JP4545443B2 - 往復動式エンジンおよびその取入れシステム - Google Patents

往復動式エンジンおよびその取入れシステム Download PDF

Info

Publication number
JP4545443B2
JP4545443B2 JP2003580690A JP2003580690A JP4545443B2 JP 4545443 B2 JP4545443 B2 JP 4545443B2 JP 2003580690 A JP2003580690 A JP 2003580690A JP 2003580690 A JP2003580690 A JP 2003580690A JP 4545443 B2 JP4545443 B2 JP 4545443B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
working fluid
piston
intake system
cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003580690A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005521826A (ja
Inventor
ポール・ヴァン・デ・ロー
Original Assignee
コーゲン・マイクロシステムズ・ピーティーワイ・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from AUPS1414A external-priority patent/AUPS141402A0/en
Priority claimed from AU2002953574A external-priority patent/AU2002953574A0/en
Application filed by コーゲン・マイクロシステムズ・ピーティーワイ・リミテッド filed Critical コーゲン・マイクロシステムズ・ピーティーワイ・リミテッド
Publication of JP2005521826A publication Critical patent/JP2005521826A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4545443B2 publication Critical patent/JP4545443B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L33/00Rotary or oscillatory slide valve-gear or valve arrangements, specially adapted for machines or engines with variable fluid distribution
    • F01L33/04Rotary or oscillatory slide valve-gear or valve arrangements, specially adapted for machines or engines with variable fluid distribution oscillatory
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L11/00Valve arrangements in working piston or piston-rod
    • F01L11/02Valve arrangements in working piston or piston-rod in piston
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L25/00Drive, or adjustment during the operation, or distribution or expansion valves by non-mechanical means
    • F01L25/02Drive, or adjustment during the operation, or distribution or expansion valves by non-mechanical means by fluid means
    • F01L25/04Drive, or adjustment during the operation, or distribution or expansion valves by non-mechanical means by fluid means by working-fluid of machine or engine, e.g. free-piston machine
    • F01L25/06Arrangements with main and auxiliary valves, at least one of them being fluid-driven
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L25/00Drive, or adjustment during the operation, or distribution or expansion valves by non-mechanical means
    • F01L25/08Drive, or adjustment during the operation, or distribution or expansion valves by non-mechanical means by electric or magnetic means

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Fluid-Driven Valves (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Description

