JP4543742B2 - 固体潤滑剤及び摺動部材 - Google Patents

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Description

本発明は、固体潤滑剤及び摺動部材に関し、詳しくは、摺動部材基体の摺動面に形成された孔又は溝に埋め込まれる固体潤滑剤及び摺動部材に関する。
特公昭43−9498号公報 特開昭55−108427号公報
従来、この種の固体潤滑剤としては、層状構造を持つもの、中でもとくに黒鉛を主成分とするものが賞用されている。黒鉛はその組織が層状構造のため荷重方向に対しては大きい抵抗力を示すが、すべり方向に対しては抵抗力が小さく、しかも軟質であり、さらに常温からかなりの高温まで潤滑性能を保つことができるという利点を有している。軸受など摺動部材の摺動面に埋め込まれて使用されるこのような固体潤滑剤は、摺動面に適当な薄膜として形成されてはじめて有用なものであり、被膜形成の巧拙が摩擦摩耗特性及び被膜の寿命に大きな影響を及ぼす。
しかしながら、前述の黒鉛を主成分とした固体潤滑剤は、被膜の形成能がやや不足するとともに、繰り返し摩擦に対する被膜の寿命の点で充分でない。そのため、低速度、高荷重用途には不向きである。
他方、高荷重用途に使用される固体潤滑剤としては、四ふっ化エチレン樹脂と、インジウム、鉛、錫などの軟質金属と、炭化水素系ワックスなどのワックスとが配合された固体潤滑剤がある(特許文献1参照)。この固体潤滑剤は、高荷重条件下において摩擦係数がきわめて低く、また被膜の形成能に優れ、該被膜の寿命も長く、さらに被膜の自己補修性にも優れているという利点を有しているものである。
しかしながら、近年の機械装置の大型化、高性能化に伴い、このような固体潤滑剤を埋め込んだ摺動部材には、さらなる負荷能力、摩擦摩耗特性の向上などが要求されている。また、別の観点では、近年、材料開発の動向は環境問題への配慮から環境負荷物質である鉛を含有しない方向に進んでおり、この開発動向は上記固体潤滑剤においても例外ではない。しかしながら、固体潤滑剤において、摩擦摩耗等の摺動特性を満足させる上で鉛は重要な構成成分である。とくに、軸受などの摺動部材の摺動面に形成された孔又は溝に埋め込んで高荷重条件下で使用する場合は、被膜形成能の点からも鉛は重要である。
鉛を含有しない摺動部材として、メラミンとイソシアヌル酸との付加物を含有する樹脂を成形してなる摺動部材が例示されている(特許文献2参照)。しかしながら、このメラミンとイソシアヌル酸との付加物を含有する樹脂を成形してなる摺動部材組成物を固体潤滑剤として使用した場合、高荷重条件下における摩擦係数が充分とは言えない。このため、上記した環境問題を解決することができ、かつ鉛を含有することなく高荷重条件下で充分な摩擦摩耗等の摺動特性を発揮する固体潤滑剤の提供が望まれている。
本発明は前記諸点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、高荷重条件下での使用においても、鉛を用いなくても従来の鉛を含有する固体潤滑剤よりも優れた摺動特性を発揮し得る固体潤滑剤及び該固体潤滑剤を埋め込んだ摺動部材を提供することにある。
本発明の第一の要旨は、摺動部材基体の摺動面に形成された孔又は溝に埋め込まれる固体潤滑剤であって、シリコーン油5〜30重量%とシリコーンワックス20〜40重量%とメラミンシアヌレート20〜40重量%と四ふっ化エチレン樹脂20〜50重量%とから成ることを特徴とする固体潤滑剤に存する。
本発明の第二の要旨は、摺動部基体の摺動面に形成された孔又は溝に、上記固体潤滑剤を埋め込んで成る摺動部材に存する。
本発明によれば、環境負荷物質である鉛を用いなくてもよい固体潤滑剤であって、高荷重条件下で当該鉛を含有する固体潤滑剤よりも優れた摺動特性を発揮し、しかも摺動部材基体の摺動面に形成された孔又は溝に埋め込んで使用されるのに好適な固体潤滑剤が提供される。
