易とするものである。
このプラズマ処理装置は、第1電極および第2電極からなる平行平板型の放電部(電極体)の1組または複数組を上下方向に並べた上下並列タイプと、平行平板型の放電部の1組または複数組を左右方向に並列した左右並列タイプの両方に適用できる。上下並列タイプでは第1・第2電極は水平状に配置され、左右並列タイプでは第1・第2電極は垂直状に配置される。
また、このプラズマ処理装置は、成膜用とエッチング用の両方に適用可能である。
本発明において、前記第1・第2支持片は、第1電極および第2電極の周縁部と当接して最小電極間距離を決定するように反応室内に設けられていれば取付方法は特に限定されるものではない。例えば、反応室内に第1電極および第2電極の少なくとも一方を支持する支持手段を設け、支持手段に支持片を取り付ける、あるいは反応室を構成するチャンバーの内壁面またはチャンバーのフレームに支持片を取り付けることができる。
反応室内で第1電極と第2電極の一方を移動させるため、移動させる電極が給電ケーブル、接地部材またはガス導入管等の接続部材と接続される場合は、接続部材に可撓性を持たせて電極の動きを許容しかつ追随できるようにする必要がある。このような観点から、反応室内に支持手段を設け、支持手段に支持片を取り付ける手法が、チャンバー内壁面と電極周縁部との間の間隔にゆとりを持たせて接続部材が電極の動きを許容しかつ追随できる上で好ましい。この場合、支持手段としては、少なくとも支持片を取り付けるための支柱部材、梁部材、枠部材等の支持部材が反応室内に設けられていればよい。
移動手段は、第1電極または第2電極が支持されて対向方向に移動できるものであればその構成は特に限定されず、第1電極と第2電極のどちらを移動させるものであってもよい。ただし、移動手段は、プラズマ処理装置が上下並列タイプの場合は電極を上下方向に移動させるように構成され、プラズマ処理装置が左右並列タイプの場合は電極を水平方向に移動させるように構成される。
電極を上下方向または水平方向に移動させる機構としては、例えば、油圧シリンダ機構、ボールネジ機構、これらを動力源として用いたリンク機構等が挙げられ、中でも重量物の昇降を高精度に行うことができる油圧シリンダ機構が好ましい。
以下、本発明に係る上下並列タイプと左右並列タイプのプラズマ処理装置の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
(実施形態1:上下並列タイプ)
図1は本発明のプラズマ処理装置の実施形態1を示す正面から見た構成図であり、図2は本発明の実施形態1の一側面から見た内部構成図であり、図3は図2における電極が無い状態の内部構成図であり、図4は本発明の実施形態1の上方から見た内部構成図であり、図5は本発明の実施形態1における第1電極用の第1支持片第3支持片との位置関係を説明する図であり、図6は本発明の実施形態1における第1電極が昇降する状態を示す説明図である。
このプラズマ処理装置は上下並列タイプであり、反応室Rを構成するチャンバーC1と、反応室Rに矢印で示す反応ガスG1を導入するガス導入部1aと、反応室Rから反応ガスG1を排気する排気部6と、反応室R内に水平対向状に配置されかつ反応ガスG1を介してプラズマ放電させる平板状の第1電極1および第2電極2からなる放電部3と、第1電極1に電力を供給する電源部Eと、第2電極2を接地する接地部材8と、反応室R内に設けられて第2電極2を水平状に支持する支持手段4と、支持手段4に取り付けられた第1・第2電極用の第1・第2支持片7a、7bと、第1電極1が支持されて対向方向に移動可能な移動手段5とを備える。
実施形態1では、第1電極1がカソード電極であり、第2電極がアノード電極であり、第2電極2上に被処理物である基板S1(図6参照)の表面に所定の膜を成膜するプラズマ処理装置の場合を例示している。また、実施形態1では、放電部3が上下2段で反応室内Rに配置された場合を例示しているが、放電部3の数は2つに限定されるものではなく、1つまたは3つ以上でも本発明は適用可能である。
チャンバーC1は、金属製の箱型本体部C1aと、本体部C1aを設置場所の床面上に支持する金属製の脚部C1bとを備えており、第2電極2は、2本の導電性接地部材8および金属製のチャンバーC1を介して接地されている。
排気部6としては、真空ポンプ6a、真空ポンプ6aと反応室Rとを接続する排気管6bおよび排気管6bにおける反応室Rと真空ポンプ6aとの間に配置された圧力制御器6cとを備える。
電源部Eは、例えば、AC1.00MHz〜60MHzの周波数で10W〜100kWの電力、具体的には、13.56MHz〜60MHzで10W〜10kWの電力を発生して各第1電極1に供給するプラズマ励起電源であり、高周波発生器e1と、各第1電極1に均等な電力を供給するためのインピーダンス整合器e2と、これらを各第1電極1の給電箇所に接続する給電ケーブルe3とを備え、図示しない増幅器をさらに備えていてもよい。
実施形態1の場合、後述する移動手段5によって第1電極1が昇降するため、第1電極1と接続される給電ケーブルe3の少なくとも一部は、第1電極1の昇降動作を許容しかつ追随できるよう可撓性を有している。例えば、チャンバーC1の箱型本体部C1aと第1電極1との間部分の給電ケーブルは、可撓性を有する金属製網部材とすることができる。
なお、実施形態1の場合、第1電極1の給電箇所は、第1電極1の右端面の前後方向中央位置とされている。また、第2電極2の接地箇所は、第2電極2の左端面の前後方向中央の両側位置とされている。
各第1電極(カソード電極)1は、長方形であり、ステンレス鋼やアルミニウム合金などから作製される。各第1電極1の寸法は、成膜を行う基板S1の寸法に合わせて適当な値に設定され、第2電極2よりも僅かに大きい平面サイズおよび第2電極2と同じ厚みで設計されることができる。
各第1電極1は、内部が空洞であると共に、対となる第2電極2に面するプラズマ放電面には多数の貫通穴が穴明け加工により明けられている。この穴明け加工は、直径0.1mm〜2mmの円形穴を数mm〜数cmピッチで行うのが望ましい。
