JP5315850B2 - 有機電界発光素子、及び表示装置 - Google Patents
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Description
請求項1に係る発明は、
少なくとも一方が透明又は半透明である陽極及び陰極よりなる一対の電極と、
前記一対の電極の間に配設される第1有機化合物層と、
前記一対の電極の間に配設される第2有機化合物層と、
前記第1有機化合物層と前記第2有機化合物層とに挟まれて配設され、前記第1有機化合物層を構成する材料と前記第2有機化合物層を構成する材料とを含んで構成される中間層であって、前記第1有機化合物層を構成する材料と前記第2有機化合物層を構成する材料と揮発性の有機溶媒とを含む塗布液を霧状に噴霧して、又は当該塗布液の霧状物を堆積して形成される中間層と、
を有し、
前記第1有機化合物層を構成する材料と前記第2有機化合物層を構成する材料との組み合わせが、下記化合物Aと下記化合物Bとの組み合わせ、下記化合物Aと下記化合物Cとの組み合わせ、下記化合物Cと下記化合物Dとの組み合わせ、又は、ポリアニリンと下記化合物Aとの組み合わせであることを特徴とする有機電界発光素子。
前記第1有機化合物層が発光層であり、
前記第2有機化合物層が電荷輸送層であり、
前記中間層が、前記発光層を構成する材料と前記電荷輸送層を構成する材料とを含んで構成される中間層である、
ことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
マトリックス状及びセグメント状の少なくとも一方で配列された、請求項1又は2に記載の有機電界発光素子と、
前記有機電界発光素子を駆動する駆動手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
請求項4に係る発明は、
少なくとも一方が透明又は半透明である陽極及び陰極よりなる一対の電極と、
前記一対の電極の間に配設される第1有機化合物層と、
前記一対の電極の間に配設される第2有機化合物層と、
前記第1有機化合物層と前記第2有機化合物層とに挟まれて配設され、前記第1有機化合物層を構成する材料と前記第2有機化合物層を構成する材料とを含んで構成される中間層と、
を有する有機電界発光素子の製造方法であって、
前記第1有機化合物層を形成する工程と、
前記第1有機化合物層を構成する材料と前記第2有機化合物層を構成する材料と揮発性の有機溶媒とを含む塗布液を霧状に噴霧して、又は当該塗布液の霧状物を堆積して、前記第1有機化合物層上に前記中間層を形成する工程と、
前記中間層上に前記第2有機化合物層を形成する工程と、
を有する有機電界発光素子の製造方法。
請求項2に係る発明によれば、他の有機化合物層間に特定の中間層を設けた場合に比べ、素子寿命が延びる。
請求項3に係る発明によれば、特定の中間層を介さず有機化合物層を直接積層した有機電界発光素子を用いる場合に比べ、有機電界発光素子の素子寿命に基づく表示欠陥が長期にわたって抑制される。
化合物(II−1)〜(II−17)中、Xは、置換もしくは未置換の2価の芳香族基を表す。具体的には、Xは、置換もしくは未置換のフェニレン基、置換もしくは未置換の芳香族数2以上10以下の2価の多核芳香族炭化水素、置換もしくは未置換の芳香族数2以上10以下の2価の縮合環芳香族炭化水素、置換もしくは未置換の2価の芳香族複素環、又は少なくとも1種の芳香族複素環を含む置換もしくは未置換の2価の芳香族基を表す。
化合物(II−1)〜(II−17)中、n及びxは1以上の整数を、yは0又は1を示す。
「縮合芳香族炭化水素」とは、炭素と水素から構成される芳香環が2個以上存在し、環同士が1対の炭素原子を共有している炭化水素を表す。具体的には、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、又はフルオレン等が挙げられる。
「芳香族複素環」とは、炭素と水素以外の元素も含む芳香環を表す。芳香族複素環には、芳香環に複素環が置換しているもの、複素環に芳香環が置換しているもののいずれも含む。また、複素環は、その環骨格を構成する原子数(Nr)が、Nr=5及び/又は6が望ましく用いられる。また、環骨格を構成する炭素原子以外の原子(異種原子)の種類及び数は特に限定されないが、例えば、硫黄原子、窒素原子、酸素原子、セレン原子、又は珪素原子等が望ましく用いられ、前記環骨格中には2種類以上及び/又は2個以上の異種原子が含まれてもよい。特に5員環構造をもつ複素環として、チオフェン、ピロール、フラン、セレノフェン、及びシロール又は、前記化合物の3位及び4位の炭素を窒素で置き換えた複素環が望ましく用いられ、6員環構造を持つ複素環として、ピリジンが望ましく用いられる。
アルキル基としては、炭素数1以上10以下のものが望ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、又はターシャリーブチル基等が挙げられる。
