JP4113396B2 - 板状ワークの加熱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、板状ワークを加熱する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイのガラス基板(板状ワーク)の表面にプラズマを吹き付けて樹脂や油等の不純物を酸化,ガス化させて除去する処理(以下、このような洗浄処理をアッシング処理と称す)を例にとって、説明する。このアッシング処理時間を短縮するためには、ガラス基板を所定温度に昇温させ、反応を促進させる必要がある。ガラス基板を加熱するヒータは平坦な発熱面を有しており、ガラス基板はこの発熱面と平行をなし近接した位置にセットされた状態で加熱される。なお、広い面積のガラス基板での反応を均一に行うためには、均一な温度分布にする必要があり、そのためヒータは比較的熱容量の大きなものを使用している。
【0003】
ところで、上記ガラス基板を所定温度まで昇温させる際、常温から一気に昇温させると内部熱応力が発生し、基板が変形したりひび割れが生じてしまう。そのため従来では、ガラス基板がヒータにセットされる前に、ヒータの発熱面の温度を一旦下げておき、ガラス基板がヒータにセットされてから、発熱面の温度を徐々に上昇させ、これによりガラス基板を所定温度まで昇温させている。その後で、上記アッシング処理を行ない、処理が終了してガラス基板が搬出された後に、ヒータを冷却して、次のガラス基板を待つようにしている。
【0004】
また、特開平5−182912号公報に開示された発明では、前段ステージで予備加熱を行ない、この予備加熱でガラス基板を徐々に昇温して所定温度にし、処理ステージでは所定温度に維持しながらガラス基板にCVDにより薄膜を形成する等の表面処理を行っている。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−182912号公報(第3頁段落23,図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
最初に述べた従来技術では、熱容量の大きなヒータをワーク毎に冷却し,昇温させる必要があり、エネルギーが浪費される。また、熱容量の大きなヒータを短時間で冷却,発熱させるために、大きな冷却能力の冷却機器を必要とするとともに,ヒータの発熱能力も大きくする必要があり、装置の価格が高くなる欠点があった。
また上記公報に述べた技術でも、予備加熱の際に熱容量の大きなヒータの冷却,昇温の繰り返しを必要とし、最初に述べた従来技術と同様の欠点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、特許請求しない本発明方法は、板状ワークを平坦な発熱面を有するヒータにより加熱する方法において、上記ヒータの発熱面の温度を一定に維持し、板状ワークを上記発熱面と平行に保持しながら発熱面に対して段階的ないしは徐々に近づけ、これにより板状ワークを時間をかけながら所定温度まで昇温させる。
この方法によれば、熱容量の大きなヒータをワーク毎に冷却,昇温させる必要が無く、エネルギー消費を最小限にすることができる。また、冷却機器を必要とせず、ヒータの発熱能力も過大にする必要がないので装置を安く提供することもできる。
【0008】
好ましくは、上記ワークを最終的に発熱面に微小隙間で対峙させるようにして保持した状態で、このワークが所定温度に達した時に、ワークの表面処理を行う。これによれば予備加熱のためのスペースを省略でき、装置を小形にすることができる。
【0009】
本発明の板状ワークの加熱装置は、
(a)上面が水平をなす平坦な発熱面となっており、少なくとも3つ以上の貫通穴を有するヒータと、
(b)上記ヒータの下方に配置された昇降台と、
(c)上記昇降台に固定され、この昇降台から上方に垂直に延びるとともに互いに離れた同一長さの3本以上の垂直ロッドと、
(d)上記昇降台を昇降させる昇降手段とを備え、
上記昇降手段は、上記垂直ロッドが上記ヒータの貫通穴を貫通して発熱面の上方に突出し、その上端に板状ワークを載せた状態から、昇降台を段階的にないしは徐々に下降させて、板状ワークをヒータの発熱面に近づけることにより、板状ワークを時間をかけて昇温させ、上記発熱面には同一高さの多数の微小凸部が分散配置されており、上記昇降手段は、上記垂直ロッドの上端が発熱面より下方に位置するまで昇降台を下降することにより、上記板状ワークをこれら微小凸部に受け渡すようにし、頭部と脚部を有するピンの上記脚部が、上記発熱面に形成された凹部の底面から上記ヒータの内部に埋め込まれ、上記頭部が、上記凹部内に収容されるとともに上記発熱面より上へ僅かに突出され、この頭部の突出部分が上記微小凸部を構成していることを特徴とする。