また、各第1電極1の一端面には、ガス導入部1aとしてのガス導入管が接続されており、図示しないガス供給源とガス導入部1aとは接続パイプにて接続されており、反応ガスG1がガス供給源から第1電極2の内部に供給され、多数の貫通穴から基板S1の表面に向かって噴出するように構成されている。また、上述のように第1電極1が昇降するため、第1電極1と接続されるガス導入管1aの少なくとも一部は、第1電極1の昇降動作を許容しかつ追随できるよう可撓性を有している。例えば、チャンバーC1の箱型本体部C1aと第1電極1との間部分のガス導入管は、可撓性を有するフッ素系樹脂管とすることができる。なお、原料ガスとしては、例えば、H2で希釈したSiH4(モノシラン)ガスが使用される。
各第2電極2は、長方形であり、内部に図示しないヒータを有すると共に、上面に基板S1が設置され、プラズマ放電下の成膜時に基板S1を加熱する。なお、基板S1は、シリコン基板やガラス基板などが一般的であるが、特にこれらに限定されるものではない。
また、各第2電極2は、ステンレス鋼、アルミニウム合金、カーボンなどの、導電性および耐熱性を備えた材料で製作されている。
各第2電極2の寸法は、薄膜を形成するための基板S1の寸法に合わせて適当な値に決定されている。例えば、基板S1の寸法900〜1200mm×400〜900mmに対して、第2電極2の寸法を1000〜1500mm×600〜1000mmにして設計される。ただし、後で詳しく説明する第3支持片5cが下降する際に第2電極2に衝突しないように、第2電極2の左右方向の長さは第1電極1の左右方向の長さよりも短く設定されている(図1および図6参照)。
各第2電極2に内蔵されたヒータは、第2電極2を室温〜300℃に加熱制御するものであり、例えば、アルミニウム合金中にシースヒータなどの密閉型加熱装置と熱電対などの密閉型温度センサとを内蔵したものを用いることができる。
支持手段4は、反応室R内における第1電極および第2電極の周囲に配置された複数本の支持用支柱4aと、複数本の支持用支柱4aを連結する枠体4bと、各支持用支柱4aに取り付けられた第1電極用の第1支持片7aおよび第2電極用の第2支持片7bとが一体化された支持構造体である
体的には、各電極1、2の4つの角部付近に配置されるように4本の支持用支柱4aがチャンバーC1の底壁内面に固定されている。そして、4本の支持用支柱4aの上端が四角形の枠体4bにて連結されている。また、各支持用支柱4aの所定高さ位置の2箇所に、第1支持片7aおよび第2支持片7bがそれぞれ内向きに取り付けられている。なお、枠体4bは、4本のストレートな部材を組み合わせてなる。
つまり、上下の放電部3の各第1電極1を水平状に支持する8つの第1支持片7aと、上下の放電部3の各第2電極2を水平状に支持する8つの第2支持片7bとが、4本の支持用支柱4aの所定高さ位置に取り付けられている。このとき、図6(B)に示すように、各段の第1・第2支持片7a、7bは、各放電部3における第1電極1と第2電極2との間の最小電極間距離Aが所定距離となる高さ位置に配置されると共に、上段の第2支持片7bと下段の第1支持片7aは、上下の放電部3の間の放電部間距離Bが所定距離となる高さ位置に配置されている。また、第2電極2を支持する下の第2支持片7bは、第1電極1よりも左右方向の長さが短い第2電極2を支持できるように、上の第1支持片7aよりも内側へ長く形成されている。
ところで、反応室R内に複数組の放電部3が存在する場合、各放電部3でのプラズマ放電が相互に干渉する原因は、特に、電源部Eと同一の電気系統を介してそれぞれ接続される放電部同士の放電部間距離Bに関係しており、これらの放電部3の放電部間距離Bが短くなると電力を均等に分岐できなくなり、その結果各プラズマ放電が干渉する。
そのため、本発明では、各放電部3における第1電極(カソード電極)1と第2電極(アノード電極)2との間の電極間距離Aに対して放電部間距離Bが2倍以上(B/A≧2)となるように設定されている。例えば、電極間距離Aは2〜30mmに設定され、放電部間距離Bは4〜60mm以上に設定される。なお、面内における電極間距離Aの精度は、数%以内であることが好ましく、1%以下であること特に好ましい。
支持用支柱4aの材料は、導電性と絶縁性のどちらでもよいが、加工性および耐熱性の観点から、例えば、ステンレス、もしくはアルミ合金等の金属材料が好ましい。
第1・第2支持片7a、7bは、第1・第2支持片7a、7bにて支持された状態の第1電極1または第2電極2から熱が第1・第2支持片7a、7bを介して支持用支柱4aへ伝わり難いように、例えば、アルミナ、ジルコニア等の金属酸化物またはセラミック等の絶縁材料、中でも熱伝導率が低いジルコニアが第1電極1または第2電極と支持用支柱4aの間に介在するように構成されていることが好ましい。すなわち、第1支持片7aの全てが絶縁材料で構成されていても良いが、一部が絶縁材料で構成されていても良い。このように絶縁材料が介在する構成とすれば、第1・第2支持片7a、7bにて支持された第1電極1または第2電極の熱が支持用支柱4aへ伝わり難くなり、支持用支柱4aの熱膨張による伸びを抑えることができる。
絶縁材料からなる絶縁部材を有してなる第1・第2支持片7a、7bを金属材料からなる支持用支柱4aへ取り付ける場合、例えば、図7(A)または図7(B)のように第1・第2支持片7a、7bを構成することができる。
図7(A)の場合、例えば、支持用支柱4aの所定高さ位置に溶接される金属製受け片7a1と、受け片7a1上に設置される絶縁部材7a2と、受け片7a1および絶縁部材7a2に形成された貫通孔に挿入されるボルト部材(図示省略)と、ボルト部材に螺合して絶縁部材7a2を受け片7a1に締め付けて固定するナット部材(図示省略)とから第1支持片7aを構成することができる。なお、図7(A)では第1支持片7aのみを示したが、第2支持片7bも第1支持片7aと同様に構成して支持用支柱4aに固定される。
図7(B)の場合、図7(A)で示した第1電極1と当接する絶縁部材7a2上に、耐衝撃性を有する金属材料(例えば鉄クロム系金属)から形成された金属片7a3を載置し、前記ボルト・ナット結合により受け片7a1、絶縁部材7a2および金属片7a3を結合して第1支持片7aを構成することができる。なお、図7(B)では第1支持片7aのみを示したが、第2支持片7bも第1支持片7aと同様に構成して支持用支柱4aに固定される。