本発明は、往復動式エンジンおよび、たとえばランキンサイクルエンジンといった熱エンジン用のスチーム取入れシステムのような往復動式エンジン用の作動流体取入れシステムに関する。この往復動式エンジンは、往復運動を(たとえば内燃エンジンのように)内部化学反応に依存しないタイプのものである。
機械的仕事を提供するために開発された最も初期形式のエンジンの一つは、ランキンサイクルエンジンであり、しばしば「スチームエンジン」と呼ばれるが、これはそうしたエンジンの大多数が作動流体としてスチームを使用したから(およびしたがってスチーム駆動と考えられたから)である。スチームエンジンは往復動式エンジンであり、通常、シリンダー内に往復動ピストンを有し、(たいていはシリンダーの同じ側の端部に)取入れバルブおよび排気バルブを備え、ピストンは、ロッドおよびクランクによってフライホイールなどに連結されている。
エンジンの作動中、ピストンが「上死点」(「TDC」と言う)にある時、取入れバルブが開かれ、ボイラーからのスチーム流入が可能となる。膨張するスチームは、その膨張(すなわち動力)ストロークにてピストンを駆動する。それから取入れバルブが閉じ、スチームがシリンダー内で低圧になるよう膨張することが可能となる。ピストンが下死点(「BDC」と言う)に達したとき、排気バルブが開き、ピストンがその復帰ストロークにてシリンダーをTDCへと復帰移動するとき、スチーム(これは概してまだかなりの圧力である)の流出が可能となる。
そうした動作においては、取入れバルブが限りなく速く開いたり閉じたりするのが、そして取入れバルブが動力ストロークにおいて早期に閉じ、高い膨張比をもたらすのが理想である。しかし1900年台初期においては、バルブ駆動技術には限界があり、したがってそうしたエンジンの開発過程にわたって低い効率しか得られなかった。確かに、取入れバルブを十分に早く閉じるのができないことが、複式エンジン(二重、三重および四重膨張エンジンさえ)の開発に至る主要因であった。このエンジンでは、スチームは第2のより大きな容量のシリンダーに送られ、そこで同様に膨張する。ときには、さらに第3、あるいは第4段階さえあり、その場合、これが繰り返される。
このタイプのエンジンは概して満足できる機能を発揮したが、エンジン設計におけるその後の発展は、より高い効率およびより高い馬力対重量比を持つエンジンを生み出した。たとえば内燃エンジン、スチームタービンなどである。その結果、スチームエンジンは使用されなくなり、スチームエンジンは全く希少なものにまでなった。
だが、環境および汚染への配慮がますます重要視されるようになっており、しかも化石燃料の価格が上昇を続けているので、最近、スチームエンジン、特に小規模なコージェネレーションすなわち複合された熱および動力(CHP)システムでの使用についての関心が復活した。
したがって、特に、そうしたスチームエンジン用の取入れバルブに対する、そして一般に、制御された様式で高圧ガスまたは蒸気がシリンダーへと供給されるタイプの往復動式エンジン用の作動流体取入れシステムに対する改良が再び求められている。
本発明は、エンジンが、内部に往復動ピストンを備える少なくとも一つのシリンダーを含み、かつ取入れバルブを経て作動流体を受け容れることができる可変容積膨張チャンバーを有している往復動式エンジン用の作動流体取入れシステムであって、
前記取入れバルブに作用するため二次流体がそれを通過する開状態、および閉状態をとることができるパイロットバルブと、
前記パイロットバルブの前記状態を制御するための駆動手段と、を具備し、
前記取入れバルブは、前記二次流体の作用に応答して開くよう構成されている作動流体取入れシステムを提供する。
本発明はまた、上記作動流体取入れシステムを利用する往復動式エンジンと共にそうした往復動式エンジンを作動させる方法を提供する。これに関して、エンジンは一つ以上の往復動ピストン/シリンダー装置を有していてもよく、本発明の取入れシステムの少なくとも一つがそれに関連付けられる。
さらに言えば本発明はさらに、内部に往復動ピストンを備える少なくとも一つのシリンダーを含み、かつ取入れバルブを経て作動流体を受け容れることが可能な可変容積膨張チャンバーを有する往復動式エンジンであって、作動流体取入れシステムおよび排気手段を具備し、前記作動流体取入れシステムは、前記取入れバルブに作用するため二次流体がそれを通過する開状態、および閉状態をとることができるパイロットバルブと、前記パイロットバルブの前記状態を制御するための駆動手段と、を含み、前記取入れバルブは前記二次流体の作用に応答して開くよう構成され、かつ前記排気手段は、前記ピストンに少なくとも一つの排気バルブを備えると共に前記ピストンに少なくとも一つの排気ポートを備え、前記排気バルブは、前記ピストン上の圧力が排気ポート圧力以上の閾値圧力まで降下するとき自動的に開くよう構成されている往復動式エンジンを提供する。
理想を言えば、以下で説明するように、本往復動式エンジンは作動流体としてスチームを使用するランキンサイクルエンジンであり、好ましくはユニフロー原理に基づいて作動する単一の往復動ピストン/シリンダー装置のみを有する。しかしながら、本往復動式エンジンは、通常の意味での「ピストン」および「シリンダー」を必ずしも含んでいる必要はなく、むしろ単に膨張容積(空間)および容積式エキスパンダーを持つ必要があるということが認識されるであろう。
たとえば、ピストン/シリンダー装置以外のものを含んでいてもよいこのタイプのシステムは、三角形ローターを備えたバンケルロータリー膨張チャンバーである。このローターは、エクセントリックシャフト上で回転し、かつエピトロコイダル(epitrochoidal)ハウジング内にあって、かつそれと連動する。ゆえに、本明細書を通してピストン/シリンダー装置に対する続く言及は、少なくともこのタイプの装置をも包含するものとして解釈されるべきである。
また、好ましい形態では、作動流体および二次流体は同じ供給源から供給される。確かに、ほとんどの状況では、作動流体はボイラーからのスチームとなり、しかも二次流体も同じボイラーから供給されるスチームとなる(だが、本エンジンは太陽エネルギーまたは他の低級熱源によって作動させられてもよく、しかも有機作動流体を使用してもよい)。ゆえに、本明細書を通して「二次流体」に対する言及は、作動流体と異なるタイプのものである(あるいは異なる供給源からの)二次流体を必要とすると考えるべきではない。
本発明の取入れシステムは、取入れバルブの急速な開放および閉鎖を実現し、かつエンジンの膨張(動力)ストロークにおいて早期のものとなるよう取入れバルブの少なくとも閉鎖のタイミングを制御可能とすることが認識されるであろう。可変バルブタイミングのそうした緩和によって、一定の取入れバルブの導入および遮断タイミングを維持する必要がなくなる。これは、部分出力で作動するためにスチームの絞りが必要な多くの従来型スチームエンジンに明らかな非効率をもたらしていた。
加えて、本発明は取入れバルブが直接よりもむしろ間接的に(パイロットバルブによって)駆動されることを可能とする。これによって、高速で大きな力を発生させることができる電気的あるいは機械的駆動手段の必要性が排除される。
パイロットバルブと共に使用される二次流体は、適当な手法により加圧された適当な流体であってもよい。しかも、たとえば適当に加圧された液体あるいはガス/蒸気であってもよい。二次流体はたいていスチームとなることが予測されるが、適当な液圧流体でも足りることを理解すべきである。実際、適当な流体は、水、空気、窒素、合成および鉱物性オイル、あるいはたとえば水/グリコール混合物のような適当な混合物となることが想像される。
エンジンの作動のために好ましい作動流体がスチームであるとすれば(以下で説明するように)、その目的のために採用される、いかなるスチーム発生システムであっても、パイロットバルブ用の有用なスチームを(二次流体として)発生させるのに同様に使用可能である。たとえば、好ましい形態では、作動流体および二次流体の両方のためのスチームは、上述したようにボイラーで生成することが可能である。
ボイラーは多くの異なる構造を採用できるが、概して、たとえば一続きのチューブのような内部に水が収容される空間(volume)からなる。熱はしたがってこの空間の外面に加えられ、槽の壁を経て伝達され、水を加熱および沸騰させ、蒸気を生成する。これは、過熱蒸気を生成するために通常は続いてさらに加熱される。通常タイプのボイラーには、煙管(firetube)ボイラー、水管(water tube)ボイラー、およびフラッシュボイラーが含まれる。すべてのタイプに関して、水は通常、連続的にあるいは周期的に加えられ、蒸発した分が補充される。
パイロットバルブは好ましくは二つの状態間で、すなわちその開状態とその閉状態との間で機能する。それが開状態であるときには、取入れバルブに作用するため、パイロットバルブは、二次流体がそれを通過することを可能にする。好ましい形態では、パイロットバルブは、その休止ポジションがその閉状態であるように、閉鎖力に抗してその開状態に向かって駆動される。この装置の利点は、そうした超過圧力がバルブを閉じるよりもむしろバルブを開けようとするであろうと仮定すれば、ボイラーが超過圧力となった場合に、パイロットバルブが非常用リリーフバルブとして機能するよう構成できることである。
パイロットバルブは適当なタイプのものを採用でき、たとえば、ポペットバルブ、スプールバルブあるいはフラッパーバルブとすることが可能である。パイロットバルブがポペットバルブである場合、このポペットバルブは好ましくは、その座からポペットが離れることにより開き、流体の通過を可能とする。
パイロットバルブがスプールバルブである場合、このスプールバルブは、好ましくは放射状フローポートを持つスリーブ内に段付き円柱形スプールを備える。この形態においては、スリーブ内でのスプールのスライドは、フローポートを開くためそれを露出させる。好ましくは、そうしたバルブはオーバーラップ型のものとすることができる。これによって、スプールの行程には不感帯が設けられ、そこでは取入れバルブは、ボイラーまたは排気ポートのいずれとも流体連通状態にはなく、したがってボイラーと排気ポートとの間の短絡が抑止される。
