JP4546615B2 - 有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機化合物を発光層として用いた有機エレクトロルミネッセント素子を製造するための有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、大きな占有面積と大きな重量を有するCRT(Cathode-Ray-Tube)ディスプレイに代わるディスプレイとして、フラットパネルディスプレイ(FPD)が実用化されている。そして、FPDとしては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)が各種携帯型電子機器やノート型パソコンや小型テレビのディスプレイとして一般に広く普及しているとともに、プラズマディスプレイパネル(PDP)等のLCD以外のFPDも実用化されている。
【0003】
そのようなFPDの一つとして、エレクトロルミネッセント(以下、ELと省略する場合がある。)ディスプレイがあり、ELディスプレイは、比較的古くから開発が進められているが、フルカラー化や輝度や寿命などの点に課題があり、未だあまり普及していない。
【0004】
また、ELディスプレイとなるEL素子の発光層としては、従来、無機化合物薄膜が用いられていたが、無機化合物薄膜を用いたEL素子は、駆動電圧が高いとともに発光効率が低く、低輝度の表示しかできなかった。それに対して、近年、EL素子の発光層として、駆動電圧が低く、かつ、発光効率が高い有機化合物薄膜を用いたものが使われるようになった。また、有機化合物薄膜を用いた有機EL素子(有機電界発光素子)は、寿命の点で問題があったが、長寿命化が可能な有機発光層用の材料の開発が進められ、LCDに対抗可能なレベルでの実用化も可能となった。
【0005】
このような発光層、およびそれに隣接して必要に応じて形成されるキャリア輸送層、キャリア注入層等(以下、これらを総称してEL層とする。)は、真空蒸着法により形成されていた。しかしながら、真空蒸着を行うために用いられる有機化合物は低分子量のものに限られ、低分子有機化合物を用いた有機EL素子においては、経時的に有機層の結晶化や凝集が起こり素子が劣化し素子寿命に多大な影響を与えるといった問題があった。このため、高分子有機化合物を上記発光層等に用いた有機EL素子が提案され、今までに、不活性なポリマーバインダー中にキャリア輸送性低分子有機化合物や発光性化合物を分散させたもの、キャリア輸送性低分子有機化合物にビニル基を導入し重合することで高分子化を行うものなどが提案されている。
【0006】
上記EL層を高分子有機化合物で形成する場合は、溶媒を用いる湿式法で製膜する必要があり、このような湿式法としては、スピンコート法が一般に用いられており、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、ダイコート法、ビードコート法といった塗布方法も用いられている。
【0007】
しかしながら、スピンコート法では溶液の利用効率が低いといった問題があり、また大面積塗布に不向きであるといった問題があった。また、スピンコート法以外の方法には、塗布液の利用効率が高く、大面積塗布が可能な方法もある。しかしながら、ロールコート法、ダイコート法、ビードコート法等では塗布液の循環系に塗布液を満たしておく必要があり、EL層を形成する場合のような少量の塗布液を用いた塗布には向いておらず、また基板の搬送系、溶液の循環系などの影響による筋むらが発生しやすく、スピンコート法よりも膜の均一性が低いといった問題があった。また、バーコート法、ブレードコート法によれば、少量の塗布液を用いた簡便な塗布が可能であり、スピンコート法よりも高い塗布液の利用効率を達成できるが、大面積化は難しく、膜の均一性に課題がある。
【0008】
特に、有機EL素子を湿式塗布で作製する場合は、有機層の乾燥後の膜厚が通常10nmから200nm程度であることから、塗工液の濃度を非常に小さくし、結果として低粘度の塗工液を用いることが必要となる。したがって、塗膜が濡れている状態での流動性が大きく膜厚むらが生じやすい。また、膜厚が非常に薄いため小さな膜厚むらが大きな膜厚誤差となるため、発光むらを引き起こす可能性が高い。このような課題があるため、スピンコート法を用いた場合は、滴下した塗工液の滴下跡ですら、それがそのまま発光むらとなって現れやすいといった問題があった。また、スピンコート法単独で150mm×150mm以上の基板に均一な膜を形成することは非常に困難であった。さらに、他のダイコート法、ビードコート法、ブレードコート法などを単独で用いた場合は、有機EL素子として許容しうる膜厚の誤差範囲内で有機層を形成することは困難であった。