アルコキシル基としては、炭素数1以上10以下のものが望ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、又はイソプロポキシ基等が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6以上20以下のものが望ましく、例えば、フェニル基、トルイル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、炭素数7以上20以下のものが望ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
置換アミノ基の置換基としては、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基等が挙げられ、具体例としては前述の通りである。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子が挙げられ、中でもフッ素原子が望ましい。
置換又は未置換のフェニル基、置換もしくは未置換の芳香環数2以上10以下の1価の縮合芳香族炭化水素、置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環としては、前述と同様である。
それぞれ異なる塗布液(本実施形態では、発光層20を形成するための塗布液と電荷輸送性層(正孔輸送層16又は電子輸送層)を形成するための2種の塗布液)を搬送ガス中に噴射して、それぞれの塗布液のミストを形成するミスト形成手段52A,52Bと、
該ミスト形成手段52A,52Bに塗布液を供給する塗布液供給手段53A,53B(例えば、図示しないポンプ、流量制御弁及び流量測定装置からなる。)と、
該ミスト形成手段52A,52Bによって形成されたミストをミスト搬送管54A,54Bに搬送するための搬送ガス供給手段56A,56Bと、
ミスト搬送管54A,54Bによって供給される各塗布液のミストを攪拌、混合するためのミスト撹拌槽58と、
該混合された各塗布液のミストを被塗布物10Aに対し照射するためのミスト照射ノズル60と、
被塗布物10Aを加熱するための加熱ヒーター62と、
該被塗布物10Aを固定する保持部材64と、を備えている。
また、ミスト撹拌槽58と、ミスト照射ノズル60と、加熱ヒーター62、及び保持部材64は、ガス排出口66Aを備えた筐体からなる成膜室66内に配設されている。
また、各塗布液供給手段53A,53Bは、各塗布液を貯蔵する貯蔵容器55A,55Bと連結され、当該塗布液供給手段53A,53Bによりミスト形成手段52A,52Bへ各塗布液が随時供給されるよう構成されている。
本実施例では、以下に示すようにスプレー法を利用して有機電界発光素子を作製する例を示す。
ガラス基板(透明絶縁体基板)上に、ITO電極(透明電極)が幅2mmの短冊状にパターニングされた基板を準備し、これを中性洗剤、アセトン、イソプロピルアルコールを用いて洗浄した。
次に、基板表面を、紫外線/オゾン(UV/O3)洗浄した後、3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)をスピンコーティング法により3000rpmで60秒間塗布し、膜厚10nmの正孔注入層を形成した。
次に、下記化合物A[重量平均分子量Mw=5.0×104]の0.8重量%モノクロロベンゼン溶液を、正孔注入層が形成された基板上にスプレー法により塗布することで膜厚50nmの正孔輸送層を形成した。
次に、下記化合物Aの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液と、下記化合物B[重量平均分子量Mw=6×104]の0.8重量%モノクロロベンゼン溶液を、それぞれ異なるノズルから同時にスプレー法により、正孔輸送層が形成された基板上に塗布(各溶液(塗布液)の噴霧量比(重量比)は下記化合物A:下記化合物B=1:1)することで膜厚15nmの中間層を形成した。
次に、中間層上に、下記化合物Bの0.8重量%トルエン溶液をスプレー法により塗布することで50nmの発光層を形成した。
次に、基板を真空蒸着装置に移し、LiFを5nmの膜厚に成膜する。続けてCaを30nmの膜厚に成膜した後、Alを150nm蒸着して、これら積層体を背面電極とした。
最後にガラス封止して有機電界発光素子を得た。得られた有機電界発光素子の各有機化合物層の断面を観察したところ、それぞれの界面が明確に確認された。
実施例A1と同様の手法で形成した前記化合物Aからなる正孔輸送層上に、前記化合物Aの0.8%モノクロロベンゼン溶液と、下記化合物C重量平均分子量Mw=7.0×104]の0.8重量%モノクロロベンゼン溶液を、それぞれ異なるノズルから同時にスプレー法により塗布(各溶液(塗布液)の噴霧量比(重量比)は前記化合物A:下記化合物C=1:1)することで膜厚15nmの中間層を形成した。