移動手段5は、反応室R内における第1電極1および第2電極2の周囲に配置された4本の昇降用支柱5aと、4本の昇降用支柱5aの上下2箇所を連結する枠体5bと、第1・第2支持片7a、7bと干渉しないように昇降用支柱5aに取り付けられた複数の第3支持片5cと、昇降駆動部5dと、昇降駆動部5dと昇降用支柱5aまたは枠体5bとを連結し昇降駆動部5dの昇降動作を伝達する連結部5eとを備える。
この移動手段5は、所定ストロークの上昇動作によって、第1支持片7a上の第1電極1を第2電極2から離間させ(図6(A)参照)、所定ストロークの下降動作によって、第1電極1を第1支持片7a上に載置する(図6(B)参照)ように構成されている。
図6(B)は、第1支持片7aに第1電極1が当接しかつ第2支持片7bに第2電極2が当接することにより、前記最小電極間距離Aが決定された状態を示している。
4本の昇降用支柱5aは、4本の支持用支柱4aの近傍で、かつ各昇降用支柱5aが2本の支持用支柱4aの間であり、さらに、各昇降用支柱5aから各電極までの距離が支持用支柱4aから各電極までの距離とほぼ等しくなるように配置されている。そして、4本の昇降用支柱5aの上部および下部が枠体5bにて相互に連結されている。なお、枠体5bは、4本のストレートな部材を組み合わせてなる。
また、第3支持片5cは、上下の放電部3の第1電極1を昇降可能なように、4本の昇降用支柱4aに2つずつ内向きに取り付けられている。また、第3支持片5cの内側への突出寸法は、第3支持片5cが下降した際に第2電極2と衝突しない長さに設定されている。このとき、図6(B)に示すように、昇降用支柱5aを下降させて最小電極間距離Aに設定された状態において、各昇降用支柱5aに対応する上下2つの第3支持片5cは、上下の放電部3の第2電極2の下面よりも僅かに(例えば5mm程度)下方に位置する。
なお、第3支持片5cを第2電極2の下面よりも下に下降させるのは、電極間のプラズマ放電領域に第1電極を支持していない第3支持片が存在すると、第3支持片がプラズマに干渉して放電空間に均一なプラズマを発生できなくなるからである。
昇降駆動部5dは、2つの油圧シリンダを備える油圧シリンダ機構であり、各油圧シリンダが上下方向に伸縮するよう設置場所の床面に固定されている。
連結部5eは、2つの油圧シリンダの伸縮ロッドの先端に固定された連結板5e1と、連結板5e1と4本の昇降用支柱5aの下端とを連結する連結支柱5e2とを備え、昇降駆動部5dの昇降動作を連結板5e1および4本の連結支柱5e2を介して4本の昇降用支柱5aおよびこれらに取り付けられた各第3支持片5cに同期的に伝達するように構成されている。この際、昇降駆動部5の上昇動作の限界は、上方の枠体5bが支持手段4の上方の枠体4bに当たらない程度とされる。
連結部5eの4本の連結支柱5e2は、チャンバーC1の底壁の4箇所に形成された挿通孔を上下移動可能に挿通しており、さらに、チャンバーC1の底壁には4つの挿通孔と連通して各連結支柱5e2をガイドする筒状のガイド部材5fが取り付けられており、挿通孔と連結支柱5e2の間およびガイド部材5fと連結支柱5e2の間の隙間は耐熱シール材にてシールされている。
昇降用支柱5aおよび連結支柱5e2の材料は、導電性と絶縁性のどちらでもよいが、加工性および耐熱性の観点から、例えば、ステンレス、もしくはアルミ合金等の金属材料が好ましい。
第3支持片5cは、第3支持片5cにて支持された状態の第1電極1から電流が第3支持片5cを介して昇降用支柱5aへ流れないように、例えば、アルミナ、ジルコニア等の金属酸化物またはセラミック等の絶縁材料、中でも熱伝導率が低いジルコニアが第1電極1と昇降用支柱5aの間に介在するように構成されていることが好ましい。熱伝導率が低い絶縁材料が介在する構成とすれば、第3支持片5cにて支持された第1電極1の熱が昇降用支柱5aへ伝わり難くなり、昇降用支柱5aの熱膨張による伸びを抑えることもできる。さらに、少なくとも第3支持片5cの第1電極1と当接する部分は、耐衝撃性を有する金属材料から形成されることが好ましく、このような金属材料としては、例えば鉄クロム系金属が挙げられる。
また、プラズマ処理時には、支持用支柱4aおよび昇降用支柱5aはプラズマからの輻射熱を受けて熱膨張し僅かに伸びる。したがって、支持用支柱4aと昇降用支柱5aの熱膨張率は同じであることが好ましく、そのために、支持用支柱4aと昇降用支柱5aは同じ材料にて形成されていることが好ましく、両者は各種寸法および形状も同一の同じ部材であることがさらに好ましい。さらには、支持用支柱4aおよび昇降用支柱5aが受ける輻射熱量を同じにするために、上述のように第1電極1と第2電極2の間のプラズマ放電領域から支持用支柱4aまでの距離と、プラズマ放電領域から昇降用支柱5aまでの距離が同じとされている。
このようにすれば、プラズマ処理時の支持用支柱4aの伸び量と昇降用支柱5aの伸び量が同等となるため、移動手段5の第3支持片5cにて第1電極1を支持する上述の広電極間プラズマ処理工程において、所定の電極間距離の変動を小さく抑えることができる。なお、支持手段4の第1・第2支持片7a、7bにて第1・第2電極1、2を支持する狭電極間プラズマ処理工程では、支持用支柱4の伸びによる最小電極間距離Aの変動はさらに小さいものとなる。
絶縁材料からなる絶縁部材を有してなる第3支持片5cを金属材料からなる昇降用支柱5aへ取り付ける場合、例えば、図8(A)または図8(B)のように第3支持片5cを構成することができる。
図8(A)の場合、例えば、昇降用支柱5aの所定高さ位置に溶接される金属製受け片5c1と、受け片5c1上に設置される絶縁部材5c2と、受け片5c1および絶縁部材5c2に形成された貫通孔に挿入されるボルト部材(図示省略)と、ボルト部材に螺合して絶縁部材5c2を受け片5c1に締め付けて固定するナット部材(図示省略)とから第3支持片5cを構成することができる。
図8(B)の場合、図8(A)で示した第1電極1と当接する絶縁部材5c2上に、耐衝撃性を有する金属材料(例えば鉄クロム系金属)から形成された金属片5c3を載置し、前記ボルト・ナット結合により受け片5c1、絶縁部材5c2および金属片5c3を結合して第3支持片5cを構成することができる。