パイロットバルブがフラッパーバルブである場合、このフラッパーバルブは好ましくは、圧力降下オリフィスを経た二次流体の連続流によって二つの対向するノズル間で回動するフラッパーを含む。ある形態においてスプールがスプリングによって中央で保持される場合、各ノズルは、好ましくは、取入れバルブにおけるそれぞれのチャンバーと連通する。
ここで、本発明のシステムの取入れバルブに注目すると、この取入れバルブは好ましくは、開状態と閉状態との間で、好ましい形態ではパイロットバルブからの二次流体の作用に応答してさらに作動可能であるタイプのものである。その開状態では取入れバルブは、通常の手法にて、作動流体が膨張するときピストンに関して仕事をするためシリンダーの膨張チャンバーへの作動流体の流入を可能とする。また、取入れバルブは好ましくは、その休止ポジションがまたその閉状態であるように、閉鎖力に抗して(好ましくは二次流体によって)その開状態に向かって駆動される。
取入れバルブも適当なタイプのものとすることができ、理想的には、ポペットバルブまたはスプールバルブのいずれかとなる。ある形態では、取入れバルブはポペットバルブであり、かつシリンダー内でポペットステムまで動くポペットピストンを具備する。パイロットバルブによって導入される二次流体は、好ましくは、ポペットピストンに力を加え、通常時にはポペットを閉状態で保持する弾性手段(たとえばスプリング)を打ち負かす。この結果、取入れバルブが開く。好ましくは、二次流体および作動流体の圧力が等しいと仮定すれば、二次流体が作用するポペットピストンの面積は、ポペット面積よりも大きなものである。
この形態では、ポペットバルブは、それが開いた際、加圧流体の流れに対して、いずれの方向にも適応可能である。好ましくは、ポペットバルブは、ボイラー圧力がポペットバルブを閉状態で保持しようとするように適応させられる。これによって、方向が逆になった場合に問題となるであろう、それを閉状態で保持するための強力な弾性力が必要ではなくなる。さらにこの構造は漏れ回避を助ける。なぜなら、増大する圧力は、閉鎖力を増大させ、これによって密封圧力(すなわちバルブシート接触圧力)を増大させるからである。
本発明のシステムの駆動手段について、駆動手段は好ましくはパイロットバルブの働きを、その開状態とその閉状態との間で制御する。駆動手段の好ましい形態は、電子的に制御された電気的駆動を提供するが、駆動手段は、適当な機械装置、電気装置、電磁装置、圧電装置あるいは他の駆動装置によってもたらされてもよいことが理解されるであろう。適当なそうした装置は、まさに説明しようとしている電子的手段によってもたらされるような、パイロットバルブの動作の類似の正確さおよび速度を生じるようなものであってもよい。
好ましい形態では、駆動手段は電子的に制御されたソレノイドであり、電子的制御はタイミング手段と協働する制御モジュールによってもたらされる。この形態では、制御モジュールは、ソレノイドに(出力ポートを介して)制御信号を提供するため、セットおよび動的パラメーターを処理可能な処理デバイス(たとえばマイクロコントローラー)を含んでもよく、制御信号は、パイロットバルブをその開状態と閉状態との間で制御するためソレノイドを駆動あるいは保持するのに適したものである。
本発明の好ましい形態では、少なくとも動的パラメーターのいくつかは、タイミング手段から制御モジュールへの信号によって提供されるか、またはこの信号を用いて特定される。セットパラメーターは、他方では、処理デバイスがそれにアクセス可能であるよう制御モジュール(たとえば、FLASHメモリー、あるいはEPROM、あるいはマイクロコントローラーに搭載されたメモリー)に備わっていてもよい。本発明のこの形態では、セットパラメーターは、実際上、制御モジュール内に予め組み込まれている。
動的パラメーターの処理は、好ましくは、エンジンの動作の間、クランク角ポジションおよび速度データのようなデータを提供する。
処理手段に提供される他の動的パラメーターは、エンジンの動作条件に関するもの、たとえば、作動流体および/または二次流体の圧力、あるいはシリンダー内の温度および圧力であってもよい。だが、これらは通常、タイミング手段によって提供されない。
タイミング手段は、処理手段に「リアルタイム」クランクポジションデータを提供可能な、いかなるタイプの回転ポジション変換器であってもよい。好ましい形態では、タイミング手段は、エンジンのクランクシャフトと共に回転するよう構成されたタイミングディスクとなる。タイミングディスクは、好ましくは、その上に、所定のクランク角ポジションを表すよう構成されたプリセット突起を有することになる。ゆえに、クランク角速度およびポジションデータを特定するために処理手段用のタイミング信号を発生させるため個々の突起の通過を感知することが可能なタイミングセンサーが設けられてもよい。
たとえば、ソレノイドへの給電とパイロットバルブの開放との間の遅延時間、パイロットバルブの開放と取入れバルブの開放との間の遅延時間、ガス流動に関連する遅延時間、およびエンジンの作動条件における変化によって引き起こされるこれら遅延時間の変化に関係するセットパラメーターを用いて制御モジュールをプレプログラミングすることにより、処理手段は、運転中、予測される次のTDC時間の直前のいかなる時間にソレノイドに給電すべきかを特定できる。これによって、TDCへのピストンの到達に対して正確に必要な時間で、ソレノイドがパイロットバルブを駆動することが可能となり、今度はこれが取入れバルブを開く。
好ましくはソレノイドには、非常に高い初期電圧が与えられ、電流、関連する磁場、したがってソレノイドプランジャ引き込み力が急速に増大するのを可能とし、遅延時間を最小化する。
さらに、いったんソレノイドプランジャが動き始めると、電圧および電流は好ましくは、弾性手段(たとえば復帰スプリング)に抗して、プランジャを引き込みポジションで維持するため(したがってパイロットバルブをその開状態で維持するため)、「ホールディング」値まで低下させられる。この形態では、いつプランジャが動き始めるかを感知することは重要ではない。時間はセットパラメーターの一つとして入力されてもよい。
同様にして、制御モジュールは、たとえばソレノイドへの断電とパイロットバルブの閉鎖との間の遅延時間、パイロットバルブの閉鎖と取入れバルブの閉鎖との間の遅延時間、ガス流動に関連する遅延時間、およびエンジンの作動条件における変化によって引き起こされるこれら遅延時間の変化に関係するセットパラメーターを用いてプレプログラミングされてもよい。したがって、制御モジュールは好ましくは、所望の取入れバルブ閉鎖時間の直前にソレノイドに断電信号を送信する。
これに関して、そして高い膨張比を実現するため取入れバルブがTDCの後わずかな時間だけ単に開いたままとなるべきであると仮定すれば、閉鎖遅延時間は好ましくは短いものである。ある形態では、これは、ソレノイドが断電された際、弾性手段(たとえば復帰スプリング)の作用のもとで急速なプランジャの突出を確実なものとするためソレノイドフィールドエネルギーを急速に消散できる手段を備えることにより実現可能である。
そうした急速消散手段を持たない場合、ソレノイド断電処理が、パイロットバルブを開くためにソレノイドが完全に給電される前に開始されてしまう恐れがある。もちろん、これでは取入れバルブの完全開放には至らず、あるいはともかく効率のロスにつながる。
最後に、本発明の取入れシステムはさらに、ピストンがTDCに到達する直前に、膨張チャンバー内のデッドスペースで増大する圧力を制御するため有利に利用可能である。ある形態では、シリンダー圧力をモニターするため膨張チャンバー内に圧力変換器が内蔵されてもよい。これによって、取入れ口が開くタイミングをわずかに変更するため制御モジュールにさらなる動的パラメーターを供給することが可能となる。たとえば、TDCへのピストンの最後の移動でシリンダー圧力が非常に高くなった場合、制御モジュールは取入れバルブがより早く開くようソレノイドに早期に電力を供給してもよく、これによって増大した圧力を、取入れバルブを介して、ボイラーへ排出することが可能となる。
本発明による作動流体取入れシステムを有する往復動式エンジンの作動方式の全般的理解のため、使用する一連の事柄について簡単に説明する。
いったん作動すると、スチーム駆動ランキンサイクル型の往復動式エンジンの作動ステップのシーケンスは(一般的な表現では)次のようなものとなる:
1.ピストンがTDCに接近するとき、閉鎖力に抗してパイロットバルブが開くよう駆動手段が動作し、二次流体(スチーム)がそれを通って移動することを可能にする。駆動手段は好ましくは電子的に制御されるソレノイドであり/上記タイミング手段装置は、パイロットバルブを、その開状態と閉状態との間で、開放および閉鎖に関して、そしてさらに開閉および閉鎖の速度およびタイミングに関して予測的に制御することが可能である。
2.スチームは続いて適当に構成された取入れバルブに作用し、再び閉鎖力に抗して、この取入れバルブを開ける。
3.作動流体(スチーム)が取入れバルブを経てシリンダーの膨張チャンバーに流入し、この作動流体は膨張すると共にその膨張(動力)ストロークにてピストンをBDCに向かってTDCから離れるように押しやる。
4.パイロットバルブが閉じるよう駆動手段が動作し、取入れバルブへのスチームを拒絶し、そして閉鎖力によって取入れバルブが閉じるのを可能にする。
5.いったんピストンがBDCを通過すると、ピストンはその復帰ストロークにてTDCに向かって復帰する。シリンダー内の膨張した作動流体は、シリンダー壁および/またはさらに好ましくはピストンヘッド自身に配置された排気バルブを経て排出される。後者の構造により、以下でさらに詳しく説明するように、ピストンが、復帰ストロークの間に、シリンダー内でスチームの圧縮に抗して仕事をしなければならない状況が生じなくなる。
6.ピストンが再びTDCに接近するとき、閉鎖力に抗してパイロットバルブが開くよう駆動手段が再び動作し、二次流体(スチーム)がそれを通って移動することを再び可能にする。
7.ステップ1ないし6のサイクルをその後継続する。
ピストンヘッド排気バルブの使用に関して、それが利用される場合、排気バルブは好ましくは、ピストン上の圧力が排気ポート圧力以上の閾値圧力まで降下するとき自動的に開くよう構成される。この点に関して、ピストンは好ましくは、排気バルブと関連する排気ポートを備え、これらピストン排気ポートは、シリンダー壁(あるいはもし望むのであればクランクケース)における配列された排気ポートへつながる。
