JP4543769B2 - 調光用放電灯点灯装置及び照明装置 - Google Patents

調光用放電灯点灯装置及び照明装置 Download PDF

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Description

本発明は、インバータの周波数制御と電源電圧制御を組み合わせて放電灯を調光点灯させる調光用放電灯点灯装置及びこれを用いた照明装置に関するものである。
近年、演出・省エネルギーなどを目的として、様々な場面で調光用の放電灯点灯装置が使用されるようになってきた。この種の調光用の放電灯点灯装置としては、例えば、特開2003−168590号公報に開示されたものが挙げられる。
まず、第1の従来例としては、図22に示すように、直流電源1aと、少なくとも1つのスイッチング素子を具備して、前記スイッチング素子をオン/オフすることで直流電源1aからの直流出力を高周波出力に変換するインバータINVと、インバータINVの出力端間に接続されたインダクタL1及びコンデンサC1の直列回路からなる共振回路9と、任意の調光レベルに設定されることで、コンデンサC1の両端に接続される放電灯LAを、前記調光レベルに応じて調光するように指示する調光信号を出力する調光部4a、調光信号に応じてインバータINVのスイッチング素子をオン/オフする動作周波数を変化させる制御部3aからなる調光手段とを備えた所謂周波数調光方式の放電灯点灯装置が知られている。
しかし、このような放電灯点灯装置では、調光レベルを深めて調光下限に近づけたときや、放電灯LAの周囲温度が比較的低いときには、移動縞やちらつきが発生することがあり、調光レベルを更に深めると、放電灯LAを立ち消えさせてしまうことがあった。
そこで、第2の従来例としては、図23に示すように、共振回路9の代わりに、インバータINVの出力端間に接続されたインダクタL1及び第1のコンデンサC1の直列回路と、インダクタL1及び第1のコンデンサC1の接続点に一端が接続された第2のコンデンサC2とを具備する共振回路8を備え、放電灯LAが第1及び第2のコンデンサC1,C2の直列回路に並列接続される放電灯点灯装置が提案されている。
図23に示した放電灯点灯装置では、第1の従来例と比べて、共振回路9の代わりに共振回路8を備えることで、図24に示すように、第1のコンデンサC1の両端に印加される2次電圧V02が、放電灯LAのインピーダンスが無限大としたとき、つまり、無負荷時に最大となる無負荷共振周波数f0と、調光下限時のインバータINVの動作周波数fDとが略等しくなるように設計しやすくなる。すなわち、インバータINVの動作周波数fをfDに近付けて調光を深めても、2次電圧V02が高くなることで、調光下限時の放電灯LAの立ち消えやちらつきの発生を抑えている。
また、この放電灯点灯装置では、インバータINVの動作周波数fを変化させることで、放電灯LAにランプ電流が比較的多く流れるときには、上述の無負荷時と異なって共振回路8における第2のコンデンサC2及び放電灯LAの影響が大きくなり、放電灯LAを定格出力で点灯させる動作周波数fF付近で、2次電圧V02が最大となる、もう1つの共振周波数f0Fを有することとなる。つまり、放電灯LAを定格出力で点灯させようと動作周波数fをf0Fに近付けたときにも、2次電圧V02が高くなるのである。
これにより、図25に示すように、動作周波数fをfD〜fFの範囲において略一定としたときの、第2の従来例の共振回路8からの出力電圧Vと出力電流Iとの関係を示すバラストV−I特性の曲線B1’〜B5’の傾きを、第1の従来例の共振回路9におけるバラストV−I特性の曲線B1”〜B5”と比べて、大きくしている。
ここで、図25のバラストV−I特性の曲線B1’,B1”は、動作周波数fをfDとしたときを示し、曲線B5’,B5”は、動作周波数fをfFとしたときを示す。また、f1,f2,f3がそれぞれfF<f3<f2<f1<fDの関係を満たす場合において、曲線B2’,B2”は動作周波数fをf1としたときを示し、曲線B3’,B3”は動作周波数fをf2としたときを示し、曲線B4’,B4”は動作周波数fをf3としたときを示す。
即ち、曲線B1’〜B5’と、放電灯LAのランプ電圧V−ランプ電流Iの関係を示すランプV−I特性の曲線Cとの交点(白点)が、第2の従来例で放電灯LAを動作させたときの動作点となり、曲線B1”〜B5”と、放電灯LAのランプ電圧V−ランプ電流Iの関係を示すランプV−I特性の曲線Cとの交点(黒点)が、第1の従来例で放電灯LAを動作させたときの動作点となるので、インバータINVの動作周波数fをfFとしたときには、第2の従来例の方がランプ電流Iを多く流すことができる。
これにより、図24に示すように、第2の従来例の放電灯LAの光出力P(実線)は、第1の従来例の放電灯LAの光出力P(点線)よりも大きくなるのである。
しかしながら、第2の従来例では、上述のように第1の従来例と比べて、曲線B1’〜B5’の傾きを大きくさせても、動作周波数fをfFとしたときの曲線B5’は動作周波数fをfDとしたときの曲線B1’と比べて傾きが小さい。その結果、例えば、定格出力が異なり、定格ランプ電流が略等しい2つの放電灯LA1とLA2を取り替えて点灯させるような場合、図26に示すように、夫々のランプV−I特性の曲線C1,C2が異なるため、動作周波数fをfDとしたときには放電灯LA1,LA2にそれぞれ略等しいランプ電流Iを流すことができても、調光部4aからの調光信号を変化させて動作周波数fを減少させ、定格出力に近付けるにつれて、放電灯LA1,LA2に流れるランプ電流Iの差は次第に大きくなる。
このように定格電力が異なり、定格ランプ電流が略等しい複数種の放電灯LAを点灯させる場合は、調光部4aの調光レベルを略同じに設定して略同一の調光信号を出力させているにも拘わらず、各放電灯LAに流れるランプ電流Iに差が生じて、定格出力時の光出力に対する実際の光出力の割合である光出力比が異なってしまうといった問題が生じる。
そこで、第3の従来例としては、図27に示すように、交流電源Vsからの出力を整流するダイオードブリッジDBと、ダイオードブリッジDBの出力端間に接続されるインダクタL2及びスイッチング素子Q3の直列回路と、スイッチング素子Q3の両端に接続されたダイオードD1とコンデンサC4の直列回路と、調光部4aからの調光信号に応じて、スイッチング素子Q3をON/OFFする制御部2aとを備え、コンデンサC4の両端電圧を出力電圧Vc4としてインバータINVに出力する放電灯点灯装置が提案されている。この図27に示した放電灯点灯装置は、ランプ電流Iを検出して電圧信号からなるランプ電流信号を出力する電流検出部6を備え、差分増幅部21を含む制御部20は、ランプ電流信号に基づいて、調光信号に対応したランプ電流が流れるようにインバータINVの駆動周波数fを変化させる調光制御信号を出力するフィードバック手段として構成されている。この放電灯点灯装置では、直流電源回路は、スイッチング素子Q3をON/OFFすることで交流電源VSの出力電圧を昇圧する昇圧チョッパ回路で構成され、出力電圧Vc4の電圧値は、交流電源VSのピーク電圧値以上となる。ここで、前記ピーク電圧値は、交流電源VSの出力電圧が100[V]であれば約141[V]、交流電源VSの出力電圧が200[V]であれば、約282[V]である。
図27に示した放電灯点灯装置では、第2の従来例と同様、制御部3aが調光信号に応じてインバータINVの動作周波数fをfF〜fDの範囲で変化させる一方で、制御部2aは放電灯LAの調光レベルを定格出力としたときには、出力電圧Vc4として全点灯時の電圧値VFを出力するようにスイッチング素子Q3をON/OFFし、調光レベルを調光下限に近づけるにつれて出力電圧Vc4を電圧値VFよりも小さくし、調光下限付近では出力電圧Vc4として電圧値VDを出力するようにスイッチング素子Q3をON/OFFする。全点灯時の電圧値VFは、調光下限時の電圧値VDよりも大きく、VF>VDである。
ここで、図28に示すように、直流電圧Vc4を電圧値VDとしたときと、VFとしたときとでは、放電灯LAの光出力が異なり、インバータ動作周波数fがfF〜fDの範囲において、出力電圧Vc4をVFとしたときの光出力P2の方が、出力電圧Vc4をVDとしたときの光出力P1よりも大きくなる。
すなわち、調光レベルを調光下限に、つまり、動作周波数fをfDに近づけると、前記調光レベルに応じた調光信号により直流電源の出力電圧Vc4が電圧値VFからVDに変化するため、図28中に示す白点B’が黒点Bに移るように、光出力比40%で放電灯LAを点灯させる動作周波数を無負荷共振周波数f0に近づけることができる。これと同様に、図28中に示す白丸C’が黒丸Cに移るように、光出力比20%で放電灯LAを点灯させる動作周波数fDも無負荷共振周波数f0に近づけることができる。また、調光レベルを定格出力に、つまり、動作周波数fをfFに近づけると、直流電源の出力電圧Vc4が電圧値VDからVFに大きくなるので、図28中の黒点A、白点A’に示すように、光出力を大きくしておくことができる。
以上のことは、第2の従来例のように、インバータ動作周波数のみを制御して調光する場合に比べて、直流電圧Vc4を調光制御に用いている分でfF〜fDの制御動作範囲を狭くすることが可能となる。すなわち、fF及びfDが無負荷共振周波数f0近傍に設定されることが可能となるため、バラストV−I特性の曲線B1〜B5の傾きが、第2の従来例と比べて略均等に大きくできる。
その結果、定格出力が異なり、定格ランプ電流が略等しい2つの放電灯LA1,LA2のランプV−I特性の曲線C1,C2は、図29に示すように、互いに異なっているが、fD〜fFのうちの任意の動作周波数fにおいて、放電灯LA1,LA2に流れるランプ電流Iをそれぞれ略等しくして放電灯LA1,LA2の光出力比を略等しくすることができる。
以上をまとめると、第3の従来例では、調光部4aからの調光信号に応じてインバータ動作周波数fだけでなく、直流電源電圧Vc4を適宜制御することにより、任意の調光レベル、動作周波数において、バラストV−I特性の傾きを大きくすることが可能となり、第1の従来例の課題である、深い調光時のちらつきや立ち消えを防止し、第2の従来例の課題である、定格電力が異なり定格ランプ電流が略等しい複数種の放電灯LAを点灯させる場合に、同一調光信号であってもランプ電流値に差が生じるといった現象を軽減することが可能となる。
