JP4543507B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車速、エンジンのアクセル操作量等の変速情報に基づいて無段変速機の変速動作を制御する無段変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、伝達トルクが大きい無段変速機の一例として、図7に示すようなトロイダル型無段変速機がある。図7は、車両に搭載されるトロイダル型無段変速機の一部を断面で示す概略図である。トロイダル型無段変速機1は、概ね、エンジンEの出力が入力される入力軸2、入力軸2と同軸に配置されて変速後の回転を出力する主軸3、主軸3に対して回転可能に支持された入力ディスク4、入力ディスク4に対向して配置されると共に主軸3に固定された出力ディスク5、入力ディスク4と出力ディスク5との間に配置され且つ入力ディスク4から出力ディスク5へトルクを伝達する傾転可能な一対のパワーローラ6、及び入力軸2に設けた一対のフランジ部7と入力ディスク4との間に配置され且つ入力ディスク4に作用して入力トルクの大きさに応じてパワーローラ6の圧接力を変化させるローディングカムのような押圧手段8を有しており、パワーローラ6を傾転させることによりその傾転角度に応じて入力ディスク4の回転を出力ディスク5に無段階に変速して伝達する。
【0003】
入力ディスク4及び出力ディスク5は、パワーローラ6と摩擦係合するトロイド曲面を有している。入力ディスク4と出力ディスク5との間の回転は、オイルの剪断力に基づいてパワーローラ6を介して伝達される。パワーローラ6が図中に角度θで示すように傾転すると、パワーローラ6の入力ディスク4に対する接触位置が半径r1 の位置となり、出力ディスク5に対する接触位置が半径r2 の位置となり、入出力ディスク間の変速比はr2 /r1 となる。パワーローラ6は、傾転可能なトラニオン9によって自己の回転軸線10の周りに回転自在に支持されており、且つ回転軸線10に直交する傾転軸11(紙面に垂直)の周りに傾転運動可能である。
【0004】
従来の無段変速機の制御は、一般に、車速やアクセル操作量等の変速情報を検出手段である各種センサによって検出し、目標変速比算出手段がこれらの変速情報の検出値をパラメータとする変速マップに基づいて目標変速比を算出し、目標変速比が実際の変速比に一致するように行われている。
【0005】
ところで、上記の変速マップ制御において、アクセル操作量として例えばスロットル開度を採用したとき、単純にスロットル開度が0%である場合に目標変速比を変えることでエンジンブレーキを利かせようとすると、その変速マップに基づく変速比制御は次のようになる。即ち、スロットル開度が0%より大であるとき、同一車速では、アクセルを大きく踏み込んでスロットル開度が大きいほど負荷が大きいと判断され、変速比を大きくして減速側にシフトダウンして低変速段で走行するように変速制御される。換言すると、a>bの場合、スロットル開度a%の変速比>スロットル開度b%の変速比としている。また、スロットル開度が0%であるときは、ある車速範囲でエンジンブレーキが利くように、その車速と同一車速では必ずスロットル開度が0%のときの変速比が他のスロットル開度の変速比よりも大きくなるように設定されている。
【0006】
図6は、有段変速機の場合の車速Vとスロットル開度θt (負荷)との関係を示す変速マップである。図6に示すように、車速V0 においては、スロットル開度θt が0に近い領域Aでは変速比eは1st(第1速)で大きな値であり、スロットル開度θt が0付近から増加していくと、変速比eは、領域Bで3rd(第3速)、領域Cで2nd(第2速)、領域Dで1st(第1速)である。車速V0 で一旦アクセルペダルを戻す操作をするとスロットル開度θt が0%となりエンジンブレーキが利く。その直後にキックダウン動作をするため、再度、アクセルペダルを踏み込んで急加速しようとすると、変速マップに従って一旦、領域Bにおいて3rdにシフトアップした後に、領域C又は領域Dに移行する。したがって、領域Bでは一旦失速した状態になりその後に加速する。無段変速機の場合も、有段変速機と同様の現象が生じることは明らかである。