以下、本発明を説明する。先ず、固体潤滑剤について述べる。シリコーンワックスは、主として摩擦係数を低減する作用を発揮するとともに、後述するシリコーン油を吸収保持する担体としての役割を果たす。シリコーンワックスとしては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、長鎖アルキル変性ポリシロキサン、トリフルオロプロピルメチルシロキサンなどを好ましい例として挙げることができる。具体的には、例えば旭化成ワッカーシリコーン社製の「シリコーンワックスW23(商品名)」が挙げられる。このシリコーンワックスの配合割合は、20〜40重量%、好ましくは25〜30重量%である。配合割合が20重量%未満の場合は、所望の低摩擦特性が得られず、また、40重量%を超えた場合は、成形性が悪くなるとともに、成形体(固体潤滑剤)の強度が低下する。
シリコーン油は、とくに高荷重条件下での使用において、上記シリコーンワックスと協働して低摩擦性を向上させる。シリコーン油は、ジメチルシリコーン油又はジメチルポリシロキサンのメチル基の一部をポリエーテル基、フェニル基、アルキル基、アラルキル基若しくはふっ素化アルキル基等で置換したシリコーン油が好ましく、粘度(25℃)が100〜50000cSt、好ましくは500〜10000cStのものが使用されて好適である。具体的には、信越化学工業社製のジメチルシリコーン油「KF96H(商品名)」、旭化成ワッカーシリコーン社製のジメチルシリコーン油「AKシリーズ(商品名)」を挙げることができる。このシリコーン油は、前述したシリコーンワックスと混合されることにより、そのほとんどが該ワックスに吸収保持されるので、比較的多量の配合が可能である。そして、シリコーン油の配合割合は、5〜30重量%、好ましくは10〜25重量%である。配合割合が5重量%未満の場合は、高荷重条件下での使用において、摺動面への供給量が少なく低摩擦性の向上に充分効果が発揮されず、また30重量%を超えた場合は、成形時に流出(ブリードアウト)するとともに、成形体の保形性を低下させる虞がある。
メラミンシアヌレートは、メラミンとシアヌル酸又はイソシアヌル酸との付加化合物であり、6員環構造のメラミン分子とシアヌル酸(イソシアヌル酸)分子が水素結合により平面状に配列し、その平面が弱い結合力で層状に重なり合っており、二硫化モリブデンやグラファイトのような劈開性を有するものである。このメラミンシアヌレートは、固体潤滑剤の低摩擦性及び耐摩耗性を向上させる作用を有する。その配合割合は、通常20〜40重量%、好ましくは25〜35重量%である。配合割合が20重量%未満では、低摩擦性及び耐摩耗性を向上させる作用が充分発揮されず、また40重量%を超えた場合は、却って耐摩耗性を低下させる虞がある。
四ふっ化エチレン樹脂(以下、「PTFE」と略称する。)は、主として低摩擦性を付与する作用を発揮する。本発明で使用されるPTFEは、モールディングパウダー又はファインパウダーとして主に成形用に使用されるPTFE(以下、「高分子量PTFE」と略称する。)と、放射線照射などにより高分子量PTFEを分解又はPTFEの重合時に分子量を調節して、高分子量PTFEに比べて分子量を低下させた、粉砕し易く、また分散性がよい、主に添加材料として使用されるPTFE(以下、「低分子量PTFE」と略称する。)とに大別される。PTFEとしては、高分子量PTFE単独又は高分子量PTFEと低分子量PTFEとの混合物を使用することができる。混合物としての高分子量PTFEと低分子量PTFEとの配合割合(重量)は、通常1:1〜3:1である。