特開2003−168590号公報
しかしながら、第3の従来例において、調光部4aからの調光信号に応じてインバータ動作周波数f、及び直流電源電圧Vc4をどのように制御するのか、ということを考えた場合、以下のような課題が存在する。
例えば、放電灯LAに対して、調光レベルを定格出力時から調光下限時へ調光する場合を考える。まず、各調光レベルでのインバータ動作周波数f、及び直流電源電圧Vc4の設定値は、定格出力(Full)時がfF及びVF、調光下限(Dim)時がfD及びVDとする。次に、定格出力時及び調光下限時における、インバータのスイッチング素子Q2(Q1でも同様)のドレイン−ソース間電圧VQ2及びドレイン電流IQ2は、図30(a)及び(c)のようになっているものとする。図30(a)及び(c)より、インバータ電流IQ2は電圧VQ2に対して遅れ位相(以後、「遅相」と呼ぶ)であり、遅相電流として安定した状態で動作していることが分かる。
しかしながら、定格出力時から調光下限時に移行する過渡時でのインバータ電流IQ2は、図30(a)及び(c)のような安定した遅相電流とは限らず、場合によっては図30(b)に示すように、ドレイン−ソース間電圧VQ2に対して進み位相(以後、「進相」と呼ぶ)で動作する可能性があり、その場合、スイッチング素子Q1,Q2が交互にON/OFFするタイミングでは、スイッチング素子Q1,Q2の内蔵ダイオードが短絡されている状態となり、過大な電流が流れてスイッチング素子Q1,Q2にダメージを与えてしまう。
こうした原理での過電流ストレスはdi/dtストレスとも呼ばれ、スイッチング素子の耐力を超えるdi/dtストレスが印加された場合には素子のショート破壊を引き起こすことも十分に有り得る。
また、逆の事例として、調光レベルを調光下限時から定格出力時へ調光する場合においても、上記と同様のことが言える。つまり、調光過渡時ではドレイン電流IQ2のドレイン−ソース間電圧VQ2に対する遅相度合いが薄まり、同相から場合によっては進相となり、スイッチング素子Q1,Q2のdi/dtストレスが発生する場合も有り得る。さらに、図30(b)に示した進相電流のストレスの度合いは、インバータ動作周波数、直流電源電圧が共により低くなればなるほど悪化することから、放電灯点灯装置を設計するうえで各々の調光モードでのインバータ動作周波数及び直流電源電圧の設定自由度を狭めてしまうことは否めない。
以上、調光部4aからの調光信号に応じてインバータ動作周波数f、及び直流電源電圧Vc4をどのように制御するのかによっては、インバータのスイッチング素子に進相電流が流れる場合があり、スイッチング素子に過大なストレスを与えてしまうといった課題がある。
本発明は従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インバータ動作周波数、直流電源電圧を適宜制御して調光を可能とする放電灯点灯装置において、インバータのスイッチング素子に過大なストレスを与えることのない放電灯点灯装置を提供することにある。
本発明によれば、上記の課題を解決するために、図1に示すように、少なくとも1つのスイッチング素子を有し、交流電圧を所定の直流電圧に変換し出力する直流電源回路部1と、少なくとも1つのスイッチング素子を有し、直流電源回路部1からの出力電圧を高周波の電圧に変換し出力するインバータ回路部INVと、放電灯LAに接続されるLC共振回路(インダクタL1、コンデンサC1)を含み、インバータ回路部INVからの高周波電圧により共振動作をする負荷回路部と、直流電源回路部1が有するスイッチング素子を駆動制御する直流電圧制御部2と、インバータ回路部INVが有するスイッチング素子を駆動制御するインバータ制御部3と、外部からの調光信号を受けて直流電圧制御部2及びインバータ制御部3へ調光制御信号を出力する調光制御処理部4とを具備し、調光レベルに応じて、直流電圧制御部2は直流電圧を変化させるとともに、インバータ制御部3はインバータ動作周波数を変化させる調光用放電灯点灯装置であって、外部からの調光信号が光出力の高い全点灯時から、光出力の低い調光点灯時に近づくように設定されたときには、インバータ動作周波数の調光制御を優先させ、直流電圧の調光制御を実質的に遅らせる手段を付加し、全点灯時、調光点灯時の直流電圧設定値をそれぞれVF、VDとし、全点灯時、調光点灯時のインバータ周波数設定値をそれぞれfF、fDとし、外部からの調光信号を受けてから直流電圧をVFからVDに制御開始するまでの遅延時間をTv、外部からの調光信号を受けてからインバータ動作周波数をfFからfDに制御開始するまでの遅延時間をTfとした場合に、インバータ動作周波数の調光制御を優先させ、直流電圧の調光制御を実質的に遅らせる手段によりTv>Tfとなるようにしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、インバータ動作周波数、直流電源電圧を適宜制御して調光を可能とする放電灯点灯装置において、インバータのスイッチング素子に過大なストレスを与えることのない放電灯点灯装置を提供することができる。また、インバータ動作周波数だけでなく、直流電源電圧をも制御することで、任意の調光レベルにおいて、放電灯点灯装置の出力電圧−出力電流特性の傾きを大きくすることが可能となり、深い調光時でのちらつきや立ち消えを防止できるとともに、定格電力が異なり、定格ランプ電流が略等しい複数種の放電灯を点灯させる場合に同一調光信号であってもランプ電流値に差が生じるといった現象を抑えることが可能である。
請求項1、2の発明によれば、全点灯時から調光点灯時への調光過程において、インバータのスイッチング素子での進相電流の発生を防止し、信頼性の高い放電灯点灯装置を提供することが可能となる
請求項12の発明によれば、全点灯時から調光点灯時への調光過渡時及び調光点灯時から全点灯時への調光過渡時において、インバータのスイッチング素子での進相電流の発生を防止し、信頼性の高い放電灯点灯装置を提供することが可能となる。
請求項14の発明によれば、定格ランプ電流値が略等しい複数種の放電灯に対し、任意の調光レベルにおいて略等しいランプ電流を流し、前記複数種の放電灯間での光出力比を略等しくすることが可能となる。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1の全体構成を示すブロック回路図である。図1に示す放電灯点灯装置は、第3の従来例として、図27に示したように、整流器DB及び少なくとも1つのスイッチング素子を有する直流電圧変換部CVから構成され、交流電圧を所定の直流電圧に変換して出力する直流電源回路部1と、少なくとも1つのスイッチング素子を有し、直流電源回路部1からの出力電圧を高周波の電圧に変換し出力するインバータ回路部INVと、直流カットコンデンサCd、放電灯LAおよび共振要素であるインダクタL1、コンデンサC1を含み、インバータ回路部INVからの高周波電圧により共振動作をする負荷回路部と、直流電源回路部1が有するスイッチング素子を駆動制御する直流電圧制御部2と、インバータ回路部INVが有するスイッチング素子を駆動制御するインバータ制御部3と、外部からの調光信号を受けて直流電圧制御部2及びインバータ制御部3へ調光制御信号を出力する調光制御処理部4とを具備し、調光レベルに応じて直流電圧制御部2は直流電圧を変化させるとともに、インバータ制御部3はインバータ動作周波数を変化させる調光用放電灯点灯装置であって、さらに、調光制御処理部4と、直流電圧制御部2及びインバータ制御部3それぞれの間に、直流電圧調光時適正制御手段5及びインバータ調光時適正制御手段7を付加した構成となっている。
以下、各部の構成を詳述する。交流電源VSは商用の交流電源であり、電圧は例えば100V、200V又は240Vである。
整流器DBは交流電源VSからの交流電圧を脈流電圧に整流し出力するものであり、例えば、ダイオードブリッジで構成する。交流電源VSが100Vの場合、ダイオードブリッジの代わりに例えば倍電圧整流回路を用いても良い。倍電圧整流回路を用いると、交流電源VSの電圧が実質的に200Vと同等と見なせ、倍電圧整流回路以後に接続されている回路に流れる電流がダイオードブリッジと比べて約半分になるので、放電灯点灯装置の効率を上げることができる。
直流電圧変換部CVは、整流器DBからの電圧を他の電圧に変換するものであり、昇圧チョッパ、降圧チョッパ、昇降圧チョッパ、あるいは極性反転チョッパ回路であっても構わない。要はある直流電圧を別の直流電圧に変換するものであれば、どのような回路構成でも構わない。なお、図2では昇圧チョッパの場合について示してあり、それについては詳細を後述する。
インバータ回路部INVに関しても図3に具体例を示しており、詳細は後述することとする。
直流カットコンデンサCdは、インバータに流れる直流成分を遮断し、これによりインバータ回路は交流電圧でのみ動作することになる。コンデンサCdの容量は、通常は共振コンデンサC1よりも大きく設定されている。
負荷回路部は上記直流カットコンデンサCdの他に、インダクタL1とコンデンサC1との直列共振回路の共振動作により放電灯LAを始動・点灯させるものである。放電灯LAは例えば蛍光灯である。なお、共振回路構成は、第2の従来例で述べたようなインダクタL1、コンデンサC1,C2の構成であっても構わない。
直流電圧制御部2は、直流電圧変換部CVが有するスイッチング素子を駆動制御するものであり、また、調光レベルに応じてスイッチング素子の駆動周波数(あるいはオン期間)を適宜制御することで直流電圧を変化させることが可能である。
インバータ制御部3は、インバータ回路部INVが有するスイッチング素子を駆動制御するものであり、また、調光レベルに応じてスイッチング素子の駆動周波数を適宜変化させることが可能である。
直流電圧調光時適正制御手段5及びインバータ調光時適正制御手段7は、調光制御処理部4からの調光制御信号を受けて、直流電圧制御部2及びインバータ制御部3が適正に調光制御を行うようにするための手段であり、その手段の詳細は本発明の主旨でもある。なお、本実施形態で述べる手段、方法の一例については、その詳細を後述することとする。