【0007】
図5は、無段変速機の従来の変速制御における変速比とスロットル開度の時間経過を示すグラフであり、上記のキックダウン動作の状況を説明している。図5に示すように、高い変速比の状態(減速側)でスロットル開度θt を50%に上昇させると、車速の上昇に応じて変速比は徐々に低下(増速側に移行)する。アクセルの踏込みを解除してスロットル開度θt を0%に急低下させて、次にキックダウンをして再加速する場合を想定する。スロットル開度θt を0%に低下させるとエンジンブレーキが働き出すので、車速の減少に対応して変速制御装置の作動により変速比が若干上昇(シフトダウン)する。その直後にアクセルを大きく踏み込んでスロットル開度θt を大きく上昇させる(グラフでは90%)と、変速比は若干低下(シフトアップ)するので、若干の失速感が生じる。その後、変速比が上昇(減速側に移行)に転じ、大きなトルクが得られてキックダウンが行われる。
【0008】
車両用無段変速機の変速制御に関して、車両の制動状態を検出する制動状態検出手段が制動オン状態を検出したときに、無段変速機が増速側に変速動作するのを禁止することにより、エンジンブレーキを作用させることを可能にすると共に、制御状態からブレーキペダルの踏込みを解除して加速状態に移行する、即ち、キックダウン操作をするときにキックダウン時間を短くして応答性を向上することが提案されている(特開昭62−194941号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、車両運転者が車両の再加速を行おうとするときに、失速感を生じさせる原因となるシフトアップ方向の変速比の変化を軽減又は僅かに止めることで、変速比を素早くシフトダウンする方向に変化させる点で解決すべき課題がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の目的は、上記課題を解決することであり、アクセル操作をゼロ操作量から急増させたときに、シフトアップ方向の変速比の変化を軽減又は微小に止めることにより、変速比を素早くシフトダウンさせて、失速感を軽減し又は感じさせることなく応答性の良いキックダウンを得て、車両の素早い再加速を可能にする無段変速機の変速制御装置を提供することである。
【0011】
この発明は、車速、エンジンのアクセル操作量等の変速情報を検出する検出手段、サンプリング時期毎に前記検出手段が検出した前記変速情報に応じて前記エンジンの後段に配設された無段変速機の目標変速比を算出する目標変速比算出手段、アクセル操作の有無を判断するアクセル操作判断手段、前回及び今回のサンプリング時期において前記目標変速比算出手段が算出した前回目標変速比と今回目標変速比とから求めた目標変速比偏差が予め定められた閾値よりも大きいか否かを比較する閾値比較手段、前記アクセル操作判断手段によって前回のサンプリング時期における前記アクセル操作量が所定値以下と判断され且つ前記閾値比較手段による比較において前記目標変速比偏差が前記閾値を超えて変動していることに応答して、前記前回目標変速比から目標変速比偏差よりも小さい所定量だけ変化させた変速比を今回最終目標変速比に設定する目標変速比設定手段、及び車両の制動状態を判断する制動状態判断手段を備えており、前記制動状態がオフであると前記制動状態判断手段が判断した場合に、前記アクセル操作判断手段による前記前回のサンプリング時期における前記アクセル操作の有無の判断を行い、前記アクセル操作判断手段がアクセル操作量が所定値を超えると判断する場合、及び前記制動状態判断手段が前記制動状態がオンであると判断する場合には、前記目標変速比設定手段は今回のサンプリング時期に前記目標変速比算出手段が算出した前記目標変速比をそのまま前記今回最終目標変速比に設定すること、から成る無段変速機の変速制御装置に関する。
【0012】