この構成によれば、昇降台,垂直ピン,昇降手段による簡単な構造によって、板状ワークを時間をかけて昇温させることができる。また、ワーク毎にヒータの昇温,冷却を繰り返さなくても済むので、上記方法の利点を享受できる。
【0010】
上記発熱面には同一高さの多数の微小凸部が分散配置されており、上記昇降手段は、上記垂直ロッドの上端が発熱面より下方に位置するまで昇降台を下降することにより、上記板状ワークをこれら凸部に受け渡すようにすることにより、ワークの最終加熱位置を安定させることができる。
【0011】
好ましくは、さらに、基台とこの基台と上記ヒータとの間に配置された中間台とを備え、上記中間台は複数の支柱を介して基台に支持され、上記ヒータは他の複数の支柱を介して中間台に支持され、上記昇降手段は基台に設置され、上記昇降台は中間台と基台との間に配置され、上記垂直ロッドは中間台に形成された案内穴に挿通されている。これによれば、垂直ロッドの起立姿勢を安定して維持することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態となるプラズマアッシング装置について図面を参照しながら説明する。図2,図3において、符号1aは装置フレームを示し、このフレーム1aには基台2が固定されている。基台2の上方には、第1調整台3が配置されている。第1調整台3は、後述するヒータ10の高さを微調整するためのものであり、平面長方形の枠形状をなしている。
【0013】
第1調整台3の隅部は、基台2から垂直に延びる4本の支柱4の上端部に支持されている。これら支柱4はねじロッドからなり、その上端部が第1調整台3に固定されたナット5に螺合されている。基台2には、図示しないサーボモータが設けられており、このサーボモータは4経路に分岐された動力伝達機構を介して上記支柱4に連結されている。図では、この動力伝達機構の最終段の構造を収容するボックス6のみを示す。サーボモータが駆動すると、動力伝達機構を介して全ての支柱4が回り、第1調整台3の高さが微調整されるようになっている。
【0014】
上記第1調整台3の上方には、長方形の板形状をなす第2調整台7(中間台,支持台)が水平に配置されている。この第2調整台7は、水平X軸方向に対峙する2辺の中央と、水平Y軸方向に対峙する2辺の中央で、第1調整台3に支持されている。対峙する支持部の一方ではL字ブラケット8により、調整台3,7が固定されている。対峙する支持部の他方は、第1調整台3の水平片部を貫通するボルト9aと、この水平片部の下面に固定されたナット9bと、水平片部の上面に位置するロックナット9cと、第2調整台7の下面に固定された受板9dとを有している。ボルト9aの上端は受板9dに当たっており、このボルト9aを回して受板9dの高さを調整することにより、第2調整台7のX軸に対する傾きおよびY軸に対する傾きを是正でき、後述するヒータ10の発熱面10aを高精度で水平にすることができる。
【0015】
上記第2調整台7の上方には、長方形の板状をなすヒータ10が配置されている。このヒータ10はホットプレートと称されるもので、金属鋳物からなり、線状発熱体を均等に内蔵し、その上面が水平をなす発熱面10aとして提供される。なお、この発熱面10aは、板状ワークとなるガラス基板Wより広い面積を有している。
【0016】
図1,図4に示すように、ヒータ10の発熱面10aには多数の支持ピン11が分散配置されている。支持ピン11は断熱性(例えばテフロン(登録商標)製)であり、ヒータ10にねじ込まれており、その頭部はヒータ10の発熱面10aの浅い凹部10bに収容され、その一部が僅かに発熱面10aから突出して微小凸部となっている。
【0017】
ヒータ10は、中央の支柱21(第1支柱)と、その周辺の8つの垂直の支柱22(第2支柱)を介して、その重量を第2調整台7に支持されている。以下、詳述する。
【0018】