次に、図2は図1に示した直流電圧変換部CV及び直流電圧制御部2の具体回路例である。直流電圧変換部CVは昇圧チョッパ回路構成であり、インダクタL2、スイッチング素子Q3、ダイオードD1、平滑用コンデンサC4を主体に構成されており、また、直流電圧制御部2はスイッチング素子Q3を駆動制御する制御回路IC1を主体に構成されている。
上記の制御回路IC1は、汎用のチョッパ制御用ICであるモトローラ社製のM33262を採用している。この制御回路IC1の詳細については既に周知であるので、ここでは詳しい説明は省略し、制御回路IC1に対する外付け部品の構成について以下に簡単に説明する。
制御回路IC1の1番ピン(出力電圧帰還端子)には、平滑用のコンデンサC4に並列接続された抵抗R8〜R11の直列回路によって平滑出力電圧を分圧した電圧が入力される。2番ピン(誤差アンプ出力端子/補償端子)には抵抗R12とコンデンサC04とが接続される。3番ピン(マルチプライヤ入力端子)にはチョッパ入力電圧である整流後の脈流電圧から抵抗R4〜R6によって分圧された電圧がコンデンサC03で平滑されて入力される。4番ピン(電流センス入力端子)にはスイッチング素子Q3に流れる電流を検出するために、抵抗R13で得られた電圧を抵抗R14を介してコンデンサC05で平滑して入力される。5番ピン(ゼロ電流検出入力端子)にはインダクタL2の電流のゼロクロス点を検出するために、インダクタL2の2次巻線の出力が抵抗R15を介して入力される。6番ピン(グランド端子)は回路グランドに接続される。7番ピン(出力端子)にはスイッチング素子Q3を駆動するために、抵抗R16を介してスイッチング素子Q3のゲート端子に接続される。8番ピン(電源電圧端子)には制御回路IC1の電源用として、整流後の脈流電圧から抵抗R1〜R3にて分圧された電圧がコンデンサC01及びツェナーダイオードZD1で平滑されて入力されると共に、インダクタL2の2次巻線からの出力も抵抗R7を介して入力される。
以上のように構成することにより、制御回路IC1は整流器DBから昇圧チョッパ回路への入力電圧(脈流電圧)を3番ピンの入力に基づいて検出し、昇圧チョッパ回路からの出力電圧を1番ピンの入力に基づいて検出し、スイッチング素子Q3に流れる電流を4番ピンの入力に基づいて検出し、更にインダクタL2に流れる電流を5番ピンの入力に基づいて検出しながらスイッチング素子Q3の駆動制御を行うことができる。
次に、図3は図1に示したインバータ回路部INV及びインバータ制御部3の具体回路例である。インバータ回路INVはスイッチング素子Q1,Q2の直列回路を直流電圧変換部CVの出力端子に接続した構成であり、インバータ回路部INVの出力としては、例えば、スイッチング素子Q2の両端端子が用いられ、負荷回路部が接続されることになる。
また、インバータ制御部3はスイッチング素子Q1,Q2の駆動用制御回路IC2を含む発振回路を主体に構成されており、その概要を以下に示す。
まず、発振周波数の決定についてであるが、半固定抵抗VR1と抵抗Roの直列回路で決まる抵抗値により、ミラー回路電流値を設定し、コンデンサCpをミラー回路からの電流により充放電して源発振周波数が設定される。例えば、ミラー回路M1のミラー比を1:1、ミラー回路M2のミラー比を1:5と設定すると、コンデンサCpの充電電流及び放電電流は以下のようになる。
充電電流Ic=Vref/(VR1+Ro)
放電電流Id=4×Vref/(VR1+Ro)
Vref=5[V]とすると、源発振設定回路31にてコンデンサCpの電圧が2.5Vから5Vの間で充放電を繰り返し、この充放電期間の1サイクルが源発振周波数となり、その発振周波数は以下の式で表すことができる。充放電期間の1サイクルをTとすると、
T=充電期間+放電期間
=Cp×2.5/Ic+Cp×2.5/Id
=5×Cp×(VR1+Ro)/8
よって、発振周波数fは、次式で求められる。
f=1/T=8/{5×Cp×(VR1+Ro)}
次に、インバータ駆動パルス信号のON/OFF幅の決定についてであるが、半固定抵抗VR1と抵抗Roの直列回路で決まる抵抗値により設定されるミラー電流IM3と、抵抗Riの抵抗値により設定されるミラー電流IM2の合成電流がコンデンサCiの充電電流となり、コンデンサCiの端子電圧が0〜2.5Vの間で充放電を繰り返し基準信号を生成する。そして、この充電期間を調整することによりインバータ駆動パルス信号のON幅及びOFF幅を設定できる。
なお、図4は図3で示したインバータ制御部3の主要波形として、コンデンサCpの端子電圧、コンデンサCiの端子電圧およびそれらの電圧波形から決定されるインバータ駆動パルス信号を示したものであり、図4よりコンデンサCiの充電期間がインバータ駆動パルス信号のOFF期間であるとして、OFF期間をToffとした場合の具体事例を以下に述べてみる。
ミラー回路M3からコンデンサCiに供給される充電電流Ic1は以下のように算出される。
充電電流Ic1=Vref/(VR1+Ro)=5/(VR1+Ro)
ミラー回路M4からコンデンサCiに供給される充電電流Ic2は以下のように算出される。
充電電流Ic2=Vref/Ri=5/Ri
よって、コンデンサCiに供給される充電電流IcはIc1とIc2の合成電流であることから、
充電電流Ic=Ic1+Ic2=5/(VR1+Ro)+5/Ri
コンデンサCiの充電期間はコンデンサCiの端子電圧が0〜2.5Vまでであるから、コンデンサCiの充電期間、つまりインバータ駆動パルス信号のOFF期間Toffは以下のように算出される。
Toff=Ci×2.5/Ic=Ci×(VR1+Ro)×Ri/{2×(Ri+VR1+Ro)}
以上、コンデンサCp及び抵抗Roの値を設定することで、発振周波数を、また、抵抗Ri及びコンデンサCiを設定することで、パルス信号のOFF期間、ひいてはON期間(Ton=T−Toff)を設定することができる。つまり、源発振設定回路31によりパルス回路32の出力がLレベルになると、コンデンサCiの両端の放電用トランジスタがOFFとなり、コンデンサCiが0Vから充電されて行き、コンデンサCiの電圧が2.5Vに達すると、パルス回路32の出力がHレベルとなり、コンデンサCiの両端の放電用トランジスタがONとなる。パルス回路32の出力はドライバ回路33を介して、インバータ駆動パルス信号として制御回路IC2の2番ピンに入力される。
上記の制御回路IC2は汎用のインバータ駆動制御用ICであるインターナショナル・レクティファイヤ社製のIR2111を採用している。この制御回路IC2の詳細については既に周知であるので、ここでは詳しい説明は省略し、制御回路IC2の外付け部品の構成を以下に簡単に説明する。
制御回路IC2の1番ピン(電源電圧端子)には、制御回路IC2の電源用として定電圧源Vccに接続される。2番ピン(駆動パルス入力端子)には先述のインバータ駆動パルス信号が入力される。3番ピン(グランド端子)は回路グランドに接続される。4番ピン(低電位側駆動用出力端子)は低圧側のスイッチング素子Q2のゲート端子に接続される。5番ピンは空きピンである。6番ピン(高電位側フローティング電源オフセット端子)は高圧側のスイッチング素子Q1を駆動する際の基準電位として機能させるために、スイッチング素子Q1のソース端子とスイッチング素子Q2のドレイン端子との接続点に接続されると共に、後述の8番ピンとの間に駆動電源用のコンデンサが接続される。7番ピン(高電位側駆動用出力端子)は高圧側のスイッチング素子Q1のゲート端子に接続される。8番ピン(高電位側フローティング電源端子)は高圧側スイッチング素子Q1を駆動するための電源として機能させるために、定電圧電源Vccとの間にダイオードD7が接続される。(6番ピンと8番ピンの間に接続された駆動電源用のコンデンサは、低圧側のスイッチング素子Q2がONのときに、定電圧電源VccからダイオードD7を介して充電され、高圧側のスイッチング素子Q1の駆動電源として利用される。)
以上のように構成することにより、制御回路IC2は2番ピンに入力された駆動パルス信号をもとに、4番ピンで低圧側のスイッチング素子Q2を、7番ピンで高圧側のスイッチング素子Q1をそれぞれ交互にON/OFFするように駆動制御することができる。
次に、調光の動作について説明する。調光制御処理部4からの調光制御信号は全点灯時でLレベルの出力信号、調光点灯時でHレベルの出力信号であるものとし、直流電源電圧及びインバータ周波数をそれぞれ制御する。
まず、直流電源制御では、直流電圧調光時適正制御手段5において、全点灯時はトランジスタQ52がONとなり、直流電圧の分圧抵抗にR53が加わることになり、逆に調光時はトランジスタQ52がOFFとなることで、直流電源出力電圧Vc4を制御している。
また、インバータ制御では、インバータ調光時適正制御手段7において、全点灯時はトランジスタQ71がOFFなので、動作周波数はVR1+Roで決定される電流値で決定され、一方、調光時はトランジスタQ71がONとなるため、抵抗Rdが抵抗Roに並列接続されることで、VR1+(Ro//Rd)で決定される電流値でインバータ動作周波数を制御している。
本実施形態では、全点灯時から調光時へ切り替える場合において、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるために、直流電圧調光時適正制御手段5において、時定数用のコンデンサC52を設け、全点灯時の直流電源電圧設定値VFから調光時の直流電源電圧設定値VDに変化するまでの制御移行期間を長くするようにしている(図5参照)。
ここで、VFからVDに変化するまでの移行所要時間をτvとし、全点灯時のインバータ動作周波数fFから調光時のインバータ動作周波数fDに変化するまでの移行所要時間をτfとした場合に、τvはコンデンサC52の容量を大きくすればするほど長くなる。つまり、調光制御信号がLレベル→Hレベルとなり、トランジスタQ52がON→OFFとなって、コンデンサC52に直流電源電圧Vc4から抵抗R8,R9,R10を経由して充電されるが、コンデンサC52の容量を大きくすればするほど、コンデンサC52の両端電圧が安定電位にまで充電されるのに時間を要する。
しかしながら、インバータ調光時適正制御手段7には、時定数用コンデンサが無いために、トランジスタQ71がOFF→ONとなった時点でミラー回路の基準電流は直ぐに切り替わるため、τfは殆ど無いに等しい。その結果、τv>τfが成立することで、全点灯時から調光時へ切り替える場合において、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせることが可能となる。
