JP2015524039A - ヒートエンジン用のエキスパンダー - Google Patents

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Abstract

ヒートエンジン用のエキスパンダー。当該エキスパンダーは高圧ガス状作動流体を有効仕事に変換することが可能であり、・高圧作動流体供給手段と、・上死点(TDC)と下死点(BDC)との間で、TDCにおいて長いドウェル時間を伴って、シリンダー内で往復運動する少なくとも一つの往復運動ピストンと、・TDCにおいてあるいはTDC付近で、作動流体供給手段からシリンダー内の膨張チャンバー内へと、開状態において、高圧作動流体を導入するために開閉する作動流体インレットバルブと、・作動流体によってピストンになされた仕事を有効仕事出力の形態へと変換する出力変換手段と、・膨張チャンバーから、ある体積の低圧作動流体へと、膨張させられた作動流体を放出するためのエキゾーストバルブとを含み、ピストントラベルは、開状態から閉状態へおよび閉状態から開状態へインレットバルブが移行する間は小さなものである。

Description

本発明はヒートエンジンにおいて使用されるエキスパンダーに関する。本発明は、作動流体に高圧を発生させるために内部燃焼に依存するエキスパンダーとは対照的に、高圧作動流体供給手段を含むか、あるいはそれを利用するエキスパンダーに限定される。
エキスパンダーはヒートエンジンの重要な要素であり、その役割は、作動流体が膨張し、そしてそれがそうするときに仕事をすることを可能とすることによって高圧作動流体のエネルギーを機械的エネルギーへと変換することである。最も広い形態では、ヒートエンジンは、単に、熱エネルギーを機械的仕事に変換することができるデバイスであり、これは、したがって蒸気エンジンやディーゼルエンジン等の広い範囲のエンジン、そして、たいていは、それが使用する熱力学サイクルによって呼称される(ランキンサイクルエンジンまたはスターリングサイクルエンジンといった)その他のエンジンを包含する。
熱を機械的なパワーに変換するためのランキンサイクルエンジンの使用は周知である。大規模なランキンサイクルエンジンは、一般に、膨張段階のために、タービンなどの連続流エキスパンダーを使用し、一方、小規模ランキンサイクルエンジンは、タービン等は小規模では効率的でないために、一般に、(ピストンおよびシリンダー構造体といった)往復運動エキスパンダーを使用する。
だが、このような小規模ランキンサイクルエンジンは、一般に、典型的な蒸気タービンのそれよりも著しく効率が低い。特許文献1においては、そのような低効率の原因となる問題が概説されており、そしてより効率的なヒートエンジンが説明されている。特に、インレットバルブを速やかに開閉する必要性が強調されている。インレットバルブが部分的に開いている時間を最小化することは、高圧作動流体の絞り量を、そしてエネルギーの関連損失を最小化する。説明された主要な改善は、短くかつ急速な「カットオフ」を実現できるインレットバルブであるが、やはり多くの利点を有するピストンに搭載されたエキゾーストバルブもまた説明されている。それは、高圧作動流体のために有利である高膨張比の提供に関して、短い「カットオフ」の利点を説明している。実際には、説明されたエンジンは良好に作動するが、複雑さ(したがってまたコスト)ならびにインレットバルブおよびエキゾーストバルブの耐久性が問題となることが判明している。
米国特許第7188474号明細書
本発明の目的は、良好な運転効率を維持しながら、上記の困難が排除されるかあるいは少なくとも著しく低減された、ヒートエンジン用のエキスパンダーを提供することである。
本発明のエキスパンダーは、太陽熱エネルギーの有効仕事への変換といった用途のために意図されたヒートエンジンにおいて使用するために開発された。一例は、小さな家屋あるいは商業用ビルディングに電気を供給するための、適切な太陽コレクターを用いた太陽熱エネルギーの回収、ヒートエンジンを用いた、このエネルギーの機械的エネルギーへの変換、これに続く発電機を用いたこのエネルギーの電気への変換である。
別の用途は、有効エネルギーを生み出すための、内燃エンジンからの冷却水およびの排気ガスからの熱といった、さもなければ捨てられる熱の回収である。熱は本発明のエキスパンダーを含むヒートエンジンに供給することができ、これは、直接利用することが、あるいは適切な発電機を用いて電気エネルギーに変換することが可能な機械的エネルギーを発生させる。
もちろん、本発明のエキスパンダーは、これらの用途のみに限定されない。実際、それは、圧力下でエキスパンダーに提供されるガス状作動流体から機械的仕事を提供するために使用することができる。
本発明の要約に移る前に、従来技術の説明は、単に本発明のコンテクストを説明するための背景として提供したに過ぎないことを理解されたい。それを、言及した事項が刊行されるか公知であることの、あるいはオーストラリアまたはその他の地域において共通の一般的知識の一部であることの容認として解釈すべきではない。
本発明はヒートエンジン用のエキスパンダーを提供し、このエキスパンダーは高圧作動流体を有効仕事に変換することができ、当該エキスパンダーは、
・高圧作動流体供給手段と、
・上死点(TDC)と下死点(BDC)との間で、TDCにおいて長いドウェル時間を伴って、シリンダー内で往復運動する少なくとも一つの往復運動ピストンと、
・TDCにおいて、作動流体供給手段からシリンダー内の膨張チャンバー内へと、開状態において、高圧作動流体を導入するために開閉する作動流体インレットバルブと、
・作動流体によってピストンになされた仕事を有効仕事出力の形態へと変換する出力変換手段と、
・膨張チャンバーから、ある体積の低圧作動流体へと、膨張させられた作動流体を放出するためのエキゾーストバルブとを含み、