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、比較的大きな基体表面に湿式法でEL層を形成した場合であっても、平滑性に優れ、均一な膜厚のEL層を形成することが可能な有機EL素子の製造方法を提供することを主目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、請求項1に記載するように、表面に電極層が形成された基体の上記電極層上に、発光層を含む1層もしくは複数層の有機層からなるEL層を形成する工程を含む有機EL素子の製造方法であって、上記EL層を構成する少なくとも1層の有機層を形成する工程が、有機層形成用塗工液を塗布する塗布工程と、上記塗布工程の後に回転処理を行う回転処理工程とを有する平滑層形成工程であることを特徴とする有機EL素子の製造方法を提供する。
【0011】
このように本発明においては、上記EL層内の少なくとも1層の有機層を形成する工程が、有機層形成用塗工液を塗布する塗布工程と、上記塗布工程の後に回転処理を行う回転処理工程とを有する平滑層形成工程であるので、塗工液の利用効率が高く、かつ大きな面積であっても得られる有機層の表面を平滑とすることができ、膜厚を均一とすることができる。したがって、これによりEL層の発光を均一とすることが可能となり、品質の良好な有機EL素子を提供することができる。
【0012】
上記請求項1に記載された発明においては、上記塗布工程において、上記電極層上の上記有機層が形成される面である有機層形成面全てを覆うように上記有機層形成用塗工液が塗布されることが好ましい。塗布工程において有機層形成面の全面にわたって有機層形成用塗工液を塗布することにより、その後の回転処理において、有機層形成用塗工液の凹凸をより精度良く減少させることが可能となり、より膜厚が均一な有機層とすることができるからである。
【0013】
上記請求項1または請求項2に記載された発明においては、請求項3に記載するように、上記平滑層形成工程で得られる有機層の膜厚が、5nm〜10μmの範囲内である場合に、特に好適に本発明を適用することができる。このような、極めて膜厚の薄い有機層を形成する際の微細な表面の凹凸を減少させ、均一な膜厚とするところに本発明の特徴があるからである。
【0014】
上記請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項4に記載するように、上記有機層形成用塗工液の粘度が、100mPas以下である場合に特に好適に本発明を適用することができる。この範囲内の粘度を有する有機層形成用塗工液に対して本発明を適用することにより、より効果的に本発明の作用効果、すなわち有機層表面を平滑にして有機層の膜厚を均一にし、これによりEL層の発光が均一な有機EL素子を得ることができる。
【0015】
また、上記請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項5に記載するように、上記塗布工程が、ビードコート法による塗布工程であることが好ましい。ビードコート法を用いることにより、低粘度の有機層形成用塗工液を効率良く塗布することが可能であることからコスト面で有利であり、さらにビードコート法では、有機層形成用塗工液を基体上に均一に塗布することができるので、その後の回転処理においてより表面の平滑度が高く膜厚の均一性の高い有機層を形成することができるからである。
【0016】
さらに、上記請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の有機EL素子の製造方法においては、請求項6に記載するように、上記平滑層形成工程で得られる有機層の表面凹凸が、±5nmの範囲内であることが好ましい。上記平滑層形成工程において、得られる有機層の表面凹凸の範囲を上記範囲内とすることにより、有機層の膜厚を均一とすることができる。これにより、最終的に得られる有機EL素子の発光の均一性を達成することが可能となり、品質の良好な有機EL素子を得ることができる。
【0017】
上記請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の発明においては、請求項7に記載するように、上記平滑層形成工程において、上記塗布工程の後、1分間以内に上記回転処理工程を行うことが好ましい。塗布工程の後、あまり長い時間放置すると、有機層形成用塗工液中の溶媒が揮発することにより有機層形成用塗工液の粘度が上昇し、結果として回転処理を施しても有機層表面の凹凸を平滑化することが困難となる可能性があるからである。
【0018】
さらに、本発明においては、請求項8に記載するように、上記請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載された有機EL素子の製造方法により製造されたことを特徴とする有機EL素子を提供する。上述した製造方法により得られる有機EL素子は、有機EL素子中の有機層の膜厚が均一であり、有機EL素子とした場合の発光の均一性が良好な高品質の有機EL素子である。