この無段変速機の変速制御装置においては、例えば、キックダウン動作時、即ち、アクセル操作量を一旦ゼロ(所定値以下)にしてエンジンの作動状態をエンジンブレーキ状態とし、その直後にアクセル操作量を大きくして車両を急加速させようとするときには、目標変速比算出手段は、大きなアクセル操作量に応答して、一旦増速側に大きく変動する目標変速比を算出する。閾値比較手段の比較により、前回目標変速比と今回目標変速比との差である目標変速比偏差が予め定められた閾値よりも大きく変動することが判断され、且つキックダウン動作の開始時にアクセル操作量を一旦ゼロにしており前回のサンプリング時期におけるアクセル操作が無いので、目標変速比設定手段は、今回目標変速比を、変速比マップで求められる目標変速比に従わせるのではなく、前回目標変速比から目標変速比偏差よりも小さい所定量だけ変化させた変速比に設定する。従って、一旦シフトアップ側に移行する変速比の変化量は、軽減されるか又は微少な量に止められ、直ちにキックダウン加速が可能になる。
また、この無段変速機の変速制御装置は上記のように車両が制動状態にあるか否かを検出する制動状態判断手段を備えており、制動状態判断手段が制動状態がオンであると判断する場合、及び制動状態判断手段が制動状態がオフであると判断しても、アクセル操作判断手段が前回のサンプリング時期におけるアクセル操作量が所定値を超えると判断した場合には、キックダウン動作をする状況にはないので、キックダウン動作を想定した変速比制御が行われることなく、今回のサンプリング時期に目標変速比算出手段が算出した目標変速比が、そのまま今回最終目標変速比に設定される。
【0013】
この無段変速機の変速制御装置において、前記閾値比較手段は、前記目標変速比偏差として前記前回目標変速比と前記今回目標変速比との差の絶対値を定めており、目標変速比偏差は差の絶対値であるので、目標変速比が増速側と減速側のいずれの場合にも、変速比制御が対応可能である。また、前記目標変速比設定手段は、前記所定量として、前記閾値よりも小さい値を有している。目標変速比偏差が閾値よりも大きい場合に、この発明による変速比制御が実行されるので、閾値よりも小さい所定量により、小さな変速比刻みでの制御が可能になる。
【0014】
この無段変速機の変速制御装置において、前記閾値比較手段は、前記目標変速比偏差として、前記前回目標変速比と前記今回目標変速比との差の絶対値としての目標変速比偏差を定めており、前記閾値として、目標変速比偏差が比較される第1閾値と、前記第1閾値よりも大きな値であり急加速に対応した第2閾値とを定めている。閾値が第1閾値である場合については、上記に説明の場合のように、比較的緩い加速の場合に対応した制御が行われる。閾値が第2閾値である場合については、急加速の場合に対応した制御が行われる。前記目標変速比設定手段は、前記所定量として、前記第1閾値よりも小さい値の第1所定量と、前記第2閾値よりも小さく且つ前記第1所定量よりも小さい値の第2所定量とを有している。目標変速比偏差が閾値よりも大きい場合に、この発明による変速比制御が実行されるので、閾値よりも小さい所定量により、小さな変速比刻みでの制御が可能になると共に、急加速の場合には、第1所定量よりも小さい値の第2所定量により、一層、細かな変速比制御が実行される。
【0016】
前記無段変速機は、トロイダル型無段変速機である。トロイダル式無段変速機のような無段変速機においては、制動時に変速マップによって定められる通りの比較的緩慢な変速速度で変速をしていると、例えば、登り坂でエンジンブレーキがかかった場合のように、比較的早く減速するとき、変化する目標変速比に実際の変速が追いつくことができず、エンジンがストールしてしまったり、車輌が停止してしまった場合には次に発進するための発進変速比への変速が不可能になったりする。トロイダル式無段変速機にこの発明による変速制御装置を適用することにより、減速時にも素早く変速比が変化して上記の不都合を回避し、再加速時にもシフトアップによる失速感無しにキックダウンを得ることが可能になる。
【0017】