好ましくは、ピストン排気ポートとシリンダー壁排気ポートとは全ストロークを通じて重なり合うよう構成され、排気バルブが開いているのであれば、いかなるクランク角度においても排気を可能とする。さらに好ましい形態では、BDC直前にピストンによって開けられる従来型の排気ポートも使用されることになる。これによって、ピストンヘッド排気バルブが開くことを可能にするのに十分なほどシリンダー圧力が降下してしまわない場合に排気が開始される。
本発明の取入れバルブシステムと共にそうした排気バルブ装置を使用することにより(それ自身が非常に早期のそしてシャープな遮断を可能にする)、実際上の全ての負荷条件においてエンジンが非常に効率よく作動することを可能にする。さらに言うと、両方の装置が存在すれば、エンジンを異なる排気量にて作動させることが可能となり、それを効果的に可変排気量エンジンとする。さらに、全負荷にて作動するとき、シリンダーはもちろんBDCにおいてガスの完全膨張が生じるような寸法とすることも可能であり、これによって最大効率が達成される。ゆえに部分負荷では、取入れガスの量は、ピストンがBDCに到達する前に完全膨張が生じるよう低減されてもよい。
本発明のこの実施形態に関して、ピストンヘッド排気バルブは、ガスがバルブを経て反対方向に(すなわち、ピストン上の膨張容積内へと)流れることができるよう開くことになる。これによって、部分真空を形成するための仕事が回避され、そして再び効率を維持する。
ピストンヘッド排気バルブは適当なバルブであってよいが、それは、ピストンが加速する結果生じる慣性力によって過度に影響を受けないタイプのものであることが好ましい。さらに排気バルブは、TDCにてバルブを閉じるシステムがバルブの損耗または損傷につながらないことを保証するタイプのものであるべきである。
ピストンヘッド排気バルブは、ゆえに好ましくはスプリングとなり、そしてリードバルブが理想である。しかしながら他の装置、たとえば圧縮コイルスプリング装置を備えたポペットバルブが使用できる。
その上、シリンダーのヘッドにおいて、リードバルブが閉じるのを助けるため、そしてさらにシリンダーヘッドに関するピストンヘッド排気バルブの衝撃を緩和するため、リーフスプリングが使用されてもよい。この衝撃は、リードバルブの表面とリーフスプリングの表面との間からそれらが接触するとき放出されなければならないガスによって、ある程度緩和されるが、この衝撃を緩和する他の選択肢が使用されてもよい。たとえば、シリンダーヘッドから発する流体ジェットの使用、あるいはスプリング自身への流体被覆によって、リードバルブの延命を図ることが可能となる。
上記一般的説明から、本発明の作動流体取入れシステムは、長年の間、多くのタイプの往復動式エンジンと関係付けられていた動作および制御問題に簡単な解決法を提供することがわかる。
特に本発明のシステムは、ピストンを駆動するその作動流体としてスチームを使用するランキンサイクル熱エンジン用の取入れバルブシステムとして格別有用である。それによって、複式膨張シリンダーのコスト、複雑さ、重量およびサイズを伴わずに、効率のよい往復動式スチームエンジンを作ることが可能となる。なぜなら、早期遮断をもたらすことによって、一つのシリンダーで高い膨張比を実現できるからである。
さらなる利点は、バルブタイミングを完全にプログラム可能とできることである。確かに多くの機構とは違って、膨張チャンバーへの作動流体の導入および遮断のタイミングは、複雑な機構を必要とせず自由にかつ広い範囲にわたって変更可能である。
ここで本発明について、添付図面に図示された好ましい実施形態を参照して説明する。ただし、以下の説明は上記説明の一般性を制限するものではないことを理解されたい。
図1に示されているのは往復動式エンジン10であり、これはランキンサイクルで作動し、かつその作動流体としてスチームを使用する。簡潔に説明するように、エンジン10は、作動に必要な構成要素の全てと共に図示されているわけではない。
エンジン10は概して、作動流体および(本発明の好ましい取入れシステムのため)二次流体として使用するのに必要なスチームを発生させるのに好適なボイラー12を含む。この点に関し、当業者は、エンジンのすべての態様のための好適な流路は全ての図面に必ずしも現れていないことを認識するであろう。たとえば、すぐ後の図におけるボイラー12からパイロットバルブへの流路は、図の全ての断面において明らかにされていないが、むろんエンジン内に現存する。
エンジン10は、概して参照符号14によって示される可変容積膨張チャンバーと共に、シリンダー内に往復動ピストンを含む。往復動ピストンはクランクシャフト28を介して発電機16にそれと連動可能に連結されている(図1には完全に示されていない)。
図1にはまた、本発明とは関係のないエンジン部品、たとえばボイラー12内への水の流れを調整するソレノイド22および噴射ポンプ24が、シリンダーのTDC端に結合された、いくつかの伝熱羽根26と共に示されている。
本発明の図示された実施形態の取入れシステムに関して、図1から明らかな全ては、パイロットバルブの動作を制御する駆動手段には、さまざまな形態が存在することである。特に、図1にはソレノイド18およびタイミングディスク20が示されており、タイミングディスク20はクランクシャフト28に、これと連動可能に連結されている。しかしながら、図2には図1よりもタイミングディスク20がよりよく図示されており、クランクシャフト28へのその連動連結は明らかである。また、その内部でピストン32が往復運動(通常方式で)するシリンダー30は、図1よりも図2の方がよりわかりやすい。
たとえば、ボイラー12、発電機16、羽根26、および水取入れソレノイド/バルブ装置22/24のような構成要素もまた全て図2においては明白である。しかし、さらに詳しくは説明しない。確かに、ピストン32、シリンダー30、クランクシャフト28、発電機16およびそれらに関連するエンジン部品の形状および機能に関しては、当業者によく理解されており、これ以上詳しくは説明しない。これら構成要素は、本発明の取入れシステムの主要部を形成するものではない。
しかしながら、図2にAで示される領域内の構成要素の相互作用および形状は、本発明にとって重要であり、本実施形態の駆動手段の図示された構成要素、すなわちタイミングディスク20およびソレノイド18について、ここでさらに詳しく説明する。
本実施形態の取入れシステムは、図3a、図3bおよび図3cに最もよく示されている。この点に関し、これらの図は取入れシステム(およびエンジン)を異なる状態で順に示すものであるが、取入れシステムの構成要素の大部分は各図に共通である。ゆえに、連続的動作の説明に先立って、これら共通構成要素を説明するのが適切である。
単に図3aを参照すると、ソレノイド18は、ポペットバルブ34の形態で示されるパイロットバルブにこれと連動可能に連結されている。ポペットバルブ34は、スプリング36によってもたらされる閉鎖力に抗して、ソレノイドのプランジャ37を(リンク部材35と協働して)引っ込めることで開けることができる。それが開いた状態では、ポペットバルブは、取入れバルブ40のチャンバー38内への二次流体(スチーム)の流入を可能とし、本実施形態ではこれもまたポペットバルブである。加えて、スチームは、たとえば流路45を経てインジェクター(図示せず)に供給可能である。
二次流体がチャンバー38に流入した際、その圧力はポペット42を座から押し退け、これによってスプリング44によってもたらされる閉鎖力に抗して、取入れバルブ40が開く。作動流体(スチーム)は、その後、ボイラー12からスチーム供給ライン48を経て、シリンダープレチャンバー46に流入できる。
ソレノイド18への給電が断たれた際、スプリング36の閉鎖力はポペットバルブ34を閉鎖し、取入れバルブチャンバー38に向かうスチームを遮断する。今度はこれが、スプリング44の閉鎖力が膨張チャンバーに向かうスチームを遮断することを可能にする。これに関して、必要とあればスチームは、取入れバルブチャンバー38からポート39を経て、システム凝縮器へ排出できることに注意されたい。
ソレノイド18の作動タイミングに関して、そして図1に戻ると、タイミングディスク20は、二つの上部突起52および54と、ディスクの下側に存在する、突起52から約30°回転した下部突起(図示せず)とを含む。
センサー56および58は、タイミングディスクがクランクシャフト28と共に回転した際、突起を感知する。突起54は(図2におけるピストン32のポジションから明白なように)センサー56をTDCにおいて通過する。一方、突起52はこのセンサーをTDCの90°前に通過する。上記突起がこれらの点を通過する時間は、制御モジュール(これはマイクロコントローラーを含んでいてもよい)に動的パラメーターとして記録される。制御モジュールは、本発明の駆動手段の一部である。
それゆえ上記のように制御モジュールは、ソレノイドのインダクタンスに起因するその公知の遅延時間、およびパイロットバルブならびに取入れバルブの慣性および押圧力を考慮して、ソレノイドに給電するための適切なタイムを計算でき、必要に応じてTDCにおいて、あるいはその近傍で取入れバルブを開く。好適なセットおよび動的パラメーターの適当なプログラミングを備えるので、制御モジュールは、サイクルのあいだ中、速度の変動にかかわらず、そしてエンジン速度の上昇または低下にかかわらず、これを正確に行うことになる。
下側突起(図示せず)はTDCの後のある時(本実施形態では約30°で)センサー58を通過する。これは、制御モジュールが、再び公知の遅延時間を考慮して、取入れバルブを閉じるためソレノイド18への給電を断つ時間を決定するのを助ける。この点に関して、30°よりも小さなあるいは大きな角度が、それぞれ大小の膨張比を得るために使用可能であることが認識されるであろう。
ここで、図3a、図3bおよび図3cを順次比較すると、エンジンの基本動作が明らかになる。
既に述べたように、図3aはシリンダー30内でTDC付近にある(あるいはちょうどTDCに到達した)ピストン32を示している。ソレノイド18への給電が断たれると、スプリング36がポペットバルブ34を閉じてしまうことによって、パイロットバルブはその閉状態となる。したがって二次流体(スチーム)は取入れバルブ40に到達できず、したがって作動流体は膨張チャンバーに到達できない。