ピストントラベルは、開状態から閉状態へおよび閉状態から開状態へインレットバルブが移行する間は小さなものである。
本発明はまた、ヒートエンジン用のエキスパンダーを作動させる方法を提供し、このエキスパンダーは高圧作動流体を有効仕事に変換することができ、当該方法は、
・上死点(TDC)と下死点(BDC)との間で、TDCにおいて長いドウェル時間を伴って、シリンダー内で少なくとも一つのピストンを往復運動させることと、
・ピストンがTDCにあるとき、高圧作動流体供給手段からシリンダー内の膨張チャンバー内へと高圧作動流体を導入するためにインレットバルブを開放することと、
・膨張チャンバー内の作動流体の影響下でTDCからBCDへと各ピストンの動作を継続させ、膨張チャンバー内の前記作動流体の膨張が、これによって、各ピストンに仕事を行うことと、
・インレットバルブを閉鎖することと、
・エキゾーストバルブを介して、ある体積の低圧作動流体へと膨張チャンバーから、膨張させられた作動流体を放出することと、
・ピストンへの仕事がパワー変換手段によって有効仕事出力の形態で提供されることとを含み、
ピストントラベルは、開状態から閉状態へおよび閉状態から開状態へとインレットバルブが移行する間は小さなものである。
「シリンダー内で往復運動するピストンを少なくとも一つ」含む、本発明のエキスパンダーに対する上記の言及は、複数のシリンダーのそれぞれが、その中で往復運動するピストンを有し、各インレットバルブ、エキゾーストバルブおよび膨張チャンバーとの各ピストン/シリンダー構造体の通常の後続関係が存在する実施形態を含むことを意図している。
だが、この言及はまた、二つのピストンが単一のシリンダー内に配置され、ピストンが対向する共直線形態で配置される実施形態を含むことを意図していることを理解されたい。この実施形態では、TDCにおけるピストン間の空間が単一の膨張チャンバーを形成し、さらに単一の高圧作動流体供給手段からの高圧作動流体を、開いている間に、単一の膨張チャンバー内に導入するために開閉するよう構成された単一のインレットバルブが存在するようにピストンが配置されることが好ましい。単一の膨張チャンバー内の作動流体は、続いて、一つまたは二つのパワー伝達手段を介して、両方から有効仕事出力を生み出すために、両方のピストンに仕事を行うであろう。
「ドウェル(dwell)時間」との用語は、往復運動ピストンの動きに関して本明細書中で繰り返し使用される。この用語は、ピストンがある時間にわたって静止していることを意味するものでない。当業者であれば、「ドウェル時間」との用語は、ピストンが、その平均速度よりも低い速度で移動しながら、トラベルのその末端からある任意の距離内に存在する時間を記述するのに使用されることは明らかである。それは、TDCおよびBDCの両方である、ヒートエンジンのエキスパンダー内でのピストンのトラベルの各末端に関して使用することができる用語である。
これに関して、本発明の重要な態様は、各ピストンの往復運動がTDCでのまたはTDC付近の「長い」ドウェル時間によって特徴付けられることである。本発明のエキスパンダーのピストンについて、「長い」ドウェル時間に対する本明細書中の言及は、その往復運動ピストンが単振動(当業者が認識するのは正弦波形態のものである)を伴って動作する(同じ膨張比を伴って構成されかつ一定のクランクシャフト速度で動作する)比較エキスパンダーと、一定のクランクシャフト速度で動作する本発明のエキスパンダーとの比較に依存している。「長い」ドウェル時間とは、そうした比較エキスパンダーにおけるピストンの単振動と関連付けられるであろうドウェル時間よりも(ある量だけ)長いドウェル時間を意味する。
「ドウェル時間」との用語に関連し、エキスパンダーのピストンのドウェル時間は、主にそうしたエキスパンダーが望ましくは一定クランクシャフト速度で動作することに起因して、その「ドウェル角」と概念的に等価であることも理解されるであろう。これに関し、概してクランクシャフト速度の変動がエンジンに望ましくないのは事実であり、これは、多くのエンジンが一定のクランクシャフト速度を維持するためにフライホイールを利用する理由である。この結果、「ドウェル時間」および「ドウェル角度」との用語を互換的に使用することが可能である。本明細書を通じて「ドウェル時間」との用語を使用するが、後述のタイミング図はドウェル角度に関して説明する。
単振動との比較はまた、「TDCにおけるピストントラベルは小さい」とのフレーズにおける「小さい」との語の使用を可能にする。参照は、その往復運動ピストンが再び単振動をたどっていた(そしてやはり同じ膨張比を伴い、かつ、一定のクランクシャフト速度で動作する)ならば比較エキスパンダーにおいて生じるピストントラベルの量に言及することができる。本発明のエキスパンダーに関して、「小さい」との語は、したがって、そうしたエキスパンダーにおける往復運動ピストンの単振動の間に同じクランク角に関して予想されるであろうピストントラベルよりも(ある量だけ)短いトラベルの量を意味する。
好ましい形態において、本発明のエキスパンダーはクランク・スライダー機構を含み、これは、4本バーリンケージと呼ばれる機構の種類のサブセットである。クランク・スライダー機構は、クランクシャフト、コネクティングロッドおよびシリンダー(その中でピストンが軸方向に動くことができる)内のピストンを含む。そうした機構において、コネクティングロッドがクランク半径に対して非常に長い場合、ピストンの運動は単振動(単振動)に近付き、単振動は無限に長いコネクティングロッドによって達成される。だが、実際には、エキスパンダーを含むヒートエンジンが大きくなるので非常に長いコネクティングロッドを有することは明らかに望ましくなく、それゆえ(代替機構および形態を採用することなく)単振動を実現することは困難である。