また、この発明は、車両の運転状態が、アクセル操作量がゼロ操作量から急増しているにもかかわらず、車速、前記アクセル操作量等の変速情報に基づいて算出した無段変速機の目標変速比が一定以上の変速比幅で増速側に変速している状態にあることに応答して、前記一定以上の変速比幅より小さい変速比幅で低下する変速比を最終目標変速比として設定することから成る無段変速機の変速制御装置に関する。即ち、急加速しようとしているときに、目標変速比がなおも一定以上の割合で低下しているときには、シフトアップにより失速感を受けるので、これを回避するため、最終目標変速比としては、より小さい割合で低下する変速比を設定して、シフトアップを軽減又は微量に抑えて、素早いキックダウンを可能にする。前記車両の運転状態には、前記車両の制動操作状態がオフであることが含まれており、このときには、ブレーキ操作がオフでアクセル操作量がゼロである、所謂エンジンブレーキ状態からキックダウンへの素早い移行が可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、この発明による無段変速機の変速制御装置の実施例を説明する。図1はこの発明による無段変速機の変速制御装置の概要を示すブロック図、図2はこの発明による無段変速機の変速制御装置による変速制御フローの一例を示すフローチャート、図3はこの発明による無段変速機の変速制御装置による変速制御フローの別の例を示すフローチャート、図4は図1に示す無段変速機の変速制御装置によって制御された変速比とアクセル操作量の時間経過を示すグラフである。
【0019】
この発明による無段変速機の変速制御装置の概要が、図1のブロック図に示されている。図1によれば、車両に設置した各種センサから成る検出手段20が検出した車速Vやアクセル操作量としてのスロットル開度θt のような変速情報は目標変速比算出手段21に入力され、目標変速比算出手段21は制御周期毎に目標変速比T(前回目標変速比Tn - 1 及び今回目標変速比Tn )を算出している。目標変速比算出手段21が算出した目標変速比T(前回目標変速比Tn - 1 及び今回目標変速比Tn )に基づいて、閾値比較手段22は、前回目標変速比Tn - 1 と今回目標変速比Tn とから求めた目標変速比偏差(ΔT)と、予め定めた閾値(第1閾値Y1 及び第2閾値Y2 )とを比較する。
【0020】
検出手段20が検出したアクセル操作量に基づいて、アクセル操作判断手段23がアクセル操作の有無を判断しており、検出手段20が検出したブレーキペダルの踏込みの有無に基づいて、制動状態判断手段24が、車両が制動状態にあるか否かを検出している。閾値比較手段22の比較結果、アクセル操作判断手段23の判断結果及び制動状態判断手段24の判断結果に基づいて、緩い加速及び急加速の場合において目標変速比偏差が閾値を超えて変動するときに、目標変速比設定手段25は、今回の目標変速比を前回目標変速比Tn - 1 と所定量(第1所定量T1 ,第2所定量T2 )とに基づいて設定し、スムーズな変速比の変化、キックダウン動作時の素早いシフトダウンを実現する。具体的な制御内容について、図2〜図4に基づいて以下に説明する。
【0021】
この発明による無段変速機の変速制御の一例が、図2に示すフローチャートに従って行われる。図2に示す制御フローは、変速情報の各サンプリング時期を制御時期として逐次実行される。即ち、車速V、及びアクセル操作量としてのスロットル開度θt 等の変速情報が検出手段である各種センサによって検出され(ステップ1)、目標変速比算出手段は、これらの変速情報の検出値をパラメータとする変速マップに基づいて前回と今回のサンプリング時期TPSn - 1 ,TPSn における前回目標変速比Tn - 1 及び今回目標変速比Tn をそれぞれ算出する(ステップ2)。制動状態判断手段は、車両のブレーキがオフ(即ち、制動状態がオフ)に成っているか否かを判断する(ステップ3)。ブレーキペダルが踏まれて制動状態がオンであるときには、変速比制御は、変速マップに基づいて算出された通りの今回目標変速比Tn に従う(ステップ4)。即ち、今回目標変速比を目標変速比算出手段が算出した通りの今回最終目標変速比Tn f とし、今回最終目標変速比Tn f で決まる基本制御に車速・スロットルの検出信号失陥時の急変速を考慮して、無段変速機の通常の変速制御が行われる。
