JP4546585B2 - 温水洗浄便座の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水洗浄便座の制御装置に関し、特に待機電力をゼロにする電源スイッチを備えた制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に温水洗浄便座の制御装置においては、図4に示すように、商用電源31からトライアック32を介して温水ヒータや電磁弁等の電力消費手段33に電力を供給するとともに、商用電源31に制御用の電源回路34を接続し、この電源回路34からトライアック32や表示装置36などを制御する制御回路35に電源を供給するように構成されている。
【0003】
また、温水洗浄便座の未使用時の電力を低減して節電を図るようにしたものにおいては、破線で示す部分37の回路を遮断する手段を設けていた。
【0004】
また、他の省エネルギーを図る構成としては、図5に示すように、商用電源31と温水洗浄便座の電気回路との間に電源スイッチ38を配設し、温水洗浄便座の未使用時にはこの電源スイッチ38をオフするように構成されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図4の構成では制御回路35は作動を継続しており、消費電力は完全にはゼロにはならず、節電効果が十分でないという問題があった。
【0006】
また、図5の構成では電源スイッチ38をオフにすると、消費電力は完全にゼロになって完全な節電効果が得られるが、その電源スイッチ38には温水ヒータなどの電力消費手段33に流れる大電流をオン・オフする容量のスイッチが必要となり、大型でコスト高になるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、待機電力をゼロにできて完全な節電効果が得られかつそのための電源スイッチが小電流用の小型のもので良く、低コストで構成できる温水洗浄便座の制御装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の温水洗浄便座の制御装置は、商用電源に通電制御素子を介して温水ヒータや電磁弁等の電力消費手段を常時接続するとともに、商用電源に接続された電源回路から通電制御素子等を制御する制御回路に電源を供給するようにした温水洗浄便座の制御装置において、商用電源と通電制御素子との接続点と、電源回路の間に電源スイッチを配設したものであり、電源スイッチを切ることによって制御回路に対しても電力供給が停止されるので待機電力をゼロにできて完全な節電効果が得られ、かつ制御回路の停止によって通電制御素子がオフされるので、電力消費手段に対する通電も勿論停止される。また、その電源スイッチは制御用の電源回路の容量に対応すればよいので小電流用の小型のもので良く、低コストで構成することができる。
【0009】
また、温水ヒータが洗浄ノズルに向けて洗浄水を流しながら加熱して温水とする瞬間式加熱手段のヒータであると、電源スイッチを入れた直後に使用しても快適な使用状態が得られるので、温水洗浄便座の使用直前に電源スイッチを入れ、それ以外のときは常に電源スイッチをオフしておくことができ、使い勝手良く節電効果を確保できる。
【0010】
また、電源スイッチとして着座スイッチを兼用すると、使用者が便座に座ったときに電源スイッチがオンし、それ以外のときはオフされるので、電源スイッチを一々操作しなくてもよく、一層使い勝手よく節電することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の温水洗浄便座の制御装置の一実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
【0012】
温水洗浄便座の全体構成を示す図2において、1は本体、2は便座、3は便蓋であり、4はトイレ室の側壁に設置されたリモコンである。5は節電用の電源スイッチで、操作ボックス6の本体1の一側面1aから常時突出している部分に配置されている。この操作ボックス6は、図示の如く本体1内に収納した状態と側方に引き出した状態との間で出退可能に本体1に装着されており、リモコン4の電池切れ等により不調の場合に操作ボックス6を引き出してスイッチ操作できるように構成されている。7は便座2に配設された着座スイッチであり、使用者が便座2上に座ったときにこれを検出し、本体1内の所要の手段が洗浄のための予備動作を開始するように構成されている。
【0013】
本体1には瞬間式加熱手段を備えた温水洗浄手段が内蔵されている。この温水洗浄手段においては、図3に示すように、水道端末から逆止弁11、定流量弁12を介して電磁弁13に給水され、洗浄時に電磁弁13から真空破壊弁14、水ポンプ15、流量センサ16を介して瞬間式加熱手段17に送給され、所定温度に加温された洗浄水がノズルユニット18にて局部に向けて噴射するように構成されている。
【0014】
瞬間式加熱手段17は、温水ヒータとしてのセラミックヒータを蛇行状の熱交換流路に臨ませて構成されている。そして、出口での湯温をサーミスタで検出してセラミックヒータに対する通電制御を行い、さらにサーモスイッチを設けて湯温が一定温度以上になるとセラミックヒータと水ポンプ15を停止させるようにして異常時にも高温の洗浄水が局部に噴射されないように構成されている。
【0015】