このように構成された実施形態1の成膜用プラズマ処理装置によれば、昇降駆動部5dの伸長動作による移動手段5の上昇動作によって、図6(B)に示す最下位置の第3支持片5cが上昇して第1電極1を受け、さらに第3支持片5cが最上位置まで上昇することにより第1電極1が第2電極2から離間する(図6(A)参照)。この際、第2電極2、第1支持片7aおよび第3支持片5の寸法が上述のように設定されているため、第3支持片5cが第2電極2に衝突することはない。このように電極間距離を広くすることにより、第2電極2上に基板S1を容易に設置する、あるいは第2電極2上から基板S1を容易に取り出すことができる。
また、図6(A)の状態から、昇降駆動部5dの短縮動作による移動手段5の下降動作によって、最上位置の第3支持片5cが下降して第1電極1が第1支持片7a上に載置され、これによって最小電極間距離Aが決定され、さらに第3支持片5cが第2電極2の下面よりも下の最下位置まで下降することによって、狭電極間プラズマ処理が可能となる。
また、図6(A)の状態から、最上位置の第3支持片5cが下降し、第1電極1が第1支持片7a上に載置される前に第3支持片5cの下降が停止することにより、あるいは図6(B)の状態から第3支持片5cが上昇して第1電極1を受け、第3支持片5cの上昇が最上位置に達する前に停止することにより、最小電極間距離Aよりも広い広電極間距離(例えば15〜30mm程度)が決定され、広電極間プラズマ処理が可能となる。
すなわち、この成膜用プラズマ処理装置では、プラズマ処理の目的に応じて、最小電極間距離Aに調整した後、第1電極1と第2電極2の間に第1の反応ガスを介してプラズマ放電させる狭電極間プラズマ処理工程と(図6(A)参照)、最小電極間距離Aよりも広い広電極間距離に調整した後、第1電極1と第2電極2の間に第2の反応ガスを介してプラズマ放電させる広電極間プラズマ処理工程のいずれか一方を行うか、或いは狭電極間プラズマ処理工程と広電極間プラズマ処理工程を任意の順で連続的に行うプラズマ処理方法を実施することができる。
ここで、「プラズマ処理の目的に応じて」とは、成膜すべき膜の材料、膜の緻密度、基板S1の厚み等に対応するという意味である。
狭電極間プラズマ処理工程として、例えば、基板S1の表面に結晶を含むシリコン系半導体膜を形成するプラズマCVD工程が挙げられ、広電極間プラズマ処理工程としては、基板S1の表面に非晶質シリコン系半導体膜を形成するプラズマCVD工程が挙げられる。
このような結晶を含むシリコン系半導体膜を形成するプラズマCVD工程と、非晶質シリコン系半導体膜を形成するプラズマCVD工程は、いずれか一方の工程のみを行う、あるいは任意の順で両方の工程を連続的に行うことができる。
例えば、膜原料である反応ガスG1を所定の流量および圧力で第1電極1と第2電極2との間隙に充填し、第1電極1と第2電極2とに高周波電力を印加することで、第1電極1と第2電極2との間にグロー放電領域(プラズマ放電領域)を発生させ、基板S1上に非晶質の膜、結晶性の膜またはこれらの積層膜を高精度に効率よく形成することができる。例えば、原料ガスとしてH2で希釈したSiH4ガスを使用して、膜厚300nmのシリコン薄膜を膜厚分布±10%以内で堆積させることができる。
(実施形態2(参考例1):上下並列タイプ)
図9は本発明のプラズマ処理装置の実施形態2における第2電極が昇降する状態を示す説明図である。
実施形態2のプラズマ処理装置は、上下並列タイプの成膜用プラズマ処理装置であって、実施形態1で説明した第1電極用の第1支持片と第2電極用の第2支持片が一体状に形成された1つの一体状支持片7からなり、一体状支持片7上に第1電極1が載置され、移動手段5の上昇動作によって第2電極2が一体状支持片7の下面に圧接されることにより、最小電極間距離Aが決定されるように構成されている。
つまり、実施形態2は、一体状支持片7に関する点および第2電極2を移動させる構成に関する点以外は、実施形態1と概ね同様の構成である。なお、図9において、図1〜図8で示した構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付している。
以下、実施形態2の実施形態1とは異なる点を主に説明する。
実施形態2において、一体状支持片7は、4本の支持用支柱4aにおける各段の放電部3の高さ位置に取り付けられ、最小電極間距離Aと同じ厚みで形成されている(図9(B)参照)。
また、実施形態2における移動手段5の第3支持片5cは、第2電極2を昇降可能に支持するものであり、昇降用支柱5aへの取付位置が異なる以外は実施形態1と同様に構成されている。つまり、図9(B)に示す移動手段5の上昇限界付近のときに、第3支持片5c上の第2電極2の上面が一体状支持片7の下面に圧接するように、第3支持片5cは昇降用支柱5aに取り付けられている。なお、この場合も、第3支持片5cおよび一体状支持片7は絶縁部材からなる絶縁部材を有して構成されている。
このように構成された実施形態2の成膜用プラズマ処理装置によれば、移動手段5の上昇動作によって、図9(A)に示す最下位置の第3支持片5cが上昇して第2電極2を一体状支持片7に圧接したところで停止することにより、最小電極間距離Aが決定され、狭電極間プラズマ処理が可能となる(図9(B)参照)。
また、図9(A)の状態から、移動手段5の下降動作によって、第2電極2が第1電極1から離間して電極間距離を広くすることができ、第2電極2上に基板S1を容易に設置する、あるいは第2電極2上から基板S1を容易に取り出すことができる。
また、図9(B)の状態から、第3支持片5cが所定距離だけ下降して最下位置に達する前に停止する、あるいは図9(A)の状態から第3支持片5cが所定距離だけ上昇して第2電極2が一体状支持片7に当接する前に停止することにより、最小電極間距離Aよりも広い広電極間距離が決定され、広電極間プラズマ処理が可能となる。
すなわち、この実施形態2の成膜用プラズマ処理装置も、実施形態1と同様に、プラズマ処理の目的に応じて、最小電極間距離Aに調整した後、第1電極1と第2電極2の間に第1の反応ガスを介してプラズマ放電させる狭電極間プラズマ処理工程と(図9(A)参照)、最小電極間距離Aよりも広い広電極間距離に調整した後、第1電極1と第2電極2の間に第2の反応ガスを介してプラズマ放電させる広電極間プラズマ処理工程のいずれか一方を行うか、或いは狭電極間プラズマ処理工程と広電極間プラズマ処理工程を任意の順で連続的に行うプラズマ処理方法を実施することができる。