なお、図5は図2及び図3の回路中の主要部位の電圧あるいは電流のタイムチャートであり、調光信号が全点灯(Lレベル信号)から調光点灯(Hレベル信号)に切り替わってからの上記動作を示している。図中、Vc52は直流電圧調光時適正制御手段5における時定数用のコンデンサC52の電圧であり、IVR1 はインバータ制御部3の半固定抵抗VR1に流れるミラー回路の基準電流である。
以上の構成及び動作により、全点灯から調光点灯への切り替わり時にτv>τfとすることで、インバータのスイッチング素子電流IQ2は調光過渡時でも進相で動作することなく、スイッチング素子Q1,Q2のストレスを軽減することが可能となる。
(実施形態2)
図6は本発明の実施形態2の要部構成を示す回路図である。本実施形態での放電灯点灯装置は、図1〜図3に示した回路構成において、図2中の直流電圧調光時適正制御手段5を図6の直流電圧調光時適正制御手段5のように変更したものである。
本実施形態では、全点灯時から調光点灯時へ切り替える場合において、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるために、直流電圧調光時適正制御手段5において、時定数用のコンデンサC52を設け、調光制御信号が切り替わってから、それに応じて直流電源電圧をVF→VDに制御し始めるまでの制御開始遅延時間を長くするようにしている(図9参照)。
ここで、調光信号が切り替わってから直流電源電圧をVF→VDに制御開始するまでの遅延時間をTvとし、インバータ動作周波数をfFからfDに制御開始するまでの遅延時間をTfとした場合に、TvはコンデンサC52の容量を大きくすればするほど長くなる。
つまり、調光制御信号がLレベル→Hレベルとなり、トランジスタQ52がON→OFFとなって、コンデンサC52に定電圧源Vccから抵抗R57を経由して充電されるが、コンデンサC52の容量を大きくすればするほど、コンデンサC52の両端電圧がツェナーダイオードZD5のツェナー電圧Vz5にまで充電されるのには時間を要する。つまり、トランジスタQ54がON→OFFになるまでに時間を要するということである。
しかしながら、インバータ調光時適正制御手段7には、時定数用コンデンサが無いために、調光制御信号がLレベル→Hレベルとなると、直ぐにトランジスタQ71もOFF→ONに切り替わるため、Tfは殆ど無いに等しい。その結果、Tv>Tfが成立することで、全点灯時から調光点灯時へ切り替える場合において、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせることが可能となる。
なお、図9は図2、図3及び図6回路中の主要部位の電圧あるいは電流のタイムチャートであり、調光信号が全点灯(Lレベル信号)から調光(Hレベル信号)に切り替わってからの上記動作を示している。図中、Vc52は直流電圧調光時適正制御手段5における時定数用のコンデンサC52の電圧、Vz5はツェナーダイオードZD5のツェナー電圧、Vce(Q54)はトランジスタQ54のコレクタ−エミッタ間電圧であり、IVR1 はインバータ制御部3の半固定抵抗VR1に流れるミラー回路の基準電流である。
以上の構成及び動作により、全点灯から調光点灯への切り替わり時にTv>Tfとすることで、インバータのスイッチング素子電流IQ2は調光過渡時でも進相で動作することなく、スイッチング素子Q1,Q2のストレスを軽減することが可能となる。
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3を図7及び図8を参照して説明する。本実施形態での放電灯点灯装置は、図1〜図3で示した回路構成において、図2中の直流電圧調光時適正制御手段5を図7の直流電圧調光時適正制御手段5のように変更し、また、図3中のインバータ調光時適正制御手段7を図8のインバータ調光時適正制御手段7のように変更したものである。
本実施形態では、調光時から全点灯時へ切り替える場合において、直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるために、まず第1には、直流電圧調光時適正制御手段5における抵抗R53を抵抗R11とコンデンサC52の間に接続し直したことと、更にコンデンサC52とトランジスタQ52の間には新たに抵抗R54を付け加えた。次に、第2の変更点として、インバータ調光時適正制御手段7における抵抗RdをRd1とRd2に分けて、Rd1とRd2との接続点には時定数用のコンデンサC72を新たに付け加えた。
これにより、まず第1には、直流電圧調光時適正制御手段5において、時定数用コンデンサC52に貯まった電荷はトランジスタQ52がOFF→ONに切り替わったときに抵抗R54を介して放電されるようになった。ここで、抵抗R54の抵抗値を小さく設定すれば、直流電源電圧をVD→VFに変化するまでの制御移行期間τv’を短くすることができる(図10参照)。
次に、第2に、インバータ調光時適正制御手段7において、時定数用コンデンサC72により、fDからfFに変化するまでの制御移行期間τf’を長くすることができる。つまり、調光制御信号がHレベル→Lレベルとなり、トランジスタQ71がON→OFFとなってコンデンサC72に半固定抵抗VR1及び抵抗Rd1を介して充電される充電時間はコンデンサC72の容量を大きくすればするほど長くなる。
その結果、τv’<τf’を成立させることで、調光時から全点灯時へ切り替える場合において、直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせることが可能となる。
なお、図10は図2、図3、図7及び図8の回路中の主要部位の電圧あるいは電流のタイムチャートであり、調光信号が調光(Hレベル信号)から全点灯(Lレベル信号)に切り替わってからの上記動作を示している。図中、Vc52は直流電圧調光時適正制御手段5における時定数用のコンデンサC52の電圧であり、IVR1 はインバータ制御部3の半固定抵抗VR1に流れるミラー回路の基準電流である。
以上の構成及び動作により、調光から全点灯への切り替わり時にτv’<τf’とすることでインバータのスイッチング素子電流IQ2は調光過渡時でも進相で動作することなく、スイッチング素子Q1,Q2のストレスを軽減することが可能となる。
(実施形態4)
以下、本発明の実施形態4を図7及び図11を参照して説明する。本実施形態での放電灯点灯装置は、図1〜図3で示した回路構成において、図2中の直流電圧調光時適正制御手段5を図7の直流電圧調光時適正制御手段5のように変更し、また、図3中のインバータ調光時適正制御手段7を図11のインバータ調光時適正制御手段7のように変更したものである。
本実施形態では、実施形態3で述べたのと同様、調光点灯時から全点灯時へ切り替える場合において、直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるために、まず第1には、直流電圧調光時適正制御手段5における抵抗R53を抵抗R11とコンデンサC52の間に接続し直したことと、更にコンデンサC52とトランジスタQ52の間には新たに抵抗R54を付け加えた。この点は実施形態3と同様である。次に、第2の変更点としては、インバータ調光時適正制御手段7において、時定数用のコンデンサC72を設けた。
これにより、第1に、直流電圧調光時適正制御手段5において、時定数用コンデンサC52に貯まった電荷はトランジスタQ52がOFF→ONに切り替わったときに抵抗R54を介して放電されるようになった。ここで、抵抗R54の抵抗値を小さく設定すれば、直流電源電圧をVD→VFに変化するまでの制御移行時間τv’を短くすることができる。これは実施形態3と同様である。
次に、第2に、インバータ調光時適正制御手段7において、時定数用コンデンサC72を設け、調光制御信号が切り替わってから、それに応じてインバータ動作周波数をfDからfFに制御し始めるまでの制御開始遅延時間Tf’を長くするようにしている(図12参照)。
ここで、調光信号が切り替わってから直流電源電圧をVD→VFに制御開始するまでの遅延時間をTv’とし、インバータ動作周波数をfDからfFに制御開始するまでの遅延時間をTf’とした場合に、Tf’はコンデンサC72の容量を大きくすればするほど長くなる。
つまり、調光制御信号がHレベル→Lレベルとなり、トランジスタQ71がON→OFFとなってコンデンサC72に定電圧源Vccから抵抗R73を経由して充電されるが、コンデンサC72の容量を大きくすればするほど、コンデンサC72の両端電圧がツェナーダイオードZD7のツェナー電圧Vz7にまで充電されるのには時間を要する。つまり、トランジスタQ73がON→OFFになるまでに時間を要するということである。
しかしながら、先述の直流電圧調光時適正制御手段5には、トランジスタQ52の前段に時定数用コンデンサが無いために、調光制御信号がHレベル→Lレベルとなると直ぐにトランジスタQ52もOFF→ONに切り替わるため、Tv’は殆ど無いに等しい。その結果、Tv’<Tf’が成立することで、調光時から全点灯時へ切り替える場合において、直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせることが可能となる。
なお、図12は図2、図3、図7及び図11の回路中の主要部位の電圧あるいは電流のタイムチャートであり、調光信号が調光(Hレベル信号)から全点灯(Lレベル信号)に切り替わってからの上記動作を示している。図中、Vc52は直流電圧調光時適正制御手段5におけるコンデンサC52の電圧、Vc72はインバータ調光時適正制御手段7における時定数用のコンデンサC72の電圧、Vz7はツェナーダイオードZD7のツェナー電圧であり、IVR1 はインバータ制御部3の半固定抵抗VR1に流れるミラー回路の基準電流である。
以上の構成及び動作により、調光から全点灯への切り替わり時にTv’<Tf’とすることでインバータのスイッチング素子電流IQ2は調光過渡時でも進相で動作することなく、スイッチング素子Q1,Q2のストレスを軽減することが可能となる。
(実施形態5)