【0019】
また、本発明においては、請求項9に記載するように、表面が少なくとも30cm×30cm以上の大きさを有する基体と、上記基体表面上に形成された電極層と、上記電極層上に形成された、発光層を有する1層もしくは複数層の有機層からなるEL層とを有し、上記EL層を構成する少なくとも1層の有機層の表面凹凸が、±5nmの範囲内であることを特徴とする有機EL素子を提供する。このような有機EL素子は、表面が比較的大きな基体上に均一な膜厚の有機層を有するものであるので、大きな表示領域を有し、均一な発光性を有する高品質なものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の有機EL素子の製造方法は、表面に電極層が形成された基体の上記電極層上に、発光層を含む1層もしくは複数層の有機層からなるEL層を形成する工程を含む有機EL素子の製造方法であって、上記EL層を構成する少なくとも1層の有機層を形成する工程が、有機層形成用塗工液を塗布する塗布工程と、上記塗布工程の後に回転処理を行う回転処理工程とを有する平滑層形成工程であることを特徴とするものである。本発明は、特に上記平滑層形成工程を有することから、EL層中の有機層を平滑に形成することが可能であり、よってEL層の膜を均一とすることができる。したがって、均一な発光性を有する有機EL素子を得ることができるという効果を有するものである。以下、このような本発明の有機EL素子の製造方法について、詳しく説明する。
【0021】
(基体)
本発明の有機EL素子の製造方法においては、上記EL層を基体表面に形成された電極層上に形成する。
【0022】
本発明に用いられる基体としては、有機EL素子を強度的に支持するものであれば特に限定されるものではなく、電極層に必要な強度があれば電極層を兼ねるように形成されたものであってもよい。
【0023】
基体の材質としては、用途に応じて、例えばフレキシブルな材質であっても、硬質な材質であってもよい。具体的に用いることができる材料としては、例えば、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート等を挙げることができる。これらの基体の材料は、発光層で発光された光が基体側を透過して取り出される場合は、透明な材質である必要があるが、基体と反対側に取り出される場合は、透明な材料に限定されるものではない。
【0024】
また、基体の形状としては、枚葉状でも連続状でもよく、具体的な形状としては、例えば、カード状、フィルム状、ディスク状、チップ状等を挙げることができる。
【0025】
(電極層)
上述したような基体上に形成される電極層は、例えば真空スパッタリング、真空蒸着といった方法や、塗工液を塗布することにより形成する方法等により形成され、その製造方法は特に限定されるものではない。
【0026】
また、この電極層は上記基体と同様に、発光層から発光された光の取り出し方向により、その透明性が要求されるか否かが異なり、基体側から光を取り出す場合は、透明な材料で形成される必要があり、また基体と反対側から取り出す場合は透明である必要はない。
【0027】
さらに、上記電極層は、陽極であっても陰極であってもよいが、通常は陽極として形成される。このような陽極として形成される場合の電極層の材料としては、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、金のような仕事関数の大きな金属、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリアルキルチオフェン誘導体、ポリシラン誘導体のような導電性高分子等を挙げることができる。一方、この電極層が陰極として形成される場合に用いられる材料としては、MgAg等のマグネシウム合金、AlLi、AlCa、AlMg等のアルミニウム合金、Li、Caをはじめとするアルカリ金属類、それらアルカリ金属類の合金のような仕事関数の小さな金属等を挙げることができる。
【0028】
(EL層)
本発明においては、このような電極層が形成された基体の電極層が形成された面上にEL層が形成される。
【0029】
本発明でいうEL層とは、発光層を含む1層もしくは複数層の有機層から形成されるものである。すなわち、EL層とは、少なくとも発光層を含む層であり、その層構成が有機層1層以上の層をいう。通常、塗布による湿式法でEL層を形成する場合は、溶媒との関係で多数の層を積層することが困難であることから、1層もしくは2層の有機層で形成される場合が多いが、有機材料を工夫したり、真空蒸着法を組み合わせたりすることにより、さらに多数層とすることも可能である。
【0030】