図3bは、ソレノイド18がスプリング36の閉鎖力に抗してポペットバルブ34を開くために給電された状態であり、スチームが取入れバルブチャンバー38内に流入することが可能となっている。このスチームは、取入れバルブ40のスプリング44の閉鎖力に抗して、取入れバルブ40を開き、作動流体(スチーム)が経路43を経て膨張チャンバー内に流入することを可能にする。図3bにおいては、このスチームの膨張が、その膨張(動力)ストロークにて、ピストンを(BDCに向かって)TDCから離れるよう押し動かしている。
図3cにおいては、ソレノイド18は、膨張ストロークの最後の間、および全復帰ストロークにわたって、取入れバルブ40を閉じるよう再び断電されている。
図4a、図4bおよび図5に示されるのは、代替的パイロットバルブおよび取入れバルブ装置であり、これらも本発明の好ましい実施形態の取入れシステムで使用するのに適したものである。
図4aはスプールバルブ60の形態のパイロットバルブを示す。円柱形のスプール62は、ソレノイド(あるいは他の好適な機械式、電磁式、または圧電式アクチュエータ)によって、スプリング64の形態の弾性手段の復元力に抗して、X方向に向かって駆動される。図4aにおいては、スプールバルブがその閉状態で示されており、二次流体(スチーム)が取入れポート64内に入るのが、したがって排出ポート66に至るのが阻止されている。図4aはまた、出口ポート66に至る段付き入口67に対する中央スプール65の好ましい重なり具合を示しており、これは取入れポート64と低圧リターンポート68との間の短絡を防止する。
いったん給電されると、ソレノイドはスプールバルブをそれが開状態となるよう動かし(図4aに関してはページの左側へ)、二次流体(スチーム)がそれを通過することを可能にする。給電が断たれ、そしてスプールバルブがその閉状態へと復帰すると、バルブ内に残っているスチームは、低圧リターンポート68を経て排出される。
図4bはやはりスプールバルブの形態の取入れバルブを示しており、これも同じように作動する。しかしながら、スプールバルブ70は、パイロットバルブの出口ポート66からの、チャンバー72に向かう二次流体(スチーム)の流入によって駆動される。
さらにまた、スプールバルブ70は、スプリング74の形態の弾性手段によってもたらされる復元力に抗して開かれる。高圧作動流体(スチーム)はスプールバルブ70が開状態のとき、取入れポート76を経てスプールバルブ70に流入し、そしてエンジンのシリンダーの作動チャンバーに流入するためスプールバルブ70を通って出口ポート78まで移動する。
図5に示された装置は、図4a/図4bの装置とは、パイロットバルブのスプール装置をフラッパー装置で置き換えた点が相違する。フラッパー装置82は、取入れ圧力降下オリフィス90,92を経て流入する二次流体(スチーム)の連続流によって対向するノズル86,88間で回動するフラッパー84を備える。
各ノズル86,88は、取入れバルブの各端部において、それぞれのチャンバー94,96と連通している。取入れバルブ自体は、上記のものと同じ一般的なタイプのスプールバルブ98である。この装置では、円柱形のスプール100は、スプリング102,104の形態のそれぞれの弾性手段によって中央に保持される。
フラッパー84が非中央ポジションにあるとき、ノズル86,88の背圧に差異が生じるので(フラッパー自体はコイル106,108によって電磁的に駆動される)、スプール100は、圧力不均衡によってスプリング102,104のセンタリング力に抗して、一方側から他方側へと押される。
代替案としては、スプール100の各端部におけるセンタリングスプリング102,104を使用する代わりに、フラッパーに連結されたセンタリングフィードバックスプリングを使用できる。
理解されるように、図4a、図4bおよび図5に図示する異なるバルブ装置および組み合わせには、さまざまな利点および不都合が存在する。このバルブ装置および組み合わせは、通常、特定の用途に関して、どの形態が最も好適であるかを示すことになる。
ここで図6に示すさらなる実施形態を参照すると、そのヘッドに排気バルブを備えるよう構成されたピストンが図示されている。この排気バルブは、排気ポート35と連携するリードバルブ33の形態である。この形態では、排気バルブ搭載ピストンの作動シーケンスは、好ましくは以下のようになる:
1.ピストン上の膨張するガスの力を受けてピストンが(図7aに示すように)下方に移動する際、排気ポート圧力以上である圧力差が、リードバルブを閉じた状態で保持するのに十分でなくなるまで圧力は徐々に降下する。その時点でリードバルブが開くが、これは全負荷運転においてはBDCの直前で生じることになる。これらバルブの開放は、BDCの直前に開く(あるいはアクセス可能となる)シリンダー壁の排気ポート37によって確実になされることに留意されたい。ガスが十分に膨張しなかった場合、これによって、リードバルブを開くのに要求される圧力降下を生じ得る。
2.図7bは、BDC直前ではあるが、シリンダー壁排気ポート37が露出される前のピストンを示す。ここでリードバルブ33は既に開いている。
3.図7cは、リードバルブ33が開いた状態でのBDCにおけるピストンを示す。
4.ピストンがBDCから上方に移動するとき、リードバルブ33は開いたままであり、実質的な圧力の増大を伴わずに、ピストン上の全てのガスを、それを経てかつポート37から排出することを可能にする。
5.ピストンがTDCに接近するとき、シリンダーヘッドに取り付けられた(あるいはヘッド自身と一体化された)リーフスプリング139は、リードバルブ33に当接し、図7dに示すように、TDCにおいてあるいはそれ以前に、リードバルブ33を閉鎖する。もしリードバルブ33がTDC以前に閉じる場合、残留ガスが圧縮されることになる。
6.この段階において、取入れバルブが開き、そして高圧ガスは相対的に小さな圧縮容積に流入する。ピストンがTDCから離れるように動くとき、このガスはリードバルブ33を閉じた状態で保持し、ピストンの降下ストロークにて、ピストンに対してガスが仕事をすることを可能にする。
このバルブ装置は完全なユニフロー動作の維持を可能とすることが理解されるであろう。
図8に示すのはさらなる実施形態であり、取入れバルブシステムからの、特にパイロットバルブ動作および取入れバルブを駆動するのに使用される二次流体からのエネルギーの回収に関する。この態様では、取入れバルブを操作するのに使用されるエネルギーをかなり大きなものとすることができることが理解されるであろう。
しばしば、取入れバルブは高圧(二次)流体を用いて(パイロットバルブを介して)駆動される。この二次流体が圧縮性のものである場合、流体をかなりの程度まで膨張させることなくそれを使用してもよい。しかも、このエネルギーのいくらかは、取入れバルブが閉じるとき、シリンダーの膨張チャンバー内にこの流体を排出することによって回収できる。理想を言えば、これは膨張ストロークの初期の部分と同時に起こり、追加的な流体がピストンに対して仕事をすることを可能とする。
図8は、二次流体を膨張チャンバー内へ排出する装置を示している。パイロットバルブが閉じるとき、パイロットバルブ上の二次流体はパイロットバルブ排気ポート120を経て放出され、続いてチェックバルブ122を経て膨張チャンバー内へ流入する。このとき、膨張チャンバーは高圧になっているので、これは取入れバルブが閉じるのを妨げる。これを阻止するのを助けるため、付加的空間が、チェックバルブの上流側で排気流路に連結される。これによって、ガスは即座に中程度の圧力まで膨張することが可能となり、必要に応じて取入れバルブが閉じることを可能にする。膨張チャンバー内のガスの圧力が十分に降下したとき、この蓄えられたガスは、チェックバルブを経て膨張チャンバー内へと流出し始める。
最後に、ここで説明した形態に対して、やはり本発明の範囲内にあるよう、他の変更や修正が施されてもよいことが理解されるであろう。
本発明の好ましい実施形態にしたがった作動流体取入れシステムを含む往復動式エンジンの斜視図である。 図1の往復動式エンジンの断面図である。 ピストンがTDC付近にある状態での、図2の断面の一部の拡大図である。 ピストンがTDCから離れてBDCに向かって移動している状態での、図2の断面の一部の拡大図である。 ピストンがBDCに接近している状態での、図2の断面の一部の拡大図である。 本発明の実施形態で使用する第1の代替的パイロットバルブ装置の概略図である。 本発明の実施形態で使用する第1の代替的取入れバルブ装置の概略図である。 本発明の実施形態で使用する第2の代替的パイロットバルブおよび取入れバルブ装置の概略図である。 本発明のさらなる実施形態にしたがって構成されたピストンの斜視図である。 図6のピストンの動きを順に示す、図2の断面の一部の拡大図である。 図6のピストンの動きを順に示す、図2の断面の一部の拡大図である。 図6のピストンの動きを順に示す、図2の断面の一部の拡大図である。 図6のピストンの動きを順に示す、図2の断面の一部の拡大図である。 本発明のさらなる実施形態を示す、図2の断面の一部の拡大図である。
符号の説明
10 往復動式エンジン
12 ボイラー
14 可変容積膨張チャンバー
16 発電機
18 ソレノイド
20 タイミングディスク
22 ソレノイド
24 噴射ポンプ
26 伝熱羽根
28 クランクシャフト
30 シリンダー
32 ピストン
33 リードバルブ
34 ポペットバルブ
35 リンク部材
36 スプリング
37 ソレノイドプランジャ
38 チャンバー
40 取入れバルブ
42 ポペット
44 スプリング
45 流路
46 シリンダープレチャンバー
48 スチーム供給ライン
52,54 上部突起
56,58 センサー
60 スプールバルブ
62 スプール
64 スプリング
64 取入れポート
65 中央スプール
66 出口ポート
67 段付き入口
68 低圧リターンポート
70 スプールバルブ
72 チャンバー
74 スプリング
76 取入れポート
78 出口ポート
82 フラッパー装置
84 フラッパー
86,88 ノズル
90,92 取入れ圧力降下オリフィス
94,96 チャンバー
98 スプールバルブ
100 スプール
102,104 スプリング
106,108 コイル
120 パイロットバルブ排気ポート
122 チェックバルブ
139 リーフスプリング