図1において、本体1には商用電源21から電力が供給されており、商用電源21から通電制御素子としてのトライアック22を介して瞬間式加熱手段17のセラミックヒータや電磁弁13等の電力消費手段23に電力を供給するとともに、商用電源21に制御用の電源回路24を接続し、この電源回路24からトライアック22や表示装置26などを制御する制御回路25に電力を供給するように構成されている。そして、商用電源21とトライアック22の接続点27と電源回路24の間に電源スイッチ5が配設されている。
【0016】
以上の構成において、電源スイッチ5を切ることによって電源回路24を介して制御回路25及び表示装置26等に対しても電力供給が停止されるので待機電力をゼロにできて完全な節電効果が得られる。また、制御回路25の停止によってトライアック22がオフされるので、電力消費手段23に対する通電も勿論停止される。また、その電源スイッチ5は制御用の電源回路24の容量に対応すればよいので小電流用の小型のもので良く、低コストで構成することができる。
【0017】
また、本実施形態はノズルユニット18に向けて洗浄水を流しながら加熱して温水とする瞬間式加熱手段17を備えた温水洗浄便座であるので、電源スイッチ5を入れた直後に使用しても快適な使用状態が得られるので、温水洗浄便座の使用直前に電源スイッチ5を入れ、それ以外のときは常に電源スイッチ5をオフしておくことができ、使い勝手良く節電効果を確保できる。
【0018】
上記実施形態では、操作ボックス6の本体1の一側面1aから突出した部分に設けた電源スイッチ5をオン・オフするようにしたが、図2に破線で示すように、便座3に設けられた着座スイッチ7を電源スイッチとして兼用してもよく、そうすると使用者が便座に座ったときに電源スイッチがオンし、それ以外のときはオフされるので、電源スイッチ5を一々操作しなくてもよく、一層使い勝手よく節電することができる。
【0019】
また、上記実施形態では瞬間式加熱手段を備えた温水洗浄便座の例を説明したが、本発明は温水タンク方式の温水洗浄便座に適用することもできる。すなわち、所定水量の温水を貯えるとともに内蔵した加熱ヒータにて所定の水温に制御可能に構成された温水タンクを備え、洗浄時には給水手段にて温水タンク内に給水することによって温水タンク内の温水を押し出してノズル手段に向けて圧送するように構成された温水洗浄便座においても、長時間外出時などに電源スイッチにて加熱ヒータに対する通電を停止しておくことによって節電を図ることができる。また、温水タンク内の洗浄水は、通例では電源スイッチをオンして加熱ヒータに通電を開始した後略5分程度以内に所定の水温まで加熱することができるので、使用時に電源スイッチをオンした場合でも、それ程の不都合なく使用することができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明の温水洗浄便座の制御装置によれば、以上の説明から明らかなように、商用電源と通電制御素子の接続点と、制御用の電源回路との間に電源スイッチを配設したので、電源スイッチを切ることによって制御回路に対する電力供給が停止されるので待機電力をゼロにできて完全な節電効果が得られ、かつその電源スイッチは制御用の電源回路の容量に対応すればよいので小電流用の小型のもので良く、低コストで構成することができる。
【0021】
また、温水ヒータが洗浄ノズルに向けて洗浄水を流しながら加熱して温水とする瞬間式加熱手段のヒータであると、温水洗浄便座の使用直前に電源スイッチを入れ、それ以外のときは常に電源スイッチをオフしておくことができ、使い勝手良く大きな節電効果を確保できる。
【0022】
また、電源スイッチとして着座スイッチを兼用すると、使用者が便座に座ったときに電源スイッチがオンし、それ以外のときはオフされるので、電源スイッチを一々操作しなくてもよく、一層使い勝手よく節電することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温水洗浄便座の制御装置の一実施形態の構成図である。
【図2】同実施形態の温水洗浄便座の全体斜視図である。
【図3】同実施形態の温水洗浄便座の洗浄水噴射系の構成図である。
【図4】従来例の温水洗浄便座の制御装置の構成図である。
【図5】他の従来例の温水洗浄便座の制御装置の構成図である。
【符号の説明】
5 電源スイッチ
7 着座スイッチ
13 電磁弁
17 瞬間式加熱手段
21 商用電源
22 トライアック(通電制御素子)
23 電力消費手段
24 電源回路
25 制御回路
27 接続点

Claims (3)

  1. 商用電源に通電制御素子を介して温水ヒータや電磁弁等の電力消費手段を常時接続するとともに、商用電源に接続された電源回路から通電制御素子等を制御する制御回路に電源を供給するようにした温水洗浄便座の制御装置において、商用電源と通電制御素子との接続点と、電源回路の間に電源スイッチを配設したことを特徴とする温水洗浄便座の制御装置。
  2. 温水ヒータは、洗浄ノズルに向けて洗浄水を流しながら加熱して温水とする瞬間式加熱手段のヒータであることを特徴とする請求項1記載の温水洗浄便座の制御装置。
  3. 電源スイッチとして着座スイッチを兼用したことを特徴とする請求項1又は2記載の温水洗浄便座の制御装置。
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