発光層以外にEL層内に形成される有機層としては、正孔注入層や電子注入層といったキャリア注入層を挙げることができる。さらに、その他の有機層としては、正孔輸送層、電子輸送層といったキャリア輸送層を挙げることができるが、通常これらは上記キャリア注入層にキャリア輸送の機能を付与することにより、キャリア注入層と一体化されて形成される場合が多い。その他、EL層内に形成される有機層としては、正孔ブロック層、電子ブロック層等のキャリアのつきぬけを防止し、効率よくキャリアの再結合させるための有機層等を挙げることができる。
【0031】
本発明において、このような有機層の膜厚は、有機EL素子の種類、有機層を構成する材料の種類等により大きく異なるものではあるが、上述したように有機層の膜厚が薄い場合に、このような有機層を平滑に形成することができる点に本発明の特徴がある点を考慮すると、上記有機層の膜厚が5nm〜10μmの範囲内である場合に本発明を適用することが好適であり、中でも10nm〜1000nmの範囲内、特に50nm〜200nmの範囲内である場合に本発明を適用することが、他の製造方法との対比において本発明の効果がより際だつ点で好ましい。
【0032】
本発明におけるEL層に必須である発光層に用いられる発光材料としては、例えば以下のものを挙げることができる。
【0033】
色素系発光材料としては、シクロペンタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体、シロール誘導体、チオフェン環化合物、ピリジン環化合物、ペリノン誘導体、ペリレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、トリフマニルアミン誘導体、オキサジアゾールダイマー、ピラゾリンダイマーなどを挙げることができる。
【0034】
また、金属錯体系発光材料としては、アルミキノリノール錯体、ベンゾキノリノールベリリウム錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチル亜鉛錯体、ポルフィリン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体等、中心金属に、Al、Zn、Be等、またはTb、Eu、Dy等の希土類金属を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、フェニルベンゾイミダゾール、キノリン構造等を有する金属錯体等を挙げることができる。
【0035】
さらに、高分子系発光材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリアセチレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリフルオレノン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリキノキサリン誘導体、およびそれらの共重合体等を挙げることができる。
【0036】
上記発光層中には、発光効率の向上、発光波長を変化させる等の目的でドーピング剤を添加してもよい。このようなドーピング剤としては、例えば、ペリレン誘導体、クマリン誘導体、ルブレン誘導体、キナクリドン誘導体、スクアリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、スチリル色素、テトラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、デカシクレン、フェノキサゾン、キノキサリン誘導体、カルバゾール誘導体、フルオレン誘導体等を挙げることができる。
【0037】
上記正孔注入層の形成材料としては、発光層の発光材料に例示した化合物の他、フェニルアミン系、スターバースト型アミン系、フタロシアニン系、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、酸化アルミニウムなどの酸化物、アモルファスカーボン、ポリアニリン、ポリチオフェンなどの誘導体等を挙げることができる。
【0038】
また、上記電子注入層の形成材料としては、発光層の発光材料に例示した化合物の他、アルミニウム、フッ化リチウム、ストロンチウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化カルシウム、フッ化バリウム、酸化アルミニウム、酸化ストロンチウム、カルシウム、ポリメチルメタクリレートポリスチレンスルホン酸ナトリウム、リチウム、セシウム、フッ化セシウム等のようにアルカリ金属類、およびアルカリ金属類のハロゲン化物、アルカリ金属の有機錯体等を挙げることができる。
【0039】
(平滑層形成工程)