以下、本発明の実施形態5を図13を参照して説明する。本実施形態での放電灯点灯装置は、図1〜図3で示した回路構成において、図2中の直流電圧調光時適正制御手段5を図7の直流電圧調光時適正制御手段5のように変更し、また、図3中のインバータ調光時適正制御手段7を図8のインバータ調光時適正制御手段7のように変更したものである。つまり、実施形態3と同じ構成である。
本実施形態では、実施形態3で述べたように、調光時から全点灯時へ切り替える場合において、直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるだけでなく、全点灯時から調光点灯時へ切り替える場合においては逆に、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるようにするために、各調光時適正制御手段5,7に含まれる時定数用コンデンサC52,C72への充放電量を適切に制御する手段に関して述べる。
まず、直流電圧調光時適正制御手段5についてである。全点灯時→調光時はトランジスタQ52がON→OFFとなるので、コンデンサC52への充電は抵抗R53を介して行われる。また、調光時→全点灯時はトランジスタQ52がOFF→ONとなるので、コンデンサC52の電荷は抵抗R54を介して放電される。上記のように、全点灯時→調光時ではインバータ動作周波数の調光制御を優先し、調光時→全点灯時では直流電源電圧の調光制御を優先させるためには、コンデンサC52への充電期間は長くするとともに、放電期間は逆に極力短くしなければならない。したがって、充放電の抵抗値に着眼すると、抵抗R53の抵抗値はより大きく、抵抗R54の抵抗値はより小さくするべきであり、さらには抵抗R54に関してはトランジスタQ52の電流ストレスが許容されるのであれば短絡(0Ω)としても差し支えない。以上、R53>R54あるいはR53≫R54という関係にしておけば良いことになる。
次に、インバータ調光時適正制御手段7についてである。全点灯時→調光時はトランジスタQ71がOFF→ONとなるので、コンデンサC72の電荷は抵抗Rd2を介して放電される。また、調光時→全点灯時はトランジスタQ71がON→OFFとなるので、コンデンサC72への充電は抵抗Rd1を介して行われる。上記のように、全点灯時→調光時では、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、逆に調光時→全点灯時では直流電源電圧の調光制御を優先させるためには、コンデンサC72の放電時間は短くし、充電時間は逆に長くする必要がある。したがって、充放電の抵抗値に着眼すると、抵抗Rd2の抵抗値は小さく、抵抗Rd1の抵抗値は大きくするべきであり、さらに、抵抗Rd2に関してはトランジスタQ71の電流ストレスが許容されるのであれば短絡(0Ω)としても差し支えない。以上のように、Rd1>Rd2あるいはRd1≫Rd2という関係にしておけば良い。
以上により、直流電圧調光時適正制御手段5では全点灯時→調光時の制御移行期間τvと、調光時→全点灯時の制御移行期間τv’との大小関係を示すと、τv>τv’となる。一方、インバータ調光時適正制御手段7では、全点灯時→調光時の制御移行期間τfと、調光時→全点灯時の制御移行期間τf’との大小関係を示すと、τf<τf’となる。
これにより、調光時から全点灯時へ切り替える場合においては直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるとともに、全点灯時から調光時へ切り替える場合においては逆に、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるようにすることが可能となる。
なお、図13は図2、図3、図7及び図8の回路中の主要部位の電圧あるいは電流のタイムチャートであり、調光信号が全点灯(Lレベル信号)→調光(Hレベル信号)に切り替わる場合と、調光→全点灯に切り替わる場合の上記動作を示している。図中、Vc52は直流電圧調光時適正制御手段5におけるコンデンサC52の電圧、IVR1 はインバータ制御部3の半固定抵抗VR1に流れるミラー回路の基準電流である。
以上の構成及び動作により、直流電源電圧の調光制御においては、τv>τv’という関係を、また、インバータ動作周波数の調光制御においては、τf<τf’という関係を実現することで、全点灯から調光へ放電灯出力を下げる方向に切り替える場合、逆に調光から全点灯へ放電灯出力を上げる方向に切り替える場合の両切替モードにおいてインバータのスイッチング素子電流IQ2は調光過渡時でも進相で動作することなく、スイッチング素子Q1,Q2のストレスを軽減することが可能となる。
なお、本実施形態では、直流電源電圧の調光制御においては、τv>τv’という関係を、また、インバータ動作周波数の調光制御においては、τf<τf’となるようにしているが、調光時から全点灯時へ切り替える場合において、直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせ、且つ、全点灯時から調光時へ切り替える場合においては逆に、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるようにするための手段としては、τv>τv’且つτf<τf’が同時に満足していなければならないわけではなく、例えば、τv=τv’でτf<τf’、あるいは、τv>τv’でτf=τf’など、直流電源電圧、インバータ動作周波数のどちらか一方だけで大小関係が成立するだけの場合でも同等の効果が得られることは言うまでもない。要は最終的には、直流電源電圧とインバータ動作周波数の相対的な制御速度の関係が重要だからである。
(実施形態6)
以下、本発明の実施形態6を図14を参照して説明する。本実施形態での放電灯点灯装置は、図1〜図3で示した回路構成において、図2中の直流電圧調光時適正制御手段5を図6の直流電圧調光時適正制御手段5のように変更し、また、図3中のインバータ調光時適正制御手段7を図11のインバータ調光時適正制御手段7のように変更したものである。
本実施形態では、実施形態5で述べたのと同様、全点灯時から調光時へ切り替える場合においては、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるようにすると共に、調光時から全点灯時へ切り替える場合においては、逆に直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるようにするために、各調光時適正制御手段に含まれる時定数用コンデンサへの充放電量を適切に制御する手段に関して述べる。
まず、直流電圧調光時適正制御手段5についてである。全点灯時→調光時はトランジスタQ52がON→OFFとなるので、コンデンサC52への充電は抵抗R57を介して行われる。また、調光時→全点灯時はトランジスタQ52がOFF→ONとなるので、コンデンサC52の電荷は抵抗R54を介して放電される。上記のように、全点灯時→調光時ではインバータ動作周波数の調光制御を優先し、調光時→全点灯時では直流電源電圧の調光制御を優先させるためには、コンデンサC52への充電期間は長くするとともに、放電期間は逆に極力短くしなければならない。したがって、充放電の抵抗値に着眼すると、抵抗R57の抵抗値はより大きく、抵抗R54の抵抗値はより小さくするべきであり、さらには、抵抗R54に関してはトランジスタQ52の電流ストレスが許容されるのであれば、短絡(0Ω)としても差し支えない。以上のように、R57>R54あるいはR57≫R54という関係にしておけば良いことになる。
次に、インバータ調光時適正制御手段7についてである。全点灯時→調光時はトランジスタQ71はOFF→ONとなるので、コンデンサC72の電荷は抵抗R72を介して放電される。また、調光時→全点灯時はトランジスタQ71がON→OFFとなるので、コンデンサC72への充電は抵抗R73を介して行われる。上記のように、全点灯時→調光時ではインバータ動作周波数の調光制御を優先し、逆に調光時→全点灯時では直流電源電圧の調光制御を優先させるためには、コンデンサC72の放電期間は短くし、充電期間は逆に長くする必要がある。したがって、充放電の抵抗値に着眼すると、抵抗R72の抵抗値は小さく、抵抗R73の抵抗値は大きくするべきであり、さらに、抵抗R72に関してはトランジスタQ71の電流ストレスが許容されるのであれば、短絡(0Ω)としても差し支えない。以上のように、R73>R72あるいはR73≫R72という関係にしておけば良い。
以上により、直流電圧調光時適正制御手段5では全点灯時→調光時の制御開始遅延時間Tvと、調光時→全点灯時の制御開始遅延時間Tv’との大小関係を示すと、Tv>Tv’となる。一方、インバータ調光時適正制御手段7では全点灯時→調光時の制御開始遅延時間Tfと調光時→全点灯時の制御開始遅延時間Tf’との大小関係を示すと、Tf<Tf’となる。
これにより、全点灯時から調光時へ切り替える場合においては、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるとともに、調光時から全点灯時へ切り替える場合においては逆に、直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるようにすることが可能となる。
なお、図14は図2、図3、図6及び図11の回路中の主要部位の電圧あるいは電流のタイムチャートであり、調光信号が全点灯(Lレベル信号)→調光(Hレベル信号)に切り替わる場合と、調光→全点灯に切り替わる場合の上記動作を示している。図中、Vc52は直流電圧調光時適正制御手段5におけるコンデンサC52の電圧、Vz5はツェナーダイオードZD5のツェナー電圧、Vce(Q54)はトランジスタQ54のコレクタ−エミッタ間電圧、Vc72はインバータ調光時適正制御手段7におけるコンデンサC72の電圧、Vz7はツェナーダイオードZD7のツェナー電圧であり、IVR1 はインバータ制御部3の半固定抵抗VR1に流れるミラー回路の基準電流である。
以上の構成及び動作により、直流電源電圧の調光制御においては、Tv>Tv’という関係を、また、インバータ動作周波数の調光制御においては、Tf<Tf’という関係を実現することで、全点灯から調光点灯へ放電灯出力を下げる方向に切り替える場合、逆に調光点灯から全点灯へ放電灯出力を上げる方向に切り替える場合の両切替モードにおいて、インバータのスイッチング素子電流IQ2は調光過渡時でも進相で動作することなく、スイッチング素子Q1,Q2のストレスを軽減することが可能となる。