【0022】
ステップ3において、制動状態がオフであると判断されたときには、前回のサンプリング時期TPSn - 1 におけるスロットル開度θt が0%であったか否かがアクセル操作判断手段によって判断される(ステップ5)。ステップ5において、アクセル操作判断手段によって前回のサンプリング時期TPSn - 1 におけるスロットル開度θt が0%でない、即ち、アクセルペダルが踏まれていると判断される場合には、ステップ4において通常の変速制御が行われる。ステップ5において、スロットル開度θt が0%であると判断される場合、即ち、キックダウン動作をしようとして、ブレーキペダルを踏んでいない状態で且つアクセルペダルも一時的に戻しその後大きくアクセルペダルを踏み込んだ場合には、閾値比較手段が、次の比較を行う。即ち、閾値比較手段は、今回と前回のサンプリング時期における今回目標変速比Tn と前回目標変速比Tn - 1 との差の絶対値を目標変速比偏差ΔT(=|Tn - 1 −Tn |)として算出し、目標変速比偏差ΔTがある予め定められた閾値Yを超えるか否かを比較する(ステップ6)。
【0023】
目標変速比偏差ΔTが閾値Yを超えるときには、目標変速比の変化量が大きすぎる状態にあるとして、前回目標変速比Tn - 1 から、目標変速比偏差ΔTよりも小さい値である予め定められた所定量Tを減じた変速比を今回最終目標変速比Tn f として設定する(ステップ7)。即ち、例えば、急加速の場合(|Tn - 1 −Tn |>Y)には、今回最終目標変速比Tn f は前回目標変速比Tn - 1 から目標変速比偏差ΔTよりも小さい所定量Tを減じた値に設定される(Tn f =Tn - 1 −T)。即ち、今回最終目標変速比Tn f は前回目標変速比Tn - 1 から変化量の少ない目標変速比に設定されるので、変速比が増速側、即ち、シフトアップ側へ移行しようとする変化量が少なくなり、その後、減速側、即ち、シフトダウン側へ速やかに移行する。なお、所定量Tは、目標変速比偏差ΔTよりも小さい値であるとしたが、閾値Yよりも小さい値とすれば、一層、シフトダウン側へ速やかに移行する。また、アクセル操作量として、スロットル開度θt を挙げたが、アクセルペダル踏込み量としてもよい。
【0024】
このときの変速比の時間変化が、図4のグラフに示されている。図4によれば、スロットル開度θt を時刻t0 にゼロに低下させてから時刻t1 において中程度に増加させた場合、時刻t0 でスロットル開度θt がゼロに低下することに対応して、エンジンブレーキが作動する。時刻t1 においてスロットル開度θt を増加させたとき、変速比は、小さな所定量Tだけ減じられてシフトアップ方向に制御され、実線Aで示すように変化する。エンジン回転速度の上昇に伴ってシフトアップは僅かに体感されるのみで違和感はなく、変速比は、その後直ちに上昇(減速側にシフト)に転じて大きくシフトダウンする。したがって、エンジンの大きなトルクが無段変速機から出力され、力強い加速が得られるので、素早いキックダウンが得られる。
【0025】
この発明による無段変速機の変速制御の別の例が、図3に示すフローチャートに従って行われる。図3に示す制御フローにおいても、変速情報の各サンプリング時期を制御時期として逐次実行される。無段変速機のための変速情報である車速V及びスロットル開度θt が、検出手段である各センサによって検出される(ステップ11)。車速V及びスロットル開度θt 等の変速情報をパラメータとする変速マップから、目標変速比算出手段が各サンプリング時期において目標変速比を算出しており、前回のサンプリング時期(TPS)n - 1 における前回目標変速比Tn - 1 と今回のサンプリング時期(TPS)n における今回目標変速比Tn とが読み出される(ステップ12)。制動状態判断手段は、各サンプリング時期において、車両の制動状態、即ち、車両のブレーキがオフに成っているか否かを判断する(ステップ13)。
【0026】