クランク・スライダー機構を利用する従来のエキスパンダーにおいては、ピストンの動きは、BDCでの長いドウェル時間およびTDCでの短いドウェル時間によって、単振動から外れる。だが、TDCでの短いドウェル時間は望ましくない。というのは、インレットバルブを通過する流れにとって、膨張チャンバー内に作動流体を供給するための時間が僅かしかないからである。
例えば、単段高効率エンジンで使用される伝統的なエキスパンダーに関して、膨張比は大きいであろうし、これは、流入または「吸入」期間の終わりはピストンがそのストロークの僅か1/10以下を移動してしまったポイントに存在するであろうことを意味する。インレットバルブは、したがって、TDCからその下方へのストロークの1/10までの、ピストントラベルの一部に対応するクランク回転角に対応する非常に短い時間内で、作動流体の新たなチャージを導入するために開き、続いて閉じることが要求されるであろう。理想的には、やって来る作動流体を認識できる程度に制限しないよう、ピークインレットバルブ開口が大きなものであるようにピークバルブトラベルは大きいであろう。だが、これは、インレットバルブ開放の非常に短い時間のために大きなピークバルブ加速度および速度を必要とするであろうが、これは実際には耐久性のあるバルブ機構によって実現することは困難である。
本発明者はまた、インレットバルブ開口に、付随するエネルギーおよび効率の損失を伴って、作動流体の流れが絞られるリスクがあることを突き止めた。理想的には、インレットバルブが開くとき、高圧作動流体供給手段によって供給されるそれと同じ圧力で膨張チャンバー内に作動流体が残っている状態でピストンは正確にTDCに存在する。これは、作動流体が、その後、部分的に開いたバルブを通って作動流体供給手段から膨張チャンバー内へと入る傾向が存在しないことを保証する。というのは、それが開いている間、小さなバルブ開口によって、そうした流れは絞りにさらされる(やはりエネルギー損失を、したがってエキスパンダーの効率低下を生じる)からである。
本発明によれば、インレットバルブの開閉速度と組み合わせた、各ピストンの長いドウェル時間によって、インレットバルブが閉状態から開状態へと移行する間のピストントラベルが望ましく小さくなる。したがってインレットバルブが開いている間はシリンダー内でのピストンの非常に僅かな下方への移動しか存在することを考えると、膨張チャンバーの容積は実質的に増大せず、部分的に開いたインレットバルブを経て作動流体を引き込む増大する容積から生じる可能性のある作動流体流れの絞りのさらなる最小化が図れる。
本発明によって提供される別の利点は、インレットバルブが閉鎖の過程にある場合に生じるピストントラベルの量に関連する。一般的な言い方では、インレットバルブが閉じている間、バルブを横切る大きな圧力降下を生じることなく、膨張チャンバーへとさらなる作動流体を導入するその能力は減少する。この時間の間の急速なピストン運動は、シリンダー圧力が作動流体供給手段圧力であるいはその付近で維持されることになる場合に膨張チャンバーに導入されなければならない作動流体の量を増大させる。これは、さらに、閉状態の間にインレットバルブを横切って生じ得る圧力降下(または「絞り」)の程度を悪化させる。
これに関して、そうした絞りが生じるインレットバルブを通過する作動流体の流れはエネルギーの直接的損失を伴い、エンジン効率に悪影響を与えるが、これは回避すべきである。本発明者は、インレットバルブの閉鎖時期と一致するピストントラベルの量を最小化することによって、絞りの問題が最小化されまたは完全に回避されることを見出した。
TDCでの各往復運動ピストンの長いドウェル時間は、上述したように、BDCにおいてではなく、(単振動と比較して)TDCにおいて長いドウェル時間の非対称性を提供することが可能な好適な機構によって提供可能である。例えば、4バーリンクなどの機構が好ましい。これに関して、(クランクシャフト速度はもはや一定ではなく、特に、長いドウェルが望まれるピストン位置と一致する回転角で相対的に遅くなるように)クランクシャフト速度を操作することにより長いドウェル時間を達成することは少なくとも理論的には可能であるかもしれないが、これは望ましいとは見なされず、したがって本発明の好ましい実施形態ではない。
ある形態では、TDCでの各往復運動ピストンの長いドウェル時間は、ピストンがクランクシャフトに対してコネクティングロッドを介して接続される4バーリンク機構によって実現されてもよい。ほとんどのクランク・スライダー機構では、クランクは、通常、TDCに向かってピストンを押しやり、続いてBDCに向ってTDCから離れるようにピストンを引っ張るようにコネクティングロッドに作用するであろう。しかしながら、本発明の好ましい形態では、好ましいクランク・スライダー機構は、クランクがTDCに向かってピストンを引っ張り、続いてBDCに向かってTDCから離れるようにピストンを押しやるようにコネクティングロッドに作用するよう構成される。これは、効果的に、ピストンの伝統的なTDCおよびBDC動作を逆転し、BDCでのドウェル時間に対してTDCの所望の長いドウェル時間を提供する。
ある特定の形態では、これは、クランクシャフトをまたぐクランク・スライダー機構を有するピストンを提供することによって達成することができる。この形態では、ピストンは、好ましくは、前端および後端を備えた長尺体を有し、膨張チャンバーに隣接してピストンの作用面を提供するその前端にピストンヘッドが存在する。クランクシャフトは、好ましくは、ピストンに対するコネクティングロッドの作用的連結が後端にあるいはその付近に存在する状態で、そのコネクティングロッド(あるいはコネクティングロッド群)がクランクシャフトから後端に向って延在するように構成されるように、ピストンの前端と後端との間に存在するように構成される(したがって、ピストに対する上記言及はクランクシャフトを「またぐ」クランク・スライダー機構を有する)。繰り返すが、これは、効果的に、ピストンの従来のTDCおよびBDC動作を逆転させ、BDCでのドウェル時間に対してTDCでの所望の長いドウェル時間を実現する。