なお、本実施形態では、直流電源電圧の調光制御において、Tv>Tv’、インバータ動作周波数の調光制御においては、Tf<Tf’となるようにしているが、調光時から全点灯時へ切り替える場合において、直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせ、且つ、全点灯時から調光時へ切り替える場合においては逆に、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるようにするための手段としては、必ずしもTv>Tv’且つTf<Tf’が同時に満足していなければならないわけではなく、例えば、Tv=Tv’でTf<Tf’、あるいは、Tv>Tv’でTf=Tf’など、直流電源電圧、インバータ動作周波数のどちらか一方だけで大小関係が成立するだけの場合でも同等の効果が得られることは言うまでも無い。要は最終的には、直流電源電圧とインバータ動作周波数の相対的な制御速度の関係が重要だからである。
(実施形態7)
以下、本発明の実施形態7を図15を参照して説明する。本実施形態での放電灯点灯装置は、図1〜図3で示した回路構成において、図2中の直流電圧調光時適正制御手段5を図6の直流電圧調光時適正制御手段5のように変更し、また、図3中のインバータ調光時適正制御手段7を図8のインバータ調光時適正制御手段7のように変更したものである。
本実施形態では、実施形態5及び実施形態6で述べたのと同様、全点灯時から調光時へ切り替える場合においては、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるようにするとともに、調光時から全点灯時へ切り替える場合においては、逆に直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるようにするために、各調光時適正制御手段に含まれる時定数用コンデンサへの充放電量を適切に制御する手段を講じている。
まず、直流電圧調光時適正制御手段5についであるが、R57>R54あるいはR57≫R54という関係を設定し、Tv>Tv’となるようにする。一方、インバータ調光時適正制御手段7についてであるが、Rd1>Rd2あるいはRd1≫Rd2という関係を設定し、τf<τf’となるようにする。
図15は図2、図3、図6及び図8の回路中の主要部位の電圧あるいは電流のタイムチャートであり、調光信号が全点灯(Lレベル信号)→調光(Hレベル信号)に切り替わる場合と、調光→全点灯に切り替わる場合の上記動作を示しており、図15より全点灯時から調光時へ切り替える場合においては、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるとともに、調光時から全点灯時へ切り替える場合においては逆に、直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるようにしていることが分かる。
以上の構成及び動作により、全点灯から調光点灯へ放電灯出力を下げる方向に切り替える場合、逆に調光点灯から全点灯へ放電灯出力を上げる方向に切り替える場合の両切替モードにおいて、インバータのスイッチング素子電流IQ2は調光過渡時でも進相で動作することなく、スイッチング素子Q1,Q2のストレスを軽減することが可能となる。
(実施形態8)
以下、本発明の実施形態8を図16を参照して説明する。本実施形態での放電灯点灯装置は、図1〜図3に示した回路構成において、図2中の直流電圧調光時適正制御手段5を図7の直流電圧調光時適正制御手段5のように変更し、また、図3中のインバータ調光時適正制御手段7を図11のインバータ調光時適正制御手段7のように変更したものである。これは実施形態4と同じ構成である。
本実施形態では、実施形態5〜7で述べたのと同様に、全点灯時から調光時へ切り替える場合においては、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるようにするとともに、調光時から全点灯時へ切り替える場合においては、逆に直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるようにするために、各調光時適正制御手段に含まれる時定数用コンデンサへの充放電量を適切に制御する手段を講じている。
まず、直流電圧調光時適正制御手段5についてであるが、R53>R54あるいはR53≫R54という関係を設定し、τv>τv’となるようにする。一方、インバータ調光時適正制御手段7についてであるが、R73>R72あるいはR73≫R72という関係を設定し、Tf<Tf’となるようにする。
図16は図2、図3、図7及び図11の回路中の主要部位の電圧あるいは電流のタイムチャートであり、調光信号が全点灯(Lレベル信号)→調光(Hレベル信号)に切り替わる場合と、調光→全点灯に切り替わる場合の上記動作を示しており、図16より全点灯時から調光時へ切り替える場合においては、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるとともに、調光時から全点灯時へ切り替える場合においては逆に、直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるようにしていることが分かる。
以上の構成及び動作により、全点灯から調光へ放電灯出力を下げる方向に切り替える場合、逆に調光から全点灯へ放電灯出力を上げる方向に切り替える場合の両切替モードにおいてインバータのスイッチング素子電流IQ2は調光過渡時でも進相で動作することなく、スイッチング素子Q1,Q2のストレスを軽減することが可能となる。
(実施形態9)
以下、本発明の実施形態9を図17を参照して説明する。本実施形態での放電灯点灯装置は、図17で示した回路構成である。商用電源VSの両端には、FUSE(電流ヒューズ)を介してZNR(サージアブソーバ)が接続され、過電流及び過電圧保護としている。コンデンサC5、ラインフィルタLF1により、雑音防止用のフィルタ回路が構成される。ダイオードD2〜D5により整流器DBを構成し、商用電源VSを全波整流する。コンデンサC6は高周波電流バイパス用のコンデンサである。コンデンサC6の両端には、少なくとも1つのスイッチング素子を有する直流電圧変換部CVが接続される。直流電圧変換部CVは例えば図2に示したような構成である。
直流電圧変換部CVの出力両端には、MOSFETよりなるスイッチング素子Q1,Q2の直列回路が接続され、これらが交互にON/OFF動作を繰り返すように制御される。以上により、スイッチング素子Q2の両端に接続された負荷回路に高周波電力を供給するインバータ回路を構成する。
共振用インダクタL1と共振用コンデンサC1の直列回路がスイッチング素子Q2に接続される。また、コンデンサC1の両端にはコンデンサC2と昇圧トランスT1の1次巻線n1の直列回路が接続される。そして、昇圧トランスT1の1次巻線n1の両端には、コンデンサC7、放電灯LA、及び昇圧トランスT1の2次巻線n2の直列回路が接続され、以上により放電灯LAの点灯負荷回路が構成される。
放電灯LAの始動はインダクタL1とコンデンサC1との共振動作によりコンデンサC1の両端に高周波電圧が発生し、昇圧トランスT1により昇圧されて放電灯LAの両端に印加される。また、放電灯LAが点灯すると、上記インダクタL1とコンデンサC1の共振系に、コンデンサC2、放電灯LAを加えた点灯共振条件により放電灯LAは点灯を維持する。
なお、昇圧トランスT1はオートトランス構成であり、1次巻線n1に流れる電流と2次巻線n2に流れる電流は逆位相となり、結果として、昇圧トランスT1の1次側電流がほぼ相殺される構成であり、昇圧トランスT1の温度上昇を軽減している。
直流電圧制御部2は、直流電圧変換部CVが有するスイッチング素子を駆動制御するものであり、また、調光レベルに応じてスイッチング素子の駆動周波数(あるいはオン期間)を適宜制御することで、直流電圧を変化させることが可能であって、例えば、図2に示したような構成がある。
インバータ制御部3は、スイッチング素子Q1,Q2を駆動制御するものであり、また、調光レベルに応じて駆動周波数を適宜変化させることが可能であって、例えば、図3に示したような構成がある。
直流電圧調光時適正制御手段5及びインバータ調光時適正制御手段7は、調光制御処理部4からの調光制御信号を受けて、直流電圧制御部2及びインバータ制御部3が適正に調光制御を行うようにするための手段であり、本実施形態においては、直流電圧調光時適正制御手段5は図18に示す構成とし、インバータ調光時適正制御手段7は図8に示す構成とする。
次に、回路動作についてであるが、図17に示した放電灯点灯装置に関しては従来例あるいは実施形態1で説明した内容と変わりが無いので省略することとし、図18の直流電圧調光時適正制御手段5について以下に説明する。
まず、全点灯モードでの点灯の場合、調光制御信号はLow信号であるので、トランジスタQ51はOFF、トランジスタQ52はONとなり、コンデンサC52の両端電圧Vc52は抵抗R53〜R55、及びR11の抵抗分圧で決定される。ここで、トランジスタQ52がONの場合のコンデンサC52の両端電圧Vc52の値は、R8〜R11で決定される分圧比で抵抗R11の両端に発生する電圧VR11よりも低くなるように設定しておく。これにより、全点灯モードの直流電源電圧Vc4は抵抗R8〜R11で決定し、制御される。
次に、調光モードでの点灯の場合、調光制御信号はHigh信号であるので、トランジスタQ51はON、トランジスタQ52はOFFとなり、コンデンサC52の両端電圧Vc52は抵抗R53,R55及びR11の抵抗分圧で決定される。
ここで、トランジスタQ52がOFFの場合のコンデンサC52の両端電圧Vc52は、抵抗R8〜R11で決定される分圧比で抵抗R11の両端に発生する電圧VR11よりも高くなるように設定しておく。これにより、コンデンサC52を電源として、抵抗R55、ダイオードD8、抵抗R11の経路で電流が流れ、制御回路IC1の1番ピンに出力される電圧が上昇傾向となる。制御回路IC1では、1番ピンの電圧が一定になるように制御しているため、コンデンサC52の両端電圧Vc52の電位に応じて直流電源電圧Vc4の値は低減されることとなる。以上により、全点灯時及び調光時での直流電源電圧を各々変化させることができる。