次に、中間層上に、下記化合物Cの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液をスプレーコートすることで50nmの発光層を形成した。
次に、実施例A1と同様に背面電極を形成し、ガラス封止をして有機電界発光素子を得た。得られた有機電界発光素子の有機化合物層の断面を観察したところ、それぞれの界面が明確に確認された。
ガラス基板(透明絶縁体基板)上に、ITO電極(透明電極)が幅2mmの短冊状にパターニングされた基板を準備し、これを中性洗剤、アセトン、イソプロピルアルコールを用いて洗浄した。
次に、基板表面を、紫外線/オゾン(UV/O3)洗浄した後、3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)をスピンコーティング法により3000rpmで60秒間塗布し、膜厚10nmの正孔注入層を形成した。
次に、前記化合物Aの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液をスプレー法により塗布することで50nmの正孔輸送層を形成した。
次に、前記化合物Cの0.8%モノクロロベンゼン溶液をスプレー法により塗布することで50nmの発光層を形成した。
次に、前記化合物Cの0.8%モノクロロベンゼン溶液と、下記化合物Dの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液を、それぞれ異なるノズルから同時にスプレー法により、発光層が形成された基板上に塗布(各溶液(塗布液)の噴霧量比(重量比)は前記化合物C:下記化合物D=1:1)することで膜厚15nmの中間層を形成した。
次に、下記化合物Dの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液をスプレー法により塗布することで膜厚10nmの電子輸送層を形成した。
次に、実施例A1と同様に背面電極を形成し、ガラス封止をして有機電界発光素子を得た。得られた有機電界発光素子の有機化合物層の断面を観察したところ、それぞれの界面が明確に確認された。
ガラス基板(透明絶縁体基板)上に、ITO電極(透明電極)が幅2mmの短冊状にパターニングされた基板を準備し、これを中性洗剤、アセトン、イソプロピルアルコールを用いて洗浄した。
次に、基板表面を、紫外線/オゾン(UV/O3)洗浄した後、ポリアニリンの1.0重量%トルエン溶液を、基板上にスプレー法で塗布することで膜厚5nmの正孔注入層を形成した。
次に、ポリアニリンの1.0重量%トルエン溶液と、前記化合物Aの0.8重量%トルエン溶液を、それぞれ異なるノズルから同時にスプレー法により塗布し、正孔注入層が形成された基板上に塗布(各溶液(塗布液)の噴霧量比(重量比)はポリアニリン:前記化合物A=0.3:1)することで膜厚10nmの中間層を形成した。
次に、中間層上に、前記化合物Aの0.8重量%トルエン溶液をスプレー法により塗布することで膜厚40nmの正孔輸送層を形成した。
次に、前記化合物Cの0.8重量%トルエン溶液をスプレー法により塗布することで膜厚50nmの発光層を形成した。
次に、実施例A1と同様に背面電極を形成し、ガラス封止をして有機電界発光素子を得た。得られた有機電界発光素子の有機化合物層の断面を観察したところ、それぞれの界面が明確に確認された。
実施例A1と同様の手法で形成したPEDOT/PSSの正孔注入層上に、前記化合物Aの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液をスピンコーティング法により塗布し、窒素雰囲気中130℃で30分間焼成することで正孔輸送層を形成した。
その後、前記化合物Bの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液をスピンコーティング法により塗布し、窒素雰囲気中130℃で30分間焼成することで発光層を形成した。
次に、実施例A1と同様に背面電極を形成し、ガラス封止をして有機電界発光素子を得た。
素子の断面を観察したところ、前記化合物Bのモノクロロベンゼン溶液を塗布したことで前記化合物Aの正孔輸送層が溶解していることが確認された。
実施例A1において、正孔輸送層と発光層の間に中間層を形成せず、それ以外は実施例1と同様の有機電界発光素子を作製した。得られた有機電界発光素子の有機化合物層の断面を観察したところ、それぞれの界面が明確に確認された。
作製した有機電界発光素子において、輝度半減寿命を測定した。比較例A1の輝度半減寿命を1とした場合の相対輝度半減寿命を表1に示す。
本実施例では、以下に示すようにミスト法を利用して有機電界発光素子を作製する例を示す。
ガラス基板(透明絶縁性基板)上に、ITO電極(透明電極)が幅2mmの短冊状にパターニングされた基板を準備し、これを中性洗剤、アセトン、イソプロピルアルコールを用いて洗浄した。