ステップ13において、車両の制動状態がオフでない、即ち、ブレーキペダルが踏まれて車両の運転状態が制動状態にあると制動状態判断手段が判断した場合には、目標変速比設定手段は、変速マップ通りの今回のサンプリング時期(TPS)n における目標変速比Tn を今回目標変速比に設定するので、通常どおりの変速比制御が行われる(ステップ14)。ステップ13において、車両の制動状態がオフである、即ち、ブレーキペダルが踏まれていないと制動状態判断手段が判断したときには、前回のサンプリング時期(TPS)n - 1 におけるスロットル開度θt が0%であったか否かが、アクセル操作判断手段によって判断される(ステップ15)。ステップ15での判断がNOである場合、即ち、ゼロ操作量でないアクセル操作量があるときにも、ステップ14で通常の変速比制御が行われる。
【0027】
ステップ15の判断で、前回のサンプリング時期(TPS)n - 1 におけるスロットル開度θt が0%であるときは、前回のサンプリング時期(TPS)n - 1 における車両の運転状態は、制動状態がオンではなく且つアクセルペダルも踏まれていないので、エンジンブレーキ作動状態である。その運転状態で、閾値比較手段は、前回と今回のサンプリング周期(TPS)n - 1 及び(TPS)n における両目標変速比Tn - 1 ,Tn の差としての目標変速比偏差ΔT(=|Tn - 1 −Tn |)が第2閾値Y2 を超えるか否かを比較する(ステップ16)。ステップ16において目標変速比偏差ΔTが第2閾値Y2 を超えていない場合、両目標変速比Tn - 1 ,Tn の差の絶対値としての目標変速比偏差ΔT(=|Tn - 1 −Tn |)が第1閾値Y1 を超えるか否かが、閾値比較手段によって判断される(ステップ18)。第1閾値Y1 は、図2に示す変速制御フローのステップ6においてΔTの閾値比較で用いられている閾値Yと同等の値であり、第2閾値Y2 よりも小さい値である。ステップ18における閾値比較手段による比較で、目標変速比偏差ΔTが第1閾値Y1 を超えない、即ち、目標変速比の変化が大きな変化でなければ、ステップ14において、変速マップ通りの目標変速比Tn を今回最終目標変速比Tn f として通常の変速比制御が行われる。
【0028】
ステップ18において、目標変速比偏差ΔTが第1閾値Y1 を超えていると閾値比較手段が判断した場合には、エンジンブレーキ作動状態からサンプリング時期(TPS)n において緩い加速の操作が行われたことを示している。今回目標変速比Tn が前回目標変速比Tn - 1 よりも小さく、やや急加速をすべき場合には、目標変速比設定手段は、目標変速比偏差ΔTよりも小さい値である予め定められた第1所定量T1 を前回目標変速比Tn - 1 から減じた変速比(増速側)を今回最終目標変速比Tn f (=Tn - 1 −T1 )に設定する(ステップ19)。第1所定量T1 は、図2に示すステップ7で減じる所定量Tと同等の値である。例えば、緩加速の場合(|Tn - 1 −Tn |>Y1 )には、今回最終目標変速比Tn f は前回目標変速比Tn - 1 から第1所定量T1 を減じた値に設定される(Tn f =Tn - 1 −T1 )。今回最終目標変速比Tn f は前回目標変速比Tn - 1 から変化量の少ない目標変速比に設定されるので、変速比が増速側、即ち、シフトアップ側へ移行しようとする変化量が少なくなり、その後、減速側、即ち、シフトダウン側へ速やかに移行する。第1所定量T1 は、目標変速比偏差ΔTよりも小さい値であるとしたが、第1閾値Y1 よりも小さい値とすれば、緩加速時において、一層、速やかなシフトダウン側への移行に有効である。
【0029】
第2閾値Y2 は第1閾値Y1 よりも大きい値であるので、ステップ16において、目標変速比偏差ΔTが第2閾値Y2 を超えていると閾値比較手段が判断した場合には、サンプリング時期(TPS)n において急加速の操作が行われたことを示している。急加速をすべき場合には、目標変速比設定手段は、前回目標変速比Tn - 1 よりも第2所定量T2 だけ減じた変速比を今回最終目標変速比Tn f (=Tn - 1 −T2 )に設定する(ステップ17)。第2所定量T2 は、第1所定量T1 よりも小さい値に選定されている。即ち、今回最終目標変速比Tn f を制御周期毎に第2所定量T2 ずつ小刻みに変速させることで、例えば、再加速時に変速マップ上の目標変速比がドライバーの意志であるキックダウン方向とは逆のシフトアップ方向に変化しても、そのときには変速マップは適用せずに、制御フローを優先しスムーズにキックダウンする。