モールディングパウダー用高分子量PTFEとしては、三井・デュポンフロロケミカル社製の「テフロン(登録商標)7−J(商品名)」、「テフロン(登録商標)7A−J(商品名)」、「テフロン(登録商標)70−J(商品名)」等、ダイキン工業社製の「ポリフロンM−12(商品名)」等、旭硝子社製の「フルオンG163(商品名)」、「フルオンG190(商品名)」等が挙げられる。ファインパウダー用高分子量PTFEとしては、三井・デュポンフロロケミカル社製の「テフロン(登録商標)6CJ(商品名)」等、ダイキン工業社製の「ポリフロンF201(商品名)」等、旭硝子社製の「フルオンCD076(商品名)」、「フルオンCD090(商品名)」等が挙げられる。
また、高分子量PTFEとしては、上記高分子量PTFE以外に、高分子量PTFEをスチレン系、アクリル酸エステル系、メタクリル酸エステル系、アクリロニトリル系重合体などで変性したものも使用でき、具体的には、三菱レイヨン社製の「メタブレンA−3000(商品名)」等が挙げられる。低分子量PTFEとしては、三井・デュポンフロロケミカル社製の「TLP−10F(商品名)」等、ダイキン工業社製の「ルブロンL−5(商品名)」等、旭硝子社製の「フルオンL169J(商品名)」等、喜多村社製の「KTL−8N(商品名)」等が挙げられる。
PTFEの配合割合は、20〜50重量%、好ましくは25〜40重量%である。配合割合が20重量%未満の場合は、所望の低摩擦性が得られず、また50重量%を超えた場合は、耐摩耗性を悪化させるとともに、成形体としての保形性が悪化し、成形体の強度低下を来すことになる。
本発明の固体潤滑剤及び摺動部材は、つぎのようにして形成される。ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ボールミル、タンブラー等の混合機によって上述の各成分の所定量を混合し、得られた混合物を成分中のワックスが溶融する温度で溶融混練したのち、この混練物を孔又は溝が形成された摺動部材基体に供給する。ついで、所定の圧力で圧縮して該混練物を摺動部材基体の孔又は溝に充填するとともに該基体の表面に薄膜として形成したのち所定時間放置することにより、固体潤滑剤を埋め込んだ摺動部材が形成される。
摺動部材基体としては、高力黄銅などの銅合金又は繊維織布強化熱硬化性合成樹脂の積層材が使用される。摺動部材基体に設けられる孔又は溝の開口面積の摺動面に占める割合は通常20〜35%が適当である。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
〔相手材の作製〕
相手材:I
幅62mm、長さ178mmのステンレス鋼板(SUS304)を使用し、これを相手材Iとした。
相手材:II
幅62mm、長さ178mmのステンレス鋼板(SUS304)を準備し、この鋼板の一方の表面をショットブラストにより粗面化すると共に脱脂処理を施した。四ふっ化エチレン樹脂粉末として、ダイキン工業社製の「ルブロンL5(商品名)」を35重量%含有するポリアミドイミド樹脂粉末を有機溶剤に溶かして得た固形分が30重量%の溶液を、上記鋼板の粗面化した面に吹付け手段により塗膜を形成し、熱風乾燥炉で30分間予備乾燥を行って溶剤を逸散除去させたのち、230℃の温度で30分間過熱焼成を行い、厚さ23μmの被複層を形成し、これを相手材IIとした。
〔摺動部材基体の作製〕
摺動部材基体I
高力黄銅鋳物4種(JIS H 5120)を準備し、機械加工により直径60mm、厚さ10.5mmの円板に形成したのち、一方の表面に直径8mm、深さ3mmの円形凹部を12個形成(円板の表面の面積に占める凹部の開口部面積の割合は21%)し、これを摺動部材基体Iとした。
摺動部材基体II
強化繊維布として平織綿布を準備し、該綿布を送りローラにて、樹脂固形分64.5重量%のフェノール樹脂ワニスを貯えた容器内を通過させて、該綿布の表面に樹脂ワニスを塗工し、圧縮ロールによって綿布の表面に塗工された樹脂ワニスを繊維組織間隙にまで含浸せしめたのち、乾燥炉内で溶剤を飛ばすと同時に樹脂の反応を進めプリプレグ(樹脂加工綿布)を得た。このプリプレグを直径60mmの円形状に切断し、これを8枚重ね合わせた。8枚重ね合わせたプリプレグに、厚さ方向に成形圧力70kg/cm、成形温度160℃、成形時間10分間の条件で圧縮成形し、積層体(積層体の厚さ10.5mm)を得た。