次に、基板表面を、紫外線/オゾン(UV/O3)洗浄した後、3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)をスピンコーティング法により3000rpmで60秒間塗布し、膜厚10nmの正孔注入層を形成した。
次に、前記化合物A[重量平均分子量Mw=5.0×104]の0.8重量%モノクロロベンゼン溶液をミスト化し、ミスト照射ノズルから正孔注入層が形成された基板上に一面に照射することで膜厚50nmの正孔輸送層を形成した。
次に、前記化合物Aの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液と、前記化合物B[重量平均分子量Mw=6.0×104]の0.8重量%モノクロロベンゼン溶液を、それぞれ異なるミスト発生源にてミスト化し、ミスト撹拌槽に導入して撹拌・混合した後(各溶液(塗布液)の混合比(重量比)前記化合物A:前記化合物B=1:1)、ミスト照射ノズルから正孔輸送層が形成された基板上に一面に照射することで膜厚15nmの中間層を形成した。
次に、中間層上に、前記化合物Bの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液をミスト化して、ミストを照射することで50nmの発光層を形成した。
次に、基板を真空蒸着装置に移し、LiFを5nmの膜厚に成膜する。続けてCaを30nmの膜厚に成膜した後、Alを150nm蒸着して、これら積層体を背面電極とした。
最後にガラス封止して有機電界発光素子を得た。得られた有機電界発光素子の有機層の断面を観察したところ、それぞれの界面が明確に確認された。
実施例B1と同様の手法で形成した前記化合物Aの正孔輸送層上に、前記化合物Aの0.8%モノクロロベンゼン溶液と、前記化合物C[重量平均分子量Mw=7.0×104]の0.8%モノクロロベンゼン溶液を、それぞれ異なるミスト発生源にてミスト化し、ミスト撹拌槽に導入して撹拌・混合した後(各溶液(塗布液)の混合比(重量比)は前記化合物A:前記化合物C=1:1)、ミスト照射ノズルから一面に照射することで膜厚15nmの中間層を形成した。
次に、中間層上に前記化合物Cの0.8%モノクロロベンゼン溶液をミスト化し、照射することで50nmの発光層を形成した。
次に、実施例B1と同様に背面電極を形成し、ガラス封止をして有機電界発光素子を得た。得られた有機電界発光素子の有機層の断面を観察したところ、それぞれの界面が明確に確認された。
ガラス基板(透明絶縁体基板)上に、ITO電極(透明電極)が幅2mmの短冊状にパターニングされた基板を準備し、これを中性洗剤、アセトン、イソプロピルアルコールを用いて洗浄した。
次に、基板表面を、紫外線/オゾン(UV/O3)洗浄した後、3,4−エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸(PEDOT/PSS)をスピンコーティング法により3000rpmで60秒間塗布し、膜厚10nmの正孔注入層を形成した。
次に、前記化合物Aの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液をミスト化し、ミスト照射ノズルから正孔注入層が形成された基板上に一面に照射することで50nmの正孔輸送層を形成した。
次に、前記化合物Cの0.8%モノクロロベンゼン溶液をミスト化し、ミスト照射ノズルから基板上に照射することで50nmの発光層を形成した。
次に、前記化合物Cの0.8%モノクロロベンゼン溶液と、前記化合物Dの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液を、それぞれ異なるミスト発生源にてミスト化し、ミスト撹拌槽に導入して撹拌・混合した後(各溶液(塗布液)の噴霧量比(重量比)前記化合物C:前記化合物D=1:1)、ミスト照射ノズルから発光層が形成された基板上に一面に照射することで膜厚15nmの中間層を形成した。
次に、前記化合物Dの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液をミスト化し、ミスト照射ノズルから基板上に照射することで膜厚10nmの電子輸送層を形成した。
次に、実施例B1と同様に背面電極を形成し、ガラス封止をして有機電界発光素子を得た。得られた有機電界発光素子の有機化合物層の断面を観察したところ、それぞれの界面が明確に確認された。
ガラス基板(透明絶縁体基板)上に、ITO電極(透明電極)が幅2mmの短冊状にパターニングされた基板を準備し、これを中性洗剤、アセトン、イソプロピルアルコールを用いて洗浄した。
次に、基板表面を、紫外線/オゾン(UV/O3)洗浄した後、ポリアニリンの1.0重量%トルエン溶液をミスト化し、基板上に照射することで膜厚5nmの正孔注入層を形成した。
次に、ポリアニリンの1.0重量%トルエン溶液と、前記化合物Aの0.8重量%トルエン溶液を、それぞれ異なるミスト発生源にてミスト化し、ミスト撹拌槽に導入して撹拌・混合した後(各溶液(塗布液)の噴霧量比(重量比)はポリアニリン:前記化合物A=0.3:1)、ミスト照射ノズルから正孔注入層が形成された基板上に一面に照射することで膜厚10nmの中間層を形成した。