【0030】
このときの変速比の時間変化が、図4に示されている。図4によれば、スロットル開度θt を時刻t0 にゼロに低下させてから時刻t1 において90%に急増させた場合、時刻t0 でスロットル開度θt がゼロに低下することに対応して、エンジンブレーキが作動する。時刻t1 においてスロットル開度θt を急増させたときに、変速比は小さな第2所定量T2 だけ減じられてシフトアップ方向に制御されるのであるが、実際には、エンジン回転速度の上昇に伴って、シフトアップは殆ど体感されることなく変速比は上昇(減速側にシフト)し、違和感なくシフトダウンする。したがって、エンジンの大きなトルクが無段変速機から出力され、力強い加速が得られるので、素早いキックダウンが得られる。
【0031】
上記の実施例では、ブレーキを踏まずにアクセル操作量をゼロ操作量から急増させて再加速する場合でも、適正な変速時間遅れを設定しておけば、変速幅が大きすぎて変速時間が長くかかることなく、最小限のタイムラグで再加速することができる。更にまた、変速マップで決められる目標値を目標変速比としたが、目標値は、エンジン回転数、無段変速機に入力される回転数としても構わない。無段変速機は、トロイダル型無段変速機であるとして説明したが、断面V字状のベルトを側面から押してプーリへの捲き掛け径を変更することにより、入力軸の回転を無段階に変速するベルト式無段変速装置であってもよい。また、閾値として第1及び第2の閾値を設けたが、3つ以上の閾値を設定してもよい。
【0032】
【発明の効果】
この発明は、上記のように構成されているので、次のような効果を奏する。即ち、この無段変速機の変速制御装置は、前回及び今回のサンプリング時期において目標変速比算出手段が算出した前回目標変速比と今回目標変速比とから算出した目標変速比偏差が予め定められた閾値よりも大きいか否かを閾値比較手段で比較し、アクセル操作判断手段によって前回のサンプリング時期におけるアクセル操作量が所定値以下であると判断され且つ閾値比較手段による比較において今回目標変速比が前回目標変速比よりも閾値を超えて変動していることに応答して、目標変速比設定手段が前回目標変速比から目標変速比偏差よりも小さい所定量を減算した変速比を今回最終目標変速比に設定しているので、スロットル開度を一旦ゼロにしてエンジンブレーキ状態とし、その直後に再加速する時におけるキックダウン操作時には、目標変速比が一旦増速側に大きな値に算出されても、今回目標変速比を、変速比マップで求められる目標変速比に従わせるのではなく、前回目標変速比から目標変速比偏差よりも小さい所定量を減算した変速比を設定するので、一旦移行するシフトアップを軽減又は微少な量に止め、失速感を少なくするか又は無くして、素早いキックダウン加速を行うことができる。また、この無段変速機の変速制御装置は車両が制動状態にあるか否かを検出する制動状態判断手段を備えており、制動状態判断手段が制動状態がオンであると判断する場合、及び制動状態判断手段が制動状態がオフであると判断しても、アクセル操作判断手段が前回のサンプリング時期におけるアクセル操作量が所定値を超えると判断した場合には、スロットル開度を一旦ゼロにしてエンジンブレーキ状態としその直後に再加速するというキックダウン動作をする状況にはないので、キックダウン動作を想定した変速比制御を行うというようなことがなく、今回のサンプリング時期に目標変速比算出手段が算出した目標変速比をそのまま今回最終目標変速比に設定するという制御を行うことができる。
【0033】