本発明においては、上記EL層を構成する少なくとも1層の有機層を形成する工程が平滑層形成工程であるところに特徴を有するものである。この平滑層形成工程は、有機層形成用塗工液を塗布する塗布工程と、この塗布工程の後に回転処理を行う回転処理工程とを有する。
【0040】
このように、有機層を形成する工程を、塗布工程と回転処理工程の少なくとも2工程を有する平滑層形成工程としたのは、以下の理由によるものである。すなわち、塗工液を用いた湿式法でEL層の中の有機層を形成しようとした場合、上述したようにこの有機層が極めて膜厚が薄い層であることから、濃度の低い、すなわち粘度の低い有機層形成用塗工液を用いる必要がある。一方、この有機層自体の膜厚は、有機EL素子の発光性に大きな影響を与え、有機層の膜厚むらは発光むらに直結してしまう。したがって、膜厚は均一である必要があるが、上述したように有機層の膜厚が極めて薄いことから、少しの膜厚むらが厚みの比率からすると大きな変動となり、結果的に発光むらを生じてしまう。したがって、粘度の低い塗工液を用いた場合でも極めて平滑で均一な膜厚の有機層を形成する必要がある。
【0041】
本発明は、このため、まず塗布工程により有機層が形成される面である有機層形成面に、有機層形成用塗工液を塗布し、次いでこれを回転処理することにより、濃度の低い塗工液を用いた場合でも、大きな面積を有する有機層形成面に極めて膜厚むらの少ない状態で有機層を形成できることを見出したものであり、本発明の有機EL素子の製造方法を用いることにより、大きな表示領域を有する場合であっても、発光むらの少ない極めて高品質な有機EL素子とすることが可能となったのである。以下、この平滑層形成工程について、有機層形成用塗工液、塗布工程、回転処理工程に分けて、それぞれ詳細に説明する。
【0042】
1.有機層形成用塗工液
この平滑層形成工程に用いられる有機層形成用塗工液は、上述した有機層用の材料が溶媒に溶解もしくは分散されたものであり、溶解もしくは分散される材料は、有機層自体の材料であっても、重合等の反応によって有機層の材料となるものであってもよい。
【0043】
この有機層形成用塗工液に用いられる溶媒としては、上記有機層用の材料を溶解もしくは分散することが可能な溶媒であれば特に限定されるものではないが、平滑層形成工程においては塗布工程の後に回転処理工程を行うので、直ぐに揮発してしまっては回転処理工程の際の平滑度を確保することができない。よって、なるべく揮発性の低い溶媒を用いることが好ましい。具体的には、トリクロロエタン、キシレン、トルエン、エタノール、水、シクロヘキサノン、1,4ジオキサン、ジフェニルエーテル、モノクロロベンゼン、メシチレン、シメン、フェネトール、アニソール、ドデシルベンゼン、テトラリン等を挙げることができる。
【0044】
このような有機層形成用塗工液の濃度としては、形成する有機層の所望の膜厚、溶解もしくは分散させる材料、さらには溶媒の種類等によって大きく異なるものであるが、濃度が高すぎる場合は有機層を所望の薄さの膜厚とすることができず、低すぎる場合は平滑度を確保することが困難である。したがって、有機層形成用塗工液の濃度は、通常0.01重量%〜20重量%の範囲内、中でも0.1重量%〜10重量%の範囲内、特に0.2重量%〜5.0重量%の範囲内の濃度が好適に用いられる。
【0045】
本発明においては、上述したように粘度の低い有機層形成用塗工液を塗布した場合における有機層の平滑性、すなわち膜厚の均一性を確保することの困難性を解決したものであるので、この有機層形成用塗工液の粘度が低いほど本発明を有効に適用することが可能となる。したがって、本発明に好適に用いられる上記有機層形成用塗工液の粘度は、100mPas以下であり、特に0.1mPas〜50mPasの範囲内における粘度の場合、中でも0.2mPas〜10mPasの範囲内における粘度の場合に、本発明を適用することが、均一な膜厚を有する有機層を得るうえでより効果的である。
【0046】
なお、上記粘度は、音叉振動式粘度計により得た値を用いたものである。
【0047】
2.塗布工程
本発明における平滑層形成工程において、上述したような有機層形成用塗工液は、まず塗布工程に供される。この塗布工程に用いられる塗布方法は、上記有機層形成用塗工液を上述した電極層上の有機層形成面に塗布するものであれば特に限定されるものではなく、このような塗工液を基体上に塗布することができる方法であればいかなる方法であっても用いることができる。具体的には、ダイコート法、ビードコート法、もしくはブレードコート法等を挙げることができる。
【0048】
本発明においては、中でもビードコート法により上記塗布工程が行われることが好ましい。ビードコート法は低粘度の塗工液を塗布する場合に好適であり、低粘度である本発明に用いられる有機層形成用塗工液を効率良く、かつ均一に塗布することが可能だからである。このように塗布工程で均一に塗布することが可能であれば、その後の回転処理においてより表面の平滑度が高く膜の均一性の高い有機層を形成することができる。また比較的コスト高な有機層形成用塗工液を無駄にすることが無いからである。