次に、中間層上に、前記化合物Aの0.8重量%トルエン溶液をスプレー法により塗布することで膜厚40nmの正孔輸送層を形成した。
次に、前記化合物Cの0.8重量%トルエン溶液をミスト化し、ミスト照射ノズルから基板上に照射することで50nmの発光層を形成した。
次に、実施例A1と同様に背面電極を形成し、ガラス封止をして有機電界発光素子を得た。得られた有機電界発光素子の有機化合物層の断面を観察したところ、それぞれの界面が明確に確認された。
実施例B1と同様の手法で形成したPEDOT/PSSの正孔注入層上に、前記化合物Aの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液をスピンコーティング法により塗布し、窒素雰囲気中130℃で30分間焼成することで正孔輸送層を形成した。
その後、前記化合物Bの0.8重量%モノクロロベンゼン溶液をスピンコーティング法により塗布し、窒素雰囲気中130℃で30分間焼成することで発光層を形成した。
次に、実施例B1と同様に背面電極を形成し、ガラス封止をして有機電界発光素子を得た。
素子の断面を観察したところ、前記化合物Bのモノクロロベンゼン溶液を塗布したことで前記化合物Aの正孔輸送層が溶解していることが確認された。
実施例B1において、正孔輸送層と発光層の間に中間層を形成せず、それ以外は実施例B1と同様の有機電界発光素子を作製した。得られた有機電界発光素子の有機層の断面を観察したところ、それぞれの界面が明確に確認された。
作製した有機電界発光素子において、輝度半減寿命を測定した。比較例B1の輝度半減寿命を1とした場合の相対輝度半減寿命を表2に示す。
10A 被塗布物
12 透明電極
14 正孔注入層
16 正孔輸送層
18A,18B 中間層
20 発光層
22 電子輸送層
24 背面電極
30 電圧印加装置
40,42,44 ノズル
52A,52B ミスト形成手段
53A,53B 塗布液供給手段
54A,54B ミスト搬送管
55A,55B 貯蔵容器
56A,56B 搬送ガス供給手段
58 ミスト撹拌槽
60 ミスト照射ノズル
62 加熱ヒーター
64 保持部材
66 成膜室
66A ガス排出口
100 有機電界発光素子
Claims (4)
- 少なくとも一方が透明又は半透明である陽極及び陰極よりなる一対の電極と、
前記一対の電極の間に配設される第1有機化合物層と、
前記一対の電極の間に配設される第2有機化合物層と、
前記第1有機化合物層と前記第2有機化合物層とに挟まれて配設され、前記第1有機化合物層を構成する材料と前記第2有機化合物層を構成する材料とを含んで構成される中間層であって、前記第1有機化合物層を構成する材料と前記第2有機化合物層を構成する材料と揮発性の有機溶媒とを含む塗布液を霧状に噴霧して、又は当該塗布液の霧状物を堆積して形成される中間層と、
を有し、
前記第1有機化合物層を構成する材料と前記第2有機化合物層を構成する材料との組み合わせが、下記化合物Aと下記化合物Bとの組み合わせ、下記化合物Aと下記化合物Cとの組み合わせ、下記化合物Cと下記化合物Dとの組み合わせ、又は、ポリアニリンと下記化合物Aとの組み合わせであることを特徴とする有機電界発光素子。
- 前記第1有機化合物層が発光層であり、
前記第2有機化合物層が電荷輸送層であり、
前記中間層が、前記発光層を構成する材料と前記電荷輸送層を構成する材料とを含んで構成される中間層である、
ことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。 - マトリックス状及びセグメント状の少なくとも一方で配列された、請求項1又は2に記載の有機電界発光素子と、
前記有機電界発光素子を駆動する駆動手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。 - 少なくとも一方が透明又は半透明である陽極及び陰極よりなる一対の電極と、
前記一対の電極の間に配設される第1有機化合物層と、
前記一対の電極の間に配設される第2有機化合物層と、
前記第1有機化合物層と前記第2有機化合物層とに挟まれて配設され、前記第1有機化合物層を構成する材料と前記第2有機化合物層を構成する材料とを含んで構成される中間層と、
を有する有機電界発光素子の製造方法であって、
前記第1有機化合物層を形成する工程と、
前記第1有機化合物層を構成する材料と前記第2有機化合物層を構成する材料と揮発性の有機溶媒とを含む塗布液を霧状に噴霧して、又は当該塗布液の霧状物を堆積して、前記第1有機化合物層上に前記中間層を形成する工程と、
前記中間層上に前記第2有機化合物層を形成する工程と、
を有する有機電界発光素子の製造方法。
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