図5に示すように、中央の支柱21は中空円筒形状をなし、その上下端にフランジ21a,21bを有している。ヒータ10の中央部10xは、ヒータ1の上面から凹み下面から突出しており、この中央部10xの下面に、断熱材23を介して支柱21の上端フランジ21aが固定されている。支柱21の下端フランジ21bは第2調整台7の中央部上面に固定されている。固定のためのネジは図示を省略する。その結果、ヒータ10は中央部10xにおいてX軸,Y軸方向(水平方向)に変位不能にして第2調整台7に支持されている。なお、この中央部10xの凹んだ空間10sには、吸引ポンプ12が接続されている。
【0019】
上記ヒータ10は、その4隅部および辺の中央の合計8つ(3つ以上)の特定箇所において、下方に突出する凸部10yを有している。これら凸部10yの下面に上記支柱22の上端が断熱材24を介してネジにより固定されている。この支柱22の下端と第2調整台7との間には、XYステージ25(二次元ステージ)が介在されている。
【0020】
上記XYステージ25は、第2調整台7の上面に固定されたX軸方向に延びるレール26と、このレール26にX軸方向のスライドを可能にして取り付けられたスライダ27と、このスライダ27の上面に固定され、Y軸方向に延びるレール28と、このレール28にY軸方向のスライドを可能にして取り付けられたスライダ29とを備えており、このスライダ29の上面に上記支柱22の下端が固定されている。このようにして、ヒータ10の周辺の8つの特定箇所10yは、支柱22およびXYステージ25を介して、第2調整台7に対してX軸方向,Y軸方向に水平変位可能,かつ垂直変位不能にして支持されている。
【0021】
上記基台2の中央には、エアシリンダ30(昇降手段)が、垂直に起立した状態で固定されている。このエアシリンダ30のロッド31の上端には、長方形の板状をなす昇降台32が水平に固定されている。この昇降台32は基台2と第2調整台7との間に配置されている。この昇降台32は、エアシリンダ30の駆動により、図1,図2に示す最下位位置から第1調整台3の上端近傍の最上位位置まで昇降するようになっている。
【0022】
上記昇降台32の4隅には、垂直ロッド33の下端が固定されている。これら4本(3本以上)の垂直ロッド33に対応して第2調整台7には垂直をなす支持筒34が貫通固定されており、ヒータ10には貫通穴10cが形成されている。上記支持筒34の内径は垂直ロッド33とほぼ等しく、垂直ロッド33は、この支持筒34に遊びなく挿通された状態で昇降するようになっており、安定した起立状態を維持される。したがって、この支持筒34の内部空間34aは垂直ロッド33のための案内穴となる。
【0023】
上記垂直ロッド33は、昇降台32の上昇時に、ヒータ10の貫通穴10cを挿通して発熱面10aから突出し(図1,図2の想像線参照)、昇降台32の下降時に、貫通穴10cから離れてヒータ10の下方に位置するようになっている(図1,図2の実線参照)。貫通穴10cは垂直ロッド33より径が大きく、両者の間には遊びがある。
なお、垂直ロッド33は金属製であるが、その上端には樹脂製の緩衝材33aが取り付けられている。
【0024】
さらにプラズマアッシング装置は、図2に示すように、大気圧で発生させたプラズマを吹き出すための対向する電極40を備えている。この対向する電極は、誘電体で被覆されているとともに、高周波の交流電圧やパルス電圧が印加される。この電極40はX軸方向に延び、Y軸方向に走行するようになっている。詳述すると、装置フレーム1bにはY軸方向に延びる一対のレール41がヒータ10を挟むようにして設置されている。これらレール41にはそれぞれ走行体42が走行可能に取り付けられている。この走行体42はY軸方向に延びるスクリューロッド43に螺合されている。これら一対の走行体42に上記電極40が掛け渡されている。上記スクリューロッド43を図示しないモータで回転させると、走行体42がレール41に沿って走行し、これにより電極40がヒータ10の発熱面10aの僅かに上方をY軸方向に沿って走行し、発熱面10aの全域をスキャンするようになっている。また、対向する電極間の上部から酸素等のアッシング用ガスが供給され、電極間に上記電圧が印加されることでプラズマが発生し、電極間の下部からプラズマが吹き出す。
【0025】
さらにプラズマアッシング装置は、ワーク搬送装置を備えている。このワーク搬送装置は、図3に示すようにフォーク状をなす水平なワーク支持部50を有し、このワーク支持部50は本実施形態のワークであるガラス基板Wを載せて、X軸方向に移動し、ヒータ10の上方までガラス基板Wを搬送するようになっている。