この形態では、ピストンは、クロスメンバーに対してピストンヘッドを連結するそれらの間の適切なサポートメンバー(例えば多数の剛体ゴラム)と共に、その前端におけるピストンヘッドと、その後端におけるクロスメンバーとから形成されてもよい。好ましくは、そうしたピストンの形態は、ピストンの全体形状がエキスパンダーのシリンダー内で必要とされる所望の往復運動に適しているようなものである。例えば、ある形態では、それが完全にシリンダー内に存在しかつその中で往復運動するように、ピストンがそれ自体概して円筒形状を有することが望ましいであろう。だが、本発明の他の形態では、これは必要ではないであろう。
本発明の好ましい形態では、そして上述した理由のために、所望の動作速度でかなりの回転慣性を持つフライホイールが、クランクシャフトの回転速度を実質的に一定に維持するために使用される。
だが、別の形態のクランク・スライダー機構もまた、先に言及したTDCにおいて所望の長いドウェル時間を実現するために使用されてもよい。その一つは菱形駆動機構であり、これは一般にスターリングエンジンの二つのピストンを駆動するために使用され、機構の半分はパワーピストンを駆動し、別な半部はディスプレーサーピストンを駆動する。したがって、本発明の別な形態において、菱形駆動機構の半分は、TDCでの長いドウェル時間を伴って、往復運動ピストン動作をクランクシャフトの実質的に一定の回転運動へと変換するために使用される。
シリンダー内に往復運動ピストンを有し、ピストンがクランクシャフトに対してコネクティングロッドを介して連結されたクランク・スライダー機構をやはり利用する本発明の別の形態では、クランクシャフトの回転軸線が、理想的には、シリンダーの中心線からオフセットしている。この形態では、この偏心によって、TDCはドウェル期間の開始近くへと僅かに移動して、インレットバルブがドウェルにおいてわずかに早く開放されることを可能とし、作動流体が膨張チャンバー内に流入するためにより多くの時間を提供する、
本発明のさらに別の形態では、各ピストンおよびインレットバルブは、インレットバルブの開閉のタイミングおよび速度が往復運動ピストンの動きに応じて所望の範囲まで生じるように作用的に連結されてもよい。例えば、本発明の実施形態に関して以下で説明するように、そうした作用的連結は、ピストンの往復運動が直接、適切な時間および速度でインレットバルブの開閉を引き起こすように、インレットバルブおよび共有のクランクシャフト、オフセットおよび/または必要に応じて減速機を利用するピストンによって提供可能である。
本発明の好ましい形態では、インレットバルブ運動はまた往復運動である。本発明のこの形態は、開いているインレットバルブと関連付けられたトラベルの終端におけるドウェル時間はトラベルの他端におけるドウェル時間に対して短いように、単振動からの偏差を提供するバルブ作動機構を含むインレットバルブを提供する。これは、開および閉の両方においてバルブ動作の速度を増大させ、作動流体絞りの量を最小化し、この結果、先に説明したように効率を向上させる。
この好ましい形態では、バルブ作動機構はクランク・スライダー機構であってもよく、この場合、スライダーは、スプールのリセスと整列したとき作動流体が膨張チャンバー内に流入することを可能とする壁のポートを有するスリーブ内をスライドするバルブスプールを形成する。当該機構は、好ましくは、クランクシャフトのクランク半径よりも長いコネクティングロッドを有し、かつ、バルブスプール(これはコネクティングロッドを介してクランクシャフトによって駆動される)のドウェルがスプールトラベルの他端でのドウェル時間に対して短いように構成される。
本発明はまた、それが完全に膨張させられたとき、膨張させられた作動流体が膨張チャンバーを出ることを可能とするためのエキゾーストバルブを含む。このバルブは、適切なタイミング手段によって提供される所望の時間において適切な作動手段によって作動させられるスライドバルブ、ロータリーバルブまたはポペットバルブなどの、当業者には公知の多くの形態の一つをとることができる。本発明の好ましい形態において、エキゾーストバルブは、BDCにおいてあるいはその直後に開き、そしてTDC直前まで開いたままである。
本発明は、高い膨張比を達成することを可能とし、膨張比は、インレットバルブが閉じるポイントでの膨張チャンバー内の作動流体の体積で割った、BDCでのあるいはエキゾーストバルブが開いたとき(どちらか最初に起こる方)の膨張チャンバー内の膨張させられた作動流体の体積として規定される。高膨張比が望まれる。というのは、それは、エキゾーストバルブが開いたときそれを経て膨張することによって捨てられるのではなく、作動流体に含まれる圧力のより多くがピストンに仕事をすることを可能とするからである。完全なボイラー温度に達していない蒸気エンジンにおけるような、ある状況下で、膨張容積内の作動流体はエキゾーストバルブが開く前に完全に膨張してしまうことがある。これは望ましくない。というのは、ピストンは、この作動流体を過膨張させるために吸引作業を行う必要があるからである。
最後に、本発明のエキスパンダーにおいて利用される作動流体の種類はエキスパンダーが設置される用途に依存することは明らかであるが、それは、蒸気、圧縮空気、冷媒蒸気またはその他の有機物質蒸気、またはその他のガス、または実質的に気体である混合物であってもよい。
もちろん、パワー伝達手段は、通常、クランクシャフトの回転運動が負荷を駆動できるように負荷に対して連結するのに適したクランクシャフトに対してそれを接続するそのコネクティングロッドと共に、ピストンからなることも明らかである。この負荷は、電気を発生させるオルタネーター、水を圧送するポンプ、または有用な目的のために回転機械パワーを使用することができるその他のデバイスであってもよい。