次に、全点灯時→調光時あるいは調光時→全点灯時の調光切替における調光過渡時の動作、特に、図18に示した直流電源電圧の制御動作について以下に述べる。図8のインバータ調光時適正制御手段7に関しては既に他の実施形態にて先述しているので、省略する。
本実施形態では、実施形態5〜8で述べたのと同様に、全点灯時から調光時へ切り替える場合においては、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるようにするとともに、調光時から全点灯時へ切り替える場合においては、逆に直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるようにするために、まず第1には、R53>R54あるいはR53≫R54という関係を設定し、τv>τv’となるようにする。次に第2には、ダイオードD8のON電圧(約0.5〜0.7V)を利用して、Tv>Tv’となるようにする。
その原理を図19で説明すると、まず、調光信号が全点灯時(Lレベル信号)から調光時(Hレベル信号)に切り替わった場合、トランジスタQ52は直ぐにON→OFFとなるが、コンデンサC52の両端電圧Vc52は時定数が大きいので、緩やかな上昇を示す。そして、コンデンサC52の両端電圧Vc52が抵抗R11の両端電圧VR11 を上回り、さらに、VR11 にダイオードD8のON電圧を加えた電圧VR11 +VD8に到達して始めて、コンデンサC52から抵抗R11に電流が流れ、直流電圧Vc4の調光制御が開始されることから、実際、調光制御信号が切り替わってから制御を開始するまでには遅れ時間Tvが発生する。
しかし、調光時(Hレベル信号)から全点灯時(Lレベル信号)に切り替わった場合、トランジスタQ52は直ぐにOFF→ONとなり、コンデンサC52の電荷は抵抗R54を介して直ぐに放電されるので、遅延時間Tv’は殆ど無いに等しい。以上により、図18に示した構成では、制御移行期間τ及び制御開始遅延時間Tの両方において、全点灯→調光点灯と調光点灯→全点灯の切り替えが可能である。
一方、図8のインバータ調光時適正制御手段7では、Rd1>Rd2あるいはRd1≫Rd2という関係を設定し、τf<τf’となるようにする。
図19は図17、図2、図3、図18及び図8の回路中の主要部位の電圧あるいは電流のタイムチャートであり、調光信号が全点灯(Lレベル信号)→調光点灯(Hレベル信号)に切り替わる場合と、調光→全点灯に切り替わる場合の上記動作を示しており、図19より全点灯時から調光時へ切り替わる場合においては、インバータ動作周波数の調光制御を優先し、直流電源電圧の調光制御を実質的に遅らせるとともに、調光時から全点灯時へ切り替える場合においては逆に、直流電源電圧の調光制御を優先し、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせるようにしていることが分かる。
以上により、全点灯から調光点灯へ放電灯出力を下げる方向に切り替える場合、逆に調光点灯から全点灯へ放電灯出力を上げる方向に切り替える場合の両切替モードにおいて、インバータのスイッチング素子電流IQ2は調光過渡時でも進相で動作することなく、スイッチング素子Q1,Q2のストレスを軽減することが可能となる。
なお、実施形態1〜9において、全点灯時、調光点灯時のランプ電力を、放電灯の定格出力に対してそれぞれ何%に設定するかについては限定されるものではなく、前者が後者に比べて相対的に大きければ本発明を適用できることは言うまでも無い。
(実施形態10)
図20は照明装置の外観を示す斜視図である。器具本体101の下面には反射板102が形成され、この反射板102の両端にはランプソケット103、103が設けられ、これらランプソケット103、103間には低圧放電ランプとしての直管型蛍光灯ランプLAが取付けられ、器具本体101には、実施形態1〜9において説明した調光用放電灯点灯装置が内蔵されている。
図21は別のタイプの照明装置の外観を示す斜視図である。器具本体201と反射板202との間に実施形態1〜9において説明した調光用放電灯点灯装置が内蔵されている。203はランプソケット、204はランプ支持バネ、205は電源アダプタ、206は器具カバーであり、ランプソケット203及びランプ支持バネ204にて、丸管型蛍光灯ランプLAが取付けられている。
本発明の調光用放電灯点灯装置及び照明装置はオフィスや一般家庭用の照明器具に利用できる。
本発明の実施形態1の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態1の直流電圧制御に関する要部構成を示す回路図である。 本発明の実施形態1の周波数制御に関する要部構成を示す回路図である。 本発明の実施形態1の周波数制御に関する動作説明図である。 本発明の実施形態1の動作説明図である。 本発明の実施形態2の直流電圧制御に関する要部構成を示す回路図である。 本発明の実施形態3の直流電圧制御に関する要部構成を示す回路図である。 本発明の実施形態3の周波数制御に関する要部構成を示す回路図である。 本発明の実施形態2の動作説明図である。 本発明の実施形態3の動作説明図である。 本発明の実施形態4の周波数制御に関する要部構成を示す回路図である。 本発明の実施形態4の動作説明図である。 本発明の実施形態5の動作説明図である。 本発明の実施形態6の動作説明図である。 本発明の実施形態7の動作説明図である。 本発明の実施形態8の動作説明図である。 本発明の実施形態9の全体構成を示す回路図である。 本発明の実施形態9の直流電圧制御に関する要部構成を示す回路図である。 本発明の実施形態9の動作説明図である。 本発明の実施形態10の直管型照明装置の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態10の丸管型照明装置の外観を示す分解斜視図である。 第1の従来例の回路図である。 第2の従来例の回路図である。 第2の従来例の共振特性を示す説明図である。 第1及び第2の従来例の動作説明図である。 第2の従来例の課題を示す説明図である。 第3の従来例の回路図である。 第3の従来例の共振特性を示す説明図である。 第3の従来例の動作説明図である。 第3の従来例の課題を示す説明図である。
符号の説明
1 直流電源回路部
2 直流電圧制御部
3 インバータ制御部
4 調光制御処理部
5 直流電圧調光時適正制御部
7 インバータ調光時適正制御部
LA 放電灯

Claims (15)

  1. 少なくとも1つのスイッチング素子を有し、交流電圧を所定の直流電圧に変換し出力する直流電源回路部と、
    少なくとも1つのスイッチング素子を有し、直流電源回路部からの出力電圧を高周波の電圧に変換し出力するインバータ回路部と、
    放電灯に接続されるLC共振回路を含み、インバータ回路部からの高周波電圧により共振動作をする負荷回路部と、
    直流電源回路部が有するスイッチング素子を駆動制御する直流電圧制御部と、
    インバータ回路部が有するスイッチング素子を駆動制御するインバータ制御部と、
    外部からの調光信号を受けて直流電圧制御部及びインバータ制御部へ調光制御信号を出力する調光制御処理部とを具備し、
    調光レベルに応じて、直流電圧制御部は直流電圧を変化させるとともに、インバータ制御部はインバータ動作周波数を変化させる調光用放電灯点灯装置であって、
    外部からの調光信号が光出力の高い全点灯時から、光出力の低い調光点灯時に近づくように設定されたときには、インバータ動作周波数の調光制御を優先させ、直流電圧の調光制御を実質的に遅らせる手段を付加し
    全点灯時、調光点灯時の直流電圧設定値をそれぞれVF、VDとし、全点灯時、調光点灯時のインバータ周波数設定値をそれぞれfF、fDとし、外部からの調光信号を受けてから直流電圧をVFからVDに制御開始するまでの遅延時間をTv、外部からの調光信号を受けてからインバータ動作周波数をfFからfDに制御開始するまでの遅延時間をTfとした場合に、インバータ動作周波数の調光制御を優先させ、直流電圧の調光制御を実質的に遅らせる手段によりTv>Tfとなるようにしたことを特徴とする調光用放電灯点灯装置。
  2. 全点灯時、調光点灯時の直流電圧設定値をそれぞれVF、VDとし、全点灯時、調光点灯時のインバータ周波数設定値をそれぞれfF、fDとし、VFからVDに変化するまでの移行所要時間をτv、fFからfDに変化するまでの移行所要時間をτfとした場合に、インバータ動作周波数の調光制御を優先させ、直流電圧の調光制御を実質的に遅らせる手段によりτv>τfとなるようにしたことを特徴とする請求項1記載の調光用放電灯点灯装置。
  3. 少なくとも1つのスイッチング素子を有し、交流電圧を所定の直流電圧に変換し出力する直流電源回路部と、
    少なくとも1つのスイッチング素子を有し、直流電源回路部からの出力電圧を高周波の電圧に変換し出力するインバータ回路部と、
    放電灯に接続されるLC共振回路を含み、インバータ回路部からの高周波電圧により共振動作をする負荷回路部と、
    直流電源回路部が有するスイッチング素子を駆動制御する直流電圧制御部と、
    インバータ回路部が有するスイッチング素子を駆動制御するインバータ制御部と、
    外部からの調光信号を受けて直流電圧制御部及びインバータ制御部へ調光制御信号を出力する調光制御処理部とを具備し、
    調光レベルに応じて、直流電圧制御部は直流電圧を変化させるとともに、インバータ制御部はインバータ動作周波数を変化させる調光用放電灯点灯装置であって、
    外部からの調光信号が光出力の低い調光点灯時から光出力の高い全点灯時に近づくように設定されたときには、直流電圧の調光制御を優先させ、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせる手段を付加し