【0049】
なお、このビードコート法は低粘度の塗工液を塗布する場合に好適な塗布方法であるが、本発明に用いられる有機層形成用塗工液は極めて粘度が低いものであるので、塗布面を下方に向けてビードコート法により塗布した後、塗布面を上方に向ける際に液ダレが生じるといった不具合が生じる可能性がある。しかしながら、本発明においては、塗布工程の後に回転処理工程を行うことから、例えこのような液ダレが生じた場合であっても、回転処理工程における回転処理により液ダレ部分を平滑化することが可能であり、不良品の増加といった問題となることはないという利点を有する。
【0050】
また、本発明においては、この塗布工程において上記有機層形成用塗工液を、電極層上の有機層が形成される面である有機層形成面全面に塗布されるように塗布することが好ましい。有機層形成面の全面にわたって有機層形成用塗工液を塗布することにより、その後の回転処理工程において回転処理を施した場合により平滑度が高く、膜厚が均一な有機層を形成することができるからである。
【0051】
3.回転処理工程
本発明における平滑層形成工程においては、上記塗布工程において有機層形成用塗工液が塗布された基体を、回転処理工程に供する。
【0052】
本発明においては、上記塗布工程の後、少なくとも1分間以内、好ましくは30秒間以内、中でも10秒間以内に上記回転処理を施すことが好ましい。これは、溶媒の種類や、有機層形成用塗工液の硬化方法等によっても異なるものではあるが、一般に上記塗布工程を行った後に、時間おいて回転処理工程を行った場合は、上記電極層上に塗布された有機層形成用塗工液の粘度が、溶媒の揮発等により増加してしまい、その結果回転処理を施しても要求されるレベルの平滑度を得ることができない場合があるからである。
【0053】
また、塗布工程と回転処理工程との間には、有機層形成用塗工液の粘度が上昇しないような処置、例えば有機層形成用塗工液が塗布された部分を密封することにより溶媒の揮発を防止する処置等を採るようにしてもよい。
【0054】
上記回転処理工程における回転処理とは、有機層形成用塗工液を塗布した基体を回転させることにより有機層表面を平滑にする処理である。このような回転処理を施す装置としては、特に限定されるものではないが、例えばスピンコート法に用いられるスピンコータ等を用いることが可能である。
【0055】
このような回転処理の際の回転速度は、用いる有機層形成用塗工液の粘度、得られる有機層の膜厚等により異なるものではあるが、100回転/分〜3000回転/分の範囲内であることが好ましく、特に500回転/分〜2000回転/分の範囲内であることが好ましい。上記範囲より回転速度が遅い場合は、有機層に要求され得る平滑度を得ることができず、上記範囲より回転速度が速い場合は、塗工液の異常乾燥や霧状になった塗工液による欠陥の発生、有機層の膜厚が薄くなりすぎる等の問題が生じる可能性があるからである。なお、回転の保持時間は通常約1〜10秒であるが、これに限定されるものではなく、回転速度等の関係で、適宜変更することができる。
【0056】
4.その他
このように回転処理がなされた後、有機層形成用塗工液の種類に応じた硬化処理が施されて、有機層が形成される。具体的には、自然乾燥や真空乾燥、さらには加熱することにより溶媒を除去する方法や、光等を照射して硬化させる方法等により処理されて有機層とされる。
【0057】
このようにして得られた有機層表面の凹凸の膜厚に対する比率としては、±5.0%以下、好ましくは±2.5%以下であり、実際の凹凸の値としては、±5nm以下、好ましくは±2.5nm以下、特に好ましくは±1nm以下である。
【0058】
本発明における平滑処理工程は、上述した塗布工程と回転処理工程との二つの工程に限定されるものではなく、必要であれば他の工程と組み合わせることにより有機層の平滑度をさらに上げるようにしてもよい。
【0059】
本発明においては、EL層を構成する有機層の全を上記平滑層形成工程により形成するようにしてもよいし、またEL層を構成する有機層の一部を上記平滑層形成工程により形成するようにしてもよい。また有機層の一部を上記平滑層形成工程で形成する場合、上記EL層に必ず含まれる発光層を平滑層形成工程で形成することが好ましいが、本発明は特にこれに限定されるものではなく、他の層のみ、例えばキャリア注入層のみを上記平滑層形成工程で形成するようにしてもよい。いずれの層も、有機EL素子の均一な発光を確保するためには、膜厚を均一にする必要があるからである。
【0060】
(有機EL素子)