この積層体の一方の表面に直径8mm、深さ3mmの円形凹部を12個形成(積層体の表面の面積に占める凹部の開口部面積の割合は21%)し、これを摺動部材基体IIとした。
〔固体潤滑剤Iの作製〕
シリコーン油としてジメチルシリコーン油〔信越化学工業社製の「KF96H(商品名)」〕10〜25重量%と、シリコーンワックスとして50℃での粘度が300cStを呈する旭化成ワッカーシリコーン社製の「シリコーンワックスW23(商品名)」25〜30重量%と、メラミンシアヌレートとして三菱化学社製の「MCA(商品名)」25重量%と、PTFEとして高分子量PTFE〔旭硝子社製の「フルオンG163(商品名)」〕25〜40重量%とをヘンシェルミキサーに投入して混合物を作製した。得られた混合物を成分中のシリコーンワックスの融点以上の80℃の温度に加熱し、溶融混練して固体潤滑剤混練物を作製した。
〔固体潤滑剤IIの作製〕
シリコーン油としてジメチルシリコーン油(上記と同じ)10〜25重量%と、シリコーンワックス(上記と同じ)25重量%と、メラミンシアヌレート(上記と同じ)25重量%と、PTFEとして高分子量PTFE(上記と同じ)12.5〜20重量%と低分子量PTFE〔旭硝子社製の「フルオンL169J(商品名)」〕10〜20重量%とをヘンシェルミキサーに投入して混合物を作製した。得られた混合物を成分中のシリコーンワックスの融点以上の80℃の温度に加熱し、溶融混練して固体潤滑剤混練物を作製した。
実施例1〜4
上記摺動部材基体I及び摺動部材基体IIの一方の表面に固体潤滑剤Iの混練物の所定量を供給したのち、摺動部材基体I及び摺動部材基体IIと該摺動部材基体I及び摺動部材基体IIの凹部を含む表面に供給した固体潤滑剤混練物とを、80℃の温度で1分間圧縮成形し、該摺動部材基体I及び摺動部材基体IIの凹部に該混練物を充填すると共に該摺動部材基体I及び摺動部材基体IIの表面に該混練物の被覆層を形成し、これらを摺動部材とした。
実施例5〜7
上記摺動部材基体I及び摺動部材基体IIの一方の表面に固体潤滑剤IIの混練物の所定量を供給したのち、摺動部材基体I及び摺動部材基体IIと該摺動部材基体I及び摺動部材基体IIの凹部を含む表面に供給した固体潤滑剤混練物とを、80℃の温度で1分間圧縮成形し、該摺動部材基体I及び摺動部材基体IIの凹部に該混練物を充填すると共に該摺動部材基体I及び摺動部材基体IIの表面に該混練物の被覆層を形成し、これらを摺動部材とした。
比較例
四ふっ化エチレン樹脂粉末(三井・デュポンフロロケミカル社製の「テフロン(登録商標)7A−J(商品名)」)50体積%と、アトマイズ鉛粉末40体積%とを混合撹拌して混合物を得た。この混合物をプレス成形機により加圧成形し、直径8mm、長さ3mmの円柱状固体潤滑剤を作成した。ついで、この円柱状固体潤滑剤を潤滑油(モービル社製の「DTEエキストラヘビーオイル(商品名)」)の入った油槽に浸漬し、10体積%の潤滑油を含浸させた(重量換算で四ふっ化エチレン樹脂18.8重量%、鉛79.6重量%、潤滑油1.6重量%)。この固体潤滑剤を前記と同様の積層体からなる摺動部材基体の表面に形成された孔に充填し、これを摺動部材とした。
つぎに、上記実施例1〜7の摺動部材及び比較例からなる摺動部材について、スラスト試験にて摩擦性能を試験した。試験条件を表1に示す。
(表1)
面 圧: 17N/mm (173kgf/cm
速 度: 200mm/sec
相手材: 上記相手材I 相手材II
摺動距離:400m
潤 滑: 無潤滑
試験方法:二軸試験機の台上に相手材を固定し、該相手材に摺動部材の被覆層を摺動自
在に接触させると共に、該摺動部材に面圧が17N/mmとなるように荷