本発明に関連する一般的概念を簡潔に説明したので、以下、本発明に係るエキスパンダーのいくつかの好ましい実施形態について説明する。だが、以下の説明は上記説明の一般性を限定するものではないことに留意されたい。
本発明の第1の好ましい実施形態の概略平面図である。 第1の好ましい実施形態の概略側面図である。 本発明の第2の実施形態の概略側面図である。 軽微な変更が加えられた第2の好ましい実施形態の概略側面図である。 本発明の第3の好ましい実施形態の概略側面図である。 本発明のための一般的なタイミンググラフである。 単振動、従来の運動および本発明の実施形態のための運動を比較したタイミング図である。 単振動および本発明の実施形態のための運動に関するドウェル時間を比較したタイミング図である。 単振動および本発明の実施形態のための運動に関する(バルブ開閉中の)ピストントラベルを比較したタイミング図である。
図1を参照すると、本発明のエキスパンダーの第1実施形態はシリンダー10を含み、その中では、コネクティングロッド14によって拘束された状態でピストン12が往復運動し、このコネクティングロッド14は、今度は、クランクシャフト18上のクランク16によって拘束される。
ピストン12は、その前端にはピストンヘッド11を、そしてピストン10の後端にはクロスメンバー13に対してピストンヘッド11を堅固に結合する複数の剛体コラム20の形態のサポートメンバーを含む。クランクシャフト18は、ピストン12がクランクシャフト18をまたぐように、ピストンヘッド11とクロスメンバー13との間に配置される。コネクティングロッド14は、したがって、ピストン12の後端においてクロスメンバー13上に存在する、ピストン12に対するコネクティングロッド14の作用的連結を伴って、クランクシャフト18から後端に向かって延びる。こうした構造体の機構はクランク・スライダー機構と呼ぶことができる。
本実施形態のインレットバルブ22はまたクランク・スライダー機構に基づくものである。インレットバルブスプール24はインレットバルブハウジング26内で往復運動し、これは、インレットポート34を経て、シリンダー10、シリンダーヘッド32およびピストン12によって形成された可変膨張チャンバー30内へとチューブ28によって供給される高圧作動流体のボイラーまたはその他の供給源(たとえば図示していない高圧ガスの供給源)からの流れを調節する。インレットバルブスプール24は、クランクシャフト18上のクランク38によりコネクティングロッド36によって駆動される。
図2は第1実施形態の側面図であり、これは、ピン40を用いたクロスメンバー13上でのコネクティングロッド14に対するピストン12の作用的連結をより良く示している。同様に、この図は、ピン42を用いた、そのコネクティングロッド36に対するインレットバルブスプール24の連結状態を示している。
この第1実施形態において、クランクシャフト16が図1に示す方向に回転し、そしてコネクティングロッド14がクロスメンバー13を左に引っ張り、今度はTDCに向かってピストンヘッド1を移動させることで、ピストン12がTDC(図1および図2におけるトラベルの最大範囲)に近づくとき、インレットバルブスプール24は左側に平行移動し、ピストンヘッド11がTDCに到達する直前に供給チューブ28における供給圧力をインレットポート34に対して作用させ、高圧ガスが膨張チャンバーに流入することを可能とする。この圧力は、続いて、ピストン12をTDCから離れるように右側に、そしてBCDに向って押しやるが、これは、コネクティングロッド14が右側にクロスメンバー13を押しやりながら、コネクティングロッド14によって、それに対して加えられる力によってクランクシャフト18を回転させようとする。
ピストン12によって右側に僅かな量だけ移動した後、クランク38は、右側にインレットバルブスプール24を移動させ、膨張チャンバー30への高圧ガスの供給を遮断することによって、インレットバルブ22を閉鎖するように作用する。ピストン12がBDCに向かって右側に移動し続けるとき、ピストンヘッド11に仕事をし続けながら、膨張チャンバー30内のガスは膨張する。ピストン12は、その右側最大範囲、BDC位置まで移動するが、その時点あるいは略その時点でエキゾーストバルブ(図1および図2には示していない)が開き、膨張させられたガスが膨張チャンバー30を出て行くことが可能となる。
図1および図2に示す実施形態の動作について、図3および図4のさらなる実施形態の説明後、さまざまなタイミング図に関して以下でさらに説明する。
図3は第2の好ましい実施形態を示しており、これは、第1実施形態と類似している(したがって類似の形態に関して同じ参照数字を用いる)が、シリンダー10aがシリンダーヘッドを持たず、その代わりに、第1のピストン12と等しくかつ反対の動作で往復運動する第2のピストン12aを収容する点で異なっている。この実施形態では、単一の膨張チャンバー30aが、二つの対向する共直線ピストンヘッド11および11aの二つの対向する面間で、シリンダー10a内に形成される。クランクシャフト18および18aのギヤ42および44は、互いにギヤ46によって連動するように結合され、そのそれぞれのコネクティングロッド14および14aを介してピストン12および12aの動作を等しくかつ反対になるように拘束する。
図3はまた、クランクシャフト18a上のクランク56によって駆動されるコネクティングロッド54の影響下で、エキゾーストバルブハウジング52内を往復運動するエキゾーストバルブスプール50からなるエキゾーストバルブ48を示している。エキゾーストバルブ48は、エキゾーストポート58がエキゾーストアウトレット60と連通することを可能とするためにエキゾーストバルブスプール50が右側に十分に移動するときに開く。エキゾーストバルブ48は、ピストン12および12aのBDCにおいてあるいはその付近において開き、ピストン12および12aがTDCに向かって戻るように移動するとき、膨張させられたガスが単一のエキゾーストポート58を経て単一の膨張チャンバー30aから、そしてポート60を経て外へ放出されることを可能とする。エキゾーストバルブ48は、好ましくは、TDC直前でかつインレットバルブ22が開く前に閉じる。