本発明の有機EL素子の製造方法においては、上述した平滑層形成工程により有機層を形成し、さらに必要であれば他の方法により有機層を形成することによりEL層を形成する。そして、EL層上に例えば第2の電極層を形成し、さらに保護層を形成する等、有機EL素子に必要な種々の部材を形成することにより、有機EL素子を得ることができる。
【0061】
本発明の有機EL素子の製造方法を用いて有機EL素子を製造することにより大きなサイズの表示領域を有し、かつ発光むらの極めて小さい高品質な有機EL素子を得ることができる。
【0062】
具体的には、表面が少なくとも15cm×15cm以上、特に30cm×30cm以上、中でも40cm×40cm以上の面積を有する基体上であっても、上述したような表面の凹凸の範囲内、すなわち表面の凹凸が±5nm以下、好ましくは±2.5nm以下、特に好ましくは±1nm以下である有機層を形成することができる。したがって、EL層による表示領域が上述したような大きさを有し、かつ発光むらの極めて小さい有機EL素子とすることが可能である。ここで、本発明の有機EL素子においては、EL層中の少なくとも1層の有機層が上記表面の凹凸の範囲内であればよい。
【0063】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0064】
【実施例】
以下、本発明の有機EL素子の製造方法について、実施例を通じてさらに具体的に説明する。
【0065】
(実施例1)
縦横が150mm×150mmで、厚みが1.1mmの透明ガラス板である基体の表面に酸化インジウム錫(ITO)の透明導電性膜(電極層)を有するITO基板を洗浄した後、ブレードコーター(株式会社DNK製)を用いてギャップ0.05mm、ブレード移動速度50mm/秒で下記組成の有機層(発光層)形成用塗工液1.00mlを滴下し、平滑層形成工程の内の塗布工程を行なった。
次に、連続して、液が乾燥する前にスピンコーターによって500回転/分の回転数で1秒間保持して回転処理工程を行なった。基板を水平に保って乾燥し、さらに80℃のクリーンオーブンで30分間乾燥して厚み100nmの発光層単独からなるEL層を形成した。卓上型プローブ顕微鏡(セイコーインスツルメンツ社製)で膜厚分布を測定した結果、塗布面のうち中心部の110mm×110mmの範囲において膜厚誤差は4%以内であり、表面の凹凸が4nm以下であることがわかった。
【0066】
(有機層形成用塗工液組成)
・ポリビニルカルバゾール 70重量部
・オキサジアゾール化合物 30重量部
・クマリン6 1重量部
・モノクロロベンゼン 4900重量部
【0067】
上記ポリビニルカルバゾール、オキサジアゾール化合物、およびクマリン6の化学式を以下に示す。
【0068】
【化1】
Figure 0004546615
【0069】
次いで、得られたEL層上に、第2の電極層としてMgAg合金(Mg:Ag=10:1)を厚み150nmになるように蒸着し、さらにその上に、保護層としてAgを200nmの厚みになるように蒸着して、有機EL素子を得た。
【0070】
得られた有機EL素子のITO電極を正極に接続し、MgAg電極を負極に接続し、ソースメーターにより直流電流を印加したところ、10Vの電位を印加した時に発光が認められ、その時の発光スペクトルをスペクトロフォトメーター(商品名IMUC−7000、大塚電子社製)で測定したところ、クマリン6に由来するところの、501nmをピークに持つ緑色の均一な面発光が認められた。
【0071】
(実施例2)
クマリン6をペリレンに変更した以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を得た。ペリレンの化学式を以下に示す。
【0072】
【化2】
Figure 0004546615
【0073】
得られた有機EL素子は、ペリレンに由来するところの460〜470nmをピークに持つ青色の均一な面発光が得られた。
【0074】
(実施例3)
クマリン6を4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(4−ジメチルアミノスチリル)4H−ピラン、以下、DCMとする。)に変更した以外は、実施例1と同様にして有機EL素子を得た。DCMの化学式を以下に示す。
【0075】
【化3】
Figure 0004546615
【0076】
得られた有機EL素子は、DCMに由来するところの570nmをピークに持つ赤色の均一な面発光が得られた。
【0077】
(実施例4)