Claims (60)

  1. エンジンが、内部に往復動ピストンを備える少なくとも一つのシリンダーを含み、かつ取入れバルブを経て作動流体を受け容れることができる可変容積膨張チャンバーを有している往復動式エンジン用の作動流体取入れシステムであって、
    前記取入れバルブに作用するため二次流体がそれを通過する開状態、および閉状態をとることができる可動パイロットバルブと、
    前記ピストンとは物理的に別体であってかつ前記パイロットバルブに作用するよう配置された、前記パイロットバルブの前記状態を制御するための駆動手段と、を具備し、
    前記取入れバルブは、前記二次流体の作用に応答して開くよう構成されていることを特徴とする作動流体取入れシステム。
  2. 前記作動流体および前記二次流体は、単一の供給源から供給されることを特徴とする請求項1に記載の作動流体取入れシステム。
  3. 前記単一の供給源はボイラーからのスチームであることを特徴とする請求項2に記載の作動流体取入れシステム。
  4. 前記二次流体は、加圧された液体あるいはガス/蒸気であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の作動流体取入れシステム。
  5. 前記二次流体は、水、空気、窒素、合成および鉱物性オイル、あるいはそれらの混合物であることを特徴とする請求項4に記載の作動流体取入れシステム。
  6. 前記パイロットバルブは開状態と閉状態との間で機能し、これによって前記開状態では、前記取入れバルブに作用するため、前記パイロットバルブは、前記二次流体がそれを通過することを可能にすることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の作動流体取入れシステム。
  7. 前記パイロットバルブは、その休止ポジションが前記閉状態であるように、閉鎖力に抗して前記開状態に向かって駆動されることを特徴とする請求項6に記載の作動流体取入れシステム。
  8. 前記パイロットバルブは、非常用リリーフバルブとして機能するよう構成されていることを特徴とする請求項7に記載の作動流体取入れシステム。
  9. 前記パイロットバルブは、ポペットバルブ、スプールバルブあるいはフラッパーバルブを含むことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の作動流体取入れシステム。
  10. 前記パイロットバルブはスプールバルブであり、かつ前記スプールバルブは、放射状フローポートを持つスリーブ内に段付き円柱形スプールを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の作動流体取入れシステム。
  11. 前記スリーブ内での前記スプールのスライドは、前記フローポートを開くためそれを露出させることを特徴とする請求項10に記載の作動流体取入れシステム。
  12. 前記バルブはオーバーラップ型のものであって、前記スプールの行程には不感帯が設けられており、そこでは前記取入れバルブは、前記供給源または排気ポートのいずれとも流体連通状態にないことを特徴とする請求項11に記載の作動流体取入れシステム。
  13. 前記パイロットバルブは、圧力降下オリフィスを経た二次流体の連続流によって二つの対向するノズル間で回動するフラッパーを含むフラッパーバルブであることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の作動流体取入れシステム。
  14. 各ノズルは前記取入れバルブにおけるそれぞれのチャンバーと連通していることを特徴とする請求項13に記載の作動流体取入れシステム。
  15. 前記取入れバルブは、開状態と閉状態との間で作動可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載の作動流体取入れシステム。
  16. 前記取入れバルブは、前記パイロットバルブからの前記二次流体の作用に応答して作動可能であることを特徴とする請求項15に記載の作動流体取入れシステム。
  17. 前記開状態では前記取入れバルブは、前記作動流体が膨張するとき前記ピストンに関して仕事をするため前記シリンダーの前記膨張チャンバーへの前記作動流体の流入を可能とすることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の作動流体取入れシステム。
  18. 前記取入れバルブは、その休止ポジションが前記閉状態であるように、閉鎖力に抗して前記開状態に向かって駆動されることを特徴とする請求項17に記載の作動流体取入れシステム。
  19. 前記取入れバルブはポペットバルブまたはスプールバルブであることを特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれか1項に記載の作動流体取入れシステム。
  20. 前記取入れバルブはポペットバルブでありかつシリンダー内でポペットステムまで動くポペットピストンを具備すると共に、前記パイロットバルブによって導入される前記二次流体は、前記ポペットピストンに力を加え、通常時には前記ポペットを閉状態で保持する弾性手段を打ち負かすことを特徴とする請求項19に記載の作動流体取入れシステム。
  21. 前記二次流体および前記作動流体の圧力が等しいと仮定すれば、前記二次流体が作用する前記ポペットピストンの面積は、前記ポペット面積よりも大きなものであることを特徴とする請求項20に記載の作動流体取入れシステム。
  22. 前記ポペットバルブは、前記供給源圧力が前記ポペットバルブを閉状態で保持しようとするように適応させられていることを特徴とする請求項20に記載の作動流体取入れシステム。
  23. 前記駆動手段は前記パイロットバルブの働きを、その開状態とその閉状態との間で制御することを特徴とする請求項6ないし請求項22のいずれか1項に記載の作動流体取入れシステム。
  24. 前記駆動手段は、電子的に制御された電気的駆動を提供することを特徴とする請求項23に記載の作動流体取入れシステム。
  25. 前記駆動手段は電子的に制御されたソレノイドであり、前記電子的制御はタイミング手段と協働する制御モジュールによってもたらされることを特徴とする請求項24に記載の作動流体取入れシステム。
  26. 前記制御モジュールは、前記ソレノイドに制御信号を提供するためセットおよび動的パラメーターを処理可能な処理デバイスを含み、前記制御信号は、前記パイロットバルブをその開状態と閉状態との間で制御するため前記ソレノイドを駆動あるいは保持するのに適したものであることを特徴とする請求項25に記載の作動流体取入れシステム。
  27. 少なくとも前記動的パラメーターのいくつかは、前記タイミング手段から前記制御モジュールへの信号によって提供されるか、または前記信号を用いて特定されることを特徴とする請求項26に記載の作動流体取入れシステム。
  28. 前記セットパラメーターは、前記処理デバイスがそれにアクセス可能であるよう前記制御モジュールに備わっていることを特徴とする請求項26または請求項27に記載の作動流体取入れシステム。
  29. 前記セットパラメーターは、実際上、前記制御モジュール内に予め組み込まれていることを特徴とする請求項28に記載の作動流体取入れシステム。
  30. 前記タイミング手段は、前記エンジンのクランクシャフトと共に回転するよう構成されたタイミングディスクを含むことを特徴とする請求項25ないし請求項29のいずれか1項に記載の作動流体取入れシステム。
  31. 前記タイミングディスクは、その上に、所定のクランク角ポジションを表すよう構成されたプリセット突起を有することを特徴とする請求項30に記載の作動流体取入れシステム。
  32. クランク角速度およびポジションデータを特定するために前記処理手段用のタイミング信号を発生させるため個々の突起の通過を感知することが可能なタイミングセンサーをさらに含むことを特徴とする請求項31に記載の作動流体取入れシステム。
  33. 前記ソレノイドは、非常に高い初期電圧を受けるよう構成され、電流、関連する磁場、したがってソレノイドプランジャ引き込み力が急速に増大するのを可能とし、遅延時間を最小化することを特徴とする請求項25ないし請求項32のいずれか1項に記載の作動流体取入れシステム。
  34. いったん前記ソレノイドプランジャが動き始めると、電圧および電流は、前記プランジャを引き込みポジションで維持するため、したがって前記パイロットバルブを前記弾性手段に抗してその開状態で維持するためホールディング値まで低下させられるよう構成されたことを特徴とする請求項33に記載の作動流体取入れシステム。
  35. 前記ソレノイドへの給電が断たれた際、前記弾性手段の作用のもと、急速なプランジャの突出を確実なものとするため前記ソレノイドのフィールドエネルギーを急速に消散させるための手段をさらに備えることを特徴とする請求項33に記載の作動流体取入れシステム。
  36. 前記ピストンが上死点(TDC)に到達する直前に、前記膨張チャンバー内のデッドスペースで増大する圧力を制御するための手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし請求項35のいずれか1項に記載の作動流体取入れシステム。