なお、実施形態2の場合、プラズマ処理工程の間、昇降駆動部5dによって第3支持片5c上に支持された第2電極2を一体状支持片7へ継続的に圧接させていれば、実施形態1のような熱による部材の伸びによって生じる電極間距離の変動の心配はない。
(実施形態3:上下並列タイプ)
図10は本発明のプラズマ処理装置の実施形態3を示す正面から見た構成図である。
この実施形態3のプラズマ処理装置は、上下並列タイプのエッチング用プラズマ処理装置であり、アノード電極である第1電極1が接地され、カソード電極である第2電極2が電源部Eと接続されていること以外は、概ね実施形態1と同様に構成されている。図10では図示されていないが、第1電極1の左端面は、実施形態1における第2電極2を接地させる接地部材8と接続されている(図1および図4参照)。
この場合、第1電極1が昇降するため、実施形態1と同様に第1電極1と接続するガス導入部1aとしてのガス導入管は可撓性を有することに加え、第1電極1と接続される接地部材8も可撓性を有している。
なお、図10において、図1〜図8で示した構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付している。
この実施形態3のエッチング用プラズマ処理装置によれば、例えば、フッ素系ガスをアルゴンなどの不活性ガスで希釈したエッチングガスである反応ガスG2を所定の流量および圧力で第1電極1と第2電極2との間隙に充填し、第1電極1と第2電極2とに高周波電力を印加することで、第1電極1と第2電極2との間にグロー放電領域(プラズマ放電領域)を発生させ、第2電極2上の基板(例えばシリコン基板)を10nm/s以上の速度で効率よくエッチングすることができる。
この際、エッチングに最適な電極間距離は、通常、成膜時の最小電極間距離Aよりも広いため、例えば、広電極間距離を15〜30mmに設定した広電極間プラズマエッチング処理が適切である。なお、最小電極間距離Aに設定した狭電極間プラズマエッチング処理も可能であるが、電極間距離が狭くなるため、反応室R内の圧力をエッチングに最適な圧力まで高める必要がある。
(実施形態4(参考例2):上下並列タイプ)
図示しない実施形態4は、実施形態3と同様に上下並列タイプのエッチング用プラズマ処理装置であって、実施形態2のように第1電極用の第1支持片と第2電極用の第2支持片が一体状に形成された1つの一体状支持片からなり、一体状支持片上に第1電極が載置され、移動手段の上昇動作によって第2電極が一体状支持片の下面に圧接されることにより最小電極間距離Aが決定されると共に、最小電極間距離Aよりも広い広電極間距離に設定可能に構成されている(図9参照)。
(実施形態5(参考例3):左右並列タイプ)
図11は本発明のプラズマ処理装置の実施形態5を示す正面から見た構成図であり、図12は本発明の実施形態5の一側面から見た内部構成図であり、図13は本発明の実施形態5の上方から見た内部構成図であり、図14は本発明の実施形態5における第1電極が水平方向に移動する状態を示す説明図である。なお、図11〜図14において、図1〜図8で示した構成要素と同様の構成要素には、同一の符号を付している。
実施形態5のプラズマ処理装置は成膜用であり、左右並列タイプである点が主に実施形態1(上下並列タイプ)とは異なるが、実施形態1と同様に、第1電極11と第2電極12からなる放電部13の複数組を備えると共に、チャンバーC2、支持手段14、移動手段15、電源部E、ガス導入部11aおよび排気部(図示省略)を備えている。特に、実施形態5の場合、第1電極11および第2電極12を垂直状に支持しかつこれらの一方を水平方向に移動させるため、支持手段14および移動手段15の構成が実施形態1とは異なる。
実施形態5において、第1電極11がカソード電極であり、第2電極12がアノード電極であり、これらの構成は実施形態1と同様である。
また、実施形態5では、第2電極12の放電面に被処理物である基板S1(図14参照)が設置され、放電部13が左右2列で反応室内Rに配置された場合を例示しているが、放電部13の数は2つに限定されるものではなく、1つまたは3つ以上でも本発明は適用可能である。
以下、実施形態5の実施形態1とは異なる点を主に説明する。
支持手段14は、側面から見て四角形の頂点位置に配置され左右方向に平行に延びる4本の梁部材14aと、4本の梁部材14aの左右端部付近を相互に連結する枠体14bと、下方の前後に配置された2本の梁部材14aをチャンバーC2の底壁内面上に支持する支持台14cと、4本の梁部材14aに内向きに取り付けられた複数の一体状支持片17とを備えてなる。なお、枠体14bは、4本のストレートな部材を組み合わせてなる。
各梁部材14aの左端部はチャンバーC2の左内壁面に固定され、下方の2本の梁部材14aは支持台14cに固定され、各支持台14cはチャンバーC2に固定されている。
一体状支持片17は、第1電極11と第2電極12との間の最小電極間距離Aと等しい厚みを有する第1部分17aと、第2電極12の厚み以上の厚みを有する第2部分17bとを有してなる。
一体状支持片17は、左右2列の放電部3における第2電極12を第2部分17bにて保持し、かつ第2電極12の放電面に当接させた状態で基板S1を第1部分17aで保持し、かつ第1電極11と第2電極12との間の最小電極間距離Aを第1部分17aにて決定する。
1つの第2電極12を垂直状に保持するために、4つの一体状支持片17がそれぞれ4本の梁部材14aに固定されている。また、1つの第2電極12を保持する4つの一体状支持片17と、他の第2電極12を保持する4つの一体状支持片17との間は、最小電極間距離Aにセットされた2つの放電部13の間の放電部間距離Bが最小電極間距離Aの2倍以上(B/A≧2)となる間隔に設定されている。