【0026】
上記構成をなすプラズマアッシング装置の作用を説明する。予めヒータ10の電源をオンして、ヒータ10を加熱する。ヒータ10は発熱面10aの温度が所定温度T0(例えば300℃)となるように制御される。この発熱面10aの温度は多数のガラス基板Wを次々と処理する間、所定温度T0に維持される。
【0027】
上記のようにヒータ10が加熱されると、熱膨張が生じる。本実施形態のように水平な板形状の場合には主に水平方向の熱膨張が生じる。ヒータ10が複数箇所の全てで第2調整台7に固定されていると、この熱膨張によって発熱面10aの歪みが発生してしまうが、本実施形態ではヒータ10は支柱21によって中央のみ固定されており、8つの特定箇所10yは支柱22を介してXYステージ25によりX軸方向,Y軸方向に水平変位可能であるので、熱膨張による発熱面10aの歪み発生を回避できる。
【0028】
ワーク搬入前に、電極50はヒータ10の上方から退避した位置にある。また、昇降台32は最上位位置にあり、垂直ロッド33はヒータ10の発熱面10aから大きく上方に突出している。この状態で、ワーク搬送装置は、ワーク支持部50にガラス基板Wを載せてヒータ10の上方まで搬送し、さらにワーク支持部50を所定距離下降させてガラス基板Wを垂直ロッド33の上端に受け渡した後、ヒータ10の上方位置から後退する。なお、垂直ロッド33の上端は樹脂製の緩衝材33aで形成されているので、受け渡しに際してガラス基板Wを傷つけることはない。
【0029】
垂直ロッド33が最上位位置でガラス基板Wを受け取った直後に、エアシリンダ30を作動させて昇降台32を所定距離下降させる。これによりガラス基板Wは、水平を維持したまま下降し、最上位位置に比べてヒータ10の発熱面10aとの間の距離が例えば1/3縮まる。この位置を例えば1分間維持する。これにより、ガラス基板Wは常温から比較的低い第1温度レベルT1(例えば50℃)まで昇温される。
【0030】
次に、再びエアシリンダ30を作動させて、昇降台32を所定距離下降させる。これにより、ガラス基板Wは、水平を維持したまま下降し、最上位位置に比べてヒータ10の発熱面10aとの間の距離が例えば2/3縮まる。この位置を例えば1分間維持する。これにより、ガラス基板Wは上記第1温度レベルT1から第2温度レベルT2(例えば100℃)まで昇温される。
【0031】
次に、再びエアシリンダ30を作動させて、昇降台32を最下位位置まで下降させ、これにより、図1,図2に実線で示すように、垂直ロッド33の上端を発熱面10aより下方に位置させる。これにより、図4に示すようにガラス基板Wはヒータ10に設けられた支持ピン11に受け渡され、僅かな隙間(例えば0.5〜1.0mm)をもって、水平をなして(発熱面10aと平行をなして)発熱面10aと対峙する。この位置を例えば1分間維持する。これにより、ガラス基板Wは上記第2温度レベルT2から第3温度レベルすなわち設定温度T3(例えば150℃)まで昇温される。
【0032】
上述したように、ガラス基板Wは、段階的に発熱面10aに近づき、時間をかけて(緩やかな温度勾配をもって)昇温されるので、内部熱応力による変形を回避することができる。
【0033】
次に、ガラス基板Wをスキャンするようにして電極50をY軸方向に移動させ、この過程でガラス基板Wに電極50からプラズマを吹き付け、ガラス基板Wに付着した微細な樹脂や油分を除去する。なお、ガラス基板Wが支持ピン11に載せられた状態では、図5に示す吸引ポンプ12によりヒータ10の収容空間10sを吸引し、ガラス基板Wを吸引することにより、その保持を確実なものとしている。
【0034】
上述したようにヒータ10自身の加熱の際に、XYステージ25により熱膨張分を吸収して、発熱面10aの歪みを防止し、その平坦度を維持できるので、上記プラズマアッシング処理において、ガラス基板Wを全域にわたって均等に昇温させることができる。
【0035】
上記処理が終了した後、再びエアシリンダ30を作動させて、昇降台32を上昇させ、垂直ピン33を上昇させる。これにより垂直ピン33はガラス基板Wを持上げて、ヒータ10から離す。次に、このガラス基板Wをワーク搬送装置により、当該アッシング処理ステージから搬出する。垂直ピン33は、処理済みのガラス基板Wが搬出された後、そのまま次のガラス基板Wの搬入を待つ。
【0036】