  37. 前記圧力制御手段は、シリンダー圧力をモニターするため前記膨張チャンバー内に内蔵された圧力変換器を備えることを特徴とする請求項36に記載の作動流体取入れシステム。
  38. 内部に往復動ピストンを備える少なくとも一つのシリンダーを含み、かつ取入れバルブを経て作動流体を受け容れることが可能な可変容積膨張チャンバーを有し、
    前記取入れバルブに作用するため二次流体がそれを通過する開状態、および閉状態をとることができる可動パイロットバルブと、
    前記ピストンとは物理的に別体であってかつ前記パイロットバルブに作用するよう配置された、前記パイロットバルブの前記状態を制御するための駆動手段と、を含む作動流体取入れシステムをさらに備え、前記取入れバルブが前記二次流体の作用に応答して開くよう構成された往復動式エンジンの作動方法であって、
    a)前記ピストンが上死点(TDC)に接近するときには、閉鎖力に抗して前記パイロットバルブが開くよう前記駆動手段を動作させ、二次流体がそれを通って移動することを可能にするステップと、
    b)取入れバルブに作用する前記二次流体が、再び閉鎖力に抗して、前記取入れバルブを開けるステップと、
    c)前記取入れバルブを介して前記シリンダーの前記膨張チャンバーに流入する前記作動流体が膨張し、かつその膨張(動力)ストロークにて前記ピストンを下死点(BDC)に向かってTDCから離れるように押しやるステップと、
    d)前記パイロットバルブを閉じるよう前記駆動手段を動作させ、前記取入れバルブへの二次流体を拒絶し、そして前記閉鎖力によって前記取入れバルブが閉じるのを可能にするステップと、
    e)いったん前記ピストンがBDCを通過すると、前記ピストンはその復帰ストロークにてTDCに向かって復帰し、前記シリンダー内の膨張した作動流体が排気バルブを経て排出されるステップと、
    f)前記ピストンが再びTDCに接近するとき、前記閉鎖力に抗して前記パイロットバルブが開くよう前記駆動手段を動作させ、二次流体がそれを通って移動することを再び可能にするステップと、を具備することを特徴とする往復動式エンジン作動方法。
  39. 前記排気バルブは、前記ピストン上の圧力が排気ポート圧力以上の閾値圧力まで降下するとき自動的に開くよう構成されていることを特徴とする請求項38に記載の往復動式エンジン作動方法。
  40. 前記ピストンは前記排気バルブと関連する排気ポートを備え、かつ前記ピストン排気ポートは前記シリンダー壁の配列された排気ポートへつながるよう構成されていることを特徴とする請求項39に記載の往復動式エンジン作動方法。
  41. 前記ピストン排気ポートと前記シリンダー壁排気ポートとは全ストロークを通じて重なり合うよう構成され、前記排気バルブが開いているのであれば、いかなるクランク角度においても排気を可能とすることを特徴とする請求項40に記載の往復動式エンジン作動方法。
  42. 内部に往復動ピストンを備える少なくとも一つのシリンダーを含み、かつ取入れバルブを経て作動流体を受け容れることが可能な可変容積膨張チャンバーを有する往復動式エンジンであって、
    前記取入れバルブに作用するために二次流体がそれを通過する開状態、および閉状態をとることができる可動パイロットバルブと、
    前記ピストンとは物理的に別体であってかつ前記パイロットバルブに作用するよう配置された、前記パイロットバルブの前記状態を制御するための駆動手段と、を含む作動流体取入れシステムをさらに具備し、
    前記取入れバルブは前記二次流体の作用に応答して開くよう構成されてなることを特徴とする往復動式エンジン。
  43. それぞれ内部に往復動ピストンを有する複数のシリンダーと、関連付けられた作動流体取入れシステムとを含むことを特徴とする請求項42に記載の往復動式エンジン。
  44. スチームを前記作動流体として使用するランキンサイクルエンジンであることを特徴とする請求項42または請求項43に記載の往復動式エンジン。
  45. 少なくとも一つのシリンダーが膨張容積であり、かつ前記往復動ピストンが容積式エキスパンダーであることを特徴とする請求項42ないし請求項44のいずれか1項に記載の往復動式エンジン。
  46. 前記作動流体および前記二次流体は単一の供給源から供給されることを特徴とする請求項42ないし請求項45のいずれか1項に記載の往復動式エンジン。
  47. 前記単一の供給源はボイラーからのスチームであることを特徴とする請求項46に記載の往復動式エンジン。
  48. 前記二次流体は加圧された液体あるいはガス/蒸気であることを特徴とする請求項42ないし請求項47のいずれか1項に記載の往復動式エンジン。
  49. 前記二次流体は、水、空気、窒素、合成および鉱物性オイル、またはその混合物であることを特徴とする請求項48に記載の往復動式エンジン。
  50. 各シリンダーは少なくとも一つの排気バルブを含み、かつ各ピストンは少なくとも一つの排気バルブを有するヘッドを含むことを特徴とする請求項42ないし請求項49のいずれか1項に記載の往復動式エンジン。
  51. 前記ピストンヘッド排気バルブは、スプリング、リードバルブあるいは圧縮コイルスプリング装置を備えるポペットバルブを含むことを特徴とする請求項50に記載の往復動式エンジン。
  52. 前記ピストンヘッド排気バルブはリードバルブであり、かつ前記リードバルブが閉じるのを助けるためリーフスプリングが前記シリンダーの前記ヘッドにおいて使用されていることを特徴とする請求項51に記載の往復動式エンジン。
  53. 前記シリンダーヘッドから発する流体ジェットをさらに含むか、あるいは前記シリンダーヘッドに関する前記ピストンヘッド排気バルブの衝撃を緩和するため前記スプリング自身の上に流体被覆が供給されることを特徴とする請求項52に記載の往復動式エンジン。
  54. ランキンサイクル熱エンジンであることを特徴とする請求項42ないし請求項53のいずれか1項に記載の往復動式エンジン。
  55. 内部に往復動ピストンを備える少なくとも一つのシリンダーを含み、かつ取入れバルブを経て作動流体を受け容れることが可能な可変容積膨張チャンバーを有する往復動式エンジンであって、作動流体取入れシステムおよび排気手段を具備し、前記作動流体取入れシステムは、前記取入れバルブに作用するため二次流体がそれを通過する開状態、および閉状態をとることができるパイロットバルブと、前記パイロットバルブの前記状態を制御するための駆動手段と、を含み、前記取入れバルブは前記二次流体の作用に応答して開くよう構成され、かつ前記排気手段は、前記ピストンに少なくとも一つの排気バルブを備えると共に前記ピストンに少なくとも一つの排気ポートを備え、前記排気バルブは、前記ピストン上の圧力が排気ポート圧力以上の閾値圧力まで降下するとき自動的に開くよう構成されていることを特徴とする往復動式エンジン。
  56. 前記ピストンの前記少なくとも一つの排気ポートは、前記シリンダー壁の配列された排気ポートへつながるよう構成され、かつ前記ピストンの前記排気ポートと前記シリンダー壁とは、前記排気バルブが開いているのであれば、実質的に前記シリンダーの全ストロークを通じて重なり合うよう構成されていることを特徴とする請求項55に記載の往復動式エンジン。
  57. 前記ピストンヘッド排気バルブは、スプリング、リードバルブあるいは圧縮コイルスプリング装置を備えるポペットバルブを含むことを特徴とする請求項56に記載の往復動式エンジン。
  58. 前記ピストンヘッド排気バルブはリードバルブであり、かつ前記リードバルブが閉じるのを助けるためリーフスプリングが前記シリンダーの前記ヘッドにおいて使用されていることを特徴とする請求項56に記載の往復動式エンジン。
  59. 前記シリンダーヘッドに関する前記ピストンヘッド排気バルブの衝撃を緩和するため、前記シリンダーヘッドから発する流体ジェット、あるいは前記スプリング自身の上の流体被覆をさらに含むことを特徴とする請求項58に記載の往復動式エンジン。
  60. ランキンサイクル熱エンジンであることを特徴とする請求項55ないし請求項59のいずれか1項に記載の往復動式エンジン。
JP2003580690A 2002-03-28 2003-03-28 往復動式エンジンおよびその取入れシステム Expired - Fee Related JP4545443B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AUPS1414A AUPS141402A0 (en) 2002-03-28 2002-03-28 Working fluid inlet system for reciprocating engines
AU2002953574A AU2002953574A0 (en) 2002-12-24 2002-12-24 Working fluid inlet system for reciprocating engines
PCT/AU2003/000396 WO2003083270A1 (en) 2002-03-28 2003-03-28 Reciprocating engine and inlet system therefor