また、再加速時もエンジン回転変化量を複数に分けることでドライバーの意志(急再加速か緩再加速か)を間接的に汲み取り、キックダウン速度を調整できる。更に、目標速度への接近速度も制御周期間の目標変速比の変化量の大きさにより変化させることにより,再加速時のドライバーの意志(急加速したいのか緩加速したいのか)を間接的に汲み取ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による無段変速機の変速制御装置の概要を示すブロック図である。
【図2】この発明による無段変速機の変速制御装置による変速制御フローの一例を示すフローチャートである。
【図3】この発明による無段変速機の変速制御装置による変速制御フローの別の例を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す無段変速機の変速制御装置によって制御された変速比とアクセル操作量の時間経過を示すグラフである。
【図5】従来の無段変速機の変速制御における変速比とスロットル開度の時間経過を示すグラフである。
【図6】有段変速機の場合の車速とスロットル開度との関係を示す変速マップである。
【図7】従来の無段変速機の一例として示すトロイダル型無段変速機の一部を断面で示す概略図である。
【符号の説明】
1 トロイダル型無段変速機
20 検出手段
21 目標変速比算出手段
22 閾値比較手段
23 アクセル操作判断手段
24 制動状態判断手段
25 目標変速比設定手段
θt スロットル開度
TPS サンプリング時期
E エンジン
n 今回目標変速比
n - 1 前回目標変速比
n f 今回最終目標変速比
ΔT 目標変速比偏差
1 第1閾値
2 第2閾値
1 第1所定量
2 第2所定量

Claims (5)

  1. 車速、エンジンのアクセル操作量等の変速情報を検出する検出手段、サンプリング時期毎に前記検出手段が検出した前記変速情報に応じて前記エンジンの後段に配設された無段変速機の目標変速比を算出する目標変速比算出手段、アクセル操作の有無を判断するアクセル操作判断手段、前回及び今回のサンプリング時期において前記目標変速比算出手段が算出した前回目標変速比と今回目標変速比とから求めた目標変速比偏差が予め定められた閾値よりも大きいか否かを比較する閾値比較手段、前記アクセル操作判断手段によって前回のサンプリング時期における前記アクセル操作量が所定値以下と判断され且つ前記閾値比較手段による比較において前記目標変速比偏差が前記閾値を超えて変動していることに応答して、前記前回目標変速比から目標変速比偏差よりも小さい所定量だけ変化させた変速比を今回最終目標変速比に設定する目標変速比設定手段、及び車両の制動状態を判断する制動状態判断手段を備えており、
    前記制動状態がオフであると前記制動状態判断手段が判断した場合に、前記アクセル操作判断手段による前記前回のサンプリング時期における前記アクセル操作の有無の判断を行い、前記アクセル操作判断手段がアクセル操作量が所定値を超えると判断する場合、及び前記制動状態判断手段が前記制動状態がオンであると判断する場合には、前記目標変速比設定手段は今回のサンプリング時期に前記目標変速比算出手段が算出した前記目標変速比をそのまま前記今回最終目標変速比に設定すること、
    から成る無段変速機の変速制御装置。
  2. 前記目標変速比設定手段は、前記所定量として、前記閾値よりも小さい値を有していることから成る請求項1に記載の無段変速機の変速制御装置。
  3. 前記閾値比較手段は、前記閾値として、少なくとも前記目標変速比偏差が比較される第1閾値と、前記第1閾値よりも大きな値である第2閾値とを定めていることから成る請求項1又は2に記載の無段変速機の変速制御装置。
  4. 前記目標変速比設定手段は、前記所定量として、前記第1閾値よりも小さい値の第1所定量と、前記第2閾値よりも小さく且つ前記第1所定量よりも小さい値の第2所定量とを有していることから成る請求項3に記載の無段変速機の変速制御装置。
  5. 前記無段変速機は、トロイダル型無段変速機であることから成る請求項1〜4のいずれか1項に記載の無段変速機の変速制御装置。
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