上記のようにして、ガラス基板Wの加熱,表面処理が次々の行われるが、その間、ヒータ10では発熱面10aの温度は一定に維持される。ワーク毎に冷却,昇温を繰り返さなくてもよいので、短時間でワークを加熱することができ、エネルギー消費を最小限に抑えることができる。
【0037】
なお、本実施形態では、図示しないセンサによりガラス基板Wの厚さを検出し、この検出厚さに基づきサーボモータを駆動させて第1調整台3の高さを微調整しており、これにより、ガラス基板Wの厚さの誤差があっても、電極50とガラス基板Wとの距離を一定にすることができ、大気圧下のプラズマで安定したアッシング処理を行うことができる。
【0038】
本発明は上記実施形態に制約されず、種々の形態を採用可能である。例えば、昇降台を連続的に下降させて、ワークと発熱面との距離を徐々に縮めることにより、ワークを時間をかけて緩やかな温度勾配をもって昇温させるようにしてもよい。
本発明は、ディスカムやデアミス等のアッシング処理以外の表面処理、例えば薄膜形成処理、親水化や撥水化等の表面改質処理、およびエッチング処理の際の加熱に適用してもよいし、処理ステージの前段の予熱ステージに適用してもよい。さらに、板状ワークを加熱する方法,装置の全てに適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、板状ワークをヒータの発熱面に段階的にまたは徐々に近づけることによって時間をかけて昇温させるので、ワークが内部熱応力によって歪むのを防止することができる。また、ヒータの発熱面の温度を一定にした状態で、次々とワークの加熱を行うので、ヒータの冷却,昇温を必要とせず、エネルギーの損失を回避できるとともに、装置を安価に提供できる。
また、本発明装置によれば、簡単な構造によって上記利益を享受することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態をなすプラズマアッシング装置の平面図である。
【図2】図1においてII―II線に沿う縦断面図である。
【図3】図1においてIII−III線に沿う縦断面図である。
【図4】ヒータの一部を拡大して示す縦断面図である。
【図5】ヒータの中央部を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
2 基台
7 第2調整台(中間台,支持台)
10 ヒータ
10a 発熱面
10c 貫通穴
10x ヒータの中央部
10y ヒータの特定箇所
11 支持ピン(凸部)
21 第1支柱
22 第2支柱
25 XYステージ(2次元ステージ)
30 昇降手段
32 昇降台
33 垂直ロッド
34a 案内穴
W ガラス基板(板状ワーク)
Claims (2)
- (a)上面が水平をなす平坦な発熱面となっており、少なくとも3つ以上の貫通穴を有するヒータと、
(b)上記ヒータの下方に配置された昇降台と、
(c)上記昇降台に固定され、この昇降台から上方に垂直に延びるとともに互いに離れた同一長さの3本以上の垂直ロッドと、
(d)上記昇降台を昇降させる昇降手段とを備え、
上記昇降手段は、上記垂直ロッドが上記ヒータの貫通穴を貫通して発熱面の上方に突出し、その上端に板状ワークを載せた状態から、昇降台を段階的にないしは徐々に下降させて、板状ワークをヒータの発熱面に近づけることにより、板状ワークを時間をかけて昇温させ、
上記発熱面には同一高さの多数の微小凸部が分散配置されており、上記昇降手段は、上記垂直ロッドの上端が発熱面より下方に位置するまで昇降台を下降することにより、上記板状ワークをこれら微小凸部に受け渡すようにし、
頭部と脚部を有するピンの上記脚部が、上記発熱面に形成された凹部の底面から上記ヒータの内部に埋め込まれ、上記頭部が、上記凹部内に収容されるとともに上記発熱面より上へ僅かに突出され、この頭部の突出部分が上記微小凸部を構成していることを特徴とする板状ワークの加熱装置。 - さらに、基台とこの基台と上記ヒータとの間に配置された中間台とを備え、上記中間台は複数の支柱を介して基台に支持され、上記ヒータは他の複数の支柱を介して中間台に支持され、上記昇降手段は基台に設置され、上記昇降台は中間台と基台との間に配置され、上記垂直ロッドは中間台に形成された案内穴に挿通されていることを特徴とする請求項1に記載の板状ワークの加熱装置。
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