移動手段15は、側面から見て四角形の頂点位置に配置され左右方向に平行に延びる4本の梁部材15aと、4本の梁部材15aの左右端部付近を相互に連結する枠体15bと、4本の梁部材15aに内向きに取り付けられた複数の第3支持片15cと、下方の前後に配置された2本の梁部材15aをチャンバーC2の底壁内面上に左右水平方向にスライド可能に支持する支持ガイドレール15dと、下方の前後に配置された2本の梁部材15aに設けられて各支持ガイドレール15d上を走行するローラ部材15eと、往復駆動部15fと、往復駆動部15fと4本の梁部材15aの左端部と連結してこれらを同期的に左右水平方向に往復移動させる連結部15gとを備えてなる。なお、枠体15bは、4本のストレートな部材を組み合わせてなる。
4本の梁部材15aと枠体15bとが相互に連結してなる移動構造体は、支持手段14の4本の梁部材14aと枠体14bとが相互に連結してなる支持構造体の内部空間で左右水平方向に往復移動可能な大きさに形成されている。また、2本の支持ガイドレール15は、2本の支持台14cの間でチャンバーC2の底壁内面に固定されている。
第3支持片15cは、第1電極11の上端または下端と嵌合する凹部を有する形状である。
1つの第1電極11を垂直状に保持するために、4つの第3支持片15cがそれぞれ4本の梁部材15aに固定されている。また、1つの第1電極11を保持する4つの第3支持片15cと、他の第1電極11を保持する4つの第3支持片15cとの間は、2つの放電部13の間が同時に最小電極間距離Aにセット可能な間隔に設定されている。
往復駆動部15fは、2つの油圧シリンダを備える油圧シリンダ機構であり、各油圧シリンダが左右水平方向に伸縮するよう、設置場所の床面に各油圧シリンダを支持する支柱が立設されている。
連結部15gは、2つの油圧シリンダの伸縮ロッドの先端に固定された連結板15g1と、連結板15g1と4本の梁部材15aの左端とを連結する連結部材15g2とを備え、往復駆動部15fの左右水平方向の動作を連結板15g1および4本の連結部材15g2を介して4本の梁部材15aおよびこれらに取り付けられた各第3支持片15cに同期的に伝達するように構成されている。
連結部15gの4本の連結部材15g2は、チャンバーC2の左側壁の4箇所に形成された挿通孔を左右方向に移動可能に挿通しており、さらに、チャンバーC2の左側壁には4つの挿通孔と連通して各連結部材15g2をガイドする筒状のガイド部材15hが取り付けられており、挿通孔と連結部材15g2の間およびガイド部材15hと連結部材15g2の間の隙間は耐熱シール材にてシールされている。
チャンバーC2は、金属製の箱型本体部C2aと、本体部C2aを設置場所の床面上に支持する金属製の脚部C2bとを備えており、第2電極12が、2本の導電性接地部材8および金属製のチャンバーC2を介して接地されている。
ガス導入部(ガス導入管)11aは、各第1電極11の上端に接続されている。
また、電源部Eは、実施形態1と同様の構成である。
実施形態5では、移動手段15によって第1電極11が左右方向に移動するため、第1電極1と接続されるガス導入部11aおよび給電ケーブルe3の少なくとも一部は、第1電極11の移動を許容しかつ追随できるよう可撓性を有している。
なお、実施形態5の場合、第1電極11の給電箇所は、第1電極11の下端面の前後方向中央位置とされている。また、第2電極12の接地箇所は、第2電極12の上端面の前後方向中央の両側位置とされている。
このように構成された実施形態5のプラズマ処理装置によれば、移動手段15の左方向への水平動作によって、図14(A)に示す往復駆動部の伸長限界位置の第3支持片15cが左方向へ移動して第1電極11を一体状支持片17に圧接したところで停止することにより、最小電極間距離Aが決定され、狭電極間プラズマ処理が可能となる(図14(B)参照)。
また、図14(A)の状態から、移動手段15の右方向への水平動作によって、第1電極11が第2電極12から離間して電極間距離を広くすることができ、第2電極12に沿って基板S1を容易に設置する、あるいは第2電極12から基板S1を容易に取り出すことができる。
また、図14(B)の状態から、第3支持片15cが所定距離だけ右方向へ移動する、あるいは図14(A)の状態から第3支持片15cが所定距離だけ左方向へ移動して第1電極11が一体状支持片17に当接する前に停止することにより、最小電極間距離Aよりも広い広電極間距離が決定され、広電極間プラズマ処理が可能となる。
すなわち、この実施形態5の成膜用プラズマ処理装置も、実施形態1と同様に、プラズマ処理の目的に応じて、最小電極間距離Aに調整した後、第1電極11と第2電極12の間に第1の反応ガスを介してプラズマ放電させる狭電極間プラズマ処理工程と(図14(B)参照)、最小電極間距離Aよりも広い広電極間距離に調整した後、第1電極11と第2電極12の間に第2の反応ガスを介してプラズマ放電させる広電極間プラズマ処理工程のいずれか一方を行うか、或いは狭電極間プラズマ処理工程と広電極間プラズマ処理工程を任意の順で連続的に行うプラズマ処理方法を実施することができる。
ところで、少なくとも一体状支持片17の第1電極11が圧接される部分は、耐衝撃性を有する金属材料から形成されることが好ましく、このような金属材料としては、例えば鉄クロム系金属が挙げられる。
梁部材15aおよび連結部材15g2の材料は、導電性と絶縁性のどちらでもよいが、加工性および耐熱性の観点から、例えば、ステンレス、あるいはアルミ合金の金属材料が好ましい。
第3支持片15cは、第3支持片15cにて支持された状態の第1電極11から電流が第3支持片15cを介して梁部材15aへ流れないように、例えば、アルミナ、ジルコニア等の金属酸化物またはセラミック等の絶縁材料、中でも熱伝導率が低いジルコニアが第1電極11と梁部材15aの間に介在するように構成されていることが好ましい。熱伝導率が低い絶縁材料が介在する構成とすれば、第3支持片15cにて支持された第1電極11の熱が梁部材15aへ伝わり難くなり、梁部材15aの熱膨張による伸びを抑えることもできる。さらに、少なくとも第3支持片15cの第1電極1と当接する部分は、耐衝撃性を有する金属材料から形成されることが好ましく、このような金属材料としては、例えば鉄クロム系金属が挙げられる。
また、プラズマ処理時には、梁部材14aおよび梁部材15aはプラズマからの輻射熱を受けて熱膨張し僅かに伸びる。したがって、梁部材14aと梁部材15aの熱膨張率は同じであることが好ましく、そのために、梁部材14aと梁部材15aは同じ材料にて形成されていることが好ましく、両者は太さおよび形状も同一の同じ部材であることがさらに好ましい。さらには、梁部材14aおよび梁部材15aが受ける輻射熱量を同じにするために、第1電極11と第2電極12の間のプラズマ放電領域から梁部材14aまでの距離と、プラズマ放電領域から梁部材15aまでの距離がほぼ同じとされている。