縦横が300mm×400mmで、厚みが1.1mmの透明ガラス板である基体表面に酸化インジウム錫(ITO)の透明導電膜性膜(電極層)を有するITO基板を洗浄し後、ビードコーター(株式会社DNK製)を用いて基板傾斜角約8°、塗布ヘッドとガラス基板のギャップ0.03mm、塗布ヘッドのスリットは真上に向け、実施例1と同様の組成を有する有機層形成用塗工液をポンプからの供給速度1ml/秒で供給し、基体を30mm/秒の移動速度で斜め上方に移動させて、塗布工程を行なった。連続して、液が乾燥する前にスピンコーターによって500回転/分の回転数で1秒間保持して回転処理工程を行なった。基板を水平に保って乾燥し、さらに80℃のクリーンオーブンで30分間乾燥して厚み100nmの発光層単独からなるEL層を形成した。卓上型プローブ顕微鏡(セイコーインスツルメンツ社製)で膜厚分布を測定した結果、塗布面のうち中心部の260mm×300mmの範囲において膜厚誤差は5%以内であり、有機層表面の凹凸が5nm以下であることが分かった。
【0078】
次いで、得られたEL層上に、第2の電極としてMgAg合金(Mg:Ag=10:1)を厚み150nmになるように蒸着し、さらにその上に、保護層としてAgを200nmの厚みになるように蒸着して、有機EL素子を得た。
【0079】
得られた有機EL素子のITO電極を正極に接続し、MgAg電極を負極に接続し、ソースメーターにより直流電流を印加したところ、10Vの電位を印加した時に発光が認められ、その時の発光スペクトルをスペクトロフォトメーター(商品名IMUC−7000、大塚電子社製)で測定したところ、クマリン6に由来するところの、501nmをピークに持つ緑色の均一な面発光が認められた。
【0080】
(比較例1)
回転処理工程を施さなかった点を除いて、実施例1と同様にして、発光層単独からなるEL層を形成した。得られた発光層(有機層)は塗り始め部分が最も厚く、周辺部分および、塗り終わり部分が薄くなる不均一な層となり、得られた有機EL素子は膜厚の厚い部分の発光電圧が高い不均一な発光特性を示した。
【0081】
(比較例2)
回転処理工程を施さなかった点を除いて、実施例4と同様にして、発光層単独からなるEL層を形成した。発光層(有機層)は実施例4のものに比べて、塗り始め部分が最も薄く、周辺部分および、塗り終わり部分が薄くなる傾向が見られ、有効面積が小さくなった。有効部分の膜厚誤差は6%程度あり、実施例1よりも劣るものであった。得られた有機EL素子は膜厚の厚い部分の発光電圧が高くなる斑模様の発光を示す発光特性を示した。
【0082】
(比較例3)
実施例1における回転処理と同じ条件を用いたスピンコート法のみで発光層(有機層)を形成した以外は、実施例1と同様にしてEL層を形成した。均一塗布に必要な有機層形成用塗工液の液量は3mlであり、実施例1に比べて有機層形成用塗工液の利用効率が低かった。
【0083】
【発明の効果】
本発明においては、上記EL層内の少なくとも1層の有機層を形成する工程が、有機層形成用塗工液を塗布する塗布工程と、上記塗布工程の後に回転処理を行う回転処理工程とを有する平滑層形成工程であるので、塗工液の利用効率が高く、かつ大きな面積であっても得られる有機層の表面を平滑とすることができ、膜厚を均一とすることができる。これによりEL層の発光を均一とすることが可能となり、品質の良好な有機EL素子を提供することができるという効果を奏する。

Claims (5)

  1. 表面に電極層が形成された基体の前記電極層上に、発光層を含む1層もしくは複数層の有機層からなるエレクトロルミネッセント層を形成する工程を含む有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法であって、
    前記エレクトロルミネッセント層を構成する少なくとも1層の有機層を形成する工程が、
    塗布面を下方に向け、粘度100mPas以下の有機層形成用塗工液を、ビードコート法により塗布面の全面に塗布する塗布工程と、前記塗布工程の後に、スピンコート法による回転処理を行う回転処理工程とを有する平滑層形成工程であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  2. 前記塗布工程において、前記電極層上の前記有機層が形成される面である有機層形成面全てを覆うように前記有機層形成用塗工液が塗布されることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  3. 前記平滑層形成工程で得られる有機層の膜厚が、5nm〜10μmの範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  4. 前記平滑層形成工程で得られる有機層の表面凹凸が、±5nmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
  5. 前記平滑層形成工程において、前記塗布工程の後、1分間以内に前記回転処理工程を行うことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の有機エレクトロルミネッセント素子の製造方法。
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