重を加え、相手材側に加振(±100mm)を行った。
摩擦係数の測定:摺動距離80m、160m、240m、320m、400mにそれぞ
れ達した時点の摩擦係数を測定した。
上記試験条件で行った実施例1〜7及び比較例からなる摺動部材の試験結果を表2、表3及び表4に示す。なお、表2及び表3中、摺動部材Aは摺動部材基体Iの摺動部材を、摺動部材Bは摺動部材基体IIの摺動部材を示す。



(表2)
実施例 1 2 3 4
固体潤滑剤(重量%)
シリコーン油(ジメチルシリコーン油) 10 10 20 25
シリコーンワックス 25 30 30 25
メラミンシアヌレート 25 25 25 25
PTFE(高分子量) 40 35 25 25
摺動部材 A B A B
相手材 I II II II
摩擦係数( 80m到達時) 0.062 0.048 0.042 0.040
(160m到達時) 0.064 0.046 0.040 0.038
(240m到達時) 0.064 0.046 0.040 0.038
(320m到達時) 0.064 0.046 0.040 0.038
(400m到達時) 0.064 0.046 0.040 0.038
(表3)
実施例 5 6 7
固体潤滑剤(重量%)
シリコーン油(ジメチルシリコーン油) 10 20 25
シリコーンワックス 25 25 25
メラミンシアヌレート 25 25 25
PTFE(高分子量) 20 20 12.5
PTFE(低分子量) 20 10 12.5
摺動部材 B A B
相手材 I II II
摩擦係数( 80m到達時) 0.060 0.040 0.040
(160m到達時) 0.056 0.036 0.034
(240m到達時) 0.056 0.036 0.034
(320m到達時) 0.056 0.036 0.034
(400m到達時) 0.056 0.036 0.034
(表4)
比較例
相手材 I II
摩擦係数( 80m到達時) 0.086 0.082
(160m到達時) 0.092 0.086
(240m到達時) 0.100 0.094
(320m到達時) 0.112 0.100
(400m到達時) 0.120 0.116
以上の試験結果から明らかなように、本発明の固体潤滑剤を埋め込んで成る摺動部材は、低速度・高荷重条件下において、比較例に示す鉛を含有する固体潤滑剤を埋め込んで成る摺動部材に比して低い摩擦係数を示した。

Claims (6)

  1. 摺動部材基体の摺動面に形成された孔又は溝に埋め込まれる固体潤滑剤であって、シリコーン油5〜30重量%とシリコーンワックス20〜40重量%とメラミンシアヌレート20〜40重量%と四ふっ化エチレン樹脂20〜50重量%とから成ることを特徴とする固体潤滑剤。
  2. シリコーン油は、ジメチルシリコーン油及びジメチルポリシロキサンのメチル基の一部をポリエーテル基、フェニル基、アルキル基、アラルキル基又はふっ素化アルキル基で置換したシリコーン油から選択される請求項1に記載の固体潤滑剤。
  3. シリコーンワックスは、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、長鎖アルキル変性ポリシロキサン及びトリフルオロプロピルメチルポリシロキサンから選択される請求項1又は2に記載の固体潤滑剤。
  4. 四ふっ化エチレン樹脂は、高分子量四ふっ化エチレン樹脂である請求項1から3のいずれか一項に記載の固体潤滑剤。
  5. 四ふっ化エチレン樹脂は、高分子量四ふっ化エチレン樹脂と低分子量四ふっ化エチレン樹脂との混合物である請求項1から3のいずれか一項に記載の固体潤滑剤。
  6. 摺動部材基体の摺動面に形成された孔又は溝に、請求項1から5のいずれか一項に記載の固体潤滑剤を埋め込んで成る摺動部材。
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