図3aに示す第2実施形態に対する変形例の説明に移る前に、図3または図3aのいずれにも示されていない変形例について簡単に説明する。図3から、第2実施形態のピストン12および12aは、図1および図2の第1実施形態に関連して上述したように、同じ様式で(そして同じ効果を伴って)、そのそれぞれのクランクシャフト18および18aをまたぐように構成されていることは明らかである。だが、第2のピストン12aが、それ自身のクランク・スライダー機構を持たず(したがってクランクシャフト18aは省略)、その代わりに第1のピストン12のクランク・スライダー機構に対して、クランクシャフト18の動作がまた第2のピストン12aの動作を指示するように作用するよう連係動作可能に連結される本発明の別な実施形態(この第2実施形態の変形例)が考えられることは明らかである。
図3aは、図3に示す実施形態に対するさらなる変形例を示す。図3aにおいて、インレットバルブは、クランクシャフト18にマウントされかつクランクシャフト18と共に回転するカム110によって作動させられる。これは、ピストン11,11aにとってのTDC付近のポイントにおいてインレットバルブスプール24を開き、続いて、その直後に、所望の膨張比を達成するために再びそれを閉じる。この好ましい実施形態において、エキゾーストバルブスプール54はまた、クランクシャフト18aに対して連結されかつそれと共に回転するカムによって作動させられる。このカムの形状は、エキゾーストバルブ52がBDC付近で開き、そしてピストン11および11aのTDC直前で閉じることを保証する。
図4は、好ましい発明の第3実施形態を示す。逆回転ギヤ62および64は、その相対的なタイミングが維持されるように噛み合っている。ギヤ62および64のそれぞれはクランクピン66および68をそれぞれ有し、それに対してコネクティングロッド70および72がそれぞれ取り付けられている。これらは、クロスメンバー13bならびにその上でコネクティングロッド70および72が回転できるピン76および78を介して、ピストンロッド74につながる。ピストンロッド74はピストンヘッド11bに対して連結されるが、これはシリンダー10b内で往復移動する。クランクシャフト18bは、やはり、(ピストンヘッド11bと、ピストンロッド74の形態のサポートメンバーと、クロスメンバー13bとを含む)ピストン12bがクランクシャフト18をまたぐように、ピストンヘッド11bとクロスメンバー13bとの間に配置される。コネクティングロッド70および72は、このようにして、ピストンに対するコネクティングロッド70および72の作用的連結がピストンの後端部においてクロスメンバー13b上に存在する状態で、概してクランクシャフト18bから後端に向って延在する。
ギヤ62のカム80はプッシュロッド82を作動させるが、これは、今度は、膨張させられたガスがエキゾーストポート88を経て膨張チャンバー30を出て行くことを可能とするためにスプリングの影響に抗してエキゾーストバルブ86を開くロッカー84を作動させる。類似のバルブ機構(図示せず)は、(膨張チャンバー30が最小である場合には)TDCにおいてあるいはTDC付近で始まりTDC直後までの、ある期間にわたって、高圧ガスが高圧ガス供給手段(図示せず)から膨張容積30内に入ることを可能とするために、第2のカム(やはり図示せず)によって作動させられる。
このメカニズムは菱形駆動機構として知られており、クランクピン76および78の半径、ならびにコネクティングロッド70および72の長さを適切に選択することで、ピストンヘッド11bの動作は、それがBDCで有するよりも非常に長いドウェル時間をTDCにおいて備えることができることは明らかである。
図5は、全てが概して本発明に基づく、ピストン、インレットバルブスプールおよびエキゾーストバルブスプールの変位が、クランクシャフトの一回転の間に、どのように変化するかを示すタイミング図である。この図は、上述した本発明の第1および第2実施形態の両方の動きを示しているが、それは概して本発明の全ての実施形態の典型である。
図5から、ピストン(この図の対応一覧において「パワーピストン」と称する)は、BDCでのドウェル時間に対して、TDC付近で長いドウェル時間を有することが分かる。図5はまた、インレットバルブがTDCの直前で開き、そしてクランクシャフトの回転の約285度において閉じるポイントを示している。インレットバルブが閉じるとき、ピストン曲線は依然として全くフラットであり、ピストンが比較的低速で移動していることを表していることが分かる。このポイントでのインレットバルブ曲線のスロープはかなり急であり、バルブがかなり高い速度で移動していることを示している。速度のこの相対的な差は急速なバルブ閉鎖すなわち「カットオフ」を実現し、これは、膨張チャンバーに供給される高圧ガスの絞り量を最小化する。図5の分析により、インレットバルブは、約17.5の膨張比を提供しながら、クランクシャフト回転の約55度の間、開いていることも分かる。これは、そうした高膨張比のための非常に長い持続時間であり、しかも、この比が低いピークインレットバルブスプール加速度および力で達成されることを可能とする。
図5から、TDCは中間点ではなくドウェル時間における早い時期に生じるので、TDC付近でのピストンドウェル時間が対称ではないことも分かる。これは、TDCにおいてあるいはその付近においてインレットバルブを開くことが望まれるとき、より長いインレットバルブ開放時間を可能にするという点で有利である。この非対称性は、上述したように、クランクシャフト軸線とシリンダー軸線との間にオフセットを提供することによって達成される。