このようにすれば、プラズマ処理時の支持構造体の梁部材14aの伸び量と移動構造体の梁部材15aの伸び量が同等となるため、移動手段15の第3支持片15cにて第1電極11を支持する狭電極間プラズマ処理および広電極間プラズマ処理工程において、所定の電極間距離の変動を小さく抑えることができる。
なお、実施形態5の場合、プラズマ処理工程の間、往復駆動部15fによって第3支持片15cにて保持された第1電極11を一体状支持片17へ継続的に圧接させていれば、実施形態1のような熱による部材の伸びによって生じる電極間距離の変動の心配はない。
また、実施形態5では、移動構造体の下部の梁部材15aにローラ15eを設けて支持ガイドレール15d上を走行させる構成を例示したが、支持ガイドレール15dに複数のローラを設けて梁部材15aを走行させるようにしてもよい。
(実施形態6(参考例4):左右並列タイプ)
図15は本発明のプラズマ処理装置の実施形態6を示す正面から見た構成図である。
この実施形態6のプラズマ処理装置は、左右並列タイプのエッチング用プラズマ処理装置であり、アノード電極である第1電極11が接地され、カソード電極である第2電極12が電源部Eと接続されていること以外は、概ね実施形態5と同様に構成されている。図15では図示されていないが、第1電極11の上端面は、実施形態5における第2電極12を接地させる接地部材8と接続されている(図12参照)。
この場合も、第1電極11が左右方向へ水平移動するため、実施形態5と同様に第1電極11と接続するガス導入部11aとしてのガス導入管は可撓性を有することに加え、第1電極11と接続される接地部材8も可撓性を有している。例えば、チャンバーC1の箱型本体部C1aと第1電極1とを接続する接地部材8は、可撓性を有する金属製網部材とすることができる。
なお、図15において、図11〜図14で示した構成要素と同一の構成要素には、同一の符号を付している。
この実施形態6のエッチング用プラズマ処理装置によれば、第2電極12に沿って設置した基板(例えばシリコン基板)を実施形態3および4と同様にエッチングすることができる。
なお、この場合も、エッチングに最適な電極間距離は、通常、成膜時の最小電極間距離Aよりも広いため、例えば、広電極間距離を15〜30mmに設定した広電極間プラズマエッチング処理が適切である。なお、最小電極間距離Aに設定した狭電極間プラズマエッチング処理も可能であるが、電極間距離が狭くなるため、反応室R内の圧力をエッチングに最適な圧力まで高める必要がある。
本発明のプラズマ処理装置の実施形態1を示す正面から見た構成図である。 本発明の実施形態1の一側面から見た内部構成図である。 図2における電極が無い状態の内部構成図である。 本発明の実施形態1の上方から見た内部構成図である。 本発明の実施形態1における第1電極用の第1支持片第3支持片との位置関係を説明する図である。 本発明の実施形態1における第1電極が昇降する状態を示す説明図である。 本発明の実施形態1における第1電極用の第1支持片を示す構成説明図である。 本発明の実施形態1における第3支持片を示す構成説明図である。 本発明のプラズマ処理装置の実施形態2における第2電極が昇降する状態を示す説明図である。 本発明のプラズマ処理装置の実施形態3を示す正面から見た構成図である。 本発明のプラズマ処理装置の実施形態5を示す正面から見た構成図である。 本発明の実施形態5の一側面から見た内部構成図である。 本発明の実施形態5の上方から見た内部構成図である。 本発明の実施形態5における第1電極が水平方向に移動する状態を示す説明図である。 本発明のプラズマ処理装置の実施形態6を示す正面から見た構成図である。
1、11 第1電極
1a、11a ガス導入部(ガス導入管)
2、12 第2電極
3、13 放電部
4、14 支持手段
4a 支持用支柱
4b 枠体
5、15 移動手段
5a 昇降用支柱
5b 枠体
5c、15c 第3支持片
5d、15f 昇降駆動部
5e、15g 連結部
6 排気部
7、17 一体状支持片
7a 第1電極用の第1支持片
7b 第2電極用の第2支持片
8 接地部材
A 最小電極間距離
B 放電部間距離
C1、C2 チャンバー
E 電源部
G1、G2 反応ガス
R 反応室
S1、S2 基板

Claims (15)

  1. 反応室と、該反応室に反応ガスを導入するガス導入部と、前記反応室から反応ガスを排気する排気部と、前記反応室内に対向状に配置されかつ反応ガスを介してプラズマ放電させる平板状の第1電極および第2電極と、前記第1電極または前記第2電極を支持して対向方向に移動可能とする移動手段と、前記第1電極に当接して支持を行う第1電極用の第1支持片と、前記第2電極に当接して支持を行う第2電極用の第2支持片とが設けられ、
    前記移動手段の移動動作によって、前記第1電極と前記第2電極との電極間距離が調整され、
    前記移動手段の移動動作による移動方向において、前記第1電極が前記第1支持片に当接しかつ前記第2電極が前記第2支持片に当接することにより、プラズマ処理可能な電極間距離における前記第1電極と前記第2電極との最小電極間距離が決定されることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記第1支持片は、前記第1電極を水平状に支持可能であり、前記第1電極の周縁部の下面に当接して前記第1電極を所定位置に位置決めし、
    前記第2支持片は、前記第1支持片の下方に配置されて、前記第2電極を水平状に支持可能であり、前記第2電極の周縁部の下面または上面に当接して前記第2電極を所定位置に位置決めし、
    前記移動手段は、前記第1電極または前記第2電極の周縁部の下面を水平状に支持可能な第3支持片を備え、
    前記第3支持片で前記第1電極を支持する場合には、前記第3支持片の下降動作によって、前記第1電極を前記第1支持片上に載置し、前記第1支持片に前記第1電極が当接しかつ前記第2支持片に前記第2電極が当接する状態として、前記最小電極間距離が決定され、