    直流電圧の調光制御において、全点灯時から調光点灯時へ制御する場合と、調光点灯時から全点灯時へ制御する場合とで直流電圧が変化する移行所要時間を変化させる手段を付加し、全点灯時、調光点灯時の直流電圧設定値をそれぞれVF、VDとし、直流電圧がVFからVDに変化するまでの移行所要時間をτv、直流電圧がVDからVFに変化するまでの移行所要時間をτv’とした場合、τv>τv’となるようにしたことを特徴とする調光用放電灯点灯装置。
  4. 少なくとも1つのスイッチング素子を有し、交流電圧を所定の直流電圧に変換し出力する直流電源回路部と、
    少なくとも1つのスイッチング素子を有し、直流電源回路部からの出力電圧を高周波の電圧に変換し出力するインバータ回路部と、
    放電灯に接続されるLC共振回路を含み、インバータ回路部からの高周波電圧により共振動作をする負荷回路部と、
    直流電源回路部が有するスイッチング素子を駆動制御する直流電圧制御部と、
    インバータ回路部が有するスイッチング素子を駆動制御するインバータ制御部と、
    外部からの調光信号を受けて直流電圧制御部及びインバータ制御部へ調光制御信号を出力する調光制御処理部とを具備し、
    調光レベルに応じて、直流電圧制御部は直流電圧を変化させるとともに、インバータ制御部はインバータ動作周波数を変化させる調光用放電灯点灯装置であって、
    外部からの調光信号が光出力の低い調光点灯時から光出力の高い全点灯時に近づくように設定されたときには、直流電圧の調光制御を優先させ、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせる手段を付加し
    インバータ動作周波数の調光制御において、全点灯時から調光点灯時へ制御する場合と、調光点灯時から全点灯時へ制御する場合とで動作周波数が変化する移行所要時間を変化させる手段を付加し、全点灯時、調光点灯時のインバータ周波数設定値をそれぞれfF、fDとし、動作周波数がfFからfDに変化するまでの移行所要時間をτf、動作周波数がfDからfFに変化するまでの移行所要時間をτf’とした場合、τf<τf’となるようにしたことを特徴とする調光用放電灯点灯装置。
  5. 少なくとも1つのスイッチング素子を有し、交流電圧を所定の直流電圧に変換し出力する直流電源回路部と、
    少なくとも1つのスイッチング素子を有し、直流電源回路部からの出力電圧を高周波の電圧に変換し出力するインバータ回路部と、
    放電灯に接続されるLC共振回路を含み、インバータ回路部からの高周波電圧により共振動作をする負荷回路部と、
    直流電源回路部が有するスイッチング素子を駆動制御する直流電圧制御部と、
    インバータ回路部が有するスイッチング素子を駆動制御するインバータ制御部と、
    外部からの調光信号を受けて直流電圧制御部及びインバータ制御部へ調光制御信号を出力する調光制御処理部とを具備し、
    調光レベルに応じて、直流電圧制御部は直流電圧を変化させるとともに、インバータ制御部はインバータ動作周波数を変化させる調光用放電灯点灯装置であって、
    外部からの調光信号が光出力の低い調光点灯時から光出力の高い全点灯時に近づくように設定されたときには、直流電圧の調光制御を優先させ、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせる手段を付加し
    直流電圧の調光制御において、全点灯時から調光点灯時へ制御する場合と、調光点灯時から全点灯時へ制御する場合とで直流電圧が変化開始するまでの遅延時間を変化させる手段を付加し、全点灯時、調光点灯時の直流電圧設定値をそれぞれVF、VDとし、直流電圧をVFからVDに制御開始するまでの遅延時間をTv、直流電圧をVDからVFに制御開始するまでの遅延時間をTv’とした場合、Tv>Tv’となるようにしたことを特徴とする調光用放電灯点灯装置。
  6. 少なくとも1つのスイッチング素子を有し、交流電圧を所定の直流電圧に変換し出力する直流電源回路部と、
    少なくとも1つのスイッチング素子を有し、直流電源回路部からの出力電圧を高周波の電圧に変換し出力するインバータ回路部と、
    放電灯に接続されるLC共振回路を含み、インバータ回路部からの高周波電圧により共振動作をする負荷回路部と、
    直流電源回路部が有するスイッチング素子を駆動制御する直流電圧制御部と、
    インバータ回路部が有するスイッチング素子を駆動制御するインバータ制御部と、
    外部からの調光信号を受けて直流電圧制御部及びインバータ制御部へ調光制御信号を出力する調光制御処理部とを具備し、
    調光レベルに応じて、直流電圧制御部は直流電圧を変化させるとともに、インバータ制御部はインバータ動作周波数を変化させる調光用放電灯点灯装置であって、
    外部からの調光信号が光出力の低い調光点灯時から光出力の高い全点灯時に近づくように設定されたときには、直流電圧の調光制御を優先させ、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせる手段を付加し
    インバータ動作周波数の調光制御において、全点灯時から調光点灯時へ制御する場合と、調光点灯時から全点灯時へ制御する場合とで動作周波数が変化開始するまでの遅延時間を変化させる手段を付加し、全点灯時、調光点灯時のインバータ周波数設定値をそれぞれfF、fDとし、動作周波数をfFからfDに制御開始するまでの遅延時間をTf、動作周波数をfDからfFに制御開始するまでの遅延時間をTf’とした場合、Tf<Tf’となるようにしたことを特徴とする調光用放電灯点灯装置。
  7. 全点灯時、調光点灯時の直流電圧設定値をそれぞれVF、VDとし、全点灯時、調光点灯時のインバータ周波数設定値をそれぞれfF、fDとし、VDからVFに変化するまでの移行所要時間をτv’、fDからfFに変化するまでの移行所要時間をτf’とした場合に、直流電圧の調光制御を優先させ、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせる手段によりτv’<τf’となるようにしたことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の調光用放電灯点灯装置。
  8. 全点灯時、調光点灯時の直流電圧設定値をそれぞれVF、VDとし、全点灯時、調光点灯時のインバータ周波数設定値をそれぞれfF、fDとし、外部からの調光信号を受けてから直流電圧をVDからVFに制御開始するまでの遅延時間をTv’、外部からの調光信号を受けてからインバータ動作周波数をfDからfFに制御開始するまでの遅延時間をTf’とした場合に、直流電圧の調光制御を優先させ、インバータ動作周波数の調光制御を実質的に遅らせる手段によりTv’<Tf’となるようにしたことを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の調光用放電灯点灯装置。
  9. 直流電圧の調光制御において、全点灯時から調光点灯時へ制御する場合と、調光点灯時から全点灯時へ制御する場合とで直流電圧が変化する移行所要時間を変化させる手段を付加し、全点灯時、調光点灯時の直流電圧設定値をそれぞれVF、VDとし、直流電圧がVFからVDに変化するまでの移行所要時間をτv、直流電圧がVDからVFに変化するまでの移行所要時間をτv’とした場合、τv>τv’となるようにしたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の調光用放電灯点灯装置。
  10. インバータ動作周波数の調光制御において、全点灯時から調光点灯時へ制御する場合と、調光点灯時から全点灯時へ制御する場合とで動作周波数が変化する移行所要時間を変化させる手段を付加し、全点灯時、調光点灯時のインバータ周波数設定値をそれぞれfF、fDとし、動作周波数がfFからfDに変化するまでの移行所要時間をτf、動作周波数がfDからfFに変化するまでの移行所要時間をτf’とした場合、τf<τf’となるようにしたことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の調光用放電灯点灯装置。
  11. 直流電圧の調光制御において、全点灯時から調光点灯時へ制御する場合と、調光点灯時から全点灯時へ制御する場合とで直流電圧が変化開始するまでの遅延時間を変化させる手段を付加し、全点灯時、調光点灯時の直流電圧設定値をそれぞれVF、VDとし、直流電圧をVFからVDに制御開始するまでの遅延時間をTv、直流電圧をVDからVFに制御開始するまでの遅延時間をTv’とした場合、Tv>Tv’となるようにしたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の調光用放電灯点灯装置。
  12. インバータ動作周波数の調光制御において、全点灯時から調光点灯時へ制御する場合と、調光点灯時から全点灯時へ制御する場合とで動作周波数が変化開始するまでの遅延時間を変化させる手段を付加し、全点灯時、調光点灯時のインバータ周波数設定値をそれぞれfF、fDとし、動作周波数をfFからfDに制御開始するまでの遅延時間をTf、動作周波数をfDからfFに制御開始するまでの遅延時間をTf’とした場合、Tf<Tf’となるようにしたことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の調光用放電灯点灯装置。
  13. 直流電源回路部は、少なくとも1つのスイッチング素子とチョッパ用インダクタ、ダイオード及びコンデンサを備え、前記スイッチング素子をON/OFFすることで直流電圧を出力する昇圧チョッパ回路構成であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の調光用放電灯点灯装置。
  14. 前記放電灯は、定格出力が異なり、定格ランプ電流が略等しい複数種の放電灯が対象となることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の調光用放電灯点灯装置。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の放電灯点灯装置と、この放電灯点灯装置により点灯される放電灯と、これらが取り付けられる器具本体とを具備したことを特徴とする照明装置。
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