図5はまた、エキゾーストバルブがピストンBDCからTDC直前まで、ほぼ正確に開いていることを示している。これによって、膨張させられたガスは、ピストン上昇行程(すなわち図1および図2において左方向に移動するピストン12)において膨張チャンバーから排出されることが可能となる。
図6は、本発明に基づく実施形態(「本発明」として指し示し、かつ、図5のピストン変位に関して示されるものと同様)に関して、本発明に基づくが先に言及したオフセットを持たない実施形態(「本発明、オフセットなし」として指し示す)に関して、単振動(そのように指し示す)に関して、そしてTDCに比べてBDCにおいて長いドウェル時間を有する従来型エキスパンダー(「従来型」として指し示す)に関して、ピストンの変位がクランクシャフトの一回転の間に、どのように変化するかを示すタイミング図である。
図6から、従来の装置の曲線は単振動に近付くが、それには到達しないことが、そして、従来の装置のピストンの下死点でのドウェル時間がBDCでの単振動のそれよりも長く、そしてまた、TDCでの同じピストンのドウェル時間よりも長いことが分かる。比較によって、そのTDCでの単振動曲線および従来の曲線の両方と比較したとき、TDCでの両方の曲線の平坦化によって明らかであるように、二つの本発明の装置の曲線はTDCにおいて、より長いドウェル時間を有する。加えて、両方の本発明の装置に関するBDCでのドウェル時間は、単振動曲線および従来曲線の両方に関するBDCでのドウェル時間よりも短いことがわかる。
図7(これは図6に示す曲線の一部のみを、そして、説明のために「本発明」および「単振動」曲線のみを示している)を参照すると、所望の膨張比のためのインレットバルブ閉鎖に対応する任意のピストン変位距離が設定されている(「ドウェル時間変位」として図中に記す)。この任意の距離の設定は、本発明によるエキスパンダーのピストンが、インレットバルブが閉じるポイントにおけるよりもTDCに近い時間の考慮を可能とし、続いて単振動とその時間の比較を可能にする。
図から分かるように、TDCにおける曲線の大まかな平坦化は、「単振動ドウェル時間」よりも長い「本発明ドウェル時間」をもたらし、そして、上述したように、前者のドウェル時間が後者よりも、ある程度長い場合、これは、本発明によって要求されるような「長いドウェル時間」であるとみなされる。
さらなる説明として、図8は、任意に設定された「ドウェル時間変位」ラインを再び利用して、本発明の手法と単振動との間の比較の異なる組を提供する。実際には(少なくとも本発明においては)インレットバルブの開放はTDCよりも僅かに手前で生じるであろうが、この比較のために、両方の曲線において、インレットバルブはTDCにおいて正確に開いた状態で示される。この比較において、そして実際、本明細書中で提供される全ての比較において、両方の曲線に関する膨張比は同じになるように設定され、これは、この例では15である。
両方の曲線において、インレットバルブに関して完全閉状態から完全開状態へと動作するために仮定される時間は同じ(クランク回転の14度)であり、かつ、閉鎖のための時間もまた両方に関して14度に設定される。これは、同じエンジン速度で両方の例において開閉のためにバルブが同じ時間を持つことを保証し、それゆえ、バルブ加速度、力、そしてその結果としての耐久性は比較のために同じになる。
図8においては、以下の参考符号が使用される(下側の例の参照符号は本発明を表し、上側の例の参照符号は単振動を表すことに留意されたい)。
a,Aは、インレットバルブが開くのに要する時間(またはクランク角)を表すために使用され、「a」は本発明を表し、「A」は単振動を表す。
c,Cは、インレットバルブが閉じるのに要する時間(またはクランク角)を表すために使用され、「c」は本発明を表し、「C」は単振動を表す。
bは、本発明に関してインレットバルブが完全に開いている時間(またはクランク角)であり、一方、Bは、単振動に関してインレットバルブが完全に開いている時間(またはクランク角)である。
a’は本発明に関してインレットバルブが開いている間にピストンが移動する距離を示し、一方、A’は単振動に関してインレットバルブが開いている間にピストンが移動する距離を示す。a’はA’よりも短いことが分かる。
c’は本発明に関してインレットバルブが閉じている間にピストンが移動する距離を示し、一方、C’は単振動に関してインレットバルブが閉じている間にピストンが移動する距離を示す。c’はC’よりも短いことが分かる。
b’およびB’は、本発明および単振動のそれぞれに関してインレットバルブが完全に開いている各ピストン変位である。b’はB’よりも短いことが分かる。
最後に、やはり本発明の範囲に包含される、その他の変更ならび改変が、本明細書で説明した形態に対してなされてもよい。
10 シリンダー
10a シリンダー
10b シリンダー
11 ピストンヘッド
11a ピストンヘッド
11b ピストンヘッド
12 第1のピストン
12a 第2のピストン
12b ピストン
13 クロスメンバー
13b クロスメンバー
14 コネクティングロッド
16 クランク
18 クランクシャフト
18a クランクシャフト
18b クランクシャフト
22 インレットバルブ
20 剛体コラム
24 インレットバルブスプール
26 インレットバルブハウジング
28 供給チューブ
30 膨張チャンバー
30a 膨張チャンバー
32 シリンダーヘッド
34 インレットポート
36 コネクティングロッド
38 クランク
40 ピン
42 ピン
44 ギヤ
46 ギヤ
48 エキゾーストバルブ
50 エキゾーストバルブスプール
52 エキゾーストバルブハウジング
54 コネクティングロッド
56 クランク
58 エキゾーストポート
60 エキゾーストアウトレット
62 逆回転ギヤ
66 クランクピン
70 コネクティングロッド
74 ピストンロッド
76 クランクピン
80 カム
82 プッシュロッド
84 ロッカー
86 エキゾーストバルブ
88 エキゾーストポート
110 カム

Claims (12)

  1. ヒートエンジン用のエキスパンダーであって、このエキスパンダーは高圧ガス状作動流体を有効仕事に変換することが可能であり、前記エキスパンダーは、
    ・高圧作動流体供給手段と、
    ・上死点(TDC)と下死点(BDC)との間で、TDCにおいて長いドウェル時間を伴って、シリンダー内で往復運動する少なくとも一つの往復運動ピストンと、
    ・TDCにおいてあるいはTDC付近で、前記作動流体供給手段から前記シリンダー内の膨張チャンバー内へと、開状態において、高圧作動流体を導入するために開閉する作動流体インレットバルブと、
    ・前記作動流体によってピストンになされた仕事を有効仕事出力の形態へと変換する出力変換手段と、
    ・前記膨張チャンバーから、ある体積の低圧作動流体へと、膨張させられた作動流体を放出するためのエキゾーストバルブと、
    を含み、
    ピストントラベルは、開状態から閉状態へおよび閉状態から開状態へ前記インレットバルブが移行する間は小さなものであるエキスパンダー。
  2. 前記ピストンはクランクシャフトをまたぐクランク・スライダー機構を含む、請求項1に記載のエキスパンダー。
  3. 前記ピストンは、クランクシャフトが、TDCに向かって前記ピストンを引っ張り、その後、BDCに向かってTDCから離れるように前記ピストンを押しやるようコネクティングロッドに作用するように、前記クランクシャフトに対して前記コネクティングロッドを介して連結されている、請求項1に記載のエキスパンダー。
  4. 前記ピストンは前端部および後端部を備えた長尺ボディを有し、その前端部には、前記膨張チャンバーに隣接して前記ピストンの作用面を提供するピストンヘッドが存在し、前記クランクシャフトは、前記ピストンの前記前端部と前記後端部との間に存在するよう構成される、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のエキスパンダー。
  5. コネクティングロッドが、前記クランクシャフトから前記後端部に向って延在するよう構成され、前記ピストンに対する前記コネクティングロッドの作用的連結が前記後端部にあるいは前記後端部付近に存在する、請求項4に記載のエキスパンダー。
  6. 前記ピストンは、その前端部にピストンヘッドを、そしてその後端部にクロスメンバーを含み、前記ピストンヘッドを前記クロスメンバーに対して連結するサポートメンバーを両者の間に備える、請求項4または請求項5に記載のエキスパンダー。
  7. ピストンは、コネクティングロッドを介して、クランクシャフトに対して連結され、かつ、前記クランクシャフトの回転軸線は、前記シリンダーの中心線からオフセットしている、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のエキスパンダー。
  8. ピストンと、前記インレットバルブとは、前記インレットバルブの開放および閉鎖のタイミングおよび速度が前記ピストンの動作に応じて所望の範囲で生じるように、連携動作可能に連結可能である、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のエキスパンダー。
  9. 前記ピストンの往復運動が、適切な時刻および速度で前記インレットバルブの開放および閉鎖を直接引き起こすように、前記インレットバルブおよび共有クランクシャフトを利用するピストンによって作用リンクが提供される、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のエキスパンダー。
  10. 前記インレットバルブ動作は往復動作である、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のエキスパンダー。
  11. 前記インレットバルブは、開状態の前記インレットバルブと関連付けられるトラベルの終端における前記ドウェル時間がトラベルの他方の終端におけるドウェル時間に対して短いように、単振動からの偏差を提供するバルブ作動機構を含む、請求項10に記載のエキスパンダー。
  12. ヒートエンジン用のエキスパンダーを作動させる方法であって、前記エキスパンダーは高圧ガス状作動流体を有効仕事に変換することが可能であり、前記方法は、
    ・上死点(TDC)と下死点(BDC)との間で、TDCにおいて長いドウェル時間を伴って、シリンダー内で少なくとも一つのピストンを往復運動させることと、
    ・前記ピストンがTDCにあるとき、高圧作動流体供給手段から前記シリンダー内の膨張チャンバー内へと作動流体を導入するためにインレットバルブを開放することと、
    ・前記膨張チャンバー内の前記作動流体の影響下でTDCからBCDへと各ピストンの動作を継続させ、前記膨張チャンバー内の前記作動流体の膨張が、これによって、各ピストンに仕事を行うことと、
    ・前記インレットバルブを閉鎖することと、
    ・エキゾーストバルブを介して、ある体積の低圧作動流体へと前記膨張チャンバーから、膨張させられた作動流体を放出することと、
    ・前記ピストンへの仕事が、パワー変換手段によって有効仕事出力の形態で提供されることと、
    を含み、
    ピストントラベルは、開状態から閉状態へおよび閉状態から開状態へと前記インレットバルブが移行する間は小さなものである方法。
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