    前記第3支持片で前記第2電極を支持する場合には、前記第3支持片の上昇動作によって、前記第2電極を前記第2支持片の下面に圧接した状態で支持し、前記第1支持片に前記第1電極が当接しかつ前記第2支持片に前記第2電極が当接する状態として、前記最小電極間距離が決定される請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記第1支持片および前記第2支持片が設けられた支持手段を備え、
    前記支持手段は、前記反応室内における前記第1電極および前記第2電極の周囲に配置された複数本の支持用支柱がさらに設けられ、該支持用支柱に前記第1支持片および前記第2支持片が取り付けられている請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記移動手段は、前記反応室内における前記第1電極および前記第2電極の周囲に配置された複数本の昇降用支柱と、該複数本の昇降用支柱を連結する枠体と、昇降駆動部と、前記昇降駆動部と前記昇降用支柱または前記枠体とを連結し前記昇降駆動部の昇降動作を伝達する連結部とを備え、
    前記第3支持片は、前記第1支持片および前記第2支持片と干渉しないように前記昇降用支柱に取り付けられている請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記第3支持片は、少なくとも絶縁材料からなる絶縁部材を有して構成されている請求項4に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記支持手段が、前記支持用支柱に前記第1支持片および前記第2支持片を上下複数段で有し、
    前記上下複数段の前記第1支持片および前記第2支持片に対応して上下複数段で前記第1電極および前記第2電極がそれぞれ設けられ、
    前記移動手段が、上下複数段の前記第1電極または前記第2電極に対応する前記第3支持片を上下複数段で有している請求項4または5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記支持用支柱と前記昇降用支柱とが同じ材料にて形成されている請求項4〜6のいずれか1つに記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記第1電極と前記第2電極の間のプラズマ放電領域から前記支持用支柱までの距離と、前記プラズマ放電領域から前記昇降用支柱までの距離が同じである請求項7に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記移動手段は、前記第3支持片の上昇動作によって、前記第3支持片にて前記第1電極を持ち上げて前記第2電極から離間させ、前記第3支持片の下降動作によって、前記第3支持片上の前記第1電極を前記第1支持上に載置した後、前記第3支持片を前記第2電極の上面よりも下に下降させるように構成された請求項2〜8のいずれか1つに記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記第1電極がカソード電極であり、前記第2電極がアノード電極であり、前記移動手段によってアノード電極を移動させる請求項1〜のいずれか1つに記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記第1電極がアノード電極であり、前記第2電極がカソード電極であり、前記移動手段によってカソード電極を移動させる請求項1〜のいずれか1つに記載のプラズマ処理装置。
  12. 請求項1に記載のプラズマ処理装置を用いて前記第1電極または前記第2電極に設置された基板の表面をプラズマ処理する方法であって、
    プラズマ処理の目的に応じて、前記移動手段の動作によって、前記第1電極と前記第2電極の間を前記最小電極間距離に調整した後、前記第1電極と前記第2電極の間に反応ガスを介してプラズマ放電させる狭電極間プラズマ処理工程と、前記第1電極と前記第2電極の間を前記最小電極間距離よりも広い広電極間距離に調整した後、前記第1電極と前記第2電極の間に反応ガスを介してプラズマ放電させる広電極間プラズマ処理工程のいずれか一方を行うか、或いは前記狭電極間プラズマ処理工程と前記広電極間プラズマ処理工程を任意の順で連続的に行うプラズマ処理方法。
  13. 前記第1支持片は、前記第1電極を水平状に支持可能であり、前記第1電極の周縁部の下面に当接して前記第1電極を所定位置に位置決めし、
    前記第2支持片は、前記第1支持片の下方に配置されて、前記第2電極を水平状に支持可能であり、前記第2電極の周縁部の下面または上面に当接して前記第2電極を所定位置に位置決めし、
    前記移動手段は、前記第1電極または前記第2電極の周縁部の下面を水平状に支持可能な第3支持片を備え、
    前記第3支持片で前記1電極を支持する場合には、前記第3支持片の下降動作によって、前記第1電極を前記第1支持片上に載置し、前記第1支持片に前記第1電極が当接しかつ前記第2支持片に前記第2電極が当接する状態として、前記最小電極間距離の調整を行い、
    前記第3支持片で前記第2電極を支持する場合には、前記第3支持片の上昇動作によって、前記第2電極を前記第2支持片の下面に圧接した状態で支持し、前記第1支持片に前記第1電極が当接しかつ前記第2支持片に前記第2電極が当接する状態として、前記最小電極間距離の調整を行う請求項12に記載のプラズマ処理方法。
  14. 記最小電極間距離の調整が、前記第1電極を支持する前記第3支持片が下降することにより前記第1電極が前記第1支持片上に載置された後、前記第3支持片が前記第2電極よりも下方まで下降して停止することにより行われる請求項13に記載のプラズマ処理方法。
  15. 前記狭電極間プラズマ処理工程は基板の表面に結晶を含むシリコン系半導体膜を形成するプラズマCVD工程であり、前記広電極間プラズマ処理工程は基板の表面に非晶質シリコン系半導体膜を形成するプラズマCVD工程である請求項12〜14のいずれか1つに記載のプラズマ処理方法。
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