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005521826A JP2005521826A (ja) 2005-07-21
JP4545443B2 true JP4545443B2 (ja) 2010-09-15

Family

ID=28675924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003580690A Expired - Fee Related JP4545443B2 (ja) 2002-03-28 2003-03-28 往復動式エンジンおよびその取入れシステム

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7188474B2 (ja)
EP (1) EP1488081A4 (ja)
JP (1) JP4545443B2 (ja)
CN (1) CN1643238A (ja)
CA (1) CA2478843A1 (ja)
WO (1) WO2003083270A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1541811A3 (en) * 2003-09-18 2005-06-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Cogeneration system
US20100300097A1 (en) * 2007-10-12 2010-12-02 Cogen Microsystems Pty Ltd. Heat engine
KR100993108B1 (ko) 2008-05-30 2010-11-08 군산대학교산학협력단 전력품질개선 및 절전기능을 갖는 계통연계형 태양광발전시스템
US7992386B2 (en) * 2008-11-03 2011-08-09 Cyclone Power Technologies, Inc. Waste heat engine
CN102169350A (zh) * 2010-02-25 2011-08-31 北京中冶华润科技发展有限公司 一种流体传感器
US10774645B1 (en) 2010-12-02 2020-09-15 Thermal Power Recovery Llc High efficiency steam engine
GB201104174D0 (en) * 2011-03-11 2011-04-27 Bhp Generation Ltd An improved steam engine
JP2015524039A (ja) * 2012-06-26 2015-08-20 コーゲン・マイクロシステムズ・ピーティーワイ・リミテッド ヒートエンジン用のエキスパンダー

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3237847A (en) * 1961-07-03 1966-03-01 Wilson Forbes Compressor and method
DE1907678A1 (de) * 1969-02-15 1970-08-20 Bosch Gmbh Robert Magnetbetaetigte Steuerung
US3853100A (en) * 1973-02-16 1974-12-10 A Braun Free piston engine with antiknock means
JPS5540761B2 (ja) * 1975-03-08 1980-10-20
CH655984A5 (de) * 1982-04-07 1986-05-30 Sulzer Ag Magnetventil mit leistungsverstaerker.
JPS60196408A (ja) * 1984-03-19 1985-10-04 Komatsu Ltd 圧力補償付電磁比例流量制御弁
JPS63130904A (ja) * 1986-11-17 1988-06-03 Kosumetsuku:Kk 流体圧ピストン発動機
US4938117A (en) * 1988-03-31 1990-07-03 Johnston Barry W Multicylinder self-starting uniflow engine
US4947731A (en) * 1988-03-31 1990-08-14 Barry Johnston Multicyclinder self-starting uniflow engine
US4986299A (en) * 1989-09-05 1991-01-22 Eaton Corporation Reversible poppet valve cartridge
IL95276A (en) * 1989-09-05 1994-02-27 Eaton Corp Reversible plunger for disc valve
US5806403A (en) 1990-01-04 1998-09-15 Johnston; Barry Multicylinder self-starting uniflow engine
JP2852953B2 (ja) * 1990-01-31 1999-02-03 株式会社コスメック 流体圧ピストン発動機
US5224683A (en) * 1992-03-10 1993-07-06 North American Philips Corporation Hydraulic actuator with hydraulic springs
US5347968A (en) * 1993-05-24 1994-09-20 Caterpillar Inc. Integral air compression system
US5346360A (en) * 1993-08-03 1994-09-13 General Electric Company Apparatus and methods for converting a steam turbine control system from mechanical/hydraulic to electrical/hydraulic control
JP3342929B2 (ja) * 1993-08-26 2002-11-11 エスアールエンジニアリング株式会社 高圧流体発生装置
JP3437622B2 (ja) * 1994-02-01 2003-08-18 株式会社コスメック 流体圧ピストン発動機
DE4446605A1 (de) * 1994-12-24 1996-06-27 Abb Patent Gmbh Ventil für eine Dampfturbine
WO1999049187A1 (fr) 1998-03-25 1999-09-30 Unisia Jecs Corporation Dispositif de commande de distribution des soupapes d'un moteur a combustion interne
US6092495A (en) 1998-09-03 2000-07-25 Caterpillar Inc. Method of controlling electronically controlled valves to prevent interference between the valves and a piston
US6272855B1 (en) 2000-06-13 2001-08-14 Joseph Leonardi Two cycle heat engine
EP1253297A1 (en) * 2001-04-25 2002-10-30 International Engine Intellectual Property Company, LLC. Hydraulically-assisted engine valve actuator
DE20110553U1 (de) * 2001-06-26 2001-10-25 Enginion Ag Dampfmotor
DE10234503B3 (de) 2002-07-23 2004-04-08 Enginion Ag Injektoranordnung

Also Published As

Publication number Publication date
EP1488081A4 (en) 2008-07-09
JP2005521826A (ja) 2005-07-21
WO2003083270A1 (en) 2003-10-09
US20050091980A1 (en) 2005-05-05
US7188474B2 (en) 2007-03-13
CA2478843A1 (en) 2003-10-09
CN1643238A (zh) 2005-07-20
EP1488081A1 (en) 2004-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010529367A (ja) 分割サイクルエンジン用の液圧機械式バルブ作動システム
GB2469279A (en) Linear reciprocating free piston external combustion open cycle heat engine
JP4545443B2 (ja) 往復動式エンジンおよびその取入れシステム
WO2007139838A2 (en) Variable valve actuator with latch at one end
US10280907B2 (en) Booster pump
SE544218C2 (sv) Tryckfluidstyrd aktuator
JPH04232319A (ja) 非対称双安定液圧作動アクチュエータ機構
US3905195A (en) Power plant
JP3326219B2 (ja) 電気制御液圧駆動式バルブアクチュエーター
US7866953B2 (en) Fluid pump
JP2005528563A5 (ja)
JP2005528563A (ja) 圧力パルス発生方法及び圧力パルス発生装置
JP2018513316A (ja) 物体の軸方向変位のためのアクチュエータ
JP4580937B2 (ja) 非フリーホイール内燃機関のピストンと弁との間の衝突を防止するシステムおよび方法
CN106958682B (zh) 控制阀和空气起动系统
JP2015524039A (ja) ヒートエンジン用のエキスパンダー
AU2003215433B2 (en) Reciprocating engine and inlet system therefor
JP2015200222A (ja) 動力発生装置
US1203018A (en) Gearless valve mechanism for steam-engines.
US1343536A (en) Compressor apparatus
US20030213444A1 (en) Engine valve actuation system
JP7267633B2 (ja) 圧縮機兼膨張機
US20050047935A1 (en) Steam powered free piston pump
WO2005052417A2 (en) Valve control system
US1011410A (en) Method of operating internal-combustion pumps and compressors.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090406

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100601

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100630

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees